JPH0633970Y2 - パチンコ機の球止め機溝における開閉レバー保持装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、パチンコ機の球止め機構における開閉レバー
の保持装置に関するものである。

〔従来の技術〕

従来のパチンコ機においては、景品球タンク内の景品球
の減少によって上方へ回動する球重量検知板と、前面に
球受皿が装着され、その球受皿に通じる供給口が穿設さ
れた前板の裏面に回動自在に設けられ、前記球重量検知
板の回動と関係的に回動して供給口を閉鎖し、球受皿内
の球を前板の裏面に装着される自動球送り装置へ流入さ
せないようにする開閉レバーとを備える球止め機構が設
けられている。

一方最近のパチンコ機は、遊技盤上に電子回路によって
駆動制御される電動入賞装置を備え、あらかじめ定めら
れた遊技条件が満たされると電動入賞装置を遊技球の入
り易い特賞遊技状態（フイバー状態）に変換して短時間
のうちに多量の景品球を放出するようにしたものが主流
をなしている。

ところで、上述のような特賞遊技状態はそのほとんどが
時間で規制されている場合が多いため、遊技客はこの限
られた時間内に無駄なく打球を発射して少しでも多くの
入賞球を得ることを望んでいる。しかし、この特賞遊技
状態において、景品球タンクへの景品球の補給が間に合
わなかったりすると球止め機構が働いて打球が発射でき
なくなり遊技客との間にトラブルが発生するという問題
があった。このような問題は球止め装置を取外すことに
よって簡単に解決できるように思われるが、上述のよう
な電動入賞装置を備えない一般のパチンコ機にあって
は、球止め機構を取外してしまうことになると景品球タ
ンク内の景品球が空になった場合に空打ちが可能となっ
て多くの入賞球が機構板の入賞球集合部に詰まってしま
うことがあり、その除去作業が大変でかつ手間が掛かる
等別の問題が発生して決して好ましいことではない。

そこで、上述のような問題を解決するため、球止め機構
の開閉レバーを球重量検知板に連係する後半体と、供給
口を開閉する前半体とに二分割してスライド可能に結合
し、その後半体を球重量検知板と連係する位置又は連係
しない位置とにスライドさせるようにしてパチンコ機の
機種に応じて球止め機構を働かせたり働かせなかったり
するようにしたものが知られている。（実開昭62-16099
1号公報参照）。

〔考案が解決しようとする課題〕

従来の技術で述べたものは、開閉レバーが後半体と前半
体の二つの部材で構成されているため構造が複雑で製作
コストが高くつく上、その操作も面倒であるという問題
があった。

本考案は、上記の事情に鑑み提案されたもので、その目
的とするところは、構造が簡単で操作が容易なパチンコ
機の球止め機構における開閉レバー保持装置を提供しよ
うとするものである。

〔課題を解決するための手段〕

上記目的を達成するために、本考案は、景品球タンク内
の景品球の減少によって上方へ回動する球重量検知板
と、前面に球受皿が装着され、その球受皿に通じる供給
口が穿設された前板の裏面に回動自在に設けられ、前記
球重量検知板の回動と関係的に回動して供給口を閉鎖す
る開閉レバーとを備えるパチンコ機の球止め機構におい
て、前記前板の裏面に支持突起を有するレバー片を回動
操作可能に設ける。そして、該レバー片を回動してその
支持突起を開閉レバーに係合させることにより、該開閉
レバーを球重量検知板の回動に関係なく供給口を開放す
る位置に保持し得るように構成したものである。

〔作用〕

開閉レバーは、レバー片の支持突起との係合によって球
重量検知板の回動に関係なく供給口を開放する位置に保
持される。このため、景品球タンク内の景品球が減少し
て球重量検知板が回動しても開閉レバーは回動せず、供
給口は開放された状態に置かれる。

〔実施例〕

本考案の一実施例について図面を参照して説明する。第
１図は本考案が適用されるパチンコ機の正面図、第２図
はその裏面図である。１はパチンコ機の機枠、２は機枠
１の前面に開閉自在に装着される前面枠、３は前面枠２
の後面に位置する遊技盤であって、その表面に打球杆４
の先端が臨む発射位置５を有する発射レール６及びガイ
ドレール７が装設される。８は遊技盤３の前面を覆うガ
ラス枠、９はガラス枠８の下方に開閉自在に装着される
前板で、その前面に球受皿10が固着されると共に、球受
皿10と連通状の供給口11が穿設され、裏面には供給口11
から流出する打球を発射レール６の発射位置５へ送り込
むための自動球送り装置12と、供給口11を開閉する開閉
レバー13が設けられる。この開閉レバー13は、第４図に
示すように前板９に固着された箱状のカバー枠14内に収
められてその一端が軸15により回動自在に支持される。
そして、第８図に示すようにその長さの略中間位置に側
縁から下方へ突出して供給口11に上方から臨む球止片13
aが形成され、他端にはカバー枠14の開口部14aから外方
へ突出する傾斜片部13bが一体に形成される。この傾斜
片部13bの下端は後述する昇降杆の下端が係合する係合
部13cとしての機能を果す。

前記遊技盤３の裏面には、機構板16が着脱可能に装着さ
れる。機構板16は，遊技盤３の裏面に相対する板状部17
の前面に入賞球集合部18を形成している。板状部17の裏
面上部には景品球タンク19が固着される。景品球タンク
19の下方には、景品球を整列して景品球放出装置20へ導
くためのタンクレール21が形成される。景品球放出装置
20の下方には、景品球放出装置20から放出された景品球
を球受皿10へ導くための景品球排出樋22が形成される。

前記景品球タンク19の下方に位置したタンクレール21の
底部には球重量検知板23が軸24により回動可能に軸支さ
れている。この球重量検知板23は、第３図に示すように
下方に突出する腕25を有し、略中間が軸26で軸支された
リンク27の一端に枢着されている。リンク27の他端には
昇降杆28の上端が連結されており、これの下端は直角に
折曲げられて遊技盤３の前面に突出し、前記開閉レバー
13の係合部13cの下面に下方から係合可能なように位置
するもので、前記球重量検知板23,リンク27,昇降杆28及
び開閉レバー13とによって球止め機構29が構成される。
この球止め機構29は、景品球タンク19内に景品球が貯溜
されているとき、球重量検知板23がその球重量を受けて
第３図実線位置に置かれており、昇降杆28はリンク27を
介して上方へ引上げられている。一方、開閉レバー13
は、係合部13c下面に係合する昇降杆28の下端によって
上方へ回動され第５図実線のように供給口11を開放する
位置に保持されている。そして、景品球タンク19内の景
品球が減少すると、球重量検知板23がリンク27に設けた
重錘30によって第３図鎖線のように上方へ回動し、同時
に昇降杆28がリンク27を介して下降する。また、昇降杆
28の下降によって開閉レバー13が自重で第５図鎖線位置
に回動しその球止片13aにより供給口11を閉鎖して球受
皿10の打球を自動球送り装置12内へ流入させないように
するものである。尚、開閉レバー13の傾斜片部13bは、
前板９を開いて閉じる際に昇降杆28の下端を係合部13c
に確実に摺動案内する機能を果す。

しかして、本考案においては、前記開閉レバー13を収納
したカバー枠14の開口部14a近くにレバー片31を設けて
いる。このレバー片31は、手で回動操作できるようにそ
の下端がカバー枠14の前面にねじ32で止着される。ま
た、第７図に示すようにレバー片31の上部にはカバー枠
14の開口部14aから内部に臨んで開閉レバー13の端部に
対向する突片33が形成され、その突片33に支持突起34が
形成される。この支持突起34は、レバー片31を回動する
ことによって開閉レバー13の下面に係合し、該開閉レバ
ー13を供給口11を開放する位置に保持するものである。

このように構成された本考案は、レバー片13が第５図に
示す垂直状態に置かれている場合は、支持突起34が開閉
レバー13から離れていてその下面に係合していないた
め、景品球タンク19内の景品球の減少に伴ない昇降杆28
が下降すると開閉レバー13も同図鎖線のように自重で下
方に回動して球止片13aにより供給口11を閉鎖する球止
め動作が通常通り行われる。そして、レバー片31を手で
回動して支持突起34を第６図のように開閉レバー13の下
面に係合させると、該開閉レバー13は昇降杆28が下降し
ても下方への回動が阻止されて供給口11を開放する位置
に保持される。

従って、普通のパチンコ機のように球止め機構29を必要
とする場合にはレバー片31を開閉レバー13と係合しない
ように位置させておけばよく、また球止め機構29を必要
としない特殊なパチンコ機の場合には、レバー片31を回
動して支持突起34を開閉レバー13の下面に係合させてお
けばよい。

〔考案の効果〕

以上のように、本考案によれば、レバー片31を開閉レバ
ー13と係合しないように位置させておけば通常通り球止
め機構29を働かせることができ、レバー片31を回動して
支持突起34を開閉レバー13の下面に係合させれば球止め
機構29を働かせないようにすることができるもので、レ
バー片31を回動するだけの簡単な操作でパチンコ機の種
類に応じてその使い分けが容易にできる。また、本考案
によれば、従来装置に較べて構造が簡単で操作も極めて
容易であり、確実に所期の目的を達成することができ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図はパチン
コ機の正面図、第２図はパチンコ機の裏面図、第３図は
一部断面にして示す景品球タンク部分の正面図、第４図
は前板の裏面の部分斜視図、第５図及び第６図は一部断
面にして開閉レバーとレバー片の作用を説明する正面
図、第７図はレバー片の斜視図、第８図は開閉レバーの
斜視図である。 ９…前板、10…球受皿、11…供給口、13…開閉レバー、
19…景品球タンク、23…球重量検知板、29…球止め機
構、31…レバー片、34…支持突起。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】景品球タンク内の景品球の減少によって上
   方へ回動する球重量検知板と、前面に球受皿が装着さ
   れ、その球受皿に通じる供給口が穿設された前板の裏面
   に回動自在に設けられ、前記球重量検知板の回動と関係
   的に回動して供給口を閉鎖する開閉レバーとを備えるパ
   チンコ機の球止め機構において、前記前板の裏面に支持
   突起を有するレバー片を回動操作可能に設け、該レバー
   片を回動してその支持突起を開閉レバーに係合させるこ
   とにより、該開閉レバーを球重量検知板の回動に関係な
   く供給口を開放する位置に保持し得るように構成したこ
   とを特徴とするパチンコ機の球止め機構における開閉レ
   バー保持装置。