JPH0342208Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、一対の片流れカーポートの屋根の上
端側を互いに突合せて連結するための片流れカー
ポートの連棟連結装置に関する。

〔従来の技術〕

従来、この種の一対の片流れカーポートの屋根
上端側を互いに突合せて連結する場合、上記屋根
の上端同士を互いに単に連結金具等で連結するだ
けであつた。

〔解決すべき問題点〕

上述した従来の連結方法では、屋根の上端同士
を単に連結金具等で連結するだけなので、強固な
連結がなされないと共に、屋根上端同士を正確に
位置合せして連結することが困難であるという欠
点があつた。また、屋根上端の当接部分から雨水
が漏れ易いといつた欠点もあつた。

〔問題点の解決手段〕

上記従来の問題点を解決する本考案は、一対の
片流れカーポートの屋根上端側を互いに突合せて
連結してなる片流れカーポートの連棟連結装置に
おいて、屋根枠体に屋根パネルを張設してなる屋
根の下面に沿つて支柱を設け、相対向する屋根の
上側枠を互いに当接し、前記上側枠の長手方向に
連続するジヨイント枠を被せて連結し、前記ジヨ
イント枠は、互いに突合された上側枠の上部を覆
う幅を有する長尺材にてなり、前記支柱の端部
を、前記屋根上端あるいはその近傍まで延長し、
支柱の端部同士を連結金具を介して連結し、か
つ、前記連結金具は、前記支柱端部に下方から嵌
合するために断面コ字形にて形成されると共に、
支柱の端部同士を相互に連結できる長さを有して
形成されることを特徴とする。

〔実施例〕

以下、本考案について好適な実施例を示す図面
を参照して詳細に説明する。

まず、本考案の一実施例に係る連棟連結装置に
よつて連結を行う片流れカーポートの全体構成を
第１図及び第２図を用いて説明する。第１図は上
記実施例に係る片流れカーポートの外観斜視図、
第２図はその側面図である。

片流れカーポートは、図示の如く片流れ屋根３
０を所定間隔で立設した支柱１により、水平状態
から少し傾斜させて支持した構成より成る。支柱
１は、第２図に示すように片流れ屋根３０を支承
する主柱２とその主柱２を補強する補助柱３によ
つて構成されている。主柱２は設置面から垂直に
起立して延びる下部６と、下部６から屈曲して水
平方向に延び上記片流れ屋根３０の下面に沿う形
状の上部５から成る。また、補助柱３は上記主柱
２の下部６と上部５に夫々対応する下部８と上部
７を有して成り、主柱２の内方側に沿つて適宜箇
所を連結部材４を介して連結され、主柱２に対し
間隔をあけて一体的に設けられている。そして、
支柱１はその主柱２と補助柱３の夫々の下部６，
８の下端を図示の如く埋設することにより、第２
図に示す状態で立設される。

片流れ屋根３０は、上側枠３３、下側枠３４、
左右の側枠３５及び中間横桟３６と中間縦桟３７
を組んで成る屋根枠体３２上に、屋根パネル３１
を張設した構造である。そして、この片流れ屋根
３０は、支柱１の主柱２の上部５上に沿つて支持
されている。なお、主柱２の先端と設置面の間に
は図示の如くサポート９が連結されている。

上記片流れカーポートは、以上のように片流れ
屋根３０を支柱１で支持することにより、片流れ
屋根３０の下方に自動車を収納しうるスペースを
形成したものである。なお、上記主柱２、補助柱
３及び屋根枠体３２を構成する各部材、夫々アル
ミ等の押出し成形により形成されている。

さて、本考案の連棟連結装置は、上記のように
構成される一対の片流れカーポートを、その片流
れ屋根３０の上端側に位置する上側枠３３を互い
に突合せた状態で連結するためのものであり、以
下本実施例の連棟連結装置について詳述する。

第３図は、一対の片流れカーポートを片流れ屋
根３０の上側枠３３の部分を互いに突合せて、本
実施例の連棟連結装置１０によつて連結した状態
を示す側面図、第４図は第１図の連結部分の詳細
を示す部分断面図、第５図は第４図のＡ−Ａ線に
おける断面図である。

ここで、主柱２の端部は、第４図に示す如く片
流れ屋根３０の上側枠３３近傍まで延びて位置し
ており、その主柱２の端部上面に片流れ屋根３０
の上側枠３３が突出連結部４０を介して連結支持
されている。そして、片流れカーポートは、その
屋根枠体３２の上側枠３３の端部を互いに突合せ
た状態で互いに対向している。

本実施例の連棟連結装置１０は、上記の互いに
突合う上側枠３３を相互に連結するジヨイント枠
１１と、互いに対向して位置する主柱２の端部を
相互に連結する連結金具１２とから成る。

ジヨイント枠１１は、上側枠３３の長手方向に
連続して延び、かつ互いに突合う上側枠３３の上
部を同時に覆うことのできる幅を有する長尺材よ
り成る。また、その長手方向両側には、上記上側
枠３３を両側から挟み込む側片１１ａが形成され
ている。そして、このジヨイント枠１１は、図示
の如く両上側枠３３の上部に被せた状態で載置さ
れ、止めネジ１５によつて上側枠３３上部に固定
連結されている。

連結金具１２は、第５図に示す如く断面コ字形
に形成され、かつ上記主柱２に嵌合し得る幅と互
いに対向して位置する主柱２の端部同士を相互に
連結できる長さを有する。この連結金具１２は、
第４図及び第５図に示す如く主柱２に下方から嵌
合され、連結金具１２と主柱２を貫通して設けら
れたボルト１６によつて主柱２端部側面で固定連
結されている。

なお、上側枠３３と共に屋根枠体３２を形成す
る中間縦桟３７は、その端部を上側枠３３の突出
連結部４０上に載置した状態で上側枠３３に連結
されている。

以上のように、本実施例の連棟連結装置１０
は、ジヨイント枠１１で片流れ屋根３０の上側枠
３３を相互に連結し、かつ連結金具１２で対向す
る主柱２の端部を相互に連結することにより、片
流れカーポートを第３図に示す如く互いにつなぎ
合わせるものである。

そして、本実施例の連棟連結装置によれば、片
流れ屋根３０の上側枠３３と主柱２端部の二箇所
を夫々ジヨイント枠１１と連結金具１２で連結す
ることから、片流れカーポート同士を強固に連結
することができるものである。また、断面コ字形
の連結金具１２を対向して位置する主柱２の双方
に嵌合して連結するので、位置ずれのない正確な
連結ができ、かつ主柱２端部間の間隔を覆い隠す
ことができる。さらに、ジヨイント枠１１は、上
述したように互いに突合せた上側枠３３を上部か
ら覆つた状態で連結されているので、上側枠３３
同士の当接部分から雨水が漏れるのを防止でき
る。

なお、上記本実施例のジヨイント枠１１は、両
側に上側枠３３の上端部を両側から挟み込む形状
の側片１１ａを備えているので、上側枠３３相互
の連結をより強固に行うことができるものであ
る。

〔考案の効果〕

以上述べた如く本考案は、屋根の上側枠と支柱
端部の二箇所を夫々ジヨイント枠と連結金具で連
結するので、片流れカーポート同士を極めて強固
に連結することができる。

また、断面コ字形の連結金具を支柱端部に嵌合
させて連結するので、位置ずれのない正確な連結
が行えると共に、支柱端部相互間の隙間を覆い隠
すことができる。

さらに、互いに当接する上側枠に上側枠の長手
方向に連続するジヨイント枠をかぶせて連結する
ので、上側枠の当接部分から雨水が漏れるのを確
実に防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の連棟連結装置によつて連結す
る片流れカーポートの外観斜視図、第２図は第１
図に示す片流れカーポートの側面図、第３図は本
考案の一実施例に係る連棟連結装置により片流れ
カーポートを連結した状態の側面図、第４図は本
考案の一実施例に係る連棟連結装置による連結部
分の部分拡大図、第５図は第４図のＡ−Ａ線にお
ける断面図。 １……支柱、２……主柱、３……補助柱、１０
……連棟連結装置、１１……ジヨイント枠、１２
……連結金具、１５……止めネジ、１６……ボル
ト、３０……片流れ屋根、３２……屋根枠体、３
３……上側枠。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 一対の片流れカーポートの屋根の上端側を互い
   に突き合せて連結してなる下記要件を備えたこと
   を特徴とする片流れカーポートの連棟連結装置。 (イ) 屋根枠体に屋根パネルを張設してなる屋根の
   下面に沿つて支柱を設ける。 (ロ) 相対向する屋根の上側枠を互いに当接し、前
   記上側枠の長手方向に連続するジヨイント枠を
   被せて連結する。 (ハ) 前記ジヨイント枠は、互いに突合された上側
   枠の上部を覆う幅を有する長尺材にてなる。 (ニ) 前記支柱の端部を、前記屋根上端あるいはそ
   の近傍まで延長し、支柱の端部同士を連結金具
   を介して連結する。 (ホ) 前記連結金具は、前記支柱端部に下方から嵌
   合するために断面コ字形にて形成さされると共
   に、支柱の端部同士を相互に連結できる長さを
   有して形成される。