JP2951431B2 - 不織布およびその製造法 - Google Patents

不織布およびその製造法

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JP2951431B2 JP10854891A JP10854891A JP2951431B2 JP 2951431 B2 JP2951431 B2 JP 2951431B2 JP 10854891 A JP10854891 A JP 10854891A JP 10854891 A JP10854891 A JP 10854891A JP 2951431 B2 JP2951431 B2 JP 2951431B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は地合が良好で、ドレープ
性、風合い、通気性および強度に優れた不織布およびそ
の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、織布に代わり不織布が多くの分野
で広く用いられてきている。低コストで生産性が高いこ
とから、従来の織布の代用物としての用途、あるいは織
布では得られない性能を付与できることから、機能性不
織布としての用途が考えられる。さらに、従来、紙パル
プを素材とした分野にも不織布の機能性を生かし、高性
能材料としての供給が盛んとなってきた。
【0003】不織布のウェブ形成法として代表的なもの
は、スパンボンド法、メルトブロー法、乾式法、湿式法
が上げられ、それぞれの長所を生かし利用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、個々の
方法が全ての分野をカバーできるわけではない。
【0005】スパンボンド法で得られた不織布は引張強
度等の強度が大きく、高強度が要求される産業資材等に
広く用いられている。しかし、ウェブの接合方法が主に
熱圧着によるため、高密度で、シートが固く、ドレープ
性に欠けるという欠点があった。
【0006】また、メルトブロー法で製造した不織布は
極細繊維シートが製造できるものの地合が悪く、また生
産性が低く高価である。
【0007】乾式法でカード法やエアレイ法により形成
されたウェブは上記の方法で得られたものに比べ、かさ
高で風合いもあるが、シート強度を付与する目的で、バ
インダーの付与、あるいは熱圧着を行うと、かさ高性、
風合いが低下する。また、カード法では直径7μm以下
の繊維には適応できない。エアレイ法では6mmを超える
長繊維の分散が困難である。
【0008】ニードルパンチ法による不織布や特公昭4
8−13749号公報で開示されているようにカードで
形成されたウェブを柱状水流で交絡させて得られるスパ
ンレース不織布はノーバインダーでのシート化が可能
で、風合いがよく、ドレープ性に優れている。
【0009】しかしながら、上記のような方法で得られ
たウェブは、湿式抄紙法に比べ総じて地合が悪いという
問題点があった。
【0010】一方、湿式抄紙法で得たウェブは、上記方
法に比べ、生産性が高く、繊維径の細かい繊維を使用で
き、複数の繊維を任意の割合で混合でき、地合が極めて
良好であるという利点がある。しかし、通常の方法では
水中で均一に分散し、均質なシートを得るには繊維長が
短い必要があるため、強度が弱く、用途が限定される。
【0011】逆に繊維長を長くすると、繊維が絡みつき
結束が発生し均一分散は困難になる。
【0012】さらに、抄造後乾燥方法が、ヤンキーもし
くは多筒のドライヤーに圧着されるため、あるいはスル
ー方式のドライヤーを用いた場合でも、繊維が二次元的
に配向しているため、ペーパー状で、通気性、ドレープ
性が劣り、また、極細繊維を用いたものは密度が高くな
り、通気性が悪くなるという問題点もある。
【0013】特開平2−6651号公報に開示された方
法では繊維径7〜25μm、繊維径(D)と繊維長
(L)の比(L/D)の値が800〜2000の短繊維
ウェブを高圧の柱状水流で3次元的に交絡させた湿式不
織布が開示されている。
【0014】この不織布はこれまでに湿式不織布の欠点
である、繊維長の短いことによる強度が弱いことを改善
したものとして注目される。しかし、この明細書の従来
の技術の中で、水中に繊維を均一に分散させるためには
一般に繊維長は3〜7mm程度ものが要求され、繊維長が
7mmを超える湿式ウェブを加工した不織布は地合が悪い
と述べている。すなわち、この発明は湿式抄紙法の利点
である地合の良さといった特徴を生かしたものとは言え
ない。また、繊維径が7〜25μmと比較的大きいた
め、ドレープ性や肌触り、ソフト性が劣るという問題点
もある。
【0015】特開昭54−27067号公報で極細合成
繊維フィラメントを非(難)水溶性糊剤を付与し、繊維
束に集束し、これを20mm以下に切断し、湿式抄紙法で
抄紙し、これを編織布と積層し、高圧噴流で交絡した
後、糊剤を除去する方法が述べられている。この方法で
は、繊維の束は高圧噴流で一応分散はしているものの、
分散した繊維はその部分で広がっているにすぎず、束と
しての方向性を有しており、全体的な地合、肌触りには
問題がある。
【0016】また、特開昭53−28709号公報で
は、割繊性繊維を含有するウェブを水ジェットで割繊、
さらに水ジェットで交絡を行う方法が述べられている
が、この方法では、割繊しない部分で、地合が不均一に
なり、肌触りが悪くなるという問題点がある。
【0017】特開昭53−122869号公報では、
0.5デニール以下の極細繊維を編物または織物上に積
層し交絡する方法が例示されているが、織物や編物は高
価で生産性が悪いという問題点がある。
【0018】本発明は、湿式不織布の特徴である、地合
の良さ、均一性、極細繊維の使用という特徴を生かし、
強度が弱い、ドレープ性が劣る、風合いが悪い、通気性
が悪いといった湿式不織布の欠点を改良した、スパンレ
ース不織布を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
につき鋭意検討した結果、繊維長7μm以下の繊維を含
有し、特定の空隙径を有する不織布が、シートの地合が
良好で、ドレープ性、風合い、通気性、及び強度に優れ
た不織布が得られることを見いだした。さらに、特定の
空隙径を有し、繊維長の異なる繊維径7μm以下の繊維
を2種類以上用い、少量の熱融着性バインダーと共に抄
紙し、乾燥し、高圧柱状水流で3次元的に交絡すること
で、シートの地合が良好で、ドレープ性、風合い、通気
性、及び強度に優れた不織布が得られることを見いだし
た。
【0020】すなわち、本発明は繊維径7μm以下の繊
維を不織布の重量に対し80〜99重量%含有し、不織
布を構成する繊維が3次元的に水流交絡し、平均空隙径
に対する最大空隙径の値が5倍以内である湿式抄紙法に
より得た不織布である。
【0021】また、本発明は繊維径7μm以下で繊維長
(L)と繊維径(D)の比(L/D)が2000以下の
有機繊維、繊維径7μm以下で2000<(L/D)≦
6000である有機繊維、および熱融着性繊維を含有
し、不織布の重量に対し繊維径7μm以下の有機繊維の
全体量が80〜99重量%で、そのうち2000<(L
/D)≦6000である有機繊維が不織布重量に対し1
0〜90重量%の範囲で含有され、各繊維が3次元水流
交絡した状態にある湿式抄紙法により得た不織布であ
る。
【0022】また、本発明は繊維径7μm以下でL/D
が2000以下の有機繊維、繊維径7μm以下で200
0<(L/D)≦6000である有機繊維、および熱融
着性繊維を含有し、かつ不織布の重量に対し繊維径7μ
m以下の有機繊維の全体量が80〜99重量%で、その
うち繊維径7μm以下で2000<(L/D)≦600
0である有機繊維を不織布重量に対し10〜90重量%
の範囲含有するように該繊維を配合し、該繊維を水中に
分散した後、湿式抄紙法を用い抄造、乾燥し、単層ある
いは複数枚積層し、支持体に載せ、シート上方から高圧
柱状水流を噴射し、繊維を3次元的に交絡し、乾燥する
ことを特徴とする不織布の製造法である。
【0023】以下、本発明の詳細な説明を行う。
【0024】本発明の不織布に用いられる繊維は繊維径
7μm以下である。さらに好ましくは繊維径7μm以下で
繊維長(L)と繊維径(D)の比(L/D)が2000
<(L/D)≦6000以下である有機繊維(以下高L
/D繊維とする)、および繊維径7μm以下でL/Dが
2000以下の有機繊維(以下低L/D繊維とする)で
ある。
【0025】これらの繊維としては、ポリエステル系繊
維、ポリオレフィン系繊維、ポリアクリロニトリル系繊
維、ポリビニルアルコール系繊維、ナイロン繊維、再生
セルロース繊維等の有機繊維があげられる。ポリエステ
ル系繊維とは、ポリエテレンテレフタレート、ポリブチ
レンテレフタレート、これらポリマーの変性ポリマー等
のホモポリマーおよびコポリマーからなる繊維を言う。
ポリオレフィン系繊維とは、ポリプロピレン、ポリエチ
レン、ポリスチレン、これらの変性ポリマー等のホモポ
リマーおよびコポリマーからなる繊維を言う。ポリアク
リロニトリル系繊維とは、アクリル繊維、モダクリル繊
維等を言う。ポリビニルアルコール系繊維とはポリビニ
ルアルコールからなる繊維を言う。ポリアミド系繊維と
は、ナイロン6、ナイロン66等のポリマーからなる繊
維を言う。
【0026】また本発明で用いる繊維は、上記の2種類
以上のポリマーからなる、複合繊維の形態をとるもので
あってもよい。繊維の断面形状は、円形、楕円形のみな
らず三角、Y型、T型、U型、星型、ドッグボーン型等
いわゆる異型断面形状をとるものであってもよい。
【0027】これらの有機繊維の繊維径は7μmを超え
ると、得られた不織布の肌触り、ドレープ性が劣り好ま
しくない。繊維径が5μm以下であると、肌触り、ドレ
ープ性がさらに優れた不織布が得られる。
【0028】高L/D繊維と低L/D繊維は同一組成の
繊維であってもよいし、また、異なる組成の繊維であっ
てもよい。
【0029】本発明で用いる、繊維径7μm以下の有機
繊維はいずれも剛性が低いものが好ましい。あまり剛性
の高い繊維は、本発明のL/Dの範囲であっても交絡が
難しく、より高圧の柱状水流を用いた場合、繊維の並び
が乱れシートが不均一になったり、あるいはシートが破
損する等の問題がある。
【0030】高L/D繊維と低L/D繊維は、不織布重
量に対し、合計80〜99重量%であり、その内高L/
D繊維は不織布重量に対し、10〜90重量%である。
高L/D繊維と低L/D繊維の合計が99重量%を超え
ると、交絡前のシート強度が弱く、ハンドリングできな
い。また、80重量%より少ないと目的とするドレープ
性、肌触りに優れた不織布が得られない。
【0031】また、高L/D繊維が90重量%を超える
と、湿式抄紙時の分散において繊維の結束を生じ、3次
元交絡後、均一な不織布が得られない。そこで繊維分散
性を改良するため、分散濃度を低くする必要があり、生
産性が悪くなる。
【0032】また、高L/D繊維が10重量%未満では
3次元交絡後のシート強度が得られない。
【0033】次に熱融着性繊維につき説明を行う。
【0034】本発明の熱融着性繊維とは、熱により溶融
する成分をその繊維中に含有する繊維を言う。具体的例
を上げれば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、ナイロン等の高分子の樹脂からなる繊維があげら
れ、本発明で用いる繊維径7μm以下の繊維と接着する
もので、繊維径7μm以下の繊維の融点より融点が低い
ものであればよい。さらに20℃以上低い融点を持つも
のが好ましい。
【0035】これら熱融着性繊維は、湿式抄紙後、乾燥
工程の熱により溶融し、繊維径7μm以下の有機繊維と
の接点で融着し、高温ゾーンを通過後、融点以下の温度
になることで繊維径7μm以下の繊維と熱融着性繊維の
接着が完成し、シートが形成される。
【0036】熱融着性繊維は不織布の重量に対し1〜2
0重量%の範囲が好ましい。1%以下では湿式不織布の
強度が弱く、ハンドリングが困難である。20%を超え
ると、交絡時のエネルギーが大きくなること、シートが
固くなり、風合いがなくなることから好ましくない。
【0037】熱融着性繊維は、単一成分からなる全融タ
イプと融点の異なる複数成分からなるものがある。本発
明においてはいずれの繊維も用いることが可能であり、
特に限定されるものではない。
【0038】しかし、3次元交絡が容易なこと、ドレー
プ性、肌触り、風合い、通気性等の点から熱融着性繊維
は、後者のタイプがより好ましく用いられる。特に芯鞘
構造を有し、高融点成分を芯成分とし、低融点成分を鞘
成分とするものが好ましい。各成分の融点の差は20℃
以上が好ましい。芯と鞘は同心円状、編芯状もしくは芯
の一部が鞘から露出したものでもよい。芯と鞘の成分比
は体積比で1:1〜4:1の範囲が好ましい。鞘成分が
多いと溶融したとき繊維形状を保持せず、融着が強固で
前者の全融タイプの繊維と同様の理由で好ましくない。
鞘成分が少ないと、湿式不織布の強度が弱く、ハンドリ
ングするのことが困難で、ウェブとしての形状を保持す
るために多くの熱融着繊維を必要とし、本発明の不織布
性能を阻害するため好ましくない。
【0039】熱融着性繊維の芯と鞘の成分は同系のもの
が好ましいが親和性があれば異なる成分の組み合せでも
よい。また、繊維径7μm以下の有機繊維との成分につ
いても同様である。
【0040】この熱融着性繊維の繊維長、繊維径に特に
制限はなく、繊維径は25μm以下、繊維長3mm以上で
あれば特に問題はない。繊維径が25μmを超える場合
や繊維長が3mmより短い場合は20重量%の含有量があ
っても湿式抄紙し得られたシートの強度は弱い。さらに
は、交絡を行ったとき繊維径7μm以下の繊維との接点
がはずれ、繊維末端が自由に交絡できる繊維が多く存在
するようにするために、繊維長は3〜10mmの範囲がさ
らに好ましい。
【0041】当然、以上の繊維以外に、本発明で限定さ
れた以外の繊維や他の形状の物質を不織布内に少量含有
させることは可能であるが、本発明の不織布の性能を阻
害する範囲であってはならない。
【0042】次に本発明の不織布の空隙径につき説明を
行う。空隙径はASTM F-316記載のバブルポイント法およ
びミーンフローポイント法により、最大空隙径、平均空
隙径として測定される。
【0043】本発明の不織布の最大空隙径としては25
0μm以下、平均空隙径としては150μm以下が好まし
い。最大空隙径が250μmより大きい場合、平均空隙
径が150μmより大きい場合は交絡が不十分で、強固
な不織布が得られない。空隙径が小さくなることで、繊
維が絡み合い交絡が強固に行われていると考えられる。
【0044】また、平均空隙径に対して最大空隙径が5
倍以内の範囲であることで、繊維の交絡が均一に行なわ
れたことが確認される。最大空隙径が平均空隙径の5倍
を超えると、不織布が均一性を欠き、地合が悪く、しい
ては交絡が強固に行われていないし、不織布のドレープ
性、肌触りが劣ったものとなる。このように、不織布の
最大、平均空隙径を測定することで交絡状態、不織布の
地合、均一性だけでなく、これらが由来となる肌触り、
ドレープ性の評価が可能になる。
【0045】次に本発明の不織布の製造方法につき説明
を行う。高L/Dの繊維は、離解、分散工程で、低L/
Dの繊維に比べ、繊維が絡まないよう特に注意を払う必
要がある。前に述べたように、湿式抄造し得られたウェ
ブでの結束による地合の低下は不織布の性能に大きく影
響を及ぼす。
【0046】離解、分散は回転式の物を用いることが可
能であるが、特に分散が終了し、均一な分散状態を保つ
には往復反転式のものが好ましい。繊維を離解する前に
予め水溶液中に分散剤を均一に分散する方法や、1%程
度の分散剤の溶液中に繊維を予め浸しておくことが、繊
維の離解を促進する上で、また、離解後の結束を防止す
る上で効果的である。
【0047】繊維の分散の順としては特に制限はない
が、特に効果的に均一分散を行う場合、最初に、分散が
容易である低L/Dの繊維の分散を行い、ついで該スラ
リー中に、高L/Dの繊維を投入し分散を行うことが望
ましい。この順に繊維を投入すると、繊維の結束が起こ
りにくい。
【0048】これは、低L/Dの繊維が、一種の干渉剤
の様な役割をはたし、一度離解した高L/Dの繊維間に
入り、高L/Dの繊維間距離を保持するため、分散中あ
るいは分散終了後に繊維が絡み、結束となるのを妨げる
と考えられる。このように、低L/Dの繊維を混合する
と、分散濃度向上が図れるだけでなく、結束が防止され
るという予想外の効果が得られる。
【0049】また、熱融着性繊維はL/Dが高L/Dの
範囲と同じであれば、高L/Dの繊維と同時に分散を行
うことが好ましい。L/Dが小さい範囲であれば、低L
/Dの繊維と同時に行う方法が好ましい。
【0050】撹拌については、繊維が絡まないために
も、離解のための撹拌は速やかに行うことが好ましい。
もし、短時間の撹拌では繊維の離解が不十分な場合は瞬
間的に撹拌速度を速め、未離解の繊維束に衝撃を与え、
離解を促進する方法が好ましい。あくまで撹拌速度は一
時的に速めるだけで、撹拌時間が長くなると繊維間での
結束が形成され好ましくない。一度で離解がなされない
ときは、撹拌のの速度を緩やかにした後、再び短時間撹
拌を速めるという工程を繰り返す方法が好ましい。
【0051】次に分散は繊維の結束を防ぐためできるだ
け緩やかな撹拌のもとに行う。予め離解したスラリーを
さらに水を加えで濃度を下げ、ついで速やかに粘剤を加
える。この間、撹拌は前述した通りできるだけ緩やかに
行う。このようにして、均一に分散したスラリーを調製
するが、ここで言う均一とは、撹拌中に繊維の結束や凝
集が実質的に見られない状態を指す。
【0052】本発明では高L/Dの繊維だけでなく、低
L/Dの繊維を混合し抄紙を行うため、前に述べた理由
から、高L/Dの繊維のみより、分散濃度を上げること
が可能で、抄紙可能坪量を上げることができる。また、
抄紙の効率を向上することが可能である。
【0053】このように調整したスラリーを湿式抄紙法
を用い抄造し、形成されたウェブは、ヤンキードライヤ
ー、多筒式のシリンダードライヤー、エアードライヤー
等を用い、通常の乾燥法で乾燥することができる。
【0054】このようにして得られたシートを用い、高
圧柱状水流で3次元交絡を行う。交絡方法は、シートを
単層あるいは複数枚積層し、50〜200メッシュ程度
の支持体上に載せ、上方から水流を打ち込み繊維の3次
元交絡を行う。
【0055】これら交絡前のシートは熱接着性繊維によ
り繊維径7μm以下の繊維が接着されているが、繊維の
切断末端、接着部分以外の部分が3次元的に交絡し、さ
らに交絡の過程で、高圧水流により、接着部分が離脱
し、自由になった繊維が、さらに3次元的に交絡する。
この過程では、地合が乱れることはなく、地合が良好な
本発明特有な不織布が得られる。おそらく、接着が離れ
ると即座に交絡が行われるためと推測される。
【0056】以下に交絡を強固にかつ目的に応じ適正に
行うための条件を述べる。
【0057】水流を打ち込むための、ノズルの径は交絡
を強固に行い、地合を良好に保つために10〜500μ
mの範囲が好ましい。ノズルの間隔は10〜1500μ
mが好ましい。
【0058】これらのノズルは抄造方向に対し直交方向
は加工を行うシートの幅をカバーする範囲が必要で、抄
紙方向に対しては、ウェブの種類、坪量、加工速度、水
圧を考慮し、十分な交絡が得られる範囲でノズルヘッド
の数を変え用いることができる。また、交絡回数も任意
に選ぶことができる。
【0059】水圧は10〜250kg/cm2の範囲で用い
ることが好ましい。さらに好ましくは50〜250kg/
cm2の範囲である。加工速度は15〜200m/分の範囲
で用いることが可能である。
【0060】水圧は加工初期から終盤にかけて順次圧力
を上げて行くことが可能で、面質が向上する点から好ま
しい。また、ノズル径または/およびノズル間隔を順次
小さくすることも可能で、やはり不織布の面質が向上す
る点から好ましい。また、ノズルのヘッダーを回転運動
させること、左右に振動させること、あるいはウェブの
支持ワイヤーを左右に振動させることで、さらに面質を
改良することも可能である。さらに、交絡後、ノズルと
ウェブの間に40〜100メッシュの金網を挿入し、柱
状水流を散水化しウェブに噴射することでも面質改良を
行うことが可能である。
【0061】交絡方法は片面のみ、あるいは両面交絡を
行うことができる。また、交絡を行った後、さらにシー
トを積層し、交絡を行うことも可能である。
【0062】このようにして得られ三次元交絡処理を施
されたウェブは、余分な水分を吸引あるいはウェットプ
レスなどの方法で取り除いた後、エアードライヤー、エ
アースルードライヤー、あるいはサクションドラムドラ
イヤー等を用い、乾燥を行うことができる。
【0063】次に乾燥温度についての説明を行う。乾燥
温度は、熱融着性繊維の融点以上か、より低い温度で行
う場合に分けて考える必要がある。
【0064】もし、より柔らかい、ドレープ性に富んだ
不織布を得ようとするとき、乾燥工程で交絡後のウェブ
を、熱接着性繊維の融点より低い温度で乾燥を行ことが
好ましい。
【0065】次に、より強度が高い不織布を得ようと考
えるとき、乾燥は熱接着性繊維の融点以上の温度で行う
ことが好ましい。また、乾燥時にウェブの厚み方法にニ
ップがかかる方法で、熱接着性繊維と繊維径7μm以下
の繊維とを接触させ乾燥を行うことでより強度アップを
図ることが可能である。但し、この方法では、繊維が熱
融着性繊維に固定され、前者の方法に比べドレープ性が
劣るため、ドレープ性が最優先される用途には好ましく
ない。このとき熱融着性繊維の繊維長を短くすること
で、ドレープ性低下のある程度の抑制が可能であるが、
熱融着性繊維の繊維長が3mmより短い場合は好ましくな
い。
【0066】当然、該不織布に乾式不織布などの他の不
織布、パルプシート、本発明の請求項から外れる繊維を
含有する湿式不織布等を片面、あるいは両面から交絡す
ることは可能であるが、本発明の目的を阻害する範囲で
あってはならないのは言うまでもない。
【0067】以上のような方法で得られた、本発明の地
合の良好なスパンレース不織布は折り曲げ加工、樹脂含
浸加工、撥水加工等の後加工を施すことが可能で、これ
により新たな性能を付与することができる。
【0068】本発明の不織布の用途としては、医療、衛
生材料用が考えられる。ドレープ性に富み、特に繊維径
が7μm以下と微細なため、ソフトで肌触りが良く、バ
リヤー性が優れているおり、マスク、サージカル用ガウ
ン等の用途に好適である。
【0069】また、繊維径が微細であるにも関わらず、
通気性が良いことから、また撥水剤等で撥水処理を施す
ことで液体バリヤー性が向上するため、液体用、気体用
フィルターとしての用途に好適である。
【0070】さらに、風合いが良いこと、地合が良いこ
とから人工皮革用、特に高級なスエード調人工皮革の基
材としての用途に好適である。以上、本発明の不織布の
利用の一例を示したが、用途はこれらに限定されるもの
ではないことを述べておく。
【0071】
【作用】本発明では、極細繊維を用い、その繊維を3次
元的に交絡させ特定の空隙径の分布を与えることで、地
合が均一で肌触りがよく、風合い、通気性、強度に優れ
た、従来の不織布では得られなかった良好な不織布を得
ることができる。また、極細の高L/D繊維と低L/D
繊維を併用することにより、湿式抄紙時の分散性を著し
く向上させることが可能となり、同様に地合が均一で肌
触りがよく、風合い、通気性、強度に優れた従来の不織
布では得られなかった、良好な不織布を得ることができ
る。また、熱融着性繊維を含有することで、製造時のハ
ンドリングが容易でかつ生産性の高い製造も可能となっ
た。
【0072】
【実施例】以下に実施例をあげて本発明を具体的に説明
するが、本発明は本実施例に限定されるものではない。
実施例において記載の部、%はすべて重量によるもので
ある。また、繊度はおおよその値を示したものである。
【0073】実施例で示された、剛軟度はJIS−L1
096に記載された45度カンチレバー法を用い測定し
縦横の平均値を示した。通気性として、JIS−B99
08の形式1により風速5.3cm/秒で測定した圧力損
失を求めた。バリヤー性として通気性測定時の条件で、
0.3μmDOP(フタル酸ジオクチル)エアロゾルの
捕集効率を測定した。また、不織布の空隙径はASTM
−F−316記載のバブルポイント法およびミーンフロ
ーポイント法により最大空隙径(MAX)、平均空隙径(M
FP)を求めた。
【0074】また、不織布の地合は目視により、◎が大
変良い、○良い、△やや悪い、×悪いの4段階で評価し
た。不織布の肌触りも手触りにより、◎が大変良い、○
良い、△やや悪い、×悪いの4段階で評価した。
【0075】本実施例では、以下湿式抄紙法で得たもの
をシート、3次元交絡したものを不織布と呼んでいる。
【0076】実施例1〜3、比較例1〜3 繊度0.1デニール、繊維長10mmのポリエチレンテレ
フタレート(PET)繊維(繊維径3μm、L/D=
3.3×103)(高L/D)、繊度0.1デニール、
繊維長5mmのPET繊維(L/D=1.7×103
(低L/D)、熱融着性繊維(繊度2デニール、繊維長
5mm、ユニチカ社製、メルティー4080、芯鞘型ポリ
エステルバインダー繊維、鞘の融点110℃)を用い
た。高L/Dの繊維をノニオン系分散剤1%溶液中に含
浸した。
【0077】まず、低L/D繊維、熱融着性繊維をパル
パーで高速撹拌し、離解を行う。このスラリーに水を加
え、往復回転式撹拌機(アジター、島崎製作所社製)を
装備したチェストに移し、アジターを緩やかに撹拌しな
がら、高L/D繊維を水中に投入し撹拌を行った。撹拌
を一次的に速め、ついで緩やかな撹拌に戻す工程を3度
繰り返した。次いで速やかに、ポリアクリルアミド0.
1%溶液(粘剤)を混合し、撹拌を一次的に速めたの
ち、緩やかに撹拌を行った。このようにして、均一なス
ラリーを調整した。(高L/D繊維)/(低L/D繊
維)/熱融着性繊維の配合比は、それぞれ70/25/
5(実施例1)、50/45/5(実施例2)、30/
65/5(実施例3)、5/90/5(比較例1)、5
0/48/2(比較例2)、50/20/30(比較例
3)とした。該スラリーを用い、長網抄紙機で幅50c
m、坪量20g/m2のウェブを抄造し、ヤンキードライ
ヤーで110℃で乾燥を行い、シートを得た。
【0078】該シートを四枚積層し、ノズルヘッドを3
ヘッド用い柱状水流で交絡を行った。第1ヘッドのノズ
ルはノズル径120μm、ノズル間隔0.6mm、2列で
水圧100kgf/cm2、第2ヘッドはノズル径120μ
m、ノズル間隔0.3mm、1列で水圧100kgf/cm2
第3ヘッドはノズル径100μm、ノズル間隔0.3m
m、1列で水圧120kgf/cm2である。積層シートの下
にステンレス製の100メッシュの支持体を配置し、上
記の水流下、積層シートを通過させ、繊維を強固に交絡
させた。同様に裏面にも同様の処理を行った。交絡の速
度は20m/分で行った。この交絡シートをサクション
スルードライヤーを用い、100℃で乾燥を行い、実施
例1〜3及び比較例1〜3の不織布を得た。表1に配合
等をまとめたものを、表2に測定結果を示す。
【0079】比較例1は、低L/Dの繊維が多いため、
十分な交絡が得られず、強度が弱い。また、水流により
の面質、地合に乱れが見られた。比較例2では熱融着性
繊維が少なく、ハンドリング可能なシートを得ることが
できないため、不織布製造には至らなかった。比較例3
では、シートが熱融着性繊維で強固に結合しているため
層間での繊維の交絡が難しく、層間の強度が弱い。また
ドレープ性、肌触りが劣った不織布であった。
【0080】実施例4 高L/Dの繊維の繊維長を7mm(L/D=2.3×10
3)とし、(高L/D繊維)/(低L/D繊維)/熱融
着性繊維の配合比を80/15/5とする以外は実施例
1と同様の方法で不織布を得た。表1に配合等をまとめ
たものを、表2に測定結果を示す。
【0081】実施例5 高L/Dの繊維長を15mm(L/D=5.0×1
3)、低L/Dの繊維長を3mm(L/D=1.0×1
3)とし、(高L/D繊維)/(低L/D繊維)/熱
融着性繊維の配合比を20/75/5にする以外は実施
例1と同様の方法で不織布を得た。表1に配合等をまと
めたものを、表2に測定結果を示す。
【0082】比較例4 高L/Dの繊維を繊維長20mm(L/D=6.7×10
3)にする以外は実施例5と同様の方法で不織布を得
た。表1に配合等をまとめたものを、表2に測定結果を
示す。
【0083】交絡前の、抄紙機で抄造した湿式不織布は
繊維の未離解部分や結束が多くみられた。L/Dが60
00を超える繊維は離解濃度を薄くしても、離解が困難
で、さらに撹拌中に繊維同士がもつれたためと考えられ
る。これが原因で、交絡が不十分で交絡後の不織布は強
度も弱く、さらに地合が悪く、そのため肌触り、ドレー
プ性とも劣ったものとなった。
【0084】実施例6 高L/Dの繊維の繊度を0.3デニール、繊維長を15
mm(繊維径5μm、L/D=3.0×103)とする以外
は実施例3と同様の方法で不織布を得た。表1に配合等
をまとめたものを、表2に測定結果を示す。
【0085】比較例5 高L/Dの繊維の繊度を1デニール、繊維長を51mm
(繊維径10μm、L/D=5.1×103)とし、実施
例2と同じ配合で不織布を得た。表1に配合等をまとめ
たものを、表2に測定結果を示す。
【0086】抄紙機で抄造したシートは繊維の未離解部
分や結束が多くみられた。L/Dが本発明の範囲にある
が、繊維径が大きいため、繊維長が長くなり、繊維の離
解が困難で、さらに撹拌中に繊維同士がもつれたためと
考えられる。その結果、不織布の交絡は不十分で、不織
布の最大空隙径が300μmを超え測定不能で、地合、
肌触り、風合いが悪く、ドレープ性も劣ったものとなっ
た。
【0087】
【表1】
【0088】
【表2】
【0089】実施例7 実施例1同じ繊維を用い、(高L/D繊維)/(低L/
D繊維)/熱融着性繊維の配合比を75/20/5と
し、坪量80g/m2のシートを湿式抄紙により作成
し、このシートを単層で交絡処理を行い、不織布を得
た。表3に配合等をまとめたものを、表4に測定結果を
示す。
【0090】比較例6 実施例7で湿式抄造したシートの物性を測定した。表3
に配合等をまとめたものを、表4に測定結果を示す。
【0091】繊維長は本発明の範囲にあるが、湿式抄紙
法のみで製造したため、密度が大きく締まった不織布と
なり、風合い、ドレープ性は劣ったものであった。ま
た、通気性も本発明のスパンレース不織布に比べ、甚だ
しく劣っていた。
【0092】実施例8 実施例2の交絡後のウェブを130℃で乾燥を行い、不
織布を得た。表3に配合等をまとめたものを、表4に測
定結果を示す。
【0093】ドレープ性が若干低下するものの、強度が
さらにアップした不織布が得られた。
【0094】実施例9 実施例1で得たシートを2枚積層し、高圧柱状水流で繊
維の交絡を行った。ただし、交絡条件は第1ヘッド、第
2ヘッド、第3ヘッドの水圧をそれぞれ、60、65、
75kgf/cm2にする以外は実施例1と同様の方法で不織
布を得た。表3に配合等をまとめたものを、表4に測定
結果を示す。
【0095】さらに、このウェブに、実施例1で得たシ
ートを1枚積層し、同じ水圧で積層した側のみから交絡
をおこなった。また、さらに積層した反対側に、実施例
1で得たシートを1枚積層し、同じ水圧で交絡を行い、
以下実施例1と同じ方法で不織布を得た。
【0096】本発明では、積層方法を変えても良好な不
織布が得られることが確認された。
【0097】実施例10 熱融着性繊維を繊度1.5デニール、繊維長5mmのポリ
オレフィン系熱融着芯鞘繊維(ES繊維、チッソ社製)
を用い、高L/D、低L/D繊維は実施例1と同じ繊維
を用い、配合を70/20/10とし、実施例1と同じ
方法により不織布を得た。表3に配合等をまとめたもの
を、表4に測定結果を示す。
【0098】熱融着性繊維を変えても、良好な不織布が
得られた。
【0099】
【表3】
【0100】
【表4】
【0101】実施例11 高L/Dの繊維を繊度0.1デニール、繊維長10mmの
アクリル繊維(繊維径3.5μm、L/D=2.9×1
3)、低L/Dの繊維を繊度0.1デニール、繊維長
6mmのアクリル繊維(L/D=1.7×103)とし
て、以下実施例2と方法で不織布を得た。但し、アクリ
ル繊維の分散剤はアニオン系の分散剤を用いた。表5に
配合等をまとめたものを、表6に測定結果を示す。
【0102】得られた不織布はドレープ性、肌触りがよ
く、良好な風合いを有するものであった。
【0103】実施例12 実施例2で得た坪量20g/m2のシート、実施例11で
得た坪量20g/m2のシートを2枚ずつ用い、計4枚積
層し、以下実施例1と同様の方法で不織布を得た。表5
に配合等をまとめたものを、表6に測定結果を示す。
【0104】素材の異なるシート間でも良好な交絡が得
られることが確認された。
【0105】実施例13 実施例2の均一分散されたスラリーと、実施例11の均
一分散されたスラリーを同一濃度に調製し、同量混合し
た。スラリーに繊維の凝集、繊維の絡みは見られなかっ
た。該混合スラリーを用い、坪量20g/m2のシートを
作成し、これを4枚積層し、以下実施例1と同じ方法で
不織布を得た。表5に配合等をまとめたものを、表6に
測定結果を示す。
【0106】素材の異なる繊維を混合し、抄紙し得たシ
ートを用いても良好な不織布を得ることが可能であっ
た。
【0107】
【表5】
【0108】
【表6】
【0109】
【発明の効果】特定の繊維径を有する繊維からなり、こ
れらの繊維が3次元的に交絡し特定の空隙径を有する本
発明の不織布、さらに特定の繊維長と繊維径の比(L/
D)を有する極細繊維で高L/Dの有機繊維および低L
/Dの有機繊維と熱融着性繊維からなり、これらの繊維
が三次元交絡した本発明の不織布は、地合が良好で、肌
触りが良く、ドレープ性に優れ、通気性が良い。また、
低L/Dの有機繊維を特定の割合で混合することで、不
織布の性能を著しく損なうことなく、分散性が改良さ
れ、生産性アップが可能となる。これらは、本発明の特
定の方法で製造された地合の良好な不織布で初めて実現
されるもので、本発明の不織布は従来にない、まったく
新規な不織布である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) D04H 1/00 - 18/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】繊維径7μm以下の繊維を不織布の重量に
    対し80〜99重量%含有し、不織布を構成する繊維が
    3次元的に水流交絡し、平均空隙径に対する最大空隙径
    の値が5倍以内である湿式抄紙法により得た不織布。
  2. 【請求項2】繊維径7μm以下で繊維長(L)と繊維径
    (D)の比(L/D)が2000以下の有機繊維、繊維
    径7μm以下で2000<(L/D)≦6000である
    有機繊維、および熱融着性繊維を含有し、不織布の重量
    に対し繊維径7μm以下の有機繊維の全体量が80〜9
    9重量%で、そのうち2000<(L/D)≦6000
    である有機繊維が不織布重量に対し10〜90重量%の
    範囲で含有され、各繊維が3次元水流交絡した状態にあ
    る請求項1記載の湿式抄紙法により得た不織布。
  3. 【請求項3】繊維径7μm以下で繊維長(L)と繊維径
    (D)の比(L/D)が2000以下の有機繊維、繊維
    径7μm以下で2000<(L/D)≦6000である
    有機繊維、および熱融着性繊維を含有し、かつ不織布の
    重量に対し繊維径7μm以下の有機繊維の全体量が80
    〜99重量%で、そのうち繊維径7μm以下で2000
    <(L/D)≦6000である有機繊維を不織布重量に
    対し10〜90重量%の範囲含有するように該繊維を配
    合し、該繊維を水中に分散した後、湿式抄紙法を用い抄
    造、乾燥し、単層あるいは複数枚積層し、支持体に載
    せ、シート上方から高圧柱状水流を噴射し、繊維を3次
    元的に交絡し、乾燥することを特徴とする不織布の製造
    法。
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