JP2580938Y2 - クランク軸の潤滑構造 - Google Patents

クランク軸の潤滑構造

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JP2580938Y2
JP2580938Y2 JP1992018494U JP1849492U JP2580938Y2 JP 2580938 Y2 JP2580938 Y2 JP 2580938Y2 JP 1992018494 U JP1992018494 U JP 1992018494U JP 1849492 U JP1849492 U JP 1849492U JP 2580938 Y2 JP2580938 Y2 JP 2580938Y2
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JP
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lubricating oil
oil supply
crankpin
crankshaft
crank pin
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JPH0578910U (ja
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定勝 牛尾
栄一 昼間
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Mitsubishi Motors Corp
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Mitsubishi Motors Corp
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、クランクピンと連接棒
との摺接部分に対するクランク軸の潤滑構造に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関においては、燃料の爆発的な燃
焼に伴って機関のクランク軸を円滑に回転させるため、
このクランク軸のクランクジャーナルとクランクケース
との間の摺接部分の他に、クランクピンと連接棒の大端
部との摺接部分にも潤滑油を供給する必要がある。この
ため、従来ではクランク軸内に潤滑油の供給通路を穿設
し、これらクランクピンと連接棒の大端部との摺接部分
にも潤滑油を供給するようにしている。
【0003】このような従来のクランク軸の潤滑構造の
一例におけるクランク軸の一部を抽出した図4及びその
V−V矢視断面構造を表す図5に示すように、クランク
軸101と平行な方向に沿ってクランクジャーナル102から
クランクピン103に亙って形成された潤滑油供給路104に
は、クランク軸101外に形成され且つ機関によって駆動
される油ポンプからの圧油が供給される図示しない油ギ
ャラリがクランクジャーナル102に形成された潤滑油導
入路105を介して接続している。又、連接棒106の大端部
が回転自在に嵌合される各クランクピン103の外周面に
は、これらクランクピン103に穿設されて前記潤滑油供
給路104にそれぞれ接続する複数本の潤滑油分配通路107
が開口している。
【0004】従って、前記油ポンプから油ギャラリに供
給される圧油は、潤滑油導入路105から潤滑油供給路104
を介して潤滑油分配通路107に供給され、クランクピン1
03と連接棒106の大端部との摺接部分に送り込まれるよ
うになっている。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】図4及び図5に示すク
ランクピン103と連接棒106の大端部との間に供給される
潤滑油の流量は、これらクランクピン103と連接棒106の
大端部との隙間にクランクピン103の外周面に開口する
潤滑油分配通路107の周長を乗算した潤滑油供給面積と
して一般的に評価されている。
【0006】この場合、クランクピン103と連接棒106の
大端部との間に供給される潤滑油の流量に対応する従来
の潤滑油供給面積は、クランクジャーナル102と図示し
ないクランクケースとの間に供給される潤滑油の流量に
対応する潤滑油供給面積と比較すると極端に小さく、こ
れらの摺接部分の耐久性に問題があることが判る。この
ため、機関の許容回転速度がクランクピン103と連接棒1
06の大端部との間の摺接部分の耐久性に左右される場合
もあった。
【0007】
【考案の目的】本考案は、クランクピンに穿設される潤
滑油分配通路の内径を変えることなく、潤滑油供給面積
を増大させることが可能なクランク軸の潤滑構造を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本考案によるクランク軸
の潤滑構造は、クランク軸に沿って形成され且つ潤滑油
流通する潤滑油供給路と、連接棒の大端部が回転自在
に嵌着されるクランクピンの外周面に形成される潤滑油
供給溝と、前記クランクピンに形成され且つ前記潤滑油
供給路と前記複数の潤滑油供給溝とをそれぞれ連通する
と共に前記潤滑油供給溝の前記クランクピンの軸線方向
幅にほぼ対応した径を有する複数の潤滑油分配通路と
を具え、前記潤滑油供給溝は、前記クランクピンの円周
方向における、前記クランクピンの中心軸線とクランク
ジャーナルの中心軸線を含む平面を挾んで両側のそれぞ
れの領域に所定長さに亙って形成されると共に、 前記ク
ランクピンの軸線方向に所定間隔を隔てて複数形成され
ことを特徴とするものである。また、前記潤滑油供給
溝は、 前記クランクピンの外周面に沿って深さが1mm
以下となるように形成されることを特徴とする
【0009】
【作用】潤滑油は、潤滑油供給路から潤滑油分配通路を
介して潤滑油供給溝に供給され、この潤滑油供給溝から
クランクピンと連接棒の大端部との間に供給される。
【0010】この場合、クランクピンと連接棒の大端部
との間に供給される潤滑油の流量に対応する潤滑油供給
面積は、クランクピンと連接棒の大端部との隙間に潤滑
油供給溝の周長を乗算した値となり、潤滑油分配通路の
周長よりも数倍長い潤滑油供給溝の周長に比例した潤滑
油供給面積となる。
【0011】又、潤滑油供給溝が1mm以下に設定されて
いるため、クランクピンと連接棒の大端部との摺接部分
の耐久性に悪影響を及ぼすような虞はない。
【0012】
【実施例】本考案によるクランク軸の潤滑構造の一実施
例におけるクランク軸の一部を抽出した図1及びそのII
−II矢視断面構造,III−III矢視断面構造をそれぞれ表
す図2,図3に示すように、クランク軸11と平行な方
向に沿ってクランクジャーナル12からクランクピン1
3に亙って形成された潤滑油供給路14には、クランク
軸11外に形成され且つ機関によって駆動される油ポン
プからの圧油が供給される図示しない油ギャラリがクラ
ンクジャーナル12に形成された潤滑油導入路15を介
して接続している。又、連接棒16の大端部が回転自在
に嵌合される各クランクピン13の外周面には、これら
クランクピン13の周方向に沿って本実施例では4本の
潤滑油供給溝17がそれぞれ刻設されており、これら各
潤滑油供給溝17と前記潤滑油供給路14とは、これら
クランクピン13に形成された潤滑油分配通路18を介
してそれぞれ連通している。
【0013】従って、前記油ポンプから油ギャラリに供
給される圧油は、潤滑油導入路15から潤滑油供給路1
4,潤滑油分配通路18を介して潤滑油供給溝17に供
給され、クランクピン13と連接棒16の大端部との摺
接部分に送り込まれるようになっている。
【0014】本実施例における潤滑油供給溝1は、連
接棒13の小端部に設けられる図示しないピストンの往
復移動方向に対し直角な方向で、且つクランクピン13
の中心Oを通る平面Sを基準としてそれぞれクランクピ
ン13の周方向にそれぞれ30度の範囲に亙って形成さ
れており、連接棒1の大端部との接触圧が高くなるク
ランクピン13の外周面の図2中、上下方向には形成し
ないように配慮している。
【0015】本実施例では、前記潤滑油供給溝1の最
大深さHを0.5 mmに設定しているが、余り深く設定し過
ぎるとクランクピン13としての耐久性を損なう虞があ
るため、通常の内燃機関においては1mm以下に設定する
ことが望ましい。又、本実施例では潤滑油供給溝1
幅Wを潤滑油分配通路18の径(例えば4mm)よりも多
少多め(例えば5mm)に設定しているが、この潤滑油供
給溝1の幅Wを余り幅広に設定し過ぎるとクランクピ
ン13としての耐久性を損なう可能性があるため、この
潤滑油分配通路18の径と同じかあるいは1〜2mm程度
広い幅Wに設定すると良い。
【0016】これにより、クランクピン13の外周面の
潤滑油供給面積は、潤滑油供給溝1の周長に比例する
ことになり、従来の潤滑油分配通路18の周長よりも4
〜5倍程度増大する。このため、クランクピン13と連
接棒16の大端部との間に供給される潤滑油の流量が飛
躍的に増え、充分な油膜を確保することができる結果、
クランクピン13の耐久性を大幅に向上させることがで
きる。
【0017】なお、本実施例ではクランクピン13と連
接棒16の大端部とが直接摺接する構造の場合について
説明したが、これらの間に軸受メタルを介在させた構造
のものにもそのまま採用することができ、この場合には
軸受メタルの耐久性を含めて上述した実施例と同様な効
果を得ることが可能である。
【0018】
【考案の効果】本考案のクランク軸の潤滑構造による
と、クランクピンの外周面に潤滑油分配通路に接続する
潤滑油供給溝を連接棒の大端部との接触面積を極力確保
しながら複数形成したので、潤滑油の供給面積を増大し
クランクピンと連接棒の大端部との間に大量の潤滑油
を供給することが可能となり、充分な厚さの油膜を確保
することができる。又、クランクピンと連接棒の大端部
との間に大量の潤滑油が供給されるため、これらの摺接
部分を効率良く冷却することができ、機関の許容回転速
度を上げることができる他、クランクピンの耐久性を大
幅に向上させることができる。更に、クランクピンの摺
動方向(クランクピンの周方向)に油路が長く形成され
るのでクランクピンの摺動に対してとぎれなく油を供給
可能となり、より一層上記効果が向上される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案によるクランク軸の潤滑構造の一実施例
におけるクランク軸の一部を抽出した正面図である。
【図2】そのII−II矢視断面図である。
【図3】図1におけるIII−III矢視断面図である。
【図4】従来のクランク軸の潤滑構造の一例を表すクラ
ンク軸の一部を抽出した正面図である。
【図5】そのV−V矢視断面図である。
【符号の説明】
11はクランク軸、12はクランクジャーナル、13は
クランクピン、14は潤滑油供給路、15は潤滑油導入
路、16は連接棒、17は潤滑油供給溝、18は潤滑油
分配通路、Oはクランクピンの中心、Sはクランクピン
の中心を通る平面、Hは潤滑油供給溝の深さ、Wは潤滑
油供給溝の幅である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F01M 1/06 F16C 3/14

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸に沿って形成され且つ潤滑油
    流通する潤滑油供給路と、 連接棒の大端部が回転自在に嵌着されるクランクピンの
    外周面に形成される潤滑油供給溝と、 前記クランクピンに形成され且つ前記潤滑油供給路と前
    複数の潤滑油供給溝とをそれぞれ連通すると共に前記
    潤滑油供給溝の前記クランクピンの軸線方向の幅にほぼ
    対応した径を有する複数の潤滑油分配通路とを具え、 前記潤滑油供給溝は、前記クランクピンの円周方向における、前記クランクピ
    ンの中心軸線とクランクジャーナルの中心軸線を含む平
    面を挾んで両側のそれぞれの領域に所定長さに亙って形
    成されると共に、 前記クランクピンの軸線方向に所定間隔を隔てて複数形
    成される ことを特徴とするクランク軸の潤滑構造。
  2. 【請求項2】 前記潤滑油供給溝は、 前記クランクピンの外周面に沿って深さが1mm以下と
    なるように形成されることを特徴とする請求項1に記載
    のクランク軸の潤滑構造。
JP1992018494U 1992-03-31 1992-03-31 クランク軸の潤滑構造 Expired - Lifetime JP2580938Y2 (ja)

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JPH0578910U JPH0578910U (ja) 1993-10-26
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JPH0444806Y2 (ja) * 1986-08-28 1992-10-22

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