JP2008237937A - 骨補填材 - Google Patents
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Abstract
【課題】圧潰した椎体に対して、充填操作を円滑、確実、安全に行うことが可能な骨補填材を提供すること。
【解決手段】本発明の骨補填材1は、椎体圧迫骨折整復術に用いられ、単一の椎体内に複数個充填されるようにして用いられ、略多面体形状を有し、かつ、前記多面体を構成する面のうち少なくとも対向する一対において、一方の面12に対し、他方の面11が所定角度θだけ傾斜した傾斜面であり、主としてセラミックスで構成されたことを特徴とする。角度θは、10〜60°であるのが好ましい。骨補填材1は、1個あたりの大きさが13〜239mm3である。
【選択図】図1
【解決手段】本発明の骨補填材1は、椎体圧迫骨折整復術に用いられ、単一の椎体内に複数個充填されるようにして用いられ、略多面体形状を有し、かつ、前記多面体を構成する面のうち少なくとも対向する一対において、一方の面12に対し、他方の面11が所定角度θだけ傾斜した傾斜面であり、主としてセラミックスで構成されたことを特徴とする。角度θは、10〜60°であるのが好ましい。骨補填材1は、1個あたりの大きさが13〜239mm3である。
【選択図】図1
Description
本発明は、骨補填材に関するものである。
外傷や骨粗鬆症等により椎体が潰れる、いわゆる椎体圧迫骨折の治療法の一つとして、圧潰した椎体内に、経椎弓根的に(椎弓を介して)充填材(骨補填材)を充填する治療法がある。
この治療法では、まず、圧潰した椎体をほぼ元の形状に戻すこと、すなわち、椎体に整復操作を施した後、かかる操作により椎体内に形成された空洞に骨補填材を充填することが行われる。
従来、このような治療法では、基端から先端まで貫通する中空部を有する筒体を用いて、顆粒状の骨補填材を圧潰した椎体内に充填していた。
しかしながら、従来の骨補填材は、前記筒体の中空部内に詰まり易く、手術を円滑に行うのが困難になることがあった。また、従来の骨補填材を用いた場合、椎体内の空洞に導入された骨補填材は、前記筒体の開口部付近に、留まり易く、前記空洞内に十分な量の骨補填材を詰め込むのが困難であった。また、空洞内に可能な限り多量の骨補填材を充填した場合であっても、充填率を十分に高めるのが困難であるため(空隙が多いため)、また、不定形であることから突起部を有しており、負荷がかかると破損が起こりやすい。このため、術後、比較的短期間で、椎体の体積が小さくなり、手術の効果を長期間にわたって保持するのが困難である。
また、その他にも、充填時には流動性を有し硬化をする材料を椎体内に補填する場合もある。しかし、このような材料を用いた場合、当該材料の椎体外への漏れ出しによる神経損傷が危惧され、安全性には疑問が残る。
本発明の目的は、圧潰した椎体に対して、充填操作を円滑、確実、安全に行うことが可能な骨補填材を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(13)の本発明により達成される。
(1) 椎体圧迫骨折整復術に用いられ、単一の椎体内に複数個充填されるようにして用いられる骨補填材であって、
略多面体形状を有し、かつ、前記多面体を構成する面のうち少なくとも対向する一対において、一方の面に対し、他方の面が所定角度傾斜している傾斜面であり、
主としてセラミックスで構成されたものであることを特徴とする骨補填材。
(1) 椎体圧迫骨折整復術に用いられ、単一の椎体内に複数個充填されるようにして用いられる骨補填材であって、
略多面体形状を有し、かつ、前記多面体を構成する面のうち少なくとも対向する一対において、一方の面に対し、他方の面が所定角度傾斜している傾斜面であり、
主としてセラミックスで構成されたものであることを特徴とする骨補填材。
これにより、充填操作を円滑、確実、安全に行うことが可能な骨補填材を得ることができる。
また、骨補填材を定型とすることで、インサーターを用いた充填が特に容易なものとなる。
また、骨補填材が主としてセラミックスで構成されることにより、生体に対する親和性をさらに向上させることができる。
(2) 略角柱の形状をなす上記(1)に記載の骨補填材。
これにより、骨補填材の椎体内への充填操作をさらに円滑、確実、安全に行うことができるとともに、椎体内への充填率を特に高いものとすることができ、手術の効果をより長期間にわたって発揮することができる。
これにより、骨補填材の椎体内への充填操作をさらに円滑、確実、安全に行うことができるとともに、椎体内への充填率を特に高いものとすることができ、手術の効果をより長期間にわたって発揮することができる。
(3) 略六面体の形状をなす上記(1)または(2)に記載の骨補填材。
これにより、椎体内への充填率を特に高いものとすることができ、手術の効果をより長期間にわたって発揮することができる。
これにより、椎体内への充填率を特に高いものとすることができ、手術の効果をより長期間にわたって発揮することができる。
(4) 直方体の一部を除去した形状を有する上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の骨補填材。
これにより、骨補填材の椎体内への充填操作をさらに円滑、確実、安全に行うことができるとともに、椎体内への充填率を特に高いものとすることができ、手術の効果をより長期間にわたって発揮することができる。
(5) 前記角度が10〜60°である上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の骨補填材。
これにより、骨補填材の椎体内への充填操作をさらに円滑、確実、安全に行うことができるとともに、椎体内への充填率を特に高いものとすることができ、手術の効果をより長期間にわたって発揮することができる。
(6) 前記多面体の最も長い辺の長さが5〜10mmである上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の骨補填材。
これにより、骨補填材の椎体内への充填操作をさらに円滑、確実、安全に行うことができるとともに、椎体内への充填率を特に高いものとすることができ、手術の効果をより長期間にわたって発揮することができる。
(7) 前記多面体の最も短い辺の長さが2〜5mmである上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の骨補填材。
これにより、骨補填材の椎体内への充填操作をさらに円滑、確実、安全に行うことができるとともに、椎体内への充填率を特に高いものとすることができ、手術の効果をより長期間にわたって発揮することができる。
(8) 1個当たりの体積が13〜239mm3である上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の骨補填材。
これにより、骨補填材を椎体内に充填する際の操作性を十分に確保しつつ、椎体内への充填率を特に高いものとすることができ、手術の効果をより長期間にわたって発揮することができる。
(9) 面取り加工の施された上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の骨補填材。
これにより、椎体内への充填時等に、生体組織を不本意に傷つけてしまうのを防止することができる。
これにより、椎体内への充填時等に、生体組織を不本意に傷つけてしまうのを防止することができる。
(10) 中空部を有する筒体を用いて、椎体内に充填される上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の骨補填材。
これにより、椎体内への充填率を特に高いものとすることができ、手術の効果をより長期間にわたって発揮することができる。
(11) 前記中空部では、前記多面体の最も長い辺が前記筒体の長手方向と略並行となる上記(10)に記載の骨補填材。
(12) 前記セラミックスは、主としてリン酸カルシウム系化合物で構成されたものである上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の骨補填材。
これにより、生体に対する親和性をさらに向上させることができる。
これにより、生体に対する親和性をさらに向上させることができる。
(13) 前記リン酸カルシウム系化合物のCa/P比が、1.0〜2.0である上記(12)に記載の骨補填材。
これにより、生体に対する親和性をさらに向上させることができる。
これにより、生体に対する親和性をさらに向上させることができる。
本発明によれば、骨補填材の充填操作を円滑、確実、安全に行うことができる。
また、本発明によれば、骨補填材を、椎体内(空洞)の各部位に、均一かつ十分に充填することができる。
また、本発明によれば、骨補填材を、椎体内(空洞)の各部位に、均一かつ十分に充填することができる。
さらに、本発明によれば、椎体内で良好な充填状態を保ち、手術の効果を長期間にわたって保持することができる。
以下、本発明の骨補填材の好適な実施形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の骨補填材の好適な実施形態を示す斜視図である。
本発明の骨補填材は、椎体圧迫骨折整復術に用いられ、圧潰した椎体内に充填されるものである。
本発明の骨補填材は、椎体圧迫骨折整復術に用いられ、圧潰した椎体内に充填されるものである。
図1に示すように、本発明の骨補填材1(1A、1B、1C、1D)は、略多面体形状を有する。
従来、椎体圧迫骨折整復術においては、略球状(顆粒状)の骨補填材が用いられていた。このような従来の骨補填材は、その形状のため、椎体内に充填された状態において、粒子同士の接触面積が小さいものであった。このため、従来の骨補填材は、充填された椎体内で安定せず、荷重によるずれ(移動)が起こりやすかった。このようなずれを生じると、椎体内の各部位で骨補填材の密度のばらつきが大きくなる。すなわち、椎体内に、骨補填材の量が不十分な部位を生じる。その結果、当該椎体の体積が、荷重により小さくなり、手術の効果が十分に得られない場合があった。
これに対し、本発明の骨補填材1は、略多面体形状を有するため、このような問題を生じ難い。すなわち、本発明では、個々の骨補填材1同士が面同士で接触するため、固定されて安定になる。これにより耐荷重性を有し、荷重のかかる部位に使用した場合でも、ずれたりせずに椎体内で良好な充填状態を、長期間にわたって保つことができる。
また、骨補填材1を略多面体形状とすることで、椎体内への充填率を十分に高める(空隙を少なくする)ことができる。これにより、術後、椎体の体積の減少を抑え、手術の効果を長期間にわたって保持することができる。
また、骨補填材1がこのような形状を有することにより、椎体内の空洞に導入する際に、骨補填材1が、後述する筒体51の開口部付近に留まるのを効果的に防止することができ、椎体内(空洞)に十分な量の骨補填材1を容易に充填することができる。また、筒体51の内腔での骨補填材1の詰まりも無くなり、これにより充填操作を円滑かつ確実に行うことが可能となる。
骨補填材1は、略多面体形状を有するものであればいかなる形状のものであってもよいが、略角柱形状を有するもの(一部を除去した形状のものを含む)であるのが好ましく、略六面体形状を有するもの(一部を除去した形状のものを含む)であるのがより好ましく、直方体形状を有するもの(一部を除去した形状のものを含む)であるのがさらに好ましい。このような形状を有することにより、前述した効果はより顕著なものとなる。
また、本発明の骨補填材1は、図1に示すように、多面体を構成する面のうち、少なくとも対向する一対において、一方の面に対し、他方の面が所定角度θだけ傾斜している。後に詳述するが、骨補填材1がこのような傾斜形状を有することにより、椎体内への充填時に、骨補填材1が効率良く分散するため、骨補填材1の充填密度をさらに高めることが可能となる。本実施形態では、直方体の一部を除去することで、面11が該面11と対向する面12に対して角度θだけ傾斜した形状の骨補填材1を例に挙げて示している。
前記角度θは、10〜60°であるのが好ましく、20〜40°であるのがより好ましい。角度θが前記下限値よりも小さいと、傾斜形状を有することによる効果が十分に発揮されない場合がある。一方、角度θが前記上限値よりも大きいと、鋭利な突起部が生じ、負荷によりカケなどが生じやすくなる。
本発明の骨補填材1は、最も長い辺の長さL1が5〜10mmであるのが好ましく、5〜7mmであるのがより好ましい。最も長い辺の長さL1が前記下限値よりも短いと、骨補填材料1つ1つの体積が小さくなり、耐荷重が小さくなる。一方、最も長い辺の長さL1が前記上限値よりも長いと、椎体内部での分散が起こり難くなる。
また、本発明の骨補填材1は、最も短い辺L2の長さが2〜5mmであるのが好ましく、3〜4mmであるのがより好ましい。最も短い辺の長さL2が前記下限値よりも短いと、骨補填材料1つ1つの体積が小さくなり、耐荷重が小さくなる。一方、最も短い辺の長さL2が前記上限値よりも長いと、経椎弓根からの充填が困難となる。
また、本発明の骨補填材1は、1個当たりの体積が13〜239mm3であるのが好ましく、40〜100mm3であるのがより好ましい。1個当たりの体積が前記下限値よりも小さいと、骨補填材料1つ1つの体積が小さくなり、耐荷重が小さくなる。一方、1個当たりの体積が前記上限値よりも大きいと、椎体内部での分散が起こり難くなる。
そして、このような本発明の骨補填材1は、症例(患者の体形)に応じて、寸法の違うものを数種類用意してもよい。
さらに、本発明の骨補填材1は、面取り加工が施されたものであるのが好ましい。面取り加工を施すことで、椎体内への充填操作において、あるいは椎体内に充填された状態で、骨補填材1が生体組織を不本意に傷つけてしまうのを防止することができる。
本発明の骨補填材1は、生体材料として用いられる材料で構成されたものであるのが好ましい。製造方法等は特に限定されない。
生体材料として用いられる材料としては、例えば、アルミナ、ジルコニア、リン酸カルシウム系化合物等の各種セラミックスが挙げられるが、それらの中でも、リン酸カルシウム系化合物が好ましい。リン酸カルシウム系化合物は、生体内で長期間安定に存在することができ、生体材料として特に優れている。
リン酸カルシウム系化合物としては、例えば、ハイドロキシアパタイト(Ca10(PO4)6(OH)2)、TCP(Ca3(PO4)2)、Ca2P2O7、Ca(PO3)2、Ca10(PO4)6F2、Ca10(PO4)6Cl2、DCPD(CaHPO4・2H2O)、Ca4O(PO4)2等が挙げられ、これらのうち1種または2種以上を混合して用いることができる。
特に、Ca/P比が、1.0〜2.0であるようなリン酸カルシウム系化合物を用いることが好ましい。Ca/P比を1.0〜2.0とすることで、生体骨組織のCa/P比に近いものとなり、生体内でより長期間安定に存在することができる。
次に、本発明の骨補填材1を椎体内に充填する方法の一例について説明する。
図2〜図8は、それぞれ、本発明の骨補填材1を椎体内に充填する方法を説明するための図であり、図9は、椎体圧迫骨折整復術が施された椎骨を模式的に示す図である。また、図10〜図14は、骨補填材1の充填操作を含む椎体圧迫骨折整復術に用いる各手術器具の一例を示す図である。用いる手術器具はこれらの例に限定されるものではない。
図2〜図8は、それぞれ、本発明の骨補填材1を椎体内に充填する方法を説明するための図であり、図9は、椎体圧迫骨折整復術が施された椎骨を模式的に示す図である。また、図10〜図14は、骨補填材1の充填操作を含む椎体圧迫骨折整復術に用いる各手術器具の一例を示す図である。用いる手術器具はこれらの例に限定されるものではない。
なお、図2〜図6および図8には、上側に椎骨を斜め下から見た図(椎体の一部を切り欠いて示す)を示し、下側に椎骨を平面視した図を示す。また、以下、図2〜図6および図8中、左側を「先端」、右側を「基端」と言う。また、以下、図2〜図6および図8の上側の図、および図9中、上側を「上部(頭側)」、下側を「下部(脚側)」、左側を「前方(腹側)」、右側を「後方(背側)」とする。
[1] まず、X線透視下に、図2に示すように、椎体圧迫骨折整復術を施す椎骨9の椎弓92、92から、椎体91に向けてプローベ(処置具)7を穿刺する。これにより、椎骨9の左右両側には、各椎弓92から椎体91内にかけて、細径の孔93、93が形成される。
[2] 次に、ガイド棒2を用いて、孔93を拡径する。
このガイド棒2は、例えば図3および図10に示すように、横断面がほぼ円形をなす棒状体21と、棒状体21の基端部に設けられた把持部22とを有している。
このガイド棒2は、例えば図3および図10に示すように、横断面がほぼ円形をなす棒状体21と、棒状体21の基端部に設けられた把持部22とを有している。
ガイド棒2の把持部22を把持して、図3に示すように、その先端側を、一方の孔93に挿入する。これにより、一方の孔93が拡径される。
なお、ガイド棒2は、その棒状体21の外径が異なるもの(例えば、φ:4mm、5mm、6mmの3種類)が用意されている。そして、これらを細径のものから、順次、使用することにより、孔93を徐々に拡径することができる。
このような孔93の拡径操作を、左右の孔93に対して行う。
このような孔93の拡径操作を、左右の孔93に対して行う。
[3] 次に、バーチカルエレベーター3を用いて、椎体91の上部、特に、前方上部をほぼ正常位置に整復する。
このバーチカルエレベーター3は、図4および図11に示すように、棒状の本体31と、本体31の先端部に設けられた押圧部32と、本体31の基端部に設けられた把持部33とを有している。
バーチカルエレベーター3の把持部33を把持して、図4に示すように、その先端側(押圧部32および本体31の先端側)を、一方の孔93を介して椎体91内に挿入し、押圧部32を前方部分に位置させる。また、このとき、押圧部32の先端面321を上方に向けた状態としておく。
そして、本体31の基端側を押し下げる。これにより、押圧部32は、その先端面321が椎体91の前方上部内面に当接するとともに、椎体91の前方上部を押圧し、上方に持ち上げることができる。
次いで、バーチカルエレベーター3の先端側を、椎骨9から引き抜き、他方の孔93を介して、再度、椎体91内に挿入し、前記と同様の操作を行う。
[4] 次に、ホリゾンタルエレベーター4を用いて、椎体91の上部、特に、中央上部をほぼ正常位置に整復する。
このホリゾンタルエレベーター4は、例えば図5および図12に示すように、棒状の本体41と、本体41の先端部に設けられた押圧部42と、本体41の基端部に設けられた把持部43とを有している。
ホリゾンタルエレベーター4の把持部43を把持して、図5に示すように、その先端側(押圧部42および本体41の先端側)を、一方の孔93を介して椎体91内に挿入し、押圧部42を中央部分に位置させる。また、このとき、押圧部42の一方の側面421を上方に向けた状態としておく。
そして、本体41の基端側を押し下げる。これにより、押圧部42は、その側面421が椎体91の前方上部内面に当接するとともに、椎体91の中央上部を押圧し、上方に持ち上げることができる。
また、押圧部42を、本体41の軸を中心に所定角度回転させ、前記と同様の操作を行う。これにより、椎体91の中央上部のより広い範囲に対して、整復操作を施すことができる。
次いで、ホリゾンタルエレベーター4の先端側を、椎骨9から引き抜き、他方の孔93を介して、再度、椎体91内に挿入し、前記と同様の操作を行う。
このような椎体91の整復操作[3]および[4]を、それぞれ、複数回繰り返して行うようにして、椎体91をほぼ元の形状に整復するようにする。
なお、このとき、椎体91を整復することにより、その内部には、空洞911が形成される。
[5] 次に、インサーター(充填器具)5を用いて、形状の整復が施された椎体91内(整復により椎体91内に形成された空洞911)に、骨補填材1を充填する。
このインサーター5は、例えば図6および図13に示すように筒体51と、筒体51の内腔に挿通される押出棒53と、筒体51の基端部に設けられた筒体用把持部52と、押出棒53の基端部に設けられた押出棒用把持部54とを有している。
筒体51の筒体用把持部52を片手で把持して、図6に示すように、その先端側を、一方の孔93を介して椎体91内に挿入する。そして、筒体51の先端を、空洞911の所望の箇所に位置させる。
この状態を維持しつつ、筒体用把持部52の基端から、骨補填材1を筒体51の内腔に装填する。
次いで、他方の手で押出棒53の押出棒用把持部54を把持して、押出棒53を筒体用把持部52の基端より、筒体51の内腔に挿入し、先端方向へ移動する。これにより、筒体51の内腔にある骨補填材1は、押出棒53の先端部に押圧され、筒体51内を先端方向へ移送される。
さらに、押出棒53を先端方向へ進めると、その先端部が筒体51の先端から突出し、骨補填材1が空洞911に供給され、充填される。
ここで、本発明の骨補填材1は、上述したような形状を有しているので、椎体内への充填操作を円滑、確実、安全に行うことができる。特に、本実施形態では、上述したような傾斜形状を有しているので、図7に示すように、筒体51を用いて骨補填材1を空洞911へと充填する際に、押出棒53で骨補填材1を押し込んでいくと、骨補填材1は、隣接する他の骨補填材1の傾斜形状部分に沿って所定方向に押し出されることになる。
すなわち、図7に示す例では、骨補填材1Aは、骨補填材1Bの傾斜形状部分によって図中上方に押し出される。また、骨補填材1Bは、骨補填材1Cによって、筒体51に対して略平行方向に押し出される。また、骨補填材1Cは、骨補填材1Dによって、図中下方に押し出される。
また、骨補填材1が上述したような形状を有するため、例えば、複数個の骨補填材1を連続して椎体内に導入した場合であっても、椎体内に導入された骨補填材1が各方向へと拡散(分散)し、空洞911に均一に充填することができる。また、空洞911に導入された骨補填材1が、筒体51の開口部付近へ留まることが無くなり、空洞911に十分な量の骨補填材1を充填することができる。
また、骨補填材1が筒体51の内腔で詰まることも効果的に防止され、これにより充填操作を円滑かつ確実に行うことが可能となる。
なお、骨補填材1の充填操作を行うのに際しては、押出棒用把持部54の筒体用把持部52への当接により、押出棒53の筒体51の先端からの最大突出長さが規制されるため、椎体91の不要な箇所を押圧することが防止され、安全性が高い。
[6] 次に、インパクター6を用いて、整復が施された椎体91内に充填された骨補填材1の密度を高める。
このインパクター6は、例えば図8および図14に示すように、棒状の本体61と、本体61の先端部に設けられた押圧部62と、本体61の基端部に設けられた把持部63とを有している。
インパクター6の把持部63を把持して、図8に示すように、その先端側(押圧部62および本体61の先端側)を、一方の孔93を介して椎体91内に挿入する。
そして、前記操作[5]で空洞911に充填された骨補填材1を、押圧部62で押圧する。これにより、骨補填材1の密度(充填密度)を高めることができる。
このような骨補填材1の充填操作[5]、および、骨補填材1の緻密化操作[6]を、それぞれ、左右の孔93を介して、複数回繰り返して行うようにして、椎体91の空洞911に骨補填材1を充填するとともに、その密度を高める。この緻密化操作は、骨補填材1が傾斜する面11(傾斜面)を有する場合、より効率良くなされる。つまり、骨補填材1をインパクター6で押圧する際、複数の骨補填材1は、傾斜する面11において互いが摺動するように空洞911の未充填個所に押し込まれ、その結果、空洞911は密に充填される。
また、このような操作[5]および[6]を行うことにより、椎体91の更なる整復も期待できる。
[7] 次に、左右の孔93を、それぞれ、図9に示すように、例えばハイドロキシアパタイト等の生体材料で構成される栓体8で封止する。これにより、各孔93を介して、骨補填材1が椎体91内(空洞911)から流出するのを防止(阻止)することができる。このため、椎体91が、再度、圧潰するのをより確実に防止することができる。
なお、各孔93は、栓体8に代わり、例えば骨セメント等により封止するようにしてもよい。
以上のようにして、椎体91に対する椎体圧迫骨折整復術が終了したら、術部(切開部)に対し縫合、結紮等を行い、手術を終了する。
椎体内に充填された本発明の骨補填材1は、上述したように略多面体形状であるので、骨補填材同士が面同士で接触し固定されて安定になる。これにより耐荷重性を有し、荷重のかかる部位に使用した場合でも、ずれたりせずに椎体内で良好な充填状態を保つことができる。
また、空隙が少なく椎体内へ十分に充填されるため、術後、椎体の体積の減少を抑え、手術の効果を長期間にわたって保持することができる。
以上、本発明の骨補填材を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。
1 骨補填材
1A〜1D 骨補填材
11 面
12 面
2 ガイド棒
21 棒状体
22 把持部
3 バーチカルエレベーター
31 本体
32 押圧部
321 先端面
33 把持部
4 ホリゾンタルエレベーター
41 本体
42 押圧部
421 側面
43 把持部
5 インサーター
51 筒体
52 筒体用把持部
53 押出棒
54 押出棒用把持部
6 インパクター
61 本体
62 押圧部
63 把持部
7 プローべ
8 栓体
9 椎骨
91 椎体
911 空洞
92 椎弓
93 孔
1A〜1D 骨補填材
11 面
12 面
2 ガイド棒
21 棒状体
22 把持部
3 バーチカルエレベーター
31 本体
32 押圧部
321 先端面
33 把持部
4 ホリゾンタルエレベーター
41 本体
42 押圧部
421 側面
43 把持部
5 インサーター
51 筒体
52 筒体用把持部
53 押出棒
54 押出棒用把持部
6 インパクター
61 本体
62 押圧部
63 把持部
7 プローべ
8 栓体
9 椎骨
91 椎体
911 空洞
92 椎弓
93 孔
Claims (13)
- 椎体圧迫骨折整復術に用いられ、単一の椎体内に複数個充填されるようにして用いられる骨補填材であって、
略多面体形状を有し、かつ、前記多面体を構成する面のうち少なくとも対向する一対において、一方の面に対し、他方の面が所定角度傾斜している傾斜面であり、
主としてセラミックスで構成されたことを特徴とする骨補填材。 - 略角柱の形状をなす請求項1に記載の骨補填材。
- 略六面体の形状をなす請求項1または2に記載の骨補填材。
- 直方体の一部を除去した形状を有する請求項1ないし3のいずれかに記載の骨補填材。
- 前記角度が10〜60°である請求項1ないし4のいずれかに記載の骨補填材。
- 前記多面体の最も長い辺の長さが5〜10mmである請求項1ないし5のいずれかに記載の骨補填材。
- 前記多面体の最も短い辺の長さが2〜5mmである請求項1ないし6のいずれかに記載の骨補填材。
- 1個当たりの体積が13〜239mm3である請求項1ないし7のいずれかに記載の骨補填材。
- 面取り加工の施された請求項1ないし8のいずれかに記載の骨補填材。
- 中空部を有する筒体を用いて、椎体内に充填される請求項1ないし9のいずれかに記載の骨補填材。
- 前記中空部では、前記多面体の最も長い辺が前記筒体の長手方向と略並行となる請求項10に記載の骨補填材。
- 前記セラミックスは、主としてリン酸カルシウム系化合物で構成されたものである請求項1ないし11のいずれかに記載の骨補填材。
- 前記リン酸カルシウム系化合物のCa/P比が、1.0〜2.0である請求項12に記載の骨補填材。
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