JPH0643202U - クランク軸 - Google Patents

クランク軸

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JPH0643202U
JPH0643202U JP8363292U JP8363292U JPH0643202U JP H0643202 U JPH0643202 U JP H0643202U JP 8363292 U JP8363292 U JP 8363292U JP 8363292 U JP8363292 U JP 8363292U JP H0643202 U JPH0643202 U JP H0643202U
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crankshaft
circumferential groove
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oil
lubricating oil
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JP8363292U
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朗雄 青木
信行 大田
恭一 町田
貴史 横井
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Honda Motor Co Ltd
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Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 オイルポンプの吐出圧を低減可能なクランク
軸を提供する。 【構成】 ジャーナル部3に円周溝4が刻設され、主軸
受側から供給された潤滑油を円周溝4、クランク軸内油
路を介して大端部2に送給するように構成したクランク
軸1。 【効果】 クランク軸中心から円周溝までの半径が小さ
くなるので、遠心力が小さくなり、オイルポンプの吐出
圧を低減できる。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は潤滑油の流れ性を改良したクランク軸に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば特開昭62−93412号公報で内燃機関のクランクシャフト潤滑構造 の改良技術が提案され、それの第3図,第4図に示されるように、従来、クラン クシャフト2はクランクケース5およびベアリングキャップ6にて軸支されるジ ャーナル部3と連結杆(コネクテングロッド)7の大端8に回転自在に枢着され る大端部4とからなる。そして、ジャーナル部3を軸支するジャーナル軸受10 の軸受分割部10a(または10b)に給油溝11が形成されている。
【0003】 図示せぬオイルパンからオイルポンプで汲み上げられた潤滑油はクランクケー ス内潤滑油通路12→前記給油溝11→潤滑油通路(クランク軸内油路)13→ 潤滑油通路(クランク軸内油路)14→大端潤滑油通路15の順路で大端8に送 られる。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】
上記したとおり、従来はジャーナル軸受10に給油溝11を形成していた。 クランクシャフト2は高速回転されるため、この遠心力に打ち勝つだけの圧力 で潤滑油を供給する必要がある。
【0005】 しかし、近年エンジンの出力向上の要求からクランク軸の回転数はますます増 加し、このままではオイルポンプの吐出圧は限りなく増加する。 そこで、本考案の目的はオイルポンプの吐出圧を低減可能なクランク軸を提供 することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するために本考案は、ジャーナル部に円周溝を刻設し、主軸受 側から供給された潤滑油を円周溝、クランク軸内油路を介して大端部に送給する ように構成する。
【0007】 また円周溝には、その潤滑油導入側に断面視略鋭角三角形状のガイド溝を付設 し、この略三角形状のガイド溝は回転方向に沿って断面積が増大し、三角形の一 方の斜辺が円周溝の底と同一円弧であり、他方の斜辺は全部もしくは一部がクラ ンク軸の径外方に凸な円弧であり、残った底辺がクランク軸中心を通る線に略平 行であり、この底辺と上記他方の斜辺との交点付近で前記クランク軸内油路に接 続する形状であることを特徴とする。
【0008】
【作用】
ジャーナル部に円周溝を設けたことにより、潤滑油に作用する遠心力が減少で きる。 又、ガイド溝は円周溝を流れる潤滑油の圧力を向上し、流れ方向をクランク軸 内油路に変える役割をする。
【0009】
【実施例】
本考案の実施例を添付図面に基づいて以下に説明する。 図1は本考案に係るクランク軸の部分図であり、クランク軸1には大端部2, 2,2とジャーナル部3,3,3が適宜形成されている。 ジャーナル部3の略中央には円周溝4が刻設されている。
【0010】 図2は図1の2−2線断面図であり、円周溝4は比較的浅い溝であり、この溝 4から軸の中心に向って径方向油路5,6,7が開けられ、更に径方向油路5, 6の途中から別の油路8,9が大端部2まで開けられている。これら油路5〜9 を一括してクランク軸内油路という。 そして、円周溝4とクランク軸内油路5,6との接続部に各々ガイド溝10, 10が刻設されている。
【0011】 図3は本考案の円周溝およびガイド溝の拡大図であり、円周溝10は、断面視 略鋭角三角形状を呈し、この略三角形はクランク軸1の回転方向に沿って断面積 が増大し、三角形の一方の斜辺11が円周溝4の底4aと同一円弧であり、他方 の斜辺12は全部もしくは一部がクランク軸1の径外方に凸な円弧であり、残っ た底辺13がクランク軸中心を通る線(例えば油路5の中心線)に略平行であり 、この底辺13と上記他方の斜辺12との交点付近でクランク軸内油路5に接続 する。
【0012】 以上の構成からなるクランク軸の作用を次に説明する。 図4は本考案の円周溝およびガイド溝の作用説明図であり、図においてクラン ク軸1は必ず時計方向に回転する(矢印)。 するとクランクケース側から供給され、円周溝4を流れる潤滑油は相対的に矢 印向きに高速で流れる。ガイド溝10に入ると流路面積が上々に増加するので 速度が低下し、その分だけ圧力が上がる(矢印)。動圧が静圧に変換されるか らである。 さらに、一部は円周溝4に進入する(矢印)ものの、かなりの部分が正面の 底辺13に衝突し(矢印)、更に圧力を増すとともに矢印へ流れ方向を変え る。即ち、潤滑油はガイド部10、特に底辺13にて圧力が上り且つ方向が変え られたため、遠心力に打ち勝ってクランク軸内油路5に流入し、更に大端部2に 向うクランク軸内油路8に分岐する。
【0013】 図5は本考案のクランク軸と従来のクランク軸の比較グラフであり、横軸はク ランク軸の1分間当りの回転数、縦軸はオイルポンプの吐出口での必要油圧であ り、この油圧を保つことでピストンピンの温度を許容値に抑えることが出来る。 比較例は従来のクランク軸のデータであり、実施例1は円周溝4を備えたクラ ンク軸を示す。
【0014】 クランク軸回転数14000RPMで、比較例は必要油圧5.2kg/cm2 であり、実施例1は4.6kg/cm2であり、0.6kg/cm2だけオイルポ ンプの吐出圧を下げることが出来る。 この理由は遠心力が半径に正比例するからであり、詳しくはクランク軸外のジ ャーナル軸受に給油溝を形成した比較例に対し、クランク軸内のジャーナル部3 に円周溝4を形成した本実施例では回転中心(クランク軸中心)から溝中心まで の半径が小さくなるからである。
【0015】 更に、実施例2は円周溝4とガイド溝10とを備えたクランク軸に関するデー タを示し、クランク軸回転数14000RPMで、比較例は必要油圧5.2kg /cm2であり、実施例2は3.0kg/cm2であり、2.2kg/cm2もオ イルポンプの吐出圧を下げることが出来る。この理由は図4で説明したとおりに 、ガイド溝10にて潤滑油の周方向流れが径方向流れに変換されたからである。
【0016】 尚、ジャーナル軸受側には原則として給油溝若しくは円周溝を設けないものと する。
【0017】
【考案の効果】
以上に述べたとおり本考案は、クランク軸のジャーナル部に円周溝を設けたの で、クランク軸中心から円周溝までの距離を短縮でき、潤滑油に係る遠心力を減 少でき、もってオイルポンプの吐出圧を下げることができる。
【0018】 さらに、円周溝にガイド溝を付設すれば効果は著しくなり、オイルポンプの吐 出圧を大幅に下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案に係るクランク軸の部分図
【図2】図1の2−2線断面図
【図3】本考案の円周溝およびガイド溝の拡大図
【図4】本考案の円周溝およびガイド溝の作用説明図
【図5】本考案のクランク軸と従来のクランク軸の比較
グラフ
【符号の説明】
1…クランク軸、2…大端部、3…ジャーナル部、4…
円周溝、5〜9…クランク軸内油路、10…ガイド溝、
11,12…ガイド溝を構成する略三角形の斜辺、13
…ガイド溝を構成する略三角形の底辺。
フロントページの続き (72)考案者 横井 貴史 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主軸受に当接するジャーナル部とコンロ
    ッドの大端を受ける大端部とを備えたクランク軸におい
    て、このクランク軸は前記ジャーナル部に円周溝が刻設
    され、主軸受側から供給された潤滑油を円周溝、クラン
    ク軸内油路を介して大端部に送給するように構成したこ
    とを特徴とするクランク軸。
  2. 【請求項2】 前記円周溝には、その潤滑油導入側に断
    面視略鋭角三角形状のガイド溝を付設し、この略三角形
    状のガイド溝は回転方向に沿って断面積が増大し、三角
    形の一方の斜辺が円周溝の底と同一円弧であり、他方の
    斜辺は全部もしくは一部がクランク軸の径外方に凸な円
    弧であり、残った底辺がクランク軸中心を通る線に略平
    行であり、この底辺と上記他方の斜辺との交点付近で前
    記クランク軸内油路に接続する形状であることを特徴と
    した請求項1記載のクランク軸。
JP1992083632U 1992-11-10 1992-11-10 クランク軸 Expired - Fee Related JP2542704Y2 (ja)

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JPH0643202U true JPH0643202U (ja) 1994-06-07
JP2542704Y2 JP2542704Y2 (ja) 1997-07-30

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7954600B2 (en) 2007-02-13 2011-06-07 Honda Motor Co., Ltd. Crankshaft lubrication system
DE102012222353A1 (de) * 2011-12-07 2013-06-13 Honda Motor Co., Ltd. Ölversorgungsstruktur einer Kurbelwelle in einem Motor

Citations (3)

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JPS57103311U (ja) * 1980-12-18 1982-06-25
JPS6338610U (ja) * 1986-08-28 1988-03-12
JPH04110215U (ja) * 1991-03-13 1992-09-24 日立金属株式会社 内燃機関のクランク軸

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DE102012222353B4 (de) * 2011-12-07 2014-11-20 Honda Motor Co., Ltd. Ölversorgungsstruktur einer Kurbelwelle in einem Motor

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