JPH0643264B2 - 水硬性ペレット - Google Patents

水硬性ペレット

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JPH0643264B2
JPH0643264B2 JP63190568A JP19056888A JPH0643264B2 JP H0643264 B2 JPH0643264 B2 JP H0643264B2 JP 63190568 A JP63190568 A JP 63190568A JP 19056888 A JP19056888 A JP 19056888A JP H0643264 B2 JPH0643264 B2 JP H0643264B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は新規な硬化性ペレットに関するものである。詳
しくは、取扱が容易でしかも生体内に確実かつ高充填率
で充填が出来る水硬性ペレットである。
〔従来の技術〕
硬化性材料は、医科用として骨欠損部充填材、骨充填
材、骨接合材、人口骨・人口関節の合着用充填材等があ
り、歯科用として合着セメント、充填用セメント、仮封
セメント、根管充填材、裏層材等がある。これら修復用
材料に対しては、歯や骨との親和性が良好で、かつ生体
に対して、為害作用が少ないことが求められている。
従来、かかる硬化性材料として、硬化後に骨や歯の主成
分であるヒドロキシアパタイト(HAP)を生成する組
成物が提案されている。例えば、リン酸カルシウム2水
和物・リン酸水素カルシウム無水和物・リン酸八カルシ
ウム・リン酸三カルシウムからなる群の中の何れか1つ
以上の粉末と、リン酸四カルシウムを含む混合物および
水からなる組成物が知られている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記の組成物は、硬化の反応性を高める
ために各成分を微粉化して使用されるので、該組成物の
かさ密度が小さくなり、その結果、充填部位への充填率
を上げることが困難となるという問題を有する。また、
微粉体であるため充填における操作性が極めて悪いとい
う問題をも有する。上記問題を解決するため、該硬化性
組成物を水等の練和液と練和した後充填部位へ充填する
ことも考えられるが、充填部位の位置によっては充填後
に垂れ出るという問題が生じる他、充填密度もあまり上
昇させることができないのが現状であった。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者等は、リン酸四カルシウム(以下C4Pと言
う)を用いた前記組成物の問題点を解決すべく鋭意研究
を重ねた。その結果、該組成物を特定の圧縮強度以下の
ペレットにすることにより、取扱いが容易で充填部位に
容易に充填することができ、しかも充填後弱い押力を加
えることにより容易に崩れて、充填部位に対して確実か
つ高充填率の充填が出来ることを見い出し、本発明を完
成するに至った。
本発明は、リン酸四カルシウムとCa/P原子比が1.67未
満のリン酸カルシウムとを、Ca/P原子比が1.3〜1.8と
なる割合で混合した混合物よりなり、圧縮強度が20kg
/cm2以下である水硬性ペレットである。
本発明の水硬性組成物に用いられるC4P粉体は、いか
なる方法で製造したものであっても良い。例えば、Ca源
としてCaCO3、CaO、Ca(OH)2等が、また、P源としてP2O5
H3PO4、NH4H2PO4、(NH4)2HPO4、CaとPの両方を含有するCa
HPO4・2H2O、CaHPO4、Ca(H2PO4)2、Ca2P2O7等が考えられ、
原料によって種々の製造方法があるが、公知のCaHPO4・2
H2Oを焼成して得たγ−Ca2P2O7をCaCO3と混和焼成する
乾式製造法が好適である。
この反応は、 2CaHPO4・2H2O → γ−Ca2P2O7+5H2O Ca2P2O7+2CaCO3 → Ca4P2O9+2CO2 の反応式で示され、1200℃以上で焼成後炉外で急冷
するか、窒素雰囲気中で1200℃以上で焼成すれば、
ヒドロキシアパタイトに転移することなく純粋なC4P
が得られる。
また本発明において、前記したC4Pと混合されるリン
酸カルシウムとしては、ヒドロキシアパタイトを効率よ
く生成させるためにCa/P原子比が1.67未満のリン酸カ
ルシウム(以下、HPCPと略す)が使用れれる。上記
HPCPとしては、例えば、Ca(H2PO4)2・H2O,CaHPO4・2H
2O,CaHPO4,Ca8H2(PO4)6・5H2O,Ca3(PO4),Ca2P2O7等が上
げられるが、そのうち、CaHPO4・2H2O及びCaHPO4は、硬
化体の力学的性質をより向上することができ、特に好適
である。例えばHPCPとしてCaHPO4・2H2Oを用いた場
合、反応式は次式のように表され、ヒドロキシアパタイ
トが生成する。
2Ca4P2O9+2CaHPO4・2H2O → Ca10(PO4)6(OH)2+2H2O 本発明において、上記のHPCP粉末とC4P粉末の混
合物の混合比はCa/P原子比が1.3〜1.8の割合になるよ
うに調節することが、ヒドロキシアパタイトを効率よく
生成させ、得られる硬化体の強度を高めるために好まし
い。
また、上記のHPCP及びC4Pの粒径は特に制限され
ないが、硬化速度を速めるためと、粉液比を向上させる
ために、HPCPは平均粒径50μm未満、好ましくは
0.1〜10μmが、またC4P粉末は平均粒径0.1〜10
0μm、好ましくは0.5〜50μmの粒径を有するもの
を、各々使用するのが好適である。
本発明の水硬化ペレットは、上記したC4PとHPCP
との混合物よりなる圧縮強度20kg/cm2以下、好まし
くは0.01〜10kg/cm2のペレットであることが必要で
ある。即ち、ペレットの圧縮強度が上記範囲より高すぎ
る場合、ペレットの取り扱いは容易であるが、充填部位
に充填後、アマルガム充填器等でペレットを崩して該充
填部位の内壁に密着した緻密な充填をすることが難しく
なるという問題点が生じる。
また、上記圧縮強度があまり小さ過ぎると取扱い時にペ
レットの破損が起こり易くなるため、0.01kg/cm2
上、好ましくは0.05kg/cm2以上の圧縮強度とすること
が好まい。
上記圧縮強度を有するペレットのかさ密度は、硬化性組
成物を構成する粉末の粒径、HPCPの種類等によって
多少異なるが、一般に1.5〜2.5g/cm3である。かかる
かさ密度は、上記粉末の成形前のかさ密度0.5〜1.4g/
cm3に比べるとかなり高く、これを充填部位に充填して
押し崩すことにより、粉末のまま充填する場合に比べて
充填率を著しく高くすることができる。
本発明のペレットの形状、大きさは特に制限なく使用で
きる。一般に形状としては、球状、円柱状、角柱状、半
円柱状等のものが好適に使用出来る。また、大きさは適
用部位によって異なるが、1mm3〜2000mm3、更に好
ましくは10mm3〜1000mm3の大きさのものが好適で
ある。
本発明のペレットは如何なる方法で製造した物であって
も良い。例としては、金型によるプレス成形、ラバープ
レス成形、打錠機、造粒機による成形等が使用できる。
上記成形において、C4P及びHPCPよりなる混合物
は成形性を有しているため、特に成形助剤を必要としな
いが、目的によっては硬化に著しく悪影響を与えない公
知の成形助剤を使用してもよい。かかる成形助剤として
は、カルボキシメチルセルロール、ポリエチレングリコ
ール、グリセリン等が上げられる。
本発明の水硬性ペレットは必要に応じて、硬化性に著し
い悪影響を与えない範囲で他の成分を添加することが出
来る。例えば、X線造影性を持たせるために、硫酸バリ
ウム、パリウムガラス、ストロンチウムガラス、ジルコ
ニア、ヨードホルム等を水硬性組成物100重量部に対
して10〜50重量部添加するのが好適である。また、硬化
時間及び強度を調節するために、ヒドロキシアパタイ
ト、シリカ、フッ化カルシウム、二酸化チタン、水酸化
カルシウム、アルミナ、リン酸ナトリウム、リン酸アン
モニウム等を添加することが出来る。
〔効果〕
本発明の水硬性ペレットは、ペレット状に成形されたも
のであるため、取扱いが容易であり、練和液と練和する
事でなく、骨欠損部等の充填部位への充填が容易にでき
る。また、充填後、ペレットは押圧するだけで容易に崩
壊するため、充填部位に密着した高充填率の充填を確実
かつ容易に行うことができる。そして、かかる充填後、
体液中の水分と反応して高強度のヒドロキシアパタイト
硬化体が生成する。従って、本発明の水硬性ペレットは
これまでC4P及びHPCPよりなる粉末のままでは高
充填が難しかった歯科領域の歯周ポケット、抜歯窩、歯
根嚢胞、顎堤挙上等の充填呼び整形外科領域の骨欠損部
等の充填部位の修復材として極めて有用である。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 CaHPO4・2H2Oを500℃2時間焼成してγ−Ca2P2O7を得
た。この粉末とCaCO3粉末を1:2(モル比)で混合
し、空気中1400℃で2時間焼成した後炉外で放冷
し、C4Pを得た。このC4PとCaHPO4をCa/P原子比
が1.67となる様混合粉砕した後200メッシュのふるい
を通し、リン酸カルシウム混合粉末を得た。この粉末を
金型に入れ、4kg/cm2の圧力でプレスして3mmφ×4m
mの円柱状のペレットを作製した。
上記ペレットの圧縮強度を測定したところ0.8kg/cm2
あった。又、成型前の混合粉末のかつ密度が0.7g/mm3
であったのに対してペレットのかさ密度は2.0g/mm3
あった。
次にこのペレットを内径4mmφ、深さ2mm円柱状の穴の
開いた金型に入れ、アマルガム充填器で1kgの加えて押
えたところ、容易に崩れ、円柱状の穴の壁に極めて良好
に密着した充填をすることができた。上記のペレットを
充填した金型を、加湿器により湿度100%に保持され
た37℃の雰囲気中に2週間放置して、充填物を硬化さ
せた後、該金型より硬化体を取り出し、その圧縮強度を
測定した結果、310kg/cm2であった。
実施例2、比較例1、2 プレスの成形圧力を変えた他は実施例1と同様方法によ
りペレットを作製した。得られたペレットの物性を実施
例1と同様にして測定した。その結果を表1に示す。
実施例3 実施例1においてCaHPO4の代わりに種々のHPCPを用
いた以外は同様な方法によりペレットを作製した。得ら
れたペレットの物性を実施例1と同様にして測定した。
その結果を表2に示す。
実施例4 実施例1で得られた混合粉末0.07gを内径4mm、長さ8
cmのガラス管に入れ、一端を金属板にあてて同一径のガ
ラス棒(注射器のような形態)で加圧(1kg/cm2
し、ペレットをつくった。このペレットをガラス管より
取り出し圧縮強度を測定したところ0.12kg/cm2であ
り、かさ密度は1.6g/cm3であった。又このペレットの
物性を実施例1と同様にして測定した。その結果、崩壊
密着性は極めて良好であり、硬化後圧縮強度は273kg
/cm2であった。
実施例5 雑種成犬に全身麻酔を施し、大腿骨に人為的に直径4m
m、最大深さ2mmの半円径の骨欠損部を作製した。該骨
欠損部に実施例4のペレットをガラス管より押し出して
詰めた後、アマルガム充填器で押し崩し、骨欠損部に充
填した。術後、X線観察を行ったところ骨欠損部に充分
に密着した充填がされていることが確認された。又、術
後1〜3ケ月後にかけてX線造影性が増し、新生骨の生
成が認められた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】リン酸四カルシウムとCa/P原子比が1.67
    未満のリン酸カルシウムとを、Ca/P原子比が1.3〜1.8
    となる割合で混合した混合物よりなり、圧縮強度が20
    kg/cm2以下である水硬性ペレット。
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