JP3963212B2 - 弾球遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ機、アレンジボール機等の弾球遊技機に関し、賞球供給通路、貸し球供給通路を通過する遊技球の重なりを崩し、賞球払い出し手段、貸し球払い出し手段に円滑に遊技球を供給できるようにしたものである。
【0002】
【従来の技術】
弾球遊技機の現金機では、遊技機本体の裏側上部に遊技球タンクを設け、この遊技球タンクからの遊技球を供給通路を経て払い出し手段に供給し、この払い出し手段により排出通路を経て遊技機本体の前側の球受け皿へと遊技球を払い出す。
【0003】
この場合、遊技球タンクの下側の供給通路では遊技球が重なり易いため、従来は実公平6−81584号公報に記載のように、供給通路の上側に球崩し手段を設けて、球崩し手段により供給通路内を通過中に遊技球の重なりを崩して、遊技球を一列状に整列させながら払い出し手段へと供給するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
CR機の場合には、賞球払い出し手段と貸し球払い出し手段、賞球供給通路と貸し球供給通路、賞球排出通路と貸し球排出通路を夫々並設しておき、入賞による賞球の払い出し要求があれば、遊技球タンクから賞球供給通路を経て供給される遊技球を賞球払い出し手段により球受け皿へと払い出し、また球貸し操作による貸し球の払い出し要求があれば、遊技球タンクから貸し球供給通路を経て供給される遊技球を貸し球払い出し手段により球受け皿へと払い出すことが考えられている。
【0005】
このような場合、賞球供給通路及び貸し球供給通路の夫々において、その供給通路内での遊技球の重なりの問題が発生し、各払い出し手段へと円滑に遊技球を供給できなくなる惧れがある。
【0006】
本発明は、このような従来の問題点に鑑み、賞球供給通路、貸し球供給通路の夫々での遊技球の重なりを防止でき、遊技球タンクからの遊技球を各払い出し手段へと円滑に供給できる弾球遊技機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、外枠に開閉自在に枢着された前枠の裏側に、遊技球を貯留する遊技球タンクと、賞球を前記前枠の前側に装着された球受け皿へと払い出す賞球払い出し手段と、貸し球を前記球受け皿へと払い出す貸し球払い出し手段と、前記遊技球タンクからの遊技球を前記賞球払い出し手段へと供給する賞球供給通路と、前記遊技球タンクからの遊技球を前記貸し球払い出し手段へと供給する貸し球供給通路とを備えた弾球遊技機において、後側に着脱自在に装着される後壁部材と共に前記賞球供給通路を構成する賞球通路部材と、前記賞球供給通路に対応して上側に配置され且つ前記賞球供給通路内の遊技球の重なりを崩す球崩し手段とをその前側で支持し、前側に前記賞球供給通路と前記貸し球供給通路とを区画する通路壁を、前記貸し球供給通路の後側に前記通路壁よりも上方に突出する後壁を夫々一体に有し且つ前記貸し球供給通路を構成する貸し球通路部材を、前記後壁部材に代えて前記賞球通路部材の後側に装着可能にし、前記通路壁と前記後壁との間で前記貸し球供給通路の上側に配置され且つ前記貸し球供給通路内の遊技球の重なりを崩す球崩し手段を、前記賞球供給通路側の前記球崩し手段の取り付け側とは別に前記後壁の前側上部に取り付けたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施形態を図面に基づいて詳述する。図1〜図8は本発明をパチンコ機に採用した第1の実施形態を例示する。図1及び図2において、1は遊技機本体で、外枠2と、この外枠2に開閉自在に枢着された前枠3とを有する。前枠3には遊技盤4が裏側から着脱自在に装着され、また遊技盤4の前側にガラス扉5と前面板6とが開閉自在に配置されている。
【0009】
前面板6には、発射用の遊技球を貯留する上皿(球受け皿)7が装着されている。上皿7のカバー8には、自動球貸し機用の球貸しスイッチ9、返却スイッチ10、残額表示部11等が設けられている。前枠3の下部には、余剰球を貯留する下皿(余剰球受け皿)12と、発射手段13の発射ハンドル14とが設けられている。発射手段13は、発射ハンドル14を操作したときに、上皿7から発射レール13a上に1個づつ供給される遊技球を遊技盤4側へと発射させるようになっている。
【0010】
遊技盤4には、ガイドレール15が環状に装着されると共に、そのガイドレール15の内側の遊技領域16に特別図柄表示手段17、特別図柄始動手段18、可変入賞手段19等の複数個の遊技部品が配置されている。
【0011】
前枠3の裏側には、遊技盤4用の装着枠20が固定され、この装着枠20に、その遊技盤4を裏側から押さえるように裏機構板21が設けられている。裏機構板21はその左方向の一端側のヒンジ22により装着枠20に開閉自在に枢着され、締結手段23により閉状態で装着枠20に締結されている。裏機構板21は、遊技盤4の裏側の裏カバー24が嵌合する開口部25が形成され、また裏機構板21にはその開口部25の上側に遊技球タンク26、賞球供給通路27、貸し球供給通路28が、左右方向の一側に賞球払い出し手段29、貸し球払い出し手段30が、下側に通路ユニット31が夫々設けられている。
【0012】
裏カバー24は、遊技盤4に装着された特別図柄表示手段17等の複数個の遊技部品を裏側から覆うためのもので、遊技盤4に着脱自在に固定されている。裏カバー24には、主制御基板32を収納する主制御基板ケース33と、ランプ制御基板34を収納するランプ制御基板ケース35と、音声制御基板36を収納する音声制御基板ケース37とが着脱自在に装着されている。
【0013】
通路ユニット31の裏側には、ケース取り付け板38を介して制御基板ケース39が着脱自在に装着され、この制御基板ケース39内に電源基板40と払い出し制御基板41とが左右に収納されている。
【0014】
遊技球タンク26は、遊技球補給系から補給された遊技球を貯留するためのもので、図3及び図5に示すように、裏機構板21の裏側上部に着脱自在に固定されると共に、遊技球の重量を前枠3側で担持すべくその係合部43が前枠3の裏側の係止具44に係合されている。そして遊技球タンク26の底壁45には、左右方向の一端側で且つ各払い出し手段29,30と反対側に遊技球の出口46が形成されている。なお、係止具44は、裏機構板21の開閉により遊技球タンク26の係合部43に係脱自在である。
【0015】
賞球払い出し手段29は賞球払い出し要求があったときに遊技球タンク26からの遊技球を賞球として、貸し球払い出し手段30は貸し球払い出し要求があったときに遊技球タンク26からの遊技球を貸し球として夫々払い出すためのものであり、上下方向の払い出しケース29a,30aと、この払い出しケース29a,30a内に回転自在に設けられた払い出し用の回転体29b,30bと、この回転体29b,30bを駆動する払い出しモータ29c,30cとを備えている。各払い出し手段29,30の払い出しケース29a,30aは左右に一体又は別体で並設され、また払い出しモータ29c,30cは互いに左右の反対側に配置されている。なお、賞球払い出し手段29は二列払い出し式であり、遊技機本体1の内側に配置されている。
【0016】
通路ユニット31は、各払い出し手段29,30から払い出された遊技球を別々に案内する案内通路47,48を有し、前面板6側に左右に隣接して設けられた別々の排出口49,50を経て上皿7へと遊技球を排出するようになっている。なお、通路ユニット31には、上皿7内の遊技球が満杯状態のときに、各払い出し手段29,30から払い出された後続の遊技球を溢流させる溢流部と、その溢流部からの遊技球を下皿12へと案内する溢流案内通路(何れも図示省略)とが設けられている。
【0017】
賞球供給通路27は遊技球タンク26からの遊技球を賞球払い出し手段29へと供給し、貸し球供給通路28は遊技球タンク26からの遊技球を貸し球払い出し手段30へと供給するためのもので、遊技球タンク26の下側に近接して払い出し手段29,30側が低くなるように左右方向に緩やかな傾斜状に配置され、裏機構板21の裏側に前後に並設されている。賞球供給通路27、貸し球供給通路28は図3〜図7に示すように通路部材42と、その下流側の案内部材51とにより構成され、その通路部材42、案内部材51は裏機構板21に着脱自在に固定されている。
【0018】
賞球供給通路27、貸し球供給通路28には、その上手側に球切れ感知部材52が設けられ、また球切れ感知部材52よりも下手側の上側に、遊技球が各供給通路27,28内で一列状に整列するように、遊技球の重なりを崩すための第1球崩し手段53,54と第2球崩し手段55,56とが賞球供給通路27と貸し球供給通路28とに対応して別々に設けられている。
【0019】
通路部材42は、その上側が通路壁57により、前後に並設された2個の賞球供給通路27と、この賞球供給通路27の裏側に並設された1個の貸し球供給通路28とに区画されている。従って、通路部材42上には前後方向に3個の供給通路27,28が設けられている。通路壁57は上端縁が山形状で、下流側になるに従って徐々に高くなっている。案内部材51には通路部材42側に連続して賞球供給通路27、貸し球供給通路28が形成されると共に、その下流側の端部に落下部27a,28aが形成されている。各落下部27a,28aは裏機構板21に沿って左右方向に横一列状に配置され、各供給通路27,28からの遊技球を各払い出し手段29,30へと案内するようにその下側の払い出しケース29a,30aに連通されている。
【0020】
案内部材51には各供給通路27,28の下手側をその上側から塞ぐ上壁部58が設けられている。上壁部58は各供給通路27,28内を遊技球が1個通過し得るだけの高さであり、遊技球が入り易くなるように上手側が上側に反り上がっている。なお、各供給通路27,28は上壁部58を除く上手側の全体が上開放状になっている。また通路部材42の後壁60には、遊技球タンク26の出口46に対応する部分に、後方へと張り出す張り出し部59が形成されている。後壁60は案内部材51側に突出し、案内部材51と共に裏機構板21に着脱自在に固定されている。通路部材42と案内部材51とを一体に構成しても良い。
【0021】
球切れ感知部材52は供給通路27,28内の球切れを感知して球切れ感知手段61を作動させるためのもので、遊技球タンク26の出口46に対応して通路部材42の底壁51a上に配置されると共に、下手側で支軸62により上下揺動自在に枢支されている。この球切れ感知部材52は、各供給通路27,28に対応する前後幅を有し、各供給通路27,28に共通して設けられている。なお、球切れ感知部材52には、その上側に各通路壁57に対応する通路壁52aが設けられている。球切れ感知部材52の下側には、一端がこの球切れ感知部材52に連動連結され且つ他端にウエイト63を備えた揺動アーム64が配置されている。揺動アーム64は裏機構板21側に支軸65により上下揺動自在に枢支されている。球切れ感知手段61は裏機構板21に装着され、球切れ感知部材52が上昇したときに揺動アーム64の一端を介して作動し球切れを感知するようになっている。
【0022】
第1球崩し手段53,54、第2球崩し手段55,56には図3、図6及び図7に示すように異なる種類のものが使用されており、供給通路27,28の上手側に第1球崩し手段53,54が、下手側に第2球崩し手段55,56が位置するように通路方向に所定の間隔をおいて配置されている。また賞球供給通路27側の第1球崩し手段53,54及び/又は第2球崩し手段55,56は、2個の賞球供給通路27に跨がって設けられている。
【0023】
第1球崩し手段53,54は、各供給通路27,28内の遊技球が重なり状態で通過するときに、下端部側がその各供給通路27,28内の重なり状態の遊技球と接触するように各供給通路27,28の上側に上下方向に配置され、且つ上端部側が前後方向の枢支ピン68により通路方向に揺動自在に枢支された揺動部材69,70と、この揺動部材69,70の下部側に埋め込まれたウエイト71,72とを備え、供給通路27,28の長手方向の略中央等、上手側の適当箇所に配置されている。ウエイト71,72は枢支ピン68よりも下側で揺動部材69,70の上下方向の中間部と下端部とに2個あるが、1個にしても良い。揺動部材69,70は各供給通路27,28毎に対応して独立しており、その上端側の間隔保持用のボス部69a,70aに共通の枢支ピン68が挿通されている。枢支ピン68は裏機構板21に一体又は別体に設けられ、この枢支ピン68の後端側に揺動部材69,70の外れ止め用のネジ73が螺合されている。
【0024】
第2球崩し手段55,56は、各供給通路27,28内の遊技球が重なり状態で通過するときに、上手側がその各供給通路27,28内の重なり状態の遊技球と接触するように通路方向に配置され、且つ下手側が枢支ピン74により上下方向に昇降自在に枢支された昇降部材75,76を備え、供給通路27,28の上壁部58の近傍等、下手側の適当箇所に配置されている。昇降部材75,76は適当な重量を有し且つ橇状に湾曲した金属板製であって、供給通路27,28の上壁の近傍で裏機構板21のボス部77と、後壁60とに跨がって前後方向に挿通された共通の枢支ピン74により枢支されている。
【0025】
賞球供給通路27側の昇降部材75は、2個の賞球供給通路27に跨がる前後幅を有し、下側の底壁51aとの間に1個の遊技球が通過し得るだけの間隔をおいて通路壁57上に当接している。貸し球供給通路28側の昇降部材76は、下側の底壁51aとの間に1個の遊技球が通過し得るだけの間隔ができるように後壁60に上側から係脱自在に係合する係合片76aを有する。昇降部材75,76の上側には、裏機構板21側から各昇降部材75,76の上方側に突出するストッパー78aが設けられており、このストッパー78aにより、昇降部材75,76が上壁部58の反り上がり部分に連続して遊技球を案内し易い角度で昇降部材75,76の上昇を規制するようになっている。
【0026】
次に上記構成における動作を説明する。遊技に際して自動球貸し機(図示省略)に遊技カードを挿入し、球貸しスイッチ9を操作すると、自動球貸し機からの貸し球払い出し要求により貸し球払い出し手段30の払い出しモータ30cが作動し、遊技者の操作回数に応じて貸し球払い出し手段30が遊技球を貸し球として払い出す。また遊技中に遊技盤4の可変入賞手段19等に遊技球が入賞すると、主制御基板32からの賞球払い出し要求により賞球払い出し手段29の払い出しモータ29cが作動し、入賞球に応じて賞球払い出し手段29が遊技球を賞球として払い出す。
【0027】
通常、遊技球タンク26には多数の遊技球が貯留されており、この遊技球タンク26の出口46から各供給通路27,28を経て各払い出し手段29,30の払い出しケース29a,30aへと供給されて行く。各供給通路27,28上には常に多数の遊技球が充満状態にあり、遊技球タンク26の出口46から下方に出た遊技球は、図3に示すようにその下側部分で山状に盛り上がった状態に堆積している。そして、各払い出し手段29,30が作動して遊技球を払い出す都度、各供給通路27,28上の遊技球がその下流側から順次払い出しケース29a,30a内へと移動して行く。このとき図3又は図8に示すように供給通路27,28上で遊技球が二段に重なっておれば、第1球崩し手段53,54の各揺動部材69,70が上側の遊技球に接触して抵抗を付与するため、その上側の遊技球が下側の遊技球間に入るように順次崩されながら移動して行く。
【0028】
また仮に第1球崩し手段53,54で一部の遊技球が崩されずに重なり状態で通過した場合でも、その重なり状態の遊技球は、第2球崩し手段55,56まで来たときに、昇降部材75,76に接触して押し上げるので、その抵抗によって崩されて行く。従って、第1球崩し手段53,54、第2球崩し手段55,56を通過する間に、全ての遊技球が崩されて各供給通路27,28毎に一列状に整列した後、その終端の落下部27a,28aから払い出しケース29a,30aへと落下することになり、供給通路27,28での遊技球の重なりによる球詰まりを防止できる。
【0029】
特に第1球崩し手段53,54が揺動部材69,70を、第2球崩し手段55,56が昇降部材75,76を夫々備えたものであって、種類の異なる球崩し手段53,54、55,56を通路方向に所定の間隔をおいて配置しているため、供給通路27,28内の遊技球の重なりを効率的に崩すことができる。
【0030】
図9、図10は本発明の第2の実施形態を例示する。この実施形態では、遊技球タンク26に2個の賞球供給通路27に対応する出口46aと、1個の貸し球供給通路28に対応する出口46bとが別々に設けられ、遊技球タンク26の出口46から上皿7側の排出口49,50までの全体が賞球系と貸し球系とに分離されている。この場合にもその賞球供給通路27、貸し球供給通路28に対応して第1球崩し手段53,54と第2球崩し手段55,56とを設けることが可能である。
【0031】
図11〜図15は本発明の第3の実施形態を例示する。この実施形態では、賞球供給通路27の裏側に貸し球供給通路28を着脱自在に設け、その貸し球供給通路28側に第1球崩し手段54と第2球崩し手段56とが設けられている。
【0032】
賞球供給通路27は通路壁27bを備えた賞球通路部材78と、この賞球通路部材78の後側に配置された貸し球通路部材79とにより構成され、その貸し球通路部材79は賞球通路部材78に着脱自在に装着されている。賞球通路部材78は複数個所でネジ等により裏機構板21に着脱自在に固定されている。貸し球供給通路28は前側に通路壁28bを、後側に張り出し部59付きの後壁60を夫々一体に備え、複数個所でボス部79aを介して賞球通路部材78側のボス部78aに裏側からネジ80等で着脱自在に取り付けられている。
【0033】
賞球供給通路27に対応する第1球崩し手段53、第2球崩し手段55は枢支ピン68a,74aを介して裏機構板21側に取り付けられ、また貸し球供給通路28に対応する第1球崩し手段54、第2球崩し手段56は、貸し球供給通路28と一体に着脱できるように貸し球通路部材79側に枢支ピン68b,74bを介して枢支されている。従って、この実施形態では、第1球崩し手段53,54と第2球崩し手段55,56は、賞球供給通路27側と貸し球供給通路28側とで別々の枢支ピン68a,74a、68b,74bにより枢支されている。
【0034】
賞球供給通路27及び貸し球供給通路28の上手側には、各供給通路27,28毎に、球切れ感知部材52a,52bと、この各球切れ感知部材52a,52bを介して球切れを感知する球切れ感知手段61a,61bとが別々に設けられ、その賞球用の球切れ感知手段61aは賞球払い出し手段29を制御する賞球払い出し制御基板に、貸し球用の球切れ感知手段61bは貸し球払い出し手段30を制御する貸し球払い出し制御基板に夫々接続されている。そして、各球切れ感知手段61a,61bが球切れを感知した場合に、各制御基板を経て別々の報知手段又は共通の報知手段でその球切れを夫々識別可能に報知するようになっている。
【0035】
なお、球切れ感知手段61a,61bは各通路部材78,79に別々に枢着されているが、貸し球用の球切れ感知部材52bと球切れ感知手段61bとを貸し球通路部材79に取り付けて、貸し球供給通路28と一体に着脱できるようにしても良い。
【0036】
この実施形態でも、各供給通路27,28の第1球崩し手段53,54、第2球崩し手段55,56により各供給通路27,28の遊技球の重なりを崩すことができる。またCR機には賞球供給通路27と貸し球供給通路28とを並設して使用するが、現金機では貸し球供給通路28が不要であるため、この貸し球供給通路28を取り外す。この場合、貸し球供給通路28に第1球崩し手段54、第2球崩し手段56が付いているので、第1球崩し手段54、第2球崩し手段56を貸し球供給通路28と一体に着脱できる。従って、賞球供給通路27側を現金機用とCR機用とに兼用できると共に、CR機用の組み立ても容易にできる。
【0037】
なお、貸し球通路部材79を使用しない場合には、その貸し球通路部材79に代えて図13に仮想線で示すように張り出し部81aを有する後壁部材81をネジ80により装着する。但し、現金機の場合には、図13(A)に示すように賞球供給通路27に対応する大きさの出口46を備えた遊技球タンク26を使用する。
【0038】
図16、図17は本発明の第4の実施形態を例示する。この実施形態では、賞球供給通路27を構成する賞球通路部材78の裏側に、貸し球供給通路28を構成する貸し球通路部材79と、貸し球通路部材79の裏側の後壁部材82とがネジ80により着脱自在に装着され、その後壁部材82に第1球崩し手段54、第2球崩し手段56が着脱自在に装着されている。賞球通路部材78は中央に通路壁27bを有し、貸し球通路部材79は前側に通路壁28bを有する。この実施形態では、CR機の場合には図16、図17に示すように組み立てて使用するが、現金機の場合には、貸し球通路部材79を取り外して後壁部材82を賞球通路部材78の裏側に装着すれば良い。勿論、貸し球供給通路28側の第1球崩し手段54、第2球崩し手段56は後壁部材82から取り外す。
【0039】
以上、本発明の各実施形態について詳述したが、これらの各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。実施形態では、賞球供給通路27及び貸し球供給通路28に2種類の球崩し手段を53,54、55,56を設けているが、遊技球の払い出し数の多い賞球供給通路27側に複数個の球崩し手段53,55を設け、比較的遊技球の払い出し数の少ない貸し球供給通路28側は球崩し手段54又は球崩し手段56の1個にする等、払い出し数の多少に応じて各供給通路27,28の球崩し手段の数を変えても良い。1個の供給通路に2個以上の球崩し手段を設けても良いが、その場合、各球崩し手段には異なる種類のものを使用するのが望ましい。球崩し手段は、揺動部材69,70による揺動式、昇降部材75,76による昇降式等の他、振動手段による振動式のものを用いても良い。
【0040】
球崩し手段53,54、55,56は遊技球の重なりを崩せば良く、必ずしも各供給通路27,28内の遊技球を一列状に整列させる必要はない。各供給通路27,28内で遊技球が一列状に整列するか否かは、各供給通路27,28の幅の問題であり、その後段に整列手段がある場合には各供給通路27,28内で遊技球を一列状にする必要はない。
【0041】
球崩し手段53,54、55,56を供給通路27,28の上側に配置する場合、その球崩し手段53,54、55,56を裏機構板21に取り付けても良いし、通路部材42等に取り付けても良い。第3の実施形態に例示するように通路部材79に球崩し手段54,56の枢支ピン68b,74bを設けた場合には、供給通路79と一体に球崩し手段54,56を着脱できる利点がある。
【0042】
賞球供給通路27を複数個(例えば2個)並設する場合、その賞球供給通路27に対応する第1球崩し手段53,第2球崩し手段55は夫々独立して作動可能にしても良いし、通路壁57の高さが低ければ両賞球供給通路27に跨がって一体に設けても良い。例えば、第1の実施形態では、第1球崩し手段53を各賞球供給通路27に対応して別々に設け、第2球崩し手段55を2個の賞球供給通路27に跨がって設けているが、第1球崩し手段53、第2球崩し手段55を共に2個の賞球供給通路27に跨がる構造にしても良い。勿論、第1球崩し手段53を2個の賞球供給通路27に跨がる構造にし、第2球崩し手段55を各賞球供給通路27に対応して別々に設けても良い。
【0043】
賞球供給通路27と貸し球供給通路28は各実施形態に例示のように前後に配置する他、賞球供給通路27を上側又は下側に配置し、貸し球供給通路28を下側又は上側に配置する等、上下に近接又は所定の間隔をおいて配置しても良い。その場合、下側の供給通路を裏機構板21の裏側等に固定し、上側の供給通路を下側の供給通路又は裏機構板21の裏側等に着脱自在に設けても良いし、上下の供給通路を共に裏機構板21等に着脱自在に設けても良い。
【0044】
賞球供給通路27は1個でも良いし、前後方向に2個以上の複数個でも良い。また貸し球供給通路28を裏機構板21側に配置し、賞球供給通路27を貸し球供給通路28の裏側に配置しても良い。賞球系と貸し球系は遊技球タンク26に賞球用と貸し球用との2個の出口46を設ける等、遊技球タンク26の出口46側から分けても良いし、通路部材42の長手方向の途中から賞球系と貸し球系とに分けても良い。
【0045】
実施形態では上皿7と下皿12とを備え、発射用の遊技球を貯留する球受け皿として上皿7を例示しているが、下皿12のないものでも良い。球受け皿は遊技機本体1の前側に配置されるのが通常であるが、その一部が遊技機本体1の裏側に入るようにしても良いし、遊技機本体1の前側以外の箇所に設けても良い。更に本発明は、パチンコ機の他、アレンジボール機、雀球遊技機、その他の各種の弾球遊技機においても同様に実施可能である。
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、賞球供給通路、貸し球供給通路の夫々での遊技球の重なりを防止でき、遊技球タンクからの遊技球を各払い出し手段へと円滑に供給できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すパチンコ機の正面図である。
【図2】本発明の第1の実施形態を示すパチンコ機の背面図である。
【図3】本発明の第1の実施形態を示す要部の背面断面図である。
【図4】本発明の第1の実施形態を示す通路部の平面断面図である。
【図5】(A)(B)は本発明の第1の実施形態を示す遊技球タンク部分の側面断面図である。
【図6】本発明の第1の実施形態を示す第1球崩し手段の側面断面図である。
【図7】本発明の第1の実施形態を示す第2球崩し手段の背面図である。
【図8】本発明の第1の実施形態を示す球崩し動作の説明図である。
【図9】本発明の第2の実施形態を示すタンク部分の側面断面図である。
【図10】本発明の第2の実施形態を示す一部破断斜視図である。
【図11】本発明の第3の実施形態を示す要部の背面断面図である。
【図12】本発明の第3の実施形態を示す通路部の平面断面図である。
【図13】(A)(B)は本発明の第3の実施形態を示すタンク部分の側面断面図である。
【図14】本発明の第3の実施形態を示す第1球崩し手段の側面断面図である。
【図15】本発明の第3の実施形態を示す第2球崩し手段の背面図である。
【図16】本発明の第4の実施形態を示す第1球崩し手段の側面断面図である。
【図17】本発明の第4の実施形態を示す第2球崩し手段の背面図である。
【符号の説明】
1 遊技機本体
7 上皿(球受け皿)
26 遊技球タンク
27 賞球供給通路
28 貸し供給通路
29 賞球払い出し手段
30 貸し球払い出し手段
53,54 第1球崩し手段
55,56 第2球崩し手段
68,68a,68b 枢支ピン
69,70 揺動部材
71,72 ウエイト
74,74a,74b 枢支ピン
Claims (1)
- 外枠に開閉自在に枢着された前枠の裏側に、遊技球を貯留する遊技球タンクと、賞球を前記前枠の前側に装着された球受け皿へと払い出す賞球払い出し手段と、貸し球を前記球受け皿へと払い出す貸し球払い出し手段と、前記遊技球タンクからの遊技球を前記賞球払い出し手段へと供給する賞球供給通路と、前記遊技球タンクからの遊技球を前記貸し球払い出し手段へと供給する貸し球供給通路とを備えた弾球遊技機において、後側に着脱自在に装着される後壁部材と共に前記賞球供給通路を構成する賞球通路部材と、前記賞球供給通路に対応して上側に配置され且つ前記賞球供給通路内の遊技球の重なりを崩す球崩し手段とをその前側で支持し、前側に前記賞球供給通路と前記貸し球供給通路とを区画する通路壁を、前記貸し球供給通路の後側に前記通路壁よりも上方に突出する後壁を夫々一体に有し且つ前記貸し球供給通路を構成する貸し球通路部材を、前記後壁部材に代えて前記賞球通路部材の後側に装着可能にし、前記通路壁と前記後壁との間で前記貸し球供給通路の上側に配置され且つ前記貸し球供給通路内の遊技球の重なりを崩す球崩し手段を、前記賞球供給通路側の前記球崩し手段の取り付け側とは別に前記後壁の前側上部に取り付けたことを特徴とする弾球遊技機。
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