JP2953628B2 - 積層紙 - Google Patents
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- JP2953628B2 JP2953628B2 JP2270113A JP27011390A JP2953628B2 JP 2953628 B2 JP2953628 B2 JP 2953628B2 JP 2270113 A JP2270113 A JP 2270113A JP 27011390 A JP27011390 A JP 27011390A JP 2953628 B2 JP2953628 B2 JP 2953628B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ワイパー、タオル、美顔用テイシユー、紙
おしめの中間材など乾燥状態あるいは湿潤状態で使用さ
れる積層紙に関する。
おしめの中間材など乾燥状態あるいは湿潤状態で使用さ
れる積層紙に関する。
ワイパー、タオル等乾燥状態あるいは湿潤状態で用い
られる積層紙としては、特開昭54−46914号に、いずれ
も木材パルプからなり、破断強度の大きなクレープシー
トと崇高で破断強度の小さなクレープシートとを積層す
ることにより、崇高性や吸収性、破断強度等を改善した
積層紙が開示されている。また、紙おしめの中間材ある
いはバツクシート用として、紙に不織布あるいはフイル
ムをホツトメルト接着剤で接着した積層シートも知られ
ている。
られる積層紙としては、特開昭54−46914号に、いずれ
も木材パルプからなり、破断強度の大きなクレープシー
トと崇高で破断強度の小さなクレープシートとを積層す
ることにより、崇高性や吸収性、破断強度等を改善した
積層紙が開示されている。また、紙おしめの中間材ある
いはバツクシート用として、紙に不織布あるいはフイル
ムをホツトメルト接着剤で接着した積層シートも知られ
ている。
湿潤状態で使用する積層紙としては、合成繊維を含有
するクレープ紙と合成繊維を含有しないクレープ紙とを
線状にヒートセツトし水分を含浸させたものが特開昭60
−155797号に開示されている。また、ポリエチレンフイ
ルムの両面に紙を熱接着したものにクレープ加工し、水
分を含浸させたものも知られている。
するクレープ紙と合成繊維を含有しないクレープ紙とを
線状にヒートセツトし水分を含浸させたものが特開昭60
−155797号に開示されている。また、ポリエチレンフイ
ルムの両面に紙を熱接着したものにクレープ加工し、水
分を含浸させたものも知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕 しかしながら、従来の積層紙はいずれも木材パルプ等
からなる紙層と、これに積層すべき他の繊維層との接着
力が弱く、外力を受けると各層が容易に剥離し、破断強
度が低いという欠点があつた。
からなる紙層と、これに積層すべき他の繊維層との接着
力が弱く、外力を受けると各層が容易に剥離し、破断強
度が低いという欠点があつた。
本発明者等は、層間剥離がおきにくく破断強度の大き
な積層紙を得るために鋭意研究の結果、紙層と熱融着繊
維層とが積層され、熱融着繊維により一体に融着された
積層紙を作るに際し、 (a)紙層としてセルロース繊維を主体とするクレープ
紙を用い、 (b)熱融着繊維層としては、エチレン・アクリル酸エ
ステル・マレイン酸3元共重合体、もしくは少なくとも
20重量%がエチレン・アクリル酸エステル・マレイン酸
3元共重合体であるようなエチレン・アクリル酸エステ
ル・マレイン酸3元共重合体と熱可塑性樹脂との組成物
からなる第1成分と、この第1成分より30℃以上高融点
を有する熱可塑性樹脂からなる第2成分とを、第1成分
が繊維表面の少なくとも一部を繊維の長さ方向に連続的
に形成するように複合紡糸して得られる熱融着性複合繊
維からなる繊維層、もしくは前記繊維層の少なくとも20
重量%が熱融着複合繊維である熱融着性複合繊維と他の
繊維とからなる繊維層を用いることにより所期の目的が
達せられることを知り本発明を完成するに至った。
な積層紙を得るために鋭意研究の結果、紙層と熱融着繊
維層とが積層され、熱融着繊維により一体に融着された
積層紙を作るに際し、 (a)紙層としてセルロース繊維を主体とするクレープ
紙を用い、 (b)熱融着繊維層としては、エチレン・アクリル酸エ
ステル・マレイン酸3元共重合体、もしくは少なくとも
20重量%がエチレン・アクリル酸エステル・マレイン酸
3元共重合体であるようなエチレン・アクリル酸エステ
ル・マレイン酸3元共重合体と熱可塑性樹脂との組成物
からなる第1成分と、この第1成分より30℃以上高融点
を有する熱可塑性樹脂からなる第2成分とを、第1成分
が繊維表面の少なくとも一部を繊維の長さ方向に連続的
に形成するように複合紡糸して得られる熱融着性複合繊
維からなる繊維層、もしくは前記繊維層の少なくとも20
重量%が熱融着複合繊維である熱融着性複合繊維と他の
繊維とからなる繊維層を用いることにより所期の目的が
達せられることを知り本発明を完成するに至った。
本発明で用いるセルロース繊維を主体とする紙とは、
木材パルプ、レーヨン、酢酸セルロース等のセルロース
繊維を主体とする紙であり、紙力を増強する目的で10重
量%以下の熱可塑性繊維を混合したもの、柔軟性や吸水
力を向上させる目的でクレープ加工したもの等が好まし
く用いられる。このような紙の目付は、使用目的に応じ
て8〜100g/m2のものが用いられる。
木材パルプ、レーヨン、酢酸セルロース等のセルロース
繊維を主体とする紙であり、紙力を増強する目的で10重
量%以下の熱可塑性繊維を混合したもの、柔軟性や吸水
力を向上させる目的でクレープ加工したもの等が好まし
く用いられる。このような紙の目付は、使用目的に応じ
て8〜100g/m2のものが用いられる。
本発明で熱融着繊維層に用いる熱融着性複合繊維の第
1成分の必須成分であるエチレン・アクリル酸エステル
・無水マレイン酸3元共重合体(以下単に3元重合体と
略称することがある)は、その組成が無水マレイン酸2
〜5重量%、アクリル酸エステル6〜30重量%であつ
て、メルトフローレート(JIS K 7210、条件4によ
る)が2〜300g/10minのものが紡糸性及び接着性が良く
て好ましく、なかでもアクリル酸エステルがエチルアク
リレートのものが好ましい。具体的には、住化シーデイ
ーエフ(株)のボンダイン(商品名)が例示できる。こ
の3元共重合体はそれ自身単独で第1成分として使用で
きる。しかしこの3元共重合体は比較的高価であるの
で、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状
低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、低融点ポリエス
テル、低融点ポリアミド等の比較的安価な熱可塑性樹脂
と混合して使用することもできる。熱可塑性樹脂と混合
して使用する場合、混合物中に3元共重合体が20重量%
以上含有されていなければならない。第1成分中の3元
共重合体の含有量が20重量%未満であると、紙層との接
着力が不十分となるので好ましくない。本発明で用いる
熱融着性複合繊維の第2成分としては、ポリオレフイ
ン、ポリエステル、ポリアミド等の熱可塑性樹脂の中か
ら上記の第1成分の融点より30℃以上高い融点を有する
ものを選んで用いる。融点の差が30℃未満であると、後
工程の不織布化あるいは紙との熱接着のための熱処理の
許容温度範囲が狭くなるので好ましくない。
1成分の必須成分であるエチレン・アクリル酸エステル
・無水マレイン酸3元共重合体(以下単に3元重合体と
略称することがある)は、その組成が無水マレイン酸2
〜5重量%、アクリル酸エステル6〜30重量%であつ
て、メルトフローレート(JIS K 7210、条件4によ
る)が2〜300g/10minのものが紡糸性及び接着性が良く
て好ましく、なかでもアクリル酸エステルがエチルアク
リレートのものが好ましい。具体的には、住化シーデイ
ーエフ(株)のボンダイン(商品名)が例示できる。こ
の3元共重合体はそれ自身単独で第1成分として使用で
きる。しかしこの3元共重合体は比較的高価であるの
で、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状
低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、低融点ポリエス
テル、低融点ポリアミド等の比較的安価な熱可塑性樹脂
と混合して使用することもできる。熱可塑性樹脂と混合
して使用する場合、混合物中に3元共重合体が20重量%
以上含有されていなければならない。第1成分中の3元
共重合体の含有量が20重量%未満であると、紙層との接
着力が不十分となるので好ましくない。本発明で用いる
熱融着性複合繊維の第2成分としては、ポリオレフイ
ン、ポリエステル、ポリアミド等の熱可塑性樹脂の中か
ら上記の第1成分の融点より30℃以上高い融点を有する
ものを選んで用いる。融点の差が30℃未満であると、後
工程の不織布化あるいは紙との熱接着のための熱処理の
許容温度範囲が狭くなるので好ましくない。
本発明で用いる熱融着性複合繊維は上記の第1成分と
第2成分とを、第1成分が繊維表面の少なくとも一部を
長さ方向に連続して形成するように、並列型あるいは鞘
芯型に複合紡糸して得る。鞘芯型の場合は第1成分を鞘
側に用いる。この熱融着性複合繊維は積層紙の柔軟性や
他の繊維との混合の容易さの観点から単糸繊度が1.5〜1
8デニール程度のものが好ましく用いられる。
第2成分とを、第1成分が繊維表面の少なくとも一部を
長さ方向に連続して形成するように、並列型あるいは鞘
芯型に複合紡糸して得る。鞘芯型の場合は第1成分を鞘
側に用いる。この熱融着性複合繊維は積層紙の柔軟性や
他の繊維との混合の容易さの観点から単糸繊度が1.5〜1
8デニール程度のものが好ましく用いられる。
このようにして得られた熱融着性複合繊維はそれ自身
単独で熱融着層に用いることができるが、積層紙の吸水
能力を向上させる目的で他の繊維と混合して用いること
もできる。熱融着性複合繊維と混合する他の繊維として
は、レーヨン、綿等を例示できる。このように他の繊維
と混合して用いる場合、混合繊維中の熱融着性複合繊維
の含有量が20重量%未満であると、熱融着繊維層と紙層
との接着力が不十分となるので好ましくない。
単独で熱融着層に用いることができるが、積層紙の吸水
能力を向上させる目的で他の繊維と混合して用いること
もできる。熱融着性複合繊維と混合する他の繊維として
は、レーヨン、綿等を例示できる。このように他の繊維
と混合して用いる場合、混合繊維中の熱融着性複合繊維
の含有量が20重量%未満であると、熱融着繊維層と紙層
との接着力が不十分となるので好ましくない。
熱融着繊維層としては、カード法、空気流法、湿式抄
紙法により作成した熱融着性複合繊維(あるいはこれと
他の繊維との混合繊維)のウエブを用いるか、あるいは
これらのウエブを熱処理して得られる不織布を用いるこ
とができる。いずれの場合においても、熱融着繊維層は
積層紙の補強材として作用する為にその目付は10〜100g
/m3程度である。
紙法により作成した熱融着性複合繊維(あるいはこれと
他の繊維との混合繊維)のウエブを用いるか、あるいは
これらのウエブを熱処理して得られる不織布を用いるこ
とができる。いずれの場合においても、熱融着繊維層は
積層紙の補強材として作用する為にその目付は10〜100g
/m3程度である。
本発明の積層紙は、上記の紙層と熱融着繊維層とを積
層し熱処理することにより得られる。積層は1層づつで
もよいが、用途によつては各層を交互に3層以上に積層
してもよい。熱処理は、熱融着性複合繊維の第1成分の
融点以上、第2成分の融点以下の温度で、熱風乾燥機、
カレンダーロール、エンボスロール等公知の方法を用い
て行うことができる。比較的硬い感触の積層紙を得るに
はカレンダーロール法が適し、熱風乾燥機によれば柔ら
かで崇高な感触の積層紙が得られ、柔らかでかつ強度の
ある積層紙を得るにはエンボスロール法が適している。
積層紙の用途がワイパーやタオルの場合には、エンボス
ロールの圧着面積は5〜30%、紙おしめの中間材の場合
には3〜20%が適当である。
層し熱処理することにより得られる。積層は1層づつで
もよいが、用途によつては各層を交互に3層以上に積層
してもよい。熱処理は、熱融着性複合繊維の第1成分の
融点以上、第2成分の融点以下の温度で、熱風乾燥機、
カレンダーロール、エンボスロール等公知の方法を用い
て行うことができる。比較的硬い感触の積層紙を得るに
はカレンダーロール法が適し、熱風乾燥機によれば柔ら
かで崇高な感触の積層紙が得られ、柔らかでかつ強度の
ある積層紙を得るにはエンボスロール法が適している。
積層紙の用途がワイパーやタオルの場合には、エンボス
ロールの圧着面積は5〜30%、紙おしめの中間材の場合
には3〜20%が適当である。
本発明を実施例および比較例によつて更に説明する。
なお、各例において積層紙の物性評価は以下の方法によ
つた。
なお、各例において積層紙の物性評価は以下の方法によ
つた。
強伸度:自記式引張試験機を用い、幅5cm、長さ15cm
の試験片を、試長10cm、引張速度10cm/minの条件で破断
伸度および破断強度を求めた。
の試験片を、試長10cm、引張速度10cm/minの条件で破断
伸度および破断強度を求めた。
剥離強度:幅5cm、長さ15cmの試験片を水平なガラス
板の上に置き、水で湿した人差し指で熱融着部分を強く
押し着けながら10回摩擦した後、その剥離状態を観察す
る。5枚の試料片についてそれぞれ1箇所でテストし、
剥離が合計3箇所以上認められたものを不良、2箇所以
上のものを良と判定した。
板の上に置き、水で湿した人差し指で熱融着部分を強く
押し着けながら10回摩擦した後、その剥離状態を観察す
る。5枚の試料片についてそれぞれ1箇所でテストし、
剥離が合計3箇所以上認められたものを不良、2箇所以
上のものを良と判定した。
〔実施例1〕 紙層として、木材パルプを抄紙しクレープ加工した目
付22.4g/m2、比容積16.036cm3/gのクレープ紙を用い
た。
付22.4g/m2、比容積16.036cm3/gのクレープ紙を用い
た。
エチレン・エチルアクリレート・無水マレイン酸3元
共重合体(エチルアクリレート含量19.5%、無水マレイ
ン酸2.5%、メルトフローレート190℃:20g/10min、融点
80℃)30重量%と高密度ポリエチレン(メルトフローレ
ート190℃:13g/10min、融点129℃)70重量%とからなる
混合物を鞘成分とし、ポリプロピレン(メルトフローレ
ート230℃:10g/10min、融点162℃)を芯成分として、複
合比50:50で複合紡糸して、織度3デニール、織繊長51m
mの熱融着性複合繊維のステープルフアイバーを得た。
この熱融着性複合繊維と、織度1.5デニール、繊維長51m
mのレーヨンのステープルフアイバーとを重量比50:50で
混合しカード機をとおして得た目付35g/m2のウエブを熱
融着繊維層として用いた。
共重合体(エチルアクリレート含量19.5%、無水マレイ
ン酸2.5%、メルトフローレート190℃:20g/10min、融点
80℃)30重量%と高密度ポリエチレン(メルトフローレ
ート190℃:13g/10min、融点129℃)70重量%とからなる
混合物を鞘成分とし、ポリプロピレン(メルトフローレ
ート230℃:10g/10min、融点162℃)を芯成分として、複
合比50:50で複合紡糸して、織度3デニール、織繊長51m
mの熱融着性複合繊維のステープルフアイバーを得た。
この熱融着性複合繊維と、織度1.5デニール、繊維長51m
mのレーヨンのステープルフアイバーとを重量比50:50で
混合しカード機をとおして得た目付35g/m2のウエブを熱
融着繊維層として用いた。
上記クレープ紙とウエブのそれぞれ1層を重ね、140
℃の熱風乾燥機で10分間熱処理して本発明の積層紙を得
た。熱融着繊維層に用いた繊維については第1表に、積
層紙については第2表にそれぞれの構造および物性を示
した。この積層紙はワイパー用に好適であつた。
℃の熱風乾燥機で10分間熱処理して本発明の積層紙を得
た。熱融着繊維層に用いた繊維については第1表に、積
層紙については第2表にそれぞれの構造および物性を示
した。この積層紙はワイパー用に好適であつた。
〔実施例2〕 実施例1において用いた熱風乾燥機に代えてエンボス
ロール(ダイヤ柄の圧着面積18%、110℃、3m/分)を用
いた他は実施例1と同様にして、本発明の積層紙を得
た。この積層紙の物性を第2表に示した。また、この積
層紙に自重の3倍の水を含ませたものは、ウエツトテイ
シユーとして好適であつた。
ロール(ダイヤ柄の圧着面積18%、110℃、3m/分)を用
いた他は実施例1と同様にして、本発明の積層紙を得
た。この積層紙の物性を第2表に示した。また、この積
層紙に自重の3倍の水を含ませたものは、ウエツトテイ
シユーとして好適であつた。
〔比較例1、2〕 熱融着性複合繊維として高密度ポリエチレン(メルト
フローレート190℃:13g/10min、融点129℃)を鞘成分と
し、ポリプロピレン(メルトフローレート230℃:10g/10
min、融点162℃)を芯成分とする複合繊維(単糸繊度3
デニール、繊維長51mm)を用いた以外は実施例1または
実施例2と同様にして積層紙を得た。これらの積層紙の
物性を第2表に示した。
フローレート190℃:13g/10min、融点129℃)を鞘成分と
し、ポリプロピレン(メルトフローレート230℃:10g/10
min、融点162℃)を芯成分とする複合繊維(単糸繊度3
デニール、繊維長51mm)を用いた以外は実施例1または
実施例2と同様にして積層紙を得た。これらの積層紙の
物性を第2表に示した。
〔実施例3〕 熱融着性複合繊維の鞘成分を、エチレン・エチルアク
リレート・無水マレイン酸3元共重合体(エチレンアク
リレート含量29.4%、無水マレイン酸2.6%、メルトフ
ローレート190℃:40g/10min、融点68℃)50重量%と高
密度ポリエチレン(メルトフローレート190℃:13g/10mi
n、融点129℃)50重量%とからなる混合物とした他は、
実施例1と同様に複合紡糸して織度3デニール繊維長51
mmの熱融着性複合繊維のステープルフアイバーを得た。
この熱融着複合繊維85重量%と実例例1で用いたレーヨ
ン15重量%との混合ウエブを熱融着繊維層とし、その上
下に実施例1で用いたクレープ紙を重ね、140℃の熱風
乾燥機で10分間熱処理して本発明の積層紙を得た。この
積層紙の物性を第2表に示した。また、この積層紙に自
重の3倍の水を含ませたものは、ウエツトテイシユーと
して好適であつた。
リレート・無水マレイン酸3元共重合体(エチレンアク
リレート含量29.4%、無水マレイン酸2.6%、メルトフ
ローレート190℃:40g/10min、融点68℃)50重量%と高
密度ポリエチレン(メルトフローレート190℃:13g/10mi
n、融点129℃)50重量%とからなる混合物とした他は、
実施例1と同様に複合紡糸して織度3デニール繊維長51
mmの熱融着性複合繊維のステープルフアイバーを得た。
この熱融着複合繊維85重量%と実例例1で用いたレーヨ
ン15重量%との混合ウエブを熱融着繊維層とし、その上
下に実施例1で用いたクレープ紙を重ね、140℃の熱風
乾燥機で10分間熱処理して本発明の積層紙を得た。この
積層紙の物性を第2表に示した。また、この積層紙に自
重の3倍の水を含ませたものは、ウエツトテイシユーと
して好適であつた。
〔比較例3〕 熱融着繊維層としては、比較例1と用いたポリエチレ
ン/ポリプロピレン(鞘/芯)複合繊維85重量%と、レ
ーヨン15重量%との混合繊維ウエブを用いた他は実施例
3と同様にして3層の積層紙を得た。この積層紙の物性
を第2表に示した。
ン/ポリプロピレン(鞘/芯)複合繊維85重量%と、レ
ーヨン15重量%との混合繊維ウエブを用いた他は実施例
3と同様にして3層の積層紙を得た。この積層紙の物性
を第2表に示した。
〔発明の効果〕 第1表および第2表に示されたデータから明らかなよ
うに、エチレン・アクリル酸エステル・無水マレイン酸
3元共重合体を20重量%以上含有する第1成分が繊維表
面を形成する熱融着性複合繊維を熱融着繊維層に用いた
本発明の積層紙は、紙の持つ柔らかな風合や優れた吸水
性を保持しながら、高強度でかつ耐剥離性が大きいとい
う特徴を有し、乾燥状態では紙おむつの中間材、ワイパ
ー、タオル等の用途に、また湿潤状態ではウエツトテイ
シユー、美顔用テイシユー等の用途に好ましく使用でき
る。
うに、エチレン・アクリル酸エステル・無水マレイン酸
3元共重合体を20重量%以上含有する第1成分が繊維表
面を形成する熱融着性複合繊維を熱融着繊維層に用いた
本発明の積層紙は、紙の持つ柔らかな風合や優れた吸水
性を保持しながら、高強度でかつ耐剥離性が大きいとい
う特徴を有し、乾燥状態では紙おむつの中間材、ワイパ
ー、タオル等の用途に、また湿潤状態ではウエツトテイ
シユー、美顔用テイシユー等の用途に好ましく使用でき
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI D04H 1/54 D04H 1/54 F Q D21H 27/00 F D21H 27/00 A41B 13/02 E
Claims (6)
- 【請求項1】紙層と熱融着繊維層とが積層され、熱融着
繊維により一体に融着された積層紙であって、 (a)紙層はセルロース繊維を主体とするクレープ紙で
あり、 (b)熱融着繊維層は、エチレン・アクリル酸エステル
・マレイン酸3元共重合体からなる第1成分と、この第
1成分より30℃以上高融点を有する熱可塑性樹脂からな
る第2成分とを、第1成分が繊維表面の少なくとも一部
を繊維の長さ方向に連続的に形成するように複合紡糸し
て得られる熱融着性複合繊維からなる繊維層であること
を特徴とする積層紙。 - 【請求項2】紙層と熱融着繊維層とが積層され、熱融着
繊維により一体に融着された積層紙であって、 (a)紙層はセルロース繊維を主体とするクレープ紙で
あり、 (b)熱融着繊維層は、エチレン・アクリル酸エステル
・マレイン酸3元共重合体からなる第1成分と、この第
1成分より30℃以上高融点を有する熱可塑性樹脂からな
る第2成分とを、第1成分が繊維表面の少なくとも一部
を繊維の長さ方向に連続的に形成するように複合紡糸と
して得られる熱融着性複合繊維と、他の繊維とからなる
繊維層であって、前記繊維層の少なくとも20重量%が熱
融着性複合繊維であることを特徴とする積層紙。 - 【請求項3】紙層と熱融着繊維層とが積層され、熱融着
繊維により一体に融着された積層紙であって、 (a)紙層はセルロース繊維を主体とするクレープ紙で
あり、 (b)熱融着繊維層は、エチレン・アクリル酸エステル
・マレイン酸3元共重合体と熱可塑性樹脂とからなる組
成物であって、前記組成物の少なくとも20重量%がエチ
レン・アクリル酸エステル・マレイン酸3元共重合体で
ある組成からなる第1成分と、この第1成分より30℃以
上高融点を有する熱可塑性樹脂からなる第2成分とを、
第1成分が繊維表面の少なくとも一部を繊維の長さ方向
に連続的に形成するように複合紡糸して得られる熱融着
性複合繊維からなる繊維層であることを特徴とする積層
紙。 - 【請求項4】積層と熱融着繊維層とが積層され、熱融着
繊維により一体に融着された積層紙であって、 (a)紙層はセルロース繊維を主体とするクレープ紙で
あり、 (b)熱融着繊維層は、エチレン・アクリル酸エステル
・マレイン酸3元共重合体と熱可塑性樹脂とからなる組
成物であって、前記組成物の少なくとも20重量%がエチ
レン・アクリル酸エステル・マレイン酸3元共重合体で
ある組成からなる第1成分と、この第1成分より30℃以
上高融点を有する熱可塑性樹脂からなる第2成分とを、
第1成分が繊維表面の少なくとも一部を繊維の長さ方向 に連続的に形成するように複合紡糸して得られる熱融着
性複合繊維と、他の繊維とからなる繊維層であって、前
記繊維層の少なくとも20重量%が熱融着性複合繊維であ
ることを特徴とする積層紙。 - 【請求項5】紙層と熱融着繊維層との融着が、エンボス
加工による部分融着である請求項1ないし4のいずれか
1項に記載の積層紙。 - 【請求項6】液体を吸蔵している請求項1ないし5のい
ずれか1項に記載の積層紙。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2270113A JP2953628B2 (ja) | 1990-10-08 | 1990-10-08 | 積層紙 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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