JPH08284748A - 内燃機関のクランクシャフト支持構造 - Google Patents

内燃機関のクランクシャフト支持構造

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JPH08284748A
JPH08284748A JP9088295A JP9088295A JPH08284748A JP H08284748 A JPH08284748 A JP H08284748A JP 9088295 A JP9088295 A JP 9088295A JP 9088295 A JP9088295 A JP 9088295A JP H08284748 A JPH08284748 A JP H08284748A
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JP
Japan
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crankshaft
side wall
oil pan
ladder frame
internal combustion
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JP9088295A
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Hiroshi Miyakubo
博史 宮窪
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 内燃機関のクランクシャフト支持構造におい
て、クランクシャフトの支持剛性を高めて、オイルパン
等から発生する放射音を抑える。 【構成】 ラダーフレーム1は、ベアリングキャップ部
6とクランクケース側壁部7の上部を連結する上部連結
リブ15と、各ベアリングキャップ部6を梯子型に連結
し、クランクシャフトと平行方向に延びる左右のビーム
部9と、クランクシャフトと直交する気筒中心面に沿っ
てビーム部9とクランクケース側壁部7の下部を連結す
る下部連結リブ10とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、内燃機関のクランクシ
ャフト支持構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車用機関等にあっては、クランクシ
ャフトの支持剛性を高めるために、各ベアリングキャッ
プを梯子型に連結する梁部材を備えたラダーフレーム構
造が用いられる。
【0003】従来の内燃機関のクランクシャフト支持構
造として、例えば図8、図9に示すようなものがある
(実開平4−68215号公報、実開平5−30447
号公報、参照)。
【0004】これについて説明すると、軽合金製のラダ
ーフレーム81に、4つのベアリングキャップ86が鋳
込まれる。各ベアリングキャップ86は、気筒端または
各気筒間に位置してクランクシャフトを回転可能に支持
する。
【0005】ラダーフレーム81は、クランクシャフト
と平行方向に延びてクランク室を画成する左右のクラン
クケース側壁部87と、各クランクケース側壁部87に
ベアリングキャップ86を連結する各中央連結リブ89
を有し、これらが鋳造により一体形成される。
【0006】ラダーフレーム81の下端にはオイルパン
が接合するオイルパンレール部90が一体形成される。
【0007】ラダーフレーム81およびベアリングキャ
ップ86は図示しないボルトを介してシリンダブロック
に締結される。
【0008】各ベアリングキャップ86を梯子型のラダ
ーフレーム81に鋳込むことにより、クランクシャフト
の支持剛性を高めるようになっている。
【0009】各中央連結リブ89はラダーフレーム81
の中央部に限定して形成され、各中央連結リブ89の下
方にベアリングキャップ86とクランクケース側壁部8
7を隔てる谷部88が形成される。
【0010】機関運転時、ピストンの受ける燃焼圧力が
コンロッドを介してベアリングキャップ86に作用し、
ベアリングキャップ86はその中央部が下方に撓む変形
をし、これに伴ってラダーフレーム1の各クランクケー
ス側壁部87のオイルパンレール部90が外側に広がろ
うとするが、谷部88によってベアリングキャップ86
とクランクケース側壁部87が切り離された構造のた
め、ラダーフレーム81の変形によってクランクケース
側壁部87が外側に広がることを抑制している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の内燃機関のクランクシャフト支持構造にあっ
ては、ベアリングキャップ86とクランクケース側壁部
87を結ぶ中央連結リブ89がラダーフレーム81の中
央部に限定して形成されているため、ラダーフレーム8
1の剛性をベアリングキャップ86を介して十分に高め
ることができず、燃焼圧力による加振入力がクランクケ
ース側壁部87を介してオイルパンに伝わり、クランク
ケース側壁部87やオイルパンから発生する放射音を十
分に抑えられないという問題点が考えられる。
【0012】本発明は上記の問題点を解消し、内燃機関
のクランクシャフト支持構造において、クランクシャフ
トの支持剛性を高めて、オイルパン等から発生する放射
音を抑えることを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の内燃機
関のクランクシャフト支持構造は、ピストンを収装する
シリンダブロックと、シリンダブロックとの間にクラン
クシャフトを回転可能に支持するラダーフレームと、ラ
ダーフレームに連結された潤滑油を回収するオイルパン
と、を備える内燃機関のクランクシャフト支持構造にお
いて、前記ラダーフレームは、気筒端または各気筒間に
位置してクランクシャフトを回転可能に支持する複数の
ベアリングキャップ部と、クランク室を画成するように
クランクシャフトと平行方向に延びるクランクケース側
壁部と、ベアリングキャップ部とクランクケース側壁部
の上部を連結する上部連結リブと、各ベアリングキャッ
プ部を梯子型に連結してクランクシャフトと平行方向に
延びるビーム部と、クランクシャフトと直交する気筒中
心面に沿ってビーム部とクランクケース側壁部の下部を
連結する下部連結リブと、を備える。
【0014】請求項2に記載の内燃機関のクランクシャ
フト支持構造は、請求項1に記載の発明において、前記
ベアリングキャップ部とクランクケース側壁部および上
部連結リブとの間に、クランク室の隣り合う気筒直下空
間を連通する連通路を画成する。
【0015】請求項3に記載の内燃機関のクランクシャ
フト支持構造は、請求項1または2に記載の発明におい
て、前記クランクケース側壁部の下部にオイルパンに接
合するオイルパンレール部を形成する。
【0016】請求項4に記載の内燃機関のクランクシャ
フト支持構造は、請求項1から3のいずれか一つに記載
の発明において、前記クランクケース側壁部をオイルパ
ンと共にシリンダブロックに締結するボルトを備え、こ
のボルトを下部連結リブの延長上に配置する。
【0017】
【作用】請求項1に記載の内燃機関のクランクシャフト
支持構造において、機関運転時、クランクシャフトには
ピストンの受ける燃焼圧力がコンロッドを介して作用
し、このクランクシャフトからベアリングキャップ部に
はクランクシャフトと直交方向の荷重Frと、クランク
シャフトと平行方向の荷重Fsとの合成された力が働
く。
【0018】上記クランクシャフトと直交方向に作用す
る荷重Frによって、ラダーフレームはベアリングキャ
ップ部の中央部が下方に撓み、ビーム部が外側に広がる
変形をする。本発明によるラダーフレームは、上部連結
リブの下方でビーム部とクランクケース側壁部が切り離
された構造のため、このビーム部の変形によってクラン
クケース側壁部が外側に広がることを抑制する。この結
果、クランクケース側壁部を介してオイルパンが振動す
ることを抑制して、オイルパンから発生する放射音を低
減することができる。
【0019】上記クランクシャフトと平行方向に作用す
る荷重Fsによって、ラダーフレームはベアリングキャ
ップ部の中央部が前後方向に撓む変形をする。本発明に
よるラダーフレームは、下部連結リブによって各ビーム
部を梯子状に連結する構造のため、ベアリングキャップ
部の中央部が前後方向に撓む変形に対するラダーフレー
ムの剛性を高めて、燃焼圧力による加振入力をクランク
ケース側壁部を介してオイルパンに伝えることを抑制し
て、クランクケース側壁部やオイルパンから発生する放
射音を低減することができる。
【0020】上記クランクシャフトと直交方向に作用す
る荷重Frによって、ビーム部が外側に広がる変形をす
る一方、上記クランクシャフトと平行方向に作用する荷
重Fsによって、ビーム部は内側に撓む変形をするた
め、ビーム部はクランクシャフトに直交する気筒中心面
に近接する部位が燃焼圧力による撓み量の最も少ない不
動の点となる。
【0021】したがって、ビーム部が下部連結リブを介
してクランクケース側壁部に連結されても、燃焼圧力に
よる加振入力をクランクケース側壁部を介してオイルパ
ンに伝えることを抑制して、クランクケース側壁部やオ
イルパンから発生する放射音を低減することができる。
【0022】請求項2に記載の内燃機関のクランクシャ
フト支持構造において、ピストンの往復動に伴って隣り
合う気筒直下空間の間で移動するガス流は、ベアリング
キャップ部とクランクケース側壁部および上部連結リブ
との間に画成された連通路を通って速やかに流通して、
各気筒直下空間の圧力変動を小さく抑え、オイルパンに
貯溜された潤滑油が動揺することを防止するとともに、
機関のポンピングロスを低減できる。この結果、燃焼加
振力が直接的に作用するシリンダブロックのバルク部等
にガス流を流通させる開口部を形成する必要がなく、シ
リンダブロックの剛性が低下することを避けられる。
【0023】請求項3に記載の内燃機関のクランクシャ
フト支持構造において、オイルパンレール部は、下部連
結リブを介してビーム部と協同してラダーフレームの剛
性を有効に高めて、燃焼圧力による加振入力をオイルパ
ンレール部を介してオイルパンに伝えることを抑制し
て、クランクケース側壁部やオイルパンから発生する放
射音を低減することができる。
【0024】請求項4に記載の内燃機関のクランクシャ
フト支持構造において、クランクケース側壁部は下部連
結リブの延長上でボルトを介してオイルパンと共にシリ
ンダブロックに締結される構造により、下部連結リブを
介してビーム部と協同してラダーフレームの剛性を有効
に高めて、燃焼圧力による加振入力をクランクケース側
壁部を介してオイルパンに伝えることを抑制して、クラ
ンクケース側壁部やオイルパンから発生する放射音を低
減することができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて
説明する。
【0026】図5に示すように、ラダーフレーム1はシ
リンダブロック2とオイルパン4の間に設けられる。ラ
ダーフレーム1は、複数の軸受ボルト3を介してシリン
ダブロック2に締結されるとともに、複数のボルト5を
介して板金製オイルパン4と共にシリンダブロック2に
締結される。
【0027】図1に示すように、4気筒機関に備えられ
るラダーフレーム1は、5つのベアリングキャップ部6
と、各ベアリングキャップ部6の両側方下部を連結して
クランクシャフトと平行方向に延びる左右のビーム部9
と、クランクシャフトを収装するクランク室を画成する
左右のクランクケース側壁部7等を有し、これらがアル
ミ合金等を材質として鋳造により一体形成される。
【0028】ラダーフレーム1の後端には図示しないト
ランスミッションケースに対する接合フランジ部20が
一体形成されている。
【0029】シリンダブロック2は、図示しないシリン
ダヘッドに接合するデッキ部23にウォータジャケット
25が開口したオップンデッキ型とし、その鋳造時に中
子を用いることなく、上下の鋳型を用いてダイキャスト
製法により形成される。
【0030】図4にも示すように、ベアリングキャップ
部6は軸受面11が円弧形に湾曲して形成される。この
軸受面11に接合して介装される図示しない軸受メタル
を介してクランクシャフトのジャーナル部が回転可能に
支持される。
【0031】各ベアリングキャップ部6には、各軸受面
11の両端側方部に位置して各ボルト穴12が形成され
る。各軸受ボルト3は各ボルト穴12を貫通して、シリ
ンダブロック2のバルク部21に形成されたネジ穴13
に螺合することにより、各ベアリングキャップ部6をシ
リンダブロック2に締結するようになっている。
【0032】図3にも示すように、左右のクランクケー
ス側壁部7には各ボルト穴14が形成される。各ボルト
5は各ボルト穴14を貫通して、シリンダブロック2に
形成された図示しないネジ穴に螺合することにより、各
クランクケース側壁部7をオイルパン4と共にシリンダ
ブロック2に締結するようになっている。
【0033】オイルパン4のクランク室に対する開口部
には板金製バッフルプレート28が取付けられる。バッ
フルプレート28はオイルパン4に貯溜された潤滑油の
揺れや振動を抑えるようになっている。
【0034】図2にも示すように、左右のクランクケー
ス側壁部7はクランクシャフトと平行に延びる梁状に形
成される。各クランクケース側壁部7は、その上部にシ
リンダブロック2のクランクケース側壁部に接合するフ
ランジ部18を有し、その下部にオイルパン4に接合す
るオイルパンレール部19を有する、コの字形の断面を
もって形成される。
【0035】ラダーフレーム1は、ビーム部9の上部と
クランクケース側壁部7の上部を結ぶ上部連結リブ15
を有する。上部連結リブ15はシリンダブロック2に一
体形成される。
【0036】各上部連結リブ15はラダーフレーム1の
上部に限定して形成され、各上部連結リブ15の下方に
ビーム部9とクランクケース側壁部7を隔てる谷部16
が形成される。各谷部16はクランクシャフトと平行に
延びる凹状に形成され、ラダーフレーム1の下面に開口
している。
【0037】ラダーフレーム1は、各谷部16がラダー
フレーム1の下面に開口している構造のため、鋳造時に
中子を用いることなく、上下の鋳型を用いてダイキャス
ト製法により形成される。
【0038】クランクシャフトを収装するクランク室
は、シリンダブロック2のバルク部21と、ラダーフレ
ーム1のベアリングキャップ部6とビーム部9とクラン
クケース側壁部7および上部連結リブ15によって気筒
の直下に位置する気筒直下空間30が気筒毎に仕切られ
る。各谷部16は隣り合う気筒直下空間30どうしを連
通する連通路31を画成する。
【0039】図3にも示すように、ラダーフレーム1
は、各気筒の中心部の両側方部に位置して、各ビーム部
9と各クランクケース側壁部7の下部を結ぶ下部連結リ
ブ10を有する。各下部連結リブ10は、気筒中心線を
含む平面を気筒中心面とすると、各下部連結リブ10は
クランクシャフトに直交する気筒中心面について、対称
的に延びるリブ状に形成される。
【0040】各ボルト穴14もクランクシャフトに直交
する気筒中心線に沿って形成され、各下部連結リブ10
の延長上に位置して開口している。
【0041】図3に示すように、各クランクケース側壁
部7と各下部連結リブ10およびビーム部9のクランク
シャフトに対峙する壁面はクランクシャフトの直下に向
けて傾斜して形成され、図示しないコンロッド等に干渉
しないようになっている。
【0042】以上のように構成され、次に作用について
説明する。
【0043】機関運転時、クランクシャフトには図示し
ないピストンの受ける燃焼圧力がコンロッドを介して作
用し、このクランクシャフトから各ベアリングキャップ
部6には図6に白抜き矢印で示すようにクランクシャフ
トと直交方向の荷重Frと、図7に白抜き矢印で示すよ
うにクランクシャフトと平行方向の荷重Fsとの合成さ
れた力が働き、ラダーフレーム1は各図に破線で示すよ
うに変形する。なお、図示した各部の寸法差は、便宜上
実際よりも誇張して大きくしてあるが、実際はこれより
かなり小さいものである。
【0044】上記クランクシャフトと直交方向に作用す
る荷重Frによって、ラダーフレーム1は図6に破線で
示すようにベアリングキャップ部6の中央部が下方に撓
み、各ビーム部9が図6に黒矢印で示すように外側に広
がる変形をする。本発明によるラダーフレーム1は、各
谷部16によって、上部連結リブ15の下方でビーム部
9とクランクケース側壁部7が切り離された構造のた
め、この各ビーム部9の変形によって各オイルパンレー
ル部19が外側に広がることを抑制できる。この結果、
オイルパンレール部19に連結されるオイルパン4が振
動することを抑制して、オイルパン4から発生する放射
音を低減することができる。
【0045】上記クランクシャフトと平行方向に作用す
る荷重Fsによって、ラダーフレーム1は図7に破線で
示すようにベアリングキャップ部6の中央部が前後方向
に撓む変形をする。 上記クランクシャフトと平行方向
に作用する荷重Fsによって、ラダーフレーム1は図7
に破線で示すようにベアリングキャップ部6の中央部が
前後方向に撓み、左右のビーム部9が図7に黒矢印で示
すように内側に撓む変形をする。
【0046】ラダーフレーム1は、各ビーム部9によっ
て各ベアリングキャップ部6を梯子状に連結する構造の
ため、ベアリングキャップ部6の中央部が前後方向に撓
む変形に対するラダーフレーム1の剛性を高められる。
【0047】ラダーフレーム1は、下部連結リブ10に
よってクランクシャフトに直交する気筒中心面に沿って
各ビーム部9と各クランクケース側壁部7の下部を連結
する構造のため、ビーム部9が図7に黒矢印で示すよう
に内側に撓む変形に対するラダーフレーム1の剛性を高
められる。
【0048】各クランクケース側壁部7は、下部連結リ
ブ10の延長上で各ボルト5を介してオイルパン4と共
にシリンダブロック2に締結される構造により、下部連
結リブ10を介してビーム部9と協同してラダーフレー
ム1の剛性を有効に高める。
【0049】こうして各下部連結リブ10を介してラダ
ーフレーム1の剛性を有効に高めることにより、オイル
パンレール部19に連結されるオイルパン4が振動する
ことを抑制して、オイルパン4から発生する放射音を低
減することができる。
【0050】上記クランクシャフトと直交方向に作用す
る荷重Frによって、各ビーム部9が図6に黒矢印で示
すように外側に広がる変形をする一方、上記クランクシ
ャフトと平行方向に作用する荷重Fsによって、左右の
ビーム部9は図7に黒矢印で示すように内側に撓む変形
をするため、左右のビーム部9はクランクシャフトに直
交する気筒中心面に近接する部位が燃焼圧力による撓み
量の最も少ない不動の点となる。
【0051】したがって、各ビーム部9が下部連結リブ
10を介してクランクケース側壁部7に連結されても、
燃焼圧力による加振入力をクランクケース側壁部7のオ
イルパンレール部19を介してオイルパン4に伝えるこ
とを抑制して、クランクケース側壁部7やオイルパン4
から発生する放射音を低減することができる。
【0052】ところで、この4気筒を備える4サイクル
機関の場合、第1気筒のピストンが圧縮行程で上昇する
とき、第2気筒のピストンが吸気行程で下降する。クラ
ンクシャフトを収装するクランク室は、シリンダブロッ
ク2のバルク部21と、ラダーフレーム1のベアリング
キャップ部6とビーム部9とクランクケース側壁部7お
よび上部連結リブ15によって気筒の直下に位置する気
筒直下空間30が気筒毎に仕切られているため、隣り合
う気筒直下空間30どうしを連通する連通路31がない
と、ピストンの往復動に伴って各気筒直下空間30の圧
力が大きく変動し、オイルパン4に貯溜された潤滑油を
動揺させたり、機関のポンピングロスを増大させる。
【0053】各谷部16は隣り合う気筒直下空間30ど
うしを連通する連通路31を画成しているため、ピスト
ンの往復動に伴って隣り合う気筒直下空間30の間で移
動するガス流は連通路31を通って速やかに流通して、
各気筒直下空間30の圧力変動を小さく抑え、オイルパ
ン4に貯溜された潤滑油を動揺させることがなく、機関
のポンピングロスを低減できる。
【0054】この結果、燃焼加振力が直接的に作用する
シリンダブロック2のバルク部21等にブローバイガス
流を流通させる開口部を形成する必要がなく、シリンダ
ブロック2の剛性を低下させることが避けられる。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の内
燃機関のクランクシャフト支持構造は、ラダーフレーム
は、ベアリングキャップ部とクランクケース側壁部の上
部を連結する上部連結リブと、クランクシャフトと直交
する気筒中心面に沿ってビーム部とクランクケース側壁
部の下部を連結する下部連結リブとを備えたため、ラダ
ーフレームによってクランクシャフトの支持剛性を有効
に高めて、オイルパン等から発生する放射音を抑えるこ
とができる。
【0056】請求項2に記載の内燃機関のクランクシャ
フト支持構造は、ピストンの往復動に伴って隣り合う気
筒直下空間の間で移動するブローバイガス流は、ベアリ
ングキャップ部とクランクケース側壁部および上部連結
リブとの間に画成された連通路を通って流通することに
より、シリンダブロックのバルク部等にブローバイガス
流を流通させる開口部を形成する必要がなく、シリンダ
ブロックの剛性が低下することを避けられる。
【0057】請求項3に記載の内燃機関のクランクシャ
フト支持構造は、オイルパンレール部が下部連結リブを
介してビーム部と協同してラダーフレームの剛性を有効
に高めることにより、燃焼圧力による加振入力をオイル
パンレール部を介してオイルパンに伝えることを抑制し
て、クランクケース側壁部やオイルパンから発生する放
射音を低減することができる。
【0058】請求項4に記載の内燃機関のクランクシャ
フト支持構造は、クランクケース側壁部が下部連結リブ
の延長上でボルトを介してオイルパンと共にシリンダブ
ロックに締結される構造により、下部連結リブを介して
ビーム部と協同してラダーフレームの剛性を有効に高め
て、燃焼圧力による加振入力をオイルパンレール部を介
してオイルパンに伝えることを抑制して、クランクケー
ス側壁部やオイルパンから発生する放射音を低減するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示すラダーフレームの平面
図。
【図2】同じく図1のA−A線に沿う断面図。
【図3】同じく図1のB−B線に沿う断面図。
【図4】同じく図1のC−C線に沿う断面図。
【図5】同じく機関の断面図。
【図6】同じくラダーフレームの変形状態を示す断面
図。
【図7】同じくラダーフレームの変形状態を示す平面
図。
【図8】従来例を示すラダーフレームの平面図。
【図9】同じく図8のX−X線に沿う断面図。
【符号の説明】
1 ラダーフレーム 2 シリンダブロック 3 ボルト 4 オイルパン 5 ボルト 6 ベアリングキャップ部 7 クランクケース側壁部 9 ビーム部 10 下部連結リブ 11 軸受面 12 ボルト穴 14 ボルト穴 15 上部連結リブ 16 谷部 19 オイルパンレール部 30 気筒直下空間

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンを収装するシリンダブロックと、 シリンダブロックとの間にクランクシャフトを回転可能
    に支持するラダーフレームと、 ラダーフレームに連結された潤滑油を回収するオイルパ
    ンと、 を備える内燃機関のクランクシャフト支持構造におい
    て、 前記ラダーフレームは、 気筒端または各気筒間に位置してクランクシャフトを回
    転可能に支持する複数のベアリングキャップ部と、 クランク室を画成するようにクランクシャフトと平行方
    向に延びるクランクケース側壁部と、 ベアリングキャップ部とクランクケース側壁部の上部を
    連結する上部連結リブと、 各ベアリングキャップ部を梯子型に連結してクランクシ
    ャフトと平行方向に延びるビーム部と、 クランクシャフトと直交する気筒中心面に沿ってビーム
    部とクランクケース側壁部の下部を連結する下部連結リ
    ブと、 を備えたことを特徴とする内燃機関のクランクシャフト
    支持構造。
  2. 【請求項2】前記ベアリングキャップ部とクランクケー
    ス側壁部および上部連結リブとの間に、クランク室の隣
    り合う気筒直下空間を連通する連通路を画成したことを
    特徴とする請求項1に記載の内燃機関のクランクシャフ
    ト支持構造。
  3. 【請求項3】前記クランクケース側壁部の下部にオイル
    パンに接合するオイルパンレール部を形成したことを特
    徴とする請求項1または2に記載の内燃機関のクランク
    シャフト支持構造。
  4. 【請求項4】前記クランクケース側壁部をオイルパンと
    共にシリンダブロックに締結するボルトを下部連結リブ
    の延長上に配置したことを特徴とする請求項1から3の
    いずれか一つに記載の内燃機関のクランクシャフト支持
    構造。
JP9088295A 1995-04-17 1995-04-17 内燃機関のクランクシャフト支持構造 Pending JPH08284748A (ja)

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