JP2566809Y2 - パチンコ機における景品球検出装置 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本考案は、パチンコ機における景
品球検出装置であって、特に、パチンコ機の景品球排出
機構に補給される景品球を、磁気センサーにより検出す
る景品球検出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、パチンコ機には景品球排出機構が
備えられており、この景品球排出機構は、パチンコ島台
のパチンコ球補給機構から補給されるパチンコ球である
景品球を、パチンコ機の遊技盤上に設けられるパチンコ
球入賞装置に入賞したパチンコ球（入賞球）に応じ、パ
チンコ機の前方に設けられる各種受皿に排出する機構で
ある。また、パチンコ機には、景品球がパチンコ島台の
パチンコ球補給機構から確実に補給されているかを検出
する景品球検出装置が備えられており、例えば、特開昭
５３−４０３３８号公報に開示される技術が知られてい
る。

【０００３】この従来技術のパチンコ機は、パチンコ島
台のパチンコ球補給機構から補給される景品球を、パチ
ンコ機の景品球排出機構に搬送する樋レール（タンクレ
ール）を有し、景品球が通過可能な孔部を樋レールの斜
面底部に沿って設け、補給される景品球の重みにより、
支軸を中心に樋レールに対して下降回動する重量検知板
が、この孔部を覆うように備えられる。更に、重量検知
板の下降回動により、この重量検知板が当接して信号を
発信する球切れ用スイッチが設けられる。そして、樋レ
ールに景品球が有る場合には、重量検知板の当接により
球切れ用スイッチがその旨の信号を発信し、パチンコ機
（景品球排出機構）の運転を促し、また、樋レールに景
品球が無い場合には、重量検知板に設けられる重鍾の作
用により、重量検知板が上昇回動して球切れ用スイッチ
から離れ、球切れ用スイッチがその旨の信号を発信し、
球切れが生じたことを外部へ報知したり、パチンコ球の
発射を制限したりする。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】しかしながら従来の技
術は、重量検知板が上昇下降回動するための空間を、パ
チンコ機に設ける必要があり、この空間がパチンコ機の
他の機器、例えば、制御基板や液晶モニター等の設置空
間を圧迫していた。また、景品球検出装置の故障によ
り、重量検知板を取り換える必要が生じた場合、景品球
が樋レールの孔部から落ちるのを防止するために、景品
球を予め樋レールから抜いておく必要があり、その作業
性が悪かった。そこで本考案は、景品球検出装置の設置
空間を極力抑え、しかも、景品球検出装置を取り換える
際に、予め景品球を抜く必要のないパチンコ機における
景品球検出装置を提供する。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載のパチンコ
機における景品球検出装置は、パチンコ島台のパチンコ
球補給機構からパチンコ機の景品球排出機構に補給され
る景品球を検出するパチンコ機における景品球検出装置
であって、前記パチンコ機は、前記景品球排出機構に景
品球を搬送する景品球搬送経路と、該景品球搬送経路内
の景品球の有無による磁性の変化を検出可能な磁気セン
サーとを備え、前記景品球搬送経路は、景品球の動きを
規制して景品球を前記景品球排出機構に搬送する搬送壁
を有し、該搬送壁を、前記景品球搬送経路本体に対して
相対移動不可能な状態で形成すると共に、前記磁気セン
サーを、前記景品球搬送経路外側で前記搬送壁に近接さ
せ、しかも前記パチンコ機本体に対して着脱可能に設け
たことを特徴とする。

【０００６】また、請求項２記載のパチンコ機における
景品球検出装置は、請求項１記載のパチンコ機における
景品球検出装置であって、更に、前記景品球搬送経路内
の景品球が移動する方向で、前記磁気センサーを移動可
能に支持する支持部材を備えたことを特徴とする。

【０００７】

【作用】請求項１記載のパチンコ機における景品球検出
装置は、パチンコ機に備えられる景品球搬送経路が、パ
チンコ島台のパチンコ球補給機構から補給される景品球
を、パチンコ機の景品球排出機構に搬送し、磁気センサ
ーが、景品球搬送経路内の景品球の有無による磁性の変
化を検出する。ここで、景品球の動きを規制して景品球
を景品球排出機構に搬送する景品球搬送経路の搬送壁
が、景品球搬送経路本体に対して相対移動不可能な状態
で形成されると共に、磁気センサーが、景品球搬送経路
外側で搬送壁に近接し、しかもパチンコ機本体に対して
着脱可能に設けられる。

【０００８】尚、景品球搬送経路本体に対して相対移動
不可能な状態で形成されるとは、搬送壁そのものが可動
しないことを示し（前述した従来技術の重量検知板は可
動（回動）する。）、また、景品球搬送経路外側とは、
景品球搬送経路の景品球が搬送される側と反対側を示
す。

【０００９】また、請求項２記載のパチンコ機における
景品球検出装置は、請求項１記載のパチンコ機における
景品球検出装置であって、更に、支持部材により、磁気
センサーが、景品球搬送経路内の景品球が移動する方向
で移動可能に支持される。

【００１０】

【実施例】以下、図面を参照して本考案の一実施例を説
明する。尚説明するにあたり、本考案によるところの景
品球搬送経路、及び支持部材を、景品球タンク１、及び
センサー支持片１１として説明する。図５はパチンコ機
Ａの全体斜視図を示し、パチンコ機Ａは木枠２５で箱型
に枠取られる。パチンコ機Ａの前面中央には、遊技盤３
０が設けられ、遊技盤３０は遊技領域３を備える。遊技
領域３には、釘（図示省略）や発射されたパチンコ球を
受け入れる入賞装置（図示省略）や表示装置（図示省
略）等の遊技を楽しむのに必要な装置が揃っている。ま
た、遊技領域３の左上部には点灯表示部４０が設けら
れ、点灯表示部４０の表面は、プラスチック等で形成さ
れたランプ装飾部４２により覆設され、更に、ランプ装
飾部４２内部には、後述する磁気センサーＢの信号によ
り点灯する２個のランプ４１が装着される。

【００１１】パチンコ機Ａの右上部には、枠飾り部２７
が設けられ、遊技中において、遊技者にとって有利な状
態となる特賞状態や確率変動状態等を、枠飾り部２７の
内部に設けられるランプ（図示省略）を点灯、点滅させ
ることで報知する。また、遊技盤３０の下部には、払い
出される景品球や、球貸し機で買った貸球を受ける上皿
２１が装着され、上皿２１には、景品球が払い出される
第１払出口２２が設けられる。また、上皿２１に払い出
されたパチンコ球は、上皿２１の図面右下がりに形成さ
れる斜面に沿って、徐々に１列に整列されて球導入口２
４に導かれ、パチンコ球を発射するために設けられる発
射領域（図示省略）へ導入される。そして、発射領域に
導入されたパチンコ球は、パチンコ機Ａの発射装置（図
示省略）の発射槌（図示省略）により殴打されて発射レ
ール３２に沿って飛び、遊技領域３に落下する。

【００１２】更に、パチンコ機Ａの下部には下皿２３が
設けられ、景品球が第１払出口２２から上皿２１に多量
に払い出され、上皿２１の景品球貯留許容量を超える
と、景品球は、パチンコ機Ａの内方で第１払出口２２と
つながる第２払出口２６から、この下皿２３に払い出さ
れる。更に、下皿２３の右側にはハンドル２０が設けら
れ、このハンドル２０を手で握ることにより周知のタッ
チセンサーが働いて、発射装置が作動可能な状態とな
り、更に、握り部２８を回動することにより、その回動
量に応じてパチンコ球発射の殴打力を調整することがで
きる。

【００１３】図４はパチンコ機Ａ裏面に設けられる部品
の一部を示す図であり、詳しくは後述するが、パチンコ
機Ａの裏面上部には、パチンコ島台（図示省略）のパチ
ンコ球補給機構である補給樋（図示省略）及び分離器
（図示省略）から補給されるパチンコ球を、一時的に貯
留する景品球タンク１が設けられる。また、景品球タン
ク１に形成される斜面底部１ａの上流側には、センサー
支持片１１を用い、景品球タンク１に近接して磁気セン
サーＢが設けられ、下流側には、景品球排出機構（図示
省略）につながるタンクレール２が設けられる。尚、景
品球タンク１に貯留された景品球は、入賞装置に入賞し
た入賞球の個数に応じて、景品球排出機構により上皿２
１に払い出される。更に、上皿２１と図示しない発射装
置の間には、上皿２１から発射装置に対するパチンコ球
の供給を適宜止める打球ストッパー部４が設けられる。
また、打球ストッパー部４の上部にはソレノイド９が設
けられ、ソレノイド９の下部先端には打球ストッパー１
２が設けられる。

【００１４】次に本考案のパチンコ機における景品球検
出装置の詳細を、図１乃至図３を基にして説明する。本
考案のパチンコ機における景品球検出装置は、景品球タ
ンク１、センサー支持片１１、及び磁気センサーＢを基
本に構成される。センサー支持片１１は磁気センサーＢ
を支持し、景品球タンク１に取り付けられるものであ
り、図１によると、センサー支持片１１は、磁気センサ
ーＢを支持するセンサー支持部３１と、固定ネジ１９を
用いることで景品球タンク１に取り付けられる取付部１
５とにより固定ガイド枠１４が形成される。

【００１５】センサー支持部３１は断面コ字状で形成さ
れ、その側壁１７、１７間には４本の仕切部１６が設け
られ、この仕切部１６により仕切られた３箇所の空間
は、磁気センサーＢを嵌合して支持することが可能なセ
ンサー嵌合部１３Ａ、１３Ｂ、１３Ｃである。そして、
景品球が無くなりつつある状態を磁気センサーＢで検出
する際、磁気センサーＢをセンサー嵌合部１３Ａに装着
した場合、景品球タンク１に貯留される景品球量が最も
少ない状態で検出され、また、磁気センサーＢをセンサ
ー嵌合部１３Ｃに装着した場合、景品球タンク１に貯留
される景品球量が最も多い状態で検出されることにな
る。

【００１６】取付部１５はセンサー支持部３１に対して
垂直に形成され、センサー支持片１１を景品球タンク１
に取り付ける際、景品球タンク１の外周側壁に当接する
当接部３３と、固定ネジ１９を嵌挿することが可能な固
定孔１８が穿設される固定部３４とで構成される。ま
た、磁気センサーＢは磁性体の有無を検出可能な周知の
磁気センサーであり、その略箱状の一側面には、配線
Ｃ、Ｄが設けられており、この配線Ｃ、Ｄにより検出信
号が送られて、前述の点灯表示部４０及び打球ストッパ
ー部４が作動することとなる。

【００１７】そして、図２及び図３に示すように、セン
サー支持片１１の中央の空間（センサー嵌合部１３Ｂ）
に磁気センサーＢを嵌合し、センサー支持片１１の当接
部３３及び固定部３４と、景品球タンク１の側壁及び突
出片５とを当接させ、前述の固定ネジ１９を用いて、セ
ンサー支持片１１を景品球タンク１に取り付けることに
より、磁気センサーＢの検出部が、景品球タンク１に形
成された斜面底部１ａの搬送面１ｂの対面に近接する。

【００１８】次に、本考案の作用を図２及び図３を参照
して説明する。図２は、景品球タンク１がその容量一杯
に景品球を貯留している状態を示しており、景品球は、
景品球タンク１の各側壁、及び斜面底部１ａにより、そ
の動きが規制されて景品球排出機構に搬送されることに
なる。また、図に示されるように、磁気センサーＢの上
方に景品球がある時は、磁気センサーＢが斜面底部１ａ
を介し、景品球が存在することを検出する。この時、点
灯表示部４０は消灯し、前述の打球ストッパー部４は作
動することなく、パチンコ球を発射領域に送ることが可
能な状態を保つ。

【００１９】また、図３に示すように、景品球タンク１
内の景品球が減少すると、磁気センサーＢが斜面底部１
ａを介し、景品球が無いことを検出する。そして、この
時の検出信号により、点灯表示部４０のランプ４１が点
灯し、ランプ装飾部４２がこの光を透過し、景品球タン
ク１内の景品球が無くなりつつあることを、遊技者や店
員に報知する。また、打球ストッパー部４のソレノイド
９が消磁され、打球ストッパー１２が球通路を遮断し、
発射領域にパチンコ球を供給するのを停止する。尚、打
球ストッパー部４が球通路を遮断したとき、パチンコ機
Ａの発射領域にパチンコ球が残るような状態であれば、
例えば３個程度のパチンコ球が残るのであれば、この３
個程度のパチンコ球が全て発射され、遊技領域３の入賞
装置に全て入賞することを想定して、景品球タンク１内
のパチンコ球残留量、つまり、磁気センサーＢの取り付
け位置を調整すれば良い。

【００２０】以上説明した実施例から明らかなように、
景品球の動きを規制して景品球を景品球排出機構に搬送
する搬送壁である、景品球タンク１の斜面底部１ａが、
景品球タンク１本体に対して相対移動不可能な状態で形
成されると共に、磁気センサーＢが、斜面底部１ａの搬
送面１ｂの対面に近接し、すなわち、景品球タンク１の
外側で斜面底部１ａに近接し、しかも磁気センサーＢ
が、固定ネジ１９を緩めることで景品球タンク１からは
ずされるセンサー支持片１１に対して、すなわち、パチ
ンコ機Ａ本体に対して着脱可能に設けられるので、景品
球検出装置の設置空間を極力抑えつつ、搬送面１ｂを介
して景品球の有無を検出することができ、しかも景品球
検出装置の磁気センサーＢを取り換える際に、景品球タ
ンク１の斜面底部１ａから景品球が落ちることがなく、
よって、予め景品球を抜く必要がなく、その作業性が良
い。

【００２１】更に、センサー支持片１１のセンサー嵌合
部１３Ａ、１３Ｂ、１３Ｃにより、磁気センサーＢが、
景品球タンク１内の景品球が移動する方向で移動可能に
支持されるので、磁気センサーＢの支持位置を、センサ
ー嵌合部１３Ａ、１３Ｂ、１３Ｃを適宜選択して変える
ことで、景品球タンク１内に景品球が補給されない状
態、つまり景品球タンク１内の景品球が無くなりつつあ
る状態を検出するタイミングを変えることができ、これ
により、磁気センサーＢが前述の状態を検出する際の景
品球タンク１内に残る景品球の量の設定を、パチンコ機
にあわせて適宜変更することができる。

【００２２】また、本考案の景品球検出装置は、景品球
を検出するために可動部を設けておらず、装置に比べて
摩耗する部分がなく、メカ的故障を起こす要因がなく、
保守面の効果が大きい。尚、磁気センサ−Ｂは、一般市
場に提供されているもので良く、景品球の有無による磁
性の変化を検出するものなら特に限定しない。また、セ
ンサー支持片１１は、固定ネジ１９を用いて景品球タン
ク１に取り付けるに限定するものではなく、ワンタッチ
式で景品球タンク１に対して着脱可能に形成しても良
い。また、磁気センサ−Ｂの支持位置は、センサー嵌合
部１３Ａ、１３Ｂ、１３Ｃの３箇所としたが、磁気セン
サ−Ｂが自在に移動して指示位置を変える構成としても
良い。

【００２３】

【考案の効果】請求項１記載のパチンコ機における景品
球検出装置は、パチンコ機に備えられる景品球搬送経路
が、パチンコ島台のパチンコ球補給機構から補給される
景品球を、パチンコ機の景品球排出機構に搬送し、磁気
センサーが、景品球搬送経路内の景品球の有無による磁
性の変化を検出する。ここで、景品球の動きを規制して
景品球を景品球排出機構に搬送する景品球搬送経路の搬
送壁が、景品球搬送経路本体に対して相対移動不可能な
状態で形成されると共に、磁気センサーが、景品球搬送
経路外側で搬送壁に近接し、しかもパチンコ機本体に対
して着脱可能に設けられるので、景品球検出装置の設置
空間を極力抑えつつ、搬送壁を介して景品球の有無を検
出することができ、しかも景品球検出装置の磁気センサ
ーを取り換える際に、景品球搬送経路の搬送壁から景品
球が落ちることがなく、よって、予めパチンコ球を抜く
必要がなく、その作業性が良い。

【００２４】また、請求項２記載のパチンコ機における
景品球検出装置は、請求項１記載のパチンコ機における
景品球検出装置の効果に加え、更に、支持部材により、
磁気センサーが、景品球搬送経路内の景品球が移動する
方向で移動可能に支持されるので、磁気センサーの支持
位置を変えることで、景品球搬送経路内に景品球が補給
されない状態、つまり景品球搬送経路内の景品球が無く
なりつつある状態を検出するタイミングを変えることが
でき、これにより、磁気センサーが前述の状態を検出す
る際の景品球搬送経路内に残る景品球の量の設定を、パ
チンコ機にあわせて適宜変更することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の要部拡大の斜視図である。

【図２】本考案の作用状態を示す拡大図である。

【図３】本考案の作用状態を示す拡大図である。

【図４】パチンコ機裏面に設けられる部品の一部を示す
図である。

【図５】パチンコ機全体の斜視図である。

【符号の説明】

１・・・景品球タンク（景品球搬送経路）、１ａ・・・
斜面底部１ａ（搬送壁）、１ｂ・・・搬送面、２・・・
タンクレール、４・・・打球ストッパー部、１１・・・
センサー支持片（支持部材）、１３Ａ、Ｂ、Ｃ・・・セ
ンサー嵌合部、１４・・・固定ガイド枠、１５・・・取
付部、１８・・・固定孔、１９・・・固定ネジ、２１・
・・上皿、４０・・・点灯表示部、４１・・・ランプ、
４２・・・ランプ装飾部、Ａ・・・パチンコ機、Ｂ・・
・磁気センサー、

Claims (2)

(57)【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 パチンコ島台のパチンコ球補給機構から
   パチンコ機の景品球排出機構に補給される景品球を検出
   するパチンコ機における景品球検出装置であって、 前記パチンコ機は、前記景品球排出機構に景品球を搬送
   する景品球搬送経路と、該景品球搬送経路内の景品球の
   有無による磁性の変化を検出可能な磁気センサーとを備
   え、 前記景品球搬送経路は、景品球の動きを規制して景品球
   を前記景品球排出機構に搬送する搬送壁を有し、 該搬送壁を、前記景品球搬送経路本体に対して相対移動
   不可能な状態で形成すると共に、前記磁気センサーを、
   前記景品球搬送経路外側で前記搬送壁に近接させ、しか
   も前記パチンコ機本体に対して着脱可能に設けたことを
   特徴とするパチンコ機における景品球検出装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載のパチンコ機における景品
   球検出装置であって、 更に、前記景品球搬送経路内の景品球が移動する方向
   で、前記磁気センサーを移動可能に支持する支持部材を
   備えたことを特徴とするパチンコ機における景品球検出
   装置。