JP3245150B2 - エンジンのクランクケース補強装置 - Google Patents

エンジンのクランクケース補強装置

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JP3245150B2
JP3245150B2 JP02496690A JP2496690A JP3245150B2 JP 3245150 B2 JP3245150 B2 JP 3245150B2 JP 02496690 A JP02496690 A JP 02496690A JP 2496690 A JP2496690 A JP 2496690A JP 3245150 B2 JP3245150 B2 JP 3245150B2
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bridge plate
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紀朗 関根
斉 河本
舜治 伊藤
健造 小松
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Fuji Jukogyo KK
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、ブリッジプレートによりベアリングキャッ
プとバルクヘッドとを連結したエンジンのクランクケー
ス補強装置に関する。
[従来の技術と発明が解決しようとする課題] 周知のごとく、レシプロエンジンのクランクシャフト
には、燃焼ガス圧力や、ピストン、コネクティングロッ
ドの慣性力による荷重が周期的に変化して加えられる。
クランクシャフトに加振力による撓力が働くと、このク
ランクシャフトのジャーナルを支承する軸受部が撓力方
向へ引張されて変形し、さらに、この軸受部を固設する
バルクヘッド、および、このバルクヘッドを支持するク
ランクケースのスカート部も変形して、振動、騒音の発
生を起因する。
そのため、最近では、クランクシャフトを支持する軸
受部の間隔を狭くして、クランクシャフトの撓みを抑制
し、振動、騒音の軽減を図る試みがなされているが、軸
受部の間隔を狭くするには限界があり、また、この軸受
部の数が増加すれば、構造が複雑化して製造、組み立て
コストの高騰、および、エンジン全体の重量増加を招く
ことになる。
その対策として、例えば、実開平1−63755号公報で
は、所定間隔をおいて配設したベアリングキャップをベ
アリングビームで連結し、さらに、上記ベアリングキャ
ップの取付けボルト口に鋳込んだスリーブを、上記ベア
リングビームに埋設したセラミック長繊維で互いに結合
することで、軸受部の強度を高めるようにしている。
しかし、この先行技術では、各ベアリングキャップが
ベアリングビームを介して一体に形成されているので、
個々のベアリングキャップと軸受部との間の位置合わ
せ、および、真円度を出すために再加工しなければなら
ず、製造工数が嵩み、非量産的であるばかりか、構造的
に鋳造物にならざるを得ず、形状が大型化し、エンジン
の重量増加を招く問題がある。
また、特開平1−58747号公報には、クランクケース
の開口部とオイルパンとを補強部材を介して共締めし、
この補強部材にベアリングキャップを締結することで、
軸受部と上記スカート部の変形を防止する技術が開示さ
れている。
しかし、この先行技術では、ベアリングキャップとオ
イルパンが上記補強部材を介して連結されているため、
スカート部と補強部材との間、および、補強部材とオイ
ルパンとの間のシール性が問題となり、また、クランク
シャフトの振動が補強部材を介してオイルパンに直接伝
達され易く、オイルパンの輻射音が悪化する。
[発明の目的] 本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、製造、
組み立てが容易で、量産性に優れ、また、エンジンの重
量が大幅に増加することがなく、さらに、オイルパンと
クランクケースとの間のシール性を充分に保証すること
ができ、その上、オイルパンの輻射音が悪化することの
ないエンジンのクランクケース補強装置を提供すること
を目的としている。
[課題を解決するための手段および作用] 上記目的を達成するため、本発明によるクランクケー
ス補強装置は、クランクケース内に形成した複数の軸受
部と、この各軸受部に取付けるベアリングキャップとで
クランクシャフトのジャーナルを支承し、上記各ベアリ
ングキャップの頂部を、板材を曲げ加工して形成したブ
リッジプレートを介して連結するとともに、このブリッ
ジプレートを上記クランクケース内に形成したバルクヘ
ッドに固設したエンジンにおいて、上記ブリッジプレー
トは上記クランクケース内のピストン列に対向する位置
に両端が開放された連続した凹部を備え、この連続した
凹部によって上下に仕切られた上記クランクケースとオ
イルパンとを上記凹部の開放端を介して連通したもの
で、上記ブリッジプレートによりベアリングキャップど
うしが連結されるため、軸受部の変形を防止することが
でき、また、バルクヘッドをブリッジプレートを介して
固設したので、クランクケースの変形も防止できる。さ
らに、上記ブリッジプレートがオイルパンに共締めされ
ていないので、上記軸受部からの振動が上記オイルパン
に直接伝達されることもない。さらに、上記ブリッジプ
レートは上記クランクケース内のピストン列に対向する
位置に両端が開放された連続した凹部を備え、この連続
した凹部によって上下に仕切られた上記クランクケース
とオイルパンとを上記凹部の開放端を介して連通したの
で、上記ブリッジプレートでバッフルプレートを兼用す
ることができる。
[発明の実施例] 以下、図面に基づいて本発明の実施例を説明する。
図面は本発明の一実施例を示し、第1図はエンジンの
側面断面図、第2図はブリッジプレートの平面図、第3
図は第2図のIII−III断面図である。
図中の符号1は多気筒(図においては4気筒)エンジ
ンのエンジン本体で、このエンジン本体1のシリンダブ
ロック2の下端からクランクケース3のスカート部3aが
下方へ延出され、このスカート部3aの開口下端に、オイ
ルパン4の開口上端がシール部材(図示せず)を介して
締結されている。
なお、符号5はシリンダヘッドで、このシリンダヘッ
ド5の、第1図の左側が吸気ホート列5aで、右側が排気
ポート列5bである。
また、上記クランクケース3の上記スカート部3aの吸
気ポート列5a側と排気ポート列5b側とが、各気筒間に配
設したバルクヘッド3bを介して連設され、このバルクヘ
ッド3bのほぼ中央に半月状の軸受部6が形成され、この
各軸受部6にベアリングキャップ7がそれぞれ締結固定
されている。この軸受部6とベアリングキャップ7にて
クランクシャフト8のジャーナルが支承されている。な
お、符号9はコネクティングロッド、10はピストンであ
る。
また、上記ベアリングキャップ7の頂部7aに突起7bが
形成され、この突起7bの下端面と、上記バルクヘッド3b
の下端面とが面一に形成されている。
一方、符号11はブリッジプレートで、このブリッジプ
レート11が断面凹状に曲げ形成され、この凹部11aの中
央に、上記突起7bにボルト12を介して締結するボス11b
が突設されている。また、上記ブリッジプレート11の両
側に形成されたフランジ11cに、上記バルクヘッド3bの
下端面にボルト12を介して締結するボルト挿通孔11dが
穿設されている。
さらに、上記ブリッジプレート11の上記ボス11bの両
側から上記フランジ11cに穿設したボルト挿通孔11dの方
向へビード11eが形成されている。
上記ブリッジプレート11は、突起7b及びバルクヘッド
3bの下端面にボルト12を介して締結された際に、その凹
部11aがクランクケース3内のピストン10列に対向する
位置で連続した面をなし、このブリッジプレート11の連
続した凹部によりクランクケース3とオイルパン4とが
上下に区画されている。これら上下に区画されたクラン
クケース3とオイルパン4とは、少なくとも凹部11aの
両側に設けられた開放端を介して連通されている。
このような構成では、クランクシャフト8に、燃焼ガ
ス圧力や、ピストン、コネクティングロッドの慣性力に
よる荷重が周期的に変化して加えられても、上記クラン
クシャフト8のジャーナルを支承する各ベアリングキャ
ップ7がブリッジプレート11を介して互いに連接されて
いるので、このベアリングキャップ7を固設する軸受部
6の変形が抑制され、さらに、各気筒間に配設したバル
クヘッド3bも上記ブリッジプレート11を介して互いに連
設されているので、このバルクヘッド3bに連設するクラ
ンクケース3の、吸気ポート列5a側と排気ポート列5b側
のスカート部3aの開閉などの変形を抑制することができ
る。
また、従来のごとく、上記ブリッジプレート11のフラ
ンジ11cをオイルパン4と共締めしていないので、上記
ベアリングキャップ7の受ける加振力が上記オイルパン
4に直接伝達されることがなく、このオイルパン4から
の輻射音を低減することができる。
その結果、燃焼ガス圧力、および、ピストン、コネク
ティングロッドの慣性力による荷重の周期的変動に伴い
発生する振動、騒音を、クランクケース3内で抑制する
ことができ、回転二次振動をエンジンの出力を損なうこ
となく低減することができる。
また、ベアリングキャップ7を締結するボス11bの両
側にビード11eを形成したので、板厚を厚くすることな
しにブリッジプレート11の剛性を高めることができる。
さらに、上記ブリッジプレート11は板材(鋼板)を曲
げ加工して形成することができるため、従来の鋳造物に
比し、軽量で、かつ、面積占有率が少なくなり、オイル
パン4の有効容積を充分に確保することができる。
また、このブリッジプレート11で上記オイルパン4の
上面が仕切られるため、バッフルプレートを兼用するこ
とができる。さらに、このブリッジプレート11の下方に
バッフルプレートを配設すれば二重バッフル構造にな
り、泡立ちを有効に防止することができ、潤滑性能を向
上させることができる。
[発明の効果] 以上、説明したように本発明によれば、各ベアリング
キャップの頂部を、板材を曲げ加工して形成したブリッ
ジプレートを介して連結するとともに、このブリッジプ
レートを上記クランクケース内に形成したバルクヘッド
に固設したので、製造、組み立てが容易で、量産性に優
れ、また、エンジンの重量が大幅に増加することがな
く、さらに、オイルパンとクランクケースとの間のシー
ル性を充分に保証することができ、その上、オイルパン
の輻射音が悪化することがないなど優れた効果が奏され
る。さらに、上記ブリッジプレートは上記クランクケー
スとオイルパンを仕切る構成としたので、該ブリッジプ
レートでバッフルプレートを兼用することができる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の一実施例を示し、第1図はエンジンの側
面断面図、第2図はブリッジプレートの平面図、第3図
は第2図のIII−III断面図である。 3……クランクケース、3b……バルクヘッド、4……オ
イルパン、6……軸受部、7……ベアリングキャップ、
7a……頂部、8……クランクシャフト、10ピストン、11
……ブリッジプレート、11a……凹部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 舜治 東京都新宿区西新宿1丁目7番2号 富 士重工業株式会社内 (72)発明者 小松 健造 東京都新宿区西新宿1丁目7番2号 富 士重工業株式会社内 (56)参考文献 実開 昭62−71357(JP,U) 実開 昭64−3056(JP,U)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クランクケース内に形成した複数の軸受部
    と、この各軸受部に取付けるベアリングキャップとでク
    ランクシャフトのジャーナルを支承し、 上記各ベアリングキャップの頂部を、板材を曲げ加工し
    て形成したブリッジプレートを介して連結するととも
    に、 このブリッジプレートを上記クランクケース内に形成し
    たバルクヘッドに固設したエンジンにおいて、 上記ブリッジプレートは上記クランクケース内のピスト
    ン列に対向する位置に両端が開放された連続した凹部を
    備え、 この連続した凹部によって上下に仕切られた上記クラン
    クケースとオイルパンとを上記凹部の開放端を介して連
    通したことを特徴とするエンジンのクランクケース補強
    装置。
JP02496690A 1990-02-01 1990-02-01 エンジンのクランクケース補強装置 Expired - Fee Related JP3245150B2 (ja)

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