JPH11335155A - リン酸カルシウムセメント及びリン酸カルシウムセメント組成物 - Google Patents

リン酸カルシウムセメント及びリン酸カルシウムセメント組成物

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JPH11335155A
JPH11335155A JP11018822A JP1882299A JPH11335155A JP H11335155 A JPH11335155 A JP H11335155A JP 11018822 A JP11018822 A JP 11018822A JP 1882299 A JP1882299 A JP 1882299A JP H11335155 A JPH11335155 A JP H11335155A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 混練液が少量であっても、混練時の粘度が低
く、操作性に優れ、且つ硬化体の強度も大きいリン酸カ
ルシウムセメント等を提供する。 【解決手段】 リン酸カルシウム粉末と、N−メチル−
D−グルカミン等のN−アルキル−D−グルカミンを
0.05〜5重量%含むリン酸カルシウムセメント、又
はリン酸カルシウム粉末とモノエタノールアミン等の特
定のアルカノールアミンを所定量含むリン酸カルシウム
セメントを得る。また、リン酸カルシウム粉末と、N−
メチル−D−グルカミン等のN−アルキル−D−グルカ
ミンを0.1〜10重量%含有する水溶液からなる混練
液、又はモノエタノールアミン等の特定のアルカノール
アミンを所定量含有する混練液と、を有してなるリン酸
カルシウムセメント組成物を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医科用或いは歯科
用のリン酸カルシウムセメント及びリン酸カルシウムセ
メント組成物に関する。特に、特定のアミン化合物を含
むセメント、並びに特定のアミン化合物の水溶液を混練
液とするセメント組成物に関する。本発明のセメント及
びセメント組成物は、優れた強度と生体活性とを併せ有
する人工骨、人工関節及び人工歯根等を形成するための
生体用セメント及びセメント組成物として用いることが
できる。
【0002】
【従来の技術】生体に用いられる医療用セメントとして
は、現在までに各種の組成のものが数多く提案されてい
る。特に、リン酸カルシウム系の生体用セメントでは、
このセメントが硬化とともに生体活性な水酸アパタイト
に転化するため、優れた生体親和性を有する硬化体を得
ることができる。
【0003】このリン酸カルシウム系の生体用セメント
としては、リン酸四カルシウムを用いたものが多く、米
国特許明細書第4612053号等には、リン酸四カル
シウムとリン酸水素カルシウムとを主成分とするセメン
トが開示されている。また、このようなリン酸カルシウ
ムセメントの硬化特性は混練時の液量に大きく左右さ
れ、混練液が少ないほど硬化時間が短くなり、且つ強度
の大きい硬化体が得られることが知られている(1990, O
rthopaedic Ceramic Implant Vol. 10 p43-47)。
【0004】しかし、混練時の液量が少ないと混練体の
粘度が高くなって操作性が低下し、また、骨欠損部等へ
充填した場合に、クラック或いは空隙を生じ、硬化体の
強度の低下を招く結果となる。そのため、実用的には、
十分な操作性を有する混練体を得るための最小限の混練
液が必要となる。一方、工業用セメントの分野において
は、操作性の低下を抑えつつ混練液を少なくするための
添加剤として減水剤、AE減水剤などを用いることが知
られている。しかし、これらは生体内における安全性に
ついては考慮されておらず、生体用セメントにおいて使
用することは好ましくない。
【0005】更に、このリン酸カルシウムセメントで
は、混練後、直ちに擬似体液等と接触させると、混練体
の内部に水が侵入し、崩壊してしまって、形状が維持さ
れず、炎症を起こすことがある等の問題もある。そのた
め、体液が多量に存在する生体内に補填する場合、必要
であれば、混練後、直ちに補填せず、ある程度硬化した
ものを補填するか、或いは補填部の体液を除去し、止血
等をした後、補填するなどの方法が採られている。しか
し、ある程度硬化したものは取り扱い難く、補填部への
充填等の作業性が低下する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決するものであり、リン酸カルシウムセメントに
対する混練液の量比、或いはリン酸カルシウムセメント
組成物における混練液の量比が低くても、混練時の粘度
の上昇が抑えられ、操作性に優れた混練体を得ることが
できるリン酸カルシウムセメント及びリン酸カルシウム
セメント組成物を提供することを目的とする。また、本
発明は、形態付与性に優れ、混練後、直ちに補填し、体
液と接触させても崩壊せず、形状がそのまま維持される
混練体とすることができ、且つ硬化時間が短く、強度の
大きい硬化体が得られるセメント及びセメント組成物を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】第1発明のリン酸カルシ
ウムセメントは、リン酸カルシウム粉末とN−アルキル
−D−グルカミンとを含むことを特徴とする。尚、この
アルキルはメチル、エチル、n−プロピル又はiso−
プロピルである。
【0008】また、第4発明のリン酸カルシウムセメン
トは、リン酸カルシウム粉末と、メタノールアミン、エ
タノールアミン、n−プロパノールアミン及びiso−
プロパノールアミンのうちの少なくとも1種とを含むこ
とを特徴とする。尚、これらのアミンはモノ、ジ及びト
リアミンのいずれをも含むものとする。
【0009】更に、第8発明のリン酸カルシウムセメン
ト組成物は、リン酸カルシウム粉末と、N−アルキル−
D−グルカミンを含む混練液とを有することを特徴とす
る。尚、このアルキルはメチル、エチル、n−プロピル
又はiso−プロピルである。
【0010】また、第10発明のリン酸カルシウムセメ
ント組成物は、リン酸カルシウム粉末と、メタノールア
ミン、エタノールアミン、n−プロパノールアミン及び
iso−プロパノールアミンのうちの少なくとも1種を
含む混練液とを有することを特徴とする。尚、このアミ
ンはモノ、ジ及びトリアミンのいずれをも含むものとす
る。
【0011】第1及び第8発明において、上記「N−ア
ルキル−D−グルカミン」は、D−グルカミンのN位の
水素がアルキル基によって置換された化合物である。第
1及び第8発明では、このアルキル基が、メチル基、エ
チル基、n−プロピル基又はiso−プロピル基である
化合物を使用することができる。これらの化合物のう
ち、N−メチル−D−グルカミンは、医薬品添加剤とし
てX線造影剤に含まれているものであり、生体に対する
安全性、無毒性が既に保証されているものであって特に
好ましい。また、これらの化合物は1種のみを用いても
よいし、2種以上を併用することもできる。
【0012】第1発明において、上記「リン酸カルシウ
ムセメント」を100重量部とした場合に、N−アルキ
ル−D−グルカミンの含有量は、第2発明のように、
「0.05〜5重量部」とすることが好ましい。この含
有量が0.05重量部未満であると、混練液の量比を低
くした場合に、十分に操作性に優れる混練体を得ること
ができず、成形型に充填した混練体に空隙を生ずること
がある。一方、N−アルキル−D−グルカミンの含有量
が5重量部を超える場合は、混練時の操作性が向上せ
ず、硬化時間を十分に短くすることもできず、硬化体の
強度も向上しないため好ましくない。N−アルキル−D
−グルカミンの含有量は、特に0.1〜4重量部、更に
は0.5〜3重量部とすることが好ましく、この範囲の
含有量であれば、混練時の操作性に優れ、混練体は短時
間で硬化し、且つ強度の大きい硬化体を得ることができ
る。
【0013】また、このリン酸カルシウム粉末に配合さ
れるN−アルキル−D−グルカミンとしては、第3発明
のように、その平均粒径が「0.1〜100μm」であ
るものが好ましい。平均粒径が0.1μm未満である
と、混練体の粘度が低く、形態付与性が十分に向上しな
い。一方、平均粒径が100μmを超える場合は、N−
アルキル−D−グルカミンをリン酸カルシウム粉末と均
一に混合することが容易ではなく、特に、混練液が少な
い場合に、操作性に優れた混練体とすることができず、
好ましくない。N−アルキル−D−グルカミンの平均粒
径を、0.5〜80μm、特に1〜70μmの範囲とす
れば、混練体の操作性が十分に向上し、より好ましい。
尚、この平均粒径はレーザー回折式粒度分布測定装置
(例えば、株式会社堀場製作所製、型式「LA−50
0」等)によって測定することができる。
【0014】更に、第8発明において、混練液を100
重量部とした場合に、N−アルキル−D−グルカミンの
含有量は、第9発明のように、「0.1〜10重量部」
とすることが好ましい。この含有量が0.1重量部未満
であると、リン酸カルシウム粉末に対する混練液の量比
を低くした場合に、十分に操作性に優れる混練体を得る
ことができず、成形型に充填した混練体に空隙を生ずる
ことがある。一方、N−アルキル−D−グルカミンの含
有量が10重量部を超える場合は、混練時の操作性は向
上せず、硬化時間を十分に短くすることもできず、硬化
体の強度も向上しないため好ましくない。N−アルキル
−D−グルカミンの含有量は、特に0.5〜8重量部、
更には1〜7重量部とすることが好ましく、この範囲の
含有量であれば、混練時の操作性に優れ、混練体は短時
間で硬化し、且つ強度の大きい硬化体を得ることができ
る。
【0015】第4及び第10発明における特定のアルカ
ノールアミンとしては、炭素数1〜3の脂肪族アルコー
ルのアミンを使用することができる。このアミンとして
は、モノアミン、ジアミン及びトリアミンのいずれも用
いることができるが、水溶性の高いモノアミン、特に、
入手が容易なモノエタノールアミンが好ましい。これら
のアルカノールアミンは1種のみを用いてもよいし、2
種以上を併用することもできる。
【0016】第4発明において、リン酸カルシウムセメ
ントを100重量部とした場合に、アルカノールアミン
の含有量は、0.05〜5重量部、特に0.1〜4重量
部とすることが好ましい。この範囲のアミンを含有する
セメントに適量の混練液を配合すれば、混練時の操作性
に優れ、混練体は短時間で硬化し、且つ強度の大きい硬
化体を得ることができる。また、第10発明において、
混練液を100重量部とした場合に、アルカノールアミ
ンの含有量は、0.1〜10重量部、特に0.5〜8重
量部とすることが好ましい。この範囲のアミンを含有す
る混練液の適量をリン酸カルシウム粉末に配合すれば、
混練時の操作性に優れ、混練体は短時間で硬化し、且つ
強度の大きい硬化体を得ることができる。
【0017】第1及び第4発明のリン酸カルシウムセメ
ントは、第5発明のように、上記「多糖類」を含むもの
とすることができる。多糖類を併用することにより、混
練体の粘度が適度に高くなり、その形態付与性が向上す
る。また、第8及び第10発明のリン酸カルシウムセメ
ント組成物において、混練液は、第11発明のように、
多糖類を含むものとすることができる。多糖類を併用す
ることにより、混練液の粘度が適度に高くなり、形態付
与性に優れた混練体とすることができる。
【0018】多糖類としては、各種の単糖類がポリグリ
コシル化し、高分子化したものを用いることができ、特
に、第6及び第12発明のように、上記「デキストラ
ン」及び上記「デキストラン硫酸塩」が好ましい。この
デキストラン硫酸塩としては、デキストラン硫酸ナトリ
ウム、デキストラン硫酸カリウム等が特に好ましい。こ
れらデキストラン及びデキストラン硫酸塩は、N−アル
キル−D−グルカミン及び特定のアルカノールアミンと
同様に水に易溶性であるため、混練液の主成分である水
に容易に溶解し、均質な混練液、或いは混練体とするこ
とができる。
【0019】第6発明において、リン酸カルシウムセメ
ントを100重量部とした場合に、デキストランは1〜
10重量部、特に2〜8重量部とすることが好ましく、
デキストラン硫酸塩は、5〜25重量部、特に10〜2
0重量部とすることが好ましい。これらの含有量が下限
値未満であると、混練体が粘性に乏しく、形態付与が困
難であり、デキストラン等を含有させることによる特有
の作用、効果が十分に得られない。一方、上限値に近い
含有量であれば、混練体の崩壊は十分に抑えられ、所定
の形状が維持されるため、これを超えて多量に含有させ
る必要はない。また、含有量が上限値を超える場合は、
混練体の粘度が高くなりすぎる傾向にあり、形態付与が
容易ではない。
【0020】更に、第12発明では、混練液を100重
量部とした場合に、デキストランは5〜30重量部、特
に10〜25重量部とすることが好ましく、デキストラ
ン硫酸塩は、30〜60重量部、特に35〜55重量部
とすることが好ましい。これらの含有量が下限値未満で
あると、混練体が粘性に乏しく、形態付与が困難であ
り、デキストラン等を含有させることによる特有の作
用、効果が十分に得られない。一方、上限値に近い含有
量であれば、混練体は適度な粘性を有し、形態付与が容
易となるため、これを超えて多量に含有させる必要はな
い。また、含有量が上限値を超える場合は、混練体の粘
度が高くなりすぎる傾向にあり、形態付与が容易ではな
い。
【0021】尚、第1及び第4発明では、混練液として
水を使用することができ、また、アミンを含む粉末に、
デキストラン及びデキストラン硫酸塩等の多糖類を含む
水を混練液として組み合わせて用いることもできる。一
方、第8及び第10発明では、混練液としてアミンの水
溶液を使用することができる。この水としては特に純水
を使用することが好ましい。また、水には、この種の混
練液に従来より添加されている酸を配合することもでき
る。この酸としては、クエン酸等の有機酸及びリン酸等
の無機酸のいずれも使用することができる。酸の含有量
は、混練液を100重量部とした場合に、0.1〜10
重量部、特に0.5〜8重量部とすることができる。酸
の配合量が過少であると硬化時間が十分に短くならず、
過多であると混練中に硬化し始め、操作性が低下する。
酸を配合した場合は、通常、混練液のpHが酸性側に移
行し、生体内の補填部の周縁に炎症反応等を生ずること
がある。しかし、本発明では、粉末若しくは混練液がア
ミンを含んでおり、混練体のpHが中性に保たれるた
め、このような問題が生ずることはない。
【0022】上記「リン酸カルシウム粉末」としては、
リン酸四カルシウム、リン酸水素カルシウム、水酸アパ
タイト、α−リン酸三カルシウム及びβ−リン酸三カル
シウム等の粉末を使用することができる。これらの粉末
は1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用すること
もできる。また、この粉末には、硫酸バリウム、次炭酸
ビスマス等のX線造影剤を配合することができ、硬化時
間を短縮するためにフッ化物等を種結晶として添加する
こともできる。
【0023】リン酸カルシウム粉末としては、第7及び
第13発明のように、「リン酸四カルシウム及びリン酸
水素カルシウム」の粉末を主成分とするものが好適であ
る。これら2種類の粉末の量比は特に限定されないが、
モル比で8/2〜2/8、特に6/4〜4/6、さらに
は等量程度を使用することが好ましい。尚、この「主成
分」とは、リン酸カルシウム粉末の全量を100重量部
とした場合に、上記の2種類の粉末の合計量が60重量
部以上、特に好ましくは80重量部以上であることを意
味する。これら2種類の粉末を主成分として併用するこ
とによって、混練体は、より崩壊し難く、所定の形状が
容易に維持される。
【0024】リン酸四カルシウム粉末の製法については
特に限定されず、どのような方法によって製造した粉末
も使用することができる。例えば、炭酸カルシウムとリ
ン酸水素カルシウムとの等モル混合物を所定形状に成形
した後、1450〜1550℃の温度範囲で焼成し、こ
れを平均粒径が約100μm程度の粉末に整粒したもの
などを使用することができる。一方、リン酸水素カルシ
ウム粉末としては、リン酸水素カルシウム二水和物或い
は無水物として市販されているものをそのまま使用する
ことができる。更に、この市販の二水和物を120℃程
度の温度で加熱し、脱水したものを用いることもできる
が、特に、これらに限定されるものではない。
【0025】粉末と混練液とからなる混練体の粘度は、
それらの量比によって調整することができるが、第1乃
至第7発明では、リン酸カルシウム粉末のみからなるセ
メントの場合と同程度の粘度の混練体を得るための混練
液の量比を低くすることができる。一方、第8乃至第1
3発明では、純水のみからなる混練液の場合と同程度の
粘度の混練体を得るための混練液の量比を低くすること
ができる。そのため、本発明では、より硬化時間を短く
することができ、且つ強度の大きい硬化体とすることが
できる。JIS T 6602に従って測定した硬化時
間は10〜25分、特に10〜20分とすることがで
き、濡れ圧縮強度は500〜700kg/cm2、特に
600〜700kg/cm2とすることができる。
【0026】粉末と混練液との量比は、粉末100重量
部に対して混練液を10〜25重量部程度とすることが
好ましい。この量比は、15〜25重量部、更には20
重量部程度とすることが特に好ましい。本発明では、こ
のように混練液の量比を低くすることができるが、混練
液の量比が低すぎる場合は、混練体の粘度が高くなり、
所定の形態を付与することが難しくなる。更に、混練液
の量比が高くなりすぎると、混練体の粘度が低くなって
取り扱い易くはなるが、硬化に要する時間が長くなり、
硬化体の強度も低下するため好ましくない。
【0027】また、本発明のリン酸カルシウムセメント
或いはリン酸カルシウムセメント組成物を用いた混練体
は、これのみを生体内に補填して人工骨、人工歯根等の
用途に用いることができる他、混練時に、骨形成因子、
抗ガン剤及び抗生物質等を添加し、薬物徐放のための担
体として利用することもできる。
【0028】
【作用】第1及び第4発明のリン酸カルシウムセメント
は、適量のN−アルキル−D−グルカミン或いは特定の
アルカノールアミンを含む。また、第8及び第10発明
のリン酸カルシウムセメント組成物では、適量のN−ア
ルキル−D−グルカミン或いは特定のアルカノールアミ
ンを含む水溶液を混練液として使用する。そして、第1
及び第4発明のセメントを水を主成分とする混練液によ
って混練する際、及び第8及び第10発明における混練
液によってリン酸カルシウム粉末を混練する際、N−ア
ルキル−D−グルカミン等は、水とともに凝集したリン
酸カルシウム粉末の粒子間に浸透し、粒子を分散させる
作用を有する。このように粉末粒子がより容易に分散す
るため、混練液の量比を低くしても、混練体の粘度はそ
れほど高くはならず、混練時の操作性に優れる。更に、
混練液の量比を少し高くすることによって、混練体の粘
度をより低くすることができ、骨欠損部或いは骨折部等
への注射器による補填が容易となる。それによって患者
への負担を軽減することができる。
【0029】また、第5及び第6発明のリン酸カルシウ
ムセメントでは、アミンに適量のデキストラン及びデキ
ストラン硫酸塩等の多糖類を併用することができる。更
に、第11及び第12発明のリン酸カルシウムセメント
組成物では、混練液は、アミンの他、適量のデキストラ
ン及びデキストラン硫酸塩等の多糖類を含むものとする
ことができる。そして、これらの多糖類は、分散したリ
ン酸カルシウム粉末の粒子間を接合する作用を有するた
め、混練体の粘度が適度に調整される。それによって、
より少ない混練液で十分に優れた形態付与性を有する混
練体とすることができる。尚、本発明において、この形
態の付与とは、初期形状の付与及び補填後などにおける
形状の修正、調整を併せ意味する。
【0030】
【発明の実施の形態】以下に本発明の具体的な実施例を
示す。 [1]リン酸カルシウム粉末に特定の化合物を含有させ
た場合 実験例1〜21において、リン酸カルシウム粉末として
は、リン酸四カルシウム粉末と、リン酸水素カルシウム
無水物の粉末との等モル量を混合したものを用いた。
【0031】(1)N−アルキル−D−グルカミン若し
くはアルカノールアミンを含むセメントを用いた実験例
(但し、実験例1及び7ではリン酸カルシウム粉末のみ
からなるセメントを用いた。) 実験例1 セメントとしてリン酸カルシウム粉末のみを使用し、こ
のセメントに混練液として純水を添加し、この純水とセ
メントとの重量比(以下、「混練液/セメント」の重量
比を「L/P」と表す。)を0.21として混練した。
しかし、混練体の粘度が高く、これを成形型に充填し、
硬化させて得られた硬化体には多数の空隙が認められ
た。尚、純水を減量してL/Pを0.19とし、混練し
ようとしたが、純水が過少であって混練することができ
なかった。
【0032】実験例2 リン酸カルシウム粉末と、0.02重量部のN−メチル
−D−グルカミン(株式会社シグマ製、平均粒径;0.
5μm)とをボールミルによって混合し、調製したセメ
ントを使用した他は実験例1と同様にして混練しようと
したが、このL/Pでは純水が過少であって混練が容易
ではなかった。 実験例3 平均粒径10μmのN−メチル−D−グルカミンを0.
1重量部含むセメントを使用し、L/Pを0.19とし
た他は実験例2と同様にして混練した。その結果、成形
型への充填は容易であって、操作性に優れ、得られた硬
化体に空隙は認められなかった。
【0033】実験例4 平均粒径50μmのN−メチル−D−グルカミンを2重
量部含むセメントを使用し、L/Pを0.17とした他
は実験例2と同様にして混練した。その結果、成形型へ
の充填は容易であって、操作性に優れ、得られた硬化体
に空隙は認められなかった。 実験例5 平均粒径30μmのN−メチル−D−グルカミンを5重
量部含むセメントを使用した他は実験例4と同様にして
混練した。その結果、成形型への充填は容易であって、
操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認められなかっ
た。
【0034】実験例6 平均粒径10μmのN−メチル−D−グルカミンを6重
量部含むセメントを使用した他は実験例4と同様にして
混練した。その結果、成形型への充填は容易であって、
操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認められなかっ
た。しかし、硬化には長時間を要した。 実験例7 L/Pを0.29とした他は実験例1と同様にして混練
した。その結果、得られた混練体は粘度が低く、18ゲ
ージの注射器によって注出することができた。また、成
形型への充填は容易であって、操作性に優れ、得られた
硬化体に空隙は認められなかった。しかし、圧縮強度が
小さく、崩壊し易かった。尚、L/Pを0.25と低く
した場合は粘度が高くなり、注射器による注出はできな
かった。
【0035】実験例8 平均粒径30μmのN−メチル−D−グルカミンを2重
量部含むセメントを使用し、L/Pを0.25とした他
は実験例2と同様にして混練した。その結果、得られた
混練体は粘度が低く、18ゲージの注射器によって注出
することができた。また、成形型への充填は容易であっ
て、操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認められな
かった。 実験例9 リン酸カルシウム粉末と、0.02重量部のモノエタノ
ールアミンとを混合し、調製したセメントを使用した他
は実験例2と同様にして混練しようとしたが、このL/
Pでは純水が過少であって混練が容易ではなかった。
【0036】実験例10 モノエタノールアミンを1重量部含むセメントを使用
し、L/Pを0.19とした他は実験例9と同様にして
混練した。その結果、成形型への充填は容易であって、
操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認められなかっ
た。
【0037】(2)N−アルキル−D−グルカミン及び
多糖類を含むセメントを用いた実験例 実験例11 平均粒径20μmのN−メチル−D−グルカミンを3重
量部、及びデキストラン40(名糖産業株式会社製、平
均分子量;40000)を0.5重量部含むセメントを
使用し、L/Pを0.19とした他は実験例2と同様に
して混練した。その結果、成形型への充填は容易であっ
て、操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認められな
かった。また、形態付与性も良好であった。
【0038】実験例12 デキストラン40を5重量部とした他は実験例11と同
様にして混練した。その結果、成形型への充填は容易で
あって、操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認めら
れなかった。また、形態付与性も優れていた。 実験例13 デキストラン40を12重量部とした他は実験例11と
同様にして混練した。その結果、成形型への充填は容易
であって、操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認め
られなかった。また、形態付与性も良好であった。
【0039】実験例14 N−メチル−D−グルカミンを2重量部とし、これにデ
キストラン硫酸ナトリウム イオウ5(名糖産業株式会
社製、平均分子量;2000)を15重量部併用したセ
メントを使用した他は実験例11と同様にして混練し
た。その結果、適度な粘性を有し、形態付与が容易なパ
テ状の混練体が得られた。また、成形型への充填も容易
であって、得られた硬化体に空隙は認められなかった。
【0040】(3)N−アルキル−D−グルカミンを含
むセメント、及び多糖類を含む混練液を用いた実験例 実験例15 実験例3のセメントと、デキストラン40を純水に3重
量部溶解させた混練液とからなるリン酸カルシウムセメ
ント組成物を使用し、L/Pを0.19とした他は実験
例2と同様にして混練した。その結果、成形型への充填
は容易であって、操作性に優れ、得られた硬化体に空隙
は認められなかった。また、形態付与性も良好であっ
た。
【0041】実験例16 デキストラン40を20重量部とした他は実験例15と
同様にして混練した。その結果、成形型への充填は容易
であって、操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認め
られなかった。また、形態付与性も優れていた。 実験例17 デキストラン40を35重量部とした他は、実験例15
と同様にして混練した。その結果、成形型への充填は容
易であって、操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認
められなかった。また、形態付与性も良好であった。
【0042】実験例18 N−メチル−D−グルカミンに、デキストラン硫酸ナト
リウム イオウ5を20重量部併用したセメントを使用
した他は実験例15と同様にして混練した。その結果、
硬化体は適度な粘性を有し、成形型への充填も容易であ
り、得られた硬化体に空隙は認められなかった。更に、
形態付与性も優れていた。
【0043】(4)N−アルキル−D−グルカミンを含
むセメント、並びに多糖類及び酸を含む混練液を用いた
実験例 実験例19 平均粒径10μmのN−メチル−D−グルカミンを0.
5重量部含むセメントと、純水にデキストラン40を1
5重量部及びクエン酸(林純薬株式会社製、1水和物)
を0.3重量部溶解させた混練液とからなるセメント組
成物を使用し、L/Pを0.19とした他は、実験例2
と同様にして混練した。その結果、成形型への充填は容
易であって、操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認
められなかった。
【0044】実験例20 クエン酸を1重量部とした他は、実験例19と同様にし
て混練した。その結果、成形型への充填は容易であっ
て、操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認められな
かった。 実験例21 クエン酸を12重量部とした他は、実験例19と同様に
して混練した。その結果、成形型への充填は容易であっ
て、操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認められな
かった。
【0045】実験例22 実験例1〜21において調製した混練体の硬化時間及び
濡れ圧縮強度をJIST 6602に従って測定した。 実験例23 実験例1〜10において調製した混練体を、内径6m
m、高さ5mmの成形型に充填して成形し、得られた成
形体を型から取り出し、直ちに37℃の擬似体液に浸漬
し、非崩壊性を評価した。以上、硬化時間、濡れ圧縮強
度及び非崩壊性の結果を表1及び表2に記載する。尚、
表1及び表2には、実験例1〜21の操作性及び充填
性、並びに実験例11〜18の形態付与性を併記する。
【0046】実験例24 実験例1〜21において調製した混練体を、温度37
℃、相対湿度100%の雰囲気において硬化させた。硬
化の時間は混練開始から1時間とした。得られた硬化体
を37℃の擬似体液に23時間浸漬した後、X線回折法
によって硬化体の結晶構成相を確認した。その結果、実
験例1〜21のいずれにおいても水酸アパタイトとリン
酸四カルシウムの回折ピークが確認された。図1に、実
験例5の混練体を硬化させて得られた硬化体のX線回折
のチャートを示す。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】(1)に対応する実験例の評価結果 第2及び第3発明に対応する含有量、或いは平均粒径の
N−メチル−D−グルカミンを含むセメントを使用した
実験例3〜5及び8、並びに適量のモノエタノールアミ
ンを含有させたセメントを使用した実験例10では、操
作性、充填性に優れるとともに、硬化時間は23分以下
と短く、且つ圧縮強度は500kg/cm2 以上と大き
いことが分かる。
【0050】一方、リン酸カルシウム粉末のみからなる
セメントを使用した実験例1、N−メチル−D−グルカ
ミンの含有量が第2発明の下限値未満である実験例2、
及びモノエタノールアミンの含有量が過少である実験例
9では、操作性、充填性に劣り、硬化時間には大きな問
題はないものの、圧縮強度が低下する傾向にあることが
分かる。また、N−メチル−D−グルカミンの含有量が
第2発明の上限値を超える実験例6では、硬化時間が相
当に長くなっている。更に、リン酸カルシウム粉末のみ
からなるセメントを使用し、L/Pを高くした実験例7
では、硬化時間が長くなるとともに、圧縮強度が大きく
低下していることが分かる。
【0051】また、実験例3〜6及び8、10では、成
形体は崩壊することなく形状を維持したまま硬化するこ
とが確認された。一方、リン酸カルシウム粉末のみから
なるセメントを使用した実験例1及び7では、成形体が
崩壊し、形状が維持されなかった。更に、N−メチル−
D−グルカミンの含有量が第2発明の下限値未満である
実験例2、及びモノエタノールアミンの含有量が過少で
ある実験例9でも、成形体が崩壊する傾向にあった。
【0052】(2)に対応する実験例の評価結果 N−メチル−D−グルカミンとデキストラン40若しく
はデキストラン イオウ5とを併用したセメントを使用
した実験例11〜14では、硬化時間は14〜18分と
短く、圧縮強度は610kg/cm2以上と大きい。ま
た、操作性、充填性に優れ、形態付与性も問題ないこと
が分かる。
【0053】(3)に対応する実験例の評価結果 N−メチル−D−グルカミンを含むセメントと、デキス
トラン40若しくはデキストラン イオウ5を含む混練
液とを用いた実験例15〜18では、硬化時間は14〜
19分と短く、圧縮強度は580kg/cm2以上と大
きい。更に、操作性、充填性に優れ、形態付与性も問題
ないことが分かる。
【0054】(4)に対応する実験例の評価結果 N−メチル−D−グルカミンを含むセメントと、デキス
トラン40及びクエン酸を含む混練液とを用いた実験例
19〜21では、硬化時間は2〜16分とより短くな
り、圧縮強度も630kg/cm2以上とさらに大きく
なっている。また、操作性、充填性にも優れていること
が分かる。
【0055】[2]混練液に特定の化合物を含有させた
場合 実験例25〜43においても、リン酸カルシウム粉末と
しては、リン酸四カルシウム粉末と、リン酸水素カルシ
ウム無水物の粉末との等モル量を混合したものを用い
た。
【0056】(1)N−アルキル−D−グルカミン若し
くはアルカノールアミンを含む混練液を用いた実験例 実験例25 純水に0.05重量部のN−メチル−D−グルカミンを
溶解して調製した混練液を、リン酸カルシウム粉末に配
合して混練した。L/Pは0.21とした。その結果、
混練体の粘度が高く、操作性にやや劣り、これを成形型
に充填し、硬化させて得られた硬化体には空隙が認めら
れた。
【0057】実験例26 N−メチル−D−グルカミンを0.1重量部とした他は
実施例25と同様にして混練した。その結果、操作性は
良好であり、成形型への充填も容易であって、得られた
硬化体に空隙は認められなかった。 実験例27 N−メチル−D−グルカミンを1重量部とし、L/Pを
0.19とした他は実験例25と同様にして混練した。
その結果、操作性は良好であり、成形型への充填も容易
であって、得られた硬化体に空隙は認められなかった。
【0058】実験例28 N−メチル−D−グルカミンを5重量部とし、L/Pを
0.17とした他は実験例25と同様にして混練した。
その結果、操作性は良好であり、成形型への充填も容易
であって、得られた硬化体に空隙は認められなかった。 実験例29 N−メチル−D−グルカミンを15重量部とし、L/P
を0.17とした他は実験例25と同様にして混練し
た。その結果、操作性は良好であり、成形型への充填も
容易であって、得られた硬化体に空隙は認められなかっ
た。しかし、硬化にやや長時間を要した。
【0059】実験例30 N−メチル−D−グルカミンを10重量部とし、L/P
を0.23とした他は実験例25と同様にして混練し
た。その結果、得られた混練体は粘度が低く、18ゲー
ジの注射器によって注出することができた。
【0060】実験例31 純水に0.05重量部のモノエタノールアミンを溶解し
て調製した混練液を、リン酸カルシウム粉末に配合した
他は実験例25と同様にして混練した。L/Pは0.1
9とした。その結果、混練体の粘度が高く、操作性にや
や劣り、これを成形型に充填し、硬化させて得られた硬
化体には空隙が認められた。 実験例32 モノエタノールアミンを2重量部とし、L/Pを0.1
9とした他は実験例31と同様にして混練した。その結
果、操作性は良好であり、成形型への充填も容易であっ
て、得られた硬化体に空隙は認められなかった。
【0061】(2)N−アルキル−D−グルカミン及び
多糖類を含む混練液を用いた実験例 実験例33 N−メチル−D−グルカミンを3重量部、及びデキスト
ラン40を3重量部含む混練液を使用し、L/Pを0.
19とした他は実験例25同様にして混練した。その結
果、成形型への充填は容易であって、操作性に優れ、得
られた硬化体に空隙は認められなかった。また、形態付
与性も良好であった。 実験例34 N−メチル−D−グルカミンを2重量部、及びデキスト
ラン40を15重量部とした他は実験例33と同様にし
て混練した。その結果、成形型への充填は容易であっ
て、操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認められな
かった。また、形態付与性も優れていた。
【0062】実施例35 デキストラン40を35重量部とした他は実験例33と
同様にして混練した。その結果、成形型への充填は容易
であって、操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認め
られなかった。また、形態付与性も良好であった。 実験例36 N−メチル−D−グルカミンを2重量部とし、これにデ
キストラン硫酸ナトリウム イオウ5を50重量部併用
した混練液を使用した他は実験例33と同様にして混練
した。その結果、操作性は良好であり、成形型への充填
も容易であって、得られた硬化体に空隙は認められなか
った。また、形態付与性も優れていた。
【0063】(3)N−アルキル−D−グルカミン、多
糖類及び酸を含む混練液を用いた実験例 実験例37 純水に3重量部のN−メチル−D−グルカミン、20重
量部のデキストラン40及び0.3重量部のクエン酸を
溶解させた混練液を使用した他は、実験例25と同様に
して混練した。その結果、成形型への充填は容易であっ
て、操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認められな
かった。尚、混練液のpHは9.4であった。
【0064】実験例38 デキストラン40を25重量部、クエン酸を2重量部と
した他は実験例37と同様にして混練した。その結果、
成形型への充填は容易であって、操作性に優れ、得られ
た硬化体に空隙は認められなかった。尚、混練液のpH
は6.3であった。 実験例39 デキストラン40を20重量部、クエン酸を12重量部
とした他は実験例37と同様にしてリン酸カルシウム粉
末を混練した。その結果、成形型への充填は容易であっ
て、操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認められな
かった。尚、混練液のpHは5.2であった。
【0065】実験例40 N−メチル−D−グルカミンを2重量部、デキストラン
40を10重量部及びクエン酸を0.2重量部とし、L
/Pを0.25とした他は実験例37と同様にして混練
した。その結果、成形型への充填は容易であって、操作
性に優れ、得られた硬化体に空隙は認められなかった。
尚、混練液のpHは8.5であった。
【0066】実験例41 クエン酸を1重量部とした他は実験例40と同様にして
混練した。その結果、成形型への充填は容易であって、
操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認められなかっ
た。尚、混練液のpHは6.8であった。 実験例42 クエン酸を11重量部とした他は実験例40と同様にし
て混練した。その結果、成形型への充填は容易であっ
て、操作性に優れ、得られた硬化体に空隙は認められな
かった。尚、混練液のpHは5.9であった。 実験例43 N−メチル−D−グルカミンに、デキストラン硫酸ナト
リウム イオウ5を50重量部及びクエン酸を4重量部
併用した混練液を使用し、L/Pを0.21とした他は
実験例40と同様にして混練した。その結果、成形型へ
の充填は容易であって、操作性に優れ、得られた硬化体
に空隙は認められなかった。尚、混練液のpHは6.4
であった。
【0067】実験例44 実験例25〜43において調製した混練体の硬化時間及
び濡れ圧縮強度をJIS T 6602に従って測定し
た。実験例44 実験例45 実験例25〜32において調製した混練体を、内径6m
m、高さ5mmの成形型に充填して成形し、得られた成
形体を型から取り出し、直ちに37℃の擬似体液に浸漬
した。以上、硬化時間、濡れ圧縮強度及び非崩壊性の結
果を表3及び4に記載する。尚、表3及び表4には、実
験例25〜43の操作性及び充填性、並びに実験例33
〜36の形態付与性を併記する。
【0068】実験例46 実験例25〜43において調製した混練体を、温度37
℃、相対湿度100%の雰囲気において硬化させた。硬
化の時間は混練開始から1時間とした。得られた硬化体
を37℃の擬似体液に23時間浸漬した後、X線回折法
によって硬化体の結晶構成相を確認した。その結果、実
験例25〜43のいずれにおいても水酸アパタイトとリ
ン酸四カルシウムの回折ピークが確認された。図2に、
実験例28の混練体を硬化させて得られた硬化体のX線
回折のチャートを示す。
【0069】
【表3】
【0070】
【表4】
【0071】(1)に対応する実験例の評価結果 第9発明に対応する含有量のN−メチル−D−グルカミ
ンを含む混練液を使用した実験例26〜28及び30、
並びに適量のモノエタノールアミンを含有させた混練液
を使用した実験例32では、操作性、充填性に優れると
ともに、硬化時間は24分以下と短く、且つ圧縮強度は
520kg/cm2 以上と大きいことが分かる。
【0072】一方、N−メチル−D−グルカミンの含有
量が第9発明の下限値未満である実験例25、及びモノ
エタノールアミンの含有量が過少である実験例31で
は、操作性、充填性に劣り、硬化時間には問題はないも
のの、圧縮強度が低下する傾向にあることが分かる。ま
た、N−メチル−D−グルカミンの含有量が第9発明の
上限値を超える実験例29では、硬化時間が長くなって
いる。
【0073】更に、実験例26〜29及び30、32で
は、成形体は崩壊することなく形状を維持したまま硬化
することが確認された。しかし、N−メチル−D−グル
カミンの含有量が第9発明の下限値未満である実験例2
5、及びモノエタノールアミンの含有量が過少である実
験例31では、成形体が崩壊する傾向にあった。
【0074】(2)に対応する実験例の評価結果 N−メチル−D−グルカミン、及びデキストラン40若
しくはデキストランイオウ5を含む混練液を用いた実験
例33〜36では、硬化時間は17〜19分と短く、圧
縮強度は600kg/cm2以上と大きい。更に、操作
性、充填性に優れ、形態付与性も問題ないことが分か
る。
【0075】(3)に対応する実験例の評価結果 N−メチル−D−グルカミン、並びにデキストラン40
若しくはデキストランイオウ5及びクエン酸を含む混練
液を用いた実験例37〜43では、硬化時間は2〜23
分とより短くなる傾向にあり、圧縮強度も530kg/
cm2以上と大きい。また、操作性、充填性にも優れて
いることが分かる。
【0076】
【発明の効果】第1及び第4発明のリン酸カルシウムセ
メントでは、セメントに対する混練液の配合量が少なく
ても、混練時の粘度が低く、混練が容易であり、比較的
短時間のうちに硬化させることができ、且つ得られる硬
化体の強度も大きい。また、混練後、直ちに擬似体液と
接触させても崩壊することがなく、形状が維持される。
更に、第6及び第7発明のように、デキストラン硫酸塩
等の多糖類をさらに含有するセメントとすることによっ
て、より形態付与性に優れた混練体とすることができ
る。
【0077】また、第8及び第10発明のリン酸カルシ
ウムセメント組成物では、リン酸カルシウム粉末に対す
る混練液の配合量が少なくても、混練時の粘度が低く、
混練が容易であり、比較的短時間のうちに硬化させるこ
とができ、且つ得られる硬化体の強度も大きい。また、
混練後、直ちに擬似体液と接触させても崩壊することが
なく、形状が維持される。更に、第11及び第12発明
のように、デキストラン硫酸塩等の多糖類をさらに含有
する混練液とすることによって、より形態付与性に優れ
た混練体とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実験例5の組成の混練体を実験例24の条件に
よって硬化させて得られた硬化体のX線回折のチャート
である。
【図2】実験例28の組成の混練体を実験例46の条件
によって硬化させて得られた硬化体のX線回折のチャー
トである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C04B 24/10 C04B 24/10 24/12 24/12 Z (72)発明者 奥山 雅彦 名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日本特殊 陶業株式会社内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン酸カルシウム粉末とN−アルキル−
    D−グルカミンとを含むことを特徴とするリン酸カルシ
    ウムセメント。(但し、上記アルキルはメチル、エチ
    ル、n−プロピル又はiso−プロピルである。)
  2. 【請求項2】 上記リン酸カルシウムセメントを100
    重量部とした場合に、上記N−アルキル−D−グルカミ
    ンが0.05〜5重量部である請求項1記載のリン酸カ
    ルシウムセメント。
  3. 【請求項3】 上記N−アルキル−D−グルカミンの平
    均粒径が0.1〜100μmである請求項1又は2記載
    のリン酸カルシウムセメント。
  4. 【請求項4】 リン酸カルシウム粉末と、メタノールア
    ミン、エタノールアミン、n−プロパノールアミン及び
    iso−プロパノールアミンのうちの少なくとも1種と
    を含むことを特徴とするリン酸カルシウムセメント。
    (但し、上記アミンはモノ、ジ及びトリアミンのいずれ
    をも含むものとする。)
  5. 【請求項5】 多糖類を含む請求項1乃至4のうちのい
    ずれか1項に記載のリン酸カルシウムセメント。
  6. 【請求項6】 上記多糖類が、デキストラン及びデキス
    トラン硫酸塩のうちの少なくとも一方である請求項5記
    載のリン酸カルシウムセメント。
  7. 【請求項7】 上記リン酸カルシウム粉末の主成分が、
    リン酸四カルシウム及びリン酸水素カルシウムである請
    求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載のリン酸カル
    シウムセメント。
  8. 【請求項8】 リン酸カルシウム粉末と、N−アルキル
    −D−グルカミンを含む混練液とを有することを特徴と
    するリン酸カルシウムセメント組成物。(但し、上記ア
    ルキルはメチル、エチル、n−プロピル又はiso−プ
    ロピルである。)
  9. 【請求項9】 上記混練液を100重量部とした場合
    に、上記N−アルキル−D−グルカミンが0.1〜10
    重量部である請求項8記載のリン酸カルシウムセメント
    組成物。
  10. 【請求項10】 リン酸カルシウム粉末と、メタノール
    アミン、エタノールアミン、n−プロパノールアミン及
    びiso−プロパノールアミンのうちの少なくとも1種
    を含む混練液とを有することを特徴とするリン酸カルシ
    ウムセメント組成物。(但し、上記アミンはモノ、ジ及
    びトリアミンのいずれをも含むものとする。)
  11. 【請求項11】 上記混練液が多糖類を含む請求項8乃
    至10のうちのいずれか1項に記載のリン酸カルシウム
    セメント組成物。
  12. 【請求項12】 上記多糖類が、デキストラン及びデキ
    ストラン硫酸塩のうちの少なくとも一方である請求項1
    1記載のリン酸カルシウムセメント組成物。
  13. 【請求項13】 上記リン酸カルシウム粉末の主成分
    が、リン酸四カルシウム及びリン酸水素カルシウムであ
    る請求項8乃至12のうちのいずれか1項に記載のリン
    酸カルシウムセメント組成物。
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