JP3617726B2 - 画像記録方法および装置 - Google Patents

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    • G03B27/00Photographic printing apparatus
    • G03B27/32Projection printing apparatus, e.g. enlarger, copying camera
    • G03B27/52Details

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、写真や印刷物等の反射原稿、ネガフイルム、リバーサルフイルム等の透過原稿に担持されるカラー画像から得られる画像信号を可視像として表示するための画像記録方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ネガフイルム、リバーサルフイルム等の写真フイルム(以下、フイルムとする)や印刷物等に記録された画像情報を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像情報とし、この画像情報に応じて変調した記録光によって印画紙等の感光材料を走査露光してプリントするデジタルフォトプリンタの開発が進んでいる。
【0003】
デジタルフォトプリンタは、複数画像の合成や画像の分割等の編集や、文字と画像との編集等のプリント画像のレイアウトや、色/濃度調整、変倍率、輪郭強調等の各種の画像処理も自由に行うことができ、用途に応じて自由に編集および画像処理したプリントを出力することができる。また、従来の面露光によるプリントでは、感光材料の再現可能濃度域の制約のため、フイルム等に記録されている画像濃度情報をすべて再生することはできないが、デジタルフォトプリンタによればフイルムに記録されている画像濃度情報をほぼ100 %再生したプリントが出力可能である。
【0004】
このようなデジタルフォトプリンタは基本的に、フイルム等の原稿に記録された画像を読み取る読取手段、読み取った画像を画像処理して後の露光条件を決定し、決定された露光条件に従って感光材料を走査露光して現像処理を施したり、モニタに表示したりする画像記録手段より構成される。
【0005】
フイルム等に記録された画像の読取装置においては、例えばスリット走査による読取りでは、1次元方向に延在するスリット状の読取光をフイルムに照射するとともに、フイルムをこの1次元方向と略直交する方向に移動(あるいは読取光と光電変換素子とを移動)することにより、フイルムを2次元的に走査する。フイルムを透過したフイルム画像を担持する透過光は、CCDラインセンサ等の光電変換素子の受光面上に結像して、光電変換されて読み取られる。読み取られた光量データは増幅され、A/D変換によりデジタル信号とされ、各CCD素子による特性のバラツキの補正、濃度変換、倍率変換等の各種の画像処理が施されて、画像記録手段に転送される。
【0006】
画像記録手段においては、転送された画像情報を、例えばCRT等のディスプレイに可視像として再生する。オぺレータは、再現画像を見て、必要であればこの再生画像に階調補正や色/濃度補正等の補正をさらに加え(セットアップ条件の設定)、再生画像が仕上りプリントとして合格(検定OK)であれば、記録用の画像情報として画像記録装置やモニタに転送する。
【0007】
画像記録装置においては、ラスタースキャン(光ビーム走査)による画像記録を利用するものであれば、感光材料に形成される3原色の感光層、例えばR、GおよびBの3色の露光に対応する3種の光ビームを、記録用の画像情報に応じて変調して主走査方向(前記1次元方向に対応)に偏向すると共に、この主走査方向と略直交する方向に、感光材料を副走査搬送する(偏向された光ビームと感光材料とを相対的に副走査する)ことにより、記録画像に応じて変調された光ビームによって感光材料を2次元的に走査露光して、読み取ったフイルムの画像を感光材料に記録する。
【0008】
この際、感光材料はロール状に巻回されており、ロール状の感光材料を引き出して搬送し、記録する画像の各コマの間にホールパンチにより孔をあけ、そしてこの孔の間の感光材料を1コマの画像として、ここに光ビームが露光されて画像が潜像として記録される。
【0009】
露光済の感光材料は1コマ〜数コマのサイズに切断されて現像手段に搬送され、感光材料に応じた現像処理、例えば銀塩写真感光材料であれば、発色・現像→漂白・定着→水洗→乾燥等の現像処理が施され、仕上りプリントとして出力される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
一方、感光材料には、露光後数分の間に潜像の濃度が変化するという潜像退行現象を有するものである。この潜像退行現象は例えば図3および図4に示すように、露光後約1〜2分のうちに、濃度が大きく変動し、その後僅かずつ略一定の濃度変動値に収束していくものである。したがって、同じ露光条件により感光材料を露光しても、露光後現像されるまでの時間が異なると、最終的に得られる画像の濃度が異なってしまい、一定の品質の再生画像を得ることができなくなってしまう。
【0011】
本発明は上記事情に鑑み、感光材料の潜像退行現象を考慮して、常に一定の品質の再生画像を得ることができる画像記録方法および装置を提供することを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明による画像記録方法は、画像情報に応じて変調された光により感光材料を2次元的に露光し、該露光が終了した前記感光材料を現像処理して前記画像情報により表される画像を前記感光材料に可視像として記録する画像記録方法において、
前記露光終了後、前記感光材料の潜像退行現象が略安定する所定時間経過後に、前記現像処理を行うことを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明による画像記録装置は上記本発明による画像記録方法を実施するためのものであり、画像情報に応じて変調された光により感光材料を2次元的に露光する露光手段と、該露光が終了した前記感光材料を現像処理して前記画像情報により表される画像を前記感光材料に可視像として記録する現像手段と、前記露光手段から前記現像手段に前記感光材料を搬送する搬送手段とを備えた画像記録装置において、
前記露光終了後、前記感光材料の潜像退行現象が略安定する所定時間を計測する時間計測手段と、
該所定時間経過後に、前記感光材料を前記現像手段に搬送するように前記搬送手段を制御する制御手段とをさらに備えたことを特徴とするものである。
【0014】
【発明の効果】
本発明による画像記録方法および装置は、感光材料の露光後、感光材料の潜像退行現象が略安定する所定時間経過後に露光済の感光材料を現像するようにしたため、現像時の潜像退行現象は安定しており、現像により感光材料に表される画像の濃度は潜像退行現象による影響が少なく、略安定したものとなる。このため、常に略一定の品質の再生画像を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0016】
図1は本発明による画像記録装置の実施の形態を内包するデジタル写真プリンタを表す図である。
【0017】
図示のデジタル写真プリンタ100 は、写真フイルム10のバーコードを読み取るバーコードリーダ42、フイルム10の中から各コマ11の領域を濃度変化により検出する画面検出センサ41、フイルム10のパーフォレーションと噛合しフイルム10を搬送するスプロケット44、スプロケット44を駆動するモータ43、バーコードリーダ42により読み取られたフイルム番号により読み取られたコマ番号および画面検出センサ41により読み取られた各コマ11の領域をデータバスに送信するとともにモータ43の駆動を制御する信号をモータ43に送信するフイルムスキャナー制御インターフェース(I/F)40、フイルム10の撮影コマ11に光を照射する光源31と調光ユニット32と色分解ユニット33と拡散ボックス34とからなる光源ユニット30、光源ユニット30からの光を照射された撮影コマ11に記録された画像の透過画像を結像光学系51を介して光電的に読み取るCCD52、結像光学系51の焦点距離を調節するAFモータ50、CCD52により光電変換された前記透過画像に対応する画像信号をデジタル画像信号Sに変換するA/D変換器53、A/D変換器53から出力されたデジタル画像信号Sに対して、シェーディングや暗電流による影響に対する補正を行って質のよい画像信号をフレームメモリ55に出力する第1の画像処理装置54、フレームメモリ55に一旦記憶せしめられた画像処理済みのデジタル画像信号Sに対して所定の画像処理を施す第2の画像処理装置56、第2の画像処理装置56によりパラメータが変更された画像処理を施されたデジタル画像信号Sに基づいた変調信号を出力する変調機ドライバ57、変調機ドライバ57により変調された信号に基づいた可視画像を再生するプリンタ60およびプリンタ制御I/F58、フレームメモリ55に記憶されたデジタル画像信号Sをデータバスを介して記憶するハードディスク75、必要に応じてデジタル画像信号Sに基づいた可視画像を再生し、あるいは画像処理条件等を表示するCRTモニタ71および表示I/F70、画像処理条件、画像処理条件の補正値、画像検索用情報等を入力するキーボード73およびキーボードI/F72、データバスを介してバーコードリーダ42により読み取られたコマ番号からなる画像検索用情報と第1の画像処理装置54および第2の画像処理装置56から入力された画像処理条件とフレームメモリ55から入力されたデジタル画像信号Sとを対応付けしてハードディスク75に記憶せしめ、またキーボード73から入力された画像検索用情報に対応付けされた1つのデジタル画像信号Sをハードディスク75から検索制御し、その他データバスに接続された各機器を制御するCPU74、他のデジタル写真プリンタシステムと通信回線を介して接続する通信ポート76、並びにプリンタ60により再生された写真プリントを検査する検品場所に配置されて必要に応じて焼直し指示を入力するキーボード78およびキーボードI/F77を備えた構成である。
【0018】
詳細には、フイルム21は、キャリアにより保持された構成であり、ネガフィルムを扱うためのオートキャリアとしては富士フィルム製NC135S等の従来のミニラボで使用されているものを用いる。フルサイズ、パノラマサイズ、迫力サイズ等、プリント形態に対応した範囲の画像を読みとることができる。またトリミングキャリアとして従来のミニラボで使用されているものを用いると、センターを軸に、約1.4倍の拡大が可能となる。またリバーサルキャリアとして、特願平7−271048号、同7−275358号、同7−275359号、同7−277455号、同7−285015号に開示するものを用いる。
【0019】
上記画像処理手段においては、階調補正、色変換、濃度変換等の処理ができるだけでなく、さらには特願平7−337510号に示すような、フィルムの粒状を抑制しつつ、同時にシャープネスを向上させる処理をも施すことができる。またさらには特願平7−165965号に示すような、明暗のコントラストの大きい画像に対し、良好な画像再生をもたらす、自動覆い焼き処理をも施すことができる。
【0020】
また、ハードディスク75は、その記憶容量が25GB(ギガバイト)以上のものである。通常、Lサイズ(約9cm×13cm)程度の写真プリントに対応する解像度を得るために必要な画像信号は約5MB/1画像と算定され、この画像信号を画質が劣化しない程度にデータ圧縮した場合、その画像信号は約1MB/1画像となる。平均的なミニラボ店では、稼働日数25日/月、持ち込まれるフイルム本数50本/日、フイルム1本当たりの撮影コマ数を20コマ、と設定することができる。持ち込まれてから1ケ月を越えた古い画像信号を順次消去するとすれば、ハードディスク75に要求される記憶容量は上記の通り約25GBとなる。
【0021】
また、プリンタ60は詳しくは、プリント部と現像処理部と乾燥部とからなり、プリント部には感光材料20をロール状に収納したマガジン62を備え、マガジン62としては、通常のミニラボで使用されているもの、例えば特開平6−161050に記載されるものを用いる。乾燥部には、乾燥の完了した露光済みの印画紙(写真プリント)を1枚ずつ切断するカッター66と、この1枚ずつ切断された写真プリントを整列して並べるソーター67とを備えている。ソーターとしては、特開平4−199052に示すものを用いる。現像処理部と乾燥部とからなる処理部は従来のミニラボ型式10ME(2)のものを使用しており、詳しくは「ラボ機器25年史」(富士写真フイルム1994/2刊)、「ミニラボチャンピオンプリンタープロセサーSUPER FA−257 PP1257VR PP1257V SUPER FA−277 PP1827VR PP1827V」のサービスマニュアル、取扱説明書[基本操作編]、取扱説明書[管理者編]、取扱説明書[応用操作編]、設置案内、パーツリスト(富士写真フイルム1995/9刊)に記載されており、これらの資料は特許庁資料館に所蔵されている。なお、プリント部の詳細については後述する。
【0022】
次に本実施形態の作用について説明する。
【0023】
まず、フイルムスキャナー制御I/F40によりモータ43が駆動され、モータ43に連結された搬送スプロケット44が回転し、各コマ11に画像が記録されたネガフイルムであるフイルムピース10の左端を、搬送スプロケット44に挿入することにより、フイルムピース10が搬送スプロケット44により搬送される。
【0024】
また搬送スプロケット44がフイルムピース10を搬送中は、画面検出センサ41が撮影コマ11の存在する領域を探すためにフイルムピース10の濃度を読み取り、その読み取られた濃度情報に基づいて、フイルムスキャナー制御I/F40が搬送方向の最初のコマ11が所定の読取位置で停止するようにCPU74の制御によりモータ43の作動を制御する。
【0025】
画面検出センサ41が最初のコマ11を検出し、CPU74の制御により最初のコマ11が所定の読取位置で停止されると、光源ユニット30から光がコマ11に向かって照射され、この光を照射されたコマ11の透過画像が、結像光学系51に入射する。
【0026】
結像光学系51に入射した透過画像はCCD52の受像面上に所定の像を形成する。CCD52はその像を光電変換して所定の画像信号に変換する。変換された画像信号はA/D変換器53によりデジタル画像信号に変換され、第1の画像処理装置54に入力され、シェーディングや暗電流による影響が除去される。第1の画像処理装置54において処理が施されたデジタル画像信号は、フレームメモリ55に一旦記憶される。
【0027】
フレームメモリ55に一旦記憶された画像信号は、第2の画像処理装置56に入力される。第2の画像処理装置56においては、画像信号に対して所定の画像処理がなされ、画像処理が施された画像信号はプリンタ60のプリント部に入力され、以下のような処理がなされる。
【0028】
図2はプリント部の詳細を表す図である。図2に示すようにプリント部は、ロール状の感光材料20を搬送するための搬送ローラ80,81,82,83,84,85,86と、ロール状の感光材料20に対して、記録する画像の1コマごとの区切りを表すための孔を形成するホールパンチ21と、感光材料20に画像信号S′により表される画像を潜像として記録するための画像記録部17と、必要であれば感光材料20にバックプリントを施すためのバックプリント部26と、感光材料20を必要なサイズのコマ感光材料に切断するための第1のカッタ27および第2のカッタ28と、感光材料20に形成された孔を検出するためのセンサ22,23,24,25と、感光材料20にホールパンチ21により孔が形成された時点で、その形成された孔に対応するコマごとに、そのコマのプリントサイズ、縁ありか縁なしか否か、露光から現像までの待ち時間等に関する情報であるプリント管理情報を記憶するプリント管理情報記憶部15と、画像記録手段の作動を制御するための制御部16とからなる。
【0029】
また、ホールパンチ21の上流側には第1のループL1が、画像記録部17の上流側には第2のループL2が、バックプリント部26の上流側には第3のループL3が、第2のカッタ28の上流側には第4のループL4が、後述する現像手段100 の上流側には第5のループL5がそれぞれ形成されている。また各ループL1,L2,L3,L4,L5に対応してガイド板G1,G2,G3,G4,G5が形成されている。
【0030】
次いで、図2に示すプリント部の作用について説明する。ロール状態からローラ80,81により送り出された感光材料20は、送り出し量の調整のために一旦第1のループL1において待機し、その後まずホールパンチ21によりプリントするコマの間隔ごとに孔が形成される。感光材料20に孔が形成されると、形成された孔の下流側に形成される孔との間にある部分に対応するコマについてのプリント管理情報がプリント管理情報記憶部15に記憶される。
【0031】
プリント管理情報は、形成された孔と孔との間に対応する各コマ画像ごとに記憶されるものであり、各コマごとにプリントサイズ、縁ありか縁なしに関する情報、現像待ち時間等の複数の情報が記憶されるものである。
【0032】
次いで、孔が形成された感光材料20はローラ82により画像記録部17に搬送される。また、ここでも送り出し量調整のために感光材料20は一旦第2のループL2において待機する。画像記録部17においては、センサ22により画像を記録するコマの順序が検出され、検出されたコマの順序に応じたプリント管理情報がプリント管理情報記憶部15にから制御部16により読み出され、その読み出された情報が画像記録部17に入力される。画像記録部17は入力されたプリント管理情報に応じて、光ビームにより画像処理が施された画像信号S′により表される画像を潜像として感光材料20に記録する。すなわち、画像信号S′により表される画像情報に応じて光ビームを変調し、感光材料20を2次元的に走査露光して、プリント管理情報に応じたサイズの画像を記録する。また、プリント管理情報が縁ありのものの場合は、コマに縁を付けるように画像が記録される。
【0033】
感光材料20の露光が終了すると、プリント管理情報に露光終了から現像開始までの待ち時間についての情報が付加される。
【0034】
次いで露光が終了した感光材料20はローラ83によりバックプリント部26に搬送される。また、ここでも送り出し量調整のために感光材料20は一旦第3のループL3において待機する。バックプリント部26においては、センサ23によりバックプリントを行うコマの順序が検出され、検出されたコマの順序に応じたプリント管理情報がプリント管理情報記憶部15から制御部16により読み出され、その読み出された情報がバックプリント部26に入力される。バックプリント部26は入力されたプリント管理情報に応じて、各コマにバックプリントを施す。
【0035】
バックプリントが終了した感光材料20はローラ84により第1のカッタ27の位置に搬送される。ここで、第1のカッタ27は全てのプリントが終了した時点でセンサ24により検出された孔の位置において感光材料20を切断するものであるため、画像の記録を行っている最中には使用されないものである。感光材料20はさらにローラ85により第2のカッタ28の位置に搬送される。ここで、制御部16はセンサ25により検出されたコマ感光材料の順序からセンサ25により検出されたコマ感光材料に対応するプリント管理情報をプリント管理情報記憶部15から読み出し、読み出されたプリント管理情報のうち露光終了から現像開始までの時間に関する情報を参照する。そして、この時間に関する情報に基づいて、露光終了からこの時間が経過していない場合は、この時間が経過するまでローラ85の作動を停止し、第4のループL4に待機させておく。第2のカッタ28はセンサ25により検出された孔の位置に応じてこの時間が経過したコマのみを数コマ〜数十コマのサイズに切断する。また、ここでも送り出し量調整のために感光材料20は一旦第4のループL4において待機する。
【0036】
すなわち、図3および図4に示すように、感光材料には、露光後数分の間に潜像が変化するという潜像退行現象を有するものである。この潜像退行現象は例えば図4に示すように、露光後約1〜2分のうちに、濃度が大きく変動し、その後略一定の濃度変動値に収束していくものである。したがって、同じ露光条件により感光材料を露光しても、露光後現像されるまでの時間が異なると、最終的に得られる画像の濃度が異なってしまい、一定の品質の再生画像を得ることができなくなってしまう。そこで本願発明においては、露光終了から現像開始までの時間に関する情報をプリント管理情報に付与し、露光終了後必ず所定の時間を経過した後に現像を開始するようにしたものである。なお、図3および図4においては、濃度の目標値を略0.7としたときの潜像退行現象を示すものである。
【0037】
制御部16はプリント管理情報に付加された露光終了から現像開始までの時間を参照し、この時間が経過した後にローラ86を駆動して切断されたコマを図1に示す現像処理部に搬送する。搬送手段としては、特願平2−272722に示すものを用い、処理タンクとしては特開平4−155333に示すものを用いる。
【0038】
現像処理部においては、コマ感光材料に現像処理が施され、これにより画像信号により表される画像が感光材料に可視像として記録される。
【0039】
本発明による画像記録方法は、感光材料20への露光後、感光材料の潜像退行現象が安定する所定時間経過後に現像を行うようにしたため、得られる仕上りプリントPは、各プリント間において濃度の変動の少ない安定した品質のものとなる。
【0040】
そして、全てのコマ感光材料についての露光が終了した後、感光材料20は第1のカッタ27により切断されて、これにより感光材料への画像の記録が終了する。
【0041】
なお、上述した実施の形態においては、露光終了後現像開始までの所定時間が経過した後のコマ感光材料を現像するようにしているが、この場合、この所定時間経過後現像を行うまでの時間をプリント管理情報として記憶し、この時間内に現像を行うようにしてもよい。すなわち、図3および図4に示すように潜像退行現象は、露光後1〜2分ほどで略安定するが、時間の経過により僅かではあるが、濃度が変化してしまうものである。したがって、所定時間経過後現像を開始するまでの時間をも管理することにより、潜像退行現象の影響を少なくして、より高品質の仕上りプリントを得ることができる。
【0042】
上記実施の形態のプリンタ60において使用される走査光学系の詳細を以下に説明する。
【0043】
図5は、走査光学装置の概略平面図であり、密閉筐体の上部を取り外した状態で図示されている。また、図6は、図5に示す走査光学装置の走査露光光学系および副走査搬送手段を模式的に示す概略斜視図である。
【0044】
図5および図6に示す走査光学装置110 は、走査露光光学系を構成する複数の光学素子を有する主走査部112 と、主走査部112 の複数の光学素子の一部を外部雰囲気と遮断された状態で収納する密閉筐体140 と、主走査部112 によって主走査方向(図6矢印a方向)に走査露光される長尺状の感光材料20を所定の露光位置に保持しつつ、主走査方向と略直交する副走査方向(図6矢印b方向)に搬送する副走査搬送手段を構成する副走査部150 とを有し、主走査部112 によって、記録される画像(の露光濃度)に応じて変調された3原色の光ビームLを主走査方向(図中矢印a方向)に偏向走査すると共に、副走査部150 によって長尺状の感光材料20を所定の露光位置に保持しつつ、主走査方向と略直交する副走査方向(図中矢印b方向)に感光材料20を搬送することにより、3本の光ビームLによって感光材料20を2次元的に走査露光し、潜像を記録するものである。
【0045】
主走査部112 は、分光感度に波長依存性を有する感光材料20、特に3原色の分光感度のピークが可視光域にあるノーマルカラー感光材料を3原色の光ビームを用いて走査露光するための3レーザ光異角入射光学系(3光源非合派光学系)を構成し、赤(R)露光用の光ビームを射出する半導体レーザ(LD)114R,緑(G)露光用の光ビームを射出するSHG(Second Harmonic generation)素子を用いる波長変換レーザ(G−SHG)114Gおよび青(B)露光用の光ビームを射出するSHG素子を用いる波長変換レーザ(B−SHG)114Bと、これらのレーザ光源114R,114G,114Bから射出された光ビームの進行方向に沿って、コリメータレンズ116R,116G,116Bと、AOM(音響光学変調器)118R,118G,118Bと、反射ミラー120R,120G,120Bと、集光レンズ122R,122G,122Bと、スリット124R,124G,124Bと、NDフィルタ126R,126G,126Bと、シンドリカルレンズ128R,128G,128Bと、ポリゴンミラー130 と、fθレンズ132 と、シリンドリカルミラー134 と、反射ミラー136 とを有する。反射ミラー136 によって反射された三原色のレーザ光115R,115G,115Bは、副走査部150 の副走査搬送系によって搬送される感光材料20上に照射され、主走査線SLを画成する。
【0046】
図示例の3光源非合波光学系は、所定の狭帯域波長の光を射出する光源として少しずつ異なる角度(例えば約4°)でポリゴンミラー130 の反射面130aに入射する3つレーザ光源114R,114G,114Bを有しているが、赤露光用のLD114Rは波長680nmの光を射出するものであり、緑露光用のG−SHG114Gは波長532nmの光を射出するものであり、青露光用のB−SHG114Bは波長473nmの光を射出するものである。なお、本発明に用いられる露光光学系は、図示例の3レーザ光異角入射光学系などの3光源非合波光学系に限定されるわけではなく、感光材料を3原色の光ビームを用いて走査露光できれば、どのようなものでもよく、例えば3光源からの3本の光ビームをダイクロイックミラーなどを用いて1本に合波してポリゴンミラーに入射させる露光光学系であってもよい。また、光源にも特に限定はなく、分光感度に波長依存性を有する感光材料を露光可能な光源の組み合わせであれば、どのようなものでもよく、例えば、LD(レーザダイオード)などの半導体レーザやHe−Neレーザ等のガスレーザなどを用いることができ、感光材料の分光感度特性に合わせて所要の、特に可視光域の狭帯域波長の光ビームを射出する光源を適宜選択することができる。
【0047】
コリメータレンズ116R,116G,116Bは、レーザ光源114R,114G,114Bから射出されたレーザ光115R,115G,115Bをそれぞれ整形してAOM(音響光学変調器)118R,118G,118Bにビームウエストを作るものである。AOM118R,118G,118Bは、レーザ光115R,115G,115Bを図示しない画像処理装置によって画像処理された各色の画像データ信号に応じて変調するものである。なお、本発明において、各光ビームの変調方法には特に限定はなく、どのような変調方法を適用してもよい。例えば、図示例のAOM以外の各種の光変調器を用いてもよいし、一部のレーザ光源を直接変調してもよい。また、直接変調の方法も、強度変調、パルス数変調およびパルス幅変調のいずれであってもよい。
【0048】
次いで、反射ミラー120R,120G,120Bはレーザ光115R,115G,115Bの各光路を折り返して、これらをいずれもポリゴンミラー130 の反射面130aの同一繰上の近接した位置にもしくは同一点上に入射させるためのものである。集光レンズ122R,122G,122Bは、主走査側のビーム径の調整をするものであり、シンドリカルレンズ128R,128G,128Bは、副走査側のビーム径の調整をするものである。また、シリンドリカルレンズ128R,128G,128Bとfθレンズ132 とシリンドリカルミラー134 とは面倒れ補正光学系を構成し、ポリゴンミラー130 の面倒れを補正する。スリット124R,124G,124Bは、ビーム径の調整を、NDフィルタ126R,126G,126Bは、光量を調整するものである。
【0049】
ポリゴンミラー130 は、記録画像によって変調されたレーザ光ビーム115R,115G,115Bを一次元方向、すなわち主走査方向に偏向して感光材料20上に主走査線SLを画成することにより、画像露光を行うためのものである。ここで、レーザ光原114R,114G,114Bは、これらから射出されたレーザ光115R,115G,115Bがポリゴンミラー130 の一つの反射面130aに少しずつ異なる角度で入射し、反射面130aで反射され、最終的に感光材料20上に画成される同一の走査線SL上にそれぞれ異なる角度で結像し、時間的に間隔をあけて同一走査線上を走査するように配置される。さらに、図5に示すように、ポリゴンミラー130 は、後述する密閉筐体140 内において、レーザ光115R,115G,115Bを主走査方向に偏向させるため、図中矢印方向に回転しているが、その回転によって生じる風ムラ、あるいはその風によって浮遊した塵や挨、もしくはその結果筐体140 内の光学素子に付着した塵や挨などがレーザ光115R,115G,115Bに影響し、感光材料20への露光、ひいては再現画像に好ましくない影響を与えることがあり、その場合には、通常はポリゴンミラー130 をその回転を妨げないような透明カバー131 、例えば透明ガラスカバーで被包されていてもよい。
【0050】
fθレンズ132 は、各レーザ光115R,115G,115Bを主走査線のいずれの位置においても正しく結像させるためのものである。なお、fθレンズ132 は、波長が473,532,680nmの光に対して色収差が許容範囲内に収まるように補正されている。シリンドリカルミラー134 は、fθレンズ132 およびシリンドリカルレンズ128R,128G,128Bと面倒れ補正光学系を構成する他、各レーザ光115R,115G,115Bを折り曲げて、反射ミラー136 に入射させ、反射ミラー136 は各レーザ光115R,115G,115Bを再び折り曲げて、副走査部150 によって副走査搬送される感光材料20上の副走査方向と略直交する主走査線SLに向けるものである。
【0051】
また、シンドリカルレンズ128Rの近傍には、一ラインの画像露光の開始を検出するための始点検出用のSOS(START OF SCAN)センサ138 が設置され、後述する出射窓144 近傍の筐体140 の内側面にはfθレンズ132 を透過した3本のレーザ光115R,115G,115Bの少なくとも一つをその開始端においてSOSセンサ138 に向けて反射するSOS反射ミラー139 が設置されている。
【0052】
本走査光学装置110 では、主走査部112 の3光源非合波光学系を構成する複数の光学素子の一部、すなわち、上述した反射ミラー120R,120G,120Bから、集光レンズ122R,122G,122B、スリット124R,124G,124B、NDフィルタ126R,126G,126B、シンドリカルレンズ128R,128G,128B、ポリゴンミラー130 ,fθレンズ132 、シリンドリカルミラー134 および反射ミラー136 までの光学素子が、密閉筐体140 の内部に収納され、定盤となる筐体140 の底面に所要の位置に位置決めされて固定されている。筐体140 は、所望の容積および形状のものであり、一部、例えば、蓋に相当する部分が着脱自在に形成されていてもよい。なお、筐体140 の外部には、レーザ光源114R,114G,114Bと、コリメーターレンズ116R,116G,116Bと、AOM118R,118G,118Bとが設置されている。
【0053】
筐体140 外において主走査部112 のAOM118B,118G,118Rで変調され、筐体140 内の反射ミラー120R,120G,120Bに向かうレーザ光115B,115G,115Rが筐体140 内に入射する筐体140 の側壁部分には、入射窓142R,142G,142Bが形成され、筐体140 内の反射ミラー136 によって反射され、筐体140 外の副走査部150 に向かうレーザ光115R,115G,115Bが筐体140 外に出射する筐体140 の側壁部分には、出射窓144 が形成されている。筐体140 は、外部光および塵や挨等の影響を排除するため、その内部と外部雰囲気とを遮断できるように形成されているものであり、遮光性を有する材質、例えば、アルミニウム等の金属、合成樹脂等の公知の光学記録装置用の材料を用い、鍛造、プレス成形、射出成形等の公知の方法を適用して製造することができる。なお、上述した露光光学系を構成するこれらの光学素子は、筐体140 の内外において、底面で構成される定盤上の所定の位置に、公知の手段、例えば、溝、突起、ピン、板バネ等により、位置決めされ、固定支持されていてもよいし、光学素子取付部材に支持、固定、固着させ、光学素子取付部材を種々の位置決め手段を用いて位置決めし、光学素子取付部材をビス、ネジなどの固定具で固定することにより、位置決めされ、固定支持されていてもよい。
【0054】
副走査部150 は、図6に示すように、逆回転可能な露光ドラム152 と、露光ドラム152 上の感光材料20上の露光位置に画成される主走査線SLを挟んで両側に配置され、感光材料20を露光ドラム152 に押圧する従動ニップローラ54,56を有している。少なくとも一画像の走査露光時には露光ドラム152 は正回転(図6矢印方向)し、長尺状の感光材料20は、露光ドラム152 とニップローラ54,56に挟持された状態で露光位置に保持されつつ、主走査方向(図6矢印a方向)と略直交する副走査(図6矢印b方向)に搬送され(すなわち、正転搬送され)、走査露光される。なお、感光材料20の無駄を省くため、画像間のコマ間隔はできるだけ狭く、例えば、約3mm、可能であれば約2mmに設定するのが好ましいが、このような間隔では、露光を停止し、搬送を停止したのち、搬送を再開し、搬送速度をムラのない安定な所定速度にするのは、短すぎて困難である。このため、このような場合、本発明では、一画像、もしくは連続して複数の画像の走査露光が終了した直後に、露光ドラム152 は逆回転し、感光材料20は副走査方向とは逆方向に所定距離搬送されて(すなわち、逆転搬送されて)、停止し、すなわち感光材料20の露光済画像領域の所定位置まで巻き戻されて停止し、待機状態に入る。その後、次の一画像、もしくは次に連続して露光される複数の画像の露光準備が整うと、再び露光ドラム152 は正回転し、感光材料20が再度副走査方向に搬送され、走査露光される。なお、複数の画像が連続して走査露光される場合で露光位置が画像間のコマ間隔の非画像領域にある間(画像露光が停止され、露光待機の間)も、画像露光が停止され、感光材料20の逆搬送が停止されるまでの間、搬送も露光も待機状態にある間および感光材料20の正搬送が再開され、露光位置が次の画像領域にくるまでの間(すなわち、画像露光が停止されてから再開されるまでの露光待機の間)も、レーザ光源114R,114G,114Bから連続的にレーザ光115R,115G,115Bは射出されている。
【0055】
このため、本走査光学装置110 は、密閉筐体140 の側壁に取り付けられた入射窓142R,142G,142Bおよび出射窓144 に相当する部分のいずれか一方、もしくは両方を、レーザ光115R,115G,115Bを画像露光時には透過し、画像露光時以外は遮断するシャッタで構成する、あるいはこれらの少なくとも一方にシャッタを取り付けるものである。このシャッタとしては、例えば特願平7−328633号に開示されている機械的シャッタを用いる。
【0056】
本走査光学装置110 において機械的シャッタ146R,146G,146Bは、例えば一部が切り欠かれた円板状のシャッタ部材と、このシャッタ部材を回転させる駆動部とからなるものである。駆動部はシャッタ部材を、レーザ光115R,115G,115Bを遮断する回転位置およびレーザ光115R,115G,115Bを遮断することのない回転位置のいずれか一方の位置を選択的に設定する。
【0057】
シャッタ146R,146G,146Bのシャッタ部材は、駆動部の動作が制御回路によって制御されて開閉操作される。該シャッタ部材は、感光材料20への走査露光がなされている間は開状態(レーザ光115R,115G,115Bを遮断しない状態)に設定され、感光材料20への一画像、もしくは一連の画像の走査露光が終了した直後に、閉状態(レーザ光115R,115G,115Bを遮断する状態)に設定される。
【0058】
連続露光の場合、露光位置(レーザビームの到達位置)が連続搬送されている感光材料20の露光終了画像領域と次に露光される画像領域との間のコマ間隔における露光待機間中シャッタ146R,146G,146Bを閉状態としてレーザ光115R,115G,115Bを遮断することにより、このコマ間隔にある非画像領域が不要に露光されることを防ぐことができる。また連続露光の場合に限らず、一画像、または一連の画像の露光の終了後、直ちに感光材料20が副走査部150 によって所定距離逆搬送されて露光済画像領域の所定位置で停止され、画像の走査露光が一時的に停止される露光待機状態に入る場合にも、感光材料20の逆搬送の開始から搬送の停止(搬送の待機)を経て正搬送再開後次の画像の露光開始(コマ間隔の終了)までの間、シャッタ146R,146G,146Bによるレーザ光115R,115G,115Bの遮断を行うことにより、露光位置(レーザビームの到達位置)が感光材料20の露光済画像領域にあっても、コマ間隔の非画像領域にあっても、これらの領域が不要に露光されることを防ぐことができる。
【0059】
なお、露光再開の場合には、感光材料20のコマ間隔の非画像領域が終了し、露光位置が次の画像領域開始位置にきた瞬間にシャッタ146R,146G,146Bを開状態として、レーザ光115R,115G,115Bの通過を可能にし、感光材料20の走査露光を行う。
【0060】
上記走査光学装置において、具体的には、走査幅が210mm、画素密度が、主走査方向に300dpi、副走査方向に600dpi、ビーム径が、主、副走査方向ともに65μm(1/e)である。
【0061】
次に、上記実施の形態において用いた感光材料について説明する。
【0062】
本発明の実施の形態において用いられたカラー感光材料は、支持体上にイエロー発色性ハロゲン化銀乳剤層、マゼンタ発色性ハロゲン化銀乳剤層、シアン発色性ハロゲン化銀乳剤層を少なくとも一層ずつ塗設して構成することができる。一般のカラー印画紙では、ハロゲン化銀乳剤の感光する光と補色の関係にある色素を形成するカラーカプラーを含有させることで減色法の色再現を行うことができる。一般的なカラー印画紙では、ハロゲン化銀乳剤粒子は前述の発色層の順に青感性、緑感性、赤感性の分光増感色素によりそれぞれ分光増感され、また支持体上に前出の順で塗設して構成することができる。しかしながら、これと異なる順序であっても良い。つまり迅速処理の観点から平均粒子サイズの最も大きなハロゲン化銀粒子を含む感光層が最上層にくることが好ましい場合や、光照射下での保存性の観点から、最下層をマゼンタ発色感光層にすることが好ましい場合もある。
【0063】
また感光層と発色色相とは、上記の対応を持たない構成としても良く、赤外感光性ハロゲン化銀乳剤層を少なくとも一層用いることもできる。
【0064】
本感光材料に使用する支持体はガラス、紙、プラスチックフィルムなど写真乳剤層を塗布できる支持体ならいかなる支持体でもかまわないが、最も好ましいのは反射型支持体である。
【0065】
本感光材料に使用する「反射型支持体」とは、反射性を高めてハロゲン化銀乳剤層に形成された色素画像を鮮明にするものをいい、このような反射型支持体には、支持体上に酸化チタン、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム等の光反射物質を分散含有する疎水性樹脂を被覆したものや、光反射性物質を分散含有する疎水性樹脂そのものを支持体として用いたものが含まれる。例えばポリエチレン被覆紙、ポリエチレンテレフタレート被覆紙、ポリプロピレン系合成紙、反射層を併設した、或いは反射性物質を併用する透明支持体、例えばガラス板、ポリエチレンテレフタレート、三酢酸セルロースあるいは硝酸セルロースなどのポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、塩化ビニル樹脂等がある。本感光材料において使用する反射型支持体としては、耐水性樹脂層で両面を被覆された紙支持体で、耐水性樹脂層の少なくとも一方が白色顔料微粒子を含有するものが好ましい。
【0066】
本感光材料で使用する反射支持体の耐水性樹脂とは、吸水率(重量%)が0.5、好ましくは0.1以下の樹脂で、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレン系重合体等のポリオレフィン、ビニールポリマーやそのコポリマー(ポリスチレン、ポリアクリレートやそのコポリマー)やポリエステル(ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート等)やそのコポリマーである。特に好ましくはポリエチレンとポリエステルである。
【0067】
ポリエチレンは高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン及びこれらポリエチレンの部ブレンドを用いることができる。これらポリエチレン樹脂の加工前のメルトフローレート(以下MFRと略す)はJlSK 7210の表1の条件4で測定された値で1.2g/10分〜12g/10分の範囲が好ましい。ここで言うポリオレフィン樹脂の加工前のMFRとは、ブルーイング剤、白色顔料を練り込む前の樹脂のMFRを示す。
【0068】
ポリエステルとしては、ジカルボン酸とジオールから縮合重合によって合成されたポリエステルが好ましく、また好ましいジカルボン酸としてはテレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等が挙げられる。好ましいジオールとしては、エチレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、ブタンジオール、ヘキシレングリコール、ビスフェノールAエチレンオキシド付加物(2,2−ビス(4−(2−ヒドロキシエチルオキシ)フェニル)プロパン)、1,4−ジヒドロキシメチルシクロヘキサン等が挙げられる。
【0069】
これらジカルボン酸の単独あるいは混合物と、ジオールの単独あるいは混合物とを縮合重合して得られる種々のポリエステルを使用することができる。中でもジカルボン酸の少なくとも一種はテレフタル酸であることが好ましい。またジカルボン酸成分が、テレフタル酸とイソフタル酸の混合物(比率9:1〜2:8)、あるいはテレフタル酸とナフタレンジカルボン酸の混合物(比率9:1〜2:8)も好ましく用いられる。またジオールとしては、エチレングリコール又は工チレングリコールを含む混合ジオールを用いることが好ましい。これらの重合体の分子量は30000−50000であることが好ましい。
【0070】
またこれらの異なる組成のポリエステルを複数種混合して使用することも好ましく行われる。更にこれらポリエステルと他の樹脂との混合物も好ましく使用できる。この混合される他の樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン類、ポリエチレングリコール、ポリオキシメチレン、ポリオキシプロピレン等のポリエーテル類、ポリエステル系ポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリカーボネート、ポリスチレン等、270〜350℃で押し出し可能な樹脂であれば広く選ぶことができる。これらブレンドされる樹脂は1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。例えばポリエチレンテレフタレート90重量%に6重量%のポリエチレンと4重量%のポリプロピレンを混合することなどができる。ポリエステルと他の樹脂との混合比は混合する樹脂の種類によって異なるが、ポリオレフィン類だと重量比でポリエステル/他の樹脂=100/0〜80/20が適当である。この範囲を越えると混合樹脂の物性が急激に低下する。ポリオレフィン以外の樹脂の場合、重量比でポリエステル/他の樹脂=100/0〜50/50の範囲で混合することができる。
【0071】
上記耐水性樹脂と白色顔料の混合比率は重量比で98/2〜30/70(耐水性樹脂/白色顔料)、好ましくは95/5〜50/50、特に好ましくは90/10〜60/40である。白色顔料が2重量%未満では白色度に対する寄与が不十分であり、70重量%を越える場合には写真用支持体としたときの表面の平滑性が不十分であり、光沢度に優れた写真用支持体を得ることができない。
【0072】
これらの耐水性樹脂層は2〜200μm厚みで基体上に被覆するのが好ましく、更に好ましくは5〜80μmである。200μmより厚くあると樹脂の脆さが強調されてわれを生じる等物性上の問題が出てくる。2μmより薄くなると被覆の本来の目的である防水性が損なわれるほか、白色度と表面平滑性を同時に満足することができなくなり、物性的にも柔らかくなりすぎて好ましくない。
【0073】
基体の感光層塗布面側でない面に被覆する樹脂又は樹脂組成物の厚みは、5〜100μmが好ましく、より好ましくは10〜−50μmである。この範囲を越えて厚くなると樹脂の脆さが強調されて、われを生じる等物性上に問題が出てくる。この範囲を下回ると被覆の本来の目的である防水性が損なわれるほか物性的にも柔らかくなりすぎて好ましくない。
【0074】
本感光材料使用の反射支持体においては、感光層塗布側の耐水性樹脂被覆層が白色顔科の含有率の異なる2層以上の耐水性樹脂被覆層からなる反射支持体であることがコスト、支持体の製造適正等の観点からより好ましい場合もある。この場合白色顔料の含有率の異なる耐水性樹脂被覆層のうち、基体に最も近い耐水性樹脂被覆層の白色顔料の含有率が、この層のよりも上層にある少なくとも1つの耐水性樹脂被覆層の白色顔料の含有率よりも低いことが好ましい。さらに好ましい態様としては、反射支持体の白色顔料の含有率が異なる耐水性樹脂被覆層のうち、感光層に最も近い耐水性樹脂被覆層の白色顔科の含有率が最も高い反射支持体、あるいは反射支持体が少なくとも3層の耐水性樹脂被覆層からなり、その多層耐水性樹脂被覆層の感光層に最も近い耐水性樹脂被覆層と基体に最も近い耐水性樹脂被覆層以外の中間のいずれかの層における白色顔科の含有量が最も高い反射支持体が挙げられる。
【0075】
多層耐水性樹脂被覆層における各層の白色顔料の含有率は0重量%〜70重量%、好ましくは0重量%〜50重量%、より好ましくは0重量%〜40重量%である。また、この多層耐水性樹脂被覆層のうち最も白色顔料の含有率が高い層の含有率は9重量%〜70重量%、好ましくは15重量%〜50重量%、更に好ましくは20重量%〜40重量%である。この層の白色顔料の含有率が9重量%未満であると画像の鮮鋭度が低く、70重量%を超えると溶融押し出ししたフィルムの膜割れを生じる。
【0076】
また、多層耐水性樹脂被覆層の各層の厚みは、0.5μm〜50μmが好ましい。例えば、2層構成の多層耐水性樹脂被覆層の場合、各層の厚みは、0.5〜50μmが好ましく、合わせたトータルの膜厚が前記の範囲(2μm〜200μm)に入ることが好ましい。3層構造の場合、最上層の膜厚は0.5μm〜10μm、中間層の膜厚は5μm〜50μm、下層(基体に最も近い層)の膜厚は0・5μm〜10μmが好ましい。最上層、最下層の膜厚が0.5μm以下であると、中間層の高充填化した自色顔料の作用によりダイリップスジが発生しやすくなる。一方、最上層、最下層、特に最上層の膜厚が10μm以上になると鮮鋭度を低下させてしまう。
【0077】
白色顔料微粒子は、反射層中において粒子の集合体等を作らず均一に分散されていることが好ましく、その分布の大きさは単位面積に投影される顔料微粒子の占有面積比率(%)(Ri)を測定して求めることができる。占有面積比率(%)の変動係数は、Riの平均値(R)に対するRiの標準偏差sの比、s/Rとして求めることができる。本感光材料において、顔科微粒子の占有面積比率(%)の変動係数は、0.15以下、更には、0.12以下が好ましく、0.08以下が特に好ましい。
【0078】
本感光材料においては、好ましくは第二種拡散反射性の表面をもつ支持体を用いる。第二種拡散反射性とは、鏡面を有する表面に凹凸を与えて微細な異なった方向を向く鏡面に分割して、分割された微細な表面(鏡面)の無垢を分散化させることによって得た拡散反射性のことをいう。第二種拡散反射性の表面の凹凸は、中心面に対する三次元平均粗さが0.1μm〜2μm、好ましくは0.1μm一1.2μmである。表面の凹凸の周波数は、粗さ0.1μm以上の凹凸について0.1〜2000サイクル/mmであることが好ましく、50〜600サイクル/mmであることがさらに好ましい。このような支持体の詳細については、特開平2−239244号に記載されている。
【0079】
本感光材料ではハロゲン化銀粒子としては、95モル%以上が塩化銀である塩化銀、塩臭化銀又は塩沃臭化銀粒子を使用することが好ましい。特に、本感光材料においては現像処理時間を速めるために実質的に沃化銀を含まない塩臭化銀若しくは塩化銀よりなるものを好ましく用いることができる。ここで実質的に沃化銀を含まないとは、沃化銀含有率が1モル%以下、好ましくは0.2モル%以下のことを言う。一方、高照度感度を高める、分光増感感度を高める、あるいは感光材料の経時安定性を高める目的で、特開平3−84545号に記載されているような乳剤表面に0.01−3モル%の沃化銀を含有した高塩化銀粒子が好ましく用いられる場合もある。乳剤のハロゲン組成は粒子間で異なっていても等しくてもよいが、粒子間で等しいハロゲン組成を有する乳剤を用いると、各粒子の性質を均質にすることが容易である。また、ハロゲン化銀乳剤粒子内部のハロゲン組成分布については、ハロゲン化銀粒子のどの部分をとっても組成の等しい謂所均一型構造の粒子や、ハロゲン化銀粒子内部のコア(芯)とそれを取り囲むシェル(殻)〔一層又は複数層〕とでハロゲン組成の異なる所謂積層型構造の粒子あるいは、粒子内部若しくは表面に非層状にハロゲン組成の異なる部分を有する構造(粒子表面にある場合は粒子のエッジ、コーナーあるいは面上に異組成の部分が接合した構造)の粒子等を適宜選択して用いることができる。高感度を得るには、均一型構造の粒子よりも後二者のいずれかを用いることが有利であり、耐圧力性の面からも好ましい。ハロゲン化銀粒子が上記のような構造を有する場合には、ハロゲン組成において異なる部分の境界部は、明確な境界であっても、組成差により混晶を形成して不明確な境界であってもよく、また積極的に連続的な構造変化を持たせたものであってもよい。
【0080】
本感光材料で使用する高塩化銀乳剤においては臭化銀局在相を先に述べたような層状若しくは非層状にハロゲン化銀粒子内部及び/又は表面に有する構造のものが好ましい。上記局在相のハロゲン組成は、臭化銀含有率において少なくとも10モル%のものが好ましく、20モル%を越えるものがより好ましい。臭化銀局在層の臭化銀含有率は、X線回折法(例えば、「日本化学会編、新実験化学講座6、構造解析」丸善、に記載されている。)等を用いて分析することができる。そして、これらの局在相は、粒子内部、粒子表面のエッジ、コーナーあるいは面上にあることができるが、一つの好ましい例として、粒子のコーナー部にエピタキシャル成長したものを挙げることができる。
【0081】
また、現像処理液の補充量を低減する目的でハロゲン化銀乳剤の塩化銀含有率をさらに高めることも有効である。この様な場合にはその塩化銀含有率が98〜100モル%であるような、ほぼ純塩化銀の乳剤も好ましく用いられる。
【0082】
本感光材料に用いるハロゲン化銀乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の平均粒子サイズ(粒子の投影面積と等価な円の直径を以て粒子サイズとし、その数平均をとったもの)は、0.1−2μmが好ましい。
【0083】
また、それらの粒子サイズ分布は変動係数(粒子サイズ分布の標準偏差を平均粒子サイズで除したもの)20%以下、好ましくは15%以下、さらに好ましくは10%以下の所謂単分散なものが好ましい。このとき、広いラチチュードを得る目的で上記の単分散乳剤を同一層にブレンドして使用することや、重層塗布することも好ましく行われる。
【0084】
写真乳剤に含まれるハロゲン化銀粒子の形状は、立方体、十四面体あるいは八面体のような規則的な(regular) 結晶形を有するもの、球状、板状等のような変則的な(irregular) 結晶形を有するもの、あるいはこれらの複合形を有するものを用いることができる。また、種々の結晶形を有するものの混合したものからなっていてもよい。本感光材料においてはこれらの中でも上記規則的な結晶形を有する粒子を50%以上、好ましくは70%以上、より好ましくは90%以上含有するのがよい。また、これら以外にも平均アスペクト比(円換算直径/厚み)が5以上、好ましくは8以上の平板状粒子が投影面積として全粒子の50%を越えるような乳剤も好ましく用いることができる。
【0085】
本感光材料に用いる塩(臭)化銀乳剤は、P.Glafkides 著 Chimie et Phisique Photographique(Paul Montel社刊、1967年)、G.F.Duffin著 Photographic Emulsion Chemistry(Focal Press社刊、1966年)、V.L.Zelikman et al著 Making and Coating Photographic Emulsion(Focal Press社刊、1964年)等に記載された方法を用いて調製することができる。すなわち、酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよく、また可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形式としては、片側混合法、同時混合法及びそれらの組合せ等のいずれの方法を用いてもよい。粒子を銀イオン過剰の雰囲気の下において形成させる方法(所謂逆混合法)を用いることもできる。同時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成する液相中のpAgを一定に保つ方法、すなわち所謂コントロールド・ダブルジェット法を用いることもできる。この方法によると、結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近いハロゲン化銀乳剤を得ることができる。
【0086】
本感光材料のハロゲン化銀粒子の局在相又はその基質には、異種金属イオン又はその錯イオンを含有させることが好ましい。好ましい金属としては周期律表の第VIII族、第IIb族に属する金属イオンあるいは金属錯体、及び鉛イオン、タリウムイオンの中から選ばれる。主として局在相にはイリジウム、ロジウム、鉄等から選ばれるイオン又はその錯イオン、また主として基質にはオスミウム、イリジウム、ロジウム、白金、ルテニウム、パラジウム、コバルト、ニッケル、鉄等から選ばれた金層イオン又はその錯イオンを組合せて用いることができる。また局在相と基質とで金属イオンの種類と濃度を変えて用いることができる。これらの金属は複数種用いてもよい。特に鉄、イリジウム化合物は臭化銀局在相中に存在させることが好ましい。
【0087】
これらの金属イオン提供化合物は、ハロゲン化銀粒子形成時に、分散媒になるゼラチン水溶液中、ハロゲン化物水溶液中、銀塩水溶液中又はその他の水溶液中、あるいはあらかじめ金属イオンを含有せしめたハロゲン化銀微粒子の形で添加しこの微粒子を溶解させる、等の手段によって本感光材料のハロゲン化銀粒子の局在相及び/又はその他の粒子部分(基質)に含有せしめる。
【0088】
本感光材料で用いられる金属イオンを乳剤粒子中に含有させるには、粒子形成前、粒子形成中、粒子形成直後のいずれかで行うことができる。これは金属イオンを粒子のどの位置に含有させるかによって変えることができる。
【0089】
本感光材料に用いられるハロゲン化銀乳剤は、通常化学増感及び分光増感を施される。
【0090】
化学増感法については、カルコゲン増感剤を使用した化学増感(具体的には不安定硫黄化合物の添加に代表される硫黄増感あるいはセレン化合物によるセレン増感、テルル化合物によるテルル増感が挙げられる。)、金増感に代表される貴金属増感、あるいは還元増感等を単独若しくは併用して用いることができる。化学増感に用いられる化合物については、特開昭62−215272号公報の第18頁右下欄〜第22頁右上欄に記載のものが好ましく用いられる。
【0091】
本感光材料に用いる乳剤は、潜像が主として粒子表面に形成される所謂表面潜像型乳剤である。
【0092】
本感光材料に用いるハロゲン化銀乳剤には、感光材料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のかぶりを防止する、あるいは写真性能を安定化させる目的で種々の化合物あるいはそれらの前駆体を添加することができる。これらの化合物の具体例は前出の特開昭62−215272号公報明細書の第39頁〜第72頁に記載のものが好ましく用いられる。さらに欧州特許第0,447,647号に記載された5−アリールアミノ−1,2,3,4−チアトリアゾール化合物(該アリール残基には少なくとも一つの電子吸引性基を持つ)も好ましく用いられる。
【0093】
分光増感は、本感光材料における各層の乳剤に対して所望の光波長域に分光感度を付与する目的で行われる。
【0094】
本感光材料において、青、緑、赤領域の分光増感に用いられる分光増感色素としては例えば、P.M.Harmer著 Heterocyclic compounds−Cyanine dyes and related compounds(John Wiley & Sons [New York,London]社刊、1964年)に記載されているものを挙げることができる。具体的な化合物の例ならびに分光増感法は、前出の特開昭62−215272号公報の第22頁右上欄〜第38頁に記載のものが好ましく用いられる。また、特に塩化銀含有率の高いハロゲン化銀乳剤粒子の赤感光性分光増感色素としては特開平3−123340号に記載された分光増感色素が安定性、吸着の強さ、露光の温度依存性等の観点から非常に好ましい。
【0095】
本感光材料の感光材科において赤外域を効率よく分光増感する場合、特開平3−15049号第12頁左上欄〜第21頁左下欄、あるいは特開平3−20730号第4頁左下欄〜15頁左下欄、欧州特許第0,420,011号第4頁21行〜第6頁54行、同第0,420,012号第4頁12行〜第10頁33行、同第0,443,466号、米国特許第4,975,362号に記載の増感色素が好ましく使用される。
【0096】
これら分光増感色素をハロゲン化銀乳剤中に含有せしめるには、それらを直接乳剤中に分散してもよいし、あるいは水、メタノール、エタノール、プロパノール、メチルセルソルブ、2,2,3,3−テトラフルオロプロパノール等の溶媒の単独若しくは混合溶媒に溶解して乳剤へ添加してもよい。また、特公昭44−23389号、同44−27555号、同57−22089号等に記載のように酸又は塩基を共存させて水溶液としたり、米国特許第3,822,135号、同第4,006,025号等に記載のように界面活性剤を共存させて水溶液あるいはコロイド分散物としたものを乳剤へ添加してもよい。また、フェノキシエタノール等の実質上水と非混和性の溶媒に溶解した後、水又は親水性コロイドに分散したものを乳剤に添加してもよい。特開昭53−102733号、同58−105141号に記載のように親水性コロイド中に直接分散させ、その分散物を乳剤に添加してもよい。乳剤中に添加する時期としては、これまで有用であると知られている乳剤調製のいかなる段階であってもよい。つまりハロゲン化銀乳剤の粒子形成前、粒子形成中、粒子形成直後から水洗工程に入る前、化学増感前、化学増感中、化学増感直後から乳剤を冷却固化するまで、塗布液調製時、のいずれから選ぶことができる。もっとも普通には化学増感の完了後、塗布前までの時期に行われるが、米国特許第3,628,969号、及び同第4,225,666号に記載されているように化学増感剤と同時期に添加し分光増感を化学増感と同時に行うことも、特開昭58−113928号に記載されているように化学増感に先立って行うこともでき、またハロゲン化銀粒子沈殿生成の完了前に添加し分光増感を開始することもできる。さらにまた米国特許第4,225,666号に教示されているように分光増感色素を分けて添加すること、すなわち一部を化学増感に先立って添加し、残部を化学増感の後で添加することも可能であり、米国特許第4,183,756号に教示されている方法を始めとしてハロゲン化銀粒子形成中のどの時期であってもよい。この中で特に乳剤の水洗工程前或いは化学増感前に増感色素を添加することが好ましい。
【0097】
これらの分光増感色素の添加量は場合に応じて広範囲にわたり、ハロゲン化銀1モル当り0.5×10−6モル〜1.0×10−2モルの範囲が好ましい。さらに好ましくは、1.0×10−6モル〜5.0×10−3モルの範囲である。
【0098】
本感光材料において、特に赤域から赤外域に分光増感感度を有する増感色素を使用する場合、特開平2−157749号第13頁右下概〜第22頁右下欄記載の化合物を併用することが好ましい。これらの化合物を使用することで、特異的に感材の保存性及び処理の安定性、強色増感効果を高めることができる。中でも同特許中の一般式(IV)、(V)及び(VI)の化合物を併用して使用することが特に好ましい。これらの化合物はハロゲン化銀1モル当り0.5×10−5モル〜5.0×10−2モル、好ましくは5.0×10−5モル〜5.0×10−3モルの量が用いられ、増感色素1モル当り0.1〜10000倍、好ましくは0.5〜5000倍の範囲に有利な使用量がある。
【0099】
本感光材料には、イラジエーションやハレーションを防止したり、セーフライト安全性等を向上させる目的で親水性コロイド層に、欧州特許第0,337,490A2号の第27〜76頁に記載の、処理により脱色可能な染料(中でもオキソノール染料、シアニン染料)を添加することが好ましい。
【0100】
これらの水溶性染料の中には使用量を増やすと色分離やセーフライト安全性を悪化させるものもある。色分離を悪化させないで使用できる染料としては、欧州特許第0,539,978A1号、特開平5−127325号、同5−127324号に記載された水溶性染科が好ましい。
【0101】
本感光材料においては、水溶性染科の代わりあるいは水溶性染料と併用して、処理で脱色可能な着色層が用いられる。用いられる処理で脱色可能な着色層は、乳剤層に直かに接してもよく、ゼラチンやハイドロキノンなどの処理混色防止剤を含む中間層を介して接するように配置されていても良い。この着色層は、着色された色と同種の原色に発色する乳剤層の下層(支持体側)に設置されることが好ましい。各原色毎に対応する着色層を全て個々に設置することも、このうちに一部のみを任意に選んで設置することも可能である。また複数の原色域に対応する着色を行った着色層を設置することも可能である。着色層の光学反射濃度は、露光に使用する波長域において最も光学濃度の高い波長における光学濃度値が0.2以上3.0以下であることが好ましい。さらに好ましくは0.5以上2.5以下、特に0.8以上2.0以下が好ましい。
【0102】
着色層を形成するためには、従来公知の方法が適用できる。例えば、特開平2−282244号第3頁右上欄から第8頁に記載された染科や、同3−7931号第3頁右上欄から第11頁左下欄に記載された染料のように固体微粒子分散体の状態で親水性コロイド層に含有させる方法、アニオン性色素をカチオンポリマ一に媒染する方法、色素をハロゲン化銀等の微粒子に吸着させて層中に固定する方法、特開平1−239544号に記載されているようなコロイド銀を使用する方法などである。色素の微粉末を固体状で分散する方法としては、たとえば、少なくともpH6以下では実質的に水不溶性であるが、少なくともpH8以上では実質的に水溶性である微粉末染料を含有させる方法が特開平2−308244号の第4〜13頁に記載されている。また、例えば、アニオン性色素をカチオンポリマーに媒染する方法としては、特開平2−84637号の第18〜26頁に記載されている。光吸収剤としてのコロイド銀の調製法については米国特許第2,688,601号、同第3,459,563号に示されている。これらの方法のなかで微粉末染料を含有させる方法、コロイド銀を使用する方法などが好ましい。
【0103】
本感光材料に用いることのできる結合剤又は保護コロイドとしては、ゼラチンを用いることが有利であるが、それ以外の親水性コロイドを単独であるいはゼラチンとともに用いることができる。好ましいゼラチンとしては、カルシウム含有量が800ppm以下、より好ましくは200ppm以下の低カルシウムゼラチンを用いることが好ましい。また親水性コロイド層中に繁殖して画像を劣化させる各種の黴や細菌を防ぐために、特開昭63−271247号に記載のような防黴剤を添加することが好ましい。
【0104】
露光済みの感光材料は慣用のカラー現像処理が施されうるが、本カラー感光材料の場合には迅速処理の目的からカラー現像の後、漂白定着処理するのが好ましい。特に前記高塩化銀乳剤が用いられる場合には、漂白定着液のpHは脱銀促進等の目的から約6.5以下が好ましく、更に約6以下が好ましい。
【0105】
本感光材料に適用されるハロゲン化銀乳剤やその他の素材(添加剤など)及び写真構成層(層配置など)、並びにこの感材を処理するために適用される処理法や処理用添加剤としては、下記表1〜表5に示す特許公報、特に欧州特許第0,355,660A2号(特開平2−139544号)明細書に記載されているものが好ましく用いられる。
【0106】
【表1】
Figure 0003617726
【0107】
【表2】
Figure 0003617726
【0108】
【表3】
Figure 0003617726
【0109】
【表4】
Figure 0003617726
【0110】
【表5】
Figure 0003617726
【0111】
シアン、マゼンタ又はイエローカプラーは前出表中記載の高沸点有機溶媒の存在下で(又は不存在下で)ローダブルラテックスポリマー(例えば米国特許第4,203,716号)に含浸させて、又は水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマ一と共に溶かして親水性コロイド水溶液に乳化分散させることが好ましい。
【0112】
好ましく用いることのできる水不溶性かつ有機溶媒可溶性のポリマーは、米国特許第4,857,449号明細書の第7欄〜第15欄及び国際公開特許WO88/00723号明細書の第12〜30頁に記載の単独重合体又は共重合体が挙げられる。より好ましくはメタクリレート系あるいはアクリルアミド系ポリマー、特にアクリルアミド系ポリマーの使用が色像安定性等の上で好ましい。
【0113】
本感光材科には、カプラーと共に欧州特許第0,277,589A2号明細書に記載のような色像保存性改良化合物を使用することが好ましい。特にピラゾロアゾール型カプラーや、ピロロトリアゾール型カプラー、上記のイエローカプラーとの併用が好ましい。
【0114】
すなわち、発色現像処理後に残存する芳香族アミン系現像主薬と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に無色の化合物を生成する前記欧州特許明細書中の化合物及び/又は発色現像処理後に残存する芳香族アミン系発色現像主薬の酸化体と化学結合して、化学的に不活性でかつ実質的に無色の化合物を生成する前記欧州特許明細書中の化合物を同時又は単独に用いることが、例えば処理後の保存における膜中残存発色現像主薬ないしその酸化体とカプラーの反応による発色色素生成によるステイン発生その他の副作用を防止する上で好ましい。
【0115】
本感光材料で併用できるシアンカプラーとしては、前記表の公知文献に記載されたフェノール系カプラーやナフトール系カプラーの他、特開平2−33144号公報に記載のジフェニルイミダゾール系シアンカプラー、欧州特許第0,333,185A2号明細書に記載の3−ヒドロキシピリジン系シアンカプラー特開昭64−32260号公報に記載された環状活性メチレン系シアンカプラー、欧州特許第0,456,226A1号明細書に記載のピロロピラゾール型シアンカプラ一、欧州特許第0,484,909号に記載のピロロイミダゾール型シアンカプラー、欧州特許第0,488,248号明細書及び同第0,491,197A1号明細書に記載のピロロトリアゾール型シアンカプラーの使用が好ましい。その中でもピロロトリアゾール型シアンカプラーの使用が特に好ましい。
【0116】
マゼンタカプラーとしては、前記の表の公知文献に記載されたような5−ピラゾロン系マゼンタカプラーが挙げられる。5−ピラゾロン系マゼンタカプラーとしては、国際公開WO92/18901号、同WO92/18902号や同WO92/18903号に記載のアリールチオ離脱の5−ピラゾロン系マゼンタカプラーが画像保存性や処理による画質の変動が少ない点で好ましい。
【0117】
また、公知のピラゾロアゾール系カプラーが用いられるが、中でも色相や画像安定性、発色性等の点で特開昭61−65245号に記載されたような2級又は3級アルキル基がピラゾロトリアゾール環の2、3又は6位に直結したピラゾロトリアゾールカプラー、特開昭61−65246号に記載されたような分子内にスルホンアミド基を含んだピラゾロアゾールカプラー、特開昭61−147254号に記載されたようなアルコキシフェニルスルホンアミドバラスト基を持つピラゾロアゾールカプラーや欧州特許第226,849A号や同第294,785A号に記載されたような6位にアルコキシ基やアリーロキシ基をもつピラゾロアゾールカプラーの使用が好ましい。
【0118】
イエローカプラーとしては、公知のアシルアセトアニリド型カプラーが好ましく使用されるが、中でも、アニリド環のオルト位にハロゲン原子またはアルコキシ基を持つピバロイルアセトアニリド型カプラー、欧州特許第0,447,969A号、特開平5−107701号、特開平5−113642号等に記載のアシル基が1位置換のシクロアルカンカルボニル基であるアシルアセトアニリド型カプラー、欧州特許第0,482.552A号、同第0,524,540A号等に記載のマロンジアニリド型カプラーが好ましく用いられる。
【0119】
以下に、具体的な感光材料を説明するが、もちろん感光材料はこれに限定されるものではない。
【0120】
ポリエチレンで両面ラミネートした紙支持体表面にコロナ放電処理を施した後、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを含むゼラチン下塗層を設け、さらに種々の写真構成層を塗布して、以下に示す層構成の多層カラー印画紙を作製した。塗布液は下記のようにして調製した。
【0121】
第一層塗布液調製
イエローカプラー(ExY)122.0g、色像安定剤(Cpd−1)15.4g、色像安定剤(Cpd−2)7.5g、色像安定剤(Cpd−3)16.7gを、溶媒(Solv−1)44g及び酢酸エチル180mlに溶解し、この溶液を10%ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム86mlを含む10%ゼラチン水溶液1000gに乳化分散させて乳化分散物Aを調製した。一方、塩臭化銀乳剤A(立方体、平均粒子サイズ0.88μmの大サイズ乳剤Aと0.70μmの小サイズ乳剤Aとの3:7混合物(銀モル比)。粒子サイズ分布の変動係数はそれぞれ0.08と0.10。各サイズ乳剤とも臭化銀0.3モル%を、塩化銀を基体とする粒子表面の一部に局在含有させた)を調製した。この乳剤には下記に示す青感性増感色素A、B及びCが銀1モル当り大サイズ乳剤Aに対しては、それぞれ8.0×10−5モル、また小サイズ乳剤Aに対しては、それぞれ1.0×10−4モル添加されている。また、この乳剤の化学熟成は硫黄増感剤と金増感剤が添加して行われた。前記の乳化分散物Aとこの塩臭化銀乳剤Aとを混合溶解し、以下に示す組成となるように第一層塗布液を調製した。乳剤塗布量は銀量換算塗布量を示す。
【0122】
第二層から第七層用の塗布液も第一層塗布液と同様の方法で調製した。各層のゼラチン硬化剤としては1−オキシ−3,5−ジクロロ−s−トリアジンナトリウム塩を用いた。
【0123】
また、各層にCpd−12、Cpd−13、Cpd−14及びCpd−15をそれぞれ全量が15.0mg/m、60.0mg/m、5.0mg/m及び10.0mg/mとなるように添加した。
【0124】
各感光性乳剤層の塩臭化銀乳剤には下記の分光増感色素をそれぞれ用いた。
【0125】
また各乳剤ともに粒子内部と臭化銀局在相にヘキサクロロイリジウム(IV)酸カリウムおよびフェロシアン化カリウムを含有させた。
【0126】
【化1】
Figure 0003617726
【0127】
(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては、それぞれ1.4×10−4モル、また小サイズ乳剤に対しては、それぞれ1.7×10−4モル添加した。) 緑感性乳剤層
【0128】
【化2】
Figure 0003617726
【0129】
(増感色素Dをハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては3.0×10−4モル、また小サイズ乳剤に対しては3.6×10−4モル、また、増感色素Eをハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては4.0×10−5モル、また小サイズ乳剤に対しては7.0×10−5モル、また、増感色素Fをハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては2.0×10−4モル、また小サイズ乳剤に対しては2.8×10−4モル添加した。)
赤感性乳剤層
【0130】
【化3】
Figure 0003617726
【0131】
(ハロゲン化銀1モル当たり、大サイズ乳剤に対しては、それぞれ5.0×10−5モル、また小サイズ乳剤に対しては、それぞれ8.0×10−5モル添加した。) 更に、下記の化合物をハロゲン化銀1モル当たり2.6×10−3モル添加した。
【0132】
【化4】
Figure 0003617726
【0133】
また青感性乳剤層、緑感性乳剤層及び赤感性乳剤層に対し、1−(5−メチルウレイドフェニル)−5−メチルカプトテトラゾールをそれぞれハロゲン化銀1モル当たり3.3×10−4モル、1.0×10−3モル及び5.9X10−4モル添加した。
【0134】
さらに、第二層、第四層、第六層及び第七層にもそれぞれ0.2mg/m、0.2mg/m、0.6mg/m、0.1mg/mとなるよう添加した。
【0135】
また、青感性乳剤層と緑感性乳剤層に対し、4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンをそれぞれハロゲン化銀1モル当たり、1×10−4モルと2×10−4モル添加した。
【0136】
また、イラジエーション防止のために、乳剤層に下記の染料(カッコ内は塗布量を表す)を添加した。
【0137】
【化5】
Figure 0003617726
【0138】
(層構成)
以下に各層の層構成を示す。数字は塗布量(g/m)を表す。ハロゲン化銀乳剤は銀換算塗布量を表す。
【0139】
Figure 0003617726
Figure 0003617726
Figure 0003617726
【0140】
【化6】
Figure 0003617726
【0141】
【化7】
Figure 0003617726
【0142】
【化8】
Figure 0003617726
【0143】
【化9】
Figure 0003617726
【0144】
【化10】
Figure 0003617726
【0145】
【化11】
Figure 0003617726
【0146】
【化12】
Figure 0003617726
【0147】
【化13】
Figure 0003617726
【0148】
【化14】
Figure 0003617726
【0149】
【化15】
Figure 0003617726
【0150】
以下、本発明の実施の形態において使用されるカラー現像補充液及びカラー現像液について説明する。
【0151】
本実施の形態に使用されるカラー現像補充液中及びカラー現像液中には、公知の芳香族第一級アミンカラー現像主薬を含有する。好ましい例はp−フェニレンジアミン誘導体であり、代表例としては、N,N−ジエチル−p−フェニレンジアミン、2−アミノ−5−ジエチルアミノトルエン、2−アミノ−5−(N−エチル−N−ラウリルアミノ)トルエン、4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン、2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン、2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシブチル)アミノ〕アニリン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−〔β−(メタンスルホンアミド)エチル〕アニリン、N−(2−アミノ−5−ジエチルアミノフェニルエチル)メタンスルホンアミド、N,N−ジメチル−p−フェニレンジアミン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−メトキシエチルアニリン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β−エトキシエチルアニリン、4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−β−ブトキシエチルアニリン等を挙げることができる。特に好ましくは4−アミノ−3−メチル−N−エチル−N−〔β−(メタンスルホンアミド)エチル〕−アニリン、2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシブチル)アミノ〕アニリンである。
【0152】
また、これらのp−フェニレンジアミン誘導体は硫酸塩、塩酸塩、亜硫酸塩、p−トルエンスルホン酸塩などの塩であってもよい。該芳香族第一級アミン現像主薬の使用量はカラー現像液1リットル当り約4ミリモル〜50ミリモル使用するのが一般的であるが、カラー現像補充液の使用量としては補充液1リットル当り好ましくは約20ミリモル〜100ミリモル、より好ましくは約28ミリモル〜75ミリモルの濃度である。
【0153】
発色現像液にp−トルエンスルホン酸を含有させることが好ましい。p−トルエンスルホン酸は発色現像主薬の対塩として添加してもよいし、別に添加してもよい。好ましい含有量は発色現像液1リットルあたりp−トルエンスルホン酸として0.1〜100g、好ましくは1〜50g、より好ましくは3〜30gである。
【0154】
実質的にベンジルアルコールを含有しないカラー現像補充液及びカラー現像液を使用することが好ましい。ここで実質的に含有しないとは、好ましくは2ml/リットル以下、更に好ましくは0.5ml/リットル以下のベンジルアルコール濃度であり、最も好ましくは、ベンジルアルコールを全く含有しないことである。
【0155】
また、実質的に亜硫酸塩及びヒドロキシルアミンを含有しないカラ一現像補充液及びカラー現像液であることが好ましい。
【0156】
ここで実質的に含有しないとはカラー現像補充液もしくはカラー現像液1リットル当たり4ミリモル以下であり、より好ましくは2ミリモル以下であり、全く含有しないことが特に好ましい。
【0157】
下記一般式(I)で示される化合物を含有することが好ましい。特に、一般式(I)の化合物の存在により、保恒性が著しく向上する。
【0158】
一般式(I)
【0159】
【化16】
Figure 0003617726
【0160】
一般式(I)中、R、Rは、水素原子、無置換もしくは置換アルキル基、無置換もしくは置換アルケニル基、無置換もしくは置換アリール基、またはへテロ芳香族基を表わす。RとRは同時に水素原子になることはなく、互いに連結して窒素原子と一緒にへテロ環を形成してもよい。ヘテロ環の環構造としては、5〜6員環であり、炭素原子、水素原子、ハロゲン原子、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等によって構成され、飽和でも不飽和でもよい。
【0161】
、Rがアルキル基またはアルケニル基の場合が好ましく、炭素原子は1〜10が好ましく、特に1〜5が好ましい。RとRが連結して形成される含窒素ヘテロ環としてはピペリジル基、ピロリジリル基、N−アルキルピペラジル基、モルホリル基、インドリニル基、ベンズトリアゾール基などが挙げられる。
【0162】
一般式(I)の化合物の具体例を以下に挙げるが、これらに限定されるものではない。
【0163】
また以下の化合物のカラー現像液及びカラー現像補充液への添加量は、0.005モル/リットル〜0.5モル/リットル、好ましくは、0.03モル/リットル〜0.1モル/リットルの濃度となるように添加するのが望ましい。
【0164】
【化17】
Figure 0003617726
【0165】
【化18】
Figure 0003617726
【0166】
保恒剤として一般式(I)の化合物に加えて他の有機保恒剤を必要に応じて添加することができる。
【0167】
ここで有機保恒剤とは、カラー写真感光材科の処理液へ添加することで、芳香族第一級アミンカラー現像主薬の劣化速度を減じる有機化合物全般を指す。即ち、カラー現像主薬の空気などによる酸化を防止する機能を有する有機化合物類であるが、中でも、ヒドロキサム酸類、ヒドラジン類、ヒドラジド類、フェノール類、α−ヒドロキシケトン類、α−アミノケトン類、糖類、モノアミン類、ジアミン類、ポリアミン類、四級アンモニウム塩類、ニトロキシラジカル類、アルコール類、オキシム類、ジアミド化合物類、縮環式アミン類などが特に有効な有機保恒類である。これらは、特公昭48−30496号、特開昭52−143020号、同63−4235号、同63−30845号、同63−21647号、同63−44655号、同63−53551号、同63−43140号、同63−56654号、同63−58346号、同63−43138号、同63−146041号、同63−44657号、同63−44656号、米国特許第3,615,503号、同2,494,903号、特開平1−97953号、同1−186939号、同1−186940号、同1−187557号、同2−30624号などに開示されている。その他保恒剤として、特開昭57−44148号及び同57−53749号に記載の各種金層類、特開昭59−180588号記載のサリチル酸類、特開昭63−239447号、特開昭63−128340号、特開平1−186939号や同1−187557号に記載されたようなアミン類、特開昭54−3532号記載のアルカノールアミン類、特開昭56−94349号記載のポリエチレンイミン類、米国特許第3,746,544号等記載の芳香族ポリヒドロキシ化合物等を必要に応じて用いても良い。
【0168】
芳香族ポリヒドロキシ化合物を添加することが、現像液の安定性向上という点で特に好ましい。
【0169】
一般に、芳香族ポリヒドロキシ化合物は、お互いにオルト位に位置する少なくとも2個のヒドロキシ基を芳香族環上に有している化合物である。また好ましくは、これらのポリヒドロキシ化合物は、お互いにオルト位に位置する少なくとも2個のヒドロキシ基を芳香族環上に有しており、かつ環外不飽和を保有していない化合物である。本実施の形態における広範囲の芳香族ポリヒドロキシ化合物のなかには、ベンゼン及びナフタレン化合物などの様な下記一般式(II)で表わされる化合物が含まれている。
【0170】
一般式(II)
【0171】
【化19】
Figure 0003617726
【0172】
一般式(II)において、Zはベンゼン又はナフタレンの芳香核を完成するのに必要な原子団を表わす。
【0173】
上記化合物には、ヒドロキシ置換基に加えて例えば、スルホ基、カルボキシ基又はハロゲン原子のごとき基又は原子によって置換されていてもよい。
【0174】
好ましく用いられる芳香族ポリヒドロキシ化合物の一般的な例は、下記の様なものがある。
【0175】
II−1 ピロカテコール
II−2 4,5−ジヒドロキシ−m−ベンゼン−1,3−ジスルホン酸
II−3 4,5−ジヒドロキシ−m−ベンゼン−1,3−ジスルホン酸・ニ ナトリウム塩
II−4 テトラブロモピロカテコール
II−5 ピロガロール
II−6 5,6−ジヒドロキシ−1,2,4−ベンゼントリスルホン酸ナト リウム
II−7 没食子酸
II−8 没食子酸メチル
II−9 没食子酸プロピル
II−10 2,3−ジヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸
II−11 2,3,8−トリヒドロキシナフタレン−6−スルホン酸
これらの化合物はカラー現像液及びカラー現像補充液中に存在させるが、その添加量は現像液1リットル当り0.00005〜0.1モル、一般的には0.0002〜0.04モル、好ましくは0.0002〜0.004モルである。
【0176】
カラー現像液は、好ましくはpH9〜12、より好ましくは9〜11.0であり、そのカラー現像液には、その他の既知の現像液成分の化合物を含ませることができる。
【0177】
カラー現像補充液は、好ましくはpH11〜14、より好ましくは11.5〜13.5である。補充液の析出防止及び補充量低減という点で特にpH12.0〜13.0であることが特に好ましい。
【0178】
上記pHを保持するためには、各種緩衝剤を用いるのが好ましい。緩衝剤としては、炭酸塩、リン酸塩、ホウ酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩、グリシル塩、N,N−ジメチルグリシン塩、ロイシン塩、ノルロイシン塩、グアニン塩、3,4−ジヒドロキシフェニルアラニン塩、アラニン塩、アミノ酪酸塩、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール塩、バリン塩、プロリン塩、トリスヒドロキシアミノメタン塩、リシン塩などを用いることができる。特に炭酸塩、リン酸塩、四ホウ酸塩、ヒドロキシ安息香酸塩は、溶解性、pH9.0以上の高pH領域で緩衝能に優れ、カラー現像液に添加しても写真性能面への悪影響(カブリなど)がなく、安価であるといった利点を有し、これらの緩衝剤を用いることが特に好ましい。
【0179】
これらの緩衝剤の具体例としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、重炭酸ナトリウム、重炭酸カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、リン酸二ナトリウム、リン酸二カリウム、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム、四ホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、四ホウ酸カリウム、o−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(サリチル酸ナトリウム)、o−ヒドロキシ安息香酸カリウム、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸ナトリウム(5−スルホサリチル酸ナトリウム)、5−スルホ−2−ヒドロキシ安息香酸カリウム(5−スルホサリチル酸カリウム)などを挙げることができる。
【0180】
該緩衝剤のカラー現像液及びカラー現像補充液への添加量は、0.1モル/リットル以上であることが好ましく、特に0.1モル/リットル〜0.4モル/リットルであることが特に好ましい。
【0181】
カラー現像液中にはカルシウムやマグネシウムの沈澱防止剤として、あるいはカラー現像液の安定性向上のために、各種キレート剤を用いることができる。例えば、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N′,N′−テトラメチレンホスホン酸、トランスシロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N′−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N′−ジ酢酸、ヒドロキシエチルイミノジ酢酸等が挙げられる。これらのキレート剤は必要に応じて2種以上併用しても良い。
【0182】
これらのキレート剤の添加量はカラー現像液中の金属イオンを封鎖するのに充分な量であれば良い。例えば1リットル当り0.1g〜10g程度である。
【0183】
カラー現像液には、必要により任意の現像促進剤を添加できる。
【0184】
現像促進剤としては、特公昭37−16088号、同37−5987号、同38−7826号、同44−12380号、同45−9015号及び米国特許第3,318,247号等に表わされるチオエーテル系化合物、特開昭52−49829号及び同50−15554号に表わされるp−フェニレンジアミン系化合物、特開昭50−137726号、特公昭44−30074号、特開昭56−156826号及び同52−43429号等に表わされる4級アンモニウム塩類、米国特許第2,494,903号、同3,128,182号、同4,230,796号、同3,253,919号、特公昭41−11431号、米国特許第2,482,546号、同2,596,926号及び同3,582,346号等に記載のアミン系化合物、特公昭37−16088号、同42−25201号、米国特許第3,128,183号、特公昭41−11431号、同42−23883号及び米国特許第3,532,501号等に表わされるポリアルキレンオキサイド、その他1−フェニル−3−ピラゾリドン類、イミダゾール類、等を必要に応じて添加することができる。ベンジルアルコールについては前述したとおりである。
【0185】
必要に応じて、任意のカブリ防止剤を添加できる。カブリ防止剤としては、塩化ナトリウム、臭化カリウム、沃化カリウムの如きアルカリ金属ハロゲン化物及び有機カブリ防止剤が使用できる。有機カブリ防止剤としては、例えばベンドトリアゾール、6−ニトロベンズイミダゾール、5−ニトロイソインダゾール、5−メチルベンゾトリアゾール、5−ニトロベンゾトリアゾール、5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−チアゾリル−ベンズイミダゾール、2−チアゾリルメチル−ベンズイミダゾール、インダゾール、ヒドロキシアザインドリジン、アデニンの如き含窒素へテロ環化合物を代表例としてあげることができる。
【0186】
カラー現像液中の塩化物イオン濃度が5×10−2〜2×10−1モル/リットルであることが、写真特性変動防止という点で好ましい。更に好ましくは6×10−2〜1.5×10−1モル/リットルであり、特に好ましくは8×10−2〜1.3×10−1モル/リットルである。
【0187】
また、カラー現像液中の臭化物イオン濃度が1×10−4〜4×10−4モル/リットルであることが、写真特性変動防止という点で好ましい。更に好ましくは1.2×10−4〜3.8×10−2モル/リットルであり、特に好ましくは1.5×10−4〜3.5×10−4モル/リットルである。更に、最も好ましくは、上記濃度の塩化物イオンと臭化物イオンが共存することである。
【0188】
カラー現像液及びカラー現像補充液は、必要に応じて蛍光増白剤を含有することができる。
【0189】
蛍光増白剤としては、トリアジニル−4,4−ジアミノスチルベン系化合物が好ましい。中でも特に、下記一般式(SR)で示される化合物が、補充液への溶解性、補充液析出防止及び処理後の感光材料のステイン低減という点で好ましい。
【0190】
一般式(SR)
【0191】
【化20】
Figure 0003617726
【0192】
一般式〔SR〕中、LおよびLは同一でも異なっていてもよく−ORまたは−NR(R、RおよびRはそれぞれ水素原子またはアルキル基)で表され、以下の条件▲1▼または▲2▼の少なくとも一つを満足する。
【0193】
▲1▼ 一般式〔SR〕における4つの置換基LおよびLが一般式〔A〕群から選ばれた置換基を合計4つ以上有する。
【0194】
▲2▼ 一般式〔SR〕における4つの置換基LおよびLが一般式〔A〕群から選ばれた置換墓を合計2つ有し、かつ一般式〔B〕群から選ばれた置換基を合計2つ以上有する。
【0195】
【化21】
Figure 0003617726
【0196】
一般式〔A〕群中、Xはハロゲン原子、Rはアルキル基を表す。
【0197】
また、一般式〔SR〕および〔A〕において、Mは水素原子、アルカリ土類金属、アンモニウムまたはピリジニウムを表す。
【0198】
一般式〔SR〕のジアミノスチルベン系蛍光増白剤は、具体的な構造としてはLおよびLが以下に示した原子団で表されるものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0199】
【表6】
Figure 0003617726
【0200】
【表7】
Figure 0003617726
【0201】
【表8】
Figure 0003617726
【0202】
【表9】
Figure 0003617726
【0203】
【表10】
Figure 0003617726
【0204】
【表11】
Figure 0003617726
【0205】
一般式〔SR〕の化合物は、単一種で用いた場合および他のジアミノスチルベン系化合物の複数種類とを併用した場合のいずれも有効であるが、併用する場合は併用化合物が一般式〔SR〕の化合物であるか、又は下記一般式〔SR−c〕で表わされるジアミノスチルベン化合物が好ましい。
【0206】
【化22】
Figure 0003617726
【0207】
一般式〔SR−c〕中、L、L、L及びLは、−OR又は−NR10で表され、それぞれ同一でも異なっていても良い。ここでR、RおよびR10は水素原子、アルキル基、または置換基を有するアルキル基を表す。
【0208】
一般式〔SR−c〕で表される化合物としては、具体的には下記表12に記載の化合物が挙げられる。
【0209】
【表12】
Figure 0003617726
【0210】
また、一般式〔SR〕の化合物と併用しうる蛍光増白剤としては、市販のジアミノスチルベン系蛍光増白剤を用いてもよい。市販の化合物としては例えば染色ノート第19版(色染社)P.165〜P.168に記載されており、ここに記載されている製品の中でも Whitex RP、または Whitex BRF liq.が好ましい。
【0211】
また、必要に応じて、各種界面活性剤を添加することができる。界面活性剤の具体例としては、特開平4−195037号記載の一般式(I)及び(II)の化合物、特開平4−81750号記載の一般式(I)〜(X)の化合物等を挙げることができる。
【0212】
また、上記化合物を添加することにより、カラー現像液及びカラー現像補充液の表面張力が20〜60dyne/cmとすることが好ましい。
【0213】
処理槽中のタンクまたはラックと処理液と空気が接する部分への析出防止、特にカラー現像主薬の析出防止という点で、特開平5−333505号記載の一般式(I)の化合物を添加することが特に好ましい。
【0214】
適用されうるカラー現像液の処理温度は20〜50℃、好ましくは30〜45℃である。処理時間は20秒〜5分、好ましくは30秒〜2分である。
【0215】
カラー現像液の補充量は、感光材料1m当たり、20〜1000mlであることが適当であるが、好ましくは30〜200ml、より好ましくは35〜80mlである。
【0216】
漂白定着補充液と同様に、カラー現像補充液に対しても後述の浮上する流体で液面を被覆することが、安定性向上という点で特に好ましい。
【0217】
次に適用されうる脱銀工程について説明する。
【0218】
脱銀工程は漂白工程、定着工程、漂白定着工程の組合せで行われ、その代表的な例は以下に示される。
【0219】
▲1▼ 漂白−定着
▲2▼ 漂白−漂白定着
▲3▼ 漂白−漂白定着−定着
▲4▼ 漂白−水洗−定着
▲5▼ 漂白定着
▲6▼ 漂白−漂白定着
特に▲5▼が好ましい。
【0220】
以下、漂白能を有する処理液(漂白液あるいは漂白定着液のことを総称する)について説明する。漂白能を有する処理液には処理液1リットル当り、0.01〜1モルの漂白剤を含有することが必要であり0.03〜0.5モルが更に好ましく、0.05〜0.5モルが特に好ましい。
【0221】
漂白能を有する処理液に用いる漂白剤としては、以下にあげる化合物のFe(III)、Co(III)あるいはMn(III) キレート系漂白剤、または、過硫酸塩(例えばペルオクソ二硫酸塩)、過酸化水素、臭素酸塩などが挙げられる。
【0222】
上記キレート系漂白剤を形成する化合物としては、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン−N−(β−オキシエチル)−N,N’,N’−三酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、ニトリロ三酢酸、ニトリロ−N−2−カルボキシ−N,N−二酢酸、N−(2−アセトアミド)イミノ二酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、イミノ二酢酸、ジヒドロキシエチルグリシン、エチルエーテルジアミンテトラ酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミン四プロピオン酸、フェニレンジアミン四酢酸、1,3−ジアミノプロパノール−N,N,N’,N’−四メチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−四メチレンホスホン酸、1,3−プロピレンジアミン−N,N,N’,N’−四メチレンホスホン酸、それらのナトリウム塩やアンモニウム塩等を挙げることができる。上記の内、1,3−ジアミノプロパン四酢酸、ニトリロ−N−2−カルボキシ−N,N−二酢酸、N−(2−アセトアミド)イミノ二酢酸及びエチレンジアミン四酢酸が特に好ましい。
【0223】
また、下記一般式(E)で示される化合物も特に好ましい。
【0224】
一般式(E)
【0225】
【化23】
Figure 0003617726
【0226】
一般式(E)において、R、R、R、R、R及びRはそれぞれ水素原子、脂肪族基、芳香族基又はヒドロキシ基を表す。Wは炭素原子を含む二価の連結基を表す。M、M、M及びMはそれぞれ水素原子又はカチオンを表す。以下に一般式(E)で示される化合物の具体例を挙げる。
【0227】
【化24】
Figure 0003617726
【0228】
【化25】
Figure 0003617726
【0229】
【化26】
Figure 0003617726
【0230】
一般式(E)で表わされる化合物は、いかなる光学異性体であってもよい。〔S.S〕体、〔S.R〕体、〔R.S〕体、〔R.R〕体であってもよいし、これらの異性体の混合物であってもよい。中でも、漂白定着液の安定性、脱銀性及び生分解性という点て例示化合物(E−1)、(E−2)の〔S.S〕体のようにL体のアミノ酸を原料として合成される化合物が特に好ましい。
【0231】
漂白能を有する処理液は銀の酸化を促進する為の再ハロゲン化剤として、塩化物、臭化物、ヨウ化物の如きハロゲン化物を加えるのが好ましい。また、ハロゲン化物の代わりに難溶性銀塩を形成する有機性配位子を加えてもよい。ハロゲン化銀はアルカリ金属塩あるいはアンモニウム塩、あるいはグアニジン、アミンなどの塩として加える。具体的には臭化カリウム、臭化ナトリウム、臭化アンモニウム、塩化カリウム、塩酸グアニジンなどがあり、好ましくは臭化カリウム又は臭化ナトリウムである。漂白液において再ハロゲン化剤の量は2モル/リットル以下が適当であり、0.01〜2.0モル/リットルが好ましく、更に好ましくは0.1〜1.7モル/リットルである。
【0232】
漂白定着液は定着剤(後述する)を含み、更にその他後述の定着液に含有される化合物を全て含むことができる。また必要に応じて前記再ハロゲン化剤も含むことができる。漂白定着液において再ハロゲン化剤を使用する場合の量は、0.001〜2.0モル/リットル、好ましくは、0.001〜1.0モル/リットルである。
【0233】
漂白液あるいは漂白定着液には、そのほか漂白促進剤、処理浴槽の腐食を防ぐ腐食防止剤、液のpHを保つための緩衝剤、蛍光増白剤、消泡剤などが必要に応じて添加される。漂白促進剤としては、例えば米国特許第3,893,858号、ドイツ特許第1,290,812号、米国特許第1,138,842号、特開昭53−95630号、リサーチ・ディスクロージャー第17129号(1978)に記載のメルカプト基またはジスルフィド基を有する化合物、特開昭50−140139号公報に記載のチアゾリジン誘導体、米国特許第3,706,561号に記載のチオ尿素誘導体、ドイツ特許第2,748,430号記載のポリエチレンオキサイド類、特公昭45−8836号に記載のポリアミン化合物、特開昭49−40493号記載のイミダゾール化合物などを用いることができる。なかでも、米国特許第1,138,842号に記載のメルカプト化合物が好ましい。
【0234】
また、腐食防止剤としては、硝酸液を用いるのが好ましく、硝酸アンモニウム、硝酸ナトリウムや硝酸カリウムなどが用いられる。その添加量は、0.01〜2.0モル/リットル、好ましくは0.05〜0.5モル/リットルである。
【0235】
漂白液あるいは漂白定着液においては、アンモニウムイオン濃度の合計を0.3グラムイオン/リットル以下にすることが好ましい。この態様は画像保存性及び環境保全上の観点から好ましく、0.1モル/リットル以下にすることが更に好ましい。
【0236】
漂白液あるいは漂白定着液のpHは2.0〜8.0、好ましくは3.0〜7.5である。発色現像後直ちに漂白あるいは漂白定着を行う場合には、漂白カブリを抑えるために液のpHを7.0以下、好ましくは6.4以下で用いるのが良い。特に漂白液の場合には3.0〜5.0が好ましい。pH2.0以下では、金属キレートが不安定となり、従ってpH2.0〜6.4が好ましい。
【0237】
このための、pH緩衝剤としては、漂白剤による酸化を受け難く、上記pH範囲で緩衝作用のあるものであればどのようなものでももちいることができる。例えば、酢酸、グリコール酸、乳酸、プロピオン酸、酪酸、リンゴ酸、クロル酢酸、レブリン酸、ウレイドプロピオン酸、ショウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、β−ヒドロキシプロピオン酸、酒石酸、クエン酸、オキサル酢酸、ジグリコール酸、安息香酸、フタル酸、等の有機酸類、ピリジン、ジメチルピラゾール、2−メチル−o−オキサゾリン、アミノアセトニトリルなどの有機塩基類等が挙げられる。これら緩衝剤は複数の物を併用しても良い。pHが2.0〜5.5の有機酸が好ましく、特に酢酸、グリコール酸の単独あるいはこれらの併用が好ましい。これら緩衝剤の使用量の合計は漂白能を有する処理液1リットル当たり3.0モル以下が適当であり、好ましくは0.1〜2.0モルである。
【0238】
漂白能を有する処理液のpHを前記領域に調節するには、前記の酸とアルカリ剤(例えば、アンモニア水、KOH、NaOH、イミダゾール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン)を併用してもよい。なかでも、KOHが好ましい。
【0239】
漂白あるいは漂白定着工程は、30℃〜60℃の温度範囲で行えるが、好ましくは35℃〜50℃である。
【0240】
漂白及び/又は漂白定着処理工程の時間は、10秒から2分の範囲で用いられるが、好ましくは10秒〜1分である。またより好ましくは15秒〜45秒である。これらの好ましい処理条件においては、迅速で且つステインの増加のない良好な結果が得られる。
【0241】
漂白定着液あるいは定着液には公知の定着剤が用いられる。これらはチオ硫酸塩、チオシアン酸塩、チオエーテル類、アミン類、メルカプト類、チオン類、チオ尿素類、ヨウ化物塩、メソイオン類などであり、例えば、チオ硫酸アンモニウム、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸カリウム、チオ硫酸グアニジン、チオシアン酸カリウム、ジヒドロキシエチル−チオエーテル、3,6−ジチア−1,8−オクタンジオール、イミダゾール等が挙げられる。なかでもチオ硫酸塩、特にチオ硫酸アンモニウムが迅速な定着を行う上で好ましい。更には、二種類以上の定着剤を併用する事で、更に迅速な定着を行うこともできる。例えば、チオ硫酸アンモニウムに加えて、前記チオシアン酸アンモニウム、イミダゾール、チオ尿素、チオエーテル等を併用するのも好ましく、この場合、第二の定着剤はチオ硫酸アンモニウムに対し0.01〜100モル%の範囲で添加するのが好ましい。
【0242】
定着剤の量は漂白定着液もしくは定着液1リットル当り0.1〜3.0モル、好ましくは0.5〜2.0モルである。定着液のpHは定着剤の種類によるが、一般的には3.0〜9.0であり、特にチオ硫酸塩を用いる場合には、6.5〜8.0が安定な安定性能を得る上で好ましい。
【0243】
漂白定着液や定着液には、保恒剤を加え、液の経時安定性を高めることも出来る。チオ硫酸塩を含む漂白定着液あるいは定着液の場合には、保恒剤として亜硫酸塩、および/またはヒドロキシルアミン、ヒドラジン、アルデヒドの重亜硫酸塩付加物(例えば、アセトアルデヒドの重亜硫酸付加物、特に好ましくは、特開平1−298935号に記載の芳香族アルデビトの重亜硫酸付加物)が有効である。又、特開昭62−143048号記載のスルフィン酸化合物を用いるのも好ましい。
【0244】
以下スルフィン酸またはその塩について詳細に説明する。
【0245】
一般式(S)
【0246】
【化27】
Figure 0003617726
【0247】
(式中、Rはアルキル基、アルケニル基、アラルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、Mは陽イオンを表す。nは1または2である。)
以下に前記一般式(S)について詳細に説明する。Rは置換もしくは無置換のアルキル基(メチル基、エチル基、n−プロピル基、ヒドロキシエチル基、スルホエチル基、カルボキシエチル基、メトキシエチル基、等)、置換もしくは無置換のアルケニル基(アリル基、プテニル基、等)、置換もしくは無置換のアラルキル基(ベンジル基、フェネチル基、4−カルボキシフェニルメチル基、3−スルホフェニルメチル基、等)、置換もしくは無置換のシクロアルキル基(シクロへキシル基、等)、置換もしくは無置換のアリール基(フェニル基、4−メチルフェニル基、ナフチル基、3−カルボキシフェニル基、4−メトキシフェニル基、3−スルホフェニル基、4−カルボキシメトキシフェニル基、3−カルボキシメトキシフェニル基、4−カルボキシエトキシフェニル基、4−スルホエトキシフェニル基、4−カルボキシメチルフェニル基、4−(N−カルボキシメチル−N−メチル)フェニル基、等)、または置換もしくは無置換のへテロ環基(ピリジル基、フリル基、チエニル基、ピラゾリル基、インドリル基、等)を表し、Mは陽イオン(水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、含窒素有機塩基またはアンモニウム基、等)があげられる。
【0248】
アルカリ金属としてはNa、K、Li等、アルカリ土類金属としてはCa、Ba等、含窒素有機塩基としてはスルフィン酸と塩を形成しうる通常のアミン類、またアンモニウム基としては無置換アンモニウム基、テトラメチルアンモニウム基、等があげられる。ここで一般式(S)で表されるRが置換基を有する場合、その例としてはニトロ基、ハロゲン原子(塩基原子、臭素原子、等)、シアノ基、アルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、スルホエチル基、スルホプロピル基、ジメチルアミノエチル基、等)、アリール基(フェニル基、ナフチル基、カルボキシフェニル基、スルホフェニル基、等)、アルケニル基(アリル基、ブテニル基、等)、アラルキル基(ベンジル基、フェネチル基、等)、スルホニル基(メタンスルホニル基、p−トルエンスルホニル基、等)、アシル基(アセチル基、ベンゾイル基、等)、カルバモイル基(無置換カルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、等)、スルファモイル基(無置換スルファモイル基、メチルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基、等)、カルボンアミド基(アセトアミド基、ベンズアミド基、等)、スルホンアミド基(メタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基、等)、アシルオキシ基(アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基、等)、スルホニルオキシ基(メタンスルホニルオキシ基、等)、ウレイド基(無置換ウレイド基、等)、チオウレイド基(無置換チオウレイド基、メチルチオウレイド基、等)、カルボン酸またはその塩、スルホン酸またはその塩、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、カルボキシエトキシ基、カルボキシメトキシ基、スルホエトキシ基、スルホプロピルオキシ基、等)、アルキルチオ基(メチルチオ基、カルボキシメチルチオ基、スルホエチルチオ基、等)、アミノ基(無置換アミノ基、ジメチルアミノ基、N−カルボキシエチル−N−メチルアミノ基、等)が挙げられる。
【0249】
一般式(S)中、好ましくはRは置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換のへテロ環基を表す。一般式(S)中、より好ましくはRはカルボン酸もしくはその塩またはスルホン酸もしくはその塩を含むアルキル基、カルボン酸もしくはその塩またはスルホン酸もしくはその塩を含むアルコキシ基、またはカルボン酸もしくはその塩またはスルホン酸もしくはその塩を含むアルキルアミノ基の少なくとも1つによって置換されたアリール基を表す。
【0250】
一般式(S)中、好ましくはnは1である。ここで、上記アルキル基、アルコキシ基、アルキルアミノ基の炭素数としては好ましくは10以下、より好ましくは6以下である。また、これらの置換基は少なくとも1つであるが、好ましくは1〜3である。また、Rの総炭素数としては好ましくは20以下である。
【0251】
上記アリール基としては、好ましくはフェニル基、ナフチル基、より好ましくはフェニル基である。補充液Aを長期経時した後、この補充液Aを用いランニング処理するとタンク液に浮遊物が生じやすくなることを防止し、また写真感度の低下を抑制する点で好ましい。
【0252】
一般式(S)で示される化合物を具体的に例示する。
【0253】
【化28】
Figure 0003617726
【0254】
【化29】
Figure 0003617726
【0255】
【化30】
Figure 0003617726
【0256】
上記化合物は単独で、又は2種以上の混合物として使用できる。スルフィン酸化合物は公知の文献を参考にして合成できる。例えばジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカル・ソサイアティ(J.Am.Chem.Soc.),72,1215(1950);同,62,2596(1940);同,60,544(1938);同,56,1382(1934);同,57,2166(1935);同,81,5430(1959);ケミストリー・レビュー(Chem.Rev.),48.69(1951)などを参考にして合成できる。
【0257】
また、用いられるスルフィン酸の含有量は、0.001〜1.0モル/リットル、好ましくは0.002〜0.2モル/リットルである。
【0258】
また、漂白定着液や定着液には液のpHを一定に保つために、緩衝剤を添加するのも好ましい。例えば、リン酸塩、あるいはイミダゾール、1−メチル−イミダゾール、2−メチル−イミダゾール、1−エチル−イミダゾールのようなイミダゾール類、トリエタノールアミン、N−アリルモルホリン、N−ベンゾイルピペラジン等が挙げられる。
【0259】
更に定着液においては、各種キレート化剤を添加する事で漂白液から持ち込まれる鉄イオンを隠蔽し液の安定性の向上を図ることも出来る。この様な好ましいキレート剤としては1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラロチレンホスホン酸、ニトリロトリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、シクロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−プロパンジアミン四酢酸などが挙げられる。定着工程は、30℃〜60℃の範囲で行えるが、好ましくは、35℃〜50℃である。定着処理工程の時間は、5秒〜2分、好ましくは10秒〜1分40秒であり、より好ましくは10秒〜45秒である。
【0260】
漂白液の補充量は、感光材科1m当たり20〜900ml、好ましくは20〜550mlであり、より好ましくは30〜250mlである。
【0261】
漂白定着液の補充量は、感光材料1m当たり20〜1500ml、好ましくは30〜600mlであり、より好ましくは30〜200mlである。なお、漂白定着液の補充は1液として補充しても良いし、また漂白組成物と定着組成物とに分けて補充しても、また漂白浴および/または定着浴からのオーバーフロー液を混合することで漂白定着補充液としても良い。
【0262】
定着液の補充量は、感光材料1m当たり20〜1500ml、好ましくは30〜600mlであり、より好ましくは30〜200mlである。
【0263】
また、水洗工程または安定化工程のオーバーフロー液は前浴である定着能を有する浴に流入させる方法を用いることにより、廃液量を低減させることができるので好ましい。
【0264】
定着能を有する処理工程の後には、通常、水洗処理工程を行う。定着能を有する処理液で処理後、実質的な水洗を行わず安定液を用いた安定化処理を行う簡便な処理方法を用いることもできる。
【0265】
水洗工程又は安定化工程の補充量は、感光材料、単位面積あたり前浴からの持込み量の3〜50倍であるが、好ましくは3倍〜30倍である。より好ましくは3倍〜10倍である。水洗後安定化処理する場合には、少なくとも最終工程の安定化工程が3〜50倍となっているような処理方式において、上記の方法は有効である。補充は連続的に行っても間欠的に行ってもよい。水洗及び/又は安定化工程に用いた液は、更に、前工程に用いることもできる。この例として多段向流方式によって削減した水洗水のオーバーフローを、その前浴の漂白定着浴に流入させ、漂白定着浴には濃縮液を補充して、廃液量を減らすことがあげられる。
【0266】
水洗工程での水洗水量は、感光材料の特性(例えばカプラー等使用素材による)や用途、水洗水温、水洗タンクの数(段数)、向流、順流等の補充方式、その他種々の条件によって種々の範囲に設定し得る。通常多段向流方式におけ段数は2〜6が好ましく、特に2〜4が好ましい。
【0267】
多段向流方式によれば、水洗水量を大巾に減少でき、例えば感光材料1m当たり0.5リットル〜1リットル以下が可能であるが、タンク内での水の滞留時間増加により、バクテリアが繁殖し、生成した浮遊物が感光材料に付着する等の問題が生じる。この様な問題の解決策として、特開昭62−288838号に記載のカルシウム、マグネシウムを低減させる方法を、極めて有効に用いることができる。
【0268】
また、ハロゲン、紫外線殺菌灯、オゾン発生装置使用により殺菌された水を使用することも好ましい。
【0269】
また水洗水や安定液には、水アカの発生や処理後の感光材料に発生するカビの防止のための、種々の防バクテリア剤、防カビ剤を含有させることが好ましい。これらの防バクテリア剤、防カビ剤の例としては特開昭57−157244号及び同58−105145号に示されるようなチアゾリルベンゾイミダゾール系化合物、特開昭57−8542号に示されるようなイソチアゾロン系化合物、トリクロロフェノールに代表されるようなクロロフェノール系化合物、プロモフェノール系化合物、有機スズや有機亜鉛化合物、酸アミド系化合物、ダイアジンやトリアジン系化合物、チオ尿素系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、アルキルグアニジン化合物、ベンズアルコニウムクロライドに代表されるような4級アンモニウム塩、ペニシリンに代表されるような抗生物質等、ジャーナル・アンティバクテリア・アンド・アンティファンガス・エイジェント(J.Antibact.Antifung.Agents)Vol 1.No.5、p.207〜223(1983)堀口博著「防菌防黴の化学」(1986年)三共出版、衛生技術会編「微生物の滅菌、殺菌、防黴技術」(1982年)工業技術会、日本防菌防黴学会編「防菌防黴剤事典」(1986年)に記載の汎用の防バイ剤等が挙げられる。これらは2種以上併用してもよい。また、特開昭48−83820号記載の種々の殺菌剤も用いることができる。
【0270】
水洗水や安定液には、処理後の感光材料の乾燥時の水滴ムラを防止するため、種々の界面活性剤を含有することが好ましい。これらの界面活性剤としては、ポリエチレングリコール型非イオン性界面活性剤、多価アルコール型非イオン性界面活性剤、アルキルベンゼンスルホン酸塩型アニオン性界面活性剤、高級アルコール硫酸エステル塩型アニオン性界面活性剤、アルキルナフタレンスルホン酸塩型アニオン性界面活性剤、4級アンモニウム塩型カチオン性界面活性剤、アミン塩型カチオン性界面活性剤、アミノ塩型両性界面活性剤、ベタイン型両性界面活性剤があるが、ノニオン性界面活性剤を用いるのが好ましく、特にアルキルフェノールエチレンオキサイド付加物が好ましい。アルキルフェノールとしては特にオクチル、ノニル、ドデシル、ジノニルフェノールが好ましく、またエチレンオキサイドの付加モル数としては特に8〜14が好ましい。さらに消泡効果の高いシリコン系界面活性剤を用いることも好ましい。
【0271】
また水洗水や安定液には、各種キレート剤を含有させることが好ましい。好ましいキレート剤としては、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸などのアミノポリカルボン酸や1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、エチレンジアミン四酢酸、ジエチレントリアミンーN,N,N’,N’−テトラメチレンホスホン酸などの有機ホスホン酸、あるいは、欧州特許345172A1に記載の無水マレイン酸ポリマーの加水分解物などをあげることができる。
【0272】
また、安定液には色素画像を安定化させる化合物、例えば、ホルマリン、ヘキサメチレンテトラミン及びその誘導体、へキサヒドロトリアジン及びその誘導体、ジメチロール尿素、N−メチロールピラゾールなどのN−メチロール化合物、有機酸やpH緩衝剤等が含まれる。これらの化合物の好ましい添加量は安定液1リットルあたり0.001〜0.02モルであるが、安定液中の遊離ホルムアルデヒド濃度は低い方がホルムアルデヒドガスの飛散が少なくなるため好ましい。このような点から色素画像安定化剤としては、ヘキサメチレンテトラミン、N−メチロールピラゾールなどの特願平3−318644号記載のN−メチロールアゾール類、N,N’−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イル)ピペラジン等の特願平3−142708号記載のアゾリルメチルアミン類が好ましい。また、その他必要に応じて塩化アンモニウムや亜硫酸アンモニウム等のアンモニウム化合物、Bi、Alなどの金属化合物、蛍光増白剤、硬膜剤、米国特許4786583号に記載のアルカノールアミンや、前記の定着液や漂白定着液に含有することができる保恒剤を含有させることも好ましい。これらの内、特開平1−231051号明細書に記載のスルフィン酸化合物(例えば、ベンゼンスルフィン酸、トルエンスルフィン酸、あるいはこれらのナトリウム、カリウム等の塩)が好ましく、これらの添加量としては安定液1リットルあたり1×10−5×1×10−3モルが好ましく、特に3×10−5〜5×10−4モルがより好ましい。
【0273】
水洗工程又は安定化工程の補充量は感光材料1m当たり50〜2000ml、好ましくは100〜1000mlである。
【0274】
色素画像の安定性を損なうことなく、補充量を低減する手段として、特開平3−55542号記載の逆浸透膜を用いて逆浸透処理する方法を特に有効に用いることができる。
【0275】
水洗液及び/又は安定液を逆浸透膜で処理するとは、水洗及び/又は安定化工程を構成する少なくとも1つの槽内の液を逆浸透膜と接触させ、逆浸透膜を透過した液(透過液)を水洗及び/又は安定化工程を構成する槽内に戻すことを指す。
【0276】
多段向流方式の水洗及び/又は安定化工程としては、2〜6槽で構成されることが好ましく、より好ましくは3〜5槽であり、特に好ましくは4〜5槽である。これら構成槽全てが水洗浴であってもよく、また、全てが安定浴であってもよい。
【0277】
多段向流方式の水洗及び/又は安定化工程が3槽以上の場合は、逆浸透膜を設置する槽としては第2槽目以降の槽であり且つ最終槽よりも1槽手前の槽であることが好ましい。この場合、逆浸透膜を透過し浄化された透過液は逆浸透膜設置槽より後に位置する槽に戻し、また濃縮液は逆浸透膜を設置した槽へ戻すことが好ましい。
【0278】
特に好ましくは多段向流方式の水洗及び/又は安定化工程が4槽以上からなり、かつ第3槽目以降に逆浸透膜を設置する場合である。
【0279】
逆浸透膜としては、高圧逆浸透膜、中圧逆浸透膜、低圧逆浸透膜など種々のものがあるが低圧逆浸透膜であることが好ましい。
【0280】
より具体的には、NaClを2000ppm 含有する水溶液を25℃、圧力5Kg/cmの条件下で逆浸透膜処理した時の透過液中のNaCl排除率が30〜90%である逆浸透膜が好ましい。このようにルーズな逆浸透膜を用いると、低い圧力であっても透過液量が多く、またステインの発生原因であるEDTA−Feも十分に除去できる。
【0281】
これらの逆浸透膜には、透過水量、排除率等、膜性能を支配するスキン層とこれを支える支持層からなり、両者が同一素材からなる非対称膜と異なる素材からなる複合膜がある。
【0282】
合成複合膜が排除率、透過水量、EDTA−Feへの耐久性の上で好ましく使用される。合成複合膜の詳細は、化学工業発行の別冊化学工業29−7「高度分離技術の開発、実用化」156−172頁に記載されている。合成複合膜の具体例として、ダイセル化学工業製のDRA−40、DRA−80、DRA−89や東レ製のSU−200、SU−210、SU−220等が挙げられる。逆浸透膜へ供給される処理液の送液圧力は2〜20Kg/cmが好ましく、より好ましくは3〜15Kg/cm、更に好ましくは3〜10Kg/cm、最も好ましくは3〜6Kg/cmである。
【0283】
透過液供給量(逆浸透膜を透過し浄化され、逆浸透膜設置槽よりも後に位置する処理槽に供給される液量)をFとし、濃縮液量(逆浸透膜で濃縮され逆浸透膜設置槽へもどされる液量)をCとし、新鮮液補充量をRとした時、透過液供給量Fは新鮮液補充量R以上であることが好ましく、より好ましくはFはRの2〜200倍であり、更に好ましくは5〜150倍であり、特に好ましくは10〜100倍である。また濃縮液量Cは透過液供給量F以上であることが好ましく、より好ましくはCはFの2〜100倍であり、更に好ましくは3〜50倍であり、特に好ましくは5〜30倍である。ここで、以上における、F、C及びRの流量はいずれも1日当たりの流量を意味する。
【0284】
逆浸透膜を用いて、逆浸透処理する方法において、水洗又は、安定化工程の補充量は、感光材料1m当たり200ml以下であっても良く、より好ましくは感光材料1m当たり30〜200mlであり、更に好ましくは50〜150mlである。水洗及び安定液は通常pH4〜10の範囲で用いられるが6〜9が好ましい。また、水洗及び安定液の処理温度は、30〜45℃が好ましい。
【0285】
また、処理時間は、通常10秒〜2分、特に10〜60秒が好ましい。
【0286】
環境保全のために前記補充液の量を更に低減するために、各種の再生方法を組み合わせて用いるのも好ましい。再生は、処理液を自動現像機の中で循環しつつ行っても良いし、又いったん処理槽から取り除いた後、是に適当な再生処理を施した後、補充液として再び処理槽に戻しても良い。
【0287】
特に、現像液は再生して使用することができる。
【0288】
現像液の再生とは、使用済みの現像液をアニオン交換樹脂や電気透析を行ったり、あるいは再生剤と呼ばれる処理薬品を加えることにより現像液の活性を上げ、再び処理液として使用することである。この場合、再生率(補充液中のオーバーフロー液の割合)は50%以上が好ましく、特に70%以上が好ましい。
【0289】
現像液再生を用いた処理としては、現像液のオーバーフロー液を再生後、補充液とする。再生の方法としては、アニオン交換樹脂を用いるのが好ましい。特に好ましいアニオン交換樹脂の組成及び樹脂の再生方法に関しては、三菱化成工業(株)発行のダイアイオン・マニュアル(I)(1986年第14版)に記載のものをあげることができる。また、アニオン交換樹脂のなかでは特開平2−952号や特開平1−281152号に記載された組成の樹脂が好ましい。
【0290】
また、特開平3−174154号に記載された方法の様に、オーバーフロー液に対し、アニオン交換樹脂や電気透析といった処理を全く行わず、再生剤だけを添加して補充液とする方法が簡易性という点で最も好ましい。
【0291】
漂白液および/または漂白定着液中の金属キレート漂白剤は、漂白処理に伴って、還元状態になるため、漂白液および/または漂白定着液は処理と連携した連続的な再生方法をとるのが好ましい。具体的には、エアー・ポンプにより、漂白液および/または漂白定着液に空気を吹き込み、酸素により還元状態の金属キレートを再酸化いわゆるエアレーションをするのが好ましい。その他、過酸化水素、過硫酸塩、臭素酸塩等の酸化剤を加えることで再生することも出来る。
【0292】
定着液、漂白定着液の再生は、蓄積する銀イオンを電解還元することでおこなわれる。その他、蓄積するハロゲンイオンを陰イオン交換樹脂により除去することも、定着性能を保つ上で好ましい。
【0293】
また、漂白定着液は、欧州特許EP−479262A1号に記載された方法の様にエアレーションや、陰イオン交換樹脂により銀イオンを除去するというようなことを全く行なわず、オーバーフロー液に再生剤だけを添加して補充液とすることが簡易性という点で最も好ましい。
【0294】
定着能を有する処理液は公知の方法で銀回収を行うことができ、このような銀回収を施した再生液を使用することができる。銀回収法としては、電気分解法(仏国特許第2,299,667号記載)、沈澱法(特開昭52−73037号、独国特許第2,331,220号記載)、イオン交換法(特開昭51−17114号、独国特許第2,548,237号記載)及び金属置換法(英国特許第1,353,805号記載)等が有効である。これらの銀回収法はタンク液中からインラインで行うと迅速処理適性が更に良好となるため好ましい
本処理剤はカラー反転写真感光材料の処理にも適用できる。この場合、発色現像に先立ち、次に挙げる処理工程を経て発色現像を行う。
【0295】
▲1▼黒白現像−水洗−反転露光−発色現像
▲2▼黒白現像−水洗−反転処理−発色現像
▲3▼黒白現像−水洗−発色現像
のような工程が挙げられる。▲3▼の場合には発色現像液中に反転処理用のカブラセ剤を含有しておくのが好ましい。カラー反転処理に伴う各処理については特開平3−71130号第14ページ右下欄最終行〜同16ぺ一ジ右上欄3行目に記載の化合物や処理条件が適用できる。黒白現像液には、この他に発色現像液のところで説明した置換基を有するヒドロキシルアミン類を用いることが好ましい。
【0296】
本処理方法は、自動現像機を用いて行われる。以下に本処理方法に好ましく用いられる自動現像機について記述する。
【0297】
本処理発明に関する処理液は、処理槽及び補充液槽で、液が空気と接触する面積(開口面積)はできるだけ小さい方が好ましい。例えば、開口面積(cm )を槽中の液体槽(cm )で割った値を開口率とすると、開口率は0.01(cm−1)以下が好ましく、0.005以下がより好ましく、特に0.001以下が最も好ましい。
【0298】
また、空気との接触する面積を小さくする為に、処理槽および補充槽では液面に浮かぶ固体または液体の空気非接触手段を設けることが好ましい。
【0299】
具体的には、プラスチック製などの浮きを液面に浮かべる方法や、処理液と混ざらず、また化学反応を起こさない液体で覆うことが好ましい。液体の例としては、流動パラフィン、液状飽和炭化水素などが好ましい。
【0300】
本発処理方法においては、迅速に処理を行うために、各処理液間を感光材料が移動する際の空中時間、即ちクロスオーバー時間は短い程良く、好ましくは10秒以下、より好ましくは7秒以下、更に好ましくは5秒以下である。上記の様な短時間のクロスオーバーを達成するため、シネ型の自動現像機を用いるのが好ましく、特にリーダー搬送方式が好ましい。このような方式は、富士写真フイルム(株)製自動現像機FP−560Bに用いられている。
【0301】
また、搬送の線速度は、毎分30cm〜60mが一般的であり、好ましくは50cm〜20mであり、より好ましくは80cm〜10mである。
【0302】
リーダーや感光材料の搬送手段としては、特開昭60−191257号、同60−191258号、同60−191259号に記載のベルト搬送方式が好ましく、特に、搬送機構としては、特願平1−265794号、同1−266915号、同1−266916号に記載の各方式を採用することが好ましい。
【0303】
また、クロスオーバー時間を短縮し、かつ処理液の混入を防止するため、クロスオーバーラックの構造は特願平1−265795号に記載された混入防止板を有するものが好ましい。
【0304】
本処理方法における各処理液には、処理液の蒸発分に相当する水を供給する、いわゆる蒸発補正を行うことが好ましい。特に、発色現像液や漂白液あるいは漂白定着液において好ましい。
【0305】
このような水の補充を行う具体的方法としては、特に制限はないが、中でも特開平1−254959号や同1−254960号公報記載の漂白槽とは別のモニター水槽を設置し、モニター水槽内の水の蒸発量を求め、この水の蒸発量から漂白槽における水の蒸発量を算出し、この蒸発量に比例して漂白槽に水を補充する方法や特願平2−46743号、同2−47777号、同2−47778号、同2−47779号、同2−117972号明細書記載の液レベルセンサーやオーバーフローセンサーを用いた蒸発補正方法が好ましい。最も好ましい蒸発補正方法は、蒸発分に相当する水を予想して加えるもので、日本発明協会公開技報94−49925号1頁右欄26行目〜同3頁左1欄28行目や、特願平2−103894号に記載されているように自動現像機の運転時間、停止時間及び温調時間の情報に基づいて予め求められた係数により計算された加水量を添加するものである。
【0306】
また、蒸発量を減少させる工夫も必要であり、開口面積を少なくしたり、排気ファンの風量を調節することが要求される。例えば、発色現像液の好ましい開口率は前記した通りであるが、他の処理液においても同様に開口面積を低下させることが好ましい。
【0307】
蒸発量を減少させる手段として、特開平6−110171号記載の「処理槽の上部空間の湿度を80%RH以上に保持する」ことが特に好ましく、図1、2記載の蒸発防止ラック及びローラー自動洗浄機構を有することが特に好ましい。
【0308】
排気ファンは、温調時の結露防止のために取付けられているが、好ましい排気量としては、毎分0.lm〜1mであり、特に好ましい排気量としては、0.2m〜0.4mである。
【0309】
また、感光材料の乾燥条件も処理液の蒸発に影響する。乾燥方式としては、セラミック温風ヒーターを用いるのが好ましく、供給風量としては毎分4m〜20mが好ましく、特に6m〜10mが好ましい。
【0310】
セラミック温風ヒーターの加熱防止用サーモスタットは、伝熱によって動作させる方式が好ましく、取付け位置は、放熱フィンや伝熱部を通じて風下または風上に取りつけるのが好ましい。乾燥温度は、処理される感光材料の含水量によって調整することが好ましく、35mm幅のフィルムでは45〜55℃、ブロー二一フイルムでは55〜65℃が最適である。
【0311】
処理液の補充に際しては補充ポンプが用いられるが、ベローズ式の補充ポンプが好ましい。また、補充精度を向上させる方法としては、ポンプ停止時の逆流を防止するため、補充ノズルへの送液チューブの径を細くしておくことが有効である。好ましい内径としては1〜8mm、特に好ましい内径としては2から5mmである。
【0312】
自動現像機には種々の部品材科が用いられるが、好ましい材料を以下に記載する。
【0313】
処理槽及び温調槽等のタンク材質は、変性PPO(変性ポリフェニレンオキサイド)、変性PPE(変性ポリフェニレンエーテル)樹脂が好ましい。変性PPOは、日本ジーイープラスチック社製「ノリル」、変性PPEは、旭化成工業製「ザイロン」、三菱瓦斯化学製「ユピエース」等が挙げられる。また、これらの材質は、処理ラック、クロスオーバー等の処理液に接触する可能性のある部位に適している。
【0314】
処理部のローラー材質は、PVC(ポリ塩化ビニル)やPP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)、TPX(ポリメチルペンテン)等の樹脂が適している。また、これらの材質は、その他の処理液接触部にも使用することが可能である。尚、PE樹脂はブロー形成による補充タンクの材質にも好ましい。
【0315】
処理部、ギヤ、スプロケット、軸受などの材質には、PA(ポリアミド)、PBT(ポリプチレンテレフタレート)、UHMPE(超高分子量ポリエチレン)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、LCP(全芳香族ポリエステル樹脂、液晶ポリマー)等の樹脂が適している。
【0316】
PA樹脂は、66ナイロンや12ナイロン、6ナイロン等のポリアミド樹脂で、ガラス繊維や炭素繊維等を含有したものは、処理液による膨潤に対して強く、使用可能である。
【0317】
またMCナイロンの様な高分子量品やコンプレッション形成品は、繊維強化なしでも使用することが可能である。UHMPE樹脂は、未強化品が適しており、三井石油化学(株)製「リューブマ」、「ハイゼックス・ミリオン」作新工業(株)「ニューライト」、旭化成工業(株)「サンファイン」等が適している。分子量は、好ましくは100万以上、より好ましくは100万〜500万である。
【0318】
PPS樹脂は、ガラス繊維や炭素繊維強化のものが好ましい。LCP樹脂は、ICIジャパン(株)「ビクトレックス」、住友化学(株)「エコノール」、日本石油(株)「ザイダー」、ポリプラスチックス(株)「ベクトラ」などが含まれる。特に搬送ベルトの材質としては、特願平2−276886号記載の超高強力ポリエチレン繊維やポリフッ化ビニリデン樹脂が好ましい。
【0319】
スクイズローラー等の軟質材料としては、発砲塩化ビニル樹脂や発砲シリコン樹脂、発砲ウレタン樹脂が適している。発砲ウレタン樹脂としては東洋ポリマー(株)製「ルビセル」が挙げられる。
【0320】
配管の継手やアジテーションジェットパイプの継手、シール材などのゴム材質としては、EPDMゴム、シリコンゴム、バイトンゴムなどが好ましい。
【0321】
乾燥時間は30秒〜2分が好ましく、特に40秒〜80秒がより好ましい。
【0322】
以上、主として補充方式による連続処理について述べてきたが、本処理方法においては、一定量の処理液で補充を行わずに処理を行い、その後処理液の全量あるいは一部を新液に交換し再び処理を行うバッチ処理方式も好ましく用いることができる。
【0323】
本処理方法に適用し得る処理剤は、単一または複数のパート構成の濃縮液として供給してもよく、粉剤、錠剤、顆粒、ぺ一スト等の形態で供給してもよい。また使用液状態で供給してもよく濃縮液、粉剤、錠剤、顆粒、ぺ一スト、使用液の任意の組み合わせであってもよい。
【0324】
単一の濃縮液の場合、希釈して補充液として使用される。この場合現像機に濃縮液をセットすることにより、補充液タンク内で自動的に水で希釈することが好ましい。この水は水洗水補充タンクの水を用いることが好ましい。また、濃縮液のまま直接処理槽に補充を行い、希釈率に見合った水を直接処理槽に補充しても良い。特に補充タンクを持たないコンパクトな現像機において好ましい。
【0325】
複数のパート構成の濃縮液についても同様で、現像機に濃縮液をセットすることにより、補充液タンク内で自動的に水で希釈することが好ましい。この水は水洗水補充タンクの水を用いることが好ましい。また各パート毎に直接処理槽に補充を行い希釈率に見合った水を処理槽に直接補充しても良い。
【0326】
また、粉剤、錠剤、顆粒、ぺ一スト状の処理剤においても同様に、直接処理槽に薬剤を添加するとともに、希釈率に見合った水を処理槽に加えることも好ましい。また、補充タンク内で自動的に溶解、希釈されて補充液として用いることも好ましい。
【0327】
使用される補充カートリッジの材質は、紙、プラスチック、金属等いかなる材質でも用いることができるが、特に酸素透過係数が50ミリリットル/m・atm・day以下のプラスチック材料が好ましい。尚、酸素透過係数は「Oパーミエイション・オブ・プラスチック・コンテイナー、モダーン・パッキング」(O permeation of plastic container, Modern Packing; N.J.Calyan,1968)の12月号、第143〜145頁に記載の方法により測定することができる。
【0328】
好ましいプラスチック材科としては、具体的には塩化ビニリデン(PVDC)、ナイロン(NY)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエステル(PES)、工チレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン−ピニルアルコール共重合体(EVAL)、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等を挙げることができる。
【0329】
酸素透過性を低減する目的で、PVDC、NY、PE、EVA、EVALおよびPETの使用が好ましい。
【0330】
これらの材料は単一で使用し、整形して使用されても良いし、フィルム状にし、複数種貼り合わせて使用する方法(いわゆる複合フィルム)を用いても良い。また、容器の形状としては、瓶タイプ、キューピックタイプ、ピロータイプ等の各種形状を使用することができるが、フレキシブルで取扱性が容易で使用後減容化が可能なキュービックタイプ及びこれに類する構造が特に好ましい。
【0331】
また、複合フィルムとして使用する場合は下記に示す構造が特に好ましいが、これらに限定されるものではない。PE/EVAL/PE、PE/アルミニウム箔/PE、NY/PE/NY、NY/PE/EVAL、PE/NY/PE/WVAL/PE、PE/NY/PE/PE/PE/NY/PE、PE/SiO膜/PE、PE/PVDC/PE、PE/NY/アルミニウム箔/PE、PE/PP/アルミニウム箔/PE、NY/PE/PVDC/NY、NY/EVAL/PE/EVAL/NY、NY/PE/EVAL/NY、NY/PE/PVDC/NY/EVAL/PE、PP/EVAL/PE、PP/EVAL/PP、NY/EVAL/PE、NY/アルミニウム箔/PE、紙/アルミニウム箔/PE、紙/PE/アルミニウム箔/PE、PE/PVDC/NY/PE、NY/PE/アルミニウム箔/PE、PET/EVAL/PE、PET/アルミニウム箔/PE、PET/アルミニウム箔/PET/PE。
【0332】
上記複合フィルムの厚みは5〜1500ミクロン程度であり、好ましくは10〜1000ミクロン程度である。また、完成容器の内容1は100ミリリットル〜20リットル、好ましくは500ミリリットル〜10リットル程度である。
【0333】
上記容器(カートリッジ)は、ダンボールやプラスチックの外箱を有しても良く、外箱と一体形成にて作成されていても良い。
【0334】
カートリッジには各種処理液を充填することができる。例えば、カラ一現像液、黒白現像液、漂白液、調整液、反転液、定着液、原白定着液、安定液等を挙げることができるが、特に酸素透過係数の低いカートリッジにはカラー現像液、黒白現像液、定着液及び漂白定着液を使用するのが好ましい。
【0335】
従来からの処理液用容器として、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の1層材料や、ナイロン/ポリエチレン(NY/PE)の様な多層材質を用いた剛性のある容器を使用することができる。
【0336】
また、内容物を排出して空になった後に、容器の減容化、即ち、所要スペースを減少させやすい柔軟性を有する液体用容器を使用することができる。
【0337】
上記柔軟性を有する容器を用いることが好ましい。上記柔軟性を有する容器の具体例として、柔軟性を有する容器本体から上方へ突出した硬質の口部がこれに係合する蓋部材により開閉される液体用容器であって、容器本体と口部が一体成形されると共に、容器本体の高さ方向の少なくとも一部に蛇腹部を有する容器(例えば、特開平7−5670号公報に記載の容器、図1(略四角型)、図2(丸形))をあげることができる。
【0338】
以下、上記蛇腹部を有する柔軟性容器について説明する。
【0339】
容器型状は、蛇腹部を有するものであり、水平断面が角型、例えば略四角型、略六角型、略八角型、または丸型、楕円型などがある。
【0340】
内容物存在下での所要スペース減少という点で略四角型または略六角型が好ましい。蛇腹部(凹凸部)の数は、凸部が2〜20個が好ましく、3〜10個が更に好ましく、4〜8個が特に好ましい。
【0341】
蛇腹部の凹凸の程度に特に制限はないが、凸部の外周寸法に対して、凹部の外周寸法が85%以下、好ましくは40〜75%、より好ましくは、50〜75%である。
【0342】
蛇腹部を押し縮める前の容器本体の全高に対する蛇腹部を完全に押し縮めた容器本体の全高の割合が50%以下となることが好ましく、より好ましくは40%以下特に好ましくは10〜30%である。この割合は10%以上であることが製造上設計上好ましい。
【0343】
上記液体容器は、用いる材質及び原料を変えることにより、必要なガスバリア性を持たせることができる。例えば、現像液等のように高い酸素バリアー性を要する場合は、低密度ポリエチレン/ポリビニルアルコール、エチレン共重合体/低密度ポリエチレン(LDPE/EVOH/LDPE)の3層構成や、低密度ポリエチレン/ナイロン(LDPE/NY)の層構成等のような低密度ポリエチレンを主体とする多層構成により形成し、ガスバリア性が25ml/m・day・atm(20℃ 65%)以下、好ましくは0.5〜10ml/m・day・atm(20℃ 65%)となるようにすることができる。
【0344】
例えば、漂白液等のように必ずしも酸素バリアー性を要しない場合、低密度ポリエチレン(LDPE)単体あるいは、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)を用いて形成することができる。ここで低密度ポリエチレンとしては、密度0.940g/cc以下、好ましくは0.90〜0.94g/cc、より好ましくは0.905−0.925g/ccのものを用いることができる。この場合、ガスバリア性は50ml/m・day・atm )(20℃ 65%)以上、例えば100〜5000ml/m・day・atm(20℃ 65%)とすることができる。
【0345】
容器口部、フランジ部及びこれらの近傍の平均肉厚は、好ましくは1〜4mm、より好ましくは1〜3mm、特に好ましくは1.2〜2.5mmとなるように形成され、容器本体め肉厚は、好ましくは0.1〜1.5mmより好ましくは0.2〜1.0mm、特に好ましくは0.3〜0.7mmとなる様に形成され、両者の差が好ましくは0.2mm、より好ましくは0.5mm程度になるようにされる。
【0346】
容器の内容積(cm)に対する容器の表面積(cm)の割合は、蛇腹構造により増大するが、好ましくは0.3〜1.5cm−1、更に好ましくは0.4〜1.2cm−1、特に0.5〜1.0cm−1であることが好ましい。
【0347】
上記容器に液を充填する際、ヘッドスペース(容器内上部の処理液がない空間のスペース)が少ないことが液安定性向上という点で好ましいが、へッドスペースが少なすぎると、充填時や使用時の液溢れが起こり易くなる。上記容器への液充填率は、好ましくは65〜95%、より好ましくは70〜90%である。
【0348】
上記容器のキャップあるいは中栓は、容器本体と同一の材質で形成されていることが、使用後の容器の再生リサイクルのための選別が容易であるという点で好ましい。材質及び原料を変えることにより、前記した本体と同様にし、必要なガスバリア性を持たせることができる。
【0349】
上記容器の内容積は特に制限はないが、取り扱い性という点で50ml〜5リットルであることが好ましい。
【0350】
以下に、蛇腹部を有する柔軟性を有する処理液用容器A〜Dの具体例を挙げる。
【0351】
Figure 0003617726
Figure 0003617726
【0353】
Figure 0003617726
【0354】
Figure 0003617726
〔漂白定着補充液〕下記パートA500mlにパートB500mlを添加し合計1000mlとする。
【0355】
パートA
水 250ml
エチレンジアミン四酢酸第二鉄アンモニウム 0.23モル
化合物(S一7) 0.18モル
水を加えて 500ml
pH(25℃/硝酸アンモニア水にて) 6.0
パートB
水 100ml
チオ硫酸アンモニウム(75g/リットル) 210ml
亜硫酸アンモニウム 90g
イミダゾール 0.2モル
水を加えて 500ml
pH(25℃/硝酸アンモニア水にて) 6.0
〔漂白定着タンク液〕
水500mlに上記漂白定着剤補充液パートA、パートBをそれぞれ250ml添加する。
【0356】
〔リンス〕(タンク液と補充液共通)
塩素化イソシアヌール酸ナトリウム 0.2g
脱イオン水(導電率5μs/cm以下) 1000ml
pH 6.5
カラー現像補充液と、漂白定着補充液は、前述の蛇腹部を有する柔軟性処理液用容器にいれてそれぞれの以下に示すように作成した。
【0357】
Figure 0003617726
ランニングテストは、カラー現像液の累積補充量が50リットルになるまで連続処理を行った。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像記録手段を内包するデジタル写真プリンタの実施形態の概略ブロック図
【図2】画像記録手段を表す図
【図3】感光材料の潜像退行現象を表すグラフ
【図4】感光材料の潜像退行現象を表すグラフ
【図5】実施形態におけるプリンタの走査光学装置の概略平面図
【図6】図5に示す走査光学装置の模式的概略斜視図
【符号の説明】
10 フイルムピース
11 撮影コマ
15 プリント管理情報記憶部
16 制御部
17 画像記録部
20 感光材料
21 ホールパンチ
22,23,24,25 センサ
26 バックプリント部
27 第1のカッタ
28 第2のカッタ
30 光源ユニット
41 画面検出センサ
43 モータ
44 スプロケット
50 AFモータ
51 結像光学系
52 CCD
110 走査光学装置

Claims (2)

  1. 画像情報に応じて変調された光により感光材料を2次元的に露光し、該露光が終了した前記感光材料を現像処理して前記画像情報により表される画像を前記感光材料に可視像として記録する画像記録方法において、
    前記露光終了後、前記感光材料の潜像退行現象が略安定する所定時間経過後に、前記現像処理を行うことを特徴とする画像記録方法。
  2. 画像情報に応じて変調された光により感光材料を2次元的に露光する露光手段と、該露光が終了した前記感光材料を現像処理して前記画像情報により表される画像を前記感光材料に可視像として記録する現像手段と、前記露光手段から前記現像手段に前記感光材料を搬送する搬送手段とを備えた画像記録装置において、
    前記露光終了後、前記感光材料の潜像退行現象が略安定する所定時間を計測する時間計測手段と、
    該所定時間経過後に、前記感光材料を前記現像手段に搬送するように前記搬送手段を制御する制御手段とをさらに備えたことを特徴とする画像記録装置。
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