JP2000291808A - オイルシールの潤滑装置 - Google Patents

オイルシールの潤滑装置

Info

Publication number
JP2000291808A
JP2000291808A JP11104895A JP10489599A JP2000291808A JP 2000291808 A JP2000291808 A JP 2000291808A JP 11104895 A JP11104895 A JP 11104895A JP 10489599 A JP10489599 A JP 10489599A JP 2000291808 A JP2000291808 A JP 2000291808A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
seal
oil seal
bearing
return passage
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11104895A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3754572B2 (ja
Inventor
Nobuyoshi Takamatsu
伸好 高松
Yoshihito Tsuji
義仁 辻
Seiichi Tanaka
征一 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP10489599A priority Critical patent/JP3754572B2/ja
Publication of JP2000291808A publication Critical patent/JP2000291808A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3754572B2 publication Critical patent/JP3754572B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lubrication Details And Ventilation Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Sealing With Elastic Sealing Lips (AREA)
  • Sealing Of Bearings (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 内燃機関の、クランクシャフトの、トランス
ミッション接続側の軸端と、このクランクシャフトを支
持する端壁を油密にシールするオイルシールの潤滑装置
であって、前記オイルシールに充分な潤滑オイルを供給
して、そのオイルシールのシール効果を高めると共にそ
の耐久性を向上させる。 【解決手段】 クランクシャフト5の、トランスミッシ
ョン接続側のジヤーナル軸部5jを軸受部1u,3lを
介して回転自在に支持し、この軸受部1u,3lの近傍
で、クランクシャフト5の軸端の外周面をシールするオ
イルシール15を設けたものにおいて、軸受部1u,3
lとオイルシール15との間に、その軸受部1u,3l
を潤滑した潤滑オイルのオイル戻し通路23を設け、さ
らにオイル戻し通路23とオイルシール15との間にオ
イル保持壁20を設け、オイル戻し通路23からオイル
シール15に流れたオイルを、オイル保持壁20でオイ
ルシール15内に保持させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハウジングに軸受
部材を介して回転軸を回転自在に支持し、この軸受部の
近くで前記ハウジングの端壁のオイルシール孔と、前記
回転軸の軸端との間に設けたオイルシールの潤滑装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用の内燃機関において、回転
軸であるクランクシャフトをハウジング(シリンダブロ
ックとクランクキヤップ)に軸受部を介して回転自在に
支承し、この軸受部の近くで、クランクシャフトの軸端
と、ハウジングの端壁のオイルシール孔間を、オイルシ
ールにより油密にシールすることが一般に行なわれる
(実公平6−34565号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで回転軸(クラ
ンクシャフト)が高速で回転され、特に、前記公知例の
ように、その回転軸の軸端(トランスミッション取付
側)が軸受部の軸径よりも径大に形成されているもので
は、回転軸の高速回転で、オイルシールによりシールさ
れている、その回転軸の軸端の周速度が高くなり、これ
に起因してオイルシール周りに滞留している潤滑オイル
が、前記回転による遠心力を受けてミスト状になって外
部に飛散してしまい、潤滑オイルが不足がちとなり、そ
の結果、オイルシールの劣化、昇温を招き、シール効果
が充分でなくなるばかりでなく、オイルシールの耐久性
が損なわれるという問題がある。
【0004】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
で、回転軸が高速で回転され、特にに、オイルシールに
よりシールされるその回転軸の軸端が、その軸受部の軸
径よりも径大であっても、そのオイルシールの周りに充
分な潤滑オイルを保持させて良好なシール効果が得られ
るとともにその耐久性を向上させるようにした、新規
な、オイルシールの潤滑装置を提供することを目的とす
るものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本請求項1記載の発明は、ハウジング内で、回転軸
が軸受部を介して回転自在に支持され、この軸受部と対
向して、前記ハウジングの端壁に開口したオイルシール
取付孔と、前記回転軸の軸端との間に、オイルシールを
設け、このオイルシールと前記軸受部との間に、その軸
受部に供給された潤滑オイルのオイル戻し通路を形成
し、このオイル戻し通路を流れる潤滑オイルを、前記オ
イルシールに供給するようにした、オイルシールの潤滑
装置において、前記軸受部とオイルシールとの間に、オ
イル戻し通路よりオイルシールに供給された潤滑オイル
を、オイルシール内に保持させるための、オイル保持壁
を設けたことを特徴としており、かかる特徴によれば、
軸受部を潤滑したのち、オイルシールに供給された潤滑
オイルは、オイル保持壁によりそのオイルシール内に保
持させることができて潤沢な潤滑オイルをオイルシー
ル、特にそのリップ部に供給して、そのオイルシールの
潤滑不足による劣化を抑制し、オイルシールの耐久性を
向上させることができ、その良好なシールを長期にわた
り確保することができる。
【0006】また、前記目的を達成するため、本請求項
2記載の発明によれば、前記請求項1記載のものにおい
て、前記オイル保持壁に、前記オイル戻し通路を流れる
潤滑オイルを、オイルシールのリップ部に指向させるた
めの傾斜案内部を形成したことを特徴としており、かか
る特徴によれば、軸受部を潤滑後の潤滑オイルを、オイ
ルシールのリップ部に積極的に導くことができ、オイル
シールの潤滑性を一層高めることができる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0008】本実施例は、本発明を、四サイクル四気筒
内燃機関のクランクシャフトの軸端をシールするオイル
シールに実施した場合である。
【0009】まず、図1〜4を参照して、第1実施例に
ついて説明するに、図1は、本発明オイルシールの潤滑
装置を備えた四気筒内燃機関のクランクシャフトの軸端
部周りの縦断面図、図2は、図1の2線矢視の仮想線囲
い部分の拡大図、図3は、図2の3−3線に沿う断面
図、図4は、図2の4線矢視の仮想線囲い部分の拡大図
である。
【0010】以下の説明において、内燃機関のクランク
シャフトの補機類の取付側を「前側」といい、またその
トランスミッション取付側を「後側」という。
【0011】図1〜3において、四気筒内燃機関の、四
つのシリンダボア2を並列形成したシリンダブロック1
のクランクケース部11 の下面には、ロアブロック3が
連結ボルト9をもって締結接合され、さらにこのロアブ
ロック3の下面にパッキンを介してオイルパン4が固着
されて、前記クランクケース部11 とオイルパン4とに
よりクランク室Cが形成されており、そのオイルパン4
内に、この機関の被潤滑部を潤滑するための潤滑オイル
が貯留される。
【0012】前記シリンダブロック1のクランクケース
部11 と、ロアブロック3との接合面間には、本発明に
おける回転軸としての、クランクシャフト5が回転自在
に支承される。すなわちクランクケース部11 には、そ
の長手方向に間隔をあけて複数の軸受上半部1uが形成
され、またロアブロック3には、前記複数の軸受上半部
1uに対応して軸受下半部3lが形成され、これらの軸
受下半部3lに半円状部を有する軸受キヤップ6が、ロ
アブロック3の鋳造成型時に一体に鋳込み成型される。
そして前記クランクケース部11 の軸受上半部1uと、
ロアブロック3の軸受キヤップ6との間には、軸受メタ
ル7を介してクランクシャフト5の複数のジヤーナル軸
部5jが回転自在に支承される。前記クランクシャフト
5の複数のクランク軸部5cには、コンロッド8の大端
部がそれぞれ回転自在に連接されており、これらのコン
ロッド8の小端部は、前記シリンダボア2に摺動自在に
嵌合されているピストン(図示せず)に回動自在に連接
されている。
【0013】而して前記シリンダブロック1およびロア
ブロック3は、本発明における「ハウジング」を構成
し、また前記クランクシャフト5は、本発明における
「回転軸」を構成し、さらに前記軸受上半部1uと軸受
下半部3lは、本発明における「軸受部」を構成してい
る。
【0014】クランクシャフト5の前側の軸端(図1、
左側軸端)には、図示しない補機類を駆動するための補
機駆動プーリ10が固着される。一方クランクシャフト
5の後側の軸端(図1、右側軸端)には、クランクシャ
フト5の最も後側のジヤーナル軸部5jの近傍で、その
ジヤーナル軸部5jよりも径大なフランジ部5fが一体
に形成され、このフランジ部5fには、図示しないトラ
ンスミッションを接続するためのフライホイール11が
取り付けられる。
【0015】クランクケース部11 の後側の端壁の軸受
上半部1uと、ロアブロック3の後側の端壁の軸受下半
部3lの接合面間には、それぞれ半円状のオイルシール
保持部が形成されており、それらのオイルシール保持部
には、それぞれオイルシール取付孔13が開口され、こ
のオイルシール取付孔13と、クランクシャフト5の軸
端のフランジ部5fとの間に環状のシール空間14が形
成され、このシール空間14に、前記オイルシール取付
孔13に圧入嵌合される、環状のオイルシール15が装
着され、このオイルシール15により、前記シール空間
14が油密にシールされる。
【0016】図4に示すように、前記オイルシール15
は、金属板製の芯体16を埋入される、環状の合成ゴム
製のシール本体17を備え、このシール本体17は、環
状の固定部171 の外端側から径方向内方にリップ部1
2 が一体に延長されており、そのリップ部172 の外
周面にリング状のバネ部材18が嵌着される。リップ部
172 は、それ自体の弾性およびバネ部材18の弾発力
によりクランクシャフト5のフランジ部5f外周面に圧
接されて、このフランジ部5fとリップ部17 2 間の回
転摺動面を油密にシールする。
【0017】図4に最も明瞭に示すように、前記オイル
シール15の環状の固定部171 の内周面には、このオ
イルシール15内に潤滑オイルを積極的に保持させるた
めの、本実施例の特徴であるオイル保持壁20が設けら
れる。このオイル保持壁20は、金属板、合成樹脂板あ
るいは合成ゴム板により形成され、オイルシール15の
シール本体17の固定部171 の内周面に固着される環
状の基部201 と、この基部の一側端より径方向内方に
向かって一体に起立延長される起立部202 とより、断
面L字状に形成されている。そして、その起立部202
は、シール本体17から離れる方向すなわち後述するオ
イル戻し通路23側に向けて若干傾斜していて、かつ、
その先端がフランジ部5fの外周面の近くまで延びてお
り、その径方向の高さは、オイルシール15のリップ部
172 の高さと略同じにしてある。そして、オイル保持
壁20は、オイルシール15と協働して、そのオイルシ
ール15内にオイル溜室22を形成しており、後に述べ
るように、オイルシール15内に充分な潤滑オイルを保
持できるようにしてある。
【0018】クランクシャフト5の最も後側のジヤーナ
ル軸部5jを支承する、「軸受部」としての軸受上、下
半部1u,3lの一側面と、これに対向する前記フラン
ジ部5fおよびオイルシール15の側面との隣接境界部
には、クランクシャフト5の軸方向に所定の幅をもち、
かつ前記ジヤーナル軸部5jからオイルシール15の外
周面近くまで達する環状の第1オイル戻し通路231
形成されており、前記オイル保持壁20の起立部202
は、この第1オイル戻し通路231 に臨んでいる。また
軸受上、下半部1u,3lの他側面と、クランクシャフ
ト5の、前記ジヤーナル軸部5jに続くクランクウエブ
部5wの側面間には、オイルパン4内に連通する第2オ
イル戻し通路232 が形成されており、さらに前記軸受
下半部3lの軸受キヤップ6には、クランク軸方向の連
通路233 が形成されており、この連通路233 の両端
は、前記第1および第1オイル戻し通路231 ,232
に連通されている。そして前記第1オイル戻し通路23
1 、連通路233 および第2オイル戻し通路232 は、
オイル戻し通路23を形成しており、前記ジヤーナル軸
部5jを潤滑した潤滑オイルは、このオイル戻し通路2
3を通ってオイルパン4に還流される。またこのオイル
戻し通路23を流れるオイルの一部は、オイルシール1
5内に導かれ、前記オイルシール15内のオイル溜室2
2に貯留されるようになっている。
【0019】前記軸受上半部1uには、その前後に開口
する軸方向のエア通路25が形成されており、このエア
通路25は前記オイル戻し通路23に連通されており、
オイル戻し通路13を流れる潤滑オイルの、オイルパン
4へ流れを促進するように作用する。
【0020】図1に示すように、前記オイルパン4内に
は、オイルポンプ26が配設され、このオイルポンプ2
6の吐出口に接続されるオイル送給通路27は、クラン
クシャフト5に形成したオイル通路28を通ってクラン
クシャフト5の、ジヤーナル軸部5j、クランク軸部5
c等の複数の軸受部に強制給油される。
【0021】なお、このオイルポンプ26からクランク
シャフト5の各軸受部へオイルを強制供給する、オイル
供給系は従来公知のものであるので、その詳細な説明を
省略する。
【0022】次にこの第1実施例の作用について説明す
る。
【0023】いま、内燃機関が運転されると、通常のよ
うに、オイルポンプ26の駆動によりオイルパン4内の
オイルは、クランクシャフト5に形成したオイル通路2
8を通り、そのクランクシャフト5の複数のジヤーナル
軸部5j、クランク軸部5c等に強制的に給油されて、
それらの軸受部を潤滑する。
【0024】ところでクランクシャフト5の最も後側の
ジヤーナル軸部5jを潤滑したオイルは、図2に矢印a
で示すように、オイル戻し通路23、すなわち前記第1
オイル戻し通路231 、連通路233 および第2オイル
戻し通路232 を通ってオイルパン4に還流される。こ
のとき、このオイル戻し通路23を流れるオイルの一部
は、この通路23と隣接する、オイルシール15内のオ
イル溜室22に流れる。そして前記オイル保持壁20の
起立壁202 は、オイル戻し通路23側に向かって若干
傾斜しており、その先端がそのオイル戻し通路23に臨
んでいることにより、潤滑オイルをオイル溜室22に導
くように作用する。またオイル溜室22に流れたオイル
は、そのオイル戻し通路23とオイル溜室22とを仕切
るようにそれらの境界部に設けたオイル保持壁20によ
り、オイル戻し通路23側への流出が抑えられてそのオ
イル溜室22に貯留され、この貯留潤滑オイルは、クラ
ンクシャフト5の回転により攪拌され、クランクシャフ
ト5のフランジ部5fの外周面とオイルシールのリップ
部172 との間に飛沫となって潤沢に供給されて、この
フランジ部5fの外周面と、オイルシール15のリップ
部172 との接触部を良好に潤滑して、その接触部の、
摩耗、昇温を抑制し、オイルシール15の、特にリップ
部172 の劣化を抑えてその耐久性を向上させ、その結
果長期にわたりオイルシール15の潤滑性を高めること
ができる。そしてこのオイルシールの潤滑構造は、クラ
ンクシャフト5が高速回転され、またフランジ部5fが
径大で、その外周面の周速度が大きい場合に、特に有効
である。
【0025】つぎに、図5,6を参照して本発明の第2
実施例について説明するに、図5はオイルシールの潤滑
装置の要部断面図、図6はオイル保持壁およびオイルシ
ールの斜視図である。この第2実施例は、オイル保持壁
20の構造が、前記第1実施例のものと若干相違してお
り、すなわちオイル保持壁20は、オイルシール15の
固定部171 に固定される基部201 より起立する起立
部202 の先端部からその全周にわたって、内方に向か
って軸方向内側すなわちオイル戻し通路23側に向かっ
て傾斜する傾斜案内部203 が一体に折り返し形成され
ている。
【0026】而してこの傾斜案内部203 は、オイル戻
し通路23を流れる潤滑オイルを、オイルシール15側
に誘導し、かつ、図5矢印bで示すように、クランクシ
ャフト5のフランジ部5fの回転により撥ね飛ばされた
オイル飛沫を、オイルシール15のリップ部172 に指
向させることができて、前記フランジ部5fと、リップ
部172 との接触部に、より潤沢に潤滑オイルを供給す
ることができ、該接触部の潤滑をより良好なものとする
ことができる。
【0027】なお、この第2実施例において、オイル保
持壁20の起立部202 は、その基部201 に対して略
直角に起立し、あるいは前記第1実施例のようにオイル
戻し通路23側に傾斜させてもよい。
【0028】つぎに、図7を参照して本発明の第3実施
例について説明するに、図7は、オイル保持壁およびオ
イルシールの斜視図である。この第3実施例は、オイル
保持壁20の構造が、前記第2実施例のものとさらに若
干相違しており、すなわちオイル保持壁20は、オイル
シール15の固定部171 に固定される基部201 より
起立する起立部202 の先端部に、その周方向に間隔を
あけて内方に向かって軸方向外側すなわちオイル戻し通
路23側に向かって傾斜する複数の傾斜案内部204
一体に折り返し形成されている。
【0029】而して複数の傾斜案内部204 も、前記第
2実施例と同じく、クランクシャフト5のフランジ部5
fの回転により撥ね飛ばされたオイル飛沫を、オイルシ
ール15のリップ部172 に指向させることができて、
前記フランジ部5fと、リップ部172 との接触部に、
より潤沢に潤滑オイルを供給することができ、該接触部
の潤滑をより良好なものとすることができる。
【0030】なお、この第3実施例では、前記複数の傾
斜案内部204 は、その数を調整することによりオイル
案内量を調整できると共に起立部202 の自由端を補強
することができる。また、オイル保持壁20の起立部2
2 は、その基部201 に対して略直角に起立し、ある
いは前記第1実施例のようにオイル戻し通路23側に傾
斜させてもよい。
【0031】つぎに、図8を参照して本発明の第4実施
例について説明するに、図8は、オイル保持壁およびオ
イルシールの断面図である。この第4実施例は、オイル
保持壁20を、オイルシール15のシール本体17と一
体に形成した場合で、その他の構成は前記第1実施例の
ものと同じである。
【0032】図8において、合成ゴム製のシール本体1
7の、固定部171 の外側端には、オイル保持壁20が
その内方すなわちその中心側に向けて一体に起立形成さ
れている。そしてこのオイル保持壁20は、オイルシー
ル15のシール本体17と協働してオイルシール15内
に、オイル溜室22を形成している。そしてその貯留オ
イルは、そのリップ部172 と、クランクシャフト5の
フランジ部5fの外周面との接触面に飛沫となって供給
され、前記第1実施例のものと同等の作用効果を奏す
る。
【0033】なお、この第4実施例によれば、オイル保
持壁20がオイルシール15と一体に形成されることに
より、部品点数を削減して一層のコストダウンが達成さ
れる。
【0034】つぎに、図9を参照して、本発明の第5実
施例について説明するに、図9は、オイルシールの潤滑
装置を備えたクランクシャフトの軸端部周りの縦断面図
である。この第5実施例は、クランクシャフト5の支持
構造が、前記第1〜4実施例のものと相違しており、す
なわちこの第5実施例では、クランクシャフト5の複数
のジヤーナル軸部5jを支持するのに、前記ロアブロッ
ク3を用いる代わりに、各ジヤーナル軸部5jを、各単
独で支持する複数の軸受キヤップ6′を用いた場合であ
って、すなわちシリンダブロック1のクランクケース部
1 に形成した複数の軸受上半部1uと、そこに締結接
合される軸受キヤップ6′とで、クランクシャフト5の
複数のジヤーナル軸部5jが回転自在に支持される。そ
して軸受キヤップ6′は、本発明における「軸受部」を
構成している。
【0035】前記クランクケース部11 の後側の端壁
と、オイルパン4の後側の端壁との合わせ部には、軸受
上半部1uと軸受キヤップ6′よりなる軸受部の軸受孔
と同心状に円環状のシールホルダ30がボルト32によ
り固着されており、オイルパン4とシールホルダ30間
には、パッキン33が介在される。シールホルダ30の
内周面のオイルシール取付孔13には、オイルシール1
5が圧入嵌合され、このオイルシール15のリップ部1
2 は、クランクシャフト5のフランジ部5fの外周面
を油密にシールする。そしてこの第5実施例では、クラ
ンクケース1、オイルパン4およびシールホルダ30
が、本発明における「ハウジング」を構成している。
【0036】前記シールホルダ30の、内周面の内端に
は、その径方向内方に延びる、鍔状のオイル保持壁20
が一体に形成されており、このオイル保持壁20は、オ
イル戻し通路23に臨んでおり、このオイルシール15
のシール本体17と協働して前記オイル溜室22を画成
している。またオイル戻し通路23は、軸受キヤップ
6′とシールホルダ30との間に形成されている通路
(図示せず)を介してオイルパン4内に連通している。
【0037】而してこの第5実施例もオイル保持壁20
は、オイル戻し通路23を流れるオイルを、オイル溜室
22へ誘導することができ、前記第1〜4実施例と同じ
作用効果を奏する。
【0038】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明
の範囲内で種々の実施例が可能である。たとえば前記実
施例では、本発明を多気筒内燃機関のクランクシャフト
の軸受部に実施した場合を説明したが、これを回転軸の
軸端と、これを回転自在に支持するハウジングの端壁と
の間のオイルシール装置に実施することができることは
勿論である。
【0039】
【発明の効果】以上のように本請求項1項記載の発明に
よれば、回転軸の軸受部を潤滑したのち、オイルシール
に供給された潤滑オイルは、オイル保持壁によりそのオ
イルシール内に保持させることができて潤沢な潤滑オイ
ルをオイルシール、特にそのリップ部に供給して、その
オイルシールの潤滑不足による劣化を抑制して、オイル
シールの耐久性を高めることができ、その良好なシール
を長期にわたり確保することができる。
【0040】また、本請求項2記載の発明によれば、回
転軸の軸受部を潤滑したのちの潤滑オイルを、オイルシ
ールのリップ部に積極的に導くことができ、オイルシー
ルの潤滑性を一層高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オイルシールの潤滑装置を備えた四気筒内燃機
関のクランクシャフトの軸端部周りの縦断面図(第1実
施例)
【図2】図1の2線矢視の仮想線囲い部分の拡大図(第
1実施例)
【図3】図2の3−3線に沿う断面図(第1実施例)
【図4】図2の4線矢視の囲い部分の拡大図(第1実施
例)
【図5】オイルシールの潤滑装置の要部断面図(第2実
施例)
【図6】オイル保持壁およびオイルシールの斜視図(第
2実施例)
【図7】オイル保持壁およびオイルシールの斜視図(第
3実施例)
【図8】オイル保持壁およびオイルシールの断面図(第
4実施例)
【図9】オイルシールの潤滑装置を備えたクランクシャ
フトの軸端部周りの縦断面図(第5実施例)
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・ハウジング(シリンダブロッ
ク) 1u・・・・・・・・・・軸受部(軸受上半部) 3・・・・・・・・・・・ハウジング(ロアブロック) 3l・・・・・・・・・・軸受部(軸受下半部) 4・・・・・・・・・・・ハウジング(オイルパン) 5・・・・・・・・・・・回転軸(クランクシャフト) 5f・・・・・・・・・・回転軸の軸端(クランクシャ
フトのフランジ部) 6′・・・・・・・・・・軸受部(軸受キヤップ) 13・・・・・・・・・・オイルシール取付孔 15・・・・・・・・・・オイルシール 172 ・・・・・・・・・オイルシールのリップ部 20・・・・・・・・・・オイル保持壁 203 ・・・・・・・・・オイル保持壁の傾斜案内部 204 ・・・・・・・・・オイル保持壁の傾斜案内部 23・・・・・・・・・・オイル戻し通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 征一 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 Fターム(参考) 3G013 BB14 BD06 BD25 BD27 BD47 BD50 CA04 3G015 BA05 CA06 CA18 DA07 DA10 EA00 3J006 AE17 AE41

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング(1,3;1,4,30)内
    で回転軸(5)が軸受部(1u,3l;1u,6′)を
    介して回転自在に支持され、この軸受部と対向して、前
    記ハウジング(1,3;1,4,30)の端壁に開口し
    たオイルシール取付孔(13)と、前記回転軸(5)の
    軸端(5f)との間に、オイルシール(15)を設け、
    このオイルシール(15)と前記軸受部(1u,3l;
    1u,6′)との間に、その軸受部に供給された潤滑オ
    イルのオイル戻し通路(23)を形成し、このオイル戻
    し通路(23)を流れる潤滑オイルを、前記オイルシー
    ル(15)に供給するようにした、オイルシールの潤滑
    装置において、 前記軸受部(1u,3l;1u,6′)とオイルシール
    (15)との間に、オイル戻し通路(23)よりオイル
    シール(15)に供給された潤滑オイルを、オイルシー
    ル(15)内に保持させるための、オイル保持壁(2
    0)を設けたことを特徴とする、オイルシールの潤滑装
    置。
  2. 【請求項2】 前記オイル保持壁(20)に、前記オイ
    ル戻し通路(23)を流れる潤滑オイルを、オイルシー
    ル(15)のリップ部(172 )に指向させるための傾
    斜案内部(203 ;204 )を形成したことを特徴とす
    る、前記請求項1記載のオイルシールの潤滑装置。
JP10489599A 1999-04-13 1999-04-13 内燃機関におけるオイルシールの潤滑装置 Expired - Fee Related JP3754572B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10489599A JP3754572B2 (ja) 1999-04-13 1999-04-13 内燃機関におけるオイルシールの潤滑装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10489599A JP3754572B2 (ja) 1999-04-13 1999-04-13 内燃機関におけるオイルシールの潤滑装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000291808A true JP2000291808A (ja) 2000-10-20
JP3754572B2 JP3754572B2 (ja) 2006-03-15

Family

ID=14392901

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10489599A Expired - Fee Related JP3754572B2 (ja) 1999-04-13 1999-04-13 内燃機関におけるオイルシールの潤滑装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3754572B2 (ja)

Cited By (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007091485A1 (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Nok Corporation オイルシール
JP2007247586A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Toyota Motor Corp 潤滑油供給システム
WO2009044575A1 (ja) 2007-10-02 2009-04-09 Nok Corporation 密封装置
KR100895995B1 (ko) 2007-01-19 2009-05-07 김청균 이중립을 구비한 오일씰
US20100038863A1 (en) * 2007-02-16 2010-02-18 Nok Corporation Sealing device
US20100052266A1 (en) * 2007-05-11 2010-03-04 Nok Corporation Sealing device
JP2010270909A (ja) * 2009-04-24 2010-12-02 Nok Corp 密封装置
WO2011132337A1 (ja) * 2010-04-23 2011-10-27 Nok株式会社 密封装置
JP2011247119A (ja) * 2010-05-25 2011-12-08 Toyota Motor Corp オイルパン
CN103206284A (zh) * 2012-12-19 2013-07-17 浙江吉利汽车研究院有限公司杭州分公司 一种曲轴后油封快速冷却润滑结构
KR101316189B1 (ko) 2007-10-26 2013-10-08 현대자동차주식회사 오일압에 따라 실링 압력이 가변되는 실링 수단
WO2013190897A1 (ja) * 2012-06-19 2013-12-27 日産自動車株式会社 ベアリングビーム
CN107780141A (zh) * 2016-08-30 2018-03-09 无锡小天鹅股份有限公司 洗衣机

Cited By (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007091485A1 (ja) * 2006-02-06 2007-08-16 Nok Corporation オイルシール
JP2007309509A (ja) * 2006-02-06 2007-11-29 Nok Corp オイルシール
US8714561B2 (en) 2006-02-06 2014-05-06 Nok Corporation Oil seal
US8220803B2 (en) 2006-02-06 2012-07-17 Nok Corporation Oil seal
EP2469133A1 (en) * 2006-02-06 2012-06-27 Nok Corporation Oil seal
US8136818B2 (en) 2006-02-06 2012-03-20 Nok Corporation Oil seal
JP2007247586A (ja) * 2006-03-17 2007-09-27 Toyota Motor Corp 潤滑油供給システム
JP4569500B2 (ja) * 2006-03-17 2010-10-27 トヨタ自動車株式会社 潤滑油供給システム
KR100895995B1 (ko) 2007-01-19 2009-05-07 김청균 이중립을 구비한 오일씰
US20100038863A1 (en) * 2007-02-16 2010-02-18 Nok Corporation Sealing device
US8276917B2 (en) * 2007-02-16 2012-10-02 Nok Corporation Sealing device
US20100052266A1 (en) * 2007-05-11 2010-03-04 Nok Corporation Sealing device
EP2194299A4 (en) * 2007-10-02 2011-11-16 Nok Corp SEAL DEVICE
CN101809343A (zh) * 2007-10-02 2010-08-18 Nok株式会社 密封装置
EP2194299A1 (en) * 2007-10-02 2010-06-09 NOK Corporation Sealing device
WO2009044575A1 (ja) 2007-10-02 2009-04-09 Nok Corporation 密封装置
KR101316189B1 (ko) 2007-10-26 2013-10-08 현대자동차주식회사 오일압에 따라 실링 압력이 가변되는 실링 수단
JP2010270909A (ja) * 2009-04-24 2010-12-02 Nok Corp 密封装置
WO2011132337A1 (ja) * 2010-04-23 2011-10-27 Nok株式会社 密封装置
JP2011247119A (ja) * 2010-05-25 2011-12-08 Toyota Motor Corp オイルパン
WO2013190897A1 (ja) * 2012-06-19 2013-12-27 日産自動車株式会社 ベアリングビーム
CN103206284A (zh) * 2012-12-19 2013-07-17 浙江吉利汽车研究院有限公司杭州分公司 一种曲轴后油封快速冷却润滑结构
CN107780141A (zh) * 2016-08-30 2018-03-09 无锡小天鹅股份有限公司 洗衣机
CN107780141B (zh) * 2016-08-30 2023-08-25 无锡小天鹅电器有限公司 洗衣机

Also Published As

Publication number Publication date
JP3754572B2 (ja) 2006-03-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7954600B2 (en) Crankshaft lubrication system
JP4458600B2 (ja) エンジンにおけるピストン油冷装置
JP3754572B2 (ja) 内燃機関におけるオイルシールの潤滑装置
US5253547A (en) Balancer device for in-line engine
JP4302800B2 (ja) 4サイクルエンジンの潤滑構造
JP2000087717A (ja) 4サイクルエンジンのクランク軸廻り構造
KR100262232B1 (ko) 다실린더 2 행정 사이클 왕복 내연기관
US6941919B2 (en) General purpose engine
JP2007532845A (ja) 大型2サイクルディーゼルエンジン用クロスヘッド軸受
JP4611912B2 (ja) クランク軸給油構造
JP5119029B2 (ja) エンジン
JP3525535B2 (ja) 自動二輪車におけるオイルクーラーの配置構造
EP1170475A2 (en) Motorcycle, especially scooter type motorcycle
JP2008267389A (ja) 自動二輪車用エンジン
JPS5931997Y2 (ja) クランクピン部の潤滑装置
JP3389794B2 (ja) エンジンのピストンピン穴潤滑構造
JP4012092B2 (ja) 筒内噴射式2サイクルエンジン
JP7393446B2 (ja) 内燃機関
JP3328540B2 (ja) バーチカルエンジンのクランク軸支持構造
JPS585042Y2 (ja) 横型エンジンにおける潤滑装置
JPH0219531Y2 (ja)
JP7412463B2 (ja) 内燃機関
JPH02245412A (ja) エンジンのシリンダブロック
JP4057854B2 (ja) エンジンのクランク軸
JP3139222B2 (ja) 自動二輪車用4サイクルエンジンの潤滑装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050308

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050316

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050516

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050517

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20051130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051216

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081222

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091222

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101222

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees