JPH0639331B2 - 圧電セラミツクス粉末の製造方法 - Google Patents

圧電セラミツクス粉末の製造方法

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JPH0639331B2
JPH0639331B2 JP59232777A JP23277784A JPH0639331B2 JP H0639331 B2 JPH0639331 B2 JP H0639331B2 JP 59232777 A JP59232777 A JP 59232777A JP 23277784 A JP23277784 A JP 23277784A JP H0639331 B2 JPH0639331 B2 JP H0639331B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 圧電セラミックスはフィルタ、振動子、着火素子、遅延
素子、ブザー等の各種電子部品に用いられ、その用途は
広く、本発明は、このような用途に用いられる圧電セラ
ミックス粉末の製造方法に関するものである。
従来例の構成とその問題点 従来、圧電セラミックス粉末は、PbO,TiO,Z
rOの3種の主成分と、MgO,Nb,Zn
O,MnO等の各種添加物を目標の特性に応じた組成
に配合し、湿式ボールミルで混合し、乾燥させ、仮焼し
て固相反応させ、湿式ボールミルで粉砕し、乾燥させて
製造する。この工程のフローチャートを第2図に示す。
組成はPbO,TiO,ZrO,MnOからなる
場合の例である。この方法は、出発原料の各酸化物を物
理的に混合する方法で単純混合法と呼ばれる。この方法
の欠点は、組成の均一度合がミクロな観点からすると悪
く、均質なセラミックスが得にくく、また、微粒子が得
られない等が上げられる。
そこで、これらの欠点を補うセラミックス粉末の製造方
法に、液相法の一種である共沈法がある。この方法は、
溶液にとけている金属イオンの状態で混合し、沈殿剤を
加えて同時に沈殿させるため、各元素の混合度合も単純
混合法より均一で、しかも高純度で微粒子が得られる。
しかし、この共沈法の欠点は、沈殿が生成するpH領域が
各金属イオンによって異なるため、実用上のセラミック
ス粉末のように多成分の構成元素を同時に沈殿させるこ
とが難しいことである。
例えば、チタン酸ジルコン酸鉛系の圧電材料組成にマン
ガンを添加すると、焼結性の改善、機械的品質係数Q
の向上等の利点があるが、この組成を共沈法で作ろうと
した場合、Pb2+が沈殿を生成するpH領域は7〜11、
Zr4+では4以上、Ti4+では3以上、Mn2+
は10以上であり、最初にpH1〜2の強酸にPb,Ti,
Zr,Mnのそれぞれの出発原料をとかしておいて、沈
殿剤として通常アンモニア水を用いるが、このアンモニ
ア水でpH10〜11にしなければならず、大量のアンモニア
水が必要となり、反応容量も大型となり実用的でない。
発明の目的 本発明は、かかる問題点を鑑み、液相法で実用的にチタ
ン酸ジルコン酸鉛系にマンガンを添加できる圧電セラミ
ックス粉末の製造方法を提供することを目的とするもの
である。
発明の構成 本発明は、鉛、チタン、ジルコニウムの各元素からなる
複合物を共沈させ、これを仮焼した後、この粉末を水溶
中に分散させ、これに酢酸マンガン水溶液を加え、沈殿
剤にアンモニア水を用いて沈殿させることによりマンガ
ンを添加するものである。また、好適な実施態様として
は、鉛、チタン、ジルコニウムの各元素の出発原料とし
て硝酸鉛、オルトチタン酸テトライソプロピル、オキシ
硝酸ジルコニウムを用い、沈殿剤としてアンモニア水溶
液を用いて共沈させ、これを仮焼した後に、この粉末を
水溶液に分散させ、これに酢酸マンガン水溶液を加え、
沈殿剤にアンモニア水を用いて沈殿させることによりマ
ンガンを添加するものである。これにより、共沈法で作
製したチタン酸ジルコン酸鉛の微細な一次粒子、または
一次粒子が集まった二次粒子にマンガンを均一に分散さ
せることができるものである。
実施例の説明 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。こ
こでは、共沈法によりPbTi0.48Zr0.52O3+0.25重量%M
nOの組成の圧電セラミックス粉末を合成する場合に
ついて説明する。出発原料として、関東化学(株)製の
特級硝酸鉛Pb(NO3)2、同じくEPオルトチタン酸テト
ライソプロピルTi〔CHO(CH3)2、同じくGRオキ
シ硝酸ジルコニウムZrO(NO3)2・2HOを用い、硝
酸鉛およびオキシ硝酸ジルコニウムは水溶液とし、オル
トチタン酸テトライソプロピルは硝酸水溶液に溶かし、
目的の組成になるように3材料を秤量し、混合硝酸水溶
液とした。次に、ミキサーを用いて、アンモニア水の中
に、攪拌しpHが7〜8の範囲になるように調整しなが
ら、前記混合硝酸溶液を添加し、この操作で得た沈殿物
を濾過、洗浄した後、純水中に分散させ、噴霧乾燥させ
た。この粉末を電気炉により600℃で2時間仮焼し、チ
タン酸ジルコン酸鉛を作製した。次に、ミキサーを用い
て、アンモニア水水溶液中にこの仮焼粉末を分散させ、
攪拌しながら、これにMnOとしての添加量がチタン
酸ジルコン酸鉛PbTi0.48Zr0.52に対して0.25
重量%となるように秤量した酢酸マンガンMn(CH3COO)
2・4HO水溶液をpHが11の条件で添加した。こうし
て作製した沈殿物を濾過、洗浄し、乾燥させた。本実施
例の圧電セラミックス粉末の製造工程のフローチャート
を第1図に示した。
一方、比較のため、従来の圧電セラミックス粉末の製造
方法で粉末を作成した。出発原料として、一酸化鉛Pb
O、酸化チタンTiO、酸化ジルコニウムZrO
二酸化マンガンMnOを目標の組成に秤量し、湿式ボ
ールミルで混合し、乾燥させ、電気炉により900℃で2
時間仮焼し、湿式ボールミルで粉砕し、乾燥させた。組
成はPbTi1-xZrxO3+0.25重量%MnOでx=0.51,0.5
2,0.53で行なった。さらに、比較のために、本実施例と
同様に作成した共沈物を同様に濾過、洗浄し、噴霧乾燥
させ、600℃で仮焼し、チタン酸ジルコン酸鉛を作製
し、これに二酸化マンガンMnOを0.25重量%添加
し、湿式ボールミルで混合し、乾燥させた粉末も作製し
た。
これらの粉末を造粒し、直径20mmの金型を用いて成形圧
力1000kg/cm2で厚さ約1mmの円板に成形し、1220〜128
0℃で1時間焼成した。その後、厚み0.5mmに研磨し、両
面に銀電極を塗布し、700℃で焼付け、直径を16mmに外
周研磨し、100℃のシリコンオイル中で3KV/mmの直
流電界を30分間かけて分極した。
これらの特性結果を第1表に示す。特性は組成によって
異なるものであるが、本発明の方法による粉末は蛍光X
線による元素分析の結果、組成ずれはおこしていないこ
とを確認した。また、従来法において、MnOの添加
を仮焼後に行なっても、混合前に添加した場合と特性は
同等であった。
このように、本発明の方法によれば、従来法の同組成の
ものに比べ、結合係数Kpが0.44→0.55と25%ほど大き
く向上した。また、比較例として行なった、鉛とチタン
とジルコニウムを共沈し仮焼した粉末に、従来法の如く
MnOを添加した方法では、このような結合係数の向
上は見られなかった。しかし、本発明方法の如く、鉛と
チタンとジルコニウムを共沈し、仮焼してチタン酸ジル
コン酸鉛の粉末を作製し、この仮焼粉に、酢酸マンガン
とアンモニア水溶液を用いて化学的にマンガンを添加す
ることによって、前記のように結合係数が著しく向上さ
せることができた。共沈法で得られる粉末は、仮焼温度
が550℃以上でチタン酸ジルコン酸鉛のペロブスカイト
相が形成され、従来法の如き比の粉末が850℃以上でチ
タン酸ジルコン酸鉛のペロブスカイト相が形成されるの
に比べ、仮焼温度が低くなる。共沈法の場合、仮焼温度
は550℃〜700℃が適当である。
鉛、チタン、ジルコニウムの出発原料として、他にも考
えられるが、例えばチタンの出発原料として、四塩化チ
タンTiCを用いた場合、塩化鉛の沈殿が生成し、
共沈が不均一となって適当でない。硝酸鉛、オルトチタ
ン酸テトライソプロピル、オキシ硝酸ジルコニウムを出
発原料に用いるのが一番適当であった。
発明の効果 以上のように、本発明の方法によれば、従来の方法に比
べ、結合係数が著しく向上した、高性能な圧電セラミッ
クスが得られ、工業的価値は極めて大である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明における一実施例の圧電セラミックス粉
末の製造工程を示すフローチャート、第2図は従来法の
圧電セラミックス粉末の製造工程を示すフローチャート
である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉛、チタン、ジルコニウムの各元素からな
    る複合物を共沈させ、これを仮焼した後、この粉末を水
    溶中に分散させ、これに、酢酸マンガン水溶液を加え、
    沈殿剤にアンモニア水を用いて沈殿させることによりマ
    ンガンを添加する圧電セラミックス粉末の製造方法。
  2. 【請求項2】鉛、チタン、ジルコニウムの各元素の出発
    原料として、それぞれ硝酸鉛、オルトチタン酸テトライ
    ソプロピル、オキシ硝酸ジルコニウムを用い、沈殿剤と
    してアンモニア水溶液を用いて共沈させることを特徴と
    した特許請求の範囲第1項記載の圧電セラミックス粉末
    の製造方法。
JP59232777A 1984-11-05 1984-11-05 圧電セラミツクス粉末の製造方法 Expired - Lifetime JPH0639331B2 (ja)

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JPS6052092B2 (ja) * 1981-05-19 1985-11-18 水澤化学工業株式会社 ペロブスカイト型鉛含有複合酸化物の製法

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