JPH0639082Y2 - エンジンの制振構造 - Google Patents

エンジンの制振構造

Info

Publication number
JPH0639082Y2
JPH0639082Y2 JP20112486U JP20112486U JPH0639082Y2 JP H0639082 Y2 JPH0639082 Y2 JP H0639082Y2 JP 20112486 U JP20112486 U JP 20112486U JP 20112486 U JP20112486 U JP 20112486U JP H0639082 Y2 JPH0639082 Y2 JP H0639082Y2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skirt
connecting member
vibration
crankshaft
crankcase
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP20112486U
Other languages
English (en)
Other versions
JPS63105755U (ja
Inventor
正宏 前川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP20112486U priority Critical patent/JPH0639082Y2/ja
Publication of JPS63105755U publication Critical patent/JPS63105755U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JPH0639082Y2 publication Critical patent/JPH0639082Y2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、エンジンの制振構造に関するものである。
(従来の技術) 従来、エンジンの運転中に、シリンダ内で生起する燃焼
ガス圧力の変動に基づいて発生する振動、及びピストン
の往復質量に基づく共振、その他の原因によって発生す
る振動が、クランクケースのスカート部に伝達されて同
スカート部を励振し、スカート部に励起された振動が、
輻射音としてエンジンの外部に放散され、エンジン騒音
の有力な要因となっていた。そこで、クランク軸の両側
に配設された左右のスカート部の下端開口端付近を、ク
ランク軸に対し横方向に延在する棒状の補強連結部材に
よって一体的に連結し、スカート部の振動を抑制するよ
うにした構成が、既に提案されている。(昭和56年実用
新案出願公開第86332号参照)更に、クランク軸をメイ
ンベアリングキャップと協働して支持する軸受部と、ク
ランクケーススカート部とを連結する隔壁の下端に、左
右夫々二本のボルトを用いて正面形状が略U字状をなす
枠型の補強フレームを装着した構成が提案されている。
(昭和58年実用新案出願公開第40539号参照) (考案が解決しようとする問題点) 上述した棒状補強部材によって左右のクランクケースス
カート部の下端を連結する前者の構成では、複数の棒状
補強部材の両端部が個別にボルトによってスカート部の
下端フランジに締着固定されるようになっているので、
補強部材の組付作業が面倒で製造コストが高くなり、か
つ補強部材のクランクケース隔壁従ってクランク軸軸受
部に対する関係的配置について考慮されていないこと、
及び、棒状部材が単純な棒又は帯板状をなしているた
め、許容される一定の重量及び断面積内で得られる曲げ
固有振動数が比較的低いこと、等の事由から必ずしも効
果的な制振効果を発揮し得るとは限らないという問題が
ある。また、正面形状がU字状をなす枠型の補強フレー
ムを隔壁の下端に装着した後者の構成は、補強フレーム
自体の構造が複雑で高価となり、またクランク軸軸受部
から隔壁を経てスカート部に伝達される振動の伝達経路
の面積を縮少してスカート部の振動を抑制するために、
隔壁に下方に開いた切欠部又は空所を設けた場合、補強
フレームを装着すべき隔壁上の取付面積が減少するの
で、その装着が著しく困難になるという問題がある。更
に、スカート部とクランク軸軸受部との間に下方に開い
た切欠部又は空所を設けた場合に、スカート部がクラン
ク軸線に平行な軸線の周りに振子状に振動する所謂低周
波振動が発生することが知られているが、正面形状がU
字状をなす補強フレームは、U字の両脚が開き易い形状
を有するので、本質的にスカート部の振子状振動を抑制
するのに適しないという問題がある。
本考案は、上述した既提案の構成の問題点を解消し、ク
ランクケーススカート部の振動を効果的に抑制し得る安
価な構成を提供することを目的とするものである。
(問題点を解決するための手段) 本考案は、上記目的を達成するために創案されたもの
で、クランクケースのクランク軸両側に相対して配設さ
れた左右のスカート部の下端開口端付近を連結部材によ
り一体的に結合してなるものにおいて、上記連結部材が
アルミニウム合金で形成されると共に略長方形の外郭を
有する板状体であって、同連結部材には、各シリンダボ
アと対向する位置に透孔が夫々設けられると共に、上記
シリンダボア相互間及びシリンダボア列の前後端に夫々
クランク軸側に向い延在して形成された隔壁上のクラン
ク軸軸受部に対向する位置に、スカート部左右方向に延
びた複数のリブと同リブ相互間にスカート部左右方向に
延在して形成された凹部とを有する架橋部が夫々設けら
れ、上記連結部材をスカート部の下端開口端付近に固着
するボルトが、上記リブの延設方向に対をなして同リブ
の両端近傍のみに配設され、さらに上記凹部における架
橋部の壁厚が上記連結部材のボルト配設部分の板厚より
薄く形成されていることを特徴とするエンジンの制振構
造を要旨とするものである。
(作用) 本考案によれば、クランクケースの左右のスカート部の
下端開口端付近を一体的に結合する連結部材が、形状的
に簡単で安価な板状体からなり、しかもクランクケース
に形成された隔壁のクランク軸線に対し略直角方向の中
心面(勿論その延長面を含む)もしくはその近傍におい
て左右対をなすボルトによりスカート部に連結されるの
で、組付性が良く、従って製造コストを低減することが
できる。また、上記連結部材とクランクケーススカート
部とを結合するボルトの配置と、上記対をなすボルト間
に延在し、シリンダ軸線に平行な方向に高さを介するリ
ブが設けられたことによって、振動源としてのクランク
軸軸受部に最も近いスカート部が鞏固に拘束され、その
うえ上記リブを設けたことによって一定の許容重量、断
面積の条件下で対をなすボルト相互間の架橋部分の曲げ
固有振動数を増大することができるので、両者相俟って
スカート部の振動が効果的に抑制される。なおまた、上
記連結部材がボルトによって、隔壁ではなくスカート部
の下端開口端付近に固着されるので、所望により、クラ
ンク軸軸受部とスカート部との間に下方に開いた切欠部
又は空間を設けることができ、これによってスカート部
への振動伝達経路の面積を縮少し、同スカート部への振
動伝達それ自体を抑制することができる。
(実施例) 以下本考案の実施例を添付図面について具体的に説明す
る。図中符号10は総括的に多気筒エンジンのクランクケ
ース(又はシリンダブロック)を示し、同クランクケー
ス10は、その上方部分に列設されたシリンダボア12を具
え(シリンダボア12は、クランクケース内に直接形成さ
れても良く、シリンダライナを嵌装して形成してもよ
い)、また各シリンダボア間及びシリンダボア列の前後
端に下方に延在した複数の隔壁14を具えている。そして
隔壁14の下端部分に、夫々メインベアリングキャップ16
と協働してクランク軸(図示せず)を軸支する複数の軸
受部18が設けられている。更にクランクケース10は、軸
受部18及びメインベアリングキャップ16を囲むように、
クランク軸線と略平行に延在した対向する左右のスカー
ト部20を具え、左右のスカート部20の下端フランジ部
に、板状の連結部材22がボルト24によって固着されてい
る。また、左右のスカート部20と隔壁14との間に、下方
に開いた切欠部又は空所26が夫々形成されている。
第2図に明示されているように、上記連結部材22はアル
ミニウム合金の好ましくは鋳造品によって構成された全
体として長方形の外郭を有する板状体からなり、シリン
ダボア12と同心的に長円状の透孔28が設けられ、各透孔
28間及びクランク軸線方向の両端部に、左右のスカート
部20を連結する架橋部30が形成されている。上記透孔28
は図示しないピストンとクランク軸とを連結するコネク
ティングロッドの大端部との干渉を回避するため、及び
ピストンその他を潤滑したオイルをオイルパンに落すた
め、更にコネクティングロッド大端部のベアリングキャ
ップを外して点検し、修理する際の整備性を向上するた
め、並びに重量軽減のために設けられたものである。ま
た上記ボルト24は、隔壁14のクランク軸線に対し略直角
方向の中心面X-X内又はその近傍に対をなして配設さ
れ、対をなすボルト24間において、架橋部30上に、シリ
ンダボア12の軸線に平行な方向に高さを有するリブ32が
設けられている。第3図の断面図に示されているよう
に、本考案の実施例においては、上記リブ32の両側に二
つの縁部リブ34が並設され、各リブ32及び34は夫々スカ
ート部左右方向即ちシリンダボア12の中心線を含むエン
ジン中心面に対し直角方向に延在して形成され、さらに
各リブ相互間にはスカート左右方向に延在する凹部36が
形成されていて、架橋部30は全体として山型の断面形状
を具えている。
上記構成によれば、クランクケース10の左右のスカート
部20の下端開口端に簡単な形状の板状連結部材22が左右
対をなす複数組のボルト24のみによって固着されている
ので、全体としてボルト本数が少なく、組付作業も容易
で、製造コストが低廉になる利点がある。また、ボルト
24が、重要な振動源の一つであるクランク軸軸受部18を
含む隔壁14の中心面X-X内またはその近傍に配置され、
かつリブ32の存在も寄与して振動伝達経路に沿うスカー
ト部を直接的に鞏固に拘束するので、スカート部20の振
動が効果的に抑制される。更に、上記リブ32及び縁部リ
ブ34によって、一定の許容重量及び寸度(特に前者)の
範囲内において、架型部30の曲げ固有振動数を増大し、
スカート部20の振動を有効に抑制する効果が得られ、さ
らに同架橋部30を複数のリブ32,34とリブ間に設けられ
た凹部36とによって構成することによって、その壁厚を
両側のボルト24の配置部分の板厚より十分薄くすること
ができ、連結部材22をアルミニウム合金製としたことと
相俟って、その重量を大巾に軽減することができる。な
おまた、図示の実施例では、付加的に、隔壁14とスカー
ト部20との間に、切欠部又は空所26が設けられ、隔壁14
からスカート部20への振動伝達経路の面積が縮減される
ので、隔壁14からスカート部20に伝達される振動それ自
体が低減され、上述した連結部材22の振動抑制効果と相
俟って、ますますスカート部20の振動が抑制され、結局
エンジン騒音が一層効果的に低減される。
次に第4図は、上記架橋部30の断面形状を、第3図と異
る「王」字状に変更した変形例を示すもので、一定の許
容重量下における曲げ固有振動数の増大を達成し得るこ
とは、縷々説明するまでもなく明らかである。また、図
示の実施例のように、隔壁14とスカート部20との間に切
欠部又は空所26を設けた場合に発生し易いスカート部20
の振子状の低周波振動に対して、U字状でなく直線的な
架橋部30が一層有効な振動抑制効果を奏することも亦自
明である。なお、本考案は、上記切欠部又は空所26を設
けず、隔壁14とスカート部20との結合を強固にした構成
にも勿論適用することができ、この場合連結部材22それ
自体の振動抑制効果は本質的に何等変ることがない。更
に、上記実施例では、連結部材22の外郭が正に長方形を
なしているが、クランクケース10の下端フランジ部の形
状に合せて、多少の凹凸を有する四辺で囲まれた概ね長
方形状をなす場合も、勿論本考案の範疇に含まれる。
(考案の効果) 叙上のように、本考案に係るエンジンの制振構造は、ク
ランクケースのクランク軸両側に相対して配設された左
右のスカート部の下端開口端付近を連結部材により一体
的に結合してなるものにおいて、上記連結部材がアルミ
ニウム合金で形成されると共に略長方形の外郭を有する
板状体であって、同連結部材には、各シリンダボアと対
向する位置に透孔が夫々設けられると共に、上記シリン
ダボア相互間及びシリンダボア列の前後端に夫々クラン
ク軸側に向い延在して形成された隔壁上のクランク軸軸
受部に対向する位置に、スカート部左右方向に延びた複
数のリブと同リブ相互間にスカート部左右方向に延在し
て形成された凹部とを有する架橋部が夫々設けられ、上
記連結部材をスカート部の下端開口端付近に固着するボ
ルトが、上記リブの延設方向に対をなして同リブの両端
近傍のみに配設され、さらに上記凹部における架橋部の
壁厚が上記連結部材のボルト配設部分の板厚より薄く形
成されていることを特徴とし、構造簡単かつ安価な構成
によって、クランクケーススカート部の振動を効果的に
抑制し、エンジン騒音を低減することができるので、極
めて有益である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例を示す断面図、第2図は第1
図の矢印II方向から視た平面図、第3図は第2図のIII-
III線に沿う断面図、第4図は第2図における架橋部30
の第3図とは異る断面形状を示す断面図である。 10……クランクケース、12……シリンダボア、14……隔
壁、16……メインベアリングキャップ、18……軸受部、
20……スカート部、22……連結部材、24……ボルト、30
……架橋部、32……リブ

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランクケースのクランク軸両側に相対し
    て配設された左右のスカート部の下端開口端付近を連結
    部材により一体的に結合してなるものにおいて、上記連
    結部材がアルミニウム合金で形成されると共に略長方形
    の外郭を有する板状体であって、同連結部材には、各シ
    リンダボアと対向する位置に透孔が夫々設けられると共
    に、上記シリンダボア相互間及びシリンダボア列の前後
    端に夫々クランク軸側に向い延在して形成された隔壁上
    のクランク軸軸受部に対向する位置に、スカート部左右
    方向に延びた複数のリブと同リブ相互間にスカート部左
    右方向に延在して形成された凹部とを有する架橋部が夫
    々設けられ、上記連結部材をスカート部の下端開口端付
    近に固着するボルトが、上記リブの延設方向に対をなし
    て同リブの両端近傍のみに配設され、さらに上記凹部に
    おける架橋部の壁厚が上記連結部材のボルト配設部分の
    板厚より薄く形成されていることを特徴とするエンジン
    の制振構造。
JP20112486U 1986-12-27 1986-12-27 エンジンの制振構造 Expired - Lifetime JPH0639082Y2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20112486U JPH0639082Y2 (ja) 1986-12-27 1986-12-27 エンジンの制振構造

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP20112486U JPH0639082Y2 (ja) 1986-12-27 1986-12-27 エンジンの制振構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS63105755U JPS63105755U (ja) 1988-07-08
JPH0639082Y2 true JPH0639082Y2 (ja) 1994-10-12

Family

ID=31164283

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP20112486U Expired - Lifetime JPH0639082Y2 (ja) 1986-12-27 1986-12-27 エンジンの制振構造

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0639082Y2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPS63105755U (ja) 1988-07-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4412514A (en) Low noise level internal combustion engine
JPH0639082Y2 (ja) エンジンの制振構造
JPH11223153A (ja) 内燃機関のシリンダブロック
JPS63129153A (ja) エンジンのオイルパン構造
US20210131377A1 (en) Bearing cap, internal combustion engine, and manufacturing method of internal combustion engine
JPH0748996Y2 (ja) エンジンの騒音低減構造
JPS5924854Y2 (ja) エンジンのシリンダブロック
JPH08200154A (ja) 往復動型内燃機関のシリンダブロック構造
JPH0639083Y2 (ja) エンジンの制振構造
JP3707147B2 (ja) 内燃機関のクランクケース構造
JP7331682B2 (ja) シリンダブロック
JPH0124359Y2 (ja)
JP2517420Y2 (ja) エンジンの騒音防止構造
JPS61123749A (ja) 多気筒式ピストン機械のためのクランクケ−ス
JPS6329167Y2 (ja)
JPS6029657Y2 (ja) 自動車用低騒音エンジン
JP3245150B2 (ja) エンジンのクランクケース補強装置
JP2526130Y2 (ja) 高剛性シリンダブロック
JPH0432495Y2 (ja)
JPS61294160A (ja) 機関のオイルパン取付けスペ−サ
JPH0428824Y2 (ja)
JPH0318266Y2 (ja)
KR940007959Y1 (ko) 실린더 블록의 보강부재구조
JPH0729230Y2 (ja) エンジンの振動低減装置
JP2653129B2 (ja) エンジン構造