JPH06340741A - ポリマー - Google Patents

ポリマー

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JPH06340741A
JPH06340741A JP6023498A JP2349894A JPH06340741A JP H06340741 A JPH06340741 A JP H06340741A JP 6023498 A JP6023498 A JP 6023498A JP 2349894 A JP2349894 A JP 2349894A JP H06340741 A JPH06340741 A JP H06340741A
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polymer
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JP6023498A
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James Frederick Wolfe
フレデリツク ウルフ、ジエイムズ
Paul Dean Sybert
デイーン シベート、ポール
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SRI International Inc
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    • C09K19/3823Polymers with mesogenic groups in the main chain containing heterocycles having at least one nitrogen as ring hetero atom

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 大きな凝集強度、良好な曳糸延伸性を有する
液晶質の伸長鎖含有ポリマー組成物を提供する。 【構成】 式 〔ここにX3 は硫黄、酸素またはNR(ここにRは水素
または有機基である)であり、Ar3 のいずれかであり、nは正の整数である〕を有するポリ
マーであって、該ポリマーがメタンスルホン酸中で30
℃において少なくとも8.2dL/gの固有粘度を有するこ
とを特徴とする前記ポリマー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】発明の技術分野 広義には、本発明は新規な異方性の(液晶質の)伸長鎖
(extendedchain)含有ポリマー−ポリ燐
酸組成物に関し、かつまた、或種のポリ燐酸中で所定の
モノマー類の重縮合を行うことによって高分子量の伸長
鎖含有ポリマーを製造することにも関するものである。
本発明は特に、高濃度ポリマー組成物に関する。しかし
て、この組成物からは、繊維やフィルムの如き産業上有
用なポリマー物品が容易に製造できる。伸長鎖含有ポリ
マーから熱安定性を有する繊維やフィルムの如き物品の
製造のときには種々の技術的困難があるが、そのうちの
最も大きい困難については、下記の“背景技術”の文節
中に記載されている。
【0002】発明の背景 1.発明の起源 本発明は、米国国防省との契約第F−33615−81
−K−5070号、第49620−81−K−0003
号および/または第F−33615−82−C−507
9号のもとで行われた研究のときに完成されたものであ
る。2.関連特許出願との関係 本出願においては、これと同時に出願された別の2つの
特許出願が関連出願であると考えられる。この両出願は
両者共SRI−Internationalに譲渡さ
れ、かつ、この両出願のいずれにおいても、複数の発明
者のうちの1人としてJames F.Wolfeが関
与している。前記の別の2出願の発明の名称はそれぞれ
「液晶質のポリ(2,6−ベンゾチアゾール)組成物、
製法および生成物」および「液晶質の組成物、製法およ
び生成物」であって、しかしてそれらの国際特許出願番
号はそれぞれPCT/US82/01286およびPC
T/US82/01285である。本出願はPCT/U
S82/01285(1982年9月17日)の一部継
続出願である。上記の出願中のPCT出願および米国特
許出願は、関連出願としてここに記載されたものであ
る。
【0003】3.背景技術 一般に、芳香−複素環式族の伸長鎖含有ポリマー類が良
好な熱的性質および物理、化学的性質を有するものであ
ることはよく知られている。しかしながら、具合の悪い
ことにはこれらのポリマーは実質的に不融性であり、経
済的に物品に加工することが非常に困難であることが実
証されている。このようなポリマーをたとえば繊維、フ
ィルム、フィブリド(fibrids)等の所望物品に
加工するために、該ポリマーを溶液またはドープ(do
pe)(すなわち加工可能原料)の形にすることが必要
である。前記ポリマーは硫酸、メタンスルホン酸、クロ
ロスルホン酸、ポリ燐酸等の種々の酸性溶媒に溶解でき
るけれども、このポリマーの溶解度(酸中溶解度)が低
いために、ポリマー−酸系組成物またはドープの調製お
よび使用の際にしばしば技術的困難が伴うことが経験上
知られていた。一般に前記ポリマーからなる沈澱物また
は乾燥粉末の如き(単離された)ポリマー粒子は、これ
を高温下および/または高圧下に数時間ないし数日間に
わたって強酸性溶媒と混合する操作を行うことにより、
該溶媒中に溶解できる。もし該重合体が或溶媒に不溶で
ある場合には、別の溶媒または種々の溶媒の混合物が使
用できる。有用なドープを得るために、一般に、加熱・
冷却サイクルを反復する操作が行われる。かくして得ら
れたドープはしばしば未溶解ポリマーを含有しているの
で、これを物品に加工する前に濾過しなければならな
い。硫酸および/またはメタンスルホン酸および/また
はクロロスルホン酸にポリベンゾビスオキサゾール、ポ
リベンズイミダゾールまたはポリベンゾビスチアゾール
を溶解して作ったポリマー濃度約10%の紡糸用ドープ
は、当業界で公知である。これらのポリマーの固有粘度
は一般に5dL/g未満であって、3dL/g未満であ
ることが多い。上記ドープはその固有性質として、凝集
強度(cohesive strength)が低く、
したがってこれは、空中吐出湿式紡糸操作に有利に使用
できるものではない。ポリベンゾビスオキサゾールの場
合には、大体濃度10%のポリベンゾビスオキサゾール
/メタンスルホン酸ドープを用いる空中吐出湿式紡糸に
ついて種々研究が行われたが、これは成功しなかった
(E.W.Choe等,“Macromolecule
s”1981,14,pp.920−924)。
【0004】ポリベンズイミダゾールの場合には、この
ポリマーを含む公知ドープは充分な強度をもたず、した
がってこれは、エヤギャップ(空気中通路)通過を含む
ドロッピング(下向き吐出)の間、フィラメントとして
の一体性を保つことができない。この問題の解決法の1
つとして、米国特許第4,263,245号明細書に
は、このポリマーを濃硫酸の如き適当な溶媒に高濃度
(30%以下)に溶解することが開示されている。この
ような高ポリマー濃度の溶液の場合には、該溶液からの
ポリベンズイミダゾールの相分離を防止するために塩化
リチウムが必要である。ポリベンゾビスチアゾールの場
合には、米国特許第4,225,700号明細書に次の
方法が記載されている。メタンスルホン酸やクロロスル
ホン酸中にこのポリマーを約10%に近い濃度で含んで
なる液晶質の組成物、もしくは、ポリ燐酸中に該ポリマ
ーを約6%の濃度で含んでなる液晶質の組成物を調製す
る。ポリ燐酸中にこのポリベンゾビスチアゾールを約1
0%より高い濃度で含んでなる組成物を作ることは、不
可能ではないとしても非常に困難である。しかしてこの
困難の1つは、前記米国特許第4,225,700号明
細書に記載のP2 5 含量を有するポリ燐酸に2,5−
ジアミノ−1,4−ベンゼンジチオールモノマーを溶解
してなる溶液が非常に粘稠であって、これの脱ハロゲン
化水素反応の実施が困難であることである。また、かな
りの量の泡が出る。沈澱したポリマーをメタンスルホン
酸およびクロロスルホン酸の如き溶媒中に溶かして溶液
を作ることができるけれども、この方法で高ポリマー濃
度の液を作るのは困難であるかまたは不可能である。
“Macromolecules”1981,14,p
p.1135−1139に掲載されたS.R.Alle
n等の論文には、ポリベンゾビスチアゾールを5−6%
の濃度で含有する重合媒質(ポリ燐酸)を用いて該ポリ
ベンゾビスチアゾールを直接に紡糸することに関る研究
結果が記載されている。
【0005】ポリベンゾビスチアゾールに関する限り、
ポリ燐酸中に当該ポリマーを約10%含有する固有粘度
26dL/gの液状組成物を得ることは可能である
(J.F.Wolfe等、“Macromolecul
es”1981,14,pp.915−920)。この
ポリマーの固有粘度の上昇は、主としてポリマー濃度を
ぎせいにすることによって(減少させることによって)
達成できる。ポリ燐酸中にこのポリベンゾビスチアゾー
ルを10%含有してなる液晶質の組成物は今迄全く知ら
れていなかった。ポリ燐酸中にポリベンゾビスチアゾー
ルを含有し、かつ約30.3dL/gより大きい固有粘
度を有する液晶質の組成物もまた勿論今迄全く知られて
いなかった。実用的立場からいえば上記のことは、高配
列度の(highly ordered)高分子量ポリ
マー物品の製造原料としての前記ポリマー−ポリ燐酸組
成物の潜在的有用性が、従来は大なる制限下でしか利用
できなかったことを意味する。一般に、(上記のポリベ
ンゾビスチアゾールの場合を除いて)ポリ燐酸中にポリ
マーを含有してなる液晶質の伸長鎖含有ポリマー組成物
は今迄全く知られていなかった。さらにまた、液晶質の
伸長鎖含有コポリマーまたはブロックポリマー組成物も
今迄全く知られていなかった。
【0006】発明の開示 1.発明の目的 したがって本発明の目的は、従来の技術によって作られ
た組成物が有する欠点のうちの1またはそれ以上を実質
的に有しない新規組成物を提供することである。別の目
的は、液晶質の伸長鎖含有ポリマー組成物の製造方法を
提供することである。さらに別の目的は、大なる凝集強
度(cohesive strength)を有する液
晶質の伸長鎖含有ポリマー組成物を提供することであ
る。さらに別の目的は、曳糸延伸性の良好な液晶質の伸
長鎖含有ポリマー組成物を提供することである。さらに
別の目的は、エアギャップ距離を長くして曳糸(延伸)
できる液晶質の伸長鎖含有ポリマー組成物を提供するこ
とである。さらに別の目的は、曳糸延伸比を高くして紡
糸できる液晶質の伸長鎖含有ポリマー組成物を提供する
ことである。本発明のさらに別の目的は、伸長鎖含有ポ
リマー含量が大きい液晶質の紡糸用組成物を提供するこ
とである。さらに別の目的は、液晶質の伸長鎖含有ホモ
ポリマー組成物を提供することである。さらに別の目的
は、液晶質の伸長鎖含有コポリマー組成物を提供するこ
とである。さらに別の目的は、液晶質の伸長鎖含有ブロ
ックポリマー組成物を提供することである。本発明のさ
らに別の目的は、伸長鎖含有ホモポリマー含量の高い液
晶質のポリマー組成物の製造方法を提供することであ
る。本発明のさらに別の目的は、伸長鎖含有コポリマー
含量の高い液晶質のポリマー組成物の製造方法を提供す
ることである。本発明のさらに別の目的は、伸長鎖含有
ブロックポリマー含量の高い液晶質のポリマー組成物の
製造方法を提供することである。本発明のさらに別の目
的は、所定のモノマーから、液晶質の伸長鎖含有ポリマ
ー組成物を製造する方法を提供することである。さらに
別の目的は、液晶質の伸長鎖含有高分子量ポリマー組成
物の製造方法を提供することである。
【0007】本発明のさらに別の目的は、高分子量の伸
長鎖含有ホモポリマーの製造方法を提供することであ
る。本発明のさらに別の目的は、高分子量の伸長鎖含有
コポリマーの製造方法を提供することである。本発明の
さらに別の目的は、高分子量の伸長鎖含有ブロックポリ
マーの製造方法を提供することである。さらに別の目的
は、或種のハイドロハライドモノマーの脱ハロゲン化水
素反応を一層容易にかつ速やかに実施できる方法を提供
することである。さらに別の目的は、従来の方法の場合
よりもモノマー反応体を実質的に一層高い濃度で使用し
て、ポリマー濃度のかなり高い液晶質の伸長鎖含有ポリ
マー組成物を製造する方法を提供することである。さら
に別の目的は、既述の発泡問題を解決することである。
さらに別の目的は、液晶質の伸長鎖含有ポリマー組成物
から製造された物品に関するデーターを提供することで
ある。本発明のさらに別の目的は、所定の伸長鎖含有ホ
モポリマーを含む液晶質のポリマー組成物から繊維やフ
ィルムの如き物品を製造することである。本発明のさら
に別の目的は、所定の伸長鎖含有コポリマーを含む液晶
質のポリマー組成物から繊維やフィルムの如き物品を製
造することである。本発明のさらに別の目的は、所定の
伸長鎖含有ブロックポリマーを含む液晶質のポリマー組
成物から繊維やフィルムの如き物品を製造することであ
る。本発明のさらに別の目的は、所定のモノマーから出
発して、伸長鎖含有ホモポリマー、コポリマーおよびブ
ロックポリマーから構成された物品を連続的に製造する
方法を提供することである。本発明の前記および他の種
々の目的は、以下の記載および請求の範囲の記載から一
層明らかになるであろう。
【0008】2.発明の記載 本発明者の発見に基き、本発明は広義には、高強度成形
物品の製造の際にドープとして有利に使用できる新規ポ
リマー組成物に関するものであり、しかしてこの新規ポ
リマー組成物は、後記の如く或種のポリ燐酸を含有し、
かつ、1またはそれ以上のメソゲン基(mesogen
ic groups)を有する伸長鎖含有高分子量ポリ
マー1種またはそれ以上を高濃度で含有するブレンド
(混合物)を含んでなるものである。この伸長鎖ポリマ
ーは、後で例示するようにホモポリマー、コポリマーま
たはブロックポリマーであり得る。この伸長鎖含有ポリ
マーは前記ブレンド中に、このポリマーのみで異方性
(anisotropic)ポリマー相を充分形成し得
る程度の濃度で存在させるべきであり、あるいは該ポリ
マーは該ブレンド中に、別のメソゲン基含有ポリマー
(またはメソゲン基非含有ポリマー)1種またはそれ以
上と組合せた形で、異方性ポリマー相を充分形成し得る
程度の濃度で存在させるべきである。本発明に係る前記
ブレンドは、後記の如く所定のモノマーを適当な燐酸溶
液中で反応させることによって得られる重付加反応生成
物である。このブレンドは後記の如く特別な性質を有す
るので、これは繊維、フィルム、フィブリド等の製造の
ときにドープとして非常に有利に使用できる。このブレ
ンドは異方性を有し(液晶質であり)、かつすぐれた性
質を有し、たとえば、非常に高い曳糸延伸性(spin
−stretchability)および非常に大きい
凝集強度(結合強度)(cohesive stren
gth)を有し、短かいかまたは非常に長いエアギャッ
プを介して紡糸(曳糸)でき、しかも、低いかまたは非
常に高い延伸比で紡糸が可能である。本発明の前記ブレ
ンドではポリマー濃度が大きく、ポリマーの分子量が大
きく、かつ五酸化燐含量が大きいために、このブレンド
は前記のすぐれた性質を有するのであると思われる。
【0009】さらに、本発明は、繊維やフィルムの製造
の際にドープとして有利に使用できる新規な伸長鎖含有
ポリマー組成物を製造する方法にも関する。この製造方
法は次の各工程を有し、すなわち、(a)酸化保護原子
または−基(酸化しないように保護する原子または基)
を有するかまたは有しない所定の第1モノマー1種また
はそれ以上(その詳細は後で説明する)を、五酸化燐含
量の比較的低い燐酸含有予備溶媒(prelimina
ry solvent)と混合し、(b)かくして得ら
れた混合物を加熱しかつ任意的に減圧下に置いて、その
中に存在する前記の保護原子または−基を揮発させて除
去し、これによって、前記第1モノマーを前記予備溶媒
中に含んでなる第1混合物を得、(c)前記の工程
(b)で得られた混合物(すなわち前記第1混合物)
に、所定の第2モノマー1種またはそれ以上を添加し、
これによって、前記の第1モノマーおよび第2モノマー
を前記予備溶媒中に含んでなる第1混合物を得、(d)
前記の工程(b)または工程(c)で得られた混合物の
五酸化燐含量を増加させ、これによって、重合反応のた
めに適した五酸化燐含量の一層大きい第1モノマー反応
媒質、または第1−および第2モノマー反応媒質を得、
(e)前記第1モノマーの重合、もしくは第1および第
2モノマーの重合を行い、しかしてこれらの重合反応
は、これを所定の速度(rate)で充分実施できるよ
うな温度において行い、これによって、所定の固有粘度
を有する第1ホモオリゴマー生成物または第1コオリゴ
マー生成物(co−oligomericproduc
t)を生成させ、あるいは、(f)前記第1モノマーの
重合、もしくは第1および第2モノマーの重合を、第1
ホモポリマー生成物または第1コポリマー生成物が生成
できる速度で当該重合反応を充分実施できるような温度
において行い、
【0010】(g)所定量の第1ホモオリゴマー生成物
を所定の1種またはそれ以上の第2ホモオリゴマー生成
物の所定量と混合して第1ポリ−オリゴマー生成物を生
成させ、しかして前記の第2ホモオリゴマー生成物は、
工程(a)および工程(b)と同様な工程、および其後
の下記の工程(1g),(2g)および(3g)を実施
することによって得られたものであり、(1g)前記の
工程(b)で得られた混合物に所定の1種またはそれ以
上の第2モノマーを添加し、これによって、前記予備溶
媒中に第1モノマーと第2モノマーとを含んでなる混合
物を得、(2g)次いで、前記の工程(b)または工程
(1g)で得られた混合物の五酸化燐含量を増加させ、
これによって、重合反応に適した五酸化燐含量の一層大
きい第1モノマー反応媒質、または第1および第2モノ
マー反応媒質を得、(3g)第1モノマーの重合、また
は第1モノマーおよび第2モノマーの重合を、所定の固
有粘度を有する第2ホモオリゴマー生成物が生成できる
速度で当該反応を充分実施できるような温度において行
い、ただしこれらの一連の工程のすべてにおいて、第2
ホモオリゴマー生成物を生成させるために実施される前
記の工程(a)または工程(1g)に記載の所定のモノ
マーのうちの少なくとも1種は、第1ホモオリゴマー生
成させるために実施される前記の工程(a)または
(c)に記載の所定のモノマーのうちの少なくとも1種
とは異なるものであり、あるいは、
【0011】(h)所定量の前記第1ホモオリゴマー生
成物を所定量の第2混合物と混合し、この第2混合物は
所定の第1モノマー1種またはそれ以上または第1およ
び第2モノマーを前記予備溶媒中に含んでなるものであ
り、この混合によってモノマー−オリゴマー混合物を生
成させ、次いでこのモノマー−オリゴマー混合物の五酸
化燐含量を増加させることによって、重合反応に適した
五酸化燐含量の一層大きいモノマー−オリゴマー反応媒
質を生成させ、しかして前記第2混合物中の第1モノマ
ーは、工程(a)および(b)と同様な工程を実施する
ことによって生成させたものであり、前記第2混合物中
の第1および第2モノマーは工程(a),(b)および
(c)と同様な工程を実施することによって生成させた
ものであり、ただしこれらの一連の工程のすべてにおい
て、前記第2混合物中の第1モノマー、または第1およ
び第2モノマーを生成させるために実施される前記の工
程(a)または工程(c)に記載の所定のモノマーのう
ちの少なくとも1種は、前記の第1ホモオリゴマー生成
物を生成させるために実施される前記の工程(a)また
は工程(c)に記載の所定のモノマーのうちの少なくと
も1種とは別のものであり、(i)前記の工程(g)で
得られたポリ−オリゴマー生成物、または前記の工程
(h)で得られたモノマー−オリゴマーの重合を、所定
の固有粘度を有する第1ブロックオリゴマー生成物また
は第1ブロックポリマー生成物を生成できる速度で当該
反応が充分実施できるような温度において行い、(j)
前記の第1ホモオリゴマー生成物、前記の第1コオリゴ
マー生成物、前記の第1ホモポリマー生成物、前記の第
1コポリマー生成物、前記の第1ポリ−オリゴマー生成
物、前記の第2ホモオリゴマー生成物、前記の第1ブロ
ックオリゴマー生成物、前記の第1ブロックポリマー生
成物またはその混合物に紡糸、曳糸(延伸)(draw
ing)、押出成形またはキャスチング成形操作を行う
ことによって物品を製造することを特徴とするものであ
る。
【0012】3.発明の実施態様 本発明の組成物に配合される前記の伸長鎖含有ポリマー
は、液体の状態で実質的な程度の形状異方性(shap
e anisotropy)を示し得るものである。し
かしてこの異方性は、ポリマー骨格中の結合手(bon
ds)の束縛回転性、および/または骨格中の剛性セグ
メントの中のカートネーション(catenatio
n)の或特定の幾何学的配列状態に起因するものである
と思われる。形状異方性の度合すなわち異方度は一般
に、次式 (ρ)/d の軸比で定義される値である。ここに、(ρ)は、連鎖
中の剛硬部の長さ(persistence leng
th)を表わし、dは該連鎖の直径である。伸長鎖含有
ポリマーでは、(ρ)は、ポリマーのコンター長(co
ntour length)lと実質的に同じ値である
かまたはそれより大きい値である。剛硬棒状体の形のポ
リマーでは、(ρ)は実質的に無限大に等しい値であ
り、軸比はl/dである。本発明方法によれば、伸長鎖
を有するホモポリマー、コポリマーまたはブロックポリ
マーを含有する液晶質の組成物が製造でき、しかしてこ
の組成物は前記ポリマーをたとえば15%以上含有する
ものである。後で説明するように、本発明を利用するこ
とによってポリマー濃度の比較的低い液晶質の伸長鎖含
有ポリマー組成物を製造することもできるが、ポリマー
濃度の高い組成物も製造するのが特に有利である。しか
して、ポリマー濃度の比較的高い伸長鎖含有ポリマー−
ポリ燐酸組成物は、非常に有用なものである。
【0013】たとえば、前記ポリマーが、低濃度(たと
えば5−10%)において液晶質の組成物を形成し得る
ポリベンゾビスチアゾール、ポリベンゾビスオキサゾー
ルおよびポリベンズイミダゾールの如きポリマーである
場合には、換言すれば、異方性の相の形成のために必要
な臨界濃度の値が比較的低い値であるという条件をみた
す場合には、ポリマー濃度の高い組成物でさえ、これは
高品質かつ高強度の繊維を作るための紡糸原料として使
用できる。この特性の少なくとも一部は、充分大きい異
方性を有する組成物を使用したことおよび該組成物がす
ぐれた組成一体性(composition inte
grity)すなわち均質性を有するものであることに
起因するものと考えられる。したがって、液晶質の組成
物を空中吐出湿式紡糸技術に従ってポリ燐酸溶媒/ポリ
マー非溶媒(たとえばメタノール、水または酸の希水溶
液)中に吐出させて紡糸する場合に、前記の長所を有す
る組成物を使用することによって、エアギャップ中での
糸の引張りを一層長くすることができ、凝固特性が一層
よくなり、しかもポリマーの紡糸量を一層大きくするこ
とができる。ポリベンゾビスチアゾールまたはポリベン
ゾビスオキサゾールの如きポリマーよりも棒状構造形成
度が一層低く、かつ異方形の相の形成のための臨界濃度
が10%よりも高いポリマー〔たとえばポリ(2,6−
ベンゾチアゾール)〕を、本発明方法に規定された濃度
範囲内の濃度で使用し、すなわち、今迄作られていなか
った溶液の形で使用して押出吐出操作を行った場合に
は、強度およびモジュラスの著しい増加が認められるで
あろう。なぜならば、この製造加工操作の際にポリマー
の配列化(オーダリング)が起るからである。このよう
な長所を有するために、上記の如く紡糸を行った場合に
は、ポリマー濃度の一層低いポリマー組成物を用いる紡
糸の場合よりも配列度が一層大きくかつ欠陥個所の一層
少ない繊維が得られるのである。前記ポリマーを異方性
の相の中で製造することによって得られる別の効果は、
得られた該ポリマーの分子量がかなり大きいことであ
る。
【0014】次に、本発明に使用される燐酸、強燐酸、
ポリ燐酸の化学的性質について述べる。本明細書におい
て使用された用語“燐酸”は、H3 PO4 を85−86
%含有する市販燐酸を意味する。“強燐酸”または“ポ
リ燐酸”と称されるものはそれぞれ、次式 Hn+2 n 3n+1 または
【化3】 (ここにnは、存在する“水分子”と“五酸化燐分子”
とのモル比に左右されて種々変わる値である)で表わさ
れる非晶質縮合燐酸混合物系(連続系)の一員である。
本発明において有利に使用できる種々のポリ燐酸の特性
および製法ならびにこの種の強酸の具体例は、下記の文
献に記載されており、すなわちA.L.Huhtiおよ
びP.A.Gartaganis,“The Comp
ositionof the Strong Phos
phoric Acids”〔“Can.J.Che
m.”Vol.34,1956,pp.785−79
7〕;J.E.Such,“Linear Poly−
phosphoric Acids”,“Mella
r’s Comprehensive Treatis
e on Inorganic and Theore
tical Chemistry”,Vol.VIII,S
upplement III ,pp.726−753,W
iley 1971に記載されている。これらの文献
は、参考資料としてここに記載されたものである。
【0015】最も一般的な定義によればポリリン酸の組
成範囲は非常に広く、すなわちnの平均値が単位数(す
なわち1)より小さいもの(これは容易に流動し得る液
体である)から、nの値の大きいもの(この場合のポリ
燐酸は標準温度においてガラス体である)まで種々のも
のがある。種々のポリ燐酸は可動平衡(mobilee
quilibrium)状態で存在し得るから、或与え
られた条件下で平衡した組成のものは、種々の方法によ
って製造できる。たとえば、濃オルト燐酸(H3
4 ;n=1)を出発物質として用いてこれに脱水処理
を行うことによって、あるいは、五酸化燐(P2 5
を出発物質として用いて適量の水をこれに添加すること
によって、いずれも同一組成のポリ燐酸(“ポリ燐酸組
成物”とも称する)が製造できる。すべてのポリ燐酸の
組成は、現実に存在する種々の種類のポリ燐酸の組成を
“P2 5 と水とからなる組成”に書き直すことによっ
て、P2 5 と水との比の形で表わすことができる。さ
らに、ポリ燐酸の組成をP2 5 含量(%)で表わすこ
とが慣例として行われているが、本明細書においてもこ
の慣例に従うことにする。このP2 5 含量(%)は次
式で定義されるものである。
【数1】 たとえば純粋なオルト燐酸のP2 5 含量は、H3 PO
4 /モルを〔P2 50.5モル〕+〔H2 O1.5モ
ル〕に分けることによって計算できる。そしてモル単位
を重量単位に変えると、この場合のP2 5 含量は次式
によって計算できる。
【数2】
【0016】同様に、市販ポリ燐酸のP2 5 含量は次
の方法で算出できる。市販のポリ燐酸には“105%”
と“115%”との2種類がある。この%の値はH3
4含量であり、すなわちこの2種類のポリ燐酸はそれ
ぞれ100g当りPをH3 PO4 としてそれぞれ105
gおよび115g含有することを意味する(これは勿論
Pを全部H3 PO4 とみなしたときの単なる計算値にす
ぎない)。115%ポリ燐酸のP2 5 含量は、100
%H3 PO4 のP2 5 含量(=72.4%)を知れ
ば、その値から次式によって計算できる。
【数3】 米国特許第4,225,700号明細書(発明者;Wo
lfeおよびLoo)に記載の“新たに作られたポリ燐
酸”は、P2 5 1.52xgを85.6%H3 PO4
xgに加えて作られたものであった。この混合物のP2
5 含量は次式によって計算できる。
【数4】 かように、本明細書に定義されたポリ燐酸組成物におい
て、前記の3種の実例の燐酸と同じ燐酸組成物は、原則
として、P2 5 を出発物質として使用し、そして水を
それぞれ27.6重量%、14.8重量%および15.
1重量%添加することによって調製できる。
【0017】ホモポリマー組成物およびその製造 本発明の1実施態様によれば、繊維やフィルムの製造原
料として有用な液晶質の組成物が得られる。この液晶質
の組成物は、実質的に、或種のポリ燐酸と、高濃度の、
1種またはそれ以上の高分子量の伸長鎖含有ホモポリマ
ーとを含有するブレンドから構成されたものであり、た
だしこのホモポリマーは、下記の一般式の反復ユニット
からなる群から選択された反復ユニットを有するもので
ある。
【化4】 〔ここにAr1 は芳香族基を表わし、そしてこれは後記
に定義された“XX”であり、X1 およびX2 は相互に
同一または相異なる基であって、硫黄、酸素またはNR
(ここにRは水素または有機基である)であり、前記窒
素原子(すなわち式中の窒素原子)とX1 とX2 はAr
1 の芳香族炭素原子に結合しており、各ヘテロ環のNと
1 またはX2 とは相互にオルトの位置関係で存在して
おり、Y2 は“存在しない基”であるかまたは2価有機
基を表わし、しかして後者の基は後で“XXI”として
定義されたものであり、nは正の整数である〕;
【化5】 〔ここにAr3 は芳香族基であって、しかしてこれは後
記の式(XXII)で定義されるものであり、X3 は硫
黄、酸素またはNR(ここにRは水素または有機基であ
る)であり、前記の窒素原子およびX3 はAr3 の芳香
族炭素原子に結合しており、各ヘテロ環のNおよびX3
は相互にオルトの位置関係で存在しており、nは正の整
数である〕;
【化6】 〔ここにAr1 は芳香族基であって、しかしてこれは後
記の式(XX)で定義されるものであり、Ar4 は別の
芳香族基であって、しかしてこれは後記の式(XXIII)
で定義されるものであり、前記窒素原子類はAr1 の芳
香族炭素原子に結合しており、前記炭素原子Ar4 の芳
香族炭素原子にそれぞれ結合しており、nは正の整数で
ある〕;
【0018】
【化7】 〔ここにAr5 は芳香族基であって、しかしてこれは後
記の式(XXIV)で定義されるものであり、前記窒素原
子はAr5 に結合しており、nは正の整数である〕;
【化8】 〔ここにAr6 は芳香族基であって、しかしてこれは後
記の式(XXV)で定義されるものであり、Ar1 は別
の芳香族基であって、しかしてこれは後記の式(XX)
で定義されるものであり、X1 およびX2 は相互に同一
または相異なる基であって、しかしてこれは硫黄、酸素
またはNR(ここにRは水素または有機基である)であ
り、前記NHならびにX1 およびX2 はAr6 およびA
1 の芳香族炭素原子にそれぞれ結合しており、各ヘテ
ロ環のNH、およびX1 またはX2 は相互にオルトの位
置関係で存在しており、nは正の整数である〕;
【化9】 〔ここにAr9 は芳香族基であって、しかしてこれは後
記の式(XXIV)で定義されるものであり、X4 は硫
黄、酸素またはNR(ここにRは水素または有機基であ
る)であり、前記NHおよびX4 はAr9 の芳香族炭素
原子に結合しており、nは正の整数である〕;
【化10】 〔ここにAr1 は芳香族基であって、しかしてこれは後
記の式(XXVII)で定義されるものであり、Y7 は芳香
族またはヘテロ芳香族の基であって、しかしてこれは後
記の式(XXVIII)で定義されるものであり、前記の窒
素原子はAr1 の芳香族炭素原子およびY7 の隣接炭素
原子(adjacent carbon atoms)
に結合しており、nは正の整数である〕;
【化11】 〔ここにAr1 は芳香族基であって、しかしてこれは後
記の式(XX)で定義されるものであり、Y8 は後記の
式(XXIX)で定義される基であり、X1 およびX2
互いに同一または相異なる基であって、これは硫黄、酸
素またはNR(ここにRは水素または有機基である)で
あり、前記窒素原子ならびにX1 およびX2 はAr1
芳香族炭素原子およびY8 の隣接炭素原子に結合してお
り、各ヘテロ環のNならびにX1 またはX2 は互いにオ
ルトの位置関係で存在しており、nは正の整数であ
る〕。
【0019】前記の伸長鎖含有ポリマーの一般式の中の
芳香族基Ar1 ,Ar3 ,Ar4 ,Ar5 ,Ar6 およ
びAr9 、ならびに基Y2 ,Y7 およびY8 は、次の如
く定義されるものである。すなわち、基(XX)は次式
の基であり、
【化12】 基(XXI)は次式の基であり、
【化13】
【化14】
【化15】 基(XXII)は次式の基であり、
【化16】 基(XXIII)は次式の基であり、
【化17】 基(XXIV)は次式の基であり、
【化18】 基(XXV)は次式の基であり、
【化19】 基(XXVI)は次式の基であり、
【化20】 基(XXVII)は次式の基であり、
【化21】 基(XXVIII) は次式の基であり、
【化22】 基(XXIX)は次式の基であり、
【化23】 基(XXX)は次式の基であり、
【化24】 基(XXXI)は次式の基であり、
【化25】
【化26】
【化27】
【化28】 基(XXXII)は次式の基である。
【化29】
【0020】ポリ燐酸中で反応して本発明の伸長鎖含有
ポリマー〔すなわち前記の式(I−VIII)のホモポリマ
ー、式(IX−XIX)のコポリマーおよびブロックポリマ
ー〕を生成し得る能力を有する任意のモノマー物質また
はその混合物が、前記ポリマーの製造のために使用でき
る。前記の9種のタイプの本発明の液晶質の伸長鎖含有
ポリマー組成物の製造原料として、一般に適当なモノマ
ー物質として選ばれたものは、下記の9種のタイプのモ
ノマー物質である。タイプ1のモノマーは、次の一般式
を有するものである。
【化30】 上式において、Ar1 は芳香族基であり、X1 およびX
2 は互いに同一または相異なるものであって、しかして
これはO,SおよびNRからなる群から選ばれた原子ま
たは基であり;Rは、Nに付いた水素または有機基であ
り;X1 およびX2 の両者がNRであるときには、この
2つの窒素原子上のRは互いに同一または相異なる基で
あり得;NH2 、X1 HおよびX2 HはAr1 の芳香族
炭素原子に結合しており;Ar1 の左側に付いている複
数の基は互いにオルトの位置関係で存在し、Ar1の右
側に付いている複数の基は互いにオルトの位置関係で存
在する。2組のNH2 とXHとはAr1 上にこれらの一
部が他のモノマーの“縮合すべき基”と相互作用を行う
ことがないような位置に存在するものである。一般にモ
ノマー1は、当該モノマーのハイドロハライドの形で単
離されたものである。
【0021】Ar1 は一般に芳香族基(炭素環式基およ
び複素環式基の両者を包含する)であり、これはたとえ
ば次の如き単環式の基であり得、
【化31】 あるいは、これは原子価結合の結合手(bond)また
は結合用原子または基によって結合した複数の芳香環か
らなるものであり得、しかしてその例には次の基があげ
られる。
【化32】 〔上式においてβは原子価結合の結合手(bond)
(たとえばジフェニルの場合の結合手)であり、あるい
は、2価原子(たとえば−O−または−S−)であり、
あるいは−NR−(ここにR=Hまたは有機基)、−
(CH2 n −(ここにn=1またはそれ以上の整数)
の如き基である〕。Ar1 の具体例には次式の基があげ
られる。
【化33】
【化34】 Ar1 の芳香族環、たとえば上記に例示した環および他
の環は、1またはそれ以上の置換基を有し得る。この置
換基は有機または無機の基であってよく、かつ、この置
換基はヘテロ原子を含むものであってもよく、かつま
た、この置換基は前記の各反応体、溶媒、重縮合反応、
その結果得られるオリゴマーまたはポリマーに対して融
和性を有する任意の原子または基であり得る。後記のタ
イプ2−9のモノマー、前記溶媒(PPA)オリゴマー
生成物またはポリマー生成物に対して化学反応性を有す
る置換基は避けるべきである。また、前記重縮合反応に
立体妨害作用を有する置換基も避けるべきである。許容
され得る炭化水素系置換基の例には、アルキル基(たと
えばC1 −C10直鎖状および分枝状アルキル基、ベンジ
ル基等)、フェニル基、塩素置換アルキル基、−フェニ
ル基、−ベンジル基があげられる。許容され得るヘテロ
置換基(すなわちヘテロ原子含有置換基)の例には塩
素、臭素、ニトロ基、アルコキシ基、アリールオキシ
基、SO3 H、−SR、−NR1 2 があげられる(こ
こにR1およびR2 は有機基である)。
【0022】本発明の伸長鎖含有ポリマーおよび新規な
液晶質の組成物の製造原料として有用な式(1)のモノ
マーは、さらに、次の3つのグループ、すなわちグルー
プ1(記号“1,1”)、グループ2(記号“1,
2”)およびグループ3(記号“1,3”)に分類でき
る。これらのグループの記号である1対の数字のうちの
最初の数字はモノマーのタイプを表わし、第2番目の数
字はモノマーのグループを表わす。この好適モノマー
(1,1)は次の構造を有するものであり、すなわち、
既述の一般式中のAr1 が6員の芳香環であり、この芳
香環中の前記の4つの原子価結合の位置は、相互に1,
2,4,5の位置関係にある炭素原子上であり、この芳
香環はたとえば1,2,4,5−ベンゼン環または2,
3,5,6−ピリジン環であり得、RはHまたは1価の
芳香族基(たとえばフェニル基)、または1価のヘテロ
芳香族基(たとえば2−ピリジル基)、または1価の脂
肪族基(たとえばメチル基)であるという条件をみたす
モノマーである。ジ酸(diacid)またはジ酸誘導
体との反応によって、2つの実質的線状結合(coll
inear bonds)を形成するようなモノマー
(1,1)が最も好ましい。本発明において使用するの
に好適なモノマー(1,1)の具体例を第1表に示す
(ハイドロハライドの形で示す)。
【0023】
【表1】
【0024】
【表2】
【0025】
【表3】
【0026】好ましいモノマー(1,2)は、次の条件
をみたすものであり、すなわち、前記一般式中のAr1
が、炭素−炭素共有結合によって結合された2個の6員
芳香環からなるものであって、ただしこの共有結合は、
3−位置および4−位置の炭素原子の結合によって形成
されたものであり、この型のAr1 の例には3,3′,
4,4′,−ビフェニル基および4,4′,5,5′−
(2,2′−ビピリジル)基があげられ、あるいはAr
1 は、2個の6員環が互いに縮合してなる縮合環からな
るものであり、ただしこれは炭素原子上の1,2,5,
6−位置に原子価結合形成可能位置(すなわち、置換基
が結合し得る位置)を有するものである(たとえば1,
2,5,6−ナフタリン)という条件をみたすモノマー
である。Ar1 の原子価結合可能位置(valence
positions)に、共有結合によってそれぞれ
付けられるべき4個の官能基は、アミノ基2個と、−X
1 Hおよび−X2 Hとであり、ただしアミノ基のうちの
1つは−X1 Hに対してオルトの位置に存在し、他のア
ミノ基は−X2 Hに対してオルトの位置に存在し、−X
1 Hは3−または4−位置に存在し(第1の場合)、あ
るいは1−または2−位置に存在し(第2の場合)、−
2 Hは3′−または4′−位置に存在し(第1の場
合)、あるいは5−または6−位置に存在する(第2の
場合)。X1およびX2 の定義は既に述べた。本発明に
おいて使用するに好ましいモノマー(1,2)の具体例
を第2表に示す(ハイドロハライドの形で示す)。
【0027】
【表4】
【0028】
【表5】
【0029】
【表6】
【0030】
【表7】
【0031】好適なモノマー(1,3)は、次の条件を
みたすものであり、すなわちこの場合には、Ar1 が炭
素原子上にオルト−原子価結合(ortho−vale
nces)を2組有し、しかしてこのようなAr1 の例
には次のものがあげられる。
【化35】 上式においてβは2価の芳香族基またはヘテロ芳香族基
(すなわち複素芳香族基)、またはO,S,SO2 ,C
=O,−CH2 CH2 −等の基である。Ar1 の原子価
結合位置(valence positions)に結
合した4個の官能基は〔NH2 およびX1 H〕と〔NH
2 およびX2 H〕との2つの組に分けられ、しかして各
組の官能基は相互にオルトの位置関係で存在し、そして
Ar1 中の前記の2組の置換基は、これらが同時に他の
モノマー内の同一官能基と反応し得ないような位置に存
在すべきである。X1 およびX2 は既述の意味を有す
る。本発明において使用するのに好適なモノマー(1,
3)の具体例を次の第3表に示す(この表には前記モノ
マーがハイドロハライドの形またはモノマー自体の形で
示されている)。
【0032】
【表8】
【0033】
【表9】
【0034】
【表10】
【0035】
【表11】
【0036】タイプ2のモノマーは次の一般式を有する
ものである。 Z1 −Y2 −Z2 (2) 上式においてY2 は2価有機基であり、Z1 およびZ2
は電子欠損炭素基(carbon groups)であ
って、これらは、下記の基からなる群のうちから選択さ
れた互いに同一または相異なる基であってよい。 −COOH −CSSH −COBr −CSI −CSOH −COCl −CSBr −CONHR1 −COSH −CSCl −COI −CSNHR1 −CN (ここにR1 は、炭素原子を介してNに結合せる有機基
またはHである。)Z1 およびZ2 に課せられた唯一の
条件は、これらが既述のX1 HおよびX2Hと反応し
て、かつまた、タイプ1のモノマーの第1アミノ基の2
個の水素と反応して、水、硫化水素、ハロゲン化水素ア
ンモニア等の如き適当な離脱物質(leaving e
ntities)を形成し得るものであることである。
2価基Y2 は芳香族基、非環式脂肪族基または環式脂肪
族基であり得、しかしてこの基は炭化水素基(脂肪族ま
たは芳香族のもの)やヘテロ原子ならびにヘテロ基で置
換されていてもよい。一般に、芳香族環Ar1 の置換基
の説明のところに記載された置換基のいずれかを、同じ
制限条件のもとでこの場合にも存在させることができ
る。
【0037】本発明の伸長鎖含有ポリマーおよび新規な
液晶質組成物の製造の際に有利に使用できる式(2)の
ポリマーは、さらに3つのグループ(「クラス」とも称
する)に分類でき、すなわちグループ1(記号“2,
1”)、グループ2(記号“2,2”)およびグループ
3(記号“2,3”)に分類できる。かっこの中の1組
の数字の中で、第1番目の数字はモノマーのタイプを表
わし、第2番目の数字はモノマーのグループを表わす。
好ましいモノマー(2,1)は次の構造を有するもので
あり、すなわちこの場合にはY2 が0(ゼロ)〔すなわ
ち−(Y2 0 −〕であり、もしくはY2 は少なくとも
2個の炭素原子を含む基であって、該基にZ1 およびZ
2 が結合しており、ただしこの場合のY2 −Z1 結合お
よびY2 −Z2 結合との2つの環外結合(exocyc
lic bonds)が相互に“剛硬かつ固定された関
係”(rigid and fixed relati
onship)を保って存在し、しかもこれらの2つの
環外結合で実質的に共線(colinear)関係で存
在すべきであるという条件をみたすものであり、あるい
はY2 は少なくとも2個の炭素原子を有する環式脂肪族
基であり得、ただし該基にはZ1 およびZ2 が結合して
おり、そしてY2 −Z1 結合とY2 −Z2 結合との2つ
の結合は、互いに実質的に共線関係で存在するという非
常に好ましい相互関係を有するものであるべきである。
後記のモノマー(2j)−(2q)および(2z)のカ
ルボン酸誘導体(たとえば−COOHを有するもの)の
うちで、タイプ1のモノマーとの重縮合反応に要求され
る反応温度よりも低い温度において脱カルボキシルされ
るモノマーは、余り好ましくない。本発明において有利
に使用できるモノマー(2,1)の具体例を下記の第4
表に示す。
【0038】
【表12】
【0039】
【表13】
【0040】
【表14】
【0041】
【表15】
【0042】
【表16】
【0043】
【表17】
【0044】
【表18】
【0045】
【表19】
【0046】好ましいモノマー(2,2)は次の条件を
みたすものであり、すなわちこの場合にはY2 が、炭素
−炭素共有結合によって相互に結合された2個の6員環
からなり、しかして前記各環は相互にその4−位置の原
子価結合または3−位置の原子価結合によって結合され
たものであり(たとえば4,4′−ビフェニルまたは
3,3′−ビフェニル)、あるいは、Y2 は、相互に
1,5−位置関係で炭素原子上の原子価結合位置を利用
して縮合した2個の6員環(すなわち1個の縮合環)か
らなり(たとえば2,6−ナフタリンまたは2,6−キ
ノリン)、あるいはY2 は、1,2−トランス構造を有
しかつ炭素原子上に原子価結合を有する2価の環式脂肪
族基であり、あるいはY2 は、炭素−炭素結合のみによ
って相互に縮合した芳香族の環とヘテロ芳香族の環とか
らなる2価の縮合環系であり、そしてZ1 およびZ2
前記の意味を有する。本発明において有利に使用できる
モノマー(2,2)の具体例を下記の第5表に示す。
【0047】
【表20】
【0048】
【表21】
【0049】
【表22】
【0050】
【表23】
【0051】好ましいモノマー(2,3)は、以前に文
献に記載されていなかったY2 が芳香族、ヘテロ芳香族
または脂肪族の2価基であり得るような当該モノマーで
ある。本発明において有利に使用できるモノマー(2,
3)の具体例を下記の第6表に示す。
【0052】
【表24】
【0053】
【表25】
【0054】
【表26】
【0055】
【表27】
【0056】
【表28】
【0057】
【表29】
【0058】タイプ3のモノマーは次の一般式を有する
ものである。
【化36】 上式において、Ar3 は3価の芳香族またはヘテロ芳香
族の基であり、X3 はO,SまたはN−Rである(ただ
し、R=Hまたは有機基)。式(3)のモノマーは本発
明の前記伸長鎖含有ポリマーおよび新規液晶質組成物の
製造原料として有用なものであるが、これはさらに2つ
のグループに分類でき、すなわちグループ1(記号
“3,1”)とグループ2(記号“3,2”)とに分類
できる。上記のかっこの中の1対の数字において、第1
番目の数字はモノマーのタイプを表わし、第2番目の数
字はモノマーのグループを表わす。好ましいモノマー
(3,1)は次の条件をみたすものであり、すなわちこ
の場合のZ3 は既述のZ1 と同じ意味を有し、Ar3
3価の芳香族またはヘテロ芳香族基であり、ただしこの
3つの原子価結合の位置は炭素原子上であり、かつ、Z
3 とAr3 との間の原子価結合は、其後に縮合されるべ
きモノマーにおける同じ原子価結合とほとんどに共線関
係にあるという相互的関係を有し、X3 は第1表中のX
1 の場合と同じ意味を有し、X3 およびNH2 は相互に
オルトの位置関係でAr3 上に存在する。本発明におい
て有利に使用できるモノマー(3,1)の具体例を下記
の第7表に示す。
【0059】
【表30】
【0060】好ましいモノマー(3,2)は次の条件を
みたすものであり、すなわちこの場合のZ3 ,Ar3
よびX3 は前記の意味を有する。ただし、モノマー
(3,2)のホモ重合によって生ずる結合は、約150
度未満の角度から約180度までの間のカートネーショ
ン角を有するという空間的関係で画定されるものである
べきである。本発明において有利に使用できるモノマー
(3,2)の具体例を第8表に示す(この表には、これ
らのモノマーが、ハイドロハライドの形またはモノマー
自体の形で記載されている)。
【0061】
【表31】
【0062】
【表32】
【0063】
【表33】
【0064】
【表34】
【0065】タイプ4のモノマーは次の一般式を有する
ものである。
【化37】 上式において、Z4 ,Z5 ,Z6 およびZ7 は互いに同
一または相異なる基であって、これらの基は、第4表に
記載のモノマーのZ1 として定義されたカルボン酸誘導
体基のうちから選ばれた基である。Z4 とZ5 、または
6 とZ7 もしくはこの両者の組は、カルボン酸無水物
基であってもよい。Ar4 は4個の原子価結合を炭素原
子上に有する芳香族基または芳香−複素環式族基であ
る。Ar4は1,2,4,5の位置関係で4つの原子価
結合位置を有する6員環であり得、あるいはAr4 は、
2個の6員環が相互に縮合してなる環、すなわちナフタ
リン環の如き縮合環であり得る。Z4 とZ5 とからなる
1組、およびZ6 とZ7 とからなる別の1組において
は、これらの基は各組の中で相互にオルトの位置関係で
存在するか、またはこの4つの基は相互に1,4,5,
8の位置関係で存在するものでなければならない。原子
価結合性炭素(valence carbonds)と
4 およびZ5 の各々との結合に対して直角の方向の直
線(想像上の直線)は、Z6 およびZ7 における同様な
直線(想像上の直線)と共線関係でなければならない。
本発明に係る前記の伸長鎖含有ポリマーおよび新規な液
晶質組成物の製造原料として有用な式(4)のモノマー
は、タイプ4のモノマーと称され、このタイプに属する
グループは1つである。したがってこれらのモノマー
は、タイプ4、グループ1のモノマー(記号“4,
1”)として分類される。上記のかっこ内の1対の数字
のうちの第1番目の数字はモノマーのタイプを表わし、
第2番目の数字はモノマーのグループを表わす。本発明
において有利に使用できるモノマー(4,1)の具体例
を下記の第9表に示す。
【0066】
【表35】
【0067】タイプ5のモノマーは、次の一般式を有す
るものである。
【化38】 上式において、Z8 およびZ9 それぞれは第9表中のモ
ノマーにおけるZ4 およびZ5 と同じ意味を有する。A
5 は第9表中のものの場合と同じ意味を有する。ただ
し、上式中の2つのアミノ基は互いにオルトの位置関係
で存在する。Z8 ,Z9 および前記の2つのアミノ基
は、それらと環内の原子価炭素との結合に直角方向に引
いた2本の直線(想像上の直線)が共線関係になるよう
な位置に存在する。本発明に係る伸長鎖含有ポリマーお
よび新規な液晶質組成物の製造原料として有用な式
(5)のモノマーについては、グループの数は1であ
り、これはタイプ5、グループ1のモノマー(記号
“5,1”)と称される。このかっこの中の1組の数字
は既述の場合と同じ意味を有する。本発明において有利
に使用できるモノマー(5,1)の具体例を下記の第1
0表に示す。
【0068】
【表36】
【0069】タイプ6のモノマーは、次の一般式を有す
るものである。
【化39】 上式において、Ar6 は芳香族環であるが、これはテト
ラヒドロキシ縮合環系のものである。Z10,Z11,Z12
およびZ16はAr6 の炭素原子に結合した同種のOH原
子団(OH基)である。一般に、Ar6 は完全共役縮合
環系であって、その中央部に1個または複数個の芳香族
環を有するものであり得る。この完全共役縮合環系の中
央部の1個またはそれ以上の芳香族環は、既述の種類の
環または其他のものであってよい。本発明に係る前記の
伸長鎖含有ポリマーおよび新規な液晶質組成物の製造原
料として有利に使用できる式(6)のモノマーは、2つ
のグループに分類でき、すなわちグループ1(記号
“6,1”)とグループ2(記号“6,2”)とに分類
できる。上記のかっこの中の1対の数字は既述の場合と
同じ意味を有する。好ましいモノマー(6,1)は次の
構造を有するものであり、すなわちこの場合にはAr6
は縮合環系中の中央部に単環型の中央芳香環を有する
基、すなわち、中央部に単環型の中央芳香環を有する縮
合環系からなる基である。好ましいモノマー(6,2)
は次の構造を有するものであり、すなわちこの場合には
Ar6 は縮合環系の中央部に少なくとも2個の中央芳香
環を有する基、すなわち、中央部に2個以上の中央芳香
環を有する縮合環系からなる基である。本発明において
有利に使用できるモノマー(6,1)およびモノマー
(6,2)の具体例をそれぞれ第11表および第12表
に示す。
【0070】
【表37】
【0071】
【表38】
【0072】タイプ7のモノマーは、次の一般式を有す
るものである。
【化40】 上式において、Y7 は芳香族またはヘテロ芳香族の基で
あり、ただしこれは縮合環型の炭素基(carbon
group)であり、各X7 は、Y7 の炭素原子に二重
結合で結合した基である。本発明に係る前記伸長鎖含有
ポリマーおよび新規な液晶質組成物の製造原料として有
利に使用できる式(7)のモノマーは、1つのグループ
からなり、グループ1(記号“7,1”)と称される。
記号(7,1)の中の1対の数字は、既述の場合と同じ
意味を有する。本発明において有利に使用できるモノマ
ー(7,1)の具体例を、下記の第13表に示す。
【0073】
【表39】
【0074】タイプ8のモノマーは、次の一般式を有す
るものである。
【化41】 上式において、Y8 は単環型の炭素環式基であり、X10
およびX11はそれぞれ、Y8 の炭素原子に結合したOH
基およびO原子である。本発明に係る前記の伸長鎖含有
ポリマーおよび新規な液晶質組成物の製造原料として有
利に使用できる式(8)のモノマーは、1つのグループ
からなり、このグループはグループ1(記号“8,
1”)と称される。記号(8,1)の中の1対の数字は
既述の場合と同じ意味を有する。本発明において有利に
使用できるモノマー(8,1)の具体例は、下記の第1
4表に示されたモノマー(8a)である。
【0075】
【表40】
【0076】タイプ9のモノマーは、次の一般式を有す
るものである。
【化42】 上式において、Ar9 は芳香族基を表わし、ただしこれ
は一部縮合した環系からなるものであり、Z14およびZ
15はOH型(OH原子団)であり、XはO,SおよびN
Rからなる群から選ばれた基であり、RはNに結合した
有機基またはHであり、しかしてNH2 ,X4 H,Z14
およびZ15はAr9 の炭素原子に結合したものであり、
ただしNH2 とX4 Hとは相互にオルトの位置に存在す
る。さらに、Z14とZ15とは相互にオルトの位置に存在
する。本発明に係る前記の伸長鎖含有ポリマーおよび新
規な液晶質組成物の製造原料として有利に使用できる式
(9)のモノマーは1つのグループからなり、すなわち
このグループはグループ1(記号“9,1”)と称され
る。この記号において、1対の数字は既述の場合と同じ
意味を有する。本発明において有利に使用できるモノマ
ー(9,1)の具体例としては、下記の第15表に記載
のモノマー(9a)があげられる。
【0077】
【表41】
【0078】第1表−第15表中に記載の引用特許およ
び/または文献は、参考のために記載されたものであ
る。本発明方法に従って、前記の式(I)−(VIII)の
ホモポリマーの合成を行うときの反応は、下記の一般的
反応式で表わすことができる。反応機構 式(I)のホモポリマーの生成
【化43】 式(II)のホモポリマーの生成
【化44】 式(III)のホモポリマーの生成
【化45】 式(IV)のホモポリマーの生成
【化46】 式(V)のホモポリマーの生成
【化47】 式(VI)のホモポリマーの生成
【化48】 式(VII)のホモポリマーの生成
【化49】 式(VIII)のホモポリマーの生成
【化50】
【0079】本発明方法に従って液晶質ホモポリマー組
成物を製造するときに有利に使用できるホモポリマー
〔ただし、ここでは前記の式(I)−(VIII)のホモポ
リマーに限定する〕の例には、下記のホモポリマーがあ
げられる。記載の簡略化のために、ポリマーの式では次
の略号を使用した。
【化51】 は次式の構造を表わす。
【化52】 この
【化53】 によって表わされる化学構造の名称およびその説明は後
章に記載されている。
【化54】 は次式の構造を表わす。
【化55】
【化56】 は次式の構造を表わす。
【化57】 したがって、これらの記号を組合わせて記載された下記
の式
【数5】 は、次式を表わすものである。
【0080】
【化58】 本明細書には、さらに次の記号(略号)も使用されてい
るが、その意味は後章に記載されている。
【化59】 (ここに「*」は、酸素原子がB′上のメタの位置に常
に存在することを表わす記号である)、
【化60】 (ここに「**」は、酸素原子が常にB′上のパラの位
置に存在することを表わす記号である)、
【化61】 (ここに「*」は、酸素原子が常にB′上のメタの位置
に存在することを表わす記号である)、
【化62】 (ここに「*」は、酸素原子が常にD′上の3,3′−
位置に存在することを示す記号である)、
【化63】 (ここに「**」は、酸素原子が常にD′上の4,4′
−位置に存在することを示す記号である)、
【化64】
【化65】 本発明において最も好適な伸長鎖含有ホモポリマーの例
には
【化66】 があげられる。本発明において特に有用な伸長鎖含有ホ
モポリマーの例には、
【化67】 があげられる。本発明において好適な伸長鎖含有ホモポ
リマーの例には
【化68】 (ここに「*」は、酸素原子が常にB′上のメタの位置
に存在することを表わすことを示す記号である)、
【化69】 があげられる。
【0081】本発明の合成操作を最適条件下に行うため
に、種々の重合段階において、使用されるポリ燐酸のP
2 5 含量を制御しなければならないが、このP2 5
含量は次の3種に分けて定義するのが有利である。すな
わちその1つは“初期(initial)P2 5
量”(mo )であって、これは、脱ハロゲン化水素工程
〔すなわち、これは既述の工程(b)であるが、その詳
細は後で説明する〕において使用されるポリ燐酸のP2
5 含量である。本発明方法では初期P2 5 含量は約
83.3%より低い値であるべきであり、そして一般に
約83.3−63%、好ましくは約82%より低い値で
あり、一層好ましくは約80%より低い値であり、最も
好ましくは約76%より低い値である。“中間P2 5
含量”は、前記重縮合反応の開始時に利用可能なP2
5 含量であって、この値は、重縮合反応時の理論的水量
(100%)の存在下におけるポリ燐酸の加水分解に供
し得る“最終P2 5 含量”(f)(すなわち第3番目
の種類のP2 5 含量)を与え得るような値になるよう
に、計算によって求めることができる。当該溶液(反応
液)を後期の重合反応段階において反応媒質として使用
するためにその効力を維持しておかなければならない場
合には、最終P25 含量(f)はその最小値より多少
大きい値でなければならない。すなわち最終P2 5
量は約82−86%、好ましくは約82−84%、最も
好ましくは約82−83%であるべきである。本発明の
液晶質ポリマー組成物の製法は、一般に重要な種々の工
程を有するものであるが、これらの工程のうちには下記
のものが1またはそれ以上含まれるであろう。しかし
て、下記の工程は、既述の操作方法のなかに含まれる工
程であると考えられるものである。
【0082】工程1…アミノ基含有モノマー(1),
(3),(5),(9)からなる群から選択される1種
またはそれ以上の第1モノマーを、P2 5 含量=mo
のポリ燐酸〔使用量は、特定の初期量すなわちa* グラ
ムである(a* については下記の実験式参照)〕に添加
する工程である。
【数6】 a* ={〔1−f〕(〔Py /Pc 〕−Py) −〔no (18.02)/Mw 〕Py }(1−mo -1 上式において、Py はポリマーの理論的収量(グラム)
であり、Pc は最終的な液晶質ポリマー組成物の全重量
を基準とせるポリマーの重量分率であり(この値は、得
られるべきポリマー−ポリ燐酸組成物中に液晶相を生成
させるのに必要な臨界ポリマー濃度の値よりも高くなる
ように選択される)、no は反覆ポリマーユニット1モ
ル当りの縮合反応副生成物のモル数を示す整数である。
数値“18.02”は当該縮合反応副生成物の分子量で
ある。Mw は反覆ポリマーユニットの分子量であり、f
は前に定義した最終P2 5 含量である(本発明におい
てはこの値は、既述の“最低値”よりも大きい値でなけ
ればならない)。 工程2…第1モノマーをポリ燐酸と混合し、そして保護
基が存在する場合にはこれを脱離した後に(保護基は、
そのとき使用されるポリマーの種類および反応機構を考
慮して任意手段として用いられるものである)、モノマ
ー(2),(4),(6),(7),(8)からなる群
から選択された化学量論量の第2モノマー1種またはそ
れ以上を添加し、かつ、fを所定値に調節する工程であ
る。fは、当該混合物にb* グラムのP2 5 分を添加
することによって所定値に調節できる〔ここにb* は、
2 5 の“中間量”(グラム)であって、次式によっ
て計算できる〕。
【数7】 b* =〔Py /Pc 〕−Py −〔{no (18.02)/Mw }〕Py -a* 工程3…前記の如くして得られた混合物〔第1モノマー
および/または第2モノマーを含有する混合物〕を其後
に、重縮合反応のために適した温度に加熱する工程であ
る。この反応温度は約100−210℃、好ましくは約
110−200℃、一層好ましくは約160−190
℃、最も好ましくは約185℃であり得る。
【0083】P2 5 含量(mo )は下記の効果をあら
わすのに充分な程度の少量であるべきである。 (1)脱ハロゲン化水素反応を効果的に実施できるよう
にすること、および/または、 (2)発泡問題を起すことなく、またはバルク粘度の異
常上昇を伴うことなく、充分な量のモノマーを添加して
c を所望値にまで上昇できるようにすること。fは、
下記の効果をあらわす程度に高い値であるべきである。 (2a)効果的な反応媒質であるポリ燐酸組成物を、重
縮合反応の晩期において維持すること。 (2b)N.YodaおよびM.Kuriharaの方
法〔「New Polymers of Aromat
ic Heterocycles by Polyph
osphoric Acid Solution Me
thods」,“J.Polymer Scienc
e,Macromolecular Review”,
Vol.5(1971),p.159〕に従って、効果
的なホスホリル化媒質を重合反応の初期(開始期)に提
供できるようにすること。Yoda等の上記論文は、こ
こに参考文献として引用されたものである。 (2c)重縮合反応の終期において、ポリマーのために
効果的な溶媒を提供すること。例示的解説のためのデー
ターとして、式(a* )のグラフの1例を第7図に示
す。このグラフ中の影線区域は、モノマー(1a)の低
溶解度を示す区域である。ポリマー
【化70】 の製造の場合に、このグラフの中の一連のPc 曲線は次
の如く利用できる。
【0084】1.
【化71】 ポリマー濃度(Pc )をたとえば0.16と選定する。 2.Pc =0.16の曲線において、影線区域〔モノマ
ー(1a)の低溶解度区域〕上の点を選択する。 3.上記の如くして選択された点から、モノマー(1
a)92.06gに添加されるべきP2 5 の量(P2
5 含量=mo )に相当するPPAのグラム数(a*
を読みとる。 4.脱塩化水素反応の完了後に添加すべきモノマー(2
a)の量は62.38gである。 5.最終P2 5 含量(f)を82.2%と選定した場
合には、P2 5 の追加量(b* )は、“前記の段階3
で使用されたPPAの量”と“Pc =0.16の曲線の
末端のPPAの重量”との差に相当する量になる。最適
値(mo )は所定ポリマー濃度と第1モノマーの溶解度
限界(上限値)とに左右されて種々変化するから、この
ことを考慮に入れて上記最適値を適宜選定すべきであ
る。モノマー(1a)の低溶解度区域は第7図に示され
ている。他のモノマーはそれぞれ別々の溶解度限界を有
する。代表的なモノマーの溶解度の大小を以下に示す。 モノマー(1a)よりも溶解度の大なるモノマー:モノ
マー(1f),(1g),(3a),(3b),(3
c),(3d); モノマー(1a)と大体同程度の溶解度のモノマー:モ
ノマー(1d),(3e); モノマー(1a)より溶解度の小なるモノマー:モノマ
ー(1b),(1c),(1e),(1i),(1
k),(3f),(3g),(3h),(3i),(3
j); モノマー(1a)より溶解度がずっと低いモノマー:モ
ノマー(1h),(1l),(1m),(1n),(1
o),(1p),(5a),(9a)。
【0085】したがって、所定のハイドロハライド(モ
ノマー)の脱ハロゲン化水素反応を一層速やかに行うこ
とが可能である。また、発泡問題も解消または軽減でき
る。米国特許第4,225,700号明細書に記載のP
2 5 含量よりも低いP2 5 含量を有する溶液(PP
A中溶液)は粘度がかなり低く、そして脱ハロゲン化水
素反応がずっと迅速に実施できる。さらに、所定のモノ
マーをかなり高濃度で含んでなるPPA中溶液が調製で
き、かつ、かなり高い濃度でポリマーを含有する反応生
成物を得ることができる。前記の式(I),(III),
(V)および(VIII)を有するホモポリマー組成物は、
既述の方法に従って次の如く操作を行うことによって製
造できる。 (a)酸化防止用の保護原子または保護基を有するかま
たは有しない所定の第1モノマー〔たとえばモノマー
(1,1),(1,2),(1,3),(3,1),
(3,2),(5,1),(9,1)からなる群から選
択された所定の第1モノマー〕を、比較的低い五酸化燐
含量を有する予備燐酸溶媒と混合する; (b)その結果得られた混合物を加熱し、かつ任意的に
減圧下に保つことによって、そこに存在していた保護原
子または保護基を揮発させて除去し、そして第1モノマ
ーを前記予備溶媒中に含んでなる溶液を得る; (c)前記の工程(b)において得られた溶液に所定の
第2モノマー〔たとえばモノマー(2,1),(2,
2),(2,3),(4,1),(6,1),(6,
2),(7,1),(8,1)からなる群から選択され
た第2モノマー〕を添加することによって、前記予備溶
液中に第1モノマーと第2モノマーとを含んでなる混合
物(液状混合物)を形成させる; (d)前記の工程(c)において得られた混合物に対
し、其後にその五酸化燐含量を増加させる操作を行い、
これによって、より高い五酸化燐含量を有し重合反応に
適した第1−および第2モノマー反応媒質を得る; (e)所定の重合反応を所定の速度で充分実施し得るよ
うな温度において、第1−および第2モノマーの重合反
応を起させることによって、所定の固有粘度を有する第
1ホモオリゴマー生成物もしくは第1ホモポリマー生成
物を生成させる。
【0086】式(II),(IV),(VI)を有するホモポ
リマー組成物は、次の操作を行うことによって製造でき
る。 (a)酸化防止用の保護原子または保護基を有するかま
たは有しない所定の第1モノマー〔たとえばモノマー
(1,1),(1,2),(1,3),(3,1),
(3,2),(5,1),(9,1)からなる群から選
択された所定の第1モノマー〕を、比較的低い五酸化燐
含量を有する予備燐酸溶媒と混合する; (b)その結果得られた混合物を加熱し、かつ任意的に
減圧下に保つことによって、そこに存在していた保護原
子または保護基を揮発させて除去し、そして第1モノマ
ーを前記予備溶媒中に含んでなる溶液を得る; (c)前記の工程(b)において得られた混合物(液状
混合物)に対し、其後にその五酸化燐含量を増加させる
操作を行い、これによって、より高い五酸化燐含量を有
し重合反応に適した第1モノマー反応媒質を得る; (d)所定の重合反応を所定の速度で充分実施し得るよ
うな温度において、第1モノマーの重合反応を起させる
ことによって、所定の固有粘度を有する第1ホモオリゴ
マー生成物もしくは第1ホモポリマー生成物を生成させ
る。 コポリマー組成物およびその製造 本発明の別の態様に従えば、繊維やフィルムの製造原料
として有用な下記の組成を有する液晶質組成物が得られ
る。すなわちこの組成物は、下記の一般式を有する反覆
ユニット(IX)−(XVIII)からなる群から選択された反
覆ユニットを有する少なくとも1種の高分子量伸長鎖含
有コポリマーを高濃度で含有しかつ若干量のポリ燐酸を
も含有するブレンドを必須成分として含む縮合生成物を
含有してなるものである。
【0087】
【化72】 上式においてAr1 は芳香族基を表わし、ただしこれは
既述の式(XXX)によって定義されるものである。X1
よびX2 は互いに同一または相異なる基であって、これ
は硫黄、酸素またはNRを表わす(Rは水素または有機
基である)。前記窒素原子(式中の窒素原子)ならびに
1 およびX2 はAr1 の芳香族炭素原子に結合された
ものであり、各ヘテロ環のNとX1 またはX2 とは互い
にオルトの位置関係で存在するものである。Y2 は基を
表わさず(すなわち−(Y)0 −)、もしくはY2 は2
価有機基を表わすが、これは既述の式(XXXI)によって
定義されるものである。ai j は当該コポリマー中の
反覆ユニットのモル割合(モル量)を表わし、yijは当
該コポリマー中の逐次反覆ユニットの平均個数を表わ
す。nは正の整数である。
【化73】 上式においてAr1 は芳香族基を表わし、ただしこれは
既述の式(XXX)で定義されるものである。X1 およびX
2 は互いに同一または相異なる基であって、これは硫
黄、酸素またはNRを表わす(Rは水素または有機基で
ある)。前記窒素原子ならびにX1 およびX2 はAr1
の芳香族炭素原子に結合されており、各ヘテロ環のNと
1 またはX2 とは互いにオルトの位置関係で存在する
ものである。Y2 は2価有機基を表わし、ただしこれは
既述の式(XXXI)で定義されるものである。ai j
/m+m′は、当該コポリマー中に存在する当該反覆ユ
ニットのモル割合(モル量)を表わし、yijは当該コポ
リマー中に存在する当該逐次反覆ユニットの平均個数を
表わす。Ar3 は別の芳香族基を表わし、ただしこれは
既述の式(XXII)で定義されるものである。前記の窒素
原子およびX3 はAr3 の芳香族炭素原子と結合された
ものである。ck m′/m+m′は当該コポリマー中の
当該反覆ユニットのモル割合を表わす。yk は当該コポ
リマー中の当該逐次反覆ユニットの平均個数を表わす。
nは正の整数である。
【化74】 上式においてAr3 は芳香族基を表わし、ただしこれは
既述の式(XXII)によって定義されるものである。X3
は硫黄、酸素またはNRである(Rは水素または有機基
である)。前記窒素原子およびX3 はAr3 の芳香族炭
素原子に結合されたものであり、各ヘテロ環のNおよび
3 は互いにオルトの位置関係で存在するものである。
K は当該コポリマー中に存在する反覆ユニットのモル
割合(モル量)を表わし、yk は当該コポリマー中に存
在する逐次反覆ユニットの平均個数を表わし、nは正の
整数である。
【0088】
【化75】 上式においてAr1 は芳香族基を表わし、ただしこれは
既述の式(XXXII)によって定義されるものである。Ar
4 は別の芳香族基を表わし、しかしてこれは既述の式
(XXIII)によって定義されるものである。前記窒素原子
はAr1 に結合されたものであり、前記炭素原子はAr
4 に結合されたものである。ai j は当該コポリマー
中に存在する反覆ユニットのモル割合(モル量)を表わ
し、yijは当該コポリマー中に存在する逐次反覆ユニッ
トの平均個数を表わし、nは正の整数である。
【化76】 上式においてAr4 は芳香族基を表わし、ただしこれは
既述の式(XXIII)で定義されるものである。Ar1 は芳
香族基を表わすが、これは既述の式(XXXII)で定義され
るものである。Ar5 は、Ar4 およびAr1 とは異な
る芳香族基を表わし、しかしてこれは既述の式(XXIV)
で定義されるものである。前記炭素原子はAr4 および
Ar5 に結合したものであり、前記窒素原子はAr1
よびAr5 に結合したものである。nは正の整数であ
る。ck m′/m+m′は当該コポリマー中に存在する
当該反覆ユニットのモル割合(モル量)を表わす。yk
は当該コポリマー中に存在する当該逐次反覆ユニットの
平均個数を表わす。ai jm/m+m′は当該コポリ
マー中に存在する別の反覆ユニットのモル割合を表わ
す。yijは前記コポリマー中に存在する上記の逐次反覆
ユニットの平均個数を表わす。nは正の整数である。
【化77】 上式において、Ar1 は芳香族基であって、既述の式
(XXX)で定義されるものである。Ar6 は別の芳香族基
であって、既述の式(XXV)で定義されるものである。X
1 およびX2 は互いに同一または相異なる基であって、
これは硫黄、酸素またはNRである(Rは水素または有
機基である)。前記のNH基ならびにX4およびX1
Ar6 およびAr1 の芳香族炭素原子に結合しており、
各ヘテロ環のNHとX1 またはX2 とは互いにオルトの
位置関係で存在するものである。ai j は当該コポリ
マー中に存在する反覆ユニットのモル割合を表わし、y
ijは当該コポリマー中に存在する逐次反覆ユニットの平
均個数を表わす。nは正の整数である。
【0089】
【化78】 上式においてAr1 は芳香族基を表わし、ただしこれは
既述の式(XXX)によって定義されるものである。Ar6
は別の芳香族基を表わし、しかしてこれは既述の式(XX
V)によって定義されるものである。X1 およびX2 は互
いに同一または相異なる基であって、これは硫黄、酸素
またはNRを表わす(Rは水素または有機基である)。
前記NH基ならびにX1 およびX2 はAr6 およびAr
1 の芳香族炭素原子に結合されたものである。各ヘテロ
環のNHとX1 およびX2 とは互いにオルトの位置関係
で存在するものである。ai j m/m+m′は当該コ
ポリマー中の一方の反覆ユニットのモル割合(モル量)
を表わし、yijは当該ポリマー中の上記の一方の逐次反
覆ユニットの平均個数を表わす。Ar9 は、Ar6およ
びAr1 とは別の芳香族基を表わし、ただしこれは既述
の式(XXVI) によって定義されるものである。X4 は硫
黄、酸素またはNRである(Rは水素または有機基であ
る)。前記NH基およびX4 はAr6 およびAr9 の芳
香族炭素原子に結合されたものである。ck m′/m+
m′は当該コポリマー中に存在する他の一方の反覆ユニ
ットのモル割合(モル量)を表わし、yk は当該コポリ
マー中に存在する当該逐次反覆ユニットの平均個数を表
わし、nは正の整数である。
【化79】 上式においてAr1 は芳香族基を表わし、ただしこれは
既述の式(XXXII)によって定義されるものである。Y7
は芳香族基またはヘテロ芳香族基を表わし、しかしてこ
れは既述の式(XXVIII) によって定義されるものであ
る。前記窒素原子はAr1 の芳香族炭素原子およびY7
中の隣位炭素原子に結合したものである。ai j は当
該コポリマー中に存在する当該反覆ユニットのモル割合
(モル量)を表わし、yijは当該コポリマー中に存在す
る当該逐次反覆ユニットの平均個数を表わし、nは正の
整数である。本発明方法に従った(IX)−(XIX)のコポ
リマーの合成反応は、下記の一般的反応式で表わすこと
ができる。
【0090】反 応 機 構 式(IX)のコポリマーの生成
【化80】 式(X)のコポリマーの生成
【化81】 式(XI)のコポリマーの生成
【化82】 式(XII)のコポリマーの生成
【化83】 式(XV)のコポリマーの生成
【化84】 式(XVI)のコポリマーの生成
【化85】 式(XVII)のコポリマーの生成
【化86】 式(XVIII)のコポリマーの生成
【化87】
【0091】上記の式(IX),(X),(XII),(X
V),(XVI),(XVII) ,(XVIII),のコポリマー組成
物は、本発明方法に従って次の操作を行うことによって
製造できる。 (a)酸化防止用の保護原子または保護基を有するかま
たは有しない所定の少なくとも2種の第1モノマー〔た
とえばモノマー(1,1),(1,2),(1,3),
(3,1),(3,2),(5,1),(9,1)から
なる群から選択された2種またはそれ以上の第1モノマ
ー〕を、比較的低い五酸化燐含量を有する予備燐酸溶媒
と混合する; (b)その結果得られた混合物を加熱し、かつ任意的に
減圧下に保つことによって、そこに存在していた保護原
子または保護基を揮発させて除去し、そして第1モノマ
ーを前記予備溶媒中に含んでなる溶液を得る; (c)前記の工程(b)において得られた溶液に所定の
少なくとも1種の第2モノマー〔たとえばモノマー
(2,1),(2,2),(2,3),(4,1),
(6,1),(6,2),(7,1),(8,1)から
なる群から選択された1種またはそれ以上のモノマー〕
を添加することによって、前記予備溶液中に第1モノマ
ーと第2モノマーとを含んでなる混合物(液状混合物)
を形成させる; (d)前記の工程(c)において得られた混合物に対
し、其後にその五酸化燐含量を増加させる操作を行い、
これによって、より高い五酸化燐含量を有し重合反応に
適した第1−および第2モノマー反応媒質を得る; (e)所定の重合反応を所定の速度で充分実施し得るよ
うな温度において、第1−および第2モノマーの重合反
応を起させることによって、所定の固有粘度を有する第
1コオリゴマー生成物もしくは第1コポリマー生成物を
生成させる。
【0092】同様に、式(IX),(XII),(XVI),(XV
III),のコポリマー組成物は、次の操作を行うことによ
って製造できる。 (a)酸化防止用の保護原子または保護基を有するかま
たは有しない所定の少なくとも1種の第1モノマー〔た
とえばモノマー(1,1),(1,2),(1,3),
(3,1),(3,2),(5,1),(9,1)から
なる群から選択された1種またはそれ以上の第1モノマ
ー〕を、比較的低い五酸化燐含量を有する予備燐酸溶媒
と混合する; (b)その結果得られた混合物を加熱し、かつ任意的に
減圧下に保つことによって、そこに存在していた保護原
子または保護基を揮発させて除去し、そして第1モノマ
ーを前記予備溶媒中に含んでなる溶液を得る; (c)前記の工程(b)において得られた溶液に所定の
少なくとも2種の第2モノマー〔たとえばモノマー
(2,1),(2,2),(2,3),(4,1),
(6,1),(6,2),(7,1),(8,1)から
なる群から選択された1種またはそれ以上のモノマー〕
を添加することによって、前記予備溶液中に第1モノマ
ーと第2モノマーとを含んでなる混合物(液状混合物)
を形成させる; (d)前記の工程(c)において得られた混合物に対
し、其後にその五酸化燐含量を増加させる操作を行い、
これによって、より高い五酸化燐含量を有し重合反応に
適した第1−および第2モノマー反応媒質を得る; (e)所定の重合反応を所定の速度で充分実施し得るよ
うな温度において、第1−および第2モノマーの重合反
応を起させることによって、所定の固有粘度を有する第
1コオリゴマー生成物もしくは第1コポリマー生成物を
生成させる。
【0093】本発明の液晶質コポリマー組成物を形成し
得る式(IX),(X),(XI),(XII),(XV),(XV
I),(XVII),(XVIII)のコポリマーのうちで好ましい
ものは、下記の条件をみたすコポリマーである。すなわ
ちこの場合のai はタイプ1のなかから選ばれたi番目
のモノマーのモル分率であり、bj はタイプ2,4,
6,7,8のうちから選ばれたj番目のモノマーのモル
分率であり、ck はタイプ3,5,9のうちから選ばれ
たk番目のモノマーのモル分率である。mおよびm′は
所望収量(収率)を基準とせる所定のモル量である。a
i j およびaij m/m+m′は、タイプ1のi番
目のモノマーとタイプ2,4,6,7または8のj番目
のモノマーとの縮合反応の結果生じた反覆ユニットのモ
ル割合であり、ck およびck m′/m+m′はタイプ
3,5または9のk番目のモノマーの縮合反応の結果生
じた反覆ユニットのモル割合であり、yijは、タイプ1
のi番目のモノマーと、タイプ2,4,6,7または8
のj番目のモノマーとから生成した反覆ユニットの平均
ブロック長である(すなわち、別の反覆ユニットによっ
て途切れることのない逐次反覆ユニットの平均個数であ
る)。yk は、タイプ3,5または9のk番目のモノマ
ーの自己縮合によって生じた反覆ユニットの平均ブロッ
ク長である。nは当該コポリマーの平均全長である(す
なわち、構造とは無関係に反覆ユニットの平均全個数で
ある)。コポリマー中の反覆ユニットの個数は、iの最
高値とjの最高値との積、あるいは、iの最高値とjの
最高値プラスkの最高値との積に等しい数であり得る。
i,jおよびkは実際に可能な範囲内で“できるだけ高
い値”であり得るが、ホモポリマーよりもむしろコポリ
マーを得ることが所望される場合には、これらの値は或
最小限度の値であってもよい。
【0094】所定のモル量のタイプ1のモノマー(a1
m,a2 m…ai m)が、約63−78%、好ましくは
約68%を越える値、最も好ましくは約78%の五酸化
燐含量を有する燐酸と混合することができる。ハロゲン
化水素基の如き保護基が存在する場合には、これは、加
熱操作及び任意的な減圧操作によって実質的に除去でき
る。燐酸の使用量は既述の化学式(a* )を用いて決定
するのが最も好ましく、すなわち、分子量および比率の
多分異なるモノマー類の添加量を決めるのに必要な計算
を、この式を用いて行うのである。かくして得られた溶
液に、其後に、タイプ2,4,6,7または8から選択
されたモノマーを化学量論量(すなわち、b1 m+b2
m+…bj m=m)添加できる。その結果得られた混合
物の五酸化燐含量を、其後に、既述の式(b* )に従っ
て増加させることができる。すなわちこの場合には、
“実質的に共重合反応に供される混合物”の最終五酸化
燐含量を一層増加させ、好ましくは該含量を約81−8
4%、最も好ましくは約82−83.5%に増加させる
操作を行うのである。その結果得られた混合物は其後
に、操作可能時間内に高温に加熱でき、すなわち約1時
間以内ないし5時間またはそれ以上の時間、好ましくは
約1−3時間以内に、好ましくは約100−210℃、
最も好ましくは約170−185℃に加熱できる。そし
て、充分な時間該高温に維持し、しかしてこの維持時間
は約1時間以内ないし約48時間またはそれ以上の時
間、最も好ましくは約1−23時間であり得る。この高
温維持によって、所定のn値に達することができる。
【0095】次に、本発明に従って一般式(IX),(XI
I),(XVI),(XVIII),および(XIX)のコポリマーを含
有する新規な液晶質組成物を製造する方法の1つの具体
例について説明する。この具体例は、一般式(IX)のコ
ポリマーを含んでなる組成物の製法に関するものであ
る。ここで使用される所定のタイプ1のモノマーはタイ
プ(1,1),(1,2),(1,3)に分類され、所
定のタイプ2のモノマーはタイプ(2,1),(2,
2),(2,3)に分類される。タイプ(1,1)のモ
ノマーおよびタイプ(2,1)のモノマーから製造され
た一般式(IX)のコポリマーの利点は、液晶的挙動をな
すために必要な臨界濃度の値が低いことである。たとえ
ば下記に例示されたコポリマーでは、この臨界濃度が約
5重量%程度という低い値であり(この濃度値は、n値
が実質的に中程度の値であるときのポリ燐酸中の濃度値
である)、したがってこのコポリマーの場合には操作可
能濃度範囲がかなり広い。この種のコポリマーの例を以
下に示す。
【化88】
【化89】
【化90】
【0096】このコポリマーの反覆ユニット類は実質的
に対比が可能な程度の(comparable)メソゲ
ニシチイ(mesogenicity)を有するので、
広範囲にわたる種々の組成のコポリマー組成物が製造で
きる。たとえば、a1 1 はほとんど0に近い値からほ
とんど1に近い値までの範囲内の値であり得、一方、a
1 2 またはa2 1 はほとんど1に近い値からほとん
ど0に近い値までの範囲内の値であり得る(なぜならば
これは「1−a1 1 」に等しい値であるからであ
る)。平均ブロック長y11とy12またはy21とは、既述
のモノマー添加方法、およびモル量(すなわち、個々の
場合において選択されたモル量)に支配される値であ
る。たとえば、実質的に同じ反応性を有する1対のモノ
マーの場合には、y11(これは「1/1−a1 1 」に
等しい値である)は、ほとんど0に近い値から非常に高
い値までの範囲内の値であり得る。同様に、y12または
21は、非常に高い値からほとんど0に近い値までの範
囲内の値であり得る。nの値が約50以上である充分な
鎖長のコポリマーを得るために、すなわち機械的強度、
モジュラス等の諸性質が所望通りに良好なコポリマーを
得るために、モノマーの純度を充分に高くし、化学量論
的条件を充分に制御し、かつ、酸化性不純物による副反
応を充分に抑制しなければならない。グループ1のモノ
マーから本発明に従ってコポリマーを製造する具体的な
製法は、後記の実施例49−51および54−66に記
載されている。一般式(IX)のコポリマーは、タイプ
(1,1),(2,1),(2,2)のモノマーおよび
タイプ(1,1),(1,2),(2,1)のモノマー
から製造できる。これらのモノマーは、グループ2のモ
ノマーとして分類される。なぜならばこれらのモノマー
は次の如き共通の性質を有するものであるからであり、
すなわちこれらのモノマーから誘導された反覆ユニット
は、中程度に低下したメソゲン特性を有し、あるいはそ
の結果得られるポリマーの溶解範囲を狭くする傾向があ
るが、これは、一般に当該ポリマーにおけるヘテロ原子
/炭化水素比の全般的な低下に起因するものである。こ
れらの条件を両方共充分に考慮に入れて、本発明のコポ
リマー中に入れるべきグループ2のモノマーを注意深く
選択すべきである。この選択の実例として、本発明方法
に従って製造されたコポリマーの若干の例を以下に示
す。
【化91】
【0097】上記の表に例示されたコポリマーは、当該
コポリマーの溶解度を低下させる作用を有するモノマー
を含んでなるモノマー組成物から作られたものである。
好ましいa1 1 値(すなわち、より大きい可溶性を有
する反覆ユニットのモル分率)は、約0.8を越える値
であって、したがってこの場合のy11は約5より大きい
値であり、y12はほとんど1に近い値である。モノマー
の純度、化学量論量の制御の程度、酸化性不純物(すな
わち、酸化力を有する不純物)の除去の程度、ならび
に、コポリマーの溶解度を所望値に保つために使用され
る“より低い溶解度のモノマー”のモル量は、約50よ
り大きい平均n値を得るに充分なものでなければならな
い。より低い溶解度のモノマーの比率を増加させること
は、当該コポリマーの溶解度を改善する(増加する)作
用を有するコモノマーの選択的使用によって可能になる
であろう。一般に、タイプ1のモノマーにおいて、X=
Sのモノマーは、X=OまたはNのモノマーよりもコポ
リマー溶解度増大化作用が一層大きいであろう。部分的
に低下した溶解度を有するコポリマー(すなわち、多少
低い溶解度を有するコポリマー)を本発明に従って製造
する方法の実施例は、後記の実施例52,53,70,
71および72に記載されている。少し低目のメソゲニ
シチイを有するモノマーを使用することを包含する本発
明方法の具体例に従って製造されたコポリマーの例を以
下に示す。
【化92】 上記の種類のコポリマーのa1 1 は、ほとんど0に近
い値からほとんど1に近い値までの範囲内の値であるこ
とが好ましい。ただし、燐酸中の全コポリマー濃度は、
少なくとも“メソゲン性反覆ユニットによって決定され
る臨界濃度”より高い値であるべきである。
【0098】すなわち、この値が約13%より上の値で
あるときに、上記のコポリマーのa1 1 は約1−0の
範囲内の値になり、y11はほとんど1に近い値かまたは
それ以上の値になり、y21もまた、ほとんど1に近い値
またはそれ以上の値になるであろう。このようなa1
2 値およびa2 1 値を有するような好適濃度は約15
−22重量%である。より大きいメソゲン性を有する反
覆ユニットのモル分率が約0.6より大きい値、好まし
くは約0.75より大きい値である場合には、操作可能
濃度の範囲が一層広くなり、この場合にはコポリマーの
濃度はたとえば約8重量%より高い値、好ましくは約1
0重量%より高い値であってよい。nの値は既述の如く
約50より上の値であることが好ましい。一般式(IX)
のコポリマーは、グループ3のモノマーから製造でき
る。グループ3に属するモノマーの特徴は、メソゲン性
を少ししかまたは全く有しないポリマー性反覆ユニット
を形成することである。このモノマーを用いてコポリマ
ーを前記の製法に従って製造することも本発明の範囲内
に入るが、これはあまり好ましいものではない。なぜな
らば、かなりのモル量の前記非メソゲン性ユニットをラ
ンダムに入れた場合には、液晶的挙動を行わしめるに必
要なメソゲン性反覆ユニットのブロック長が充分長くな
らないからである。グループ3のモノマーの添加量は3
モル%より少ないことが好ましい。グループ3のポリマ
ーの添加量は増加は、後記のブロックポリマー製造操作
のときに行うのが非常に好ましい。前記のコポリマー製
造方法に従って、最初の溶液にタイプ3,5および9の
モノマーを添加することによって一般式(X),(X
V),および(XVIII)の生成物をそれぞれ製造すること
は、本発明においてあまり好ましくない実施態様といえ
よう。タイプ3のモノマー〔モノマー(3k)を除く〕
およびタイプ5ならびにタイプ9のモノマーは独特な幾
何学的形状を有するから、ブロック長yk は比較的大き
い値にすべきであり、あるいは、もし小さい値である場
合にはこれは偶数値であるべきである。上記の条件があ
るので、式(X),(XV),(XVII) の好適組成物は、
後記のブロックコポリマー製造方法に従って製造するの
が好ましい。
【0099】前記の一般式(XI)のコポリマー組成物
は、下記の操作を行うことによって製造できる。 (a)酸化防止用の保護原子または保護基を有するかま
たは有しない少なくとも2種の所定の第1モノマーを、
比較的低い五酸化燐含量を有する予備燐酸溶媒と混合す
る; (b)その結果得られた混合物を加熱し、かつ任意的に
減圧下に保つことによって、そこに存在していた保護原
子または保護基を揮発させて除去し、そして第1モノマ
ーを前記予備溶媒中に含んでなる溶液を得る; (c)前記の工程(b)において得られた混合物に対
し、其後にその五酸化燐含量を増加させる操作を行い、
これによって、より高い五酸化燐含量を有し重合反応に
適した第1モノマー反応媒質を得る; (d)所定の重合反応を所定の速度で充分実施し得るよ
うな温度において、第1−および第2モノマーの重合反
応を起させることによって、所定の固有粘度を有する第
1コオリゴマー生成物もしくは第1コポリマー生成物を
生成させる。所定のモル量のタイプ3のモノマー(c1
m,c2 m…ck m)が、約63−78%、好ましくは
約68%を越える値、最も好ましくは約78%の五酸化
燐含量を有する燐酸と混合することができる。保護基が
存在する場合には、これは、加熱操作および任意的な減
圧操作によって実質的に除去できる。燐酸の使用量は既
述の式(a* )を用いて決定できる。すなわち、分子量
および比率の多分異なるモノマー類の添加のために必要
な計算を上式を用いて行うことができる。その結果得ら
れた混合物の五酸化燐含量を、其後に、既述の式
(b* )に従って増加させることができる。すなわちこ
の場合には、“実質的に共重合反応に供される混合物”
の最終五酸化燐含量を一層増加させ、好ましくは該含量
を約81%より大きい値、最も好ましくは約82−83
%、ただし約84%より低い値に増加させる操作を行う
のである。その結果得られた混合物は其後に、操作可能
時間内に高温に加熱でき、すなわち約1時間以内ないし
5時間またはそれ以上の時間、好ましくは約1−3時間
以内に、好ましくは約100−200℃、最も好ましく
は約150−185℃に加熱できる。そしてこの所定の
高温に充分な時間維持し、これによって、所定のn値に
達することができる。
【0100】次に、本発明に従って一般式(XI)のコポ
リマーを含有する新規な液晶質組成物を製造する方法の
具体例について説明する。ここで使用される所定のタイ
プ1のモノマーは、さらにタイプ(3,2)として細く
分類されるものである。すなわち、次式
【化93】 または
【化94】 を有するポリマーが、上記の方法によって製造できる。
ただし上式においてc1 は、より可溶な反覆ユニットの
モル割合であって、これは約0.5より上の値、好まし
くは約0.7より上の値になるように選択される。なぜ
ならば当該コポリマーに、それが液晶的挙動をなし得る
ような高濃度において確実に溶解性を付与する必要があ
るからである。コポリマーの重量%は、約15重量%よ
り高い値、一層好ましくは約17.5重量%より高い値
になるように選定できる。上記の如くして選定されたモ
ル割合およびモノマーの反応性比率(reactivi
ty ratio)によって、平均ブロック長y1 およ
びy2 が決定される。当該ポリマーがポリ燐酸中で液晶
的挙動をなし得るかどうかということは、前記のブロッ
ク長とは無関係である。重要な要件は、当該コポリマー
に高濃度溶解性を付与すること、および当該ポリマーを
モノマーからポリ燐酸中で高濃度で製造できるようにす
ることである。 ブロックポリマー組成物およびその製造 本発明の別の態様に従えば、繊維やフィルムの製造原料
として有用な下記の組成を有する液晶質組成物が得られ
る。この組成物は、下記の一般式を有する反覆ユニット
からなる群から選択された反覆ユニットを有する少なく
とも1種の高分子量伸長鎖含有ブロックポリマーを高濃
度で含有しかつ若干量のポリ燐酸をも含有するブレンド
を必須成分として含む重縮合生成物を含有してなるもの
である。
【0101】
【化95】 上式において、Ar1 は芳香族基を表わし、ただしこれ
は既述の式(XXX)の場合と同じ意味を有する。X1 およ
びX2 は互いに同一または相異なる基であって、これは
硫黄、酸素またはNRを表わす(Rは水素または有機基
である)。前記窒素原子ならびにX1 およびX2 はAr
1 の芳香族炭素原子に結合されたものであり、各ヘテロ
環のNとX1 またはX2 とは互いにオルトの位置関係で
存在するものである。Y2 は基を表わさず(すなわち−
(Y)O −)、もしくはY2 は2価有機基を表わすが、
これは既述の式(XXXI) で定義されるものである。ai
j は当該ブロックポリマー中に存在する反覆ユニット
のモル割合(モル量)を表わし、yijは当該ブロックポ
リマー中に存在する逐次反覆ユニットの平均個数を表わ
す。nは正の整数である。
【化96】 上式においてAr1 は芳香族基を表わし、ただしこれは
既述の式(XXX)で定義されるものである。X1 およびX
2 は互いに同一または相異なる基であって、これは硫
黄、酸素またはNRを表わす(Rは水素または有機基で
ある)。前記窒素原子ならびにX1 およびX2 はAr1
の芳香族炭素原子に結合されており、各ヘテロ環のNと
1 またはX2 とは互いにオルトの位置関係で存在する
ものである。Y2 は基を表わさないかまたは2価有機基
を表わし、ただしこれは既述の式(XXXI) で定義される
ものである。ai j m/m+m′は、当該ブロックポ
リマー中に存在する反覆ユニットのモル割合(モル量)
を表わし、yijは当該ブロックポリマー中に存在する逐
次反覆ユニットの平均個数を表わす。Ar3 は別の芳香
族基を表わし、ただしこれは既述の式(XXII) で定義さ
れるものである。X3は硫黄、酸素またはNRを表わす
(Rは水素または有機基である)。前記の窒素原子およ
びX3 はAr1 の芳香族炭素原子と結合されたものであ
る。各ヘテロ環のNとX3 とは互いにオルトの位置関係
で存在するものである。ck m′/m+m′は当該ブロ
ックポリマー中の当該反覆ユニットのモル割合を表わ
す。yk は当該ブロックポリマー中に存在する逐次反覆
ユニットの平均個数を表わす。nは正の整数である。
【0102】
【化97】 上式においてAr3 は芳香族基を表わし、ただしこれは
既述の式(XXII)によって定義されるものである。X3
は硫黄、酸素またはNR(Rは水素または有機基であ
る)。前記窒素原子およびX3 はAr3 の芳香族炭素原
子に結合されたものであり、各ヘテロ環のNおよびX3
は互いにオルトの位置関係で存在するものである。ck
は当該ブロックポリマー中に存在する反覆ユニットのモ
ル割合(モル量)を表わし、yk は当該ブロックポリマ
ー中に存在する逐次反覆ユニットの平均個数を表わし、
nは正の整数である。
【化98】 上式においてAr1 は芳香族基を表わし、ただしこれは
既述の式(XXXII)によって定義されるものである。Ar
4 は別の芳香族基を表わし、しかしてこれは既述の式
(XXIII)によって定義されるものである。前記窒素原子
はAr1 に結合されたものであり、前記炭素原子はAr
4 に結合されたものである。ai j は当該ブロックポ
リマー中に存在する反覆ユニットのモル割合(モル量)
を表わし、yijは当該ブロックポリマー中に存在する逐
次反覆ユニットの平均個数を表わし、nは正の整数であ
る。
【化99】 上式においてAr1 は芳香族基を表わし、そしてこれは
既述の式(XXXII)または式(XXX)で定義されるものであ
り、ただし次の条件があり、すなわち、Ar1が窒素原
子と結合したものである場合には、Ar1 は式(XXXII)
で定義されるものであり、Ar1 が窒素原子とX1 およ
びX2 との両者に結合したものである場合には、Ar1
は既述の式(XXX)で定義されるものである。Ar4 は別
の芳香族基であって、これは既述の式(XXIII)で定義さ
れるものである。前記炭素原子はAr4 に結合したもの
である。m′/m+m′は当該ブロックポリマー中に存
在する反覆ユニットのモル割合を表わす。y′は当該ブ
ロックポリマー中に存在する逐次反覆ユニットの平均個
数を表わす。X1 およびX2 は互いに同一または相異な
る基であって、これは硫黄、酸素またはNRを表わす
(Rは水素または有機基である)。前記窒素原子ならび
にX1 およびX2 はAr4 の芳香族炭素原子に結合され
たものであり、各ヘテロ環のNとX1 またはX2 とは互
いにオルトの位置関係で存在するものである。Y2 は基
を表わさず(すなわち−(Y)o −)、もしくはY2
2価有機基を表わすが、これは既述の式(XXXI) で定義
されるものである。m/m+m′は当該ブロックポリマ
ー中に存在する当該反覆ユニットのモル割合(モル量)
を表わし、yは当該ブロックポリマー中の当該逐次反覆
ユニットの平均個数を表わす。nは正の整数である。
【0103】
【化100】 上式においてAr3 は芳香族基を表わし、ただしこれは
既述の式(XXII) によって定義されるものである。X3
は硫黄、酸素またはNRである(Rは水素または有機基
である)。前記窒素原子およびX3 はAr3 の芳香族炭
素原子に結合されたものであり、各ヘテロ環のNおよび
3 は互いにオルトの位置関係で存在するものである。
pは当該ブロックポリマー中に存在する当該反覆ユニッ
トのモル割合(モル量)を表わし、y′/2は当該ブロ
ックポリマー中に存在する当該逐次反覆ユニットの平均
個数を表わす。Ar1 は芳香族基を表わし、ただしこれ
は既述の式(XXXII)で定義されるものである。Ar4
別の芳香族基を表わすが、これは既述の式(XXIII)で定
義されるものである。前記窒素原子はAr1 に結合して
おり、前記炭素原子はAr4 に結合したものである。q
は当該ブロックポリマー中に存在する当該反覆ユニット
のモル割合(モル量)を表わす。yは当該コポリマー中
に存在する当該逐次反覆ユニットの平均個数を表わす。
nは正の整数である。
【化101】 上式において、Ar4 は芳香族基を表わし、ただしこれ
は既述の式(XXIII)で定義されるものである。Ar1
芳香族基を表わすが、これは既述の式(XXXII)で定義さ
れるものである。Ar5 は、Ar4 およびAr1 とは異
なる芳香族基を表わし、しかしてこれは既述の式(XXI
V) で定義されるものである。前記炭素原子はAr4
よびAr5 に結合しており、前記窒素原子はAr1 およ
びAr5 に結合したものである。nは正の整数である。
k m′/m+m′は当該ブロックポリマー中に存在す
る当該反覆ユニットのモル割合(モル量)を表わす。y
k は当該ブロックポリマー中に存在する当該逐次反覆ユ
ニットの平均個数を表わす。ai j m/m+m′は当
該ブロックポリマー中に存在する当該反覆ユニットのモ
ル割合を表わす。yijは前記ブロックポリマー中に存在
する当該逐次反覆ユニットの平均個数を表わす。nは正
の整数である。
【0104】
【化102】 上式において、Ar1 は芳香族基であって、既述の式
(XXX)で定義されるものである。Ar6 は別の芳香族基
であって、既述の式(XXV)で定義されるものである。X
1 およびX2 は互いに同一または相異なる基であって、
これは硫黄、酸素またはNRである(Rは水素または有
機基である)。前記のNHならびにX1 およびX2 はA
6 およびAr1 の芳香族炭素原子に結合しており、各
ヘテロ環のNHとX1 またはX2 とは互いにオルトの位
置関係で存在するものである。aij は当該ブロック
ポリマー中に存在する反覆ユニットのモル割合を表わ
し、yijは当該ブロックポリマー中に存在する逐次反覆
ユニットの平均個数を表わす。nは正の整数である。
【化103】 上式において、Ar1 は芳香族基を表わし、ただしこれ
は既述の式(XXX)によって定義されるものである。Ar
6 は別の芳香族基を表わし、しかしてこれは既述の式
(XXV)によって定義されるものである。X1 およびX2
は互いに同一または相異なる基であって、これは硫黄、
酸素またはNRを表わす(Rは水素または有機基であ
る)。前記NH基ならびにX1 およびX2 はAr6 およ
びAr1 の芳香族炭素原子に結合されたものである。各
ヘテロ環のNHとX1 またはX2 とは互いにオルトの位
置関係で存在するものである。ai j m/m+m′は
当該ブロックポリマー中の当該反覆ユニットのモル割合
(モル量)を表わし、yijは当該ブロックポリマー中の
当該逐次反覆ユニットの平均個数を表わす。Ar9 は、
Ar6 およびAr1 とは別異の芳香族基を表わし、ただ
しこれは既述の式(XXVI) によって定義されるものであ
る。X4 は硫黄、酸素またはNRである(Rは水素また
は有機基である)。前記NH基およびX4 はAr6 およ
びAr9 の芳香族炭素原子に結合されたものである。c
k m′/m+m′は当該ブロックポリマー中に存在する
当該反覆ユニットのモル割合(モル量)を表わし、yk
は当該ブロックポリマー中に存在する当該逐次反覆ユニ
ットの平均個数を表わし、nは正の整数である。
【0105】
【化104】 上式においてAr1 は芳香族基を表わし、ただしこれは
既述の式(XXXII)によって定義されるものである。Y7
は芳香族基またはヘテロ芳香族基を表わし、しかしてこ
れは既述の式(XXXVIII)によって定義されるものであ
る。前記窒素原子類はAr1 中の芳香族炭素原子および
7 中の隣りの炭素原子に結合したものである。aij
当該ブロックポリマー中に存在する当該反覆ユニットの
モル割合(モル量)を表わし、yijは当該ブロックポリ
マー中に存在する当該逐次反覆ユニットの平均個数を表
わし、nは正の整数である。本発明方法に従った式(I
X)−(XIX)のブロックポリマーの合成反応は、下記の
一般的反応式で表わすことができる。
【0106】反 応 機 構 式(IX)のブロックポリマーの生成
【化105】 式(X)のブロックポリマーの生成
【化106】 式(XI) のブロックポリマーの生成
【化107】 式(XII)のブロックポリマーの生成
【化108】 式(XIII) のブロックポリマーの生成
【化109】 および
【化110】 式(XIV)のブロックポリマーの生成
【化111】 および
【化112】 式(XV)のブロックポリマーの生成
【化113】 式(XVI)のブロックポリマーの生成
【化114】 式(XVII) のブロックポリマーの生成
【化115】 式(XVIII)のブロックポリマーの生成
【化116】 式(XIX)のブロックポリマーの生成
【化117】
【0107】式(IX),(XII),(XVI),(XVIII),
(XIX)を有するブロックポリマー組成物は、既述の製法
に従って次の操作を行うことによって製造できる。 (a)酸化防止用の保護原子または保護基を有するかま
たは有しない所定の第1モノマーを、比較的低い五酸化
燐含量を有する予備燐酸溶媒(“予備溶媒”と称する)
と混合する; (b)その結果得られた混合物を加熱し、かつ任意的に
減圧下に保つことによって、そこに存在していた保護原
子または保護基を揮発させて除去して、第1モノマーを
前記予備溶媒中に含んでなる溶液を得る; (c)前記の工程(b)において得られた溶液に、所定
の少なくとも1種の第2モノマーを添加することによっ
て、第1−および第2モノマーを前記予備溶媒中に含ん
でなる混合物を形成させる; (d)前記の工程(c)において得られた混合物に対
し、其後にその五酸化燐含量を増加させる操作を行い、
これによって、より高い五酸化燐含量を有し重合反応に
適した第1−および第2モノマー反応媒質を得る; (e)所定の重合反応を所定の速度で充分実施し得るよ
うな温度において、第1−および第2モノマーの重合反
応を起させることによって、所定の固有粘度を有する第
1ホモ−オリゴマー生成物を生成させる; (f)第1ホモ−オリゴマー生成物の所定量を、所定の
少なくとも1種の第2ホモ−オリゴマー生成物の所定量
と混合して第1ポリ−オリゴマー生成物を生成させる
〔前記の第2ホモ−オリゴマー生成物は、前記の工程
(a),(b),(c),(d),(e)と同様な工程
を経て作られたものである。ただし、この場合の全般的
な条件として、第2ホモ−オリゴマー生成物を形成する
ために工程(a)または(c)で使用される所定のモノ
マーの少なくとも1種は、第1ホモ−オリゴマー生成物
を生成させるために工程(a)または(c)で使用され
る所定のモノマーの少なくとも1種とは別異のものであ
るべきである; (g)所定の重合反応を所定の速度で充分実施し得るよ
うな温度において、前記ポリ−オリゴマー生成物の重合
反応を起させることによって、所定の固有粘度を有する
第1ブロックオリゴマー生成物もしくは第1ブロックポ
リマー生成物を生成させる。
【0108】あるいは、式(IX),(XII),(XVI),
(XVIII),(XIX)のブロックポリマー組成物を次の操作
によって製造することも可能である。 (a)酸化防止用の保護原子または保護基を有するかま
たは有しない所定の第1モノマーを、比較的低い五酸化
燐含量を有する予備燐酸溶媒と混合する; (b)その結果得られた混合物を加熱し、かつ任意的に
減圧下に保つことによって、そこに存在していた保護原
子または保護基を揮発させて除去して、第1モノマーを
前記予備溶媒中に含んでなる溶液を得る; (c)前記の工程(b)で得られた溶液に、所定の少な
くとも1種の第2モノマーを添加することによって、第
1−および第2モノマーを前記予備溶媒中に含んでなる
第1混合物を作る; (d)前記の工程(c)において得られた混合物(液状
混合物)に対し、其後にその五酸化燐含量を増加させる
操作を行い、これによって、より高い五酸化燐含量を有
し重合反応にした第1−および第2モノマー反応媒質を
得る; (e)所定の重合反応を所定の速度で充分実施し得るよ
うな温度において、第1−および第2モノマーの重合反
応を起させることによって、所定の固有粘度を有する第
1ホモ−オリゴマー生成物を生成させる; (f)所定量の前記第1ホモ−オリゴマー生成物を、
“別の第1−および第2モノマーを前記予備溶媒中に含
んでなる第2混合物の所定量”と混合し;しかしてこの
第2混合物は、前記の工程(a),(b)および(c)
と類似の工程を実施することによって作られたものであ
り;ただし、この場合の全体的な条件として、第2混合
物を作るために工程(a)または(c)で使用される所
定のモノマーの少なくとも1種は、第一ホモ−オリゴマ
ー生成物を作るために前記の工程(a)または(c)で
使用される所定のモノマーの少なくとも1種とは別異の
ものであるべきである; (g)前記の工程(f)において得られた混合物に対
し、其後にその五酸化燐含量を増加させる操作を行い、
これによって、より高い五酸化燐含量を有し重合反応に
適した第1オリゴマー−モノマー反応媒質を得る; (h)所定の重合反応を所定の速度で充分実施し得るよ
うな温度において、前記混合物〔すなわち、工程(g)
で得られた混合物〕の重合反応を起させることによっ
て、所定の固有粘度を有する第1ブロックオリゴマー生
成物もしくは第1ブロックポリマー生成物を生成させ
る。
【0109】本発明の液晶質ブロックポリマー組成物を
形成し得る前記のブロックポリマー(IX)−(XIX)は次
の特徴を有し、すなわちこれは1より多くの反覆ユニッ
トを有し、そしてその分布状態すなわち配列順序(se
quencing)は、モノマーのランダムな縮合反応
によって得られた前記コポリマーの如きポリマー物質に
おける反覆ユニットの配列順序と異なるものであり得
る。このブロックポリマーのもう1つの特徴は、オリゴ
マーのランダムな縮合反応によって得られたポリマー物
質の場合と同様に、同一反覆ユニットから構成された連
続ブロック(continuous blocks)を
有することである。好ましい式(IX),(XII),(XV
I),(XVIII),(XIX)のブロックポリマーは、次の条件
をみたすブロックポリマーであって、すなわちこの場合
にはai jが、タイプ1のi番目のモノマーから導か
れたホモ−オリゴマー反応生成物(これの定義は後で述
べる)と、化学量論量のタイプ2,4,6,7または8
のそれぞれのj番目のモノマーとの縮合反応によって生
成しそして後記のブロックポリマーの製法によってブロ
ックポリマー中に入れられた反覆ユニットのモル分率で
ある。yijおよびnは、既述のコポリマーの場合に述べ
た意味と同じ意味を有する。好ましいブロックポリマー
(XI)は、次の条件をみたすものでありすなわちこの場
合のck は、k番目のタイプ3のモノマーから導かれた
ホモ−オリゴマー反応生成物(これの定義は後で示す)
の縮合反応により形成されそして後記のブロックポリマ
ーの製法によってブロックポリマー中に入れられた反覆
ユニットのモル分率である。yk およびnは、前記のコ
ポリマーの場合に述べた意味と同じ意味を有する。好ま
しいブロックポリマー(X),(XV),(XVII) は、次
の条件をみたすものであり、すなわちこの場合のai
j m/m+m′は、“i番目のタイプ1のモノマーおよ
びj番目のタイプ2,4または6のモノマーから導かれ
たホモ−オリゴマー反応生成物からなる反覆ユニットm
モル”と、それに組合わされた“k番目のタイプ3,5
または9のモノマーの縮合反応によって得られたホモ−
オリゴマー反応生成物からなる反覆ユニットm′モル”
との縮合反応により生じた反覆ユニットのモル分率であ
る。yijおよび1/kは、前記のコポリマーの説明のと
ころで述べた意味と同じ意味を有する。
【0110】好ましいブロックポリマー(XIII) は、次
の条件をみたすものであり、すなわちこの場合のm′お
よびmは、反応生成物を形成するためのモノマー類のそ
れぞれの適切なモル量であり、そしてこのモル量は、そ
れらに対応する反覆ユニット類が所定のモル比で所定量
得られるように選択される。y′およびyは既述の如く
定義されたブロック長であり、nは反覆ユニットの全数
であり、xはm′より実質的に少ないモル量であり、す
なわちxは、θ−ジアミン官能基で末端部がキャップさ
れた(end−capped)第1ホモ−オリゴマーか
らなる適切なブロック長を有するブロックを形成させる
ために選ばれた値(モル量)を有する。好ましいブロッ
クポリマー(XIV)は、次の条件をみたすものであり、す
なわちこの場合のm′,m,x,n,y,y′は既述の
意味を有し、qはm′/m+m′に等しい値であり、p
はm/2(m+m′)に等しい値である。所定のモル量
(m)のタイプ1のモノマーを、五酸化燐含量が約63
−78%、好ましくは約68%より大きく、最も好まし
くは約78%である燐酸と混合することができる。保護
基が存在する場合には、これは既述の場合と同様に除去
できる。燐酸の量は既述の式(a* )を用いて決定する
のが最も望ましい。その結果得られた溶液に、其後に化
学量論量(すなわちm)のタイプ2,4,6,7または
8のモノマーが添加できる。かくして得られた混合物の
五酸化燐含量を其後に既述の式(b* )に従って増加さ
せ、これによって、“実質的に重合した混合物の最終五
酸化燐含量は約81%以上、最も好ましくは約82%−
83.5%、ただし約84%以下である”という条件を
みたす五酸化燐含量にすることができる。その結果得ら
れた混合物は、実際に操作可能な加熱時間内に、好まし
くは約1時間以内または約1−5時間以内に、最も好ま
しくは約1−3時間以内に約100−185℃、最も好
ましくは約170−185℃に加熱できる。そしてこの
温度を、所定のn値に到達させるに充分な時間保つ。こ
のn値は、後の文節において“ホモ−オリゴマーのn
値”として記載されるものであり、すなわちこれは、後
の文節で個々の場合の説明のときに記載される所定の最
低値より上の値であって、この値の特徴は、次式 1/2(1−p) で表わされることである。ここにpは反応到達度(ex
tent)を表わす値であり、すなわちpは、そこに存
在していて縮合反応に供されるいずれかのタイプの官能
基のモル分率として定義される値であり、しかしてp
は、完全重合の際の特定の値すなわち“所定の最高値”
よりも下の値であることが好ましい。得られたホモ−オ
リゴマー反応生成物の所定のモル量(mij)を第2容器
に移す。ただしこの第2容器は、“上記反応生成物の場
合と同様な製法で得られるが別異の構造を有するホモ−
オリゴマー反応生成物の所定のモル量(mij)”が既に
入れてあったものである。この第2容器を高温に加熱す
る操作を続けるのである。
【0111】本発明の組成物中のブロックポリマーの平
均ブロック長(yij)は次の方法によって測定できる。
第1モノマーai モルを第2モノマーの等モル量
(bj )に添加することによって、ij番目のオリゴマ
ー反応生成物が製造される。すべてのai またはbj
合計量は1である。この混合物を、所定の反応中間到達
点pijまで重合させる。ij番目のオリゴマー反応生成
物のn値であるnijは、式1/2(1−pij)によって
算出できる。ブロックポリマー中に入った反覆ユニット
のモル割合は次式で表わされる。
【数8】 ブロック長(yij)は次式で算出できる。
【数9】 ただし上記の場合は、複数種のホモ−オリゴマーが互い
に等しい反応度で縮合するという仮定を含んでいる。y
ijに関する前記の式から明らかなように、2種のホモ−
オリゴマー反応生成物のうちのいずれかが高変換率で重
合した場合には(すなわち、混合前に高いnij値に到達
させるようにした場合には)、その結果得られるブロッ
クポリマー中の両方のブロックのブロック長は、大きい
値になるであろう。本発明に係る一般式(IX),(XI
I),(XVI),(XVIII),(XIX)を有するブロックポリマ
ーを含む新規な液晶質組成物を製造する方法の1例とし
て、一般式(IX)のブロックポリマーを含有する組成物
の製法について説明する。この場合には、所定の第1ホ
モ−オリゴマーはタイプ1およびタイプ2のモノマーか
ら製造できる。これはさらに、グループ1に属するもの
として分類される。所定の第2ホモ−オリゴマーの特徴
は、これがグループ1,グループ2またはグループ3の
いずれかに属するものであることである。
【0112】一般式(IX)のブロックポリマーは、グル
ープ1のモノマーのみから導かれたホモ−オリゴマーか
ら製造できる。このブロックポリマーの若干の具体例の
化学式を以下に示す。
【化118】
【化119】 これらのブロックポリマーは、グループ1のモノマーの
みから作られた既述のコポリマーの場合と同様に、操作
可能濃度範囲が広いという利点を有する。前記のブロッ
クポリマーの製法に従ってこれらのブロックポリマーを
製造する場合に認められる該製法の利点は、対応するホ
モ−オリゴマーの反応到達度を適切な値に選定すること
によって、y11とy12またはy21またはy22との値を、
モル割合の値(a1 1 またはa2 2 またはa2 1
またはa1 2 )とは実質的に無関係に種々変えること
ができることである。たとえばa1 1 が広い範囲内の
種々の値であるときに、反応到達度(p11)の値を増加
させる(これに伴ってa11 値が減少する)ことによ
って、y11は20またはそれ以上の値にすることができ
る。前記の式のブロックポリマーにおいては、p11およ
びp12,p21またはp22の値を適切に選定することによ
って、y12,y21またはy22の値を約1−75、最も好
ましくは約25−50にすることができる。実際には、
このグループに属するブロックポリマー中のすべての反
覆ユニットは高度のメソゲニシチイを有するものである
から、このグループのブロックポリマーは、n値が約4
0以上であるときに、約6重量%以上の濃度において液
晶質の性質を表わし、しかしてこのことは“形成された
ブロックのブロック長”とは無関係である。本発明に係
るグループ1のブロックポリマーに関する具体的な説明
は後記の実施例75−84に記載されている。
【0113】一般式(IX)のブロックポリマーは、グル
ープ1の第1ホモ−オリゴマーと、グループ2のモノマ
ーを含む“1対またはそれ以上のモノマー”から導かれ
た第2ホモ−オリゴマーとから製造できる。このブロッ
クポリマーの具体例の化学式を以下に示す。
【化120】 これらのブロックポリマーは、メソゲニシチイの相異な
る複数のホモ−オリゴマーから導かれたものである。a
1 1 (より高度のメソゲン性を有する第1反覆ユニッ
トのモル割合)および好適なy11(より高度のメソゲン
性を有する第1反覆ユニットの平均ブロック長)は、下
記の事項を考慮して選定され得る。その第1の場合につ
いて述べれば、この場合のブロックポリマー反応生成物
は、y11が約30以上、一層好ましくは約40以上であ
るときにかつ、第1反覆ユニット単独の濃度〔すなわ
ち、“第1オリゴマーの添加量(重量)/最終ブロック
ポリマー反応生成物の重量”〕が約7重量%以上である
ときに、該第1反覆ユニットの存在が液晶的性質の唯一
の根源となって液晶質挙動をなし得るものである。第2
の場合は、このブロックポリマー反応生成物が両方の種
類の反覆ユニットの存在のために(y11とは無関係
に)、或濃度より上の濃度において液晶質の挙動をなし
得るという場合である。なお、上記の“或濃度”は、第
2ホモ−オリゴマーから導かれた中程度のメソゲン性を
有する反覆ユニットがそれのみで液晶的性質の根源とな
って、当該ポリマーが該性質を示すような濃度を意味す
る。a1 1の好ましい値は約0.4−1であり、しか
してa1 1 の値が0.4から1に変化するにつれて、
11は約80から約20に変化するであろう。これらの
ブロックポリマーの最も好ましい濃度は約15重量%よ
り上の値であるが、a1 1 またはy11のいずれかがま
たはその両者の値が増大したときには該濃度値は比較的
低い値であり得る。これらの組成物において好適なn値
は約50−150、最も好ましくは100より上の値で
ある。充分高いn値を得るために次の操作を行うことが
できる。すなわち、五酸化燐含量を、重合反応のために
必要な値に上昇させる前に(すなわちp12またはp21
0でありn12またはn21=1/2であるときに)、第2
ホモ−オリゴマー反応生成物を添加し、其後に適量の五
酸化燐を添加して当該混合物の五酸化燐含量を充分高い
値に上げることが、n値の上昇を助けるであろう。この
操作を行うと混合が行い易くなる。また、第1ホモ−オ
リゴマーにおける“ホモ−オリゴマーのn値”すなわち
11値が大きい値であるときに、この操作が最も好まし
いものである。本発明に従ってグループ2のブロックポ
リマーを製造する方法の実施例は、後記の実施例85−
88に記載されている。
【0114】一般式(IX)のブロックポリマーは、グル
ープ1の第1ホモ−オリゴマーと、グループ3のモノマ
ーを含む1対またはそれ以上のモノマーから導かれた第
2ホモ−オリゴマーとから製造できる。これらのブロッ
クポリマーの具体例の化学式を以下に示す。
【化121】
【化122】 これらのブロックポリマーの液晶的挙動は、第1反覆ユ
ニットの存在、その平均ブロック長(y11)およびその
存在濃度(最終ブロックポリマー反応生成物の全重量基
準)がその原因となって、かつこれらの値に左右されて
現われるものであると思われる。したがって、a1 1
やy11の値ならびに前記濃度は、グループ2のモノマー
を含有するブロックポリマーの説明のところで述べた
“第1の場合の条件”をみたすものでなければならな
い。本発明方法に従えば、液晶的挙動を表わすのに必要
なポリマー濃度よりも実質的に高いポリマー濃度を有す
る反応生成物、すなわち、メソゲン性を有するユニット
を高濃度で含む混合物(生成物)が製造できるのであ
る。換言すれば、上記の条件がみたされた場合には、か
なりの量の非メソゲン性ユニットを入れることが可能で
ある。好ましいa1 1 値は約0.6−1である。好ま
しいy11値は約30−100、一層好ましくは約50−
100である。y12またはy21の好ましい値は約1−5
0である。好ましいn値は約50−200、最も好まし
くは約100−150である。ブロックポリマーの所定
の濃度として、約15%以上の値を選択するのが好まし
く、そしてこのことは特に、非メソゲン性反覆ユニット
の存在比率が大きい場合に重要な条件である。本発明に
従ってグループ3のモノマーを含むブロックポリマーを
製造する操作の具体例は、後記の実施例73,74,8
9−94に記載されている。
【0115】本発明に従って一般式(X),(XV),
(XVII) のブロックポリマーを含有する新規な液晶質組
成物を製造する操作の1例として、式(X)のブロック
ポリマーの製造操作についてここで述べる。この場合に
は、所定の第1ホモ−オリゴマーをタイプ(1,1)お
よびタイプ(2,1)のモノマーから製造し、所定の第
2ホモ−オリゴマーはタイプ(3,2)のモノマーから
製造する。上記に示された一般式(X),(XV),(XV
II) の液晶質のブロックポリマーの組成物は、次の操作
を行うことによって製造できる。 (a)酸化防止用の保護原子または保護基を有するかま
たは有しない所定の第1モノマーを、比較的低い五酸化
燐含量を有する予備燐酸溶媒と混合する; (b)その結果得られた混合物を加熱し、かつ任意的に
減圧下に保つことによって、そこに存在していた保護原
子または保護基を揮発させて除去し、そして第1モノマ
ーを前記予備溶媒中に含んでなる溶液を得る; (c)前記の工程(b)において得られた混合物(液状
混合物)に対し、其後にその五酸化燐含量を増加させる
操作を行い、これによって、より高い五酸化燐含量を有
し重合反応に適した第1モノマー反応媒質を得る; (d)所定の重合反応を所定の速度で充分実施し得るよ
うな温度において、第1モノマーの重合反応を起させる
ことによって、所定の固有粘度を有する第1ホモ−オリ
ゴマー生成物を生成させる; (e)所定量の第1ホモ−オリゴマー生成物を、所定の
少なくとも1種の第2ホモ−オリゴマー生成物の所定量
と混合することによって第1ポリ−オリゴマー生成物を
生成させる;ただし前記の第2ホモ−オリゴマー生成物
は、前記の工程(a)および(b)と類似の工程を実施
した後に下記の工程を実施することによって作られたも
のである; (1e)前記の工程(b)で得られた溶液に所定の少な
くとも1種の第2モノマーを添加することによって、第
1−および第2モノマーを前記予備溶媒中に含んでなる
混合物を生成させる; (2e)前記の工程(1e)において得られた混合物
(溶液)に対し、其後にその五酸化燐含量を増加させる
操作を行い、これによって、より高い五酸化燐含量を有
し重合反応に適した第1−および第2モノマー反応媒質
を得る; (3e)所定の重合反応を所定の速度で充分実施し得る
ような温度において、第1−および第2モノマーの重合
反応を起させることによって、所定の固有粘度を有する
前記の第2ホモ−オリゴマー生成物を生成させる;ただ
し、この場合の全体的な条件として、第2ホモ−オリゴ
マー生成物を作るために工程(a)または(1e)で使
用される所定のモノマーの少なくとも1種は、第1ホモ
−オリゴマー生成物を作るために前記の工程(a)で使
用される所定のモノマーの少なくとも1種とは別異のも
のであるべきである; (f)所定の重合反応を所定の速度で充分実施し得るよ
うな温度において、前記ポリ−オリゴマー生成物の重合
反応を起させることによって、所定の固有粘度を有する
第1ブロックオリゴマー生成物もしくは第1ブロックポ
リマー生成物を生成させる。
【0116】あるいは、一般式(X),(XV),(XVI
I) の液晶質ブロックポリマー組成物を次の操作によっ
て製造することも可能である。 (a)酸化防止用の保護原子または保護基を有するかま
たは有しない所定の第1モノマーを、比較的低い五酸化
燐含量を有する予備燐酸溶媒と混合する; (b)その結果得られた混合物を加熱し、かつ任意的に
減圧下に保つことによって、そこに存在していた保護原
子または保護基を揮発させて除去し、そして第1モノマ
ーを前記予備溶媒中に含んでなる溶液を得る; (c)前記の工程(b)で得られた溶液の所定量に、所
定の少なくとも1種の第1ホモ−オリゴマー生成物の所
定量を混合することによって、第1オリゴマー−第1モ
ノマー反応媒質を作る;ただし前記の第1ホモ−オリゴ
マー生成物は、前記の工程(a)および(b)と類似の
工程を実施した後に下記の工程を実施することによって
作られたものである; (1c)前記の工程(b)で得られた溶液に所定の少な
くとも1種の第2モノマーを添加することによって、第
1−および第2モノマーを前記予備溶媒中に含んでなる
混合物を生成させる; (2c)前記の工程(1c)において得られた混合物
(液状混合物)に対し、其後にその五酸化燐含量を増加
させる操作を行い、これによって、より高い五酸化燐含
量を有し重合反応に適した第1−および第2モノマー反
応媒質を得る; (3c)所定の重合反応を所定の速度で充分実施し得る
ような温度において、第1−および第2モノマーの重合
反応を起させることによって、所定の固有粘度を有する
前記の第1ホモ−オリゴマー生成物を生成させる;ただ
し、この場合の全体的な条件として、第1モノマー溶液
を作るために工程(a)または(1c)で使用されるべ
き所定のモノマーの少なくとも1種は、第1ホモ−オリ
ゴマー生成物を作るために前記の工程(a)で使用され
た所定のモノマーの少なくとも1種とは別異のものであ
るべきである; (d)前記の工程(c)において得られた混合物に対
し、其後にその五酸化燐含量を増加させる操作を行い、
これによって、より高い五酸化燐含量を有し重合反応に
適した反応媒質を得る; (e)所定の重合反応を所定の速度で充分実施し得るよ
うな温度において、第1オリゴマー−モノマー反応体の
重合反応を起させることによって、所定の固有粘度を有
する第1ブロック−オリゴマー生成物もしくは第1ブロ
ックポリマー生成物を生成させる。
【0117】一般式(X)のブロックポリマーは、グル
ープ1の第1ホモ−オリゴマーとタイプ(3,2)の第
2ホモ−オリゴマーとから製造できる。タイプ(X)の
ブロックポリマーは、既述のタイプ(IX)のブロックポ
リマーの製法と同様な方法によって製造できるが、ただ
しこの場合には、第2ホモ−オリゴマーは単一モノマー
から調製される。このブロックポリマーの具体例を以下
に化学式で示す。
【化123】
【化124】 これらのブロックポリマーにおいて、濃度値が約15重
量%以上の値に選定された場合には、第1反覆ユニット
のモル割合(ab1 m/m+m′)は約0−0.5であ
ることが好ましい。a1 1 m/m+m′の値を約0.
5以上、ただし1よりも小さい値に選定した場合には、
操作可能濃度範囲が、“濃度7重量%好ましくは10重
量%”を包含する範囲にまで広がる。約15重量%以上
の濃度では、y11値およびy1 値をすべて約5以上の値
に選定した場合に液晶質生成物が得られる。ただし、所
望の機械的性質を有するブロックポリマーを得るため
に、nは約50以上好ましくは約100以上の値でなけ
ればならない。本発明に従ってこのグループのブロック
ポリマーを製造する操作の具体例は、後記の実施例10
2−112に記載されている。一般式(X)のブロック
ポリマーは、グループ2の第1ホモ−オリゴマーとタイ
プ(3,2)の第2ホモ−オリゴマーとから製造でき
る。このブロックポリマーの具体例の化学式を以下に示
す。
【化125】 このブロックポリマーはグループ2の2種のホモ−オリ
ゴマーから製造される。濃度は約15重量%以上になる
ように選択される。種々の反覆ユニットのモル割合は、
相互に溶解度の異なる2種の反覆ユニットに基因するブ
ロックポリマーの溶解度を所定の値に保つことを考慮に
入れて、あるいはブロックポリマーが有すべき所望機械
的性質を考慮して、適宜選定され得る。y1 の値は約5
−50であることが好ましく、30より大なる値である
ことが一層好ましい。本発明に従ってこのグループのブ
ロックポリマーを製造する操作の具体例は、後記の実施
例113−115に記載されている。
【0118】本発明に従って一般式(XI)のブロックポ
リマーをタイプ(3,2)の単純モノマーから製造する
操作の概要を以下に示す。前記の一般式(XI)の液晶質
ブロックポリマーを含む組成物は、たとえば次の操作を
行うことによって製造できる。 (a)酸化防止用の保護原子または保護基を有するかま
たは有しない所定の第1モノマーを、比較的低い五酸化
燐含量を有する予備燐酸溶媒と混合する; (b)その結果得られた混合物を加熱し、かつ任意的に
減圧下に保つことによって、そこに存在していた保護原
子または保護基を揮発させて除去し、そして第1モノマ
ーを前記予備溶媒中に含んでなる溶液を得る; (c)前記の工程(b)において得られた混合物(溶
液)に対し、其後にその五酸化燐含量を増加させる操作
を行い、これによって、より高い五酸化燐含量を有し重
合反応に適した第1モノマー反応媒質を得る; (d)所定の重合反応を所定の速度で充分実施し得るよ
うな温度において、第1モノマーの重合反応を起させる
ことによって、所定の固有粘度を有する第1ホモ−オリ
ゴマー生成物を生成させる; (e)所定量の第1ホモ−オリゴマー生成物を、所定の
少なくとも1種の第2ホモ−オリゴマー生成物の所定量
と混合することによって第1ポリ−オリゴマー生成物を
生成させる;ただし前記の第2ホモ−オリゴマー生成物
は、前記の工程(a),(b),(c)および(d)と
類似の工程を実施することによって作られたものであ
る;ただし、この場合の全体的な条件として、第2ホモ
−オリゴマー生成物を作るために工程(a)で使用され
る所定のモノマーの少なくとも1種は、第1ホモ−オリ
ゴマー生成物を作るために前記の工程(a)で使用され
る所定のモノマーの少なくとも1種とは別異のものであ
るべきである; (f)所定の重合反応を所定の速度で充分実施し得るよ
うな温度において、前記ポリ−オリゴマー生成物の重合
反応を起させることによって、所定の固有粘度を有する
第1ブロック−オリゴマー生成物もしくは第1ブロック
ポリマー生成物を生成させる。
【0119】次式
【化126】 のブロックポリマーでは、c1 値は0.5−1であるこ
とが好ましい。なぜならばこの第1反覆ユニットが比較
的大きい溶解度およびメソゲニシチイを有するものであ
るからである。y1 値は約25以上ただし約100以下
であることが好ましい。なぜならば既述の如くメソゲニ
シチイが比較的大であるからである。濃度は約15%以
上、一層好ましくは約18%以上、最も好ましくは20
%程度に選定される。このブロックポリマーを製造する
ための本発明方法の具体例は、後記の実施例98−10
1に記載されている。本発明方法においては、既述のホ
モ−オリゴマー反応生成物の代りにコ−オリゴマー反応
生成物を用いて縮合反応を行うことによってブロックポ
リマーを作ることも可能であるが、記載の簡略化のため
にその詳細な説明は省略する。
【0120】固 有 粘 度 固有粘度は、30℃においてメタンスルホン酸中で測定
されたηrel −1/Cおよび1nηrel /Cの値を濃度
0の位置まで外挿することによって算出できる。 本 組 成 物 の 異 方 性 本発明に係る前記の伸長鎖含有ポリマーは光学的異方性
を有するものであり、すなわち、この伸長鎖含有組成物
は顕微鏡的微小区域において複屈折を示す。伸長鎖含有
組成物のバルク試料は平面偏光を減極させる(depo
larize)。なぜならばこの伸長鎖含有組成物の顕
微鏡的微小区域の光線透過性は方向によって種々変わる
からである。この伸長鎖含有ポリマー組成物の少なくと
も一部は液晶状態すなわちメソモルフ状態で存在するた
めに、それに伴って前記の特異性が認められるのであ
る。本発明に係る光学的異方性を有する伸長鎖含有ポリ
マー組成物は、この伸長鎖含有ポリマー組成物が非緊張
状態(緊張緩和状態)にあるときにも光学的異方性を表
わす。この性質は通常のポリマー溶液の性質と大きく異
なっている。通常のポリマー溶液は、これに適度のせん
だん力が与えられたときにのみ平面偏光を消極させる性
質を示し得るものである。本発明の組成物における伸長
鎖含有ポリマー濃度は“臨界濃度点”より上の値であ
る。この“臨界濃度点”は、普通の濃度・粘度測定技術
を用いて簡単に測定できる〔米国特許第3,671,5
42号明細書(Kwolek)参照〕。この伸長鎖含有
ポリマー組成物の液晶的性質を測定するためのもう1つ
の定性的測定法は、肉眼で観察することである。この伸
長鎖含有ポリマー組成物は濁った外観またはもやのかか
ったような外観を有するが、不溶解固体は全くまたは実
質的に含んでいない。この伸長鎖含有ポリマー組成物を
含む容器を振とうまたは回転させるかまたは単にゆるや
かに攪拌することによってこの伸長鎖含有ポリマーを動
揺させて通常の反射光のもとで見ると、サテンのような
光輝が認められ、しかしてこれは前記動揺が止まった後
でさえ認められ、そして其後に該光輝の強度が減じてい
く。この現象は、本発明の伸長鎖含有ポリマー組成物の
真珠光または乳光(オパール光)特性として以下に記載
されるであろう。この組成物を上記の如くして動揺させ
たときにこれはその表面に筋線および/または粒状構造
を有する外観を示すことが多い。この視覚的効果は、本
発明の液晶質の伸長鎖含有ポリマー組成物において認め
られるものである。これは一般に“攪拌時の乳化特性”
と称することができる。光学的異方性の定性的および定
量的測定方法の詳細は、米国特許第3,671,542
号明細書(Kwolek)に記載されている。
【0121】繊 維 の 製 造 この液晶質組成物を適切な浴の中に吐出させることによ
って高品質繊維が製造できる。しかしてこの場合には、
湿式紡糸技術または空中吐出湿式紡糸技術に従って、耐
強酸性材料から構成された紡糸口金を有する装置または
他の装置を用いて紡糸操作が実施できる。公知の空中吐
出湿式紡糸技術によれば、一般に紡糸口金は、凝固浴の
浴面から短かい距離(たとえば1−24cm)をへだて
た上方の位置(空気中または不活性ガス媒質中)に配置
される。しかしながら本発明に適したエアギャップの長
さは約1cm以下、約1−150cmまたはそれ以上で
あってよく、好ましくは約2−300cm、一層好まし
くは約10−200cm、最も好ましくは約10−10
0cmである。本発明においては、初期伸長比(延伸
比)は約1:1ないし50:1またはそれ以上である。
好ましくは初期伸長比は約20:1ないし80:1、一
層好ましくは約60:1ないし200:1、最も好まし
くは約100:1ないし150:1である。用語“伸長
比”(ドロー比)は、周知の如く繊維物質の配向のとき
の伸長の度合を示す用語である。本発明では、初期伸長
比は、押出オリフィスと凝固浴の出口との間で起る“フ
ィラメントの伸長”の度合を示す値である。すなわち初
期伸長比は、吐出速度(exit velocity)
をジェット速度(jet speed)で割った値とし
て定義されるものである。ジェット速度は、押出された
ポリマーが押出オリフィスを出るときの速度である。こ
れは、全ポリマー押出速度を押出オリフィスの全表面積
で割ることによって算出するのが便利である。出口速度
は、フィラメントが凝固浴を去るときの速度を意味す
る。任意の測定手段が使用できるけれども、このフィラ
メントが該浴の出口から出た後にロールに巻取られると
きのロールの表面速度の測定によって前記出口速度を測
定するのが便利である。この目的のために、たとえば洗
浄ロール(wash roll)の速度を測定するのが
好ましい。
【0122】このような一般的紡糸技術の1具体例であ
るポリベンズイミダゾール繊維の紡糸操作が、たとえば
米国特許第4,263,245号明細書(Tan)に記
載されている。押出されたドープ(ポリマー)を凝固さ
せて繊維にするために種々の凝固液が使用できる。この
浴は水、メタノール等の浴であってもよく、あるいは鉱
酸(たとえば燐酸、硫酸等)の水溶液の浴であってもよ
い。凝固浴(紡糸浴)の温度は、室温またはそれ以下の
温度であることが好ましい。本発明の液晶質組成物から
製造された繊維試料においては、そこから紡糸用溶媒を
完全に除去するのが好ましい。残存酸分の除去のため
に、水自体またはアルカリ性水溶液が使用できる。便利
な方法は、長い糸(threadline)が凝固浴を
去るときにそれにアルカリ性水溶液(たとえば飽和重炭
酸ナトリウム溶液)を噴霧し、ふきとり手段(たとえば
スポンジ)またはジェット流で糸の表面部の液を除去
し、糸の酸分含量の低下のために水および/またはアル
カリ性水溶液で洗浄し、次いで糸(繊維)をボビン上に
巻取ることからなる処理方法である。この繊維は、酸分
除去のために充分な時間にわたって水中に浸漬できる。
充分に洗浄された繊維は約110℃(以下の温度の帯域
内で、ボビン上で乾燥できる。これはまた加熱ロール上
でも有利に乾燥できる。この液晶質組成物は押出紡糸の
ために特に適したものである。前記および他の紡糸・加
工方法は、J.S.Robinson著“Spinni
ng,Extruding and Processi
ng of Fibers”,Chemical Te
chnological Review No.15
9,Noyes Data Corp.,1980に詳
細に記載されている。前記の特許公報および/または刊
行物は参考文献としてここに引用されたものである。本
発明の重合体から作られた繊維は、特に、押出されたま
まの状態(as−extruded state)のと
きでも(すなわち、其後の熱間延伸またはアニーリング
を行わなくても)良好な引張特性を有する。押出された
ままの状態のときの該繊維の引張特性は、この未延伸繊
維に熱処理を行うことによってさらに改善できる。
【0123】繊 維 の 引 張 特 性 ここに記載された引張特性は、特に断わらない限り温度
21℃、相対湿度(R.H.)65%のもとで少なくと
も16時間調整(コンディショニング)された繊維につ
いて測定されたものである。糸(yarn)の性質は、
温度24℃、R.H.55%のもとで少なくとも16時
間調整された糸について測定されたものである。測定は
すべて、上記の繊維調整環境下に実施され得る。強靱性
(切断時の強度)(T)、伸び(切断時の伸び)
(E)、初期モジュラス(Mi)は、単フィラメントま
たはマルチフィラメント糸についてインストロン試験機
(Instron Engineering Cor
p.,Canton,Mass.)において切断時測定
試験を行うことによって測定され得る。単フィラメント
は、ゲージ長(両方の取付部の間の距離)を1.0イン
チ(2.54cm)として切断時測定試験を行う。3本
のフィラメントについての測定値を平均する。糸として
は、1インチ(2.54cm)当り3回撚った撚糸(ツ
イスト)を使用し(0.1g.p.d.の張力下)、ゲ
ージ長を10インチ(25.4cm)として切断時測定
試験を行う。すべての試料を一定の伸長速度で伸長し、
試料が切断するまで該伸長操作を行う(すなわち、E=
8%未満の繊維については伸長度10%/分の伸長速度
で伸長し、E=8−100%の繊維については伸長度6
0%/分の伸長速度で伸長する)。単フィラメントのデ
ニール値(d.p.f.)は、長さ7−9cmの繊維を
張力下に、振動数(周波数)を変えながら振動させ、そ
の関数的共鳴振動数から算出できる(ASTM−D−1
577−1973)。このフィラメントは其後に切断時
測定試験(1 break)のために使用され得る。糸
のデニール値は、既知の長さの糸の重量を測定する
(0.1g.p.d.の張力下に行う)ことによって知
ることができる。長さ90cmの糸が便利である。AS
TM−3379−75eに規定された強靱度(g/デニ
ール)、伸び(%)および初期モジュラス(g/デニー
ル)は、“荷重(負荷)−伸びの曲線およびデニール値
(測定値)から知ることができる。実際には、試験の開
始前に試料の測定デニール値、試験条件および試料の識
別記号等をコンピューターにインプットすることができ
る。繊維が切断したときにコンピューターは繊維の荷重
−伸びの曲線を記録し、次いで繊維の諸性質(物性)の
値を算出する。同一繊維試料においても、その単一フィ
ラメントとしての性質(“フィラメントの性質”とい
う)に関する測定値は、マルチフィラメント糸としての
性質(“糸の性質”という)に関する測定値と異なる場
合があり得る。本明細書に記載の“性質”は、特に断ら
ない限りフィラメントの性質である。
【0124】添 加 剤 本発明の組成物には、その使用目的に応じて種々の常用
添加剤が適宜配合でき、その例には染料、充填剤、酸化
防止剤等があげられるが、これらの添加剤は、この組成
物から有形物品(繊維製品、成形品等)を作る前に配合
できる。本発明の組成物の伸長鎖含有ポリマーのための
溶媒である鉱酸(たとえばポリ燐酸、メタンスルホン
酸、100%硫酸、クロロスルホン酸等)は、本組成物
から有形物品に加工する際の加工条件を変える目的で本
組成物に少量添加できる(この操作は、本発明の範囲を
逸脱することなく実施できるものである)。この強酸系
添加剤は1種またはそれ以上の酸可溶性ポリマーを含ん
でいてもよく、しかしてこのことは、たとえば米国特許
第4,207,407号明細書(Helmimiak
等)およびP.D.Sybert,“Rigid−Ro
d Polyquinolines:Synthesi
s,Structure−Property Rela
tionships and High−Streng
th Fibers”,Colorado State
University,Ph.D.Thesis,1
980に記載されている。上記の特許および刊行物は、
参考文献としてここに引用されたものである。
【0125】4.産業上の利用可能性 この液晶質の伸長鎖含有ポリマー組成物は、紡糸操作に
よって高配向性の高強度繊維を作るための原料として特
に適当である。しかしてこの繊維は他の無機または有機
製品に代わる有用な代替物である。前記の公知製品とし
て種々の例があげられ、たとえばガラス繊維、アスベス
ト、硼素繊維、炭素−およびグラファイト繊維、ウイス
カー、石英−およびシリカ繊維、セラミック繊維、合成
有機繊維があげられる。なお、“補強物”は、簡単にい
えば、樹脂系材料の強度や他の物理的性質ならびに化学
的性質の改善のために、当該樹脂マトリックス中に添加
される材料を意味する。さらに、本発明に係る前記組成
のポリマーは、工業用熱可塑性材料の利用分野(たとえ
ば金属代替物としての利用分野、および高性能が要求さ
れる利用分野)においても使用できる。この伸長鎖含有
ポリマー組成物は高強度フィルムの形で、複合体、ベル
ト、タイヤ等の製品のときに使用でき、たとえばタイヤ
コード等として使用できる。さらに、このフィルムはロ
ケットのノーズコーンや宇宙船の種々の部材の構成材料
として適当である。この伸長鎖含有繊維またはフィルム
の種類(すなわちホモポリマー、コポリマー、ブロック
ポリマーまたはその混合物等の種類)を適宜選択するこ
とによって、繊維製品や成形物品の諸性質を、所望用途
に適するように調整できる。ポリマーの性質の調整は有
利なことである。なぜならば、該ポリマーの種々の利用
分野、たとえばラミネート、構造剤、接着剤、削摩用材
料等としての種々の利用分野の各々では、要求される性
質がそれぞれかなり異なるからである。次に本発明の実
施例を示す。比較のために、例1−5においては低分子
量(すなわち低固有粘度)および/または低ポリマー濃
度のポリマー組成物の具体例を示す(すなわち例1−5
は比較例である)。
【0126】例1 6リットル容量のレンジフラスコに2,5−ジアミノ−
1,4−ベンゼンジチオール・ジハイドロクロライド
(1a)〔すなわちモノマー(1a)〕386.76g
(1.5774モル)および新たに調製されたPPA
2.98kgを入れた。このPPAは、Wolfおよび
Arnoldの方法〔“Macromolecule
s”,Vol.14,p.909(1981)〕に従っ
て製造されたものであった。この混合物をアルゴン流の
もとで室温において24時間攪拌し、60−70℃に3
4時間加熱した。その結果得られた溶液は透明であり、
発泡の形跡は認められなかった。次いでテレフタル酸
(262.35g:1.5792モル)を該溶液に、1
10℃において急速攪拌下に添加した。其後に、追加量
のPPA(4.1kg)を添加した。この黄色の混合物
を次の条件のもとで加熱し、すなわち110−165℃
に5時間、165℃に12時間、180℃に12時間、
195℃に12時間加熱した。この混合物は8時間後に
重合温度において攪拌時乳光特性をもつようになった。
反応の最初の6時間は減圧下に行い、次いで、フラスコ
の壁面の所定のレベルの場所より上の場所まで該混合物
が発泡しないようにアルゴン流を流した。くもった状態
の緑色の生成物が生じたが、これは黄緑色の乳光を発す
るものであった。この生成物をフラスコから除去し、大
量の水の中に入れて沈澱させた。得られた銅色のポリマ
ーを、水分が酸性を呈しなくなるまで洗浄し、次いで減
圧下に80−100℃において48時間乾燥した。反応
混合物の一部は瓶に入れ、紡糸性研究材料として使用し
た。粘度〔η〕=30.3dL/g(MSA)。 分析値: 計算値(C146 2 2 として)C,63.13;
H,2.27;N,10.51;S,24.08 測定値:C,62.75;H,2.346;N,10.
24;S,23.22 前記の操作によって、PPA中にポリマー
【化127】 を5.6重量%含んでなる生成物が得られた。これより
高いポリマー濃度(10%以下)を有する重合混合物も
製造された。この場合には、脱塩化水素操作のときにモ
ノマー(1a)の濃度を一層高くすることが必要であっ
た。反応器中で発泡を所望レベルに制御するために、ア
ルゴン圧のもとで間欠的冷却を反覆実施した。同様な方
法によって、PPA中にポリマー
【化128】 を比較的低い濃度で含んでなる生成物も製造した。この
場合には、脱塩化水素操作を完了させるための所要時間
が、既述の場合より短かかった。
【0127】例2 6リットル容量のフラスコにモノマー(1a)919.
94g(3.7519モル)および115%PPA約
2.7kgを入れた(この115%PPAはFMC C
orp.から購入したものであったが、これをアルゴン
雰囲気中で150℃に加熱し、減圧下に150℃に18
時間加熱し、そして使用直前に室温に冷却した)。本例
におけるP2 5 含量(%)に関する実験データーを図
8に示す。この粘稠な混合物を攪拌し、氷浴を24時間
使用して烈しい発泡を抑制した。室温より上の温度に加
熱できるように塩化水素を充分除去するために、室温で
の攪拌をさらに5日間続けることが必要であった。80
℃に18時間加熱した後に、透明かつ粘稠な溶液が得ら
れた。次いで微粉状のモノマー(2a)(622.90
g;3.7454モル)および追加量の前記115%P
PA2773gを添加した。其後にこの混合物を攪拌
し、140℃に3時間加熱し、次いで150−160℃
に16時間加熱した。この混合物は徐々に暗色化し、光
学的に等方性のものになったが、決してそれ以上粘くな
らなかった。サンプルを取出し、水中で沈澱させたが、
これは暗緑色の非繊維質物質であった。追加的加熱を行
ったが、繊維物質を生成できるような高粘度にはならな
かった。この実験の場合のPPA中の理論的ポリマー濃
【化129】 は14.8%であり、しかしてこのPPAの中間P2
5 含量は83.8%、最終P2 5 含量は79.8%で
あった。
【0128】例3 前もって氷浴で冷却された濃オルト燐酸(85.4%H
3 PO4 )15.8gを含む100ml容量のフラスコ
に、五酸化燐24.2gを添加し、この混合物をアルゴ
ン雰囲気中で150℃に6時間加熱した。本例における
2 5 含量(%)に関する実験データーを図9に示
す。このPPA(P2 5 84.9%)を室温に冷却し
た後に、4−アミノ−3−メルカプト安息香酸・ハイド
ロクライド(3a)〔Wolfeの方法(AFOSR
Final TechnicalReport,198
0.12.15.)によって製造されたもの〕6.0g
(0.029モル)を添加し、粘稠な前記混合物を40
℃において24時間攪拌した。この混合物を其後に減圧
下に保ち、その温度を徐々に70℃まで上昇させた。こ
のオレンジ黄色の混合物を次いで150℃に、2時間を
要して加熱した。その結果得られた暗赤色溶液は光学的
に等方性のものであった。次いで、この溶液を150℃
においてさらに24時間攪拌した。かくして得られたポ
リマー含量8.8%の光学的に等方性を有する溶液か
ら、水中沈澱操作によってポリマーを単離したが、これ
はもろいフィルムの形で得られた。単離された重合体
【化130】 の固有粘度(メタンスルホン酸中;30℃)は3.0d
L/gであった。
【0129】例4 WolfeおよびArnoldの方法〔“Macrom
olecules”,Vol.14,p.909(19
81)〕に従って製造されたPPA48.15gを含む
50ml容量の丸底フラスコに、4−アミノ−3−メル
カプト安息香酸・ハイドロクロライド(3a)〔Wol
feの方法(AFOSR FinalTechnica
l Report,1980.12.15.)によって
製造されたもの〕7.436g(0.03616モル)
を添加した。この混合物をアルゴン流のもとで室温にお
いて18時間攪拌した。50−80℃において減圧下に
2時間攪拌した後には、この溶液(すなわち混合物)は
透明なオレンジ色のものであった。次いでこの溶液を減
圧下に次の如く加熱し、すなわち90℃に0.5時間、
100℃に0.5時間、110℃に0.5時間、130
℃に0.5時間、140℃に0.5時間、180℃に8
時間、150℃に5時間、190℃に16時間、160
℃に16時間、200℃に200時間、そして170℃
に7時間加熱した。その結果得られた等方性の溶液は、
ポリマー
【化131】 の濃度が9.4重量%のものであり、このポリマーを水
中沈澱により分離したが、もろい非晶質フィルムが得ら
れただけであった。単離された該ポリマーの固有粘度
(メタンスルホン酸中;30℃)は3.80dL/gで
あった。
【0130】例5 WolfeおよびArnoldの方法〔“Macrom
olecules”,Vol.14,p.909(19
81)〕に従って調製されたPPA38gに、4−アミ
ノ−3−メルカプト安息香酸(3b)1.421g
(8.41ミリモル)を添加した。この化合物(3b)
は、Wolfeの方法(AFOSR Final Te
chnical Report,1980.12.1
5.)に従って調製された4−アミノ−3−メルカプト
安息香酸・ハイドロクロライド(3a)の水中懸濁液を
中和し、酢酸エチルで抽出し、酢酸エチルを蒸発させ、
薄青黄色の残留物を塩化メチレンから再結晶することに
よって作られたものであった。この粘稠な混合物を、ア
ルゴン流の存在下に0.5時間を要して140℃に加熱
した。温度を160℃に0.5時間を要して上昇させ、
次いで減圧下に160℃に18時間保った。光学的に等
方性を有する赤色の溶液が得られたが、これを其後に減
圧下に200℃に8時間加熱した。単離されたポリマー
【化132】 の固有粘度(MSA中;30.0℃)は4.57dL/
gであった。本発明の組成物、その製法および効果、な
らびに使用法について、以下の実施例に詳細に示す。こ
れらの実施例は本発明の例示のために記載されたものに
すぎず、本発明は決して実施例記載の範囲内のみに限定
されるものではない。本発明の範囲は請求の範囲の記載
に基いて定められるべきものである。以下に記載の11
5%ポリ燐酸(PPA)はすべて、FMC Corp.
から購入し、そして入荷後速やかに使用した。テレフタ
ル酸(2a)はAmocoChemicals Co.
から購入し、エアーインパクト法によって平均粒子径を
“95%<10μm”に減少させ、そして使用前に乾燥
した。PPAに添加すべきすべてのモノマーおよびP2
5 はデシケーター中に入れ、減圧にし、不活性ガスを
みたすことによって脱気し、しかしてこの脱気操作はさ
らに1回以上繰返した。
【0131】例6 濃オルト燐酸(H3 PO4 85.4%)88.2gと1
15%PPA205.2gとの混合物を減圧下に100
℃において2時間攪拌した。このPPA溶液を約50℃
に放冷した後に、この溶液の一部(282.1g)を、
モノマー(1a)53.01013g(0.21620
モル)が入っているレジンケトル(容量500ml)に
添加した。このPPA中に前記固体モノマーを充分に混
合するために攪拌を行った後に、さらに該混合物をアル
ゴンの存在下に室温において2時間攪拌し、次いで減圧
下に次の如く攪拌し、すなわち25−30℃で24時
間、50℃で3時間、そして70℃で16時間攪拌し
た。その結果得られた透明な淡緑色の溶液にモノマー
(2a)(35.91734g;0.216196モ
ル)を、4回に分けて添加した。この各回の添加の終了
後に、この反応器(ケトル)を減圧下に保ち、次いで、
モノマー(2a)の混合のために攪拌を行った。混合物
を約50℃に放冷し、次いでP2 5 118.3gを添
加して、有効P2 5 含量を83.9%に増加させた。
得られた粘稠なスラリーを其後に次の如く加熱し、すな
わち100−170℃に3時間、170℃に17時間、
185℃に5時間、そして200℃に19時間加熱し
た。得られたポリマー
【化133】 の固有粘度を次の如く測定した。すなわち、所定の重合
時間の経過後に重合体溶液のサンプルを分取し、固有粘
度を測定したが、その結果は次の通りであった:9.2
(8.5時間後);12.6(25.5時間後);1
5.8(44.0時間後)。この反応液を200℃にさ
らに76時間加熱する操作も行ったが、この場合にはポ
リマー成分
【化134】 の固有粘度が16.4dL/gに増加しただけであっ
た。この反応生成物の特徴は、最終P2 5 含量が約8
0.8%であり、ポリマー
【化135】 の濃度が約12.6重量%であることであった。
【0132】例7 濃オルト燐酸(H3 PO4 85.4%)57.3gと1
15%PPA133.7gとの混合物を減圧下に100
℃において4時間攪拌した。このPPA溶液を室温に放
冷した後に、この溶液の一部(185.0g)を、モノ
マー(1a)53.61422g(0.21866モ
ル)が入っているレジンケトル(容量500ml)に添
加した〔このモノマー(1a)は小寸法結晶からなるも
のであって、これは、Wolfe,LooおよびArn
oldの方法〔“Macromolecules”,V
ol.14,p.915(1981)〕に従って製造
し、ただしその最終単離工程は、モノマー(1a)のジ
カリウム塩を水溶液の形で6N−塩酸中に入れることを
包含するものであり、最終再結晶操作は行わなかっ
た〕。このPPA中に前記モノマーを混合するために攪
拌を行った後に、この混合物をさらに減圧下に55−6
5℃において5.5時間攪拌し、次いで、アルゴン流の
存在下に25℃において15.5時間攪拌し、其後に減
圧下に65−72℃において4時間攪拌した。前記の如
くして脱塩化水素(脱塩酸)されたモノマー(1a)の
PPA中溶液を含むレジンケトルに、モノマー(2a)
(36.3268g;0.21866モル)を添加し
た。この添加は6回に分けて行い、各回の添加の実施後
に、ケトルを減圧下に保ってから攪拌を行うことにより
当該固体成分と前記溶液との混和を促進した。其後に粉
末状五酸化燐(114.4g)を添加して有効P2 5
含量を86.4%に増大させ、そしてこの混合物を10
0℃において27時間攪拌した。この重合反応混合物を
其後に次の如く加熱し、すなわち100−170℃に1
時間、170℃に21.5時間、そして200℃に7
1.5時間加熱した。得られたポリマー
【化136】 の固有粘度(dL/g)を次の如く測定した。すなわ
ち、所定の重合時間の経過後に重合体溶液のサンプルを
分取し、固有粘度を測定したが、その結果は次の通りで
あった:23.1(22.5時間後);24.8(2
9.0時間後);27.0(94時間後)。この反応生
成物の特徴は、最終有効P2 5 含量が約82.2%で
あり、ポリマー
【化137】 の濃度が約15.2重量%であることであった。
【0133】例8 モノマー(1a)を52.62853g(0.2146
0モル)含む500ml容量のレジンケトルに、有効P
2 5 含量77.2%のPPA溶液182.7gを添加
した(このPPA溶液は、“H3 PO4 ”30重量%と
“115%PPA”70重量%とを混合することによっ
て調製されたものであった)。このモノマー(1a)は
大寸法結晶からなるものであって、これは、Wolf
e,LooおよびArnoldの方法〔“Macrom
olecules”,Vol.14,p.915(19
81)〕に従って製造し、ただしその最終単離工程は、
モノマー(1a)のジカリウム塩を固体の形で6N−塩
酸中に入れることを包含するものであり、かつ最終再結
晶操作も行った。このPPA中に前記固体モノマーを混
合するために攪拌を行った後に、この混合物を減圧下に
55−70℃に約31時間加熱することによって実質的
に脱塩化水素した。次いで、既述の実施例(例7)に記
載の方法に従ってモノマー(2a)35.6522g
(0.21460モル)を前記レジンケトルに添加し
て、混合操作を行った。其後に粉末状P2 5 (12
3.35g)を添加して有効P2 5 含量を86.4%
に増大させ、そしてこの混合物をアルゴン流の存在下に
100℃において17時間攪拌した。この重合反応混合
物を其後に次の如く加熱し、すなわち100−170℃
に1時間、170℃に23時間、200℃に24時間加
熱した。得られたポリマー
【化138】 の固有粘度(dL/g)を次の如く測定した。すなわ
ち、所定の重合時間の経過後に重合体溶液のサンプルを
分取し、固有粘度を測定したが、その結果は次の通りで
あった。17.2(7時間後);22.8(24時間
後);35.4(48時間後)。この反応液を無攪拌下
にさらに24時間加熱する操作も行ったが、この場合に
はポリマー
【化139】 の固有粘度は増加しなかった。この緑色の反応生成物
は、攪拌時乳光特性を有し、そして最終的な有効P2
5 含量が82.2%であり、ポリマー
【化140】 の濃度が約15.1重量%であることで特徴づけられる
ものであった。
【0134】例9 濃オルト燐酸(H3 PO4 85.4%)4925gと1
15%PPA11491gとの混合物を22リットル容
量のフラスコ内で減圧下に100℃において5時間攪拌
した。このPPA溶液をアルゴン流の存在下に約50℃
に放冷した後に、この溶液の一部(11321g)を、
モノマー(1a)2380.55g(9.7088モ
ル)が入っているガラスレジンケトル(容量40リット
ル)に添加した。このガラスレジンケトルは、3/4h
pの速度可変式モーターと、ハステロイ−C−276製
の攪拌羽根とからなる機械式攪拌機を備えたものであっ
た。前記のモノマー(1a)は、例7記載の方法に従っ
て製造されたものであった。この混合物を其後に次の如
く攪拌し、すなわち、アルゴン流の存在下に65℃にお
いて17時間攪拌し、700−400mmHgのもとで
65℃において2時間攪拌し、40mmHgのもとで6
5℃において2時間攪拌した。次いで、例8記載の方法
によって製造され、かつ脱気された追加用モノマー(1
a)2552.77g(10.4112モル)をアルゴ
ン流の存在下に添加した。次いで追加量(4874g)
の前記PPAを添加し、この混合物を次の如く攪拌し、
すなわち、700−300mmHgのもとで65℃にお
いて1時間攪拌し、40mmHgのもとで65−70℃
において3.25時間攪拌し、5mmHgより低い圧力
のもとで70℃において2.5時間攪拌し、アルゴン流
のもとで70℃において7.5時間攪拌し、5mmHg
よりも低い圧力のもとで80℃において26時間攪拌し
た。其後にモノマー(2a)(3342.62g;2
0.1205モル)を添加した。次いで、その結果得ら
れたスラリーを40℃に冷却し、粉末状P2 5 651
2gを、4.5時間を要して添加した。かくして得られ
た粘稠な混合物をアルゴン流の存在下に80℃において
17時間攪拌した。この混合物を其後に100℃に加熱
し、追加量(4655.4g)のP2 5を添加して有
効P2 5 含量を86.5%に増加させた。さらに10
0−108℃において48時間攪拌した後に、この重合
反応混合物を其後に次の如く加熱し、すなわち100−
170℃に3時間、170℃に20時間、200℃に
1.5時間加熱した。得られたポリマーの固有粘度を次
の如く測定した。すなわち、所定の重合反応時間の経過
後に重合体のサンプルを分取し、固有粘度(dL/g)
を測定したが、その結果は次の通りであった。17.9
(14時間後);18.5(16.5時間後);19.
0(23時間後);24.34(24.5時間後)。さ
らに、200℃に加熱する操作も行ったが、この場合に
はポリマーの固有粘度が24.6dL/gに増加しただ
けであった。この反応生成物は、攪拌時乳光特性を有
し、かつ、最終的な有効P2 5 含量が約82.2%で
あり、ポリマー
【化141】 の温度が約15.6重量%であることで特徴づけられる
ものであった。
【0135】例10 テレフタロイルクロライド(2b)12.06155g
(0.0594092モル)とモノマー(1a)14.
5665g(0.0594081モル)との混合物(脱
気したもの)を含有するレジンケトル(容量500m
l)に、115%PPA約140gを添加した。この1
15%PPAは、前もって100℃において減圧下に1
−2時間攪拌し、そして室温に冷却したものであった。
この混合物を其後に次の条件下にアルゴン流の存在下に
攪拌し、すなわち40℃において23時間、50℃にお
いて3時間、60℃において2時間、70℃において1
9時間、80℃において3時間攪拌した。次いで、この
溶液(混合物)を減圧下に80℃において1時間攪拌し
た。次いで、脱気された115%PPA140gを該溶
液に追加した。其後にこの重合反応混合物をアルゴン中
で次の条件下に攪拌し、すなわち100℃において30
分間、110℃において30分間、120℃において3
0分間、130℃において30分間、140℃において
30分間、150℃において30分間、160℃におい
て45分間、170℃において11時間、185℃にお
いて5時間、200℃において46.5時間攪拌した。
得られた異方性生成物を少量の水中に沈澱させることに
よってポリマー
【化142】 が得られたが、その固有粘度(MSA中;30℃)は1
7.7dL/gであった。
【0136】例11 85.7%濃オルト燐酸74.52gと115%PPA
173.88gとの混合物(P2 5 含有83.8%)
を減圧下に100℃において2時間攪拌した。このPP
A溶液を室温に放冷した後に、モノマー(1a)(例8
記載の方法によって製造されたもの)55.23581
g(0.225273モル)およびモノマー(2b)
(新たに昇華精製したもの)45.73607g(0.
225273モル)を、8つの部分に分けて添加した。
各部分のモノマーを添加するたびごとに攪拌を行ってモ
ノマーの混合を促進させた。次いでこの混合物を攪拌し
ながら温度を徐々に上昇させかつ圧力を徐々に低下さ
せ、この攪拌操作を、脱塩化水素反応が完了する迄続け
た。其後に、この脱塩化水素された混合物に、脱気され
た五酸化燐(87.54g)を50℃において添加し
た。この混合物を其後に100℃において数時間攪拌し
た。次いで、この重合反応混合物をアルゴン雰囲気中で
次の条件下で攪拌し、すなわち、170℃において約2
0時間、180℃において約8時間、そして200℃に
おいて3時間攪拌した。その結果得られた生成物は、P
PA(P2 5 82.2%)中にポリマー
【化143】 を15重量%含んでなるものであった。
【0137】例12 有効P2 5 含量74.9%のPPA溶液(“85%H
3 PO4 ”40重量%と、“15%PPA”60重量%
とを混合して作られたもの)86.17gを、モノマー
(1a)27.62485g(0.112665モル)
を含むレジンケトル(容量500ml)に添加した。攪
拌によって前記モノマーを前記PPA溶液と充分に混合
し、その結果得られた混合物を減圧下に55−80℃に
約21時間加熱することによって、該混合物を実質的に
脱塩化水素した。本例におけるP 2 5 含量(%)に関
する実験データーを図10に示す。其後にこのレジンケ
トルにモノマー(2a)18.7208g(0.112
686モル)を添加した。次いで粉末状P2 5 83.
17gを添加して、有効P2 5 含量を約87.2%に
増加させた。かくして得られた黄色のスラリーをアルゴ
ン流の存在下に100℃において15時間攪拌した。こ
のスラリーのバルク粘度の著しい上昇は認められなかっ
たが、このスラリーを其後に烈しく攪拌し、そして油浴
温度を40分以内に100℃から178℃に上昇させ、
次いで1時間以内に185℃に上昇させることによって
該スラリーを加熱した。後記の重合時間は、100℃よ
り上の温度になってから測定を開始して記録したもので
あった。其後に前記の温度185℃を76.5時間保っ
た。所定の反応時間の経過後にサンプルを取出し、当該
ポリマー
【化144】 の固有粘度を測定した(dL/g;測定条件:MSA
中;30℃)。その結果は次の通りであった:16.6
(1.5時間後);21.7(2.25時間後);2
4.2(3.25時間後);35.7(7.7時間
後);42.1(76.5時間後)。固有粘度=42.
1という値は、ポリマーのn値(平均値)=約140と
いう値に対応するものである。0.75時間の重合時間
の経過後に重合反応生成物は攪拌時乳光特性をもつよう
になり、1.25時間後には高延伸可能状態になること
が見出された。この生成物に直接に延伸操作を行い、延
伸糸(strands)を水中に沈澱させることによっ
て作られた繊維は、コハク色の半透明物質であって、複
屈折性を示した(クロスニコル下の偏光のもとで観
察)。この繊維の上に、その方向に直角に1枚のポラロ
イドシートを置いたときに、透過光の“消光”(ext
inction)が認められた。この繊維のフイブリル
化によってミクロフイブリルが形成できた。前記の方法
と同じ方法によって“1.5時間後の重合反応混合物”
から製造された繊維は、既述の1.25時間−試料(す
なわち、“1.25時間後の重合反応混合物”から作ら
れた繊維試料)よりも強度が著しく大であった。2.2
5時間後またはそれ以後の重合反応混合物から作られた
生成物では、粘度、および乳光発現時の緩和時間がかな
り増大した。この生成物のPPA成分のP2 5 含量は
約83.2%であり、ポリマー
【化145】 の濃度(反応生成物全重量基準)は14.5重量%であ
った。
【0138】例13 濃オルト燐酸(H3 PO4 85.7%)17.7gと1
15%PPA26.6gとの混合物を減圧下に100℃
において2時間攪拌した。本例におけるP2 5 含量
(%)に関する実験データーを図11に示す。その結果
得られた溶液を、4,6−ジアミノ−1,3−ベンゼン
ジオール・ジハイドロクロライド(1b)11.411
45g(0.054028モル)が入っているレジンケ
トル(容量200ml)に、アルゴン流の存在下に約1
00℃において注加した。このモノマー(1b)は、W
olfeおよびArnoldの方法〔“Macromo
lecules”,Vol.14,p.909(198
1)〕に従って製造し、塩化第1錫を3重量%含有する
塩酸水溶液から再結晶し、そして使用直前に減圧下に6
3℃において20時間乾燥したものであった。この混合
物を減圧下に53℃に15時間、そして62℃に4時間
加熱した。70℃に加熱すると前記モノマーは沈澱し
た。P2 5 16.6gを添加したが、その結果前記モ
ノマーは再び溶解した。次いで、この溶液(混合物)を
減圧下に100℃に3時間加熱して、脱塩化水素反応を
完了させた。次いでモノマー(2a)8.9761g
(0.05403モル)をアルゴン流の存在下に添加し
た。次いで追加量(19.0g)のP2 5 を添加し
た。次いで、この溶液を次の条件下に順次加熱した。す
なわち100℃に48時間、150℃に2.5時間、1
60℃に10時間(暗緑色溶液がこのときに攪拌時乳光
特性をあらわすようになった)、180℃に25時間加
熱した。かくして得られた反応生成物は濃パープル色の
もので金属光沢を有し、攪拌時乳光特性を有し、クロス
偏光(crosed polars)下に強度の複屈折
をなすことで証明されるように、平面偏光を減極する性
質を有するものであった。この生成物の有効P2 5
量(最終値)は82%であり、ポリマー
【化146】 の濃度は13.3重量%であった。この生成物から単離
されたポリマー
【化147】 の固有粘度(MSA中;30℃)は23.9dL/gで
あったが、これは、反覆ユニットの数(n;平均値)約
110に相当する値である。
【0139】例14 例13に記載の反応生成物をその何倍もの長さに延伸し
て、高度にフイブリル性の繊維を作成した。反応器(フ
ラスコ)から溶液の一部を取出し、KBr−プレス中に
置いた。このKBr−プレスは、直径0.13mmの円
形オリフィスを有するダイを備えたものであった。この
溶液を空気中に吐出させ、マニュアル操作で引張って伸
長させ、次いでこの繊維を水中に浸漬した。このように
して作られた繊維を水洗し、張力下に空気炉中で110
℃において1晩中乾燥させた。この繊維の直径は0.0
093−0.012mmであった。この繊維の表面から
フイブリルが分岐しているという観察事実と、光源と該
繊維との間に単純型ポーライドを置いて光学的観察を行
ったときに、繊維を通過した透過光は完全に消光すると
いう観察事実とから、この繊維は高度に配向したもので
あることが確認された。
【0140】例15 前記の例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、
今回の操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)
および(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5
含量77.2%の初期(initial)PPA溶液
(85.4%H3PO4 80.9gと115%PPA1
88.8gとを混合して調製したもの)269.68g
の中で、モノマー(1a)48.9831g(0.19
978モル)の脱塩化水素反応を行った。この脱塩化水
素反応が実質的に完了したときに、モノマー(2s)7
9.9805g(0.19978モル)を添加し、次い
でP2 5 142.23gを徐々に添加した。次いでこ
の混合物を、例8の場合と実質的に同じ方法で攪拌し、
加熱した。前記のP2 5 の添加量は、前もって定めら
れた量であった〔すなわち、P25 の添加量は既述の
式(a* )および(b* )によって算出した〕。すなわ
ちこのP2 5 の添加量は、重合反応の開始前に反応混
合物の有効P2 5 含量を約85.07%にするに充分
な量であり、かつ、重合反応の実質的な完了後に反応混
合物の有効P2 5 含量を約82.2%にするに充分な
量であった。得られた反応生成物は、攪拌時乳光特性を
有し、重合濃度は19%であるということで特徴づけら
れるものであった。この反応生成物に直接紡糸操作また
は伸長操作を行うことにより、繊維が容易に形成でき
た。得られたポリマーは次式
【化148】 を有するものであって、その固有粘度(MSA中;30
℃)は20dL/gであったが、これは、平均重合度
(n)=約50に相当する値である。
【0141】例16 例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
7.2%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4 10
2.6gと115%PPA239.4gとを混合して調
製したもの)341.97gの中で、モノマー(1a)
64.4470g(0.26284モル)の脱塩化水素
反応を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了した
ときに、モノマー(2j)63.6826g(0.26
284モル)を添加し、次いでP2 5 137.3gを
徐々に添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実
質的に同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添
加量は、前もって定められた量であった〔すなわち、P
2 5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によ
って算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重
合反応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
3.7%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実
質的な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
2.2%にするに充分な量であった。得られた反応生成
物は、攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は17%で
あるということで特徴づけられるものであった。この反
応生成物に直接紡糸操作または伸長操作を行うことによ
り、繊維が容易に形成できた。得られたポリマーは次式
【化149】 を有するものであって、その固有粘度(MSA中;30
℃)は15dL/gであったが、これは、平均重合度
(n)=約100に対応する値である。
【0142】例17 例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
7.2%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4 10
1.5gと115%PPA236.8gとを混合して調
製したもの)338.4gの中で、モノマー(1b)6
1.1619g(0.28706モル)の脱塩化水素反
応を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了したと
きに、モノマー(2j)69.5488g(0.287
06モル)を添加し、次いでP2 5 140.1gを徐
々に添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実質
的に同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加
量は、前もって定められた量であった〔すなわち、P2
5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によっ
て算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合
反応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
3.8%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実
質的な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
2.2%にするに充分な量であった。得られた反応生成
物は、攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は17%で
あるということで特徴づけられるものであった。この反
応生成物に直接紡糸操作または伸長操作を行うことによ
り、繊維が容易に形成できた。得られたポリマーは次式
【化150】 を有するものであって、その固有粘度(MSA中;30
℃)は16dL/gであったが、これは、平均重合度
(n)=約60に相当する値である。
【0143】例18 例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
7.2%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4 11
0gと115%PPA256.8gとを混合して調製し
たもの)366.8gの中で、モノマー(1c)81.
9923g(0.28869モル)の脱塩化水素反応を
行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了したとき
に、モノマー(2j)69.9438g(0.2886
9モル)を添加し、次いでP2 5 148.4gを徐々
に添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実質的
に同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加量
は、前もって定められた量であった〔すなわち、P2
5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によって
算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合反
応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約83.
8%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実質的
な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約82.2
%にするに充分な量であった。得られた反応生成物は、
攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は16%であると
いうことで特徴づけられるものであった。この反応生成
物に直接紡糸操作または伸長操作を行うことにより、繊
維が容易に形成できた。得られたポリマーは次式
【化151】 を有するものであって、その固有粘度(MSA中;30
℃)は16dL/gであったが、これは、平均重合度
(n)=約60に相当する値である。
【0144】例19 例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
7.2%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4
9.1gと115%PPA184.4gとを混合して調
製したもの)263.5gの中で、モノマー(1i)9
3.8232g(0.29202モル)の脱塩化水素反
応を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了したと
きに、モノマー(2a)48.5129g(0.292
02モル)を添加し、次いでP2 5 171gを徐々に
添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実質的に
同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加量
は、前もって定められた量であった〔すなわち、P2
5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によって
算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合反
応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約86.
2%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実質的
な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約82.2
%にするに充分な量であった。得られた反応生成物は、
攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は18%であると
いうことで特徴づけられるものであった。この反応生成
物に直接紡糸操作または伸長操作を行うことにより、繊
維が容易に形成できた。得られたポリマーは次式
【化152】 を有するものであって、その固有粘度(MSA中;30
℃)は15dL/gであった。
【0145】例20 例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
7.2%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4
6.2gと115%PPA177.8gとを混合して調
製したもの)254.0gの中で、モノマー(1j)9
3.1836g(0.32225モル)の脱塩化水素反
応を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了したと
きに、モノマー(2a)53.5357g(0.322
25モル)を添加し、次いでP2 5 178.4gを徐
々に添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実質
的に同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加
量は、前もって定められた量であった〔すなわち、P2
5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によっ
て算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合
反応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
6.6%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実
質的な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
2.2%にするに充分な量であった。得られた反応生成
物は、攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は18%で
あるということで特徴づけられるものであった。この反
応生成物に直接紡糸操作または伸長操作を行うことによ
り、繊維が容易に形成できた。得られたポリマーは次式
【化153】 を有するものであって、その固有粘度(MSA中;30
℃)は14dL/gであった。
【0146】例21 例8に記載の操作を実質的に繰返したが、今回の操作は
次の点が異なっていた。モノマー(1a)および(2
a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量77.
2%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4 76.2
gと115%PPA177.8gとを混合して調製した
もの)254.0gの中で、モノマー(1k)93.1
836g(0.32225モル)の脱塩化水素反応を行
った。この脱塩化水素反応が実質的に完了したときに、
モノマー(2a)53.5357g(0.32225モ
ル)を添加し、次いでP2 5 178.4gを徐々に添
加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実質的に同
じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加量は、
前もって定められた量であった〔すなわち、P2 5
添加量は既述の式(a* )および(b* )によって算出
した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合反応の
開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約86.6%
にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実質的な完
了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約82.2%に
するに充分な量であった。得られた反応生成物は、攪拌
時乳光特性を有し、ポリマー濃度は18%であるという
ことで特徴づけられるものであった。この反応生成物に
直接紡糸操作または伸長操作を行うことにより、繊維が
容易に形成できた。得られたポリマーは次式
【化154】 を有するものであって、その固有粘度(MSA中;30
℃)は14dL/gであった。
【0147】例22 例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
9.4%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4
4.7gと115%PPA178.8gとを混合して調
製したもの)223.5gの中で、モノマー(1l)1
28.4748g(0.32431モル)の脱塩化水素
反応を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了した
ときに、モノマー(2a)53.8778g(0.32
431モル)を添加し、次いでP2 5 197.0gを
徐々に添加した。もし所望ならば、この時点においてポ
リマー溶解度増加のためにリチウム塩(たとえばLiC
l,LiF,燐酸リチウム等)の如き無機塩が添加でき
る。次いでこの混合物を、例8の場合と実質的に同じ方
法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加量は、前も
って定められた量であった〔すなわち、P2 5 の添加
量は既述の式(a* )および(b* )によって算出し
た〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合反応の開
始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約89.1%に
するに充分な量であり、かつ、重合反応の実質的な完了
後に反応混合物の有効P2 5 含量を約82.2%にす
るに充分な量であった。得られた反応生成物は、攪拌時
乳光特性を有し、ポリマー濃度は18%であるというこ
とで特徴づけられるものであった。この反応生成物に直
接紡糸操作または伸長操作を行うことにより、繊維が容
易に形成できた。得られたポリマーは次式
【化155】 を有するものであって、その固有粘度(MSA中;30
℃)は12dL/gであった。
【0148】例23 例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
7.2%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4
6.9gと115%PPA226.2gとを混合して調
製したもの)323.1gの中で、モノマー(1i)7
0.3707g(0.21902モル)の脱塩化水素反
応を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了したと
きに、モノマー(2j)53.0654g(0.219
02モル)を添加し、次いでP2 5 125.0gを徐
々に添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実質
的に同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加
量は、前もって定められた量であった〔すなわち、P2
5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によっ
て算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合
反応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
3.6%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実
質的な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
2.2%にするに充分な量であった。得られた反応生成
物は、攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は18%で
あるということで特徴づけられるものであった。この反
応生成物に直接紡糸操作または伸長操作を行うことによ
り、繊維が容易に形成できた。得られたポリマーは次式
【化156】 を有するものであって、その固有粘度(MSA中;30
℃)は17dL/gであった。
【0149】例24 例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
7.2%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4
6.2gと115%PPA224.5gとを混合して調
製したもの)320.7gの中で、モノマー(1j)6
8.1280g(0.23560モル)の脱塩化水素反
応を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了したと
きに、モノマー(2j)57.824g(0.2356
0モル)を添加し、次いでP2 5 126.9gを徐々
に添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実質的
に同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加量
は、前もって定められた量であった〔すなわち、P2
5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によって
算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合反
応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約83.
7%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実質的
な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約82.2
%にするに充分な量であった。得られた反応生成物は、
攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は18%であると
いうことで特徴づけられるものであった。この反応生成
物に直接紡糸操作または伸長操作を行うことにより、繊
維が容易に形成できた。得られたポリマーは次式
【化157】 を有するものであって、その固有粘度(MSA中;30
℃)は15dL/gであった。
【0150】例25 例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
7.2%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4
6.19gと115%PPA184.4gとを混合して
調製したもの)320.4gの中で、モノマー(1k)
68.1280g(0.23560モル)の脱塩化水素
反応を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了した
ときに、モノマー(2j)57.0824g(0.23
560モル)を添加し、次いでP2 5 126.88g
を徐々に添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と
実質的に同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5
添加量は、前もって定められた量であった〔すなわち、
2 5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )に
よって算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、
重合反応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約
83.7%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の
実質的な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
2.2%にするに充分な量であった。得られた反応生成
物は、攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は18%で
あるということで特徴づけられるものであった。この反
応生成物に直接紡糸操作または伸長操作を行うことによ
り、繊維が容易に形成できた。得られたポリマーは次式
【化158】 を有するものであって、その固有粘度(MSA中;30
℃)は14dL/gであった。かように、本発明に従え
ば前記の例6−25に記載の方法と同様な方法によっ
て、他のタイプ1の伸長鎖含有ポリマーが合成でき、か
つ、ポリマー濃度、P25 含有量およびポリマー固有
粘度が互いに異なる種々の液晶質組成物も製造できる。
この合成反応の具体例を反応式によって第16a表、第
16b表、第17a表、第17b表および第17c表に
示す。なお、表中の記号「m…→」、「e…→」および
「p…→」はそれぞれ、所定のモノマー反応のために
「最も好ましい」、「特に好ましい」および「好まし
い」ものであることを示すものである。
【0151】
【表42】
【0152】
【表43】
【0153】
【表44】
【0154】
【表45】
【0155】
【表46】
【0156】
【表47】
【0157】
【表48】
【0158】
【表49】
【0159】
【表50】
【0160】
【表51】
【0161】
【表52】
【0162】
【表53】
【0163】
【表54】
【0164】
【表55】
【0165】
【表56】
【0166】
【表57】
【0167】
【表58】
【0168】
【表59】
【0169】
【表60】
【0170】
【表61】
【0171】
【表62】
【0172】
【表63】
【0173】
【表64】
【0174】
【表65】
【0175】例26 濃燐酸63.34gと115%PPA147.59gと
からなる溶液を三口フラスコ(容量300ml)に入れ
て減圧下に100℃において3時間攪拌した。容量50
0mlのレジンケトルに4−アミノ−3−メルカプト安
息香酸・ハイドロクロライド(3a)63.49g
(0.3087モル)を入れた〔このモノマー(3a)
は、Wolfeの方法(AFOSR Final Te
chnical Report,1980.12.1
5)に従って製造されたものであった〕。P2 5 含量
77.3%の前記PPA溶液の一部(207.57g)
を、前記モノマーの入っているレジンケトルにアルゴン
流の存在下に注加した。このモノマーが混合された後
に、追加量の該モノマー(30.71g;0.1493
モル)を添加した(これをモノマーの第2部分と称す
る)。この混合物を55℃に加熱し、そして1.5時間
を要して徐々に減圧した。さらに、追加量のモノマー
5.35gをケトルにアルゴン流の存在下に添加した。
したがって当該モノマーの全添加量は99.65g
(0.4845モル)であった。この混合物を減圧下に
50℃において1晩中攪拌した。次いで温度を70℃に
上げ、8時間保った。其後に五酸化燐138.62gを
一度に添加し、有効P25 含量を86.4%に増加さ
せた。攪拌下に100℃に1晩中加熱した後には、反応
生成物が攪拌時乳光特性をもつものになった。この混合
物はなお未溶解モノマーを含んでいたが、これを減圧下
に3時間保持した後に、サンプルを分取し、顕微鏡用ス
ライドガラスとカバーガラスとの間に挟み顕微鏡で観察
した。この非沈澱生成物(unprecipitate
d product)は、平面偏光を減極させる性質を
もつものであった。この反応混合物を其後にアルゴン流
の存在下に次の如く加熱し、すなわち100℃に2.5
時間、120℃に2時間、130℃に16時間、170
℃に31時間、200℃に43.5時間加熱した。緑色
の、乳光特性を有するポリマー含有反応生成物が得られ
たが、そのサンプルを分取し、水中に入れて沈澱させる
ことによって、黄金色を帯びたオレンジ色の繊維が得ら
れた。このサンプルに水中抽出操作を24時間行い、1
40℃において真空下に24時間乾燥した。固有粘度の
測定値は8.2dL/gであった(MSA中;30.1
℃)。この反応生成物は、最終的な有効P2 5 含量が
82.2%であり、ポリマー
【化159】 の濃度が15.1重量%であることで特徴づけられるも
のであった。
【0176】例27 115%PPA125.8gと濃燐酸(H3 PO4
5.7%)53.9gとの混合物を三口フラスコ(容量
500ml)に入れて減圧下に100℃に4時間加熱し
た。本例におけるP2 5 含量(%)に関する実験デー
ターを図12に示す。容量500mlのレジンケトルに
モノマー(3a)91.85g(0.4466モル)を
入れた。このモノマーの入ったケトルに脱気操作を行っ
た。其後に、前記の如くして調製されたPPA混合物
(P2 5 含量77.2%)を添加した。このケトルを
其後に油浴上でアルゴン薄流のもとで50℃に1晩中加
熱した。次いでケトルを再び減圧下に保ち70℃に23
時間加熱した。其後にP2 5 108.32gを3部分
に分けて順次添加して有効P2 5 含量を88.5%に
増大させた。次いで減圧下に保ってP2 5 の脱ガスを
促進させ、かつ、発泡も促進させた(発泡は混合を助け
るものである)。攪拌を3時間行った後に100℃に昇
温させ、この温度に減圧下に21時間保った。これによ
って、この混合物は攪拌時乳光特性を有するものにな
り、かつ、これは平面偏光を減極するものであった。次
いで該混合物を次の如く加熱し、すなわち、アルゴン中
で115℃に3時間加熱し、減圧下に130℃に2時間
加熱し、170℃に0.5時間加熱し、190℃に17
時間加熱した。かくして得られた緑色の、乳光特性を有
する反応生成物からサンプルを分取し、これを伸長した
後に水中沈澱操作を行うことによって、黄金色のフイブ
リル状繊維が得られた。このサンプルをソックスレー装
置において水で抽出する操作を24時間行った後に、減
圧下に110℃において24時間乾燥した。このサンプ
ルの固有粘度(MSA中;30.0℃)は15.8dL
/gであった。このサンプルをさらに7.5時間加熱す
ることによって、固有粘度は16.7dL/gになっ
た。このようにして得られた反応生成物は、PPA中に
ポリマー
【化160】 を20.3重量%含んでなるものであり、最終的なP2
5 含量は82.4%であった。
【0177】例28 例27に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回
の操作は次の点が異なっていた。モノマー(3a)を既
述の如く使用する代りに、P2 5 含量77.3%の初
期PPA溶液(85.4%H3 PO4 78.6gと11
5%PPA187.4gとを混合して調製したもの)2
65.9gの中で、モノマー(3k)146.9123
g(0.4305753モル)の脱塩化水素反応を行っ
た。この脱塩化水素反応が実質的に完了したときに、追
加量のP2 5 (144.85g)を徐々に添加した。
次いでこの混合物を、例27の場合と実質的に同じ方法
で攪拌し、加熱することによって、該追加成分を溶解さ
せた。このP2 5 の添加量は、前もって定められた量
であった〔すなわち、P2 5 の添加量は既述の式(a
* )および(b* )によって算出した〕。すなわちこの
2 5 の添加量は、重合反応の開始前に反応混合物の
有効P2 5 含量を約85.3%にするに充分な量であ
り、かつ、重合反応の実質的な完了後に反応混合物の有
効P2 5 含量を約82.2%にするに充分な量であっ
た。得られた反応生成物は、攪拌時乳光特性を有し、ポ
リマー濃度は19%であり、そして、この反応生成物に
直接紡糸操作または伸長操作を行うことによって繊維が
容易に形成できることで特徴づけられるものであった。
得られたポリマーは次の特徴を有し、すなわちこれは次
【化161】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は15dL/g
であったが、これは、平均重合度(n)=約70に相当
する値である。
【0178】例29 例27に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回
の操作は次の点が異なっていた。モノマー(3a)を既
述の如く使用する代りに、P2 5 含量77.3%の初
期PPA溶液(85.4%H3 PO4 58.7gと11
5%PPA140.0gとを混合して調製したもの)1
98.8gの中で、モノマー(3c)161.90g
(0.85391モル)の脱塩化水素反応を行った。こ
の脱塩化水素反応が実質的に完了したときに、追加量の
2 5 (196.8g)を徐々に添加した。次いでこ
の混合物を、例27の場合と実質的に同じ方法で攪拌
し、加熱することによって、前記追加成分を溶解させ
た。このP2 5 の添加量は、前もって定められた量で
あった〔すなわち、P2 5 の添加量は既述の式
(a* )および(b* )によって算出した〕。すなわち
このP2 5 の添加量は、重合反応の開始前に反応混合
物の有効P2 5 含量を約88.6%にするに充分な量
であり、かつ、重合反応の実質的な完了後に反応混合物
の有効P2 5 含量を約82.2%にするに充分な量で
あった。得られた反応生成物は、攪拌時乳光特性を有
し、ポリマー濃度は19%であり、そして、この反応生
成物に直接紡糸操作または伸長操作を行うことによって
繊維が容易に形成できることで特徴づけられるものであ
った。得られたポリマーは次の特徴を有し、すなわちこ
れは次式
【化162】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は12dL/g
であった。
【0179】例30 例27に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回
の操作は次の点が異なっていた。モノマー(3a)を既
述の如く使用する代りに、P2 5 含量77.3%の初
期PPA溶液(85.4%H3 PO4 65.50gと1
15%PPA156.2gとを混合して調製したもの)
221.7gの中で、モノマー(3d)161.90g
(0.85391モル)の脱塩化水素反応を行った。こ
の脱塩化水素反応が実質的に完了したときに、追加量の
2 5 (203.1g)を徐々に添加した。次いでこ
の混合物を、例27の場合と実質的に同じ方法で攪拌
し、加熱して前記追加成分を溶解させた。このP2 5
の添加量は、前もって定められた量であった〔すなわ
ち、P2 5 の添加量は既述の式(a* )および
(b* )によって算出した〕。すなわちこのP2 5
添加量は、重合反応の開始前に反応混合物の有効P2
5 含量を約88.2%にするに充分な量であり、かつ、
重合反応の実質的な完了後に反応混合物の有効P2 5
含量を約82.2%にするに充分な量であった。得られ
た反応生成物は、攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度
は18%であり、そして、この反応生成物に直接紡糸操
作または伸長操作を行うことによって繊維が容易に形成
できることで特徴づけられるものであった。得られたポ
リマーは次の特徴を有し、すなわちこれは次式
【化163】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は12dL/g
であった。本発明に従えば、既述の実施例26−30の
場合と同様な方法によって、他の種々のタイプIIの伸長
鎖含有ポリマーが合成でき、かつ、ポリマー濃度、P2
5 含量およびポリマーの固有粘度が種々異なる種々の
液晶質組成物も製造できる。このポリマーの合成反応の
例を反応式で第19表中に示す。記号「e…→」は、特
に好ましいモノマー反応を意味するものである。
【0180】
【表66】
【0181】例31 前記の例8に記載の操作を実質的に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
7.3%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4 17
7.9gと115%PPA424.1gとを混合して調
製したもの)602.0gの中で、モノマー(1c)9
9.923g(0.35182モル)の脱塩化水素反応
を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了したとき
に、モノマー(4a)76.740g(0.35182
モル)を添加し、次いでP2 5 272.7gを徐々に
添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実質的に
同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加量
は、前もって定められた量であった〔すなわち、P2
5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によって
算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合反
応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約84.
4%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実質的
な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約82.2
%にするに充分な量であった。得られた反応生成物は、
攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は10%であり、
そして、この反応生成物に直接紡糸操作または伸長操作
を行うことによって繊維が容易に形成できることで特徴
づけられるものであった。得られたポリマーは次の特徴
を有し、すなわちこれは次式
【化164】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は10dL/g
であった。本発明に従えば、既述の実施例31の場合と
同様な方法によって、他の種々のタイプIII の伸長鎖含
有ポリマーが合成でき、かつ、ポリマー濃度、P2 5
含量およびポリマーの固有粘度が種々異なる種々の液晶
質組成物も製造できる。このポリマーの合成反応の例を
反応式で第20表中に示す。記号「e…→」は、特に好
ましいモノマー反応を意味するものである。
【0182】
【表67】
【0183】例32 例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
7.3%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4
3.7gと115%PPA223.5gとを混合して調
製したもの)317.2gの中で、モノマー(1l)1
09.94g(0.27752モル)の脱塩化水素反応
を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了したとき
に、モノマー(4a)60.533g(0.27752
モル)を添加し、次いでP2 5 219.5gを徐々に
添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実質的に
同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加量
は、前もって定められた量であった〔すなわち、P2
5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によって
算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合反
応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約86.
6%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実質的
な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約82.0
%にするに充分な量であった。得られた反応生成物は、
攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は15%であり、
そして、この反応生成物に直接紡糸操作または伸長操作
を行うことによって繊維が容易に形成できることで特徴
づけられるものであった。得られたポリマーは次の特徴
を有し、すなわちこれは次式
【化165】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は7dL/gで
あった。本発明に従えば、既述の実施例32の場合と同
様な方法によって、他の種々のタイプIII の伸長鎖含有
ポリマーが合成でき、かつ、ポリマー濃度、P2 5
量およびポリマーの固有粘度が種々異なる種々の液晶質
組成物も製造できる。このポリマーの合成反応の例を反
応式で第21表中に示す。記号「e…→」は、特に好ま
しいモノマー反応を意味するものである。
【0184】
【表68】
【0185】例33 例27に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回
の操作は次の点が異なっていた。モノマー(3a)を既
述の如く使用する代りに、P2 5 含量77.0%の初
期PPA溶液(85.4%H3 PO4 192.8gと1
15%PPA430.9gとを混合して調製したもの)
623.7gの中に、モノマー(5a)117.515
6g(0.5149463モル)を溶解した。この溶解
操作が実質的に完了したときに、追加量のP2 5 (2
57.8g)を徐々に添加した。次いでこの混合物を、
例27の場合と実質的に同じ方法で攪拌し、加熱して、
追加成分を溶解させた。このP2 5 の添加量は、前も
って定められた量であった〔すなわち、P2 5 の添加
量は既述の式(a* )および(b* )によって算出し
た〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合反応の開
始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約83.7%に
するに充分な量であり、かつ、重合反応の実質的な完了
後に反応混合物の有効P2 5 含量を約82.0%にす
るに充分な量であった。得られた反応生成物は、攪拌時
乳光特性を有し、ポリマー濃度は10%であり、そし
て、この反応生成物に直接紡糸操作または伸長操作を行
うことによって繊維が容易に形成できることで特徴づけ
られるものであった。得られたポリマーは次の特徴を有
し、すなわちこれは次式
【化166】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は10dL/g
であった。
【0186】例34 前記の例8に記載の操作を実質的に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
7.3%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4
1.7gと115%PPA171.0gとを混合して調
製したもの)242.6gの中で、モノマー(1a)7
0.784g(0.28869モル)の脱塩化水素反応
を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了したとき
に、モノマー(6a)71.070g(0.28869
モル)を添加し、次いでP2 5 162.9gを徐々に
添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実質的に
同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加量
は、前もって定められた量であった〔すなわち、P2
5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によって
算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合反
応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約86.
4%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実質的
な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約82.2
%にするに充分な量であった。得られた反応生成物は、
攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は19%であり、
そして、この反応生成物に直接紡糸操作または伸長操作
を行うことによって繊維が容易に形成できることで特徴
づけられるものであった。得られたポリマーは次の特徴
を有し、すなわちこれは次式
【化167】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は7dL/gで
あった。
【0187】例35 例13に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回
の操作は次の点が異なっていた。モノマー(1b)およ
び(2a)を既述の如く使用する代りに、P25 含量
77.3%の初期PPA混合物(溶液)(85.4%H
3 PO4 101.4gと115%PPA241.9gと
を混合して調製したもの)343.3gの中で、モノマ
ー(1b)67.798g(0.31820モル)の脱
塩化水素反応を行った。この脱塩化水素反応が実質的に
完了したときに、モノマー(6a)78.336g
(0.31820モル)を添加し、次いでP2 5 20
0.4gを徐々に添加した。次いでこの混合物を、例1
3の場合と実質的に同じ方法で攪拌し、加熱した。この
2 5 の添加量は、前もって定められた量であった
〔すなわち、P2 5 の添加量は既述の式(a* )およ
び(b* )によって算出した〕。すなわちこのP2 5
の添加量は、重合反応の開始前に反応混合物の有効P2
5 含量を約85.7%にするに充分な量であり、か
つ、重合反応の実質的な完了後に反応混合物の有効P2
5 含量を約82.2%にするに充分な量であった。得
られた反応生成物は、攪拌時乳光特性を有し、ポリマー
濃度は15%であり、そして、この反応生成物に直接紡
糸操作または伸長操作を行うことによって繊維が容易に
形成できることで特徴づけられるものであった。得られ
たポリマーは次の特徴を有し、すなわちこれは次式
【化168】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は7dL/gで
あった。
【0188】例36 前記の例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、
今回の操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)
および(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5
含量77.3%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO
4 192.1gと115%PPA210.4gとを混合
して調製したもの)402.5gの中で、モノマー(1
c)90.945g(0.32021モル)の脱塩化水
素反応を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了し
たときに、モノマー(6a)78.830g(0.32
021モル)を添加し、次いでP2 5 307.8gを
徐々に添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実
質的に同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添
加量は、前もって定められた量であった〔すなわち、P
2 5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によ
って算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重
合反応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
4.9%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実
質的な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
2.2%にするに充分な量であった。得られた反応生成
物は、攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は12%で
あり、そして、この反応生成物に直接紡糸操作または伸
長操作を行うことによって繊維が容易に形成できること
で特徴づけられるものであった。得られたポリマーは次
の特徴を有し、すなわちこれは次式
【化169】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は7dL/gで
あったが、これは、平均重合度(n)=約70に相当す
る値である。本発明に従えば、既述の実施例34−36
の場合と同様な方法によって、他の種々のタイプVの伸
長鎖含有ポリマーが合成でき、かつ、ポリマー濃度、P
2 5 含量およびポリマーの固有粘度が種々異なる種々
の液晶質組成物も製造できる。このポリマーの合成反応
の例を反応式で第23表中に示す。記号「e…→」は、
「特に好ましいモノマー反応」を意味するものである。
【0189】
【表69】
【0190】例37 前記の例8に記載の操作を実質的に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
7.3%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4
0.9gと115%PPA216.8gとを混合して調
製したもの)307.7gの中で、モノマー(1a)5
8.035g(0.23669モル)の脱塩化水素反応
を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了したとき
に、モノマー(6b)76.281g(0.23669
モル)を添加し、次いでP2 5 163.5gを徐々に
添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実質的に
同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加量
は、前もって定められた量であった〔すなわち、P2
5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によって
算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合反
応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約85.
2%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実質的
な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約82.2
%にするに充分な量であった。得られた反応生成物は、
攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は17%であり、
そして、この反応生成物に直接紡糸操作または伸長操作
を行うことによって繊維が容易に形成できることで特徴
づけられるものであった。得られたポリマーは次の特徴
を有し、すなわちこれは次式
【化170】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は7dL/gで
あった。
【0191】例38 例13に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回
の操作は次の点が異なっていた。モノマー(1b)およ
び(2a)を既述の如く使用する代りに、P25 含量
77.3%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4
7.6gと115%PPA232.7gとを混合して調
製したもの)330.4gの中で、モノマー(1b)5
4.581g(0.25617モル)の脱塩化水素反応
を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了したとき
に、モノマー(6b)82.559g(0.25617
モル)を添加し、次いでP2 5 176.2gを徐々に
添加した。次いでこの混合物を、例13の場合と実質的
に同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加量
は、前もって定められた量であった〔すなわち、P2
5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によって
算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合反
応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約85.
2%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実質的
な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約82.2
%にするに充分な量であった。得られた反応生成物は、
攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は16%であり、
そして、この反応生成物に直接紡糸操作または伸長操作
を行うことによって繊維が容易に形成できることで特徴
づけられるものであった。得られたポリマーは次の特徴
を有し、すなわちこれは次式
【化171】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は7dL/gで
あった。
【0192】例39 前記の例8に記載の操作を実質的に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
7.3%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4 10
7.1gと115%PPA255.5gとを混合して調
製したもの)362.6gの中で、モノマー(1c)7
3.126g(0.25747モル)の脱塩化水素反応
を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了したとき
に、モノマー(6b)82.978g(0.25747
モル)を添加し、次いでP2 5 185.5gを徐々に
添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実質的に
同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加量
は、前もって定められた量であった〔すなわち、P2
5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によって
算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合反
応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約85.
0%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実質的
な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約82.2
%にするに充分な量であった。得られた反応生成物は、
攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は15%であり、
そして、この反応生成物に直接紡糸操作または伸長操作
を行うことによって繊維が容易に形成できることで特徴
づけられるものであった。得られたポリマーは次の特徴
を有し、すなわちこれは次式
【化172】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は6dL/gで
あった。本発明に従えば、既述の実施例37−39の場
合と同様な方法によって、他の種々のタイプVの伸長鎖
含有ポリマーが合成でき、かつ、ポリマー濃度、P2
5 含量およびポリマーの固有粘度が種々異なる種々の液
晶質組成物も製造できる。このポリマーの合成反応の例
を反応式で第24a表中に示す。記号「e…→」は、
「特に好ましいモノマー反応」を意味するものである。
【0193】
【表70】
【0194】例40 前記の例8に記載の操作を実質的に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
7.3%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4 10
9.1gと115%PPA260.1gとを混合して調
製したもの)369.2gの中で、モノマー(1i)7
6.047g(0.23369モル)の脱塩化水素反応
を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了したとき
に、モノマー(6a)58.269g(0.23369
モル)を添加し、次いでP2 5 180.4gを徐々に
添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実質的に
同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加量
は、前もって定められた量であった〔すなわち、P2
5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によって
算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合反
応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約84.
8%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実質的
な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約82.2
%にするに充分な量であった。得られた反応生成物は、
攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は15%であり、
そして、この反応生成物に直接紡糸操作または伸長操作
を行うことによって繊維が容易に形成できることで特徴
づけられるものであった。得られたポリマーは次の特徴
を有し、すなわちこれは次式
【化173】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は10dL/g
であった。
【0195】例41 前記の例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、
今回の操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)
および(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5
含量77.3%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO
4 145.9gと115%PPA347.8gとを混合
して調製したもの)493.7gの中で、モノマー(1
j)74.075g(0.25617モル)の脱塩化水
素反応を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了し
たときに、モノマー(6a)63.065g(0.25
617モル)を添加し、次いでP2 5 221.2gを
徐々に添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実
質的に同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添
加量は、前もって定められた量であった〔すなわち、P
2 5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によ
って算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重
合反応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
4.3%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実
質的な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
2.2%にするに充分な量であった。得られた反応生成
物は、攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は12%で
あり、そして、この反応生成物に直接紡糸操作または伸
長操作を行うことによって繊維が容易に形成できること
で特徴づけられるものであった。得られたポリマーは次
の特徴を有し、すなわちこれは次式
【化174】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は6dL/gで
あった。
【0196】例42 前記の例8に記載の操作を実質的に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
7.3%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4 14
5.9gと115%PPA347.8gとを混合して調
製したもの)493.7gの中で、モノマー(1k)7
4.075g(0.25617モル)の脱塩化水素反応
を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了したとき
に、モノマー(6a)63.065g(0.25617
モル)を添加し、次いでP2 5 221.2gを徐々に
添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実質的に
同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加量
は、前もって定められた量であった〔すなわち、P2
5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によって
算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合反
応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約84.
3%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実質的
な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約82.2
%にするに充分な量であった。得られた反応生成物は、
攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は12%であり、
そして、この反応生成物に直接紡糸操作または伸長操作
を行うことによって繊維が容易に形成できることで特徴
づけられるものであった。得られたポリマーは次の特徴
を有し、すなわちこれは次式
【化175】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は6dL/gで
あった。
【0197】例43 前記の例8に記載の操作を実質的に繰返したが、今回の
操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)および
(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5 含量7
7.3%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO4 14
5.7gと115%PPA347.6gとを混合して調
製したもの)493.3gの中で、モノマー(1l)1
01.996g(0.25747モル)の脱塩化水素反
応を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了したと
きに、モノマー(6a)63.385g(0.2574
7モル)を添加し、次いでP2 5 221.5gを徐々
に添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実質的
に同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添加量
は、前もって定められた量であった〔すなわち、P2
5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によって
算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合反
応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約84.
3%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実質的
な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約82.2
%にするに充分な量であった。得られた反応生成物は、
攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は12%であり、
そして、この反応生成物に直接紡糸操作または伸長操作
を行うことによって繊維が容易に形成できることで特徴
づけられるものであった。得られたポリマーは次の特徴
を有し、すなわちこれは次式
【化176】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は7dL/gで
あった。本発明に従えば、既述の実施例40−43の場
合と同様な方法によって、他の種々のタイプVの伸長鎖
含有ポリマーが合成でき、かつ、ポリマー濃度、P2
5 含量およびポリマーの固有粘度が種々異なる種々の液
晶質組成物も製造できる。このポリマーの合成反応の例
を反応式で第24b表および第24c表中に示す。記号
「e…→」および「p…→」はそれぞれ、「特に好まし
いモノマー反応」および「好ましいモノマー反応」を意
味するものである。
【0198】
【表71】
【0199】
【表72】
【0200】例44 例27に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回
の操作は次の点が異なっていた。モノマー(3a)を既
述の如く使用する代りに、P2 5 含量77.3%の初
期PPA溶液(85.4%H3 PO4 125.0gと1
15%PPA298.1gとを混合して調製したもの)
423.1gの中に、モノマー(9a)123.074
g(0.64042モル)を溶解した。この溶解操作が
実質的に完了したときに、追加量のP2 5 (223.
0g)を徐々に添加した。次いでこの混合物を、例27
の場合と実質的に同じ方法で攪拌し、加熱して、前記追
加成分を溶解させた。このP2 5 の添加量は、前もっ
て定められた量であった〔すなわち、P2 5 の添加量
は既述の式(a* )および(b* )によって算出し
た〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重合反応の開
始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約85.1%に
するに充分な量であり、かつ、重合反応の実質的な完了
後に反応混合物の有効P2 5 含量を約82.2%にす
るに充分な量であった。得られた反応生成物は、攪拌時
乳光特性を有し、ポリマー濃度は13%であり、そし
て、この反応生成物に直接紡糸操作または伸長操作を行
うことによって繊維が容易に形成できることで特徴づけ
られるものであった。得られたポリマーは次の特徴を有
し、すなわちこれは次式
【化177】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は10dL/g
であった。
【0201】例45 前記の例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、
今回の操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)
および(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5
含量77.3%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO
4 141.3gと115%PPA337.0gとを混合
して調製したもの)478.4gの中で、モノマー(1
c)86.502g(0.30457モル)の脱塩化水
素反応を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了し
たときに、モノマー(7a)79.864g(0.30
457モル)を添加し、次いでP2 5 233.0gを
徐々に添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実
質的に同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添
加量は、前もって定められた量であった〔すなわち、P
2 5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によ
って算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重
合反応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
4.7%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実
質的な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
2.2%にするに充分な量であった。得られた反応生成
物は、攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は12%で
あり、そして、この反応生成物に直接紡糸操作または伸
長操作を行うことによって繊維が容易に形成できること
で特徴づけられるものであった。得られたポリマーは次
の特徴を有し、すなわちこれは次式
【化178】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は10dL/g
であった。本発明に従えば、既述の実施例45の場合と
同様な方法によって、他の種々のタイプVII の伸長鎖含
有ポリマーが合成でき、かつ、ポリマー濃度、P2 5
含量およびポリマーの固有粘度が種々異なる種々の液晶
質組成物も製造できる。このポリマーの合成反応の例を
反応式で第26表および27表中に示す。記号「e…
→」は、「特に好ましいモノマー反応」を意味するもの
である。
【0202】
【表73】
【0203】
【表74】
【0204】例46 前記の例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、
今回の操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)
および(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5
含量77.3%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO
4 97.3gと115%PPA231.9gとを混合し
て調製したもの)329.2gの中で、モノマー(1
b)102.35g(0.48036モル)の脱塩化水
素反応を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了し
たときに、モノマー(8a)67.296g(0.48
036モル)を添加し、次いでP2 5 250.5gを
徐々に添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実
質的に同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添
加量は、前もって定められた量であった〔すなわち、P
2 5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によ
って算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重
合反応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
7.1%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実
質的な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
2.2%にするに充分な量であった。得られた反応生成
物は、攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は14%で
あり、そして、この反応生成物に直接紡糸操作または伸
長操作を行うことによって繊維が容易に形成できること
で特徴づけられるものであった。得られたポリマーは次
の特徴を有し、すなわちこれは次式
【化179】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は7dL/gで
あった。
【0205】例47 前記の例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、
今回の操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)
および(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5
含量77.3%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO
4 109.6gと115%PPA261.3gとを混合
して調製したもの)370.8gの中で、モノマー(1
c)137.73g(0.48494モル)の脱塩化水
素反応を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了し
たときに、モノマー(8a)67.939g(0.48
494モル)を添加し、次いでP2 5 263.5gを
徐々に添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実
質的に同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添
加量は、前もって定められた量であった〔すなわち、P
2 5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によ
って算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重
合反応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
6.7%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実
質的な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
2.2%にするに充分な量であった。得られた反応生成
物は、攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は13%で
あり、そして、この反応生成物に直接紡糸操作または伸
長操作を行うことによって繊維が容易に形成できること
で特徴づけられるものであった。得られたポリマーは次
の特徴を有し、すなわちこれは次式
【化180】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は7dL/gで
あった。本発明に従えば、既述の実施例46−47の場
合と同様な方法によって、他の種々のタイプVIIIの伸長
鎖含有ポリマーが合成でき、かつ、ポリマー濃度、P2
5 含量およびポリマーの固有粘度が種々異なる種々の
液晶質組成物も製造できる。このポリマーの合成反応の
例を反応式で第28表中に示す。記号「e…→」および
「p…→」はそれぞれ、「特に好ましいモノマー反応」
および「好ましいモノマー反応」を意味するものであ
る。
【0206】
【表75】
【0207】例48 前記の例8に記載の操作を実質的に同様に繰返したが、
今回の操作は次の点が異なっていた。モノマー(1a)
および(2a)を既述の如く使用する代りに、P2 5
含量77.3%の初期PPA溶液(85.4%H3 PO
4 92.5gと115%PPA220.5gとを混合し
て調製したもの)313.01gの中で、モノマー(1
l)140.33g(0.35423モル)の脱塩化水
素反応を行った。この脱塩化水素反応が実質的に完了し
たときに、モノマー(8a)49.627g(0.35
423モル)を添加し、次いでP2 5 263.0gを
徐々に添加した。次いでこの混合物を、例8の場合と実
質的に同じ方法で攪拌し、加熱した。このP2 5 の添
加量は、前もって定められた量であった〔すなわち、P
2 5 の添加量は既述の式(a* )および(b* )によ
って算出した〕。すなわちこのP2 5 の添加量は、重
合反応の開始前に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
5.8%にするに充分な量であり、かつ、重合反応の実
質的な完了後に反応混合物の有効P2 5 含量を約8
2.2%にするに充分な量であった。得られた反応生成
物は、攪拌時乳光特性を有し、ポリマー濃度は14%で
あり、そして、この反応生成物に直接紡糸操作または伸
長操作を行うことによって繊維が容易に形成できること
で特徴づけられるものであった。得られたポリマーは次
の特徴を有し、すなわちこれは次式
【化181】 を有し、固有粘度(MSA中;30℃)は6dL/gで
あった。
【0208】例49 115%PPA123.38gと濃オルト燐酸(H3
4 85.7%)52.63gとの混合物(溶液)を減
圧下に100℃において2時間攪拌した。このPPA溶
液をアルゴン流の存在下に50℃に放冷した後に、この
PPA溶液(P2 5 77.3%)の一部(168.1
8g)を、モノマー(1a)(例8記載の方法で製造し
たもの)57.61082g(0.23496モル;a
1 =0.95)およびモノマー(1b)〔Welfeお
よびArnoldの方法(“Macromolecul
es”Vol.14,p.909(1981))に従っ
て製造され、そして、塩化第一錫3重量%を含む塩酸か
ら再結晶されたもの〕2.6358g(0.01237
1モル;a2 =0.05)を含有するレジンケトルに、
アルゴン流の存在下に添加した。次いで、この混合物を
減圧下に50℃において33時間攪拌し、其後に、減圧
下に90℃において4時間攪拌した。其次にモノマー
(2a)41.0899g(0.24733モル=m;
1 =1)を添加した。この混合物を約40℃に冷却
し、P2 5 139.18gを添加して、重合反応開始
前のP2 5 含量を87.6%に増加させた。次いで、
この混合物をアルゴン流の存在下に下記温度において下
記時間攪拌し、すなわち100℃において24時間、1
50℃において1時間、160℃において1時間、17
0℃において5.5時間、そして200℃において64
時間攪拌した。その結果得られた当該ランダムコポリマ
ーの濃度(PPA中の濃度)は16.8%であった。こ
のPPAのP2 5 含量は約82.5%であった。得ら
れた緑色の、乳光特性をもつ生成物を延伸し、水中に沈
澱させることによって、このコポリマーの繊維が単離さ
れた。200℃に1.5時間加熱した後に単離された該
コポリマーの固有粘度は25.4dL/gであったが、
前記の加熱計画に従って加熱を完了した後には、固有粘
度は24.4dL/gに低下した。得られたコポリマー
は、次式を有するものであると思われる。
【化182】 上式に記載のAIユニットのモル分率(a1 1 )は
0.95であり、BIユニットのモル分率(a2 1
は0.05であると思われる。平均ブロック長y11およ
びy21はそれぞれ20および1であると思われる。両方
のタイプの反覆ユニットの全数(平均値)は約100で
あると思われる。
【0209】例50 モノマー(1a)16.09147g(0.06562
75モル;a1 =0.75)とモノマー(1b)4.6
6149g(0.0218778モル;a2 =0.2
5)との混合物(脱気したもの)に、新たに調製され、
脱気されたPPA220g(このPPAは、86.8%
オルト燐酸173.81gと五酸化燐267.64gと
を用いて作られ、かつ平衡化操作(equilibra
tion)および脱気操作も行われたものであった)を
添加した。この混合物をアルゴン流の存在下に室温で1
晩中攪拌し、50℃において3.5時間攪拌し、72℃
において21時間攪拌した。次いで該混合物を減圧下に
72℃において1晩中攪拌して、脱塩化水素反応を実質
的に完全に終了させた。この混合物(溶液)にテレフタ
ル酸(2a)14.53762g(0.0875059
モル)を添加し、そして攪拌開始前に脱気操作を行っ
た。次いで、前記の如くして調製されたPPAを該混合
物に添加したが、これによってPPA全量は394.5
gになった。このスラリーを其後に下記の条件下で攪拌
し、すなわち減圧下に110℃において0.5時間、ア
ルゴン雰囲気中で120℃において1時間、130℃に
おいて0.5時間、140℃において0.5時間、15
0℃において0.5時間、160℃において1.0時
間、170℃において15.5時間、185℃において
6.5時間、200℃において19時間攪拌した。得ら
れた光学的異方性を有する生成物は、PPA中にポリマ
ーを5.3重量%含んでなるものであった(PPAのP
2 5 含有量84.0%)。このポリマー含有生成物か
ら少量の沈澱を形成させることによって所望ランダムコ
ポリマーが得られた。これは次式を有するものであると
思われる。
【化183】 上式において、a1 1 =0.75;y11=4;a2
1 =0.25;y21=1.33であった。固有粘度(M
SA中、30℃)は26.59dL/gであったが、こ
れは、n=約110に相当する値である。
【0210】例51 モノマー(1a)22.36319g(0.09120
61モル;a1 =0.9)とモノマー(1b)2.15
918g(0.0101340モル;a2 =0.10)
との混合物(脱気したもの)に、新たに調製され脱気さ
れたPPA230g(このPPAは、85.4%オルト
燐酸135.97gと五酸化燐207.36gとの混合
物をアルゴン雰囲気中で150℃において1晩中攪拌
し、次いで減圧下に150℃において5.5時間攪拌し
て脱気することからなる製法によって製造されたもので
あった。このPPA溶液は、使用前にアルゴン中で室温
に放冷された)。この混合物をアルゴン流の存在下に室
温で1晩中攪拌し、50℃において3時間攪拌し、70
℃において1晩中攪拌した。次いでこの溶液(混合物)
を減圧下に70℃において25時間攪拌した。この溶液
(混合物)にテレフタル酸(2a)16.83595g
(0.101340モル)を添加し、そしてケトルを減
圧下に保った後に、攪拌を開始した。次いで、前記の如
くして調製されたPPaの“残りの部分”を該混合物に
アルゴン雰囲気のもとで添加したが、これによってPP
A全量は317.6gになった。この重合反応混合物を
其後に下記の条件下で攪拌し、すなわちアルゴン雰囲気
下に110℃において30分間、120℃において30
分間、130℃において30分間、140℃において3
0分間、150℃において30分間、160℃において
30分間、170℃において14.5時間攪拌した。次
いで重合反応混合物をアルゴン雰囲気下に無攪拌下に1
85℃に5時間加熱し、193−200℃に28時間加
熱した。このPPA(P2 5 含量83.0%)中の最
終ポリマー濃度は7.6重量%であった。このコポリマ
ー含有生成物から少量の沈澱を形成させることによって
タイプIX、グループ1の所望ランダムコポリマーが得ら
れた。これは次式を有するものであると思われる。
【化184】 上式において、a1 1 =0.9;a2 1 =0.10
であった。平均ブロック長y11およびy21はそれぞれ1
0および1.11であると思われる。単離されたコポリ
マーの固有粘度(MSA中、30℃)は26.36dL
/gであったが、これは、n=約110に相当する値で
ある。
【0211】例52 115%PPA135.51gと85.7%H3 PO4
59.10gとの混合物(溶液)を減圧下に100℃に
おいて2時間攪拌した。このPPA溶液を減圧下に室温
に放冷した後に、このPPA溶液(混合物)をアルゴン
雰囲気下にモノマー(1a)30.20054gに添加
した。均質な混合物が得られた後に、脱気モノマー(1
a)28.29941gを添加した〔モノマー(1a)
の全量58.49995g;全モル量0.23859モ
ル(=m);a1 =1〕。この混合物を減圧下に次の条
件下に攪拌し、すなわち50℃において18.5時間、
70℃において10分間、80℃において25分間、9
0℃において5.5時間攪拌した。脱気されたモノマー
(2a)35.6892g(0.21482モル;b1
=0.9)および脱気された4,4′−ビフェニルジカ
ルボン酸(2aa)5.79905g(0.02394
モル;b2 =0.10)を不活性雰囲気のもとで添加し
た。これらのモノマーを前記混合物と混和した後に、こ
の反応混合物を40℃に冷却し、脱気P2 5 136.
11gを添加して有効P2 5 含量(重合反応開始前の
2 5 含量)を87.01%に増大させた。この重合
反応混合物を100℃において63時間攪拌した後に、
次の条件下でさらに攪拌し、すなわち160℃において
2.5時間、170℃において5.5時間、そして20
0℃において64時間攪拌した。その結果得られたコポ
リマーの濃度(PPA中の濃度)は15.9%であっ
た。このPPAのP2 5 含量は約82.5%であっ
た。この反応生成物は攪拌時、乳光特性を有し、そして
延伸によって配向繊維が得られた。このコポリマーの固
有粘度は7.9dL/gであった。このコポリマーは、
次式を有するものであると思われる。
【化185】 上式において、a1 1 =0.9;a1 2 =0.1;
11=10;y12=1.1;n=約40である。
【0212】例53 濃オルト燐酸(H3 PO4 85.7%)20.10gと
115%PPA46.74gとの混合物を三口フラスコ
(容量100ml)中で減圧下に100℃において2時
間攪拌した。このPPA溶液(P2 5 含量77.3
%)を減圧下に50℃に放冷した後に、このPPA溶液
の一部(62.45g)を、モノマー(1a)(例7記
載の方法で製造し、かつ脱気したもの)20.2783
g(0.082703モル=m;a1 =1)を含有する
レジンケトル(容量200ml)に、アルゴン流の存在
下に添加した。この混合物を其後に減圧下(略号“減
圧”)またはアルゴン流の存在下(略号“アルゴン”)
に下記温度において下記時間攪拌し、すなわち50℃に
おいて4時間(減圧)、50℃において15時間(アル
ゴン)、60℃において3時間(減圧)、80℃におい
て1時間(減圧)、90℃において3時間(減圧)、6
0℃において15時間(アルゴン)、80℃において7
時間(減圧)攪拌した。トランス−1,2−シクロヘキ
サンジカルボン酸(2gg)0.6781g(0.00
4132モル;b2 =0.05)(Aldrich C
hemicalCo.から購入し、そして使用前にメタ
ノールから再結晶したもの)を前記ケトルに添加し、次
いでテレフタル酸(2a)13.05455g(0.0
78579モル;b1 =0.95)を添加した。この混
合物を50℃に冷却した後に、該混合物に粉末状P2
5 (45.00g)を添加し、重合反応実施前の有効P
2 5 含量を86.8%に増大させた。この混合物を其
後にアルゴン流の存在下に100℃において17時間攪
拌した。次いで、黄色の該混合物をアルゴン中で攪拌下
に次の如く加熱し、すなわち120℃に1時間、130
−140℃に1時間、150℃に2時間、160℃に
0.5時間、170℃において4時間加熱し(この時期
に、攪拌時乳光特性が認められるようになった)、次い
で180℃に15.5時間、200℃に75時間加熱し
た。かくして得られたランダムコポリマーのPPA中濃
度(最終濃度)は16.4%であった(PPAのP2
5 含量は約82.2%であった)。得られたポリマーは
次の特徴を有し、すなわちこれは次式
【化186】 を有し、固有粘度(メタンスルホン酸中;30℃)は1
0.0dL/gであったが、これは、平均n値約50に
相当する値である。ユニット
【化187】 のモル分率(a1 1 )は0.95であり、ユニット
【化188】 のモル分率(a1 2 )は0.05であった。なお平均
ブロック長y11およびy12はそれぞれ20および1であ
ると推定された。
【0213】例54 例49記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)9
5モル%、モノマー(1b)5モル%およびモノマー
(2a)100モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1a)50モル%と
モノマー(1c)50モル%との混合物を、既述の場合
と実質的に同じP2 5 含量を有する相当量(重量%)
のPPA中で実質的に脱塩化水素した。化学量論量のモ
ノマー(2a)と適量のP2 5 (これによって、最終
的なP 2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇
させた)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の
方法と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反
応生成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方
性液晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、か
つ、これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に
加工できるものであった。得られた前記コポリマーは次
【化189】 を有するものであった。
【0214】例55 例49記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)9
5モル%、モノマー(1b)5モル%およびモノマー
(2a)100モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1b)50モル%と
モノマー(1c)50モル%との混合物を、既述の場合
と実質的に同じP2 5 含量を有する相当量(重量%)
のPPA中で実質的に脱塩化水素した。化学量論量のモ
ノマー(2a)と適量のP2 5 (これによって、最終
的なP2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇
させた)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の
方法と実質的に同様な方法に従って加熱し共重合反応生
成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方性液
晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、かつ、
これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に加工
できるものであった。得られた前記コポリマーは次式
【化190】 を有するものであった。
【0215】例56 例53記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)1
00モル%、モノマー(2a)95モル%およびモノマ
ー(2gg)5モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1a)100モル%
を、既述の場合と実質的に同じP2 5含量を有する相
当量(重量%)のPPA中で実質的に脱塩化水素した。
モノマー(2a)50モル%およびモノマー(2j)5
0モル%と適量のP25 (これによって、最終的なP
2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇させ
た)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の方法
と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反応生
成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方性液
晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、かつ、
これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に加工
できるものであった。得られた前記コポリマーは次式
【化191】 を有するものであった。
【0216】例57 例53記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)1
00モル%、モノマー(2a)95モル%およびモノマ
ー(2gg)5モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1a)100モル%
を、既述の場合と実質的に同じP2 5含量を有する相
当量(重量%)のPPA中で実質的に脱塩化水素した。
モノマー(2a)50モル%ならびにモノマー(2k)
50モル%と適量のP2 5 (これによって、最終的な
2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇させ
た)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の方法
と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反応生
成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方性液
晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、かつ、
これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に加工
できるものであった。得られた前記コポリマーは次式
【化192】 を有するものであった。
【0217】例58 例53記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)1
00モル%、モノマー(2a)95モル%およびモノマ
ー(2gg)5モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1a)100モル%
を、既述の場合と実質的に同じP2 5含量を有する相
当量(重量%)のPPA中で実質的に脱塩化水素した。
モノマー(2a)50モル%およびモノマー(2l)5
0モル%と、適量のP2 5 (これによって、最終的な
2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇させ
た)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の方法
と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反応生
成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方性液
晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、かつ、
これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に加工
できるものであった。得られた前記コポリマーは次式
【化193】 を有するものであった。
【0218】例59 例53記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)1
00モル%、モノマー(2a)95モル%およびモノマ
ー(2gg)5モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1b)100モル%
を、既述の場合と実質的に同じP2 5含量を有する相
当量(重量%)のPPA中で実質的に脱塩化水素した。
モノマー(2a)50モル%およびモノマー(2j)5
0モル%と、適量のP2 5 (これによって、最終的な
2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇させ
た)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の方法
と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反応生
成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方性液
晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、かつ、
これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に加工
できるものであった。得られた前記コポリマーは次式
【化194】 を有するものであった。
【0219】例60 例53記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)1
00モル%、モノマー(2a)95モル%およびモノマ
ー(2gg)5モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1b)100モル%
を、既述の場合と実質的に同じP2 5含量を有する相
当量(重量%)のPPA中で実質的に脱塩化水素した。
モノマー(2a)50モル%およびモノマー(2k)5
0モル%と、適量のP2 5 (これによって、最終的な
2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇させ
た)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の方法
と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反応生
成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方性液
晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、かつ、
これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に加工
できるものであった。得られた前記コポリマーは次式
【化195】 を有するものであった。
【0220】例61 例53記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)1
00モル%、モノマー(2a)95モル%およびモノマ
ー(2gg)5モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1b)100モル%
を、既述の場合と実質的に同じP2 5含量を有する相
当量(重量%)のPPA中で実質的に脱塩化水素した。
モノマー(2a)50モル%およびモノマー(2l)5
0モル%と、適量のP2 5 (これによって、最終的な
2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇させ
た)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の方法
と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反応生
成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方性液
晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、かつ、
これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に加工
できるものであった。得られた前記コポリマーは次式
【化196】 を有するものであった。
【0221】例62 例53記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)1
00モル%、モノマー(2a)95モル%およびモノマ
ー(2gg)5モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1a)100モル%
を、既述の場合と実質的に同じP2 5含量を有する相
当量(重量%)のPPA中で実質的に脱塩化水素した。
モノマー(2a)75モル%およびモノマー(2i)2
5モル%と、適量のP 2 5 (これによって、最終的な
2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇させ
た)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の方法
と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反応生
成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方性液
晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、かつ、
これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に加工
できるものであった。得られた前記コポリマーは次式
【化197】 を有するものであった。
【0222】例63 例53記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)1
00モル%、モノマー(2a)95モル%およびモノマ
ー(2gg)5モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1b)100モル%
を、既述の場合と実質的に同じP2 5含量を有する相
当量(重量%)のPPA中で実質的に脱塩化水素した。
モノマー(2a)75モル%およびモノマー(2i)2
5モル%と、適量のP2 5 (これによって、最終的な
2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇させ
た)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の方法
と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反応生
成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方性液
晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、かつ、
これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に加工
できるものであった。得られた前記コポリマーは次式
【化198】 を有するものであった。
【0223】例64 例53記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)1
00モル%、モノマー(2a)95モル%およびモノマ
ー(2gg)5モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1c)100モル%
を、既述の場合と実質的に同じP2 5含量を有する相
当量(重量%)のPPA中で実質的に脱塩化水素した。
モノマー(2a)75モル%およびモノマー(2i)2
5モル%と、適量のP2 5 (これによって、最終的な
2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇させ
た)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の方法
と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反応生
成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方性液
晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、かつ、
これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に加工
できるものであった。得られた前記コポリマーは次式
【化199】 を有するものであった。
【0224】例65 例53記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)1
00モル%、モノマー(2a)95モル%およびモノマ
ー(2gg)5モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1a)100モル%
を、既述の場合と実質的に同じP2 5含量を有する相
当量(重量%)のPPA中で実質的に脱塩化水素した。
モノマー(2a)75モル%およびモノマー(2e)2
5モル%と、適量のP2 5 (これによって、最終的な
2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇させ
た)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の方法
と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反応生
成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方性液
晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、かつ、
これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に加工
できるものであった。得られた前記コポリマーは次式
【化200】 を有するものであった。
【0225】例66 例53記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)1
00モル%、モノマー(2a)95モル%およびモノマ
ー(2gg)5モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1b)100モル%
を、既述の場合と実質的に同じP2 5含量を有する相
当量(重量%)のPPA中で実質的に脱塩化水素した。
モノマー(2a)75モル%およびモノマー(2e)2
5モル%と、適量のP 2 5 (これによって、最終的な
2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇させ
た)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の方法
と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反応生
成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方性液
晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、かつ、
これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に加工
できるものであった。得られた前記コポリマーは次式
【化201】 を有するものであった。
【0226】例67 例49記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)9
5モル%、モノマー(1b)5モル%およびモノマー
(2a)100モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1a)60モル%と
モノマー(1i)40モル%との混合物を、既述の場合
と実質的に同じP2 5 含量を有する相当量(重量%)
のPPA中で実質的に脱塩化水素した。化学量論量のモ
ノマー(2a)と適量のP2 5 (これによって、最終
的なP2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇
させた)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の
方法と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反
応生成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方
性液晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、か
つ、これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に
加工できるものであった。得られた前記コポリマーは次
【化202】 を有するものであった。
【0227】例68 例49記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)9
5モル%、モノマー(1b)5モル%およびモノマー
(2a)100モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1a)80モル%と
モノマー(1l)20モル%との混合物を、既述の場合
と実質的に同じP2 5 含量を有する相当量(重量%)
のPPA中で実質的に脱塩化水素した。化学量論量のモ
ノマー(2a)と適量のP2 5 (これによって、最終
的なP2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇
させた)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の
方法と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反
応生成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方
性液晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、か
つ、これは単純伸長操作によって配列した繊維(ord
ered fibers)に加工できるものであった。
得られた前記コポリマーは次式
【化203】 を有するものであった。
【0228】例69 例49記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)9
5モル%、モノマー(1b)5モル%およびモノマー
(2a)100モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1c)85モル%と
モノマー(1l)15モル%との混合物を、既述の場合
と実質的に同じP2 5 含量を有する相当量(重量%)
のPPA中で実質的に脱塩化水素した。化学量論量のモ
ノマー(2a)と適量のP2 5 (これによって、最終
的なP2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇
させた)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の
方法と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反
応生成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方
性液晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、か
つ、これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に
加工できるものであった。得られた前記コポリマーは次
【化204】 を有するものであった。
【0229】例70 例52記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)1
00モル%、モノマー(2a)90モル%およびモノマ
ー(2gg)10モル%を既述の方法に従って使用する
代りに次の操作を行った。モノマー(1b)100モル
%を、既述の場合と実質的に同じP2 5 含量を有する
相当量(重量%)のPPA中で実質的に脱塩化水素し
た。モノマー(2a)95モル%およびモノマー(2a
a)5モル%と、適量のP2 5 (これによって、最終
的なP2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇
させた)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の
方法と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反
応生成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方
性液晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、か
つ、これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に
加工できるものであった。得られた前記コポリマーは次
【化205】 を有するものであった。
【0230】例71 例53記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)1
00モル%、モノマー(2a)95モル%およびモノマ
ー(2gg)5モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1b)100モル%
を、既述の場合と実質的に同じP2 5含量を有する相
当量(重量%)のPPA中で実質的に脱塩化水素した。
モノマー(2a)95モル%およびモノマー(2gg)
5モル%と、適量のP2 5 (これによって、最終的な
2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇させ
た)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の方法
と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反応生
成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方性液
晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、かつ、
これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に加工
できるものであった。得られた前記コポリマーは次式
【化206】 を有するものであった。
【0231】例72 例53記載の操作を実質的に同様に繰返したが、今回は
次の点が異なっていた。すなわち、モノマー(1a)1
00モル%、モノマー(2a)95モル%およびモノマ
ー(2gg)5モル%を既述の方法に従って使用する代
りに次の操作を行った。モノマー(1a)100モル%
を、既述の場合と実質的に同じP2 5含量を有する相
当量(重量%)のPPA中で実質的に脱塩化水素した。
モノマー(2a)95モル%およびモノマー(2ff)
5モル%と、適量のP2 5 (これによって、最終的な
2 5 含量を約82%より実質的に高い値に上昇させ
た)とを添加した後に、当該混合物を例12記載の方法
と実質的に同様な方法に従って加熱して、共重合反応生
成物を生成させた。かくして作られた生成物は異方性液
晶質のものであり(攪拌時乳光特性を有する)、かつ、
これは紡糸または伸長操作によって製品(繊維)に加工
できるものであった。得られた前記コポリマーは次式
【化207】 を有するものであった。
【0232】例73 2つの重合反応工程(工程Aおよび工程B)をそれぞれ
別のレジンケトルで同時に実施し、それらの生成物を其
後の工程(工程C)で一緒にして反応させることによっ
て、次式の構造(推定構造)を有するブロックコポリマ
ー生成物を製造した。
【化208】 上式中のa1 1 は0.793、a1 2 は0.20
7、y11は約30より大きい値であった。工程A
【化209】 の製造 115%PPA92.06gと濃オルト燐酸(H3 PO
4 85.7%)39.45gとの混合物を減圧下に10
0℃において2時間撹拌した。この熱いPPA(P2
5 77.3%)の一部(128.63g)を、モノマー
(1a)41.42682g(0.16896モル)が
入っているレジンケトルに、アルゴン流の存在下に添加
した。この混合物をアルゴン流の存在下に50℃におい
て撹拌し、次いで減圧下に60℃において23.5時
間、70℃において6時間、80℃において8.5時間
撹拌して脱塩化水素反応を行った。次いでテレフタル酸
(2a)28.0688g(0.16895モル)を4
部に分けて順次添加した。この混合物を約40℃に冷却
した後に、P2 5 92.22gを添加した。この混合
物をアルゴン流の存在下に下記の温度において下記の時
間撹拌し、すなわち、100℃において42.5時間撹
拌し、120℃から160℃までは0.5時間毎に10
℃づつ昇温させながら撹拌し、170℃において2.5
時間撹拌した。この時期にこの混合物が撹拌時乳光特性
をもつようになった。このドープ(混合物)のサンプル
は平面偏光のもとで複屈折性を示した。この生成物をさ
らに3時間170℃に保った後に、工程Bで得られたポ
リマーを添加した(工程C)。工程Cを実施する直前に
反応混合物から単離されたポリマー
【化210】 の固有粘度は2.3dL/gであったが、これは、n=
30〔反覆ユニットの数(平均値)〕およびp=0.9
83〔反応の程度(extent)すなわち重合度〕に
相当する値である。
【0233】工程B
【化211】 の製造 115%PPA30.72gと濃オルト燐酸(H3 PO
4 85.7%)13.13gとの混合物を減圧下に10
0℃において2時間撹拌した。このPPA(41.66
g;P2 5 77.3%)を冷却せずにアルゴン流の存
在下に、モノマー(1a)13.80877g(0.0
5632モル)が入っているレジンケトルに添加した。
この混合物をアルゴン流の存在下に50℃において15
時間撹拌し、次いで減圧下に60℃において23.5時
間、70℃において6時間、80℃において35.5時
間撹拌した。Aldrich Chemical Co
から購入した純度99%のイソフタル酸(2ss)を9
0%水性エタノールから2回再結晶し、110℃におい
て24時間乾燥し、そしてこのイソフタル酸(2ss)
9.3569g(0.05632モル)を2つの部分に
分けて前記混合物に順次添加したが、この場合、各回の
添加の後に該固体(すなわちイソフタル酸)を前記混合
物中に混和する操作を行った。この混合物を約40℃に
冷却し、次いでP2 5 31.59gを添加した。其後
に該混合物を、工程Aの反応液(反応混合物)の場合と
同じ加熱計画表に従って、工程Aの反応液と同時に加熱
した。
【0234】工程C ブロック共重合 工程Bで得られた粘稠な、光学的等方性を有する赤色生
成物72gを170℃に5.5時間加熱した後に、これ
を、工程Aからのケトルにアルゴン雰囲気のもとで添加
したが、この添加操作は工程Aに記載の所定の時期に行
った。両方のケトルをアルゴン流の中で次の如く加熱
し、すなわち170℃に12.8時間、190℃に2時
間、200℃に26時間加熱した。かくして得られた混
合物は撹拌時乳光特性を有するものであったが、この混
合物に重合反応操作を続けた。この操作の間は何回もサ
ンプルを分取して固有粘度を測定し、この固有粘度値を
指標として前記重合操作を続けた。H2 O中で沈澱させ
ることによって得られたコポリマー生成物の最終サンプ
ルの固有粘度(MSA中;30℃)は17.5dL/g
であった。工程Bからの生成物の一部は、工程Aからの
生成物に添加せずに、其後の加熱操作を前記の混合物
(すなわち工程Aの生成物と工程Bの生成物との混合
物)の場合と同じ加熱計画表に従って加熱したが、この
加熱後の前記生成物(工程Bの生成物)の固有粘度(M
SA中;30℃)は1.8dL/gであった。工程Aの
生成物中のポリマー
【化212】 の量は16.2重量%であり、工程Bの生成物中のポリ
マー
【化213】 の量は16.3重量%であった。したがって、次式
【化214】 のブロックコポリマーの量は16.2重量%と算出され
た。最終生成物中のブロックコポリマーの個々のセグメ
ント
【化215】 の量はそれぞれ12.9重量%および3.4重量%であ
った(添加された成分ポリマーの重量、および得られた
生成物の全重量を基準として算出)。メソゲン性ユニッ
【化216】 および可撓性(伸縮性)ユニット
【化217】 のモル割合はそれぞれ79.3モル%および20.7モ
ル%であった(添加された成分ポリマーの重量を基準と
して算出)。
【0235】例74 2つの重合反応工程(工程Aおよび工程B)をそれぞれ
別々のレジンケトルで同時に実施し、それらの生成物を
其後の工程(工程C)で一緒にして反応させることによ
って、次式の構造(推定構造)を有するブロックコポリ
マー生成物を製造した。
【化218】 上式中のa1 1 は0.587、a1 2 は0.41
3、y11は約40より大きい値であった。工程A
【化219】 の製造 115%PPA36.73gと濃オルト燐酸(H3 PO
4 85.0%)24.43gとの混合物を減圧下に10
0℃において4.5時間撹拌した。この熱いPPA(P
2 5 79.4%)の一部(58.69g)を、モノマ
ー(1a)20.71434g(0.08448モル)
が入っているレジンケトルに、アルゴン流の存在下に添
加した。この混合物を減圧下に50℃において1時間撹
拌し、次いで70℃において1.3時間、80℃におい
て23時間撹拌した。このモノマーを溶かすために、P
2 5 6.02gを添加し、ケトルを80℃に、さらに
26時間加熱した。次いでテレフタル酸(2a)14.
0351g(0.08448モル)を3部に分けて順次
添加した。各回の添加の後に撹拌することによって、こ
の酸モノマーを充分に混和した。このケトルを約50℃
に冷却し、脱気P2 5 4624gを追加した。この混
合物をアルゴン流の存在下に下記の温度において下記の
時間撹拌し、すなわち、100℃において18時間撹拌
し、150℃において2時間撹拌し、170℃において
5時間撹拌した(170℃において1時間撹拌した後に
は、この混合物は撹拌時乳光特性をもつようになっ
た)。この時期に、工程Bで得られたポリマーを添加し
た(工程C参照)。
【0236】工程B
【化220】 の製造 115%PPA63.88gと濃オルト燐酸(H3 PO
4 85.0%)42.51gとの混合物を減圧下に10
0℃において4.5時間撹拌した。このPPA(P2
5 74.9%)の一部(104.41g)を冷却せずに
アルゴン流の存在下に、モノマー(1a)20.268
65g(0.08266モル)が入っているレジンケト
ルに添加した。この混合物を減圧下に50℃において
0.8時間撹拌し、60℃において7.5時間、80℃
において9.5時間撹拌した。次いでセバシン酸〔すな
わちモノマー(2zz);そのジナトリウム塩を結晶化
によって精製し、次いで遊離酸の形のものをH2 O中で
反覆再結晶させ、其後に真空中で80℃において24時
間乾燥することによって精製したもの〕16.7190
g(0.08266モル)を3部に分けて前記のレジン
ケトルに順次添加し、しかして各回の添加の後には混和
操作を行った。この混和物を約50℃に冷却し、次いで
2 5 70.91gを徐々に添加した。重合反応は速
やかに進行し、そしてゲル状固体を無撹拌下に100℃
において16.5時間撹拌し、130℃において7.8
時間撹拌した。この時期にポリマー生成物を不活性雰囲
気中で取出したが、その一部はケトル中に残した。ケト
ル中に残したポリマーは再び集め、ブロックポリマーの
場合の加熱計画表と同じ計画表に従って加熱操作を行っ
た。
【0237】工程C ブロック共重合 工程Bで得られたポリマーの一部(153.13g)
を、工程Aから移送したケトルにアルゴンの雰囲気下に
添加した。この混合物を其後にアルゴン流の中で170
℃において16時間撹拌し、200℃において28時間
撹拌した。この混合物は撹拌時乳光特性を有するもので
あったが、さらに重合反応を続けた。重合度の上昇は、
バルク粘度の上昇によって確認された。工程Aの生成物
中のポリマー
【化221】 の量は16.1重量%であり、工程Bの生成物中のポリ
マー
【化222】 の量は12.1重量%であった。したがって、当該ブロ
ックコポリマーの量は12.1重量%と算出された。溶
液(最終生成物)中のブロックコポリマーの個々のセグ
メント
【化223】 の量はそれぞれ6.8重量%および5.6重量%であっ
た(添加された成分ポリマーの重量、および得られた生
成物の全重量を基準として算出)。メソゲン性ユニット
【化224】 およびユニット
【化225】 のモル割合はそれぞれ58.7モル%および41.3モ
ル%であった(添加された成分ポリマーの重量を基準と
して算出)。これによって得られた単離ポリマーはメタ
ンスルホン酸中に完全に溶解するものではなく、そのた
めに、固有粘度の測定が不可能であった。
【0238】例75 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例8および例13の各々に記載の反応)の開始後に固
有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるいは
所定の温度および反応率(rate)に達した後に、こ
の例8および例13に記載の〔重合反応が部分的に(p
artially)完了した〕各重合反応生成物(すな
わちホモ−オリゴマー)を、共通の撹拌器付反応器に
3:1の量的比率で移した。その結果得られた混合物に
重合反応操作を続け、実質的に重合したブロック重合反
応生成物を生成させた。このようにして得られた生成物
は異方性を有する液晶質のものであって(撹拌時乳光特
性を有する)、そしてこの生成物は、紡糸または延伸操
作もしくはそれに類似の操作を行うことによって製品
(繊維)に加工できるものであった。得られたブロック
ポリマーは次式
【化226】 を有するものであった。
【0239】例76 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例8および例13の各々に記載の反応)の開始後に固
有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるいは
所定の温度および反応率に達した後に、この例8および
例13に記載の(重合反応が部分的に完了した)各重合
反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通の攪
拌器付反応器に1:1の量的比率で移した。その結果得
られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合した
ブロック重合反応生成物を生成させた。このようにして
得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであって
(攪拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物は、紡
糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行うこと
によって製品(繊維)に加工できるものであった。得ら
れたブロックポリマーは次式
【化227】 を有するものであった。
【0240】例77 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例8および例13の各々に記載の反応)の開始後に固
有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるいは
所定の温度および反応率に達した後に、この例8および
例13に記載の(重合反応が部分的に完了した)各重合
反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通の攪
拌器付反応器に1:3の量的比率で移した。その結果得
られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合した
ブロック重合反応生成物を生成させた。このようにして
得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであって
(攪拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物は、紡
糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行うこと
によって製品(繊維)に加工できるものであった。得ら
れたブロックポリマーは次式
【化228】 を有するものであった。
【0241】例78 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例8および例13の各々に記載の反応)の開始後に固
有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるいは
所定の温度および反応率に達した後に、この例8および
例13に記載の(重合反応が部分的に完了した)各重合
反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通の攪
拌器付反応器に1:4の量的比率で移した。その結果得
られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合した
ブロック重合反応生成物を生成させた。このようにして
得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであって
(攪拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物は、紡
糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行うこと
によって製品(繊維)に加工できるものであった。得ら
れたブロックポリマーは次式
【化229】 を有するものであった。
【0242】例79 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例8および例28の各々に記載の反応)の開始後に固
有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるいは
所定の温度および反応率に達した後に、この例8および
例28に記載の(重合反応が部分的に完了した)各重合
反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通の攪
拌器付反応器に2:1の量的比率で移した。その結果得
られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合した
ブロック重合反応生成物を生成させた。このようにして
得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであって
(攪拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物は、紡
糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行うこと
によって製品(繊維)に加工できるものであった。得ら
れたブロックポリマーは次式
【化230】 を有するものであった。
【0243】例80 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例13および例28の各々に記載の反応)の開始後に
固有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるい
は所定の温度および反応率に達した後に、この例13お
よび例28に記載の(重合反応が部分的に完了した)各
重合反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通
の撹拌器付反応器に1:1の量的比率で移した。その結
果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合
したブロック重合反応生成物を生成させた。このように
して得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであ
って(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物
は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行
うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化231】 を有するものであった。
【0244】例81 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例8および例16の各々に記載の反応)の開始後に固
有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるいは
所定の温度および反応率に達した後に、この例8および
例16に記載の(重合反応が部分的に完了した)各重合
反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通の撹
拌器付反応器に1:1の量的比率で移した。その結果得
られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合した
ブロック重合反応生成物を生成させた。このようにして
得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであって
(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物は、紡
糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行うこと
によって製品(繊維)に加工できるものであった。得ら
れたブロックポリマーは次式
【化232】 を有するものであった。
【0245】例82 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例8および例17の各々に記載の反応)の開始後に固
有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるいは
所定の温度および反応率に達した後に、この例8および
例17に記載の(重合反応が部分的に完了した)各重合
反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通の撹
拌器付反応器に1:1の量的比率で移した。その結果得
られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合した
ブロック重合反応生成物を生成させた。このようにして
得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであって
(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物は、紡
糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行うこと
によって製品(繊維)に加工できるものであった。得ら
れたブロックポリマーは次式
【化233】 を有するものであった。
【0246】例83 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例8および例18の各々に記載の反応)の開始後に固
有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるいは
所定の温度および反応率に達した後に、この例8および
例18に記載の(重合反応が部分的に完了した)各重合
反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通の撹
拌器付反応器に1:1の量的比率で移した。その結果得
られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合した
ブロック重合反応生成物を生成させた。このようにして
得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであって
(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物は、紡
糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行うこと
によって製品(繊維)に加工できるものであった。得ら
れたブロックポリマーは次式
【化234】 を有するものであった。
【0247】例84 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例13および例17の各々に記載の反応)の開始後に
固有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるい
は所定の温度および反応率に達した後に、この例13お
よび例17に記載の(重合反応が部分的に完了した)各
重合反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通
の撹拌器付反応器に1:1の量的比率で移した。その結
果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合
したブロック重合反応生成物を生成させた。このように
して得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであ
って(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物
は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行
うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化235】 を有するものであった。
【0248】例85 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例8および例19の各々に記載の反応)の開始後に固
有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるいは
所定の温度および反応率に達した後に、この例8および
例19に記載の(重合反応が部分的に完了した)各重合
反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通の撹
拌器付反応器に1:1の量的比率で移した。その結果得
られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合した
ブロック重合反応生成物を生成させた。このようにして
得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであって
(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物は、紡
糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行うこと
によって製品(繊維)に加工できるものであった。得ら
れたブロックポリマーは次式
【化236】 を有するものであった。
【0249】例86 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例8および例22の各々に記載の反応)の開始後に固
有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるいは
所定の温度および反応率に達した後に、この例8および
例22に記載の(重合反応が部分的に完了した)各重合
反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通の撹
拌器付反応器に1.5:1の量的比率で移した。その結
果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合
したブロック重合反応生成物を生成させた。このように
して得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであ
って(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物
は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行
うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化237】 を有するものであった。
【0250】例87 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例28および例22の各々に記載の反応)の開始後に
固有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるい
は所定の温度および反応率に達した後に、この例28お
よび例22に記載の(重合反応が部分的に完了した)各
重合反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通
の撹拌器付反応器に1.5:1の量的比率で移した。そ
の結果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に
重合したブロック重合反応生成物を生成させた。このよ
うにして得られた生成物は異方性を有する液晶質のもの
であって(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成
物は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を
行うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化238】 を有するものであった。
【0251】例88 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。ただし今
回は、工程Bでモノマー(1a)およびモノマー(2s
s)を使用する代りに、それらと等モル量のモノマー
(1a)およびモノマー(2ff)をそれぞれ使用し、
これらを既述の場合に相当する濃度において、かつ既述
の場合に相当する反応率に達する迄重合させた。工程A
および工程Bの各々において別々に、(重合反応が部分
的に完了した)各重合反応生成物(すなわち各ホモ−オ
リゴマー)を、工程Aおよび工程Bの各々から、共通の
撹拌器付反応器に1.5:1の量的比率で供給した。そ
の結果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に
重合したブロック重合反応生成物を生成させた。このよ
うにして得られた生成物は異方性を有する液晶質のもの
であって(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成
物は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を
行うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化239】 を有するものであった。
【0252】例89 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。ただし今
回は、工程Bでモノマー(1a)およびモノマー(2s
s)を使用する代りに、それらと等モル量のモノマー
(1a)およびモノマー(2xx)をそれぞれ使用し、
これらを既述の場合に相当する濃度において、かつ既述
の場合に相当する反応率に達する迄重合させた。工程A
および工程Bの各々において別々に、(重合反応が部分
的に完了した)各重合反応生成物(すなわち各ホモ−オ
リゴマー)を、工程Aおよび工程Bの各々から、共通の
撹拌器付反応器に1.5:1の量的比率で供給した。そ
の結果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に
重合したブロック重合反応生成物を生成させた。このよ
うにして得られた生成物は異方性を有する液晶質のもの
であって(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成
物は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を
行うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化240】 を有するものであった。
【0253】例90 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。ただし今
回は、工程Bでモノマー(1a)およびモノマー(2s
s)を使用する代りに、それらと等モル量のモノマー
(1a)およびモノマー(2uu)をそれぞれ使用し、
これらを既述の場合に相当する濃度において、かつ既述
の場合に相当する反応率に達する迄重合させた。工程A
および工程Bの各々において別々に、(重合反応が部分
的に完了した)各重合反応生成物(すなわち各ホモ−オ
リゴマー)を、工程Aおよび工程Bの各々から、共通の
撹拌器付反応器に1.5:1の量的比率で供給した。そ
の結果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に
重合したブロック重合反応生成物を生成させた。このよ
うにして得られた生成物は異方性を有する液晶質のもの
であって(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成
物は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を
行うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化241】 を有するものであった。
【0254】例91 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。ただし今
回は、工程Bでモノマー(1a)およびモノマー(2s
s)を使用する代りに、それらと等モル量のモノマー
(1q)およびモノマー(2a)をそれぞれ使用し、こ
れらを既述の場合に相当する濃度において、かつ既述の
場合に相当する反応率に達する迄重合させた。工程Aお
よび工程Bの各々において別々に、(重合反応が部分的
に完了した)各重合反応生成物(すなわち各ホモ−オリ
ゴマー)を、工程Aおよび工程Bの各々から、共通の撹
拌器付反応器に1.5:1の量的比率で供給した。その
結果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重
合したブロック重合反応生成物を生成させた。このよう
にして得られた生成物は異方性を有する液晶質のもので
あって(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物
は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行
うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化242】 を有するものであった。
【0255】例92 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。ただし今
回は、工程Aでモノマー(1a)の代りに、それと等モ
ル量のモノマー(1b)を使用した。また、工程Bでは
モノマー(1a)およびモノマー(2ss)を使用する
代りに、それらと等モル量のモノマー(1b)およびモ
ノマー(2ss)をそれぞれ使用し、これらを既述の場
合に相当する濃度において、かつ既述の場合に相当する
反応率に達する迄重合させた。工程Aおよび工程Bの各
々において別々に、(重合反応が部分的に完了した)各
重合反応生成物(すなわち各ホモ−オリゴマー)を、工
程Aおよび工程Bの各々から、共通の撹拌器付反応器に
1.5:1の量的比率で供給した。その結果得られた混
合物に重合反応操作を続け、実質的に重合したブロック
重合反応生成物を生成させた。このようにして得られた
生成物は異方性を有する液晶質のものであって(撹拌時
乳光特性を有する)、そしてこの生成物は、紡糸または
延伸操作もしくはそれに類似の操作を行うことによって
製品(繊維)に加工できるものであった。得られたブロ
ックポリマーは次式
【化243】 を有するものであった。
【0256】例93 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。ただし今
回は、工程Aでモノマー(1a)の代りに、それと等モ
ル量のモノマー(1b)を使用した。また、工程Bでは
モノマー(1a)およびモノマー(2ss)を使用する
代りに、それらと等モル量のモノマー(1b)およびモ
ノマー(2xx)をそれぞれ使用し、これらを既述の場
合に相当する濃度において、かつ既述の場合に相当する
反応率に達する迄重合させた。工程Aおよび工程Bの各
々において別々に、(重合反応が部分的に完了した)各
重合反応生成物(すなわち各ホモ−オリゴマー)を、工
程Aおよび工程Bの各々から、共通の撹拌器付反応器に
2:1の量的比率で供給した。その結果得られた混合物
に重合反応操作を続け、実質的に重合したブロック重合
反応生成物を生成させた。このようにして得られた生成
物は異方性を有する液晶質のものであって(撹拌時乳光
特性を有する)、そしてこの生成物は、紡糸または延伸
操作もしくはそれに類似の操作を行うことによって製品
(繊維)に加工できるものであった。得られたブロック
ポリマーは次式
【化244】 を有するものであった。
【0257】例94 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。ただし今
回は、工程Aでモノマー(1a)の代りに、それと等モ
ル量のモノマー(1b)を使用した。また、工程Bでは
モノマー(1a)およびモノマー(2ss)を使用する
代りに、それらと等モル量のモノマー(1b)およびモ
ノマー(2zz)をそれぞれ使用し、これらを既述の場
合に相当する濃度において、かつ既述の場合に相当する
反応率に達する迄重合させた。工程Aおよび工程Bの各
々において別々に、(重合反応が部分的に完了した)各
重合反応生成物(すなわち各ホモ−オリゴマー)を、工
程Aおよび工程Bの各々から、共通の撹拌器付反応器に
2:1の量的比率で移した。その結果得られた混合物に
重合反応操作を続け、実質的に重合したブロック重合反
応生成物を生成させた。このようにして得られた生成物
は異方性を有する液晶質のものであって(撹拌時乳光特
性を有する)、そしてこの生成物は、紡糸または延伸操
作もしくはそれに類似の操作を行うことによって製品
(繊維)に加工できるものであった。得られたブロック
ポリマーは次式
【化245】 を有するものであった。
【0258】例95 例27記載の操作を実質的に同様に繰返した。ただし今
回はモノマー(3a)を既述の如く使用する代りに次の
操作を行った。すなわち、モノマー(3a)80モル%
とモノマー(3c)20モル%との混合物を、既述の場
合に相等する量(重量%)のPPA(既述の場合と実質
的に同様なP2 5 含量を有するもの)の中で実質的に
脱塩化水素した。適量のP2 5 を追加し(すなわち、
これによって最終P2 5 含量を約82%よりも実質的
に上の値に上昇させ)、この追加操作の後に、かくして
得られた混合物に、例27の場合と同様な方法に従って
加熱操作を行うことによって、共重合反応生成物が得ら
れた。このようにして得られた生成物は異方性を有する
液晶質のものであって(撹拌時乳光特性を有する)、そ
してこの生成物は、紡糸または延伸操作を行うことによ
って製品(繊維)に加工できるものであった。得られた
コポリマーは次式
【化246】 を有するものであった。
【0259】例96 例27記載の操作を実質的に同様に繰返した。ただし今
回はモノマー(3a)を既述の如く使用する代りに次の
操作を行った。すなわち、モノマー(3a)80モル%
とモノマー(3d)20モル%との混合物を、既述の場
合に相等する量(重量%)のPPA(既述の場合と実質
的に同様なP2 5 含量を有するもの)の中で実質的に
脱塩化水素した。適量のP2 5 を追加し(すなわち、
これによって最終P2 5 含量を約82%よりも実質的
に上の値に上昇させ)、この追加操作の後に、かくして
得られた混合物に、例27の場合と同様な方法に従って
加熱操作を行うことによって、共重合反応生成物が得ら
れた。このようにして得られた生成物は異方性を有する
液晶質のものであって(撹拌時乳光特性を有する)、そ
してこの生成物は、紡糸または延伸操作を行うことによ
って製品(繊維)に加工できるものであった。得られた
コポリマーは次式
【化247】 を有するものであった。
【0260】例97 例27記載の操作を実質的に同様に繰返した。ただし今
回はモノマー(3a)を既述の如く使用する代りに次の
操作を行った。すなわち、モノマー(3a)80モル%
とモノマー(3e)20モル%との混合物を、既述の場
合に相等する量(重量%)のPPA(既述の場合と実質
的に同様なP2 5 含量を有するもの)の中で実質的に
脱塩化水素した。適量のP2 5 を追加し(すなわち、
これによって最終P2 5 含量を約82%よりも実質的
に上の値に上昇させ)、この追加操作の後に、かくして
得られた混合物に、例27の場合と同様な方法に従って
加熱操作を行うことによって、共重合反応生成物が得ら
れた。このようにして得られた生成物は異方性を有する
液晶質のものであって(撹拌時乳光特性を有する)、そ
してこの生成物は、紡糸または延伸操作を行うことによ
って製品(繊維)に加工できるものであった。得られた
コポリマーは次式
【化248】 を有するものであった。
【0261】例98 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例27および例29の各々に記載の反応)の開始後に
固有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるい
は所定の温度および反応率に達した後に、この例27お
よび例29に記載の(重合反応が部分的に完了した)各
重合反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通
の撹拌器付反応器に2:1の量的比率で移した。その結
果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合
したブロック重合反応生成物を生成させた。このように
して得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであ
って(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物
は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行
うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化249】 を有するものであった。
【0262】例99 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例27および例30の各々に記載の反応)の開始後に
固有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるい
は所定の温度および反応率に達した後に、この例27お
よび例30に記載の(重合反応が部分的に完了した)各
重合反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通
の撹拌器付反応器に2:1の量的比率で移した。その結
果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合
したブロック重合反応生成物を生成させた。このように
して得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであ
って(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物
は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行
うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化250】 を有するものであった。
【0263】例100 3,4−ジアミノ安息香酸(3e)(Aldrich:
97%)を熱湯から再結晶した。この再結晶操作は、前
記モノマー(3e)30g当りカーボンブラック3−4
gおよび亜二チオン酸ナトリウム(ナトリウム・ジチオ
ナイト)0.5gを添加して行った。回収された淡オレ
ンジ色の結晶を減圧下に室温で24時間乾燥した。11
5%PPA183.4gおよび85.7%H3 PO
4 (J.T.Baker Analyzed Reag
ent)78.6gから調製された酸混合物を、三口フ
ラスコ中で減圧下に100℃に2時間加熱し、次いで減
圧下50℃に17時間加熱することにより脱気した。こ
のモノマー(3e)20.24gをレジンケトル(容量
500ml)に入れた。次いで、このケトルを減圧下に
保ち、其後に窒素をみたすことからなる脱気操作を3回
行うことによって、該ケトルを脱気した。このケトルに
前記PPA51.11gを添加し、ケトル内の内容物
を、各成分がよく混和する迄撹拌した。P2 5 (J.
T.Baker AnalyzedReagent:9
9.1%)38.77gを添加した。ケトルの温度を1
00℃に上昇させ、このP2 5 を前記混合物と混合し
た。次いで下記の加熱計画に従って加熱操作を行った
が、このとき色の変化が認められた。すなわちこの加熱
は次の如く行った:100℃に20分間、110℃に2
0分間、120℃に20分間、130℃に20分間(色
は黄褐色から緑色に変化)、140℃に20分間(緑色
が一層濃くなる)。減圧下に短時間保ったが、これによ
ってかなりの量の発泡が認められた。さらに、105℃
に20分間、160℃に20分間加熱した。サンプルを
分取し水中で沈澱させることにより赤色のポリマー物質
が得られたが、その固有粘度(MSA中:30℃)は
4.25dL/gであった。160℃への加熱をさらに
30時間続けた。この時期に分取したサンプルのポリマ
ー成分の固有粘度測定値(MSA中:30℃)は4.5
dL/gであった。この反応液(反応混合物)を175
℃に、さらに35時間加熱した。この反応液から単離さ
れた赤褐色のポリマー物質の固有粘度(メタンスルホン
酸中;30℃)は4.5dL/gであった。この最終反
応生成物は、PPA中にポリマー
【化251】 を16.8%含有するものであった。初期P2 5 含量
は77.3%であり、最終P2 5 含量は82.2%で
あった。
【0264】例101 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例27および例100の各々に記載の反応)の開始後
に固有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、ある
いは所定の温度および反応率に達した後に、この例27
および例100に記載の(重合反応が部分的に完了し
た)各重合反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)
を、共通の撹拌器付反応器に2.5:1の量的比率で移
した。その結果得られた混合物に重合反応操作を続け、
実質的に重合したブロック重合反応生成物を生成させ
た。このようにして得られた生成物は異方性を有する液
晶質のものであって(撹拌時乳光特性を有する)、そし
てこの生成物は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類
似の操作を行うことによって製品(繊維)に加工できる
ものであった。得られたブロックポリマーは次式
【化252】 を有するものであった。
【0265】例102 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例8および例27の各々に記載の反応)の開始後に固
有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるいは
所定の温度および反応率に達した後に、この例8および
例27に記載の(重合反応が部分的に完了した)各重合
反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通の撹
拌器付反応器に1:3の量的比率で移した。その結果得
られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合した
ブロック重合反応生成物を生成させた。このようにして
得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであって
(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物は、紡
糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行うこと
によって製品(繊維)に加工できるものであった。得ら
れたブロックポリマーは次式
【化253】 を有するものであった。
【0266】例103 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例8および例26の各々に記載の反応)の開始後に固
有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるいは
所定の温度および反応率に達した後に、この例8および
例26に記載の(重合反応が部分的に完了した)各重合
反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通の撹
拌器付反応器に2:1の量的比率で移した。その結果得
られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合した
ブロック重合反応生成物を生成させた。このようにして
得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであって
(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物は、紡
糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行うこと
によって製品(繊維)に加工できるものであった。得ら
れたブロックポリマーは次式
【化254】 を有するものであった。
【0267】例104 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例13および例27の各々に記載の反応)の開始後に
固有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるい
は所定の温度および反応率に達した後に、この例13お
よび例27に記載の(重合反応が部分的に完了した)各
重合反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通
の撹拌器付反応器に1:4の量的比率で移した。その結
果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合
したブロック重合反応生成物を生成させた。このように
して得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであ
って(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物
は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行
うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化255】 を有するものであった。
【0268】例105 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例13および例26の各々に記載の反応)の開始後に
固有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるい
は所定の温度および反応率に達した後に、この例13お
よび例26に記載の(重合反応が部分的に完了した)各
重合反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通
の撹拌器付反応器に2:1の量的比率で移した。その結
果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合
したブロック重合反応生成物を生成させた。このように
して得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであ
って(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物
は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行
うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化256】 を有するものであった。
【0269】例106 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例8および例30の各々に記載の反応)の開始後に固
有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるいは
所定の温度および反応率に達した後に、この例8および
例30に記載の(重合反応が部分的に完了した)各重合
反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通の撹
拌器付反応器に1:1の量的比率で移した。その結果得
られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合した
ブロック重合反応生成物を生成させた。このようにして
得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであって
(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物は、紡
糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行うこと
によって製品(繊維)に加工できるものであった。得ら
れたブロックポリマーは次式
【化257】 を有するものであった。
【0270】例107 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例8および例30の各々に記載の反応)の開始後に固
有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるいは
所定の温度および反応率に達した後に、この例8および
例30に記載の(重合反応が部分的に完了した)各重合
反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通の撹
拌器付反応器に3:1の量的比率で移した。その結果得
られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合した
ブロック重合反応生成物を生成させた。このようにして
得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであって
(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物は、紡
糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行うこと
によって製品(繊維)に加工できるものであった。得ら
れたブロックポリマーは次式
【化258】 を有するものであった。
【0271】例108 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例13および例30の各々に記載の反応)の開始後に
固有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるい
は所定の温度および反応率に達した後に、この例13お
よび例30に記載の(重合反応が部分的に完了した)各
重合反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通
の撹拌器付反応器に1:3の量的比率で移した。その結
果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合
したブロック重合反応生成物を生成させた。このように
して得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであ
って(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物
は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行
うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化259】 を有するものであった。
【0272】例109 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例13および例30の各々に記載の反応)の開始後に
固有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるい
は所定の温度および反応率に達した後に、この例13お
よび例30に記載の(重合反応が部分的に完了した)各
重合反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通
の撹拌器付反応器に1.5:1の量的比率で移した。そ
の結果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に
重合したブロック重合反応生成物を生成させた。このよ
うにして得られた生成物は異方性を有する液晶質のもの
であって(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成
物は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を
行うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化260】 を有するものであった。
【0273】例110 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例8および例100の各々に記載の反応)の開始後に
固有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるい
は所定の温度および反応率に達した後に、この例8およ
び例100に記載の(重合反応が部分的に完了した)各
重合反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通
の撹拌器付反応器に1.5:1の量的比率で移した。そ
の結果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に
重合したブロック重合反応生成物を生成させた。このよ
うにして得られた生成物は異方性を有する液晶質のもの
であって(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成
物は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を
行うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化261】 を有するものであった。
【0274】例111 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例13および例100の各々に記載の反応)の開始後
に固有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、ある
いは所定の温度および反応率に達した後に、この例13
および例100に記載の(重合反応が部分的に完了し
た)各重合反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)
を、共通の撹拌器付反応器に1.5:1の量的比率で移
した。その結果得られた混合物に重合反応操作を続け、
実質的に重合したブロック重合反応生成物を生成させ
た。このようにして得られた生成物は異方性を有する液
晶質のものであって(撹拌時乳光特性を有する)、そし
てこの生成物は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類
似の操作を行うことによって製品(繊維)に加工できる
ものであった。得られたブロックポリマーは次式
【化262】 を有するものであった。
【0275】例112 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例28および例100の各々に記載の反応)の開始後
に固有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、ある
いは所定の温度および反応率に達した後に、この例28
および例100に記載の(重合反応が部分的に完了し
た)各重合反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)
を、共通の撹拌器付反応器に2:1の量的比率で移し
た。その結果得られた混合物に重合反応操作を続け、実
質的に重合したブロック重合反応生成物を生成させた。
このようにして得られた生成物は異方性を有する液晶質
のものであって(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこ
の生成物は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の
操作を行うことによって製品(繊維)に加工できるもの
であった。得られたブロックポリマーは次式
【化263】 を有するものであった。
【0276】例113 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例19および例27の各々に記載の反応)の開始後に
固有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるい
は所定の温度および反応率に達した後に、この例19お
よび例27に記載の(重合反応が部分的に完了した)各
重合反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通
の撹拌器付反応器に1:1の量的比率で移した。その結
果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合
したブロック重合反応生成物を生成させた。このように
して得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであ
って(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物
は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行
うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化264】 を有するものであった。
【0277】例114 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例23および例27の各々に記載の反応)の開始後に
固有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるい
は所定の温度および反応率に達した後に、この例23お
よび例27に記載の(重合反応が部分的に完了した)各
重合反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通
の撹拌器付反応器に1:1の量的比率で移した。その結
果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合
したブロック重合反応生成物を生成させた。このように
して得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであ
って(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物
は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行
うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化265】 を有するものであった。
【0278】例115 例73記載の操作を実質的に同様に繰返した。重合反応
(例22および例27の各々に記載の反応)の開始後に
固有粘度値が所定の範囲内の値になったときに、あるい
は所定の温度および反応率に達した後に、この例22お
よび例27に記載の(重合反応が部分的に完了した)各
重合反応生成物(すなわちホモ−オリゴマー)を、共通
の撹拌器付反応器に1:2の量的比率で移した。その結
果得られた混合物に重合反応操作を続け、実質的に重合
したブロック重合反応生成物を生成させた。このように
して得られた生成物は異方性を有する液晶質のものであ
って(撹拌時乳光特性を有する)、そしてこの生成物
は、紡糸または延伸操作もしくはそれに類似の操作を行
うことによって製品(繊維)に加工できるものであっ
た。得られたブロックポリマーは次式
【化266】 を有するものであった。
【0279】例116 PPA(P2 5 =83.8%)42.13gとH3
4 (85.9%)18.06gとの混合物を三口フラ
スコ(容量100ml)中で撹拌し、100℃に加熱し
た。このフラスコを減圧下に1晩中保った。100ml
容量のレジンケトルに3,4−ジアミノ安息香酸・2H
Cl 21.34gを入れた。このレジンケトルに、A
rを用いて脱気およびフラッシング操作を行い、次い
で、上記の如くして調製されたPPA溶媒(P2 5
量77.32%)42.81gを該ケトルに添加した。
このケトルを、油浴上でアスピレーター(水道)の使用
下に(減圧下に)ゆるやかに撹拌しながら55℃に0.
33時間加熱した。次いでケトルを真空下に、さらに4
5.87時間保った。この脱塩化水素操作の最初の5時
間の間に温度が55℃から70℃に上昇した。この脱塩
化水素操作の終期に近い時期に反応混合物が非常に薄い
帯青赤色からほとんど透明な青緑色に変った。粉末の形
の脱気P2 5 26.56gをAr流の存在下に添加し
た。このP2 5 と反応混合物との混合を、真空下に撹
拌下に約70℃において行った。次いで、反応の混合物
をAr流の存在下に100℃において17.33時間撹
拌することによって平衡化した(equilibrat
e)。このP2 5 の添加量は、重合反応の開始前の反
応混合物の有効P2 5 含量を約86%としそして重合
反応の実質的に完了後の有効P2 5 含量を約81.9
7%とするように算出された値であった。この混合物を
其後に下記の加熱予定表に従って加熱し、最終加熱温度
が200℃になるようにした。
【0280】
【表76】 得られた反応生成物は、光学的に等方性であり、ポリマ
ー濃度は13.14%であり、固有粘度(MSA中;3
0℃)は6.57dL/gであるという特徴を有するも
のであった。得られたポリマーは次式
【化267】 の構造を有するものであった。
【0281】例117 例13に記載の反応生成物を定量排出型(consta
nt displacement)紡糸装置に入れ、直
径0.381mm(0.015インチ)のオリフィスか
ら約3.4MPa(500psi)の圧力下に吐出し、
20.96cm(8.25インチ)のエアギャップを介
して紡糸する操作を行った。巻取は、紡糸時延伸比が約
6.12:1になるように所定の巻取速度で行った。凝
固媒質は水であった。得られた7本の単繊維(シングル
フィラメント)の引張特性値〔ASTM−D−337
9;ゲージ長2.54cm(1.0インチ)〕の平均値
は次の通りであり、すなわち引張強度は2.96Ga
(4.3×105 psi)、モジュラスは89.6GP
a(13×106 psi)、破断時の伸びは4.2−6
%であった。繊維(ファイバー)の直径は33−37マ
イクロメーター(0.00129−0.00146イン
チ)であった。熱処理した単繊維〔窒素雰囲気中で張力
下に500℃において60秒間処理(コンディショニン
グ)したもの〕の物性値(平均値)は次の通りであり、
すなわち引張強度は3.45GPa(5.0×105
si)、モジュラスは317GPa(46×106 ps
i)、破断時の伸びは1.8−2.4%であった。この
熱処理繊維(ファイバー)の直径は29.7−33.3
マイクロメーター(0.00117−0.00133イ
ンチ)であった。
【0282】例118 例13の操作を実質的に同様に繰返したが、今回をモノ
マー(1b)21.0018g(0.09857モル)
およびモノマー(2a)16.3768g(0.098
58モル)を使用した。脱塩化水素操作実施中のP2
5 含量は75.16%であった(8時間)。次いで、脱
気P2 5 の追加によって、其後の24時間はP2 5
含量を81.37%に上昇させた。脱塩化水素操作のと
きのモノマー(1b)の濃度は、最初は21.94%で
あった。モノマー(2a)の添加後にP2 5 を追加し
たが、この追加量は、重合反応実施例前のP2 5 含量
を87.5%に上昇させ、そして重合反応の実質的完了
後のP2 5 含量を83.17%とするに充分な量であ
った。次いで反応混合物を185℃に28時間加熱し
た。ポリマー
【化268】 の濃度は13.8重量%であった。単離されたポリマー
【化269】 の固有粘度は24.4dL/gであった。
【0283】例119 例118に記載の反応生成物に、例117に記載の空中
吐出湿式紡糸操作を行ったが、今回は次の点が異なって
いた。吐出(押出)温度は70℃、ジェット(オリフィ
ス)の直径は0.254mm(0.010インチ)、エ
アギャップは20.3cm(8インチ)、要した吐出圧
は1.17MPa(170psi)であった。9本の単
繊維の物性値の平均値は次の通りであり、すなわち引張
強度は3.12GPa(453,000psi)であ
り、しかしてこの値の範囲は約2.82−3.35GP
a(410,000−486,000psi)であっ
た。引張モジュラスの平均値は303GPa(43.9
×106 psi)であった。この繊維を空気中で450
℃において2%延伸(2%ストレッチ)条件下に30秒
間熱処理したときには、引張強度の値は変化しなかった
が、モジュラス(平均値)は410GPa(59.5×
106 psi)に増加した。2.8%延伸条件下で上記
の熱処理と同様な処理を繰返したときには、引張強度の
値は同じであり、モジュラスの値も大体同じで、すなわ
ち394GPa(57.09×106psi)であっ
た。この紡糸繊維(紡糸したままの繊維、すなわち未熱
処理繊維)を空気中で500℃において2.5%延伸条
件下に熱処理した後には、引張強度の平均値は3.58
GPa(519,000psi)に増加し、モジュラス
の平均値は394GPa(67.8×106 psi)に
増加した。
【0284】例120 115%PPA13.35gと85.9%H3 PO
4 8.89gとの混合物を減圧下に100℃に3.3時
間撹拌した。100ml容量のレジンケトルに3−アミ
ノ−4−ヒドロキシ安息香酸(3d)17.76096
g(0.09368モル)を入れた。このケトルにアル
ゴンの存在下にフラッシングを行い、次いで上記のPP
A溶媒(P2 5 含量=75.2%)20.45gを添
加した。この混合物を減圧下に撹拌したが、該混合物は
1晩たつと固化してしまった。撹拌可能混合物にするた
めに115%PPA(8.20g;P2 5 含量=8
3.8%)を添加した(添加後の該混合物のP2 5
量は77.6%であった)。8時間後にP2 5 を粉末
の形で10.17g添加して、該混合物のP2 5含量
を83.49%にした。80℃においてさらに15時間
撹拌した後に脱塩化水素反応は実質的に完了した。次い
で100℃において、式(b* )に従ってf=82.2
%にするに充分な、かつ中間P2 5 含量を87.55
%にするに充分な量のP2 5 (12.65g)を添加
した。撹拌によってP2 5 を混和する前に、ケトルを
減圧下に保っておいた。次いでこの混合物を100℃に
おいて2.4時間撹拌し、次いで温度を140℃に上昇
させた。この温度に1時間保った後に、透明なコハク色
の溶液が得られた。温度を1時間の間に150℃に上昇
させ、次いで185℃に上昇させた。185℃に1時間
保った後に、反応混合物は撹拌時乳光特性(黄褐色の乳
光)を有するものになった。これは、静止時にクロス偏
光下で見たときに複屈折性を示した。次いで反応混合物
をさらに40時間にわたって185℃に加熱した。この
反応生成物の曳糸(延伸)操作によって、ほとんど無色
の高強度繊維が形成された。この生成物中のポリマー
【化270】 の濃度は16.67%であると算出された。この生成物
から単離されたポリマー
【化271】 の固有粘度の測定値(MSA中で30℃において測定)
は13.84dL/gであった。乾燥した該ポリマーを
空気中で10℃/分の加熱速度で加熱してTGA破断温
度を測定したが、その値は640℃であった。 分析値(C7 3 NOとして) 計算値:C71.80;H2.58;N11.96 測定値:C71.09;H2.64;N11.67;残
分0.8
【0285】例121 例13に記載の反応生成物を定量排出型紡糸装置に入
れ、直径0.381mm(0.015インチ)のオリフ
ィスから約3.4MPa(500psi)の圧力下に吐
出し、31.75cm(12.5インチ)のエアギャッ
プを介して紡糸する操作を行った。巻取は、紡糸時延伸
比が6.6:1になるような所定の巻取速度で行った。
この紡糸用ドープの温度は65℃であった。このように
して紡糸された繊維(紡糸したままの繊維)は低品質か
つ不均質なものであった。この紡糸繊維の性質について
述べれば、引張強度は340×103 psi、モジュラ
スは41.3−96.5GPa(6−14×106 ps
i)であり、そしてこの繊維は、測定可能な伸び値をも
っていなかった。窒素中で張力下に500℃において6
0秒間熱処理を行った後も引張強度は実質的に変化せ
ず、一方、モジュラス(平均値)は136GPa(1
9.7×106 psi)に増加した。
【0286】例122 例120の操作を実質的に同様に繰返したが、今回はモ
ノマー(3d)80.95g(0.4269モル)、8
5.9%H3 PO4 34.37g、115%PPA8
0.13gおよびP2 5 118.06gを使用した。
各成分の使用量が上記の量であったので、Moは77.
32%、中間P2 5 含量は88.83%であり、そし
て(重縮合操作のときに水分が1.54g失われたため
に)f値は83.8%であった。本例におけるP2 5
含量に関する実験データーは、図13のグラフ中に階段
状曲線の形で示されている。反応生成物中のポリマー
【化272】 の濃度は16.87%であると算出された。この反応生
成物は撹拌時乳光特性を有し、かつ静止時にも複屈折性
を示した。曳糸し水中で沈澱させる操作を行うことによ
って無色の繊維が得られた。単離されたポリマー
【化273】 の固有粘度は12.0dL/gであった。
【0287】例123 例122に記載の反応生成物を定量排出型紡糸装置に入
れ、直径0.25mm(0.010インチ)のオリフィ
スから約3.4MPa(500psi)の圧力下に吐出
し、20.3cm(8インチ)のエアギャップを介して
曳糸する操作を行った。巻取速度は、紡糸時延伸比が1
45:1になるような速度であった。紡糸用ドープの温
度は90℃であった。このドープからの紡糸操作によっ
て得られた繊維の引張強度(9つの試料の破断時測定値
の平均値)は3.57GPa(518,000psi)
であった。この繊維試料のうちの1つの破断時の値(b
reak value)は5.01GPa(727,0
00psi)であった。引張モジュラスの平均値は13
3GPa(19.3×106 psi)であった。この値
は、マシン・コンプライアンスを考慮に入れない値であ
る。破断時の平均歪は3.3%であった。繊維の直径は
16マイクロメーター(0.630×103インチ)で
あった。
【0288】例124 例122に記載の反応生成物を定量排出型紡糸装置に入
れ、直径0.250mm(0.010インチ)のオリフ
ィスから約3.4MPa(500psi)の圧力下に吐
出し、20.3cm(8.0インチ)のエアギャップを
介して曳糸する操作を行った。巻取速度は、紡糸時延伸
比が125:1になるような速度であった。紡糸用ドー
プの温度は90℃であった。このドープから紡糸操作に
よって得られた繊維の引張強度(10個の試料の破断測
定値の平均値)は2.57GPa(373,000ps
i)であった。この繊維試料のうちの1つの破断時の値
(break value)は3.38GPa(49
1,000psi)であった。引張モジュラスの平均値
は79GPa(11.5×106 psi)であった。こ
の値は、マシン・コンプライアンスを考慮に入れない値
である。破断時の平均歪は4.5%であった。繊維の直
径は19マイクロメーター(0.748×103 イン
チ)であった。
【0289】例125 例122に記載の反応生成物を定量排出型紡糸装置に入
れ、直径0.25mm(0.10インチ)のオリフィス
から約3.4MPa(500psi)の圧力下に吐出
し、20.3cm(8.0インチ)のエアギャップを介
して曳糸する操作を行った。巻取速度は、紡糸時延伸比
が100:1になるような速度であった。紡糸用ドープ
の温度は90℃であった。このドープからの紡糸操作に
よって得られた繊維の引張速度(7つの試料の破断時測
定値の平均値)は2.83GPa(410,000ps
i)であった。この繊維試料のうちの1つの破断時の値
(break value)は3.29GPa(49
1,000psi)であった。引張モジュラスの平均値
は61GPa(8.8×106 psi)であった。この
値は、マシン・コンプライアンスを考慮に入れない値で
ある。破断時の平均歪は4.8%であった。繊維の直径
は21マイクロメーター(0.827×103 インチ)
であった。
【0290】例126 例122に記載の反応生成物を定量排出型紡糸装置に入
れ、直径0.025mm(0.010インチ)のオリフ
ィスから約3.4MPa(500psi)の圧力下に吐
出し、20.3cm(8.0インチ)のエアギャップを
介して曳糸する操作を行った。巻取速度は、紡糸時延伸
比が17.2:1になるような速度であった。紡糸用ド
ープの温度は80℃であった。このドープからの紡糸操
作によって得られた繊維の引張強度(7つの試料の破断
時測定値の平均値)は2.76GPa(400,000
psi)であった。引張モジュラスの平均値は41GP
a(6.0×106 psi)であった。この値は、マシ
ン・コンプライアンスを考慮に入れない値である。破断
時の平均歪は3.3%であった。繊維の直径は45マイ
クロメーター(1.76×103 インチ)であった。
【0291】例127 ポリ−2,5−ピリジンベンゾビスオキサゾール 濃オルト燐酸(85.3%H3 PO4 )13.25gお
よび115%PPA29.75gの混合物を減圧下に1
00℃において2.5時間撹拌した。その結果得られた
溶液を、4,6−ジアミノ−1,3−ベンゼンジオール
・ジハイドロクロライド(1b)10.8621g
(0.050989モル)が入っているレジンケトル
(容量100ml)に、アルゴン流の存在下に20℃に
おいて注ぎ入れた。このモノマー(1b)は、Wolf
e等の方法〔“Macromolecules”,Vo
l.14,p.909(1981)〕に従って製造し、
塩化第一錫を3重量%含む水性塩酸(塩酸水溶液)から
再結晶し、そして使用直前に減圧下に20℃において7
2時間乾燥したものであった。この混合物を減圧下に5
5℃において18時間撹拌し、76℃において24時間
撹拌した。次いで、2,4−ピリジンジカルボン酸(2
i)(8.5720g;0.050984モル)をアル
ゴン流の存在下に添加した。其後に、追加量のP2 5
(31.18g)を添加した。この混合物(溶液)を次
の条件下に撹拌しながら加熱し、すなわち100℃に1
時間、120℃に3時間、130℃に0.5時間、14
0℃に0.5時間、150℃に0.5時間、185℃に
48時間加熱した(最後の段階では、その最初の1時間
の間に、この暗赤色溶液が撹拌時乳光特性を示すように
なった)。その結果得られた反応生成物は金属状の艶を
もつ濃赤色のものであり、そして撹拌時乳光特性を有
し、最終有効P2 5 含量は84%であり、
【化274】 ポリマーの濃度は13.4重量%であるという特徴をも
つものであった。反応生成物から単離されたポリマー
【化275】 の固有粘度(MSA中;30℃)は4.96dL/gで
あったが、この値は、反覆ユニットの平均個数(n)約
50個に相当するものである。
【0292】例128 例27および例120に記載の各反応生成物を水中に入
れて沈澱させ、得られた各ポリマー〔すなわちポリマー
【化276】 の各々〕をWaringブレンダーでチョッピング処理
し、乾燥した。例12に記載の反応生成物に乾式吐出湿
式紡糸操作を行って繊維(ポリマー
【化277】 の繊維)を作り、乾燥した。これらの例12、例27お
よび例120の沈澱ポリマーおよび紡糸繊維、ならびに
例117記載の方法によって作られた紡糸繊維〔ポリマ
【化278】 の繊維〕を、次の方法に従って試験した。すなわち、こ
れらの沈澱ポリマーおよび紡糸繊維を、SRL Lab
oratories(Daiton,Ohio)製の等
温熟成装置の中の10個の試料収容位置のうちの4個の
位置に置き、循環空気中で371℃に200時間加熱し
た。この装置は10個の試料収容位置を有し、各位置に
置かれた試料の重量を20分間隔で測定して記録できる
ようになっている。各ポリマー試料では、もとの重量の
約14%の減少が最初に認められたが(初期重量減)、
このことは、ポリマー試料中に揮発性成分(たとえば水
分)が残存していたことを示すものである。各ポリマー
試料の等温熟成時の重量減(“初期重量減”の後の重量
減)は次の通りであった。
【0293】
【表77】 この実験の結果は図1および図2Bのグラフに示されて
いる。
【0294】例129 例128に記載の試料を熱重量分析装置(Du Pon
t−990型)で、加熱速度を毎分5℃として分析し
た。既述の4種のポリマーについて、Heまたは空気雰
囲気(流量=60ml/分)の中での重量(保持重量)
を温度の関数としてグラフに画いた。このグラフを図3
および図4(He中)、ならびに図5および図6(空気
中)に示す。例128に記載の4種のポリマー全部に等
温熟成を行った結果、特にポリマー
【化279】 において性質の著しい向上が認められた。ポリマー
【化280】 は米国特許第4,225,700号明細書(Wolfe
およびLoo)のものと直接に比較し得るものであっ
た。この性質向上は、本発明の組成物から作られたポリ
マーや繊維が分子量が大きいこと、および/または一層
高度の配向性を有する形態(ordered morp
hology)をもつことに起因して達成されたもので
あると思われる。さらに、本発明の2種のブロックポリ
マーについて空気中で熱重量分析(TGA)を行った
(加熱速度=毎分10℃)。これらのブロックポリマー
は、例73および例74に記載の反応生成物から単離さ
れ、乾燥したものであった。このTGAの結果を図2A
に示す。
【0295】例130 濃オルト燐酸(85.5%H3 PO4 )173.59g
および115%PPA414.71gの混合物を減圧下
に2時間撹拌した。その結果得られた溶液を、4,6−
ジアミノ−1,3−ベンゼンジオール・ジハイドロクロ
ライド(1b)118.70422g(0.55712
679モル)が入っているレジンケトル(容量2リット
ル)に、アルゴン流の存在下に30℃において注ぎ入れ
た。このモノマー(1b)は、WolfeおよびArn
oldの方法〔“Macromolecules”,V
ol.14,p.909(1981)〕に従って製造
し、塩化第一錫を3重量%含む水性塩酸(塩酸水溶液)
から再結晶し、そして使用直前に減圧下に20℃におい
て3.5日間乾燥したものであった。この混合物を減圧
下に60℃において48時間撹拌し、次いで80℃にお
いて6時間撹拌した。次いで、モノマー(2a)92.
55800g(0.5571252モル)をアルゴン流
の存在下に添加した。其後に、脱気P2 5 404.4
5gを添加した。この混合物(溶液)を次の条件下に加
熱し、すなわち100℃に18時間、185℃に29時
間加熱した。185℃において1.5時間保った後に、
この暗褐黒色溶液が撹拌時乳光特性を示すようになっ
た。その結果得られた反応生成物は黄金色の金属状の艶
をもつ濃紫色のものであり、そして撹拌時乳光特性を有
し、最終有効P2 5 含量は83.2%であり、
【化281】 ポリマーの濃度は11.3重量%であるという特徴をも
つものであった。反応生成物から単離されたポリマー
【化282】 の固有粘度(MSA中;30℃)は20.4dL/gで
あったが、この値は、反覆ユニットの平均個数(n)約
100個に相当するものである。
【0296】例131 本例に記載のポリマー
【化283】 の製造のときに使用した反応器は、その全体がハステロ
イC−276製の耐湿性部材から構成されたものであっ
た。稼行容量は115リットル(30ガロン)であっ
た。混合を行うためにその手段として、反応器の蓋にタ
テ型の静止バッフルを取付け、そして4個の直立部材を
有する回転装置を設け、この回転装置を5hp−2hp
−二速モーターで駆動させ、かつ、該装置の頂部および
底部にベアリングおよび封止材(シール材)を設けた。
この反応器にモノマー(1a)13.4888kg(5
5.0129モル)を入れ、次いでPPA溶媒49.1
kgを入れた。このPPA溶媒は、85.8%H3 PO
4 19.64kgと115%PPA29.46kgとか
ら調製されたものであった。次いで反応器を1時間以内
に60℃に加熱し、そして減圧下に20時間保った。次
いで2時間を要してP2 5 7.751kgを添加して
2 5含量を78.5%に増加させた。この添加のた
めに、温度は自然に92℃に上昇した。68℃に冷却し
た後に、さらにP2 5 5.647kgを30分間を要
して添加したが、この添加のために温度が84℃に上昇
した。反応混合物を減圧下に80℃において17時間撹
拌した。この時間にすべてのHClが逸失してしまった
ように思われた。次いでモノマー(2a)9.1396
kg(55.015モル)を4つの部分に分けて順次添
加した。各部分の添加は減圧下に次の如く行い、すなわ
ち最初に該モノマーを12リットル−添加用球形容器
(bulb)に入れ、反応器と球形容器とを減圧下に保
ち、次いで、反応器と球形容器との間の球弁を開いて反
応器に該モノマーを添加した。其後にP2 5 26.2
96kgを2つの部分に分けて順次添加したが、この添
加量は式(b* )を用いて算出された値であって、すな
わちこの量は、中間P2 5 含量を86.26%にする
に充分なかつ最終P2 5 含量を85.57%にするに
充分な量であった。次いで反応混合物をアルゴン雰囲気
下で100−112℃において1晩中低速度で撹拌し
た。次いで高速撹拌を行いながら反応混合物を下記の予
定表に従って加熱し、かつ、固有粘度測定用試料を分取
した。
【0297】
【表78】
【0298】其後に反応混合物を4時間を要して110
℃に冷却したが、この時点における固有粘度は24.6
dL/gであった。この緑色の、乳光特性を有する生成
物を其次に130℃に再加熱し、反応器から取出して紡
糸操作を行った。この取出操作の終期に分取した試料の
固有粘度の測定値は27.26dL/gであった。さら
に、少量の試料を分取して185℃に24時間加熱した
が、これによって固有粘度は34.11dL/gに増加
した。
【0299】例132 PPA(P2 5 =83.8%)34.97gとH3
4 15.00gとの混合物を三口フラスコ(容量10
0ml)中で撹拌し、100℃に加熱した。このフラス
コを減圧下に2.0時間保った。100ml容量のレジ
ンケトルに3,4−ジアミノ安息香酸・2HCl 2
1.32gを入れた。このレジンケトルに、Arを用い
て脱気およびフラッシング操作を行い、次いで、上記の
如くして調製されたPPA溶媒(P2 5 含量77.3
2%)33.84gを該ケトルに添加した。このケトル
を、油浴上でアスピレーター(水道)の使用下に(減圧
下に)ゆるやかに撹拌しながら50℃に1.0時間加熱
した。次いでケトルを真空下に、さらに46.83時間
保った。温度を50℃に18.0時間保ち、60℃にお
いて1.77時間保ち、70℃に23.81時間保ち、
80℃において4.25時間保った。真空解除の時点で
は、反応混合物は撹拌羽根に付着するようになった。こ
の脱塩化水素操作の終期に近い時期になっても、反応混
合物はなお不透明であり、色はハッカ緑色であった。P
2 5 を粉末の形で、2つの部分に分けて順次添加し
た。第1回目のP2 5 添加量は6.93gであった。
このP2 5 はアルゴンの存在下に80℃において撹拌
下に添加した。次いで減圧下にP2 5 の混和操作を行
った。この減圧は18.57時間保った。残りのP2
5 14.00gを減圧下に80℃において撹拌下に添加
し、かつ混和操作を行った(全P2 5 添加量=20.
93g)。このP2 5 の添加量は、重合反応の開始前
の反応混合物の有効P2 5 含量を約85.99%とし
そして重合反応の実質的に完了後の有効P2 5 含量を
約80.94%とするように算出された値であった。反
応混合物を下記の予定表に従って、最終的に200℃に
加熱した。
【0300】
【表79】
【0301】反応生成物から試料を分取したが、これは
伸長可能な繊維質のものであった。これを引張ったとき
に白色に変った。この繊維および非沈澱試料は静止時
に、室温でクロス偏光下に複屈折性を示した。このドー
プは透明な緑色のものであったが、冷却したときに曇り
が生じた。この反応生成物の固有粘度(MSA中;30
℃)は6.58dL/gであり、ポリマー濃度は15.
90%であった。得られたポリマーは、次式
【化284】 の構造を有するものであった。
【0302】例133 濃オルト燐酸(85.9%H3 PO4 )14.71gお
よび115%PPA22.64gの混合物を減圧下に1
00℃において2.5時間撹拌した。その結果得られた
溶液を、2,5−ジアミノ−1,4−ベンゼンジチオー
ル・ジハイドロクロライド(1a)11.04664g
(0.045053モル)が入っているレジンケトル
(容量100ml)に、アルゴン流の存在下に約25℃
において注ぎ入れた。この混合物を減圧下に50℃にお
いて2時間撹拌し、60℃において16時間撹拌し、そ
して80℃において12.5時間撹拌して脱塩化水素反
応を完了させた。次いで、モノマー(2a)7.486
3g(0.045001モル)をアルゴン流の存在下に
添加した。其後に、追加量のP2 5 (48.29g)
を添加した。この混合物(溶液)を100℃に3時間、
そして185℃に33時間加熱した。その結果得られた
反応生成物は真珠状の艶をもつ淡緑色のものであり、そ
して撹拌時乳光特性を有し、最終有効P2 5 含量は8
3.6%であり、
【化285】 ポリマーの濃度は11.6重量%であるという特徴をも
つものであった。反応生成物から単離されたポリマー
【化286】 の固有粘度(MSA中;30℃)は47.8dL/gで
あったが、この値は、反覆ユニットの平均個数(n)約
140個に相当するものである。例117,例119,
例121,例123,例124,例125および例12
6に記載の組成物から紡糸操作および熱処理操作によっ
て得られた繊維の物理的性質を、下記の第29表および
第30表に示す。
【0303】
【表80】
【0304】
【表81】
【0305】
【表82】
【0306】
【表83】
【0307】これらの実施例に示されているように、前
記の本発明の組成物は回分法(バッチ法)に従って作ら
れたものであるが、連続製造技術を用いることも可能で
ある。連続操作の場合に剪断力や温度の如き若干の操作
条件を一層具合よく制御すると、その結果として下記の
如き工程上および生成物の品質上の利益が得られ、すな
わち、(1)混合の度合を一層良くすることによって、
一層均質な生成物が得られ;(2)生産量(スループッ
ト)が一層多くなり;そして(3)経済性も一層良くな
る。連続操作の場合に得られるもう1つの利益は、その
結果得られる反応生成物の実質的にすべての部分が、
“別の種類のポリマーを含む反応生成物”および/また
は“種々の反応段階で生じた反応生成物”と混合できる
ことである。連続操作方式の場合には、その第1工程
(前記の脱塩化水素工程)および第2工程(モノマーお
よびP2 5 の添加工程)は、回分式反応器(好ましく
は、例116に記載された形式の反応器)の中で約10
0℃を越えない温度で実施できる。本発明において、こ
の場合の第3工程は静止型ミキサー(運動しないミキサ
ー)中で実施できる。ペーストや非常に粘稠な物質のた
めの前記の型のミキサーに関する説明は、“Chemi
cal Engineers,Handbook”,
R.H.Perry等,McGraw−Hill Ko
gakusha,Ltd.,Internationa
l Student Edition,pp.19−2
4(1973);“Fluid Mixing Tec
hnology”,James Y.Oldshue,
McGraw−Hill Publishing Co
mpany,pp.431−438(1983);およ
び米国特許第3,800,985号明細書(Grout
等)に記載されている。これらの文献および特許は、参
考文献としてここに引用されたものである。
【0308】工程2で生じた反応生成物は、前記の回分
式反応器から定量輸送ポンプを介して静止型ミキサー
(管状反応器)に供給される。このミキサーは、好まし
くは米国特許第3,800,985号記載の型のミキサ
ーであり、しかしてこの型のミキサーでは第1混合部
(mixing element)は約140−185
℃の温度に加熱される。第2混合部や其次の中間混合部
は約165−200℃の温度に加熱される。最後の混合
部は約80−200℃の温度に加熱されるが、この加熱
温度の正確な値は、個々の伸長鎖含有ポリマーに対して
所望される紡糸温度に応じて適宜決定され得るであろ
う。この連続操作の不所望な操作中断を避けるために、
2またはそれ以上の反応器(前記の工程1または工程2
の実施のために使用される反応器)を並列に配置しそし
てこれらを前記の静止型ミキサー(管状反応器)に接続
して、該ミキサー(管状反応器)に、或時間間隔で(t
ime−wise)供給するようにするのがよい。工程
1および工程2は、空になった回分式反応器を洗浄する
必要なしに実施でき、かつ、これは好ましいことであ
る。管状反応器の容量は、配置された前記回分式反応器
の寸法および個数、各混合部における所望滞留時間およ
び所望流速(流量)の関数であるから、このことを考慮
して管状反応器の容量を決めるのがよい。前記の連続操
作方式は、本発明のブロックコポリマーの製造のために
特に適したものである。ブロックコポリマーは、第1反
応混合物を若干の中間混合部内を通過させた後に第2反
応混合物と混合することによって製造できる。この連続
操作方式および回分式操作方式において特に強調すべき
非常に重要なことは、本発明方法における前記の工程
1、工程2および工程3を、添付図面図14のグラフ上
で線分ABCDEFGHIで囲まれた影線区域内の値に
相当する五酸化燐含量を保持して実施しなければならな
いということである。これは今迄当業界で全く知られて
いなかった条件である。
【0309】
【表84】
【0310】
【表85】
【0311】
【表86】
【0312】
【表87】
【0313】
【表88】
【0314】
【表89】
【0315】
【表90】
【0316】
【表91】
【0317】
【表92】
【0318】
【表93】
【0319】
【表94】
【0320】
【表95】
【0321】本明細書には本発明の若干の態様およびそ
の具体例について詳細に記載されているけれども、当業
者には明らかなように本発明はその趣旨および範囲の中
で前記以外の種々の態様でも実施できるものであり、そ
して本発明の範囲は決して前記の詳細に記載された態様
のみに限定されるものではなく、換言すれば本発明の範
囲は、請求の範囲の記載に基づいて決定されるべきもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】紡糸ポリマー繊維
【化287】 の重量安定性と、空気中での371℃における等温熟成
処理の時間との関係を示したグラフである。
【図2】(A)は、ブロックコポリマーAI−AN″お
よびAI−AG″の重量安定性と、空気中で毎分5℃の
加熱速度で加熱したときの加熱温度との関係を示すグラ
フである。(B)は、沈澱ポリマー
【化288】 の重量安定性と、空気中での371℃における等温熟成
処理の時間との関係を示すグラフである。
【図3】ポリマー
【化289】 の重量安定性と、ヘリウム中で毎分5℃の加熱速度で加
熱したときの加熱温度との関係を示すグラフである。
【図4】ポリマー
【化290】 の重量安定性と、ヘリウム中で毎分5℃の加熱速度で加
熱したときの加熱温度との関係を示すグラフである。
【図5】ポリマー
【化291】 の重量安定性と、空気中で毎分5℃の加熱速度で加熱し
たときの加熱温度との関係を示すグラフである。
【図6】ポリマー
【化292】 の重量安定性と、空気中で毎分5℃の加熱速度で加熱し
たときの加熱温度との関係を示すグラフである。
【図7】所定のポリマー濃度とするためにf=0.82
2とするに要するP2 5 含量(%)と、PPAの使用
可能量との関係を示すグラフ〔後の式(a* )の値をプ
ロットしたグラフ〕である〔このグラフには、モノマー
(1a)の低溶解度区域が示されている〕。
【図8】
【化293】 の重合割合(反応生成物中のポリマーの重量%)を1
4.8重量%にするのに要するP2 5 含量(%)を示
すグラフである〔すなわちこのグラフには、高P25
含量の予備溶媒を使用して操作を開始したときには、当
該ポリマーの分子量の増加度に或限界があることが示さ
れている〕。
【図9】
【化294】 の重合割合を8.6重量%にするのに要するP2 5
量(%)を示すグラフである〔このグラフには、高P2
5 含量の予備溶媒を使用して操作を開始したときに
は、ポリマー濃度の増加度に或限界があることが示され
ている〕。
【図10】
【化295】 の重合割合を14.5重量%にするのに要するP2 5
含量(%)を示すグラフである〔このグラフには、低P
2 5 含量の予備溶媒を用いて操作を開始し、次いで重
合反応開始時にP2 5 含量を増加させたときに、本発
明の効果があらわれることが示されている〕。
【図11】
【化296】 の重合割合を13.0重量%にするのに要するP2 5
含量(%)の値を示すグラフである〔このグラフには、
低P2 5 含量の予備溶媒を用いて操作を開始し次い
で、重合反応開始時にP2 5 含量を増加させたとき
に、本発明の効果があらわれることが示されている〕。
【図12】
【化297】 の重合割合を20.3重量%にするのに要するP2 5
含量(%)を示すグラフである〔このグラフには、低P
2 5 含量の予備溶媒を用いて操作を開始し、次いで重
合反応開始時にP2 5 含量を増加させたときに、本発
明の効果があらわれることが示されている〕。
【図13】
【化298】 の重合割合を16.8重量%にするのに要するP2 5
含量(%)の値を示すグラフである〔このグラフには、
低P2 5 含量の予備溶媒を用いて操作を開始し次い
で、重合反応開始時にP2 5 含量を増加させたとき
に、本発明の効果があらわれることが示されている〕。
【図14】本発明の効果を得るために必要なP2 5
量(%)を示すための、P2 5含量に関するグラフで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D01F 6/78 7199−3B (72)発明者 シベート、ポール デイーン アメリカ合衆国カリフオルニア州94043、 マウンテン ヴユー、ナンバー 96、スペ イスパート ウエイ 1075

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 〔ここにX3 は硫黄、酸素またはNR(ここにRは水素
    または有機基である)であり、Ar3 は 【化2】 のいずれかであり、nは正の整数である〕を有するポリ
    マーであって、該ポリマーがメタンスルホン酸中で30
    ℃において少なくとも8.2dL/gの固有粘度を有するこ
    とを特徴とする前記ポリマー。
  2. 【請求項2】 X3 が酸素である、請求項1のポリマ
    ー。
  3. 【請求項3】 X3 が硫黄である、請求項1のポリマ
    ー。
  4. 【請求項4】 X3 がNR(ここにRは水素または有機
    基である)である、請求項1のポリマー。
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