JPH0647336B2 - 自動車の開閉屋根装置 - Google Patents

自動車の開閉屋根装置

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JPH0647336B2
JPH0647336B2 JP24577287A JP24577287A JPH0647336B2 JP H0647336 B2 JPH0647336 B2 JP H0647336B2 JP 24577287 A JP24577287 A JP 24577287A JP 24577287 A JP24577287 A JP 24577287A JP H0647336 B2 JPH0647336 B2 JP H0647336B2
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直人 田ノ上
実 ▲高▼沢
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【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、車体の上部開口を覆う使用位置から、車体後
部の収納部へ格納可能な可動ルーフを備えた自動車の開
閉屋根装置に関する。
従来技術 自動車の上部を開放してオープンエアモータリングを楽
しめるように、可動ルーフを設けた自動車は従来より周
知である。この種の自動車は一般にコンバーティブル車
とも称せられている。
第7図は従来の開閉屋根装置1aを備えた自動車の一例
を示す概略図である。ここに示した開閉屋根装置1aは
フロントルーフ2aとリヤルーフ3aからなる可動ルー
フ4aを有し、フロントルーフ2aは例えば板金等の剛
体から成り、リヤルーフ3aは幌等の可撓性シートから
構成され、このシートの縁部は、車体10aにピン11
aを介して回動可能に支持された回動アーム5aに取付
けられている。フロントルーフ2aの後端は連結ピン6
aを介して回動アーム5aに枢着されている。
可動ルーフ4aが実線で示すように使用位置に存すると
き、該ルーフ4aは車体上部の開口を覆う。車体上部の
開口を開放するときは、回動アーム5aを矢印方向を回
動させながら可動ルーフ4aを鎖線で示すように作動さ
せ、最終的に車体後部に位置する収納部7aに破線で示
すように格納する。逆の操作によって可動ルーフ4aを
再び使用位置にもたらすことができる。第7図に示した
格納部7aはリヤシート8aの後方に位置している。
ところで、可動ルーフ4aが収納部7aに格納されてい
るとき車体上部の開口が開放されるだけでなく、収納部
7aに格納された可動ルーフ4aが丸見えとなり、その
外観が著しく害される。また可動ルーフ4aを使用位置
にもたらして該ルーフ4aを車体に装着したときも、リ
ヤシート8aの後方の収納部7aが車室内から丸見えと
なり、これによっても車室内の美観が低下する。
可動ルーフは、そのフロントルーフだけでなくリヤルー
フも剛体から成るもの、あるいは全体が可撓性シートか
ら成るもの等、各種形態のルーフが公知であるが、いず
れの形式の可動ルーフを用いた屋根開閉装置においても
上述した欠点を免れない。
目的 本発明の目的は、上記従来の欠点を除去した冒頭に記載
した形式の開閉屋根装置を提供することである。
構成 本発明は、上記目的を達成するため、収納部の上部を覆
う閉位置と、該上部を開放する開位置との間を作動可能
に、車体に支持された収納アウタカバー及び収納インナ
カバーを有し、前記可動ルーフが使用位置に存すると
き、収納アウタカバーは該ルーフよりも車外側に位置し
て収納部の上部を覆い、かつ収納インナカバーは車内側
に位置して収納部の上部を覆うように各カバーがそれぞ
れ配置され、収納インナカバーは、車体側と収納インナ
カバー側にそれぞれの各端部領域を枢着された第1及び
第2リンクを介して車体に支持され、これらのリンクと
収納インナカバーと車体とが四節回転連鎖を構成してい
る開閉屋根装置を提案する。
また本発明は、収納部の上部を覆う閉位置と、該上部を
開放する開位置との間を作動可能に、車体に支持された
収納アウタカバー及び収納インナカバーを有し、前記可
動ルーフが使用位置に存するとき、収納アウタカバーは
該ルーフよりも車外側に位置して収納部の上部を覆い、
かつ収納インナカバーは車内側に位置して収納部の上部
を覆うように各カバーがそれぞれ配置され、収納インナ
カバーは、これが閉位置に存する状態で、車体の前後方
向を基準として前方側に位置するフロントカバーと、後
方側に位置するリヤカバーとを有し、リヤカバーが車体
に対して回動可能に支持され、かつフロントカバーはリ
ヤカバーに対して曲折可能に該リヤカバーに枢着されて
おり、収納インナカバーの作動時に、フロントカバーよ
りも前方に位置する部材にフロントカバーが干渉するこ
とを回避する向きに、該フロントカバーをリヤカバーに
対して曲折させるガイド手段を設けた開閉屋根装置を提
案するものである。
実施例 以下、本発明の実施例を図面に従って説明する。
第1図は本発明に係る開閉屋根装置1を有する自動車の
一例を示し、この装置1の可動ルーフ4も剛体から成る
フロントルーフ2と、その後端部に連結ピン6を介して
枢着されたリヤルーフ3を有し、リヤルーフ3はその下
端部がピン11を介して車体10に枢支されている。こ
の例では、リヤルーフ3は第3図及び第5図に示すよう
に、その外板に固定されたウィンドフレーム30と、こ
れに固定されたバックウィンドウ12を有し、その全体
が剛体から構成されている。
第1図と第3図は可動ルーフ4が車体上部の開口13
(第3図)を覆ったときの使用位置に存する状態を示し
ている。このとき、車体10及び可動ルーフ4によって
車室内が区画されるが、この車室内にはフロントシート
14とリヤシート8が位置し、リヤシート8の後方に可
動ルーフ4の収納部7が配置されている。
上述のように可動ルーフ4が使用位置にあるとき、収納
部7の上部はルーフ4よりも車外側に位置する収納アウ
タカバー15と、車内側に位置する収納インナカバー1
6によって覆れている。その際、アウタカバー15は第
3図に示すように車体10の外板と同様な外観を呈し、
またインナカバー16は通常の自動車の内装材(パンケ
ージトレイ)と同様にリヤシート8の後方を覆ってい
る。よって、車外から見たときの自動車の外観と車室内
における美観が向上し、従来のように収納部が丸見えと
なるようなことはない。
収納アウタカバー15は、車体10に対して枢ピン17
を介して矢印で示す方向に回動可能に枢支され、また収
納インナカバー16も車体10に対して、後述する第1
及び第2リンク40,41を介して回動可能に支持さ
れ、これらのカバー15,16は第1図に実線と鎖線で
示したように、収納部7の上部を閉鎖する閉位置と、こ
の上部を開放する開位置との間を回動することができ
る。
可動ルーフ4を格納して車体上部の開口13(第3図)
を開放するときは、アウタカバー15とインナカバー1
6をそれぞれ第1図に示した矢印の方向に作動させ、こ
れらを開位置にもたらす。この状態で、従来と同様にリ
ヤルーフ3を矢印方向に回動させながら、鎖線で示すよ
うにリヤルーフ3とフロントルーフ2を折り畳んで行
き、第2図に示す如く収納部7に格納する。次いで、ア
ウタ及びインナカバー15,16を再び矢印と反対の方
向に作動させて、これらを閉位置にもたらせば、第3図
と同様に収納部7の上部を覆うことができ、その外観低
下を防止することができる。逆の操作を行うことによ
り、可動ルーフ4を再び使用位置にもたらすことができ
る。
可動ルーフ4を開閉作動させるとき、両カバー15,1
6はルーフ4の移動軌跡外の開位置に位置しているの
で、カバー15,16に邪魔されることなくルーフ4を
作動させることができる。
なお、可動ルーフ4は、手動又は電動等の自動操作で作
動させることができ、その具体的構成は既に公知であ
り、しかも各種の構成が本出願人によっても既に提案さ
れているので、これに関する説明は省略する(例えば、
実願昭60−115223号等を参照)。
可動ルーフ4が開閉動作するとき、フロントルーフ2は
リヤシート8に着座した乗員の頭部後方を通過するが、
この動作時には必ず収納インナカバー16はほぼ直立に
立上った開位置を占める。このため、乗員は可動ルーフ
4が作動していることを、収納インナカバー16の立上
り動作によって即座に知ることができ、よって乗員がフ
ロントルーフに頭等を当てるような恐れはない。即ち、
収納インナカバー16は、その動きによって乗員に警告
を与え、乗員に注意を促す働きもなすのである。また収
納インナカバー16が立上れば、これが作動中のフロン
トルーフ2と乗員の側との間に位置する隔壁を構成し、
乗員がこの隔壁よりも後に体を動かすことを阻止する。
これにより、フロントルーフ2と乗員との干渉を完全に
阻止することができる。
ところで、可動ルーフが格納されているときも、また車
体10に装着されているときも、収納アウタカバー15
と収納インナカバー16を閉じて収納部7の上部を閉鎖
することができるが、この場合、収納インナカバー16
を単一のピンを中心として回動可能に支持しただけであ
ると、可動ルーフを収納部7に収めた状態で両カバー1
5,16を閉じたとき、これらの間に隙間ができる欠点
を生じる。即ち、第8図(a)のように、収納インナカ
バー16bを単一のピン18bによって車体に枢支した
とすると、可動ルーフ4を使用位置に装着した状態で収
納アウタカバー15bとインナカバー16bを閉じたと
き、これらの間にリヤルーフ3が位置しているので、こ
こに隙間ができることを阻止できるが、第8図(b)の
ように可動ルーフを収納部に収納した状態で両カバー1
5b,16bを閉じれば、ここにリヤルーフ3の厚さに
相当する隙間Gができ、その外観が低下する。本発明に
係る屋根開閉装置は、このような欠点も除去できるよう
に構成されており、以下、これに関連した具体的構成例
を説明する。なお、この実施例では収納アウタカバー1
5の開閉動作に連動して収納インナカバー16が開閉す
るように構成されており、これを含めた構成を明らかに
する。
第1図乃至第3図に示すように、自動車のバックドア開
閉装置等に一般に用いられているダンパステー20が設
けられ、そのシリンダ21の後端がピン22を介して車
体10に枢着され、このステー20のピストンロッド2
3の先端がアウタカバー15に枢着されている。シリン
ダ21には、これに固着されたブラケット24を介して
作動ロッド25の後端が枢着され、該ロッド25は車体
10の前方に向けて延びている。
一方、第4図乃至第6図、特に第4図に明示するように
収納インナカバー16の下方領域には、ベース31が車
体10に固着され、その上部の2つの孔に第1及び第2
枢ピン32,33が嵌合し、これらをピン32,33に
前述の第1リンク40と第2リンク41の下端部領域が
車体10の前後方向、即ち矢印P,Qで示す方向にそれ
ぞれ回転自在に支持されている。
また図示した構成では、収納インナカバー16がフロン
トカバー116とリヤカバー216とから構成され、こ
れらのカバー116,216はヒンジ36によって互い
に枢着されていて、収納インナカバー16が第1図に実
線で示したように閉位置を占めているとき、フロントカ
バー116は、車体10の前後方向を基準として、リヤ
カバー216よりも前方側に位置している。さらにフロ
ントカバー116は、収納インナカバー16が作動する
とき、ガイドレール37によって案内されるが、これに
関連した構成、及び収納インナカバー16が2つの部分
116,216から構成されている理由等については後
に詳しく説明する。
収納インナカバー16、図の例ではそのリヤカバー21
6の下面には取付ブラケット38が固着され、このブラ
ケット38に前述の第1及び第2リンク40,41の上
端部領域がピン42,43を介して枢着されている。こ
のように収納インナカバー16は、車体側と収納インナ
カバー側にそれぞれ各端部領域を枢着された第1及び第
2リンク40,41を介して主体に支持され、その際、
これらのリンク40,41と収納インナカバー16(本
例ではそのリヤカバー216)と車体10とによって四
節回転連鎖が構成されている。各リンク40,41を、
ベース31及び取付ブラケット38を介さずに直接、車
体10と収納インナカバー16とに枢着してもよいこと
は当然である。
上述した第1リンク40の下部には、スライドリンク3
4の前端部が連結ピン51を介して枢着され、スライド
リンク34に形成されたスロット35に、前述の作動ロ
ッド25の前端部に突設された突ピン52が摺動自在に
嵌合している。
第1枢ピン32のまわりには、ねじりコイルばねから成
るスプリング45が巻回され、このスプリング45は、
その一端がベース31に、他端が第1リンク40に係止
されでいて、第1リンク40に対して時計方向の回動習
性を与えている。
第4図における46,47,48,49,50は、各ピ
ン32,33,42,43,51の離脱を阻止する係止
リング、44はロッド25の突ピン52に螺着して該ピ
ン52がスロット35から外れることを阻止するねじで
ある。またベース31には、第2リンク41が当接する
ストッパ70が設けられている。
以上、車体10の一方の側(第3図の手前側)に設けら
れた各要素の構成を説明したが、他方の側にも同様な各
要素が対称に配置されており、第3図にはそのうちのダ
ンパステーとこれに枢着された作動ロッドを示してあ
る。
収納アウタカバー15を開位置に向けて回動すると、ダ
ンパステー20のシリンダ21もピン22を中心として
回動し、ピストンロッド23がシリンダ21から突出す
る方向に作動する。これに伴って作動ロッド25が第3
図における矢印方向に作動し、これによって第1リンク
40がスライドリンク34を介して引かれ、収納インナ
カバー16は開位置に向けて回動する。収納アウタカバ
ー15とインナカバー16を閉じるときはその逆に動作
が行われるが、これらの作用の詳細を以下に説明する。
先ず、可動ルーフ4を第1図のように使用位置にもたら
して、車体10に装着した状態で両収納カバー15,1
6を開位置から閉じる場合を明らかにする。
第5図(a)は可動ルーフ4を車体10に装着した状態
で、収納インナカバー16が開位置を占めているときの
様子を示している。このときスプリング45によって第
1リンク40が時計方向に回動習性を与えられているの
で、収納インナカバー16が時計方向に回動しようとす
るが、作動ロッド25が作動を停止し、しかもその突ピ
ン52がスライドリンク34におけるスロット35の一
方の端部(第5図(a)の右端)に圧接してスライドリ
ンク34も停止しているので、第1リンク40は回動せ
ず、したがって収納インナカバー16も第5図(a)に
示した開位置で停止している。
この状態で、それまで開位置を占めていた収納アウタカ
バー15を閉じ始めると、作動ロッド25が第5図
(a)における矢印R方向に作動し、それまで第1リン
ク40を引いていた力が徐々に解除されて行く。このと
き、第1リンク40はスプリング45によって時計方向
の回動習性を与えられているので、その付勢力によりス
ライドリンク34を図における左方(前方)に引かなが
ら第1枢ピン32のまわりを時計方向に回動する。但
し、収納アウタカバー15の閉動に従って徐々に作動ロ
ッド25を介しての引張力が解除されるので、第1リン
ク40は、作動ロッド25とスライドリンク34に規制
されながら回動する。これに伴って、第2リンク41も
第2枢ピン33を中心として車体の後方側、即ち時計方
向に回動し、四節回転連鎖の全体が作動することにな
る。即ち、収納インナカバー16が閉じ始めるのであ
る。このとき、本例ではリヤカバー216が四節回転連
鎖の構成要素をなしているので、これが矢印A(第5図
(a))で示した閉方向に回動し、リヤカバー216に
枢着されたフロントカバー116はリヤカバー216に
引かれながら、しかも前述のガイドレール37に案内さ
れながら第5図(a)及び第5図(b)に示す如く作動
する。
第5図(c)に示すようにリヤカバー216の先端がリ
ヤルーフ3のウィンドフレーム30に付設されたストッ
パ56に当ったところで両リンク40,41と収納イン
ナカバー16が作動を停止する。このとき、リヤカバー
216は2つのリンク40,41を介して車体に支持さ
れ、しかもこれらが四節回転連鎖を構成しているので、
リヤカバー216の先端がストッパ56の止め面57に
突き当るまで、即ち収納インナカバー16とリヤルーフ
3との間の隙間が最小となるところまで、収納インナカ
バー16は、車体後方側にシフトして作動を停止する。
よって、リヤルーフ3と収納インナカバー16との間に
見苦しい大きな隙間ができることはない。
なお、収納インナカバー16が第5図(c)に示した閉
位置に至った時点では、収納アウタカバー15は残され
た角度をさらに回動し続け、最終的に第5図(c)に示
した閉位置に達する。したがって収納インナカバー16
が閉位置に至った後も、作動ロッド25は第5図(a)
に示した矢印R方向に作動することになるが、このとき
作動ロッド25の突ピン52がスライドリンク34のス
ロット35中を移動するので、ロッド25の上記作動に
より、第1リンク40に過大な外力が作用することはな
い。
第5図(c)の状態から収納アウタカバー15とインナ
カバー16を開くときは、収納アウタカバー15の開き
動作に連動して上述したところと逆の動作が行われる。
即ち、作動ロッド25が矢印S方向に引かれることによ
り、スプリング45の作用に抗して第1リンク40が反
時計方向に回動し、最終的に両収納カバー15,16が
開位置に至って停止する。この状態で可動ルーフ4を収
納部7に折り畳んで収納することができる。
次に、可動ルーフ4を収納部7に収めた状態で両収納カ
バー15,16を閉じるときの作用を説明する。このと
きも収納インナカバー16及びリンク40,41並びに
その他の各要素の動作は、インナカバー16が第5図
(a)から同図(c)に至るまでは変りはない。可動ル
ーフが第5図(a)乃至(c)に示した位置には存在せ
ず、第2図のように収納部7に収められている点が相違
するだけである。
上述のように可動ルーフ4は収納部7に収められている
ので、収納インナカバー16が第5図(c)に示した位
置に至ったとき、そのリヤカバー216がストッパ56
に当たることはなく、インナカバー16はさらに回動を
続ける。そして第6図に示すように第2リンク41がベ
ース31のストッパ70に当ったところで両リンク4
0,41が停止し、このとき収納インナカバー16とア
ウタカバー15が丁度閉位置に至って停止する。このよ
うに、収納インナカバー16の閉位置は、可動ルーフが
車体に装着されているとき(第5図(c))と、該ルー
フが格納されているとき(第6図)とで相違する。
収納インナカバー16が第5図(c)の位置から、第6
図の位置まで作動するとき、そのリヤカバー216は2
つのリンク40,41を介して車体に支持されて四節回
転連鎖の機構に従う運動を行うので、第8図のように収
納インナカバーが単に1つの枢ピン18bによって車体
に枢支されている場合よりも、リヤカバー216は第5
図(c)に矢印Eを示した方向、即ち車体の後方側へシ
フトする。このため、第6図のように閉位置に至った収
納インナカバー16のリヤカバー216と、収納アウタ
カバー15との隙間dを最小にすることができる。この
隙間dを0とし、リヤカバー216と収納アウタカバー
15を互いに接触させることもできる。このようにして
両収納カバー15,16を閉じたときの外観を向上させ
ることができる。
なお、この動作時には、収納インナカバー16が第6図
に示した閉位置に達したとき、丁度収納アウタカバー1
5も閉位置に達するようにすれば、収納インナカバー1
6が閉位置に至った後にアウタカバー15が回動を続け
ることはなく、よって作動ロッド25の突ピン53がス
ライドリンク34のスロット中を摺動することはない。
但し、収納インナカバー16が第6図に示した閉位置に
達した後も、収納アウタカバー15がその残りの角度を
回動するように、両カバーの作動タイミングを定めても
よく、この場合には、収納インナカバー16が閉位置に
達した後、突ピン52がスライドリンク34のスロット
中を摺動することは当然である。
両収納カバー15,16を第6図の閉位置から開くとき
は、収納アウタカバー15の動きに連動して上述したと
ころと逆の動作が行われ、両カバー15,16が第5図
(a)の開位置にもたらされる。
上述した四節回転連鎖を用いて、収納インナカバーを車
体に支持することにより、該インナカバーと可動ルーフ
との間の隙間を小さくできる構成は、収納インナカバー
16が、フロントカバー116とリヤカバー216に分
けられておらず、これが一体に形成されている場合にも
適用できる。
ところで、車体の前後方向を基準としたとき、収納イン
ナカバー16の前方には、リヤシート8が位置してい
る。またリヤシートの代りに隔壁等が位置することもあ
る。このように収納インナカバー16の前方にリヤシー
ト8や隔壁等の部材がある場合、その全体的な外観を向
上させるには、特に収納インナカバー16が閉位置に存
するときに、該カバー16と上記部材との間の隙間もで
きるだけ小さくすることが望ましい。これが、収納イン
ナカバー16を前述の如く前方側のフロントカバー11
6と後方側のリヤカバーに分割し、これらをヒンジ36
を介して互いに枢着すると共に、フロントカバー116
を案内するガイドレール37を設けた理由である。以
下、これに関連した構成と作用を説明するが、その前に
収納インナカバー16を2つの部分116,216に分
けずに、これを一体に構成した場合の不具合を明らかに
しておく。
第9図(a)に示す如く、収納インナカバー16cが1
つの部材から構成され、これが第4図と同様に2つのリ
ンク40,41を介して車体10に支持されているもの
とする。かかる収納インナカバー16cが、第5図
(c)又は第6図にも示した閉位置から第9図(b)に
示すように開き始めたとすると、収納インナカバー16
cは1枚の板から成るため、その前方部分(図における
左端部)が、車体の前方側(図の左方)に大きく張り出
してしまう。このため、この収納インナカバー16c
と、これよりも前方に位置する部材(図の例ではリヤシ
ート8)とが干渉しない程度まで、両者の間隔を広げる
必要がある。ところがこのように両者の間隔を定める
と、第9図(a)から判るように収納インナカバー16
cが閉位置に存するとき、該カバー16cとリヤシート
8との隙間Wが大きくなり、その外観が低下する。特
に、第4図乃至第6図に示したように、2つのリンク4
0,41を介して収納インナカバー16を支持し、可動
ルーフ4が格納されているとき、収納インナカバー16
を、第5図(c)の状態よりも矢印E方向にシフトさ
せ、これを第6図の位置にもたらすように構成したとき
は、収納インナカバー16が1枚の板から成ると、これ
が上述のようにシフトした分だけ、インナカバー16と
リヤシート8との隙間が大きくなる。
そこで、本発明では収納インナカバー16をフロントカ
バー116とリヤカバー216から構成し、このフロン
トカバー116の前端部に第4図に示すようにガイドピ
ン60を突設し、これにガイドローラ62を回転自在に
嵌合し、該ローラ62を前述のガイドレール37のガイ
ドスロット61に転動自在に嵌合している。リヤカバー
216の他側にもガイドピンとガイドローラが付設さ
れ、これが他側のガイドレールのガイドスロットに嵌合
していることは当然である。ガイドレール60に穿設さ
れたガイドスロット61は、その上端から下端に向け
て、ほぼ車体の後方側に傾斜している。
収納インナカバー16が第5図(c)又は第6図に示し
た閉位置から開き動作を行うとき、フロントカバー11
6は、その先端のガイドローラ62がガイドスロット6
1によって案内される。このとき、ガイドスロット61
が上述のように形成されているため、第5図(b)から
判るようにフロントカバー116の先端は、これがフロ
ントシート8に干渉することを回避する向き、即ち車体
の後方へ向く側に、リヤカバー216に対して曲折す
る。換言すれば、収納インナカバー16は第9図(b)
のように図の左方に大きく張り出さずに作動するのであ
る。収納インナカバー16を開位置から閉じるときも同
様である。このため、リヤシート8を第9図の場合より
も収納インナカバー16に近づけた位置に配置しても、
該シート8と収納インナカバー16が干渉することはな
い。即ち、リヤシート8と収納インナカバー16を互い
に近接させて配置できるのである。このため、収納イン
ナカバー16を第5図(c)又は第6図のように閉位置
にもたらしたとき、該カバー16とリヤシート8の間の
隙間を小さくすることができ、その外観を高めることが
できる。
また図示した例では、フロントカバー116がほぼ第1
枢ピン32を中心とした円弧状に形成され、そのまわり
を作動するので、該カバー116が前方に張り出すこと
をより確実に防止でき、リヤシート8と収納インナカバ
ーをより一層接近させることができる。また、このよう
にフロントカバー116を円弧状に形成すると、可動ル
ーフ4を収納部7に格納したとき、そのフロントルーフ
2の位置が、第6a図に示すように高く、しかも前方側
であるときも、フロントカバー116とフロントルーフ
2との干渉を防止できる利点も得られる。これは、収納
インナカバーを2つの部分116,216に分割せず、
これらを一体としたときも同様に得られる利点である。
上述した構成は、収納インナカバー16を2つのリンク
40,41を介して支持した場合の他、例えば1つの枢
ピン又はその他の支持手段を介して車体に支持した場合
にも適用できる。ただし、図示した実施例のように2つ
のリンク40,41によって支持した場合特に有利に適
用できる。収納インナカバー16が第5図(c)の位置
から第6図の位置に作動する間に、前述の如くリヤカバ
ー216は矢印E方向にシフトするが、かかるシフト動
作が行われても、第6図から判るように、フロントカバ
ー116の先端のガイドローラ62がガイドスロット6
1によって規制されて、該ローラ62の部分は車体の後
方側にシフトせず、よってフロントカバー116とリヤ
シート8との隙間を小さく抑えることができるからであ
る。
以上、本発明の代表的な実施例を説明したが、上記構成
をさらに各種改変することも可能である。例えば上記実
施例では、収納アウタカバー側と収納インナカバー側と
を作動ロッド25により連結したが、ワイヤによって連
結することもできる。またガイドレール、ガイドピン及
びガイドローラによってフロントカバーを案内するガイ
ド手段を構成したが、他の構成を採用することも可能で
ある。
さらに、上述のように収納アウタカバー15を手動で操
作する代りに、これをモータ又はその他の作動手段で作
動させるようにしてもよい。例えば、第3図に示したダ
ンパステー20に代えて流体圧作動シンリダを設け、そ
の作動で収納アウタカバー15を作動させ、これに連動
させて収納インナカバー16を作動させるようにするこ
とが可能である。また可動ルーフの作動に連動させて、
収納インナ及びアウタカバーを作動させるように構成す
ることもできる。
本発明は、リヤルーフが可撓性シートから成る可動ルー
フ、あるいは全体が可撓性シートから成る可動ルーフ等
の各種形式の可動ルーフを有する装置にも適用できるこ
とは当然である。
効果 本発明によれば、収納アウタカバーと収納インナカバー
を設けることにより、可動ルーフとその収納部を有する
開閉屋根装置を設けた自動車の美観を向上させることが
でき、しかも可動ルーフを格納した状態で収納アウタカ
バー及び収納インナカバーを閉じたとき、両者間にでき
る隙間、並びに収納インナカバーと、これよりも前方に
位置する部材との隙間を小さく、ないしは無くすことが
でき、これによっても自動車の美観を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は可動ルーフ、収納アウタカバー、収
納インナカバーの作動状態を説明する部分断面説明図、
第3図は可動ルーフが使用位置を占め、かつ収納インナ
カバーと収納アウタカバーが閉位置を占めたときの自動
車の部分破断外観斜視図、第4図は収納インナカバーの
支持装置並びにこれに関連する構成の一例を示す分解斜
視図、第5図(a),(b),(c)及び第6図は第4
図に示した装置の動作を説明する説明図、第6a図は収
納インナカバーのフロントカバーを円弧状に形成した利
点を説明する説明図、第7図は従来の構成例を示す第1
図と同様な説明図、第8図(a),(b)は収納アウタ
カバーと収納インナカバーの間に隙間ができる理由を示
す説明図、第9図(a),(b)は収納インナカバーを
一体に形成したときの不具合を説明する説明図である。 1……開閉屋根装置、4……可動ルーフ 7……収納部、10……車体 13……開口、15……収納アウタカバー 16……収納インナカバー 40……第1リンク、41……第2リンク 140……フロントカバー 141……リヤカバー

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車体の上部開口を覆う使用位置から、車体
    後部の収納部へ格納可能な可動ルーフを備えた自動車の
    開閉屋根装置において、 前記収納部の上部を覆う閉位置と、該上部を開放する開
    位置との間を作動可能に、車体に支持された収納アウタ
    カバー及び収納インナカバーを有し、前記可動ルーフが
    使用位置に存するとき、収納アウタカバーは該ルーフよ
    りも車外側に位置して収納部の上部を覆い、かつ収納イ
    ンナカバーは車内側に位置して収納部の上部を覆うよう
    に各カバーがそれぞれ配置され、収納インナカバーは、
    車体側と収納インナカバー側にそれぞれその各端部領域
    を枢着された第1及び第2リンクを介して車体に支持さ
    れ、これらのリンクと収納インナカバーと車体とが四節
    回転連鎖を構成していることを特徴とする開閉屋根装
    置。
  2. 【請求項2】車体の上部開口を覆う使用位置から、車体
    後部の収納部へ格納可能な可動ルーフを備えた自動車の
    開閉屋根装置において、 前記収納部の上部を覆う閉位置と、該上部を開放する開
    位置との間を作動可能に、車体に支持された収納アウタ
    カバー及び収納インナカバーを有し、前記可動ルーフが
    使用位置に存するとき、収納アウタカバーは該ルーフよ
    りも車外側に位置して収納部の上部を覆い、かつ収納イ
    ンナカバーは車内側に位置して収納部の上部を覆うよう
    に各カバーがそれぞれ配置され、収納インナカバーは、
    これが閉位置に存する状態で、車体の前後方向を基準と
    して前方側に位置するフロントカバーと、後方側に位置
    するリヤカバーとを有し、リヤカバーが車体に対して回
    動可能に支持され、かつフロントカバーはリヤカバーに
    対して曲折可能に該リヤカバーに枢着されており、収納
    インナカバーの作動時に、フロントカバーよりも前方に
    位置する部材にフロントカバーが干渉することを回避す
    る向きに、該フロントカバーをリヤカバーに対して曲折
    させるガイド手段を設けたことを特徴とする開閉屋根装
    置。
JP24577287A 1987-10-01 1987-10-01 自動車の開閉屋根装置 Expired - Lifetime JPH0647336B2 (ja)

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JPS6490817A JPS6490817A (en) 1989-04-07
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DE4201874C2 (de) * 1992-01-24 1994-04-14 Joerg Lienenkamp Faltdachabdeckung
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DE19932502C2 (de) * 1999-07-12 2001-06-28 Webasto Vehicle Sys Int Gmbh Abdeckungsvorrichtung für einen Verdeckkasten

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