JP3507236B2 - 記録装置 - Google Patents

記録装置

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JP3507236B2
JP3507236B2 JP2447196A JP2447196A JP3507236B2 JP 3507236 B2 JP3507236 B2 JP 3507236B2 JP 2447196 A JP2447196 A JP 2447196A JP 2447196 A JP2447196 A JP 2447196A JP 3507236 B2 JP3507236 B2 JP 3507236B2
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壮一 平松
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、記録手段により記
録媒体に記録がなされる記録領域に対して記録媒体を案
内および排出する搬送回転体を備える記録装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、記録手段により記録媒体に記録が
なされる記録領域に対して記録媒体を案内および排出す
る搬送回転体を備える記録装置は、個々の機構部品をそ
れぞれ独立してシャーシ内に位置決めおよび固定を行う
構成であった。このような従来の記録装置として、イン
クジェット記録装置を例にとって図27を用いて説明す
る。
【0003】外装(不図示)に設けられた給紙口より複
数枚のシート200を本体に挿入すると、内蔵された連
続自動給紙機構(以下、ASFと称する)201に設け
られた給紙スタック部201Aにシート200先端が保
持され、さらにシート200の左右前端部および上面部
がコーナー爪202で押えられる。この状態で、給紙ロ
ーラ203を回転させ、最上位のシート200を一枚分
離して搬送ローラ204に送り、ピンチローラ205で
挟んでシート200を搬送する。さらにシート200を
搬送することで、一対の排出ローラ206に噛み込ま
せ、シート200の排出を行うものである。
【0004】上記の構成において、給紙部(給送ローラ
部およびASF機構部)、搬送ローラ部、ピンチローラ
部および排出ローラー部の全てが板金によるシャーシ2
07にビス、Eリング等により各々独立に保持されてい
る。
【0005】また、記録ヘッド(不図示)を搭載したキ
ャリッジもまたキャリッジガイド軸を介してシャーシ2
07に保持されている。さらに、記録ヘッドの吐出安定
化を図るためのキャップ機構部も印字領域外にてシャー
シ207に固定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例では、給紙部、搬送ローラ部、ピンチローラ部、排
出ローラ部、キャリッジ部およびキャップ部機構が各々
独立して存在し、板金であるシャーシに対して各々位置
決めおよび固定を行うため、多くは、ビス、Eリング等
で締結していた。
【0007】そのため、部品点数の増加による積み上げ
公差の増大やコストアップ、組立工数増加によるコスト
アップおよびシャーシが大きくなることによるコストア
ップを招来するという問題点がある。
【0008】また、シャーシが大きくなることは重量も
重くなることを意味し、さらにそれぞれのユニットが独
立なためにシャーシユニットのサイズが大型化し、装置
のサイズが大きくなるという問題点がある。この問題点
は、近年装置に要求される小型化に反するものであり、
特に大きな問題点である。
【0009】また、シャーシユニットに多くの機能が存
在するために組立性が非常に悪いという問題点がある。
【0010】さらに、シャーシユニット内での多くの機
構部の位置合わせが困難であり、その結果、記録精度の
低下、給排紙性能の低下、キャッピング能力の低下等の
問題点がある。
【0011】さらに加えて、上述のような部品点数の増
加による積み上げ公差の増大は、記録領域における記録
ヘッドと記録媒体との間隔を最適なものとすることを困
難にしていた。
【0012】特に、インクジェット記録方式の場合に
は、記録媒体として記録紙を用いる場合に媒体内部への
インク滴の浸透に伴い、インク濃度の差によって繊維の
伸縮に差が生じるため、記録中に記録紙が凹凸状に変形
することが知られている(コックリング)。このような
記録紙の凹凸と記録ヘッドとの接触を防止するために、
記録ヘッドと記録媒体との間隔を調整するために調整レ
バーを設け、操作者がこの調整レバーを操作する記録装
置や、記録領域に記録媒体をヒーター等の定着手段を設
け、この定着手段により該凹凸の記録ヘッド方向の振幅
を抑える記録装置も知られている。しかしながら、この
ような構成によると記録媒体と記録ヘッドとの接触を防
止するための調整レバーや定着手段を改めて設けること
は、装置の大型化やコストアップの要因となるものであ
った。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、上述し
たような従来の技術が有する様々な問題点に鑑みてなさ
れたものであって、小型化、軽量化、部品点数削減、該
品点数削減による積み上げ公差が減少され、給排紙性
能、搬送性能、記録手段、シート部材間距離調整性およ
び組立性が向上された記録装置を提供することにある。
【0014】本発明の他の目的は、記録ヘッドと記録領
域に配されたシート部材との間の距離を、前記シート部
材を挟持搬送する搬送回転体対の一方を他方側へ付勢し
て前記シート部材を挟持搬送することで、無段階に調整
できる記録装置を提供することにある。
【0015】 本発明の他の目的は、記録ヘッドを用い
て記録領域に配されたシート部材に記録を行う記録装置
であって、前記記録領域の下流側に配され、前記記録ヘ
ッドとは対向しない側の前記シート部材に接触して該シ
ート部材を搬送するための、複数の大径部と該大径部に
隣接する複数の小径部と、を有する軸部材と、前記大径
部に接触可能に配されて、当該大径部と協働して前記シ
ート部材を挟持するための複数の回転体と、を有する。
前記軸部材は、前記小径部よりも軸径が小さくされ前記
シート部材の厚さに応じて前記回転体に対して接離する
方向へ複数の前記大径部を変位可能とする弾性変形部を
備え、複数の前記大径部を前記シート部材の幅方向に所
定の間隔をもって支持して複数の前記大径部へ回転駆動
力を伝達する部材であって、更に、前記大径部を前記回
転体へ付勢するように前記小径部を前記回転体側へ弾性
付勢する複数のバネを有する記録装置を提供することに
ある。
【0016】
【0017】
【0018】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施例を詳細に説明する。
【0019】インクジェット記録ヘッド1は、ガイドシ
ャフト3とガイドレール4に摺動自在なキャリッジ2に
搭載され、該キャリッジ2の移動はシャーシ50に保持
されたキャリッジモータ5によりプーリー6に巻回され
たタイミングベルト7の一部をキャリッジ2に固定させ
ることで(不図示)行われ、前記キャリッジモータ5の
回転方向を変えることで、往復駆動される。なおガイド
シャフト3およびガイドレール4はシャーシ50に保持
されている。記録ヘッド1はインクを吐出する機能を有
するインクジェットヘッドエレメント(不図示)と該イ
ンクジェットヘッドエレメントにインクを供給するため
のインクタンクICとが一体化されたものでカラー記録
可能な記録ヘッドと黒記録専用の記録ヘッドが準備さ
れ、ユーザーの好みに合わせて、キャリッジ2に対して
各々着脱可能となっている。また、記録ヘッド1は記録
によりインクが消費されたときには該インクタンクIC
のみを記録ヘッド1に対して着脱可能にしたものであ
る。ヘッドエレメントは、制御回路からの信号に基づい
て列状に配置された複数個の吐出口からヒーター等の電
気熱変換体が発する熱エネルギー、あるいはピエゾ素子
等の電気機械変換体が発する機械的変形エネルギーによ
ってインクをシート材である記録シート8に吐出させる
ものである。
【0020】記録シート8は記録ヘッド1により記録が
実行される記録領域対して複数の搬送回転体よって
案内されるとともに排出される。
【0021】記録シート8は圧板51の上面にセットさ
れ、圧板51の右端部に一体的に形成された解除レバー
51Aの左側壁に記録シート8の右端を合わせて積載さ
れる。圧板51はシャーシ50に対して軸部51Bを回
転中心として回動可能でピックアップゴム54に対して
圧力がかかるように圧板ばね67(図3参照)により付
勢されている。なお、圧板51は初期状態において、給
送ローラ軸53のカム部53A(図3)によって押し上
げられているので、圧板51とピックアップゴム54と
の間に隙間が生じ、記録シート8がセット可能になる。
【0022】ここで図2に示すようにセットされた記録
シート8の先端はベース15の下部を固定された弾性体
55の下方に突き当たって保持される。したがって、給
紙スタック部がベース15および下部をベースに固定さ
れた弾性体55によって形成されていることになる。
【0023】ここで、不図示のコントローラの給送命令
により不図示の紙送りモータが回転すると、図示しない
ギア列により回転が伝達されピックアップゴム54が矢
印A方向に回転してカム部が外れ、圧板バネ67により
圧板51が引き上げられて圧板51に積載された記録シ
ート8が給送ローラ軸53に設けられたピックアップゴ
ム54に圧接される。
【0024】なお、給送ローラ軸53には摩擦係数の大
きいピックアップゴム54がその外径が給送ローラ軸5
3の最大外径より大きくなるように嵌着されており、圧
板51上のピックアップゴム54に対向する位置には記
録シート8のスリップを防ぐ摩擦部材である分離パット
56が固定されている(図2参照)。
【0025】したがって、さらに、給紙ローラ軸53が
回転するとピックアップゴム54の摩擦力により前方に
押し出された記録シート8はベース15に下部を固定さ
れた弾性体55を撓ませこの弾性体55の抵抗力の作用
により、最上位の記録シート8が一枚ずつ分離されて、
送り出されることになる。したがっって、この弾性体5
5が分離手段となり、ベース15に保持されることにな
る。さらに、分離給送された記録シート8はシャーシ5
0に両端部が支持された搬送ローラ52およびベース1
5に設けられたピンチローラ57に挟持されながらキャ
リッジ2の下方すなわちベース15の上方に搬送され
る。ここは一般的にはプラテン部と呼ばれ、記録シート
をガイドするリブや、記録シートが撓んだときに下側か
ら支持するリブ等が設けられる。そして、記録ヘッドと
プラテン部との間の空間に記録領域が形成される。
【0026】なお、記録シート8は斜行を防止するた
め、キャリッジ2の下方に搬送される前に回転している
搬送ローラ52およびピンチローラ57に突き当たって
先端を位置決めされた後搬送ローラ5を正転させてキャ
リッジ2の下方まで搬送される。この状態で、キャリッ
ジモータ5を駆動させることでキャリッジ2が記録シー
ト8の搬送方向と直行する方向に走査するとともに記録
命令によりキャリッジ2上の記録ヘッド1からインクを
吐出することで記録シート8に記録が実行される。
【0027】ここでピンチローラ57について図2を用
いて述べる。ピンチローラ57はピンチローラホルダー
58により回転自在に保持されピンチローラホルダー5
8はベース15に対して軸部58Aを中心に回転可能に
なっている。59はピンチローラバネでベース15とピ
ンチローラホルダー58の間に介在し、ピンチローラ5
7を搬送ローラ52に押圧する構成となっている。
【0028】次に、排出部について説明する。キャリッ
ジ下方(記録ヘッド下方)で記録された記録シート8は
搬送ローラ52およびピンチローラ57によりさらに送
られ排出ローラ60および拍車61に到達する。ここで
排出ローラ60は排出ローラ軸60Aと一体的に形成さ
れ、排出ローラ60は弾性を有している。また、排出ロ
ーラ軸60Aはベース15によって支持されており、拍
車61に対向して設けられた排出ローラ60は排出ロー
ラバネ62により拍車61に押圧される構成となってい
る。拍車61は拍車ホルダー63によって回転自在に保
持されており、拍車ホルダー63はシャーシ50に固定
されたガイドレール4に固定されている。
【0029】なお、前記排出ローラバネ62は低い荷重
に設定されている。これは紙シートよりシート厚が異な
っても排出ローラ側(排出ローラ軸)がシート厚に応じ
て上下動を行うようにするためである。
【0030】以下、シートによりシート厚が異なっても
排出ローラ側(排紙ローラ軸)がシート厚に応じて上下
動を行うように記録シートを排出する排出ローラ軸に弾
性部を形成し、低荷重の排出力に設定することにより、
コックリングの凹凸に対して排出ローラが記録ヘッドよ
り遠ざかる実施態様例を説明する。
【0031】(第1実施態様例)図4において矢印A方
向から不図示の給送ローラによって給送された記録シー
ト101は搬送ギア102が軸着された搬送ローラ10
3とピンチローラ104によって形成されるくさび部に
到達し、かみ込みが行われる。不図示の搬送モータが駆
動し、前記搬送ローラ103により記録シート101は
書き出し位置まで搬送され、パーソナルコンピュータ等
からののデータに基づきインク液滴を吐出する記録ヘッ
ド113によって記録が行われる。記録ヘッド113を
保持するキャリッジ113aはガイドシャフト113c
およびガイドレール111によって記録シートの幅方向
に摺動可能に支持されている。前記記録シート101の
先端はプラテン105上のリブ105aおよび105b
に沿って、回転体としての排出ローラ106aおよび回
転体としての拍車109部に到達する。ここで前記リブ
105aおよび105bの位置は、前記排出ローラ10
6aおよび回転体としての排出ローラ107aの延長線
上に配置されている。これは後述する記録シート101
のコックリングの各部と前記リブ105aおよび105
b部とが接触し、コックリングにより腰の強くなった記
録シート101の押し上げによる記録ヘッド113との
こすれを防止するためである。
【0032】また、リブ105a,105bの起点10
5a1 ,105b1 が異なっており、厚い記録シートを
搬送する場合、角度を有するパスの構成上最も搬送モー
タの負荷トルクが大きくなるリブ当接時点105a 1
の負荷を低減するように構成されている。また、記録シ
ート101が排出ローラ106aに到達するまでの記録
ヘッド113と記録シート101との距離は前記リブ1
05aおよび105bの高さによって決定される。前記
リブ105aおよび105bの高さは記録シートの反り
や記録のパターンによる反りにより、記録ヘッド等にこ
すれが生ずることのない、記録シートのジャムが発生し
ないような高さに設定されている。
【0033】記録シートと101の先端は圧縮バネ10
8で付勢された排出ローラ軸106および排出ローラ1
06aをシートの厚み方向すなわち搬送方向とほぼ直角
方向に押し下げ、リブ105cに当接しながら排出ロー
ラ107aおよび拍車110に到達し、さらに排出ロー
ラ軸107および排出ローラ107aを押し下げ排出が
行われる。ここで前記拍車109,110はステンレス
鋼の薄板をエッチングにより歯車状に成形処理したもの
で、放射状に形成されたシートと点接触または線接触の
ような微小面積で接触する複数の歯110bを有する。
歯110bの先端角度は約25°〜30°を示す。ま
た、拍車109,110は樹脂によりインサート成形さ
れた拍車軸109aおよび110aから構成され、拍車
軸109aは金属板からなるキャリッジ113aをガイ
ドするためのガイドレール111の平面に排出ローラ1
06aによって圧縮バネ108を介して付勢され、摺動
回転するよう構成されてしたがって記録シート101と
記録ヘッド113とのヘッド紙間距離は個々の部品精度
によって決定され、ヘッド紙間距離調整用の調整レバー
等機構はない。拍車軸110aは樹脂性の拍車ホルダー
112の軸受部112aで摺動回転している。
【0034】拍車110と記録シート101との接点は
拍車109部の記録シートとの接点より高い位置に設定
された比較的質量の重いハガキや厚みのある封筒等の自
重によるはね上げにより記録ヘッド113とこすれたり
あるいは記録シート101のカールにより記録ヘッド1
13とこすれるのを防止するため、2段の排出ローラ列
および拍車列によって構成されている。
【0035】図6は記録装置を排出方向から見た正面図
である。圧縮バネ108により拍車110に付勢された
樹脂性排出ローラ軸107には弾性変形を許容する軸径
の小さな弾性部107bが形成されている。軸107に
はギア107dを介して駆動が伝達される。また、排出
ローラ軸106においても同様に小径の弾性部106b
が形成されている。軸106にはギア106dを介して
駆動が伝達される。
【0036】図7は記録シート101の先端から記録が
行われ、排出ローラ106aと、排出ローラ107aと
の間に設けたリブ105cに到達しているときの状況を
示している。記録シート101の先端は記録により記録
面の裏側へとカールが成長していく。
【0037】図8の排出ローラ106aと排出ローラ1
07bとの間のリブがない場合に記録シートの実験に基
づく挙動を示している。B部では記録シート101と記
録ヘッド113が接触している。一方、図7においては
記録シート101の腰によりカール量が低減されている
状況を示し、前記リブ105cにより記録ヘッドと接触
しないことが実験的に確かめられている。また、前記リ
ブ105cの高さは拍車109と排出ローラ106aの
接点を拍車110と排出ローラ107aの接点とを結ぶ
直線高さより低く形成されている。リブ105cの高さ
が高いと封筒等を搬送する場合の負荷となり、排出不良
の原因となってしまう。さらに図9、図10はプラスチ
ックフィルム114等の極めて腰の強いシートを搬送し
ているときの状況を示す。図9におけるプラテン105
上の実線は前記プラスチックフィルム114が排出ロー
ラ107bに到達する前の搬送状態を示し、一点鎖線は
排出ローラ107a部に到達後の搬送状態を示す。
【0038】一方図10における実線は排出ローラ10
6aと排出ローラ107aとの間にリブがないときのプ
ラスチックフィルム114の搬送状態を示し、一点鎖線
は排出ローラ107a部に到達後の搬送状態を示す。こ
のとき記録品位を決定する記録ヘッドとの距離cおよび
dはc<dとなる。また、前記距離c,dの変化率
c’,d’においてもc’<d’となり、リブのある方
が前記距離の変位が少なく、腰の強いシートに関しても
より高品位な記録が行える。なお、リブ105cはコッ
クリングの谷部と接触しないように排出ローラ106
a,107aの延長線上に配設されている。
【0039】次に排出ローラ106,107におけ
る弾性部106b,107bについて説明する。排出ロ
ーラ軸106には2つの圧縮バネ108が摺動回転可能
に付勢され、排出ローラ軸107には前記圧縮ばね10
8と同一バネ定数を有する圧縮バネ108が4つ付勢さ
れている。ここで前記圧縮バネ108の荷重は低い荷重
に設定されている。これは、記録シート101がコック
リングすると、排出ローラ軸106がコックリングの腰
により、記録ヘッド102から遠ざかるようにするため
である。さらに弾性部106bを形成することにより、
排出ローラ軸106,107に加わる荷重を均一化し、
同時に拍車109にわる荷重を低減し、前記拍車によ
るインクの転写跡も無くすことが可能である。
【0040】また、排出ローラ軸106と排出ローラ軸
107に付勢する圧力が異なるのは以下の理由による。
【0041】排出ローラ軸106部では記録シート10
1と記録ヘッド113との距離を一定に保ちかつ記録シ
ートの送りピッチを小さくするとともに、イメージデー
タをランダムに分割し、キャリッジの走査回数を増加さ
せてイメージデータを記録するような場合にあって、コ
ックリングが大きいときには排出ローラ軸106を記録
ヘッド113から遠ざけ、記録シート101との接触を
防止するためである。
【0042】一方排出ローラ軸107部では、封筒やハ
ガキ等の自重の重い記録シートやデューディーの高い記
録により質量が増大した記録シートが搬送ローラ103
およびピンチローラ104から外れる際にはね上がり記
録ヘッド113とのこすれたり、あるいは記録の際、中
に記録シートが屈曲したり、屈曲により記録ヘッド11
3とがこすれたりするのを防止するために前記排出ロー
ラ軸106部の荷重より高く設定されている。
【0043】さらに前記排出ローラ106aと拍車11
0そして搬送ローラ103およびピンチローラ104に
よって決定される記録シートの搬送経路において記録ヘ
ッド113とヘッド紙間距離を記録シートの種類や装置
外の外によらず一定にできるよう適切なバネ荷重で設定
してある。このとき、排出ローラ軸106に付勢される
バネ荷重N6 は、排出ローラ軸107に付勢されるバネ
荷重N7 より低い方が記録シートの種類や使用環境条件
によらずヘッドとのこすれを低減できることを実験的に
確認している(N7 >N6 )。また、ここではコスト低
減、組立ミスを防ぐため、同一の排出ローラばね108
を計6個使用している。排出ローラ軸106には2個、
排出ローラ軸107には4個付勢され、所望のバネ荷重
を得るためか重点高さが異なるように座面高さが異なっ
ている。
【0044】次に拍車109,110および拍車ホルダ
ー112について説明する。図11、図12はインクジ
ェット記録装置の上面から見た概略図である。また図1
4、図15は拍車ホルダー112の平面図および側面図
である。点線部は拍車ホルダー112および拍車10
9,110をユニット化した図を示し、本記録装置にお
いて8つのユニット部から構成され排出ローラ106の
上部には約13mm以下の間隔で拍車109が配設され
ている。図13、図12におけるB−B断面を示してい
る。112mは拍車109または110の軸109a,
110aを回転自在に支持する軸受である。拍車ホルダ
ー112は突き当て面112bとガイドレール111の
突き当て面11aで位置決めされ、ガイドレール111
の欠切部111bと拍車ホルダー112の係合部112
cで係止固定されている。すなわち、ガイドレール11
1の下面と突起112kを当接させ、ガイドレール11
1の上面に突き当て面112bと係合部112cを係合
させている。また、コックリングした記録シートの上方
への膨らみを規制する規制部材112dの突き当て部1
12eは拍車軸109aの突き当て面111cに当接
し、前記突き当て部112bと細く形成され、弾性変形
を許容する弾性部112fにより、前記規制部材112
dの高さはhに規定される。また規制部先端112gは
エッジでインクのこすれ等が生じないように滑らかな面
を有している。このような構成にすることにより拍車1
09と排出ローラ106aとの接点Cとを規制部先端1
12gとの距離Hを精度よく設定できる。
【0045】図16は本実施例に係るインクジェット記
録装置において、規制部材112dがないときの記録シ
ートのコックリング状況を示す正面図である。矢印Dは
記録ヘッド113の移動方向を示し、その延長線上にあ
る一点鎖線Eは記録ヘッド113の軌跡を示す。斜線部
Fでは記録シート101のコックリングの山101aと
記録ヘッド113とが接触していることを示し、このよ
うな状況では画像にこすれが発生するばかりでなく、記
録ヘッドを傷付け、記録ヘッドの寿命を短くしてしま
う。
【0046】図18は図16におけるG−G断面図を示
す。記録シート101b面はコックリングによって波打
った記録シート101の印字面側の斜面を示す。記録シ
ート101c面は記録面側の斜面を示す。Fの斜線部で
は記録ヘッド113と記録シート101が接触している
ことを示す。
【0047】図19は図17におけるJ−J断面図を示
す。記録シート101のコックリングによる山101a
は拍車ホルダー112における規制部112gによって
記録ヘッドとの距離が制限されるため、記録ヘッドとの
こすれは生じない。
【0048】なお、距離Hは高すぎるとインクが乾かな
いうちに記録シート101とこすれ画像を乱してしま
う。また低すぎるとコックリングの大きさを規制できな
いため記録ヘッドとこすれてしまう。ここでは拍車10
9近傍に配置され実験的に良好であった高さ約1mmに
設定されている。
【0049】また、拍車ホルダー112には拍車109
および110の先端部が外乱によって曲がったり、歯の
先端等が傷つかないように拍車109,110の外径以
上の大きさを有する壁112hが形成されている。
【0050】ここでは、3つの拍車および拍車軸をユニ
ット化し、部品点数および組立工程を減らしコストの低
減を図っているが、取付個数はその配置により任意に選
択できる。また、規制部材は拍車ホルダーとは別部品で
あってもよい。規制部材の材質は撥水性のよいフッ素樹
脂の場合、こすれ跡が生じにくいため高さHを低くでき
よりコックリングを低減できる。排出ローラ106a,
107aはプラスチック樹脂からなる。また排出ローラ
106,107はモールドから形成された2色成形品で
ある。
【0051】前記排出ローラ軸106,107に軸着し
た排出ローラ106a,107aの数および拍車の数に
ついて図4、図6を用いて説明する。
【0052】排出ローラ軸106、排出ローラ106a
および拍車109部は前述したようにヘッド紙間距離を
保ち、かつコックリングによる記録シートの撓みを記録
ヘッドから遠ざける機能を有するものである。拍車10
9の間隙は前述したように約13mm以下に設定され計
16個からなる。また、排出ローラ106aの間隔は約
26mmに設定され計8個のローラからなる。したがっ
て2つの排出ローラ106a間には排出ローラからの付
勢力がない拍車109が配設されている。これは前述し
たリブ105a,105bの高さ制限と同様に、排出ロ
ーラ106aの間隔が約13mmに設定されると、コッ
クリングにより腰の強くなった記録シート101の谷部
は逃げ場がなくなってしまい、前記記録シート101が
記録ヘッド113に近づく方向に持ち上がり、前記記録
ヘッド113とのこすれを招いてしまう。そこで、コッ
クリングの谷部を逃がすために、拍車116の下には大
径部たる排出ローラ106aを設けず、小径部とする構
成をとっている。
【0053】一方、排出ローラ軸107、大径部たる排
出ローラ107aおよび拍車110部では、前述したよ
うに厚紙等の記録シートの方向づけを行うだけでなく、
記録シート排出時外乱によるヘッド紙間距離を保ち、さ
らに、コックリングの凹凸を最小限に抑える機能を果た
している。上記機能を満足するために拍車の数は8個か
つ排出ローラ107a,107cは16個配設し、低荷
重で付勢されている。したがって拍車の間隔は約26m
m、排出ローラ107a,107cの中心軸の間隔は約
13mmに設定されている。さらに、記録ヘッド113
の走査方向において、前記排出ローラ106aと拍車1
10との付勢部延長線上には拍車と対向しない排出ロー
ラ107cを配設し、前記付勢力の働かない拍車116
の記録シート搬送方向の延長線上に排出ローラ107a
と拍車110の付勢部が配設されている。記録シート1
01の挙動として前記拍車109により記録シート10
1におけるコックリングの凸部が下方向に規制され、さ
らに排出方向に位置する排出ローラ107c部では記録
シートが記録裏面側にカールする。このとき、前記排出
ローラ107aがない場合、この部分に記録シートが落
ち込み、記録ヘッド113の近傍で記録シートの局所的
な折れが発生し、前記記録ヘッド113と前記折れ部が
接触してしまう。また、前記排出ローラ107aに付勢
する荷重が低すぎると、前記排出ローラ107が記録後
の記録シートの重みに耐えられず、記録シートを支える
ことができないため、記録シートの折れが発生し、前記
記録ヘッド113と接触してしまう。したがって、前記
排出ローラ107cは記録シートの折れを防止してい
る。また、排出ローラの数が多いため自重による排出力
が増大し、小さい排出力で確実に記録シートを排出でき
る。
【0054】本実施態様例において2本の排出ローラ軸
を使用することにより、1本の排出ローラ軸の場合より
低い排出力で排出できる。
【0055】なお、排出ローラ107cの材質として、
プラスチック樹脂を使用し、2色成形を行っているが、
ゴム系の部材でもよい。また、ここでは排出性能を高め
るために、高摩擦係数を有する部材を使用しているが、
シートの折れを防止するために軸部材と同一の材質を用
いてもよい。
【0056】(第2実施態様例)図20は本実施例に係
るインクジェット記録装置を正面からみた第2実施態様
例を示す。排出ローラ軸107には係合方法は示さない
が圧縮ばね114を介して伝達ギヤ部107dが固定さ
れている。このように弾性部を形成することにより、排
出圧を均一化し、コックリングによる周期をより一定に
し、高品位な画像を得ることができる。
【0057】(第3実施態様例)図21は本実施例に係
るインクジェット記録装置を正面からみた第3実施態様
例を示す。排出ローラ軸115の外径は排出ローラ軸1
07よりも細くかつ全スパンにわたって一様に細かくな
っている。このような構成にすることにより、排出圧を
均一化することができると同時にバネ108部での摺動
負荷を低減できる。
【0058】(第4実施態様例)図22は本実施例に係
るインクジェット記録装置の第4実施態様例を示す断面
図である。プラテン105部上に配設されたリブ105
dは例えば薄板のバネ部材からなり弾性部を形成してい
る。このような構成にすることにより、第1実施態様例
で述べたモータにかかる負荷トルクを低減することがで
きる。さらに、排出ローラ軸にかかる記録シートの厚み
による負荷トルクもリブ105e部が可動することによ
り、より低減することができ、特に記録シート101が
ピンチローラ104を抜けた後の記録の精度をより高め
ることができる。
【0059】このように記録によって記録紙8が波打っ
た場合(コックリング)にも記録シート8の挙動に合わ
せて上下動するように排紙ローラバネ62の付勢力が決
められている。したがってシャーシ50に対して固定さ
れている搬送ローラ52および拍車61に対してピンチ
ローラ57および排出ローラ60がそれぞれのピンチロ
ーラバネ59および排出ローラバネ62により付勢さ
れ、かつシート厚および記録シート8の挙動に合わせて
ピンチローラ57および排出ローラ60が上下動するた
め、記録ヘッド1と記録シート8の距離は一定となり従
来必要であったヘッド紙間調整レバー等は不要となって
いる。
【0060】なお、拍車61に排出ローラ60に対して
従動回転しており記録シート8を排出することが可能で
ある。また、排出ローラ60が2段になっているのは、
ハガキや封筒等の腰のある記録シートやカールした記録
シートを搬送、排出するときに記録ヘッド1にこすれる
のを防ぐためである。
【0061】次に排出ローラ60の駆動伝達について図
1〜3で説明する。排出ローラ60の駆動伝達部はベー
ス15上の記録シート搬送経路をよけた左端部にベース
15により保持されている。図1,3に示すように搬送
ローラ52にアイドルローラバネ64により圧接さされ
る排出アイドルローラ65からアイドルギア列66を介
して排出ローラ62に駆動が伝達される。ここで排出ア
イドルローラ65は搬送ローラ52が送り方向(矢印A
方向)に回転するときはアイドルギア列66に駆動が伝
達され、すなわち排出ローラ60が回転する。搬送ロー
ラ52が逆回転(矢印B方向)するときは排出アイドル
ローラ65がアイドルギア66と離れる方向(C方向)
に移動し、アイドルギア列66との駆動伝達は行わな
い。
【0062】なお、上述したように排出ローラ60およ
び排出の駆動伝達部もベース15によって保持されてい
る。
【0063】次に、ポンプ機構部について説明する。図
1、図23、図24において記録ヘッド1を密閉し得る
弾性材料で形成されたキャップ部材9は塩素化ブチルゴ
ムその他の弾性を有する適宜な材料で形成される。前記
キャップ部材9はキャップホルダー10に一体的に保持
されている。そして前記キャップホルダー10はシンダ
11カラ一体的に延びた腕部11Aに回転自在に保持さ
れる。シリンダ11は内部に不図示のピストンを有して
おりピストン軸13を駆動することで、シリンダ11内
に負圧を発生することが可能となっている。
【0064】また、キャップ9にはキャップ9と一体的
に形成された柔軟性を有するジョイント部9Aを有して
おり、このジョイント部9Aをシリンダイ11に設けた
ジョイント部11Bに締め代をもって圧入することで、
シリンダ11とキャップ9はシールされた状態で接合さ
れる。
【0065】次に記録ヘッド1に対するキャップ9の圧
接、解除する方法について説明する。前述のようにキャ
ップホルダ10に一体的に保持されたキャップ9はシリ
ンダ11と密閉をもって結合されており、さらに、キャ
ップホルダー10はシリンダ11に対してシリンダ腕部
11Aに回転自在に保持されている。
【0066】図24(a)の側面図、(b)の正面図に
示すようにキャップホルダー10の下部にはキャップバ
ネ14がベース15とキャップホルダー10間に設置さ
れており、キャップホルダー10を常に記録ヘッド側に
付勢している。ここで、シリンダ11はベース15によ
ってシリンダ11軸上で回転自在に支持されている。
【0067】したがってシリンダ11およびキャップ9
はシリンダ軸を中心としてキャップばね14により回転
力が与えられることになる。また、シリンダ11は図
1、4に示すようにシリンダ制御部11Cが一体的に形
成されており、シリンダ制御部11Cの先端はベース1
5に回転自在に保持されたポンプカムギア16のカム側
16Aに当接している。
【0068】したがってシリンダ11の回転はシリンダ
制御部11Cを介してポンプカムギア16のカム部16
Aによって、制御されることになる。すなわちポンプカ
ムギア16のカム部16Aに沿ってシリンダ制御部11
Cが上下動することによってシリンダ11を介してキャ
ップ9が記録ヘッド1に対してキャッピングおよびキャ
ッピング解除が可能となる。
【0069】なお、ベース15により保持されているポ
ンプカムギア16および駆動伝達部はベース15の記録
紙搬送経路を避けた右端部に設けられ、ポンプカムギア
16は搬送ローラ52に圧入軸着されたLFギア17と
選択的に接続可能になっており、不図示の紙送りモータ
の駆動を不図示のギア列を介してLFギア17に伝え、
キャリッジ2の動きでクラッチ動作(不図示)を行うこ
とで、紙送りモーターの駆動をポンプカムギア16に伝
えることが可能となる。
【0070】なお、ポンプカムギア16はシリンダギャ
ップギア18と接続されており、さらにシリンダギャッ
プ18内壁に設けたボス18Aをピストン軸13に設け
たリード溝(不図示)に嵌合させることによりポンプカ
ムギア16の回転運動をピストン軸13の直線運動に変
換するように構成されている。
【0071】なお、ここでキャリッジ2がクラッチ動作
を行わない場合、ポンプカムギア16には一部欠歯部1
6Bを設けてあるので、LFギア17の伝達は切れ、ポ
ンプカムギア16には駆動は伝えられない。
【0072】以上説明したようにポンプ機構部において
は、ベース15によって保持され、かつベース15とキ
ャップホルダー10間にキャップばね14を介在させる
ことでキャップ9を記録ヘッドに圧接することが可能と
なる。したがって、非記録時に記録ヘッド1をキャッピ
ングし、ノズルの乾燥を防ぐとともにノズル内に発生し
た泡や、ノズル部に付着したゴミによる不吐出不良時に
キャッピング動作中にポンプ部を作動させ、記録ヘッド
1のノズル部よりインクを吸引することで、吐出を正常
化させることができる。
【0073】次に廃インク吸収体について図2、図23
を用いて説明する。前述のポンプ機構部により、キャッ
プ9を介して記録ヘッド1より吸引された廃インクは、
シリンダ11内には入り、不図示のピストンの動きによ
りシリンダ端部11Dよりインクが排出される。シリン
ダ端部11Dはベース15内に差し込まれており、ベー
ス15により回転自在の保持されている。
【0074】シリンダ11の他端は前述したようにシリ
ンダキャップギア18を介してベース15に回転自在に
保持されているため、ポンプ機構部全体がベース15に
回転自在に保持されていることになる。
【0075】廃インクが排出されるシリンダ端部11D
にはシリンダ吸収体19が差し込まれている。シリンダ
吸収体19にはシリンダ11内にある廃インクを効率よ
く外部に排出する性能が要求されるため、インクの伝達
性のよい材料が選ばれ、例えば発泡スポンジにより形成
される。シリンダ吸収体19は図2、図23に示すよう
にベース15内部にて廃インク吸収体20,21,22
に挟まれており、すなわち圧接状態にある。
【0076】したがってシリンダ内の廃インクはシリン
ダ吸収体19から廃インク吸収体20,21,22,2
3へと伝播される。
【0077】ここで廃インク吸収体20,21,22,
23はインク保持能力の高い材料が選ばれる。例えば紙
の積層シートや高分子吸収体を含んだ吸収体等である。
ここで廃インク吸収体20,210,22,23は図2
に示すようにベース内部に保持されるが、ベース15は
ピンチローラ部および排紙ローラ部を有しており、その
断面は一様でない。
【0078】廃インク吸収体はコストおよび吸収性能よ
り多くはバルブ材料が用いられ、抜き型により作られ
る。したがってベース内に効率よく配置し廃インク容量
を多く確保するために複数の廃インク吸収体がベース内
15に収められることになる。
【0079】本実施例においては廃インク吸収体は4枚
構成(20,21,22,23)となっており、廃イン
ク吸収体20、廃インク吸収体21、廃インク吸収体2
2間に挟まれる形でシリンダ吸収体19が圧接され配置
される。このように配置することにより、シリンダ吸収
体19が挟まれて固定されているため、シリンダ11か
ら抜けることが防止され、廃インク漏れが生じることは
ない。
【0080】また、シリンダ吸収体19が廃インク吸収
体20,21,22に挟まれることにより接触面積が大
きくなり、より廃インクの伝播性がよくなるという長所
が挙げられる。
【0081】次に廃インク吸収体の保持方法について図
2、図25を用いて述べる。前述したように廃インク吸
収体は4枚から構成され、ベース15内に収納されてい
る。しかしながら、ベースユニットとして扱った場合、
このままではベース15から脱落してしまう。そこで、
図2に示すように廃インク吸収体をベース15に収めた
後、廃インクシール24で蓋をかぶせる構成としてい
る。廃インクシール24は透明のポリエチレンシートか
らなり、ベース15の裏側から見たときにベース内部に
収めた廃インク吸収体が見えるようになっている。
【0082】さらに図25に示すように廃インク吸収体
の端部での長さを段階的に変化させることにより廃イン
クシール側から見たときに吸収体20、吸収体21、吸
収体22、吸収体23およびシリンダ吸収体19が目視
チェックできる構成になっている。なお吸収体20には
穴20Aがあり、内部にあるシリンダ吸収体19を確認
でき、このように全ての吸収体が廃インクシール24を
透明にすることでユニット状態で外部から見えるため、
正規に吸収体が組み込まれているか、あるいは吸収体の
欠品がないかが、確認できるようになった。
【0083】次にプリンタユニットの構成について図2
6により説明する。前述してきたようにベース15はポ
ンプ機構部とピンチローラ部とシート排出部と廃インク
吸収体を保持し、さらに給紙スタック部および分離手段
と駆動伝達部を保持しており、全体としてベースユニッ
トとなっている。
【0084】また、シャーシユニットとしては、シャー
シ50に固定された搬送ローラ52およびキャリッジガ
イドシャフト3および給送ローラ軸53、キャリッジ
2、拍車61を保持したガイドレール4等から構成され
ている。
【0085】プリンタユニットとしては図26上方に示
すベースユニットと図26下方に示すシャーシユニット
を合体させる構成となる。ここで、ベース15に設けた
ボス15Aに対してシャーシ50に設けた係合溝50A
を合わせ、ボス15Aを回転中心にシャーシユニットを
回動させることでベース15に設けた爪部5Bがシャー
シ穴50Bに係合することでベースユニットとシャーシ
ユニットは合体され、図1に示すようなプリンタユニッ
トとなる。このとき、ベースユニットとシャーシユニッ
トの各々に配されたプリンティング用部材は具体的に
は、今まで説明してきたようにベースユニット側に保持
されているピンチローラ57には搬送ローラ52にバネ
付勢され、排出アイドルローラ65も搬送ローラ52に
弾性付勢され、排出ローラ60は拍車61にバネ付勢さ
れ、記録ヘッド1のインク吐出安定性の維持および回復
のために用いられるキャップ9はキャリッジ2に装着さ
れる記録ヘッド(図26では不図示、図1、図2参照)
にヘッドホームポジションで弾性付勢されることにな
る。
【0086】したがって、上述した、2つのシャーシを
合体させるための係合部を除き、シャーシユニットに配
されたプリンティング用部材とベースユニットに配され
たプリンティング用部材との接触部が全てバネ付勢され
ているため、ユニット結合時のお互いのユニット同志の
位置精度向上および組立性の向上が図られることにな
る。
【0087】なお、以上説明した実施例では、接触部の
バネ付勢を全てコイルバネで実現させたが、板バネ、モ
ールドバネ等を用いても構わない。また少なくとも一方
のユニット側のプリンティング用部材が弾性付勢されて
いればよい。
【0088】なお、上述の実施例においては、キャリッ
ジにインクジェット記録ヘッドを搭載するプリンタを用
いて本発明を説明したが、例えば、インクジェット記録
ヘッドのほぼ同一の外形を備えることで、このキャリッ
ジにインクジェット記録ヘッドとコンパチブルにキャリ
ッジに搭載することのできるスキャナーユニットを備
え、プラテンに支持される原稿シートから画像情報を読
み取ることのできる情報処理装置であっても本発明を説
明した構成を好適に用いることができる。
【0089】
【発明の効果】本発明は以上説明したように構成されて
いるので、以下に記載するような効果を奏する。
【0090】
【0091】また、軸部材が弾性変位部を備えることに
より、記録ヘッドとシート部材との間隔の無段階調整を
実現できた。
【0092】 また、回転体の近傍のシート部材の記録
面側に規制部材を設けることにより、記録品位の向上と
ヘッド・紙間無段階調整を実現できると同時に装置の小
型化を図ることができた。
【0093】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の記録装置の概略斜視図で
ある。
【図2】本発明に係る実施例の記録装置の概略断面図で
ある。
【図3】本発明に係る実施例の記録装置の概略断面図で
ある。
【図4】第1の実施態様例を示す平面図である。
【図5】第1の実施態様例を示す断面図である。
【図6】第1の実施態様例を示す正面図である。
【図7】第1の実施態様例を示す正面図である。
【図8】プラテン5にリブがないときの断面図である。
【図9】プラスチックフィルム搬送時の第1の実施態様
例1を示す断面図である。
【図10】プラスチック搬送時のリブがないときの断面
図である。
【図11】拍車ホルダーの配列を示す平面図である。
【図12】拍車ホルダーの詳細平面図である。
【図13】図12におけるB−B断面図である。
【図14】拍車ホルダーの平面図である。
【図15】拍車ホルダーの側面図である。
【図16】規制部材がないときの記録シートの状況を示
す正面図である。
【図17】規制部材を有するときの記録シートの状況を
示す正面図である。
【図18】規制部材がないときの記録シートの状況を示
す断面図である(G−G断面図)。
【図19】規制部材を有するときの記録シートの状況を
示す断面図である(J−J断面図)。
【図20】第2の実施態様例を示す平面図である。
【図21】第3の実施態様例を示す平面図である。
【図22】第4の実施態様例を示す平面図である。
【図23】本発明に係る実施例の記録装置のポンプ機構
の説明図である。
【図24】本発明に係る実施例の記録装置のポンプ機構
説明図である。
【図25】本発明に係る実施例の記録装置の概略後面図
である。
【図26】本発明に係る実施例の記録装置のユニット説
明図である。
【図27】従来例を説明する概略断面図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド 2 キャリッジ 3 ガイドシャフト 4 ガイドレール 5 キャリッジモータ 6 プーリー 7 タイミングベルト 8 記録紙 9 キャップ 10 キャップホルダー 11 シリンダ 11A シリンダ腕部 11B シリンダジョイント部 11C シリンダ制御部 11D シリンダ端部(インク廃出部) 13 ピストン軸 14 キャップバネ 15 ベース 16 ポンプカムギア 17 LFギア 18 シリンダキャップ 19 シリンダ吸収体 20,21,22,23 廃インク吸収体 24 廃インクシール 50 シャーシ 51 圧板 52 搬送ローラ 53 給送ローラ軸 54 ピックアップゴム 55 弾性体 56 分離パット 57 ピンチローラ 58 ピンチローラホルダ 59 ピンチローラバネ 60 排紙ローラ 61 拍車 62 排紙ローラバネ 63 拍車ホルダー 64 アイドルローラバネ 65 排紙アイドルローラ 66 アイドルギア列 67 圧板バネ 101 記録シート 102 搬送ギヤ 103 搬送ローラ 104 ピンチローラ 106、107、115 排出ローラ軸 106a、107a 排出ローラ 108 圧縮バネ 109、110 拍車 111 ガイドレール 112 拍車ホルダー 112d 規制部材 113 記録ヘッド 116 圧縮バネ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木田 朗 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 野田 厚 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 野島 隆司 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 岩崎 武史 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 川上 英明 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 平松 壮一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内 (72)発明者 井上 博行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キ ヤノン株式会社内

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 記録ヘッドを用いて記録領域に配された
    シート部材に記録を行う記録装置であって、 前記記録領域の下流側に配され、前記記録ヘッドとは対
    向しない側の前記シート部材に接触して該シート部材を
    搬送するための、複数の大径部と該大径部に隣接する複
    数の小径部と、を有する軸部材と、 前記大径部に接触可能に配されて、当該大径部と協働し
    て前記シート部材を挟持するための複数の回転体と、 を有し、前記軸部材は、前記小径部よりも軸径が小さく
    され前記シート部材の厚さに応じて前記回転体に対して
    接離する方向へ複数の前記大径部を変位可能とする弾性
    変形部を備え、複数の前記大径部を前記シート部材の幅
    方向に所定の間隔をもって支持して複数の前記大径部へ
    回転駆動力を伝達する部材であって、 更に、前記大径部を前記回転体へ付勢するように前記小
    径部を前記回転体側へ弾性付勢する複数のバネを有する
    ことを特徴とする記録装置。
  2. 【請求項2】 前記接離する方向は、前記シート部材の
    厚さ方向であることを特徴とする請求項1に記載の記録
    装置。
  3. 【請求項3】 前記軸部材は、前記シート部材と接触し
    て前記回転体と協働して当該シート部材を挟持搬送する
    大径部と、前記シート部材とは接触するが前記回転体と
    は接触しない大径部と、前記シート部材とは接触しない
    小径部と、を有することを特徴とする請求項1又は2に
    記載の記録装置。
  4. 【請求項4】 前記回転体の近傍には、前記シート部材
    の変形により、当該シート部材の前記記録ヘッド側の面
    が前記記録ヘッドと接触することを防止するための非回
    転の規制部材が設けられていることを特徴とする請求項
    1乃至3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 【請求項5】 前記回転体は、前記シート部材とは微小
    面積で点接触又は線接触する複数の歯を放射状に形成さ
    れた拍車であることを特徴とする請求項1乃至4のいず
    れか1項に記載の記録装置。
  6. 【請求項6】 前記記録ヘッドは、インク吐出口からイ
    ンクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドで
    あることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に
    記載の記録装置。
  7. 【請求項7】 前記インクジェット記録ヘッドは、イン
    ク吐出口からインクを吐出するためのエネルギーを発生
    する電気熱変換体を備えることを特徴とする請求項6に
    記載の記録装置。
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