JP3640480B2 - 車両用エンジン - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジン、主として車両用エンジンにおいて、そのシリンダブロックに、ベアリングキャップ部を一体に形成したオイルパンを一体に連結してなるものの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来自動車用のエンジンにおいて、シリンダブロックのクランク室側の端面に、クランク軸を支持するための複数のベアリングキャップ部を一体に形成したオイルパンを連結ボルトにより結合したものは公知である(特公昭59−50864号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで前記従来のエンジンブロックでは、
▲1▼.オイルパンは、その底壁のボルト孔を貫通した連結ボルトによりシリンダブロックに締結されるので、そのオイルパンの底面に開けたボルト孔に対して何らかのシール手段を設ける必要があり、部品点数が増加する。
【0004】
▲2▼.前記ボルト孔の開口により、オイルパン自体の剛性低下を招く。
【0005】
▲3▼.複数のベアリングキャップは、オイルパンの底壁まで延びて、その底壁に一体に結合されているので、オイルパンの重量増を招く。
【0006】
▲4▼.オイルパン自体の構造が複雑となり、これを鋳造成形する際の成形型が複雑になり、製造コストが嵩む。
【0007】
等の課題がある。
【0008】
本発明はかかる実情に鑑みてなされたもので、前記課題をすべて解決した、新規な車両用エンジンを提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため本請求項1記載の発明は、シリンダブロックに、複数のベアリングキャップ部を一体に形成した、ベアリングキャップ一体型オイルパンを一体に結合してなる、エンジン本体を備えてなる車両用エンジンにおいて、
前記シリンダブロック側より前記ベアリングキャップ部に連結ボルトを締結することにより、シリンダブロックと、ベアリングキャップ一体型オイルパンを一体に結合し、前記ベアリングキャップ部の底面と、オイルパンの内壁面とにより形成されるオイルパン室は、クランク軸方向からの成形型の型抜きにより、クランク軸方向に連続する鋳抜き孔として成形されることを特徴としており、これにより、前記オイルパンの鋳造成形が容易となる上にその軽量化、小型化ができ、さらにオイルパン室の容量確保が容易である。さらにオイルパンにボルト孔等の取付孔を穿設しないで済むことにより、その取付孔のシール手段が不要であり、構造が複雑にならず、オイルパン自体の剛性確保が容易となる。
【0010】
また前記目的達成のため本請求項2記載の発明は、前記請求項1記載のものににおいて、前記ベアリングキャップ一体型オイルパンのベアリングキャップ部には、盲孔が形成され、この盲孔に前記連結ボルトが締結されることを特徴としており、これによりベアリングキャップ部下方のオイルパン室の鋳抜き成形が一層容易になる。
【0011】
また前記目的達成のため本請求項3記載の発明によれば、前記請求項1記載のものにおいて、前記連結ボルトは、前記シリンダブロックと、その上のシリンダヘッドを貫通して前記ベアリングキャップ一体型オイルパンのベアリングキャップ部に締結される通しボルトであることを特徴としており、これによりベアリングキャップ部の下方にオイルパン室を鋳抜き成形することを可能にしながら、シリンダブロック、シリンダヘッドおよびベアリングキャップ部一体型オイルパンの三者を、そのシリンダヘッドの上方から通しボルトにより一体に締結することができる。
【0012】
さらに前記目的達成のため本請求項4記載の発明によれば、前記請求項1記載のものにおて、相隣合う、前記ベアリングキャップ部間は、クランク室とオイルパン室とを仕切るバッフルプレートおよびクランク軸方向に延びる補強壁により一体に結合されていることを特徴としており、これによりオイルパン、特にそのベアリングキャップ部の剛性を一層高めることができ、さらにオイルパン室内の潤滑オイルのクランク室側への跳ね上げを抑制することができる。
【0013】
さらにまた前記目的達成のため本請求項5記載の発明によれば、前記請求項1記載のものにおいて、前記ベアリングキャップ一体型オイルパンの、ベアリングキャップ部が連結される壁面の外面には、吸気系部材を取り付けるための肉厚の取付部が一体に形成されることを特徴としており、これにより吸気系部材の支持剛性およびベアリングキャップ部一体型オイルパン自体の剛性が一層向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0015】
この実施例は、本発明を直列四気筒の四サイクルエンジンに実施した場合の実施例であって、図1は、エンジンの一部破断側面図、図2は、エンジンの一部破断正面図、図3は、図1の3−3線に沿うエンジンの縦断面図、図4は、図2の4−4線に沿うエンジンの部分側面図、図5は、ベアリングキャップ一体型オイルパンの斜視図、図6は、ベアリングキャップ一体型オイルパンの平面図、図7は、図6の7−7線に沿うベアリングキャップ一体型オイルパンの縦断面図、図8は、図6の8−8線に沿うベアリングキャップ一体型オイルパンの端面図、図9は、図6の9−9線に沿うベアリングキャップ一体型オイルパンの縦断面図、図10は、図6の10−10線に沿うベアリングキャップ一体型オイルパンの縦断面図、図11は、図6の11−11線に沿うベアリングキャップ一体型オイルパンの部分縦断面図である。
【0016】
直列四サイクルエンジンEのエンジン本体1は、シリンダブロック2と、そのデッキ面上にガスケットを挟んで連結ボルトにより結合されるシリンダヘッド3と、前記シリンダブロック2のクランクケース側端面にパッキンを挟んで同じく連結ボルトにより結合される、後に詳述するベアリングキャップ一体型オイルパン(以下単にオイルパンという)4とより構成されている。
【0017】
図3に明瞭に示すように、シリンダブロック2およびシリンダヘッド3の幅方向前後すなわちクランク軸方向両側には、それぞれ互いに一致する複数のボルト通し孔71 ,171 ;72 ,172 がそれぞれクランク軸方向に並んで設けら、前記シリンダヘッド3、シリンダブロック2およびオイルパン4の三者は、シリンダヘッド3側から前記ボルト通し孔71 ,171 ;72 ,172 を貫通してオイルパン4の複数のベアリングキャップ部4B1 〜4B5 に形成した盲ねじ孔191 ,192 にねじ込まれる、複数の通しボルト381 ,382 により一体に結合される。
【0018】
前記シリンダブロック2には、直列に並ぶ四つのシリンダボア5およびそれらを取り囲む水ジャケット6が形成され、さらにその水ジャケット6の外側には、複数の前記ボルト通し孔71 ,72 が設けられる。前記四つのシリンダボア5内にピストン8がそれぞれ摺動自在に嵌合され、またシリンダブロック2の、クランクケース側端面と、前記オイルパン4の複数のベアリングキャップ部4B1 〜4B5 間にはクランク軸9が回転自在に支持され、このクランク軸9のクランクピンと、前記ピストン8のピストンピン間にはそれぞれコンロッド10が連接される。また前記シリンダヘッド3には、動弁カム軸11が回転自在に支持されており、この動弁カム軸11の一端と、前記クランク軸9の一端との間には、チエンおよびスプロケットよりなる伝動機構12が連結されており、クランク軸9の回転は、この伝動機構12を介して1/2の減速比をもって前記動弁カム軸11に伝達される。またこの伝動機構12は、シリンダブロック2の一端面に固着される、伝動ケース13により覆われており、この伝動ケース13の一部は、後に詳述するように、オイルパン4の一部を構成している。
【0019】
またシリンダヘッド3には、通常のように吸、排気弁14,15と、前記動弁カム軸11とを連接して、それらを所定のタイミングをもって開閉作動する、従来公知の動弁機構16が設けられる。また動弁カム軸11の左右両側には、前記シリンダブロック2側のボルト挿通孔71 ,72 と一致する複数のボルト挿通孔171 ,172 がクランク軸9方向に並んで設けられる。さらにシリンダヘッド3の上面には、前記動弁機構16を被覆するヘッドカバー18がパッキンを介して固着される。
【0020】
次にこの発明の主要部である前記オイルパン4の構造を、主に図5〜11を参照して説明するに、このオイルパン4は、その主体部であるオイルパン本体41 が、Fe、Al合金等の金属材料により一体に鋳造成形される。このオイルパン本体41 は、シリンダブロック2の下面に複数の連結ボルト35により一体に結合されるものであり、図5,6に示すように底壁20、左、右側壁21,22および端壁23とより形成されており、このオイルパン本体41 の、前記伝動機構12側の一端面が開放されており、この開放端面24は、そこに複数のボルト孔25が設けられていて、前記シリンダブロック2の一端面30(図4参照)と同一面となっており、それらの面24,30に、前記伝動ケース13が複数の連結ボルト29により固着され、オイルパン本体41 の開放端面24は前記伝動ケース13の下部により被覆され、この伝動ケース13の下部がオイルパン4の一部を構成しており、これによりオイルパン4は、オイルパン本体41 と、伝動ケース13の一部とにより構成される。
【0021】
前記オイルパン本体41 内には、そのクランク軸9方向に略等間隔を存して、そのクランク軸9と直交する方向に複数のベアリングキャップ部4B1 〜4B5 が一体に形成されており、これらのベアリングキャップ部4B1 〜4B5 は、何れもクランク軸9に対して垂直な壁体により構成されていて、それらの左右両側端は、前記左、右側壁21,22にそれぞれ一体に連続されている。図7に示すように、オイルパン本体41 の一方の最外側(ミッション取付側)のベアリングキャップ部4B5 は、該オイルパン本体41 の前記端壁23と一体であって、該端壁23の一部を構成している。複数のベアリングキャップ部4B1 〜4B5 の上面の中央部には、半円状の軸受下半部26がそれぞれ形成されており、これらの軸受下半部26は、前記シリンダブロック2の下部のクランクケース部に一体に形成される複数の半円状軸受上半部27と協働して、前記クランク軸9を回転自在に支持するクランク軸受孔28を構成している(図3参照)。
【0022】
図7に最も明瞭に示すように、オイルパン本体41 の下半部には、その底壁20、両側壁21,22、端壁23および複数のベアリングキャップ部4B1 〜4B5 の底面とにより、クランク軸9方向に一端が開放され、そのクランク軸9方向に連続する、洞穴状のオイルパン室Coが形成され、このオイルパン室Coは、オイルパン本体41 を一体に鋳造成形するときに、中子等の成形型の型抜きにより、クランク軸方向に連続する鋳抜き孔として成形され、オイルパン本体41 の底壁20および左右両側壁21,22の内面と、複数のベアリングキャップ部4B1 〜4B5 の底面は、クランク軸9と直交する断面が同形状に形成され、かつオイルパン本体41 の端壁23から開口端面24に沿って末広状に拡がる型抜き勾配が形成されている。
【0023】
なお、前記オイルパン室Coは、そのクランク軸方向と交叉する方向の両側の壁が開放されたトンネル状の鋳抜き孔として成形することもできる。
【0024】
前記複数のベアリングキャップ部4B1 〜4B5 の相隣り合うもの同士は、それぞれクランク軸9と直交する方向の左右両側において、左右バッフルプレート31,32により一体に橋架状に連結されており、これらのバッフルプレート31,32は、オイルパン4内の、クランク室Ccとオイルパン室Coとの連通部の一部を仕切るように、横方向に延びており、オイルパン室Co内の潤滑オイルの波立ちを抑制する。またクランク軸9の一方向回転(図2,3、矢印a方向)により潤滑オイルが跳ね上げられる側にあるバッフルプレートすなわち図5,6および10において、左側の複数のバッフルプレート31の内側縁部には、クランク室Cc側に向けて突出する補強壁33が一体に形成されており、これらの補強壁33は、前記左右バッフルプレート31,32と協働してベアリングキャップ部4B2 〜4B5 の剛性確保に寄与している。また前記補強壁33の長手方向の両端部には、それぞれ対をなしてリブ片34が一体に形成されており、これらのリブ片34は、クランク軸9の回転による、オイルパン4室の潤滑オイルの跳ね上がりを抑制するのに役立つ。
【0025】
図3,5に明瞭に示すように、ベアリングキャップ部4B1 〜4B5 には、その上面左右に、それぞれ上面に開放される凹部36,37が形成されるとともにそれらの凹部36に開口する、前記盲ねじ孔191 ,192 が形成されており、それらの盲ねじ孔191 ,192 に、前記通しボルト381 ,382 がねじ込まれる。
【0026】
また図3に示すように、ベアリングキャップ部4B1 〜4B5 の、クランク軸9の一方側の凹部36は、シリンダブロック2側の一方側の凹部39と協働して、給油路40を形成しており、この給油路40内の潤滑オイルはクランク9の軸受およびクランク軸9の一方側の前記ボルト通し孔71 ,171 と、通しボルト381 間に形成されるオイル通路43を通してエンジンの被潤滑部、すなわち動弁カム軸受け部やその他の動弁系部材に供給される。一方ベアリングキャップ部4B1 〜4B5 の、クランク軸の他方側の凹部37は、シリンダブロック2側の他方の凹部41と協働してオイルパン室Coに連通する戻し油路42を形成しており、この戻し油路42は、クランク軸9の他方側の前記ボルト通し孔72 ,172 と、通しボルト382 間のオイル通路44に連通されており、潤滑後のオイルをオイルパン室Coに導く。
【0027】
なお、図示されないが、シリンダヘッド3にはボルト通し孔171 ,172 に連通するオイル戻し通路が形成されている。
【0028】
図10に示すように、オイルパン本体41 の、ミッション取付部寄りの部分において、クランク軸9と直交する方向の一側には、オイルパン室Coとベアリングキャップ部4B1 〜4B5 とに跨がる位置に菱型状のスタータ取付座50が一体に成形され、ここにエンジンを始動するためのスタータ(図示せず)が取り付けられる。
【0029】
図2〜4に示すように、エンジン本体1の、吸気系部材Inの取付側において、オイルパン4の、ベアリングキャップ部4B1 〜4B5 とオイルパン室Coとの境界壁部の外面には、クランク軸9方向に間隔をあけて複数の肉厚なボス状の取付部51が外向きに一体に成形されており、これらの取付部51に、前記吸気系部材としてのインテークマニホールドInの下部が、ボルト等の固着具52により固着される。前記吸気系部材Inは、インテークマニホールドの外に、スロットルボデイ、吸気ダクト、吸気チャンバ、エアクリーナ等でもよい。
【0030】
なお、図2中のFuは、吸気系部材Inに取り付けられる、燃料噴射ノズルを備えた燃料供給ユニット、Exは、エンジン本体1の他側に取付られる排気系組立体、図1中のOpはオイルポンプである。
【0031】
ところでこの実施例のエンジンでは、エンジン本体1を構成するシリンダブロック2と、オイルパン4を一体に結合するのに、シリンダブロック2側からの複数の通しボルト381 ,382 を、前記オイルパン本体41 のベアリングキャップ部4B1 〜4B5 にねじ込むことにより行なうので、それらのベアリングキャップ部4B1 〜4B5 の下面には、下方に突出する部分がなく、これによりこのオイルパン本体41 を鋳造成形するに際して、前記ベアリングキャップ部4B1 〜4B5 の下方に、それらの並列方向に連続したオイルパン室Coを、クランク軸9方向に中子等の成形型の型抜きにより一挙に鋳抜き成形することができ、該オイルパン本体41 、特にそのオイルパン室Coの成形が容易になり、その成形コストの低減が可能になるばかりでなくオイルパン4自体の軽量化にも寄与し、さらにオイルパン室Coの容量確保がし易くなり、そのオイルパン4自体の小型化も可能になる。
【0032】
またオイルパン4の底壁20にボルト孔等の取付孔を開口する必要がないことにより、潤滑オイルの漏洩を防止するためのシール手段が不要であり、部品点数も少なくて済み、その軽量化、潤滑オイル容量の確保に有利である。さらにオイルパン4は、それ自体の必要な剛性が確保される。
【0033】
以上、本発明の一実施例について説明したが、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明の範囲内で種々の実施例が可能である。たとえば前記実施例では、四気筒直列型エンジンに本発明を実施した場合を説明したが、他の型式の単気筒または多気筒エンジンにも本発明を実施することができることは勿論であり、また前記実施例では、オイルパン室を一端開放の洞穴状に成形しているが、これを両端開放のトンネル状に成形してもよく、さらに前記実施例では、通しボルトはベアリングキャップ部の盲ねじ孔に締結されるが、前記通しボルトはベアリングキャップ部を貫通させてその下端にナットを螺着させるようにしてもよい。またオイルパン本体は、砂型鋳造、金型鋳造等従来公知の鋳造手段により成形される。
【0034】
【発明の効果】
以上のように本請求項1記載の発明によれば、シリンダブロックと、ベアリングキャップ一体型オイルパンとを一体に結合してなる車両用エンジンにおいて、シリンダブロック側より前記ベアリングキャップ部に連結ボルトを締結することにより、シリンダブロックと、ベアリングキャップ一体型オイルパンを一体に結合し、前記ベアリングキャップ部の底面と、オイルパンの内壁面とにより形成されるオイルパン室は、クランク軸方向からの成形型の型抜きにより、クランク軸方向に連続する鋳抜き孔として成形されるので、オイルパン、特にそのオイルパン室の成形がきわめて容易となり、その鋳造成形コストを大幅に低減することができ、その上オイルパン自体の軽量化を図ることができ、オイルパン室の容量確保も容易である。さらにオイルパンの底壁にに取付孔を開口する必要がないことにより、そのシール手段が不要であり、オイルパン自体の必要な剛性の確保が容易であるという効果を奏する。
【0035】
また本請求項2記載の発明によれば、前記請求項1記載のものにおいて、前記ベアリングキャップ一体型オイルパンのベアリングキャップ部には、盲孔が形成され、この盲孔に前記連結ボルトが締結されるので、前記効果に加えて、オイルパン室の上面となるベアリングキャップ部の下面を、その成形型の型抜きに好適な凹凸のない滑らかな面とすることができ、オイルパン室の、鋳抜き成形を一層容易にすることができる。
【0036】
さらに本請求項3記載の発明によれば、前記請求項1記載のものにおいて、前記連結ボルトは、前記シリンダブロックと、その上のシリンダヘッドを貫通して前記ベアリングキャップ一体型オイルパンのベアリングキャップ部に締結される通しボルトであることにより、前記効果に加えて、オイルパンの底壁に取付孔を設けたり、オイルパン室に連結ボルトを貫通させずに、シリンダブロック、シリンダヘッドおよびベアリングキャップ部一体型オイルパンの三者を、シリンダヘッドの上方から堅固に締結することができる。
【0037】
さらに本請求項4記載の発明によれば、前記請求項1記載のものにおいて、相隣合う、前記ベアリングキャップ部間は、クランク室とオイルパン室とを仕切るバッフルプレートおよびクランク軸方向に延びる補強壁により一体に結合されていることにより、前記効果に加えてオイルパン、特にそのベアリングキャップ部の剛性を大幅に高めることができるとともにオイルパン室内の潤滑オイルのクランク室への跳ね上がりを抑制することができる。
【0038】
さらにまた本請求項5記載の発明によれば、前記請求項1記載のものにおいて、前記ベアリングキャップ一体型オイルパンの、ベアリングキャップ部が連結される壁面の外面には、吸気系部材を取り付けるための肉厚の取付部が一体に形成されるので、前記効果に加えて吸気系部材の支持剛性が向上するとともにオイルパン自体およびベアリングキャップ部の剛性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの一部破断側面図
【図2】エンジンの一部破断正面図
【図3】図1の、3−3線に沿うエンジンの縦断面図
【図4】図2の4−4線に沿うエンジンの部分側面図
【図5】ベアリングキャップ一体型オイルパンの斜視図
【図6】ベアリングキャップ一体型オイルパンの平面図
【図7】図6の7−7線に沿うベアリングキャップ一体型オイルパンの縦断面図
【図8】図6の8−8線に沿うベアリングキャップ一体型オイルパンの端面図
【図9】図6の9−9線に沿うベアリングキャップ一体型オイルパンの縦断面図
【図10】図6の10−10線に沿うベアリングキャップ一体型オイルパンの縦断面図
【図11】図6の11−11線に沿うベアリングキャップ一体型オイルパンの部分縦断面図
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・エンジン本体
2・・・・・・・・・・・シリンダブロック
3・・・・・・・・・・・シリンダヘッド
4・・・・・・・・・・・オイルパン
4B1 〜4B5 ・・・・・ベアリングキャップ部
191 ,192 ・・・・・盲孔(盲ねじ孔)
31,32・・・・・・・バッフルプレート部
33・・・・・・・・・・補強壁
381 ,382 ・・・・・連結ボルト(通しボルト)
51・・・・・・・・・・取付部(吸気系部材)
Cc・・・・・・・・・・クランク室
Co・・・・・・・・・・オイルパン室
In・・・・・・・・・・吸気系部材

Claims (5)

  1. シリンダブロック(2)に、複数のベアリングキャップ部(4B1 〜4B5 )を一体に形成した、ベアリングキャップ一体型オイルパン(4)を一体に結合してなる、エンジン本体(1)を備えてなる車両用エンジンにおいて、
    前記シリンダブロック(2)側より前記ベアリングキャップ部(4B1 〜4B5 )に連結ボルト(381 ,382 )を連結することにより、シリンダブロック(2)と、ベアリングキャップ一体型オイルパン(4)を一体に結合し、前記ベアリングキャップ部(4B1 〜4B5 )の底面と、前記オイルパン(4)の内壁面とにより形成されるオイルパン室(Co)は、クランク軸方向からの成形型の型抜きにより、クランク軸方向に連続する鋳抜き孔として成形されることを特徴とする、車両用エンジン。
  2. 前記ベアリングキャップ一体型オイルパン(4)のベアリングキャップ部(4B1 〜4B5 )には、盲孔(191 ,192 )が形成され、この盲孔(191 ,192 )に前記連結ボルト(381 ,382 )が締結されることを特徴とする、前記請求項1記載の車両用エンジン。
  3. 前記連結ボルト(381 ,382 )は、前記シリンダブロック(2)と、その上のシリンダヘッド(3)を貫通して前記ベアリングキャップ一体型オイルパン(4)のベアリングキャップ部(4B1 〜4B5 )に締結される通しボルトであることを特徴とする、前記請求項1記載の車両用エンジン。
  4. 相隣合う、前記ベアリングキャップ部(4B1 〜4B5 )間は、クランク室(Cc)とオイルパン室(Co)とを仕切るバッフルプレート(31,32)およびクランク軸方向に延びる補強壁(33)により一体に結合されていることを特徴とする、前記請求項1記載の車両用エンジン。
  5. 前記ベアリングキャップ一体型オイルパン(4)の、ベアリングキャップ部(4B1 〜4B5 )が連結される壁面の外面には、吸気系部材(In)を取り付けるための肉厚の取付部(51)が一体に形成されることを特徴とする、前記請求項1記載の車両用エンジン。
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