JPH0642541B2 - ショットキバリア半導体装置 - Google Patents
ショットキバリア半導体装置Info
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- JPH0642541B2 JPH0642541B2 JP63098214A JP9821488A JPH0642541B2 JP H0642541 B2 JPH0642541 B2 JP H0642541B2 JP 63098214 A JP63098214 A JP 63098214A JP 9821488 A JP9821488 A JP 9821488A JP H0642541 B2 JPH0642541 B2 JP H0642541B2
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- barrier
- electrode
- schottky barrier
- schottky
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、半導体装置、特に逆サージ耐量が大きく且つ
半導体領域にバリア電極を強固に固着できるショットキ
バリア半導体装置に関するものである。
半導体領域にバリア電極を強固に固着できるショットキ
バリア半導体装置に関するものである。
従来の技術 良好な高速応答性(高速スイッチング特性)及び低電力
損失等の利点を生かして、ショットキバリアダイオード
は、高周波整流回路等に広く利用されている。しかし、
pn接合ダイオードと比較したとき、ショットキバリア
ダイオードは、逆サージ耐量が低い欠点がある。すなわ
ち、降伏電圧を越える逆サージ電圧が印加されたときに
発生する逆サージ電流がショットキバリアの周縁に集中
する傾向が著しいため、ショットキバリアの周縁近傍が
過度に発熱して破壊に至り易い。一方、Ti(チタ
ン)、Cr(クロム)等の極薄の薄層を介してAl(ア
ルミニウム)層等を形成したバリア電極構造が知られて
いる。Ti、Cr等の極薄の薄層がショットキバリアの
形成にどのように関与しているかは明らかではないが、
形成されるショットキバリアはAl等のバリア金属単独
によるものに近い。この構造ではTiやCrが半導体表
面に対しなじみ易い金属であるため、安定な特性のショ
ットキバリアが形成されるとともに、バリア金属の接着
強度が著しく向上し、高信頼性のショットキバリア半導
体装置を提供できる。
損失等の利点を生かして、ショットキバリアダイオード
は、高周波整流回路等に広く利用されている。しかし、
pn接合ダイオードと比較したとき、ショットキバリア
ダイオードは、逆サージ耐量が低い欠点がある。すなわ
ち、降伏電圧を越える逆サージ電圧が印加されたときに
発生する逆サージ電流がショットキバリアの周縁に集中
する傾向が著しいため、ショットキバリアの周縁近傍が
過度に発熱して破壊に至り易い。一方、Ti(チタ
ン)、Cr(クロム)等の極薄の薄層を介してAl(ア
ルミニウム)層等を形成したバリア電極構造が知られて
いる。Ti、Cr等の極薄の薄層がショットキバリアの
形成にどのように関与しているかは明らかではないが、
形成されるショットキバリアはAl等のバリア金属単独
によるものに近い。この構造ではTiやCrが半導体表
面に対しなじみ易い金属であるため、安定な特性のショ
ットキバリアが形成されるとともに、バリア金属の接着
強度が著しく向上し、高信頼性のショットキバリア半導
体装置を提供できる。
発明が解決しようとする課題 しかし、TiやCr等の極薄の薄層を介在させることは
逆サージ耐量の向上とは実質的に無関係であり、別に逆
サージ耐量を向上すべき課題を別途達成する必要があ
る。
逆サージ耐量の向上とは実質的に無関係であり、別に逆
サージ耐量を向上すべき課題を別途達成する必要があ
る。
そこで本発明は、半導体領域にバリア電極を強固に固着
でき且つ逆サージ耐量の向上したショットキバリア半導
体装置を提供することを目的とする。特に、本発明の目
的は、TiやCr等の極薄の薄層を介在させてAl層等
を形成したバリア電極構造を備えたショットキバリア半
導体装置の逆サージ耐量向上を達成することにある。
でき且つ逆サージ耐量の向上したショットキバリア半導
体装置を提供することを目的とする。特に、本発明の目
的は、TiやCr等の極薄の薄層を介在させてAl層等
を形成したバリア電極構造を備えたショットキバリア半
導体装置の逆サージ耐量向上を達成することにある。
課題を解決するための手段 本発明によるショットキバリア半導体装置は、半導体領
域と、半導体領域上に形成され且つ半導体領域との間に
ショットキバリアを形成するバリア電極とを備えてい
る。バリア電極は、半導体領域上に形成され且つ半導体
領域との間にショットキバリアを形成できる第1のバリ
ア電極と、第1のバリア電極の上に隣接して形成され且
つ半導体領域との間に第1のバリア電極のショットキバ
リアのバリアハイトとは異なるバリアハイトのショット
キバリアを形成できる第2のバリア電極とを有する。第
1のバリア電極は、半導体領域の主面上に間隙をもって
形成された肉厚部と、肉厚部を覆って半導体領域の主面
上に連続的に形成された肉薄部とを有する。半導体領域
と直接接触する肉厚部の接合領域では第1のバリア電極
に支配される大きさのバリアハイトを有するショットキ
バリアが生成される。半導体領域と直接接触する肉薄部
の接合領域では第2のバリア電極に支配される大きさの
バリアハイトを有するショットキバリアが生成される。
バリアハイトが変化する複数の接合領域が半導体領域の
主面の中央部に設けられる。
域と、半導体領域上に形成され且つ半導体領域との間に
ショットキバリアを形成するバリア電極とを備えてい
る。バリア電極は、半導体領域上に形成され且つ半導体
領域との間にショットキバリアを形成できる第1のバリ
ア電極と、第1のバリア電極の上に隣接して形成され且
つ半導体領域との間に第1のバリア電極のショットキバ
リアのバリアハイトとは異なるバリアハイトのショット
キバリアを形成できる第2のバリア電極とを有する。第
1のバリア電極は、半導体領域の主面上に間隙をもって
形成された肉厚部と、肉厚部を覆って半導体領域の主面
上に連続的に形成された肉薄部とを有する。半導体領域
と直接接触する肉厚部の接合領域では第1のバリア電極
に支配される大きさのバリアハイトを有するショットキ
バリアが生成される。半導体領域と直接接触する肉薄部
の接合領域では第2のバリア電極に支配される大きさの
バリアハイトを有するショットキバリアが生成される。
バリアハイトが変化する複数の接合領域が半導体領域の
主面の中央部に設けられる。
作用 半導体領域の主面の中央部にバリアハイトが変化する複
数の接合領域が設けられる。逆サージ電極はバリアハイ
トの小さい部分の周辺に集中して流れるから、ショット
キバリアの周辺部に限定されず中央部においても、バリ
アハイトの小さい複数の接合領域に逆サージ電流が分散
して流れる。また、ショットキバリアの周辺部にのみバ
リアハイトの小さい接合領域を有する従来のショットキ
バリア半導体装置に比べて、バリアハイトの小さい接合
領域の面積を著しく増加できるから、逆サージ電流を分
散させて、熱破壊を抑制することができる。更に、肉厚
部を覆って半導体領域の主面と第2バリア電極との間に
第1のバリア電極の肉薄部を連続的に形成するので、シ
ョットキバリアの特性が安定するとともに、バリア電極
の良好な接着性が得られる。
数の接合領域が設けられる。逆サージ電極はバリアハイ
トの小さい部分の周辺に集中して流れるから、ショット
キバリアの周辺部に限定されず中央部においても、バリ
アハイトの小さい複数の接合領域に逆サージ電流が分散
して流れる。また、ショットキバリアの周辺部にのみバ
リアハイトの小さい接合領域を有する従来のショットキ
バリア半導体装置に比べて、バリアハイトの小さい接合
領域の面積を著しく増加できるから、逆サージ電流を分
散させて、熱破壊を抑制することができる。更に、肉厚
部を覆って半導体領域の主面と第2バリア電極との間に
第1のバリア電極の肉薄部を連続的に形成するので、シ
ョットキバリアの特性が安定するとともに、バリア電極
の良好な接着性が得られる。
実施例 電力用ショットキバリアダイオードに適用した本発明の
ショットキバリア半導体装置の実施例を第1図〜第3図
について説明する。
ショットキバリア半導体装置の実施例を第1図〜第3図
について説明する。
第1図は本発明により得られた電力用ショットキバリア
ダイオードの断面図を示し、第3図はこの平面図を示
す。本実施例による電力用ショットキバリアダイオード
は、n形領域(半導体領域)3と、n形領域3上に形成
され且つn形領域3との間にショットキバリアを形成す
るバリア電極10とを備えている。バリア電極10は、
n形領域3上に形成され且つn形領域3との間にショッ
トキバリアを形成できる第1のバリア電極4と、第1の
バリア電極4の上に隣接して形成され且つn形領域3と
の間に第1のバリア電極4のショットキバリアのバリア
ハイトとは異なるバリアハイトのショットキバリアを形
成できるAl層8(第2のバリア電極)とを有する。
ダイオードの断面図を示し、第3図はこの平面図を示
す。本実施例による電力用ショットキバリアダイオード
は、n形領域(半導体領域)3と、n形領域3上に形成
され且つn形領域3との間にショットキバリアを形成す
るバリア電極10とを備えている。バリア電極10は、
n形領域3上に形成され且つn形領域3との間にショッ
トキバリアを形成できる第1のバリア電極4と、第1の
バリア電極4の上に隣接して形成され且つn形領域3と
の間に第1のバリア電極4のショットキバリアのバリア
ハイトとは異なるバリアハイトのショットキバリアを形
成できるAl層8(第2のバリア電極)とを有する。
第1のバリア電極4は、n形領域3の主面3a上に間隙
5をもって形成された肉厚部4a、4bと、肉厚部4
a、4bを覆ってn形領域3の主面3a上に連続的に形
成された肉薄部7aとを有する。n形領域3と直接接触
する肉厚部4a、4bの接合領域では第1のバリア電極
4に支配される大きさのバリアハイトを有するショット
キバリアが生成される。n形領域3と直接接触する肉薄
部7aの接合領域では第2のバリア電極に支配される大
きさのバリアハイトを有するショットキバリア生成され
る。バリアハイトが変化する複数の接合領域がn形領域
3の主面3aの中央部に設けられる。
5をもって形成された肉厚部4a、4bと、肉厚部4
a、4bを覆ってn形領域3の主面3a上に連続的に形
成された肉薄部7aとを有する。n形領域3と直接接触
する肉厚部4a、4bの接合領域では第1のバリア電極
4に支配される大きさのバリアハイトを有するショット
キバリアが生成される。n形領域3と直接接触する肉薄
部7aの接合領域では第2のバリア電極に支配される大
きさのバリアハイトを有するショットキバリア生成され
る。バリアハイトが変化する複数の接合領域がn形領域
3の主面3aの中央部に設けられる。
前記の構成において、n形領域3の主面3aの中央部に
バリアハイトが変化する複数の接合領域が設けられる。
逆サージ電流はバリアハイトの小さい部分の周辺に集中
して流れるから、ショットキバリアの周辺部に限定され
ず中央部においても、バリアハイトの小さい複数の接合
領域に逆サージ電流が分散して流れる。また、ショット
キバリアの周辺部にのみバリアハイトの小さい接合領域
を有する従来のショットキバリア半導体装置に比べて、
バリアハイトの小さい接合領域の面積を著しく増加でき
るから、逆サージ耐量を向上して、逆サージ電流を分散
させて、熱破壊を抑制することができる。更に、肉厚部
4a、4bを覆ってn形領域3の主面3aと第2のバリ
ア電極との間に第1のバリア電極4の肉薄部7aを連続
的に形成するので、ショットキバリアの特性が安定する
とともに、バリア電極10の良好な接着性が得られる。
バリアハイトが変化する複数の接合領域が設けられる。
逆サージ電流はバリアハイトの小さい部分の周辺に集中
して流れるから、ショットキバリアの周辺部に限定され
ず中央部においても、バリアハイトの小さい複数の接合
領域に逆サージ電流が分散して流れる。また、ショット
キバリアの周辺部にのみバリアハイトの小さい接合領域
を有する従来のショットキバリア半導体装置に比べて、
バリアハイトの小さい接合領域の面積を著しく増加でき
るから、逆サージ耐量を向上して、逆サージ電流を分散
させて、熱破壊を抑制することができる。更に、肉厚部
4a、4bを覆ってn形領域3の主面3aと第2のバリ
ア電極との間に第1のバリア電極4の肉薄部7aを連続
的に形成するので、ショットキバリアの特性が安定する
とともに、バリア電極10の良好な接着性が得られる。
第2図は第1図に示す電力用ショットキバリアダイオー
ドの製造方法を示す工程図である。この電力用ショット
キバリアダイオードを製造するには、まず、第2図
(A)に示すGaAs(砒化ガリウム)から成る半導体
基板1を用意する。半導体基板1は、厚さ約300μ
m、不純物濃度約2×10-18cm3のn+形領域2の上に、厚
さ約15μm、不純物濃度約2×10-15cm-3のn形領域
3をエピタキシャル成長させたものである。
ドの製造方法を示す工程図である。この電力用ショット
キバリアダイオードを製造するには、まず、第2図
(A)に示すGaAs(砒化ガリウム)から成る半導体
基板1を用意する。半導体基板1は、厚さ約300μ
m、不純物濃度約2×10-18cm3のn+形領域2の上に、厚
さ約15μm、不純物濃度約2×10-15cm-3のn形領域
3をエピタキシャル成長させたものである。
次に、半導体基板1の上面に真空蒸着により約400オ
ングストローム(0.04μm)のTi(チタン)薄層
を形成し、第2図(B)に示すようにフォトエッチング
により第1のTi薄層4a、4bを残存させる。Ti薄
層4aは、第3図に示すように、後に形成されるバリア
電極10のAl層8の周辺部に沿って環状に形成され
る。Ti薄層4bは、Ti薄層4aに包囲された領域に
メッシュ状に形成され、この段階ではTi薄層4a、4
bによって形成される多数の島状の間隙5にn形領域3
が露出する。なお、略示する島状の間隙5は実際には更
に多数個形成され、それらの角部は丸められている。半
導体基板1の裏面には、真空蒸着によりAu(金)−G
e(ゲルマニウム)合金層とAu層を重ねて形成し、オ
ーミック電極6が形成される。
ングストローム(0.04μm)のTi(チタン)薄層
を形成し、第2図(B)に示すようにフォトエッチング
により第1のTi薄層4a、4bを残存させる。Ti薄
層4aは、第3図に示すように、後に形成されるバリア
電極10のAl層8の周辺部に沿って環状に形成され
る。Ti薄層4bは、Ti薄層4aに包囲された領域に
メッシュ状に形成され、この段階ではTi薄層4a、4
bによって形成される多数の島状の間隙5にn形領域3
が露出する。なお、略示する島状の間隙5は実際には更
に多数個形成され、それらの角部は丸められている。半
導体基板1の裏面には、真空蒸着によりAu(金)−G
e(ゲルマニウム)合金層とAu層を重ねて形成し、オ
ーミック電極6が形成される。
続いて、半導体基板1の上面に真空蒸着によりTi層と
Al層を形成し、Al層のフォトエッチングはTi層の
フォトエッチングを続けて行う。このように素子周辺領
域からTi薄層とAl層の一部を除去して、第2図
(C)に示すように、第2のTi薄層7とAl層8を形
成する。Ti薄層7は、Ti薄層4a、4bより更に極
薄の約50オングストローム(0.005μm)の厚さ
を有する。Al層8の厚さは約2μmである。
Al層を形成し、Al層のフォトエッチングはTi層の
フォトエッチングを続けて行う。このように素子周辺領
域からTi薄層とAl層の一部を除去して、第2図
(C)に示すように、第2のTi薄層7とAl層8を形
成する。Ti薄層7は、Ti薄層4a、4bより更に極
薄の約50オングストローム(0.005μm)の厚さ
を有する。Al層8の厚さは約2μmである。
更に、空気中で275℃、15分間の熱処理を行う。こ
の結果、素子周辺領域に露出したTi薄層7の一部は酸
化されて、第2図(D)に示すようにチタン酸化物薄層
9となる。Al層8の下部のTi薄層7は酸化されず、
Ti薄層7aとして残存する。厳密には、Al層8に被
覆されていないTi薄層4aの表層部も酸化されると考
えられるが、簡略化のため図しない。チタン酸化物薄層
9は、シート抵抗約100MΩ/□で、半絶縁性と言え
るレベルの高抵抗層である。本明細書では、Ti薄層4
a、4b、7aを第1のバリア電極4と言い、Al層8
を第2のバリア電極と言う。また、Al層8とTi薄層
4a、4b、7aから成る組合せ体がn形領域3との間
の主電流通路となるショットキバリアの形成に関与して
いるので、この組合せ体をバリア電極10と呼ぶ。チタ
ン酸化物薄層9も、n形領域3との間にショットキバリ
アを形成する。しかし主電流(順方向電流)はチタン酸
化物薄層9の抵抗分に制限されて、n形領域3とチタン
酸化物薄層9との間に形成されるショットキバリアには
ほとんど流れない。後述のように、チタン酸化物薄層9
はフィールドプレートとして作用するので、補助的なバ
リア電極と見なせるものである。バリア電極10のTi
薄層4aは、第3図に示すように平面図上角の丸い正四
角形となる。バリア電極10の周辺にはTi薄層4a及
びチタン酸化物薄層9がバリア電極10の一部としてそ
れぞれ環状に形成される。
の結果、素子周辺領域に露出したTi薄層7の一部は酸
化されて、第2図(D)に示すようにチタン酸化物薄層
9となる。Al層8の下部のTi薄層7は酸化されず、
Ti薄層7aとして残存する。厳密には、Al層8に被
覆されていないTi薄層4aの表層部も酸化されると考
えられるが、簡略化のため図しない。チタン酸化物薄層
9は、シート抵抗約100MΩ/□で、半絶縁性と言え
るレベルの高抵抗層である。本明細書では、Ti薄層4
a、4b、7aを第1のバリア電極4と言い、Al層8
を第2のバリア電極と言う。また、Al層8とTi薄層
4a、4b、7aから成る組合せ体がn形領域3との間
の主電流通路となるショットキバリアの形成に関与して
いるので、この組合せ体をバリア電極10と呼ぶ。チタ
ン酸化物薄層9も、n形領域3との間にショットキバリ
アを形成する。しかし主電流(順方向電流)はチタン酸
化物薄層9の抵抗分に制限されて、n形領域3とチタン
酸化物薄層9との間に形成されるショットキバリアには
ほとんど流れない。後述のように、チタン酸化物薄層9
はフィールドプレートとして作用するので、補助的なバ
リア電極と見なせるものである。バリア電極10のTi
薄層4aは、第3図に示すように平面図上角の丸い正四
角形となる。バリア電極10の周辺にはTi薄層4a及
びチタン酸化物薄層9がバリア電極10の一部としてそ
れぞれ環状に形成される。
その後、プラズマCVD(Chemical Vapor Depositio
n)又は光CVDとフォトエッチングを組合せて保護膜
として第1図に示すシリコン酸化膜11を形成する。更
に、真空蒸着とフォトエッチングを組合せてTi薄層と
Au層を重ねた外部接続用電極12を形成して、ショッ
トキバリアダイオードチップを完成させる。
n)又は光CVDとフォトエッチングを組合せて保護膜
として第1図に示すシリコン酸化膜11を形成する。更
に、真空蒸着とフォトエッチングを組合せてTi薄層と
Au層を重ねた外部接続用電極12を形成して、ショッ
トキバリアダイオードチップを完成させる。
こうして製作されたショットキバリアダイオードは、バ
リア電極10に基づくショットキバリアにバリアハイト
の大きい接合領域と小さい接合領域とが分散して形成さ
れるため、従来に比べて逆サージ耐量が向上した。すな
わち、極薄のTi薄層7aとその上のAl層8に基づい
て複数の間隙5に形成されるショットキバリアは、Al
層とn形領域との間に形成されるショットキバリアに近
い特性を示す。一方、相対的に厚いTi薄層4a、4b
とその上のTi薄層7aはAl層8に基づいて形成され
るショットキバリアは、Ti層とn形領域との間に形成
されるショットキバリアに近い特性を示す。この結果、
Ti薄層4a、4b、7aとAl層8に基づいて形成さ
れるショットキバリアは、Ti薄層7aとAl層8に基
づいて間隙5に形成されるショットキバリアより大きな
バリアハイトを有する。このため、逆サージ電流は、バ
リアハイトの小さい各島状の間隙5の周辺部に集中し、
バリア電極10の全体から見れて分散して流れる。島状
の間隙5の周辺長の全長は、バリア電極10の周辺の全
長に比べると大幅に増加されている。したがって、バリ
ア電極10の周辺にのみ逆サージ電流が集中する従来の
ショットキバリアダイオードに比べて、逆サージ電流が
分散化され、逆サージ電流による熱破壊が抑制される。
リア電極10に基づくショットキバリアにバリアハイト
の大きい接合領域と小さい接合領域とが分散して形成さ
れるため、従来に比べて逆サージ耐量が向上した。すな
わち、極薄のTi薄層7aとその上のAl層8に基づい
て複数の間隙5に形成されるショットキバリアは、Al
層とn形領域との間に形成されるショットキバリアに近
い特性を示す。一方、相対的に厚いTi薄層4a、4b
とその上のTi薄層7aはAl層8に基づいて形成され
るショットキバリアは、Ti層とn形領域との間に形成
されるショットキバリアに近い特性を示す。この結果、
Ti薄層4a、4b、7aとAl層8に基づいて形成さ
れるショットキバリアは、Ti薄層7aとAl層8に基
づいて間隙5に形成されるショットキバリアより大きな
バリアハイトを有する。このため、逆サージ電流は、バ
リアハイトの小さい各島状の間隙5の周辺部に集中し、
バリア電極10の全体から見れて分散して流れる。島状
の間隙5の周辺長の全長は、バリア電極10の周辺の全
長に比べると大幅に増加されている。したがって、バリ
ア電極10の周辺にのみ逆サージ電流が集中する従来の
ショットキバリアダイオードに比べて、逆サージ電流が
分散化され、逆サージ電流による熱破壊が抑制される。
Ti薄層4sは、ショットキバリア周辺でバリアハイト
φbを増加する構造を形成し、耐圧向上に寄与してい
る。しかし、本実施例にショットキバリアダイオードで
は、チタン酸化物薄層9は、ショットキバリア形の高抵
抗フィールドプレートとして、電界集中を十分に緩和す
る作用を発揮し、チタン酸化物薄層9によっても大幅な
高耐圧化が達成されている。ショットキバリア形の高抵
抗フィールドプレートは、バリア電極を包囲しかつバリ
ア電極と電気的に接続されるとともに、半導体領域との
間にショットキバリアを形成し、かつシート抵抗10K
Ω/□以上の高抵抗薄層てある。
φbを増加する構造を形成し、耐圧向上に寄与してい
る。しかし、本実施例にショットキバリアダイオードで
は、チタン酸化物薄層9は、ショットキバリア形の高抵
抗フィールドプレートとして、電界集中を十分に緩和す
る作用を発揮し、チタン酸化物薄層9によっても大幅な
高耐圧化が達成されている。ショットキバリア形の高抵
抗フィールドプレートは、バリア電極を包囲しかつバリ
ア電極と電気的に接続されるとともに、半導体領域との
間にショットキバリアを形成し、かつシート抵抗10K
Ω/□以上の高抵抗薄層てある。
本発明の実施態様は、前記実施例に限定されず種々の変
形応用が可能である。
形応用が可能である。
例えば、バリアハイトの大きい複数の接合領域と小さい
複数の接合領域を作るには前記以外に種々の方法があ
り、前記実施例のように2種類の金属を使う方法は代表
的なものである。別法として、バリアハイトの大きい領
域と小さい領域を形成する工程では、半導体表面の前処
理や熱処理を変える方法も採用できる。例えば、シリコ
ン半導体では、バリア金属の形成と熱処理をそれぞれ2
回に分けて行うことにより、異なる構造の金属シリサイ
ドをバリア金属の各部でバリア金属とシリコン半導体の
間に成長させた構造としてもよい。また、第2図(C)
又は第2図(D)に示す前記実施例の工程中に比較的高
温の熱処理を加えると、バリアハイトの大小関係が逆転
し、Ti薄層4a、4b、7aとAl層8に基づいて形
成されるショットキバリアのバリアハイトがTi薄層7
aとAl層8に基づいて形成されるものより小さくなる
現象が判明している。したがって、この現象を利用して
バリア電極におけるバリアハイトの大きい領域と小さい
領域を形成してもよい。
複数の接合領域を作るには前記以外に種々の方法があ
り、前記実施例のように2種類の金属を使う方法は代表
的なものである。別法として、バリアハイトの大きい領
域と小さい領域を形成する工程では、半導体表面の前処
理や熱処理を変える方法も採用できる。例えば、シリコ
ン半導体では、バリア金属の形成と熱処理をそれぞれ2
回に分けて行うことにより、異なる構造の金属シリサイ
ドをバリア金属の各部でバリア金属とシリコン半導体の
間に成長させた構造としてもよい。また、第2図(C)
又は第2図(D)に示す前記実施例の工程中に比較的高
温の熱処理を加えると、バリアハイトの大小関係が逆転
し、Ti薄層4a、4b、7aとAl層8に基づいて形
成されるショットキバリアのバリアハイトがTi薄層7
aとAl層8に基づいて形成されるものより小さくなる
現象が判明している。したがって、この現象を利用して
バリア電極におけるバリアハイトの大きい領域と小さい
領域を形成してもよい。
また、前記実施例の島状の代わりに、メッシュ状、スト
ライプ状、くし歯状、同心環状、うず巻状等種々の平面
的形状で小さいバリアハイトを与える間隙5を形成して
もよい。
ライプ状、くし歯状、同心環状、うず巻状等種々の平面
的形状で小さいバリアハイトを与える間隙5を形成して
もよい。
前記実施例では、Ti薄層7aの厚さは5〜200オン
グストローム、Ti薄層4a、4bとTi薄層7aを加
えた厚さは100〜1000オングストロームが望まし
く、これらの範囲で種々の層厚を選択することができ
る。チタン酸化物薄層9のシート抵抗は10KΩ/□〜
5000MΩ/□、望ましくは10MΩ/□〜1000
MΩ/□に選ぶのがよい。
グストローム、Ti薄層4a、4bとTi薄層7aを加
えた厚さは100〜1000オングストロームが望まし
く、これらの範囲で種々の層厚を選択することができ
る。チタン酸化物薄層9のシート抵抗は10KΩ/□〜
5000MΩ/□、望ましくは10MΩ/□〜1000
MΩ/□に選ぶのがよい。
更に,第1のバリア電極4を構成する物質としてTi、
半導体領域を構成する半導体としてGaAS、AlGa
As(砒化アルミニウム・ガリウム)、GaP(燐化ガ
リウム)、InP(燐化インジウム)等のIII−V族化
合物半導体を用いた組合せが好適であるが、これに限定
されるものではなく、要求される特性に応じて種々の組
合せが可能である。Ti薄層4a、4b、7aの代わり
にCr薄層を使用してもよい。他の化合物半導体又はS
i(シリコン)を用いたショットキバリア半導体装置へ
の適用も可能である。
半導体領域を構成する半導体としてGaAS、AlGa
As(砒化アルミニウム・ガリウム)、GaP(燐化ガ
リウム)、InP(燐化インジウム)等のIII−V族化
合物半導体を用いた組合せが好適であるが、これに限定
されるものではなく、要求される特性に応じて種々の組
合せが可能である。Ti薄層4a、4b、7aの代わり
にCr薄層を使用してもよい。他の化合物半導体又はS
i(シリコン)を用いたショットキバリア半導体装置へ
の適用も可能である。
発明の効果 本発明によるショットキバリア半導体装置では、バリア
電極周辺のみへ集中する逆サージ電流を半導体領域の中
央部に分散させて、熱破壊を防止するとともに、バリア
電極の接着強度を増加し、且つショットキバリアの安定
した特性が得られる。このため、逆サージ耐量の大きい
ショットキバリア半導体装置を長期間故障なく使用する
ことができる。
電極周辺のみへ集中する逆サージ電流を半導体領域の中
央部に分散させて、熱破壊を防止するとともに、バリア
電極の接着強度を増加し、且つショットキバリアの安定
した特性が得られる。このため、逆サージ耐量の大きい
ショットキバリア半導体装置を長期間故障なく使用する
ことができる。
第1図は本発明の一実施例を示すショットキバリアダイ
オードの断面図、第2図はこのショットキバリアダイオ
ードの各製造工程でのダイオードチップの断面図を示
し、第2図(A)は半導体基板の断面図、第2図(B)
は半導体基板にTi薄層とオーミック電極を形成した状
態を示す断面図、第2図(C)は第2図(B)のTi薄
層上に更にTi薄層及びAl層を形成した状態を示す断
面図、第2図(D)はTi薄層の一部を酸化してチタン
酸化物薄層を形成した状態を示す断面図、第3図は第2
図(B)の平面図を示す。 3……n形領域(半導体領域)、3a……主面、4……
第1のバリア電極、4a、4b……肉厚部(第1のバリ
ア電極)5……間隙、7a……肉薄部(第1のバリア電
極、8……Al層(第2のバリア電極)、10……バリ
ア電極、
オードの断面図、第2図はこのショットキバリアダイオ
ードの各製造工程でのダイオードチップの断面図を示
し、第2図(A)は半導体基板の断面図、第2図(B)
は半導体基板にTi薄層とオーミック電極を形成した状
態を示す断面図、第2図(C)は第2図(B)のTi薄
層上に更にTi薄層及びAl層を形成した状態を示す断
面図、第2図(D)はTi薄層の一部を酸化してチタン
酸化物薄層を形成した状態を示す断面図、第3図は第2
図(B)の平面図を示す。 3……n形領域(半導体領域)、3a……主面、4……
第1のバリア電極、4a、4b……肉厚部(第1のバリ
ア電極)5……間隙、7a……肉薄部(第1のバリア電
極、8……Al層(第2のバリア電極)、10……バリ
ア電極、
Claims (1)
- 【請求項1】半導体領域と、該半導体領域上に形成され
たバリア電極との間にショットキバリアを形成するショ
ットキバリア半導体装置において、 前記バリア電極は、前記半導体領域上に形成され且つ前
記半導体領域との間にショットキバリアを形成できる第
1のバリア電極と、該第1のバリア電極の上に隣接して
形成され且つ前記半導体領域との間に前記第1のバリア
電極のショットキバリアのバリアハイトとは異なるバリ
アハイトのショットキバリアを形成できる第2のバリア
電極とを有し、 前記第1のバリア電極は、前記半導体領域の主面上に間
隙をもって形成された肉厚部と、該肉厚部を覆って前記
半導体領域の主面上に連続的に形成された肉薄部とを有
し、 前記半導体領域と直接接触する前記肉厚部の接合領域で
は第1のバリア電極に支配される大きさのバリアハイト
を有するショットキバリアが生成され、前記半導体領域
と直接接触する前記肉薄部の接合領域では第2のバリア
電極に支配される大きさのバリアハイトを有するショッ
トキバリアが生成され、 バリアハイトが変化する複数の接合領域を前記半導体領
域の主面の中央部に設けたことを特徴とするショットキ
バリア半導体装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63098214A JPH0642541B2 (ja) | 1988-04-22 | 1988-04-22 | ショットキバリア半導体装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63098214A JPH0642541B2 (ja) | 1988-04-22 | 1988-04-22 | ショットキバリア半導体装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01270348A JPH01270348A (ja) | 1989-10-27 |
JPH0642541B2 true JPH0642541B2 (ja) | 1994-06-01 |
Family
ID=14213725
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63098214A Expired - Lifetime JPH0642541B2 (ja) | 1988-04-22 | 1988-04-22 | ショットキバリア半導体装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0642541B2 (ja) |
Families Citing this family (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8026568B2 (en) * | 2005-11-15 | 2011-09-27 | Velox Semiconductor Corporation | Second Schottky contact metal layer to improve GaN Schottky diode performance |
JP4800239B2 (ja) * | 2007-02-26 | 2011-10-26 | 三菱電機株式会社 | 半導体装置の製造方法 |
JP6010773B2 (ja) | 2014-03-10 | 2016-10-19 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 半導体素子及びその製造方法 |
JP6999104B2 (ja) * | 2017-07-08 | 2022-01-18 | 株式会社Flosfia | 半導体装置 |
JP6999103B2 (ja) * | 2017-07-08 | 2022-01-18 | 株式会社Flosfia | 半導体装置 |
SG11202000144YA (en) | 2017-07-08 | 2020-02-27 | Flosfia Inc | Semiconductor device |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS52101970A (en) * | 1976-02-20 | 1977-08-26 | Sumitomo Electric Ind Ltd | Semiconductor element having schottoky barriercontact |
JPS52141563A (en) * | 1976-05-20 | 1977-11-25 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Semiconductor device |
JPS5637683A (en) * | 1979-09-04 | 1981-04-11 | Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> | Semiconductor rectifying device |
JPS5866367A (ja) * | 1981-10-16 | 1983-04-20 | Origin Electric Co Ltd | 半導体整流装置及びその製造方法 |
-
1988
- 1988-04-22 JP JP63098214A patent/JPH0642541B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01270348A (ja) | 1989-10-27 |
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