JPH0434093Y2 - - Google Patents

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JPH0434093Y2
JPH0434093Y2 JP14083487U JP14083487U JPH0434093Y2 JP H0434093 Y2 JPH0434093 Y2 JP H0434093Y2 JP 14083487 U JP14083487 U JP 14083487U JP 14083487 U JP14083487 U JP 14083487U JP H0434093 Y2 JPH0434093 Y2 JP H0434093Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 本考案は、車体の上部開口を覆う使用位置か
ら、車体後部の収納部へ格納可能な可動ルーフを
備えた自動車の開閉屋根装置に関する。
従来技術 自動車の上部を開放してオープンエアモータリ
ングの楽しめるように、可動ルーフを設けた自動
車は従来より周知である。この種の自動車は一般
にコンバーテイブル車とも称せられている。
第10図は従来の開閉屋根装置1aを備えた自
動車の一例を示す概略図である。ここに示した開
閉屋根装置1aはフロントルーフ2aとリヤルー
フ3aからなる可動ルーフ4aを有し、フロント
ルーフ2aは例えば板金等の剛体から成り、リヤ
ルーフ3aは幌等の可撓性シートから構成され、
このシートの縁部は車体10aにピン11aを介
して回動可能に支持された回動アーム5aに取付
けられている。フロントルーフ2aの後端は連結
ピン6aを介して回動アーム5aに枢着されてい
る。
可動ルーフ4aが実線で示すように使用位置に
存するとき、該ルーフ4aは車体上部の開口を覆
う。車体上部の開口を開放するときは、回動アー
ム5aを矢印方向を回動させながら可動ルーフ4
aを鎖線で示すように作動させ、最終的に車体後
部に位置する収納部7aに破線で示すように格納
する。逆の操作によつて可動ルーフ4aを再び使
用位置にもたらすことができる。第10図に示し
た格納部7aはリヤシート8aの後方に位置して
いる。
ところで可動ルーフ4aが収納部7aに格納さ
れているとき車体上部の開口が開放されるだけで
なく、収納部7aに格納された可動ルーフ4aが
丸見えとなり、その外観が著しく害される。また
可動ルーフ4aを使用位置にもたらして該ルーフ
4aを車体に装着したときも、リヤシート8aの
後方の収納部7aが車室内から丸見えとなり、こ
れによつても車室内の美観が低下する。
可動ルーフは、そのフロントルーフだけでなく
リヤルーフも剛体から成るもの、あるいは全体が
可撓性シートから成るもの等、各種形態のルーフ
が公知であるが、いずれの形式の可動ルーフを用
いた屋根開閉装置においても上述した欠点を免れ
ない。
目 的 本考案の目的は、上記従来の欠点を除去した冒
頭に記載した形式の開閉屋根装置を提供すること
である。
構 成 本考案は、上記目的を達成するため、収納部の
上部を覆う閉位置と、該上部を開放する開位置と
の間を回動可能に、車体に枢支された収納アウタ
カバー及び収納インナカバーを有し、可動ルーフ
が使用位置に存するとき、収納アウタカバーは該
ルーフよりも車外側に位置して収納部の上部を覆
い、かつ収納インナカバーは車内側に位置して収
納部の上部を覆うように各カバーが配置され、収
納インナカバーが車体に枢支されたカバー本体
と、該本体に対して作動可能な可動部とを有し、
収納インナカバーが閉位置に存するとき、前記可
動部が収納アウタカバーに接近又は接触する位置
を占めるように、該可動部を作動させる作動手段
を設けた構成を提案する。
実施例 以下、本考案の実施例を図面に従つて説明す
る。
第1図は本考案に係る開閉屋根装置1を有する
自動車の一例を示し、この装置1の可動ルーフ4
も剛体から成るフロントルーフ2と、その後端部
に連結ピン6を介して枢着されたリヤルーフ3を
有し、リヤルーフ3はその下端部がピン11を介
して車体10に枢支されている。この例では、リ
ヤルーフ3は第3図及び第6図に示すように、そ
の外板に固定されたウインドフレーム30と、こ
れに固定されたバツクウインドウ12を有し、そ
の全体が剛体から構成されている。
第1図と第3図は可動ルーフ4が車体上部の開
口13を覆つたときの使用位置に存する状態を示
している。このとき、車体10及び可動ルーフ4
によつて車室内が区画されるが、この車室内には
フロントシート14とリヤシート8が位置し、リ
ヤシート8の後方に可動ルーフ4用の収納部7が
配置されている。
上述のように可動ルーフ4が使用位置にあると
き、収納部7の上部はルーフ4よりも車外側に位
置する収納アウタカバー15と、車内側に位置す
る収納インナカバー16によつて覆れている。そ
の際、アウタカバー15は第3図に示すように車
体10の外板と同様な外観を呈し、またインナカ
バー16は通常の自動車の内装材(パツケージト
レイ)と同様にリヤシート8の後方を覆つてい
る。よつて、車外から見たときの自動車の外観と
車室内における美観が向上し、従来のように収納
部が丸見えとなるようなことはない。
収納アウタカバー15とインナカバー16は、
それぞれ枢ピン17,18を介して矢印で示す方
向に回動可能に枢支され、第1図に実線と鎖線で
示したように、収納部7の上部を閉鎖する閉位置
と、この上部を開放する開位置との間を回動する
ことができる。収納インナカバー16は、カバー
本体26と、これに対して作動可能な可動部27
から成り、カバー本体26が車体に枢支されてい
るが、これらの関連構成については後に明らかに
する。
可動ルーフ4を格納して車体上部の開口13
(第3図)を開放するときは、アウタカバー15
とインナカバー16をそれぞれ第1図に示した矢
印の方向に回動し、これらを開位置にもたらす。
この状態で従来と同様にリヤルーフ3を矢印方向
に回動させながら、鎖線で示すようにリヤルーフ
3とフロントルーフ2を折り畳んで行き、第2図
に示す如く収納部7に格納する。次いで、アウタ
及びインナカバー15,16を再び矢印と反対の
方向に回動して、これらを閉位置にもたらせば、
第3図と同様に収納部7の上部を覆うことがで
き、その外観低下を防止することができる。逆の
操作を行うことにより、可動ルーフ4を再び使用
位置にもたらすことができる。
可動ルーフ4を開閉作動させるとき、両カバー
15,16はルーフ4の移動軌跡外の開位置に位
置しているので、カバー15,16に邪魔される
ことなくルーフ4を作動させることができる。
なお、可動ルーフ4は、手動又は電動等の自動
操作で作動させることができ、その具体的構成は
既に公知であり、しかも各種の構成が本出願人に
よつても既に提案されているので、これに関する
説明は省略する(例えば、実願昭60−115223号等
を参照)。
可動ルーフ4が開閉動作するとき、フロントル
ーフ2はリヤシート8に着座した乗員の頭部後方
を通過するが、この動作時には必ず収納インナカ
バー16はほぼ直立に立上つた開位置を占める。
このため、乗員は可動ルーフ4が作動しているこ
とを、インナカバー16の立上り動作によつて即
座に知ることができ、よつて乗員がフロントルー
フに頭等を当てるような恐れはない。即ち、イン
ナカバー16は、その動きによつて乗員に警告を
与え、乗員に注意を促す働きもなすのである。ま
たインナカバー16が立上れば、これが作動中の
フロントルーフ2と乗員の側との間に位置する隔
壁を構成し、乗員がこの隔壁よりも後に体を動か
すことを阻止する。これにより、フロントルーフ
2と乗員との干渉を完全に阻止することができ
る。
ところで可動ルーフが格納されているときも、
また車体10に装着されているときも、収納アウ
タカバー15とインナカバー16を閉じて収納部
7の上部を閉鎖することができるが、この場合、
インナカバー16を単に枢ピン18を中心として
回動可能に支持しただけであると、可動ルーフを
収納部7に収めた状態で両カバー15,16を閉
じたとき、これらの間に隙間ができる欠点を生じ
る。即ち、第11図aのように、可動ルーフ4を
使用位置に装着した状態で両カバー15,16を
閉じたときは、これらの間にリヤルーフ3が位置
しているので、ここに隙間ができることを阻止で
きるが、第11図bのように可動ルーフを収納部
に収納した状態で両カバー15,16を閉じれ
ば、ここにリヤルーフ3の厚さに相当する隙間G
ができ、その外観が低下する。本考案に係る屋根
開閉装置においては、このような欠点も除去でき
るように、収納インナカバーが閉位置に存すると
き、インナカバーの可動部が収納アウタカバーに
接近又は接触する位置を占めるように、該可動部
を作動させる作動手段が設けられている。以下、
これに関連した具体的構成例を説明する。なお、
この実施例では収納アウタカバー15の開閉動作
に連動して収納インナカバー16が開閉するよう
に構成されており、この構成を含めた全体構成を
明らかにする。
第1図乃至第3図に示すように、自動車のバツ
クドア開閉装置等に一般に用いられているダンパ
ステー20が設けられ、そのシリンダ21の後端
がピン22を介して車体10に枢着され、このス
テー20のピストンロツド23の先端がアウタカ
バー15に枢着されている。シリンダ21には、
これに固着されたブラケツト24を介して作動ロ
ツド25の後端が枢着され、該ロツド25は車体
10の前方に向けて延びている。
一方、第4図乃至第6図、特に第4図に明示す
るように収納インナカバー16の下方領域には、
ベース31が車体10に固着され、これに穿設さ
れた支持孔に前述の枢ピン18が嵌合し、該ピン
18に回動アーム32が回転自在に支持されてい
る。
回動アーム32にはスライドリンク33の前端
部が連結ピン34を介して枢着され、スライドリ
ンク33の後部に形成されたスロツト35に、前
述の作動ロツド25の前端部に突設された突ピン
36が抜け出すことのないように、摺動自在に嵌
合している。
前述のようにインナカバー16は、カバー本体
26と可動部27の2つの板部材から成り、カバ
ー本体26の下面に固着された第1ブラケツト3
7は、枢ピン18の先端に回動可能に支持されて
いる。このようにカバー本体26は第1ブラケツ
ト37と枢ピン18を介して車体10に回動可能
に枢支されている。またカバー本体26と可動部
27の接触部において、可動部27は、後述する
長孔44に沿つてカバー本体26に対して自由に
スライドすることができる。
枢ピン18のまわりには、ねじりコイルばねか
ら成る第1スプリング39と第2スプリング40
がそれぞれ巻回され、第1スプリング39の一端
は第1ブラケツト37に、他端はベース31に係
止され、また第2スプリング40の一端は回動ア
ーム32に、その他端はベース31にそれぞれ係
合している。これにより、第1スプリング39は
第1ブラケツト37、即ちカバー本体26に対し
て時計方向の回動習性を与え、また第2スプリン
グ40はアーム32に対して時計方向の回動習性
を与える。
またインナカバー16の可動部27には第2ブ
ラケツト41が固着され、このブラケツト41に
固着されたピン42とガイドピン43は第1ブラ
ケツト37に形成された前述の長孔44に摺動可
能に嵌合している。
さらに回動アーム32にはリンク45の一端が
ピン46によつて回動可能に枢着され、該リンク
45の他端は上述のピン42に枢着されている。
ベース31には第1及び第2の2つのストツパ
50,51がそれぞれ突設されている。
第4図における146,246,346は、各
ピン46,34,42が孔から離脱することを防
止するロツクナツト、48は枢ピン18の離脱を
防止する係止リング、そして47はロツド25の
突ピン36に螺着して該ピン36がスロツト35
から外れることを阻止するねじである。
以上、車体10の一方の側(第3図の手前側)
に設けられた各要素の構成を説明したが、他方の
側にも同様な各要素が対称に配置されており、第
3図にはそのうちのダンパステーとこれに枢着さ
れたロツドを示してある。
アウタカバー15を開位置に向けて回動する
と、ダンパステー20のシリンダ21もピン22
を中心として回動し、ピストンロツド23がシリ
ンダ21から突出する方向に作動する。これに伴
つてロツド25が第3図における矢印方向に作動
し、これによつて作動ロツド25がスライドリン
ク33を介して引かれる。これによつてインナカ
バー16が枢ピン18を中心として開位置に向け
て回動する。アウタカバーを閉じるときはその逆
の動作が行われるが、これらの詳細を以下に説明
する。
先ず、可動ルーフ4を収納部7に収納した状態
で両カバー15,16を閉じる場合を明らかにす
る。
第5図aは可動ルーフ4を収納部7に収めた状
態で、収納インナカバー16が開位置を占めてい
るときの様子を示している。このとき第1スプリ
ング39によつて、収納インナカバー16のカバ
ー本体26と可動部27は各ブラケツト37,4
1を介して枢ピン18を中心として時計方向に回
転しようとするが、アーム32が、作動を停止し
ているロツド25とスライドリンク33によつて
拘束されて動きを停止していると共に、リンク4
5の回転中心がピン46の位置であるので、リン
ク45は回動せず、したがつて収納インナカバー
16も回転しない。即ち、回動アーム32が停止
しているとき、第1ブラケツト37が回動しよう
としても、リンク45が引張られるだけで回動し
ない。リンク45の回転中心はピン46であり、
第2ブラケツト41におけるピン42の回転中心
は枢ピン18であるから、両者の回転中心が異な
り、ピン42は長孔44の端部に当つて止まつて
いるからである(第5図の回転軌跡を参照)。こ
の状態で、それまで開位置を占めていたアウタカ
バー15(第2図)を閉じ始めると、ロツド25
が第5図aにおける矢印方向に作動し、それまで
回動アーム32を引いていた力が徐々に解除され
て行く。このため、回動アーム32は、第2スプ
リング40によつてスライドリンク33を左方に
引きながら枢ピン18のまわりを時計方向に回動
する。但しアウタカバー15の閉動に従つて徐々
にロツド25を介しての引張力が解除されるの
で、回動アーム32は、ロツド25とスライドリ
ンク33に規制されながら回動する。このように
回動アーム32が回動することによつて、リンク
45におけるピン42の軌跡を、第2ブラケツト
41におけるピン42の軌跡に一致させることが
できるので、インナカバー16のカバー本体26
と可動部27は、互いに相対運動することなく、
一体的に枢ピン18のまわりを時計方向に回動す
る。即ち、回動アーム32が回動し始めると、リ
ンク45の引張力が徐々に解除され、ピン42は
長孔44をスライドしようとするが、インナカバ
ー16が第2スプリング39の作用で枢ピン18
のまわりを回動するので、結局ピン42は長孔4
4の端部に当つた状態を維持し、この状態でイン
ナカバー16が回動する。このようにしてインナ
カバー16が閉じ始めるのである。この状態は、
第1ブラケツト37がベース31に突設された第
1ストツパ50に第5図bの如く当るまで続けら
れる。
第1ブラケツト37が第1ストツパ50に当る
と、その回転は止まり、枢ピン18を中心とする
カバー本体26と可動部27の回動も停止する。
しかし、このときアウタカバー15の方は未だ閉
位置には達しておらず、その回動を続け、ロツド
25はさらに第5図bにおける左方、即ち矢印方
向に移動する。このためインナカバー16が回動
を停止しても、回動アーム32は第5図cのよう
に第2スプリング40の作用で、枢ピン18を中
心としてさらに時計方向に回転を続ける。このた
め、ピン42とガイドピン43がリンク45に押
されて長孔37中を右方、即ち車体10の後方側
へ摺動する。よつて、第5図cに示すように、可
動部27はカバー本体26に対して、その上をス
ライドしながらアウタカバー15の方へ近づく。
アウタカバー15が完全に閉じきつたところ
で、ロツド25とスライドリンク33が停止する
と共に、アーム32の突起322が、第2ストツ
パ51に当つてその回動を停止する。このように
アウタ及びインナカバー15,16が閉位置に回
動した状態で、上述の如き可動部27の作動によ
つて、可動部27がアウタカバーに接近した位置
を占めるので、両カバー15,16間の間隔dは
最小となる。この隙間を0とし、可動部27をア
ウタカバー15に接触させることも可能である。
このようにして両カバー15,16を閉じたとき
の外観を向上させることができる。また、インナ
カバー16とリヤシート8に可撓性シート、ある
いは図示する如き可撓性の蛇腹55を設けてお
き、これによつてカバー16とリヤシート8との
間の隙間を隠すようにすれば、より一層美観を向
上させることができる。
可動ルーフ4を使用位置にもたらしてこれを車
体に装着するため、両カバー15,16を開くと
きは、アウタカバー15の開動に伴つて上述した
動作と逆の動作が行われ、前述の如く両カバーが
開位置に至る。
上述したところから判るように、本例では主と
してベース31、回動アーム32、ピン18,4
2,43、リンク45、スプリング39,40及
び長孔44等が、可動部27をアウタカバー15
に向けて作動させ、該カバー15に接近又は接触
させる作動手段を構成する。
次に、可動ルーフ4を使用位置にもたらし、車
体の上部開口を閉鎖した状態で、両カバー15,
16を閉じるときの動作を説明する。
第6図aは可動ルーフ4が車体に装着され、か
つインナカバー16が開位置にあるときの様子を
示している。このときのインナカバー16及びこ
れに関連した要素の状態、及び可動ルーフ4を装
着した後、アウタカバー15を閉じ始めたときの
状態は、第5図aから同図bに至るまでの状況と
変りはない。
第6図bに示す如く、第1ブラケツト37が第
1ストツパ50に当つたときも第5図bと同様に
カバー本体26の回動が停止し、このときアウタ
カバー15は回動していて、アーム32が第2ス
プリング40によつてさらに回転しようとする。
ところが、このとき可動部27の先端がリヤルー
フ3のウインドフレーム30に付設されたストツ
パ56に当つているので、ピン42とガイドピン
43は長孔44中をスライドすることはできず、
リンク45が作動しない。このため回動アーム3
2もこれ以上回動することはない。このように、
この例では可動部27がアウタカバー15へ向け
て移動しないが、このときはインナ及びアウタカ
バー16,15の間にリヤルーフ3が位置してい
るので、これらカバー15,16の間に見苦しい
隙間ができることはない。
上述のようにインナカバー16の可動部27
は、その先端がストツパ56に突き当つたところ
でそのスライドを停止し、これに伴つて回動アー
ム32の回転も止まるが、この停止位置は可動ル
ーフ収納時の第5図cの場合の停止位置と異な
る。即ち、アーム32が停止してもアウタカバー
15は回動を続け、ロツド25は第6図における
矢印方向にさらに移動する。しかし、このときロ
ツド25の突ピン36がスライドリンク33のス
ロツト35中を移動するので、回動アーム32に
ロツドからの過大な力が作用することはなく、ア
ーム32は第6図bの位置に支障なく停止してい
ることができ、アウタカバー15が閉位置に至つ
たとき、各要素は第6図bの状態となる。
第6図bの状態からカバー15,16を開くと
きは、アウタカバー15の開き動作に連動して、
上述したところと逆の動作が行われ、両カバー1
5,16が開位置に至る。
スライドリンク33を設けず、直接ロツド25
によりアーム32の停止位置を規制するように構
成したときは、第2スプリング40を省略するこ
ともできる。またロツド25の代りに、ワイヤを
用いてアウタカバー15の作動を伝達するように
構成してもよい。
第7図乃至第9図は作動手段の他の実施例を示
す。この実施例においては、リヤシート(第1
図)の後方の車体部分10にベース60が固定さ
れており、収納インナカバー16のカバー本体1
26の下面に固定されたブラケツト61が枢ピン
62を介して回動可能に枢支されている。またカ
バー本体126の先端には、ピン63を介して、
フラツプ状に形成された可動部127が枢着され
ている。このように本例では、収納インナカバー
16の可動部127は、そのカバー本体126に
対して回動可能に支持されている。
ピン63と枢ピン62のまわりには、ねじりコ
イルばねから成る第1及び第2スプリング64,
65がそれぞれ設けられ、第1スプリング64は
可動部127をカバー本体126に対して反時計
方向に付勢しているが、可動部127には止め部
66が形成され、これがカバー本体126に当る
ので、可動部127が、カバー本体126と直線
状となる状態、即ち第8図aの状態よりも反時計
方向に回動することはない。また第2スプリング
65はカバー本体126に対して時計方向の回動
習性を与えている。第2スプリング65のばね力
は、第1スプリング64のばね力よりも大きく設
定されている。
可動部127には、例えばリングから成るスト
ツパガイド67が固着され、ここにケーブル68
が通され、該ケーブル68の一端に固定されたケ
ーブルストツパ69がガイド67に当る。ケーブ
ル68はカバー本体126と車体10に付設され
たケーブルガイド169,70,71を通つてア
ウタカバー15の側に延び、該ケーブル68の他
端は、先の実施例と同じくダンパステー20のシ
リンダ21(第3図参照)又はアウタカバー15
に直に係止されている。
インナカバー16に付設され、あるいはこれに
関連した、第7図に示した各要素は、自動車の左
右にそれぞれ配置されていることは先の実施例と
同様である。
ここで、可動ルーフ4を収納部7(第1図)に
格納した状態で、各カバー15,16を開閉する
動作を説明する。
第8図aはインナカバー16とアウタカバー1
5が閉位置を占めているときの状況を示してい
る。このときカバー本体126は車体10に付設
されたストツパ72に当つて停止し、かつケーブ
ルストツパ69がストツパガイド67に当り、可
動部127はカバー本体126に対して直線状に
連続した状態にある。アウタカバー15を矢印で
示すように開き始めると、ケーブル68は各ガイ
ド169,70,71に案内されながら矢印1で
示す方向に引かれ、その引き力は、第1スプリン
グ64のばね力よりも大きい。したがつて可動部
127は、第1スプリング64の作用に抗してピ
ン63のまわりを、第8図bに示すように時計方
向に回動する。このとき、第2スプリング65の
ばね力は第1スプリング64のばね力よりも大き
く設定されているので、ケーブル68の引張力
が、カバー本体126に対する回動力として作用
することはなく、該本体126は停止したままで
ある。
第8図bに示すように、可動部127が回動し
これがカバー本体126のストツパ73に当つて
停止するまでのケーブル68の変位量をL1とす
ると、ケーブル68の変位量がL1よりも大きく
なつたとき、回転中心はピン63から枢ピン62
に変わる。即ち、ケーブル68を矢印方向に
L1以上引張ることによつて、カバー本体126
が枢ピン62を中心として反時計方向に回転を開
始する。この場合、ケーブル68がカバー本体1
26を回転させようとする引張力の向きは、第2
スプリング65がカバー本体126を回動させよ
うとするばね力の向きと反対であるため、ケーブ
ルの引張による回動力の方が、第2スプリング6
5のそれよりも大きくなくてはならない。
上述のように、先ず可動部127がアウタカバ
ー15から離れる方向に回動し、しかる後インナ
カバー16の全体が第8図cの如く回動し、両カ
バー15,16が開位置に至る。
アウタカバー15を逆に開位置から閉じて行く
ことにより、両カバー15,16は第8図c,b
の経過をたどつて、同図aの閉位置に至る。即
ち、カバー本体126が第8図bのようにストツ
パ72に当つて停止した後、可動部127が反時
計方向に回動し、アウタカバー15の側に近づく
(この動作の詳細は、第9図を参照して後にも説
明する)。最後に、第8図aの如くインナカバー
16とアウタカバー15の間の隙間gが最小とな
つたところで、可動部127が停止する。この場
合も、隙間gが0となるように、即ち可動部12
7がアウタカバー15に接触するように可動部を
作動させることもできる。このようにして本例に
おいても、両カバー15,16の閉鎖時に、これ
らの間の隙間を小さく、ないしは無くすことがで
き、その外観を高めることができる。
上述の如く、本例では主としてケーブル68、
そのガイド169,70,71、スプリング6
4,65、ケーブルガイド67及びケーブルスト
ツパ69等が、可動部127がアウタカバー15
に接近又は接触する位置を占めるように、該可動
部127を作動させる作動手段を構成する。
次に、可動ルーフを車体に装着した状態で各カ
バー15,16を開閉するときの動作を説明す
る。
第9図aは両カバー15,16が開位置から閉
位置へ向けて作動しているときの状況を示してい
る。即ち、アウタカバー15が反時計方向に回動
していて、これに伴つてケーブル68が矢印方
向に作動している。このとき、第8図に関連した
説明から判るように、可動部127はカバー本体
126に対して曲折した状態を保ち、インナカバ
ー16の全体が時計方向に回動する。即ち、第1
スプリング64のばね力よりも第2スプリング6
5のばね力の方が大きいため、可動部127は曲
折した状態を保ち、ケーブル68の引張力が解除
されるに従つてカバー本体126が第2スプリン
グ65のばね力で回動する。
カバー本体126は第9図bのようにストツパ
72に当ることによりその回転を停止し、このと
き第2スプリング65のばね力がケーブル68に
作用しなくなる。但し、このスプリング65の時
計方向のばね力はカバー本体126に作用してい
るので、該本体126はストツパ72に圧接して
この姿勢を維持する。
ケーブル68に第2スプリングのばね力が作用
しなくなると、第1スプリング64のばね力が可
動部127に作用し、これにより可動部127が
ピン63を中心として反時計方向に回動する(こ
こまでの動作は、可動ルーフが格納されていると
きの動作においても同じである)。
可動部127は上述のように回動するが、この
とき第9図cに示すようにリヤルーフ3のウイン
ドフレーム30があるため、可動部127は第8
図aの状態にまでは回動せず、バツクウインドウ
フレーム30に当つて停止し、第1スプリング6
4の作用でこの位置に保持される。またケーブル
68は、第9図bの状態からアウタカバー15が
閉位置に至るまでに、さらにL1の距離を変位し
なければならず、しかも可動部127はウインド
フレーム30に当つて停止するので、アウタカバ
ー15が閉位置に至つたとき、ケーブルストツパ
69は、第9図cL3で示す距離だけストツパガイ
ド67から離れる。ここで第9図bの時点から、
可動部127がフレーム30に丁度当つた時まで
にケーブル68が変位する長さをL2とすれば、
L1=L2+L3となり、L2とL3の比率はウインドフ
レーム30の位置を変えることによつて変化す
る。
第9図cの状態からカバー本体126を反時計
方向に回動させるときは、ケーブル68を矢印
方向に引くことにより、先ずストツパガイド67
にケーブルストツパ69が当たり、その後は第8
図を参照して先に説明した動きと変りはない。
以上、本考案の代表的な2つの実施例を説明し
たが、上記構成をさらに各種改変することも可能
である。例えば、上記実施例のように収納アウタ
カバー15を手動で操作する代りに、これをモー
タ又はその他の作動手段で作動させるようにして
もよい。例えば、第3図に示したダンパステー2
0に代えて流体圧作動シリンダを設け、その作動
でアウタカバー15を作動させ、これに連動させ
てインナカバー16を作動させるようにすること
が可能である。また可動ルーフの作動に連動させ
て、インナ及びアウタカバーを作動させるように
構成することもできる。
本考案は、リヤルーフが可撓性シートから成る
可動ルーフ、あるいは全体が可撓性シートから成
る可動ルーフ等の各種形式の可動ルーフを有する
装置にも適用できることは当然である。
効 果 本考案によれば、収納アウタカバーと収納イン
ナカバーを設けることにより、可動ルーフとその
収納部を有する開閉屋根装置を設けた自動車の美
観を向上させることができ、しかも可動ルーフを
格納した状態で収納アウタ及び収納インナカバー
を閉じたとき、両者間にできる隙間を小さく、な
いしは無くすことができ、これによつても自動車
の美観を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図及び第2図は可動ルーフ、収納アウタカ
バー、収納インナカバーの作動状態を説明する部
分断面説明図、第3図は可動ルーフが使用位置を
占め、かつ収納インナカバーと収納アウタカバー
が閉位置を占めたときの自動車の部分破断外観斜
視図、第4図は作動手段の一例を示す分解斜視
図、第5図a,b,c及び第6図のa,bは第4
図に示した作動手段の動作を説明する説明図、第
7図は作動手段の他の実施例を示す分解斜視図、
第8図及び第9図a,b,cは第7図に示した構
成の動作を説明する説明図、第10図は従来の構
成例を示す第1図と同様な説明図、第11図a,
bは収納アウタカバーと収納インナカバーの間に
隙間ができる理由を示す説明図である。 1……開閉屋根装置、4……可動ルーフ、7…
…収納部、10……車体、13……開口、15…
…収納アウタカバー、16……収納インナカバ
ー,26,126……カバー本体、27,127
……可動部。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 車体の上部開口を覆う使用位置から、車体後部
    の収納部へ格納可能な可動ルーフを備えた自動車
    の開閉屋根装置において、 前記収納部の上部を覆う閉位置と、該上部を開
    放する開位置との間を回動可能に、車体に枢支さ
    れた収納アウタカバー及び収納インナカバーを有
    し、前記可動ルーフが使用位置に存するとき、収
    納アウタカバーは該ルーフよりも車外側に位置し
    て収納部の上部を覆い、かつ収納インナカバーは
    車内側に位置して収納部の上部を覆うように各カ
    バーがそれぞれ配置され、収納インナカバーが車
    体に枢支されたカバー本体と、該本体に対して作
    動可能な可動部とを有し、収納インナカバーが閉
    位置に存するとき、前記可動部が収納アウタカバ
    ーに接近又は接触する位置を占めるように、該可
    動部を作動させる作動手段を設けたことを特徴と
    する開閉屋根装置。
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DE19932502C2 (de) * 1999-07-12 2001-06-28 Webasto Vehicle Sys Int Gmbh Abdeckungsvorrichtung für einen Verdeckkasten

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