JPH0647983A - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JPH0647983A
JPH0647983A JP22343992A JP22343992A JPH0647983A JP H0647983 A JPH0647983 A JP H0647983A JP 22343992 A JP22343992 A JP 22343992A JP 22343992 A JP22343992 A JP 22343992A JP H0647983 A JPH0647983 A JP H0647983A
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JP
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recording
carriage
adjusting
ink
recording apparatus
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JP22343992A
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English (en)
Inventor
Takashi Nojima
隆司 野島
Soichi Hiramatsu
壮一 平松
Tetsuo Suzuki
哲夫 鈴木
Satoshi Saikawa
悟志 才川
Haruyuki Yanagi
治幸 柳
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】小型軽量で安価な機構で、組立時紙間調整およ
びユーザー紙間調整を容易かつ精密に行なうことを可能
にし、物流での落下や振動による調整位置のずれを無く
す。 【構成】キャリッジ軸22を中心に回動可能に案内支持
されたキャリッジ21と、ドット形成面がキャリッジ軸
22から離れた姿勢でキャリッジ21に搭載される記録
ヘッド20と、ドット形成面と被記録材保持部材との間
隔が所定値になるようにキャリッジ21を初期位置へ回
動させる第1調整手段と、被記録材の厚さに応じてドッ
ト形成面と被記録材保持部材との間隔を再調整するため
にキャリッジ21を初期位置から調整位置へ回動させる
第2調整手段と、を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、記録手段により被記録
材に記録を行なう記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】プリンタ、複写機、ファクシミリ等の機
能を有する記録装置、あるいはコンピューターやワード
プロセッサ等を含む複合型電子機器やワークステーショ
ンなどの出力機器として用いられる記録装置は、画像情
報(文字情報等を含む)に基づいて用紙やプラスチック
薄板等の被記録材(記録媒体)に画像(文字等を含む)
を記録していくように構成されている。前記記録装置
は、記録方式により、インクジェット式、ワイヤドット
式、サーマル式、レーザービーム式等に分けることがで
きる。
【0003】被記録材の搬送方向(副走査方向)と交叉
する方向に主走査するシリアルスキャン方式を採るシリ
アルタイプの記録装置においては、被記録材を所定の記
録位置にセットした後、被記録材に沿って移動するキャ
リッジ上に搭載した記録手段)によって画像を記録(主
走査)し、1行分の記録を終了した後に所定量の紙送り
(被記録材搬送)を行い、その後に再び停止した被記録
材に対して、次の行の画像を記録(主走査)するという
動作を繰り返すことにより、被記録材全体の記録が行わ
れる。一方、被記録材の搬送方向の副走査のみで記録す
るラインタイプの記録装置においては、被記録材を所定
の記録位置にセットし、一括して1行分の記録を行ない
ながら連続的に紙送り(ピッチ送り)を行い、被記録材
全体の記録が行われる。
【0004】上記記録装置のうち、インクジェット式の
記録装置(インクジェット記録装置)は、画像信号に応
じて記録手段(記録ヘッド)からインクを吐出して被記
録材に記録を行うように構成されており、記録手段のコ
ンパクト化が容易であり、高精細な画像を高速で記録す
ることができ、普通紙に特別の処理を必要とせずに記録
することができ、ランニングコストが安く、ノンインパ
クト方式であるため騒音が少なく、しかも、多色のイン
クを使用してカラー画像を記録するのが容易であるなど
の利点を有している。中でも、紙幅方向に多数の吐出口
を配列したフルマルチタイプの記録手段を用いるライン
型のものは、記録の一層の高速化が可能である。
【0005】特に、熱エネルギーを利用してインクを吐
出するインクジェット式の記録手段(記録ヘッド)は、
エッチング、蒸着、スパッタリング等の半導体製造プロ
セスを経て、基板上に製膜された電気熱変換体、電極、
液路壁、天板などを形成することにより、高密度の液路
配置(吐出口配置)を有するものを容易に製造すること
ができ、簡単かつコンパクトな構造で、高解像度の画像
を高速で記録することができる。一方、被記録材の材質
に対する要求も様々なものがあり、近年では、通常の被
記録材である普通紙や樹脂薄板(OHP等)などの他
に、薄紙や加工紙(ファイリング用のパンチ孔付き紙や
ミシン目付き紙、任意な形状の紙など)などを使用する
ことが要求されるようになってきた。
【0006】例えば、上記ワイヤドット式の記録装置に
おいては、被記録材の記録面上にあるインクリボンをワ
イヤーで衝打して記録したり、加圧により発色する被記
録材(感圧紙等)をワイヤーで衝打して記録するもので
ある。このような記録方式では、複数枚の被記録材を重
ねて衝打することにより複写を取ることができ、2枚〜
5枚程度の複写が行なわれている。そのため、被記録材
の厚さの変化が一層多様化し、被記録材と記録手段(記
録ヘッド)との間隔が大幅に変化することから、衝打圧
が変わってしまい、記録濃度が変化したり、被記録材に
ワイヤーが食い込むなどの不都合が生じることがある。
このような不都合は、記録手段と被記録材との間隔を調
整する機構(紙間調整機構)を設けることにより解消す
ることができる。
【0007】また、インク滴を飛翔させて記録を行なう
インクジェット記録装置においては、記録手段と被記録
材の間隔が大き過ぎると、飛翔速度が低下し、被記録材
上でのインク滴の着弾精度が低下する場合がある。逆
に、記録手段と被記録材の間隔が小さ過ぎると、記録手
段の吐出口面が被記録材に接触することにより、被記録
材を汚したり吐出口面を損傷するなどの不都合が生じる
場合がある。このような不都合も、記録手段と被記録材
との間隔を調整する機構(紙間調整機構)を設けること
により解消することができる。
【0008】以上のような理由から、記録装置において
は、記録手段と被記録材との間隔を調整するための紙間
調整機構を設けることが要請される。そして、この紙間
調整機構には、組み立て時に部品の公差等を吸収(カバ
ー)するために行なう工場組立用紙間調整機構と、ユー
ザーが被記録材の厚さに応じて調節するためのユーザー
用紙間調整機構とが必要である。
【0009】ところで、従来の記録装置における紙間調
整機構としては、プラテンを含む紙送りユニットと、記
録ヘッドが搭載されるキャリッジを含むキャリッジユニ
ットとに分割し、組み立て時に、キャリッジユニットを
その支持部に設けた長孔に沿って位置調節した後、該キ
ャリッジユニットをビス等で調節位置にセットするもの
が使用されている。その場合、キャリッジユニット側の
キャリッジ摺動軸を偏心形状の軸に固定するとともに、
該偏心形状の軸の回動方向位置を調整する方式が採られ
ている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の紙間調整機構では、重量が重い紙送りユニットを移
動させて組立時紙間調整を行なうので、微調整が困難で
あり、しかも、紙送りユニットが重いために物流時の落
下や震動で位置がずれてしまうなどの不都合がある。さ
らに、上記偏心形状の軸の加工が困難であるため、コス
トアップになっている。
【0011】本発明はこのような技術的課題に鑑みてな
されたものであり、本発明の目的は、小型軽量で安価な
機構で、組み立て時の紙間調整およびユーザーの紙間調
整を容易に行なうことができ、軽量部材を調節するため
に微調整も行ないやすく、しかも物流での落下や振動で
も調整位置がずれることの無い紙間調整機構を備えた記
録装置を提供することである。
【0012】
【課題解決のための手段】本発明は、記録手段により被
記録材に記録する記録装置において、記録手段と被記録
材保持手段との間隔を所定値に設定するために該記録手
段を初期位置へ移動させる第1調整手段と、被記録材の
厚さに応じて初期位置にある記録手段を調節位置に移動
させるための第2調整手段とを有する構成とすることに
より、上記目的を達成するものである。
【0013】また、別の本発明は、上記構成に加えて、
第1調整手段および第2調整手段の作動が回転運動であ
り、該回転運動の位相差により記録手段が移動する構
成、記録手段はキャリッジに搭載され、前記第1および
第2調整手段による記録手段の移動は該キャリッジの摺
動軸を中心とする回転運動で行なわれ、該回転運動の作
用点はキャリッジの前記摺動軸より離れた部分にある構
成、前記回転運動の作用点の摺動ガイドは板金の絞り加
工部である構成、記録手段がインクジェット記録手段で
ある構成、あるいは記録手段が被記録材に記録し得る記
録範囲にある時には前記第1および第2調整手段により
調節された記録位置を保ち、記録手段が回復手段の近傍
にある時には該記録位置とは異なる位置を保つ構成とす
ることにより、一層効率よく上記目的を達成するもので
ある。
【0014】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明を適用した記録装置の第1実施例の
要部構成を示す模式的斜視図である。図1において、記
録装置は、支持部材としてのシャーシ10に種々の部品
を取り付けて構成されている。シャーシ10には被記録
材11を搬送するための紙送りローラ12が回転可能に
軸支されている。この紙送りローラ12は、シャーシ1
0に取り付けられた紙送りモータ13により、ギア1
4、15等のギア列を介して回転駆動することができ
る。記録装置の後部(背面側)には自動給紙装置16が
装着されている。この自動給紙装置16は、そのスタッ
カ部に積載された被記録材8を分離機構(不図示)によ
り1枚づつ分離して記録部(記録手段により記録を行な
う位置)に給紙するものである。
【0015】自動給紙装置16から送給されてきた被記
録材8は、紙送りローラ12とピンチローラ17によっ
てニップ(挟持)され、記録動作信号に応じて順次搬送
(紙送り)される。記録部を通過した被記録材(例えば
記録された被記録材)8は、不図示の伝動機構により紙
送りローラ12と同期回転する排紙ローラ18によって
排出される。該排紙ローラ18にもピンチローラ(不図
示)が設けられている。
【0016】記録部には記録手段(記録ヘッド)20が
設けられている。図示の例では、記録手段20は、被記
録材8に沿って往復移動可能なキャリッジ21に搭載さ
れている。また、本実施例は記録装置がインクジェット
記録装置の場合を示す。そして、図示の例では、前記記
録手段(記録ヘッド)20として、記録ヘッド部とイン
クタンク部を一体化して構成され、キャリッジ21に交
換可能に搭載されるヘッドカートリッジが使用されてい
る。
【0017】キャリッジ21はキャリッジ軸(ガイドシ
ャフト)22に沿って往復移動可能に案内支持されてい
る。そして、キャリッジ21は、キャリッジモータ23
の回転を直線往復運動に変換することにより駆動され
る。そのための駆動力伝達機構として、モータプーリ2
4、アイドルプーリ25、両プーリ間に張架されたタイ
ミングベルト26が使用されている。
【0018】前記記録ヘッド(記録手段)20は、熱エ
ネルギーを利用してインクを吐出するインクジェット記
録手段であって、熱エネルギーを発生するための電気熱
変換体を備えたものである。また、前記記録ヘッド20
は、前記電気熱変換体によって印加される熱エネルギー
により生じる膜沸騰による気泡の成長、収縮によって生
じる圧力変化を利用して、吐出口よりインクを吐出さ
せ、記録を行なうものである。
【0019】図2は、記録ヘッド20のインク吐出部の
構造を模式的に示す部分斜視図である。図2において、
前記被記録材11と所定の隙間(例えば、約0.5〜
2.0ミリ程度)をおいて対面する吐出口面81には、
所定のピッチで複数の吐出口82が形成され、共通液室
83と各吐出口82とを連通する各液路84の壁面に沿
ってインク吐出用のエネルギーを発生するための電気熱
変換体(発熱抵抗体など)85が配設されている。記録
ヘッド20は、前記吐出口82がキャリッジ21の移動
方向(主走査方向)と交叉する方向に並ぶような位置関
係で、該キャリッジ21に搭載されている。こうして、
画像信号または吐出信号に基づいて対応する電気熱変換
体85を駆動(通電)して、液路84内のインクを膜沸
騰させ、その時に発生する圧力によって吐出口82から
インクを吐出させる記録手段(記録ヘッド)20が構成
されている。
【0020】図1において、キャリッジ21の移動範囲
内であって被記録材11の搬送経路を外れた位置、すな
わち、図示右側に設定されたキャリッジ21のホームポ
ジション(待機位置)には、メインテナンスステーショ
ン(回復装置)27が設けられている。メインテナンス
ステーション27は、記録ヘッド20の吐出口面81を
覆うためのキャップ28を備えている。このメインテナ
ンスステーション(回復装置)は、非記録時にキャップ
28により吐出口82を密封してインク乾燥を防止する
機能、キャップ28で吐出口82を密封した状態で吸引
ポンプ(不図示)を作動して吐出口82内に留った増粘
インク等の劣化インクを強制的に吸い出すことによりイ
ンク吐出性能の維持回復を図る機能、吐出口面81に付
着した紙粉やインク等の異物を除去する機能などを有す
るものである。
【0021】ここで、上記記録装置の動作を簡単に説明
する。被記録材11は、自動給紙装置16から送給さ
れ、紙送りローラ12とピンチローラ17によりニップ
され、該紙送りローラ12の回転に伴って記録ヘッド2
0の前面(記録位置)へ送り出される。記録開始指令が
出ると、キャリッジモータ23によりキャリッジ21が
移動させられ、これに同期して、記録情報に応じて該記
録ヘッド20が駆動され、被記録材11の紙幅方向への
記録が順次行なわれる。インクジェット記録装置の場合
には、記録情報に対応する吐出口82からインクを吐出
させることにより記録が行なわれる。キャリッジ21は
この記録進行状況に応じて移動する。1ライン(1行)
分の記録が終了すると、記録が中止され、紙送りモータ
13の作動により被記録材8が1ライン分だけ紙送りさ
れる。これに続いて、次のラインの記録が前述と同様に
行なわれる。
【0022】図1において、キャリッジ21には、記録
ヘッド20の吐出口面81と被記録材8の記録面との間
隔を調節するための紙間調整装置30が設けられてい
る。そして、この紙間調整装置30は、組み立て時に部
品公差等を吸収するための工場組立用紙間調整機構と、
ユーザーが被記録材11の厚みに応じて調節するための
ユーザー用紙間調整機構との、2種類の調整機構を備え
ている。
【0023】図3および図4は、図1中の紙間調整装置
(第1実施例)30をキャリッジ21の上方から見た平
面図であり、図3はキャリッジ21が記録範囲(記録可
能な領域)にある時の状態を示し、図4はキャリッジ2
1が記録範囲を外れて回復装置27の位置またはその近
傍にある時の状態を示す。なお、図3および図4中の矢
印Aはキャリッジ21の往復移動方向を示す。そして、
図1に示すように、キャリッジ21は、下部後部の位置
で前記キャリッジ軸22と嵌合し、該キャリッジ軸22
を中心に回動可能に支持されている。また、記録ヘッド
20は、図1に示すように、その吐出口面81がキャリ
ッジ21の前部(前端部)の位置で下向きに突出する姿
勢でキャリッジ21に搭載されている。
【0024】図3および図4において、キャリッジ21
の上部の後寄りの位置に垂直軸31が設けられ、該軸3
1に扇形の偏心板32が回動自在に取り付けられてい
る。偏心板32には垂直軸33が設けられており、該軸
33にはコロ34が回転自在に取り付けられている。こ
のコロ34は、キャリッジ21が記録範囲にある時(図
3)、シャーシ10の一部を構成する溝部材35の内面
によって案内されており、キャリッジ21の走査により
該溝部材35内を転動する。前記溝部材35は、キャリ
ッジ21の移動方向と平行に設けられている。前記偏心
板32には、垂直軸31を中心とする円弧状のギア36
が形成されている。
【0025】キャリッジ21の上部の前寄りの位置に垂
直軸37が設けられ、該垂直軸37には円盤状の調整レ
バー38が回動自在に取り付けられている。この調整レ
バー38の外周部の所定範囲にはギア39が形成されて
おり、該ギア39は、前記偏心板32の円弧状のギア3
6と噛み合っている。図3の状態で調整レバー37を回
動させると、偏心板32が軸31を中心に回動する。こ
の場合、偏心板32の偏心位置に取り付けられたコロ3
4はキャリッジ移動方向と平行な溝部材35により案内
されているので、前記偏心板32の回動により前記調整
レバー38を前後方向に移動させ、キャリッジ21をキ
ャリッジ軸22(図1)を中心に揺動させることができ
る。そして、キャリッジ21の揺動とともに記録ヘッド
20が揺動し、キャリッジ軸22から離れたところに位
置する吐出口面81が円弧軌跡に沿って移動することに
なり、これによって吐出口面81と被記録材8との間隔
を調整することが可能である。すなわち、紙間調整を行
なうことが可能である。
【0026】図5は調整レバー38の単品斜視図であ
る。図3〜図5において、調整レバー38の外周部に
は、紙間調整ポジションを設定するための複数の凹部4
0、41が形成されている。図示の例では、1個の凹部
40と2個の凹部41の合計3個(3箇所)の凹部が設
けられている。この場合、1箇所の凹部40だけは、図
5に示すように調整レバー38の厚さ方向に貫通してい
る。そして、キャリッジ21には、調整レバー38の前
記凹部40、41と接触するように、ばね性を有するフ
リクションレバー42が設けられている。このフリクシ
ョンレバー42は、前記凹部40、41のいずれかに接
触することにより、調整レバー38の回動位置を適当な
フリクションで規制し、クリック感をもった調整を可能
ならしめるためのものである。また、貫通して形成され
た前記凹部40は、調整レバー38をこの位置でのみキ
ャリッジ21に取り付けることを可能ならしめるための
ものである。
【0027】シャーシ10の一部である前記溝部材35
は、記録装置の図示右側では図4に示すように途切れて
おり、記録範囲を外れた回復装置27の近傍では無くな
っている。そして、図4に示すような、記録ヘッド20
の吐出口面81のキャップ28に対する圧接離反を制御
するためのキャッピング作動機構43が設けられてい
る。このキャッピング作動機構43は、上記紙間調整装
置30から独立して動作するものである。次に、このキ
ャッピング作動機構43について説明する。
【0028】図4において、キャリッジ21にはキャッ
ピング動作を行なうための垂直軸(キャッピング軸)4
4が設けられている。一方、装置本体側には、前記キャ
ッピング軸44と協働するキャッピングガイド45およ
びキャッピングカム46が設けられている。前記キャッ
ピングガイド45は、軸46を中心に回動可能に軸支さ
れ、かつキャッピングばね47により前方(矢印B方
向)へ付勢されている。前記キャッピングカム46は、
キャリッジ21上の記録ヘッド20と回復装置27のキ
ャップ28の相対位置を考慮した所定位置に配設されて
いる。
【0029】次に、以上説明した記録装置の紙間調整装
置30およびキャッピング作動機構43の動作について
説明する。工場組立時の紙間調整は、コロ34を取り付
けた偏心板32をキャリッジ21に取り付けるととも
に、該コロ34を溝部材35内に嵌合させ、次いで、所
定の紙間(初期紙間)になるように偏心板32を回動さ
せ、その位置に偏心板32を仮止めして調整レバー38
を軸37に取り付ける。この場合、調整レバー38の各
凹部40、41のうち1個の凹部40のみ厚み方向に貫
通しており、該凹部40がフリクションレバー42と係
合する位置でのみ調整レバー38をキャリッジ21に取
り付けることが可能に構成することができる。そして、
この初期調整においては、調整レバー38はそのような
回動位置にセットされる。
【0030】このため、組立時紙間調整での紙間は、フ
リクションレバー42が貫通形状の凹部40と係合して
クリックした時、すなわち、初期位置の紙間となる。ユ
ーザーによる紙間調整は、この初期位置を基準として、
前記調整レバー38を回動させて前記凹部41にフリク
ションレバー42を係合させることにより行なわれる。
すなわち、図示の例では貫通凹部40から適当な角度の
2箇所に凹部41が形成されているので、これら第2の
位置および第3の位置に調節することができる。なお、
図示の例では、調整位置(設定位置)を合計3箇所にす
る場合を示しているが、凹部41をさらに多くの位置に
形成することにより、ユーザー紙間調整の調節位置の数
を増やすことができる。あるいは、段階的ではなく、無
段階に調整可能にすることも、例えばフリクションレバ
ー42またはこれに相当する機構の摩擦力を強くするな
どの方法で、容易に実施することができる。
【0031】記録範囲では上記のように紙間を調整する
が、メインテナンスステーション(回復装置)27と対
向する位置へ記録ヘッド20(キャリッジ21)を移動
させてメインテナンス(キャッピングや吸引回復動作な
ど)を行なう場合には、前記キャッピング作動機構4
3、すなわち紙間調整装置30とは独立して動作する機
構により、キャップ28に対する吐出口面81の圧接お
よび離反(密閉および開放)が行なわれる。
【0032】メインテナンス部では、キャリッジ21は
コロ34と溝部材35による位置規制から解放され、同
時に、キャッピング軸44とキャッピングガイド45お
よびキャッピングカム46との規制を受けるようにな
る。キャリッジ21に固定されたキャッピング軸44が
キャッピングカム46の高いカム面48に押圧されてい
る時には、吐出口面81とキャップ28は離隔している
が、キャリッジ21がさらに右側端部へ移動しキャッピ
ング軸44が低いカム面49の位置に到達すると、ばね
付勢されたキャッピングガイド45の付勢力によってキ
ャリッジ21が回動させられ、記録ヘッド20の吐出口
面81がキャップ28に圧接して吐出口82を密封する
キャッピング状態になる。この場合、キャップ28に対
する圧接力は前記キャッピングばね47によって得られ
る。また、前記キャッピング軸44はキャリッジ21と
一体に設けられているので、前記調節レバー38がどの
ようなポジション(調整位置)にあっても、メインテナ
ンスステーション27でのキャリッジ21の傾きや距離
は常に一定となり、そのため、記録ヘッド20がキャッ
プ28に対して傾いて接触したり、キャップ28との圧
接力が変動したりすることはない。
【0033】図6は本発明を適用した記録装置の第2実
施例の要部構成を示す側面図であり、図7は図6中の線
7−7に沿った部分断面図である。図6および図7は、
紙間調整装置の第2実施例を示すものである。図6にお
いて、キャリッジ21の前端部、すなわちキャリッジ軸
22から離れた部分には、横向きの軸51を中心に回動
可能な偏心ローラ52と横向きの軸53を中心に回動可
能な偏心ローラ54から成るローラ対が取り付けられて
いる。前記各偏心ローラ52、54またはそれらの軸5
1、53の端部には、それぞれ同心のギア55、56が
固定されている。そして、これらのギア55、56は、
キャリッジ21に回動自在に軸支されたアイドルギア5
7に噛み合っている。
【0034】前記偏心ローラ52と前記偏心ローラ54
は、全体の断面形状は同じであるが、偏心の位相を18
0度ずらしてある。また、前記偏心ローラ52と前記偏
心ローラ54との間には隙間(ギャップ)Cが設けられ
ている。そして、シャーシ10の一部としてキャリッジ
21移動方向に記録範囲をカバーするように形成された
一定厚みのガイド部材58が、前記隙間Cに嵌入され、
上下の偏心ローラ52、54に接触している。このよう
な構成によれば、前記共通のアイドルギア57を回動さ
せると、前記上下の偏心ローラ52、54の位相が18
0度ずれているために、前記偏心ローラ間の隙間Cは常
に一定に保たれることになる。同時に、前記アイドルギ
ア57を回動させると、該アイドルギア57が取り付け
られたキャリッジ21は、離れた位置にあるキャリッジ
軸(ガイドシャフト)22を中心として上下方向に移動
(揺動)することになる。すなわち、アイドルギア57
を回動することにより、偏心ローラ52、54とガイド
部材58との接触を一定に保ちながら、キャリッジ軸2
2から離れている記録ヘッド20の吐出口面81を上下
に移動させることができ、これによって吐出口面81と
被記録材8との間隔(紙間)を調整することが可能であ
る。
【0035】図6および図7において、キャリッジ21
には、前記アイドルギア57と噛み合うギア部59を有
する調整レバー60が回動自在に軸支されている。キャ
リッジ21には、前記調整レバー60の回動方向の初期
位置を設定するためのストッパー61が設けられてい
る。このストッパー61は、図示の例では、初期の紙間
(工場組立時の紙間調整による隙間)大きな値および小
さな値のいずれにも調整し得るように、調整レバー60
の両側に設けられている。そして、両側のストッパー6
0、60の間には、使用する被記録材8の厚みに応じて
ユーザーが行なう紙間調整のための凹部62、すなわ
ち、ユーザー調整時のクリックを付与するための凹部6
2が複数箇所(図示の例では3箇所)に設けられてい
る。一方、調整レバー60には、その回動位置によりい
ずれかの凹部62と弾性的に係合可能な凸部63が設け
られている。図6および図7の第2実施例に係わる記録
装置は、以上の点で図1〜図5の第1実施例と相違する
が、その他の部分では実質上同じ構成をしている。
【0036】次に、図6および図7で説明した紙間調整
装置の動作について説明する。工場組立時の紙間調整に
おいては、調整レバー60が無い状態でアイドルギア5
7を回動させてキャリッジ21を回動させることによ
り、吐出口面81と被記録材8(通常ではプラテン)と
の間隔を調整(初期調整)する。工場組立時の紙間調整
(初期の紙間調整)を行なった後、調整レバー60をス
トッパー(図示の例ではいずれか一方のストッパー)6
1に添わせて挿入し、キャリッジ21に取り付ける。ユ
ーザーの紙間調整は、調整レバー60を回動させてその
位置を調節することにより行なう。その場合、前記凸部
63と前記凹部62によりクリック感を与えることがで
きる。なお、図示の例では、ユーザーによる調整位置を
3箇所にする場合を示しているが、前記凹部62をさら
に多くの位置に形成することにより、調節位置の数を増
やすことができる。あるいは、段階的ではなく、無段階
に調整可能にすることも、例えば調節レバー60とキャ
リッジ21との間の摩擦力を強くする機構を設けるなど
の方法で、容易に実施することができる。
【0037】図6および図7の第2実施例によっても、
前述の第1実施例に係わる紙間調整装置30の場合と同
様の作用効果が得られる。なお、図6の第2実施例にお
いては、偏心ローラ52、54がキャリッジ21の移動
時にガイド部材58と摺動するが、該偏心ローラ52、
54の摺動面は必要に応じて広く取ることができるの
で、該偏心ローラ52、54の摩擦による摩耗は最小限
に抑えることができ、摩耗による紙間の変化も最小限に
抑えることができる。また、キャリッジ21の位置規制
を上下二つのローラ52、54で行なっているので、例
えば記録装置を縦置きや横置きなどの種々な姿勢で使用
する場合でも、この姿勢の差による紙間の変化を防止す
ることが可能である。
【0038】図8は本発明を適用した記録装置の第3実
施例の紙間調整装置をキャリッジ上方から見た模式的平
面図であり、図9は図8中の線9−9に沿った部分縦断
面図である。図8および図9は、紙間調整装置の第3実
施例を示すものである。なお、図8中の矢印Aはキャリ
ッジ21の往復移動方向を示す。そして、図9に示すよ
うに、キャリッジ21は、前述の各実施例の場合と同
様、下部後部の位置でキャリッジ軸22と嵌合し、該キ
ャリッジ軸22を中心に回動可能に支持されている。ま
た、記録ヘッド20は、図1の場合と同様、その吐出口
面81がキャリッジ21の前部(前端部)の位置で下向
きに突出する姿勢でキャリッジ21に搭載されている。
【0039】図8および図9において、キャリッジ21
の上部の前後方向略中間の位置に垂直軸65が設けら
れ、アーム66が該軸65を中心に回動自在に取り付け
られている。この軸65は、前記アーム66の略中間部
分を軸支している。前記アーム66の後側(図示上側)
の端部には、垂直軸67を介して、コロ68が回転自在
に取り付けられている。また、前記アーム66の前側
(図示下側)の端縁部には、前記垂直軸(回動中心軸)
65を中心とする円弧状のウオームホイールの歯69が
形成されている。前記コロ68は、キャリッジ21が記
録範囲にある時、シャーシ10の一部を構成する溝部材
35の内面によって案内されており、キャリッジ21の
走査により該溝部材35内を転動する。前記溝部材35
は、キャリッジ21の移動方向と平行に設けられてい
る。
【0040】キャリッジ21の上部の前寄りの位置に
は、前記アーム66のウオームホイールの歯69と噛み
合うウオーム70が形成された調整ねじ(紙間調整部
材)71が取り付けられている。この調整ねじ71は、
図示のようにキャリッジ21の移動方向Aと略平行の姿
勢で、該キャリッジ21に対して回動自在に螺合させて
取り付けられている。図8および図9の第3実施例に係
わる記録装置は、以上説明した紙間調整装置の構成の点
で図1〜図5の第1実施例と相違するが、その他の部分
では実質上同じ構成をしている。
【0041】以上の構成によれば、アーム66はキャリ
ッジ21に固定された軸65に回動自在に取り付けら
れ、該アーム66に取り付けられたコロ68はキャリッ
ジ21の移動方向に平行な溝部材35に案内されている
ので、前記アーム66が軸65を中心に回動(揺動)す
ると、キャリッジ21はキャリッジ軸22を中心に揺動
(移動)することになる。また、図8および図9の状態
では、前記調整ねじ71の回動によっても前記アーム6
6が回動するので、該調整ねじ71を回動させることに
よってもキャリッジ21を揺動させることができる。そ
して、前述の各実施例の場合と同様、キャリッジ21の
揺動とともに記録ヘッド20が揺動し、キャリッジ軸2
2から離れたところに位置する吐出口面81も円弧軌跡
に沿って移動し、これによって、吐出口面81と被記録
材8との間隔を調整することが可能である。すなわち、
紙間調整を行なうことが可能である。
【0042】次に、図8および図9で説明した紙間調整
装置の動作について説明する。工場組立時の紙間調整に
おいては、調整ねじ71が無い状態でアーム66を回動
させてキャリッジ21を回動させることにより、吐出口
面81と被記録材8(通常ではプラテン)との間隔を調
整(初期調整)する。工場組立時の紙間調整(初期の紙
間調整)を行なった後、調整ねじ71をキャリッジ21
に取り付け、そのウオーム70をアーム66のウオーム
ホイールの歯69に噛み合わせることにより、該アーム
66を上記初期調整の位置にセットする。
【0043】ユーザーの紙間調整においては、上記工場
組立時の紙間調整を基準とし、調整ねじ71を所定量だ
け回動させてアーム66の回動位置を調節することによ
り、被記録材11の厚みに応じた調整を行なう。したが
って、図8および図9の第3実施例によっても、前述の
第1実施例に係わる紙間調整装置30の場合と同様の作
用効果が得られる。さらに、この第3実施例によれば、
紙間調整部にウオームギア69を使用するので、減速比
を大きく設定することができ、連続的な微妙な調整を行
なうことが可能になる。また、ウオームホイール69か
らウオーム70を回せない点を利用するので、アーム6
6に力が作用しても調整ねじ71は回動することがな
く、そのままで、調整位置がずれることのない紙間調整
装置が得られる。
【0044】図10は本発明を適用した記録装置の第4
実施例の要部構成を示す模式的斜視図であり、図11は
図10の記録装置の紙間調整装置におけるコロ案内用の
溝部材の断面形状を示す部分断面図である。図1〜図5
で説明した第1実施例では、シャーシ10の一部に形成
される溝部材35、すなわち紙間調整装置30のコロ3
4を案内する溝部材35として平板から成る溝部材を使
用したが、本実施例では、図示のように、この溝部材3
5のコロ案内面(両側面)に絞り部72、73を形成
し、コロ34がこの絞り部72、73上を転動するよう
に構成されている。このような構成によれば、コロ案内
部材としての溝部材35の剛性を向上させるとともに、
絞り部72、73の形成により案内面の面精度を向上さ
せることが可能になり、したがって、案内部の隙間を最
小に抑えて紙間調整の誤差を最小に抑えることが可能に
なる。図10および図11の第4実施例は、上記の点で
図1〜図5の第1実施例と相違するが、その他の部分で
は実質上同じ構成をしており、したがって、それぞれ対
応する部分を同一符号で示し、それらの詳細説明は省略
する。
【0045】なお、前述の各実施例では、本発明をイン
クジェット記録装置に適用する場合を例に挙げて説明し
たが、本発明は、プリンタ、複写機、ファクシミリ等の
記録装置であって、記録ヘッドと被記録材の間隔や圧接
力を調節するための調整手段を用いる記録装置であれ
ば、インクジェット式やワイヤドット式等の記録方式に
は限定されることなく、広く適用可能なものである。
【0046】また、前述の各実施例では、一個の記録ヘ
ッド20を用いる記録装置を例に挙げて説明したが、本
発明は、異なる色で記録する複数個の記録ヘッドを用い
るカラー記録装置、あるいは同一色彩の異なる濃度で記
録する複数の記録ヘッドを用いる階調記録用の記録装置
など、記録ヘッドの数や種類がどのような場合にも同様
に適用することができ、同様の作用効果を達成し得るも
のである。さらに、前述の各実施例では、記録ヘッド2
0をキャリッジ21に搭載するシリアルタイプの記録装
置の場合を例に挙げて説明したが、本発明は、被記録材
の幅方向の全域または一部をカバーする長さのライン型
記録ヘッドを用い、副走査だけで記録するラインタイプ
の記録装置においても、同様に適用することができ、同
様の効果が得られるものである。
【0047】また、本発明は、インクジェット記録装置
の場合、記録ヘッドとインクタンク(インク室)と一体
化したカートリッジタイプのものの他、記録ヘッドとイ
ンクタンクを別体してインク供給チューブ等で接続する
構成のものなど、記録ヘッドおよびインクタンクの配置
形態がどのようなものであっても、同様に適用すること
ができ、同様の効果を達成し得るものである。
【0048】なお、本発明は、インクジェット記録装置
の場合、例えば、ピエゾ素子等の電気機械変換体等を用
いる記録手段(記録ヘッド)を使用するものに適用でき
るが、中でも、熱エネルギーを利用してインクを吐出す
る方式のインクジェット記録装置において優れた効果を
もたらすものである。かかる方式によれば、記録の高密
度化、高精細化が達成できるからである。
【0049】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうのが好ましい。この方式は、所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録手段(記録ヘッド)の熱作用面に膜
沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一に対応し液
体(インク)内の気泡を形成出来るので有効である。
【0050】この気泡の成長、収縮により吐出用開口を
介して液体(インク)を吐出させて、少なくとも一つの
滴を形成する。この駆動信号をパルス形状とすると、即
時適切に気泡の成長収縮が行なわれるので、特に応答性
に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好まし
い。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4
463359号明細書、同第4345262号明細書に
記載されているようなものが適している。尚、上記熱作
用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第43131
24号明細書に記載されている条件を採用すると、更に
優れた記録を行なうことができる。
【0051】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示
する米国特許第4558333号明細書、米国特許第4
459600号明細書を用いた構成も本発明に含まれる
ものである。加えて、複数の電気熱変換体に対して、共
通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開
示する特開昭59年第123670号公報や熱エネルギ
ーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を
開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた
構成としても本発明は有効である。すなわち、記録ヘッ
ドの形態がどのようなものであっても、本発明によれ
ば、記録を確実に効率よく行なうことができるようにな
るからである。
【0052】さらに、前述のように、記録装置が記録で
きる被記録材(記録媒体)の最大幅に対応した長さを有
するフルラインタイプの記録ヘッドに対しても、本発明
は有効に適用できる。そのような記録ヘッドとしては、
複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす
構成や、一体的に形成された1個の記録ヘッドとしての
構成のいずれでもよい。加えて、上例のようなシリアル
タイプのものでも、装置本体に固定された記録ヘッド、
あるいは装置本体に装着されることで装置本体との電気
的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交
換自在のチップタイプの記録ヘッド、あるいは記録ヘッ
ド自体に一体的にインクタンクが設けられたカートリッ
ジタイプの記録ヘッドを用いた場合にも本発明は有効で
ある。
【0053】また、本発明に記録装置の構成として設け
られる記録ヘッドに対しての回復手段または予備的な補
助手段等を付加することは、本発明の効果を一層安定で
きるので好ましいものである。これらを具体的に挙げれ
ば、記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリー
ニング手段、加圧或は吸引手段、電気熱変換体或はこれ
とは別の加熱素子或はこれらの組み合わせによる予備加
熱手段、記録とは別の吐出を行なう予備吐出モードを行
なうことも安定した記録を行なうために有効である。
【0054】また、前述したように、搭載される記録ヘ
ッドの種類ないし個数についても、例えば、単色のイン
クに対応して1個のみが設けられたものの他、記録色や
濃度を異にする複数のインクに対応して複数個数設けら
れるものであってもよい。すなわち、例えば、記録装置
の記録モードとしては、黒色等の主流色のみの記録モー
ドだけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数
個の組み合わせによるか、いずれでもよいが、異なる色
の複色カラー又は、混色によるフルカラーの少なくとも
一つを備えた装置にも本発明は極めて有効である。
【0055】さらに加えて、以上説明した本発明実施例
においては、インクを液体として説明しているが、室温
やそれ以下で固化するインクであって、室温で軟化もし
くは液化するもの、あるいは、インクジェット方式で
は、インク自体を30℃以上70℃以下の範囲内で温度
調整を行ってインクの粘性を安定吐出範囲にあるように
温度制御するものが一般的であるから、使用記録信号付
与時にインクが液状をなすものであればよい。加えて、
積極的に熱エネルギーによる昇温をインクの固形状態か
ら液体状態への状態変化のエネルギーとして使用せしめ
ることで防止するか、または、インクの蒸発防止を目的
として放置状態で固化するインクを用いるかして、いず
れにしても、熱エネルギーの記録信号に応じた付与によ
ってインクが液化し、液状インクが吐出されるものや、
記録媒体に到達する時点ではすでに固化し始めるもの等
のような、熱エネルギーによって初めて液化する性質の
インクを使用する場合も本発明は適用可能である。
【0056】このような場合のインクは、特開昭54−
56847号公報あるいは特開昭60−71260号公
報に記載されるような、多孔質シート凹部または貫通孔
に液状または固形物として保持された状態で、電気熱変
換体に対して対向するような形態としてもよい。本発明
においては、上述した各インクに対して最も有効なもの
は、上述した膜沸騰方式を実行するものである。
【0057】さらに加えて、本発明によるインクジェッ
ト記録装置の形態としては、コンピュータ等の情報処理
機器の画像出力端末として用いられるものの他、リーダ
等と組み合わせた複写装置、さらには送受信機能を有す
るファクシミリ装置の形態を採るもの等であってもよ
い。
【0058】
【発明の効果】以上の説明から明らかなごとく、本発明
によれば、記録手段により被記録材に記録する記録装置
において、記録手段と被記録材保持手段との間隔を所定
値に設定するために該記録手段を初期位置へ移動させる
第1調整手段と、被記録材の厚さに応じて初期位置にあ
る記録手段を調節位置に移動させるための第2調整手段
とを有する構成としたので、小型軽量で安価な機構で、
組み立て時の紙間調整およびユーザーの紙間調整を容易
に行なうことができ、軽量部材を調節するために微調整
も行ないやすく、しかも物流での落下や振動でも調整位
置がずれることの無い紙間調整機構を備えた記録装置が
提供される。
【0059】別の本発明によれば、上記構成に加えて、
第1調整手段および第2調整手段の作動が回転運動であ
り、該回転運動の位相差により記録手段が移動する構
成、記録手段はキャリッジに搭載され、前記第1および
第2調整手段による記録手段の移動は該キャリッジの摺
動軸を中心とする回転運動で行なわれ、該回転運動の作
用点はキャリッジの前記摺動軸より離れた部分にある構
成、前記回転運動の作用点の摺動ガイドは板金の絞り加
工部である構成、記録手段がインクジェット記録手段で
ある構成、あるいは記録手段が被記録材に記録し得る記
録範囲にある時には前記第1および第2調整手段により
調節された記録位置を保ち、記録手段が回復手段の近傍
にある時には該記録位置とは異なる位置を保つ構成とし
たので、一層効率よく、小型軽量で安価な機構で、組み
立て時の紙間調整およびユーザーの紙間調整を容易に行
なうことができ、軽量部材を調節するために微調整も行
ないやすく、しかも物流での落下や振動でも調整位置が
ずれることの無い紙間調整機構を備えた記録装置が提供
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した記録装置の第1実施例の要部
構成を示す模式的斜視図である。
【図2】図1中の記録手段のインク吐出部の構造を模式
的に示す部分斜視図である。
【図3】図1の記録装置における紙間調整装置の第1実
施例を示す平面図である。
【図4】図1の記録装置における紙間調整装置およびキ
ャッピング作動機構の第1実施例を示す平面図である。
【図5】図3中の調整レバーの模式的斜視図である。
【図6】本発明を適用した記録装置における紙間調整装
置の第2実施例を示す側面図である。
【図7】図6中の線7−7に沿った部分断面図である。
【図8】本発明を適用した記録装置における紙間調整装
置の第3実施例を示す平面図である。
【図9】図8中の線9−9に沿った断面図である。
【図10】本発明を適用した記録装置の第4実施例の要
部構成を示す模式的斜視図である。
【図11】図10中の紙間調整装置のコロ案内用の溝部
材の断面形状を示す部分断面図である。
【符号の説明】
10 シャーシ 11 被記録材 12 紙送りローラ 13 紙送りモータ 16 自動給紙装置 17 ピンチローラ 18 排紙ローラ 20 記録手段(記録ヘッド) 21 キャリッジ 22 キャリッジ軸 23 キャリッジモータ 26 タイミングベルト 27 メインテナンスステーション(回復装置) 28 キャップ 30 紙間調整装置 32 偏心板 34 コロ 35 溝部材 36 ギア 38 調整レバー 39 ギア 40 凹部 41 凹部 42 フリクションレバー 43 キャッピング作動機構 44 キャッピング軸 45 キャッピングガイド 46 キャッピングカム 47 キャッピングばね 52 偏心ローラ 54 偏心ローラ 55 ギア 56 ギア 57 アイドルギア 58 ガイド部材 60 調整レバー 61 ストッパー 62 凹部 63 凸部 66 アーム 68 コロ 69 ウオームホイールの歯 70 ウオーム 71 調整ねじ 72 絞り部 73 絞り部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 才川 悟志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 柳 治幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録手段により被記録材に記録する記
    録装置において、記録手段と被記録材保持手段との間隔
    を所定値に設定するために該記録手段を初期位置へ移動
    させる第1調整手段と、被記録材の厚さに応じて初期位
    置にある記録手段を調節位置に移動させるための第2調
    整手段とを有することを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 第1調整手段および第2調整手段の作
    動が回転運動であり、該回転運動の位相差により記録手
    段が移動することを特徴とする請求項1の記録装置。
  3. 【請求項3】 記録手段はキャリッジに搭載され、前
    記第1および第2調整手段による記録手段の移動は該キ
    ャリッジの摺動軸を中心とする回転運動で行なわれ、該
    回転運動の作用点はキャリッジの前記摺動軸より離れた
    部分にあることを特徴とする請求項1の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記回転運動の作用点の摺動ガイドは
    板金の絞り加工部であることを特徴とする請求項3の記
    録装置。
  5. 【請求項5】 記録手段がインクジェット記録手段で
    あることを特徴とする請求項1の記録装置。
  6. 【請求項6】 記録手段が被記録材に記録し得る記録
    範囲にある時には前記第1および第2調整手段により調
    節された記録位置を保ち、記録手段が回復手段の近傍に
    ある時には該記録位置とは異なる位置を保つことを特徴
    とする請求項5の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記記録手段が、インクを吐出するた
    めに利用される熱エネルギーを発生する電気熱変換体を
    備えているインクジェット記録手段であることを特徴と
    する請求項5の記録装置。
  8. 【請求項8】 前記記録手段が、前記電気熱変換体が
    発生する熱エネルギーによりインクに生じる膜沸騰を利
    用して、吐出口よりインクを吐出させることを特徴とす
    る請求項7の記録装置。
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