JP2023133463A - 遊技機 - Google Patents

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哲 川島
Satoru Kawashima
昌樹 野畑
Masaki Nobata
耕平 渡邊
Kohei Watanabe
淳 岡村
Atsushi Okamura
剛 馬渡
Takeshi Motai
一貴 松原
Kazutaka Matsubara
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Abstract

【課題】興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供する。【解決手段】パチンコ機10は、発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域を移動する遊技球が入球可能な入球部を具備する第1入球手段、及び、第2入球手段とを備え、第1入球手段への遊技球の入球に基づいて有利状態が付与される。第1入球手段は、当該第1入球手段の入球部の側方を移動する遊技球を入球部に案内する案内状態と、案内しない不案内状態との間を状態変化可能な案内手段を備えている。また、第2入球手段に入球した遊技球と機械的に連動して不案内状態にある案内手段を案内状態とする開放連動手段が設けられている。【選択図】 図1

Description

本発明は、パチンコ機等の遊技機に関するものである。
従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機は、遊技球を用いて遊技が行われ、当該遊技球が移動可能な遊技領域を備えるとともに、発射手段にて発射された遊技球がかかる遊技領域に案内される構成となっている。
また、パチンコ機には、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段を備え、かかる特定領域に入球した遊技球が同領域内の特別入球手段に入球した場合に、遊技者にとって有利な遊技状態が発生するといったものもある(例えば、特許文献1参照)。
特開平11-197312号公報
ところで、遊技機としては、常に新たな構成を取り入れる等して、新たな興趣の向上が求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
本発明の遊技機は、
発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、
前記特定領域を移動する遊技球が入球可能な入球部を具備する第1入球手段、及び、第2入球手段とを備え、
前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて遊技者にとって有利な有利状態が付与される構成であって、
前記第1入球手段は、当該第1入球手段の前記入球部の側方を移動する遊技球を前記入球部に案内する案内状態と、案内しない不案内状態との間を状態変化可能な案内手段を備え、
前記第1入球手段、又は、前記第2入球手段に入球した遊技球と機械的に連動して前記不案内状態にある前記案内手段を前記案内状態とする開放連動手段を備えていることを特徴としている。
尚、前記遊技機は、パチンコ機であることとしてもよい。
本発明によれば、興趣の向上を図ることができる。
第1実施形態のパチンコ機を示す正面図である。 パチンコ機を示す斜視図である。 内枠及び前面枠を開放した状態を示す斜視図である。 内枠および遊技盤等の構成を示す正面図である。 パチンコ機の構成を示す背面図である。 内枠及び裏パックユニット等を開放した状態を示す斜視図である。 パチンコ機の主な電気的構成を示すブロック図である。 遊技制御に用いる各種カウンタの概要を示す説明図である。 羽根部材が閉位置にある第1始動入賞装置等の正面模式図である。 羽根部材が閉位置にある第1始動入賞装置等の断面模式図である。 羽根部材が開位置にある第1始動入賞装置等の正面模式図である。 羽根部材が開位置にある第1始動入賞装置等の断面模式図である。 羽根部材の動作を説明するための正面模式図である。 ガイド部を示す正面図である。 中央ユニット球検知処理を示すフローチャート図である。 中央ユニット球検知処理を示すフローチャート図である。 エラー検知処理を示すフローチャート図である。 第1入球処理を示すフローチャート図である。 羽根確認処理を示すフローチャート図である。 第2実施形態の中央ユニットを示す正面模式図である。 規定回数振分け装置の内部構造を示す正面模式図である。 表示板を示す正面模式図である。
(第1実施形態)
以下、パチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)の一実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。図3等に示すように、パチンコ機10は、当該パチンコ機10の外郭を構成する固定枠としての外枠11を備えており、この外枠11の一側部に遊技盤取付枠としての内枠12が開閉可能に支持されている。尚、図3では便宜上、遊技盤30面上に配設される遊技部材(遊技釘や役物等)、前面枠14に取付けられるガラスユニット137等を省略して示している。
外枠11は、図6等に示すように、上辺枠構成部11a及び下辺枠構成部11bが木製の板材により構成され、左辺枠構成部11c及び右辺枠構成部11dがアルミニウム合金製の押出成形材により構成され、これら各枠構成部11a~11dがネジ等の離脱可能な締結具により全体として矩形枠状に組み付けられている。
左辺枠構成部11cの上下端部には、それぞれ上ヒンジ81及び下ヒンジ82が取着されている(図1参照)。当該上ヒンジ81及び下ヒンジ82にて、内枠12の上下部が回動可能に支持されており、これにより内枠12が開閉可能となる。そして、外枠11の内側に形成される空間部に内枠12等が収容される。
また、右辺枠構成部11dには、その幅方向後端部近傍から外枠11内側へ向け突出した延出壁部83が形成されている。延出壁部83は、内枠12の右側部背面側に設けられる施錠装置600(図6参照)に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆っている(図5参照)。加えて、図3に示すように、延出壁部83の前面側には、施錠装置600の係止部材が係止される上下一対の受部84,85が設けられている。また、下側の受部85には、後述する内枠開放検知スイッチ92に当接する押圧部86が、外枠11内側に向けて突設されている。
さらに、下辺枠構成部11bには樹脂製の幕板飾り87が取着されている。幕板飾り87の上面奥部には、上方に突出するリブ88が一体形成されている。これにより内枠12との間に隙間が形成され難くなっている。
図3に示すように、内枠12の開閉軸線は、パチンコ機10の正面からみて左側において上下に沿って設定されており、この開閉軸線を軸心として内枠12が前方側に開放できるようになっている。内枠12は、外形が矩形状をなす樹脂ベース38を主体に構成されており、当該樹脂ベース38の中央部には略楕円形状の窓孔39が形成されている。
また、内枠12の前面側には前面枠14が開閉可能に取付けられている。前面枠14は、内枠12と同様に、パチンコ機10の正面から見て左側において上下に沿って設定された開閉軸線を軸心として前方側に開放できるようになっている。尚、前面枠14は、内枠12を介してではなく、外枠11に直接開放可能に支持されるように構成してもよい。本実施形態では、内枠12(及び外枠11)が遊技機本体に相当し、前面枠14が扉部材に相当する。
前面枠14は、内枠12と同様に外形が矩形状をなし、閉鎖状態においては内枠12の前面側ほぼ全域を覆う。前面枠14の中央部には略楕円形状の窓部101が形成されている。これにより、前面枠14の窓部101及び内枠12の窓孔39を介して、内枠12の後面に装着される遊技盤30を外部(パチンコ機10前方)から視認可能となる。遊技盤30の詳細な構成については後述する。
図1、図2に示すように、前面枠14の前面側には、その下部中央において下皿15が設けられており、下払出口16から払出された遊技球が下皿15内に貯留可能になっている。また、下皿15の手前側には、下皿15内から遊技球を排出するための球抜きレバー25が設けられている。
下皿15の右方には、手前側に突出した発射操作手段としての遊技球発射ハンドル(以下「ハンドル18」と称する)が設けられている。尚、ハンドル18には、回動可能に設けられた操作部としての回転操作体18aが設けられるとともに、図示されない位置において、ハンドル18に人手が触れたことを検知可能なタッチ検知手段としてのタッチセンサや、ハンドル18の操作部の操作量を検知するための操作量検知手段としての可変抵抗器が設けられている。そして、ハンドル18が右回りに回動操作されると、回動操作量に応じた強さで、詳しくは後述する発射装置60によって遊技球が発射される。また、ハンドル18には、ハンドル18を握った右手の親指で押圧操作可能な発射停止操作手段としてのストップレバー18bが設けられている。当該ストップレバー18bを押圧した状態においては、ハンドル18を握っていたとしても、発射装置60による遊技球の発射が禁止される。このため、遊技球の発射を禁止しつつハンドル18の回動操作を行ったり、ハンドル18を握った状態で、一時的に遊技球の発射を止めたりすることができる。
図2に示すように、下皿15の上方には、上払出口17から払出された遊技球を貯留可能な上皿19が設けられている。また、上皿19は、当該上皿19に(一旦)貯留された遊技球を一列に整列させながら詳しくは後述する発射装置60の方へ案内するようになっている。尚、上皿19が遊技球で満杯になった状態では、払出される遊技球は、後述する下皿連通路71及び下払出口16を介して、下皿15へと案内される。
上皿19の上面(貯留部の右側方)には、貸出スイッチ121と、返却スイッチ122と、球抜きボタン123と、残高表示部124とが設けられている。遊技ホール等において、パチンコ機10の(左)側方に配置されるCRユニットに対して残高のある遊技カードが投入(挿入)された状態で貸出スイッチ121が操作されると、その操作に応じて貸出球が上皿19に供給される。一方、返却スイッチ122は、CRユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。また、残高表示部124では、CRユニットに挿入されているカードの残高がいくらあるのかが表示される。
さらに、球抜きボタン123は、上皿19の上面から出没可能に構成され、図示しない付勢手段によって常には上皿19上面から突出する側へと付勢されている。球抜きボタン123が押圧操作されることで、上皿19と下皿15との間が開通し、上皿19に貯留されていた遊技球が下皿15へと案内されるようになっている。
加えて、上皿19の上面(貯留部の前方)には、演出操作手段としての演出ボタン125及び十字ボタン126が設けられている。演出ボタン125にはLEDが内蔵されているとともに、演出ボタン125や十字ボタン126を押圧操作することで、後述する装飾図柄表示装置42等において対応する演出が行われたり、演出内容が変更されたりする。
また、前面枠14の前面にはその周囲に各種ランプ等の発光手段が設けられている。これら発光手段は、遊技状態の変化等に応じて発光態様が変更制御され遊技中の演出効果を高める役割を果たすものである。例えば、窓部101の周縁には、LED等の発光手段を内蔵した環状電飾部102が設けられている。また、該環状電飾部102の両側部には、所定のエラー時に点灯するエラー表示ランプ104が設けられている。尚、環状電飾部102のうち各エラー表示ランプ104の上方部位には、前面枠14の背面に設けられるスピーカSP(図3参照)に対応して細かな透孔が多数形成されている。
前面枠14の背面側にはガラスユニット137が取付けられている。ガラスユニット137は、従来の前後一対の矩形状の板ガラスが前後対をなして別々に取着されるものではなく、全体として丸形をなし、アッセンブリ化された上で取付けられている。
次に、内枠12について図4を参照して説明する。上述した通り、内枠12には、窓孔39の後側において、遊技盤30が樹脂ベース38の裏側に当接した状態で装着されている。従って、遊技盤30前面の略中央部分が窓孔39を通じて内枠12の前面側に露出した状態となっている。
また、内枠12(樹脂ベース38)の前面下部、すなわち窓孔39の下方位置には、発射手段としての発射装置60、及び、当該発射装置60によって発射された直後の遊技球を案内する発射レール61が取付けられている。本実施形態では、発射装置60としてソレノイド式発射装置を採用している。さらに、発射装置60の上方には、上皿19から案内される遊技球を、内蔵された駆動手段(例えばソレノイド)の駆動により、1球ずつ発射装置60の発射位置へと案内する球送り装置63が設けられている。
次に、遊技盤30の構成について図4を参照して説明する。遊技盤30には、一般入賞装置31、有利状態入球手段としての可変入賞装置32、第1入球手段としての第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33b、案内契機手段としてのスルーゲート34、中央ユニット401等が配設されている。発射装置60により発射された遊技球は、遊技盤30の前面と、ガラスユニット137の後面との間の領域(遊技領域)に案内される。一般入賞装置31、可変入賞装置32、始動入賞装置33a、33b等の各種入賞口は、遊技領域を移動する遊技球が入球(入賞)可能に構成されており、これらの各種入賞口に遊技球が入球した場合、対応する検知スイッチにより検知が行われ、上皿19又は下皿15へ所定数の賞球が払い出される。尚、各種入賞装置や中央ユニット401は、遊技盤30に形成された貫通孔に配設され、ねじ等により取付けられている。
本実施形態では、始動入賞装置33a、33bへの入賞があった場合には3個、一般入賞装置31への入賞があった場合には10個、可変入賞装置32への入賞があった場合には15個の遊技球が払出されるように構成されている。また、遊技球が通過するだけで入球することのない(遊技盤30の裏面側に排出されることのない)スルーゲート34に遊技球が通過しても、遊技球の払出しは行われない。尚、詳しくは後述するが、本実施形態では、一般入賞装置31、及び、スルーゲート34には、遊技領域を移動する遊技球が常に入球可能、又は、通過可能に構成されているのに対し、第1始動入賞装置33aは、中央ユニット401を経由した遊技球のみが入球可能に構成され、第2始動入賞装置33b、及び、可変入賞装置32は、遊技球が入球可能な開状態と、入球不可能な閉状態とに状態変化するように構成されている。
その他に、遊技盤30には、遊技領域の最下部に対応してアウト口36が設けられており、一般入賞装置31等の各種入賞口に入賞しなかった遊技球は、このアウト口36を通って遊技領域外へと排出される。また、遊技盤30には、遊技球の落下方向を適宜分散、調整等するために多数の遊技釘が植設されているとともに、風車等の各種遊技部材(役物)が配設されている。尚、本実施形態の遊技盤30は、アクリル樹脂又はポリカーボネート等の透明な樹脂により構成されている。さらに、遊技盤30の前面や後面に対して直接プリントが行われたり、遊技盤30の後方に装飾用の役物が設置されたりする等して、遊技盤30における装飾等が行われている。
さて、遊技領域の略中央部には、中央ユニット401が配設されている。中央ユニット401は、遊技領域を移動(流下)する遊技球が入球可能な第1特定領域403を形成(区画)するハウジング402を備えている。ハウジング402の上部左側には、遊技領域を移動する遊技球が第1特定領域403へ入球する入口となる入球開口部404が設けられている。入球開口部404は常に遊技球が入球可能な状態とされているが、比較的狭く構成され、例えば、入球開口部404を狙って遊技球を250個発射したうちの2~4個程度が入球するような遊技盤30の構成(遊技釘の配置)となっている。
尚、図4では、便宜上、中央ユニット401において遊技球を遊技領域の外部に排出する通路(後述の第1不案内通路406、及び、第2不案内通路431)の図示を適宜省略している。また、第1特定領域403への遊技球の入球し易さ等は、機種毎に適宜変更可能である。
本実施形態の基本的な遊技性としては、第1特定領域403を通過させた遊技球を、中央ユニット401の下方に設置された第1始動入賞装置33aに入球させることを目標とするものである。第1始動入賞装置33aに遊技球が入球すると、10/10の確率で当選する当否抽選が行われ、当該当否抽選で当選すると、可変入賞装置32が開状態とされる有利状態としての大当たり状態が発生するようになっている。
ところで、第1特定領域403に入球した遊技球の全てが第1始動入賞装置33aに入球するのではなく、第1特定領域403は、通過する遊技球が第1始動入賞装置33aに入球する可能性のある第1案内通路405と、通過する遊技球が第1始動入賞装置33aに入球する可能性のない第1不案内通路406とを備えている。また、第1特定領域403には、入球開口部404を介して第1特定領域403に入球した全ての遊技球が案内されるとともに、当該遊技球を特定の割合で第1案内通路405と、第1不案内通路406とに振り分ける第1振分け装置407と、第1振分け装置407を通過して第1案内通路405を経由した遊技球が案内されるとともに、当該遊技球を特定の割合で第1案内通路405と、第1不案内通路406とに振り分ける第2振分け装置408と、第2振分け装置408を通過して第1案内通路405を経由した遊技球が案内されるとともに、当該遊技球を特定の割合で第1案内通路405と、第1不案内通路406とに振り分ける第3振分け装置409と、第1振分け装置407を通過して第1不案内通路406を経由した遊技球が案内されるとともに、当該遊技球を特定の割合で後述する第2案内通路430と、第2不案内通路431とに振り分ける第4振分け装置410とが設けられている。
本実施形態では、第1始動入賞装置33aには、第3振分け装置409を通過した遊技球のみが入球可能となっている。このため、本実施形態では、第1振分け装置407、第2振分け装置408、及び、第3振分け装置409により第1振分け手段が構成されている。尚、本実施形態では、第1振分け装置407において遊技球が第4振分け装置410側に案内された場合、該遊技球が第1始動入賞装置33aに入球する可能性のない構成となっているため、第1振分け装置407~第4振分け装置410までの通路、及び、それ以降の通路も第1不案内通路406である。これに対し、例えば、第4振分け装置410から第3振分け装置409に遊技球を案内する通路が存在するような場合には、第1振分け装置407~第4振分け装置410までの通路、及び、第4振分け装置410~第3振分け装置409までの通路も第1案内通路405となる。また、便宜上、図4では、第1振分け装置407、及び、第2振分け装置408において遊技領域外に案内されることとなった遊技球が案内される第1不案内通路406の図示を省略している。
また、本実施形態の第1振分け装置407、第2振分け装置408、第3振分け装置409、及び、第4振分け装置410は、略丸皿状をなし、遊技球が1球ずつ通過(落下)可能な円形状の孔部が、中央部寄りの均等位置に3つ設けられる構成となっている。そして、振分け装置407~410に案内された遊技球は、孔部の外方側の領域を何周か旋回した後、3つの孔部のいずれかに落下するようになっている。尚、各振分け装置407~410の各孔部がどこに通じているか等については後述する。
さらに、本実施形態では、中央ユニット401の下方の第1始動入賞装置33aが設置された遊技領域(以下、「第2特定領域411」と称する)には、第3振分け装置409を通過した遊技球のみが進入可能に構成されており、第1始動入賞装置33aの左右側方には、遊技領域のうち中央ユニット401の左側方に位置する領域(以下、「左側方領域」と称する)、及び、中央ユニット401の右側方に位置する領域(以下、「右側方領域」と称する)を移動する遊技球の第2特定領域411への進入を防止する隔壁部412(本例では、複数の遊技釘を上下に連続して配設することで構成される)が設けられている。
また、本実施形態の第1始動入賞装置33aは、第2特定領域411を移動する遊技球が入球可能な第1入球部414と、第1入球部414の左右両側方に設けられた案内手段(案内部)としての左右一対の羽根部材415とを備えている。羽根部材415は、舌片状をなすとともに、前後方向に延在する回転軸を中心に回動可能に構成され、該回転軸から上方に延びる閉位置(不案内状態)と、該閉位置から第1入球部414とは反対側に傾いた姿勢となる開位置(案内状態)との間を変位可能に構成されている。羽根部材415が開位置とされることで、第1始動入賞装置33aは、第1入球部414の側方を移動する遊技球が羽根部材415により第1入球部414に案内される開状態とされるようになっている。その一方で、羽根部材415が閉位置とされることで、第1始動入賞装置33aは、第1入球部414の側方を移動する遊技球の第1入球部414への入球が規制される閉位置とされるようになっている。但し、羽根部材415が閉位置とされている場合であっても、一対の羽根部材415間の距離は、遊技球の直径よりも若干広くなっており、遊技球が第1始動入賞装置33a(第1入球部414)に入球可能となっている。
さらに、第2特定領域411には、遊技球を閉位置にある一対の羽根部材415の間に案内する第3振分けセンター排出通路417と、遊技球を開位置にある羽根部材415によって第1入球部414側に案内される位置に案内する条件付き第1案内通路としての第3振分けサイド排出通路418とが設けられている。詳しくは後述するが、第3振分け装置409を通過した遊技球が、第3振分けセンター排出通路417、或いは、第3振分けサイド排出通路418に案内される(至る)ようになっている。そして、遊技球が第3振分けセンター排出通路417により案内された(通過した)場合、羽根部材415が開位置、及び、閉位置のどちらにあっても、該遊技球が第1始動入賞装置33aに入球する。
その一方で、遊技球が第3振分けサイド排出通路418により案内された(通過した)場合、羽根部材415が閉位置にあると、該遊技球は第1始動入賞装置33aに入球しないものの、羽根部材415が開位置にあれば、該遊技球が羽根部材415に案内されて第1始動入賞装置33a(第1入球部414)に入球するようになっている。つまり、第3振分けサイド排出通路418は、羽根部材415が開位置にある場合に第1案内通路405とされ、羽根部材415が閉位置にある場合に第1不案内通路406とされる条件付き第1案内通路405である。尚、本実施形態では、第3振分けセンター排出通路417が特定通過位置に相当し、第3振分けサイド排出通路418が条件付き特定通過位置に相当する。
本実施形態では、第1振分け装置407に設けられた3つの孔部のうち、1つが第2振分け装置408に通じ、遊技球を第2振分け装置408に案内する常時案内孔部421(常時案内部)であり、別の1つが遊技領域の外部に遊技球を排出する第1排出孔部422であり、残りの1つが第4振分け装置410に通じ、遊技球を第4振分け装置410に案内する補助孔部423である。
第2振分け装置408に設けられた3つの孔部のうち、1つが第3振分け装置409に通じ、遊技球を第3振分け装置409に案内する常時案内孔部421(常時案内部)であり、残りの2つが遊技領域の外部に遊技球を排出する第2排出孔部424である。
第3振分け装置409に設けられた3つの孔部のうち、1つが第3振分けセンター排出通路417に通じ、羽根部材415が閉位置にあっても、第1始動入賞装置33aに遊技球を入球させる常時案内孔部421(常時案内部)であり、残りの2つが、第3振分けサイド排出通路418に通じ、羽根部材415が開位置にある場合に第1始動入賞装置33aに遊技球を入球させることができ、第1始動入賞装置33aが閉位置にある場合に第1始動入賞装置33aに遊技球を入球させることができない条件付き案内孔部425(条件付き案内部)である。尚、本実施形態では、第3振分け装置409が案内変化振分け手段を構成する。
加えて、第2特定領域411には、第3振分け装置409の常時案内孔部421に案内された遊技球が第3振分けサイド排出通路418に案内されたり、条件付き案内孔部425に案内された遊技球が第3振分けセンター排出通路417に案内されたりすることを防止するべく、第3振分けセンター排出通路417と、第3振分けサイド排出通路418との間を仕切る仕切り手段としての仕切り壁部426が設けられている。特に、本実施形態では、第3振分けセンター排出通路417を移動する遊技球が第3振分けセンター排出通路417から外れたり、第3振分けサイド排出通路418を移動する遊技球が第3振分けサイド排出通路418から外れたりすることが防止されるように、第3振分けセンター排出通路417、及び、第3振分けサイド排出通路418のそれぞれの両側方に仕切り壁部426が設けられている。
また、本実施形態の中央ユニット401は、第1特定領域403を移動する遊技球が入球可能な第2入球手段としての第2種非電動役物作動口427を備えている。本実施形態では、第2種非電動役物作動口427には、第4振分け装置410を通過した遊技球のみが入球可能となっている。つまり、第4振分け装置410に設けられた3つの孔部のうち、1つが第2種非電動役物作動口427に通じ、遊技球を第2種非電動役物作動口427に入球させる第4案内孔部428であり、残りの2つの孔部が、遊技領域の外部に遊技球を排出する第4排出孔部429である。
尚、本実施形態では、第4振分け装置410、及び、第1振分け装置407が第2振分け手段を構成する。また、第1特定領域403は、通過する遊技球が第2種非電動役物作動口427に入球する可能性のある第2案内通路430と、通過する遊技球が第2種非電動役物作動口427に入球する可能性のない第2不案内通路431とを備えている。つまり、第1特定領域403の入球開口部404~第1振分け装置407までの通路は、第1案内通路405を兼ねる第2案内通路430であり、第1振分け装置407(補助孔部423)~第4振分け装置410までの通路、及び、第4振分け装置410の第4案内孔部428に入球した遊技球が案内される第2種非電動役物作動口427に至るまでの通路についても第2案内通路430であり、第1特定領域403のそれ以外の通路(第4振分け装置410の第4排出孔部429に入球した遊技球が案内される通路、第1振分け装置407の常時案内孔部421や第1排出孔部422に入球した遊技球が案内される通路等)が第2不案内通路431である。また、便宜上、図4では、第4振分け装置410において遊技領域外に案内されることとなった遊技球が案内される第2不案内通路431の図示を省略している。
さらに、本実施形態の第1始動入賞装置33aは、羽根部材415が電動で開閉されるのではなく、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球と機械的に連動して開位置とされ、第1始動入賞装置33aに入球した遊技球と機械的に連動して閉位置とされる構成(所謂、第2種非電動役物)となっている。
図9に示すように、第1始動入賞装置33aの羽根部材415は、閉位置とされている状態において、(正面視で)略鉛直方向に延在する案内辺部と、案内辺部の上端部から第1始動入賞装置33aの外方に向けて下方傾斜する外上辺部と、外上辺部の下端部から第1始動入賞装置33aの内方に向けて下方傾斜する外下辺部とを備える(第1始動入賞装置33aの外方に膨出する略三角形状の)羽根部433と、羽根部433の下端部に連結された付け根部434とを備えている。尚、本実施形態の付根部434は、羽根部433の案内辺部と面一な辺部、及び、羽根部433の外下辺部と面一な辺部を有している。
羽根部433の下部、及び、付け根部434の上下方向略中央部には、それぞれ前後一対の第1軸部435、及び、第2軸部436が設けられている。本例では、第1軸部435を中心として、羽根部材414の先端部側(羽部部433側)の方が、羽根部材414の付根側(付け根部434)よりも重くなっている。
これに対し、図14に示すように、第1始動入賞装置33aのうち、遊技盤30の前面に対して面で当接した状態で固定される略板状のベース板部(図示略)、及び、羽根部材415の付け根部434の前方を覆うカバー部438(図4参照)には、一対の羽根部材415のうち正面視で右側の羽根部材415に対応してカタカナの「イ」字状(Tの時の上辺部を左下がりにした形状)に形成された孔状、又は、溝状のガイド部439が設けられ、一対の羽根部材415のうち正面視で左側の羽根部材415に対応しては、右側の羽根部材415に対応するガイド部439を左右反転させた形状のガイド部439が設けられている。
図9、図13(の実線)に示すように、羽根部材415が閉位置にある場合には、羽根部材415の第1軸部435、及び、第2軸部436がガイド部439に対して上下に並ぶようにして収められる。このとき、第2軸部436の下面側、第1軸部435、及び、第2軸部436の左右側面側がそれぞれガイド部439に当接して支持されることとなり、羽根部材415の閉位置の姿勢が維持されるようになっている。
その一方で、図11、図13(の2点鎖線)に示すように、羽根部材415が開位置にある場合には、羽根部材415の第1軸部435、及び、第2軸部436がガイド部439に対して左右に斜めに並ぶようにして(第1軸部435の方が上側かつ外側に)収められる。このとき、第1軸部435、及び、第2軸部436の下面側、第2軸部436の第1始動入賞装置33aの内方側がそれぞれガイド部439に当接して支持されることとなり、羽根部材415の開位置の姿勢が維持されるようになっている。
尚、本実施形態では、一対の羽根部材415で挟まれ、前方がカバー部438で覆われた部位が第1入球部414であり、第1入球部414に入球した遊技球は、第1始動入賞装置33aのベース板部に設けられた入賞球排出部440を介して遊技領域の外部に排出される。
また、図9、図10等に示すように、略平板状の下板部と、下板部の両側辺部から上方に向けて外方に傾斜して延びる一対の側板部とを備え、当該各側板部の上面側と、前記各羽根部材415の付け根部434とが上下に対向するように相対配置された押上部材441と、押上部材441の直下方位置と、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球が案内されて通過する連動通路442とにかけて前後に延在するようにして設けられ、その中間位置に軸部を有するてこ部材443とを備えている。
羽根部材415が閉位置にある状態において、第2種非電動役物作動口427に遊技球が入球した場合、当該遊技球が、連動通路442を経由して、てこ部材443の後部の上面に落下する。これにより、図12に示すように、てこ部材443の後部が下降する代わりに、てこ部材443の前部が上昇し、該てこ部材443の前部によって押上部材441が持ち上げられる。押上部材441が持ち上げられると、押上部材441の傾斜した左右一対の側板部の内面により各羽根部材415が上方に押圧され、羽根部材415の第1軸部435、及び、第2軸部436がガイド部439に案内される格好で、一対の羽根部材415が上方に変位しつつ外側に開くようにして回動変位する。さらに、第1軸部435の下面側がガイド部439の下縁部に当接すると、第1軸部435よりも先端部側に重心がある羽根部材415が第1軸部435を中心に外側に傾倒し、てこ部材443の前部、及び、押上部材441が下降して、押上部材441が羽根部材415を押し上げない状態となると、第1軸部435がガイド部439の下縁部に摺接するとともに、第2軸部436がガイド部439の上縁部に略摺接しつつ、第2軸部436の下縁部、及び、第1始動入賞装置33aの中央部側縁部がガイド部439に当接して支持される位置まで、羽根部材415が第1始動入賞装置33aの中央部側に変位し、開位置とされる。尚、てこ部材443の後部に落下した遊技球が、てこ部材443の上方位置から排出されると、押上部材441、及び、てこ部材443の前部が下降して、基準位置に戻るようになっている。
図11に示すように、羽根部材415が開位置にある状態において、遊技球が羽根部材415により第1入球部414側に案内される場合、当該遊技球が、一対の羽根部材415の付け根部434に跨って載置されるような格好となり、当該遊技球の重みにより、一対の羽根部材415の付け根部434に設けられた第2軸部436が、第1始動入賞装置33aの外方に変位させられる。第2軸部436が第1始動入賞装置33aの外方に変位させられることで、第2軸部436の下面側がガイド部439で支持されない状態となり、第2軸部436がガイド部439に沿って下方に変位するとともに、第1軸部435についても、ガイド部439に沿って、第1始動入賞装置33aの内方に変位しつつ下方に変位する。以上のように、一対の羽根部材415が下方に変位しつつ内側に閉じるようにして回動変位し、閉位置とされる。本実施形態では、一対の羽根部材415の姿勢が開位置から閉位置側に変位するまで、遊技球が第1始動入賞装置33aのベース板部に設けられた入賞球排出部440に案内されない構成となっている。
尚、本実施形態では、押上部材441の内底面により、第1始動入賞装置33a(第1入球部414)に入球した遊技球を入賞球排出部440に案内する構成となっているが、例えば、羽根部材415の付根部434に対して内側に突出する突部を設け、一対の羽根部材415の突部によって遊技球を入賞球排出部440に案内する構成としてもよい。また、本実施形態では、押上部材441、及び、てこ部材443が開放連動手段を構成する。さらに、羽根部材415の付け根部434が閉鎖連動手段を構成する。
図4に示すように、第1始動入賞装置33aには、第1始動入賞装置33a(第1入球部414、ひいては、入賞球排出部440)に入球した遊技球を検知する第1入球検知手段としての始動入賞スイッチ(本例では、「第1入球検知スイッチ224a」と称する)が設けられている。第1入球検知スイッチ224aにて遊技球が検知された場合には、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選等が行われるとともに、後述する特別表示装置43aにて変動表示が行われる構成となっている。そして、当否抽選にて大当たり状態に当選した場合には、大当たり状態が付与されることとなる。
また、第2種非電動役物作動口427には、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球を検知する第2入球検知手段、及び、連動球検知手段としての第2入球検知スイッチ446が設けられている。
さらに、中央ユニット401(第1特定領域403)には、中央ユニット401の入球開口部404~第1振分け装置407までの第1案内通路405に設けられ、第1振分け装置407に入球した遊技球を検知する第1振分け入球検知スイッチ448と、第1振分け装置407の常時案内孔部421~第2振分け装置408までの第1案内通路405に設けられ、第2振分け装置408に入球した遊技球を検知する第2振分け入球検知スイッチ449と、第2振分け装置408の常時案内孔部421~第3振分け装置409までの第1案内通路405に設けられ、第3振分け装置409に入球した遊技球を検知する第3振分け入球検知スイッチ450と、第1振分け装置407の補助孔部423~第4振分け装置410の第2案内通路430(第1不案内通路406)に設けられ、第4振分け装置410に入球した遊技球を検知する第4振分け入球検知スイッチ451とが設けられている。
加えて、中央ユニット401には、第1振分け装置407の第1排出孔部422から遊技領域外部に通じる第1不案内通路406に案内される遊技球を検知する第1振分け排出検知スイッチ452と、第2振分け装置408の第2排出孔部424から遊技領域外部に通じる第1不案内通路406に案内される遊技球を検知する第2振分け排出検知スイッチ453と、第3振分けセンター排出通路417に設けられ、第3振分け装置409の常時案内孔部421により案内された遊技球を検知する第3振分けセンター排出検知スイッチ454と、第3振分けサイド排出通路418に設けられ、第3振分け装置409の条件付き案内孔部425により案内された遊技球を検知する第3振分けサイド排出検知スイッチ455と、第4振分け装置410の第4排出孔部429から遊技領域外部に通じる第2不案内通路に案内される遊技球を検知する第4振分け排出検知スイッチ456とが設けられている。
尚、第1入球検知スイッチ224aが第1入球検知手段に相当し、第2入球検知スイッチ446が第2入球検知手段に相当する。また、第1振分け入球検知スイッチ448、第2振分け入球検知スイッチ449、及び、第3振分け入球検知スイッチ450が第1案内検知手段に相当する。さらに、第1振分け入球検知スイッチ448、及び、第4振分け入球検知スイッチ451が第2案内検知手段に相当する。加えて、本実施形態では、第1特定領域403に入球した遊技球が全て第1振分け装置407に案内されることから、第1特定領域403に入球した全ての遊技球を検知する第1振分け入球検知スイッチが特定領域入球検知手段を構成する。
また、第2振分け入球検知スイッチ449、第3振分け入球検知スイッチ450、第3振分けセンター排出検知スイッチ454、及び、羽根部材415が開位置にあるときの第3振分けサイド排出検知スイッチ455が第1案内検知手段に相当する。さらに、第1振分け排出検知スイッチ452、第4振分け入球検知スイッチ451、第2振分け排出検知スイッチ453、及び、羽根部材415が閉位置にあるときの第3振分けサイド排出検知スイッチ455が第1不案内検知手段に相当する。第4振分け入球検知スイッチ451が第2案内検知手段に相当する。加えて、第2振分け入球検知スイッチ449、第1振分け排出検知スイッチ452、第4振分け排出検知スイッチ456が第2不案内検知手段に相当する。また、第1振分け排出検知スイッチ452、第2振分け排出検知スイッチ453、羽根部材415が閉位置にあるときの第3振分けサイド排出検知スイッチ455、及び、第4振分け排出検知スイッチ456が排出検知手段に相当する。さらに、中央ユニット401に設けられた各種入球検知スイッチ、及び、各種排出検知スイッチにより、通過検知手段が構成される。
さらに、本実施形態では、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球が案内される連動通路442に対応して、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球が、第1始動入賞装置33aの羽根部材415を連動させるてこ部材443に到達して、該てこ部材443を連動させる連動許容状態と、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球がてこ部材443を経由しない連動規制状態とに状態変化させる連動状態変更手段としての連動状態変更装置461が設けられている。
図10に示すように、連動状態変更装置461は、連動通路442の側壁に形成された横孔部462を塞ぎ、遊技球の連動通路442の通行を許容する許容位置と、連動通路442の内側に突出し、横孔部462を開口させるとともに、連動通路442を閉鎖する規制位置との間を変位可能な切替部463と、切替部463を変位させる切替ソレノイド464とを備えている。切替部463は、連動通路442の上流側の面が、突出方向先端側に向けて連動通路442の上流側に傾斜しており、規制位置にある切替部463に当接した遊技球は、てこ部材443に至ることなく、横孔部462を介して、パチンコ機10の外部に案内される(遊技球をパチンコ機10の内部のみで循環させて使用する構成の場合には、発射させる遊技球等として使用されるまで貯留される貯留部に案内される)。
本実施形態の切替ソレノイド464は、励磁状態とされることで許容位置とされ、非励磁状態とされることで(バネの作用でプランジャーが連動通路442側に変位し)規制位置とされる。このため、少なくともパチンコ機10の電源がオフされた状態では、切替ソレノイド464が非励磁状態とされて規制位置に変位し、連動状態変更装置461が連動規制状態とされる。
また、本実施形態では、第1始動入賞装置33aが開状態にあること(羽根部材415が開位置にあること)を把握可能な案内状態把握手段としての開位置検知センサ465が設けられている(図4、図14参照)。本実施形態では、第1始動入賞装置33aのベース板部の後面側において、羽根部材415の第1軸部435に連結される付随部材としての検知片部(図示略)が設けられるとともに、第1始動入賞装置33aが開状態とされた場合には、右側の羽根部材415の検知片部が開位置検知センサ465により検知されるようになっている。
遊技領域の右側方領域には、第2始動入賞装置33bが配設されている。第2始動入賞装置33bは、遊技球が入球可能な第2始動入賞装置33bの入球部(始動入賞口)の左右両側に隣接して、回動変位可能に設けられた一対の羽根部材37を備えている。本実施形態では、羽根部材37が上下に延びる閉位置とされている場合には、当該羽根部材37の先端部と、第2始動入賞装置33bの上方に設けられた遊技釘との間に遊技球が通過する余地がなく、第2始動入賞装置33bは、遊技球を入球させることが不可能な閉状態となっている。一方、羽根部材37が外側に開く開位置に変位することで、羽根部材37と前記遊技釘との間に遊技球が通過する隙間が確保され、第2始動入賞装置33bは、遊技球の入球が許容されるとともに、羽根部材37によって第2始動入賞装置33bの側方を移動する遊技球が第2始動入賞装置33bの始動入賞口へと案内される開状態となる。本実施形態の第2始動入賞装置33bは、図示しないソレノイドによって電気的に開閉される構成となっている。
第2始動入賞装置33bの下方位置には、可変入賞装置32が設けられている。可変入賞装置32は、遊技盤30の後方へと通じる大入賞口と、大入賞口を開閉するシャッタと、シャッタを動作させるための大入賞口ソレノイドと、大入賞口に入球した遊技球を検知するカウントスイッチ223とを備え、大入賞口ソレノイドを駆動制御し、シャッタを開閉させることで、可変入賞装置32(大入賞口)を閉状態と開状態とに切替えている。
可変入賞装置32は、通常は遊技球が入球できない閉状態になっており、大当たり状態の際に、遊技球が入賞可能な開状態とされる。尚、本実施形態の可変入賞装置32の大入賞シャッタは、大入賞口の下縁部に沿って大入賞シャッタの下縁部が回動可能に軸支されており、可変入賞装置32の閉状態では、大入賞シャッタが上下に延びて大入賞口を閉塞し、大入賞シャッタの前方を遊技球が通過可能な状態となる。一方、可変入賞装置32の開状態では、大入賞シャッタが前方に回動して前後に延び(上面が後方に向けて少し下方傾斜している)、大入賞口の前方に流下してきた遊技球を大入賞シャッタの裏面(上面)で受けて大入賞口へと案内するようになっている。
尚、大当たり状態(及び時間短縮モード)においては、遊技領域の右側方領域を狙って遊技球を発射させるのに対し、中央ユニット401の第1特定領域403に遊技球を入球させる通常の遊技状態では、上記のように中央ユニット401の入球開口部404が中央ユニット401の上部左側に設けられていることから、遊技球を遊技領域の左側方領域を狙って発射させることとなる。
第2始動入賞装置33bの上方位置には、スルーゲート34が配置されている。スルーゲート34は、遊技領域を流下する遊技球が1球ずつ通過可能に構成されている。詳しくは後述するが、スルーゲート34は、当該スルーゲート34を通過する遊技球を検知可能なスルーゲートスイッチ225を備えている。
スルーゲートスイッチ225にて遊技球が検知された場合には、第2始動入賞装置33bを開状態とするか否かの入球サポート抽選が行われるとともに、普通図柄表示装置41にて当該入球サポート抽選の結果を教示するための変動表示が行われる。そして、入球サポート抽選にて当選した場合には、当該変動表示の終了後に第2始動入賞装置33bが規定時間だけ開状態とされる。
また、本実施形態では、第2始動入賞装置33bの羽根部材37が比較的頻繁に開放され、遊技球を第2始動入賞装置33cへ入球させ易くなる「高入球状態」と、高入球状態よりも羽根部材37が開放される時間帯が減少する「低入球状態」とがある。以下、低入球状態である状態を「通常モード」と称し、高入球状態である状態を「時間短縮モード」と称する。尚、当否抽選にて所定の確率で大当たりに当選する「低確率状態」と、当否抽選にて低確率状態よりも高確率で大当たりに当選する「高確率状態」とを設けるとともに、高確率状態かつ高入球状態である「確変モード」や、高確率状態かつ低入球状態である「潜確モード」を設けることとしてもよい(高確率状態と低確率状態とがある場合には、低確率状態かつ低入球状態である状態を「通常モード」とし、低確率状態かつ高入球状態である状態を「時間短縮モード」とすることとしてもよい)。
尚、高入球状態としては、例えば、(1)普通図柄表示装置41における変動表示時間が低入球状態時よりも短い状態、(2)入球サポート抽選の1回の当選を契機に第2始動入賞装置33bが開状態とされる開放時間が低入球状態時に比べて長い状態(第2始動入賞装置33bの一回の開放時間を増やしたり、規定時間開状態とされる第2始動入賞装置33bの開放回数を増やしたりする等)、(3)第2始動入賞装置33bの一回の開放につき入球可能となる遊技球の規定個数が低入球状態時に比べて多い状態、(4)入球サポート抽選の当選確率が低入球状態時よりも高い状態とすることなどが挙げられる。本実施形態における高入球状態は、上記(1)、(2)、(4)の構成を採用している。勿論、これに限らず、「高入球状態」として、構成(1)~(4)のいずれか1つ、又は、これら構成(1)~(4)の任意の組合せを採用してもよい。これにより、第2始動入賞装置33bに対し遊技球が頻繁に入賞しやすくなり、当否抽選の実行される回数が増えると共に、遊技者の持ち球の減少が抑制される球持ちのよい状態となる。
尚、本実施形態の普通図柄表示装置41の変動時間は、低入球状態では、10分、9分、8分のいずれかであり、高入球状態では、1秒である。第2始動入賞装置33bの開放時間は、低入球状態では0.2秒であり、高入球状態では、3秒である。入球サポート抽選の当選確率は、低入球状態では、1/20であり、高入球状態では、1/2である。
また、本実施形態の大当たり種別としては、15ラウンド電サポ付き大当たり(以下「15RS」と言う)と、15ラウンド通常大当たり(以下「15RN」と言う)とがある。「15RS」、「15RN」は、可変入賞装置32が30秒間開放されること、又は、可変入賞装置32が開放されてから可変入賞装置32に10個の遊技球が入球することを1ラウンドとして、それが15回繰り返されてから、大当たり状態が終了する。
加えて、「15RS」の大当たり状態終了後には「時間短縮モード」に移行し、「15RN」の大当たり状態終了後には「通常モード」に移行する。さらに、本実施形態では、通常モード、及び、時間短縮モードは、大当たり状態が発生するまで継続される(時間短縮モードに対し特別表示装置43a、43bの変動表示回数の上限を設定してもよい)。また、本実施形態では、通常モードで大当たり状態の権利を得た(当否抽選に当選した)場合には、必ず「15RS」となる。但し、大当たりが連続して発生する回数(大当たり状態の後に時間短縮モードが付与される回数)に上限が設けられており、本実施形態では、大当たり状態が2回連続して(時間短縮モードを挟んで)発生すると通常モードに移行する(「15RS」の次の大当たりは「15RN」となる)ようになっている。
また、図4に示すように、略楕円形状の遊技領域の右上部に隣接して、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる特別表示手段としての第1特別表示装置43aと、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選の結果を教示するための変動表示が行われる特別表示手段としての第2特別表示装置43bと、スルーゲート34への遊技球の通過に基づいて行われる入球サポート抽選の結果を教示するための変動表示が行われる普通表示手段としての普通図柄表示装置41とが、パチンコ機10の前方から視認可能に設けられている。本実施形態では、第1特別表示装置43a、第2特別表示装置43b、及び、普通図柄表示装置41は、後述する主制御手段としての主制御装置261により直接的に表示制御される。
第1特別表示装置43aは、4個のLED(第1特図ランプ)により構成されている。そして、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として、第1特別表示装置43aにて第1特図ランプの切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。以下、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球に基づく変動表示を「第1変動表示」とも称する。
第2特別表示装置43bは、4個のLED(第2特図ランプ)により構成されている。そして、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として第2特別表示装置43bにて第2特図ランプの切替表示(変動表示)が行われる構成となっている。以下、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づく変動表示を「第2変動表示」とも称する。
また、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにて変動表示が所定時間行われた後、当否抽選の結果に基づいて、変動表示が停止されることとなる。つまり、変動表示が停止したときの点灯態様(点灯している特図ランプの組合わせ)と、当否抽選の各種結果とが対応付けられており、変動表示が停止したときの点灯態様により、当否抽選の結果、すなわち、「大当たり」、又は、「外れ」であることが確定的に表示されるようになっている。
さらに、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにおいては、停止させる点灯態様(停止態様)によって、大当たり種別、すなわち、「15RS」、及び、「15RN」のどちらであるかについても教示される。また、各種大当たり種別や外れであることをそれぞれ教示する第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bの停止態様は1つではなく複数存在し、それらのいずれかが選択されて停止表示される。
尚、本実施形態では、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選、及び、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球を契機として行われる当否抽選のどちらでも、10/10の確率で大当たりに当選するとともに、遊技状態(遊技モード)に応じて当選する大当たり種別が決まっているが、当否抽選で当選しない場合があるように構成してもよいし、当否抽選を行うことなく必ず大当たりが付与されるように構成してもよい。また、例えば、パチンコ機10(内枠12)の内側又は後面側における操作により当否抽選の当選確率として、1/10、1/12、及び、1/14のなかからいずれかを選択して設定可能な構成としてもよいし、低確率状態では1/24で当選し、高確率状態では1/10で当選するような構成としてもよい。さらに、大当たりの種別についても抽選で複数種別の中からいずれかが選択されるように構成してもよい。
また、第1特別表示装置43a及び第2特別表示装置43bにおける停止表示は規定時間維持されるように構成されており、規定時間経過後(変動インターバル後)に次の変動表示を開始可能に構成されている。さらに、第1特別表示装置43a又は第2特別表示装置43bにおける停止表示後、規定時間が経過しても、次の変動表示が行われない場合には、当該第1特別表示装置43a又は第2特別表示装置43bにおいて、当否抽選の結果を示す点灯態様から、変動表示が行われていない待機状態であることを示す点灯態様へと切替えられるように構成されている。尚、当否抽選の結果を示す点灯態様がそのまま維持される構成としてもよい。
尚、特別表示装置43a、43bにおける変動表示中に始動入賞装置33a、33bへの遊技球の入球があった場合に、当該入球に対応する変動表示を保留記憶可能に構成し、変動表示を保留記憶したことを示す保留表示手段としての第1保留表示装置及び第2保留表示装置を設けることとしてもよい。例えば、第1変動表示及び第2変動表示をそれぞれ4回分まで保留記憶可能に構成され(保留記憶可能な回数は機種毎に変更可能)、第1保留表示装置及び第2保留表示装置は、それぞれ2個のLED(第1保留ランプ、第2保留ランプ)によって構成され、第1変動表示が1回分保留されている場合には、左側(遊技領域内周側)の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が2回分保留されている場合には、左右の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が3回分保留されている場合には、左側の第1保留ランプが点滅するとともに、右側の第1保留ランプが点灯し、第1変動表示が4回分保留されている場合には、左右の第1保留ランプが点滅するように構成してもよい。特別表示装置43a、43bの変動表示を保留記憶可能な構成では、大当たり状態中に新たに遊技球が始動入賞装置33a、33bに入賞した場合、その分の変動表示についても保留され、第1保留表示装置及び第2保留表示装置は、後述する主制御手段としての主制御装置261により直接的に表示制御される。
普通図柄表示装置41は、2個のLED(普図ランプ)により構成されている。そして、普通図柄表示装置41では、スルーゲート34への遊技球の通過を契機として、例えば、右側(遊技領域外周側)の普図ランプが点滅表示される(変動表示される)構成となっている。また、普通図柄表示装置41にて変動表示が所定時間行われた後、入球サポート抽選の結果に基づいて、変動表示を停止させる。つまり、変動表示が停止したときの点灯態様(点灯している普図ランプの組合わせ)と、入球サポート抽選の各種結果とが対応付けられており、変動表示が停止したときの点灯態様により、入球サポート抽選の結果が確定的に表示される。例えば、左右の普図ランプを両方とも点灯させることで「当選」を示し、左側の普図ランプのみを点灯させることで「外れ」を示す。
尚、普通図柄表示装置41における変動表示中にスルーゲート34への遊技球の通過があった場合に、当該通過に対応する変動表示を保留記憶可能に構成し、当該変動表示を保留記憶したことを示す普通保留表示装置を設けることとしてもよい。例えば、スルーゲート34への遊技球の通過に基づいて行われる普通図柄表示装置41の変動表示を4回分まで保留記憶可能に構成され(保留記憶可能な回数は機種毎に変更可能)、普通保留表示装置は、2個のLED(普通保留ランプ)により構成され、普通図柄表示装置41の変動表示が1回分保留されている場合には、左側(遊技領域内周側)の普通保留ランプが点灯し、2回分保留されている場合には、左右の普通保留ランプが点灯し、3回分保留されている場合には、左側の普通保留ランプが点滅するとともに、右側の普通保留ランプが点灯し、4回分保留されている場合には、左右の普通保留ランプが点滅するように構成してもよい。普通図柄表示装置41の変動表示を保留記憶可能な構成では、大当たり状態中に新たに遊技球がスルーゲート34を通過した場合、その分の変動表示についても保留され、普通保留表示装置は、後述する主制御手段としての主制御装置261により直接的に表示制御される。
左側方領域の下部には、遊技領域の周縁部に沿って一般入賞装置31が配設されている。一般入賞装置31は、遊技盤30の前面部から前方へ突出し、その上側に遊技球が常時入賞可能な入賞口が開口している。
また、遊技盤30には、内レール構成部51と外レール構成部52とからなり、発射装置60から発射された遊技球を遊技盤30上部へ案内するレール50が取付けられている。これにより、ハンドル18の回動操作に伴い発射された遊技球は発射レール61及びレール50を通じて、遊技盤30とガラスユニット137との間に形成される遊技領域内に案内される。
内レール構成部51の先端部分(図4の左上部)には戻り球防止部材53が取着されている。これにより、一旦、レール50から遊技領域へと案内された遊技球が再度レール50内に戻ってしまうといった事態が防止される。また、外レール構成部52の略先端部(図4の右上部)には、返しゴム54が取着されている。所定以上の勢いで発射された遊技球は、返しゴム54に当たって例えば遊技盤30の略中央部側へ戻されることとなる。
また、本実施形態では、外レール構成部52が遊技盤30の右上部で途絶え、内レール構成部51が遊技盤30の右下部で途絶えている。このため、遊技領域は、レール50及び樹脂ベース38の窓孔39の内周面により画定される。但し、発射装置60にて打出された遊技球が、戻り球防止部材53を通過するまでは、レール50を逆流する場合があるため、内外レール構成部51,52の並行部分は遊技領域から除かれる。
図3に示すように、前面枠14の背面側には、窓部101の下方において、球通路ユニット70が設けられている。球通路ユニット70は、後述する払出機構部352から下皿15の下払出口16へ繋がる下皿連通路71と、払出機構部352から上皿19へ繋がる上皿連通路73とを備えている。
さらに、上皿19と、球送り装置63との間を連通させ、上皿19に貯留された遊技球を球送り装置63へと案内する発射球通路74が設けられている。尚、発射球通路74(上皿19の下流部でも可)には、下皿連通路71と連通する連通孔(図示略)が形成されるとともに、当該連通孔を開閉させる上皿シャッタ(図示略)が設けられている。上皿シャッタは、図示しない付勢手段によって常には連通孔を閉鎖する閉位置側へと付勢されている。さらに、上皿シャッタは、球抜きボタン123と連動し、球抜きボタン123が押圧操作された場合には、連通孔を開口させる開位置へと変位するように構成されている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側に設けられた発射レール61とレール50(外レール構成部52)との間には所定間隔の隙間があり、前面枠14の球通路ユニット70には、前記隙間より落下した遊技球を下皿15へと案内するファール球通路72が形成されている。これにより、仮に、発射装置60から発射された遊技球が戻り球防止部材53まで至らずファール球としてレール50を逆戻りする場合には、そのファール球がファール球通路72を介して下皿15に排出される。
また、図2に示すように、下皿15には、下皿15に貯留されている遊技球をパチンコ機10の外部へと排出可能な排出口15aが形成されるとともに、当該排出口15aを開閉させる下皿シャッタ15bが設けられている。下皿シャッタ15bは、図示しない付勢手段によって常には排出口15aを閉鎖する閉位置側へと付勢されている。さらに、下皿シャッタ15bは、球抜きレバー25と連動するように構成されており(例えば、連結、又は、一体形成されており)、球抜きレバー25が(左側へ)押圧操作された場合には、排出口15aを開口させる開位置へと変位するように構成されている。
加えて、下皿15は、下皿シャッタ15bを開位置において保持可能な保持手段(図示略)を備え、遊技者が球抜きレバー25を押圧操作し続けなくても、排出口15aを開状態で維持することができる。尚、保持手段としては、例えば、球抜きレバー25を開位置側へ一杯まで押圧操作することで、球抜きレバー25及び下皿シャッタ15b側の所定部位と係止状態とされ、該係止状態から、再度、球抜きレバー25を開位置側へ一杯まで押圧操作することで、前記係止状態が解除されるような構成が挙げられる。
また、図3及び図4中の符号67は後述する払出機構部352により払出された遊技球を内枠12の前方に案内するための払出通路であり、上皿連通路73(上皿19)に通じる通路と、下皿連通路71(下皿15)に通じる通路とに分かれている。払出通路67の下方にはシャッタ68が設けられており、前面枠14を開放した状態では、バネ等の付勢力によりシャッタ68が前方に突出して払出通路67の出口をほぼ閉鎖するようになっている。また、前面枠14を閉じた状態では、下皿連通路71の入口側後端部によってシャッタ68が押し開けられるようになっている。尚、下皿連通路71及び上皿連通路73の入口(球流入部)が隣接するとともに、前面枠14の閉状態において当該各入口と払出通路67とが所定距離だけ離間しており、両者間の隙間を遊技球が通過可能となっている。このため、上皿19及び上皿連通路73が遊技球で満杯となると、払出される遊技球が下皿連通路71側に流れ(下皿連通路71の入口側に溢れ)、下皿連通路71を通って下皿15に払出されることとなる。
加えて、球通路ユニット70には、下皿連通路71内に位置する遊技球を検知する満杯検知スイッチ(図示略)が設けられている。当該満杯検知スイッチの存在により、下皿15が遊技球で満杯になっていること(下皿15が遊技球で満杯となり、下皿連通路71において遊技球が滞留していること)を把握することができる。本実施形態では、満杯検知スイッチによって所定時間継続して遊技球が検知されることに基づき、装飾図柄表示装置42における表示や音声等を用いて下皿15が満杯であることを教示するエラー報知の制御が行われる。尚、下皿連通路71における遊技球の滞留が解消され、満杯検知スイッチにより遊技球が検知されなくなると(所定時間継続して検知されなくなると)エラー報知の状態が解除される。
次に、パチンコ機10の背面構成について図5、図6等を参照して説明する。パチンコ機10の背面には、各種制御基板が上下左右に並べられるようにして、一部前後に重ねられるようにして配置されており、さらに、遊技球を供給する遊技球供給装置(払出機構)や樹脂製の保護カバー等が取り付けられている。払出機構及び保護カバーは1ユニットとして一体化されており、一般に樹脂部分を裏パックと称することもあるため、ここではそのユニットを「裏パックユニット203」と称する。
まず、遊技盤30の背面構成について説明する。図6に示すように、遊技盤30中央の貫通孔に対応して配設された中央ユニット401(図4参照)の背面側には、中央ユニット401を背後から覆う樹脂製のフレームカバー213が後方に突出して設けられている。また、フレームカバー213の背面側には、サブ制御装置262が透明樹脂製の基板ボックス262aに収容されて着脱可能に取り付けられている。尚、フレームカバー213内には、中央ユニット401に内蔵されたLED等を駆動するLED制御基板等が配設されている。
フレームカバー213の下方には裏枠セット215が、一般入賞装置31、可変入賞装置32及び始動入賞装置33a、33b等を背後から覆うようにして遊技盤30に取付けられている。裏枠セット215は、各種入賞口に入賞した遊技球を回収するための球回収機構を備えている(図示略)。この球回収機構により回収された遊技球は、後述する排出通路部217に案内され、排出通路部217の排出シュートからパチンコ機10外部に排出される。
また、本実施形態では、裏枠セット215が主制御装置261の取付台として機能する。より詳しくは、主制御装置261を搭載した基板ボックス263が、裏枠セット215に対し回動可能に軸支され、後方に開放可能となっている。
主制御装置261は透明樹脂材料等よりなる基板ボックス263に収容されている。基板ボックス263は、ボックスベースと該ボックスベースの開口部を覆うボックスカバーとを備え、これらボックスベースとボックスカバーとが封印部材によって連結されている。封印部材によって連結された基板ボックス263は、所定の痕跡を残さなければ開封できない構成となっている。これにより、基板ボックス263が不正に開封された旨を容易に発見することができる。
また、遊技盤30には、一般入賞装置31等の各種入賞口に対応して、当該各種入賞口へ入球した遊技球を検知する入球検知スイッチが設けられている。具体的には、図4に示すように、一般入賞装置31に対応する位置には一般入賞スイッチ221が設けられ、可変入賞装置32には、カウントスイッチ223が設けられている。また、第1始動入賞装置33a、及び、第2始動入賞装置33bには、第1入球検知スイッチ224a、及び、第2始動入賞スイッチ224bが設けられている。さらに、スルーゲート34に対応する位置にはスルーゲートスイッチ225が設けられている。
また、図示は省略するが、裏枠セット215には、一般入賞スイッチ221、カウントスイッチ223、及びスルーゲートスイッチ225とケーブルコネクタを介して電気的に接続される第1盤面中継基板が設けられている。この第1盤面中継基板は、一般入賞スイッチ221等と、主制御装置261とを中継するものであり、ケーブルコネクタを介して主制御装置261と電気的に接続されている。これに対し、第1始動入賞スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224bは中継基板を経ることなくコネクタケーブルを介して直接主制御装置261に接続されている。
各種入球検知スイッチにて各々検知された検知結果は、主制御装置261に取り込まれる。そして、該主制御装置261よりその都度の入賞状況に応じた払出指令(遊技球の払出個数)が払出制御装置311に送信され、該払出制御装置311からの出力信号に基づき所定数の遊技球の払出しが実施される(スルーゲートスイッチ225により検知された場合を除く)。
この他、図示は省略するが、遊技盤30の裏面には、可変入賞装置32の大入賞口を開放する大入賞口用ソレノイドや、第2始動入賞装置33bの羽根部材37を開閉させるソレノイド等が設けられている。さらに、裏枠セット215には、これらソレノイドやモータと主制御装置261とを中継する第2盤面中継基板(図示略)も設けられている。
次に、裏パックユニット203の構成を説明する。図5に示すように、裏パックユニット203は、樹脂成形された裏パック351と、遊技球の払出機構部352とを一体化したものである。また、裏パックユニット203は、内枠12の左側部(図5では右側)に対して開閉可能に支持されており、上下方向に沿って延びる開閉軸線を軸心として後方に開放できるようになっている。加えて、裏パックユニット203の左上部(図5では右上部)には外部端子板240が設けられている。
外部端子板240は、遊技ホールのホールコンピュータなどへの各種情報送信を中継するためのものであり、複数の外部接続端子が設けられている。便宜上、符号は付さないが、例えば現在の遊技状態(大当たり状態や確変モード等)に関する情報を出力するための端子、後述する開放検知スイッチ91、92によって検知される前面枠14や内枠12の開放に関する情報を出力するための端子、入球エラー、下皿満タンエラー、タンク球無しエラー、払出しエラーなど各種エラー状態に関する情報を出力するための端子、払出制御装置311から払出される賞球数に関する情報を出力するための端子などが設けられている。
裏パック351は例えばABS樹脂により一体成形されており、パチンコ機10の後方に突出して略直方体形状をなす保護カバー部354を備えている。保護カバー部354は左右側面及び上面が閉塞され且つ下面のみが開放された形状をなし、少なくともフレームカバー213を覆うのに十分な大きさを有する。但し、本実施形態では、保護カバー部354が基板ボックス263の上部及び右部(図5では左側の部位)も合わせて覆う構成となっている。これにより、裏パックユニット203の閉鎖状態において、基板ボックス263の右部に設けられた封印部材、及び主制御装置261の上縁部に沿って設けられた端子部(基板側コネクタ)が覆われることとなる。
払出機構部352は、保護カバー部354を迂回するようにして配設されている。すなわち、保護カバー部354の上方には、上側に開口したタンク355が設けられており、このタンク355には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク355の下方には、例えば横方向2列の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール356が連結され、タンクレール356の下流側には縦向きにケースレール357が連結されている。払出装置358はケースレール357の最下流部に設けられ、払出モータ等の所定の電気的構成により必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。そして、払出装置358より払出された遊技球は上皿19等に供給される。
また、払出機構部352には、払出制御装置311から払出装置358への払出指令の信号を中継する払出中継基板381が設置されると共に、外部より主電源を取り込む電源スイッチ基板382が設置されている。電源スイッチ基板382には、電圧変換器を介して例えば交流24Vの主電源が供給され、電源スイッチ382aの切替操作により電源ON又は電源OFFされる。
裏パックユニット203(基板ボックス263)の下方には、内枠12の左側部(図5では右側)にて軸支され、後方に開放可能な下枠セット251が設けられている。図6に示すように、下枠セット251には、上述した球回収機構により回収された遊技球が流入する排出通路部217が形成され、排出通路部217の最下流部には、遊技球をパチンコ機10外部へ排出する排出シュート(図示略)が形成されている。つまり、一般入賞装置31等の各入賞口に入賞した遊技球は、裏枠セット215の球回収機構を介して集合し、さらに排出通路部217の排出シュートを通じてパチンコ機10外部に排出される。なお、アウト口36も同様に排出通路部217に通じており、何れの入賞口にも入賞しなかった遊技球も排出シュートを介してパチンコ機10外部に排出される。尚、本実施形態では、裏パックユニット203と下枠セット251とが別体として構成され、それぞれ独立して開閉可能であるが、裏パックユニット203と下枠セット251とが一体的に形成されることとしてもよい。
また、図5に示すように、下枠セット251の背面側には、電源・発射制御装置310、払出制御装置311、及び、CRユニット接続基板314が前後に重ねられた状態で着脱可能に取り付けられている。電源・発射制御装置310は、発射制御回路312と、電源回路313とを備え、基板ボックス313aに収容されて下枠セット251の背面側に固定されている。
また、払出制御装置311は、基板ボックス311aに収容されて、基板ボックス313a(電源・発射制御装置310)の背面側に固定されている。払出制御装置311が収容される基板ボックス311aには、上述した主制御装置261が収容される基板ボックス263と同様に封印部材が設けられ、基板ボックス311aの開封された痕跡が残るようになっている。
加えて、CRユニット接続基板314は、基板ボックス314aに収容されて、基板ボックス313a(電源・発射制御装置310)の背面側に固定されている。なお、上記各基板ボックス311a,313a,314aは透明樹脂材料等により構成されており、内部が視認可能となっている。
また、払出制御装置311には基板ボックス311aから外方に突出する状態復帰スイッチ321が設けられている。例えば、払出モータの球詰まり等、払出エラーの発生時において状態復帰スイッチ321が押下されると、払出モータが正逆回転され、球詰まりの解消(正常状態への復帰)が図られる。
さらに、電源回路313には基板ボックス313aから外方に突出するRAM消去スイッチ323が設けられている。本パチンコ機10はバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰させることができる。従って、通常手順で(例えば遊技ホールの営業終了時に)電源遮断すると電源遮断前の状態が記憶保持されることから、電源投入時に初期状態に戻したい場合には、RAM消去スイッチ323を押しながら電源を投入する。
また、図6に示すように、内枠12の右側部背面側には施錠装置600が設けられている。施錠装置600は、前面枠14の前面側に露出するシリンダ錠700(図1等参照)を備えており、該シリンダ錠700の鍵穴に鍵を挿入し、一方に回動操作することで内枠12を解錠でき、他方に回動操作することで前面枠14を解錠できるようになっている。本実施形態では、内枠12は外枠11に対し施錠され、前面枠14は内枠12に対し施錠される。
尚、上記のように、外枠11の右辺枠構成部11dには、施錠装置600に対応する上下区間全域を内枠12の背面側から覆う延出壁部83が形成されている(図5参照)。これにより、外枠11の背面側から線材等を進入させ、当該線材等により施錠装置600を操作することが困難となる。結果として、防御性能の向上を図ることができる。さらに、延出壁部83は、裏パックユニット203及び下枠セット251の右端部(図5では左側の端部)を背面側から覆う構成となっており、内枠12の閉状態においては、裏パックユニット203及び下枠セット251を開放できない構成となっている。
また、図4に示すように、内枠12の前面側右下部(発射装置60の右側)には、前面枠14の開放を検知するための前面枠開放検知スイッチ91が設けられ、図5に示すように、内枠12の背面側右下部(図5では左下)には、内枠12の開放を検知するための内枠開放検知スイッチ92が設けられている。前面枠開放検知スイッチ91及び内枠開放検知スイッチ92は、それぞれスイッチ本体部に対して出没可能な検知部を備えており、前面枠開放検知スイッチ91は検知部が前方に向くように設けられ、内枠開放検知スイッチ92は検知部が後方へ向くように設けられる。そして、検知部がスイッチ本体部から突出した状態にある場合にはオン信号を主制御装置261に出力し、検知部がスイッチ本体部側に押圧され、スイッチ本体部に没入した状態ではオフ信号を主制御装置261に出力する構成となっている。つまり、前面枠開放検知スイッチ91は前面枠14の閉鎖時において検知部が前面枠14の背面で押圧されてオフ状態となり、前面枠14の開放時には、検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。同様に、内枠開放検知スイッチ92は内枠12の閉鎖時において検知部が外枠11の受部85に一体形成された押圧部86によって押圧されてオフ状態となり、内枠12の開放時には検知部が突出状態に戻ってオン状態となる。
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。図7は、本パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。主制御手段としての主制御装置261には、演算装置である1チップマイコンとしてのCPU501が搭載されている。CPU501には、該CPU501により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM502と、そのROM502内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM503と、割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等が内蔵されている。但し、CPU、ROM及びRAMが1チップ化されておらず、それぞれの機能毎にチップ化されている構成であってもよい。
RAM503は、CPU501の内部レジスタの内容やCPU501により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア503aとを備えている。
また、RAM503は、パチンコ機10の電源のオフ後においても、電源回路313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア503aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。
バックアップエリア503aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時(停電発生時を含む。以下同様)のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。バックアップエリア503aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、逆にバックアップエリア503aに書き込まれた各値の復帰は、電源入時(停電解消による電源入を含む。以下同様)のメイン処理において実行される。なお、CPU501のNMI端子(ノンマスカブル割込端子)には、停電等の発生による電源断時に、後述する停電監視回路542から出力される停電信号SK1が入力されるように構成されており、停電の発生により、停電処理(NMI割込み処理)が即座に実行される。
なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア503aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
かかるROM502及びRAM503を内蔵したCPU501には、アドレスバス及びデータバス等で構成されるバスライン504を介して入出力ポート505が接続されている。入出力ポート505には、後述するRAM消去スイッチ回路543、払出制御装置311、サブ制御装置262、第1及び第2特別表示装置43a、43b、普通図柄表示装置41等が接続されている。この構成により、上述した特別表示装置43a、43b、及び普通図柄表示装置41は、主制御装置261により直接的に制御される。
その他、便宜上、各種中継基板等の図示は省略するが、入出力ポート505には、一般入賞スイッチ221、カウントスイッチ223、第1入球検知スイッチ224a、第2始動入賞スイッチ224b、スルーゲートスイッチ225、中央ユニット401の各種検知スイッチ、及び、開位置検知センサ465等の各種検知スイッチや、電源・発射制御装置310、払出制御装置311、サブ制御装置262等の各種基板や、可変入賞装置32や第2始動入賞装置33b(羽根部材37)を開閉させるためのソレノイド等の各種電気部品が接続されている。つまり、主制御装置261には、各種ケーブルコネクタのコネクタを接続するための複数の端子部(基板側コネクタ)が設けられているが、これら端子部等により、入出力ポート505が構成される。
サブ制御手段としてのサブ制御装置262(サブ制御基板)は、演算装置であるCPU551、該CPU551により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶したROM552、該ROM552内に記憶される制御プログラムの実行に際して各種のデータ等を一時的に記憶するメモリであるRAM553、入出力ポート554、バスライン555を備えるとともに、その他にも図示しない割込回路やタイマ回路、データ送受信回路などの各種回路等を備えている。RAM553は、CPU551による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグを一時的に記憶するメモリである。
入出力ポート554には、バスライン555を介してCPU551、ROM552、RAM553が接続されるとともに、表示制御装置45が接続されている。さらに、入出力ポート554には、スピーカSP、演出ボタン125、十字ボタン126、環状電飾部102、及び、エラー表示ランプ104等が接続されている。
サブ制御装置262のCPU551は、例えば主制御装置261から送信される指令信号に基づいてランプや音による演出等を実行させる。なお、上記のように、本実施形態では、主制御装置261が制御する第1及び第2特別表示装置43a、43bにて大当たりに当選したことを教示するようになっており、サブ制御装置262が制御する電飾装置や音声出力装置(スピーカSP)では、特別表示装置43a、43bにおける特別図柄の変動表示に合わせて、演出が行われる。
また、払出制御装置311は、払出装置358により賞球や貸し球の払出制御を行うものである。演算装置であるCPU511は、そのCPU511により実行される制御プログラムや固定値データ等を記憶したROM512と、ワークメモリ等として使用されるRAM513とを備えている。
払出制御装置311のRAM513は、主制御装置261のRAM503と同様に、CPU511の内部レジスタの内容やCPU511により実行される制御プログラムの戻り先番地などが記憶されるスタックエリアと、各種フラグ及びカウンタ、I/O等の値が記憶される作業エリア(作業領域)と、バックアップエリア513aとを備えている。
RAM513は、パチンコ機10の電源のオフ後においても電源回路313からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)できる構成となっており、スタックエリア、作業エリア及びバックアップエリア513aに記憶されるすべてのデータがバックアップされるようになっている。なお、少なくともスタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップすれば、必ずしもすべてのエリアに記憶されるデータをバックアップする必要はない。例えば、スタックエリアとバックアップエリア513aとに記憶されるデータをバックアップし、作業エリアに記憶されるデータをバックアップしない構成としてもよい。
バックアップエリア513aは、停電などの発生により電源が切断された場合において、電源の再入時にパチンコ機10の状態を電源切断前の状態に復帰させるべく、電源切断時のスタックポインタや、各レジスタ、I/O等の値を記憶しておくエリアである。このバックアップエリア513aへの書き込みは、メイン処理によって電源切断時に実行され、バックアップエリア513aに書き込まれた各値の復帰は電源入時のメイン処理において実行される。なお、主制御装置261のCPU501と同様、CPU511のNMI端子にも、停電等の発生による電源遮断時に停電監視回路542から停電信号SK1が入力されるように構成されており、その停電信号SK1がCPU511へ入力されると、停電時処理としてのNMI割込み処理が即座に実行される。
作業エリアには、払出制御装置311による賞球の払出許可が設定される払出許可フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドを受信した場合に設定されるコマンド受信フラグと、主制御装置261から送信されたコマンドが記憶されるコマンドバッファとが設けられている。
払出許可フラグは、賞球の払出許可を設定するフラグであり、主制御装置261から賞球の払出を許可する特定のコマンドが送信され、その特定のコマンドを受信した場合にオンされ、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされる。本実施形態では、特定のコマンドは、払出制御装置311のRAM513の初期処理の指示をする払出初期化コマンドと、賞球の払出を指示する賞球コマンドと、主制御装置261が復電された場合に送信される払出復帰コマンドの3つである。
コマンド受信フラグは、払出制御装置311がコマンドを受信したか否かを確認するフラグであり、いずれかのコマンドを受信した場合にオンされ、払出許可フラグと同様に、初期設定の処理又は電源遮断前へ復帰された場合にオフされるとともに、コマンド判定処理により受信されたコマンドの判定が行われた場合にオフされる。
コマンドバッファは、主制御装置261から送信されるコマンドを一時的に記憶するリングバッファで構成されている。リングバッファは所定の記憶領域を有しており、その記憶領域の始端から終端に至るまで規則性をもってコマンドが記憶され、全ての記憶領域にコマンドが記憶された場合には、記憶領域の始端に戻りコマンドが更新されるよう構成されている。よって、コマンドが記憶された場合及びコマンドが読み出された場合に、コマンドバッファにおける記憶ポインタ及び読出ポインタが更新され、その各ポインタに基づきコマンドの記憶と読み出しとが行われる。
かかるROM512及びRAM513を内蔵したCPU511には、アドレスバス及びデータバスで構成されるバスライン514を介して入出力ポート515が接続されている。入出力ポート515には、RAM消去スイッチ回路543、主制御装置261、電源・発射制御装置310(発射制御回路312)、払出装置358、CRユニット接続基板314等がそれぞれ接続されている。
CRユニット接続基板314は、パチンコ機10前面の貸球操作部(貸出スイッチ121及び返却スイッチ122)と、遊技ホール等にてパチンコ機10の側方に配置されるCRユニット(カードリーダーユニット、球貸しユニット)のCRユニット制御装置と、払出制御装置311とにそれぞれ電気的に接続されている。
尚、貸出スイッチ121、返却スイッチ122、及び、残高表示部124は、パチンコ機10に搭載されているものの、CRユニットによる遊技球の貸出操作に関する構成であることから、実質的にCRユニットに含まれるものである。また、CRユニット接続基板314についても、パチンコ機10に搭載されているものの、CRユニット制御装置と、貸出スイッチ121、返却スイッチ122、及び、残高表示部124との間や、CRユニット制御装置と、払出制御装置311との間を電気的に接続するものであることから、実質的にはCRユニットに含まれるものである。
そして、遊技者による貸球操作部、又は、CRユニットの本体に設けられたボタンへの球貸し操作に関する情報がCRユニット制御装置に入力され、かつ、CRユニットに挿入されている記録媒体(遊技価値媒体)であるカードに遊技価値の残高が記憶されている場合には、カードの残高が減算されるとともに、減算に対応する数の遊技球の貸出要求信号が払出制御装置311に出力される。なお、CRユニットの記録媒体は、カードタイプに限定されず、コインタイプやスティックタイプのものであってもよい。
また、払出制御装置311は、CRユニット接続基板314と、CRユニットとが電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を電源・発射制御装置310の発射制御回路312に対して定期的(例えば、2msec毎)に出力するように構成されている。
電源・発射制御装置310の発射制御回路312は、発射装置60による遊技球の発射を許可又は禁止するものである。発射制御回路312には、ハンドル18、払出制御装置311、主制御装置261が電気的に接続されている。また、発射制御回路312は、ハンドル18から、ハンドル18(回転操作体18a)の回動操作量(回転角度)を示す可変抵抗器からのダイヤル位置信号と、遊技者がハンドル18をタッチしていることを示すタッチセンサからのタッチ信号と、遊技者がストップレバー18bを操作していないことを示す発射スイッチ信号とを入力可能に構成されている。さらに、発射制御回路312は、払出制御装置311から、CRユニット接続基板314と、CRユニットとが電気的に接続されていることを示すCRユニット接続信号を入力可能に構成されている。
そして、発射制御回路312は、タッチ信号、発射スイッチ信号、及び、CRユニット接続信号が入力されていることを条件に、発射状態信号を主制御装置261に出力し、主制御装置261では、発射状態信号が入力されていることを条件に、発射許可信号、及び、球送り信号を発射制御回路312に出力する。主制御装置261は、発射状態信号が入力されている状態において、0.6秒間隔で、発射許可信号が出力されるようになっている。
また、発射制御回路312は、球送り信号が入力された場合に、球送り装置63を駆動させ、遊技球を発射位置に送るように構成されている。尚、球送り装置63に設けられ、発射位置に遊技球が存在するか否かを検知可能な準備球検知センサを設け、当該準備球検知センサによって発射位置に既に遊技球が存在すると検知される状態においては、球送り装置63を駆動させない(球送り信号を受信しても、遊技球を発射位置に送らない)ように構成してもよい。
さらに、発射制御回路312は、タッチ信号、発射スイッチ信号、CRユニット接続信号、(ダイヤル位置信号、)及び、発射許可信号が入力されていることを条件に、発射装置60(発射ソレノイド)を駆動させるように構成されている。これにより、発射位置にセットされた遊技球が、発射装置60により、ダイヤル位置信号に基づく強さで打ち出されるようになっている。
また、電源回路313は、パチンコ機10の各部に電力を供給する電源部541と、停電等による電源遮断を監視する停電監視回路542と、RAM消去スイッチ323に接続されてなるRAM消去スイッチ回路543とを備えている。
電源部541は、図示しない電源経路を通じて、主制御装置261や払出制御装置311等に対して各々に必要な動作電源を供給する。その概要としては、電源部541は、外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動する+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置261や払出制御装置311等に対して供給する。なお、各種スイッチやモータ等には、これらが接続される制御装置を介して動作電源が供給されることとなる。
停電監視回路542は、停電等の発生による電源断時に、主制御装置261のCPU501及び払出制御装置311のCPU511の各NMI端子へ停電信号SK1を出力する回路である。停電監視回路542は、電源部541から出力される最大電圧である直流安定24ボルトの電圧を監視し、この電圧が22ボルト未満になった場合に停電(電源断)の発生と判断して、停電信号SK1を主制御装置261及び払出制御装置311へ出力する。この停電信号SK1の出力によって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電の発生を認識し、停電時処理(NMI割込み処理)を実行する。
なお、電源部541は、直流安定24ボルトの電圧が22ボルト未満になった後においても、かかる停電時処理の実行に充分な時間の間、制御系の駆動電圧である5ボルトの出力を正常値に維持するように構成されている。よって、主制御装置261及び払出制御装置311は、停電時処理を正常に実行し完了することができる。
RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去スイッチ323のスイッチ信号を取り込み、そのスイッチ323の状態に応じて主制御装置261のRAM503及び払出制御装置311のRAM513のバックアップデータをクリアする回路である。RAM消去スイッチ323が押下された際、RAM消去スイッチ回路543は、RAM消去信号SK2を主制御装置261及び払出制御装置311に出力する。RAM消去スイッチ323が押下された状態でパチンコ機10の電源が投入されると(停電解消による電源入を含む)、主制御装置261及び払出制御装置311においてそれぞれのRAM503,513のデータがクリアされる。
次に、上記の如く構成されたパチンコ機10の動作について説明する。本実施形態では、主制御手段としての主制御装置261に設けられたCPU501は、遊技に際し各種カウンタ情報を用いて抽選を行うこととしている。具体的には、図8に示すように、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選に使用する当否乱数生成手段としての当否乱数カウンタC1と、大当たり種別の決定(種別抽選)に使用する種別決定カウンタC2と、特別表示装置43a、43bの変動表示の種別(変動時間等)の決定に使用する変動選択カウンタC3と、当否乱数カウンタC1の初期値設定に使用する初期値乱数カウンタCINIと、第2始動入賞装置33bを開状態とさせるか否かの入球サポート抽選に使用する普通図柄乱数カウンタC4と、普通図柄表示装置41の変動表示の種別(変動時間)の決定に使用する普図変動選択カウンタC5とを用いることとしている。
カウンタC1、C2、C3、CINI、C4、及び、C5は、その更新の都度前回値に1が加算され、上限値に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとなっている。各カウンタは定期的に更新され、その更新値がRAM503の所定領域に設定されたカウンタ用バッファに適宜格納される(乱数初期値カウンタCINIを除く)。
尚、特別表示装置43a、43bや普通図柄表示装置41の変動表示を保留記憶可能な構成とする場合、RAM503には、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び、変動選択カウンタC3の各値が記憶される保留記憶手段としての特別変動保留エリアと、普通図柄乱数カウンタC4の値が記憶される普通変動保留エリアとが設けられる。さらに、普通図柄表示装置41の変動表示を4回分保留記憶可能とする場合、普通変動保留エリアは、4つの保留エリア(保留第1~保留第4エリア)と、1つの実行エリアとを備え、普通変動保留エリアの各保留エリアには、スルーゲート34への遊技球の通過履歴に合わせて、普通図柄乱数カウンタC4の値が時系列的に格納される。
また、第1変動表示と、第2変動表示とをそれぞれ4回分保留記憶可能とする場合、特別変動保留エリアは、8つの保留エリア(保留第1~保留第8エリア)と、1つの実行エリアとを備えている。特別変動保留エリアの各保留エリアには、第1始動入賞装置33a(第1入賞口332及び第2入賞口333)、及び、第2始動入賞装置33bへの遊技球の入賞履歴に合わせて、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び、変動選択カウンタC3の各値が時系列的に格納される。
そして、変動表示の開始に際し、特別変動保留エリアに格納されたデータ(変動情報)をシフトさせる処理が行われる。このデータシフト処理は、特別変動保留エリアの保留第1エリア~保留第8エリアに格納されているデータを実行エリア側に順にシフトさせる処理であって、保留第1エリア→実行エリア、保留第2エリア→保留第1エリア、保留第3エリア→保留第2エリア、保留第4エリア→保留第3エリアといった具合に各保留エリア内のデータがシフトされる。そして、特別変動保留エリアの実行エリアに記憶された変動情報に基づいて、変動表示が設定され、設定された変動表示が開始されることとなる。尚、各保留エリア、及び、実行エリアには、記憶されている変動情報が、第1変動表示、及び、第2変動表示のどちらに対応するものであるかを示す第1変動フラグ、及び、第2変動フラグが設けられ、データシフト処理では、第1変動フラグ、及び、第2変動フラグの設定もシフトされる。
各カウンタについて詳しく説明すると、当否乱数カウンタC1は、例えば0~9の範囲内で順に1ずつ加算され、終値としての上限値(つまり9)に達した後、始値としての下限値である0に戻る構成となっている。通常、当否乱数カウンタC1が1周した場合、その時点の初期値乱数カウンタCINIの値が当該当否乱数カウンタC1の次の初期値として読み込まれる。なお、初期値乱数カウンタCINIは、当否乱数カウンタC1と同様のループカウンタであり(値=0~9)、タイマ割込み毎に1回更新されると共に通常処理の残余時間内で繰り返し更新される。一方、当否乱数カウンタC1は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、当否乱数カウンタC1の値が当否乱数カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、当否乱数カウンタバッファに格納されている当否乱数カウンタC1の値が、特別変動エリアに格納される。
尚、本実施形態の特別変動エリアは、第1始動入賞装置33a及び第2始動入賞装置33bへの遊技球の入球に基づいて、当否抽選や特別表示装置43a、43bの変動表示の設定等の各種制御を行う際に参照するカウンタ値等を記憶しておく記憶エリア(変動表示が保留記憶される場合の特別変動保留エリアの実行エリアのようなもの)である。特別表示装置43a、43bの変動表示が終了した場合に特別変動エリアの記憶情報が消去される、或いは、上書きが許容されるようになっている。
また、本実施形態では、大当たりとなる当否乱数カウンタC1の値の数は10個で、その値は「0~9」である。つまり、始動入賞装置33a、33bに遊技球が入球することで、当否抽選において100%の確率で当選するようになっている。
種別決定カウンタC2は、例えば0~4の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり4)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。また、ROM502には、種別決定カウンタC2の値がいずれの大当たり種別に対応するかの判定を行う際に参照される第1種別判定テーブル、及び、第2種別判定テーブルが設けられている。当否抽選にて大当たりに当選した場合に、通常モードの場合には、第1種別判定テーブルが参照され、時間短縮モードの場合には、第2種別判定テーブルが参照される。第1種別判定テーブルが参照される場合、種別決定カウンタC2の値が「0~4」の場合に、「15RS」が選択されるようになっている。第2種別判定テーブルが参照される場合、種別決定カウンタC2の値が「0~4」の場合に、「15RN」が選択されるようになっている。
尚、種別決定カウンタC2は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、種別決定カウンタC2の値が種別決定カウンタバッファに格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、種別決定カウンタバッファに格納されている種別決定カウンタC2の値がRAM503の特別変動エリアに格納される。
尚、種別決定カウンタC2、及び、これに関する処理を省略し、単に、通常モードでの大当たりは「15RS」とし、時間短縮モードでの大当たりは「15RN」とする処理を行うように構成してもよい。
変動選択カウンタC3は、例えば0~19の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり19)に達した後、下限値である0に戻る構成となっている。本実施形態では、変動選択カウンタC3によって、特別表示装置43a、43bの変動表示の変動時間、及び、当該変動表示に伴う演出内容が決定されるようになっている。ROM502には、変動選択カウンタC3の値がいずれの変動種別に対応するかの判定を行う際に参照される第1変動判定テーブル、及び、第2変動判定テーブルが設けられている。当否抽選にて大当たりに当選した場合に、前回の大当たり状態の終了後に特別表示装置43a、43bの変動表示が何回行われたかをカウントする変動回数カウンタを確認し、1回の場合には、第1変動判定テーブルが参照され、それ以外の場合には、第2変動判定テーブルが参照される。第1変動判定テーブルが参照される場合、変動選択カウンタC3の値が「0~19」の場合に、第1の特別な大当たり教示演出(比較的時間が長く、比較的派手)が選択されるようになっている。第2変動判定テーブルが参照される場合、変動選択カウンタC3の値が「0~16」の場合に、通常の大当たり教示演出が選択され、変動選択カウンタC3の値が「17~19」の場合に、第2の特別な大当たり教示演出(第1の特別な大当たり教示よりも短く派手ではないが、通常の大当たり教示演出よりも派手で長い)が選択されるようになっている。尚、当否抽選の当選確率を(遊技ホール関係者等による)特定の操作で設定変更可能な構成を採用する場合、該当選確率毎に変動判定テーブルを用意し、選択される演出の割合に差異が生じるように構成してもよい。
尚、変動選択カウンタC3は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、変動選択カウンタバッファに変動選択カウンタC3の値が格納される。そして、遊技球が第1始動入賞装置33a又は第2始動入賞装置33bに入賞したタイミングで、変動選択カウンタバッファに格納されている変動選択カウンタC3の値がRAM503の特別変動エリアに格納される。
また、普通図柄乱数カウンタC4は、例えば0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり99)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。普通図柄乱数カウンタC4は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過した時に普通図柄乱数カウンタC4の値が取得される。低入球状態の際の当選となる乱数の値の数は5であり、その範囲は「0~4」である。一方、高入球状態の際の当選となる乱数の値の数は50であり、その範囲は「0~49」である。つまり、本実施形態では、ROM502に対し、低入球状態での入球サポート抽選において参照される低入球時サポート判定テーブルと、高入球状態での入球サポート抽選において参照される高入球時サポート判定テーブルとが用意されている。
尚、普通図柄乱数カウンタC4は定期的に更新され、普通図柄乱数カウンタC4の値が普通図柄乱数カウンタバッファに格納される。そして、遊技球がスルーゲート34を通過したタイミングで、普通図柄乱数カウンタバッファに格納されている普通図柄乱数カウンタC4の値がRAM503の特別変動エリアに格納される。
また、普図変動選択カウンタC5は、例えば0~29の範囲内で順に1ずつ加算され、上限値(つまり29)に達した後、下限値である0に戻るループカウンタとして構成されている。変動選択カウンタC5は定期的に(本実施形態ではタイマ割込み毎に1回)更新され、遊技球が左右何れかのスルーゲート34を通過した時に普通図柄乱数カウンタC4の値が取得される。本実施形態では、普図変動選択カウンタC5によって、普通図柄表示装置41の変動時間が決定されるようになっている。ROM502には、普図変動選択カウンタC5の値がいずれの変動種別に対応するかの判定を行う際に参照される第1普図変動判定テーブル、及び、第2普図変動判定テーブルが設けられている。
入球サポート抽選にて当選した場合に、通常モードの場合には、第1普図変動判定テーブルが参照され、時間短縮モードの場合には、第2普図変動判定テーブルが参照される。第1普図変動判定テーブルが参照される場合、普図変動選択カウンタC5の値が、「0~15」の場合に、10分の変動時間が選択され、「16~24」の場合に9分の変動時間が選択され、「25~29」の場合に8分の変動時間が選択されるようになっている。第2普図変動判定テーブルが参照される場合、普図変動選択カウンタC5の値が、「0~29」の場合に、1秒の変動時間が選択されるようになっている。
尚、普図変動選択カウンタC5は定期的に更新され、普図変動選択カウンタC5の値が普図変動選択カウンタバッファに格納される。そして、遊技球がスルーゲート34を通過したタイミングで、普図変動選択カウンタバッファに格納されている普図変動選択カウンタC5の値がRAM503の特別変動エリアに格納される。
上記のように、本実施形態では、中央ユニット401の入球開口部404は遊技領域の左側方領域に設けられ、スルーゲート34は、遊技領域の右側方領域に設けられている。このため、中央ユニット401に遊技球を入球させて第1始動入賞装置33aに遊技球を入球させる遊技性の通常モードでは、基本的にスルーゲート34に遊技球が通過せず、従って、通常モードにおいて第2始動入賞装置33bが開状態とされて、そこに遊技球が入球して大当たり状態が発生するといった事態を事実上なくすことができる(本例の通常モードでは、スルーゲート34に遊技球を通過させても、8分~10分に1回、1/20の確率で第2始動入賞装置33bが0.2秒だけ開くかもしれないという構成であり、通常モードで右側方領域に遊技球を打ち出すことは遊技者にとって非常に不利となる)。尚、上記抽選や決定に使用される各カウンタの大きさ、範囲、種類(数)等は一例にすぎず任意に変更できる。
次いで、主制御装置261内のCPU501により実行される各制御処理のうち、中央ユニット401、及び、第1始動入賞装置33aに関する各制御処理を、フローチャートを参照しながら説明する。尚、以下の処理は、定期的に(例えば、2msec周期で)起動される。
先ず、中央ユニット401、及び、第1始動入賞装置33aに入球した遊技球の把握を行う中央ユニット球検知処理について、図15、図16を参照して説明する。ステップS101では、第1始動入賞装置33aの第1入球検知スイッチ224aの検知が行われたか否かを判別する。ステップS101で肯定判別された場合には、ステップS102において、第1入球検知スイッチ224aの検知が行われたこと(第1始動入賞装置33aに遊技球が入球したこと)を示す第1入球検知フラグをオン設定する。ステップS102の後、後述するステップS111に移行する。
また、ステップS101で否定判別された場合には、ステップS103において、第2種非電動役物作動口427の第2入球検知スイッチ446の検知が行われたか否かを判別する。ステップS103で否定判別された場合には、後述するステップS111に移行する。
一方、ステップS103で肯定判別された場合には、ステップS104において、第2入球検知スイッチ446の検知が行われたこと(第2種非電動役物作動口427に遊技球が入球したこと)を示す第2入球検知フラグをオン設定する。
続く、ステップS105では、中央ユニット401(第1特定領域403)に存在する遊技球の数をカウントする残球カウンタの値、及び、第4振分け装置410に存在する遊技球の数をカウントする第4振分け入球カウンタの値が、共に「1」以上であるか否かを判別する。
ステップS105で肯定判別された場合には、ステップS106において、遊技球が、第2入球検知スイッチ446に検知されてから、第1始動入賞装置33aの羽根部材415が開位置とされるまでの時間を把握するための第2入球監視タイマの設定を行う(例えば、3秒に相当する値をセットする)。さらに、ステップS107において、残球カウンタ、及び、第4振分け入球カウンタの値を「1」減算する。その後、後述するステップS111に移行する。
また、ステップS105で否定判別された場合、すなわち、第1特定領域403に遊技球が存在しないと判別している状態、或いは、第4振分け装置410に遊技球が存在しないと判別している状態において、第2種非電動役物作動口427に遊技球が入球したと判別された場合には、ステップS108において、遊技球が不正なルートで第2種非電動役物作動口427に入球した疑いのあることを示す経路異常フラグをオン設定する。
続くステップS109において、エラー表示ランプ104を点灯させるとともに、環状電飾部102等のその他の電飾部を対応する態様とし、外部端子板240を介して遊技ホールのホールコンピュータ等へエラー情報信号を出力し、遊技を中断させる(記憶情報を維持しつつ(新たな記憶もしない)、遊技を進行させない状態とする)エラー処理を行う。特に、本実施形態のエラー処理では、連動状態変更装置461の切替ソレノイド464が非励磁状態とされるようになっている。これにより、連動状態変更装置461の切替部463が連動通路442に突出し、連動通路442の通行が不可能とされる一方で、連動通路442を移動してきた遊技球が、てこ部材443に至ることなく、パチンコ機10の外部に排出される状態とされる。
尚、エラー状態(遊技を中断させた状態)を解除する構成としては、例えば、パチンコ機10の電源をオフ・オンする、RAM消去スイッチ323を操作する、RAM消去スイッチ323を操作したまま電源をオフ・オンする、エラー状態の解除用の専用の操作部を内枠12の後面側等に設ける等、機種毎に適宜設定することができる。
ステップS109の後、本処理(中央ユニット球検知処理)を終了する。尚、内枠12の後面側において、発生したエラーの種別を報知可能なエラー報知部(複数のランプにより構成されてもよいし、7セグメント表示装置により構成されてもよい)を設けることとしてもよい。
また、ステップS102、又は、ステップS107の後、或いは、ステップS103で否定判別された場合には、ステップS110において、第1振分け入球検知スイッチ448の検知が行われたか否かを判別する。ステップS110で肯定判別された場合には、ステップS111において、第1振分け装置407に存在する遊技球の数をカウントする第1振分け入球カウンタ、及び、残球カウンタの値をそれぞれ「1」加算する。尚、上記の通り、本実施形態では、中央ユニット401(第1特定領域403)に入球した遊技球は、必ず第1振分け入球検知スイッチ448に検知され、第1振分け装置407に案内されることとなる。
ステップS111の後、又は、ステップS110で否定判別された場合には、ステップS112において、第2振分け入球検知スイッチ449の検知が行われたか否かを判別する。ステップS112で肯定判別された場合には、ステップS113において、第2振分け装置408に存在する遊技球の数をカウントする第2振分け入球カウンタの値を「1」加算する。さらに、ステップS114において、第1振分け入球カウンタの値を「1」減算する。
ステップS114の後、又は、ステップS112で否定判別された場合には、ステップS115において、第3振分け入球検知スイッチ450の検知が行われたか否かを判別する。ステップS115で肯定判別された場合には、ステップS116において、第3振分け装置409に存在する遊技球の数をカウントする第3振分け入球カウンタの値を「1」加算する。さらに、ステップS117において、第2振分け入球カウンタの値を「1」減算する。
尚、本実施形態の残球カウンタ、第1~第4振分け入球カウンタは、マイナスの値もとり得るように構成されている。
ステップS117の後、又は、ステップS115で否定判別された場合には、ステップS118において、第4振分け入球検知スイッチ451の検知が行われたか否かを判別する。ステップS118で肯定判別された場合には、ステップS119において、第4振分け入球カウンタの値を「1」加算する。さらに、ステップS120において、第1振分け入球カウンタの値を「1」減算する。
ステップS120の後、又は、ステップS118で否定判別された場合には、ステップS121において、第1振分け排出検知スイッチ452の検知が行われたか否かを判別する。ステップS121で肯定判別された場合には、ステップS122において、残球カウンタ、及び、第1振分け入球カウンタの値をそれぞれ「1」減算する。
ステップS122の後、又は、ステップS121で否定判別された場合には、ステップS123において、第2振分け排出検知スイッチ453の検知が行われたか否かを判別する。ステップS123で肯定判別された場合には、ステップS124において、残球カウンタ、及び、第2振分け入球カウンタの値をそれぞれ「1」減算する。
ステップS124の後、又は、ステップS123で否定判別された場合には、ステップS125において、第3振分けセンター排出検知スイッチ454の検知が行われたか否かを判別する。ステップS125で肯定判別された場合には、ステップS126において、残球カウンタ、及び、第3振分け入球カウンタの値をそれぞれ「1」減算する。
続くステップS127では、第3振分けセンター排出検知スイッチ454の検知が行われたことを示す第3センター排出フラグをオン設定する。さらに、ステップS128では、遊技球が、第3振分けセンター排出検知スイッチ454(又は、第3振分けサイド排出検知スイッチ455)に検知されてから、第1入球検知スイッチ224aに検知されるまでの時間を把握するための第1入球監視タイマの設定を行う(例えば、1秒に相当する値をセットする)。
ステップS128の後、又は、ステップS125で否定判別された場合には、ステップS129において、第3振分けサイド排出検知スイッチ455の検知が行われたか否かを判別する。ステップS129で肯定判別された場合には、ステップS130において、残球カウンタ、及び、第3振分け入球カウンタの値をそれぞれ「1」減算する。
続くステップS131では、第3振分けサイド排出検知スイッチ455の検知が行われたことを示す第3サイド排出フラグをオン設定する。さらに、ステップS132では、第1入球監視タイマの設定を行う(例えば、1.5秒に相当する値をセットする)。
ステップS132の後、又は、ステップS129で否定判別された場合には、ステップS133において、第4振分け排出検知スイッチ456の検知が行われたか否かを判別する。ステップS133で肯定判別された場合には、ステップS134において、残球カウンタ、及び、第4振分け入球カウンタの値をそれぞれ「1」減算する。
ステップS134の後、又は、ステップS133で否定判別された場合には、本処理を終了する。尚、残球カウンタ及び各種検知スイッチを用いて第1特定領域403内の遊技球のカウントを行う機能が残球把握手段に相当する。さらに、第4振分け入球カウンタ及び各種検知スイッチを用いて第4振分け装置410の遊技球のカウントを行う機能が第2対応残球把握手段に相当する。
次に、不正行為等の把握を行うエラー検知処理について、図17を参照して説明する。先ず、ステップS201では、遊技盤30の後面側に取付けられた振動検知手段としての図示しない振動検知センサの検知情報に基づいて、パチンコ機10の振動が検知されたか否かを判別する。
ステップS201で肯定判別された場合には、ステップS202において、残球カウンタの値が「1」以上であるか否かを判別する。ステップS202で肯定判別された場合、すなわち、第1特定領域403に遊技球が存在する状況でパチンコ機10に振動が生じた場合には、ステップS203において、遊技者がパチンコ機10を揺らして第1特定領域403を移動する遊技球に影響を及ぼそうとした行為が行われた疑いがあることを示す振動エラーフラグをオン設定する。
その後、ステップS204において、エラー処理を行ってから、本処理を終了する。尚、エラー処理は、基本的には共通の処理であって、上記中央ユニット球検知処理のステップS109のエラー処理と同様に、パチンコ機10におけるエラー報知、遊技の中断、パチンコ機10外部へのエラー報知を行う。
また、ステップS202で否定判別された場合、すなわち、振動が検知されたものの第1特定領域403に遊技球が存在しない場合、又は、ステップS201で否定判別された場合には、ステップS205において、遊技盤30(中央ユニット401を含む)の複数箇所に設けられた磁気検知手段としての図示しない磁気検知センサの検知情報に基づいて、磁気が検知されたか否かを判別する。
尚、ステップS202で否定判別された場合には、例えば、遊技ホール関係者が前面枠14や内枠12を開閉させた、或いは、遊技者がパチンコ機10の前方に設置された椅子に座ったり、起立したりする際にパチンコ機10に接触してしまった等の状況が考えられることから、エラー処理を行わないこととしている。
ステップS205で肯定判別された場合には、ステップS206において、遊技者が磁石等を使用して第1特定領域403を移動する遊技球に影響を及ぼそうとした行為が行われた疑いがあることを示す磁気エラーフラグをオン設定する。ステップS206の後、ステップS204のエラー処理を行ってから、本処理を終了する。
ステップS205で否定判別された場合には、ステップS207において、前面枠14、又は、内枠12が開放されていることを示す扉開放フラグがオン設定されているか否かを判別する。尚、扉開放フラグは、前面枠開放検知スイッチ91、及び、内枠開放検知スイッチ92の検知情報に基づいて、前面枠14、及び、内枠12のうちどちらか一方でも開状態とされた場合に、オン設定とされるようになっている。
ステップS207において肯定判別される場合には、ステップS208において、扉開放フラグをオフ設定する。さらに、ステップS209において、開位置検知センサの検知情報に基づいて、羽根部材415が閉位置とされているか否かを判別する。ステップS209で肯定判別された場合には、ステップS210において、前面枠14、及び、内枠12の少なくとも一方が開いている状態において羽根部材415を監視する状態であることを示す羽根監視フラグをオン設定する。
ステップS210の後、又は、ステップS207、或いは、ステップS209で否定判別された場合には、ステップS211において、前面枠14、及び、内枠12の両方が閉鎖されていることを示す扉閉鎖フラグがオン設定されているか否かを判別する。尚、扉閉鎖フラグは、前面枠開放検知スイッチ91、及び、内枠開放検知スイッチ92の検知情報に基づいて、前面枠14、及び、内枠12の両方が閉状態とされた場合に、オン設定とされるようになっている。
ステップS211で肯定判別された場合には、ステップS212において、扉閉鎖フラグをオフ設定する。さらに、ステップS213において、羽根監視フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS213で肯定判別された場合には、ステップS214において、羽根部材415が開位置とされているか否かを判別する。
ステップS214で肯定判別された場合には、ステップS215において、前面枠14、及び、内枠12の少なくとも一方が開いている状態において、羽根部材415が不正に開位置とされた疑いがあることを示す扉開時エラーフラグをオン設定する。その後、ステップS204において、エラー処理を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS211、ステップS213、又は、ステップS214で否定判別された場合には、ステップS216において、残球カウンタ、第1~第4振分け入球カウンタの値がマイナスの値であるか否かを判別する。
ステップS216で肯定判別された場合には、ステップS217において、第1特定領域403に対し不正に遊技球が入れられた等の疑いがあり、第1始動入賞装置33aの第1入球検知スイッチ224aや、第2種非電動役物作動口427の第2入球検知スイッチ446に対して不正な検知をさせる可能性の高い状態であることを示す多球エラー監視フラグをオン設定する。続く、ステップS218では、多球エラー監視フラグがオン設定されてからの時間を計測する多球エラー監視タイマの設定を行う(例えば、60秒に相当する値を設定する)。尚、多球エラー監視タイマの設定に際し、遊技球が存在する領域(振分け装置407~410)を把握し、遊技球が存在する領域のうち最上流の領域に対応する時間(例えば、第1振分け装置407なら60秒、第3振分け装置409なら20秒)に相当する値をセットするように構成することとしてもよい。
ステップS218の後、又は、ステップS216で否定判別された場合には、ステップS219において、多球エラー監視フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS219で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。
一方、ステップS219で肯定判別された場合には、ステップS220において、第1入球検知フラグ、又は、第2入球検知フラグがオン設定されたか否かを判別する。ステップS220で肯定判別された場合には、ステップS221において、第1入球検知スイッチ224aや第2入球検知スイッチ446に対して不正な検知をさせた疑いがあることを示す多球エラーフラグをオン設定する。その後、ステップS204においてエラー処理を行った後、本処理を終了する。
また、ステップS220で否定判別された場合には、ステップS222において、多球エラー監視タイマを「1」減算する。続くステップS223では、多球エラー監視タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS223で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS223で肯定判別された場合には、ステップS224において、多球エラー監視フラグをオフ設定してから、本処理を終了する。
尚、ステップS216で肯定判別された場合に、多球エラーフラグをオン設定して、エラー処理を行う構成としてもよく、当該構成を採用する場合には、多球エラー監視フラグ、多球エラー監視タイマ、及び、ステップS219等の処理は省略される。
次に、第1始動入賞装置33aに遊技球が入球したことに基づいて行われる第1入球処理について、図18を参照して説明する。先ず、ステップS301では、第1入球検知フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS301で肯定判別された場合には、ステップS302において、第1入球監視タイマの値が「0」よりも大きいか否かを判別する。ステップS302で肯定判別された場合、すなわち、第3振分けセンター排出検知スイッチ454の検知が行われてから未だ1秒が経過していない、或いは、第3振分けサイド排出検知スイッチ455の検知が行われてから未だ1.5秒が経過していない場合には、ステップS303において、当否乱数カウンタC1、種別決定カウンタC2、及び、変動選択カウンタC3の値を特別変動エリアに格納する。
続くステップS304では、当否判定処理を行う。すなわち、当否乱数カウンタC1の値に基づいて、大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選を行う。本実施形態では、当否抽選が行われた場合には、必ず当選するようになっている。さらに、本実施形態では、当否抽選にて当選した場合に、種別決定カウンタC2の値に基づいて、大当たり種別を決める種別抽選が行われる。本実施形態では、通常モードで大当たりした場合には「15RS」が選択され、時間短縮モードで大当たりした場合には「15RN」が選択されるようになっている。加えて、本実施形態では、当該当否判定処理において、変動選択カウンタC3の値に基づいて、特別表示装置43a、43bの変動パターン(変動時間)が選択される。
続くステップS305では、第1入球検知フラグをオフ設定する。さらに、ステップS306において、第1入球監視タイマをリセットし(例えば、値を「0」にする)、ステップS307において、第3センター排出フラグ、及び、第3サイド排出フラグをオフしてから、本処理を終了する。
また、ステップS302で否定判別された場合、すなわち、第1入球検知スイッチ224aの検知が行われたものの、第3振分けセンター排出検知スイッチ454の検知が行われてから既に1秒以上が経過したか、或いは、第3振分けサイド排出検知スイッチ455の検知が行われてから既に1.5秒以上が経過したかしている場合、又は、第3振分けセンター排出検知スイッチ454、及び、第3振分けサイド排出検知スイッチ455の検知自体が行われていない(第1入球監視タイマの設定が行われていない)場合には、ステップS308において、第1入球検知スイッチ224aに不正な検知をさせた疑いがあることを示すタイムエラーフラグをオン設定する。その後、ステップS309でエラー処理を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS301で否定判別された場合には、ステップS310において、第3センター排出フラグ、及び、第3サイド排出フラグのうち少なくとも一方がオン設定されているか否かを判別する。ステップS310で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS310で肯定判別された場合には、ステップS311において、第1入球監視タイマを「1」減算する。
続くステップS312では、第1入球監視タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS312で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS312で肯定判別された場合には、ステップS313において、第3センター排出フラグ、及び、第3サイド排出フラグをオフ設定してから、本処理を終了する。
次に、第1始動入賞装置33aの羽根部材415の監視等を行う羽根確認処理について、図19を参照して説明する。先ず、ステップS401では、羽根部材415が開位置とされていることを示す羽根部材開放フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS401で否定判別された場合には、ステップS402において、開位置検知センサ465の検知情報に基づいて、羽根部材415が開位置とされたか否かを判別する。
ステップS402で肯定判別された場合には、ステップS403において、羽根部材開放フラグをオン設定する。続くステップS404では、第2入球監視タイマの値が「0」よりも大きいか否かを判別する。ステップS404で肯定判別された場合、すなわち、遊技球が第2入球検知スイッチ446に検知されてから未だ3秒が経過していない場合には、ステップS405において、第2入球検知フラグをオフ設定する。さらに、ステップS406において、第2入球監視タイマをリセット(例えば、値を「0」にする)する。
続いて、本実施形態では、ステップS407において、連動状態変更装置461の切替ソレノイド464を非励磁状態とする。これにより、第2種非電動役物作動口427に遊技球が入球しても、当該遊技球が、てこ部材443にまで至らなくなり、第1始動入賞装置33aの羽根部材415は開位置とされない状態となる。その後、本処理を終了する。
また、ステップS404で否定判別された場合、すなわち、羽根部材415が開位置とされたものの、第2入球検知スイッチ446の検知が行われてから既に3秒以上が経過している場合、或いは、第2入球検知スイッチ446の検知自体が行われていない(第2入球監視タイマの設定が行われていない)場合には、ステップS408において、羽根部材415を不正に開位置とさせた疑いがあることを示す連動エラーフラグをオン設定する。その後、ステップS409でエラー処理を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS402で否定判別意された場合には、ステップS410において、第2入球検知フラグがオン設定されているか否かを判別する。ステップS410で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS410で肯定判別された場合には、ステップS411において、第2入球監視タイマの値を「1」減算する。
続くステップS412では第2入球監視タイマの値が「0」であるか否かを判別する。ステップS412で肯定判別された場合、すなわち、第2入球検知スイッチ446の検知情報(第2入球検知フラグがオン)に基づいて第2種非電動役物作動口427への入球が確認されたものの、羽根部材415が開位置とされないまま、3秒以上が経過した場合には、ステップS413において、第2種非電動役物作動口427~連動通路442における球詰り、或いは、第2入球検知スイッチ446の不正検知等が発生した疑いがあることを示す球通過エラーフラグをオン設定する。その後、ステップS414でエラー処理を行ってから、本処理を終了する。
また、ステップS412で否定判別された場合には、ステップS415において、第2入球監視タイマの値が、第2入球検知スイッチ446の検知が行われてから0.1秒が経過したタイミングに相当する値(例えば、残り時間が2.9秒であることを示す「1449」)であるか否かを判定する。ステップS415で否定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS415で肯定判別された場合には、ステップS416において、連動状態変更装置461の切替ソレノイド464を励磁状態とする。これにより、第2種非電動役物作動口427に入球し、連動通路442を通過する遊技球が、てこ部材443に到達して当該てこ部材443を変位させ、てこ部材443、及び、押上部材441を介して、閉位置にある羽根部材415を開位置へと変位させられる状態とされるようになっている。ステップS416の後、本処理を終了する。
尚、上記のように、エラー処理が行われた場合には、切替ソレノイド464は非励磁状態とされる。本実施形態では、エラー処理の解除が行われた場合には、切替ソレノイド464は非励磁状態のままとされる。また、上記のように、羽根部材415が規定時間内に開位置とされることで、切替ソレノイド464が非励磁状態に戻されるようになっていることから、本実施形態では、第2入球検知スイッチ446の検知が行われてから0.1秒後~最大で3秒後の間にのみ、切替ソレノイド464が励磁状態とされる構成となっている。
また、ステップS401で肯定判別された場合には、ステップS417において、開位置検知センサ465の検知情報に基づいて、羽根部材415が開位置とされているか否かを判別する。ステップS417で肯定判別された場合には、そのまま本処理を終了する。一方、ステップS417で否定判別された場合には、ステップS418において、羽根部材開放フラグをオフしてから、本処理を終了する。
また、フローチャートの図示は省略するが、本実施形態では、パチンコ機10の電源投入に伴って行われる初期設定処理において、開位置検知センサ465の検知情報に基づいて、第1始動入賞装置33aの羽根部材415が開位置とされているか否かを判別するようになっている。そこで、羽根部材415が閉位置とされている場合には、初期設定処理をそのまま進行させる一方で、羽根部材415が開位置とされている場合には、電源投入時に羽根部材415が開位置とされていることを示す起動時エラーフラグをオン設定し、エラー処理を行う。
以上詳述したように、第1実施形態では、中央ユニット401の第1特定領域403に入球した遊技球が第1振分け装置407、第2振分け装置408、及び、第3振分け装置409を通過することで入球可能となる第1始動入賞装置33aは、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球と連動して開位置とされ、自身(第1始動入賞装置33a)に入球した遊技球と連動して閉位置とされる羽根部材415を備えている。そして、羽根部材415が閉位置にある場合には、第3振分け装置409に設けられた3つの孔部のうちの1つである常時案内孔部421に遊技球が入球した場合にのみ、遊技球が第1始動入賞装置33aに入球する。その一方で、羽根部材415が開位置にある場合には、第3振分け装置409に設けられた3つの孔部のうち、常時案内孔部421に遊技球が入球した場合だけでなく、残り2つの条件付き案内孔部425に遊技球が入球した場合にも、該遊技球が第1始動入賞装置33aに入球する。
このため、第1始動入賞装置33aの羽根部材415を開位置とすることで、第1始動入賞装置33aへの遊技球の入球の確率を高めた状態とすることができる。従って、遊技球を次回に第1特定領域403に入球させることで、遊技球を第1始動入賞装置33aに入球させる大きなチャンスとなる。つまり、大当たり状態を獲得する大きなチャンス、換言すれば、大当たり状態の発生確率が高められた状態(所謂、確率変動状態のような状態)となり、遊技意欲を大いに高めてもらうことができる。結果として、遊技においてより多くの抑揚を付加することができ、興趣の向上等を図ることができる。
また、本実施形態では、第1始動入賞装置33aの羽根部材415が、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球と連動して開位置となる構成のため、遊技球の第1始動入賞装置33aへの入球を願い、遊技球が第1始動入賞装置33aに入球する可能性がなくなっても、第2種非電動役物作動口427への入球を願うといった具合に、第1特定領域403における遊技球の挙動をより長く堪能してもらうことができる。従って、遊技球の挙動を楽しんでもらう時間帯を増やし、倦怠感の抑制等を図ることができる。
さらに、第1特定領域403において、第1~第4の振分け装置407~410が設けられることで、第1特定領域403における遊技球の移動経路をある程度限定する(遊技球の挙動を遊技者に分かり易くする)とともに、ランダム要素を確保しつつ、遊技球の挙動を見せるポイントを集中させることができる。従って、第1特定領域403における遊技球の挙動にメリハリを付けながら多様化等を図ることができ、該遊技球の挙動への興味をより一層高めてもらうことができる。
また、案内変化振分け手段としての第3振分け装置409においては、第1始動入賞装置33aの羽根部材415が開位置にある場合には、当該第3振分け装置409に到達した遊技球が常時案内孔部421によって案内される場合だけでなく、条件付き案内孔部425によって案内される場合にも、該遊技球を第1始動入賞装置33aに案内する(入球させる)ことができる。従って、羽根部材415を開位置とする価値を高めることができ、羽根部材415を開位置として遊技意欲を高めるといった上記作用効果がより一層奏される。尚、本実施形態の第3振分け装置409には、常時案内孔部421と、条件付き案内孔部425としか設けられていない。従って、第1始動入賞装置33aの羽根部材415が開位置にあることの価値をより高めることができ、羽根部材415が開位置とされ得ることで遊技意欲を高めるといった作用効果がより顕著に奏される。
さらに、遊技球が第1振分け装置407の補助孔部423に入球して第2種非電動役物作動口427側に案内された場合、当該遊技球は第4振分け装置410に案内されるようになっている。第4振分け装置410は、遊技球を第2種非電動役物作動口427に案内する(入球させる)第4案内孔部428と、遊技球を第2種非電動役物作動口427に至らせることなく遊技領域の外部に排出させる第4排出孔部429とを備えている。このため、第1振分け装置407で補助孔部423に遊技球が入球すれば、必ず第2種非電動役物作動口に遊技球が入球するといった単純な遊技性が回避される。従って、第1特定領域403における遊技球の挙動のより一層の多様化等を図ることができる。
加えて、第1~第4の振分け装置407~410に対して入排出される遊技球を検知する検知スイッチが設けられ、第1~第4の振分け装置407~410に対して入排出される遊技球の数を把握可能となっている。このため、第1特定領域403の遊技球の管理を確実に行うことができ、遊技球を第1特定領域403に不正に入球させる、針金や電波等で第1入球検知スイッチ224aに誤検知を行わせる等不正行為を抑止することができる。また、上記実施形態では言及していないが、遊技球が存在する振分け装置407~410の電飾の状態を変化させたり、第2入球検知スイッチ446の検知に基づいて、羽根部材415が開放されることに対応した演出・教示を行ったり(羽根部材415が既に開位置にある場合には該演出・教示は行わない)、第1入球検知スイッチ224a(第1始動入球検知スイッチ)の検知に基づいて、大当たり状態が開始されることに対応した演出・教示を行ったりすることができる。
また、中央ユニット401の第1特定領域403への遊技球の入球を狙う通常の遊技状態では、遊技領域の左側方領域に遊技球を発射させるのに対し、大当たり状態(及び時間短縮モード)では、可変入賞装置32(及び、スルーゲート34、第2始動入賞装置33b)が設けられた遊技領域の右側方領域に遊技球を発射させるようになっている。このため、例えば、大当たり状態において、中央ユニット401の第1特定領域403、ひいては、第1始動入賞装置33aに遊技球が入球する無駄が発生することを防止することができる。
さらに、第3振分け装置409の常時案内孔部421に入球した遊技球が案内される第3振分けセンター排出通路417と、第3振分け装置409の条件付き案内孔部425に入球した遊技球が案内される第3振分けサイド排出通路418との間を仕切る仕切り壁部426が設けられている。このため、第1始動入賞装置33a(羽根部材415)を複雑で比較的大型の構成としなくても、羽根部材415が閉位置にある場合に、第3振分けサイド排出通路418から遊技球が第1始動入賞装置33aに入球するといった事態を防止しつつ、羽根部材415が開位置にある場合に、第3振分けサイド排出通路418を通過した遊技球を確実に第1始動入賞装置33aに入球させることができる。
また、本実施形態では、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球が案内される連動通路442の移動先を切替える連動状態変更装置461が設けられており、連動状態変更装置461を連動規制状態とする(連動状態変更装置461の切替部463を連動通路442に突出する規制位置とする)ことで、遊技球を第2種非電動役物作動口427に入球させても、閉位置にある羽根部材415が開位置とされることはない。従って、例えば、不正が行われたおそれのある場合や、遊技が行われていない場合等に連動状態変更装置461を連動規制状態とすることで、羽根部材415を不正に開位置とするといった不正行為を抑制することができる。結果として、羽根部材415を備える第1始動入賞装置33aの防犯性を高めることができる。
本実施形態では、連動状態変更装置461は、パチンコ機10の電源がオンの場合に連動許容状態へと状態変化可能とされ、パチンコ機10の電源がオフの場合に連動規制状態とされる。つまり、パチンコ機10の電源がオフの場合には、各種センサ等を用いて電気的に不正の検知を行うことが難しく、不正に気付き難い状況であるが、連動状態変更装置461が連動規制状態とされることで、例えば、遊技ホールの営業時間外でパチンコ機10の電源をオフした状況において遊技球を第2種非電動役物作動口427に入球させて羽根部材415を開位置としておくといった行為を抑止することができる。
また、第1始動入賞装置33aの羽根部材415は、押上部材441、及び、てこ部材443を介して、連動通路442を移動する遊技球と機械的に連動し、開位置へと変位させられるようになっている。このため、電源がオンの状態であって、各種センサ等によって不正の監視を行っていても、第2種非電動役物作動口427に遊技球が入球すれば、てこ部材443、及び、押上部材441が該遊技球と連動して閉位置の羽根部材415を開位置としてしまう。
この点、連動状態変更装置461が連動規制状態とされていれば、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球と、てこ部材443、及び、押上部材441との連動を防止することができる。さらに、本実施形態では、パチンコ機10の電源がオンされている状態においても、全期間を連動許容状態とするのではなく、連動許容状態とする期間を第2入球検知スイッチ446の検知が行われてから0.1秒経過後~3秒経過までとしている。従って、パチンコ機10の電源がオンされている状態であっても、連動状態変更装置461が連動許容状態とされる期間を極力短くすることで、閉位置の羽根部材415を不正に案内状態とする不正行為(第2種非電動役物作動口427に遊技球以外のものが挿入される、連動通路442に途中から遊技球を流入可能な構成において該通路に途中から遊技球を流入させる等)を防止するといった作用効果がより一層奏される。
加えて、本実施形態では、第1特定領域403に遊技球が存在する状態で振動が検知された場合、磁気が検知された場合、電源がオンされたときに羽根部材415が開位置とされている場合、前面枠14や内枠12が開けられたときには閉位置だった羽根部材415が前面枠14や内枠12が閉じられたときに開位置とされていた場合、第1特定領域403における遊技球が存在していない筈の状況(残球カウンタの値が「0」以下)で第1入球検知スイッチ224aや第2入球検知スイッチ446の検知が行われた場合、第3振分けセンター排出検知スイッチの検知から1秒経過以降、又は、第3振分けサイド排出検知スイッチの検知から1.5秒経過以降に、第1入球検知スイッチ224aの検知が行われた場合、第2入球検知スイッチ446の検知が行われてから3秒経過以降に羽根部材415が開位置とされた場合に、遊技を中断させ、対応する報知を行い、連動状態変更装置461を連動規制状態とするエラー処理が行われるようになっている。従って、閉位置の羽根部材415を不正に開位置とする不正行為を防止するといった作用効果がより一層奏される。
尚、上記振動検知が行われることで、パチンコ機10が設置された遊技ホール等の関係者が、電源がオンされた状態のパチンコ機10の内側、裏側のメンテナンスを行ってから元の状態に戻す(前面枠14や内枠12を閉める等)際の衝撃や、遊技者がパチンコ機10の前方に設けられた椅子に着席したり起立したりする際にパチンコ機10に意図的ではなくぶつかった場合の衝撃を除外しつつ、パチンコ機10を意図的に振動させて第1特定領域403の遊技球の挙動を操作しようとする行為を抑止することができる。上記磁気検知が行われることで、磁石を用いて第1特定領域403の遊技球の挙動を操作しようとする行為を抑止することができる。上記パチンコ機10の電源オン時の検知を行うことで、パチンコ機10の電源がオフの状態のときに羽根部材415が不正に開位置とされ、電源がオンされた後もそのままで遊技が開始されてしまうこと、及び、遊技ホールの前日の営業終了時に羽根部材415を閉位置とすることを忘れ、そのまま翌日の営業を開始してしまうことを抑止することができる。
上記前面枠14及び内枠12の開放前後の検知を行うことで、前面枠14や内枠12を開状態として羽根部材415が不正に開位置とされたことを把握することができ、そのまま遊技が再開されてしまうことを防止することができる。上記第1特定領域403における遊技球数に関する異常の確認を行うことで、第1始動入賞装置33aや第2種非電動役物作動口427に不正に入球された遊技球の存在を把握することができ、そのまま遊技が継続されてしまうことを防止することができる。上記第1入球検知スイッチ224aの検知が第3振分け装置409から遊技球が排出されてから規定時間以内に行われたのか否かの確認を行うことで、第1特定領域403(第3振分け装置409)を経由せずに不正に第1始動入賞装置33aに遊技球が入球したことを把握することができ、そのまま遊技が継続されてしまうことを防止することができる。上記第2入球検知スイッチ446の検知から規定時間以内に羽根部材415が開位置とされたか否かの確認を行うことで、遊技球が第2種非電動役物作動口427に入球して閉位置の羽根部材415が開位置とされるといった正規の流れとは異なる流れで羽根部材415が開位置とされた可能性があることを把握することができ、そのまま遊技が継続されてしまうことを防止することができる。
また、第1振分け装置407、及び、第4振分け装置410を遊技球が通過してきた確認が取れない状況(残球カウンタ、及び、第4振分け入球カウンタの値がどちらか一方でも「0」以下の場合)で第2入球検知スイッチ446の検知が行われた場合にも、エラー処理が行われる。このように、第2入球検知スイッチ446に検知された遊技球のルートの確認を行うことで、第1特定領域403に入球した遊技球が正常に第2種非電動役物作動口427に入球したものか否かを把握することができる。従って、羽根部材415を備える第1始動入賞装置33aの防犯性を高めるといった作用効果がより確実に奏される。
さらに、連動状態変更装置461は、連動規制状態において、切替部463を連動通路442に突出させ、遊技球のてこ部材443への到達を阻止し、該遊技球を遊技領域外に案内する構成となっている。このため、例えば、規制位置にある切替部463が、てこ部材443と接触して、てこ部材443の変位を防止する構成のような場合に、切替部463やてこ部材443が損傷するといった事態を回避しつつ、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球と、てこ部材443(ひいては、羽根部材415)とが連動しない状態とすることができる。
また、本実施形態では、羽根部材415が開位置にあることを把握可能な開位置検知センサ465が設けられている。これにより、羽根部材415が、押上部材441、及び、てこ部材443を介して、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球と機械的に連動する構成においても、羽根部材415が開位置にあることを把握することができる。従って、羽根部材415の状態を監視することができ、羽根部材415が不正に開位置とされたことを把握したり、羽根部材415が開位置とされたことを遊技者に分かり易く教示したりすることが可能となる。結果として、防犯性の向上、及び、演出性の向上を図ることができる。また、基本的に、パチンコ機10の電源がオンの状態であれば、羽根部材415を直接検知する格好で、羽根部材415が開位置にあるか否かを把握することができ、例えば、羽根部材415を制御で動かしたので開位置にある筈といった具合に羽根部材415の状態(姿勢)を把握する場合に比べて正確である上、電源オフの状態を挟んだとしても、電源オン時に羽根部材415の状態を確実に把握することができる。従って、電源オフのときに羽根部材415を開位置としたり、羽根部材415を開位置とする電気的な処理はないが無理やり羽根部材415を開位置としたりするといった不正行為にも対処することができる。
さらに、開位置検知センサ465は、右側の羽根部材415の第1軸部435に連結された図示しない検知片部が(羽根部材415が開位置とされた場合に位置する)開対応位置とされた場合に、該検知片部を検知する構成となっている。このため、例えば、第1始動入賞装置33aや第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球を検知する第1入球検知スイッチ224a、第2入球検知スイッチ446の検知に基づいて羽根部材415の状態を把握しようとする(推定する)場合に比べ、羽根部材415を直接的に確認することから、羽根部材415の状態をより確実・正確に把握することができる。また、開位置検知センサ465を上記のように中央ユニット401の各検知スイッチと併用することで、より厳格な不正対策を講じることができる。
尚、羽根部材415は一対で設けられているが、一対の羽根部材415は互いに同期して変位することから、開位置検知センサ465は、右側の羽根部材415の動作を確認することで、一対の羽根部材415が開位置とされたことを把握することができる。
また、本実施形態の第3振分け装置409は、第1始動入賞装置33aの羽根部材415が開位置、及び、閉位置のどちらにあっても遊技球を第1始動入賞装置33aに案内する常時案内孔部421と、羽根部材415が閉位置にある場合に遊技球を第1始動入賞装置33aに入球させることなく遊技領域の外部に案内し、羽根部材415が開位置にある場合に第1始動入賞装置33aに案内する条件付き案内孔部425とを備えている。このため、羽根部材415が開位置及び閉位置のどちらにあるかによって第3振分け装置409の条件付き案内孔部425の遊技球の案内先が変化する。つまり、羽根部材415の状態に応じて、第1特定領域403(第3振分け装置409)における遊技者が望む遊技球の経路が変化するといった斬新な遊技性を付与することができる。従って、遊技性の多様化、遊技性の抑揚の増加(倦怠感の抑制)等を図ることができ、結果として、興趣の向上等を図ることができる。
(第2実施形態)
以下、第2実施形態について、特徴部分を中心に図20等を参照しつつ説明する。本実施形態の中央ユニット801の特定領域802には、第1特定領域802に入球した遊技球が案内される第1振分け装置803と、第1振分け装置803を通過した遊技球が案内される第2振分け装置804と、第2振分け装置804を通過した遊技球が案内される第3振分け装置805と、第3振分け装置805を通過した遊技球が案内される第4振分け装置806と、第1振分け装置803を通過した遊技球が案内される第5振分け装置807と、第1始動入賞装置808と、第2種非電動役物作動口810とが設けられている。
本実施形態の第1始動入賞装置808は、左側にのみ羽根部材809を備えており、右側には羽根部材809は設けられていない。また、羽根部材809は、第2種非電動役物作動口810に入球した遊技球に連動して開位置とされ、第1始動入賞装置808に入球した遊技球と連動して閉位置とされる。尚、第1始動入賞装置808に遊技球が入球した場合には、上記第1実施形態と同様に、当否抽選を経て、大当たり状態が発生する。
第1振分け装置803には、4つの孔部が設けられ、当該孔部は、遊技球を第2振分け装置804に案内する1つの常時案内孔部811と、遊技球を第5振分け装置807側に案内する1つの補助孔部812と、遊技球を遊技領域の外部に排出する2つの第1排出孔部813とで構成される。
第2振分け装置804には、3つの孔部が設けられ、当該孔部は、遊技球を第3振分け装置805に案内する1つの常時案内孔部811と、遊技球を第4振分け装置806に案内する1つのバイパス孔部814と、遊技球を遊技領域の外部に排出する1つの第2排出孔部815とで構成される。尚、図示は省略するが、第2振分け装置804のバイパス孔部814と、第4振分け装置806との間を繋ぐ遊技球の通路がバイパス通路に相当する。
第3振分け装置805には、3つの孔部が設けられ、当該孔部は、遊技球を第4振分け装置806に案内する1つの常時案内孔部811と、第1始動入賞装置808の羽根部材809が閉位置にある場合には遊技球を遊技領域の外部に排出し、羽根部材809が開位置にある場合には遊技球を第1始動入賞装置808に入球させる1つの条件付き案内孔部816と、遊技球を遊技領域の外部に排出する1つの第3排出孔部817とで構成される。
第4振分け装置806には、3つの孔部が設けられ、当該孔部は、第1始動入賞装置808の羽根部材809が開位置にある場合、及び、閉位置にある場合のどちらにおいても、遊技球を第1始動入賞装置808に入球させる1つの常時案内孔部811と、遊技球を遊技領域の外部に排出する2つの第4排出孔部818とで構成される。
また、第3振分け装置805の条件付き案内孔部816と、第4振分け装置806の常時案内孔部811とをそれぞれ囲むようにして、第3振分け装置805、及び、第4振分け装置806に内蔵された発光手段(3色LED)により発光状態とされる当選孔教示発光部819が設けられている。つまり、遊技球が第4振分け装置806の常時案内孔部811に入球すれば、必ず第1始動入賞装置808に入球して、大当たり状態が発生する。本実施形態では、第4振分け装置806の当選孔教示発光部819が常に白色に発光するようになっている。
これに対し、羽根部材809が開位置とされている場合に、遊技球が第3振分け装置805の条件付き案内孔部816に入球すれば、該遊技球が開位置とされた羽根部材809に案内されて、第1始動入賞装置808に入球する。その一方で、羽根部材809が閉位置とされている場合に、遊技球が第3振分け装置805の条件付き案内孔部816に入球しても、該遊技球は第1始動入賞装置808に入球することなく、遊技領域の外部に排出される。本実施形態では、羽根部材809が開位置とされている状態において、第3振分け装置805の当選孔教示発光部819が赤色に発光し、羽根部材809が閉位置とされている状態において、第3振分け装置805の当選孔教示発光部819が非発光の状態とされる。
さて、本実施形態では、第1振分け装置803と、第5振分け装置807との間を繋ぐ通路に対し、規定回数振分け手段としての規定回数振分け装置821を設けることとしている。図21に示すように、規定回数振分け装置821は、第1振分け装置803を通過した遊技球が案内される入口通路部822と、入口通路部822を通過した遊技球が案内される振分け領域823に設置され、図21の反時計回り方向に回転する送り部材824と、振分け領域823の左下方に連接して設けられ、入球した遊技球を第5振分け装置807に案内するセーフ孔825と、振分け領域823の左下の後方に連接して設けられ、入球した遊技球を遊技領域の外部に排出するアウト孔826とを備えている。
送り部材824は、前後方向に延びる軸部827と、軸部827から遠心方向に延出し、均等位置に設けられる4つの送り板部828とを備えている。4つの送り板部828のうち3つは、先端側の部位が時計回り方向に湾曲形成されている。4つの送り板部828のうち残りの1つは、正面視で軸部827の遠心方向に直線状に延びており、当該送り板部828と、当該送り板部828の時計回り方向側の隣に位置する送り板部828との間の領域(以下、当該領域を「セーフ送り領域829」と称し、その他の送り板部828間の領域を「アウト送り領域830」と称する)には、送り板部828の後縁部間を連結するようにして設けられる閉塞板部831が設けられている。
さらに、送り部材824の反時計回り方向への変位を防止するストッパ833と、入口通路部822に設けられ、ストッパ833の機能を解除する解除スイッチ834と、ストッパ833を機能させる状態に戻すロックスイッチ835と、送り部材824の時計回り方向への変位(逆行)を規制する位置決め部836とが設けられている。
ストッパ833は、送り部材824の軸部827の下方の若干左方の位置において、振分け領域823に対して前後に出没可能に設けられ、送り板部828の反時計回り方向側の面に当接可能に構成されている。所定の送り板部828の反時計回り方向側の面と、ストッパ833とが当接、又は、近接した状態では、入口通路部822の出口と、セーフ送り領域829、及び、3つのアウト送り領域830のうちいずれかとの位置が一致し、入口通路部822の出口から排出された遊技球が、セーフ送り領域829、及び、3つのアウト送り領域830のうちいずれかに流入するようになっている。
そして、遊技球が入口通路部822に進入すると、当該遊技球により入口通路部822の出口近傍に設けられた解除スイッチ834が操作され、ストッパ833が振分け領域823の外部に退避するようになっている。これにより、送り部材824の反時計回り方向への回動変位が許容される状態となる。
遊技球が送り部材824のセーフ送り領域829、又は、アウト送り領域830に収容されると、遊技球の重さにより、送り部材824が反時計回り方向に回動変位する。当該送り部材824の回動変位の途中で、所定の送り板部828により、ロックスイッチ835が操作され、ストッパ833が振分け領域823に突出するようになっている。これにより、所定の送り板部828がストッパ833に当接した段階で、送り部材824のそれ以上の反時計回り方向への回動変位が規制されるようになっている。尚、ストッパ833は、解除スイッチ834、及び、ロックスイッチ835と機械的に連動する構成としてもよいし、解除スイッチ834、及び、ロックスイッチ835がセンサにより構成され、該センサの検知に基づいてストッパ833を電気的制御で出没させるように構成してもよい。
また、位置決め部836は、振分け領域823に対して前後に出没可能に設けられ、反時計回り方向側に向けて前方への突出長が次第に大きくなる略三角形板状をなし、バネによって振分け領域823に突出した状態に維持されている。そして、所定の送り板部828がストッパ833に当接するよりも若干前の段階で、別の送り板部828が、位置決め部836を位置決め部836のばねに抗して振分け領域823の外側(後方)に押し出すような格好で、位置決め部836の前方を通過する。該別の送り板部828が位置決め部836の前方を通過すると、前記所定の送り板部828がストッパ833に当接するとともに、位置決め部836が振分け領域823に突出した状態に戻る。これにより、送り部材824が時計回り方向に回動しようとしても、送り板部828の時計回り方向側の面と、位置決め突部836とが当接し、それ以上の時計回り方向側への変位が規制されるようになっている。
また、入口通路部822を通過した遊技球が、送り部材824のセーフ送り領域829に収容された場合、該遊技球の重さにより送り部材824が反時計回り方向に90度回動して(ストッパ833等の働きにより)停止し、セーフ送り領域829と、セーフ孔825とが合致する(連通する)こととなる。これにより、セーフ送り領域829に収容されていた遊技球がセーフ孔825に入球することとなる。尚、セーフ送り領域829に収容された遊技球は、セーフ送り領域829に設けられた閉塞板部831によってアウト孔826に入球しないようになっている。
その一方で、入口通路部822を通過した遊技球が、送り部材824のアウト送り領域830に収容された場合、該遊技球の重さにより送り部材824が反時計回り方向に90度回動して(ストッパ833等の働きにより)停止し、アウト送り領域830と、アウト孔826とが合致する(連通する)こととなる。これにより、アウト送り領域830に収容されていた遊技球が、送り板部828の先端の湾曲形状によりセーフ孔825側への移動を規制されつつ、アウト孔826に入球することとなる。
本実施形態では、上記のように、送り部材824において、1つのセーフ送り領域829と、3つのアウト送り領域830とが設けられ、遊技球が規定回数振分け装置821に1つ入球する毎に、送り部材824が90度ずつ回動して、セーフ孔825、又は、アウト孔826に合致するセーフ送り領域829、及び、アウト送り領域830が順番に変更される。つまり、規定回数振分け装置821は、遊技球を1回だけ第5振分け装置807に案内することと、遊技球を3回だけ遊技領域の外部に排出することとを交互に繰り返す構成となっており、規定回数振分け装置821に遊技球が4つ入球する毎に1つが第5振分け装置807に案内される構成となっている。尚、本実施形態では、送り部材824のセーフ送り領域829が入口通路部822と連通している状態が通行状態に相当し、送り部材824のアウト送り領域830が入口通路部822に連通している状態が不通状態に相当する。
また、送り部材824の前面側には、図22に示すような回数連動手段としての表示板837が設けられている。表示板837は前面側に数字が記載された透明な板状体により構成される。本実施形態では、セーフ送り領域829の前方の一部を閉塞する表示板837に対し「0」の文字が記載され、セーフ送り領域829の反時計回り方向側の隣に位置するアウト送り領域830の前方の一部を閉塞する表示板837に対し「1」の文字が記載され、セーフ送り領域829の時計回り方向側の隣に位置するアウト送り領域830の前方の一部を閉塞する表示板837に対し「3」の文字が記載され、残りのアウト送り領域830の前方の一部を閉塞する表示板837に対し「2」の文字が記載されている。本実施形態では、振分け領域823のうち入口通路部822と隣接している部位に光を照射可能なランプ(図示略)が設けられており、セーフ送り領域829、及び、アウト送り領域830のうち、入口通路部822と連通する領域の数字が、その他の領域の数字に比べて視認し易いようになっている。
第5振分け装置807には、2つの孔部が設けられ、当該孔部は、遊技球を第2種非電動役物作動口810に入球させる1つの第5案内孔部838と、遊技球を第3振分け装置805に案内する第5戻し孔部839とで構成される。
以上のように、第2実施形態によれば、第1実施形態と同様に、第1始動入賞装置808の羽根部材809を開位置とすることで、第1始動入賞装置808への遊技球の入球の確率を高めた状態とすることができ、遊技球を第1始動入賞装置808に入球させる大きなチャンスとなる。つまり、大当たり状態を獲得する大きなチャンス、換言すれば、大当たり状態の発生確率が高められた状態(所謂、確率変動状態のような状態)となり、遊技意欲を大いに高めてもらうことができる。結果として、遊技においてより多くの抑揚を付加することができ、興趣の向上等を図ることができる。
ところで、羽根部材809を開位置とするには、第2種非電動役物作動口810に遊技球を入球させる必要があり、遊技球を第2種非電動役物作動口810に入球させるには、通行状態(送り部材824のセーフ送り領域829が入口通路部822と連通している状態)の規定回数振分け装置821により遊技球を第5振分け装置807側に案内させる必要がある。ここで、規定回数振分け装置821は、遊技球を1回だけ第5振分け装置807に案内する状態と、遊技球を3回だけ遊技領域の外部に排出する状態とを交互に繰り返すこととされており、規定回数振分け装置821に対し、3回だけ遊技球を遊技領域の外部に排出させれば、次回に、規定回数振分け装置821に対し、遊技球を第5振分け装置807に案内させることができる。
このため、規定回数振分け装置821を通行状態とすることで、第2種非電動役物作動口810への遊技球の入球の確率を高めた状態とすることができ、遊技球を第2種非電動役物作動口810に入球させる大きなチャンスとなる。つまり、第1始動入賞装置808の羽根部材809を開位置とする大きなチャンスとなり、遊技意欲を大いに高めてもらうことができる。結果として、遊技においてより多くの抑揚を付加することができ、興趣の向上等を図ることができる。
また、規定回数振分け装置821は、入球した遊技球を3回遊技領域外に排出した後、次に入球した遊技球を第5振分け装置807に案内する構成となっている。このため、第2種非電動役物作動口810に遊技球を入球させられる可能性がある通行状態と、第2種非電動役物作動口810に遊技球を入球させられない不通状態とに切替わるだけでなく、不通状態に関し、通行状態とされるまでの残り回数に応じて、例えば、未だ残りが複数回有る状態と、残り回数が1回である状態(準備状態)とで、遊技球を第2種非電動役物作動口810へ入球させる期待度に差を付けることができる。結果として、遊技においてより多くの抑揚を付加することができ、興趣の向上等を図ることができる。
さらに、本実施形態では、規定回数振分け装置821によって第5振分け装置807に案内されるようになっており、第5振分け装置807は、遊技球を第2種非電動役物作動口810、又は、第3振分け装置805に案内するようになっている。このため、第2種非電動役物作動口810への遊技球の入球確率を高めることなく、規定回数振分け装置821において遊技球が遊技領域の外部に排出されてばかりいるといった事態を抑止するとともに、既に羽根部材809が開位置とされている状態において、規定回数振分け装置821に遊技球が入球しても、当該遊技球が全くの無駄になるといった事態を回避することができる(第3振分け装置805に案内される可能性がある)。従って、規定回数振分け装置821を設けることで興趣の向上を図るといった作用効果がより一層奏される。
加えて、規定回数振分け装置821において、送り部材824の前面側には、送り部材824のセーフ送り領域829が、入口通路部822と連通する状態となるまでに、規定回数振分け装置821に遊技球を入球させる回数(第2規定回数)の残り回数に応じて視認態様を変化させる表示板837が設けられている。このため、規定回数振分け装置821に遊技球をあと何個入球させれば第5振分け装置807に遊技球が案内されるのかを把握し易くすることができる。従って、規定回数振分け装置821を直接視認しても、遊技球がいつ第5振分け装置807に案内されるのかが今一つ理解できないといった事態を解消することができ、遊技球が第5振分け装置807に案内されることを身近な目標として遊技したり、遊技球が第5振分け装置807に案内されるようになるまでの残り回数に応じて遊技の進行具合を変更したりする等、前記残り回数を遊技攻略の1つの指針として確実に利用してもらうことができる。
また、第2種非電動役物作動口810には、規定回数振分け装置821により第5振分け装置807に案内された場合にのみ入球可能に構成されている。このため、規定回数振分け装置821の存在価値を高めることができ、規定回数振分け装置821の状態や該規定回数振分け装置にかかる遊技球の挙動等により興味を持たせることができる。従って、送り部材824のセーフ送り領域829が入口通路部822と連通している状態や、該状態とするまでに規定回数振分け装置821に遊技球をあと1つ入球させるだけの状態等において、遊技意欲の向上等を図ることができる。
さらに、特定領域802には、規定回数振分け装置821を経由せずに、第1始動入賞装置808に入球可能な遊技球のルートが存在する。このため、例えば、既に羽根部材809が開位置とされているにもかかわらず、特定領域802に入球した遊技球が規定回数毎に必ず第2種非電動役物作動口810側に案内されてしまうといった事態を回避することができる。
加えて、第3振分け装置805の条件付き案内孔部816の周りには、当選孔教示発光部819が設けられ、第1始動入賞装置808の羽根部材809が閉位置にあり、条件付き案内孔部816に遊技球が入球しても、遊技領域の外部に排出されてしまう状態にある場合には、該当選孔教示発光部819が非発光状態とされる一方で、羽根部材809が開位置にあり、条件付き案内孔部816に遊技球が入球すると、該遊技球が羽根部材809に拾われる格好で第1始動入賞装置808に入球する状態にある場合には、該当選孔教示発光部819が赤色に発光状態とされる。このため、状況で案内先が変わる条件付き案内孔部816が遊技球を第1始動入賞装置808に案内する状態になっていることを、条件付き案内孔部816を目立たせて、教示、示唆、強調等することができる。従って、案内した遊技球が開位置にある羽根部材809によって第1始動入賞装置808に案内される状態となっている条件付き案内孔部816に対し遊技球が案内されるという遊技者にとって嬉しい筈の瞬間を見逃したりする等の事態を抑制することができる。
また、本実施形態では、第4振分け装置806よりも特定領域802の上流側に設けられた第3振分け装置805において条件付き案内孔部816が設けられている。つまり、第1始動入賞装置808の羽根部材809が閉位置とされている状態では、第3振分け装置805に到達した遊技球は、当該第3振分け装置805の常時案内孔部811に第4振分け装置806に到達し、さらに、第4振分け装置806の常時案内孔部811に入球した場合にのみ、第1始動入賞装置808に入球するようになっている。これに対し、羽根部材809が開位置にある状態では、第3振分け装置805の条件付き案内孔部816に遊技球を入球させれば、第4振分け装置806をスキップして、第1始動入賞装置808に遊技球を入球させられる構成であり、特定領域802の最も下流側の振分け装置ではない第3振分け装置805において直接的に第1始動入賞装置808へ遊技球を入球させるチャンスが到来することとなる。これにより、第3振分け装置805に対する第1始動入賞装置808への入球期待度、及び、複数の振分け装置の間の前記入球期待度のバランスを変化させることができ、羽根部材809の状態変化によって遊技性をより大きく変化させることができる。本実施形態では、羽根部材809が開位置にあれば、第3振分け装置805における前記入球期待度が、第4振分け装置806における前記入球期待度よりも高くなる(第4振分け装置806の3つの孔部のうち2つは外れであるのに対し、第3振分け装置805の3つの孔部は、1つが第1始動入賞装置808への入賞となり、1つが第4振分け装置806への案内となり、1つが外れである)。従って、遊技性の多様化を図り、興趣の向上を図るといった作用効果がより顕著なものとなる。
さらに、第2振分け装置804は、入球した遊技球を第3振分け装置805を経由させずに第4振分け装置806に案内するバイパス孔部814を備えている。このため、遊技性の多様化を図り、興趣の向上を図るといった作用効果がより顕著なものとなる。特に、上記のように、本実施形態では、バイパス孔部814に入球した遊技球が到達しない第3振分け装置805において条件付き案内孔部816が設けられていることから、羽根部材809が閉位置にある場合には、第2振分け装置804のバイパス孔部814に遊技球が入球して第4振分け装置806に運ばれることが素直に嬉しいが、羽根部材809が開位置にある場合には、第2振分け装置804のバイパス孔部814に遊技球が入球すると、該遊技球が第3振分け装置805に至らないため素直に喜べないといった具合に、羽根部材809の状態変化で遊技性を大きく変化させることができる。従って、遊技性により深みを持たせることができ、興趣の向上等を図ることができる。
なお、上述した実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a;第1始動入賞装置)
(a-1;羽根部材の連動の相手)上記実施形態では、第1始動入賞装置33aの羽根部材415が、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球と連動して閉位置から開位置とされ、第1始動入賞装置33aに入球した遊技球と連動して開位置から閉位置とされる構成とされているが、第1始動入賞装置33aに入球した遊技球と連動して閉位置から開位置とされ、第1始動入賞装置33aに入球した遊技球と連動して開位置から閉位置とされるように構成してもよい。
尚、閉状態にある第1始動入賞装置33aに入球した遊技球に連動して羽根部材415が開位置とされる構成の場合には、大当たり状態の終了からそれ程間を空けずに次の大当たり状態を発生させる(大当たり状態を連続して獲得する)チャンスであり、例えば、大当たり状態に伴い比較的多くの遊技価値を獲得可能な場合には、遊技価値の比較的大幅な増加を見込むことができる。従って、大当たり状態が発生したときの遊技者にとっての期待感を大いに高めることができ、また、羽根部材415が開位置とされた遊技に際しての格別の高揚感を堪能してもらうことができる。
尚、第1始動入賞装置33aの第1入球部414の側方を移動する遊技球を第1入球部414に案内可能とする「案内手段」の構成については特に「羽根部材415」に限定されるものではなく、例えば、遊技盤30から遊技領域に出没可能なシャッタを案内手段としてもよいし、第1入球部414の側方を移動する遊技球を第1入球部414側に案内可能な案内部と、当該案内部の上方に設けられ、案内部への遊技球の落下を許容する状態と、案内部への遊技球の落下を防止する状態とに状態変化可能な切替部とを備える構成としてもよい。また、「第1入球部414の側方」とは、第1入球部414に隣接した領域を意図しており、案内手段の構成により、左右の側方の場合だけでなく、前方の場合もあり得る。
尚、第2種非電動役物作動口427が第1特定領域403に設けられているが、第1特定領域403の外(流入した遊技球が第1始動入賞装置33aに到達する可能性のない領域)に設けられていることとしてもよい。また、上記第2実施形態では、特定領域802において第1振分け装置803で補助孔部812に遊技球が4回入球することで、遊技球が第5振分け装置807に到達し、1/2の確率で第2種非電動役物作動口810に到達する(第5振分け装置807を省略してもよい)ように構成されているが、第2種非電動役物作動口810及び規定回数振分け装置821を特定領域802の外に設けてもよい。但し、第1始動入賞装置808を狙って遊技球を打ち出すことで、副次的に規定回数振分け装置821にも遊技球が入球するような構成とすることが望ましい。
尚、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球が第1始動入賞装置33aの羽部部材415と連動するように構成されているが、例えば、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球を、てこ部材443側と、てこ部材443とは異なる側とに案内可能な振分け手段(遊技領域からの排出口に案内するでもよいし、第1特定領域402に第1始動入賞装置をもう1つ設けて遊技球を交互又はランダムに案内するでもよい)を設けることとしてもよい。
(a-2;羽根部材が電動式)また、上記実施形態では、第1始動入賞装置33aは、第1始動入賞装置33aや第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球と連動して機械的に開閉される構成となっているが、電動で開閉される(羽根部材415を開閉動作させる駆動手段としてのソレノイドやモータ等を設け、主制御装置261等の制御手段により駆動手段を駆動制御する)構成としてもよい。
例えば、上記実施形態の第2種非電動役物作動口427に代えて、第1特定領域403を移動する遊技球が入球可能(通過可能な構成でも可)な案内契機手段としての第2入球装置と、第2入球装置に入球した遊技球を検知可能な案内契機検知手段としての第2入球装置検知スイッチとを備え、第2入球装置検知スイッチの検知に基づいて、案内決定手段、案内待機時間決定手段、及び、案内時間決定手段としての主制御装置261が、第1始動入賞装置33aの羽根部材415を開位置とするか否かの入球サポート抽選を行うとともに、入球サポート抽選にて当選した場合に、羽根部材415を開位置とさせるまでの待機時間(入球サポート抽選の結果を表示する通常変動表示手段を設け、入球サポート抽選が行われた場合に通常変動表示手段において所定時間の変動表示が行われ、当該変動表示が停止して入球サポート抽選の結果が表示された場合に羽根部材415が開位置とされるように構成してもよく、その場合は、変動表示の時間が待機時間に相当する)、並びに、羽根部材415を開位置とさせている案内時間を決定し、待機時間の経過後に、羽根部材415を案内時間だけ開位置とさせる構成としてもよい。
さらに、液晶表示装置等の表示手段や可動式の役物等により構成される案内演出手段を設け、前記待機時間において、羽根部材415が開位置とされるか否かの演出を導出可能に構成してもよい。この場合、第1特定領域403における遊技球の挙動に関連して演出でより一層盛り上げることができる。尚、上記案内契機手段としての第2入球装置は、第1特定領域403の外部に設けることとしてもよい。
また、例えば、第1始動入賞装置33aの羽根部材415の前方に半透明なカバー(プリズム板や導光板でも可)を設けたり、カバーに向けて光を照射するランプを設けたりする等して、羽根部材415の視認性を低下可能とし、前記案内演出手段への興味をより高めるように構成してもよい。加えて、遊技者が操作可能な演出操作手段(上記実施形態の演出ボタン125を利用してもよいし、演出ボタン125に代えて、又は、加えて、遊技者の所定の操作を検知可能なボタン、レバー、センサ等を適宜使用した演出操作手段を設けてもよい)を設け、案内演出手段による演出として演出操作手段を使用する演出(例えば、演出操作手段の操作の有無で演出内容が変化する、演出操作手段の操作を契機として次の演出に移行する)を導出可能に構成してもよい。
尚、遊技領域を移動する遊技球が(入球又は)通過可能な案内契機手段としてのスルーゲート34と、スルーゲート34を通過した遊技球を検知する案内契機検知手段としてのスルーゲートスイッチ225とを備え、案内決定手段(主制御装置261の抽選機能など)は、スルーゲートスイッチ225の検知に基づいて、羽根部材415を開位置とするか否かの案内抽選としての入球サポート抽選を行い、当該入球サポート抽選で当選した場合に、羽根部材415を開位置とすることを決定することとしてもよい。また、スルーゲート34は、遊技領域において、第1特定領域403及び第2特定領域411の外部に設けられてもよいし、第1特定領域403や第2特定領域411に設けられてもよい。
さらに、上記第2実施形態の第3振分け装置805の条件付き案内孔部816の周りに設けられた当選孔教示発光部819に関し、第1始動入賞装置808の羽根部材809が電動式であり、開放時間に上限が設けられている(例えば、最大で6秒間)場合、条件付き案内孔部816に案内された遊技球が第1始動入賞装置808に至るまでの時間を考慮して、羽根部材809を開位置とすることを決定する案内決定手段(主制御装置261)を備え、案内決定手段により羽根部材809を開位置とすることが決定された場合に、第1規定時間(例えば、30秒後;新しく特定領域802に遊技球を入球させても、当該遊技球が第1始動入賞装置808に到達する可能性がある時間に設定することが望ましい)後に、第2規定時間(例えば、6秒間)だけ羽根部材809が開位置とされる構成であって、条件付き案内孔部816に案内された遊技球が開位置の羽根部材809に(トラブルがなければ)到達する状態と、(条件付き案内孔部816に案内された遊技球が羽根部材809に到達した場合に羽根部材809が開位置とされている可能性、及び、閉位置とされている可能性の両方がある状態と、)条件付き案内孔部816に案内された遊技球が閉位置の羽根部材809に到達する状態とで、当選孔教示発光部819の視認態様が変化するように構成してもよい。例えば、遊技球が条件付き案内部から案内手段まで移動する時間が概ね2.5秒の場合に案内手段の閉鎖までの時間が残り3秒以上の場合に3色LEDにより発光状態とされる案内態様変化手段を青色発光させ、3秒未満乃至2.5秒以上の場合に案内態様変化手段を黄色発光させ、2.5秒未満の場合に消灯状態とさせるように構成してもよい。尚、入球サポート抽選の1回の当選に基づいて、羽根部材809を複数回に分けて開状態とすることが可能である。
加えて、第1始動入賞装置808の羽根部材809が電動であり、羽根部材809が開状態とするか否かの入球サポート抽選が行われてから、当該入球サポート抽選の結果に基づいて羽根部材809が開状態とされるまでに間隔が設けられる場合(普通図柄表示装置41の変動表示が行われる場合)、かかる時間(待機時間)において、羽根部材809が開位置とされるか否かの演出を導出可能な案内演出手段(液晶表示装置等の表示装置や、可動式の役物等)を設けることとしてもよい。この場合、特定領域802における遊技球の挙動に関連して演出でより一層盛り上げることができる。
(a-3;第1始動入賞装置に遊技球が入球した場合の挙動)上記実施形態では、第1始動入賞装置33aに遊技球が入球した場合に当否抽選が行われるとともに、100%の確率で当否抽選に当選する構成とされているが、例えば、当否抽選において、当選する場合と、否当選となる場合とがある(例えば、1/3で当選する、65535/65536で当選する等)ように構成してもよいし、当否抽選はなく、第1始動入賞装置33aに遊技球が入球した場合に、大当たり状態を発生させる権利が得られる(或いは、大当たり状態を発生させる権利が得られる状態へと状態変化させる;遊技球を入球させることで大当たり状態を発生させる(継続させる)権利が得られる特別入賞装置へ遊技球を案内する可動案内手段が一定時間後に可動する)ように構成してもよい。
尚、中央ユニット401以外の遊技領域の構造についても特に限定されるものではなく、スルーゲート34及び第2始動入賞装置33bを省略し、時間短縮モードを省略することとしてもよい。
(a-4;被覆手段)上記第1実施形態において、第1始動入賞装置33aの案内手段としての羽根部材415の前方を(羽根部材415が開位置及び閉位置のどちらにあっても)覆う被覆手段としての前カバーを設けることとしてもよい。この場合、第2種非電動役物作動口427に遊技球を入球させるまでもなく、閉位置にある羽根部材415に対して直接的に力を加えて(指や針金等を引っ掛けて)不正に開位置にするといった行為を抑止することができる。従って、連動通路における遊技球の通行を阻止することのできる連動状態変更装置461と協働して、不正に閉位置の羽根部材415を開位置とするといった行為をより確実に防止することができる。
尚、前カバーを上記実施形態のカバー部438を拡張させることで構成することとしてもよい。また、前カバーは、羽根部材415をパチンコ機10の前方から視認可能とする範囲で、ガラスユニット137よりも自身の後方の遊技領域の視認性を低下させる構成であってもよい。当該構成を採用する場合、上記第2実施形態の案内状態教示手段の存在価値がより高められ、また、羽根部材415が開放されるか否かの演出を行う場合にも、かかる演出への興味をより高めることができる。
(a-5;羽根部材の構造1)上記第1実施形態では、閉位置にある羽根部材415に対して開位置側(左右方向)に力を加えるだけでは開位置に変位させることができないようになっている(上方に変位させることで開位置へと変位するようになっている)が、特にこのような構成に限定されるものではない。但し、閉位置にある羽根部材415を不正に開位置へと変位させる行為を防止する防犯効果を高めるべく、羽根部材415が簡単に開位置へと変位しない構成を採用することが望ましい。例えば、閉位置にある一対の羽根部材415は、同時又はほぼ同時に開位置側に変位することで、開位置側への変位が許容される構成(一対の羽根部材415の下辺部において、開位置とされる際に互いに略嵌合状態とされる嵌合部が設けられ、ほぼ同時に開位置側に変位させないと嵌合させることが不可能となる等)としてもよい。
(a-6;羽根部材の構造2)上記実施形態では、第1始動入賞装置33aの羽根部材415と、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球とを連動させる開放連動手段(押上部材441、及び、てこ部材443)は、基準位置と、閉位置にある羽根部材415を開位置に変位させる作動位置との間を変位可能に構成され、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球と連動して、基準位置から作動位置へと変位して羽根部材415を開位置とした後、基準位置に自動で戻る構成となっているが、第1始動入賞装置33aに遊技球が入球して、開位置にある羽根部材415が閉位置に戻されるまで、作動位置にて押上部材441、及び、てこ部材443の姿勢が維持されるように構成してもよい。
尚、開放連動手段の構成についても特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、上記実施形態において、一対の羽根部材415の下端部同士が、互いに連動(連結)されるように構成してもよい。より具体的に、例えば、一対の板状体同士が互いに回動可能に連結された蝶番部材のうち、一方の板状体を一方の羽根部材415の下辺部に対し回動変位可能に連結し、他方の板状体を他方の羽根部材415の下辺部に対し回動変位可能に連結するように構成してもよい。この場合、一対の羽根部材415を必ず同期して変位させることができ、一方だけが開位置とされるといった事態を防止することができる。尚、第1始動入賞装置33aの第1入球部414に遊技球を案内可能な案内手段として、羽根部材415に代えて、遊技盤30から前方の遊技領域に出没可能なシャッタを採用する場合には、複数のシャッタ同士が互いに相対変位不可能に連結されてもよい。
また、作動位置とされた押上部材441、又は、てこ部材443を検知する作動検知手段(センサ)を備え、開位置検知センサ465により羽根部材415が開位置とされたことが把握された場合に作動検知手段の検知情報がなければエラー状態に対応した制御を行うこととしてもよい。この場合、押上部材441、及び、てこ部材443を連動させずに、羽根部材415に直接力を加えて羽根部材415を開位置としたことを把握することができ、防犯性の向上が図られる。
加えて、上記実施形態では特に言及していないが、連動通路442を移動する遊技球がてこ部材443に衝突した際のてこ部材443の規定量以上の変位を規制するストッパーや、てこ部材443を基準位置で支持するための支持部を設けることとしてもよい。また、てこ部材443の遊技球との衝突部位に対して緩衝材(ゴムシート等)を介在させることで、てこ部材443の損傷を抑制しつつ、遊技球の力学的エネルギー(高低差による位置エネルギーに基づくエネルギー)をより効率的にてこ部材443に伝達されるように構成すること(より強く当てて、羽根部材415の変位を確実にする、又は、より大きな羽根部材415を採用することも可能とする)も可能となる。尚、てこ部材443や押上部材441は、羽根部材415と同様に樹脂素材を想定しているが、強度を高めるべく金属線等を埋設してもよい。
(a-7;開位置検知センサ)上記実施形態では、右側の羽根部材415の第1軸部435に連結された図示しない検知片部が設けられ、羽根部材415が開位置とされた場合に、該検知片部を開位置検知センサ465により検知することで、羽根部材415が開位置とされていることを把握可能に構成されているが、特にかかる構成に限定されるものではない。例えば、羽根部材415とは別体であるが案内手段と連動する付随部材を設け、羽根部材415が開位置とされた場合に位置する開対応位置とされた付随部材を開位置検知センサ465により検知するよう構成してもよい。また、例えば、開位置とされた羽根部材415自体を開位置検知センサ465により検知することとしてもよい。さらに、例えば、開位置検知センサ465が閉位置とされた羽根部材415を検知可能とし、開位置検知センサ465が羽根部材415を検知していないことを確認することで、羽根部材415が開位置にあることを把握するように構成してもよい。
尚、羽根部材415が半開きの位置となっていることを把握可能に構成することが望ましい。すなわち、案内検知手段としての開位置検知センサ465とは別に、閉位置にある羽根部材415(の検知片部)を検知する不案内検知手段としての閉位置検知センサを設けることとしてもよい。すなわち、羽根部材415が開位置検知センサ465では検知されない半開きの状態となっていて、パチンコ機10では羽根部材415は閉じているという判断を行う(閉じているのが正常であるという状態において正常であるという判断がなされる状態となっている)のに対し、第3振分け装置409の条件付き案内孔部425に入球した遊技球が羽根部材415を一旦押し広げるような格好で第1始動入賞装置33aに入球する可能性が生じてしまっているといった状況の発生を把握することができる。また、羽根部材415の半開きを把握した場合に、エラー状態としてもよいし、羽根部材415が開閉どちらの状態となっているのが正常なのかを判断し、パチンコ機10の裏側で所定の位置で停留させている遊技球を、羽根部材415を開く場合には連動通路442に流入させ、羽根部材415を閉じる場合には、上記実施形態において、遊技盤30の裏面側に特定通路を設けるとともに、該特定通路を移動する遊技球に羽根部材415を連動させて閉鎖させるための機構を設けた上で、特定通路に遊技球を流入させることとしてもよい。
また、例えば、開位置にある羽根部材415に対応する位置と、閉位置にある羽根部材415に対応する位置との間において羽根部材415の前方への通過を検知する複数の羽根通過検知センサを設け、複数の羽根通過検知センサの検知があってなくなったことと、複数の羽根通過検知センサの検知の順番とで、羽根部材415の位置を把握するように構成してもよい。
加えて、羽根部材415が開状態の間、パチンコ機10の外部(ホールコンピュータ)等に羽根部材415が開状態とされていることに対応する信号を出力し続ける構成としてもよいし、羽根部材415が開状態とされた際と、羽根部材415が閉状態とされた際にパチンコ機10の外部に対応する信号を出力可能に構成してもよい。また、羽根部材415が開位置とされる筈の無い状態(第1始動入賞装置33aへの入球があった後に第2種非電動役物作動口427への入球がない状態)において羽根部材415が開位置にある等のエラー状態、又は、不正行為が疑われる状況では、エラー処理を行って遊技を中断させ、遊技に関する異常がないことを遊技ホール関係者等が確認してから遊技を再開できるような構成とすることが望ましい。
(b;中央ユニットのその他の構造)
(b-1;第1特定領域の各エリアの視認態様と、そのエリアの遊技球の有無との対応付け)上記第1実施形態では特に言及していないが、残球カウンタ、第1振分け入球カウンタ、第2振分け入球カウンタ、第3振分け入球カウンタ、及び、第4振分け入球カウンタの値に基づいて、第1振分け装置407、第2振分け装置408、第3振分け装置409、及び、第4振分け装置410の視認態様を変化可能に構成してもよい。例えば、残球カウンタの値が「0」の場合に、第1振分け装置407、第2振分け装置408、第3振分け装置409、及び、第4振分け装置410の視認態様を「パターン1(例えば、明るさが比較的暗い)」とし、値が「1」の第1振分け入球カウンタ、第2振分け入球カウンタ、第3振分け入球カウンタ、及び、第4振分け入球カウンタに対応する第1振分け装置407、第2振分け装置408、第3振分け装置409、及び、第4振分け装置410の視認態様を「パターン2(例えば、明るさが比較的明るい)」とし、値が「2以上」の第1振分け入球カウンタ、第2振分け入球カウンタ、第3振分け入球カウンタ、及び、第4振分け入球カウンタに対応する第1振分け装置407、第2振分け装置408、第3振分け装置409、及び、第4振分け装置410の視認態様を「パターン3(例えば、発光色が変化する)」としてもよい。
この場合、演出性の向上等を図ることができる。尚、視認態様の変化の内容は特に限定されるものではなく、例えば、各振分け装置407~410に対応して設けられる発光手段の発光態様が変化する構成、各振分け装置407~410に対応して設けられる可動式の役物の視認態様が変化する、中央ユニット401の前方に透過型の表示装置が設けられる場合であって、かかる表示装置の表示部の視認態様が変化する等が挙げられる。尚、第1特定領域403内の遊技球の存在の情報(各種検知スイッチの検知情報)に基づいて、振分け装置407~410の視認態様を変化させる構成が振分け視認態様変化手段に相当する。
(b-2;中央ユニット401の各検知スイッチの活用)中央ユニット401の各検知スイッチの検知情報の利用方法については特に限定されるものではなく、機種毎に適宜変更可能である。上記実施形態では特に言及していないが、検知スイッチの検知に基づいて、対応する効果音や、専用の視認態様の変化による演出を導出可能に構成してもよい。また、検知情報の組合わせによって、導出する演出を異ならせることも可能である。例えば、第1入球検知スイッチ224aの検知が行われた場合に、第3振分けセンター排出検知スイッチ454の検知情報がある場合と、第3振分けサイド排出検知スイッチ455の検知情報がある場合とで、大当たり状態が発生することを教示する演出を異ならせることとしてもよいし、各排出検知スイッチがあったことを示す排出記録フラグを設け、全ての排出記録フラグがオン設定されている状態で第1入球検知スイッチ224aが行われた場合には、それ以外の場合に比べて大当たり状態中の演出が異なるように構成してもよい。
(b-3;中央ユニットの入口)上記実施形態では、中央ユニット401の第1特定領域403への入口(入球開口部404)が1箇所とされているが、複数箇所に設けられていてもよい。例えば、第1実施形態において、中央ユニット401が、第3振分け装置409への遊技球の到達率が高まるルートに案内される第1入口と、第2種非電動役物作動口427への遊技球の入球率が高まるルートに案内される第2入口とを備え、遊技者が打ち分け可能となるように構成してもよい。この場合、遊技者がどの入口を狙うかの選択が可能となり、遊技性を広げることができる。また、第1入口に入球した遊技球が第2種非電動役物作動口427に入球する可能性があったり、第2入口に入球した遊技球が第1始動入賞装置33aに入球する可能性があったりするように構成してもよい。
さらに、第1特定領域403の入口において、所定の抽選に当選した場合に開状態とされる開閉部材が設けられる構成としてもよい。例えば、遊技領域の左側方領域を移動する遊技球が入球可能な位置に羽根部材のない第1始動入賞装置(当該第1始動入賞装置への入球に基づく当否抽選において318/319で開閉部材が開状態とされる小当たり状態に当選する)を設け、上記実施形態の第1始動入賞装置33aの位置に第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球と連動して開位置とされる羽根部材を備えた特別入賞装置を設け、特別入賞装置への入球に基づいて16ラウンドの大当たり状態が付与され(2ラウンド目以降に継続し)、当該大当たり状態終了後に確変モードに移行し、右側方領域の第2始動入賞装置への入球に基づいて1/32で当選する確変モードにおける当否抽選において当選した場合に、16ラウンドの大当たり状態が付与され、大当たり状態終了後に通常モードに移行するように構成してもよい。
(b-4)また、上記実施形態において、中央ユニット401の内部の構造、例えば、振分け装置の数や配置や繋がり方等は特に限定されるものではなく、機種毎に適宜変更可能である。但し、中央ユニット401の内部に関しても、遊技領域から排出されるまでの遊技球の挙動が遊技者から視認可能となるように構成する。例えば、上記実施形態では、各振分け装置が変位しない構成となっているが、(少なくとも遊技球が第1特定領域403に存在する状態において)複数の孔部(常時案内孔部421、排出孔部等)が設けられた皿状の部材を一定の速度かつ一定のパターンで動作するように構成してもよいし、所定の振分け装置において、遊技球の進行方向を変更可能な可動部を一定のリズムで動作させるように構成してもよい。
(c;羽根部材との連動機構、及び、連動状態を切替える機構)連動通路442を移動する遊技球と、羽根部材415とを連動させる構成、及び、第1始動入賞装置33aに入球した遊技球と、羽根部材415とを連動させる構成についても特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。また、連動状態変更装置461の構成についても特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、連動状態変更装置461は、連動規制状態において、基準位置にあるてこ部材443や押上部材441の変位を規制することとしてもよい。この場合、連動状態変更装置461を連動規制状態とすることで、てこ部材443又は押上部材441が基準位置に保持されることから、当該てこ部材443及び押上部材441を用いて羽根部材415を開位置とさせることが不可能となる。従って、例えば、不正が行われたおそれのある場合や、遊技が行われていない場合等に連動状態変更装置461を連動規制状態とすることで、羽根部材415を不正に開位置とするといった不正行為を抑制することができる。尚、連動させる構成を不正に操作して羽根部材415を開位置とさせる、連動状態変更装置461を連動規制状態から、無理矢理、連動許容状態とするといった行為を防止するべく、連動状態変更装置461を覆う連動カバー部材を設けることとしてもよい。
さらに、連動規制状態の連動状態変更装置461によりてこ部材443への到達が阻止された遊技球が案内され、格納される不正球格納手段を設けることとしてもよい。この場合、不正入球の痕跡を残すことができ、防犯対策、不正発見後の対応に生かすことができる。さらに、不正球格納手段は、格納された遊技球が外部から視認可能に構成されている上、所定の痕跡(カシメ機構を設けてもよいし、格納された遊技球を検知可能な検知スイッチを設け、かかる検知スイッチの検知情報がパチンコ機10に蓄積記憶されたり、パチンコ機10外部に出力されたりする等)を残さなければ格納された遊技球を取出し不可能に構成されていることとしてもよい。加えて、不正球格納手段は、複数の遊技球を1つずつ格納された順番が分かるように格納される(格納部が複数あり、格納部に格納された遊技球の一部が後続の遊技球の通路の一部になる)こととしてもよい。
(d;エラー状態の設定)上記実施形態において、遊技を中断させ、対応する報知を行い、連動状態変更装置461を連動規制状態とするエラー処理を行う契機は特に限定されるものではなく、機種毎に変更可能である。例えば(50個に1個程度、第1特定領域403に入球する設計の場合)、1分間に第1規定数(例えば10個)以上の遊技球が第1振分け入球検知スイッチ448に検知された場合、5秒間に第2規定数(例えば5個)以上の遊技球が第1振分け入球検知スイッチ448に検知された場合に、エラー処理を実行することとしてもよい。この場合、第1特定領域403への遊技球の不正な入球操作が行われているおそれがあることを把握することができ、確認作業等を行うことができる。
また、エラー処理の内容についても特に限定されるものではなく、機種毎に適宜変更可能であり、さらに、エラーの内容に応じて、エラー処理の内容が異なるように構成してもよい。
(e;案内状態教示手段)上記実施形態において、パチンコ機10の前方から視認可能に設けられ、羽根部材415が開位置にあることを示す開表示(案内対応態様)と、羽根部材415が閉位置にあることを示す閉表示(不案内対応態様)とに切替可能な案内状態教示手段としての開閉表示部材を設けることとしてもよい。開閉表示部材の具体的な構成は特に限定されるものではなく、例えば、開位置検知センサ465により羽根部材415が開位置にあることが把握される場合に、対応して設けられるソレノイドが励磁状態とされることで開表示とされる。このように、開閉表示部材が設けられることにより、羽根部材415が開位置とされていることに気付かないといった事態を抑止することができる。
また、開閉表示部材は、極力、中央ユニット401の入球開口部404に近付けて設けることが望ましく、例えば、開閉表示部材は、第1振分け装置407よりも第1特定領域403の上流側に対応した位置に設けられることとしてもよい。つまり、本実施形態では、第1始動入賞装置33a(羽根部材415)と、第2種非電動役物作動口427と、入球開口部404とが互いに比較的離間して設けられている。このため、入球開口部404への入球を狙う遊技球や、第1振分け装置407における遊技球の挙動等に気を取られていると、第2種非電動役物作動口427に遊技球が入球して羽根部材415が開位置とされても、遊技者がそのことの気付かない(特に、振分け装置が複数設けられる場合には、遊技者が振分け装置の遊技球の挙動を注視していて第2種非電動役物作動口427への遊技球の入球を見逃すといった可能性も高まる)ことも考えられる。
この点、第1特定領域403の極力上流側に対応して開閉表示部材が設けられることで、第1特定領域403の上流側の第1振分け装置407等を遊技者が視認していても、該遊技者の視界に開閉表示部材の態様変化が十分に入るようにすることができる。これにより、羽根部材415が開位置とされたことに気付き易くなる。従って、羽根部材415が開位置であることを意識した比較的高揚感のある遊技を存分に堪能することができるとともに、羽根部材415が開位置とされていることに気付かずに遊技を止めてしまうといった事態を抑制することができる。
尚、開閉表示部材の開表示は、羽根部材415が開位置とされたことを連想させ易い態様(「開」と「閉」とに切替わる等)であることが望ましい。また、開放表示部材と、羽根部材415とが関連していることを教示する手段を設けることとしてもよい。例えば、開閉表示部材と羽根部材415との間に複数の発光手段を設け、開閉表示部材が開表示とされたことに連動して複数の発光手段が順次点滅するように構成してもよい。また、羽根部材415の形を真似た役物を開閉表示部材としてもよい。さらに、開閉表示部材を入球開口部404の近傍に設けることとしてもよい。この場合、羽根部材415が開位置にあることを念頭に置いて入球開口部404を狙って遊技球を発射させるといった遊技を行うことができる。
(f;連動の追加)
(f-1;案内状態教示手段)羽根部材415が開位置にあることを示す案内対応態様と、羽根部材415が閉位置にあることを示す不案内対応態様とに切替可能な案内状態教示手段(例えば、遊技者から視認される文字が「開」と、「閉」とに切替わるようになっている可動式の役物)と、てこ部材443(ひいては、羽根部材415)を連動させた後の遊技球と接触して連動し、案内状態教示手段を案内対応態様とする開放追加連動手段と、羽根部材415が開位置にある第1始動入賞装置33aに入球した遊技球と連動し、案内状態教示手段を不案内対応態様とする閉鎖追加連動手段とを備えていることとしてもよい(上下方向に延びる軸線を中心に回動可能な軸の上端に対し、表面に「開」の文字、裏面に「閉」の文字が記載された看板部が設けられ、軸の下端部に対し、連動通路を経由した遊技球が案内される開通路と、第1始動入賞装置33aに入球した遊技球が案内される閉通路との間に対して出没可能な切替え押出弁が設けられ、開通路を通過する遊技球によって、切替え押出弁が押圧されて、軸、及び、看板部が回動して「開」の文字が視認可能となり、閉通路を通過する遊技球によって、切替え押出弁が押圧されて、軸、及び、看板部が回動して「閉」の文字が視認可能となるように構成してもよい)。
この場合、羽根部材415が開位置とされること、及び、閉位置とされることと対応付けて、案内状態教示手段の態様をパチンコ機10外部に排出される遊技球を利用して機械的に切替えることができる。従って、羽根部材415の状態を確実、かつ、電気的制御を行うことなく教示することができる。
尚、その他にも、第2種非電動役物作動口427に入球した遊技球と連動する装飾用の可動部材を設けることとしてもよい。但し、装飾用の可動部材のための連動機構は、連動通路442を移動する遊技球のてこ部材443との連動の影響が出ないようにてこ部材443よりも下流側に設けることが望ましい。
(f-2;第2始動入賞装置が第2種非電動役物)上記第1実施形態において、第2始動入賞装置33bを電動式ではなく、第1始動入賞装置33aに入球した遊技球に連動して開状態とされ、第2始動入賞装置33bに入球した遊技球に連動して閉状態とされる非電動役物として構成してもよい。この場合、特別表示装置43a、43bの変動表示が1回分保留記憶可能な構成とし、第1始動入賞装置33aへの入球で大当たり状態が開始されるとともに、第2始動入賞装置33bが開状態とされ、開状態とされた第2始動入賞装置33bに遊技球が入球することで、特別表示装置43bの変動表示が1回分だけ保留記憶されるとともに、第2始動入賞装置33bが閉状態とされ、大当たり状態の終了後に、保留記憶されていた特別表示装置43bの変動表示が行われ(上記実施形態と同様に100%の確率で当否抽選に当選する)、変動停止後に大当たり状態が開始されることとなる。この場合、第1始動入賞装置33aへの入球に基づく大当たり状態の後に時間短縮モードを付与する構成としなくても、大当たり状態を2回分発生させることが可能となる。
(f-3;第2種非電動役物作動口にも羽根部材)上記第1実施形態において、第2種非電動役物作動口427にも第1始動入賞装置33aと同様の開閉部材を設け、所定の作動口(例えば、第1始動入賞装置33a)に入球した遊技球に連動して、第2種非電動役物作動口427の羽根部材が開位置とされるように構成してもよい。この場合、第2種非電動役物作動口427への遊技球の入球し易さが異なる状態を設けることができ、例えば、第1始動入賞装置33aに入球した遊技球に連動して、第2種非電動役物作動口427の羽根部材が開位置とされ、該羽根部材が開位置とされた状態では、第4振分け装置410の第4排出孔部429(一方でもよいし、両方でもよい)に入球した遊技球についても第2種非電動役物作動口427に入球する(必ず入球する構成でもよいし、入球する場合と入球しない場合とがある構成でもよい)ように構成してもよい。この場合、第1始動入賞装置33aに遊技球が入球して大当たり状態が1回発生した後は、第2種非電動役物427が開状態とされて第1始動入賞装置33aが開状態とされ易い状態となり、ひいては、次回の大当たりの発生の期待度が高められている状態となる。
(g;規定回数振分け装置の案内先)上記第2実施形態では、通行状態の規定回数振分け装置821により遊技球が第5振分け装置807に案内される構成となっているが、第5振分け装置807を省略し、第2種非電動役物作動口810に案内される構成としてもよい。また、第5振分け装置807において、遊技領域の外部に遊技球を排出する振分けがあってもよいし、第3振分け装置805(第1始動入賞装置808への入球の可能性がある通路)に遊技球を案内する振分けがなくてもよい。さらに、上記実施形態では、遊技球が規定回数振分け装置821を経由しなければ第2種非電動役物作動口810に到達不可能な構成となっているが、(比較的低い確率で)規定回数振分け装置821を経由せずとも、第2種非電動役物作動口810に遊技球を入球可能に構成してもよい。また、上記実施形態では、規定回数振分け装置821は、遊技球を1回だけ第5振分け装置807に案内する状態と、遊技球を3回だけ遊技領域の外部に排出する状態とを交互に繰り返すこととされているが、かかる遊技球を案内する割合については特に限定されるものではなく、例えば、遊技球を2回だけ第5振分け装置807に案内する状態と、遊技球を6回だけ遊技領域の外部に排出する状態とを交互に繰り返すこと等としてもよい。
尚、例えば、規定回数振分け装置821の遊技球の案内先が3つ以上あってもよい。例えば、遊技球の案内回数が規定複数回(4回、残り0回)の場合には遊技球を第2種非電動役物作動口810に案内し、規定複数回まで残り3回、及び、残り1回の場合には、遊技球を遊技領域外に排出し、残り2回の場合には、新規に用意した一般入賞口に遊技球を案内するように構成することとしてもよい。
(h;残り回数把握手段)上記第2実施形態において、規定回数振分け装置821の送り部材824の現状の回転位相を把握可能な位相把握装置(センサ等)と、送り部材824のセーフ送り領域829と、入口通路部822とが連通することとなる送り部材824の基準位相と、現状の位相との間の差を把握可能な位相差把握機能(記憶エリア、及び、演算機能等)とを備えるとともに、所定の情報を表示可能な表示装置を備え、送り部材824のセーフ送り領域829と、入口通路部822とが連通している状態(規定回数振分け装置821によって遊技球が第5振分け装置807に案内される状態)とされるまでに遊技球を規定回数振分け装置821にあと何回入球させればよいのかの情報を表示装置で表示するように構成してもよい。この場合、遊技球が第5振分け装置807に案内されるまでの残り回数に応じた各種制御を行うことができ、規定回数振分け装置821の状況説明等の遊技案内や、前記残り回数に応じた演出を行うことができる。従って、よりスムースな遊技の進行を図ることができる。
また、規定回数振分け装置821が遊技球を第5振分け装置807に案内するまでの残り回数を教示する構成は特に限定されるものではなく、適宜変更可能である。例えば、回数連動手段として3色LEDを設け、規定回数振分け装置821が遊技球を第5振分け装置807に案内する第1規定回数、及び、規定回数振分け装置821が遊技球を遊技領域外部に排出する第2規定回数が2回ずつとした場合に、第2規定回数が残り2回の場合は青色発光し、第2規定回数が残り1回の場合は赤色発光し、第2規定回数が残り0回(第1規定回数が残り2回)の場合に黄色で点滅し、第1規定回数が残り1回の場合に白色で点滅する等した場合、規定回数振分け装置821の態様(状態・姿勢・向き・位置等)が遊技球を案内する毎に変化していることを気付いてもらい易くなる上、演出性を向上させることができる。従って、遊技に抑揚をつけ、遊技意欲を向上させるといった作用効果がより確実に奏される。尚、規定回数振分け装置821に入球した遊技球が第5振分け装置807に複数回連続して案内される構成の場合、規定回数振分け装置821に入球した遊技球が第5振分け装置807に案内される残り回数を教示する第1残り回数教示手段を設けることとしてもよい。この場合、あと何回規定回数振分け装置821に遊技球を第5振分け装置807に案内させられるのかを把握し易くすることができ、その機会を活用せずに遊技を終了してしまうといった事態を抑制することができる。
(i;規定回数振分け装置の態様変化)上記第2実施形態において、規定回数振分け装置821、又は、その近傍において、第1始動入賞装置808の羽根部材809が開位置とされている場合と、閉位置とされている場合とで、規定回数振分け装置821の視認態様を変化させる状態連動手段を設けることとしてもよい。つまり、羽根部材809が開位置とされた後、第2種非電動役物作動口810に遊技球を入球させても羽根部材809に変化はないことから、例えば、規定回数振分け装置821の視認態様を極力目立たなくする(例えば、照明を暗くする)等して、第2種非電動役物作動口810側に遊技球が移動することにそれ程注意が向かないようにすることができる(遊技球が第5振分け装置807で第3振分け装置805に案内された場合には、対応する演出を比較的派手に行うこととしてもよい)。つまり、第2種非電動役物作動口810に入球しても羽根部材809を開位置とする作用がないことを認識し易くしたり、第2種非電動役物作動口810に遊技球が重複して入球するといった遊技者にとってあまり好ましくない状況を目の当たりにし難くしたりすることができる。その一方で、羽根部材809が閉位置にある場合には、規定回数振分け装置821を比較的目立たせて、規定回数振分け装置821への注目度を高め、規定回数振分け装置821にかかる遊技性を確実に堪能してもらうことができる。
(j)上記第2実施形態では特に言及していないが、各振分け装置803~807の視認態様を変化可能な振分け視認態様変化手段(発光装置、可動式役物、表示装置等)と、各振分け装置803~807に入球する遊技球を検知可能な振分け入球検知手段(第1実施形態の振分け入球検知スイッチ448~451のようなもの)とを備えていることとしてもよい。その場合、遊技球が存在する振分け装置803~807(及び、その次に案内され得る振分け装置803~807)を目立たせ、遊技球が存在しない振分け装置803~807の見た目を控えめとする等、特定領域802の遊技球の挙動を目で追う遊技者の視認の補助、演出性の向上等を図ることができる。
(k;遊技盤)上記実施形態では、遊技盤30が透明樹脂により構成されているが、不透明な材料により構成されたり、部分的に透明な樹脂により構成されたりすることとしてもよい。但し、遊技球を遊技盤30の後面側に一旦移動させた後、遊技盤30の前面側に戻す場合には、その途中の経路全体が視認可能となるように構成されることとする。
(l)上記実施形態において、パチンコ機10と、遊技機メーカー等が運営するサーバとの間で、遊技者の所有する通信携帯端末等を介して、データのやりとり(所謂、モバイル連動遊技)を行えるように構成してもよい。さらに、モバイル連動遊技を終了させる場合に、今回の遊技情報を含む2次元コードを液晶表示装置に表示させ、遊技者がかかる2次元コードを携帯通信端末で読取るとともに、該携帯通信端末でサーバにアクセスすることで、前記遊技情報がサーバに送信される構成において、パチンコ機10は、特別表示装置43a,43bの変動回数をカウントする変動回数カウンタや、各種大当たり状態の発生回数をカウントする大当たりカウンタ等を備え、モバイル連動遊技の終了に際して液晶表示装置で表示される2次元コードに、各種前記カウンタの値を示す情報が含まれるように構成されていることとしてもよい。さらには、遊技球の発射総数の情報、導出された演出の種別、及び、その回数、遊技者がボタン演出中に演出ボタン125を操作した回数等についても、該2次元コードに含ませることとしてもよい。この場合、遊技機メーカー側で、遊技状況を把握することができる。尚、上記カウンタの値は、2次元コード化されることで消去され、それ以外は(電源が落とされたとしても)蓄積されることとしてもよい。
(m)上記実施形態において大当たり確率や、大当たり種別の数や、各種大当たり種別の可変入賞装置32の開閉パターン等は特に限定されるものではなく、機種ごとに適宜設定可能である。また、高確率状態かつ低入球状態である状態(「潜確モード」)を設けることとしてもよい。さらに、潜確モードが付与される大当たり状態は、遊技球の増加が見込める大当たり(所謂、「出玉有り大当たり」)ではなく、可変入賞装置32の開放時間が短く、かつ、大当たりラウンド数が少ない、遊技球の増加がほぼ見込めない大当たり(所謂、「出玉無し大当たり」)としてもよい。例えば、可変入賞装置32が0.4秒間開放されることを1ラウンドとして、それが2回繰り返されてから、大当たり状態が終了するように構成してもよい。また、可変入賞装置32が、潜確モードが付与される大当たり状態と同様のパターンで開閉される小当たり状態(大当たり状態が発生しなかった場合に所定の確率で当選する)を設けることとしてもよい。この場合、潜確モードの付与が分かり難くなることから、潜確モードが付与されているか否かを示唆する演出等を行うことができる。
(n)上記実施形態では、可変入賞装置32の数が1つであったが2つ設けてもよい。さらに、第1始動入賞装置33a、第2始動入賞装置33b、スルーゲート34、可変入賞装置32等の配置、数についても特に限定されるものではなく、機種毎に適宜配置可能である。
(o)上記実施形態とは異なるタイプのパチンコ機として実施してもよい。例えば、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、特定領域への入球を許容する開状態と、特定領域への入球を禁止する閉状態とに変化可能な可動手段(開閉部材)とを具備する可変入球手段と、特定領域に入球した遊技球が入球可能な特定入球手段及び非特定入球手段と、特定入球手段に入球した遊技球を検知する特定入球検知手段(条件成立検知手段)と、特定領域の外部に設けられ、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特別始動手段と、特別始動手段に入球した遊技球を検知する特別始動検知手段と、可変入球手段の開閉制御を行う主制御手段とを備え、特定領域に遊技球が入球した場合には、当該遊技球が特定入球手段及び非特定入球手段のどちらに入球する場合であっても遊技者に所定数の遊技価値(遊技球)が付与され、主制御手段は、特別始動検知手段の検知に基づいて、可変入球手段を第1時間だけ1回又は複数回開状態とさせる小当たり状態、又は、可変入球手段を前記第1時間よりも長い第2時間開状態とさせる、又は、開状態とされた可変入賞手段に規定個数の遊技球が入球するまでを1ラウンドとして、これを規定回数繰り返す大当たり状態を発生させるか否かの当否抽選を行い、当否抽選にて小当たりに当選した場合には小当たり状態を発生させ、当否抽選にて大当たりに当選した場合、及び、小当たり状態において特定入球検知手段の検知が行われた場合に大当たり状態を発生させるといった遊技機に適用してもよい。当該構成を採用する場合、案内手段が、遊技球を特定入球手段に案内することとしてもよい。
また、上記実施形態では、遊技者が遊技球を出し入れ可能な上皿19や下皿15に対して、遊技価値として遊技球が払出されるように構成されているが、例えば、発射装置60により発射されて遊技領域に案内される遊技球は、パチンコ機の内部で循環して使用され(或いは、遊技球のクリーニングのための装置を介在させることも可能)、遊技者が(パチンコ機10の前面側から)遊技球を取り出すことができない構成としてもよい。つまり、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が補給されるタンク355に関する構成が不要になる一方で、遊技領域から排出された遊技球を、発射装置60(球送り装置63)にまで至らせる機構(遊技球の貯留部、貯留部から発射装置60にまで遊技球を送る機構;貯留部を兼ねてもよいし、基本的に高低差のみで遊技球を送ることとしてもよいし、電動の送り装置で遊技球を送ることとしてもよい)、遊技球やパチンコ機のメンテナンスや移動のためにパチンコ機から遊技球を排出したり、充填したりする構成を具備することになる。また、遊技領域から排出された遊技球を、発射装置60(球送り装置63)にまで至らせる機構において、上記実施形態の上皿19のように遊技者に遊技球が見える位置に遊技球が(対応する数だけ)導出される構成を設け、該上皿19の遊技球には遊技者は触れられない(透明な板状体等で蓋がされている)ように構成されていることとしてもよい。
[付記]
上記実施形態から把握できる技術的思想について、以下に記載する。
手段A.従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機は、遊技球を用いて遊技が行われ、当該遊技球が移動可能な遊技領域を備えるとともに、発射手段にて発射された遊技球がかかる遊技領域に案内される構成となっている。
また、パチンコ機には、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段を備え、かかる特定領域に入球した遊技球が同領域内の特別入球手段に入球した場合に、遊技者にとって有利な遊技状態が発生するといったものもある(例えば、特開平11-197312号公報参照)。
ところで、遊技機としては、常に新たな構成を取り入れる等して、新たな興趣の向上が求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段A-1.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、
前記特定領域を移動する遊技球が入球可能な入球部を具備する第1入球手段、及び、第2入球手段とを備え、
前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて遊技者にとって有利な有利状態が付与される構成であって、
前記第1入球手段は、当該第1入球手段の前記入球部の側方を移動する遊技球を前記入球部に案内する案内状態と、案内しない不案内状態との間を状態変化可能な案内手段を備え、
前記第1入球手段、又は、前記第2入球手段に入球した遊技球と機械的に連動して前記不案内状態にある前記案内手段を前記案内状態とする開放連動手段を備えていることを特徴とする遊技機。
手段A-1によれば、第1入球手段の案内手段を案内状態とすることで、第1入球手段への遊技球の入球の確率を高めた状態とすることができる。このため、遊技球を次回に特定領域に入球させることで、遊技球を第1入球手段に入球させる大きなチャンスとなる。つまり、有利状態を獲得する大きなチャンス、換言すれば、有利状態の発生確率が高められた状態(所謂、確率変動状態のような状態)となり、遊技意欲を大いに高めてもらうことができる。結果として、遊技においてより多くの抑揚を付加することができ、興趣の向上等を図ることができる。
尚、開放連動手段が第1入球手段に入球した遊技球と連動する構成の場合には、有利状態の終了からそれ程間を空けずに次の有利状態を発生させる(有利状態を連続して獲得する)チャンスであり、例えば、有利状態に伴い比較的多くの遊技価値を獲得可能な場合には、遊技価値の比較的大幅な増加を見込むことができる。従って、有利状態が発生したときの遊技者にとっての期待感を大いに高めることができ、また、案内手段が案内状態とされた遊技に際しての格別の高揚感を堪能してもらうことができる。
尚、「案内手段」の構成については特に限定されるものではなく、例えば、入球部の両側方において前後に延びる回転軸を中心に回動可能な構成(前記入球部の側方を移動する遊技球を前記入球部側に案内可能な案内位置と、遊技球の前記入球部の側方からの当該入球部への入球を規制する不案内位置とに変位可能な開閉部材)としてもよいし、遊技領域に突出する状態と、遊技領域から退避する状態とに状態変化可能な構成としてもよいし、前記入球部の側方を移動する遊技球を前記入球部側に案内可能な案内部と、当該案内部の上方に設けられ、前記案内部への遊技球の落下を許容する状態と、前記案内部への遊技球の落下を防止する状態とに状態変化可能な切替部とを備える構成としてもよい。
また、「第1入球手段の前記入球部の側方」とは、入球部に隣接した領域を意図しており、案内手段が不案内状態から案内状態とされる際に、左右を含む方向に変位する場合には左右の側方となり、前方を含む方向に変位する場合には前方となる。
手段A-2.前記開放連動手段は、前記第2入球手段に入球した遊技球と、前記不案内状態にある前記案内手段とを連動させ、前記案内手段を前記案内状態とさせることを特徴とする手段A-1に記載の遊技機。
手段A-2によれば、遊技球の第1入球手段への入球を願い、遊技球が第1入球手段に入球する可能性がなくなっても、第2入球手段への入球を願うといった具合に、特定領域における遊技球の挙動をより長く堪能してもらうことができる。従って、遊技球の挙動を楽しんでもらう時間帯を増やし、倦怠感の抑制等を図ることができる。
手段A-3.前記第1入球手段は、前記案内手段が前記不案内状態にある場合においても、当該第1入球手段の前記入球部への遊技球の入球が可能に構成され、
前記特定領域は、
通過する遊技球が前記第1入球手段に入球する可能性のある第1案内通路と、
通過する遊技球が前記第1入球手段に入球する可能性のない第1不案内通路とを備え、
遊技球を特定の割合で前記第1案内通路と、前記第1不案内通路とに振り分ける第1振分け手段を備え、
前記特定領域は、前記案内手段が前記案内状態にある場合に前記第1案内通路とされ、前記案内手段が前記不案内状態にある場合に前記第1不案内通路とされる条件付き第1案内通路を備え、
前記第1振分け手段は、前記案内手段が前記案内状態、及び、前記不案内状態のどちらにあっても、通過する遊技球が前記第1入球手段に入球する可能性のある前記第1案内通路に遊技球を案内する常時案内部と、遊技球を前記条件付き第1案内通路に案内する条件付き案内部とを具備する案内変化振分け手段を備えていることを特徴とする手段A-1又はA-2に記載の遊技機。
手段A-3によれば、第1振分け手段を備えることで、特定領域における遊技球の移動経路をある程度限定するとともに、第1振分け手段を設けることで、ランダム要素を確保しつつ、遊技球の挙動を見せるポイントを集中させることができる。従って、特定領域における遊技球の挙動にメリハリを付けながら多様化等を図ることができ、該遊技球の挙動への興味をより一層高めてもらうことができる。
また、案内変化振分け手段においては、案内手段が案内状態にある場合には、当該案内変化振分け手段に到達した遊技球が常時案内部によって案内される場合だけでなく、条件付き案内部によって案内される場合にも、該遊技球を第1入球手段側に案内することができる。従って、案内手段を案内状態とする価値を高めることができ、案内手段を案内状態として遊技意欲を高めるといった上記作用効果がより一層奏される。
尚、「前記案内変化振分け手段に到達した遊技球は、前記常時案内部、又は、前記条件付き案内部に案内されること」としてもよい。この場合、案内手段が案内状態の場合には、案内変化振分け手段において遊技者にとって好ましくない第1不案内通路に案内されることがなく、第1入球手段への入球に向けて確実に前進させることができる。従って、案内手段が案内状態にあることの価値をより高めることができ、案内手段が案内状態とされ得ることで遊技意欲を高めるといった作用効果がより顕著に奏される。その一方で、案内変化振分け手段において、案内手段が案内状態、及び、不案内状態のどちらにあっても遊技球を第1不案内通路(かつ第2不案内通路)に案内する外れ案内部を具備することとしてもよい。この場合、案内変化振分け手段における遊技球の挙動を案内手段が案内状態でも大いに楽しむことができる。
手段A-4.前記第1不案内通路の一部には、通過する遊技球が前記第2入球手段に入球する可能性のある第2案内通路と、通過する遊技球が前記第2入球手段に入球する可能性のない第2不案内通路とが存在することを特徴とする手段A-3に記載の遊技機。
手段A-4によれば、遊技球が第1不案内通路に案内されてしまっても、第2案内通路に案内される場合がある。さらに、第1不案内通路において第2不案内通路も用意されており、第1入球手段に遊技球が入球しない場合には第2入球手段に遊技球が入球するといった単純な遊技性も回避される。従って、特定領域における遊技球の挙動のより一層の多様化等を図ることができる。
尚、「前記特定領域への入口として、前記第1案内通路に案内される第1入口と、前記第1不案内通路の前記第2案内通路に案内される第2入口とが設けられていること」としてもよい。この場合、遊技者がどの入口を狙うかの選択が可能となり、遊技性を広げることができる。また、第1案内通路にも、第2案内通路(第1案内通路のうち第2入球手段側への分岐の前)と、第2不案内通路(通過する遊技球が第2入球手段に入球する可能性のない通路全体)とが存在する。
手段A-5.遊技球を特定の割合で前記第2案内通路と、前記第2不案内通路とに振り分ける第2振分け手段を備え、
前記第2振分け手段に対応して、前記第2案内通路に案内される遊技球を検知する第2案内検知手段と、前記第2不案内通路に案内される遊技球を検知する第2不案内検知手段とが設けられていることを特徴とする手段A-4に記載の遊技機。
手段A-5によれば、遊技球が第2案内通路に案内されたか否かの教示や演出を迅速に行うことができる。また、案内手段が案内状態とされたことを把握可能な構成において、第2入球手段への入球が正常に行われての案内手段の状態変化であるか否かの判別を行うことができる。
手段A-6.前記第1振分け手段に対応して、前記第1案内通路に案内される遊技球を検知する第1案内検知手段と、前記第1不案内通路に案内される遊技球を検知する第1不案内検知手段とが設けられ、
前記第1案内検知手段、前記第1不案内検知手段、前記第2案内検知手段、及び、前記第2不案内検知手段の検知に基づいて、前記第1振分け手段、及び、前記第2振分け手段の視認態様を変化可能な振分け視認態様変化手段を備えていることを特徴とする手段A-4又はA-5に記載の遊技機。
手段A-6によれば、例えば、遊技球が存在する振分け手段(及び、それに続く振分け手段)を明るくする、案内手段が不案内状態にある場合に、第2入球手段と、その直前の振分け手段とを明るくし、案内手段が案内状態にある場合に、第2入球手段と、第1不案内通路の第2案内通路に設けられた第2振分け手段とを暗くする等、演出性の向上等を図ることができる。また、第1案内検知手段及び第1不案内検知手段が設けられることで、遊技球が第1案内通路に案内されたか否かの教示や演出を行うことができる。
尚、「振分け視認態様変化手段」としては、照明、可動役物(可動式の装飾等)、遊技領域の前方に配置される透過型表示装置等が挙げられる。
手段A-7.前記第1入球手段に入球した遊技球を検知する第1入球検知手段と、
前記第2入球手段に入球した遊技球を検知する第2入球検知手段と、
前記第1不案内通路、かつ、前記第2不案内通路に案内される遊技球を検知する排出検知手段(前記第1不案内検知手段、及び、前記第2不案内検知手段)と、
前記第1入球検知手段、前記第2入球検知手段、及び、前記排出検知手段の検知情報に基づいて、前記特定領域に存在する遊技球の数を把握する残球把握手段を備えていることを特徴とする手段A-4乃至A-6のいずれかに記載の遊技機。
手段A-7によれば、特定領域における球詰りの把握、不正に特定領域に遊技球を入球させる等の不正行為の把握等を行うことができる。
尚、「前記残球把握手段は、前記第1不案内通路、かつ、前記第2案内通路に存在する遊技球の数を把握する第2対応残球把握手段を備えていること」としてもよい。この場合、特定領域のどこで不正が行われた可能性があるのかを特定することができる。
手段A-8.前記第1入球手段に入球した遊技球と機械的に連動して前記案内状態にある前記案内手段を前記不案内状態とする閉鎖連動手段と、
前記有利状態とされた場合に前記遊技領域(のうち前記特定領域の外部)を移動する遊技球が入球可能となる有利状態入球手段とを備え、
前記遊技領域において、前記有利状態入球手段への入球を狙って遊技球を発射させる範囲と、前記特定領域への入球を狙って遊技球を発射させる範囲との少なくとも一部が重複していないことを特徴とする手段A-1乃至A-7のいずれかに記載の遊技機。
手段A-8によれば、有利状態入球手段への入球が可能な有利状態において、特定領域、ひいては、第1入球手段に遊技球が入球する無駄が発生すること(特に、第1入球手段への遊技球の入球で第1入球手段の案内手段が案内状態とされる構成では、案内手段の案内状態で有利状態とされる場合があり、その場合に、第1入球手段に遊技球が入球してしまうと案内手段が不案内状態とされるため、デメリットが非常に大きい)を防止することができる。
手段A-9.前記案内手段が前記案内状態、及び、前記不案内状態のどちらでも、通過する遊技球が前記第1入球手段に入球する特定通過位置と、前記案内手段の前記案内状態では、通過する遊技球が前記第1入球手段に入球し、前記案内手段の前記不案内状態では、通過する遊技球が前記第1入球手段に入球不可能な条件付き特定通過位置との間を仕切る仕切り手段を備えていることを特徴とする手段A-1乃至A-8のいずれかに記載の遊技機。
手段A-9によれば、第1入球手段を複雑で比較的大型の構成としなくても、案内手段が不案内状態にある場合に、条件付き特定通過位置から遊技球が第1入球手段に入球するといった事態を防止しつつ、案内手段が案内状態にある場合に、条件付き特定通過位置を通過した遊技球を確実に第1入球手段に入球させることができる。
手段B.従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機は、遊技球を用いて遊技が行われ、当該遊技球が移動可能な遊技領域を備えるとともに、発射手段にて発射された遊技球がかかる遊技領域に案内される構成となっている。
また、パチンコ機には、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段を備え、かかる特定領域に入球した遊技球が同領域内の特別入球手段に入球した場合に、遊技者にとって有利な遊技状態が発生するといったものもある(例えば、特開平11-197312号公報参照)。
ところで、遊技機としては、常に新たな構成を取り入れる等して、新たな興趣の向上が求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段B-0.発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が進入可能な特定領域と、
前記特定領域を移動する遊技球が入球可能な又は入球容易な開状態と、遊技球の入球が不可能又は入球困難な閉状態とに状態変化可能な第1入球手段と、
前記遊技領域、或いは、前記特定領域を移動する遊技球が入球可能な特別領域(規定回数振分け装置)とを備え、
前記特別領域に対し遊技球を規定複数回以上到達させることで前記第1入球手段が前記開状態とされる場合があることを特徴とする遊技機。
手段B-0によれば、遊技球を特別領域に複数回到達させることで第1入球手段が開状態とされるという特典が得られるといった具合に、遊技者の操作で特典の付与に近付けていく(そして、特典の付与に次第に近付いていく)という遊技性を付与することができる。従って、特典付与により近い段階に至った場合により高い高揚感が得られる等、より感情移入して遊技を堪能してもらうことができる。また、特別領域に到達した遊技球の回数が規定複数回未満の場合には特典は付与されないことから、遊技者が高揚感を得られる時間帯、及び、演出を行える機会を増やすとともに、遊技性の向上を図ることができる。結果として、興趣の向上を図ることができる。
手段B-1.発射手段による発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な入球部を具備する第1入球手段、及び、第2入球手段とを備え、
前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて遊技者にとって有利な有利状態が付与される構成であって、
前記第1入球手段は、当該第1入球手段の前記入球部の側方を移動する遊技球を前記入球部に案内する案内状態と、案内しない不案内状態との間を状態変化可能な案内手段を備え、
前記第2入球手段に入球した遊技球と機械的に連動して前記不案内状態にある前記案内手段を前記案内状態とする開放連動手段を備え、
通過する遊技球が前記第2入球手段に入球する可能性のある第2案内通路と、
通過する遊技球が前記第2入球手段に入球する可能性のない第2不案内通路とを備え、
遊技球を前記第2案内通路に案内する通行状態と、遊技球を前記第2不案内通路に案内する不通状態とに状態変化可能に構成され、遊技球を第1規定回数だけ前記第2案内通路に案内することと、遊技球を第2規定回数だけ前記第2不案内通路に案内することとを交互に繰り返す規定回数振分け手段を備えていることを特徴とする遊技機。
手段B-1によれば、第1入球手段の案内手段を案内状態とすることで、第1入球手段への遊技球の入球の確率を高めた状態とすることができ、遊技球を第1入球手段に入球させる大きなチャンスとなる。つまり、有利状態を獲得する大きなチャンス、換言すれば、有利状態の発生確率が高められた状態(所謂、確率変動状態のような状態)となり、遊技意欲を大いに高めてもらうことができる。結果として、遊技においてより多くの抑揚を付加することができ、興趣の向上等を図ることができる。
ところで、案内手段を案内状態とするには、第2入球手段に遊技球を入球させる必要があり、遊技球を第2入球手段に入球させるには、通行状態の規定回数振分け手段により遊技球を第2案内通路側に案内させる必要がある。ここで、規定回数振分け手段は、遊技球を第1規定回数だけ第2案内通路に案内する状態と、遊技球を第2規定回数だけ第2不案内通路に案内する状態とを交互に繰り返すこととされており、規定回数振分け手段に対し、第2規定回数だけ遊技球を第2不案内通路に案内させれば、次回に、規定回数振分け手段に対し、遊技球を第2案内通路に案内させることができる。
このため、規定回数振分け手段を通行状態とすることで、第2入球手段への遊技球の入球の確率を高めた状態とすることができ、遊技球を第2入球手段に入球させる大きなチャンスとなる。つまり、第1入球手段の案内手段を案内状態とする大きなチャンスとなり、遊技意欲を大いに高めてもらうことができる。結果として、遊技においてより多くの抑揚を付加することができ、興趣の向上等を図ることができる。
尚、「前記第2入球手段には、遊技球が前記規定回数振分け手段により前記第1案内通路に案内された場合にのみ到達可能に構成されていること」としてもよい。この場合、規定回数振分け手段を設けることによる作用効果がより確実に奏される。
手段B-2.前記第2規定回数は複数回であることを特徴とする手段B-1に記載の遊技機。
手段B-2によれば、第2入球手段に遊技球を入球させられる通行状態と、第2入球手段に遊技球を入球させられない不通状態とに切替わるだけでなく、不通状態に関し、第2規定回数の残り回数に応じて、例えば、未だ第2規定回数の残りが複数回有る状態と、第2規定回数の残り回数が1回である状態(準備状態)とで、遊技球を第2入球手段へ入球させる期待度に差を付けることができる。結果として、遊技においてより多くの抑揚を付加することができ、興趣の向上等を図ることができる。
尚、「前記第1規定回数は複数回であること」としてもよい。また、例えば、規定回数振分け手段により第2案内通路に案内された遊技球は、当該遊技球を第2案内通路と、第2不案内通路とに振り分ける振分け手段に到達することとしてもよい。この場合、第2入球手段への入球割合を高めることなく、かつ、規定回数振分け手段で第2不案内通路に案内されてばかりいるといった構成を回避しつつ、規定回数振分け手段により第2案内通路側に振り分けられた後の遊技球の挙動にも面白みを与えることができる。
手段B-3.前記規定回数振分け手段を経由せずに、前記第1入球手段に入球可能な遊技球のルートが存在することを特徴とする手段B-1又はB-2に記載の遊技機。
手段B-3によれば、例えば、既に案内手段が案内状態とされているにもかかわらず、第1入球手段に向かう遊技球が毎回記載回数振分け手段に案内され、該遊技球が規定回数毎に第2入球手段側に案内されてしまうといった事態を回避することができる。
手段B-4.前記第1規定回数、及び、前記第2規定回数の残り回数を把握可能な残り回数把握手段を備えていることを特徴とする手段B-1乃至B-3のいずれかに記載の遊技機。
手段B-4によれば、第1規定回数、及び、第2規定回数の残り回数に応じた各種制御を行うことができ、規定回数振分け手段の状況説明等の遊技案内や、前記残り回数に応じた演出を行うことができる。従って、よりスムースな遊技の進行を図ることができる。
手段B-5.前記規定回数振分け手段、又は、その近傍において、前記第2規定回数の残り回数(及び、前記第1規定回数の残り回数)に応じて視認態様を変化させる回数連動手段を備えていることを特徴とする手段B-1乃至B-4のいずれかに記載の遊技機。
手段B-5によれば、例えば、回数連動手段として、「第2規定回数の残り回数を教示する第2残り回数教示手段」を備えることで、規定回数振分け手段に遊技球をあと何個入球させれば第2案内通路に遊技球が案内されるのかを把握し易くすることができる。また、例えば、回数連動手段として、「第1規定回数の残り回数を教示する第1残り回数教示手段」を備えることで、あと何回規定回数振分け手段に遊技球を第2案内通路に案内させられるのかを把握し易くすることができる。従って、規定回数振分け手段を直接視認しても、第1規定回数や第2規定回数が今一つ理解できないといった事態を解消することができ、第2規定回数の残り回数を「0」にすることを身近な目標として遊技したり、第2規定回数の残り回数に応じて遊技の進行具合を変更したりする等、第1規定回数や第2規定回数の残り回数を遊技攻略の1つの指針として確実に利用してもらうことができる。
さらに、例えば、回数連動手段として3色LEDを設け、第1規定回数、及び、第2規定回数が2回ずつとした場合に、第2規定回数が残り2回の場合は青色発光し、第2規定回数が残り1回の場合は赤色発光し、第2規定回数が残り0回(第1規定回数が残り2回)の場合に黄色で点滅し、第1規定回数が残り1回の場合に白色で点滅する等した場合、規定回数振分け手段の態様(状態・姿勢・向き・位置等)が遊技球を案内する毎に変化していることを気付いてもらい易くなる上、演出性を向上させることができる。従って、遊技に抑揚をつけ、遊技意欲を向上させるといった作用効果がより確実に奏される。
手段B-6.前記規定回数振分け手段、又は、その近傍において、前記案内手段が前記案内状態とされている場合と、前記案内手段が前記不案内状態とされている場合とで、前記規定回数振分け手段の視認態様を変化させる状態連動手段を備えていることを特徴とする手段B-1乃至B-5のいずれかに記載の遊技機。
手段B-6によれば、案内手段が案内状態とされた後、第2入球手段に遊技球を入球させても案内手段に変化はないことから、例えば、規定回数振分け手段の視認態様を極力目立たなくする(例えば、照明を暗くする)等して、第2入球手段側に遊技球が移動することにそれ程注意が向かないようにすることができる。つまり、第2入球手段に入球しても案内手段を案内状態とする作用がないことを認識し易くしたり、第2入球手段に遊技球が重複して入球するといった遊技者にとってあまり好ましくない状況を目の当たりにし難くしたりすることができる。その一方で、案内手段が不案内状態にある場合には、規定回数振分け手段を比較的目立たせて、規定回数振分け手段への注目度を高め、規定回数振分け手段にかかる遊技性を確実に堪能してもらうことができる。
手段B-7.前記規定回数振分け手段で前記第2案内通路に案内された遊技球が前記第2入球手段に必ず入球することを特徴とする手段B-1乃至B-6のいずれかに記載の遊技機。
手段B-7によれば、規定回数振分け手段に遊技球を至らせると該遊技球が必ず第2入球手段に入球し、案内手段が案内状態とされるといった状況を創出することができ、遊技により大きな抑揚を付けることができる。
手段B-8.前記規定回数振分け手段で前記第2案内通路に案内された遊技球は、遊技球を特定の割合で前記第2案内通路と、前記第2不案内通路とに振り分ける第2振分け手段に案内されることを特徴とする手段B-1乃至B-6のいずれかに記載の遊技機。
手段B-8によれば、第2入球手段に遊技球が入球する確率をあまり変えずに、規定回数振分け手段の使用回数を増やし、規定回数振分け手段にて第2不案内通路に案内される割合を減らすことができる。
手段B-9.前記規定回数振分け手段で前記第2案内通路に案内された遊技球は、遊技球を特定の割合で前記第2案内通路と、前記第1案内通路とに振り分ける第2振分け手段に案内されることを特徴とする手段B-1乃至B-6のいずれかに記載の遊技機。
手段B-9によれば、上記手段B-8と同様の作用効果が奏される。さらに、本手段によれば、既に案内手段が案内状態とされている状態において、遊技球が規定回数振分け手段に入球することが全くの無駄になることを回避することができる(第1入球手段に入球する可能性がある)。従って、規定回数振分け手段を設けることで興趣の向上を図るといった作用効果がより一層奏される。
手段B-10.前記第2入球手段には、前記規定回数振分け手段により前記第2案内通路に案内された場合にのみ入球可能に構成されていることを特徴とする手段B-1乃至B-9のいずれかに記載の遊技機。
手段B-10によれば、規定回数振分け手段の存在価値を高めることができ、規定回数振分け手段の状態や該規定回数振分け手段にかかる遊技球の挙動等により興味を持たせることができる。
尚、「前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を備え、前記第1入球手段、及び、前記第2入球手段は、前記特定領域を移動する遊技球が入球可能に構成され、前記特定領域において、前記第2案内通路、前記第2不案内通路(手段B-3対応;前記第1案内通路、前記第1不案内通路、手段B-8対応;前記第2振分け手段)、及び、前記規定回数振分け手段が設けられていること」としてもよい。
手段C.従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機は、遊技球を用いて遊技が行われ、当該遊技球が移動可能な遊技領域を備えるとともに、発射手段にて発射された遊技球がかかる遊技領域に案内される構成となっている(例えば、特開平11-197312号公報参照)。
また、前記遊技領域に設けられる入球手段には、当該入球手段への遊技球の入球を許容又は容易とする案内状態と、当該入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難とする案内手段を備えるものがある。さらに、案内手段を備える入球手段として、当該入球手段、又は、当該入球手段とは別の入球手段に入球した遊技球と機械的に連動して、不案内状態にある案内手段が案内状態とされる非電動の入球手段も存在する。
ところで、案内手段を備える非電動の入球手段に関し、防犯性の向上が求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、防犯性の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段C-1.発射手段による発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な入球部を具備する第1入球手段、及び、第2入球手段とを備え、
前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて遊技者にとって有利な有利状態が付与される構成であって、
前記第1入球手段は、当該第1入球手段の前記入球部の側方を移動する遊技球を前記入球部に案内する案内状態と、案内しない不案内状態との間を状態変化可能な案内手段を備え、
前記第1入球手段、又は、前記第2入球手段に入球した遊技球と機械的に連動して前記不案内状態にある前記案内手段を前記案内状態とする開放連動手段を備え、
前記第1入球手段、又は、前記第2入球手段に入球した遊技球と、前記開放連動手段を介しての前記案内手段との連動を許容する連動許容状態と、前記第1入球手段、又は、前記第2入球手段に入球した遊技球と、前記開放連動手段を介しての前記案内手段との連動を規制する連動規制状態とに状態変化可能な連動状態変更手段を備えていることを特徴とする遊技機。
手段C-1によれば、連動状態変更手段を連動規制状態とすることで、遊技球を第1入球手段又は第2入球手段に入球させても、不案内状態にある案内手段が案内状態とされることはない。従って、例えば、不正が行われたおそれのある場合や、遊技が行われていない場合等に連動状態変更手段を連動規制状態とすることで、案内手段を不正に案内状態とするといった不正行為を抑制することができる。結果として、案内手段を備える第1入球手段の防犯性を高めることができる。
手段C-2.前記連動状態変更手段は、前記遊技機の電源がオンの場合に前記連動許容状態へと状態変化可能とされ、前記遊技機の電源がオフの場合に前記連動規制状態とされることを特徴とする手段C-1に記載の遊技機。
手段C-2によれば、遊技機の電源がオフの場合には、各種センサ等を用いて電気的に不正の検知を行うことが難しく、不正に気付き難い状況であるが、連動状態変更手段が連動規制状態とされることで、例えば、遊技ホールの営業時間外で遊技機の電源をオフした状況において遊技球を第1入球手段又は第2入球手段に入球させて案内手段を案内状態としておくといった行為を抑止することができる。
手段C-3.前記案内手段の前方を覆う被覆手段を備えていることを特徴とする手段C-1又はC-2に記載の遊技機。
手段C-3によれば、(第1入球手段や第2入球手段に遊技球を入球させるまでもなく、)不案内状態にある案内手段に対して直接的に力を加えて不正に案内状態にするといった行為を抑止することができる。従って、連動規制状態とすることのできる連動状態変更手段と協働して、不正に不案内状態の案内手段を案内状態とするといった行為をより確実に防止することができる。
手段C-4.前記第1入球手段、又は、前記第2入球手段に入球し、前記開放連動手段に接触する前の遊技球を検知する連動球検知手段を備え、
前記連動状態変更手段は、前記連動球検知手段による検知のタイミングを基点として定められる特定期間に前記連動許容状態とされることを特徴とする手段C-1乃至C-3のいずれかに記載の遊技機。
開放連動手段は第1入球手段、又は、第2入球手段に入球した遊技球と機械的に連動するため、電源がオンの状態であって、各種センサ等によって不正の監視を行っていても、第1入球手段、又は、第2入球手段に遊技球が入球すれば、開放連動手段は該遊技球と連動して不案内状態の案内手段を案内状態としてしまう。これに対し、連動状態変更手段が連動規制状態とされていれば、第1入球手段、又は、第2入球手段に入球した遊技球と、開放連動手段との連動を防止することができる。
この点、手段C-4によれば、遊技機の電源がオンされている状態において、全期間を連動許容状態とするのではなく、連動許容状態とする期間(特定期間)を定めることとしている。従って、遊技機の電源がオンされている状態であっても、連動状態変更手段が連動許容状態とされる期間を極力短くすることで、不案内状態の案内手段を不正に案内状態とする不正行為を防止するといった作用効果がより一層奏される。
尚、特定期間外を連動規制状態とすることで、第1入球手段、又は、第2入球手段に遊技球以外のものが挿入される、第1入球手段、又は、第2入球手段の入球部から開放連動手段に至る通路に途中から遊技球を流入可能な構成において該通路に途中から遊技球を流入させる等の不正行為を防止することができる。また、「特定期間」は、連動球検知手段の検知から特定時間以内としてもよいし、連動球検知手段の検知から第1特定時間以降、第2特定時間以内としてもよい。
手段C-5.エラー状態を検知するエラー検知手段を備え、
前記エラー検知手段による検知が行われた状態では前記連動状態変更手段が前記連動規制状態とされることを特徴とする手段C-1乃至C-4のいずれかに記載の遊技機。
手段C-5によれば、不案内状態の案内手段を不正に案内状態とする不正行為を防止するといった作用効果がより一層奏される。
尚、「エラー検知手段」は、遊技機が正常な挙動を示しているか(或いは、異常な挙動を示していないか)を監視する機能を備えるものである。また、「エラー状態」としては、例えば、
(1)前記遊技機の振動を検知する振動検知手段を備え、前記特定領域に遊技球が存在する状態において前記振動検知手段の検知が行われた場合、
(2)前記遊技領域の近傍の磁気を検知する磁気検知手段を備え、前記磁気検知手段の検知が行われた場合、
(3)前記案内手段が前記案内状態にあることを把握可能な案内状態把握手段を備え、前記遊技機の電源がオンされた場合に、前記案内手段が前記案内状態とされている場合、
(4)遊技機本体と、前記遊技機本体の前面側において開閉可能に設けられた扉部材とを備え、前記遊技機本体と前記扉部材との間に前記遊技領域が設けられる構成において、前記扉部材が開状態とされていることを検知する開状態検知手段を備え、前記扉部材が前記開状態とされている場合に前記案内手段が前記案内状態とされた(前記案内手段が前記案内状態にあることを把握可能な案内状態把握手段により、案内手段が案内状態とされたことを把握した、或いは、前記第1入球手段、又は、前記第2入球手段に入球し、前記開放連動手段に接触する前の遊技球を検知する連動球検知手段の検知が行われた)場合、
(5)通過する遊技球が前記第2入球手段に入球する可能性のある第2案内通路と、通過する遊技球が前記第2入球手段に入球する可能性のない第2不案内通路と、遊技球を特定の割合で前記第2案内通路と、前記第2不案内通路とに振り分ける第2振分け手段とを備え、前記第2振分け手段に案内される遊技球を検知する第2振分け入球検知手段が設けられるとともに、前記第2振分け手段に対応して、前記第2案内通路に案内される遊技球を検知する第2案内検知手段と、前記第2不案内通路に案内される遊技球を検知する第2不案内検知手段とが設けられ、前記第2振分け手段に案内された遊技球の数よりも前記第2振分け手段から排出された遊技球の数の方が多いと判別された場合、
或いは、前記第2振分け手段に案内された遊技球の数よりも前記第2振分け手段から排出された遊技球の数の方が多いと判別されてから一定時間以内に前記第1入球手段に入球した遊技球を検知する第1入球検知手段の検知が行われた場合、又は、前記案内手段が前記案内状態にあることを把握可能な案内状態把握手段により前記不案内状態にあった前記案内手段が前記案内状態とされたことが把握された場合、
(6)前記特定領域に入球した全ての遊技球を検知する特定領域入球検知手段を備え、規定時間で規定回数以上の前記特定領域入球検知手段の検知が行われた場合、
(7)通過する遊技球が前記第1入球手段に入球する可能性のある第1案内通路と、通過する遊技球が前記第1入球手段に入球する可能性のない第1不案内通路と、遊技球を特定の割合で前記第1案内通路と、前記第1不案内通路とに振り分ける第1振分け手段とを備え、前記第1入球手段に入球した遊技球を検知する第1入球検知手段(連動球検知手段)が設けられるとともに、前記第1振分け手段に対応して、前記第1案内通路に案内される遊技球を検知する第1案内検知手段と、前記第1不案内通路に案内される遊技球を検知する第1不案内検知手段とが設けられ、前記第1案内通路で案内された遊技球が前記第1案内手段に入球する前記第1振分け手段に対応する前記第1案内検知手段による検知のタイミングを基点として定められる入球許可期間以外で前記第1入球手段の検知が行われた場合、
(8)前記案内手段が前記案内状態にあることを把握可能な案内状態把握手段を備え、前記第2入球手段に入球した遊技球を検知する第2入球検知手段(連動球検知手段)による検知のタイミングを基点として定められる状態変化期間以外で前記不案内状態の前記案内手段が前記案内状態とされた場合
等が挙げられる。尚、エラー状態が検知された場合には、遊技停止状態(発射手段が駆動しない、有利状態に移行しない等)とされることとしてもよい。また、エラー状態が検知された場合には、エラー報知(遊技機における報知を行う、遊技機外部にエラー信号を出力する)を行うこととしてもよい。
ここで、上記(1)を採用することで、遊技機が設置された遊技ホール等の関係者が、電源がオンされた状態の遊技機の内側、裏側のメンテナンスを行ってから元の状態に戻す(扉部材を閉める等)際の衝撃や、遊技者が遊技機の前方に設けられた椅子に着席したり起立したりする際に遊技機に意図的ではなくぶつかった場合の衝撃を除外しつつ、遊技機を意図的に振動させて特定領域の遊技球の挙動を操作しようとする行為を抑止することができる。上記(2)を採用することで、磁石を用いて特定領域の遊技球の挙動を操作しようとする行為を抑止することができる。上記(3)を採用することで、遊技機の電源がオフの状態のときに案内手段が不正に案内状態とされ、電源がオンされた後もそのままで遊技が開始されてしまうこと(案内手段が正規に案内状態とされた状況下で、電源のオンオフで復帰させる所定のエラー状態が発生したり、停電したりした場合と区別して対応することが望ましく、エラー状態の解除方法が電源オンオフ以外としたり、停電情報を確認したりすることとしてもよい)、及び、遊技ホールの前日の営業終了時に案内手段を不案内状態とすることを忘れ、そのまま翌日の営業を開始してしまうことを抑止することができる。上記(4)を採用することで、扉部材を開状態として案内手段が不正に案内状態とされたことを把握することができ、そのまま遊技が再開されてしまうことを防止することができる。上記(5)を採用することで、第2入球手段に不正に入球された遊技球の存在を把握することができ、そのまま遊技が継続されてしまうことを防止することができる。上記手段(6)を採用することで、特定領域への遊技球の不正な入球操作が行われているおそれがあることを把握することができ、確認作業等を行うことができる。上記(7)を採用することで、第1振分け手段を経由せずに不正に第1入球手段に遊技球が入球したことを把握することができ、そのまま遊技が継続されてしまうことを防止することができる。上記(8)を採用することで、遊技球が第2入球手段に入球して不案内状態の案内手段が案内状態とされるといった正規の流れとは異なる流れで案内手段が案内状態とされた可能性があることを把握することができ、そのまま遊技が継続されてしまうことを防止することができる。
手段C-6.前記第1入球手段、又は、前記第2入球手段に入球し、前記開放連動手段に接触する前の遊技球を検知する連動球検知手段を備え、
前記特定領域の所定部位を通過する遊技球を検知可能な通過検知手段を複数備え、
前記特定領域に入球した遊技球が前記連動球検知手段に検知されるまでに複数の前記通過検知手段に検知される構成であって、
前記通過検知手段の検知情報を記憶する通過情報記憶手段を備え、
前記エラー検知手段は、前記連動球検知手段の検知が行われた場合に、前記通過情報記憶手段に記憶された前記通過検知手段の検知情報に基づいて前記エラー状態を検知することを特徴とする手段C-5に記載の遊技機。
手段C-6によれば、連動球検知手段の検知が行われた段階で、複数の特定の組合わせの通過検知手段の検知情報が記憶されているか否かを確認することで、特定領域に入球した遊技球が正常に第1入球手段、又は、第2入球手段に入球したものか否かを把握することができる。従って、案内手段を備える第1入球手段の防犯性を高めるといった作用効果がより確実に奏される。
尚、「通過情報記憶手段」としては、例えば、各通過検知手段に対応する通過情報カウンタとして構成され、通過検知手段の検知で「1」加算し、特定領域から排出される遊技球が検知される場合に関係する所定複数の通過情報カウンタを「1」ずつ減算し、連動球検知手段の検知が行われた場合に関係する通過情報カウンタにおいて、1つでも数が「0」のものが存在した場合に、エラー状態とされるように構成してもよい。
手段C-7.前記連動状態変更手段は、前記連動規制状態において、前記第1入球手段、又は、前記第2入球手段に入球した遊技球の前記開放連動手段への到達を阻止することを特徴とする手段C-1乃至C-6のいずれかに記載の遊技機。
手段C-7によれば、連動状態変更手段と、開放連動手段とが接触して損傷するといった事態を回避しつつ、第1入球手段、又は、第2入球手段に入球した遊技球と、開放連動手段とが連動しない状態とすることができる。尚、「前記連動状態変更手段を覆う連動カバー部材を設けること」としてもよい。この場合、連動状態変更手段を操作して遊技球を開放連動手段に到達可能な状態とするといった行為を防止することができる。
手段C-8.前記連動規制状態の前記連動状態変更手段により前記開放連動手段への到達が阻止された遊技球が案内され、格納される不正球格納手段を備えていることを特徴とする手段C-1乃至C-7のいずれかに記載の遊技機。
手段C-8によれば、不正入球の痕跡を残すことができ、防犯対策、不正発見後の対応に生かすことができる。
手段C-9.前記案内手段が前記案内状態にあることを示す案内対応態様と、前記案内手段が前記不案内状態にあることを示す不案内対応態様とに切替可能な案内状態教示手段と、
前記開放連動手段を連動させた後の遊技球と接触して連動し、前記案内状態教示手段を前記案内対応態様とする開放追加連動手段と、
前記案内手段が前記案内状態にある前記第1入球手段に入球した遊技球と連動し、前記案内状態教示手段を前記不案内対応態様とする閉鎖追加連動手段とを備えていることを特徴とする手段C-1乃至C-8のいずれかに記載の遊技機。
手段C-9によれば、案内手段が案内状態とされること、及び、不案内状態とされることと対応付けて、案内状態教示手段の態様を遊技機外部に排出される遊技球を利用して機械的に切替えることができる。従って、案内手段の状態を確実、かつ、電気的制御を行うことなく教示することができる。
手段D.従来、遊技機の一種として、例えばパチンコ機等が知られている。パチンコ機は、遊技球を用いて遊技が行われ、当該遊技球が移動可能な遊技領域を備えるとともに、発射手段にて発射された遊技球がかかる遊技領域に案内される構成となっている(例えば、特開平11-197312号公報参照)。
また、前記遊技領域に設けられる入球手段には、当該入球手段への遊技球の入球を許容又は容易とする案内状態と、当該入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難とする案内手段を備えるものがある。さらに、案内手段を備える入球手段として、当該入球手段、又は、当該入球手段とは別の入球手段に入球した遊技球と機械的に連動して、不案内状態にある案内手段が案内状態とされる非電動の入球手段も存在する。
ところで、案内手段を具備する非電動の入球手段を備える遊技機に関し、防犯性の向上、及び、演出性の向上が求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、防犯性、及び、演出性の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段D-1.発射手段による発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な入球部を具備する第1入球手段、及び、第2入球手段とを備え、
前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて遊技者にとって有利な有利状態が付与される構成であって、
前記第1入球手段は、当該第1入球手段の前記入球部の側方を移動する遊技球を前記入球部に案内する案内状態と、案内しない不案内状態との間を状態変化可能な案内手段を備え、
前記第1入球手段、又は、前記第2入球手段に入球した遊技球と機械的に連動して前記不案内状態にある前記案内手段を前記案内状態とする開放連動手段と、
前記第1入球手段に入球した遊技球と機械的に連動して前記案内状態にある前記案内手段を前記不案内状態とする閉鎖連動手段と、
前記案内手段が前記案内状態にあることを把握可能な案内状態把握手段とを備えていることを特徴とする遊技機。
手段D-1によれば、案内手段が、開放連動手段、又は、閉鎖連動手段を介して、第1入球手段又は第2入球手段に入球した遊技球と機械的に連動する構成においても、案内手段が案内状態にあることを把握することができる。従って、案内手段の状態を監視することができ、案内手段が不正に案内状態とされたことを把握したり、案内手段が案内状態とされたことを遊技者に分かり易く教示したりすることが可能となる。結果として、防犯性の向上、及び、演出性の向上を図ることができる。また、基本的に、遊技機の電源がオンの状態であれば、案内手段を直接検知する格好で、案内手段が案内状態にあるか否かを把握することができ、例えば、案内手段を制御で動かしたので案内状態にある筈といった具合に案内手段の状態を把握する場合に比べて正確である上、電源オフの状態を挟んだとしても、電源オン時に案内手段の状態を確実に把握することができる。従って、電源オフのときに案内手段を案内状態としたり、案内手段を案内状態とする電気的な処理はないが無理やり案内手段を案内状態としたりするといった不正行為にも対処することができる。
手段D-2.前記案内状態把握手段は、前記案内手段が前記案内状態、又は、前記不案内状態にある場合に、前記案内手段と連動して開対応位置と閉対応位置との間を変位する付随部材、又は、前記案内手段の検知を行うことを特徴とする手段D-1に記載の遊技機。
手段D-2によれば、例えば、第1入球手段や第2入球手段に入球した遊技球を検知する入球検知手段の検知に基づいて案内手段の状態を把握しようとする(推定する)場合に比べ、案内手段を直接的に確認することから、案内手段の状態をより確実・正確に把握することができる。また、案内状態把握手段を前記入球検知手段と併用することで、より厳格な不正対策を講じることができる。
尚、付随部材は、案内手段と一体的(一体形成、又は、相対変位不可能に連結されている)に構成されてもよいし、案内手段とは別体であるが案内手段と連動する構成としてもよい。また、開放連動手段を付随部材とすることも可能であるし、付随部材としないことも可能である。
手段D-3.遊技機の前方から視認可能に設けられ、前記案内状態把握手段により前記案内手段が前記案内状態にあると把握される場合に案内対応態様とされ、前記案内状態把握手段により前記案内手段が前記不案内状態にあると把握される場合に不案内対応態様とされる案内状態教示手段を備えていることを特徴とする手段D-1又はD-2に記載の遊技機。
手段D-3によれば、案内手段が案内状態とされていることに気付かないといった事態を抑止することができる。
手段D-4.前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を備え、
前記第1入球手段、及び、前記第2入球手段は、前記特定領域を移動する遊技球が入球可能に構成され、
前記特定領域は、
通過する遊技球が前記第1入球手段に入球する可能性のある第1案内通路と、
通過する遊技球が前記第1入球手段に入球する可能性のない第1不案内通路と、
遊技球を特定の割合で前記第1案内通路と、前記第1不案内通路とに振り分ける第1振分け手段とを備え、
前記案内状態教示手段は、前記第1入球手段よりも前記特定領域の上流側に対応した位置に設けられていることを特徴とする手段D-1乃至D-3のいずれかに記載の遊技機。
例えば、第1入球手段(案内手段)と、第2入球手段と、特定領域の入口とが互いに比較的離間して設けられている場合、特定領域への入球を狙う遊技球や、第1振分け手段における遊技球の挙動等に気を取られていると、第2入球手段に遊技球が入球して案内手段が案内状態とされても、遊技者がそのことの気付かない(特に、例えば、第1振分け手段が複数設けられる場合には、遊技者が第1振分け手段の遊技球の挙動を注視していて第2入球手段への遊技球の入球を見逃すといった可能性も高まる)ことも考えられる。
この点、手段D-4によれば、特定領域の極力上流側に対応して案内状態教示手段が設けられることで、特定領域の上流側の第1振分け手段等を遊技者が視認していても、該遊技者の視界に案内状態教示手段の態様変化が十分に入るようにすることができる。これにより、案内手段が案内状態とされたことに気付き易くなる。従って、案内状態であることを意識した比較的高揚感のある遊技を存分に堪能することができるとともに、案内手段が案内状態とされていることに気付かずに遊技を止めてしまうといった事態を抑制することができる。
尚、案内状態教示手段が案内手段と離れて設置される場合、案内状態教示手段の案内対応態様が何を意味しているか(何と対応付けされているか)を分かり易くすることが望ましい。例えば、案内状態教示手段と案内手段との間に複数の発光手段を設け、案内状態教示手段が開対応位置とされたことに連動して複数の発光手段が順次点滅するように構成してもよい。また、案内手段の形を真似た役物を案内状態教示手段としてもよい。さらに、案内状態教示手段を特定領域の入口の近傍に設けることとしてもよい。この場合、案内手段が案内状態にあることを念頭に置いて特定領域の入口を狙って遊技球を発射させるといった遊技を行うことができる。
手段D-5.エラー状態が検知された場合に報知を行う報知手段を備え、
前記報知手段は、遊技機の電源がオンされた際に前記案内状態把握手段により前記案内手段が前記案内状態にあることが把握された場合に報知を行うことを特徴とする手段D-1乃至D-4のいずれかに記載の遊技機。
手段D-5によれば、案内状態把握手段により、遊技機の電源がオンされた際に案内手段の状態を確認することができ、案内手段が案内状態とされていれば報知を行って案内手段を不案内状態とする作業を行ってもらうことができる。従って、遊技機が設置される遊技ホール等で、案内手段が案内状態とされたまま営業が開始されてしまうといった事態を抑止することができる。
尚、上記手段D-3に対応して、「前記報知手段による報知は、前記案内状態教示手段とは別の手段による報知を含めた内容で行われること」としてもよい。この場合、前記報知が、開閉教示手段を案内対応態様とするだけといった場合に、見慣れた態様を視認しただけでは、案内手段を不案内状態とすることを忘れてしまうといった懸念を抑止することができる。
手段D-6.前記開放連動手段は、前記第2入球手段に入球した遊技球と、前記不案内状態にある前記案内手段とを連動させ、前記案内手段を前記案内状態とさせる構成であり、
エラー状態が検知された場合に報知を行う報知手段と、
前記第2入球手段に入球した遊技球を検知する第2入球検知手段とを備え、
前記報知手段は、前記第2入球検知手段の検知情報がない状態で前記案内手段が前記案内状態とされた場合に報知を行うことを特徴とする手段D-1乃至D-5のいずれかに記載の遊技機。
手段D-6によれば、第2入球検知手段により第2入球手段に遊技球が入球したことの教示や演出を行うことができる。また、案内手段に直接的に力を掛けて案内手段を不正に案内状態とする行為を発見することができ、防犯性の向上を図ることができる。
尚、「前記報知手段は、前記第2入球検知手段による検知のタイミングを基点として定められる特定期間以外で前記案内手段が案内状態とされた場合に報知を行うこと」としてもよい。
手段D-7.前記第1入球手段、又は、前記第2入球手段に入球した遊技球と、前記開放連動手段を介しての前記案内手段との連動を許容する連動許容状態と、前記第1入球手段、又は、前記第2入球手段に入球した遊技球と、前記開放連動手段を介しての前記案内手段との連動を規制する連動規制状態とに状態変化可能な連動状態変更手段を備え、
前記開放連動手段は、基準位置と、前記不案内状態にある前記案内手段を前記案内状態に変位させる作動位置との間を変位可能に構成され、前記第1入球手段、又は、前記第2入球手段に入球した遊技球と連動して、前記基準位置から前記作動位置へと変位して前記案内手段を前記案内状態とした後、前記基準位置に自動で戻る構成であって、
前記連動状態変更手段は、前記連動規制状態において、前記基準位置にある前記開放連動手段の変位を規制することを特徴とする手段D-1乃至D-6のいずれかに記載の遊技機。
手段D-7によれば、連動状態変更手段を連動規制状態とすることで、開放連動手段が基準位置に保持されることから、開放連動手段を用いて案内手段を案内状態とさせることが不可能となる。従って、例えば、不正が行われたおそれのある場合や、遊技が行われていない場合等に連動状態変更手段を連動規制状態とすることで、案内手段を不正に案内状態とするといった不正行為を抑制することができる。
手段D-8.前記開放連動手段は、基準位置と、前記不案内状態にある前記案内手段を前記案内状態に変位させる作動位置との間を変位可能に構成され、前記第1入球手段、又は、前記第2入球手段に入球した遊技球と連動して、前記基準位置から前記作動位置へと変位して前記案内手段を前記案内状態とした後、前記基準位置に自動で戻る構成であって、
前記開放連動手段が前記作動位置とされたことを検知する作動検知手段を備え、
前記案内状態把握手段により前記案内手段の前記案内状態が把握された場合に前記作動検知手段の検知情報がなければエラー状態に対応した制御を行うことを特徴とする手段D-1乃至D-7のいずれかに記載の遊技機。
手段D-8によれば、開放連動手段を連動させずに、案内手段に直接力を加えて案内手段を案内状態としたことを把握することができ、防犯性の向上が図られる。
手段D-9.前記案内手段は、互いに同期して変位する複数の案内部を備え、
前記案内状態把握手段は、前記複数の案内部のうちいずれかの検知を行うことを特徴とする手段D-1乃至D-8のいずれかに記載の遊技機。
手段D-9によれば、案内手段が複数の案内部を備える構成であっても、複数の案内部がいずれも同期して変位する構成であることから、案内状態把握手段はいずれか1つの案内部の動作を確認することで、案内手段が案内状態とされたことを把握することができる。
手段D-10.前記複数の案内部は、互いに連動するように構成されていることを特徴とする手段D-9に記載の遊技機。
手段D-10によれば、複数の案内部を必ず同期して変位させることができる。尚、複数の案内部は、相対変位不可能に連結されてもよいし、相対変位可能に連結されてもよい。
手段D-11.前記案内状態把握手段は、前記案内状態にある前記案内手段を検知する案内検知手段と、前記不案内状態にある前記案内手段を検知する不案内検知手段とを備えていることを特徴とする手段D-1乃至D-10のいずれかに記載の遊技機。
手段D-11によれば、案内手段が案内状態でもなく、不案内状態でもない中途半端な状態になっていることを把握することができる。従って、例えば、案内検知手段及び不案内検知手段のうち案内検知手段だけが設けられる構成において、案内手段が案内検知手段では検知されない中途半端な状態となっていて、遊技機としては案内手段は不案内状態となっているという判断を行う(不案内状態が正常であるという状態において正常であるという判断がなされる状態となっている)のに対し、不案内状態では案内する筈の無い位置を通過する遊技球を案内する可能性が生じてしまっているといった状況の発生を把握することができる。
尚、案内手段が案内状態でもなく、不案内状態でもない中途半端な状態になっていることを把握した場合に、エラー状態としてもよいし、案内手段が案内状態及び不案内状態のどちらの状態となっているのが正常なのかを判断し、遊技機の裏側で所定の位置で停留させている遊技球を対象の連動手段に連動させて、案内手段を案内状態、又は、不案内状態にするように構成してもよい。
手段E.従来、遊技機の一種としてパチンコ機等が知られている。パチンコ機は、遊技球を用いて遊技が行われ、当該遊技球が移動可能な遊技領域を備えるとともに、発射手段にて発射された遊技球がかかる遊技領域に案内される構成となっている。
また、パチンコ機には、遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域を有する特定入球手段を備え、かかる特定領域に入球した遊技球が同領域内の特別入球手段に入球した場合に、遊技者にとって有利な遊技状態が発生するといったものもある(例えば、特開平11-197312号公報参照)。
ところで、遊技機としては、常に新たな構成を取り入れる等して、新たな興趣の向上が求められている。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであり、その目的は、興趣の向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
手段E-1.発射手段による発射された遊技球が案内される遊技領域と、
前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、
前記特定領域を移動する遊技球が入球可能な入球部を具備する入球手段とを備え、
前記入球手段への遊技球の入球に基づいて遊技者にとって有利な有利状態が付与される構成であって、
前記入球手段は、当該入球手段の前記入球部の側方を移動する遊技球を前記入球部側に案内可能な案内状態と、前記入球部への遊技球の入球を規制する不案内状態とに状態変化可能な案内手段を備え、
前記特定領域は、
通過する遊技球が前記入球手段に入球する可能性のある案内通路と、
通過する遊技球が前記入球手段に入球する可能性のない不案内通路とを備え、
前記案内通路と、前記不案内通路との分岐点において、遊技球を特定の割合で前記案内通路と、前記不案内通路とに振り分ける振分け手段を備え、
前記振分け手段は、前記案内手段が前記案内状態、及び、前記不案内状態のどちらにあっても遊技球を前記案内通路に案内する常時案内部と、前記案内手段が前記不案内状態にある場合に遊技球を前記不案内通路に案内し、前記案内手段が前記案内状態にある場合に前記案内通路に案内する条件付き案内部とを具備する案内変化振分け手段を備えていることを特徴とする遊技機。
手段E-1によれば、入球手段の案内手段が案内状態及び不案内状態のどちらにあるかによって案内変化振分け手段の条件付き案内部の遊技球の案内先が変化する。つまり、案内手段の状態に応じて、特定領域(案内変化振分け手段)における遊技者が望む遊技球の経路が変化するといった斬新な遊技性を付与することができる。従って、遊技性の多様化、遊技性の抑揚の増加(倦怠感の抑制)等を図ることができ、結果として、興趣の向上等を図ることができる。
尚、入球手段の案内手段は、電動で動作する構成(例えば、案内状態とされる期間が、6秒の経過、或いは、10個の遊技球の入球まで)としてもよいし、遊技球等に連動して機械的に動作する構成としてもよい。
手段E-2.前記条件付き案内部に案内された遊技球が前記案内状態の前記案内手段に到達する状態と、前記条件付き案内部に案内された遊技球が前記不案内状態の前記案内手段に到達する状態とで、前記条件付き案内部の視認態様を変化させる案内態様変化手段を備えていることを特徴とする手段E-1に記載の遊技機。
手段E-2によれば、条件付き案内部が遊技球を案内通路に案内する状態になっていることを、条件付き案内部を目立たせる等して、教示、示唆、強調等することができる。従って、案内した遊技球が案内状態にある案内手段によって入球手段に案内される状態となっている条件付き案内部に対し遊技球が案内されるという遊技者にとって嬉しい筈の瞬間を見逃したりする等の事態を抑制することができる。
尚、例えば、条件付き案内部が孔状をなすとともに、条件付き案内部を囲むようにして、所定の発光手段により発光可能な案内態様変化手段を設け、案内手段が案内状態とされている場合に該案内態様変化手段を発光させる(不案内状態とされている場合には消灯)ように構成してもよい。さらに、例えば、常時案内部にも対応して案内態様変化手段を設け、案内手段が案内状態とされた場合に、条件付き案内部の案内態様変化手段と同様の態様となるように構成してもよい。
また、案内手段が入球手段に入球した遊技球と連動して案内状態と不案内状態とに状態変化する非電動の案内手段である場合、「前記案内手段が前記案内状態にあることを把握可能な案内状態把握手段と、前記案内手段が前記案内状態にある場合と、前記不案内状態にある場合とで、前記条件付き案内部の視認態様を変化させる案内態様変化手段とを備えていること」としてもよい。
その一方で、案内手段が電動で案内状態と不案内状態とに状態変化する案内手段である場合であって、案内状態とされる期間が時間で定められる場合には、条件付き案内部に案内された遊技球が第1入球部に至るまでの時間を考慮して、「前記案内手段を前記案内状態とすることを決定する案内決定手段を備え、前記案内決定手段により前記案内手段を前記案内状態とすることが決定された場合に、第1規定時間後に第2規定時間だけ前記案内手段が前記案内状態とされる構成であって、前記条件付き案内部に案内された遊技球が前記案内状態の前記案内手段に(トラブルがなければ)到達する状態と、(前記条件付き案内部に案内された遊技球が前記案内手段に到達した場合に前記案内手段が前記案内状態とされている可能性、及び、前記不案内状態とされている可能性の両方がある状態と、)前記条件付き案内部に案内された遊技球が前記不案内状態の前記案内手段に到達する状態とで、前記条件付き案内部の視認態様を変化させる案内態様変化手段を備えていること」としてもよい。例えば、遊技球が条件付き案内部から案内手段まで移動する時間が概ね1秒の場合に案内手段の閉鎖までの時間が残り1.3秒以上の場合に3色LEDにより発光状態とされる案内態様変化手段を青色発光させ、1.3秒未満乃至1秒以上の場合に案内態様変化手段を黄色発光させ、1秒未満の場合に消灯状態とさせるように構成してもよい。
手段E-3.前記振分け手段の視認態様を変化させる振分け視認態様変化手段と、
前記振分け手段に入球する遊技球を検知可能な振分け入球検知手段とを備えていることを特徴とする手段E-1又はE-2に記載の遊技機。
手段E-3によれば、遊技球が存在する振分け手段(及び、その次に案内され得る振分け手段)を目立たせ、遊技球が存在しない振分け手段の見た目を控えめとする等、特定領域の遊技球の挙動を目で追う遊技者の視認の補助、演出性の向上等を図ることができる。
手段E-4.前記振分け手段は複数設けられ、
前記案内変化振分け手段は、前記条件付き案内部に案内された遊技球が、前記案内状態にある前記案内手段によって前記入球手段の前記入球部に案内される位置に至り、前記常時案内部に案内された遊技球が、当該案内変化振分け手段とは別の前記振分け手段に至るように構成された上流側案内変化振分け手段を備えていることを特徴とする手段E-1乃至E-3のいずれかに記載の遊技機。
手段E-4によれば、案内手段の案内状態では、特定領域の最も下流側の振分け手段ではない上流側案内変化振分け手段において直接的に入球手段へ遊技球を入球させるチャンスが到来することとなる。これにより、振分け手段に対する入球手段への入球期待度、及び、複数の振分け手段の間の前記入球期待度のバランスを変化させることができ、案内手段の状態変化によって遊技性をより大きく変化させることができる。従って、興趣の向上等を図るといった上記作用効果がより一層奏される。
尚、「前記特定領域において前記上流側案内変化振分け手段の下流側には前記案内変化振分け手段が設けられていないこと」としてもよい。この場合、案内手段が案内状態にあれば、上流側案内変化振分け手段における前記入球期待度が、それよりも下流側の振分け手段における前記入球期待度よりも高くなる。従って、遊技性の多様化を図り、興趣の向上を図るといった作用効果がより顕著なものとなる。
手段E-5.前記振分け手段は、第1振分け手段と、前記第1振分け手段から前記案内通路を経由して案内される第2振分け手段と、前記第2振分け手段から前記案内通路を経由して案内される第3振分け手段とを備え、
前記第1振分け手段から前記第2振分け手段を経由させずに前記第3振分け手段へ遊技球を案内可能なバイパス通路を備えていることを特徴とする手段E-1乃至E-4のいずれかに記載の遊技機。
手段E-5によれば、遊技性の多様化を図り、興趣の向上を図るといった作用効果がより顕著なものとなる。
手段E-6.前記第2振分け手段が前記案内変化振分け手段であることを特徴とする手段E-5に記載の遊技機。
手段E-6によれば、案内手段が不案内状態にある場合には、第1振分け手段のバイパス通路で遊技球が下流側に運ばれることが素直に嬉しいが、案内手段が案内状態にある場合には、第1振分け手段のバイパス通路で遊技球が下流側に運ばれることが素直に喜べないといった具合に、案内手段の状態変化で遊技性を大きく変化させることができる。特に、上記手段E-4の構成を採用し、第2振分け手段が上流側案内変化振分け手段である場合、第1振分け手段のバイパス通路で遊技球が第3振分け手段に案内されるよりも、第2振分け手段に遊技球が案内される方が望ましくなることから、かかる作用効果がより顕著なものとなる。
手段E-7.前記案内手段を前記案内状態とすることを決定する案内決定手段と、
前記案内手段を前記案内状態とさせるまでの待機時間を決定する案内待機時間決定手段と、
前記案内手段を前記案内状態とさせている案内時間を決定する案内時間決定手段とを備え、
前記案内決定手段により前記案内手段を前記案内状態とすることが決定された場合に、前記待機時間の経過後に、前記案内手段が前記案内時間だけ前記案内状態とされる構成であって、
前記待機時間において、前記案内手段が前記案内状態とされるか否かの演出を導出可能な案内演出手段を備えていることを特徴とする手段E-1乃至E-6のいずれかに記載の遊技機。
手段E-7によれば、特定領域における遊技球の挙動に関連して演出でより一層盛り上げることができる。
尚、「前記遊技領域を移動する遊技球が入球又は通過可能な案内契機手段と、前記案内契機手段に入球又は通過した遊技球を検知する案内契機検知手段とを備え、前記案内決定手段は、前記案内契機検知手段の検知に基づいて、前記案内手段を案内状態とするか否かの案内抽選を行い、当該案内抽選で当選した場合に、前記案内手段を前記案内状態とすることを決定すること」としてもよい。また、案内契機手段は、遊技領域において、特定領域の外部に設けられてもよいし、特定領域に設けられてもよい。
さらに、例えば、案内手段の前方に半透明なカバーを設けたり、カバーに向けて光を照射するランプを設けたりする等して、案内手段の視認性を低下可能とし、案内演出手段への興味をより高めるように構成してもよい。加えて、遊技者が操作可能な演出操作手段を設け、案内演出手段による演出として演出操作手段を使用する演出(例えば、演出操作手段の操作の有無で演出内容が変化する、演出操作手段の操作を契機として次の演出に移行する)を導出可能に構成してもよい。
尚、上記手段A、手段B、手段C、手段D、及び、手段Eに記載されている各技術事項を適宜組合せて実施することも可能(各手段の一部同士を組合せることも可能)である。
以下に、上記各手段が適用される各種遊技機の基本構成を示す。
a.上記各手段における前記遊技機は弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内される遊技領域と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞装置、可変入賞装置、作動口等)とを備えた弾球遊技機」が挙げられる。
b.上記各手段における前記遊技機は略鉛直方向に延びる遊技領域を備えた弾球遊技機であること。より詳しい態様例としては、「遊技者が操作する操作手段(遊技球発射ハンドル)と、当該操作手段の操作に基づいて遊技球を弾いて発射する発射手段(発射モータ等)と、当該発射された遊技球が案内され、略鉛直方向に沿って延びる所定の遊技領域(例えば遊技領域は遊技盤面等により構成される)と、前記遊技領域内に配置された各入球手段(一般入賞装置、可変入賞装置、作動口等)とを備え、前記遊技領域を流下する遊技球の挙動を視認可能に構成されてなる弾球遊技機」が挙げられる。
c.上記各手段における前記遊技機、又は、上記各弾球遊技機は、パチンコ機又はパチンコ機に準ずる遊技機であること。
10…パチンコ機、32…可変入賞装置、33a…第1始動入賞装置、33b…第2始動入賞装置、34…スルーゲート、42…装飾図柄表示装置、43a…第1特別表示装置、43b…第2特別表示装置、261…主制御装置、262…サブ制御装置。

Claims (1)

  1. 発射手段により発射された遊技球が案内される遊技領域と、
    前記遊技領域を移動する遊技球が入球可能な特定領域と、
    前記特定領域を移動する遊技球が入球可能な入球部を具備する第1入球手段、及び、第2入球手段とを備え、
    前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて遊技者にとって有利な有利状態が付与される構成であって、
    前記第1入球手段は、当該第1入球手段の前記入球部の側方を移動する遊技球を前記入球部に案内する案内状態と、案内しない不案内状態との間を状態変化可能な案内手段を備え、
    前記第1入球手段、又は、前記第2入球手段に入球した遊技球と機械的に連動して前記不案内状態にある前記案内手段を前記案内状態とする開放連動手段を備えていることを特徴とする遊技機。
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