JPH0643630A - 酸分解性化合物及びそれを含有するポジ型感放射線性レジスト組成物 - Google Patents

酸分解性化合物及びそれを含有するポジ型感放射線性レジスト組成物

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JPH0643630A
JPH0643630A JP3150945A JP15094591A JPH0643630A JP H0643630 A JPH0643630 A JP H0643630A JP 3150945 A JP3150945 A JP 3150945A JP 15094591 A JP15094591 A JP 15094591A JP H0643630 A JPH0643630 A JP H0643630A
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acid
radiation
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alkali
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JP3150945A
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Takao Koyanagi
敬夫 小柳
Shinichi Umeda
真一 梅田
Tomoyuki Kitaori
智之 北折
Masanori Fukunaga
誠規 福永
Kotaro Nagasawa
孝太郎 長澤
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Nippon Kayaku Co Ltd
Original Assignee
Nippon Kayaku Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】アルカリ可溶性樹脂、放射線照射により酸を発
生する化合物及び発生した酸により分解する下記式 【化1】 (式においてR1 〜R4 は水素原子又は炭素数1〜5の
アルキル基を示す。)の酸分解性化合物を含有するポジ
型感放射線性レジスト組成物を溶媒に溶解して感光液と
する。この感光液をシリコンウェハーもしくはクロム蒸
着板のような基板上に塗布し、次に70から120℃の
温度でベークすることにより乾燥させた後、遠紫外線、
電子線等の放射線を照射し、更に70から130℃の温
度で加熱し、次いでアルカリ水溶液で現像処理すること
により転写パタ−ンを得る。 【効果】本発明のポジ型感放射線性レジスト組成物は、
放射線に対する感度が高く、転写されたパターンは、膨
潤がなく解像度に極めて優れ、さらにドライエッチング
耐性及び耐熱性等にも優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、酸分解性化合物および
それを含有するアルカリ現像可能なポジ型感放射線性レ
ジスト組成物に関するものであり、さらに詳しくは、I
CやLSI等の半導体集積回路及びマスクの製造の際に
用いられる、遠紫外線、電子線、X線等の放射線に感応
し、感度、残膜率、解像性のバランスのよい、耐熱性、
耐ドライエッチング性に優れた微細加工用アルカリ現像
可能なポジ型感放射線性レジスト組成物に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体集積回路等の製造において
は、シリコンウェハー等の基板の上にレジストを塗布
し、マスクを通して放射線を照射し、さらに現像するこ
とで微細パターンを形成、次いでパターン部以外の基板
部分を、エッチングすることが行われている。近年、集
積回路の高性能化及び信頼性向上を図るため、素子の高
密度化の要請が高まってきている。現行のレジストとし
ては、ポジ型レジストとネガ型レジストが知られてい
る。
【0003】遠紫外線、電子線、X線等の放射線に感応
するネガ型レジスト組成物としてはポリスチレンを幹ポ
リマーとしたクロルメチル化ポリスチレンあるいはクロ
ル化ポリメチルスチレンを含む樹脂組成物が公知であ
る。解像度を上げるためには一般にアルカリ水溶液によ
る現像処理が有利であるが、これらの組成物は高感度で
かつドライエッチング耐性に優れるが、有機溶剤による
現像処理を行うため膨潤の影響で転写パターンがゆがん
だり、膜の剥離により解像度が劣るという欠点を有して
いる。
【0004】またポジ型レジスト組成物としては、ポリ
メチルメタクリレートや、ポリオレフィンスルホンが公
知であるが、前者は解像度が優れているものの感度が非
常に低く、後者は感度は高いがドライエッチングができ
ないという欠点を有している。又米国特許第4339522 号
及びChemische Berichte 92, 130(1959)に開示されてい
るメルドラム酸やジメドン等のオキシジアゾ化合物をポ
ジ型レジスト組成物として利用する試みもなされてい
る。これらの組成物は、アルカリ現像型で解像度が良く
ドライエッチング耐性も問題はないが、熱的負荷に対し
て不安定でありプリベークの間に昇華してかなりの量が
失われてしまうという欠点がある。
【0005】一方、アルカリ可溶性樹脂としてポリビニ
ルフェノール樹脂のヒドロキシ基を部分的に第三ブトキ
シカルボニル基(以下tBOC基という)で置換した化
合物と、放射線照射により酸を発生する化合物(以下酸
発生剤という)とからなるポジ型レジスト組成物及び、
ポリビニル安息香酸第三ブチルエステル樹脂と酸発生剤
とからなるポジ型レジスト組成物が知られている(Proc
eedings SPIE, 1086,11(1989))。前者の組成物におい
て、tBOC基は発生した酸により効率よく脱離するこ
とが公知であるが、放射線照射部と未照射部でのアルカ
リ現像液に対する溶解速度差がつきにくく解像度が劣る
という欠点を有している。又後者の組成物においてポリ
ビニル安息香酸第三ブチルエステルは、発生した酸によ
って分解しポリビニル安息香酸を生成するがその分解速
度は一般に遅く、その結果感度を上げにくいという欠点
を有している。
【0006】他方、アルカリ可溶性樹脂としてノボラッ
ク樹脂、酸分解性化合物としてアセタール樹脂及び酸発
生剤とからなるポジ型レジスト組成物が知られている
(Proceedings SPIE, 1262, 378(1991) )。アセタール
樹脂は発生した酸により分解しノボラック樹脂のアルカ
リ溶解性を増すが放射線照射部と未照射部でのアルカリ
現像液に対する溶解速度差がつきにくく解像度が劣ると
いう欠点を有している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】遠紫外線、電子線及び
X線等の放射線に感応し、感度、残膜率、解像性のバラ
ンスのよい耐熱性、耐ドライエッチング性に優れた微細
加工用アルカリ現像可能なポジ型感放射線性レジスト組
成物の開発が求められている。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、前記した
ような課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果本発明に
到ったものである。すなわち本発明は、式(1)
【0009】
【化2】 (式(1)中、R1 、R2 、R3 、R4 はそれぞれ独立
に水素原子又は炭素数1から5のアルキル基を示す。)
で示される酸分解性化合物及びそれを含有するポジ型感
放射線性レジスト組成物を提供することにある。
【0010】以下に本発明の酸分解性化合物及びそれを
含有するポジ型感放射線性レジスト組成物について詳細
に説明する。
【0011】本発明のポジ型感放射線性レジスト組成物
の成分として前記(1)式で示される酸分解性化合物
は、アルカリ可溶性樹脂のアルカリ現像液に対する溶解
速度を低下させる機能を有しているが、放射線の照射に
よって酸発生剤から発生した酸により容易に分解し一般
にpH指示薬として公知の化合物であるフェノールフタ
レイン誘導体の構造に変化する。またこれらの構造はア
ルカリ現像液に接触することによりさらに芳香族カルボ
ン酸を生成し現像液に対する溶解性が高まる(下記反応
式を参照)。 反応式
【0012】
【化3】
【0013】これにより放射線照射部と未照射部でのア
ルカリ現像液に対する溶解速度差が大きくなり、コント
ラストの高い転写パターンを得られることになる。本発
明の式(1)で示される酸分解性化合物は一般に次の方
法で合成される。即ち式(2)
【0014】
【化4】
【0015】(式(2)中、R1 、R2 、R3 、R4
それぞれ独立に水素原子又は炭素数1から5のアルキル
基を示す。)で示される化合物1当量と式(3)
【0016】
【化5】
【0017】で示されるジ−第3ブチル−ジ−カ−ボネ
−ト1.5乃至2.2当量をテトラヒドロフラン、エ−
テル、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトン、ベ
ンゼン、トルエン等の脱水した有機溶媒に溶解し、次い
でこの溶液にトリエチルアミン、ピリジン、ジメチルア
ニリン、ジエチルアニリン、炭酸ナトリウム、炭酸カリ
ウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の塩基
を1乃至3当量添加し、40乃至80℃の温度で3乃至
10時間反応させることによって本発明の式(1)の酸
分解性化合物をえる事が出来る。
【0018】次に式(1)で示される化合物の具体例を
例示すると、 (1−1) 3,3−ビス(4−第三ブトキシカルボニ
ルオキシフェニル)−フタリド (1−2) 3,3−ビス(4−第三ブトキシカルボニ
ルオキシ−3−イソプロピル−6−メチルフェニル)−
フタリド (1−3) 3,3−ビス(4−第三ブトキシカルボニ
ルオキシ−3−メチルフェニル)−フタリド (1−4) 3,3−ビス(4−第三ブトキシカルボニ
ルオキシ−2,3−ジメチルフェニル)−フタリド (1−5) 3,3−ビス(4−第三ブトキシカルボニ
ルオキシ−3,5−ジメチルフェニル)−フタリド (1−6) 3,3−ビス(4−第三ブトキシカルボニ
ルオキシ−3,5−ジエチルフェニル)−フタリド
【0019】(1−7) 3,3−ビス(4−第三ブト
キシカルボニルオキシ−2,6−ジメチルフェニル)−
フタリド (1−8) 3,3−ビス(4−第三ブトキシカルボニ
ルオキシ−2,6−ジエチルフェニル)−フタリド (1−9) 3,3−ビス(4−第三ブトキシカルボニ
ルオキシフェニル)−6−メチルフタリド (1−10) 3,3−ビス(4−第三ブトキシカルボ
ニルオキシフェニル)−7−エチルフタリド (1−11) 3,3−ビス(4−第三ブトキシカルボ
ニルオキシフェニル)−6−プロピルフタリド (1−12) 3,3−ビス(4−第三ブトキシカルボ
ニルオキシフェニル)−5,6−ジメチルフタリド (1−13) 3,3−ビス(4−第三ブトキシカルボ
ニルオキシ−3−イソアミルフェニル)−フタリド
【0020】等が挙げられるが、本発明はこれらに限定
されるものではない。またこれらの酸分解性化合物は、
単独であるいは2種以上を併用して使用することができ
る。
【0021】本発明のポジ型感放射線性レジスト組成物
にはアルカリ可溶性樹脂が用いられるが、アルカリ可溶
性樹脂の具体例としては、フェノールノボラック樹脂、
クレゾールノボラック樹脂、ポリビニルフェノール、
(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸共重合
体、スチレン−マレイン酸共重合体等が挙げられるが、
その他アルカリに可溶で、式(1)で示される酸分解性
化合物と相溶性のあるものはすべて用いることができ
る。
【0022】本発明のポジ型感放射線性レジスト組成物
には放射線の照射時に酸を形成又は放出する酸発生剤が
用いられるが、そのような発生剤の具体例としては、ジ
アゾニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニウム塩、ホス
ホニウム塩、セレノニウム塩、アルソニウム塩、メタロ
セン錯体、ハロゲン化合物及びスルホン酸エステル化物
が挙げられる。これらの化合物の具体例としては、Jour
nal of PhotopolymerScience and Technology, 2(2),
(1989)の283 ページから284 ページにかけて光酸発生剤
として記載されているが、放射線照射により酸を発生す
る化合物ならばこれらに限定されることなく用いること
ができる。これらの化合物は混合して使用してもよい。
【0023】本発明において各成分の含有割合は、全固
形分を100重量部としたとき、アルカリ可溶性樹脂
は、60から90重量部、好ましくは65から85重量
部又式(1)で示される化合物は、5から40重量部、
好ましくは10から30重量部又酸発生剤は、0.5か
ら15重量部、好ましくは1.0から10重量部含有さ
せることが望ましい。上記の範囲を逸脱すると感度、パ
ターン形状、解像度、アルカリ溶解性及び耐ドライエッ
チング性に悪影響をもたらすので好ましくない。
【0024】本発明のポジ型感放射線性レジスト組成物
は、通常前記各成分を有機溶剤に溶解して感光液の形で
用いられる。この際用いられる有機溶剤としては、エチ
ルセロソルブアセテート、メチルセロソルブアセテー
ト、プロピレングリコールメチルエーテルアセテート、
(メトキシプロピル)アセテート、ジエチレングリコー
ルモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチ
ルエーテル、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブ
チルアセテート、アミルアセテート、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、メチ
ルラクテート、エチルラクテート、ブチルラクテート等
を挙げることができる。これらは、単独で用いてもよい
し、2種以上混合してもよい。
【0025】本発明のポジ型感放射線性レジスト組成物
は、さらに用途に応じて、分光増感剤、可塑剤、光変色
剤、染料、密着向上剤、界面活性剤等の添加剤を添加す
ることができる。
【0026】次に、このようにして得られた組成物を用
いて微細パターンを形成する方法について説明する。本
発明の組成物の全固形分を前記したような溶媒に、濃度
が5から60%、好ましくは10から40%となるよう
に溶解し、必要に応じて前記の添加剤を加えた後濾過を
行い不溶物を取り除き感光液とする。この感光液をまず
シリコンウェハーもしくはクロム蒸着板のような基板上
に、スピンナー等で塗布し均一の膜を得、次にこれを7
0から120℃、好ましくは80から110℃の温度で
ベークすることにより塗膜を乾燥させた後、紫外線、電
子線、X線等の放射線を照射し、さらに70から130
℃、好ましくは80から120℃の温度で加熱し、増感
反応処理を施し、次いで適度な濃度のアルカリ水溶液で
現像処理することにより基板上に微細なパターンを転写
することができる。
【0027】放射線照射後の加熱処理は、ポジ型感放射
線レジスト組成物の感度を増感するための処理であり、
本発明の目的を達成するためには必要不可欠である。こ
の処理温度が70℃未満では実用的な感度を得られず、
130℃を越えると転写パターンが細り良好なパターン
が得られなくなる。本発明のポジ型感放射線性レジスト
組成物に用いられるアルカリ現像液としてはテトラメチ
ルアンモニウムハイドロオキサイド、トリエチルアミ
ン、トリエタノールアミン等の有機アルカリ水溶液、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭
酸カリウム等の無機アルカリ水溶液を用いることができ
るが、集積回路製造プロセスにおいては、有機アルカリ
水溶液を使用することが望ましい。
【0028】本発明のポジ型感放射線性レジスト組成物
は、放射線に対する感度が高く、転写されたパターン
は、膨潤がなく解像度に極めて優れ、さらにドライエッ
チング耐性及び耐熱性にも極めて優れている。
【0029】
【実施例】実施例によって本発明をさらに具体的に説明
するが、本発明がこれらの実施例のみに限定されるもの
ではない。
【0030】実施例1 3,3−ビス(4−第三ブトキシカルボニルオキシフェ
ニル)−フタリドの合成 3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−フタリド
(慣用名:フェノールフタレイン) 5.0g(15.
7mmol)及びジ−第三ブチル−ジ−カーボネート
6.85g(31.4mmol)をテトラヒドロフラン
50mlに溶解させた。次いでこの溶液にトリエチル
アミン 3.54g(35mmol)を加えた後50〜
60℃の温度で5時間反応させた。反応液を室温まで冷
却し、これを水中に投入した。デカンテーションによっ
て水を大部分除去した後、油状の残留物をエーテルに溶
解させた。これを1規定の水酸化ナトリウム水溶液によ
って水層が着色しなくなるまで洗浄した。エーテル層を
分液し、これを無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過
後減圧留去した。次いで少量のメタノールを加えて冷却
すると白色の結晶が析出した。これを濾取しメタノール
で洗浄し真空乾燥させて目的物を得た。
【0031】次にこのものの分析データを示す。 (イ) 融点 157.5〜159℃ (分解) (ロ) Mass(*1) (M+1)/e=519 (ハ) NMR(*2) 1.53ppm 18H 7〜8 ppm 12H (ニ) UV(*3) λmax 283nm,275nm
【0032】*1 Massは質量スペクトルの略記。
化学イオン化法により測定し(M+1)イオンを検出。
以下の実施例でも同じ。 *2 NMRはプロトン核磁気共鳴スペクトルの略記。
CDCl3 溶媒。テトラメチルシラン標準。以下の実施
例でも同じ。 *3 UVは電子スペクトルの略記。エタノール溶媒。
以下の実施例でも同じ。
【0033】実施例2 3,3−ビス(4−第三ブトキシカルボニルオキシ−3
−イソプロピル−6−メチル)−フタリドの合成 3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−イソプロピル−6
−メチル)−フタリド(慣用名:チモールフタレイン)
4.31g(10.0mmol)及びジ−第三ブチル
−ジ−カーボネート 4.81g(22.0mmol)
をテトラヒドロフラン 50mlに溶解させた。次いで
この溶液にトリエチルアミン 2.68g(26.5m
mol)を加えた後加熱し10時間リフラックスさせ
た。その後反応液を減圧し溶媒を大部分留去させ室温に
冷却した。油状の残留物をトルエンに溶解し、これを1
規定の水酸化ナトリウム溶液によって水層が着色しなく
なるまで洗浄した。トルエン層を分液し、これを無水硫
酸マグネシウムで乾燥させ、濾過後トルエンを減圧留去
した。次いで少量のヘキサンを添加して冷却すると白色
の結晶が析出した。これを濾取し少量のメタノールで洗
浄し真空乾燥して目的物を得た。
【0034】次にこのものの分析データを示す。 (イ) 融点 164〜165℃ (分解) (ロ) Mass (M+1)/e=631 (ハ) NMR 0.83〜1.33 ppm 12H 1.55 ppm 18H 2.06 ppm 6H 2.66〜3.33 ppm 2H 6.77〜8.17 ppm 8H (ニ) UV λmax 278nm
【0035】実施例3〜13 以下、実施例1の方法に準じて表1及び表2の名称の欄
に示される化合物を合成した。又実施例1における方法
に準じて得られた化合物の質量スペクトルを測定した。
【0036】
【0037】
【0038】実施例14 重量平均分子量10,000のm,p−クレゾールノボ
ラック樹脂78.7重量部、酸発生剤としてトリフェニ
ルスルホニウム−トリフルオロメタンスルホン酸塩1.
7重量部及び本発明の酸分解性化合物として前記(1−
2)の化合物19.6重量部を濃度が24%となるよう
に(1−メトキシ−2−プロピル)−アセテートに溶解
し、得られた溶液を孔径0.2μmのメンブランフィル
ターを用いて加圧濾過することにより感光液を得た。
【0039】次にこのようにして得られた感光液を、公
知の方法で表面処理を行ったクロム蒸着基板上に4,0
00rpmで30秒間回転塗布し、表面温度90℃のホ
ットプレート上で60秒間乾燥することにより、膜厚
1.0μmのレジスト層を得た。次いでこのレジスト層
に、エリオニクス(株)製ELS−3300電子線描画
装置を用いて加速電圧20kVで1.3μC/cm2
エネルギーの電子線を照射した後、表面温度105℃の
ホットプレート上で300秒間加熱増感反応を行い、濃
度2.38重量%のテトラメチルアンモニウムハイドロ
オキサイド水溶液に90秒間浸漬することにより、電子
線照射部を溶解除去してパターンを得た。この転写パタ
ーンは95%以上の残膜を有し断面形状は矩形であっ
た。またその最小線幅は、0.3μmの解像度を有して
いることが確認された。
【0040】実施例15 重量平均分子量20,000のスチレン−マレイン酸モ
ノメチルエステル共重合体65.0重量部、酸発生剤と
してジフェニルヨードニウム−トリフルオロメタンスル
ホン酸塩1.0重量部及び本発明の酸分解性化合物とし
て前記(1−6)の化合物30重量部を濃度が20%と
なるようにエチルセロソルブアセテートに溶解し、得ら
れた溶液を孔径0.2μmのメンブランフィルターを用
いて加圧濾過することにより感光液を得た。
【0041】次にこのようにして得られた感光液を、公
知の方法で表面処理を行ったシリコン基板上に4,00
0rpmで30秒間回転塗布し、表面温度80℃のホッ
トプレート上で60秒間乾燥することにより、膜厚1.
0μmのレジスト層を得た。次いでこのレジスト層に、
パターンの描かれたマスクを介して波長250nmの紫
外線を照射した後、表面温度80℃のホットプレート上
で300秒間加熱増感反応を行い、濃度2.38重量%
のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液
に60秒間浸漬することにより、紫外線照射部を溶解除
去してパターンを得た。この転写パターンは90%以上
の残膜を有し断面形状は矩形であった。またその最小線
幅は、0.35μmの解像度を有していることが確認さ
れた。この転写パタ−ンについて並行平板型ドライエッ
チング装置を用いて高周波出力350Wで四フッカ炭素
による反応性イオンエッチングに対する耐性を試験した
ところ、酸化シリコンのエッチング速度が1200A/
minであるのに対し、本発明の組成物から得られた転
写パタ−ンは580A/minと半分以下のエッチング
速度であり、極めて高いドライエッチング耐性を示し
た。
【0042】実施例16 重量平均分子量25,000のポリビニルフェノール8
5重量部、酸発生剤として9,10−ジエトキシアント
ラセン−2−スルホン酸、p−ニトロベンジルエステル
5重量部及び本発明の酸分解性化合物として前記(1−
13)の化合物10重量部を濃度が20%となるように
ジエチレングリコールジメチルエーテルに溶解し、得ら
れた溶液を孔径0.2μmのメンブランフィルターを用
いて加圧濾過することにより感光液を得た。
【0043】次にこのようにして得られた感光液を、公
知の方法で表面処理を行ったシリコン基板上に4,00
0rpmで30秒間回転塗布し、表面温度110℃のホ
ットプレート上で60秒間乾燥することにより、膜厚
1.0μmのレジスト層を得た。次いでこのレジスト層
に、パターンの描かれたマスクを介して波長365nm
の紫外線を照射した後、表面温度80℃のホットプレー
ト上で600秒間加熱増感反応を行い、濃度1.0重量
%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶
液に60秒間浸漬することにより、紫外線照射部を溶解
除去してパターンを得た。この転写パターンは90%以
上の残膜を有し断面形状は矩形であった。またその最小
線幅は、0.40μmの解像度を有していることが確認
された。
【0044】
【発明の効果】本発明の酸分解性化合物は、放射線照射
により放出された酸により容易に分解し、これを用いた
ポジ型感放射線性レジスト組成物は、放射線に対する感
度が高く、基板に転写されたパターンは膨潤がなく解像
度が極めて優れ、さらにドライエッチング耐性及び耐熱
性に極めて優れているので半導体集積回路の製造に極め
て有用である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式(1) 【化1】 (式(1)中、R1 、R2 、R3 、R4 はそれぞれ独立
    に水素原子又は炭素数1から5のアルキル基を示す。)
    で示される酸分解性化合物。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の式(1)の酸分解性化
    合物を含有することを特徴とするポジ型感放射線性レジ
    スト組成物。
JP3150945A 1991-05-28 1991-05-28 酸分解性化合物及びそれを含有するポジ型感放射線性レジスト組成物 Pending JPH0643630A (ja)

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