JPH0635041Y2 - 外壁コーナーパネルの取付け金具 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 この考案は、外壁のコーナー部に跨って取り付けられる
コーナーパネルの取付け金具に関するものである。

従来の技術 第４図は、従来におけるこの種Ｌ形コーナーパネルの取
付け構造を示している。図において、（１）（１）は、
金属製フレーム（２）とその両側のサイディング材
（３）（３）とからなる外壁パネルであり、互いに各端
面が解放されたＬ字形に配置されたこれら一対の外壁パ
ネル（１）（１）間に跨って、断面Ｌ形のコーナーパネ
ル（４）を前記フレーム（２）の突出部へ当接するよう
にして設置し、外側からビス（５）（５）を螺じ込んで
固定している。

考案が解決しようとする課題 上記従来の構造においては、コーナーパネル（４）が外
側からビス（５）によって固定されるため、このビス
（５）の頭部が外部に露出し、そのため、ビス頭部を覆
うための補修を行なわなければならないという欠点があ
る。また、このようなビス打ち作業そのものも、作業性
において必ずしも良好とはいえない不都合があった。

この考案は、かかる従来の欠点を解消することを目的と
してなされたものである。

課題を解決するための手段 上記の目的を達成するため、この考案では、一対の壁パ
ネル（１）がその各端面が解放された状態でＬ字状に配
置されたコーナー部において、前記各壁パネル（１）の
端面に沿って固定される概略Ｌ字形の基板（12）と、同
じく概略Ｌ字形で且つ前記基板（12）との間で略方形を
構成するようその基板（12）へ連結されたパネル受片
（13）とからなるパネル受具（11）と、断面Ｌ字形コー
ナーパネル（19）裏面のコーナーの両側に取り付けら
れ、かつ、前記パネル受片（13）のコーナー両側の各受
部（14）へ上方より掛止して取り付けられる一対の掛止
具（16）とからなることを特徴とする。

作用 パネル受具（11）は、壁パネル（１）の施工後にその壁
パネル（１）の端面へボルト（22）等によって固定して
取り付けられる。しかる後、コーナーパネル（19）裏面
の掛止具（16）を、上記受具（11）へ上方より掛止して
取り付けるものである。

実施例 この考案の実施例を示す第１図〜第３図において、（1
1）はこの考案のパネル受具を示している。このパネル
受具（11）は、金属板を断面Ｌ字形に折曲した基板（1
2）とこの基板（12）へ取り付けられたパネル受片（1
3）とからなる。パネル受片（13）は、その全体が略Ｌ
字形に折曲されるとともに、両端が前記基板（12）の下
部部分内側に固着されて、このパネル受片（13）と基板
（12）とによって全体が略方形となるような形に形成さ
れている。パネル受片（13）のコーナー部分は傾斜状の
面取り形状に折曲されるとともに、その両側が受部（1
4）（14）とされ、この受部（14）（14）よりも先端側
が僅かに内方へ傾斜状に折曲された後、コーナーパネル
と略平行となるよう再び折曲されて、前記基板（12）
（12）側へ延長されている。基板（12）には、Ｌ形に折
り曲げられて形成される両側片にボルト穴（15）（15）
が形成されているが、このボルト穴（15）（15）は、前
記パネル受片（13）よりも高い位置に形成されている。

他方、（16）は、この考案の掛止具を示している。この
掛止具（16）は、概略正方形状の金属製基板（17）と、
この基板（17）の上端面より一体に形成した帯板状の掛
止片（18）とからなり、この掛止片（18）が概略水平方
向に折り曲げられた後、内方へ傾斜状に折曲されて弾性
を持たせられ、更にその先端が外方に傾斜状に折曲げら
れている。掛止具（16）は、Ｌ形コーナーパネル（19）
のコーナー部を挟む両片（20）（20）の裏面側に各々ビ
ス等によって、掛止片（18）が外側になるようにして予
め固定されている。また、上下方向に対しても適宜の間
隔をおいて複数個設けられる。

第１図は、Ｌ形コーナーパネルの取付け構造を示してい
る。まず、外壁パネル（１）（１）を施工した後、パネ
ル受具（11）を、その取付け基板（12）が各々外壁パネ
ル（１）の金属フレーム（２）端面に沿って当接するよ
うにして設置し、基板（12）の各ボルト穴（15）（1
5）、及び、これに対応して形成した金属フレーム
（２）のボルト穴へボルト（22）（22）を挿し込み、金
属フレーム（２）裏面に予め固着した裏ナット（23）
（23）へ螺じ込んで、このパネル受具（11）を固定す
る。次いで、Ｌ形コーナーパネル（19）を、その対応す
る裏面側の掛止具（16）がパネル受具（11）よりも高く
なるような位置でその受部材（13）へ当接し、押えなが
ら下降させると、前記掛止片（18）と基板（17）との間
に、パネル受部材（14）の受部（14）（14）が入り込
み、これによってコーナーパネル（11）が支持される。
このとき、掛止片（18）は、受部（14）（14）をその弾
性によって挟持し、かつ、受部（14）（14）両側の傾斜
部分によって左右方向に移動することなく位置決めされ
る。

考案の効果 以上のように、この考案によれば、コーナーパネル裏面
の掛止具を、壁パネルの端部へ固定された受具へ掛止さ
せるものであり、そのため、外側からビスで固定する従
来のものと異なり、外部にビス頭部のようなものが露出
することがなく、かかるビス頭部の補修作業といった面
倒な作業が不要である。しかも、掛止片を受具へ掛止さ
せるという簡単な作業で取付けを行なうことができると
ともに、受具は各壁パネルを連結するための連結金具と
しての機能をもなすという効果が得られる。

更に、この考案では壁パネルの端面に沿うようにして取
り付けられるＬ字形の基板へ、その基板との間で概略方
形を構成するようにしてパネル受片を連結して、そのパ
ネル受片のコーナーの両側へパネル裏面の一対の掛止具
を掛止するものであり、掛止具は、実施例でも示すよう
に、パネルの裏面にそのパネルより大きく突出すること
なく取り付けておけばよく、従って、この掛止具をパネ
ルへ予め取り付けた状態で現場へ搬入する場合でも、そ
の掛止具が他の部材などに衝突して折れ曲がると行った
不都合がない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、この考案の実施例を示すコーナーパネル取付
け状態の横断面図、第２図は、パネル受具の斜視図、第
３図は、パネル受具とコーナーパネルへ取り付けられた
掛止具の裏面側からの斜視図、第４図は、従来のコーナ
ーパネルの取付け構造を示す横断面図である。 （１）……外壁パネル、（11）……パネル受具、（12）
……基板、（13）……パネル受片、（14）……受部、
（16）……掛止具、（19）……コーナーパネル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】一対の壁パネルがその各端面が解放された
   状態でＬ字状に配置されたコーナー部において、前記各
   壁パネルの端面に沿って固定される概略Ｌ字形の基板
   と、同じく概略Ｌ字形で且つ前記基板との間で略方形を
   構成するようその基板へ連結されたパネル受片とからな
   るパネル受具と、断面Ｌ字形コーナーパネル裏面のコー
   ナーの両側に取り付けられ、かつ、前記パネル受片のコ
   ーナー両側の各受部へ上方より掛止して取り付けられる
   一対の掛止具とからなることを特徴とする外壁コーナー
   パネルの取付け金具。