JP2764819B2 - 加熱蒸散方法並びにそれに用いる薬液組成物及び吸液芯 - Google Patents

加熱蒸散方法並びにそれに用いる薬液組成物及び吸液芯

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JP2764819B2
JP2764819B2 JP1045206A JP4520689A JP2764819B2 JP 2764819 B2 JP2764819 B2 JP 2764819B2 JP 1045206 A JP1045206 A JP 1045206A JP 4520689 A JP4520689 A JP 4520689A JP 2764819 B2 JP2764819 B2 JP 2764819B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、加熱蒸散方法、さらに詳しくは、殺虫、殺
菌、消臭、芳香等を目的として、薬液中に吸液芯の一部
を浸漬して該芯に薬液を吸液すると共に、該芯の上部を
加熱することにより吸液された薬液を蒸散させる吸上式
加熱蒸散方法、並びにそれに用いる薬液組成物及び吸液
芯に関する。
〔従来の技術〕
例えば殺虫液中に多孔質吸液芯の一部を浸漬すること
により該芯に殺虫液を吸液すると共に、該芯の上部を加
熱することにより吸液された殺虫液を蒸散させる方式の
加熱蒸散殺虫方法が古くから知られている。例えば、実
公昭43−25081号公報には直接加熱による方式が記載さ
れているが、直接加熱による場合には薬剤の分解が激し
いため、一般には間接加熱による方式が採用される傾向
にある。間接加熱による方式としては、吸液芯と発熱体
との間にフェルト等を介在させて加熱する方法が実公昭
36−12459号公報、実公昭46−22585号公報に記載され、
また吸液芯と発熱体とを一定間隔で離間して加熱する方
法が実公昭43−26274号公報、実公昭44−8361号公報、
実公昭45−14913号公報、実公昭45−19801号公報、実公
昭45−29244号公報、特公昭61−23163号公報に記載され
ている。
前記した吸液芯加熱方式による加熱蒸散方法の場合、
上記多孔質吸液芯が一般にフェルト、不織布、石綿等に
より製作されるため、吸液速度が比較的に速く、吸液芯
が加熱されるにつれて、薬液中の溶剤のみが揮散し薬剤
が充分に揮散され難くなったり、また薬剤の熱分解によ
って生成される高沸点物質や溶剤中に含有されている高
沸点物質等によって吸液芯に目詰りが生じ易くなること
から、長期に亘って安定した揮散を持続させることが困
難であった。
これに対して、前記特公昭61−23163号公報に記載さ
れているような特定の組合せ、特に無機粉体から成形さ
れた吸液芯を用いることによって、殺虫液中の溶剤のみ
が揮散して安定した殺虫剤揮散が困難であるという問題
はある程度改善されるが、それでもまだ充分とはいえ
ず、また、多孔質吸液芯の上側面部を130〜140℃の比較
的高温度域で加熱する必要があるため、反面、薬剤の熱
分解や重合が激しくなり揮散有効成分量や有効揮散率が
低くなるという問題があり、加熱40時間目あたりから揮
散率が低下し始め、有効揮散率が80%を下廻るようにな
り、長期間に亘って充分に薬剤蒸散を行なうことが困難
になるという問題がある。またこの熱分解や重合によっ
て生成される高沸点物質等の吸液芯内への蓄積やそれに
よる芯の目詰りを起こし易くなるという問題がある。
さらに溶剤についても、沸点180〜300℃という高沸点
範囲の脂肪族系炭化水素を用いた場合、溶剤の加熱劣化
に対しても特別の配慮をしないと、上記と同様の問題を
生ずる。例えば一般に、油脂は100〜200℃において酸素
がβ位の炭素と反応してハイドロパーオキサイドを作
り、ケトン、カルボン酸、アルコール類等を生成するこ
とが知られている。また、このような酸化を受けると油
は粘稠となり、熱伝導が不良となったり、油渣が生じた
り膠着性物質が発生し易くなる。同様に、溶媒に溶剤を
入れた場合、加熱により分解や重合が生じ、膠着性物質
が発生する。
このように、吸上式の加熱蒸散方法においては、吸液
芯に薬液を吸液し、該芯上部を高温加熱するため上記と
同様又は類似の現象が起こり、その結果吸液芯の目詰
り、熱伝導不良等により薬剤蒸散不良を発生し易いとい
う欠点がある。このような加熱による薬剤の分解、重合
等に起因する薬剤蒸散不良を改善するためには、一般に
薬液中に酸化防止剤を添加することが考えられる。例え
ば特開昭60−161902号公報及び特開昭60−233001号公報
には、吸液芯用薬液に特定の酸化防止剤を添加すること
が提案されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、酸化防止剤の有効期間と使用時の温度
には深い相関関係があり、温度が高くなる程酸化が著し
く促進し、酸化防止剤が多量に消費され、有効期間が著
しく短縮される。さらに、使用時の温度条件によっては
酸化防止剤自身が熱分解したり、揮散することにより消
失し、酸化防止作用を発現し得なかったりするなどの問
題がある。さらに、有効な酸化防止作用を発現させるに
は一定量以上の酸化防止剤を添加する必要があり、薬液
全体に含有させておくためには多量の酸化防止剤を必要
とするという問題がある。
また、酸化防止剤の種類によっては、使用される溶剤
に殆んど溶解しなかったり、あるいは室温において溶解
しないため溶解に加熱を必要とするなどの難点があり、
必要量を溶解添加できないという問題がある。
また、吸液芯成形時や加熱使用時における摩擦、乾
燥、加熱等の熱による芯組成物、特に有機粉体の変色、
熱分解等の熱劣化が発生し易く、例えば澱粉、CMC、PVA
等の有機固着剤、中でも天然系蛋白質や植物性粉体等の
熱劣化は大きく、薬液の経時安定性や強度等への悪影響
を生じ易いという問題もある。
ところで、特開昭60−161902号公報には、脂肪族炭化
水素に特定の酸化防止剤を添加した吸液芯用殺虫液組成
物が開示され、400時間の長期安定揮散が得られると報
告されている。しかし、脂肪族炭化水素の中には直鎖状
に限らず、イソ体や不飽和のもの、さらに窒素、イオウ
含有物等の不純物が含まれ、このため加熱劣化が急速に
進み、長時間の使用につれて粘度上昇等に伴なう吸液不
足や吸液芯の目詰り等を生じ、400時間を過ぎると揮散
量が低下し、一般に400時間以上、例えば600時間程度
(速ち、電気蚊取器の如く、夏期最低でも50日間、1日
12時間使用で600時間程度使用される)の長期安定揮散
が望まれるこの種の吸上式加熱蒸散方法にあっては実用
的でない。
従って、本発明の目的は、上記のような問題を解消
し、加熱使用時に薬剤の熱分解、重合等が殆んど発生せ
ず、多孔質吸液芯の目詰り等がなく、また低濃度で有効
な酸化防止剤を使用することにより、粘度上昇等に伴な
う吸液不足がなく、長期間に亘って充分な薬剤を有効に
蒸散できる吸上式の加熱蒸散方法、並びにそれに用いる
薬液組成物及び吸液芯を提供することにある。
さらに本発明の目的は、酸化防止剤を少量使用するこ
とによって、吸液芯製造時及び加熱使用時における熱劣
化や強度低下が殆んどなく、また経時安定性、耐薬品性
等に優れた加熱蒸散用吸液芯及び薬液組成物を提供する
ことにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、前記したような加熱蒸散方法に用いる吸液
芯または薬液組成物あるいはその両者に、トリエチレン
グリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−
ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、N,N′
−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシ−ヒドロシンナマミド)、2,2−チオ−ジエチ
レンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート〕、N,N′−ビス〔3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオニル〕ヒドラジン、トリス−(3,5−ジ−t−ブ
チル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌレート及
び2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリ
アジンからなる群から選ばれた少なくとも1種の特定の
化合物を含有せしめることにより、前記した目的を達成
するものである。
〔発明の作用及び態様〕
前記したように、一般に油脂等は空気中の酸素により
酸化を受け易く、この酸化が開始すると遊離したラジカ
ルが発生し、連鎖反応によりラジカルが多発し、酸化劣
化や樹脂化が進行する。このラジカルを補促してその発
生や連鎖反応を阻害するものとして、一次酸化防止剤と
呼ばれるものがあり、この中にフェノール系とアミン系
酸化防止剤があるが、アミン系は一般に着色しており、
さらに酸化生成物の色が赤,紫等で色が濃く、商品化す
る上において好ましくない。
フェノール系酸化防止剤のうち、ハイドロキノン、ガ
レート等のフェノール性OHを持った化合物は、急速短期
に酸化防止効果を発揮するが、自らはすぐに消滅してし
まい、長期的な使用には適さない。
これに対し、酸化防止剤の代表的な例であるBHT(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン)やBHA
(3−t−ブチル−4−ヒドロキシアニソール)のよう
に、OH基のo−位にt−ブチル基等の大きな基を導入し
て、フェノール性OHの性質をなくしたヒンダードフェノ
ール系化合物の場合、長期に亘り安定しており、酸化生
成物もあまり着色しない。しかし、BHTやBHA等の酸化防
止剤は、常温においてこのように作用するが、高温にな
ると酸化防止剤自らが蒸発したり、分解したりするた
め、一次酸化防止効果を発揮できなくなる。従って、吸
液芯を比較的高温度に加熱して薬剤の蒸散を行なう加熱
蒸散方法にあっては、このような酸化防止剤を薬液中に
添加して用いた場合、加熱揮散時に吸液芯中で溶剤や薬
剤の樹脂化が生じ、目詰りの原因となり、薬剤の長期安
定した揮散ができない。
一方、本発明者らの研究によると、上記のような問題
を解消するためには、高温にさらされても熱分解するこ
となく、熱安定性に優れ、かつ高温での蒸気圧が低く、
使用加熱温度(例えば約100〜200℃)で揮散しにくい酸
化防止剤である必要があることが見い出された。このた
めには、ある程度分子構造が大きいことが必要となり、
分子が長く、分子量が550以上であることが必要であ
る。但し、分子量が大きくなりすぎると、薬剤中への分
散性、溶解性等が劣り、加熱によりラジカルが発生した
時にラジカルへの会合の確立が低下し易く、有効に酸化
防止効果を発揮し難くなるので、800以下が好ましい。
また同様に、酸化防止剤の融点は60℃以上、230℃以下
が好ましい。
本発明は、このような条件を満たし、かつその酸化生
成物が着色しにくいフェノール系酸化防止剤である前記
7種の酸化防止剤を選択、使用するものであり、このよ
うな酸化防止剤を吸液芯自体に配合し固結したり、薬液
中に添加することにより、極く少量の添加により充分な
酸化防止効果が発揮され、吸液芯製造時あるいは加熱使
用時における吸液芯の熱劣化が防止され、また加熱使用
時における薬剤の熱分解や重合あるいは酸化による樹脂
化が抑えられ、吸液芯の目詰りを防止でき、従って長期
間に亘って充分な薬剤揮散を持続できる。
なお、本発明で特定する化合物の中には、有機溶剤、
特に脂肪族炭化水素系溶剤に溶解しにくいものがあり、
例えばN,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)やN,N′−
ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオニル〕ヒドラジンの如く炭素数14〜17
程度の飽和脂肪族炭化水素に対して0.01w/w%程度しか
溶解しない化合物等もあるが、これらの化合物は他の溶
解補助剤と併用することができ、またいずれの化合物も
微量の溶解で充分な安定揮散が得られる。
これは、本発明の化合物は、いずれも微少量で有効な
酸化防止効果を示し、かつ、100℃以上の高温にさらさ
れても、熱分解することもなく、揮散性が低くて殆んど
揮散せず、熱安定性に優れているため、薬液に溶解して
用いた場合、加熱使用時に薬液が吸液芯により吸い上げ
られ、溶剤及び有効成分が揮散した後も本発明の化合物
は吸液芯に残存し、吸液芯の加熱部分には常に化合物が
飽和状態に保たれ、安定した加熱状態が得られ、有効か
つ安定した揮散が達成される。さらに、本発明の化合物
を吸液芯に練り込んで添加した場合は、化合物を高濃度
に含有でき、さらに加熱使用時において飽和状態が得ら
れ易く、さらに一層の安定揮散が得られる。
本発明は、前記した7種の特定の化合物を吸液芯及び
/又は薬液に添加することを特徴としており、吸液芯、
薬液のいずれかに添加することができると共に、双方に
添加することもできる。さらに、これらの化合物は、単
独で使用できる他、2種以上を組み合わせて混合使用す
ることもでき、この場合、各々の化合物はこの混合使用
比に応じて使用量を減じても充分な効果が得られる。使
用量としては芯全量の0.01〜3重量%、好ましくは0.03
〜1重量%の割合で用いる。添加量が少なすぎると吸液
芯製造時及び加熱使用時における熱劣化防止等、前記し
たような酸化防止剤添加による効果が得られ難い。一
方、添加量が多すぎると、全体の揮散量を抑制するので
好ましくない。また、薬液に添加する場合は、薬液全量
の0.0015〜0.4重量%、好ましくは0.004〜0.2重量%で
あり、従来の使用量に比べて少量で長期に亘り安定した
揮散が得られる。
また、本発明においては、前記した特定の化合物と組
み合わせて、経時安定性を主体とし、長期加熱時に揮散
又は分解してしまうような他の酸化防止剤を混合使用す
ることもできる。例えば、2,2′−メチレンビス(4−
エチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2′−メチレ
ンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,
4′−メチレンビス(2−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、4,4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、4,4′−チオビス(3−メチ
ル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−メチレンビ
ス(2,6−t−ブチルフェノール)、ステアリル−β−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プ
ロピオネート、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,
5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼ
ン、1,1,3,−トリス(2−メチル−5−t−ブチル−4
−ヒドロキシフェニル)ブタン、テトラキス〔メチレン
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシシンナメー
ト)〕メタン、BHT、BHA、3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシアニソール、メルカプトベンズイミダゾー
ル、ジラウリル−チオ−ジ−プロピオネート、2−t−
ブチル−4−メトキシフェノール、3−t−ブチル−4
−メトキシフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エ
チルフェノール、α−トコフェノール、アスコルビン
酸、エリソルビン酸、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)シクロヘキサン、オクタデシル−3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート、フェニル
−β−ナフチルアミン、N,N−ジフェニル−p−フェニ
レンジアミン、2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノ
リンポリマー、6−エトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2
−ジヒドロキノリン、2,2−チオビス(4−メチル−6
−t−ブチルフェノール)、3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシ−ベンジルフォスフォネート−ジエチルエ
ステル、ビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
ベンジルホスホン酸エチル)カルシウム:ポリエチレン
ワックス、オクチル化ジフェニルアミン、トリス〔2−
(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒドロキシヒドロ
−シンナモイルオキシル)エチル〕イソシアヌレート、
トリス−(4−t−ブチル−2,6−ジメチル−3−ヒド
ロキシベンジル)イソシアヌレート、3,9−ビス〔1,1−
ジ−メチル−2−{β−(3−t−ブチル−4−ヒドロ
キシ−5−メチル−フェニル)プロピオニルオキシ}エ
チル〕−2,4,8,10−テトラオキザスピロ〔5,5〕ウンデ
カン、ジトリデシル−3,3′−チオジプロピオネート、
ジミリスチル−3,3′−チオジプロピオネート、ジステ
アリル−3,3′−チオジプロピオネートなどが挙げら
れ、これらの酸化防止剤は長期に亘る経時安定性に対し
特に有効となり、長期加熱揮散に対しては本発明の化合
物が有効に作用する。また、過酸化物分解剤と一般に呼
ばれる酸化防止剤として、ジラウリルチオジプロピオネ
ート(DLTP)やジステアリルチオジプロピオネート(DS
TP)を、同様に本発明における酸化防止剤と組み合わせ
て、混合使用できる。これにより、加熱使用時の過酸化
物例えば目づまりを生ずる膠着性物質を分解して、安定
揮散を長期化できる。
さらに、安定剤として紫外線吸収剤を用いることによ
り、保管時、使用時の耐光性を一段と向上させることが
できる。
本発明の吸液芯は、無機粉末や有機粉末、及び固着
剤、さらに前記した特性の酸化防止剤から成る混合物
を、例えば適当量の水を加えて練合し、押出成形後乾燥
することによって成形できる。当然のことながら、例え
ば加圧成形、加熱成形等他の成形方法も可能である。
本発明に係る吸液芯を固結成形する方法としては各種
方法が採用できるが、例えば押出成形における摩擦熱、
加圧成形による摩擦熱、乾燥工程における乾燥加熱な
ど、吸液芯製造時に多くの熱影響を受け、さらに使用に
よる薬液の加熱揮散時には長期間にわたり加熱されるた
め、芯組成物の熱劣化は重要な問題となり、特に有機粉
末や固着剤の熱劣化は薬剤の安定性や吸液芯の強度、変
色、耐薬品性等にも悪影響を与える。しかし、前記した
特定の酸化防止剤を吸液芯及び/又は薬液組成物に添加
することにより、芯成形時や加熱使用時における芯組成
物の熱劣化を防止できる。さらに、薬剤の溶剤に溶解し
にくいあるいは殆んど溶剤に溶解しない酸化防止剤の場
合であっても、これらを吸液芯に含有、固結せしめるこ
とによって溶解量以上の充分な有効量を含有せしめるこ
とができる。また、室温で殆んど溶解しない酸化防止剤
であっても、吸液芯に含有、固結せしめることにより、
加熱使用時に芯内部で熱溶解し、酸化防止効果を発揮で
きる。
本発明の成形吸液芯は微多孔質のものであって、長期
間に亘って使用される吸液芯として適当である。
吸液芯の主材料としては、クレー、タルク、カオリ
ン、ケイソウ土、石膏、パーライト、ベントナイト、酸
性白土、火山岩、グラスファイバ、石綿等の無機粉末及
び木粉、活性炭、セルロース、パルプ、リンター、高分
子樹脂等の有機粉末から選ばれた少なくとも1種の粉
末、特に無機粉末が用いられる。また、固着剤としては
カルボキシメチルセルロース(CMC)、デンプン、アラ
ビアゴム、ゼラチン、ポリビニルアルコール(PVA)等
の水溶性糊剤や有機、無機接着剤等を用いることができ
る。これらの中でも、無機粉末としては成形処理性等の
点で石膏、クレー、ケイソウ土、酸性白土、パーライト
が好適であり、また糊剤としてCMCが溶剤への非溶解
性、成形処理性等の点で好適である。最も好適な吸液芯
は上記無機、有機粉末の2種以上をCMC単独またはゼラ
チンやPVA、デンプンとの混合物で粘結成形したもので
ある。これらの場合、薬液の吸液量は固着剤(CMC)の
配合量に依存する。従って、固着剤の配合量は、吸液性
及び成形性等を考慮すると、芯全量の1重量%以上25重
量%以下が適当である。
なお、多孔質吸液芯には、その特性を損なわない範囲
で、必要に応じて顔料、色素、防腐剤等の他の添加剤を
配合してもよい。
本発明の吸液芯は、殺虫、殺菌、消臭、芳香等を目的
として、各種殺虫剤、殺菌剤、消臭剤、香料等の薬剤を
加熱蒸散させる吸上式加熱蒸散装置の吸液芯として好適
に用いることができる。
ここで、本発明の理解が容易なように、本発明の方法
を実施するのに適した装置の一具体例を図面に示す。図
中、1は薬液2を入れた容器であり、該容器1は収納容
器3内に係脱自在に収納、保持されている。収納容器3
の上部は開放されており、この開放部に環状(あるいは
一対の半環状)の発熱体4が固着されている。5は発熱
体4に接続されたコードである。容器1の上部には薬液
注入口6が設けられており、この薬液注入口6に、吸液
芯7が、その上部が環状発熱体4の中心部に配設される
ように、略密栓状に保持されている。図示するものは本
発明の薬液組成物及び吸液芯を用いるのに好適な装置の
一例であるが、これに限らず、各種形状の装置を用いる
ことができることは言うまでもない。
上記容器1に収容する薬液としては、目的に応じて殺
虫剤、芳香液等が用いられる。上記装置を加熱蒸散殺虫
装置として用いる場合には、容器1に殺虫液を入れ、発
熱体4に通電して、殺虫剤の種類に応じて好ましくは吸
液芯7の表面温度が100〜140℃となるように加熱する。
加熱温度が高すぎると、薬剤の熱分解や重合が生じ易く
揮散有効成分量が低くなるという問題があり、またこの
結果生成される高沸点物質等の吸液芯内への蓄積及びそ
れによる芯の目詰りを起こし易くなるので好ましくな
い。
上記殺虫液としては、各種殺虫剤を脂肪族炭化水素系
溶剤中に溶解した溶液が使用可能であるが、不飽和の脂
肪族炭化水素単独では異臭が有るので好ましくなく、脂
肪族飽和炭化水素が最適である。但し、上記不都合を生
じない量的割合で脂肪族不飽和炭化水素を含有すること
は差し支えなく、従来のものに比べ多く入っても良好な
揮散が得られる。また、脂肪族飽和炭化水素の中でも、
炭素数19以上では高い粘度を有したり、ゲル状乃至は固
化状態にあるため、殺虫液の吸液芯への吸液がスムーズ
に起こり得なくなることから、炭素数18以下であること
が好ましい。
本発明の薬液組成物において使用し得る溶剤として
は、ドデカン(C12)、トリデカン(C13)、テトラデカ
ン(C14)、ペンタデカン(C15)、ヘキサデカン
(C16)、ヘプタデカン(C17)、オクタデカン(C18
及びこれらの混合物が挙げられ、またこれらを主成分と
する市販の溶剤、例えば0号ソルベントH(日本石油株
式会社製)、0号ソルベントM(日本石油株式会社
製)、ノルマルパラフィン(三石・テキサコケミカル株
式会社製)、IPソルベント2028(出光石油化学株式会社
製)なども使用することができる。
本発明で用いられる殺虫剤としては、従来より用いら
れている各種揮散性殺虫剤を用いることができ、ピレス
ロイド系殺虫剤、カーバメイト系殺虫剤、有機リン系殺
虫剤等を挙げることができる。一般に安全性が高いこと
からピレスロイド系殺虫剤が好適に用いられ、例えば以
下の如き殺虫剤である。
○ 3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−
4−オン−1−イル dl−シス/トランス−クリサンテ
マート(一般名アレスリン:商品名ピナミン:住友化学
工業株式会社製) ○ 3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−
4−オン−1−イル d−シス/トランス−クリサンテ
マート(商品名ピナミンフォルテ:住友化学工業株式会
社製) ○ d−3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エ
ン−4−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマ
ート(商品名エキスリン:住友化学工業株式会社製) ○ 3−アリル−2−メチルシクロペンタ−2−エン−
4−オン−1−イル d−トランス−クリサンテマート
(一般名バイオアレスリン) ○ 2−メチル−4−オキソ−3−(2−プロピニル)
シクロペンタ−2−エニル−クリサンテマート ○ N−(3,4,5,6−テトラヒドロフタリミド)−メチ
ル dl−シス/トランス−クリサンテマート(一般名フ
タルスリン:商品名ネオピナミン:住友化学工業株式会
社製) ○ 5−ベンジル−3−フリルメチル d−シス/トラ
ンス−クリサンテマート(一般名レスメトリン:商品名
クリスロンフォルテ:住友化学工業株式会社製) ○ 5−(2−プロパルギル)−3−フリルメチル ク
リサンテマート(一般名フラメトリン) ○ 3−フェノキシベンジル 2,2−ジメチル−3−
(2′,2′−ジクロロ)ビニルシクロプロパン カルボ
キシレート(一般名ペルメトリン:商品名エクスミン:
住友化学工業株式会社製) ○ 3−フェノキシベンジル d−シス/トランス−ク
リサンテマート(一般名フェノトリン:商品名スミスリ
ン:住友化学工業株式会社製) ○ α−シアノフェノキシベンジル イソプロピル−4
−クロロフェニルアセテート(一般名フェンバレレー
ト:商品名スミサイジン:住友化学工業株式会社製) ○ (S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル(1
R,シス)−3−(2,2−ジクロロビニル)−2,2−ジメチ
ルシクロプロパンカルボキシレート(一般名サイペルメ
トリンf) ○ (R,S)−α−シアノ−3−フェノキシベンジル
(1R,1S)−シス/トランス−3−(2,2−ジクロロビニ
ル)−2,2−ジメチルシクロプロパンカルボキシレート
(一般名サイペルメトリン) ○ α−シアノ−3−フェノキシベンジル d−シス/
トランス−クリサンテマート(一般名サイフェノトリ
ン) ○ 1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル シス
/トランス−クリサンテマート(一般名バーパスリン) ○ 3−アリル−2−メチル−シクロペンタ−2−エン
−4−オン−1−イル−2,2,3,3−テトラメチルシクロ
プロパンカルボキシレート(一般名テラレスリン) ○ 1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル−2,2,
3,3−テトラメチルシクロプロパンカルボキシレート ○ 1−エチニル−2−メチル−2−ペンテニル 2,2
−ジメチル−3−(2,2−ジクロロビニル)シクロプロ
パン−1−カルボキシレート また、殺虫液中の有効殺虫成分の濃度は、0.5重量%
以上10重量%以下が良好であり、好ましくは0.5〜8重
量%の範囲の濃度で用いる。
また同様に、芳香を目的として使用する場合には、天
然及び人工の各種香料を用いることができ、例えば動物
性、植物性の天然香料、炭化水素、アルコール、フェノ
ール、アルデヒド、ケトン、ラクトン、オキシド、エス
テル類等の人工香料などであり、これらの1種を単独で
使用できる他、2種以上を混合して使用することもでき
る。さらに、目的に応じて消臭剤、殺菌剤、忌避剤等の
各種薬剤についても、加熱により揮散する薬剤であれば
使用できる。このような各種薬剤濃度としては、0.5〜1
0重量%が好ましい。
〔実 施 例〕
以下、実施例を示して本発明について具体的に説明す
る。
なお、各実施例で用いた薬剤及びその略称は次のとお
りである。
本発明で特定した化合物: AA:N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド AB:1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕 AC:トリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブ
チル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート〕 AD:2,2−チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕 AE:N,N′−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオニル〕ヒドラジン AF:トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)−イソシアヌレート AG:2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒド
ロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリ
アジン 比較用酸化防止剤: CA:1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−
t−ブチルフェニル)ブタン(商品名:トパノールCA) CB:2,2′−メチレン−ビス(6−t−ブチル−4−エチ
ルフェノール)(商品名:ヨシノックス425) CC:3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエン(BH
T) 殺虫剤: PA:アレスリン(ピナミン) PB:ピナミンフォルテ PC:エキスリン PD:バイオアレスリン PE:プラレスリン PH:フラメトリン PO:ベーパスリン 実施例1 石膏4重量部、クレー4重量部、ケイソウ土4重量
部、ガラス繊維1重量部、セルロース粉1重量部、デン
プン0.2重量部、CMC0.2重量部からなる材料及び表−1
に示す特定の化合物を水と練合し、押出成形した後乾燥
し、それぞれ直径7mm、長さ7cmの多孔質吸液芯を成形
し、図面に示す加熱蒸散器にセットした。容器内の内容
液は、表−1に示す薬剤を含有する炭素数14〜17の混合
脂肪族飽和炭化水素溶液80mlである。
発熱体に通電して上記吸液芯の上側面部を120℃とな
るように加熱し、各加熱時間当りの殺虫剤の有効揮散率
を測定した。その結果を表−2に示す。
なお、有効揮散率は以下のようにして測定した:揮散
蒸気を一定時間毎にシリカゲル充填カラムで単位時間ト
ラップした後、クロロホルムで抽出、濃縮後ガスクロマ
トグラフで定量分析し、揮散量A(mg/hr)を求める。
また、この単位時間における薬液の重量減少量B(mg/h
r)を求め、下式により有効揮散率を計算した。
実施例2 本発明の特定の化合物を配合しない以外は実施例1と
全く同じ多孔質吸液芯を成形し、図面に示す加熱蒸散器
にセットした。一方、容器内の内容液としては、表−3
に示す特定の化合物及び薬剤の両方を含有する炭素数14
〜17の混合脂肪族飽和炭化水素溶液80mlを用いた。
発熱体に通電して上記吸液芯の上側面部を120℃とな
るように加熱し、各加熱時間当りの殺虫剤の有効揮散率
を測定した。その結果を表−4に示す。
上記表−2及び表−4に示す結果から明らかなよう
に、本発明の特定の化合物を吸液芯及び薬液のいずれに
配合した場合にも、加熱初期から約600時間後まで安定
して薬剤を揮散させることができた。
実施例3 表−5に示す化合物を用い、また表−5に示す薬剤を
揮散させる他は実施例1と全く同様にして各種薬剤を揮
散させた。いずれの薬剤についても加熱初期から約800
時間後まで安定して芳香を発していた。
また、実施例は省略するが、DET等についても前記実
施例と同様の試験を行なった場合にも、長期に亘って安
定して揮散した。
比較例 薬剤及び化合物の種類及び添加量を表−6に示すもの
に代える以外は実施例1と同様の脂肪族飽和炭化水素溶
液を用い、実施例1と全く同様にして揮散量を測定し
た。その結果を表−7に示す。
上記結果から明らかなように、加熱温度で揮散性を有
するBHT、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ
−5−t−ブチルフェノール)ブタン等の酸化防止剤を
含有する吸液芯の場合、長期間の加熱によって揮散量が
著しく低下し、薬液の長期安定揮散ができなかった。
試験例 表−8に示す前記各実施例及び比較例について、加熱
200時間目及び600時間目の各製剤について、居室試験法
によりアカイエカ雌成虫のノックダウン時間を測定し
た。すなわち、8畳の部屋に設置した加熱蒸散器に各製
剤をセットし、通電3時間後の部屋にアカイエカ雌成虫
50匹の放飼し、50%ノックダウンする時間を測定し、こ
れを5回繰り返し、その平均を算出した。その結果を表
−8に示す。
上記結果から明らかなように、本発明の特定の化合物
を吸液芯及び/又は薬液に配合した実施例では、加熱20
0時間目も600時間目もノックダウン率は殆んど変わら
ず、常に一定の殺虫効力が得られるが、BHTや1,1,3−ト
リス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフ
ェノール)ブタン等の酸化防止剤を用いた場合には、60
0時間目で殺虫効力は大巾に減少した。
〔発明の効果〕
以上のように、本発明によれば、吸液芯及び/又は薬
剤組成物に前記した特定の酸化防止剤が含有されている
ため、加熱使用時に薬剤の成分の熱分解や重合による目
詰りが少なく、長期に亘り高い揮散率が得られ、長期間
に亘って有効かつ安定した揮散効果を持続し得るという
格別の効果が得られる。
また、加熱温度において実質的に揮散しない酸化防止
剤を添加して吸液芯を製造した場合、吸液芯製造時ある
いは加熱使用時における吸液芯の熱劣化が防止され、吸
液芯の強度、耐薬品性等の低下を防止できると共に、吸
液芯の目詰りを効果的に防止することができる。さら
に、薬剤の溶剤に溶解しにくいあるいは殆んど溶剤に溶
解しない酸化防止剤の場合であっても、これらを吸液芯
に含有、固結せしめることによって溶解量以上の充分な
有効量を含有せしめることができると共に、室温で殆ん
ど溶解しない酸化防止剤であっても、吸液芯に含有、固
結せしめることにより、加熱使用時に芯内部で熱溶解
し、酸化防止効果を発揮できるという効果・利点が得ら
れる。
また、本発明の特定の化合物を薬液組成物に添加した
場合、極く少量の添加によってその熱安定性が向上し、
粘度上昇に伴なう吸液不足が生じることもなく、加熱使
用時に薬液が吸液芯により吸い上げられ、溶剤及び有効
成分が揮散した後も本発明の特定の化合物は残存し、吸
液芯の加熱部分には常に本発明の化合物が飽和状態に保
たれ、薬剤の熱分解、重合等が有効に防止され、長期間
に亘って有効かつ安定した揮散効果が得られる。さら
に、本発明の化合物を吸液芯及び薬剤の双方に添加した
場合、吸液芯に高濃度に含有されることになり、加熱使
用時において上記化合物の飽和状態が得られ易く、本発
明の効果がより顕著になる。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の方法を実施するのに適した装置の一具体
例を示す縦断面図である。 1は容器、2は薬液、4は発熱体、7は吸液芯。

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薬液中に吸液芯の一部を浸漬して該芯に薬
    液を吸液すると共に、該芯の上部を加熱することにより
    吸液された薬液を蒸散させる加熱蒸散方法において、ト
    リエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−ブチル−
    5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
    ト〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5−ジ−
    t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネー
    ト〕、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチ
    ル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、2,2−チ
    オ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4
    −ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、N,N′−ビ
    ス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
    ニル)プロピオニル〕ヒドラジン、トリス−(3,5−ジ
    −t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシアヌ
    レート及び2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−
    (4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−
    1,3,5−トリアジンからなる群から選ばれた少なくとも
    1種の化合物を含有する吸液芯及び/又は薬液組成物を
    用いることを特徴とする加熱蒸散方法。
  2. 【請求項2】無機粉末及び/又は有機粉末並びに固着剤
    と共にトリエチレングリコール−ビス〔3−(3−t−
    ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピ
    オネート〕、1,6−ヘキサンジオール−ビス〔3−(3,5
    −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
    ネート〕、N,N′−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−
    ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロシンナマミド)、2,2
    −チオ−ジエチレンビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル
    −4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、N,N′
    −ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ
    フェニル)プロピオニル〕ヒドラジン、トリス−(3,5
    −ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−イソシ
    アヌレート及び2,4−ビス(n−オクチルチオ)−6−
    (4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−
    1,3,5−トリアジンからなる群から選ばれた少なくとも
    1種の化合物を含有する混合物から成形してなる加熱蒸
    散用吸液芯。
  3. 【請求項3】薬剤溶液中に、トリエチンレングリコール
    −ビス〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒド
    ロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサンジ
    オール−ビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒド
    ロキシフェニル)プロピオネート〕、N,N′−ヘキサメ
    チレンビス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−
    ヒドロシンナマミド)、2,2−チオ−ジエチレンビス
    〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニ
    ル)プロピオネート〕、N,N′−ビス〔3−(3,5−ジ−
    t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル〕
    ヒドラジン、トリス−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
    ドロキシベンジル)−イソシアヌレート及び2,4−ビス
    −(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5
    −ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジンから
    なる群から選ばれた少なくとも1種の化合物を配合して
    なることを特徴とする加熱蒸散用薬液組成物。
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