以下、本発明に係る実施の形態の例が、適宜図面に基づいて説明される。
[パチンコ機の全体構成等]
図1は遊技機の一例であるパチンコ機1の前面説明図であり、図2はパチンコ機1の後面説明図であり、図3はパチンコ機1の遊技盤2の前面説明図である。尚、特に言及されない限り、独立単体型パチンコ機1における前後は、遊技に際して遊技者が位置する方向を前方とし、上下左右は、遊技者(前側)から向かって見た方向による。
パチンコ機1は、遊技盤2の前面に形成された遊技領域4に遊技球を打ち込み流下させて遊技するものである。パチンコ機1は、その上下左右の外郭となっており各種部材を支持する機枠6と、機枠6に片開き可能に設けられた金属製のミドル枠8を備えており、ミドル枠8の前面上部に、遊技盤2が設置されている。パチンコ機1の前面上部において、透明板を嵌めた前扉10が、機枠6に対し片開き可能に設けられている。遊技盤2前面の遊技領域4は、閉じた前扉10によって閉塞される。
遊技領域4は、遊技盤2の前面に円弧状に配置された外レール12及び内レール14等によって囲まれており、遊技領域4の左部における外レール12と内レール14の間が、遊技球を遊技領域4内へ導入するための発射通路16とされている。
遊技領域4の上部中央には、表示装置の画面により構成される演出用表示部18が設けられている。演出用表示部18では、2桁の数字であって各桁が「1」〜「8」である装飾図柄や、キャラクター等が表示される。又、演出用表示部18の前側周囲を装飾する表示部装飾部材20が、遊技盤2に設置されている。表示部装飾部材20の下部は、左右に延びる第1の一時滞留作用手段としてのステージ部22とされている。ステージ部22は、高さが極めて低い前面視V字状の部分であり、前後方向の幅が遊技球1個強となっていて、その中央には遊技球が脱出する脱出口22aが設けられている。ステージ部22に乗った遊技球は、その速度等に応じ、ステージ部22を左右に転動して一時滞留した後、脱出口22aから落下する。即ち、ステージ部22は、遊技球を左右方向に移動させる。ステージ部22における遊技球の一時滞留中に次の遊技球が乗った場合には、遊技球同士の衝突等により遊技球が連続して落下する可能性があって、ステージ部22がない通常の遊技球の流下に比べ、遊技球が連続して流下する可能性が高くなる。更に、表示部装飾部材20の左上部には、演出用表示部18の前側を経てステージ部22に遊技球を導入する装飾部材入球口24が設けられている。加えて、表示部装飾部材20の左方の遊技盤2前面(左打ち用スペースKL)には、遊技球が入球可能である入賞口26A,26B,26Cが配置されている。
又、表示部装飾部材20(ステージ部22)の下方の遊技盤2前面には、センター部材入球口28から入球した遊技球を複数のルートに振り分ける振り分け手段としての振り分け装置30等を備えたセンター部材31が配置されている。センター部材31は、下部中央に始動入賞口32を備えると共に下部左右にセンター部材アウト口33,33を備えており、振り分け装置30等によって、始動入賞口32に入球する確率が比較的に高いルートや低いルートに遊技球を振り分ける。センター部材入球口28の上方には、表示部装飾部材20のステージ部22における遊技球の脱出口22aが位置している。
更に、表示部装飾部材20やセンター部材31の右方の遊技盤2前面(右打ち用スペースKR)には、遊技球が入球(通過)可能なゲート部材34と、可動体による閉鎖時より開放時の入球確率が高い(閉鎖時に入球不能で解放時に入球可能である)開閉式の可動入賞装置36A,36Bと、これらと同様に開閉するチューリップ式の電動役物37が配置されている。尚、遊技盤2の前面には、多数の遊技釘や、他の入賞口、他の装飾部材が配置されている。又、遊技領域4の最下部には、何れの入賞口にも入球しなかった遊技球が回収されるアウト口38が開けられている。更に、遊技盤2の前面右下部であって遊技領域4の右下外には、図柄表示部39が設けられている。図柄表示部39は、第1特別図柄及び第2特別図柄並びに普通図柄を表示可能である。
加えて、機枠6の前面側であって前扉10の下方には、遊技球を貯留する供給皿40と、供給皿40から溢れた遊技球を貯留する貯留皿42が取り付けられている。供給皿40は、前扉10の開放により、機枠6に対して片開き可能であり、貯留皿42は、ミドル枠8の開放により、機枠6に対して片開き可能である。又、貯留皿42の右側には、遊技領域4に対する遊技球の打ち込み強度を調節するためのハンドル44が回転操作可能に設置されている。加えて、供給皿40の前部には、遊技者が任意に押込操作可能なボタン46が設けられている。更に、前扉10の上部には、効果音や各種メッセージ等を報音する一対のスピーカ48,48が設けられており、前扉10の両側部には、遊技状態等に応じて点灯(適宜点滅を含む)する複数のLEDを内蔵したランプ部材50,50が設けられている。
他方、機枠6の後面側であって、ハンドル44の後側には、供給皿40から供給された遊技球を発射する発射装置52が設けられている。発射装置52は、ハンドル44と接続されており、ハンドル44の回転操作に応じた打ち込み強度において、遊技球を発射通路16(遊技領域4)へ発射する。機枠6の後面側の上部には、島設備からの遊技球を貯留するための貯留タンク54が配置されている。又、貯留タンク54の下側には、貯留タンク54と連結されて供給皿40への遊技球(貸球や賞品球)の払い出しを行う払出装置56が配置されており、その周囲には払出装置56における払い出し動作を制御する払出制御装置58が配置されている。更に、払出制御装置58に隣接して、各種の制御装置や装置・部材に電源電圧を供給するための電源装置60が設置されている。
又、機枠6内の後面側中央には、センターカバー62が設置されており、その内部には、各種の図示されない装置等が収められている。当該装置としては、遊技に係る主たる制御(大当たり抽選や当たり抽選や各種入賞口の開閉等)を実行する決定手段としてのメイン制御装置や、表示装置の表示動作(演出用表示部18における表示態様)等を制御する表示制御装置、ランプ部材50,50等の点灯動作等を制御する発光制御装置、スピーカ48,48からの報音動作等を制御する音制御装置、当該表示制御装置や音制御装置等の動作を統合して制御し、可動装飾装置25等の動作を制御するサブ制御装置等を挙げることができる。尚、機枠6の後面側には、トランスに接続されるプラグ64と、アース66が接続されている。
更に、センター部材31の前面説明図である図4に示されるように、センター部材31の遊技球通過部分の各所や各種可動部材の隣接位置には、遊技球の通過(あるいは一時滞留や滞留)を検知可能でありメイン制御装置にそれぞれ接続されているセンサ68A〜68L(図4中太線)が配置されている。これらのうち、センサ68Aは、センター部材入球口28から入球した遊技球を検知するものであり、センサ68Jは始動入賞口32に入球した遊技球を検知するものであり、センサ68K,68Lはセンター部材アウト口33,33に入球した遊技球を検知するものである。
[パチンコ機の全体動作等]
上述のように構成されるパチンコ機1の全体的な動作の例を説明する。パチンコ機1において、遊技者はハンドル44を回転操作して発射装置52を作動させ、遊技球を遊技領域4に打ち込む。遊技球がいわゆる左打ちにより左打ち用スペースKLを流下してセンター部材入球口28からセンター部材31に入球し、振り分け装置30等の振り分けを経て始動入賞口32に入賞すると、メイン制御装置は始動入賞口32のセンサ68Jからの信号によりその入賞を把握して、大当たり抽選を実行する。メイン制御装置は、大当たり抽選の結果が大当たりであると、サブ制御装置等による図柄の変動表示を始めとする各種の演出を経て、表示制御装置を通じ図柄表示部39の第1特別図柄表示部や演出用表示部18に所定の大当たり図柄(例えば「77」)を確定表示させる。ここで、センター部材入球口28の上方にステージ部22(の脱出口22a)が配置されて(おり更にステージ部22とセンター部材入球口28が遊技球の直径程度の距離を有するように接近配置されて)いるため、装飾部材入球口24を経てステージ部22に遊技球を流下させた場合の方が、ステージ部22に遊技球を流下させない(直接入球の)場合より高い確率でセンター部材入球口28に入球させることができる。
メイン制御装置は、大当たり図柄の確定表示後、通常閉じている可動入賞装置36A,36Bを所定回数(例えばそれぞれ1回ずつ)に亘り断続的に開く(いわゆる大当たり状態)。メイン制御装置は、可動入賞装置36A,36Bに遊技球が入賞すると、図示されないセンサによりこれを把握し、払出制御装置58を通じて払出装置56により所定数の遊技球を供給皿40へ払い出す。遊技者は、大当たり状態において、比較的に多数の遊技球を得るため、主に右打ちにより右打ち用スペースKRに遊技球を流下させて、可動入賞装置36A,36Bへの入賞を狙うことになる。尚、大当たり状態は、比較的に多数の遊技球を得ることが可能であるため、遊技者にとって有利な遊技状態である。
又、メイン制御装置は、大当たり状態の終了後、いわゆる確変状態を生起する。当該確変状態は、ゲート部材34へ入賞した遊技球について図示されないセンサにより検知されたことに起因して実行される当たり抽選の結果が当たりとなり易い状態である。メイン制御装置は、ゲート部材34に係るセンサによる遊技球の検知に基づいて、図柄表示部39の普通図柄表示部における普通図柄の変動表示を適宜経た確定表示を実行し、当たり抽選の結果が当たりである場合、普通図柄表示部38において当たり図柄を確定表示して、電動役物37の可動体を所定の態様(例えば所定回数に亘る断続的な態様)で開状態にする(当たり状態)。又、メイン制御装置は、図示されないセンサにより把握した電動役物37への入球に基づいて、大当たり抽選を実行し、結果が大当たりであれば、サブ制御装置等による図柄の変動表示を始めとする各種の演出を経て、表示制御装置を通じ図柄表示部39の第2特別図柄表示部や演出用表示部18に所定の大当たり図柄(例えば「77」)を確定表示させて、上述の大当たり状態を生起する。メイン制御装置は、確変状態において、大当たり抽選の大当たり確率(結果が大当たりとなる確率)を、非確変状態より高くする。メイン制御装置は、1回の確変状態について、次の大当たり状態の生起まで継続させる。遊技者は、確変状態において、比較的に多数の遊技球を得るため、主に右打ちにより右打ち用スペースKRに遊技球を流下させて、可動入賞装置36A,36Bへの入賞を狙うことになる。尚、確変状態は、比較的に多数の遊技球を得ることが可能であるため、遊技者にとって有利な遊技状態である。
そして、メイン制御装置は、確変状態の生起回数が連続して所定回数(例えば10回)に達し、所定回数目の確変状態に応じ生起した大当たり状態が終了すると、確変状態を生起させず、ゲート部材34への遊技球の通過検知に起因して実行される当たり抽選の結果が確変状態に比べ当たりになり難く(あるいは当たりにならず)、電動役物37がほぼ開状態とならず(あるいは開状態にならず)、大当たり抽選の結果が大当たりになり難い遊技開始当初の通常状態へ復帰させる。遊技者は、センター部材入球口28を経た始動入賞口32への入賞を狙うため、右打ちを止め、左打ちにより左打ち用スペースKLに遊技球を流下させることになる。
[振り分け装置を備えたセンター部材の構成等]
センター部材31は、外枠70と、外枠70内の上部に配置される振り分け装置30と、外枠70内の下部であって振り分け装置30の下方に配置されるテーブル部72と、テーブル部72の上方ないし後側に配置されるトレイ部73と、振り分け装置30の左下部からテーブル部72の左部に亘る第1テーブル導入部74と、振り分け装置30の右下部からテーブル部72の右部に亘る第2テーブル導入部76を有する。外枠70の上部中央には、センター部材入球口28が開けられている。又、外枠70におけるセンター部材入球口28の左側には、遊技球の近接を検知するセンサ68Bが配置されている。メイン制御装置は、センサ68Bによる検知信号を(所定回数あるいは所定時間以上に亘り)受信してセンサ68B付近における遊技球の滞留を把握すると、球詰まりエラーを(表示や発音等により)報知する。
図5は振り分け装置30の斜視説明図(後面・右面・上面)であり、図6(a)〜図10(a)は振り分け装置30の動作に係る斜視説明図(前面・右面・上面)であり、図6(b)〜図10(b)は振り分け装置30の動作に係る斜視説明図(後面・右面・上面)である。振り分け装置30は、ケース80と、流路切替部82と、切替機構部84を有する。
ケース80は、流路切替部82を収める主室90と、主室の上部中央に開けられておりセンター部材入球口28と接続される遊技球導入口92と、主室90内であって遊技球導入口92の下側に配置された上下方向の遊技球の案内リブ94,94と、主室90の下部から前方・左方・下方に延びる第1振り分け通路部96Aと、主室90の下部(第1振り分け通路部96A上端の上側)から前方・右方・下方に延びる第2振り分け通路部96Bを有する。第1振り分け通路部96Aは、左方から下方に変化する部分において、遊技球を回転運動させて流下させる第2の一時滞留作用手段としてのクルーン部98を備えていると共に、クルーン部98後部の下方に開けられたアーム用開口100Aを備えている。第2振り分け通路部96Bは、下方延設部分の後部に開けられたアーム用開口100Bを備えている。
流路切替部82は、第1切替片102Aと第2切替片102Bを備えている。第1切替片102Aと第2切替片102Bの各下部には前後方向の軸103A,103Bがそれぞれ通されており、これらはその軸103A,103B周りの回転によりそれぞれ姿勢変化可能であって、互いに上部が離れる方向に姿勢(第1姿勢)を変えることで流路切替部82が第1切替状態となり、互いに上部が近づく方向に姿勢(第2姿勢)を変えることで流路切替部82が第2切替状態となる。第1切替状態において、第1切替片102Aの下部内側に形成された下曲面部104Aと第2切替片102Bの下部内側に形成された下曲面部104Bが互いに接近して前面視U字状の下遊技球受入部が形成されると共に、下曲面部104Aの上側に設けられた上曲面部106Aと下曲面部104Bの上側に設けられた上曲面部106Bが、遊技球の直径を超えて離れる。他方、第2切替状態において、上曲面部106A,106Bが互いに接近して前面視U字状の上遊技球受入部が形成される。尚、第2切替状態において、下曲面部104A,104Bは互いに離れる。上曲面部106A,106Bの内側後部には、それぞれ遊技球の案内リブ108A,108Bが突設される。又、第1切替片102Aと第2切替片102Bの各下部後面から後方へ柱状に突出する被係止部としての突体110A,110Bがそれぞれ設けられている。他方、ケース80には、第1切替状態から第2切替状態に亘り突体110A,110Bを通す弧状の図示されないスリットが開けられている。
切替機構部84は、ストッパ機構112と、復帰機構としての第1アーム機構114A及び第2アーム機構114Bを備えている。ストッパ機構112は、ストッパ116と、ストッパセンサ部118を有している。
ストッパ116は、後面視で概略エ字状の部材であり、上端部に、ケース80後外面に設けられた左右方向の軸120が通る円筒部122を有していて、軸120の周りでの回転移動により姿勢変化可能である。円筒部122の後側には、左右方向に延びるバー124が接続されている。又、円筒部122の下側から上下方向に延びた部分の下端には、流路切替部82の突体110A,110Bと接触しており左右方向に延びる係止部としてのロック部126がつながっており、ロック部126の上側後部には重り128が設けられ、ロック部126の下側後部には左方へ延びる被検知片130が設けられている。
ストッパセンサ部118は、右方へ開放する箱状であり、ストッパ116の被検知片130の先端部を受け入れていて、内部に、所定位置の被検知片130(ストッパの姿勢)を検知するセンサ68Dを備えている。
第1アーム機構114Aは、ストッパ116のバー124を受け入れる側面視U字状部及びその前側に配置されておりストッパ116と共通の軸120が通る円筒部を有するアーム基部132Aと、上端部がアーム基部132Aの右側に対して相対的に回転可能に接続されるアーム中部134Aと、アーム中部134Aの下端部が相対的に回転可能に接続される側面視逆V字状のリンク部136Aと、リンク部136Aが相対的に回転可能に接続されるアーム先部138Aと、アーム先部138Aの先端部に対して後下部が相対的に回転可能に接続されるスイッチ板140Aを備えている。リンク部136Aの中央部には、ケース80において左右方向に渡された軸142Aを受け入れる円筒部144Aが形成されている。スイッチ板140Aの上端部には、ケース80において左右方向に渡された軸146Aを受け入れる円筒部148Aが形成されている。アーム先部138Aの大部分やスイッチ板140Aはアーム用開口100Aに入っている。
第1アーム機構114Aは、軸120,142A,146Aによって概ね上方に移動(姿勢変化)可能に支持されている。第1アーム機構114Aが上方に移動した場合、スイッチ板140Aの前面はほぼ鉛直となって第1振り分け通路部96Aの内面にほぼ沿っており、アーム基部132Aの側面視U字状部はストッパ116のバー124を持ち上げる。他方、第1アーム機構114Aが上方への移動からほぼ下方へ復帰した場合、スイッチ板140Aの前面は上部より下部が前方となるように傾斜して第1振り分け通路部96A内に張り出し、アーム基部132Aの側面視U字状部はストッパ116のバー124を持ち上げない。第1アーム機構114Aは、その構成要素の自重(軸120,142A,146Aに対する重心位置)により、通常下方位置となっている。尚、第1アーム機構114Aのアーム基部132Aは、下方位置において、ケース80後面(に形成されたリブ)に支えられている。
第2アーム機構114Bは、第1アーム機構114Aとほぼ左右対称に構成されており、アーム基部132Bと、アーム中部134Bと、リンク部136Bと、アーム先部138Bと、スイッチ板140Bを備えている。リンク部136Bは、ケース80の軸142Bを受け入れる円筒部144Bを有しており、スイッチ板140Bは、ケース80の図示されない軸を受け入れる円筒部148Bが形成されている。尚、上下方向において、スイッチ板140Aがスイッチ板140Bより下方に位置することから、アーム先部138Aはアーム先部138Bより長い。又、ケース80の後側には、切替機構部84を覆う図示されない後カバーが取り付けられる。
流路切替部82の第1切替片102Aは、ケース80のスリットの内側端部からのみ突体110Aを介して作用を受けている場合、自重(軸103Aに対する重心の配置)により、第1切替状態(上部離間状態)となる。この点、第2切替片102Bにあっても同様である。このとき、突体110A,110Bの各後面に、ストッパ116のロック部126の前面が接触しており、ストッパ116は下部が上部より後になるように上下方向に対して傾いている。そして、第1切替片102Aや第2切替片102Bが第2切替状態(上部接近状態)となると、突体110A,110Bはケース80のスリットの外側端部まで移動して、ストッパ116のロック部126の左右幅以上に互いに離れる。ストッパ116は、突体110A,110Bの各後面で支えられていなければ、自重(軸120に対する重心の位置)により、上下方向に沿うように姿勢を変える。よって、突体110A,110Bの間にロック部126が入り、突体110A,110Bの内側の面に対してロック部126の側面が接触し、ロック部126(ストッパ116)によって突体110A,110Bを介して第1切替片102A及び第2切替片102Bが第2切替状態に保持される。
テーブル部72は、後の遊技球通路部の前側下部から前方へ僅かずつ低くなる傾斜面を上面とする傾斜面部が延ばされた形状をしており、傾斜面部の前端中央に始動入賞口32が配置され、その両側の下方にセンター部材アウト口33,33が配置される。又、遊技球通路部の前面左部には、遊技球を傾斜面部の左部に発出する第1発出口150が配置されており、遊技球通路部の前面中央には、遊技球を傾斜面部の中央に発出する第2発出口152が配置されている。更に、傾斜面部の傾斜面の左部に沿うような自転する円盤状部を有するターンテーブル154が設けられ、右部に沿うような円盤状部を有するターンテーブル156が設けられる。
トレイ部73は、中央が最深部となっている皿状のトレイ160と、トレイ160を左右に往復動させる図示しない駆動部を備えている。トレイ160は、遊技球を受け(中央に至るまで一時滞留させて)中央に設けられた遊技球通過孔から落とすものである。
第1テーブル導入部74は、振り分け装置30の第1振り分け通路部96Aから受けた遊技球を、第1発出口150に通じる第1−1分岐路又はトレイ160に通じる第1−2分岐路に分岐可能な遊技球通路部と、分岐部に対して上下動することで第1−1分岐路を開閉可能な開閉部162を有している。開閉部162が上にあり第1−1分岐路を開放していると、遊技球は第1−1分岐路を通過してテーブル部72の第1発出口150に至る遊技球通路に案内され、開閉部162が下にあり第1−1分岐路を閉鎖していると、遊技球は開閉部162に接触し第1−2分岐路を通過してトレイ160に案内される。
第2テーブル導入部76は、振り分け装置30の第2振り分け通路部96Bからの遊技球を受けるクルーン170と、クルーン170の出口下方に配置されるシーソー172と、シーソー172の後端側から延びてトレイ160に通じる第2−1分岐路と、シーソー172の前端側から延びて第2発出口152に通じる第2−2分岐路と、上下動する可動部170を備えた装飾部材を有する。第2−2分岐路には、遊技球を検知可能なセンサ68Gが設けられている。シーソー172は、後下がりに傾斜したり前下がりに傾斜したりするよう図示されない駆動部によって揺動されている。可動部174は、図示されないリンク構造によってシーソー172と連結されており、共通の駆動部によって上下動される。遊技球は、後下がりとなったシーソー172に乗ると、第2−1分岐路を通過してトレイ160に案内され、前下がりとなったシーソー172に乗ると、第2−2分岐路を通過してテーブル部72の第2発出口152に至る遊技球通路に案内される。可動部174は、遊技球に対して作用しない。シーソー172や可動部174の駆動部は、パチンコ機1の電源投入後、メイン制御装置による制御により作動を開始し、電源切断により作動を停止する。
尚、振り分け装置30のケース80やテーブル部72、トレイ160や第1テーブル導入部74、第2テーブル導入部76等、遊技球の通路となる部材は、帯電防止剤を含有する合成樹脂製であり、遊技球の通過による静電気の蓄積が防止される。
[振り分け装置を備えたセンター部材の動作等]
振り分け装置30は、遊技球を受け入れておらず流路切替部82が第1切替状態(上部離間状態)となっているときにセンター部材入球口28から遊技球導入口92において遊技球を受けると、案内リブ94,94を経て第1切替片102Aと第2切替片102Bの下曲面部104A,104Bに遊技球を案内する(図6)。
遊技球は、その重さにより、下曲面部104A,104Bを押し、第1振り分け通路部96Aを通過する(図7)。第1切替片102Aと第2切替片102Bは、下曲面部104A,104Bに対する荷重により、前後方向の軸103A,103B周りで回転し、第2切替状態(上部接近状態)となる。このとき、第1切替片102Aと第2切替片102Bの突体110A,110Bが離間して、ストッパ116のロック部126に対する突体110A,110B後面の接触がなくなり、ストッパ116は自重により姿勢変化してロック部126が突体110A,110Bの間に入り込む。ロック部126は、突体110A,110Bを介して第1切替片102Aと第2切替片102Bの自重による第1切替状態への姿勢変化を食い止め、第2切替状態に保持する。
第2切替状態とされた流路切替部82に対して案内された遊技球は、互いに接近した上曲面部106A,106Bに案内される(図8)。上曲面部106A,106Bにおいて遊技球の荷重を受けたとしても、第1切替片102Aと第2切替片102Bは突体110A,110Bを介してストッパ116のロック部126により遊技球を支持可能である。又、上曲面部106A,106Bには遊技球を前側へ案内する案内リブ108A,108Bが設けられている。よって、遊技球は、上曲面部106A,106B前側から延びる第1振り分け通路部96Aに案内される。
第1振り分け通路部96Aに振り分けられた遊技球は、クルーン部98においてその大きさや遊技球の流下速度等に応じた時間(例えば2秒間)だけ一時滞留したうえ、第1振り分け通路部96A内に張り出したスイッチ板140Aの前側を通る。このとき、スイッチ板140Aは、遊技球に押されてほぼ鉛直となり、第1アーム機構114Aがほぼ上方に移動する(図9)。即ち、スイッチ板140Aの姿勢変化によりアーム先部138Aが後方に移動し、リンク部136Aが姿勢変化してアーム中部134Aないしアーム基部132Aを上方に移動する。すると、第1アーム機構114A(アーム基部132Aの側面視U字状部)は、ストッパ116のバー124を持ち上げ、ストッパ116を軸120周りで下部が後方に移動するように回転させる。このストッパ116の回転によりロック部126が突体110A,110B間から離れ、第1切替片102Aと第2切替片102Bがロック部126による規制から脱して自重により第1切替状態(上部離間状態)に復帰する。スイッチ板140Aに対する遊技球の作用は、遊技球の流下中に瞬間的に行われるところ、その間でも、第1切替片102Aと第2切替片102Bは自重により第1切替状態に復帰可能であり、又すぐに第1アーム機構114Aが下方に復帰してバー124を持ち上げなくなるとしても、ロック部126は突体110A,110Bの後面に当たって第1切替状態が保持される。尚、第1振り分け通路部96Aにクルーン部98を設置することにより、潤滑液を付着させた遊技球(いわゆる油玉)による不正行為が抑制される。即ち、潤滑液付きの遊技球は、その潤滑性により、通常の遊技球に対して一時滞留時間が短い状態でクルーン部98を通過し、その分流路切替部82が第2切替状態となり遊技球を第2振り分け通路部96Bに振り分け得る時間が短くなる。
第2振り分け通路部96Bに振り分けられた遊技球は、第2振り分け通路部96B内に張り出したスイッチ板140Bの前側を通り、第1アーム機構114Aと同様に第2アーム機構114Bを上昇させる。第2アーム機構114Bは、バー124を持ち上げてストッパ116を姿勢変化させ、ロック部126による流路切替部82の第2切替状態での保持を解除させて流路切替部82を第1切替状態に切り替える。
第1アーム機構114Aや第2アーム機構114Bにより、流路切替部82は、自身を遊技球が通過してから、第1振り分け通路部96A内のスイッチ板140A又は第2振り分け通路部96Bのスイッチ板140Bを通過するまで第2切替状態となり、この状態で遊技球を受け入れると、第2振り分け通路部96Bに振り分ける。スイッチ板140A,140Bの配置や、第1アーム機構114Aないし第2アーム機構114Bの長さ、あるいはクルーン部98の有無や大きさにより、第2切替状態の継続時間が調整可能である。即ち、最初の遊技球は第1振り分け通路部96Aのクルーン部98に一時滞留のうえでスイッチ板140Aに至るので、その入球からの第2切替状態の継続時間が比較的長く設定される。他方、第2切替状態で受け入れた次の遊技球(最初の遊技球に連続した遊技球)はそのまま第2振り分け通路部96Bのスイッチ板140Bに至るので、その入球からの第2切替状態の継続時間が比較的短く設定される。よって、遊技球が3球以上連続入球して次々に第2振り分け通路部96Bに振り分けられる事態が防止される。
第1振り分け通路部96Aに振り分けられた遊技球は、第1テーブル導入部74に至り、テーブル部72の第1発出口150につながる第1−1分岐路又はトレイ160に通じる第1−2分岐路を通過する。第1−1分岐路に分岐した遊技球は、テーブル部72に達して第1発出口150から発出され、左のターンテーブル154によって方向をランダムに変えられて始動入賞口32又はセンター部材アウト口33,33に至る。この場合、遊技球が偶然に始動入賞口32への方向に合致して始動入賞口32に入賞する可能性は比較的に低い。他方、第1−2分岐路に分岐した遊技球は、左右に移動するトレイ160に達して一時滞留の後に下方へ落下し、テーブル部72の傾斜面を転動して始動入賞口32又はセンター部材アウト口33,33に至る。この場合、遊技球がタイミング良くトレイ160の移動範囲中央(トレイ160の遊技球通過孔が始動入賞口32後方の傾斜面の真上となる位置)で落下すると始動入賞口32に極めて入賞し易く、又左で落下したとしてもターンテーブル154による方向変化後の入賞が一応期待できると共に右で落下したとしてもターンテーブル156による入賞が一応期待でき、よって始動入賞口32に入賞する可能性は、第1発出口150を経由する場合よりは高い。
第2振り分け通路部96Bに振り分けられた遊技球は、第2テーブル導入部76に至り、トレイ160に通じる第2−1分岐路又はテーブル部72の第2発出口152につながる第2−2分岐路を通過する。第2−1分岐路に分岐した遊技球は、第1−2分岐路の場合と同様にトレイ160を経由して始動入賞口32又はセンター部材アウト口33,33に至る。他方、第2−2分岐路に分岐した遊技球は、テーブル部72に達して第2発出口152から発出され、始動入賞口32後方の傾斜面を転動して始動入賞口32に極めて入賞し易いが、稀にセンター部材アウト口33,33に至る。この場合、遊技球が始動入賞口32に入賞する可能性は、トレイ160を経由する場合より高い。
かように、始動入賞口32やセンター部材アウト口33,33の直前における遊技球のルートは、始動入賞口32への入賞可能性の低い順に、第1発出口150経由、トレイ160経由、第2発出口152経由の3通りある。又、第1振り分け通路部96Aに振り分けられた遊技球は、第1発出口150経由又はトレイ160経由のルートを通り、第2振り分け通路部96Bに振り分けられた遊技球は、トレイ160経由又は第2発出口152経由のルートを通る。従って、第2振り分け通路部96Bに振り分けられた遊技球は、第1振り分け通路部96Aに振り分けられた遊技球より、遊技者にとって有利なルートを通ることになり、第2振り分け通路部96Bは遊技球の特別ルートに位置づけられる。そして、第2振り分け通路部96Bに振り分けられるためには、第2切替状態の流路切替部82に対して遊技球を入球させる必要があり、流路切替部82は遊技球の通過によって第2切替状態に切り替わることから、遊技者は、センター部材入球口28に対する連続入球を狙うことになる。又、この連続入球の可能性を高めるために、ステージ部22へ遊技球を導く装飾部材入球口24への連続入球を狙うことになる。
又、センサ68Dは、上下方向に沿う姿勢となっているストッパ116の被検知片130を検知し、即ちロック部126が突体110A,110Bの間に入り込んでいて流路切替部82を第2切替状態に切り替えている状態のストッパ116を検知する(切替状態センサ)。メイン制御装置は、センサ68Dによる検知が規定時間(例えば第1振り分け通路部96Aに振り分けられた遊技球がスイッチ板140Aに至る時間の平均として想定される時間である想定平均時間の3倍の時間)継続した場合等において、流路切替部82が長時間第2切替状態(特別ルート側)に保持されている旨のエラーを(表示や発音等により)報知する。
[パチンコ機の効果等]
以上のパチンコ機1では、第1振り分け通路部96A又は第2振り分け通路96Bに遊技球を振り分ける振り分け装置30を備えており、振り分け装置30は、第1振り分け通路部96Aに遊技球を案内する第1切替状態(上部離間状態)と、第2振り分け通路部96Bに遊技球を案内する第2切替状態(上部接近状態)とで切り替わる流路切替部82と、流路切替部82を第1切替状態と第2切替状態とで切り替える切替機構部84とを備えており、切替機構部84は、遊技球の荷重によって、流路切替部82を第1切替状態から第2切替状態へ切り替えると共に、第1振り分け通路部96Aの所定位置(スイッチ板140Aの位置)における遊技球の通過又は第2振り分け通路部96Bの特定位置(スイッチ板140Bの位置)における遊技球の通過によって、流路切替部82を第2切替状態から第1切替状態へ切り替える。よって、最初の遊技球が流路切替部82に入球した後、第1振り分け通路部96A又は第2振り分け通路部96Bにおいて遊技球が通過するまでに、次の遊技球が連続入球することで、第2振り分け通路部96Bに遊技球が振り分けられ、連続入球の態様を興味深いものとして、遊技者による遊技球の打ち込みが促進される。
又、流路切替部82は、突体110A,110Bを有しており、遊技球の荷重により第2切替状態に対応する第2姿勢(上部接近姿勢)に変化すると共に無荷重となると第1切替状態に対応する第1姿勢(上部離間姿勢)に復帰し得る第1切替片102A,第2切替片102Bを備えており、切替機構部84は、第1切替片102A,第2切替片102Bの第1姿勢から第2姿勢の変化時に突体110A,110Bに係止して第2姿勢を維持させるロック部126を有するストッパ116と、第1振り分け通路部96Aの所定位置(スイッチ板140Aの位置)における遊技球の通過又は第2振り分け通路部96Bの特定位置(スイッチ板140Bの位置)における遊技球の通過により、突体110A,110Bに対するロック部126の係止を解除させて、第1切替片102A,第2切替片102Bの第1姿勢への復帰を許容する第1アーム機構114A及び第2アーム機構114Bを備えている。更に、パチンコ機1は、第1振り分け通路部96Aの所定位置を通過する遊技球の作用により移動し、ストッパ116を移動させて突体110A,110Bに対するロック部126の係止を解除させる第1アーム機構114Aと、第2振り分け通路部96Bの特定位置を通過する遊技球の作用により移動し、ストッパ116を移動させて突体110A,110Bに対するロック部126の係止を解除させる第2アーム機構114Bを備えている。よって、連続入球の態様が興味深いパチンコ機1をシンプルな構成により実現することができる。
加えて、パチンコ機1には、第1振り分け通路部96Aに、遊技球を一時滞留させるクルーン部98(第2の一時滞留作用手段)が設けられている。よって、いわゆる油玉による不正行為を防止することができる。又、突体110A,110Bに対するロック部126の係止解除の契機となるスイッチ板140Aより上流にクルーン部98を配置すれば、第1切替状態への復帰までの時間(第2切替状態の継続時間)を調節することができ、ひいては第1振り分け通路部96A(あるいは振り分け装置30への全入球)に対する第2振り分け通路部96Bの振り分け率を調節することができる。
又、第1振り分け通路部96A又は第2振り分け通路部96Bに遊技球を振り分ける振り分け装置30と、振り分け装置30の上方に配置された、遊技球を一時滞留させるステージ部22(第1の一時滞留作用手段)とを備えている。更に、振り分け装置30は、第1振り分け通路部96Aに遊技球を案内する第1切替状態(上部離間状態)と、第2振り分け通路部96Bに遊技球を案内する第2切替状態(上部接近状態)とで切り替わる流路切替部82と、流路切替部82を第1切替状態と第2切替状態とで切り替える切替機構部84とを備えており、切替機構部84は、遊技球の荷重によって、流路切替部82を第1切替状態から第2切替状態へ切り替える。従って、振り分け装置30に対してステージ部22により遊技球を連続入球させ得るという、興味深い遊技を提供することができる。
加えて、パチンコ機1は、ストッパ116が(ロック部126の突体110A,110Bへの係止により)流路切替部82を第2切替状態へ切り替えていることを検知するセンサ68Dを備えている。よって、流路切替部82が第2切替状態となり続けて第2振り分け通路部96Bへの遊技球の振り分けが継続する可能性(不正行為の可能性)等をエラー表示等により報知することができる。又、遊技球に直接作用する流路切替部82を検知する場合に比べ、センサ68Dを配置し易く又検知に関する誤動作がより起き難くなるし、流路切替部82の作動を妨げ難い。
又、センター部材入球口28の左側には、遊技球の近接を検知するセンサ68Bが配置されている。よって、センター部材入球口28の左側における球詰まりにより、当該左側に遊技球が流下せず、センター部材入球口28に異常に連続入球する事態を報知することができる。更に、振り分け装置30のケース80やテーブル部72、トレイ160や第1テーブル導入部74、第2テーブル導入部76等、遊技球の通路となる部材は、帯電防止剤を含有する合成樹脂製であるため、遊技球の通過による静電気の蓄積が防止され、静電気による各種可動部材や電気素子、電気機器の誤動作の発生を防止することができる。
[変更例等]
尚、主に上記形態が変更されて成る、本発明の他の形態が以下例示される。流路切替部は、1個又は3個以上の部分で構成されて良い。切替機構部は、歯車や歯車群(ギヤ)を用いたものであっても良いし、スイッチ板により切り替えられる電気スイッチの切替により流路切替部の切替状態を切り替えるものであっても良いし、スイッチ板の代わりに配置した遊技球センサが遊技球を検知すると流路切替部の切替状態を切り替えるものであっても良い。被係止部(突体)と係止部(ロック部)による係止は、一方が鉤で他方がリング部となっており鉤がリング部に掛かるものであっても良いし、ソレノイドと磁石による吸着であっても良い。復帰機構は、ストッパを第2姿勢(上下方向に沿う姿勢)から第1姿勢(ロック部前面が突体の後面に接触する姿勢)に、押し込みや案内等によって積極的に戻すものであっても良い。各種アーム機構におけるアームの形状や数等について、第1アーム機構と第2機構で非対称でありあるいは数が異なるものとしたり、アームの数や軸支する箇所数が増減されたり、軸支箇所が変更されたりして良い。
ステージ部(第1の一時滞留作用手段)に代えてクルーンやトレイが設けられたり、クルーン部(第2の一時滞留作用手段)に代えてステージやトレイが設けられたりして良い。ステージ部やクルーン、トレイにおける遊技球の脱出口は、中央以外とされても良いし、遊技球複数個分の幅とされても良い。ステージ部やクルーン、トレイにおける自身あるいはその一部の移動の可否も変更することができるし、その移動範囲もより大きくしたりあるいは小さくしたりすることができる。ステージ部は、他の部材の一部として設けられたり、独立して設けられたりしても良い。
切替状態センサは、第1切替状態に対応したストッパの姿勢を検知するものであっても良いし、第1切替状態や第2切替状態に対応したストッパの姿勢をそれぞれ検知するものであっても良い。切替状態センサは、ストッパの複数箇所を検知しても良いし、ストッパの被検知片以外の部分を検知しても良く、被検知片は省略されても良い。
第1振り分け通路部や第2振り分け通路部に関する遊技球のルートは様々に変更することができ、第1振り分け通路部を特別ルートとしても良いし、第1テーブル導入部や第2テーブル導入部の少なくとも一方において分岐しないようにしたり3分岐以上するようにしたりしても良いし、始動入賞口の直前において1通り若しくは2通りの態様又は4通り以上の態様を有するようにしても良い。シーソーと装飾部材の可動部は、別々に作動するものであっても良いし、少なくとも一方が不動のものであっても良い。又、第2振り分け通路部に係るセンサによる遊技球の検知に基づき、第2振り分け通路部に通じているシーソーや、装飾部材の可動部が作動(して最後の検知から所定時間経過後に作動を停止)するようにして良く、この場合、常時作動の場合に比べて省エネルギーとなり故障発生の可能性が低減するし、第2振り分け通路部に入球したことについて作動により演出して遊技者の興味を惹くことができる。第2振り分け通路部における遊技球の通過に基づいて作動する部材はシーソーと装飾部材の可動部以外のものであっても良い。第1振り分け通路部における遊技球の通過に基づいて作動する部材が設けられても良い。更に、第2振り分け通路部に係るセンサによる遊技球の検知に基づき、演出用表示部等において第2振り分け通路部に振り分けられた旨の表示(報知,演出)を行っても良い。又、第2−2分岐路等に係るセンサによる遊技球の検知に基づき、演出用表示部等において始動入賞口へ入賞する確率が比較的に高い旨の表示(報知,演出)を行っても良い。これらの表示は、他の振り分け通路部や他の分岐路等について行っても良い。
加えて、上記実施形態では、遊技機の一例であるパチンコ機について説明しているが、本発明は、例えば封入式パチンコ機といった他の遊技機に対しても当然適用可能である。尚、特許請求の範囲、明細書及び図面に記載される全ての要素(例えば、振り分け手段や、流路切替部、切替機構部、切替片、復帰機構、一時滞留作用手段、切替状態センサ、メイン制御装置等)は、個数を意識的に限定する明確な記載がない限り、物理的に単一であっても複数であっても構わないし、適宜配置の変更が行われても構わない。又、特許請求の範囲や明細書等で使用している要素名(要素につけた名称)は、単に本件の記載のために便宜上付与したに過ぎないものであり、それによって特別な意味が生じることを特に意識したものではない。即ち、要素名のみによって要素が何であるかが限定解釈されるものではない。例えば、「制御装置」は、ハードウェア単体でも、ソフトウェアを含んだものであっても構わない。更には、全ての要素の内の複数の要素を適宜一体に構成するか、若しくは一つの要素を複数の要素に分けて構成するかは、敢えて特許請求の範囲等において特定していない限り、何れも当業者であれば容易に考えられる事項である。従って、その程度の範囲内での構成上の差異を有する遊技機を、本実施例に記載がなされていないことを理由に採用することのみでは、本発明に係る権利を回避したことにはならない。その他、各要素の構成や形状等における、本実施例から当業者であれば容易に考えられる自明な範囲の差異についても同様である。