JP3328540B2 - バーチカルエンジンのクランク軸支持構造 - Google Patents
バーチカルエンジンのクランク軸支持構造Info
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F02—COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B61/00—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing
- F02B61/04—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers
- F02B61/045—Adaptations of engines for driving vehicles or for driving propellers; Combinations of engines with gearing for driving propellers for marine engines
-
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- F02B—INTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
- F02B75/00—Other engines
- F02B75/16—Engines characterised by number of cylinders, e.g. single-cylinder engines
- F02B75/18—Multi-cylinder engines
- F02B75/22—Multi-cylinder engines with cylinders in V, fan, or star arrangement
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- Shafts, Cranks, Connecting Bars, And Related Bearings (AREA)
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は4サイクル式のバ
ーチカルエンジンのクランク軸支持構造、特に、クラン
ク軸を鉛直方向に向けて配置するいわゆるバーチカルエ
ンジンのクランク軸支持構造に関する。
ーチカルエンジンのクランク軸支持構造、特に、クラン
ク軸を鉛直方向に向けて配置するいわゆるバーチカルエ
ンジンのクランク軸支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】バーチカルエンジンにあっては、一般
に、シリンダブロックにクランクケースを接合してクラ
ンク室を画成し、このクランク室内にクランク軸を縦置
き、すなわち鉛直方向に向けて支持する。そして、シリ
ンダブロックにはクランク室内面にホルダ部材をボルト
で固定し、このホルダ部材とシリンダブロック内面との
間でクランク軸のジャーナル部を回転自在に支持する。
に、シリンダブロックにクランクケースを接合してクラ
ンク室を画成し、このクランク室内にクランク軸を縦置
き、すなわち鉛直方向に向けて支持する。そして、シリ
ンダブロックにはクランク室内面にホルダ部材をボルト
で固定し、このホルダ部材とシリンダブロック内面との
間でクランク軸のジャーナル部を回転自在に支持する。
【0003】ところで、近年においては、高出力、小型
化を図るべくV型のバーチカルエンジンが特開昭62−
267561号公報等で提案される。同公報に記載され
るように、この種のV型バーチカルエンジンは複数のシ
リンダをクランク軸を中心としてV型に配置して構成さ
れる。そして、このようなV型バーチカルエンジンにあ
っても、クランク軸は上述のようにホルダ部材を用いて
支持している。
化を図るべくV型のバーチカルエンジンが特開昭62−
267561号公報等で提案される。同公報に記載され
るように、この種のV型バーチカルエンジンは複数のシ
リンダをクランク軸を中心としてV型に配置して構成さ
れる。そして、このようなV型バーチカルエンジンにあ
っても、クランク軸は上述のようにホルダ部材を用いて
支持している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のV型バーチカルエンジンにあっては、シリンダ
の爆発力に起因した力がシリンダの配列方向に沿ってク
ランク軸にV字方向に、すなわち2方向から作用するた
め、ボルトで固定されたホルダ部材によっては充分な支
持剛性を維持できないという問題があった。この発明
は、上記問題を鑑みてなされたもので、クランク軸の支
持剛性を大きくできるエンジンを提供することを目的と
する。
た従来のV型バーチカルエンジンにあっては、シリンダ
の爆発力に起因した力がシリンダの配列方向に沿ってク
ランク軸にV字方向に、すなわち2方向から作用するた
め、ボルトで固定されたホルダ部材によっては充分な支
持剛性を維持できないという問題があった。この発明
は、上記問題を鑑みてなされたもので、クランク軸の支
持剛性を大きくできるエンジンを提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1は、シリンダブロックにクランクケースを接
合してクランク室を画成し、このクランク室内にクラン
ク軸を鉛直方向に向けて配置するとともに、このクラン
ク軸を前記シリンダブロックと前記クランクケースとの
接合部で回転自在に支持し、前記シリンダブロックにク
ランク軸を中心として複数のシリンダをV字形に配置す
る4サイクルバーチカルエンジンにおいて、前記クラン
クケースの上壁(1)、下壁(3)及びこの間の中間壁部(2)
に前記シリンダのV型配置に対応する半円状の凹状の軸
受半部を一体に形成し、前記クランクケースの軸受半部
を、前記シリンダブロックのクランクケースの接合部に
形成した軸受半部と係合させて前記クランク軸の中間部
を支持し、クランクケースとシリンダブロックとの結合
は、前記シリンダブロック及びクランクケースの係合す
る軸受半部の両側部及び周縁部分でボルト結合し、クラ
ンクケースの両側部、周縁部分のボルト間にはブリッジ
部を設け、且つクランクケースの軸受半部のうち上壁
(1)を除く下壁(3)と中間壁部(2)のみに潤滑油が垂下可
能なオイル戻し通路を設けたことを特徴とする。
に請求項1は、シリンダブロックにクランクケースを接
合してクランク室を画成し、このクランク室内にクラン
ク軸を鉛直方向に向けて配置するとともに、このクラン
ク軸を前記シリンダブロックと前記クランクケースとの
接合部で回転自在に支持し、前記シリンダブロックにク
ランク軸を中心として複数のシリンダをV字形に配置す
る4サイクルバーチカルエンジンにおいて、前記クラン
クケースの上壁(1)、下壁(3)及びこの間の中間壁部(2)
に前記シリンダのV型配置に対応する半円状の凹状の軸
受半部を一体に形成し、前記クランクケースの軸受半部
を、前記シリンダブロックのクランクケースの接合部に
形成した軸受半部と係合させて前記クランク軸の中間部
を支持し、クランクケースとシリンダブロックとの結合
は、前記シリンダブロック及びクランクケースの係合す
る軸受半部の両側部及び周縁部分でボルト結合し、クラ
ンクケースの両側部、周縁部分のボルト間にはブリッジ
部を設け、且つクランクケースの軸受半部のうち上壁
(1)を除く下壁(3)と中間壁部(2)のみに潤滑油が垂下可
能なオイル戻し通路を設けたことを特徴とする。
【0006】請求項1にかかる発明のバーチカルエンジ
ンのクランク軸支持構造は、軸受半部をクランクケース
及びシリンダブロックのクランクケースの接合部に形成
し、軸受半部の両側部及び周縁部分でボルト結合し、ク
ランクケースの両側及び両外側のボルト結合部間にブリ
ッジ部を設けたので、クランクケースの軸受半部は、ク
ランク軸回転方向所定角度範囲に亘って連続して一体に
形成されたととなり、シリンダをV型に配置しても爆発
力に充分に対抗でき、高い支持剛性が得られる。又軸受
部には上下に貫通するオイル戻し通路が形成されるた
め、潤滑油はオイル戻し通路を経て環流でき、潤滑油の
流れが阻害されることがない。
ンのクランク軸支持構造は、軸受半部をクランクケース
及びシリンダブロックのクランクケースの接合部に形成
し、軸受半部の両側部及び周縁部分でボルト結合し、ク
ランクケースの両側及び両外側のボルト結合部間にブリ
ッジ部を設けたので、クランクケースの軸受半部は、ク
ランク軸回転方向所定角度範囲に亘って連続して一体に
形成されたととなり、シリンダをV型に配置しても爆発
力に充分に対抗でき、高い支持剛性が得られる。又軸受
部には上下に貫通するオイル戻し通路が形成されるた
め、潤滑油はオイル戻し通路を経て環流でき、潤滑油の
流れが阻害されることがない。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1から図4はこの発明の一実施例にかか
るV型バーチカルエンジンのクランクケース構造を示
し、図1がV型バーチカルエンジンの縦断面図、図2が
同エンジンの2−2矢視横断面図、図3が同エンジンの
3−3矢視横断面図、図4がクランクケースの斜視図で
ある。
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1から図4はこの発明の一実施例にかか
るV型バーチカルエンジンのクランクケース構造を示
し、図1がV型バーチカルエンジンの縦断面図、図2が
同エンジンの2−2矢視横断面図、図3が同エンジンの
3−3矢視横断面図、図4がクランクケースの斜視図で
ある。
【0008】図1において、11は船外機に組み付けら
れたV型4サイクルのバーチカルエンジンであり、この
エンジン11はクランク軸12が縦置き、すなわち鉛直
方向に向けて配置される。このクランク軸12は、下端
の出力部12aが図示しない駆動軸等を介し周知のスク
リュに連結され、下端にオイルポンプ43が、上端にフ
ライホイール13が設けられる。このクランク軸12に
は周知のクランクピン、バランスウエイトおよびジャー
ナル部が形成され、後述するように、クランクピンにピ
ストンが連結し、ジャーナル部が軸受で支持される。
れたV型4サイクルのバーチカルエンジンであり、この
エンジン11はクランク軸12が縦置き、すなわち鉛直
方向に向けて配置される。このクランク軸12は、下端
の出力部12aが図示しない駆動軸等を介し周知のスク
リュに連結され、下端にオイルポンプ43が、上端にフ
ライホイール13が設けられる。このクランク軸12に
は周知のクランクピン、バランスウエイトおよびジャー
ナル部が形成され、後述するように、クランクピンにピ
ストンが連結し、ジャーナル部が軸受で支持される。
【0009】エンジン11は、図2および図3にも示す
ように、シリンダブロック14の一側にシリンダヘッド
15が固設され、シリンダブロック14の他側にクラン
クケース16が接合されてクランク室17を画成してい
る。シリンダブロック14およびクランクケース16
は、下部が取付部材21に載設され、この取付部材21
を介し図外の船体に取り付けられる。
ように、シリンダブロック14の一側にシリンダヘッド
15が固設され、シリンダブロック14の他側にクラン
クケース16が接合されてクランク室17を画成してい
る。シリンダブロック14およびクランクケース16
は、下部が取付部材21に載設され、この取付部材21
を介し図外の船体に取り付けられる。
【0010】取付部材21は、上下が開口する中空筒状
を成し、下部にオイルパン22が設けられる。この取付
部材21内にはオイルポンプ43が配置され、オイルパ
ン22には取付部材21内を経てクランク室17から潤
滑油が流入する。なお、オイルパン22はストレーナ4
1が下端に設けられた吸込み管42でオイルポンプ43
に連絡し、オイルポンプ43は潤滑油をクランクケース
16に形成されたメインギャラリ50に吐出し、潤滑油
はメインギャラリ50から軸受部等に分配される。
を成し、下部にオイルパン22が設けられる。この取付
部材21内にはオイルポンプ43が配置され、オイルパ
ン22には取付部材21内を経てクランク室17から潤
滑油が流入する。なお、オイルパン22はストレーナ4
1が下端に設けられた吸込み管42でオイルポンプ43
に連絡し、オイルポンプ43は潤滑油をクランクケース
16に形成されたメインギャラリ50に吐出し、潤滑油
はメインギャラリ50から軸受部等に分配される。
【0011】シリンダヘッド15にはヘッドカバー51
により覆われて動弁機構18が設けられ、クランク室1
7内には上述のクランク軸12が配置される。周知のよ
うに、動弁機構18はカム軸のカムプーリとクランク軸
12のクランクプーリとの間にベルト23が掛装されク
ランク軸12の回転に同期して吸排気弁を駆動する。
により覆われて動弁機構18が設けられ、クランク室1
7内には上述のクランク軸12が配置される。周知のよ
うに、動弁機構18はカム軸のカムプーリとクランク軸
12のクランクプーリとの間にベルト23が掛装されク
ランク軸12の回転に同期して吸排気弁を駆動する。
【0012】シリンダブロック14にはクランク軸12
を中心として2つのシリンダ孔14a(シリンダ)が平
面視V字状に形成され、これらシリンダ孔14aにそれ
ぞれピストン19が嵌装されてシリンダヘッド15との
間に燃焼室が画成される。このシリンダブロック14に
は、クランク室17内面に3つの軸受半部20が、上下
方向に所定間隔離間して一体に形成され、これら軸受半
部20間に上記シリンダ孔14aが開口する。後述する
ように、軸受半部20にはクランクケース16の軸受半
部が接合され、これら軸受半部間(図1の上部と中間
部、中間部と下部間)にクランク軸12のジャーナル部
が軸受70によって回転自在に支持される。
を中心として2つのシリンダ孔14a(シリンダ)が平
面視V字状に形成され、これらシリンダ孔14aにそれ
ぞれピストン19が嵌装されてシリンダヘッド15との
間に燃焼室が画成される。このシリンダブロック14に
は、クランク室17内面に3つの軸受半部20が、上下
方向に所定間隔離間して一体に形成され、これら軸受半
部20間に上記シリンダ孔14aが開口する。後述する
ように、軸受半部20にはクランクケース16の軸受半
部が接合され、これら軸受半部間(図1の上部と中間
部、中間部と下部間)にクランク軸12のジャーナル部
が軸受70によって回転自在に支持される。
【0013】クランクケース16には、図4に示すよう
に、上壁(1)、下壁(3)にそれぞれ端部軸受半部24,2
4が、これら上下の端部軸受半部24,24間の中間壁
部(2)に軸受半部25が一体に形成される。軸受半部2
4,24,25は、半円凹状に形成される。このクラン
クケース16には、各軸受半部24,25の両側にそれ
ぞれ内側のボルト挿通孔27aを有するボス27が、ま
た、周縁部分に外側のボルト挿通孔26aを有するボス
26が形成され、クランクケース16は各内側、外側の
ボルト挿通孔26a,27aを挿通するボルト31でシ
リンダブロック14に固定される。そして、クランクケ
ース16の内面には各軸受半部24,25間に上下に延
在するオイルガイドリブ35が一体に突設される。
に、上壁(1)、下壁(3)にそれぞれ端部軸受半部24,2
4が、これら上下の端部軸受半部24,24間の中間壁
部(2)に軸受半部25が一体に形成される。軸受半部2
4,24,25は、半円凹状に形成される。このクラン
クケース16には、各軸受半部24,25の両側にそれ
ぞれ内側のボルト挿通孔27aを有するボス27が、ま
た、周縁部分に外側のボルト挿通孔26aを有するボス
26が形成され、クランクケース16は各内側、外側の
ボルト挿通孔26a,27aを挿通するボルト31でシ
リンダブロック14に固定される。そして、クランクケ
ース16の内面には各軸受半部24,25間に上下に延
在するオイルガイドリブ35が一体に突設される。
【0014】下壁(3)に設けた下側の軸受半部24およ
び中間部の壁(2)に設けた中央の軸受半部25は、それ
ぞれ、両側のボス27とボス26との間、即ち、前記し
た内側のボルト挿通孔27aと周縁部分の外側のボルト
挿通孔26a間に橋架されたブリッジ部分29を有し、
また、ブリッジ部分29の底面側に上下に貫通するオイ
ル戻し穴(オイル戻し通路)30が形成されている。こ
れらオイル戻し穴30は、中間部の壁(2)及び下壁(3)に
設けた各軸受半部24,25を貫通してクランク室を上
下に連絡し、下壁(3)に設けた下側の軸受半部24のオ
イル戻し穴30は前述した取付部材21の中空内部に臨
み、クランク室はオイル戻し穴30および取付部材21
の中空内部を経てオイルパン22に連絡する。図4で明
示したように、オイル戻し穴30(オイル戻し通路)
は、中間部の壁(2)及び下壁(3)のみに設けられている。
び中間部の壁(2)に設けた中央の軸受半部25は、それ
ぞれ、両側のボス27とボス26との間、即ち、前記し
た内側のボルト挿通孔27aと周縁部分の外側のボルト
挿通孔26a間に橋架されたブリッジ部分29を有し、
また、ブリッジ部分29の底面側に上下に貫通するオイ
ル戻し穴(オイル戻し通路)30が形成されている。こ
れらオイル戻し穴30は、中間部の壁(2)及び下壁(3)に
設けた各軸受半部24,25を貫通してクランク室を上
下に連絡し、下壁(3)に設けた下側の軸受半部24のオ
イル戻し穴30は前述した取付部材21の中空内部に臨
み、クランク室はオイル戻し穴30および取付部材21
の中空内部を経てオイルパン22に連絡する。図4で明
示したように、オイル戻し穴30(オイル戻し通路)
は、中間部の壁(2)及び下壁(3)のみに設けられている。
【0015】この実施例のV型バーチカルエンジンにあ
っては、クランクケース16をボルト挿通孔26a,2
7aを挿通するボルト31でシリンダブロック14に接
合し、クランクケース16の軸受半部24,25とシリ
ンダブロック14の軸受半部20との間で軸受70でク
ランク軸12を支持する。
っては、クランクケース16をボルト挿通孔26a,2
7aを挿通するボルト31でシリンダブロック14に接
合し、クランクケース16の軸受半部24,25とシリ
ンダブロック14の軸受半部20との間で軸受70でク
ランク軸12を支持する。
【0016】ここで、クランクケース16は軸受半部2
4,25の左右両側でボルト31によりシリンダブロッ
ク14に固定され、また、軸受半部24,25がボス2
6,27を連続するブリッジ部分29を有しクランク軸
回転方向に大きな角度でクランクケース16と連続す
る。このため、爆発によってクランク軸12に複数の方
向から力が加わっても、この力はクランクケース16の
軸受半部24,25で確実に受け止めることができ、ク
ランク軸12の支持剛性を大きくできる。
4,25の左右両側でボルト31によりシリンダブロッ
ク14に固定され、また、軸受半部24,25がボス2
6,27を連続するブリッジ部分29を有しクランク軸
回転方向に大きな角度でクランクケース16と連続す
る。このため、爆発によってクランク軸12に複数の方
向から力が加わっても、この力はクランクケース16の
軸受半部24,25で確実に受け止めることができ、ク
ランク軸12の支持剛性を大きくできる。
【0017】そして、エンジン運転時においては、クラ
ンク軸12の潤滑等でクランク室17内に飛散した潤滑
オイルはオイルガイドリブ35に衝当してリブ35を伝
わって垂下し、オイル戻し穴30および取付部材21内
を経てオイルパン22に環流する。したがって、潤滑オ
イルを円滑に環流させることができ、比較的少量の潤滑
油で潤滑を確実に行える。
ンク軸12の潤滑等でクランク室17内に飛散した潤滑
オイルはオイルガイドリブ35に衝当してリブ35を伝
わって垂下し、オイル戻し穴30および取付部材21内
を経てオイルパン22に環流する。したがって、潤滑オ
イルを円滑に環流させることができ、比較的少量の潤滑
油で潤滑を確実に行える。
【0018】一方、上述のクランクケース16は、例え
ば、内面側の型、外面側の型および下型の3つの型で各
軸受半部24,25を含め一体に鋳造成型できる。そし
て、下型にはオイル戻し穴30形成用の柱部を設けれ
ば、各軸受半部24,25のオイル戻し穴30も一体に
成型できる。
ば、内面側の型、外面側の型および下型の3つの型で各
軸受半部24,25を含め一体に鋳造成型できる。そし
て、下型にはオイル戻し穴30形成用の柱部を設けれ
ば、各軸受半部24,25のオイル戻し穴30も一体に
成型できる。
【0019】なお、上述の実施例では、軸受半部24,
25に2ヶ所にオイル戻し穴30を形成するが、オイル
戻し穴30の数および形状は適宜選択でき、また、その
構造も任意に決定できる。
25に2ヶ所にオイル戻し穴30を形成するが、オイル
戻し穴30の数および形状は適宜選択でき、また、その
構造も任意に決定できる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
請求項1では、シリンダブロックにクランクケースを接
合してクランク室を画成し、このクランク室内にクラン
ク軸を鉛直方向に向けて配置するとともに、このクラン
ク軸を前記シリンダブロックと前記クランクケースとの
接合部で回転自在に支持し、前記シリンダブロックにク
ランク軸を中心として複数のシリンダをV字形に配置す
る4サイクルバーチカルエンジンにおいて、クランクケ
ースの上壁(1)、下壁(3)及びこの間の中間壁部(2)に前
記シリンダのV型配置に対応する半円状の凹状の軸受半
部を一体に形成し、クランクケースの軸受半部を、シリ
ンダブロックのクランクケースの接合部に形成した軸受
半部と係合させてクランク軸の中間部を支持し、クラン
クケースとシリンダブロックとの結合は、シリンダブロ
ック及びクランクケースの係合する軸受半部の両側部及
び周縁部分でボルト結合し、クランクケースの両側部、
周縁部分のボルト間にはブリッジ部を設け、且つクラン
クケースの軸受半部のうち上壁(1)を除く下壁(3)と中間
壁部(2)のみに潤滑油が垂下可能なオイル戻し通路を設
けた。また請求項2では、オイル戻し通路は、前記軸受
半部の両側部に設けた。従って、4サイクルV型バーチ
カルエンジンのクランクケース構造において、クランク
ケースにクランク軸回転方向にシリンダの配置角度と対
応した角度に亘って一体に連続する軸受部を形成するこ
ととなり、この軸受部をシリンダブロックに係合させて
クランク軸を支持することとなって、クランク軸の支持
剛性を大きくできる。又軸受け部を形成した中間壁部及
び下壁部のみに潤滑油が垂下可能なオイル戻し通路を設
けたので、潤滑油をオイル戻し穴を経て下方へ流すこと
ができ良好な潤滑性を確保できるという効果も得られ
る。
請求項1では、シリンダブロックにクランクケースを接
合してクランク室を画成し、このクランク室内にクラン
ク軸を鉛直方向に向けて配置するとともに、このクラン
ク軸を前記シリンダブロックと前記クランクケースとの
接合部で回転自在に支持し、前記シリンダブロックにク
ランク軸を中心として複数のシリンダをV字形に配置す
る4サイクルバーチカルエンジンにおいて、クランクケ
ースの上壁(1)、下壁(3)及びこの間の中間壁部(2)に前
記シリンダのV型配置に対応する半円状の凹状の軸受半
部を一体に形成し、クランクケースの軸受半部を、シリ
ンダブロックのクランクケースの接合部に形成した軸受
半部と係合させてクランク軸の中間部を支持し、クラン
クケースとシリンダブロックとの結合は、シリンダブロ
ック及びクランクケースの係合する軸受半部の両側部及
び周縁部分でボルト結合し、クランクケースの両側部、
周縁部分のボルト間にはブリッジ部を設け、且つクラン
クケースの軸受半部のうち上壁(1)を除く下壁(3)と中間
壁部(2)のみに潤滑油が垂下可能なオイル戻し通路を設
けた。また請求項2では、オイル戻し通路は、前記軸受
半部の両側部に設けた。従って、4サイクルV型バーチ
カルエンジンのクランクケース構造において、クランク
ケースにクランク軸回転方向にシリンダの配置角度と対
応した角度に亘って一体に連続する軸受部を形成するこ
ととなり、この軸受部をシリンダブロックに係合させて
クランク軸を支持することとなって、クランク軸の支持
剛性を大きくできる。又軸受け部を形成した中間壁部及
び下壁部のみに潤滑油が垂下可能なオイル戻し通路を設
けたので、潤滑油をオイル戻し穴を経て下方へ流すこと
ができ良好な潤滑性を確保できるという効果も得られ
る。
【図1】この発明の一実施例にかかるV型バーチカルエ
ンジンの縦断面図
ンジンの縦断面図
【図2】図1の2−2矢視断面図
【図3】図1の3−3矢視断面図
【図4】同V型バーチカルエンジンのクランクケースの
斜視図
斜視図
11・・・エンジン、 12・・・クランク軸、 14
・・・シリンダブロック、 14a・・・シリンダ孔
(シリンダ)、 16・・・クランクケース、17・・
・クランク室、 20,24,25・・・軸受半部、
21・・・取付部材、 22・・・オイルパン、 2
6,27・・・ボス、 29…ブリッジ部、 30・・
・オイル戻し穴(通路)、 31・・・ボルト、 35
・・・オイルガイドリブ、 43・・・オイルポンプ、
70・・・軸受。
・・・シリンダブロック、 14a・・・シリンダ孔
(シリンダ)、 16・・・クランクケース、17・・
・クランク室、 20,24,25・・・軸受半部、
21・・・取付部材、 22・・・オイルパン、 2
6,27・・・ボス、 29…ブリッジ部、 30・・
・オイル戻し穴(通路)、 31・・・ボルト、 35
・・・オイルガイドリブ、 43・・・オイルポンプ、
70・・・軸受。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F16M 1/021 F16M 1/021 D (56)参考文献 特開 平3−134219(JP,A) 特開 昭61−136014(JP,A) 特開 平4−136457(JP,A) 特開 平4−136458(JP,A) 実開 平3−49352(JP,U) 実開 平3−95006(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F02F 7/00 F01M 1/06 F16C 9/02 F16C 35/02
Claims (2)
- 【請求項1】 シリンダブロックにクランクケースを接
合してクランク室を画成し、このクランク室内にクラン
ク軸を鉛直方向に向けて配置するとともに、このクラン
ク軸を前記シリンダブロックと前記クランクケースとの
接合部で回転自在に支持し、前記シリンダブロックにク
ランク軸を中心として複数のシリンダをV字形に配置す
る4サイクルバーチカルエンジンにおいて、 前記クランクケースの上壁(1)、下壁(3)及びこの間の中
間壁部(2)に前記シリンダのV型配置に対応する半円状
の凹状の軸受半部を一体に形成し、 前記クランクケースの軸受半部を、前記シリンダブロッ
クのクランクケースの接合部に形成した軸受半部と係合
させて前記クランク軸の中間部を支持し、 クランクケースとシリンダブロックとの結合は、前記シ
リンダブロック及びクランクケースの係合する軸受半部
の両側部及び周縁部分でボルト結合し、クランクケース
の両側部、周縁部分のボルト間にはブリッジ部を設け、 且つクランクケースの軸受半部のうち上壁(1)を除く下
壁(3)と中間壁部(2)のみに潤滑油が垂下可能なオイル戻
し通路を設けた、 ことを特徴とするバーチカルエンジンのクランク軸支持
構造。 - 【請求項2】 前記オイル戻し通路は、前記軸受半部の
両側部に設けられていることを特徴とする請求項1に記
載のバーチカルエンジンのクランク軸支持構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05365497A JP3328540B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | バーチカルエンジンのクランク軸支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05365497A JP3328540B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | バーチカルエンジンのクランク軸支持構造 |
Related Child Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002137658A Division JP3795429B2 (ja) | 2002-05-13 | 2002-05-13 | 船外機用バーチカルエンジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09256904A JPH09256904A (ja) | 1997-09-30 |
JP3328540B2 true JP3328540B2 (ja) | 2002-09-24 |
Family
ID=12948868
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP05365497A Expired - Fee Related JP3328540B2 (ja) | 1997-03-07 | 1997-03-07 | バーチカルエンジンのクランク軸支持構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3328540B2 (ja) |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP5058110B2 (ja) * | 2008-09-22 | 2012-10-24 | 本田技研工業株式会社 | V型内燃機関 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS61136014A (ja) * | 1984-12-06 | 1986-06-23 | Honda Motor Co Ltd | 多気筒内燃機関のクランク軸支持装置 |
JPH0349352U (ja) * | 1989-09-20 | 1991-05-14 | ||
JPH03134219A (ja) * | 1989-10-17 | 1991-06-07 | Sanshin Ind Co Ltd | 船外機用v型2サイクルエンジン |
JPH0721851Y2 (ja) * | 1990-01-16 | 1995-05-17 | 本田技研工業株式会社 | 4サイクルエンジンのケース構造 |
JPH04136457A (ja) * | 1990-09-28 | 1992-05-11 | Mazda Motor Corp | V型エンジンのブロツク構造 |
JPH04136458A (ja) * | 1990-09-28 | 1992-05-11 | Mazda Motor Corp | V型エンジンのブロツク構造 |
-
1997
- 1997-03-07 JP JP05365497A patent/JP3328540B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH09256904A (ja) | 1997-09-30 |
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