JPH07259839A - コネクティングロッド及びこれとクランク軸との連結構造 - Google Patents

コネクティングロッド及びこれとクランク軸との連結構造

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JPH07259839A
JPH07259839A JP5533294A JP5533294A JPH07259839A JP H07259839 A JPH07259839 A JP H07259839A JP 5533294 A JP5533294 A JP 5533294A JP 5533294 A JP5533294 A JP 5533294A JP H07259839 A JPH07259839 A JP H07259839A
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JP
Japan
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connecting rod
crankshaft
large end
crank
resistant layer
Prior art date
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Pending
Application number
JP5533294A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Takeuchi
隆 武内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Yamaha Motor Co Ltd filed Critical Yamaha Motor Co Ltd
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  • Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
  • Coating By Spraying Or Casting (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来要していたワッシャを廃してエンジンの
信頼性及び耐久性とクランク軸の剛性向上、エンジンの
小型化等を図ることができるコネクティングロッドとこ
れのクランク軸との連結構造を提供すること。 【構成】 コネクティングロッド大端部2の左右両端面
に耐摩耗性の高い材料を溶射して多孔質の耐摩耗層を形
成する。又、コネクティングロッド1の大端部2をクラ
ンクピン9を介してクランク軸7に連結するコネクティ
ングロッド1とクランク軸7との連結構造において、前
記コネクティングロッド大端部2の左右両端面に耐摩耗
性の高い材料を溶射して多孔質の耐摩耗層を形成し、該
耐摩耗層を介してコネクティングロッド大端部2の左右
両端面をこれらに対面するクランクウェブ10,11に
直接接触せしめる。本発明によれば、従来要していたワ
ッシャが不要となるため、前記目的が達成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃エンジンのコネク
ティングロッド及びこれとクランク軸との連結構造に関
する。
【0002】
【従来の技術】図5に2サイクルエンジンにおけるコネ
クティングロッド101とクランク軸107との連結構
造の従来例を示すが、従来、コネクティングロッド大端
部102の両端部とこれらに対面するクランクウェブ1
10,111の接触面での焼付きや摩耗を防ぐために、
表面に耐焼付性の高い金属をメッキしたワッシャ12
0,121をコネクティングロッド大端部102とクラ
ンクウェブ110,111の間に組み込んでいた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に
示すようにコネクティングロッド大端部102を挟む左
右のクランクウェブ110,111の形状や寸法が互い
に異なる場合には、これらのクランクウェブ110,1
11の剛性も異なるため、変形がアンバランスとなり、
コネクティングロッド101に特定の方向のスラスト力
が生じ易く、一方のワッシャ120(121)に過負荷
が作用してそのワッシャ120(121)の耐久性に問
題が生じることがあった。
【0004】又、図5に示すようにクランクピン109
とクランクウェブ110の接合部に隅R部Xが形成され
ているため、遠心力によってワッシャ120が隅R部X
に乗り上げてしまい、この結果、ワッシャ120の耐久
性に問題を生ずることもあった。
【0005】又、従来のようにワッシャ120,121
を組み込むと、該ワッシャ120,121の厚さb’,
d’分だけクランク組立寸法f’やシリンダ間寸法が大
きくなり、エンジン全体が大型化するという問題が生ず
る。
【0006】他方、上記クランク組立寸法f’を小さく
するためにクランクウェブ110,111の幅寸法
a’,e’を小さくすると、これらのクランクウェブ1
10,111の剛性が低下するという問題が発生する。
尚、図5において、c’はコネクティングロッド大端部
102の幅寸法である。
【0007】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、その目的とする処は、従来要していたワッシャを廃
してエンジンの信頼性及び耐久性向上とクランク軸の剛
性向上、エンジンの小型化等を図ることができるコネク
ティングロッド及びこれとクランク軸との連結構造を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
請求項1記載の発明は、コネクティングロッド大端部の
左右両端部に耐摩耗性の高い材料を溶射して多孔質の耐
摩耗層を形成したことを特徴とする。
【0009】又、請求項2記載の発明によれば、コネク
ティングロッドの大端部をクランクピンを介してクラン
ク軸に連結するコネクティングロッドとクランク軸との
連結構造において、前記コネクティングロッド大端部の
左右両端部に耐熱性の高い材料を溶射して多孔質の耐摩
耗層を形成し、該耐摩耗層を介してコネクティングロッ
ド大端部の左右両端部をこれらに対面するクランクウェ
ブに直接接触せしめたことを特徴とする。
【0010】
【作用】請求項1及び2記載の発明によれば、コネクテ
ィングロッド大端部の左右両端部に形成された耐摩耗層
が従来のワッシャの機能を果たし、これがコネクティン
グロッド大端部とクランクウェブとの接触面での焼付き
や摩耗を防ぐため、従来要していたワッシャが不要とな
り、従来発生していたワッシャの耐久性の問題が解消さ
れてエンジンの信頼性と耐久性が高められる。
【0011】又、上述のようにワッシャを廃することに
よって該ワッシャの厚さ寸法分だけクランク組立寸法を
縮小することができ、エンジン全体の小型・コンパクト
化を実現することができる。或いは、クランク組立寸法
を変更しなければ、ワッシャの厚さ寸法だけクランクウ
ェブの幅寸法を大きくすることができ、該クランクウェ
ブの剛性を高めてそれらの変形を小さく抑えることがで
きる。
【0012】
【実施例】以下に本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0013】図1は本発明に係るコネクティングロッド
大端部の正面図、図2は同コネクティングロッド大端部
の側面図、図3は図1のA−A線断面図、図4は本発明
に係るコネクティングロッドとクランク軸との連結構造
を示す側断面図である。
【0014】本実施例に係るコネクティングロッド1は
2サイクルエンジン用であって、その大端部2は一体に
成形され、その中心には円孔3が形成されている。
【0015】又、上記コネクティングロッド大端部2の
左右両端面(図1の表裏面)には複数の潤滑溝4が形成
され、同大端部2の外周面の幅方向中心部には、図2及
び図3に示すように、縦方向に長い座5が図3の左右に
相対向して形成され、各座5の中心部には前記円孔3に
連通するスリット状の潤滑溝6が形成されている。
【0016】而して、本実施例に係るコネクティングロ
ッド1にあっては、その大端部2の左右両端面の前記潤
滑溝4を除く部分(図1にハッチングを付した面)にモ
リブデン(Mo)やセラミック等の耐摩耗性の高い材料
を溶射することによって多孔質の耐摩耗層が形成されて
いる。
【0017】ところで、上記材料の溶射に際しては、潤
滑溝4の部分はマスキングされ、この部分に材料が溶射
されないようにする。このように潤滑溝4の部分にマス
キングを施すことによって該潤滑溝4の深さが確実に確
保される。尚、潤滑溝4の部分にマスキングを施さない
場合には、この部分にも材料が溶射されて耐摩耗層が形
成されるため、この耐摩耗層の厚さ分だけ潤滑溝4の深
さを深くしておく必要があり、コネクティングロッド1
の強度低下の招く原因となる。
【0018】又、コネクティングロッド1の大端部2の
左右両端面に前述のように材料が溶射されて耐摩耗層が
形成された後、耐摩耗層の表面は研磨加工されて平滑化
されるが、研磨加工後においても耐摩耗層の多孔質構造
はそのまま維持される。
【0019】次に、コネクティングロッド1の連結構造
を図4に基づいて説明する。
【0020】図4において、7は組立式のクランク軸で
あり、コネクティングロッド1の大端部2はニードルロ
ーラベアリング8を介してクランクピン9に連結されて
いる。
【0021】ここで、コネクティングロッド大端部2の
クランクピン9への連結は次のようになされる。即ち、
コネクティングロッド大端部2の円孔3に前記ニードル
ローラベアリング8が組み込まれ、このニードルローラ
ベアリング8の内側に一方のクランクウェブ10に一体
に突設された前記クランクピン9を通してこれを他方の
クランクウェブ11に組み付けることによって、前述の
ようにコネクティングロッド大端部2がニードルローラ
ベアリング8を介してクランクピン9に連結される。
【0022】而して、本実施例では、コネクティングロ
ッド大端部2の左右両端面(図1にハッチングを付した
面)はこれらに形成された前記耐摩耗層を介してクラン
クウェブ10,11に直接接触している。
【0023】他方、コネクティングロッド1の小端部1
2には、ニードルローラベアリング13及びピストンピ
ン14を介してピストン15が連結されており、ピスト
ン15が不図示のシリンダ内で摺動すると、該ピストン
15の直線運動はコネクティングロッド1によってクラ
ンク軸7の回転運動に変換される。尚、図4において、
16はボールベアリング、17はスプロケット、18は
ギヤである。
【0024】以上において、本実施例によれば、前述の
ようにコネクティングロッド大端部2の左右両端面はこ
れに形成された耐摩耗層を介してクランクウェブ10,
11に直接接触するため、従来要していたワッシャ(図
5参照)が不要となり、従来発生していたワッシャの耐
久性の問題が解消され、エンジンの信頼性と耐久性の向
上が図られる。
【0025】ところで、本実施例では耐摩耗層は多孔質
であるため、保油性に富み、混合気中に含まれる潤滑油
を保持してこれを潤滑に供するため、該耐摩耗層はコネ
クティングロッド大端部2とクランクウェブ10,11
との接触面の摩耗を防ぐ他に焼付きも防ぎ、従来のワッ
シャと同様の機能を果たす。尚、耐摩耗層の潤滑能力を
更に高める目的で、これに二硫化モリブデン(MoS
2 )やテフロン等の自己潤滑性を有する材料を用いた含
浸処理を施しても良い。
【0026】又、前述のようにワッシャを廃することに
よって該ワッシャの厚さ寸法(図5のb’,d’)分だ
けクランク組立寸法fを縮小することができ、エンジン
全体の寸法を小さく抑えて該エンジンの小型・コンパク
ト化を図ることができる。そして、エンジンの小型・コ
ンパクト化によってシリンダ間寸法が縮小すると、エン
ジンの慣性力に伴って発生する振動も小さくなるため、
この振動を打ち消すためのバランサー等を簡略化及び小
型化することができる。
【0027】一方、クランク組立寸法fを変更しなけれ
ば(f=f’)、ワッシャの厚さ寸法(図5のb’,
d’)だけクランクウェブ10,11の幅寸法a,eを
大きくする(a>a’、e>e’)ことができる。尚、
図4において、cはコネクティングロッド大端部2の幅
寸法である。
【0028】
【発明の効果】以上の説明で明らかな如く、請求項1及
び2記載の発明によれば、従来要していたワッシャを廃
してエンジンの信頼性及び耐久性向上とクランク軸の剛
性向上、エンジンの小型化等を図ることができるという
効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るコネクティングロッド大端部の正
面図である。
【図2】本発明に係るコネクティングロッド大端部の側
面図である。
【図3】図1のA−A線断面図である。
【図4】本発明に係るコネクティングロッドとクランク
軸との連結構造を示す側断面図である。
【図5】従来例に係るコネクティングロッドとクランク
軸との連結構造を示す側断面図である。
【符号の説明】 1 コネクティングロッド 2 コネクティングロッド大端部 7 クランク軸 9 クランクピン 10,11 クランクウェブ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大端部の左右両端部に耐摩耗性の高い材
    料を溶射して多孔質の耐摩耗層を形成したことを特徴と
    するコネクティングロッド。
  2. 【請求項2】 コネクティングロッドの大端部をクラン
    クピンを介してクランク軸に連結するコネクティングロ
    ッドとクランク軸との連結構造において、前記コネクテ
    ィングロッド大端部の左右両端部に耐熱性の高い材料を
    溶射して多孔質の耐摩耗層を形成し、該耐摩耗層を介し
    てコネクティングロッド大端部の左右両端部をこれらに
    対面するクランクウェブに直接接触せしめたことを特徴
    とするコネクティングロッドとクランク軸との連結構
    造。
JP5533294A 1994-03-25 1994-03-25 コネクティングロッド及びこれとクランク軸との連結構造 Pending JPH07259839A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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