JPH10122041A - 車両用エンジン - Google Patents

車両用エンジン

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JPH10122041A
JPH10122041A JP27331996A JP27331996A JPH10122041A JP H10122041 A JPH10122041 A JP H10122041A JP 27331996 A JP27331996 A JP 27331996A JP 27331996 A JP27331996 A JP 27331996A JP H10122041 A JPH10122041 A JP H10122041A
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oil pan
bearing cap
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cylinder block
crankshaft
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重一 田中
Takashi Taguchi
隆 田口
Shigemasa Kajiwara
滋正 梶原
Masafumi Murata
雅史 村田
Atsushi Iwamoto
淳 岩本
Toshiya Sonoda
俊也 園田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリンダブロックに、ベアリングキャップ一
体型オイルパンを一体に結合したエンジン本体を備えた
車両用エンジンにおいて、そのオイルパンを低コストで
簡単に鋳造成形でき、かつその軽量化、小型化、剛性向
上を図ることができる。 【構成】 シリンダブロック2側より、オイルパン4の
ベアリングキャップ部4B1 〜4B5 に通しボルト38
1 ,382 を締結して、シリンダブロック2とベアリン
グキャップ部一体型オイルパン4とを一体に結合し、そ
のオイルパン4のオイルパン室Coを、クランク軸方向
からの型抜きにより鋳抜き成形する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン、主とし
て車両用エンジンにおいて、そのシリンダブロックに、
ベアリングキャップ部を一体に形成したオイルパンを一
体に連結してなるものの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来自動車用のエンジンにおいて、シリ
ンダブロックのクランク室側の端面に、クランク軸を支
持するための複数のベアリングキャップ部を一体に形成
したオイルパンを連結ボルトにより結合したものは公知
である(特公昭59−50864号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで前記従来のエ
ンジンブロックでは、 .オイルパンは、その底壁のボルト孔を貫通した連結
ボルトによりシリンダブロックに締結されるので、その
オイルパンの底面に開けたボルト孔に対して何らかのシ
ール手段を設ける必要があり、部品点数が増加する。
【0004】.前記ボルト孔の開口により、オイルパ
ン自体の剛性低下を招く。
【0005】.複数のベアリングキャップは、オイル
パンの底壁まで延びて、その底壁に一体に結合されてい
るので、オイルパンの重量増を招く。
【0006】.オイルパン自体の構造が複雑となり、
これを鋳造成形する際の成形型が複雑になり、製造コス
トが嵩む。
【0007】等の課題がある。
【0008】本発明はかかる実情に鑑みてなされたもの
で、前記課題をすべて解決した、新規な車両用エンジン
を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
本請求項1記載の発明は、シリンダブロックに、複数の
ベアリングキャップ部を一体に形成した、ベアリングキ
ャップ一体型オイルパンを一体に結合してなる、エンジ
ン本体を備えてなる車両用エンジンにおいて、前記シリ
ンダブロック側より前記ベアリングキャップ部に連結ボ
ルトを締結することにより、シリンダブロックと、ベア
リングキャップ一体型オイルパンを一体に結合し、前記
ベアリングキャップ部の底面と、オイルパンの内壁面と
により形成されるオイルパン室は、クランク軸方向から
の成形型の型抜きにより、クランク軸方向に連続する鋳
抜き孔として成形されることを特徴としており、これに
より、前記オイルパンの鋳造成形が容易となる上にその
軽量化、小型化ができ、さらにオイルパン室の容量確保
が容易である。さらにオイルパンにボルト孔等の取付孔
を穿設しないで済むことにより、その取付孔のシール手
段が不要であり、構造が複雑にならず、オイルパン自体
の剛性確保が容易となる。
【0010】また前記目的達成のため本請求項2記載の
発明は、前記請求項1記載のものににおいて、前記ベア
リングキャップ一体型オイルパンのベアリングキャップ
部には、盲孔が形成され、この盲孔に前記連結ボルトが
締結されることを特徴としており、これによりベアリン
グキャップ部下方のオイルパン室の鋳抜き成形が一層容
易になる。
【0011】また前記目的達成のため本請求項3記載の
発明によれば、前記請求項1記載のものにおいて、前記
連結ボルトは、前記シリンダブロックと、その上のシリ
ンダヘッドを貫通して前記ベアリングキャップ一体型オ
イルパンのベアリングキャップ部に締結される通しボル
トであることを特徴としており、これによりベアリング
キャップ部の下方にオイルパン室を鋳抜き成形すること
を可能にしながら、シリンダブロック、シリンダヘッド
およびベアリングキャップ部一体型オイルパンの三者
を、そのシリンダヘッドの上方から通しボルトにより一
体に締結することができる。
【0012】さらに前記目的達成のため本請求項4記載
の発明によれば、前記請求項1記載のものにおて、相隣
合う、前記ベアリングキャップ部間は、クランク室とオ
イルパン室とを仕切るバッフルプレートおよびクランク
軸方向に延びる補強壁により一体に結合されていること
を特徴としており、これによりオイルパン、特にそのベ
アリングキャップ部の剛性を一層高めることができ、さ
らにオイルパン室内の潤滑オイルのクランク室側への跳
ね上げを抑制することができる。
【0013】さらにまた前記目的達成のため本請求項5
記載の発明によれば、前記請求項1記載のものにおい
て、前記ベアリングキャップ一体型オイルパンの、ベア
リングキャップ部が連結される壁面の外面には、吸気系
部材を取り付けるための肉厚の取付部が一体に形成され
ることを特徴としており、これにより吸気系部材の支持
剛性およびベアリングキャップ部一体型オイルパン自体
の剛性が一層向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0015】この実施例は、本発明を直列四気筒の四サ
イクルエンジンに実施した場合の実施例であって、図1
は、エンジンの一部破断側面図、図2は、エンジンの一
部破断正面図、図3は、図1の3−3線に沿うエンジン
の縦断面図、図4は、図2の4−4線に沿うエンジンの
部分側面図、図5は、ベアリングキャップ一体型オイル
パンの斜視図、図6は、ベアリングキャップ一体型オイ
ルパンの平面図、図7は、図6の7−7線に沿うベアリ
ングキャップ一体型オイルパンの縦断面図、図8は、図
6の8−8線に沿うベアリングキャップ一体型オイルパ
ンの端面図、図9は、図6の9−9線に沿うベアリング
キャップ一体型オイルパンの縦断面図、図10は、図6
の10−10線に沿うベアリングキャップ一体型オイル
パンの縦断面図、図11は、図6の11−11線に沿う
ベアリングキャップ一体型オイルパンの部分縦断面図で
ある。
【0016】直列四サイクルエンジンEのエンジン本体
1は、シリンダブロック2と、そのデッキ面上にガスケ
ットを挟んで連結ボルトにより結合されるシリンダヘッ
ド3と、前記シリンダブロック2のクランクケース側端
面にパッキンを挟んで同じく連結ボルトにより結合され
る、後に詳述するベアリングキャップ一体型オイルパン
(以下単にオイルパンという)4とより構成されてい
る。
【0017】図3に明瞭に示すように、シリンダブロッ
ク2およびシリンダヘッド3の幅方向前後すなわちクラ
ンク軸方向両側には、それぞれ互いに一致する複数のボ
ルト通し孔71 ,171 ;72 ,172 がそれぞれクラ
ンク軸方向に並んで設けら、前記シリンダヘッド3、シ
リンダブロック2およびオイルパン4の三者は、シリン
ダヘッド3側から前記ボルト通し孔71 ,171
2 ,172 を貫通してオイルパン4の複数のベアリン
グキャップ部4B1 〜4B5 に形成した盲ねじ孔1
1 ,192 にねじ込まれる、複数の通しボルト3
1 ,382 により一体に結合される。
【0018】前記シリンダブロック2には、直列に並ぶ
四つのシリンダボア5およびそれらを取り囲む水ジャケ
ット6が形成され、さらにその水ジャケット6の外側に
は、複数の前記ボルト通し孔71 ,72 が設けられる。
前記四つのシリンダボア5内にピストン8がそれぞれ摺
動自在に嵌合され、またシリンダブロック2の、クラン
クケース側端面と、前記オイルパン4の複数のベアリン
グキャップ部4B1 〜4B5 間にはクランク軸9が回転
自在に支持され、このクランク軸9のクランクピンと、
前記ピストン8のピストンピン間にはそれぞれコンロッ
ド10が連接される。また前記シリンダヘッド3には、
動弁カム軸11が回転自在に支持されており、この動弁
カム軸11の一端と、前記クランク軸9の一端との間に
は、チエンおよびスプロケットよりなる伝動機構12が
連結されており、クランク軸9の回転は、この伝動機構
12を介して1/2の減速比をもって前記動弁カム軸1
1に伝達される。またこの伝動機構12は、シリンダブ
ロック2の一端面に固着される、伝動ケース13により
覆われており、この伝動ケース13の一部は、後に詳述
するように、オイルパン4の一部を構成している。
【0019】またシリンダヘッド3には、通常のように
吸、排気弁14,15と、前記動弁カム軸11とを連接
して、それらを所定のタイミングをもって開閉作動す
る、従来公知の動弁機構16が設けられる。また動弁カ
ム軸11の左右両側には、前記シリンダブロック2側の
ボルト挿通孔71 ,72 と一致する複数のボルト挿通孔
171 ,172 がクランク軸9方向に並んで設けられ
る。さらにシリンダヘッド3の上面には、前記動弁機構
16を被覆するヘッドカバー18がパッキンを介して固
着される。
【0020】次にこの発明の主要部である前記オイルパ
ン4の構造を、主に図5〜11を参照して説明するに、
このオイルパン4は、その主体部であるオイルパン本体
1が、Fe、Al合金等の金属材料により一体に鋳造
成形される。このオイルパン本体41 は、シリンダブロ
ック2の下面に複数の連結ボルト35により一体に結合
されるものであり、図5,6に示すように底壁20、
左、右側壁21,22および端壁23とより形成されて
おり、このオイルパン本体41 の、前記伝動機構12側
の一端面が開放されており、この開放端面24は、そこ
に複数のボルト孔25が設けられていて、前記シリンダ
ブロック2の一端面30(図4参照)と同一面となって
おり、それらの面24,30に、前記伝動ケース13が
複数の連結ボルト29により固着され、オイルパン本体
1 の開放端面24は前記伝動ケース13の下部により
被覆され、この伝動ケース13の下部がオイルパン4の
一部を構成しており、これによりオイルパン4は、オイ
ルパン本体41 と、伝動ケース13の一部とにより構成
される。
【0021】前記オイルパン本体41 内には、そのクラ
ンク軸9方向に略等間隔を存して、そのクランク軸9と
直交する方向に複数のベアリングキャップ部4B1 〜4
5が一体に形成されており、これらのベアリングキャ
ップ部4B1 〜4B5 は、何れもクランク軸9に対して
垂直な壁体により構成されていて、それらの左右両側端
は、前記左、右側壁21,22にそれぞれ一体に連続さ
れている。図7に示すように、オイルパン本体41 の一
方の最外側(ミッション取付側)のベアリングキャップ
部4B5 は、該オイルパン本体41 の前記端壁23と一
体であって、該端壁23の一部を構成している。複数の
ベアリングキャップ部4B1 〜4B5 の上面の中央部に
は、半円状の軸受下半部26がそれぞれ形成されてお
り、これらの軸受下半部26は、前記シリンダブロック
2の下部のクランクケース部に一体に形成される複数の
半円状軸受上半部27と協働して、前記クランク軸9を
回転自在に支持するクランク軸受孔28を構成している
(図3参照)。
【0022】図7に最も明瞭に示すように、オイルパン
本体41 の下半部には、その底壁20、両側壁21,2
2、端壁23および複数のベアリングキャップ部4B1
〜4B5 の底面とにより、クランク軸9方向に一端が開
放され、そのクランク軸9方向に連続する、洞穴状のオ
イルパン室Coが形成され、このオイルパン室Coは、
オイルパン本体41 を一体に鋳造成形するときに、中子
等の成形型の型抜きにより、クランク軸方向に連続する
鋳抜き孔として成形され、オイルパン本体41の底壁2
0および左右両側壁21,22の内面と、複数のベアリ
ングキャップ部4B1 〜4B5 の底面は、クランク軸9
と直交する断面が同形状に形成され、かつオイルパン本
体41 の端壁23から開口端面24に沿って末広状に拡
がる型抜き勾配が形成されている。
【0023】なお、前記オイルパン室Coは、そのクラ
ンク軸方向と交叉する方向の両側の壁が開放されたトン
ネル状の鋳抜き孔として成形することもできる。
【0024】前記複数のベアリングキャップ部4B1
4B5 の相隣り合うもの同士は、それぞれクランク軸9
と直交する方向の左右両側において、左右バッフルプレ
ート31,32により一体に橋架状に連結されており、
これらのバッフルプレート31,32は、オイルパン4
内の、クランク室Ccとオイルパン室Coとの連通部の
一部を仕切るように、横方向に延びており、オイルパン
室Co内の潤滑オイルの波立ちを抑制する。またクラン
ク軸9の一方向回転(図2,3、矢印a方向)により潤
滑オイルが跳ね上げられる側にあるバッフルプレートす
なわち図5,6および10において、左側の複数のバッ
フルプレート31の内側縁部には、クランク室Cc側に
向けて突出する補強壁33が一体に形成されており、こ
れらの補強壁33は、前記左右バッフルプレート31,
32と協働してベアリングキャップ部4B2 〜4B5
剛性確保に寄与している。また前記補強壁33の長手方
向の両端部には、それぞれ対をなしてリブ片34が一体
に形成されており、これらのリブ片34は、クランク軸
9の回転による、オイルパン4室の潤滑オイルの跳ね上
がりを抑制するのに役立つ。
【0025】図3,5に明瞭に示すように、ベアリング
キャップ部4B1 〜4B5 には、その上面左右に、それ
ぞれ上面に開放される凹部36,37が形成されるとと
もにそれらの凹部36に開口する、前記盲ねじ孔1
1 ,192 が形成されており、それらの盲ねじ孔19
1 ,192 に、前記通しボルト381 ,382 がねじ込
まれる。
【0026】また図3に示すように、ベアリングキャッ
プ部4B1 〜4B5 の、クランク軸9の一方側の凹部3
6は、シリンダブロック2側の一方側の凹部39と協働
して、給油路40を形成しており、この給油路40内の
潤滑オイルはクランク9の軸受およびクランク軸9の一
方側の前記ボルト通し孔71 ,171 と、通しボルト3
1 間に形成されるオイル通路43を通してエンジンの
被潤滑部、すなわち動弁カム軸受け部やその他の動弁系
部材に供給される。一方ベアリングキャップ部4B1
4B5 の、クランク軸の他方側の凹部37は、シリンダ
ブロック2側の他方の凹部41と協働してオイルパン室
Coに連通する戻し油路42を形成しており、この戻し
油路42は、クランク軸9の他方側の前記ボルト通し孔
2 ,172 と、通しボルト382 間のオイル通路44
に連通されており、潤滑後のオイルをオイルパン室Co
に導く。
【0027】なお、図示されないが、シリンダヘッド3
にはボルト通し孔171 ,172 に連通するオイル戻し
通路が形成されている。
【0028】図10に示すように、オイルパン本体41
の、ミッション取付部寄りの部分において、クランク軸
9と直交する方向の一側には、オイルパン室Coとベア
リングキャップ部4B1 〜4B5 とに跨がる位置に菱型
状のスタータ取付座50が一体に成形され、ここにエン
ジンを始動するためのスタータ(図示せず)が取り付け
られる。
【0029】図2〜4に示すように、エンジン本体1
の、吸気系部材Inの取付側において、オイルパン4
の、ベアリングキャップ部4B1 〜4B5 とオイルパン
室Coとの境界壁部の外面には、クランク軸9方向に間
隔をあけて複数の肉厚なボス状の取付部51が外向きに
一体に成形されており、これらの取付部51に、前記吸
気系部材としてのインテークマニホールドInの下部
が、ボルト等の固着具52により固着される。前記吸気
系部材Inは、インテークマニホールドの外に、スロッ
トルボデイ、吸気ダクト、吸気チャンバ、エアクリーナ
等でもよい。
【0030】なお、図2中のFuは、吸気系部材Inに
取り付けられる、燃料噴射ノズルを備えた燃料供給ユニ
ット、Exは、エンジン本体1の他側に取付られる排気
系組立体、図1中のOpはオイルポンプである。
【0031】ところでこの実施例のエンジンでは、エン
ジン本体1を構成するシリンダブロック2と、オイルパ
ン4を一体に結合するのに、シリンダブロック2側から
の複数の通しボルト381 ,382 を、前記オイルパン
本体41 のベアリングキャップ部4B1 〜4B5 にねじ
込むことにより行なうので、それらのベアリングキャッ
プ部4B1 〜4B5 の下面には、下方に突出する部分が
なく、これによりこのオイルパン本体41 を鋳造成形す
るに際して、前記ベアリングキャップ部4B1〜4B5
の下方に、それらの並列方向に連続したオイルパン室C
oを、クランク軸9方向に中子等の成形型の型抜きによ
り一挙に鋳抜き成形することができ、該オイルパン本体
1 、特にそのオイルパン室Coの成形が容易になり、
その成形コストの低減が可能になるばかりでなくオイル
パン4自体の軽量化にも寄与し、さらにオイルパン室C
oの容量確保がし易くなり、そのオイルパン4自体の小
型化も可能になる。
【0032】またオイルパン4の底壁20にボルト孔等
の取付孔を開口する必要がないことにより、潤滑オイル
の漏洩を防止するためのシール手段が不要であり、部品
点数も少なくて済み、その軽量化、潤滑オイル容量の確
保に有利である。さらにオイルパン4は、それ自体の必
要な剛性が確保される。
【0033】以上、本発明の一実施例について説明した
が、本発明はその実施例に限定されることなく、本発明
の範囲内で種々の実施例が可能である。たとえば前記実
施例では、四気筒直列型エンジンに本発明を実施した場
合を説明したが、他の型式の単気筒または多気筒エンジ
ンにも本発明を実施することができることは勿論であ
り、また前記実施例では、オイルパン室を一端開放の洞
穴状に成形しているが、これを両端開放のトンネル状に
成形してもよく、さらに前記実施例では、通しボルトは
ベアリングキャップ部の盲ねじ孔に締結されるが、前記
通しボルトはベアリングキャップ部を貫通させてその下
端にナットを螺着させるようにしてもよい。またオイル
パン本体は、砂型鋳造、金型鋳造等従来公知の鋳造手段
により成形される。
【0034】
【発明の効果】以上のように本請求項1記載の発明によ
れば、シリンダブロックと、ベアリングキャップ一体型
オイルパンとを一体に結合してなる車両用エンジンにお
いて、シリンダブロック側より前記ベアリングキャップ
部に連結ボルトを締結することにより、シリンダブロッ
クと、ベアリングキャップ一体型オイルパンを一体に結
合し、前記ベアリングキャップ部の底面と、オイルパン
の内壁面とにより形成されるオイルパン室は、クランク
軸方向からの成形型の型抜きにより、クランク軸方向に
連続する鋳抜き孔として成形されるので、オイルパン、
特にそのオイルパン室の成形がきわめて容易となり、そ
の鋳造成形コストを大幅に低減することができ、その上
オイルパン自体の軽量化を図ることができ、オイルパン
室の容量確保も容易である。さらにオイルパンの底壁に
に取付孔を開口する必要がないことにより、そのシール
手段が不要であり、オイルパン自体の必要な剛性の確保
が容易であるという効果を奏する。
【0035】また本請求項2記載の発明によれば、前記
請求項1記載のものにおいて、前記ベアリングキャップ
一体型オイルパンのベアリングキャップ部には、盲孔が
形成され、この盲孔に前記連結ボルトが締結されるの
で、前記効果に加えて、オイルパン室の上面となるベア
リングキャップ部の下面を、その成形型の型抜きに好適
な凹凸のない滑らかな面とすることができ、オイルパン
室の、鋳抜き成形を一層容易にすることができる。
【0036】さらに本請求項3記載の発明によれば、前
記請求項1記載のものにおいて、前記連結ボルトは、前
記シリンダブロックと、その上のシリンダヘッドを貫通
して前記ベアリングキャップ一体型オイルパンのベアリ
ングキャップ部に締結される通しボルトであることによ
り、前記効果に加えて、オイルパンの底壁に取付孔を設
けたり、オイルパン室に連結ボルトを貫通させずに、シ
リンダブロック、シリンダヘッドおよびベアリングキャ
ップ部一体型オイルパンの三者を、シリンダヘッドの上
方から堅固に締結することができる。
【0037】さらに本請求項4記載の発明によれば、前
記請求項1記載のものにおいて、相隣合う、前記ベアリ
ングキャップ部間は、クランク室とオイルパン室とを仕
切るバッフルプレートおよびクランク軸方向に延びる補
強壁により一体に結合されていることにより、前記効果
に加えてオイルパン、特にそのベアリングキャップ部の
剛性を大幅に高めることができるとともにオイルパン室
内の潤滑オイルのクランク室への跳ね上がりを抑制する
ことができる。
【0038】さらにまた本請求項5記載の発明によれ
ば、前記請求項1記載のものにおいて、前記ベアリング
キャップ一体型オイルパンの、ベアリングキャップ部が
連結される壁面の外面には、吸気系部材を取り付けるた
めの肉厚の取付部が一体に形成されるので、前記効果に
加えて吸気系部材の支持剛性が向上するとともにオイル
パン自体およびベアリングキャップ部の剛性を一層向上
させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】エンジンの一部破断側面図
【図2】エンジンの一部破断正面図
【図3】図1の、3−3線に沿うエンジンの縦断面図
【図4】図2の4−4線に沿うエンジンの部分側面図
【図5】ベアリングキャップ一体型オイルパンの斜視図
【図6】ベアリングキャップ一体型オイルパンの平面図
【図7】図6の7−7線に沿うベアリングキャップ一体
型オイルパンの縦断面図
【図8】図6の8−8線に沿うベアリングキャップ一体
型オイルパンの端面図
【図9】図6の9−9線に沿うベアリングキャップ一体
型オイルパンの縦断面図
【図10】図6の10−10線に沿うベアリングキャッ
プ一体型オイルパンの縦断面図
【図11】図6の11−11線に沿うベアリングキャッ
プ一体型オイルパンの部分縦断面図
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・エンジン本体 2・・・・・・・・・・・シリンダブロック 3・・・・・・・・・・・シリンダヘッド 4・・・・・・・・・・・オイルパン 4B1 〜4B5 ・・・・・ベアリングキャップ部 191 ,192 ・・・・・盲孔(盲ねじ孔) 31,32・・・・・・・バッフルプレート部 33・・・・・・・・・・補強壁 381 ,382 ・・・・・連結ボルト(通しボルト) 51・・・・・・・・・・取付部(吸気系部材) Cc・・・・・・・・・・クランク室 Co・・・・・・・・・・オイルパン室 In・・・・・・・・・・吸気系部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 村田 雅史 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 岩本 淳 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内 (72)発明者 園田 俊也 埼玉県和光市中央1丁目4番1号 株式会 社本田技術研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダブロック(2)に、複数のベア
    リングキャップ部(4B1 〜4B5 )を一体に形成し
    た、ベアリングキャップ一体型オイルパン(4)を一体
    に結合してなる、エンジン本体(1)を備えてなる車両
    用エンジンにおいて、 前記シリンダブロック(2)側より前記ベアリングキャ
    ップ部(4B1 〜4B 5 )に連結ボルト(381 ,38
    2 )を連結することにより、シリンダブロック(2)
    と、ベアリングキャップ一体型オイルパン(4)を一体
    に結合し、前記ベアリングキャップ部(4B1 〜4
    5 )の底面と、前記オイルパン(4)の内壁面とによ
    り形成されるオイルパン室(Co)は、クランク軸方向
    からの成形型の型抜きにより、クランク軸方向に連続す
    る鋳抜き孔として成形されることを特徴とする、車両用
    エンジン。
  2. 【請求項2】 前記ベアリングキャップ一体型オイルパ
    ン(4)のベアリングキャップ部(4B1 〜4B5 )に
    は、盲孔(191 ,192 )が形成され、この盲孔(1
    1 ,192 )に前記連結ボルト(381 ,382 )が
    締結されることを特徴とする、前記請求項1記載の車両
    用エンジン。
  3. 【請求項3】 前記連結ボルト(381 ,382 )は、
    前記シリンダブロック(2)と、その上のシリンダヘッ
    ド(3)を貫通して前記ベアリングキャップ一体型オイ
    ルパン(4)のベアリングキャップ部(4B1 〜4
    5 )に締結される通しボルトであることを特徴とす
    る、前記請求項1記載の車両用エンジン。
  4. 【請求項4】 相隣合う、前記ベアリングキャップ部
    (4B1 〜4B5 )間は、クランク室(Cc)とオイル
    パン室(Co)とを仕切るバッフルプレート(31,3
    2)およびクランク軸方向に延びる補強壁(33)によ
    り一体に結合されていることを特徴とする、前記請求項
    1記載の車両用エンジン。
  5. 【請求項5】 前記ベアリングキャップ一体型オイルパ
    ン(4)の、ベアリングキャップ部(4B1 〜4B5
    が連結される壁面の外面には、吸気系部材(In)を取
    り付けるための肉厚の取付部(51)が一体に形成され
    ることを特徴とする、前記請求項1記載の車両用エンジ
    ン。
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CN109630306A (zh) * 2018-12-26 2019-04-16 丰疆智慧农业股份有限公司 发动机缸体及其组装方法

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