JP2871869B2 - 地合の良好なスパンレース不織布およびその製造法 - Google Patents
地合の良好なスパンレース不織布およびその製造法Info
- Publication number
- JP2871869B2 JP2871869B2 JP1936291A JP1936291A JP2871869B2 JP 2871869 B2 JP2871869 B2 JP 2871869B2 JP 1936291 A JP1936291 A JP 1936291A JP 1936291 A JP1936291 A JP 1936291A JP 2871869 B2 JP2871869 B2 JP 2871869B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- fiber
- fibers
- nonwoven fabric
- diameter
- formation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Description
性、風合い、通気性に優れたスパンレース不織布および
その製造法に関する。
で広く用いられてきている。低コストで生産性が高いこ
とから、従来の織布の代用物としての用途、あるいは織
布では得られない性能を付与できることから、機能性不
織布としての用途が考えられる。さらに、従来、紙パル
プを素材とした分野にも不織布の機能性を生かし、高性
能材料としての供給が盛んとなってきた。
は、スパンボンド法、メルトブロー法、乾式法、湿式法
が上げられ、それぞれの長所を生かし利用されている。
方法が全ての分野をカバーできるわけではない。
度等の強度が大きく、高強度が要求される産業資材等に
広く用いられている。しかし、ウェブの接合方法が主に
熱圧着によるため、高密度で、不織布が固く、ドレープ
性に欠けるという欠点があった。
極細繊維シートが製造できるものの地合が悪く、また生
産性が低く高価である。スパンボンド、メルトブロー法
では複数の繊維を混合できない。さらに、使用される高
分子も制限を受ける。
されたウェブは上記の方法で得られたものに比べ、かさ
高で風合いもあるが、シート強度を付与する目的で、バ
インダーの付与、あるいは熱圧着を行うと、かさ高性、
風合いが低下する。また、カード法では直径7μm以下
の繊維には適応できない。エアレイ法では6mmを超え
る長繊維の均一分散が困難である。
8−13749号公報で開示されているようにカードで
形成されたウェブを柱状水流で交絡させて得られるスパ
ンレース不織布はノーバインダーでのシート化が可能
で、風合いがよく、ドレープ性に優れている。
たウェブは、湿式抄紙法に比べ総じて地合が悪いという
問題点があった。
法に比べ、生産性が高く、繊維径の細かい繊維を使用で
き、複数の繊維を任意の割合で混合でき、地合が極めて
良好であるという利点がある。しかし、通常の方法では
水中で均一に分散し、均質なウエブを得るには繊維長が
短い必要がある。しかし、強度が弱く、用途が限定され
る。
結束が発生し均一分散は困難になる。
くは多筒のドライヤーに圧着されるため、あるいはスル
ー方式のドライヤーを用いた場合でも繊維長が短く、繊
維が二次元的に配向しているため、ペーパー状で、通気
性、ドレープ性が劣り、また、極細繊維を用いたものは
密度が高くなり、通気性が悪くなるという問題点もあ
る。
法では繊維径7〜25μm、繊維径(D)と繊維長
(L)の比(L/D)の比が800〜2000の短繊維
ウェブを高圧の柱状水流で3次元的に交絡させた湿式不
織布が開示されている。
である、繊維長の短いことによる強度が弱いことを改善
したものとして注目されるが、この明細書の従来の技術
の中でも述べられているように、水中に繊維を均一に分
散させるためには一般に繊維長は3〜7mm程度ものが
要求されるとある様に、繊維長が7mmを超える湿式ウ
ェブを加工した不織布は地合が悪いと述べている様に、
湿式抄紙法の利点である地合の良さといった特徴を生か
したものとは言えない。また、繊維径が7〜25μmと
比較的大きいため、肌触り、ソフト感が劣るという問題
点もある。
繊維フィラメントを非(難)水溶性糊剤を付与し、繊維
束に集束し、これを20mm以下に切断し、湿式抄紙法
で抄紙し、これを編織布と積層し、高圧噴流で交絡した
後、糊剤を除去する方法が述べられている。この方法で
は、繊維の束は高圧噴流で一応分散はしているものの、
分散した繊維はその部分で広がっているに過ぎず、方向
性を有しており、全体的な地合、肌触りは良いものでは
ない。
は、割繊性繊維を含有するウェブを水ジェットで割繊、
さらに水ジェットで交絡を行う方法が述べられている
が、この方法では、割繊しない部分で、地合が不均一に
なり、肌触りが悪くなるという問題点がある。
の良さ、均一性、極細繊維の使用という特徴を生かし、
強度が弱い、ドレープ性が劣る、風合いが悪い、通気性
が悪いといった湿式不織布の欠点を改良した、スパンレ
ース不織布を提供することを目的とする。
につき鋭意検討した。その結果、主体繊維として繊維径
が1〜5μmであって、繊維長(L)と繊維径(D)の
比(L/D)が2000<(L/D)≦6000である
繊維とバインダー繊維として熱融着性繊維を含有し、こ
れら繊維が湿式抄紙法によりシート化され、水流で三次
元的に交絡されたスパンレース不織布が上記課題を解決
できることを見いだした。
って、繊維長(L)と繊維径(D)の比(L/D)が2
000<(L/D)≦6000である繊維と熱融着性繊
維を、湿式抄紙法で抄造し、乾燥し、熱融着繊維を溶融
し、繊維を結合させシート化し、ついで該シートを単層
あるいは二層以上積層し、高圧水流で、これら繊維を三
次元的に交絡させることで製造されることを見いだし
た。本発明はこれらの知見により達成されたものであ
る。
μmの範囲で、繊維径(L)と繊維長(D)の比(L/
D)が2000<L/D≦6000の範囲であることを
必須条件とする。
同士が絡み、その絡みが外れず、いわゆる結束が発生
し、地合の良好なウェブ形成が困難になる。5μmを超
えるとL/Dの範囲に相当しても、繊維長が30mmを
超え、水中での均一な分散が困難になり、地合のよい均
一なウェブを得ることができない。
00以下の範囲では大きな強度を得るような、三次元の
交絡状態を得ることができない。L/Dが6000を超
えると、繊維長が長くなり、繊維の水中での均一な分散
が困難になり、地合のよい均一なウェブを得ることがで
きない。
ラリーから形成されたウェブを用い加工した不織布は、
本発明の範囲より大きなL/Dを持つものであっても、
均一性が劣るだけでなく、強度、風合いも劣ったものと
なる。
通常の乾式法より得たウェブを高圧水流で交絡したもの
より繊維長自体は短いが、乾式法では得ることができな
い、極細繊維径を有し、かつ地合がきわめて良好なた
め、三次元交絡が強固になされ、これらに匹敵する強度
を有するのである。言い換えれば、これらの条件を満足
する繊維経1〜5μmの繊維のL/Dの範囲は2000
<(L/D)≦6000である。
維、ポリオレフィン系繊維、レーヨン繊維、アクリル系
繊維等の有機繊維が好ましい。これらの繊維はいずれも
剛性が低いものが好ましい。あまり剛性の高い繊維は、
本発明のL/Dの範囲であっても交絡が難しく、より高
圧の水流を用いた場合、繊維の並びが乱れシートが不均
一になったり、あるいはシートが破損する等の問題があ
る。
ば2種類以上のものが混合されていてよい。また、本発
明の不織布の性能を阻害しない範囲であれば、他の繊維
を少 量混合してもよい。
する成分をその繊維中に含有する繊維を言う。具体的例
を上げれば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピ
レン等の高分子の樹脂からなる繊維が上げられる。主体
となる繊維より20°以上低い融点をもつのが好まし
い。
工程の熱により溶融し、2000<(L/D)≦600
0の繊維との接点で融着し、高温ゾーンを通過後、該繊
維と熱融着性繊維の接着が完成し、シートが形成され
る。
タイプと融点の異なる複数成分からなりるものがある。
維形状を保持せず、液状あるいは膜状になりシートを強
固なものとする。この場合、樹脂が水溶性の場合は特に
問題はないが、非あるいは難水溶性の場合は、3次元交
絡を行う場合、交絡水圧を必要以上に高くする必要があ
り、シートが破損し、好ましくない。また、製品のドレ
ープ性、肌触り、風合いが低下し、通気性が低下するば
かりか、積層シート間が剥離しやすくなり問題点が多
い。
プで、特に芯鞘構造を有し、高融点成分を芯成分とし、
低融点成分を鞘成分とするものが好ましい。各成分の融
点の差は40℃以上が好ましい。芯と鞘は同心円状、編
芯状もしくは芯の一部が鞘から露出したものでもよい。
芯と鞘の成分比は体積比で1:1〜4:1の範囲が好ま
しい。鞘成分が多いと溶融したとき繊維形状を保持せ
ず、融着が強固で前者の全融タイプの繊維と同様の理由
で好ましくない。鞘成分が少ないと、シート強度が弱
く、シート形状を保持するために多くの熱融着繊維を必
要とし、本発明の不織布性能を阻害するため好ましくな
い。
が好ましいが親和性があれば異なる成分の組み合せでも
よい。また、主体繊維との成分についても同様である。
0重量%の範囲が好ましい。1%以下では強度が弱く、
20%を超えると、交絡時のエネルギーが大きくなるこ
と、シートが固くなり、風合いがなくなることから好ま
しくない。
主体繊維の範囲であることが理想であるが、上記の重量
比の範囲であれば、用いる繊維の径は25μm以下、繊
維長3mm以上の範囲であれば特に問題はない。
を行う。
分散の方法に特に注意を払う必要がある。離解、分散は
回転式の物を用いることが可能である。繊維を離解する
前に予め水溶液中に分散剤を均一に分散する方法が好ま
しい。あるいは、1%程度の分散剤の溶液中に繊維を予
め浸しておくのも効果的である。
維の離解が不十分な場合は瞬間的に撹拌速度を速め、未
離解の繊維束に衝撃を与え、離解を促進する。あくまで
撹拌速度は一時的に速めるだけで、撹拌時間が長くなる
と繊維間での結束が形成され好ましくない。
け緩やかな撹拌のもとで行う。予め離解したスラリーを
さらに水を加えで濃度を下げ、ついで速やかに粘剤を加
える。この間、撹拌は前述した通りできるだけ緩やかに
行う。
維径、L/Dが主体繊維と同じ範囲であれば、離解分散
を同時に行うことが好ましい。L/Dが小さい範囲で特
に分散に注意を必要としない場合は、添加する段階に制
限はない。
を用い抄造し、形成されたウェブは、ヤンキードライヤ
ーあるいは多筒式のシリンダードライヤー、エアードラ
イヤー等を用い、通常の乾燥法で乾燥することができ
る。本発明では地合の良好なスパンレース不織布を得る
ことを目的とし、そのためにはできるだけ地合のよい湿
式不織布を得ることが目標で、抄造時、スラリー濃度は
下げる必要があり、ワイヤーパートでのサクションを強
くすることが好ましい。坪量に制限はないが、地合の面
から70g/m2以下が好ましい。
と、オフマシーンで交絡を行った場合を比較すると、オ
ンマシーンではウェブは繊維間に水を介し形態を保持し
ているに過ぎず、本発明で用いた繊維は繊維径が1〜5
μmと微細で、水流により繊維が二次元的にずれてしま
い、地合の低下を引き起こす。それに対し、オフマシー
ンでは主体繊維がバインダー繊維を介し固定されてお
り、水流による地合の低下は少ない。
坪量コントロールを行う場合、抄造条件を変えることで
対処する必要があり、安定して地合が良好なウェブを供
給することは困難である。一方、オフマシーンでは坪量
の低いシートを高速で抄造し、積層枚数を変えることで
容易に坪量のコントロールが可能である。
分以上が可能であるのに対し、スパンレースはせいぜい
100〜200m/分で、オンマシーンで生産しても、
スパンレースでの加工部分が律速段階となるため、生産
性の面からもオンマシーンが有利とは言えない。
(L/D)≦6000と大きく、繊維径が1〜5μmと
細いため、高圧水流での後加工で、ウェブ内で繊維間の
絡みが容易であるため強度の大きいスパンレース不織布
の製造が可能である。
あるいは複数枚積層し、高圧水流でシートを交絡するこ
とができる。水流を打ち込むための、ノズルの径は交絡
を強固に行い、地合を良好に保つために10〜500μ
mの範囲が好ましい。ノズルの間隔は10〜1500μ
mが好ましい。
は加工を行うシートの幅をカバーする範囲が必要で、抄
造方向に対しては、ウェブの種類、坪量、加工速度、水
圧を考慮し、十分な交絡が得られる範囲でノズルヘッド
の数を変え用いることができる。
用いることが好ましい。さらに好ましくは50〜250
kg/cm2である。加工速度は15〜200m/分の
範囲で用いることが好ましい。
を上げて行くことが可能で、面質が向上する点から好ま
しい。また、ノズル径または/およびノズル間隔を順次
小さくすることも可能で、やはりスパンレース不織布の
面質が向上する点から好ましい。また、ノズルのヘッダ
ーを回転運動させること、あるいはワイヤーを左右に振
動させることで、さらに面質を改良することも可能であ
る。
行うことができる。また、交絡を行った後、さらにシー
トを積層し、交絡を行うことも可能である。
主体繊維が接着されているが、繊維の切断末端、接着部
分以外の部分が3次元的に交絡し、あるいは本発明のバ
インダー繊維の含有量が1〜20重量%の範囲であれ
ば、交絡の過程で高圧水流により、接着部分が離脱し、
主体繊維が3次元的に交絡する。この過程では、地合が
乱れることはなく、地合が良好な本発明特有なスパンレ
ース不織布が得られる。
で地合の良好なスパンレース不織布を製造するために
は、湿式で抄造した不織布の地合が大きく影響を及ぼ
す。そのため、スラリー濃度はできるだけ薄い方が好ま
しい。そのため、坪量の大きなスパンレース不織布を得
る場合でも、薄いスラリーでも容易に製造できる低坪量
の湿式不織布を製造してから、積層し高圧水流処理を行
うことで、均一で地合のよい不織布製造が可能になるの
である。
織布、パルプシート、本発明の請求項から外れる繊維を
含有する湿式不織布等を片面、あるいは両面から交絡す
ることは可能であるが、本発明の目的を阻害する範囲で
あってはならないのは言うまでもない。
たウェブは、余分な水分を吸引あるいはウェットプレス
などの方法で取り除いた後、エアードライヤー、エアー
スルードライヤー、あるいはサクションドラムドラムド
ライヤー等を用い、乾燥時にウェブの厚み方向にニップ
のかからない乾燥方法で乾燥を行うことが好ましい。
合の良好なスパンレース不織布は折り曲げ加工、樹脂含
浸加工、撥水加工等の後加工を施すことが司能で、これ
により新たな性能を付与することができる。
の用途としては、医療、衛生材料用が考えられる。ドレ
ープ性に富み、特に繊維径が1〜5μmと微細なため、
ソフトで肌触りが良く、バリヤー性が優れているおり、
マスク、サージカル用ガウン等の用途に好適である。
通気性が良いことから、また撥水剤等で撥水処理を施す
ことで液体バリヤー性が向上するため、液体用、気体用
フィルターとしての用途に好適である。
とから人工皮革用、特に高級なスエード調人工皮革の基
材としての用途に好適である。
とL/Dの比を有する繊維からなる。地合がきわめて良
好で、ドレープ性に優れ、肌触りがよく、風合いがよ
く、通気性がよく、強度が大きいという従来の不織布で
は相矛盾する性能を同時に有する新規な不織布である。
するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
実施例において記載の部、%はすべて重量によるもので
ある。また、繊度はおおよその値を示したものである。
繊維長、繊維径はいずれも平均繊維長、平均繊維径を表
す。
096に記載された45度カンチレバー法を用い測定し
縦横の平均値を示した。通気性として、JIS−B99
08の形式1により風速5.3cm/秒で測定した圧力
損失を求めた。
変良い、○良い、△やや悪い、×悪いの4段階で評価し
た。
フタレート繊維(繊維径3μm、L/D=2333)を
95部、繊度2デニール、繊維長5mmのポリエステル
系芯鞘熱融着繊維(メルティー4080、融点110
℃、ユニチカ社製)を5部を、ノニオン系分散剤1%溶
液中に含浸した。このものを水中に投入し、往復回転式
撹拌機(アジター、島崎製作所社製)で緩やかに撹拌し
た。次いで速やかに、ポリアクリルアミド0.1%溶液
を混合し、引続き緩やかに撹拌した。このようにして、
均一なスラリーを調整した。該スラリーを用い、乾燥温
度110℃で、長網抄紙機で幅50cm、坪量20g/
m2ポリエチレンテレフタレート湿式不織布を抄紙し
た。
を3ヘッド用い柱状水流で交絡を行った。第1ヘッドの
ノズルはノズル径120μm、ノズル間隔1.2mm、
2列で水圧100kgf/cm2、第2ヘッドはノズル
径120μm、ノズル間隔0.6mm、1列で水圧10
0kgf/cm2、第3ヘッドはノズル径100μm、
ノズル間隔0.6mm、1列で水圧120kgf/cm
2である。積層不織布の下にステンレス製の100メッ
シュの支持体を配置し、上記の水流下、積層不織布を通
過させ、主体繊維とバインダー繊維間の結合を切断しな
がら、主体繊維の3次元交絡を行った。同様に裏面にも
同様の処理を行った。交絡の速度は20m/分で行っ
た。この交絡シートをサクションスルードライヤーを用
い、130℃で乾燥を行い、本発明の目的とする、地合
の良好なスパンレース不織布を得ることができた。
施例1と同様の方法で、本発明の目的とする、地合の良
好なスパンレース不織布を得た。この不織布の空隙径を
ASTM F−316記載のバブルポイント法およびミ
ーンフローポイント法により、最大空隙径および平均空
隙径として求めた。最大空隙径は42.6μm、平均空
隙径は16.4μmであった。また、圧力損失測定時と
同じ風速で測定した0.3μmDOP(フタル酸ジオク
チル)エアロゾルの捕集効率は28.4%であった。
施例1と同様の方法で、本発明の目的とする、地合の良
好なスパンレース不織布を得た。
施例1と同様の方法でスパンレース不織布を得た。この
不織布は、L/Dが小さく、繊維長が短いため、十分な
交絡が得られず、強度が弱い。また、水流によりの面
質、地合に乱れが見られた。
施例1と同様の方法でスパンレース不織布を得た。
繊維の未離解部分や結束が多くみられた。これは繊維の
離解が困難で、さらに撹拌中に繊維同士がもつれたため
と考えられる。これが原因で、交絡が不十分で交絡後の
不織布は強度も弱く、さらに地合、面質も劣ったものと
なった。
を用いず、坪量80g/m2のウェブを抄紙し、オンマ
シーンで実施例1と同様の条件で交絡を行いスパンレー
ス不織布を得た。
繊維間に水を介し形を保っているに過ぎず、水流処理に
より、繊維間に乱れが生じ、地合が悪くなった。また、
抄造時、坪量80g/m2のウェブを目視すると、ここ
でも地合むらが見られた。
布を単層で用い、交絡条件は第1ヘッド、第2ヘッド、
第3ヘッドの水圧をそれぞれ50/50/70kgf/
cm2とすること、交絡面を片面のみにする以外は実施
例1と同様の処理を行い、地合の良好なスパンレース不
織布を得ることができた。
ポリオレフィン系熱融着芯鞘繊維(ES繊維、チッソ社
製)に、配合を9部にし、主体繊維の配合を91部にす
る以外は実施例2と同じ方法で行った。本発明の目的と
する、地合の良好なスパンレース不織布を得ることがで
きた。
オレフィン系熱融着芯鞘繊維で鞘が湿熱融着性を有する
繊維(UBF繊維、ダイワボー社製)に、配合を8部
に、主体繊維の配合を92部にする以外は実施例2と同
じ方法で行った。ただし、乾燥を行う前に交絡後のウェ
ブを90℃の熱水中に浸せきし、本発明の目的とする、
地合の良好なスパンレース不織布を得た。
(L/D=5100)にする以外は実施例1と同様の方
法でスパンレース不織布を得た。
解部分や結束が多くみられた。L/Dが本発明の範囲に
あるが、繊維径が大きいため、繊維長が長くなり、繊維
の離解が困難で、さらに撹拌中に繊維同士がもつれたた
めと考えられる。その結果、スパンレース不織布の交絡
は不十分で、地合、肌触り、風合いが悪く、ドレープ性
も劣ったものとなった。
(繊維径3.5μm、L/D=2860)を95部、繊
度2デニール、繊維長5mmのポリエステル系芯鞘熱融
管繊維(メルティー4080、融点110℃、ユニチカ
社製)5部を、アニオン系の分散剤1%溶液に含浸し
た。このものを水中に投入し、往復撹拌機(アジター、
島崎製作所社製)で緩やかに撹拌した。次いで速やか
に、ポリアクリルアミド0.1%溶液を混合し、引続き
緩やかに撹拌した。このようにして、均一なスラリーを
調整した。該スラリーを用い、長網抄紙機で幅50c
m、坪量20g/m2のアクリル湿式不織布を抄紙し
た。
燥はサクションスルードライヤーを用い、100℃で行
い、本発明の目的とする、地合の良好なスパンレース不
織布を得ることができた。この不織布の最大径は49.
0μm、平均径は19.3μmであった。
繊維(繊維径4μm、L/D=2500)を95部、繊
維長5mmのポリエステル系芯鞘熱融着繊維(メルティ
ー4080、融点110℃、ユニチカ社製)5部を、ノ
ニオン系分散剤1%溶液に含浸した。このものを水中に
投入し、往復撹拌機(アジター、島崎製作所社製)で緩
やかに撹拌した。次いで速やかに、ポリアクリルアミド
0.1%溶液を混合し、引続き緩やかに撹拌した。この
ようにして、均一なスラリーを調整した。該スラリーを
用い、長網抄紙機で幅50cm、坪量20g/m2のポ
リプロピレン湿式不織布を抄紙した。
ヘッドの水圧をそれぞれ、120、140、150kg
f/cm2にする以外は実施例1と同様の方法で行っ
た。乾燥はサクションスルードライヤーを用い、100
℃で行い、本発明の目的とする、地合の良好なスパンレ
ース不織布を得ることができた。この不織布の最大空隙
径は49.2μm、平均空隙径は21.9μmであっ
た。
バインダー繊維10部を、実施例1と同様の方法で抄紙
し、シリンダードライヤーを用い110℃で乾燥を行
い、坪量80g/m2の湿式不織布を得た。
法のみで製造したため、密度が大きく締まった不織布と
なり、風合い、ドレープ性は劣ったものであった。ま
た、バインダーとして繊維径が大きな、溶融部分が表面
部分(鞘部分)のみのバインダー繊維を使用したにも関
わらず、通気性も本発明のスパンレース不織布に比べ、
劣っていた。
D)≦6000の繊維が三次元交絡したスパンレース不
織布は、風合いが良く、ドレープ性に優れ、通気性が良
い。これらは、本発明の特定の方法で製造された地合の
良好なスパンレース不織布で初めて実現されるもので、
本発明の不織布は従来にない、まったく新規な不織布で
ある。
Claims (2)
- 【請求項1】 主体となる繊維の繊維径が1〜5μmで
あって、繊維長(L)と繊維径(D)の比(L/D)が
2000<(L/D)≦6000である繊維とバインダ
ー繊維として熱融着性繊維を含有し、これら繊維が湿式
抄紙法によりシート化され、水流で三次元的に交絡され
た地合の良好なスパンレース不織布。 - 【請求項2】 繊維径が1〜5μmであって、繊維長
(L)と繊維径(D)の比(L/D)が2000<(L
/D)≦6000である繊維と熱融着性繊維を、湿式抄
紙法で抄造し、熱融着繊維を溶融し、繊維を結合させシ
ート化し、ついで該シートを単層あるいは二層以上積層
し、高圧水流で、これら繊維を三次元的に交絡させるこ
とを特徴とする地合の良好なスパンレース不織布の製造
法。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1936291A JP2871869B2 (ja) | 1991-01-18 | 1991-01-18 | 地合の良好なスパンレース不織布およびその製造法 |
US07/808,925 US5254399A (en) | 1990-12-19 | 1991-12-18 | Nonwoven fabric |
EP19910121718 EP0491383B1 (en) | 1990-12-19 | 1991-12-18 | Nonwoven fabric and production method thereof |
DE1991627428 DE69127428T2 (de) | 1990-12-19 | 1991-12-18 | Vliesstoff und sein Herstellungsverfahren |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1936291A JP2871869B2 (ja) | 1991-01-18 | 1991-01-18 | 地合の良好なスパンレース不織布およびその製造法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04240253A JPH04240253A (ja) | 1992-08-27 |
JP2871869B2 true JP2871869B2 (ja) | 1999-03-17 |
Family
ID=11997256
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1936291A Expired - Fee Related JP2871869B2 (ja) | 1990-12-19 | 1991-01-18 | 地合の良好なスパンレース不織布およびその製造法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2871869B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4464434B2 (ja) * | 2007-08-31 | 2010-05-19 | 日本バイリーン株式会社 | 筒状フィルタ |
JP4464433B2 (ja) * | 2007-08-31 | 2010-05-19 | 日本バイリーン株式会社 | 筒状フィルタ |
-
1991
- 1991-01-18 JP JP1936291A patent/JP2871869B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04240253A (ja) | 1992-08-27 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5254399A (en) | Nonwoven fabric | |
KR100972896B1 (ko) | 부직 복합 직물의 형성 방법 및 그로부터 생성된 직물 | |
JP2783602B2 (ja) | 熱接着用極細複合繊維およびその織布または不織布 | |
JP2817006B2 (ja) | 繊維エンタングルされた不織ウェブ材料の製造方法 | |
US4891262A (en) | High strength wet-laid nonwoven fabric and process for producing same | |
MXPA03003769A (es) | Estructuras compuestas no tejidas hidroenredadas que contienen materiales fibrosos sinteticos reciclados. | |
US20020115370A1 (en) | Hydroentangled nonwoven composite structures containing recycled synthetic fibrous materials | |
JP2871869B2 (ja) | 地合の良好なスパンレース不織布およびその製造法 | |
JP2871864B2 (ja) | 地合の良好なスパンレース不織布およびその製造法 | |
WO2002024999A2 (en) | Nonwovens from polytrimethylene terephthalate based staple fibres | |
JP2871888B2 (ja) | 不織布およびその製造法 | |
JPH04263699A (ja) | バリヤー性不織布とその製造法 | |
JP3040572B2 (ja) | 水流交絡不織布の製造法 | |
JP2951431B2 (ja) | 不織布およびその製造法 | |
JP2852526B2 (ja) | 寸法安定性に優れた湿式不織布及びその製造方法 | |
JPH05214649A (ja) | 柔軟な不織布およびその製造法 | |
JP3046410B2 (ja) | 水流交絡用ウェブ、水流交絡不織布および水流交絡不織布の製造法 | |
JP2783411B2 (ja) | 高強度湿式不織布及びその製造方法 | |
JP3081853B2 (ja) | 地合の良好な水流交絡不織布およびその製造法 | |
JP3474209B2 (ja) | 地合の良好な水流交絡不織布 | |
JP2983697B2 (ja) | 水流交絡用シートと水流交絡不織布および水流交絡不織布の製造法 | |
JPH0147585B2 (ja) | ||
AU2002230632B2 (en) | Hydroentangled nonwoven composite structures containing recycled synthetic fibrous materials | |
JPS635497B2 (ja) | ||
JPH04136295A (ja) | 嵩高性不織布およびその製造法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 10 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090108 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090108 Year of fee payment: 10 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100108 Year of fee payment: 11 |
|
FPAY | Renewal fee payment (prs date is renewal date of database) |
Year of fee payment: 12 Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110108 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |