JPH0644985U - 接合金具 - Google Patents

接合金具

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JPH0644985U
JPH0644985U JP8692292U JP8692292U JPH0644985U JP H0644985 U JPH0644985 U JP H0644985U JP 8692292 U JP8692292 U JP 8692292U JP 8692292 U JP8692292 U JP 8692292U JP H0644985 U JPH0644985 U JP H0644985U
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栄治 山鹿
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ワイケイケイアーキテクチュラルプロダクツ株式会社
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 強度を損なうことなく、電食に強い接合金具
を提供することを目的とする。 【構成】 被接合部材3,5と同種の材料で構成される
と共に、複数の被接合部材3,5にそれぞれ差し込まれ
る複数の接合部22,23と、各接合部22,23のそ
れぞれの両側部間に掛け渡されて接合部22,23同士
を接続固定する一対の接続部材24,24とを備え、各
接合部22,23の両側部には、接続部材24,24を
収容可能な接合方向に延びる凹溝22a,22a,23
a,23aが設けられている接合金具21である。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、例えば、簡易車庫(カーポート)やテラスなどにおいて、支柱と支 柱から延びる梁とを接合する接合金具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
簡易車庫やテラスなどでは、屋根に加わる荷重を梁で受けて、これを支柱から 地盤に導くようになっている。特に、片流れの屋根では、梁と支柱の接合部に大 きな荷重が掛かるため、強度を保持すると共に、現場で組立てられるようにこの 部分を剛性のある接合金具で接合できるようになっている。
【0003】 このような接合金具として、片流れの屋根を持つ簡易車庫に適用した実開昭5 8−181705号公報に記載のものが知られている。この簡易車庫は梁と支柱 とがアルミニウムの中空押出し型材で構成される一方、接合金具が、スチール製 の2本のチャンネル材を略「T」字状に突合せ溶接して構成されている。接合金 具の一端は梁に差し込まれ、他端は支柱に差し込まれた状態で、それぞれ相互に 梁および支柱にボルト止めされて、梁と支柱とが接合できるようになっている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
このような従来の接合金具では、スチール製の接合金具がアルミニウム製の梁 および支柱に差し込まれる構造になっており、接合金具の外面と梁および支柱の 内面とが接触することで、接合金具と梁および支柱との接合が行われている。し たがって、接合部分は異種金属が直接接触する状態となり、特に梁および支柱の 内面はアルマイト仕上げとなっていないので、この部分が電食により腐食し易く なり、強度の低下や固着により分解不能になるおそれがあった。
【0005】 本考案は、このような問題点にかんがみて為されたものであり、強度を損なう ことなく、電食に強い接合金具を提供することをその目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本考案は、被接合部材と同種の金属材料で構成されると 共に、複数の被接合部材にそれぞれ差し込まれる複数の接合部と、各接合部のそ れぞれの側部間に掛け渡されて接合部同士を接続固定する接続部材とを備え、各 接合部の側部には、接続部材を収容可能な接合方向に延びる凹溝が設けられてい る接合金具であることを特徴とする。
【0007】
【作用】
被接合部材に差し込まれる各接合部の側部には、接合方向に延びる凹溝が設け られており、この凹溝に接続部材を収容するようにして、接合部同士を接続固定 することにより、接合金具が構成される。そして、この接合金具の各接合部に、 被接合部材を差し込むようにすれば、被接合部材の内面と接合部の外面の一部と が直接接触して、被接合部材同士が接合される。この場合、接合部は被接合部材 と同種の金属材料で構成されているので、この被接合部材と接合部との接触部間 に電食が起こることがない。一方、接続部材は接合部の凹溝に収容されているの で、被接合部材の内面と接合部とが接触した場合でも、被接合部材の内面と接続 部材とは非接触状態となり、被接合部材と接続部材との間に電食は生じない。ま た、接合部同士は、一対の接続部材によりその両側部で接続固定されるようにな っているので、剛性のある接続部材を用いることにより、十分な強度が保持され る。
【0008】
【実施例】
以下、添付の図面に基いて、本考案の結合金具を簡易車庫の支柱と梁との接合 に適用した場合について説明する。図1に示すように、この簡易車庫1は、前後 方向に弧状の屋根2と、左右一対の支柱3,3と、各支柱3の上端に略L字状の 接合金具21により接合され斜め前上がりに前方に延び屋根2を載置する左右一 対の梁5,5と、支柱3を地盤に定着させる一対の基礎4,4とから構成されて いる。屋根2は、周囲に軒を構成する前枠10、後枠11および両側枠12,1 2と、両側枠12,12間に掛け渡した複数本の母屋6と、母屋6の上に前後枠 10,11間に掛け渡した複数本の垂木7と、前後枠10,11および両側枠1 2,12内において押え部材9により垂木7に固定されている半透明のアクリル 板などで構成された複数枚の屋根ぶき材8とから構成されている。
【0009】 そして、これら簡易車庫1の骨組みを構成する支柱3、梁5、母屋6、垂木7 、押え部材9、前枠10、後枠11および側枠12は、アルミニウムの押出し型 材で構成されており、これらは直接または各種金具を介して相互にねじ止めなど の固着手段により固定され、現場で組み立てられるようになっている。
【0010】 図2ないし図4に示すように、接合金具21は、一方の被接合部材である梁5 が差し込まれる上半部の上部接合部22と、他方の被接合部材である支柱3が差 し込まれる下半部の下部接合部23とを突き合わせ、この上下部接合部22,2 3間に掛け渡した一対の接続プレート24,24で接続固定して、構成されてい る。上下部接合部22,23は、一対のフランジ部22A,22Aと、このフラ ンジ部22A,22Aの外端から奥まった位置間に延びる一対のウェブ部22B ,22Bとから、略中空矩形状の同一断面形状のアルミニウムの中空押出し型材 で構成されている。上下部接合部22,23のフランジ部22A,22Aの外端 は、ウェブ部22B,22Bを越えた位置まで延設されており、これにより上下 部接合部22,23の両側面に、接合方向に延びる凹溝22a,22a,23a ,23aが形成されている。また、上下部接合部22,23の中空内部には、接 続プレート24がボルト止めされる複数個のナットサート25が取り付けられて いる。
【0011】 各接続プレート24は、スチール製等の板材で構成され、上記凹溝22a,2 2a,23a,23aに嵌合するように上下部接合部22,23の突合せ角度に 合わせ、かつ上記凹溝22a,22a,23a,23aに完全に収容されるよう に上記凹溝22a,22a,23a,23aの深さ以下の厚さに形成されている 。各接続プレート24は、突き合わせた上下両接合部22,23のそれぞれの凹 溝22a,22a,23a,23aに掛け渡し状に嵌合された状態で、外側から 固定ボルト26を上下部接合部22,23の中空内部のナットサート25にそれ ぞれねじ込むようにして、上下部接合部22,23に両接続プレート24,24 を固定することにより、上下部接合部22,23が接続固定されて、接合金具2 1が構成されている。なお、この場合、ナットサート25に代えてナット形式の 裏板を用いるようにしてもよい。
【0012】 このようにして組み立てた接合金具21には、図4および図5に示すように、 上部接合部22が梁5の後端部に差し込まれ、下部接合部23が支柱3に上端部 が差し込まれ、この状態で梁5および支柱3は背側からボルト27によりそれぞ れ接合金具21に固定されている(図4参照)。このように梁5と支柱3とが接 合された状態では、接合金具21は梁5および支柱3内に隠蔽され、外部から見 えないようになっている。また、梁5は支柱3より幾分幅狭に形成されていて、 梁5と支柱3との合わせ目は、支柱3の上端部に前方から梁5の後端部が差し込 まれており、この状態で梁5および支柱3は腹側に設けた補強プレート28と共 に、それぞれボルト29により接合金具21に共締めされている。そして、この 補強プレート28はカバープレート30で覆われ、外部から見えないようになっ ている(図5参照)。
【0013】 一方、図5に示すように、接合金具21の上面にはブラケット13を介して前 記後枠11が取り付けられており、後枠11には、垂木7、屋根ぶき材8および 押え部材9のそれぞれの後端部が取り付けられると共に、竪樋14が取り付けら れている。なお、同図中の符号31はボルト29を隠すためのキャップである。
【0014】 以上のように本実施例の接合金具21によれば、上下部接合部22,23を2 枚の接続プレート24,24でボルト止めする接続構造なので、溶接部分などの 材質的に不安定になり易い部分がなく、かつ、接続プレート24の厚みで強度を 調整できて、安定した設計強度を得ることができる。また、上下部接合部22, 23の断面形状が全く同一なので、製造および組立を容易に行え、かつ、組立も ボルト止めなので、工場での組立あるいは現場での組立が自在である。さらに、 接合金具21の主体をなす上下部接合部22,23がアルミニウムの型材で構成 されるので、全体として重量を軽減することができる。しかも、凹溝22a,2 3aにより、梁5および支柱3に差し込んだときに、アルマイト仕上げとなって いる上下部接合部(アルミニウム製)22,23と接続プレート(スチール製) 24とは接触するが、アルマイト仕上げとなっていない梁5および支柱(アルミ ニウム製)3の内面と接続プレート(スチール製)24とは接触しないので、電 食による強度低下や固着が有効に防止される。
【0015】 なお、本実施例では、接合金具の接合部を中空の型材で構成するようにしてい るが、例えば断面「I」字状の型材で構成するようにしてもよし、断面「コ」字 状の型材で構成するようにしてもよい。「コ」字状の型材で構成する場合には、 接続プレートは厚みのある一枚のもので構成する。また、接合部を略円形断面に 形成すれば円柱状の部材を接合することも可能である。さらに、支柱に梁を「Y 」字状に接合するなどの2以上の部材を接合することも可能である。
【0016】
【考案の効果】
以上のように本考案の接合金具によれば、各接合部の両側部に設けられた凹溝 に接続部材が収容されるようにして、接合部同士が接続固定され、かつ被接合部 材と接合部とが同種の金属材料で構成されるようになっているので、被接合部材 の内面と接合部材とが接触することなく接合部の外面が接触し、電食が有効に防 止されて、安定した強度を保持することができる。また、接続部材の厚さや材質 を変更することにより、強度の調整を自在に行い得る効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の簡易車庫の外観を表した斜視図であ
る。
【図2】実施例の接合金具の分解斜視図である。
【図3】接合金具による支柱と梁との接合状態を表した
断面図である。
【図4】接合金具による支柱と梁との接合状態を表した
分解斜視図である。
【図5】接合金具の組立状態を表した裁断側面図であ
る。
【符号の説明】
1 簡易車庫 3 支柱 5 梁 21 接合金具 22 上部接合部 22a 凹溝 23 下部接合部 23a 凹溝 24 接続プレート

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被接合部材(3,5)と同種の金属材料
    で構成されると共に、複数の被接合部材(3,5)にそ
    れぞれ差し込まれる複数の接合部(22,23)と、当
    該各接合部(22,23)のそれぞれの側部間に掛け渡
    されて当該接合部(22,23)同士を接続固定する接
    続部材(24,24)とを備え、前記各接合部(22,
    23)の側部には、前記接続部材(24,24)を収容
    可能な接合方向に延びる凹溝(22a,22a,23
    a,23a)が設けられていることを特徴とする接合金
    具。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08232490A (ja) * 1996-02-14 1996-09-10 Shin Nikkei Co Ltd カーポート及びその製造方法
KR100454155B1 (ko) * 2001-06-20 2004-10-26 신닛뽄세이테쯔 카부시키카이샤 박판 경량 형강에 의한 건축물의 조립 방법
JP2013007259A (ja) * 2012-10-10 2013-01-10 Sankyotateyama Inc 建築構造体

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