JPH05262699A - 酸に対して不安定な保護基を有する化合物、およびこの化合物を用いて製造したポジ型放射線感応性混合物 - Google Patents

酸に対して不安定な保護基を有する化合物、およびこの化合物を用いて製造したポジ型放射線感応性混合物

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JPH05262699A
JPH05262699A JP4221916A JP22191692A JPH05262699A JP H05262699 A JPH05262699 A JP H05262699A JP 4221916 A JP4221916 A JP 4221916A JP 22191692 A JP22191692 A JP 22191692A JP H05262699 A JPH05262699 A JP H05262699A
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JP4221916A
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Ivan Cabrera
イバン、カブレラ
Walter Spiess
ワルター、シュピース
Georg Pawlowski
ゲオルク、パウロウスキー
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Hoechst AG
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Hoechst AG
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    • G03F7/0045Photosensitive materials with organic non-macromolecular light-sensitive compounds not otherwise provided for, e.g. dissolution inhibitors
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    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
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    • C07C69/96Esters of carbonic or haloformic acids
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 酸に対して不安定な保護基を有する化合物、
その製造方法および溶解防止剤としてこの化合物を含む
ポジ型放射線感応性混合物、および、これらの化合物で
製造したフォトレジスト、電子部品および印刷版ならび
にケミカルミリングにも適した記録材料を提供する。 【構成】 一般式I、例えば式1の化合物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】本発明は、酸に対して不安定な保護基を有
する化合物、その製造方法および溶解防止剤としてこの
化合物を含むポジ型放射線感応性混合物に関する。ま
た、本発明は、これらの化合物で製造した、フォトレジ
スト、電子部品および印刷版ならびにケミカルミリング
にも適した記録材料に関する。
【0002】微小電子部品の工業的製造には、現在多く
のリソグラフィー技術が使用されており、それぞれの場
合に、そこに使用されるフォトレジスト混合物に様々な
要求がなされている。436nmの波長の放射線を使用す
るg−線リソグラフィーでは、従来のジアゾナフトキノ
ン/ノボラックフォトレジストが一般的に使用されてい
る。最近開発されたi−線リソグラフィーでは、365
nmの波長の放射線が使用されている。この技術により、
解像度が0.5μm まで改良された原画マスクの精確な
画像を得ることができる。相移行マスク技術の様なより
最近の技術では、約0.35μm までの、あるいはそれ
より微細な構造まで再現できる。将来は「UV−2」フ
ォトレジストにより解像度をさらに高くすることがこと
ができるであろう。ここでは2つの異なった技術、すな
わちUV−2広帯域放射(240〜260nm)およびK
rFエキシマレーザー(248nm) による照射がある。
【0003】上記のことから了解されるように、解像度
の限界は使用する放射線の波長により決定される。構造
的寸法が益々小さくなり、特にマイクロチップでは半ミ
クロン領域まで達しているので、リソグラフィー技術の
修正が必要とされている。ここでは、波長が短いため
に、高エネルギーUV放射線、電子線またはX線が特に
好適である。特定の場合に使用される放射線感応性混合
物の必要条件は、C.G.ウイルソン「有機レジスト材
料−理論と化学」(マイクロリソグラフィー入門、理
論、材料、および処理、編集者L.F.トムプソン、
C.G.ウイルソン、M.J.ボウデン、ACS Sym
p. Ser., 219、87(1983)、アメリカン ケ
ミカル ソサエティー、ワシントン)にまとめられてい
る。従って、特に中UVリソグラフィー、深UVリソグ
ラフィー、電子リソグラフィーおよびX線リソグラフィ
ーの様な最新の技術に使用でき、さらに、好ましくは広
いスペクトル領域で感応性があり、従って従来のUVリ
ソグラフィーにも使用できる放射線感応性混合物に対す
る需要が増加している。
【0004】放射線感応性記録材料の製造によく使用さ
れるポジ型放射線感応性混合物は、o−キノンジアジド
誘導体および水性アルカリ溶液、例えばノボラックまた
はポリヒドロキシスチレンに可溶な結合剤を含む。しか
し、これらの記録材料の、UV放射線、特に高エネルギ
ー短波長放射線、例えば248nmの波長を有するKrF
−エキシマレーザーの光、あるいは電子線に対する感度
は不十分である。
【0005】活性線放射線の作用により光反応開始剤が
酸を発生するポジ型放射線感応性混合物は感度が優れて
いる。続く反応で、この酸が酸により開裂し得る物質を
開裂させ、それによってその物質が水性アルカリ現像剤
に可溶になる。
【0006】フェノール性OH基を有する化合物もte
rt.−ブトキシカルボニル基により「マスク」できる
ことが分かっている。酸がこの誘導体をフェノール性出
発化合物、二酸化炭素およびイソブテンに開裂する。そ
の様な化合物も感光性溶解防止剤として利用できる。
【0007】酸により開裂し得る溶解防止剤を含む放射
線感応性混合物は、照射により酸を発生する少量の化合
物を必ず含み、その酸が上記の物質の開裂を引き起こ
す。光分解性酸発生剤として、HSbF6 、HAsF6
またはHPF6 の様な非求核性酸のジアゾニウム塩、ホ
スホニウム塩、スルホニウム塩およびイオドニウム塩の
様なオニウム塩がこれまで特に使用されている。さら
に、ハロゲン化合物、特にトリクロロメチルトリアジン
誘導体またはトリクロロメチルオキサジアゾール誘導
体、o−キノンジアジドスルホクロリド、o−キノンジ
アジド−4−スルホン酸エステル、有機金属/有機ハロ
ゲンの組合わせ、ビス(スルホニル)ジアゾメタン、ス
ルホニル−カルボニル−ジアゾメタンまたはニトロベン
ジルトシレートが推奨されている。
【0008】その様な混合物は、活性放射線に対して高
い感度を有するものもあり、必須成分として、水性アル
カリ溶液に可溶な重合体結合剤(ほとんどの場合フェノ
ール性樹脂)、光活性化合物および酸により開裂し得る
溶解防止剤を含むので、光触媒性3成分系と呼ばれる。
これらの混合物の中で、酸に対して不安定な成分として
アセタール基を有する化合物を含む混合物は、開裂性が
十分で、しかも特に溶解した形態で貯蔵安定性が良いの
で、実際に特に良く使用されている。ここで、アセター
ルは、溶解防止剤として機能し得るためには、疎水性の
大きな分子主鎖を有していなければならない。遊離のフ
ェノール性水酸基を有するアセタールは、水性アルカリ
溶液に対する溶解性をかなり高めるので、溶解防止剤と
してはまったく適していない。
【0009】さらに、これらの混合物を露光するための
処理寛容度、すなわちスペクトルの透過範囲が非常にせ
まく、鮮明に再現できないことが多く、原画の再現が不
精確になる。処理寛容度がせまいために、画像再現の品
質が露光と現像との間の時間差、いわゆる遅延時間によ
り大きく左右される。この画像再現性の低下を引き起こ
す原因は詳細には分かっていない、あるいは十分に研究
されていない。原則的に、この挙動を引き起こす拡散過
程は容易に調整できないと考えなければならない。しか
し、基材上の混合物を乾燥させる際に、光反応開始剤ま
たは酸に対して不安定な化合物の部分的な蒸発、あるい
は個々の混合物成分の偏析が起こることが考えられる
が、これは酸に対して不安定な化合物の、通常の塗布溶
剤に対する溶解度が低い場合に、特に観察される。
【0010】アセタール基を含む公知の化合物の決定的
な欠点は、その開裂により得られる、露光区域と露光し
ていない画像区域との間の溶解度の差が一般的に不十分
なことである。その理由は、溶解防止剤として使用され
るアセタール誘導体の防止特性が不十分で、露光した画
像区域に加えて、露光していない区域も現像の際に酷く
攻撃されて消耗するか、あるいは露光した区域が、現像
の際に画像に差をつけるのに十分な溶解性を有していな
いためであると考えられる。問題は、公知の化合物が、
露光区域と非露光区域との間に十分大きな溶解度の差を
つけられないことである。この効果は、従来使用されて
いるノボラック樹脂の場合には一般的にまだ許容できる
が、他の重合体を使用する場合は、公知のアセタール誘
導体は溶解防止作用を事実上まったく示さず、したがっ
て実際的に必要な画像の差をつけることができない。
【0011】アセタール1モルの触媒作用による開裂で
は、相当するアルデヒド1モルとアルコール2モルが形
成される。一般に、アルコールはアルカリ性現像剤に対
する溶解性を改善する。反対に、アルデヒドは溶解性を
低下させるので、追加の焼き付け工程でそのアルデヒド
を蒸発させることが多い。しかし、アルデヒドは、特に
層厚が異なる場合は、程よく蒸発させるのが困難なの
で、混合物からなる層中に残す方が有利である。これ
は、感度および現像特性の再現性を損なう。
【0012】したがって、いずれの場合も最良の結果は
得られない。開裂により生じた溶解防止性のアルデヒド
を混合物から蒸発させる必要がある場合、露光区域の最
良の溶解性を得るためには、追加の処理工程が必要にな
る。溶解防止作用を有するアルデヒドが混合物中に残っ
ている場合、露光区域と非露光区域との間に、実際に必
要とされる様な溶解度の差を付けることはできない。こ
のことは、混合物を記録材料に使用する場合には特に不
利な結果を引き起こす。この場合、露光時間および現像
時間が長くなることを覚悟しなければならず、得られる
レリーフ画像は、露光区域と非露光区域との間の溶解度
が不十分なために、コントラスト、構造的な輪郭および
暗色部の消耗に弱点が生じる。
【0013】そこで、本発明の目的は、水に対する溶解
性を効果的に低下させるが、その開裂生成物は水性アル
カリ現像剤に非常に良く溶解し、露光区域における現像
過程を促進し、熱処理の際にも混合物から蒸発しない様
に低い揮発性を有し、そのために放射線感応性混合物の
特性を制御できる様な化合物を提供することである。
【0014】この目的は、下記の式Iの新規な置換した
アセタールおよびケタールにより達成されるが、この化
合物は十分に強い酸の作用により開裂し、それによって
ヒドロキシ置換した芳香族アルデヒドまたはヒドロキシ
置換した芳香族ケトンを放出する。
【0015】したがって、本発明は、式I (式中、Xはフェニル、[1]ナフチルまたは[2]ナ
フチル基であり、それぞれ少なくとも一つのtert.
−ブトキシカルボニルオキシ基により置換され、必要で
あれば、さらに1個以上の他の置換基を有し、R1 は水
素原子、(C1 〜C6 )アルキル基、(C6 〜C10)ア
リール基または基Xの一つであり、R2 およびR3 は同
一であるか、または異なるものであって、必要であれば
3個までのメチレン基が、−O−、−S−、−NR
4 −、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−O
−CO−NH−、−NH−CO−NH−、−CO−NH
−CO−、−SO2 −、−SO2 −O−または−SO2
−NH−の様な、少なくとも1個の異原子を有する橋か
け構成員により置き換えられている(C1 〜C12)アル
キル基、または必要であれば脂肪族部分の3個までのメ
チレン基が上記の種類の橋かけ構成員により置き換えら
れており、芳香族部分でフッ素、塩素または臭素原子ま
たは(C1 〜C4 )アルキル、(C1 〜C4 )アルコキ
シ、ニトロ、シアノまたはtert.−ブトキシカルボ
ニルオキシ基により置換されていてもよい(C3
12)アルケニル、(C3 〜C12)アルキニル、(C4
〜C12)シクロアルキル、(C4 〜C12)シクロアルケ
ニルまたは(C8 〜C16)アラルキル基であり、R4
アシル基、特に(C1 〜C6 )アルカノイル基であ
る。)の化合物に関する。
【0016】基X中に存在できる他の置換基は、好まし
くはフッ素、塩素、臭素またはヨウ素原子、ニトロ、シ
アノまたはカルボキシル基、必要であれば3個までの、
特に好ましくは2個までのメチレン基が上記の種類の橋
かけ構成員により置き換えられている(C1 〜C9 )お
よび特に好ましくは(C1 〜C6 )アルキル基、特にt
ert.−ブトキシカルボニル基、(C1 〜C4 )アル
キル基、(C1 〜C4)アルコキシ基および/またはハ
ロゲン原子により置換されていてもよいフェニル基、お
よび必要であれば2個までのメチレン基が上記の種類の
橋かけ構成員により置き換えられている(C8
12)、特に好ましくは(C8 〜C10)アラルキル基、
(C6 〜C10)アリールオキシ基または(C7 〜C10
アラルコキシ基である。
【0017】アルキルおよびアラルキル基中に異原子を
含む橋かけ構成員は、アルキル鎖内に存在するか、また
は基Xに結合した構成員であることができる。
【0018】Xが置換したフェニル基である式Iの化合
物が一般に好ましい。R1 がさらに水素原子である式I
の化合物が特に好ましい。
【0019】本発明の化合物は、著しい疎水性を有する
アセタールまたはケタールに相当し、したがって溶解防
止剤として好適であり、一方、これらの化合物の、酸の
触媒作用による開裂の結果生じる生成物は親水性が極め
て高く、したがって溶解促進剤として作用する。
【0020】本発明はさらに、式Iの化合物の製造方法
であって、式II X−CO−R1 (II) (式中、XおよびR1 は上記の意味を有する)のカルボ
ニル化合物を、触媒の存在下で、低沸点アルコールと反
応させ、対応する式III のアセタールまたはケタールを与える方法にも関する。
【0021】低沸点アルコールは好ましくはメタノール
またはエタノール、すなわちmが1または2である。
【0022】反応の際に形成される水を反応混合物から
不可逆的に除去するために、混合物は好適な脱水剤、例
えば乾燥剤を含むのが有利である。
【0023】次いで、触媒の存在下で高沸点アルコール
2 −OHおよび/またはR3 −OHと反応させること
により、本発明に係わる式Iの化合物が得られる。
【0024】式IIの化合物は、それ自体公知の方法
(F.ホウリアンら、Can.J.Chem.、63、
153(1985)により、tert.−ブトキシカル
ボニルクロリドまたはジ−tert.−ブチルピロカー
ボネートと、水酸基で置換された対応する芳香族アルデ
ヒドまたはケトンの反応により製造することができる。
【0025】特に好適な出発物質はヒドロキシ置換した
芳香族アルデヒド、例えば2−、3−および4−ヒドロ
キシベンズアルデヒド、2,3−、2,4−、2,5−
および3,4−ジヒドロキシベンズアルデヒド、2,
3,4−トリヒドロキシベンズアルデヒド、4−ヒドロ
キシ−3−メチルベンズアルデヒド、2−ヒドロキシ−
4−および−5−メトキシベンズアルデヒド、3−ヒド
ロキシ−4−メトキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキ
シ−3−メトキシベンズアルデヒド、3,5−ジメチル
−4−ヒドロキシベンズアルデヒド、3,4−ジメトキ
シ−5−ヒドロキシベンズアルデヒド、3−エトキシ−
4−ヒドロキシベンズアルデヒド、2−ヒドロキシ−5
−ニトロベンズアルデヒド、3−ヒドロキシ−4−ニト
ロベンズアルデヒド、4−ヒドロキシ−3−ニトロベン
ズアルデヒド、5−ヒドロキシ−2−ニトロベンズアル
デヒドまたは2−ヒドロキシ−1−ナフトアルデヒドで
ある。
【0026】これらのアルデヒドは市販されており、ま
た同様に前駆物質として好適な他の芳香族ヒドロキシア
ルデヒドまたはケトンも、一般的に様々な方法で簡単に
調整することができる。(ホウベン ワイル、有機化学
の方法、7/1巻参照)。
【0027】tert.−ブトキシカルボニルオキシ基
の開裂を防ぐために、式IIの化合物のアセタール化また
はケタール化は、特殊な触媒の存在下で低沸点アルコー
ルを用いて行う。ロジウムホスフィン錯体の型の触媒が
好適であることが分かっている。RhCl3 (トリホ
ス)型の触媒が好ましい。特に好ましくは、触媒RhC
3 [CH3 C(CH2 PPh2 3 ]を使用する。
【0028】必要な触媒の量は、一般的にアルデヒド1
mmolあたり0.1mg〜10mg、好ましくはアルデヒド1
mmolあたり0.5mg〜1mgの触媒である。これらの触媒
はJ.オットらによりJ.Organomet.Che
m.、291、89(1985)およびTetrahe
dr.Lett.、30、6151(1989)に記載
されている。
【0029】アセタール化またはケタール化は、0〜1
00℃の温度で行うのが有利である。10〜50℃の温
度、特に室温が好ましい。反応時間は20分間〜48時
間、特に4〜16時間である。
【0030】反応は、反応条件下で不活性な溶剤中で行
うことができる。トルエンおよびキシレンの様な芳香族
炭化水素が特に好適である。溶剤は0.5〜50倍過剰
に加える。
【0031】形成された反応水を不可逆的に除去するた
めに、アルコールに相当するオルトギ酸トリアルキル、
好ましくはオルトギ酸トリメチルまたはトリエチルを反
応混合物に加える。
【0032】混合物は公知の方法により処理する。90
%を超える収率が得られる。
【0033】式IIの化合物のアセタール化またはケター
ル化は、他の中性または非常に弱い酸性触媒、例えば酸
性イオン交換樹脂または有機酸の存在下で行うこともで
きる。しかし、これらの触媒を使用すると、不完全な変
換またはエステル交換反応を起こし、そのために処理が
困難になり、生成物の収率および純度が低下する。
【0034】上記のロジウム触媒を使用して、式IIのア
ルデヒドまたはケトンは高沸点アルコールR2 OHおよ
び/またはR3 OHと直接反応させることもできる。し
かし、これは、上記の2工程製法では生じない処理上の
問題を引き起こす。
【0035】次いで、第二工程で、酸性触媒の存在下
で、トルエンまたはキシレンの様な不活性溶剤中で、式
III の化合物を化学量論的な量の高沸点アルコールR2
OHおよび/またはR3 OHと反応させることにより、
本発明に係わる式Iの化合物が得られる。ここでもやは
り、tert.−ブトキシカルボニルオキシ基の分解を
防ぐために、反応混合物に不溶な弱酸性触媒だけを使用
する。硫酸水素カリウムまたは酸性イオン交換樹脂を触
媒として使用するのが好ましい。
【0036】使用するアセタールまたはケタール1mmol
あたり、1〜100mgの触媒を使用する。好ましい量的
比率は、カルボニル誘導体1mmolあたり触媒5〜10mg
である。反応速度を増加させるために、反応は75℃を
超える、好ましくは100〜150℃の温度で行う。
【0037】式Iの化合物は式III の化合物から、理論
値の75〜98%の収率で得られる。
【0038】本発明に係わる式Iの化合物は、フォトレ
ジストまたは印刷版用の放射線感応性層に使用できるポ
ジ型放射線感応性混合物の製造に非常に適している。
【0039】本発明はさらに a)活性放射線の作用で強酸を発生する化合物、 b)化合物a)から発生した酸により開裂し得る少なく
とも一つのC−O−C結合を有する化合物、および c)水に不溶であるが、水性アルカリ溶液には可溶であ
るか、または少なくとも膨潤し得る結合剤からなり、化
合物b)が式Iの化合物であるポジ型放射線感応性混合
物にも関する。本発明に係わる放射線感応性混合物は、
感度が高く、スペクトル領域が広いのが特徴である。こ
れらの混合物は、熱安定性が高く、原画の超微細構造を
も精確に再現することができる。
【0040】本発明による放射線感応性混合物中の、酸
により開裂し得る物質b)の含有量は、その混合物の固
体成分の総重量に対して1〜60重量%、好ましくは5
〜50重量%である。
【0041】必要であれば、本発明に係わる混合物は他
の酸により開裂し得る化合物を含むことができる。とり
わけ、下記の化合物種類がこの目的に好適であることが
分かっている。 1.少なくとも一つのオルトカルボン酸エステル基およ
び/またはオルトカルボキサミドアセタール基を有し、
また、重合体の性質をも有し、該基が主鎖中の架橋要素
として、または側鎖中の置換基として存在し得る様な化
合物(DE−A2,610,842および2,928,
636)、 2.主鎖中に反復するアセタールおよび/またはケター
ル基を備えたオリゴマー性または重合体性化合物(DE
−C 2,306,248および2,718,25
4)、 3.少なくとも一つのエノールエーテル基またはN−ア
シルイミノカーボネート基を含む化合物(EP−A
0,006,626および0,006,627)、 4.β−ケトエステルまたはβ−ケトアミドの環状アセ
タールまたはケタール(EP−A 0,202,19
6)、 5.シリルエーテル基を有する化合物(DE−A 3,
544,165および3,601,264)、 6.シリルエノールエーテル基を有する化合物(DE−
A 3,730,785および3,730,783)、 7.アルデヒドまたはケト成分が現像剤中でそれぞれ
0.1〜100 g/lの溶解度を有するモノアセタールお
よびモノケタール(DE−A 3,730,787)、 8.第三級アルコール系のエーテル(US−A 4,6
03,101)、 9.第三級アルコール、アリルアルコールまたはベンジ
ルアルコールのカルボン酸エステルおよび炭酸エステル
[US−A 4,491,628およびJ.M.フレシ
ェトら、J.イメージングSci.30、59〜64
(1986)]。
【0042】これらの物質は混合物として存在すること
もできる。追加の酸により開裂し得る化合物としては、
上記の種類の一つに相当する化合物が好ましく、特に酸
により開裂し得るC−O−C結合を有する化合物、すな
わち種類(1)、(2)、(7)および(9)に属する
化合物が特に好ましい。種類(2)の中では重合体アセ
タール、種類(7)の酸により開裂し得る化合物では、
特に150℃を超えるか、好ましくは200℃を超える
沸点を有するアルデヒドまたはケトンに由来する化合物
を選ぶべきである。
【0043】本発明に係わる放射線感応性混合物に含ま
れる、酸により開裂し得る化合物b)には、光分解性酸
発生剤a)を加えるが、この目的に非求核性酸、例えば
HSbF6 、HAsF6 またはHPF6 [J.V.クリ
ベロ、Polym.Eng.Sci.、23,953
(1983)]のジアゾニウム塩、ホスホニウム塩、ス
ルホニウム塩およびイオドニウム塩などのオニウム塩
は、腐食性の高い酸が発生し得るのであまり適していな
い。むしろ露光によりスルホン酸を発生する光分解性酸
発生剤が好ましい。その様な化合物の例としては、1,
2−ジスルホン、ビス−スルホニルジアゾメタン(DE
−A 3,930,086)、スルホニル−カルボニル
−ジアゾメタン(DE−A 3,930,087)、ス
ルホン酸ニトロベンジル(F.M.ホウリアンら、J.
Photopolym.Sci.Tech.、3、25
9、1990、T.ヤマオカら、J.Photopol
ym.Sci.Tech.、3、275、1990)、
スルホン酸ピロガロール(L.シュレーゲルら、J.P
hotopolym.Sci.Tech.、3、28
1、1990)またはスルホン酸イミノ(M.シライ
ら、J.Photopolym.Sci.Tech.、
3、301、1990)がある。ペルフルオロスルホン
酸を発生するオニウム塩および未公開の独国特許出願P
4,112,967.9に記載されている、1−スルホ
ニルオキシ−2−ピリドンが特に好ましい。
【0044】光分解性酸発生剤は、混合物の固体成分の
総重量に対して0.2〜25重量%の比率で混合物に加
える。0.5〜15重量%の量が好ましく、1〜10重
量%が特に好ましいが、成分a)〜c)の性質により、
使用する化合物の相対的な比率が決まる。
【0045】光分解性酸発生剤は200〜500nmの領
域で吸収極大を有する。光分解性酸発生剤によって本発
明に係わる混合物のスペクトル感度が決定される。光分
解性酸発生剤は、技術的に重要な放射線源、例えばg線
(436nm)、i線(365nm)またはUV2(248
nm)の範囲内で実際に必要とされる感度が得られる様に
選択することができる。そこで、本発明により使用でき
る、酸により開裂し得る化合物(b)は、これらの領域
内で事実上特別な吸収を示さない様に選択することがで
きる。スペクトル増感により、酸発生化合物(a)の感
度範囲は、可視領域または短波長X線領域の放射線源で
も使用できる様に、さらに広げることができる。最後
に、電子線またはイオン線の様な他の放射線源も、特
に、高活性の酸発生剤(EP−A 0,318,64
9)を使用すれば、本発明に係わる混合物の画像形成に
使用できる。
【0046】本発明に係わる照射感応性混合物は、さら
に少なくとも一つの、水には不溶であるが、アルカリ水
溶液には可溶である、もしくは少なくとも膨潤し得る重
合体結合剤c)を含む。好適な結合剤の選択は、用途に
よって大きく左右される。この結合剤は、本発明に係わ
る放射線感応性混合物の成分を容易に溶解させ、水性ア
ルカリで現像することができ、特性吸収ができるだけ低
い、すなわち高い透明度を特に190〜550nmの波長
領域で有するのが特徴である。
【0047】従来の用途、すなわち近UV領域の光源を
使用する場合は、原則的に光活性成分としてナフトキノ
ンジアジドとの組合わせで使用する、ノボラック縮合樹
脂系の結合剤が特に好適である。その様なフェノール/
ホルムアルデヒド縮合物は、多くの文献に記載されてお
り、フェノール成分としてフェノール、3位置異性体ク
レゾールまたは他のアルキルフェノール、例えばキシレ
ノールを含むことができる。ホルムアルデヒドの他に、
他のアルデヒドも重合体の製造に使用できる。以下に記
載する、水酸基を含む重合体も近UV光で照射するのに
使用できる。
【0048】しかし、UV2領域における用途には、他
の重合体材料が必要である。原則的に光活性成分として
ナフトキノンジアジドとの組合わせで使用するノボラッ
クはこの目的には適していない。しかし、ノボラック
は、結合剤として好適で透明度の高い他の樹脂との混合
物として使用できる。この場合、混合比は、主としてノ
ボラック樹脂と混合する結合剤の性質により左右され
る。特に、該波長領域における特性吸収の程度および放
射線感応性混合物の他の成分との混合性が非常に重要で
ある。しかし、一般に、本発明に係わる放射線感応性混
合物は、50重量%までの、特に20重量%までのノボ
ラック縮合樹脂を含むことができる。
【0049】好適な結合剤は、p−ヒドロキシスチレン
およびそのアルキル誘導体、例えば3−メチル−4−ヒ
ドロキシスチレン、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ
スチレンまたは2,3−ジメチル−4−ヒドロキシスチ
レンの単独重合体または共重合体、および他のビニルフ
ェノール、例えば3−ヒドロキシスチレンまたは4−メ
チル−3−ヒドロキシスチレンの単独重合体または共重
合体、または(メタ)アクリル酸とフェノール、例えば
ピロカテコール、レゾルシノール、ヒドロキノン、ピロ
ガロールまたはアミノフェノールとのエステル、および
芳香族アミンと対応するアミドの単独重合体または共重
合体である。スチレン、メタクリル酸メチル、アクリル
酸メチル、等の重合性化合物をコモノマーとして使用で
きる。
【0050】ケイ素を含むビニルモノマー、例えばビニ
ルトリメチルシランまたはアリルトリメチルシランを使
用して上記の種類の共重合体を調製すると、プラズマ耐
性を高めた混合物が得られる。これらの結合剤の透明度
は問題とする領域において一般に高いので、画像形成を
改良することができる。
【0051】マレイミドの単独重合体または共重合体も
同じく効果的に使用できる。これらの結合剤も上記の波
長領域で高い透明度を発揮する。ここでも、好ましいコ
モノマーはスチレン、置換したスチレン、ビニルフェノ
ール、ビニルエーテル、ビニルエステル、ビニルシリル
化合物または(メタ)アクリル酸エステルである。
【0052】最後に、スチレンと、水性アルカリ溶液に
おける溶解性を増加させるコモノマーとの共重合体も使
用できる。これには、例えば、無水マレイン酸、マレイ
ン酸半エステルが含まれる。
【0053】これらの結合剤は、放射線感応性混合物の
光学的品質を損なわなければ、互いに効果的に混合でき
る。しかし、結合剤の混合物は好ましくない。
【0054】結合剤の量は、一般的に、放射線感応性混
合物の固体成分の総重量に対して、一般的に30〜95
重量%、特に40〜90重量%、好ましくは50〜85
重量%である。
【0055】約220〜500nmの波長の放射線に対す
る結合剤の吸収、または結合剤の組合わせの吸収は0.
5μm -1未満、好ましくは0.3μm -1未満にすべきで
ある。
【0056】適当であれば、染料、顔料、可塑剤、湿潤
剤、およびレベリング剤、およびポリグリコール、セル
ロースエーテル、例えばエチルセルロースを本発明に係
わる放射線感応性混合物に加えて、可撓性、密着性およ
び光沢などの特殊な必要条件に適合させることができ
る。
【0057】基材に塗布する場合、本発明に係わる放射
線感応性混合物を溶剤または溶剤の組合わせ中に溶解さ
せるのが好ましい。この目的には、エチレングリコール
およびプロピレングリコールおよびそれらに由来するモ
ノアルキルおよびジアルキルエーテル、特にモノメチル
およびジメチルエーテルおよびモノエチルおよびジエチ
ルエーテル、(C1 〜C6 )カルボン酸および(C1
8 )アルカノールまたは(C1 〜C8 )アルカンジオ
ールまたは(C1 〜C6 )アルコキシ−(C1〜C8
アルカノールから得られるエステル、例えば酢酸エチ
ル、酢酸ヒドロキシエチル、酢酸アルコキシエチル、酢
酸n−ブチル、プロピレングリコールモノアルキルエー
テルアセテート、特にプロピレングリコールメチルエー
テルアセテートおよび酢酸アミル、テトラヒドロフラン
およびジオキサンの様なエーテル、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノンおよび
シクロヘキサノンの様なケトン、N,N−ジメチルホル
ムアミドおよびN,N−ジメチルアセトアミドの様な
N,N−ジアルキルカルボキサミド、およびヘキサメチ
ルホスホトリアミド、1−メチル−ピロリジン−2−オ
ンおよびブチロラクトンおよびこれらの混合物が特に好
ましい。これらの中でグリコールエーテル、脂肪族エス
テルおよびケトンが特に好ましい。
【0058】最終的には、溶剤の選択は、使用する塗布
方法、望ましい層の厚さ、および乾燥条件によって決ま
る。その上、溶剤は化学的に中性でなければならない、
すなわち溶剤は他の層成分と不可逆的に反応してはなら
ない。
【0059】該溶剤で調製した溶液は、原則的に、5〜
60重量%、好ましくは50重量%までの固形分を含
む。
【0060】最後に、本発明は、基材およびその基材上
に配置した本発明に係わる放射線感応性混合物の放射線
感応性層からなる放射線感応性記録材料にも関する。
【0061】基材としては、キャパシター、半導体、多
層プリント回路または集積回路を構成または製造できる
あらゆる材料を使用できる。特に、熱的に酸化および/
またはアルミニウム被覆した、あるいはドーピングした
ケイ素基材が特に好ましい。さらに、窒化ケイ素、ヒ化
ガリウム、およびリン化インジウムなどの半導体技術で
一般的な他の基材も可能である。さらに、液晶表示装置
の製造で公知の材料、例えばガラスおよび酸化インジウ
ム/スズ、さらに金属板および金属ホイル、例えばアル
ミニウム、銅および亜鉛、二重および三重金属ホイル、
あるいは金属蒸着した非導電性シートおよび紙などが好
適である。これらの基材は、熱的な前処理、表面粗粒
化、表面エッチング、または薬品による処理を行って、
望ましい特性の改良、例えば親水性の強化を行うことが
できる。
【0062】基材表面に対する放射線感応性層の密着性
を改良するために、この層は密着促進剤を含むことがで
きる。密着促進中間層でも同じ効果が得られる。ケイ素
基材およびシリカ基材の場合、3−アミノプロピルトリ
エトキシシランまたはヘキサメチルジシラザンなどのア
ミノシラン型の密着促進剤をこの目的に使用できる。
【0063】凸版印刷、平版印刷、スクリーン印刷およ
びフレキソ印刷用の印刷版などの光学機械的記録層の製
造に好適な支持体としては、前もって陽極酸化、粗粒
化、および/またはケイ酸塩処理したアルミニウム板、
亜鉛板、およびクロムめっきしてもよい鋼板、およびプ
ラスチックシートまたは紙がある。
【0064】本発明に係わる記録材料は、活性放射線に
露光する。好適な放射線源は、特にハロゲン化金属ラン
プ、カーボンアークランプ、キセノンランプおよび水銀
蒸気ランプである。レーザー照射、電子線照射またはX
線などの高エネルギー照射で露光してもよい。しかし、
波長が190〜260nmの光を照射できるランプ、すな
わち特にキセノンおよび水銀蒸気ランプが特に好まし
い。さらに、レーザー光源、例えばエキシマレーザー、
特にそれぞれ248または193nmで放射するKrFま
たはArFレーザーも使用できる。照射源は、該波長領
域で適切な放射を行うものでなければならない。
【0065】本明細書において、活性放射線とは、短波
長可視光線のエネルギーに少なくとも匹敵するエネルギ
ーを有する放射線のことである。したがって、例えばエ
キシマレーザーにより放射される長波長および短波長U
V放射線が特に好適である。
【0066】感光性層の厚さはその応用分野によって異
なり、一般的に0.1〜100μm、好ましくは1〜1
0μm の範囲である。
【0067】本発明は、さらに放射線感応性記録材料の
製造方法にも関する。放射線感応性混合物は、スプレ
ー、流し塗り、ロール塗り、回転装置塗布および浸し塗
りにより基材に塗布することができる。次いで、溶剤を
蒸発により除去し、放射線感応性層を基材上に残す。溶
剤除去は、その層を150℃までの温度に加熱して促進
することができる。しかし、混合物を上記の方法によ
り、まず一時的支持体に塗布し、そこから圧力および温
度をかけて最終的な支持体材料に転写することもでき
る。一時的支持体としては、原則的に、支持体として使
用できるすべての材料を使用することができる。次い
で、その層に画像を映す様に照射する。続いて、その層
を現像剤溶液で処理し、層の照射された区域を溶解して
除去し、画像露光で使用した原画の画像を基材表面に残
る様にする。
【0068】好適な現像剤は、例えばアルカリ金属イオ
ン、アルカリ土類金属イオンおよび/またはアンモニウ
ムイオンのケイ酸塩、メタケイ酸塩、水酸化物、リン酸
水素塩またはリン酸二水素塩、炭酸塩または炭酸水素塩
を含む水溶液、およびアンモニア等である。金属イオン
を含まない現像剤は、US−A 4,729,941、
EP−A 0,062,733、US−A 4,62
8,023、US−A4,141,733、EP−A
0,097,282、およびEP−A 0,023,7
58に記載されている。現像剤溶液中のこれらの物質の
含有量は、現像剤溶液の重量に対して、一般的に0.1
〜15重量%、好ましくは0.5〜5重量%である。好
ましくは金属イオンを含まない現像剤を使用する。層の
可溶区域を剥離し易くするために、現像剤に少量の湿潤
剤を加えることもできる。
【0069】現像した層構造は後硬化させることができ
る。これは一般的に、ホットプレート上で流動温度未満
の温度まで加熱し、次いでその全面をキセノン−水銀蒸
気ランプ(200〜250nmの範囲)のUV光線で露光
することにより行う。この後硬化により、画像構造が架
橋し、一般的に200℃を超える温度まで流動抵抗を有
する様になる。この後処理は、高エネルギーUV光線照
射により、温度を上げずに行うこともできる。
【0070】本発明に係わる放射線感応性混合物は、特
に190〜300nmの波長の光で照射した場合に高い感
光性を示すので、リソグラフィー処理により集積回路ま
たは個々の電子部品の製造に使用する。この混合物は露
光により非常に良く漂白するので、公知の混合物よりも
微細な構造を達成することができる。この現像したレジ
スト構造は、その後に続く処理工程のためのマスクとし
て役立つ。これらの工程には、層支持体のエッチング、
層支持体内へのイオン移植、あるいは層支持体上への金
属または他の物質の被覆が含まれる。
【0071】以下に、実施例により本発明を説明する
が、これらの実施例は本発明を制限するものではない。
百分率は常に重量%であり、融点は、他に指示がない限
り、補正していない。pbw は重量部を表す。実施例1 第一工程: 4−tert.−ブトキシカルボニルオキ
シ−ベンズアルデヒドジメチルアセタールの調製:2g
(9mmol)の4−(tert.−ブトキシカルボニルオ
キシ)−ベンズアルデヒドを室温で10mlのメタノール
および1.2mlのオルトギ酸トリメチルに溶解させた。
完全に溶解させるために、1.5mlのトルエンを加え
た。続いて触媒として3.75mgのRhCl3 [CH3
C(CH2 PPh2 3 ]を加えた。次いで、この混合
物を室温で一晩攪拌した。溶剤を蒸気蒸留により分離
し、オイル状の残留物を少量のトルエン中に溶解させ
た。ロジウム触媒をG−4フリットで濾別した。トルエ
ンを減圧下で除去した後、生成物をオイルポンプで真空
にして乾燥させた。 収量 2.3g(理論値の95%)、淡黄色オイル、H
−NMR(CDCl3 ):5.38ppm でアセタール信
号、1.56ppm でBOC信号、IRスペクトルで17
60cm-1でCO信号(化合物1)。 第二工程: 4−tert.−ブトキシカルボニルオキ
シ−ベンズアルデヒドビス−(2−フェノキシエチル)
−アセタールの調製:2g(7.45mmol)の4−(t
ert.−ブトキシカルボニルオキシ)−ベンズアルデ
ヒド ジメチルアセタール、2.06g(14.9mmo
l)の2−フェノキシエタノールおよび40mgの硫酸水
素カリウムの混合物を30mlの無水トルエン中で還流冷
却器を使用して沸騰するまで加熱した。1時間加熱した
後、この混合物にトルエンを加えながら、生じたメタノ
ールを徐々に蒸留除去した。メタノールを完全に除去し
た後、この混合物を冷却し、硫酸水素カリウム触媒を濾
別し、トルエンを除去した。オイル状残留物をジクロロ
メタンに溶解させ、水で洗浄した。有機相を硫酸マグネ
シウムで除湿した。減圧下で溶剤を除去した後、生成物
をオイルポンプで真空にして乾燥させた。 収量 3.26g(理論値の91%)、淡黄色オイルは
2日後に結晶化した(融点39〜40℃)。H−NMR
(CDCl3 ):5.77ppm でアセタール信号、1.
57ppm でBOC信号、IRスペクトルで1760cm-1
でCO信号。質量分析によりM=480(化合物2)。実施例2 第一工程: 3−tert.−ブトキシカルボニルオキ
シ−ベンズアルデヒドジメチルアセタールの調製:2g
(9mmol)の3−tert.−ブトキシカルボニルオキ
シ−ベンズアルデヒドを室温で10mlのメタノールおよ
び1.2mlのオルトギ酸トリメチルに溶解させた。完全
に溶解させるために、1.5mlのトルエンを加えた。続
いて触媒として3.75mgのRhCl3 [CH3 C(C
2 PPh2 3 ]を加えた。次いで、この混合物を室
温で一晩攪拌した。溶剤を蒸気蒸留により分離し、オイ
ル状の残留物を少量のトルエン中に溶解させた。ロジウ
ム触媒をG−4フリットで濾別した。トルエンを減圧下
で除去した後、生成物をオイルポンプで真空にして乾燥
させた。 収量 2.1g(理論値の85%)、淡黄色オイル、H
−NMR(CDCl3 ):5.35ppm でアセタール信
号、1.55ppm でBOC信号、IRスペクトルで17
60cm-1でCO信号(化合物3)。 第二工程: 3−tert.−ブトキシカルボニルオキ
シ−ベンズアルデヒドビス−(2−フェノキシエチル)
−アセタールの調製:1g(3.73mmol)の3−(t
ert.−ブトキシカルボニルオキシ)−ベンズアルデ
ヒド ジメチルアセタールを40mlの無水トルエンに溶
解させた。0.91g(7.46mmol)の2−フェニル
エタノールおよび18mgの硫酸水素カリウムを加えた
後、得られた混合物を還流下で2時間攪拌した。次い
で、この混合物にトルエンを加えながら、生じたメタノ
ールを徐々に蒸留除去した。メタノールを完全に除去し
た後、この混合物を冷却し、硫酸水素カリウム触媒を濾
別した。濾液を回転蒸発装置中で濃縮した。生じた粘性
のオイルをオイルポンプで真空にして乾燥させた。 収量 1.59g(理論値の95%)。H−NMR(C
DCl3 ):5.50ppm でアセタール信号、1.57
ppm でBOC信号、IRスペクトルで1760cm-1でC
O信号。(化合物4)。実施例3 第一工程: 3−メトキシ−4−tert.−ブトキシ
カルボニルオキシ−ベンズアルデヒド ジエチルアセタ
ールの調製:1.52g(6mmol)の3−メトキシ−4
−tert.−ブトキシカルボニルオキシ−ベンズアル
デヒドを18mlのエタノールおよび2mlのオルトギ酸ト
リエチルに溶解させた。3−メトキシ−4−tert.
−ブトキシカルボニルオキシ−ベンズアルデヒドを完全
に溶解させるために、さらに2mlのトルエンを加えた。
続いて触媒として4.2mgのRhCl3 [CH3 C(C
2 PPh2 3 ]を加えた。次いで、この反応溶液
を、出発物質が薄層クロマトグラフィーで検出されなく
なるまで室温で攪拌した。溶剤を分離した後、オイル状
の残留物を少量のトルエンに溶解させ、G−4フリット
で濾過した。得られた溶液を回転蒸発装置で濃縮し、オ
イルポンプで真空にして乾燥させた。 収量 1.72g(理論値の88%)、淡黄色オイル、
H−NMR(CDCl3):5.44ppm でアセタール
信号、1.55ppm でBOC信号、3.73ppmでCH
3 O信号、IRスペクトルで1760cm-1でCO信号
(化合物5)。 第二工程: 3−メトキシ−4−tert.−ブトキシ
カルボニルオキシ−ベンズアルデヒド ジ−(フェニル
エチル)−アセタールの調製:1.1g(3.36mmo
l)の3−メトキシ−4−tert.−ブトキシカルボ
ニルオキシ−ベンズアルデヒド ジエチルアセタールを
40mlの無水トルエンに溶解させた。0.82g(6.
71mmol)のフェニルエタノールおよび16mgの硫酸水
素カリウムを加えた後、得られた混合物を還流下で2時
間攪拌した。次いで、この混合物にトルエンを加えなが
ら、生じたメタノールを徐々に蒸留除去した。メタノー
ルを完全に除去した後、この混合物を冷却し、硫酸水素
カリウム触媒を濾別した。濾液を回転蒸発装置中で濃縮
した。生じた黄色がかった粘性のオイルをオイルポンプ
で真空にして乾燥させた。 収量 1.56g(理論値の97%)。H−NMR(C
DCl3 ):5.45ppm でアセタール信号、1.55
ppm でBOC信号、IRスペクトルで1760cm-1でC
O信号。(化合物6)。実施例4 第一工程: 4−tert.−ブトキシカルボニルオキ
シ−ベンジルアルコールの調製:10g(137.5mm
ol)のK2 CO3 を150mlのCH2 Cl2 中に分散さ
せ、6.2g(50mmol)の4−ヒドロキシベンジルア
ルコールを加えた。このアルコールは完全には溶解しな
かった。この反応混合物を0℃に冷却した。この温度
で、660mg(2.5mmol)の18−クラウン−6−エ
ーテルを10.7ml=10.9g(50mmol)のジ−t
ert.−ブチル ジカーボネートに溶解させた溶液を
滴下して加えた。この混合物を0℃でしばらく攪拌し、
室温で一晩攪拌した。薄層クロマトグラフィー(SiO
2 、1:1石油エーテル:酢酸エチル)により、出発物
質は検出されなかった。次いで、炭酸カリウムを濾別し
た。この反応混合物を塩化メチレンで希釈し、塩化ナト
リウムの飽和溶液で3回洗浄し、硫酸マグネシウムで除
湿した。硫酸マグネシウムを濾別し、濾液を濃縮し、S
iO2 カラム上で1:1石油エーテル:酢酸エチルによ
りクロマトグラフィーにかけた。これによって8g(理
論値の71%)の無色のオイルが得られた。 第二工程: 4−tert.−ブトキシカルボニルオキ
シ−ベンズアルデヒドビス−(4−tert.−ブトキ
シカルボニルオキシ−ベンジル)−アセタールの調製:
1g(3.73mmol)の実施例1の第一工程により調製
した4−tert.−ブトキシカルボニルオキシ−ベン
ズアルデヒド ジメチルアセタール、1.67g(7.
46mmol)の4−tert.−ブトキシカルボニルオキ
シ−ベンジルアルコールおよび18mgの硫酸水素カリウ
ムの混合物を40mlの無水トルエン中で還流化で1時間
加熱した。次いで、この混合物にトルエンを加えなが
ら、生じたメタノールを徐々に蒸留除去した。メタノー
ルを完全に除去した後、この混合物を冷却し、触媒を濾
別した。トルエンを除去した。オイル状の残留物をオイ
ルポンプで真空にして乾燥させた。 収量 2.33g(理論値の96%)、淡黄色ワック
ス、H−NMR(CDCl3 ):5.71ppm でアセタ
ール信号、1.55ppm でBOC信号、4.54ppm で
CH2 O信号、IRスペクトルで1760cm-1でCO信
号。(化合物7)。 実施例5 第一工程: 2,3−ビス−tert.−ブトキシカル
ボニルオキシ−ベンズアルデヒド ジメチルアセタール
の調製:3g(9mmol)の2,3−ビス−tert.−
ブトキシカルボニルオキシ−ベンズアルデヒドを室温で
10mlのメタノールおよび1.2mlのオルトギ酸トリメ
チルに溶解させた。ベンズアルデヒド誘導体を完全に溶
解させるために、1.5mlのトルエンを加えた。続いて
触媒として3.75mgのRhCl3 [CH3 C(CH2
PPh2 3 ]を加えた。次いで、この混合物を室温で
一晩攪拌した。溶剤を蒸気蒸留により分離し、オイル状
の残留物を少量のトルエンに溶解させた。未溶解ロジウ
ム触媒をG−4フリットで濾別した。トルエンを減圧下
で除去した後、生成物をオイルポンプで真空にして乾燥
させた。 収量 2.9g(理論値の75%)、淡黄色オイル、H
−NMR(CDCl3 ):5.30ppm でアセタール信
号、1.55ppm でBOC信号、IRスペクトルで17
60cm-1でCO信号(化合物8)。 第二工程: 2,3−ビス−tert.−ブトキシカル
ボニルオキシ−ベンズアルデヒド ビス(2−フェニル
エチル)−アセタールの調製:1.43g(3.73mm
ol)の2,3−ビス−tert.−ブトキシカルボニル
オキシ−ベンズアルデヒド ジメチルアセタールを40
mlの無水トルエンに溶解させた。0.91g(7.46
mmol)の2−フェニルエタノールおよび18mgの硫酸水
素カリウムを加えた後、この混合物を還流下で1時間攪
拌した。混合物にトルエンを加えながら、生じたメタノ
ールを徐々に蒸留除去した。メタノールを完全に除去し
た後、この混合物を冷却し、硫酸水素カリウム触媒を濾
別した。濾液を回転蒸発装置中で濃縮した。得られた黄
色がかった粘性オイルをオイルポンプで真空にして乾燥
させた。 収量 1.66g(理論値の79%)、H−NMR(C
DCl3 ):5.48ppm でアセタール信号、1.54
ppm でBOC信号、IRスペクトルで1760cm-1でC
O信号(化合物9)。
【0072】化合物1〜9の構造式を以下に示す。 化合物No. 1
【0073】
【化1】 化合物No. 2
【0074】
【化2】 化合物No. 3
【0075】
【化3】 化合物No. 4
【0076】
【化4】 化合物No. 5
【0077】
【化5】 化合物No. 6
【0078】
【化6】 化合物No. 7
【0079】
【化7】 化合物No. 8
【0080】
【化8】 化合物No. 9
【0081】
【化9】 実施例6〜44 以下に記載する化合物の例は、実施例1および/または
実施例2に準じ、それぞれの場合に反応時間および処理
を僅かに変えて調製した。これらの化合物はすべて元素
分析、H−NMRおよびIRスペクトルにより明確に確
認できた。 実施例No. 6
【0082】
【化10】 実施例No. 7
【0083】
【化11】 実施例No. 8
【0084】
【化12】 実施例No. 9
【0085】
【化13】 実施例No. 10
【0086】
【化14】 実施例No. 11
【0087】
【化15】 実施例No. 12
【0088】
【化16】 実施例No. 13
【0089】
【化17】 実施例No. 14
【0090】
【化18】 実施例No. 15
【0091】
【化19】 実施例No. 16
【0092】
【化20】 実施例No. 17
【0093】
【化21】 実施例No. 18
【0094】
【化22】 実施例No. 19
【0095】
【化23】 実施例No. 20
【0096】
【化24】 実施例No. 21
【0097】
【化25】 実施例No. 22
【0098】
【化26】 実施例No. 23
【0099】
【化27】 実施例No. 24
【0100】
【化28】 実施例No. 25
【0101】
【化29】 実施例No. 26
【0102】
【化30】 実施例No. 27
【0103】
【化31】 実施例No. 28
【0104】
【化32】 実施例No. 29
【0105】
【化33】 実施例No. 30
【0106】
【化34】 実施例No. 31
【0107】
【化35】 実施例No. 32
【0108】
【化36】 実施例No. 33
【0109】
【化37】 実施例No. 34
【0110】
【化38】 実施例No. 35
【0111】
【化39】 実施例No. 36
【0112】
【化40】 実施例No. 37
【0113】
【化41】 実施例No. 38
【0114】
【化42】 実施例No. 39
【0115】
【化43】 実施例No. 40
【0116】
【化44】 実施例No. 41
【0117】
【化45】 実施例No. 42
【0118】
【化46】 実施例No. 43
【0119】
【化47】 実施例No. 44
【0120】
【化48】 応用実施例1 下記の組成を有する塗布溶液を調製した。 7.5pbw の、軟化点105〜120℃のクレゾール/
ホルムアルデヒド ノボラック、2.0pbw の4−te
rt.−ブトキシカルボニルオキシ−ベンズアルデヒド
ビス−(2−フェノキシエチル)−アセタール、0.4
pbw の6−(4−クロロスチリル)−4−メチル−1−
トリフルオロメタンスルホニルオキシ−2−ピリドンお
よび42pbw の、プロピレングリコールモノメチルエー
テルアセテート。
【0121】この溶液を、細孔径0.2μm のフィルタ
ーを通して濾過し、密着促進剤(ヘキサメチルジシラザ
ン)で処理したウエーハーに毎分3,200回転で回転
塗布した。ホットプレート上で、100℃で1分間乾燥
した後、1.1μm の層厚が得られた。
【0122】この記録材料を、原画の下で、キセノン−
水銀蒸気ランプの放射線により、365nmで、55 mJ/
cm2 のエネルギーで画像を映す様に露光した。溶解抑制
剤を完全に開裂させるために、この材料を100℃で1
分間加熱した。
【0123】この記録材料を、2.38重量%の水酸化
テトラメチルアンモニウムを含む純水性現像剤で現像し
た。
【0124】120秒間の現像時間の後、急なレジスト
側面を有するマスクの完璧な画像が得られ、<0.55
μm の構造も正確に解像された。走査電子顕微鏡を使用
したレジストプロファイル側面の検査により、これらの
側面は基材表面に対して、事実上直角であることが分か
った。コントラストは4.6であった。
【0125】ポジ型レジストのコントラスト、Cp は、 Cp =1/(log Dp −log Dp °)=[log (Dp /Dp °)]-1 で定義され、Dp °は現像剤が露光したフィルムを攻撃
し始める照射量であり、Dp はレジスト規準点(=レジ
スト感度)である。このパラメータの詳しい説明は、
L.F.トムプソンおよびM.J.ボウデン、「レジス
ト処理」(マイクロリソグラフィー入門、理論、材料、
および加工、編集C.G.ウイルソン、L.F.トムプ
ソンおよびM.J.ボウデン、ACS Symp. Ser., 2
19、164頁以降(1983)、アメリカンケミカル
ソサエティー、ワシントン)に記載されている。
【0126】応用実施例2 下記の組成を有する塗布溶液を調製した。 7.5pbw の、平均分子量が25,000の3,5−ジ
メチル−4−ヒドロキシスチレン/4−ヒドロキシスチ
レン共重合体(モル比30:70)、2.0pbw の化合
物9、および0.4pbw の、トリフェニルスルホニウム
のトリフルオロメタンスルホン酸塩を42pbw の、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解
する。
【0127】この溶液を、細孔径0.2μm のフィルタ
ーを通して濾過し、密着促進剤(ヘキサメチルジシラザ
ン)で処理したウエーハーに毎分3,300回転で回転
塗布した。ホットプレート上で、100℃で1分間乾燥
した後、1.08μm の層厚が得られた。
【0128】この記録材料を、原画の下で、キセノン−
水銀蒸気ランプの放射線により、240〜260nmで、
35 mJ/cm2 のエネルギーで画像を映す様に露光し、1
00℃で75秒間加熱し、次いでこれを応用実施例1に
記載する現像剤で処理した。
【0129】60秒間の現像後、側面の安定性が高い、
完璧なマスクの画像が得られ、やはり<0.4μm の構
造が精確に解像された。
【0130】応用実施例3 下記の組成を有する塗布溶液を調製した。 7.5pbw の、軟化範囲が165〜180℃の、スチレ
ンとマレイミドの共重合体(モル比1:1)、2.0pb
w の化合物4、および0.3pbw の、トリフェニルスル
ホニウムのトリフルオロメタンスルホン酸塩を42pbw
のシクロヘキサノンに溶解する。
【0131】この溶液を、細孔径0.2μm のフィルタ
ーを通して濾過し、密着促進剤(ヘキサメチルジシラザ
ン)で処理したウエーハーに毎分3,400回転で回転
塗布した。ホットプレート上で、100℃で1分間乾燥
した後、0.98μm の層厚が得られた。
【0132】この記録材料を、原画の下で、キセノン−
水銀蒸気ランプの放射線により、240〜260nmで、
49 mJ/cm2 のエネルギーで画像を映す様に露光した。
【0133】この記録材料を0.02Nの水酸化テトラ
メチルアンモニウム水溶液で現像したところ、露光区域
が60秒間以内に残留物を残さずに除去された。
【0134】やはり急な側面を有する、完璧なマスクの
画像が得られた。暗色部における材料の除去は<20nm
で、<0.4μm の構造も精確に解像された。
【0135】応用実施例4 下記の組成を有する塗布溶液を調製した。 7.5pbw の、平均分子量が25,000である、3−
メチル−4−ヒドロキシスチレンの単独重合体、2.0
pbw の化合物6および0.4pbw の4−メチル−6−フ
ェニル−1−トリフルオロメタンスルホニルオキシ−2
−ピリドンを42pbw の、プロピレングリコールモノメ
チルエーテルアセテートに溶解。
【0136】この溶液を、細孔径0.2μm のフィルタ
ーを通して濾過し、2等分した。第一の部分を密着促進
剤(ヘキサメチルジシラザン)で処理したウエーハーに
毎分3,300回転で回転塗布した。100℃で1分間
乾燥した後、1.04μm の層厚が得られた。
【0137】この記録材料を、原画の下で、キセノン−
水銀蒸気ランプの放射線により、240〜260nmで、
62 mJ/cm2 のエネルギーで画像を映す様に露光し、1
00℃で75秒間加熱し、次いで応用実施例1に記載の
現像剤で処理した。
【0138】60秒間の現像時間の後、側面安定性の高
いマスクの完璧な画像が得られ、<0.4μm の構造も
正確に解像された。
【0139】第二の部分は、冷蔵庫内に20週間保存し
た後、同じ処理を行った。同一の結果が得られた。この
ことは、この混合物が溶液中で非常に良好な安定性を有
することを示している。
【0140】応用実施例5 応用実施例1に記載の材料を436nmの波長の放射線に
画像を映す様に露光した。応用実施例1に記載する処理
の後、原画が0.55μm まで精確に再現された。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 205/43 6917−4H 233/69 7106−4H 255/54 6917−4H 309/73 9160−4H 311/24 7419−4H C09K 9/02 Z 6917−4H // C07B 61/00 300

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式I (式中、Xはフェニル、[1]ナフチルまたは[2]ナ
    フチル基であり、それぞれ少なくとも一つのtert.
    −ブトキシカルボニルオキシ基により置換され、必要で
    あれば、さらに1個以上の他の置換基を有し、R1 は水
    素原子、(C1 〜C6 )アルキル基、(C6 〜C10)ア
    リール基または基Xの一つであり、R2 およびR3 は同
    一であるか、または異なるものであって、必要であれば
    3個までのメチレン基が、−O−、−S−、−NR
    4 −、−CO−、−CO−O−、−CO−NH−、−O
    −CO−NH−、−NH−CO−NH−、−CO−NH
    −CO−、−SO2 −、−SO2 −O−または−SO2
    −NH−の様な、少なくとも1個の異原子を有する橋か
    け構成員により置き換えられている(C1 〜C12)アル
    キル基、または必要であれば脂肪族部分の3個までのメ
    チレン基が上記の種類の橋かけ構成員により置き換えら
    れており、芳香族部分でフッ素、塩素または臭素原子ま
    たは(C1 〜C4 )アルキル、(C1 〜C4 )アルコキ
    シ、ニトロ、シアノまたはtert.−ブトキシカルボ
    ニルオキシ基により置換されていてもよい(C3
    12)アルケニル、(C3 〜C12)アルキニル、(C4
    〜C12)シクロアルキル、(C4 〜C12)シクロアルケ
    ニルまたは(C8 〜C16)アラルキル基であり、R4
    アシル基、特に(C1 〜C6 )アルカノイル基であ
    る。)の化合物。
  2. 【請求項2】基X中に存在できる前記他の置換基がフッ
    素、塩素、臭素またはヨウ素原子、ニトロ、シアノまた
    はカルボキシル基、必要であれば3個までの、特に好ま
    しくは2個までのメチレン基が請求項1に示す種類の橋
    かけ構成員により置き換えられている(C1 〜C9 )お
    よび特に好ましくは(C1 〜C6 )アルキル基、特にt
    ert.−ブトキシカルボニル基、(C1 〜C4 )アル
    キル基、(C1 〜C4)アルコキシ基および/またはハ
    ロゲン原子により置換されていてもよいフェニル基、お
    よび必要であれば2個までのメチレン基が上記の種類の
    橋かけ構成員により置き換えられている(C8
    12)、および特に好ましくは(C8 〜C10)アラルキ
    ル基、(C6 〜C10)アリールオキシ基または(C7
    10)アラルコキシ基であることを特徴とする、請求項
    1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】R1 が水素原子であることを特徴とする、
    請求項1または2に記載の化合物。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合
    物の製造方法であって、第一工程で、式II X−CO−R1 (II) のアルデヒドまたはケトンを、触媒および脱水剤の存在
    下で、低沸点アルコールにより、式III のアセタールまたはケタールに変換し、このアセタール
    またはケタールを、第二工程で、触媒の存在下で高沸点
    アルコールR2 −OHおよび/またはR3 −OHと反応
    させることにより、式Iの化合物に変換することを特徴
    とする方法。
  5. 【請求項5】低沸点アルコールがメタノールまたはエタ
    ノールであることを特徴とする、請求項4に記載の方
    法。
  6. 【請求項6】第一工程で使用する触媒がRhCl3 (ト
    リホス)であることを特徴とする、請求項4または5に
    記載の方法。
  7. 【請求項7】第一工程で使用する触媒がRhCl3 [C
    3 C(CH2 PPh2 3 ]であることを特徴とす
    る、請求項4〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】脱水剤が、使用する低沸点アルコールに対
    応するオルトギ酸トリアルキルであることを特徴とす
    る、請求項4〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 【請求項9】第二工程で使用する触媒が硫酸水素カリウ
    ムであることを特徴とする、請求項4〜8のいずれか1
    項に記載の方法。
  10. 【請求項10】第二工程で使用する触媒が酸性イオン交
    換樹脂であることを特徴とする、請求項4〜9のいずれ
    か1項に記載の方法。
  11. 【請求項11】a)活性放射線の作用で強酸を発生する
    化合物、 b)化合物a)から発生した酸により開裂し得る少なく
    とも一つのC−O−C結合を有する化合物、および c)水に不溶であるが、水性アルカリ溶液には可溶であ
    るか、または少なくとも膨潤し得る結合剤からなり、化
    合物b)が請求項1〜3のいずれか1項に記載の化合物
    であることを特徴とする、ポジ型放射線感応性混合物。
  12. 【請求項12】化合物a)が活性放射線の作用によりス
    ルホン酸を発生することを特徴とする、請求項11に記
    載のポジ型放射線感応性混合物。
  13. 【請求項13】化合物a)の、混合物の固体成分の総重
    量に対する比率が0.25〜25重量%、好ましくは
    0.5〜15重量%、特に好ましくは1.0〜10重量
    %であることを特徴とする、請求項11または12に記
    載のポジ型放射線感応性混合物。
  14. 【請求項14】化合物b)の、混合物の固体成分の総重
    量に対する比率が1〜60重量%、好ましくは5〜50
    重量%であることを特徴とする、請求項11〜13のい
    ずれか1項に記載のポジ型放射線感応性混合物。
  15. 【請求項15】化合物c)の、混合物の固体成分の総重
    量に対する比率が30〜95重量%、好ましくは40〜
    90重量%、特に好ましくは50〜85重量%であるこ
    とを特徴とする、請求項11〜14のいずれか1項に記
    載のポジ型放射線感応性混合物。
  16. 【請求項16】基材およびその上に配置した層からなる
    放射線感応性記録材料であって、放射線感応性層が請求
    項11〜15のいずれか1項に記載の混合物からなるこ
    とを特徴とする記録材料。
JP4221916A 1991-07-31 1992-07-29 酸に対して不安定な保護基を有する化合物、およびこの化合物を用いて製造したポジ型放射線感応性混合物 Pending JPH05262699A (ja)

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