JP3548554B2 - 記録装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、記録手段により記録媒体に記録がなされる記録領域に対して記録媒体を案内および排出する搬送回転体を備える記録装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、記録手段により記録媒体に記録がなされる記録領域に対して記録媒体を案内および排出する搬送回転体を備える記録装置は、個々の機構部品をそれぞれ独立してシャーシ内に位置決めおよび固定を行う構成であった。このような従来の記録装置として、インクジェット記録装置を例にとって図27を用いて説明する。
【0003】
外装(不図示)に設けられた給紙口より複数枚のシート200を本体に挿入すると、内蔵された連続自動給紙機構(以下、ASFと称する)201に設けられた給紙スタック部201Aにシート200先端が保持され、さらにシート200の左右前端部および上面部がコーナー爪202で押えられる。この状態で、給紙ローラ203を回転させ、最上位のシート200を一枚分離して搬送ローラ204に送り、ピンチローラ205で挟んでシート200を搬送する。さらにシート200を搬送することで、一対の排出ローラ206に噛み込ませ、シート200の排出を行うものである。
【0004】
上記の構成において、給紙部(給送ローラ部およびASF機構部)、搬送ローラ部、ピンチローラ部および排出ローラ部の全てが板金によるシャーシ207にビス、Eリング等により各々独立に保持されている。
【0005】
また、記録ヘッド(不図示)を搭載したキャリッジもまたキャリッジガイド軸を介してシャーシ207に保持されている。さらに、記録ヘッドの吐出安定化を図るためのキャップ機構部も印字領域外にてシャーシ207に固定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例では、給紙部、搬送ローラ部、ピンチローラ部、排出ローラ部、キャリッジ部およびキャップ部機構が各々独立して存在し、板金であるシャーシに対して各々位置決めおよび固定を行うため、多くは、ビス、Eリング等で締結していた。
【0007】
そのため、部品点数の増加による積み上げ公差の増大やコストアップ、組立工数増加によるコストアップおよびシャーシが大きくなることによるコストアップを招来するという問題点がある。
【0008】
また、シャーシが大きくなることは重量も重くなることを意味し、さらにそれぞれのユニットが独立なためにシャーシユニットのサイズが大型化し、装置のサイズが大きくなるという問題点がある。この問題点は、近年装置に要求される小型化に反するものであり、特に大きな問題点である。
【0009】
また、シャーシユニットに多くの機能が存在するために組立性が非常に悪いという問題点がある。
【0010】
さらに、シャーシユニット内での多くの機構部の位置合わせが困難であり、その結果、記録精度の低下、給排紙性能の低下、キャッピング能力の低下等の問題点がある。
【0011】
したがって、上述のような部品点数の増加による積み上げ公差の増大は、記録領域における記録ヘッドと記録媒体との間隔を最適なものとすることを困難にしていた。
【0012】
特に、インクジェット記録方式の場合には、記録媒体として記録紙を用いる場合に媒体内部へのインク滴の浸透に伴い、インク濃度の差によって繊維の伸縮に差が生じるため、記録中に記録紙が凹凸状に変形することが知られている(コックリング)。このような記録紙の凹凸と記録ヘッドとの接触を防止するために、記録ヘッドと記録媒体との間隔を調整するために調整レバーを設け、操作者がこの調整レバーを操作する記録装置や、記録領域に記録媒体をヒーター等の定着手段を設け、この定着手段により該凹凸の記録ヘッド方向の振幅を抑える記録装置も知られている。しかしながら、このような構成によると記録媒体と記録ヘッドとの接触を防止するための調整レバーや定着手段を改めて設けることは、装置の大型化やコストアップの要因となるものであった。
【0014】
そこで、本発明目的は、記録ヘッドと記録領域に配されたシート部材との間の距離を、前記シート部材を挟持搬送する搬送回転体対の一方を他方側へ付勢して前記シート部材を挟持搬送することで、無段階に調整できる記録装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成するため、本発明に係る記録装置は、記録ヘッドを用いて記録領域に配されたシート部材に記録を行う記録装置であって、記録領域の下流側に配されシート部材に接触して該シート部材を搬送する第1回転体と、第1回転体と協働してシート部材を挟持する第2回転体と、第1回転体の下流側に配されシート部材に接触して該シート部材を搬送する第3回転体と、第3回転体と協働してシート部材を挟持する第4回転体と、第1回転体を第2回転体に付勢する第1付勢手段と、第3回転体を第4回転体に付勢する第2付勢手段とを有する。そして、第1付勢手段の付勢力は、第2付勢手段の付勢力よりくされるまた、第1回転体および前記第3回転体は、シート部材の、記録ヘッドによって記録が行われる面と反対側の面に接触するように設けられる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施例を詳細に説明する。
【0017】
インクジェット記録ヘッド1は、ガイドシャフト3とガイドレール4に摺動自在なキャリッジ2に搭載され、該キャリッジ2の移動はシャーシ50に保持されたキャリッジモーター5によりプーリー6に巻回されたタイミングベルト7の一部をキャリッジ2に固定させることで(不図示)行われ、前記キャリッジモーター5の回転方向を変えることで、往復駆動される。なおガイドシャフト3およびガイドレール4はシャーシ50に保持されている。記録ヘッド1はインクを吐出する機能を有するインクジェットヘッドエレメント(不図示)と該インクジェットヘッドエレメントにインクを供給するためのインクタンクICとが一体化されたものでカラー記録可能な記録ヘッドと黒記録専用の記録ヘッドが準備され、ユーザーの好みに合わせて、キャリッジ2に対して各々着脱可能となっている。また、記録ヘッド1は記録によりインクが消費されたときには該インクタンクICのみを記録ヘッド1に対して着脱可能にしたものである。ヘッドエレメントは、制御回路からの信号に基づいて列状に配置された複数個の吐出口からヒーター等の電気熱変換体が発する熱エネルギー、あるいはピエゾ素子等の電気機械変換体が発する機械的変形エネルギーによってインクをシート材である記録シート8に吐出させるものである。
【0018】
記録シート8は記録ヘッド1により記録が実行される記録領域に対して複数の搬送回転体によって案内されるとともに排出される。
【0019】
記録シート8は圧板51の上面にセットされ、圧板51の右端部に一体的に形成された解除レバー51Aの左側壁に記録シート8の右端を合わせて積載される。圧板51はシャーシ50に対して軸部51Bを回転中心として回動可能でピックアップゴム54に対して圧力がかかるように圧板ばね67(図3参照)により付勢されている。なお、圧板51は初期状態において、給送ローラ軸53のカム部53A(図3)によって押し上げられているので、圧板51とピックアップゴム54との間に隙間が生じ、記録シート8がセット可能になる。
【0020】
ここで図2に示すようにセットされた記録シート8の先端はベース15の下部を固定された弾性体55の下方に突き当たって保持される。したがって、給紙スタック部がベース15および下部をベースに固定された弾性体55によって形成されていることになる。
【0021】
ここで、不図示のコントローラの給送命令により不図示の紙送りモーターが回転すると、図示しないギア列により回転が伝達されピックアップゴム54が矢印A方向に回転してカム部が外れ、圧板バネ67により圧板51が引き上げられて圧板51に積載された記録シート8が給送ローラ軸53に設けられたピックアップゴム54に圧接される。
【0022】
なお、給送ローラ軸53には摩擦係数の大きいピックアップゴム54がその外径が給送ローラ軸53の最大外径より大きくなるように嵌着されており、圧板51上のピックアップゴム54に対向する位置には記録シート8のスリップを防ぐ摩擦部材である分離パット56が固定されている(図2参照)。
【0023】
したがって、さらに、給紙ローラ軸53が回転するとピックアップゴム54の摩擦力により前方に押し出された記録シート8はベース15に下部を固定された弾性体55を撓ませこの弾性体55の抵抗力の作用により、最上位の記録シート8が一枚ずつ分離されて、送り出されることになる。したがって、この弾性体55が分離手段となり、ベース15に保持されることになる。さらに、分離給送された記録シート8はシャーシ50に両端部が支持された搬送ローラ52およびベース15に設けられたピンチローラ57に挟持されながらキャリッジ2の下方すなわちベース15の上方に搬送される。ここは一般的にはプラテン部と呼ばれ、記録シートをガイドするリブや、記録シートが撓んだときに下側から支持するリブ等が設けられる。そして、記録ヘッドとプラテン部との間の空間に記録領域が形成される。
【0024】
なお、記録シート8は斜行を防止するため、キャリッジ2の下方に搬送される前に回転している搬送ローラ52およびピンチローラ57に突き当たって先端を位置決めされた後搬送ローラ5を正転させてキャリッジ2の下方まで搬送される。この状態で、キャリッジモーター5を駆動させることでキャリッジ2が記録シート8の搬送方向と直行する方向に走査するとともに記録命令によりキャリッジ2上の記録ヘッド1からインクを吐出することで記録シート8に記録が実行される。
【0025】
ここでピンチローラ57について図2を用いて述べる。ピンチローラ57はピンチローラホルダー58により回転自在に保持されピンチローラホルダー58はベース15に対して軸部58Aを中心に回転可能になっている。59はピンチローラバネでベース15とピンチローラホルダー58の間に介在し、ピンチローラ57を搬送ローラ52に押圧する構成となっている。
【0026】
次に、排出部について説明する。キャリッジ下方(記録ヘッド下方)で記録された記録シート8は搬送ローラ52およびピンチローラ57によりさらに送られ排出ローラ60および拍車61に到達する。ここで排出ローラ60は排出ローラ軸60Aと一体的に形成され、排出ローラ60は弾性を有している。また、排出ローラ軸60Aはベース15によって支持されており、拍車61に対向して設けられた排出ローラ60は排出ローラバネ62により拍車61に押圧される構成となっている。拍車61は拍車ホルダー63によって回転自在に保持されており、拍車ホルダー63はシャーシ50に固定されたガイドレール4に固定されている。
【0027】
なお、前記排出ローラバネ62は低い荷重に設定されている。これは紙シートよりシート厚が異なっても排出ローラ側(排出ローラ軸)がシート厚に応じて上下動を行うようにするためである。
【0028】
以下、シートによりシート厚が異なっても排出ローラ側(排紙ローラ軸)がシート厚に応じて上下動を行うように記録シートを排出する排出ローラ軸に弾性部を形成し、低荷重の排出力に設定することにより、コックリングの凹凸に対して排出ローラが記録ヘッドより遠ざかる実施態様例を説明する。
【0029】
(第1実施態様例)
図4において矢印A方向から不図示の給送ローラによって給送された記録シート101は搬送ギア102が軸着された搬送ローラ103とピンチローラ104によって形成されるくさび部に到達し、かみ込みが行われる。不図示の搬送モーターが駆動し、前記搬送ローラ103により記録シート101は書き出し位置まで搬送され、パーソナルコンピュータ等からののデータに基づきインク液滴を吐出する記録ヘッド113によって記録が行われる。記録ヘッド113を保持するキャリッジ113aはガイドシャフト113cおよびガイドレール111によって記録シートの幅方向に摺動可能に支持されている。前記記録シート101の先端はプラテン105上のリブ105aおよび105bに沿って、回転体としての排出ローラ106aおよび回転体としての拍車109部に到達する。ここで前記リブ105aおよび105bの位置は、前記排出ローラ106aおよび回転体としての排出ローラ107aの延長線上に配置されている。これは後述する記録シート101のコックリングの各部と前記リブ105aおよび105b部とが接触し、コックリングにより腰の強くなった記録シート101の押し上げによる記録ヘッド113とのこすれを防止するためである。
【0030】
また、リブ105a,105bの起点105a,105bが異なっており、厚い記録シートを搬送する場合、角度を有するパスの構成上最も搬送モーターの負荷トルクが大きくなるリブ当接時点105a での負荷を低減するように構成されている。また、記録シート101が排出ローラ106aに到達するまでの記録ヘッド113と記録シート101との距離は前記リブ105aおよび105bの高さによって決定される。前記リブ105aおよび105bの高さは記録シートの反りや記録のパターンによる反りにより、記録ヘッド等にこすれが生ずることのない、記録シートのジャムが発生しないような高さに設定されている。
【0031】
記録シート101との先端は圧縮バネ108で付勢された排出ローラ軸106および排出ローラ106aをシートの厚み方向すなわち搬送方向とほぼ直角方向に押し下げ、リブ105cに当接しながら排出ローラ107aおよび拍車110に到達し、さらに排出ローラ軸107および排出ローラ107aを押し下げ排出が行われる。ここで前記拍車109,110はステンレス鋼の薄板をエッチングにより歯車状に成形処理したもので、放射状に形成されたシートと点接触または線接触のような微小面積で接触する複数の歯110bを有する。歯110bの先端角度は約25°〜30°を示す。また、拍車109,110は樹脂によりインサート成形された拍車軸109aおよび110aから構成され、拍車軸109aは金属板からなるキャリッジ113aをガイドするためのガイドレール111の平面に排出ローラ106aによって圧縮バネ108を介して付勢され、摺動回転するよう構成されてしたがって記録シート101と記録ヘッド113とのヘッド紙間距離は個々の部品精度によって決定され、ヘッド紙間距離調整用の調整レバー等機構はない。拍車軸110aは樹脂性の拍車ホルダー112の軸受部112aで摺動回転している。
【0032】
拍車110と記録シート101との接点は拍車109部の記録シートとの接点より高い位置に設定された比較的質量の重いハガキや厚みのある封筒等の自重によるはね上げにより記録ヘッド113とこすれたりあるいは記録シート101のカールにより記録ヘッド113とこすれるのを防止するため、2段の排出ローラ列および拍車列によって構成されている。
【0033】
図6は記録装置を排出方向から見た正面図である。圧縮バネ108により拍車110に付勢された樹脂性排出ローラ軸107には弾性変形を許容する軸径の小さな弾性部107bが形成されている。軸107にはギア107dを介して駆動が伝達される。また、排出ローラ軸106においても同様に小径の弾性部106bが形成されている。軸106にはギア106dを介して駆動が伝達される。
【0034】
図7は記録シート101の先端から記録が行われ、排出ローラ106aと、排出ローラ107aとの間に設けたリブ105cに到達しているときの状況を示している。記録シート101の先端は記録により記録面の裏側へとカールが成長していく。
【0035】
図8の排出ローラ106aと排出ローラ107との間のリブがない場合に記録シートの実験に基づく挙動を示している。B部では記録シート101と記録ヘッド113が接触している。一方、図7においては記録シート101の腰によりカール量が低減されている状況を示し、前記リブ105cにより記録ヘッドと接触しないことが実験的に確かめられている。また、前記リブ105cの高さは拍車109と排出ローラ106aの接点を拍車110と排出ローラ107aの接点とを結ぶ直線高さより低く形成されている。リブ105cの高さが高いと封筒等を搬送する場合の負荷となり、排出不良の原因となってしまう。さらに図9、図10はプラスチックフィルム114等の極めて腰の強いシートを搬送しているときの状況を示す。図9におけるプラテン105上の実線は前記プラスチックフィルム114が排出ローラ107に到達する前の搬送状態を示し、一点鎖線は排出ローラ107a部に到達後の搬送状態を示す。
【0036】
一方図10における実線は排出ローラ106aと排出ローラ107aとの間にリブがないときのプラスチックフィルム114の搬送状態を示し、一点鎖線は排出ローラ107a部に到達後の搬送状態を示す。このとき記録品位を決定する記録ヘッドとの距離cおよびdはc<dとなる。また、前記距離c,dの変化率c’,d’においてもc’<d’となり、リブのある方が前記距離の変位が少なく、腰の強いシートに関してもより高品位な記録が行える。なお、リブ105cはコックリングの谷部と接触しないように排出ローラ106a,107aの延長線上に配設されている。
【0037】
次に排出ローラ106a,107aにおける弾性部106b,107bについて説明する。排出ローラ軸106には2つの圧縮バネ108が摺動回転可能に付勢され、排出ローラ軸107には前記圧縮ばね108と同一バネ定数を有する圧縮バネ108が4つ付勢されている。ここで前記圧縮バネ108の荷重は低い荷重に設定されている。これは、記録シート101がコックリングすると、排出ローラ軸106がコックリングの腰により、記録ヘッド102から遠ざかるようにするためである。さらに弾性部106bを形成することにより、排出ローラ軸106,107に加わる荷重を均一化し、同時に拍車109に加わる荷重を低減し、前記拍車によるインクの転写跡も無くすことが可能である。
【0038】
また、排出ローラ軸106と排出ローラ軸107に付勢する圧力が異なるのは以下の理由による。
【0039】
排出ローラ軸106部では記録シート101と記録ヘッド113との距離を一定に保ちかつ記録シートの送りピッチを小さくするとともに、イメージデータをランダムに分割し、キャリッジの走査回数を増加させてイメージデータを記録するような場合にあって、コックリングが大きいときには排出ローラ軸106を記録ヘッド113から遠ざけ、記録シート101との接触を防止するためである。
【0040】
一方排出ローラ軸107部では、封筒やハガキ等の自重の重い記録シートやデューディーの高い記録により質量が増大した記録シートが搬送ローラ103およびピンチローラ104から外れる際にはね上がり記録ヘッド113とのこすれたり、あるいは記録の際、中に記録シートが屈曲したり、屈曲により記録ヘッド113とがこすれたりするのを防止するために前記排出ローラ軸106部の荷重より高く設定されている。
【0041】
さらに前記排出ローラ106aと拍車110そして搬送ローラ103およびピンチローラ104によって決定される記録シートの搬送経路において記録ヘッド113とヘッド紙間距離を記録シートの種類やシート排出時の装置外の外によらず一定にできるよう適切なバネ荷重で設定してある。このとき、排出ローラ軸106に付勢されるバネ荷重N6は、排出ローラ軸107に付勢されるバネ荷重N7より低い方が記録シートの種類や使用環境条件によらずヘッドとのこすれを低減できることを実験的に確認している(N7>N6)。また、ここではコスト低減、組立ミスを防ぐため、同一の排出ローラばね108を計6個使用している。排出ローラ軸106には2個、排出ローラ軸107には4個付勢され、所望のバネ荷重を得るためか重点高さが異なるように座面高さが異なっている。
【0042】
次に拍車109,110および拍車ホルダー112について説明する。図11、図12はインクジェット記録装置の上面から見た概略図である。また図14、図15は拍車ホルダー112の平面図および側面図である。点線部は拍車ホルダー112および拍車109,110をユニット化した図を示し、本記録装置において8つのユニット部から構成され排出ローラ106の上部には約13mm以下の間隔で拍車109が配設されている。図13、図12におけるB−B断面を示している。112mは拍車109または110の軸109a,110aを回転自在に支持する軸受である。拍車ホルダー112は突き当て面112bとガイドレール111の突き当て面11aで位置決めされ、ガイドレール111の欠切部111bと拍車ホルダー112の係合部112cで係止固定されている。すなわち、ガイドレール111の下面と突起112kを当接させ、ガイドレール111の上面に突き当て面112bと係合部112cを係合させている。また、コックリングした記録シートの上方への膨らみを規制する規制部材112dの突き当て部112eは拍車軸109aの突き当て面111cに当接し、前記突き当て部112bと細く形成され、弾性変形を許容する弾性部112fにより、前記規制部材112dの高さはhに規定される。また規制部先端112gはエッジでインクのこすれ等が生じないように滑らかな面を有している。このような構成にすることにより拍車109と排出ローラ106aとの接点Cとを規制部先端112gとの距離Hを精度よく設定できる。
【0043】
図16は本実施例に係るインクジェット記録装置において、規制部材112dがないときの記録シートのコックリング状況を示す正面図である。矢印Dは記録ヘッド113の移動方向を示し、その延長線上にある一点鎖線Eは記録ヘッド113の軌跡を示す。斜線部Fでは記録シート101のコックリングの山101aと記録ヘッド113とが接触していることを示し、このような状況では画像にこすれが発生するばかりでなく、記録ヘッドを傷付け、記録ヘッドの寿命を短くしてしまう。
【0044】
図18は図16におけるG−G断面図を示す。記録シート101b面はコックリングによって波打った記録シート101の印字面側の斜面を示す。記録シート101c面は記録面側の斜面を示す。Fの斜線部では記録ヘッド113と記録シート101が接触していることを示す。
【0045】
図19は図17におけるJ−J断面図を示す。記録シート101のコックリングによる山101aは拍車ホルダー112における規制部112gによって記録ヘッドとの距離が制限されるため、記録ヘッドとのこすれは生じない。
【0046】
なお、距離Hは高すぎるとインクが乾かないうちに記録シート101とこすれ画像を乱してしまう。また低すぎるとコックリングの大きさを規制できないため記録ヘッドとこすれてしまう。ここでは拍車109近傍に配置され実験的に良好であった高さ約1mmに設定されている。
【0047】
また、拍車ホルダー112には拍車109および110の先端部が外乱によって曲がったり、歯の先端等が傷つかないように拍車109,110の外径以上の大きさを有する壁112hが形成されている。
【0048】
ここでは、3つの拍車および拍車軸をユニット化し、部品点数および組立工程を減らしコストの低減を図っているが、取付個数はその配置により任意に選択できる。また、規制部材は拍車ホルダーとは別部品であってもよい。規制部材の材質は撥水性のよいフッ素樹脂の場合、こすれ跡が生じにくいため高さHを低くできよりコックリングを低減できる。排出ローラ106a,107aはプラスチック樹脂からなる。また排出ローラ106,107はモールドから形成された2色成形品である。
【0049】
前記排出ローラ軸106,107に軸着した排出ローラ106a,107aの数および拍車の数について図4、図6を用いて説明する。
【0050】
排出ローラ軸106、排出ローラ106aおよび拍車109部は前述したようにヘッド紙間距離を保ち、かつコックリングによる記録シートの撓みを記録ヘッドから遠ざける機能を有するものである。拍車109の間隙は前述したように約13mm以下に設定され計16個からなる。また、排出ローラ106aの間隔は約26mmに設定され計8個のローラからなる。したがって2つの排出ローラ106a間には排出ローラからの付勢力がない拍車109が配設されている。これは前述したリブ105a,105bの高さ制限と同様に、排出ローラ106aの間隔が約13mmに設定されると、コックリングにより腰の強くなった記録シート101の谷部は逃げ場がなくなってしまい、前記記録シート101が記録ヘッド113に近づく方向に持ち上がり、前記記録ヘッド113とのこすれを招いてしまう。そこで、コックリングの谷部を逃がすために、拍車116の下には大径部たる排出ローラ106aを設けず、小径部とする構成をとっている。
【0051】
一方、排出ローラ軸107、大径部たる排出ローラ107aおよび拍車110部では、前述したように厚紙等の記録シートの方向づけを行うだけでなく、記録シート101の排出時外乱によらずにヘッド紙間距離を保ち、さらに、コックリングの凹凸を最小限に抑える機能を果たしている。上記機能を満足するために拍車の数は8個かつ排出ローラ107a,107cは16個配設し、低荷重で付勢されている。したがって拍車の間隔は約26mm、排出ローラ107a,107cの中心軸の間隔は約13mmに設定されている。さらに、記録ヘッド113の走査方向において、前記排出ローラ106aと拍車110との付勢部延長線上には拍車と対向しない排出ローラ107cを配設し、前記付勢力の働かない拍車116の記録シート搬送方向の延長線上に排出ローラ107aと拍車110の付勢部が配設されている。記録シート101の挙動として前記拍車109により記録シート101におけるコックリングの凸部が下方向に規制され、さらに排出方向に位置する排出ローラ107c部では記録シートが記録裏面側にカールする。このとき、前記排出ローラ107aがない場合、この部分に記録シートが落ち込み、記録ヘッド113の近傍で記録シートの局所的な折れが発生し、前記記録ヘッド113と前記折れ部が接触してしまう。また、前記排出ローラ107aに付勢する荷重が低すぎると、前記排出ローラ107が記録後の記録シートの重みに耐えられず、記録シートを支えることができないため、記録シートの折れが発生し、前記記録ヘッド113と接触してしまう。したがって、前記排出ローラ107cは記録シートの折れを防止している。また、排出ローラの数が多いため自重による排出力が増大し、小さい排出力で確実に記録シートを排出できる。
【0052】
本実施態様例において2本の排出ローラ軸を使用することにより、1本の排出ローラ軸の場合より低い排出力で排出できる。
【0053】
なお、排出ローラ107cの材質として、プラスチック樹脂を使用し、2色成形を行っているが、ゴム系の部材でもよい。また、ここでは排出性能を高めるために、高摩擦係数を有する部材を使用しているが、シートの折れを防止するために軸部材と同一の材質を用いてもよい。
【0054】
(第2実施態様例)
図20は本実施例に係るインクジェット記録装置を正面からみた第2実施態様例を示す。排出ローラ軸107には係合方法は示さないが圧縮ばね114を介して伝達ギア部107dが固定されている。このように弾性部を形成することにより、排出圧を均一化し、コックリングによる周期をより一定にし、高品位な画像を得ることができる。
【0055】
(第3実施態様例)
図21は本実施例に係るインクジェット記録装置を正面からみた第3実施態様例を示す。排出ローラ軸115の外径は排出ローラ軸107よりも細くかつ全スパンにわたって一様に細かくなっている。このような構成にすることにより、排出圧を均一化することができると同時にバネ108部での摺動負荷を低減できる。
【0056】
(第4実施態様例)
図22は本実施例に係るインクジェット記録装置の第4実施態様例を示す断面図である。プラテン105部上に配設されたリブ105dは例えば薄板のバネ部材からなり弾性部を形成している。このような構成にすることにより、第1実施態様例で述べたモーターにかかる負荷トルクを低減することができる。さらに、排出ローラ軸にかかる記録シートの厚みによる負荷トルクもリブ105e部が可動することにより、より低減することができ、特に記録シート101がピンチローラ104を抜けた後の記録の精度をより高めることができる。
【0057】
このように記録によって記録紙8が波打った場合(コックリング)にも記録シート8の挙動に合わせて上下動するように排紙ローラバネ62の付勢力が決められている。したがってシャーシ50に対して固定されている搬送ローラ52および拍車61に対してピンチローラ57および排出ローラ60がそれぞれのピンチローラバネ59および排出ローラバネ62により付勢され、かつシート厚および記録シート8の挙動に合わせてピンチローラ57および排出ローラ60が上下動するため、記録ヘッド1と記録シート8の距離は一定となり従来必要であったヘッド紙間調整レバー等は不要となっている。
【0058】
なお、拍車61に排出ローラ60に対して従動回転しており記録シート8を排出することが可能である。また、排出ローラ60が2段になっているのは、ハガキや封筒等の腰のある記録シートやカールした記録シートを搬送、排出するときに記録ヘッド1にこすれるのを防ぐためである。
【0059】
次に排出ローラ60の駆動伝達について図1〜3で説明する。排出ローラ60の駆動伝達部はベース15上の記録シート搬送経路をよけた左端部にベース15により保持されている。図1,3に示すように搬送ローラ52にアイドルローラバネ64により圧接さされる排出アイドルローラ65からアイドルギア列66を介して排出ローラ62に駆動が伝達される。ここで排出アイドルローラ65は搬送ローラ52が送り方向(矢印A方向)に回転するときはアイドルギア列66に駆動が伝達され、すなわち排出ローラ60が回転する。搬送ローラ52が逆回転(矢印B方向)するときは排出アイドルローラ65がアイドルギア66と離れる方向(C方向)に移動し、アイドルギア列66との駆動伝達は行わない。
【0060】
なお、上述したように排出ローラ60および排出の駆動伝達部もベース15によって保持されている。
【0061】
次に、ポンプ機構部について説明する。図1、図23、図24において記録ヘッド1を密閉し得る弾性材料で形成されたキャップ部材9は塩素化ブチルゴムその他の弾性を有する適宜な材料で形成される。前記キャップ部材9はキャップホルダー10に一体的に保持されている。そして前記キャップホルダー10はシンダ11カラ一体的に延びた腕部11Aに回転自在に保持される。シリンダ11は内部に不図示のピストンを有しておりピストン軸13を駆動することで、シリンダ11内に負圧を発生することが可能となっている。
【0062】
また、キャップ9にはキャップ9と一体的に形成された柔軟性を有するジョイント部9Aを有しており、このジョイント部9Aをシリンダイ11に設けたジョイント部11Bに締め代をもって圧入することで、シリンダ11とキャップ9はシールされた状態で接合される。
【0063】
次に記録ヘッド1に対するキャップ9の圧接、解除する方法について説明する。前述のようにキャップホルダー10に一体的に保持されたキャップ9はシリンダ11と密閉をもって結合されており、さらに、キャップホルダー10はシリンダ11に対してシリンダ腕部11Aに回転自在に保持されている。
【0064】
図24(a)の側面図、(b)の正面図に示すようにキャップホルダー10の下部にはキャップバネ14がベース15とキャップホルダー10間に設置されており、キャップホルダー10を常に記録ヘッド側に付勢している。ここで、シリンダ11はベース15によってシリンダ11軸上で回転自在に支持されている。
【0065】
したがってシリンダ11およびキャップ9はシリンダ軸を中心としてキャップばね14により回転力が与えられることになる。また、シリンダ11は図1、4に示すようにシリンダ制御部11Cが一体的に形成されており、シリンダ制御部11Cの先端はベース15に回転自在に保持されたポンプカムギア16のカム側16Aに当接している。
【0066】
したがってシリンダ11の回転はシリンダ制御部11Cを介してポンプカムギア16のカム部16Aによって、制御されることになる。すなわちポンプカムギア16のカム部16Aに沿ってシリンダ制御部11Cが上下動することによってシリンダ11を介してキャップ9が記録ヘッド1に対してキャッピングおよびキャッピング解除が可能となる。
【0067】
なお、ベース15により保持されているポンプカムギア16および駆動伝達部はベース15の記録紙搬送経路を避けた右端部に設けられ、ポンプカムギア16は搬送ローラ52に圧入軸着されたLFギア17と選択的に接続可能になっており、不図示の紙送りモーターの駆動を不図示のギア列を介してLFギア17に伝え、キャリッジ2の動きでクラッチ動作(不図示)を行うことで、紙送りモーターの駆動をポンプカムギア16に伝えることが可能となる。
【0068】
なお、ポンプカムギア16はシリンダギャップギア18と接続されており、さらにシリンダギャップ18内壁に設けたボス18Aをピストン軸13に設けたリード溝(不図示)に嵌合させることによりポンプカムギア16の回転運動をピストン軸13の直線運動に変換するように構成されている。
【0069】
なお、ここでキャリッジ2がクラッチ動作を行わない場合、ポンプカムギア16には一部欠歯部16Bを設けてあるので、LFギア17の伝達は切れ、ポンプカムギア16には駆動は伝えられない。
【0070】
以上説明したようにポンプ機構部においては、ベース15によって保持され、かつベース15とキャップホルダー10間にキャップばね14を介在させることでキャップ9を記録ヘッドに圧接することが可能となる。したがって、非記録時に記録ヘッド1をキャッピングし、ノズルの乾燥を防ぐとともにノズル内に発生した泡や、ノズル部に付着したゴミによる不吐出不良時にキャッピング動作中にポンプ部を作動させ、記録ヘッド1のノズル部よりインクを吸引することで、吐出を正常化させることができる。
【0071】
次に廃インク吸収体について図2、図23を用いて説明する。前述のポンプ機構部により、キャップ9を介して記録ヘッド1より吸引された廃インクは、シリンダ11内には入り、不図示のピストンの動きによりシリンダ端部11Dよりインクが排出される。シリンダ端部11Dはベース15内に差し込まれており、ベース15により回転自在の保持されている。
【0072】
シリンダ11の他端は前述したようにシリンダキャップギア18を介してベース15に回転自在に保持されているため、ポンプ機構部全体がベース15に回転自在に保持されていることになる。
【0073】
廃インクが排出されるシリンダ端部11Dにはシリンダ吸収体19が差し込まれている。シリンダ吸収体19にはシリンダ11内にある廃インクを効率よく外部に排出する性能が要求されるため、インクの伝達性のよい材料が選ばれ、例えば発泡スポンジにより形成される。シリンダ吸収体19は図2、図23に示すようにベース15内部にて廃インク吸収体20,21,22に挟まれており、すなわち圧接状態にある。
【0074】
したがってシリンダ内の廃インクはシリンダ吸収体19から廃インク吸収体20,21,22,23へと伝播される。
【0075】
ここで廃インク吸収体20,21,22,23はインク保持能力の高い材料が選ばれる。例えば紙の積層シートや高分子吸収体を含んだ吸収体等である。ここで廃インク吸収体20,210,22,23は図2に示すようにベース内部に保持されるが、ベース15はピンチローラ部および排紙ローラ部を有しており、その断面は一様でない。
【0076】
廃インク吸収体はコストおよび吸収性能より多くはバルブ材料が用いられ、抜き型により作られる。したがってベース内に効率よく配置し廃インク容量を多く確保するために複数の廃インク吸収体がベース内15に収められることになる。
【0077】
本実施例においては廃インク吸収体は4枚構成(20,21,22,23)となっており、廃インク吸収体20、廃インク吸収体21、廃インク吸収体22間に挟まれる形でシリンダ吸収体19が圧接され配置される。このように配置することにより、シリンダ吸収体19が挟まれて固定されているため、シリンダ11から抜けることが防止され、廃インク漏れが生じることはない。
【0078】
また、シリンダ吸収体19が廃インク吸収体20,21,22に挟まれることにより接触面積が大きくなり、より廃インクの伝播性がよくなるという長所が挙げられる。
【0079】
次に廃インク吸収体の保持方法について図2、図25を用いて述べる。前述したように廃インク吸収体は4枚から構成され、ベース15内に収納されている。しかしながら、ベースユニットとして扱った場合、このままではベース15から脱落してしまう。そこで、図2に示すように廃インク吸収体をベース15に収めた後、廃インクシール24で蓋をかぶせる構成としている。廃インクシール24は透明のポリエチレンシートからなり、ベース15の裏側から見たときにベース内部に収めた廃インク吸収体が見えるようになっている。
【0080】
さらに図25に示すように廃インク吸収体の端部での長さを段階的に変化させることにより廃インクシール側から見たときに吸収体20、吸収体21、吸収体22、吸収体23およびシリンダ吸収体19が目視チェックできる構成になっている。なお吸収体20には穴20Aがあり、内部にあるシリンダ吸収体19を確認でき、このように全ての吸収体が廃インクシール24を透明にすることでユニット状態で外部から見えるため、正規に吸収体が組み込まれているか、あるいは吸収体の欠品がないかが、確認できるようになった。
【0081】
次にプリンタユニットの構成について図26により説明する。前述してきたようにベース15はポンプ機構部とピンチローラ部とシート排出部と廃インク吸収体を保持し、さらに給紙スタック部および分離手段と駆動伝達部を保持しており、全体としてベースユニットとなっている。
【0082】
また、シャーシユニットとしては、シャーシ50に固定された搬送ローラ52およびキャリッジガイドシャフト3および給送ローラ軸53、キャリッジ2、拍車61を保持したガイドレール4等から構成されている。
【0083】
プリンタユニットとしては図26上方に示すベースユニットと図26下方に示すシャーシユニットを合体させる構成となる。ここで、ベース15に設けたボス15Aに対してシャーシ50に設けた係合溝50Aを合わせ、ボス15Aを回転中心にシャーシユニットを回動させることでベース15に設けた爪部5Bがシャーシ穴50Bに係合することでベースユニットとシャーシユニットは合体され、図1に示すようなプリンタユニットとなる。このとき、ベースユニットとシャーシユニットの各々に配されたプリンティング用部材は具体的には、今まで説明してきたようにベースユニット側に保持されているピンチローラ57には搬送ローラ52にバネ付勢され、排出アイドルローラ65も搬送ローラ52に弾性付勢され、排出ローラ60は拍車61にバネ付勢され、記録ヘッド1のインク吐出安定性の維持および回復のために用いられるキャップ9はキャリッジ2に装着される記録ヘッド(図26では不図示、図1、図2参照)にヘッドホームポジションで弾性付勢されることになる。
【0084】
したがって、上述した、2つのシャーシを合体させるための係合部を除き、シャーシユニットに配されたプリンティング用部材とベースユニットに配されたプリンティング用部材との接触部が全てバネ付勢されているため、ユニット結合時のお互いのユニット同志の位置精度向上および組立性の向上が図られることになる。
【0085】
なお、以上説明した実施例では、接触部のバネ付勢を全てコイルバネで実現させたが、板バネ、モールドバネ等を用いても構わない。また少なくとも一方のユニット側のプリンティング用部材が弾性付勢されていればよい。
【0086】
なお、上述の実施例においては、キャリッジにインクジェット記録ヘッドを搭載するプリンタを用いて本発明を説明したが、例えば、インクジェット記録ヘッドのほぼ同一の外形を備えることで、このキャリッジにインクジェット記録ヘッドとコンパチブルにキャリッジに搭載することのできるスキャナーユニットを備え、プラテンに支持される原稿シートから画像情報を読み取ることのできる情報処理装置であっても本発明を説明した構成を好適に用いることができる。
【0087】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように構成されているので、以下に記載するような効果を奏する。
【0088】
本発明によれば、第1付勢手段の付勢力が、第2付勢手段の付勢力よりくされ、第1回転体および第3回転体が、シート部材の、記録ヘッドによって記録が行われる面と反対側の面に接触するように設けられていることにより、シート部材の種類や使用環境条件によらず、シート部材と記録ヘッドとのこすれを低減することができる。

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る実施例の記録装置の概略斜視図である。
【図2】本発明に係る実施例の記録装置の概略断面図である。
【図3】本発明に係る実施例の記録装置の概略断面図である。
【図4】第1の実施態様例を示す平面図である。
【図5】第1の実施態様例を示す断面図である。
【図6】第1の実施態様例を示す正面図である。
【図7】第1の実施態様例を示す正面図である。
【図8】プラテン5にリブがないときの断面図である。
【図9】プラスチックフィルム搬送時の第1の実施態様例1を示す断面図である。
【図10】プラスチック搬送時のリブがないときの断面図である。
【図11】拍車ホルダーの配列を示す平面図である。
【図12】拍車ホルダーの詳細平面図である。
【図13】図12におけるB−B断面図である。
【図14】拍車ホルダーの平面図である。
【図15】拍車ホルダーの側面図である。
【図16】規制部材がないときの記録シートの状況を示す正面図である。
【図17】規制部材を有するときの記録シートの状況を示す正面図である。
【図18】規制部材がないときの記録シートの状況を示す断面図である(G−G断面図)。
【図19】規制部材を有するときの記録シートの状況を示す断面図である(J−J断面図)。
【図20】第2の実施態様例を示す平面図である。
【図21】第3の実施態様例を示す平面図である。
【図22】第4の実施態様例を示す平面図である。
【図23】本発明に係る実施例の記録装置のポンプ機構の説明図である。
【図24】本発明に係る実施例の記録装置のポンプ機構説明図である。
【図25】本発明に係る実施例の記録装置の概略後面図である。
【図26】本発明に係る実施例の記録装置のユニット説明図である。
【図27】従来例を説明する概略断面図である。
【符号の説明】
1 記録ヘッド
2 キャリッジ
3 ガイドシャフト
4 ガイドレール
5 キャリッジモーター
6 プーリー
7 タイミングベルト
8 記録紙
9 キャップ
10 キャップホルダー
11 シリンダ
11A シリンダ腕部
11B シリンダジョイント部
11C シリンダ制御部
11D シリンダ端部(インク廃出部)
13 ピストン軸
14 キャップバネ
15 ベース
16 ポンプカムギア
17 LFギア
18 シリンダキャップ
19 シリンダ吸収体
20,21,22,23 廃インク吸収体
24 廃インクシール
50 シャーシ
51 圧板
52 搬送ローラ
53 給送ローラ軸
54 ピックアップゴム
55 弾性体
56 分離パット
57 ピンチローラ
58 ピンチローラホルダー
59 ピンチローラバネ
60 排紙ローラ
61 拍車
62 排紙ローラバネ
63 拍車ホルダー
64 アイドルローラバネ
65 排紙アイドルローラ
66 アイドルギア列
67 圧板バネ
101 記録シート
102 搬送ギア
103 搬送ローラ
104 ピンチローラ
106、107、115 排出ローラ軸
106a、107a 排出ローラ
108 圧縮バネ
109、110 拍車
111 ガイドレール
112 拍車ホルダー
112d 規制部材
113 記録ヘッド
116 圧縮バネ

Claims (4)

  1. 記録ヘッドを用いて記録領域に配されたシート部材に記録を行う記録装置であって、
    前記記録領域の下流側に配され、前記シート部材に接触して該シート部材を搬送する第1回転体と、
    前記第1回転体と協働して前記シート部材を挟持する第2回転体と、
    前記第1回転体の下流側に配され、前記シート部材に接触して該シート部材を搬送する第3回転体と、
    前記第3回転体と協働して前記シート部材を挟持する第4回転体と、前記第1回転体を前記第2回転体に付勢する第1付勢手段と、
    前記第3回転体を前記第4回転体に付勢する第2付勢手段とを有し、
    前記第1付勢手段の付勢力は、前記第2付勢手段の付勢力よりくされ、
    前記第1回転体および前記第3回転体は、前記シート部材の、前記記録ヘッドによって記録が行われる面と反対側の面に接触するように設けられていることを特徴とする記録装置。
  2. 前記第2回転体および前記第4回転体は、放射状に突出した複数の突出部を備えた拍車状の回転体であることを特徴とする請求項に記載の記録装置。
  3. 前記記録ヘッドは、インク吐出口からインクを吐出して記録を行うインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  4. 前記記録ヘッドは、インク吐出口からインクを吐出するためのエネルギーを発生する電気熱変換体を備えたインクジェット記録ヘッドであることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
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