JPH0748289Y2 - パチンコゲーム機 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［考案の目的］ （産業上の利用分野） 本考案は、盤面から排出されたアウト玉を貯留するアウ
ト玉貯留容器を備えたパチンコゲーム機に関する。

（従来の技術） 近年、パチンコゲーム機においては、盤面に供給された
セーフ玉及び盤面から排出されたアウト玉を夫々玉計数
装置で計数することにより、各パチンコゲーム機の収
支，出玉率，稼働率等を求めるようにしている。このよ
うな構成の場合、盤面から排出されたアウト玉を直接玉
計数装置に与えたのでは、アウト玉が玉計数装置の計数
能力を上回って発生した際に、玉計数装置が計数不能状
態に陥ってしまう。そこで、盤面から排出されたアウト
玉を一時的にアウト玉貯留容器に貯留し、以て玉計数装
置の計数動作を円滑に行わしめている。

（考案が解決しようとする課題） しかしながら、上述の従来例のように玉計数装置へのア
ウト玉を一時的に貯留するためのアウト玉貯留容器を備
えたパチンコゲーム機では、アウト玉貯留容器から玉計
数装置への玉排出口にアウト玉が詰ることがある。この
ような場合、盤面から排出されたアウト玉がアウト玉貯
留容器から溢れ出してしまうから、玉計数装置によるア
ウト玉の計数が不能となり、このため、パチンコゲーム
機の稼働状況の把握が困難となってしまうという欠点が
ある。

ここで、アウト玉貯留容器からパチンコ玉が溢れ出てし
まうときは、パチンコ玉の発射を禁止することが考えら
れるが、パチンコ玉の発射を単に禁止しただけでは、入
賞確率が高い特賞状態となった場合には、特賞状態にも
かかわらずパチンコ玉を発射できないことになり、遊技
客が大きな不利益を被る。この場合、パチンコゲーム機
の稼動状況を把握するよりも遊技客の利益を優先する方
が営業上得策である。

本考案は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的
は、盤面から排出されたアウト玉を貯留するアウト玉貯
留容器を備えたものにおいて、そのアウト玉貯留容器か
らアウト玉が溢れ出してしまうことを確実に防止しなが
ら、入賞確率が極めて高い特賞状態の発生したときは優
先的に対応することができるパチンコゲーム機を提供す
るにある。

［考案の構成］ （課題を解決するための手段） 本考案は、盤面にパチンコ玉を発射するための玉発射装
置、及び前記盤面から排出されたアウト玉を一時的に貯
留するアウト玉貯留容器を備えたパチンコゲーム機にお
いて、前記アウト玉貯留容器に所定量のアウト玉が収納
されたときに検出状態となる検出手段を設け、この検出
手段が検出状態となったときは前記玉発射装置を動作停
止状態に保持する玉発射規制手段を設け、入賞確率が極
めて高い特賞状態の発生中は前記玉発射規制手段による
前記玉発射装置に対する動作停止状態を無効化する無効
化手段を設けたものである。

（作用） アウト玉貯留容器に玉詰まりが発生すると、アウト玉貯
留容器に貯留されるアウト玉が徐々に増加し、ついには
所定量に達する。すると、検出手段が検出状態となるか
ら、玉発射規制手段は玉発射装置を動作停止状態とす
る。この結果、以後においては玉発射装置によって盤面
にパチンコ玉が発射されることはない。従って、盤面か
らアウト玉貯留容器にアウト玉が排出されることはない
から、アウト玉貯留容器からアウト玉が溢れてしまうこ
とはない。

ここで、入賞確率が高い特賞状態が発生したときは、無
効化手段は玉発射規制手段による玉発射装置に対する動
作停止状態を無効化する。これにより、遊技客は、玉発
射装置によりパチンコ玉を発射させることができるの
で、特賞状態に伴うセーフ玉を確実に獲得することがで
きる。

（実施例） 以下、本考案の一実施例を図面を参照して説明する。

第１図において、パチンコゲーム機本体１には、盤面
２、玉受皿３、玉発射装置４が設けられている。玉発射
装置４には操作ハンドル５が備えられており、その操作
ハンドル５の回転操作により玉受皿３に位置するパチン
コ玉を盤面２に発射することができる。そして、盤面２
には複数の入賞孔６が設けられており、発射されたパチ
ンコ玉が入賞孔６に入賞すると、玉受皿３に例えば13個
のセーフ玉が放出される。また、盤面２には図示しない
電気役物が設けられており、特定の入賞孔６にパチンコ
玉が入賞したときはその電気役物が動作する。そして、
電気役物の動作状態で所定条件が成立したときは、入所
確率が極めて高い特賞状態が発生し、その発生状態では
特賞の発生を示すランプ７が点滅する。

本体１の裏側上部にはセーフ玉貯留容器８が配置されて
おり、玉補給装置９からのセーフ玉を一時的に受けるよ
うになっている。玉補給装置９は、図示しないホール用
コンピュータからの補給指令によりセーフ玉をセーフ玉
貯留容器８に供給すると共に、供給したセーフ玉の個数
を示す計数信号をホール用コンピュータに送る。また、
本体１の裏側下部にはアウト玉貯留容器10が設けられて
おり、入賞孔６に入賞した入賞玉及びアウト玉排出孔11
から排出されたアウト玉はこのアウト玉貯留容器10に一
時的に貯留される。そして、アウト玉計数装置11はアウ
ト玉貯留容器10に貯留されたアウト玉を順次通過させる
と共に、例えば10個のパチンコ玉が通過したときに計数
信号をホール用コンピュータに出力する。ここで、アウ
ト玉貯留容器10の内部上端部には常閉形のリミットスイ
ッチ12が配設されている。この場合、このリミットスイ
ッチ12が検出手段及び玉発射規制手段を兼ねている。ま
た、光センサ13はランプ７からの光を受けるように配置
されており、特賞状態によってランプ７が点滅すると、
光センサ13と接続された特賞検出装置14から特賞の発生
を示す特賞信号がホール用コンピュータに出力される。

主要部の電気的接続を示す第２図において、玉発射装置
４は交流モータ15を備えており、操作ハンドル５の回転
操作により交流モータ15の回転速度を調整するようにな
っている。従って、操作ハンドル５の操作角度の調整に
より、交流モータ15の回転速度を調整し、以て盤面２に
発射するパチンコ玉の速度を調整できる。この場合、交
流モータ15はリミットスイッチ12を介して交流電源16と
接続されている。また、リミットスイッチ12には無効化
手段としての常開形のバイパススイッチ17が並列接続さ
れている。そして、このバイパススイッチ17は特賞検出
装置14からの特賞信号によりオンして閉路するようにな
っている。

次に上記構成の作用について説明する。

遊技の進行によりセーフ玉が玉補給装置９からセーフ玉
貯留容器８に供給されると、そのセーフ玉数を示す計数
信号がホール用コンピュータに出力される。また、盤面
２からアウト玉が排出されると、そのアウト玉はアウト
玉貯留容器10に一時的に貯留されてからアウト玉計数装
置11に送られ、これによりアウト玉計数装置11からアウ
ト玉数を示す計数信号が出力される。従って、ホール用
コンピュータは、各玉計数装置9,11から送られてくる計
数信号に基づいてパチンコゲーム機の稼働状態を判断す
ることができる。

さて、アウト玉貯留容器10に貯留されているアウト玉が
アウト玉計数装置11に送られる途中で詰った場合、アウ
ト玉計数装置11にアウト玉が送られなくなるから、盤面
２から排出されるアウト玉によりアウト玉貯留容器10が
満杯となってしまう。このとき、アウト玉貯留容器10が
満杯となると、リミットスイッチ12がオフするから、こ
れにより交流モータ15が交流電源16から電気的に切離さ
れる。この結果、遊技客が操作ハンドル５を回転操作す
るにしても、玉発射装置４が駆動することはないから、
玉発射装置４からパチンコ玉が盤面２に発射されること
はない。従って、それ以後においては、盤面２からアウ
ト玉が排出されることはないので、アウト玉で満杯とな
っているアウト玉貯留容器10からアウト玉が溢れてしま
うことはない。

要するに、上記実施例のものによれば、アウト玉貯留容
器10にアウト玉が満杯となったときは、それ以後の玉発
射装置４の駆動が動作停止状態に保持されるから、アウ
ト玉がアウト玉貯留容器10から溢れ出てしまうことはな
い。従って、アウト玉貯留容器に貯留されているアウト
アウト玉が詰まった場合は、アウト玉貯留容器からアウ
ト玉が溢れ出てしまう従来例と違って、アウト玉計数装
置11は盤面から排出されたアウト玉数を漏れなく計数す
ることができるから、ホール用コンピュータは各玉計数
装置9,11からの計数信号に基づいてパチンコゲーム機の
稼働状況を判断することができる。

また、上記実施例では、特賞の発生によりランプ７が点
滅したときは、特賞検出装置14からの特賞信号によりバ
イパススイッチ17が閉路するから、アウト玉貯留容器10
が満杯となることによりリミットスイッチ12がオフした
場合であっても、バイパススイッチ17がオンすることに
より交流モータ15への電源供給状態は維持される。これ
により、盤面２にパチンコ玉を発射し続ける必要がある
特賞発生中においては、遊技客は、アウト玉貯留容器10
の玉詰りの発生の有無にかかわらず玉発射装置４を駆動
することができる。

尚、上記実施例では、リミットスイッチ12がオフしたと
きに玉発射装置４への電源路を遮断するように構成した
が、これに代えて、リミットスイッチ12がオフしたとき
に玉発射規制手段としての例えばリレーにより電源路を
遮断するように構成してもよい。

［考案の効果］ 以上の説明から明らかなように、本考案のパチンコゲー
ム機によれば、アウト玉貯留容器に所定量のアウト玉が
収納されたときは、玉発射規制手段により玉発射装置を
動作停止状態に保持すると共に、入賞確率が極めて高い
特賞状態の発生中は、無効化手段により玉発射規制手段
による玉発射装置に対する動作停止状態を無効化するよ
うにしたから、盤面から排出されたアウト玉を貯留する
アウト玉貯留容器を備えたものにおいて、そのアウト玉
貯留容器からアウト玉が溢れ出してしまうことを確実に
防止しながら、入賞確率が極めて高い特賞状態の発生し
たときは優先的に対応して遊技客が不利益を被ることも
併せて防止できるという優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図は全体の
概略的構成を示す模式図、第２図は要部の電気回路図で
ある。 図中、２は盤面、４は玉発射装置、10はアウト玉貯留容
器、12はリミットスイッチ（検出手段，玉発射規制手
段）、17はバイパススイッチ（無効化手段）である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】盤面にパチンコ玉を発射するための玉発射
   装置と、前記盤面から排出されたアウト玉を一時的に貯
   留するアウト玉貯留容器とを備えたパチンコゲーム機に
   おいて、前記アウト玉貯留容器に所定量のアウト玉が収
   納されたときに検出状態となる検出手段と、この検出手
   段が検出状態となったときは前記玉発射装置を動作停止
   状態に保持する玉発射規制手段と、入賞確率が極めて高
   い特賞状態の発生中は前記玉発射規制手段による前記玉
   発射装置に対する動作停止状態を無効化する無効化手段
   とを備えていることを特徴とするパチンコゲーム機。