JPH0636704B2 - 加熱蒸散用吸液芯 - Google Patents

加熱蒸散用吸液芯

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JPH0636704B2
JPH0636704B2 JP61205070A JP20507086A JPH0636704B2 JP H0636704 B2 JPH0636704 B2 JP H0636704B2 JP 61205070 A JP61205070 A JP 61205070A JP 20507086 A JP20507086 A JP 20507086A JP H0636704 B2 JPH0636704 B2 JP H0636704B2
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absorbent core
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antioxidant
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志延 山本
邦浩 岡田
哲 大井
史朗 大山
康治 武井
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、加熱蒸散用吸液芯に関し、さらに詳しくは、
殺虫、殺菌、消臭、芳香等を目的として、薬液中に吸液
芯の一部を浸漬して該芯に薬液を吸液すると共に、該芯
の上部を加熱することにより吸液された薬液を蒸散させ
る吸上式加熱蒸散装置に用いられる吸液芯に関するもの
である。
従来の技術 例えば殺虫液中に多孔質吸液芯の一部を浸漬することに
より該芯に殺虫液を吸液すると共に、該芯の上部を加熱
することにより吸液された殺虫液を蒸散させる方式の加
熱蒸散殺虫方法が古くから知られている。例えば、実公
昭43-25081号公報には直接加熱による方式が記載されて
いるが、直接加熱による場合には薬剤の分解が激しいた
め、一般には間接加熱による方式が採用される傾向にあ
る。間接加熱による方式としては、吸液芯と発熱体との
間にフエルト等を介在させて加熱する方法が実公昭36-1
2459号公報、実公昭46-22585号公報に記載され、また吸
液芯と発熱体とを一定間隔で離間して加熱する方法が実
公昭43-26274号公報、実公昭44-8361号公報、実公昭45-
14913号公報、実公昭45-19801号公報、実公昭45-29244
号公報、特公昭61-23163号公報に記載されている。
また、特公昭61-23163号公報には、殺虫剤としてアレス
リン又はその異性体を用い、これを特定の高沸点範囲の
炭化水素系溶剤に溶解した殺虫液を用いると共に、多孔
質吸液芯として、磁器多孔質、グラスフアイバー、石綿
から選択される無機繊維を石膏及び/又はベントナイト
で固めたもの、並びにカオリン、タルク、ケイソウ土、
パーライト、ベントナイト、アルミナ、シリカ、シリカ
アルミナ及びチタニウムから選択される無機粉体をデン
プンで固めたものからなる吸液芯を用いることが提案さ
れている。
発明が解決しようとする問題点 前記した吸液芯加熱方式による加熱蒸散方法の場合、上
記多孔質吸液芯が一般にフエルト、不織布、石綿等によ
り製作されるため、吸液速度が比較的に速く、吸液芯が
加熱されるにつれて、薬液中の溶剤のみが揮散し薬剤が
充分に揮散され難くなつたり、また薬剤の熱分散によつ
て生成される高沸点物質や溶剤中に含有されている高沸
点物質等によつて吸液芯に目詰りが生じ易くなることか
ら、長期に亘つて安定した揮散を持続させることが困難
であつた。
これに対して、前記特公昭61-23163号公報に記載されて
いるような特定の組合せ、特に無機粉体から成形された
吸液芯を用いることによつて、殺虫液中の溶剤のみが揮
散して安定した殺虫剤揮散が困難であるという問題はあ
る程度改善されるが、それでもまだ充分とはいえず、ま
たアレスリンの場合、充分な殺虫効果を得るためには単
位時間当り比較的多量の殺虫剤原体が揮散される必要が
あり、このため上記方法においては多孔質吸液芯の上側
面部を130〜140℃の比較的高温度域で加熱する方法が提
案されているが、このような比較的高温度の加熱による
場合、反面、薬剤の熱分解や重合が激しくなり揮散有効
成分量が低くなるという問題があり、またこの熱分解や
重合によつて生成される高沸点物質等の吸液芯内への蓄
積やそれによる芯の目詰りを起こし易くなるという問題
がある。
吸上式の加熱蒸散方法においては、吸液芯に薬液を吸液
し、該芯上部を長時間かつ高温加熱するため上記と同様
又は類似の現象が起こり、その結果吸液芯の目詰り、熱
伝導不良等により薬剤蒸散不良を発生し易いという欠点
がある。このような加熱による薬剤の分解、重合等に起
因する薬剤蒸散不良を改善するためには、一般に薬液中
に酸化防止剤を添加することが考えられる。例えば特開
昭60-233001号には3.5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
ロキシトルエン等の酸化防止剤を薬液中に含有させた吸
液芯用薬液組成物が開示されている。
しかしながら、酸化防止剤の有効期間と使用時の温度に
は深い相関関係があり、温度が高くなる程酸化が著しく
促進し、酸化防止剤が多量に消費され、有効期間が著し
く短縮される。さらに、使用時の温度条件によつては酸
化防止剤自身が熱分解したり、揮散することにより消失
し、酸化防止作用を発現し得なかつたりするなどの問題
がある。さらに、有効な酸化防止作用を発現させるには
一定量以上の酸化防止剤を添加する必要があり、薬液全
体に含有させておくためには多量の酸化防止剤を必要と
するという問題がある。
また、酸化防止剤の種類によつては、使用される溶剤に
殆んど溶解しなかつたり、あるいは室温において溶解し
ないため溶解に加熱を必要とするなどの難点があり、必
要量を溶解添加できないという問題がある。
また、吸液芯成形時や加熱使用時における摩擦、乾燥、
加熱等の熱による芯組成物、特に有機粉体の変色、熱分
解等の熱劣化が発生し、薬液の経時安定性や強度等への
悪影響が生じ易いという問題もある。
従つて、本発明の目的は、上記のような問題を解消し、
呼液芯成形時や加熱使用時に熱分解、重合等が殆んど発
生せず、長期間に亘つて充分な薬剤を有効に蒸散できる
加熱蒸散用吸液芯を提供することにある。
さらに本発明の目的は、酸化防止剤を少量使用すること
によつて、吸液芯製造時及び加熱使用時における熱劣化
や強度低下が殆んどなく、また経時安定性、耐薬品性等
に優れた加熱蒸散用吸液芯を提供することにある。
問題点を解決するための手段 本発明の加熱蒸散用吸液芯は、薬液中に吸液芯の一部を
浸漬して該芯に薬液を吸液すると共に、該芯の上部を加
熱することにより吸液された薬液を蒸散させる加熱蒸散
方式に用いる吸液芯であつて、クレー、タルク、カオリ
ン、ケイソウ土、石膏、パーライト、ベントナイト、火
山岩、酸性白土、グラスフアイバ、石綿等の無機粉末及
び/又は木粉、活性炭、セルロース、パルプ、リンタ
ー、高分子樹脂等の有機粉末から選ばれた少なくとも1
種の粉末、並びにカルボキシメチルセルロース、デンプ
ン、アラビアゴム、ゼラチン、ポリビニルアルコール等
の糊剤と共に、当該薬液に難溶性でかつ加熱温度で実施
的に揮散しない少なくとも1種の酸化防止剤を含有する
混合物から成形してなることを特徴とするものであり、
このように酸化防止剤を吸液芯自体に配合せしめておく
ことにより前記した目的を達成するものである。
発明の作用及び態様 酸化防止剤の代表的な例として3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシトルエン(BHT)及び3−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシアニソール(BHA)が知られてい
るが、これらの酸化防止剤は、加熱蒸散方法における加
熱温度例えば140℃ですぐに揮散してしまい、酸化防止
効果を発揮することができない。従つて、このような酸
化防止剤を薬液中に添加して用いた場合、加熱揮散時に
吸液芯中で溶剤や薬剤の樹脂化が生じ、目詰りの原因と
なり、薬剤の長期安定した揮散ができない。
一方、本発明者らの研究によると、薬液に難溶性でかつ
使用加熱温度(例えば加熱蒸散殺虫方式の場合約110〜1
40℃)で実質的に揮散しない酸化防止剤を吸液芯自体に
配合し固結した場合、上記のような問題がなく、しかも
薬液への添加の場合に比べて極く少量の添加により充分
な酸化防止効果が発揮され、吸液芯製造時あるいは加熱
使用時における吸液芯の熱劣化が防止され、また加熱使
用時における薬剤の熱分解や重合あるいは酸化による樹
脂化が抑えられ、吸液芯の目詰りを防止でき、従つて長
期間に亘つて充分な薬剤揮散を持続できることを見い出
した。
本発明の吸液芯は、無機粉末や有機粉末、及び糊剤、さ
らに前記した酸化防止剤から成る混合物を、例えば適当
量の水を加えて練合し、押出成計後乾燥することによつ
て成形できる。当然のことながら、例えば加圧成形等他
の成形方法も可能である。
前記した酸化防止剤を添加し固結成形する方法としては
各種方法が採用できるが、例えば押出成形における摩擦
熱、加圧成形による摩擦熱、乾燥工程における乾燥加熱
など、吸液芯製造時に多くの熱影響を受け、さらに使用
による薬液の加熱揮散時には長期間にわたり加熱される
ため、芯組成物の熱劣化は重要な問題となり、特に有機
粉末や糊剤の熱劣化は薬剤の安定性や吸液芯の強度、変
色、耐薬品性等にも悪影響を与える。しかし、前記した
酸化防止剤を添加することにより、芯成形時や加熱使用
時における芯組成物の熱劣化を防止できる。本発明に用
いる酸化防止剤は、薬液に溶解しにくい、あるいは殆ど
薬液に溶解しない酸化防止剤を吸液芯に含有、固結せし
めることによって溶解量以上の充分な有効量を含有せし
めることができる。また、室温で殆ど薬液に溶解しない
酸化防止剤であっても、吸液芯に含有、固結せしめるこ
とにより、加熱使用時に芯内部で熱溶解し、酸化防止効
果を発揮できる。
酸化防止剤の薬液に対する溶解度は、その酸化防止剤の
種類はもちろんのこと薬液中に含有されている溶剤、薬
剤や効力増強剤等の配合物の種類や濃度等によって影響
を受けるが、その薬液に難溶性でかつ、使用温度で実質
的に揮散しないものであれば、使用する酸化防止剤の種
類は特に制限されない。
使用する酸化防止剤が当該薬剤に易溶性であれば、保
存、保管中あるいは使用中に、この酸化防止剤が薬液中
に溶出、移行してしまい、本発明の目的は達成されなく
なる。即ち、前記、した特開昭60-233001号と同一のも
のとなってしまうのである。
又、使用する酸化防止剤が使用温度で容易に揮散するも
のであれば、吸液芯にこれを配合する意味も無く、これ
もまた本発明の目的は達成されなくなる。
本発明の成形吸液芯は微多孔質のものであつて、主とし
て繊維状物からなる吸液芯に比べて薬剤液の吸液量がか
なり少なく、従つて長期間に亘つて使用される吸液芯と
して適当である。
吸液芯の主材料としては、クレー、タルク、カオリン、
ケイソウ土、石膏、パーライト、ベントナイト、酸性白
土、火山岩、グラスフアイバ、石綿等の無機粉末及び/
又は木粉、活性炭、セルロース、パルプ、リンター、高
分子樹脂等の有機粉末から選ばれた少なくとも1種の粉
末、特に無機粉末が用いられる。また、糊剤としてはカ
ルボキシメチルセルロース(CMC)、デンプン、アラ
ビアゴム、ゼラチン、ポリビニルアルコール(PVA)
等を用いることができる。これらの中でも、無機粉末と
しては成形処理性等の点で石膏、クレー、ケイソウ土、
酸性白土、パーライトが好適であり、また糊剤としては
CMCが溶剤への非溶解性、成形処理性等の点で好適で
ある。最も好適な吸液芯は上記無機粉末の2種以上をC
MC単独またはゼラチンやPVAとの混合物で粘結成形
したものである。これらの場合、殺虫液の吸液量は糊剤
(CMC)の配合量に依存する。従つて、糊剤の配合量
は、吸液性及び成形性等を考慮すると、芯全量の1重量
%以上25重量%以下が適当である。
なお、多孔質吸液芯には、その特性を損なわない範囲
で、必要に応じて顔料、色素、防腐剤等の他の添加剤を
配合してもよい。
前記吸液芯に含有せしめる化合物は、薬液に難溶性でか
つ使用加熱温度例えば140℃で実質的に揮散しない酸化
防止剤であり、次の化合物が使用できる。
○ステリアル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフエニル)プロピオネート(以下化合物Aと略
称する) ○2,2′−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブ
チルフエノール)(以下、化合物Bと略称する) ○2,2′メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチ
ルフエノール)(以下、化合物Cと略称する) ○4,4′−メチレン−ビス(2−メチル−6−t−ブ
チルフエノール)(以下、化合物Dと略称する) ○4,4′−メチレン−ビス(2,6−ジ−t−ブチル
フエノール)(以下、化合物Eと略称する) ○4,4′−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−
ブチルフエノール)(以下、化合物Fと略称する) ○4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフ
エノール)(以下、化合物Gと略称する) ○1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン(以下、化合物Hと略称する) ○1,1,3−トリス−(2−メチル−5−t−ブチル
−4−ヒドロキシフエニル)ブタン(以下、化合物Iと
略称する) ○テトラキス〔メチレン(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシシンナメート)〕メタン(以下、化合物J
と略称する) これらの化合物は、単独でも、また2種以上を組み合わ
せて混合使用することもできる。使用量としては芯全量
の0.02〜3重量%、好ましくは0.05〜1重量%の割合で
用いる。添加量が少なすぎると吸液芯製造時及び加熱使
用時における熱劣化防止等、前記したような酸化防止剤
添加による効果が得られ難い。
また、過酸化物分解剤と一般に呼ばれる酸化防止剤とし
て、ジラウリルチオジプロピオネート(DLTP)やジ
ステアリルチオジプロピオネート(DSTP)を、同様
に本発明における酸化防止剤と組み合わせて、混合使用
できる。これにより、加熱使用時の過酸化物例えば目づ
まりを生ずる膠着性物質を分解して、安定揮散を長期化
できる。
尚、これらの化合物は例示的に列挙されるものであっ
て、薬液に難溶性でかつ、使用温度で実質的に揮散しな
いものであれば、この他の、安定剤としての作用を示す
化合物も使用できる。
本発明の吸液芯は、殺虫、殺菌、消臭、芳香等を目的と
して、各種殺虫剤、殺菌剤、消臭剤、香料等の薬剤を加
熱蒸散させる吸上式加熱蒸散装置の吸液芯として好適に
用いることができる。本発明の吸液芯を用いるのに適し
た装置の一例を図面に示す。図中、1は薬剤液2を入れ
た容器であり、該容器1は収納容器3内に係脱自在に収
納、保持されている。収納容器3の上部は開放されてお
り、この開放部に環状(あるいは一対の半環状)の発熱
体4が固着されている。5は発熱体4に接続されたコー
ドである。容器1の上部には薬剤液注入口6が設けられ
ており、この薬剤液注入口6に、吸液芯7が、その上部
が環状発熱体4の中心部に配設されるように、略密栓状
に保持されている。図示するものは本発明の吸液芯を用
いるのに好適な装置の一例であるが、これに限らず、各
種形状の装置を用いることができることは言うまでもな
い。
上記容器1に収容する薬剤液としては、目的に応じて殺
虫液、芳香液等が用いられる。上記装置を加熱蒸散殺虫
装置として用いる場合には、容器1に殺虫液を入れ、発
熱体4に通電して、殺虫剤の種類に応じて好ましくは吸
液芯7の表面温度が110〜140℃となるように加熱する。
加熱温度が高すぎると、薬剤の熱分解や重合が生じ易く
揮散有効成分量が低くなるという問題があり、またこの
結果生成される高沸点物質等の吸液芯内への蓄積及びそ
れによる芯の目詰りを起こし易くなるので好ましくな
い。
上記殺虫液としては、各種殺虫剤を脂肪族炭化水素系溶
剤中に溶解した溶液が使用可能であるが、不飽和の脂肪
族炭化水素単独では異臭が有るので好ましくなく、脂肪
族飽和炭化水素が最適である。但し、上記不都合を生じ
ない量的割合で脂肪族不飽和炭化水素を含有することは
差し支えない。また、脂肪族飽和炭化水素の中でも、炭
素数19以上では高い粘度を有したり、ゲル状乃至は固
化状態にあるため、殺虫液の吸液芯への吸液がスムーズ
に起こり得なくなることから、炭素数18以下であるこ
とが必要である。一方、炭素数が少ない程殺虫成分の総
有効揮散率が低下する傾向があるため、充分な揮散率を
得るためには炭素数12以上である必要がある。但し、
上記のような不都合を生じない量的割合であれば、上記
範囲外の脂肪族炭化水素を配合することは何ら差し支え
ない。
本発明において使用し得る脂肪族飽和炭化水素として
は、ドデカン(C12)、トリデカン(C13)、テトラデ
カン(C14)、ペンタデカン(C15)、ヘキサデカン
(C16)、ヘプタデカン(C17)、オクタデカン
(C18)及びこれらの混合物が挙げられ、またこれらを
主成分とする市販の溶剤、例えば0号ソルベントH(日
本石油株式会社製)、0号ソルベントM(日本石油株式
会社製)、ノルマルパラフイン(三石・テキサコケミカ
ル株式会社製)、IPソルベント2028(出光石油化学株
式会社製)なども使用することができる。
本発明で用いられる殺虫剤としては、従来より用いられ
ている各種揮散性殺虫剤を用いることができ、ピレスロ
イド系殺虫剤、カーバメイト系殺虫剤、有機リン系殺虫
剤等を挙げることができる。一般に安全性が高いことか
らピレスロイド系殺虫剤が好適に用いられ、例えば以下
の如き殺虫剤である。
○3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル dl−シス/トランス−クリサンテ
マート(一般名アレスリン:商品名ピナミン:住友化学
工業株式会社製、以下PAと略称する) ○3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル d−シス/トランス−クリサンテマ
ート(商品名ピナミンフオルテ:住友化学工業株式会社
製、以下PBと略称する) ○d−3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン
−4−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマー
ト(商品名エキスリン:住友化学工業株式会社製、以下
PCと略称する) ○3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−4
−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート
(一般名バイオアレスリン、以下PDと略称する) ○2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)シ
クロペンタ−2−エニル−クリサンテマート(以下PE
と略称する) ○N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−
メチル dl−シス/トランス−クリサンテマート(一
般名フタルスリン:商品名ネオピナミン:住友化学工業
株式会社製、以下PEと略称する) ○5−ベンジル−3−フリルメチル d−シス/トラン
ス−クリサンテマート(一般名レスメトリン:商品名ク
リスロンフオルテ:住友化学工業株式会社製、以下PG
と略称する) ○5−(2−プロパルギル)−3−フリルメチル クリ
サンテマート(一般名フラメトリン、以下PHと略称す
る) ○3−フエノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−
(2′,2′−ジクロロ)ビニルシクロプロパン カル
ボキシレート(一般名ペルメトリン:商品名エクスミ
ン:住友化学工業株式会社製、以下PIと略称する) ○3−フエノキシベンジル d−シス/トランス−クリ
サンテマート(一般名フエノトリン:商品名スミスリ
ン:住友化学工業株式会社製、以下PJと略称する) ○α−シアノ−3−フェノキシベンジル イソプロピル
−4−クロロフエニルアセテート(一般名フエンバレレ
ート:商品名スミサイジン、住友化学工業株式会社製、
以下PKと略称する) ○(S)−α−シアノ−3−フエノキシベンジル(1R,
シス)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジ
メチルシクロプロパンカルボキシレート(一般名サイペ
ルメトリンf、以下PLと略称する) ○(R,S)−α−シアノ−3−フエノキシベンジル
(1R,1S)−シス/トランス−3−(2,2−ジク
ロロビニル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボ
キシレート(一般名サイペルメトリン、以下PMと略称
する) ○α−シアノ−3−フエノキシベンジル d−シス/ト
ランス−クリサンテマート(一般名サイフエノトリン、
以下PNと略称する) ○1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル シス/
トランス−クリサンテマート(一般名ベーパスリン、以
下POと略称する) ○3−アリル−2−メチル−シクロペンタ−2−エン−
4−オン−1−イル−2,2,3,3−テトラメチルシ
クロプロパンカルボキシレート(一般名テラレスリン、
以下PPと略称する。) ○1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,
2,3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレ
ート(以下PQと略称する) ○1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,2
−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプ
ロパン−1−カルボキシレート(以下PRと略称する) ○〔(ペンタフルオロフエニル)−メチル〕−1R,3
R−3−(2,2−ジクロロエチニル)−2,2−ジメ
チル−シクロプロパンカルボキシレート(一般名フエン
フルスリン、以下PSと略称する。) また、殺虫液中の有効殺虫成分の濃度は、0.5重量%以
上10重量%以下が良好であり、好ましくは0.5〜8重
量%の範囲の濃度で用いる。
また同様に、芳香を目的として使用する場合には、天然
及び人工の各種香料を用いることができ、例えば動物
性、植物性の天然香料、炭化水素、アルコール、フエノ
ール、アルデヒド、ケトン、ラクトン、オキシド、エス
テル類等の人工香料などであり、これらの1種を単独で
使用できる他、2種以上を混合して使用することもでき
る。さらに、目的に応じて消臭剤、殺菌剤、忌避剤等の
各種薬剤についても、加熱により揮散する薬剤であれば
使用できる。このような各種薬剤濃度としては、0.5〜1
0重量%が好ましい。
尚、保存、保管時あるいは輸送時等の自然条件下の温度
で薬液の成分が不安定で分解、重合を起こし易ければ、
従来公知の技術、例えば特開昭60-233001号に開示され
ているような酸化防止剤等の安定剤を薬液中に配合する
ことが適切である。
又、自然条件下の温度で薬液成分が充分安定であれば、
その必要もない。
即ち、本願発明は吸液芯に酸化防止剤等の安定剤を練り
込むことを特徴とするものであって、薬液中への配合
は、その薬液の性質を考慮して適宜、酸化防止剤の安定
剤の種類と量を選択して、使用し得る。
実施例 以下、実施例を示して本発明について具体的に説明す
る。
実施例1 石膏8重量部、クレー5重量部、ケイソウ土2重量部、
CMC0.4重量部からなる材料及び表−1に示す特定の
化合物を水と練合し、押出成形した後乾燥し、それぞれ
直径7mm,高さ7cmの多孔質吸液芯を成形し、図面に示
す加熱蒸散器にセツトした。容器内の内容液は、表−1
に示す薬剤を含有する炭素数14〜17の混合脂肪族飽
和炭化水素溶液50mlである。
発熱体に通電して上記吸液芯の上側面部を120℃となる
ように加熱し、各加熱時間当りの殺虫剤の揮散量を測定
した。その結果を表−2に示す。
揮散量:揮散蒸気を一定時間毎にシリカゲル充填カラム
で単位時間トラツプした後、クロロホルムで抽出、濃縮
後ガスクロマトグラフで定量分析した。
上記結果から明らかなように、加熱初期から約400時間
後まで安定して薬剤を揮散させることができた。
実施例2 表−3に示す化合物を用い、また表−3に示す薬剤を揮
散させる他は実施例1と全く同様にして各種薬剤を揮散
させた。いずれの薬剤についても加熱初期から約400時
間後まで安定して芳香を発していた。
また、実施例は省略するが、化合物PA,PC〜PS及
びDET等についても前記実施例1と同様の試験を行な
つた場合にも、長期に亘つて安定して揮散した。
比較例 薬剤及び化合物の種類及び添加量を表−4に示すものに
代える以外は実施例1と同様の脂肪族飽和炭化水素溶液
を用い、実施例1と全く同様にして揮散量を測定した。
その結果を表−5に示す。
上記結果から明らかなように、加熱温度で揮散性を有す
るBHT,BHA等の酸化防止剤を含有する吸液芯の場
合、長期間の加熱によつて揮散量が著しく低下し、薬液
の長期安定揮散ができなかつた。
発明の効果 以上のように、本発明の吸液芯においては薬液に難溶性
でかつ加熱温度で実質的に揮散しない酸化防止剤が含有
されているため、加熱使用時に薬剤の成分の熱分解や重
合による目詰りが少なく、高い揮散率が得られ、長期間
に亘つて有効かつ安定した揮散効果を持続し得るという
格別の効果が得られる。
また、加熱温度において実質的に揮散しない酸化防止剤
を添加して吸液芯を製造するため、吸液芯製造時あるい
は加熱使用時における吸液芯の熱劣化が防止され、吸液
芯の強度、耐薬品性等低下を防止できると共に、薬液自
体への添加の場合に比べて極く少量の添加により無駄な
く有効に薬剤の熱分解、重合等を防止できる。
さらに、薬液に溶解しにくい、あるいは殆ど薬液に溶解
しない酸化防止剤の場合であつても、これらを吸液芯に
含有、固結せしめることによつて溶解量以上の充分な有
効量を含有せしめることができる。
また、室温で殆んど溶解しない酸化防止剤であつても、
吸液芯に含有、固結せしめることにより、加熱使用時に
芯内部で熱溶解し、酸化防止効果を発揮できるという効
果・利点が得られる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の方法を実施するのに適した装置の一具体
例を示す縦断面図である。 1は容器、2は殺虫液、4は発熱体、7は吸液芯。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薬液中に吸液芯の一部を浸漬して該芯に薬
    液を吸液すると共に、該芯の上部を加熱することにより
    吸液された薬液を蒸散させる加熱蒸散方式に用いる吸液
    芯であって、クレー、タルク、カオリン、ケイソウ土、
    石膏、パーライト、ベントナイト、火山岩、酸性白土、
    グラスファイバ、石綿等の無機粉末及び/又は木粉、活
    性炭、セルロース、パルプ、リンター、高分子樹脂等の
    有機粉末から選ばれた少なくとも1種の粉末、並びにカ
    ルボキシメチルセルロース、デンプン、アラビアゴム、
    ゼラチン、ポリビニルアルコール等の糊剤と共に、当該
    薬液に難溶性でかつ加熱温度で実質的に揮散しない酸化
    防止剤を含有する混合物から成形してなる加熱蒸散用吸
    液芯
JP61205070A 1986-09-02 1986-09-02 加熱蒸散用吸液芯 Expired - Lifetime JPH0636704B2 (ja)

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