JP4161039B2 - 封入球式遊技機 - Google Patents
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一方、遊技機内部に循環経路(循環流路)を形成して該循環経路内に遊技球を封入して、該封入した遊技球を繰り返して遊技領域に発射することで遊技を行うようにした封入球式遊技機も考えられている。このような遊技機においても、前面枠における遊技領域の下部に配設された取付部の前面に発射レールが設けられていた。
したがって、従来の封入球式遊技機においても、当該遊技機の前面側であって前記取付部の前面側に一端を開閉可能に軸着された前側循環ユニットを設け、遊技機の裏面側に設けた玉循環ユニットで回収した遊技球を該前側循環ユニットに導出し、該前面循環ユニットで誘導した後に遊技球を発射レールの発射位置に供給するようになっていた。
また、循環経路を構成する装置自体が大型化するとともに部品点数も多くなることから、遊技機における限られたスペース内に循環経路を配設することが困難となるし、限られたスペース内に大型化した循環経路の構成装置を配設した場合、スペースに余裕がなくメンテナンス作業が容易ではない。
さらに、従来の封入球式遊技機では、回収した遊技球を揚送する装置を設ける必要があるため、構造が複雑化するとともに当該装置を配置するために他の各種装置の配置スペースを規制してしまう。
また、製作のコストが高くなり、構造が複雑なためメンテナンス作業も容易ではない。
当該封入球式遊技機の本体枠における前記遊技領域の下方に設けられた取付盤の裏面側に、前記発射レールを該遊技領域に向けて傾斜した状態で配設するとともに、該発射レールの背面側に、回収した遊技球が流下する循環流路を形成する封入球循環装置を配設し、
前記封入球循環装置は、前記循環流路の下流側を左右方向に延在し、かつ傾斜させて待機流路を形成し、該待機流路で待機する遊技球を前記発射レールの発射位置に供給するための供給装置を備えるとともに、当該封入球循環装置の前面側であって該発射レールに臨む位置に該供給装置から供給される遊技球を導出する供給導出口を形成し、
前記供給装置は、
前記待機流路を流下する遊技球の流下経路上に位置して該遊技球の流下を規制する規制壁と、
前記規制壁に隣設され、該規制壁で流下を規制された遊技球を該規制壁の上部に形成された供給導入口まで電気的駆動源の作用により一個宛上方移送可能な移送供給部材と、
前記供給導出口の上流側に形成され、前記移送供給部材の移送により前記規制壁を乗り越えて前記供給導入口から流下した遊技球を該規制壁に沿って真下に流下させる供給流路と、
前記規制壁に当接もしくは近接した状態で前記供給流路に設けられ、供給される遊技球を検出する供給球検出センサと、
を備え、
前記待機流路は、底面に下流側が低くなる段差部を備えるとともに、該段差部よりも傾斜下側に待機する遊技球と接触し、該段差部よりも傾斜上側に待機する遊技球の上部に位置する天井面に、遊技球の上方への移動を許容する空間を形成する圧力分散空間形成部を備え、
前記移送供給部材は、前記待機流路から流下する遊技球を載置して保持可能な底面板部材を備えるとともに、該待機流路から遊技球を流入する状態において該底面板部材の上面が該待機流路の最も傾斜下側の上面よりも低くなるように構成したことを特徴とする。
また、「本体枠」とは、例えば前面が遊技領域となる遊技盤を取り付けるためのものであり、「遊技領域」とは、遊技盤の表面に形成されて遊技球が流下する領域のことである。
遊技領域の下方に形成される「取付盤」は、本体枠と一体的に形成(合成樹脂等の一体成型品)してもよいし、本体枠から取り外せるような別体品としても良い。
また、ここで「電気的駆動源」には、例えばソレノイドやモータなどがある。
また仮に、供給待機している遊技球を更に下方に移送して供給するような構成にした場合、待機流路の更に下方に大きく間隔を開けて供給流路や供給導出口を形成したり、長い供給流路を形成したりする必要があり、封入球循環装置の上下幅が大きくなってしまう。
それに対して、供給待機している遊技球を移送供給部材により上方に移送して、供給流路への遊技球の導入口である供給導入口に導入する構成としたことにより、供給流路や供給導出口を必要以上に下方に形成しなくても済み封入球循環装置の上下幅を小さくすることができ、取付盤の裏面(発射レールの背面)に何ら問題なく封入球循環装置を配設することができる。また、発射レールを必要以上に下部に配設せずに済むので、取付盤裏面に効率よく各種機構を配設できる。
また、圧力分散空間形成部、段差部を備えることにより、移送供給部材によって上方に移送される遊技球にかかる圧力を軽減し、遊技球の移送を容易にすることができる。
また、回収した遊技球を迅速に発射位置へ供給することが可能であり、循環時間が長くなり供給すべき遊技球が無くなってしまう等の問題を防止できる。したがって、封入球を少量にできる。
また、供給流路に供給球検出センサを設けたことで、発射レールに供給球検出センサを設けた場合のように、発射球がセンサに衝突してセンサが故障する可能性がない。
また、発射した遊技球がファールとなり発射レール上に戻ってきた場合に、再びセンサで検出してしまい封入球の管理が正常に行われなくなることがない。
また、前記したように、本発明における封入球式遊技機においては、移送供給部材により供給球を上方に移送する構成であって、待機流路の末端より供給流路の供給球導入口が上方に設けられている。
このため、待機流路から直接に供給流路へ流下する構成よりも、供給流路を長く形成でき供給球検出センサを配設するためのスペースを十分に確保することができる。
また、これにより、供給球検出センサを通過した遊技球が必ず発射されることとなるので、供給球検出センサによって発射した遊技球の数を正確に数えることができる。
前記待機流路の前面側の側壁と連続状態を形成可能な前面側壁を備えるとともに、前記底面部材を該前面側壁の下端部から後方に延設して形成し、
前記底面板部材は、当該移送供給部材が下方に移動した際には、前記待機流路から遊技球が流下する一方、当該移送供給部材が上方に移動した際には、前記供給導入口に対して遊技球が流下するように傾斜した傾斜部を有することを特徴とする。
状態を形成可能であることで、待機流路で待機している遊技球が障害なく移送供給部材に流入できる。
また、移送供給部材が遊技球を保持可能であり、移送供給部材の底面板部材が、移送供給部材が下方に移動した際に待機流路から遊技球が流入し、上方に移動した際に供給導入口に遊技球を流下するような傾斜を有することで、待機流路から流入した遊技球を確実に保持でき、移送供給部材の上下動作だけで何ら問題なく遊技球を供給流路に導入することが可能となる。
ための球抜き開口部を形成したことで、封入球を遊技機から抜き取って入れ替えることが
できる。
また、特開平7−313664号公報に示されているような抜き取り機構では、待機流
路の途中に球抜き部材を設けていたので、全ての封入球を抜き取ることが困難であったが、
本発明では、封入球循環装置における、移送供給部材の遊技球の保持位置に対応する部位
に球抜き開口部を形成し、移送供給部材の部位(待機している遊技球のうち最先もの)か
ら遊技球を抜き取るようにしたので、封入球を全て抜き取ることができる。
さらに、封入球循環装置の裏面壁に球抜き開口部を形成したことで、封入球を抜き取る
方向が遊技機の裏面方向となり、抜き取り作業(手動の場合)が容易になる。また、抜き取った遊技球の回収装置を備える場合にも容易に設置することができる。
なお、蓋部材は手動で開閉する他、電気的駆動源(例えばモータ)により電動で駆動するようにしても良い。
において、前記発射装置は、回動動作により遊技球を発射する発射杵と、前記発射杵を作動させる電気的駆動源とを有するとともに、該発射杵の回動軸を前記発射レールの発射位置よりも上方に設定したことを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、従来は、発射杵の回動軸が発射位置よりも下方に設定
されていたため、発射装置と発射レールの設置範囲が大きくなっていたが、発射杵の回動
軸を前記発射レールの発射位置よりも上方に設定したことで、発射装置と発射レールの全
体的な寸法(特に上下幅)を小さくすることができる。
したがって、本発明においては、封入球循環装置を小型化できる上、発射装置および発
射レールの設置範囲を小さくできるので、取付盤の裏面側に何ら問題なく設置することが
できる。(或いは、取付盤自体を狭い面積のものにすることも可能)
板状に構成されて、前記封入球循環装置の裏面壁に前記球抜き開口部に対応して形成されるスライド部に対して、左右方向にスライド可能に設けられていることを特徴とする。
本実施形態の封入球式遊技機は、本発明をパチンコ遊技機に応用したものであり、例えば、遊技内容等は、従来のパチンコ遊技機と同様とすることが可能となっているとともに、外形等のサイズも同様となっており、パチンコ遊技店の現状の島設備に設置可能となっているが、島設備の球供給機構や球排出機構を用いることがないものとなっている。すなわち、封入球式遊技機として、予め封入された遊技球を用い、貸球機等を介してカード等の記憶媒体から入力されたデータ(貸球数のデータ)等に基づく遊技球数、すなわち、持球数のデータに対応して遊技球を遊技領域に発射可能とされ、遊技球を発射すると発射された遊技球数に対応して持球数のデータが減算されるようになっている。また、発射された遊技球が各種入賞口や変動入賞装置等の入賞具に入賞して賞球(遊技球)が発生した場合は、実際の遊技球を払い出すことなく、前記持球数のデータに賞球数が加算されるようになっている。また、持球数のデータが0となると、遊技球の発射ができない状態となる。この状態でカード等の記憶媒体に記憶された金額のデータや貯球のデータ等に基づいて、持球数のデータに数値(すなわち、貸球数もしくは再プレイ球数)が加算されると再び遊技球の発射が可能となる。
また、発射された遊技球は、封入球式遊技機内で回収されて再び発射可能な状態となるようになっており、遊技球は封入球遊技機内で循環するようになっている。
すなわち、この実施形態の封入球式遊技機は、遊技領域に発射された遊技球を回収して、再び遊技に供する封入球式遊技機である。
ガラス枠140には、前面枠本体130の開口部121をほぼ閉塞するように、該開口部121に嵌め込まれた遊技盤1との間に遊技球が流下可能な遊技領域1aとなる間隔を開けて二重のガラス板141,141が固定されている。そして、ガラス枠140において、封入球式遊技機100の前側からガラス板141,141を介して遊技盤1の前面側の少なくとも遊技領域1aの部分が視認可能となっている。
タッチパネル表示ユニット151は、表示装置としての液晶ディスプレイを有するもので、基本的な機能として、持球数の情報、金額情報(カード等の記憶媒体に記憶された残額等)、貯球情報(景品と交換せずに遊技店側に貯蓄した遊技球数等)等の遊技情報を表示し、実際の遊技球の払い出しがなくても、いつでも、持球数を確認できるようにするとともに、遊技者や遊技店の店員等に対してエラーの発生を含む各種情報を表示可能となっている。また、タッチパネル表示ユニット151は、タッチパネルとして、表示切替や、その他の表示内容に対応した入力操作を可能とするものである。なお、タッチパネル表示ユニット151は、封入球式遊技機100の左右方向に設定された回転軸回りに回転して傾きを調整できるようになっており、遊技者の体格等に対応して遊技者が見やすい角度に変更可能となっている。
前記ハンドルタッチ検出部152,152には、従来の操作ハンドルに設けられていたタッチセンサを有するものであり、遊技者の手を接触させることにより、信号を発射制御装置に出力し、発射制御装置の制御の元に発射装置を作動させて遊技球を発射させるものである。
すなわち、遊技球を順次発射した際や、遊技球が入賞した際に、タッチパネル表示ユニット151に表示される持球数の増減だけで、パチンコ遊技機の上皿に溜まった遊技球の発射による減少や、賞球の払い出しによる増加を実感しずらいので、見せ球装飾部154で、遊技球の移動を仮想的に再現することで、遊技者に対して遊技球の増減を実感しやすい状態とする。
すなわち、封入球式遊技機100は、遊技盤1のガイドレール2で囲まれた遊技領域1a内に遊技球(打球;遊技媒体)を発射して遊技を行うものであり、該遊技領域1aには、図1に示すように、普図始動ゲート6,6、この普図始動ゲート6,6を遊技球が通過して普図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数を表示する普図始動記憶表示器(図示略)、普通図柄(普図)の変動表示ゲームを表示する普図変動表示器(図示略)、普通変動入賞装置9、この普通変動入賞装置9に遊技球が入賞して特図変動表示ゲームが未処理となっている未処理回数を点灯表示する特図始動記憶表示器(図示略)、特別図柄(特図、識別情報)の変動表示ゲームの表示等を行う変動表示装置4、特別変動入賞装置5、一般入賞口8,…、風車と呼ばれる打球方向変換部材(図示略)、多数の障害釘(図示省略)などが設けられている。
この普通変動入賞装置9は、特図の始動入賞口も兼ねている。すなわち、普通変動入賞装置9の内部(入賞領域)に備えられた特図始動センサ(図示略)により遊技球を検出することに基づき始動条件が成立し、特図の変動表示ゲームが開始されるようになっている。
そして、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が、普図始動ゲート6,6内を通過すると、普図変動表示器において普図の変動表示ゲームが行われる。
ここで、普図変動表示器は、例えば、LEDなどによって構成され、普通図柄(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)の変動表示ゲームは、普図変動表示器の点灯状態を所定時間変動表示させた後、停止表示させることにより行うようになっている。
この普図の変動表示ゲームの結果、普図変動表示器における停止表示が特別の結果態様となれば、普図の当たりとなって、普通変動入賞装置9の開閉部材が所定時間(例えば、0.5秒間)上述のように開放される。これにより、普通変動入賞装置9に遊技球が入賞しやすくなり、特図の変動表示ゲームの始動が容易となる。
そして、遊技領域1a内に打ち込まれた遊技球が特図の始動口を兼ねる普通変動入賞装置9へ進入して始動条件が成立することに基づき、表示画面42にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄など)を変動表示させる特図の変動表示ゲームを実行可能となっている。なお、特図の変動表示ゲームは、表示画面42において、複数種類の識別情報を所定時間変動表示させることにより行う。
そして、この特図の変動表示ゲームの結果として、表示画面42の表示態様が特別結果態様(例えば、「7,7,7」等のゾロ目数字の何れか)となった場合には、大当たりとなって特別遊技状態(いわゆる、大当たり状態)となる。
また、大入賞口の内部(入賞領域)には、該大入賞口に入った遊技球を検出するためのカウントセンサと、大入賞口に入った遊技球のうち継続入賞領域(V入賞領域)に流入した遊技球を検出するための継続センサが配設されている。
なお、各一般入賞口8,…の内部(入賞領域)には、該入賞口8,…に入った遊技球を検出するための入賞口センサが配設されている。
すなわち、封入球式遊技機100はパチンコ遊技機として、特図変動表示ゲームの結果、予め定められた特別結果態様となった場合に(大当りとなった場合に)、遊技者に特定の遊技価値を付与可能な特別遊技状態を発生可能に構成されている。
なお、遊技盤1に、遊技に係わるセンサやソレノイドや表示装置等が設けられるとともに、これらを制御する遊技制御装置や演出制御装置が設けられているので、遊技盤1を変更することにより、封入球式遊技機100の遊技内容を変更することが可能である。
取付盤131を備える前面枠本体130は、樹脂により一体成型されるとともに、各種部材の取付部材やリブ等が形成されたものである。
なお、取付盤131と前面枠本体130は、必ずしも一体成型されていなくても良く、取付盤131が前面枠本体130から取り外せるように別体品としても良い。
なお、取付盤131を有する前面枠本体130は、各部材の取付位置に各部材を取り付けるための構造が設けられており、例えば、取り付けられた部材を囲むように補強用のリブが形成されていたり、ビス等による部材の取り付けのためのボス等が形成されている。
そして、発射レール62は、遊技球を発射レール62に沿って案内するように断面V字状に形成され、遊技盤1より下で、遊技盤1の前面側の遊技領域1aの真下となる位置に配置されるとともに、遊技領域1aの下部の例えば左側で発射された遊技球をガイドするようにガイドレール2が外側と内側とに二重に配置された部分の下端部に発射装置61に打撃された遊技球を導くように、封入球式遊技機100の左右方向に沿って左右に延在するとともに、封入球式遊技機100の前から見て右端部より左端部が高くなるように斜めに配置されている。すなわち、発射レール62はその長手方向を遊技領域1aに向けて傾斜した状態で取付盤131の裏面に設けられている。また、発射レール62は、上述の発射レール62の配置に沿って前から見て右端部より左端部が高くなるように取付プレート64に形成されたリブ状のレール取付ベース65上に載った状態で取付プレート64にビス等により固定されている。
発射杵66は、取付プレート64の背面側に回動自在に軸支されるとともに、取付プレート64の前面側に配置されたモータに接続される回転軸部661と、その回転軸部661からほぼ半径方向に僅かに湾曲した状態で延出するアーム部662と、アーム部662先端からほぼ回転方向(半径方向にほぼ直交する方向)に延出する丸棒状の杵部664と、該杵部664が内部に挿入された状態で杵部664に取り付けられて杵先666となるコイルスプリングと、回転軸部661からアーム部662と逆方向に延出するストッパ係合部材665とを備える。
また、図13に示すように、発射杵66の回転軸部661は、発射レール62の発射位置69よりも上方に設けられている。
なお、発射杵66は、図示しないモータとしてのステッピングモータにより所定の角度だけ回転するように制御されているが、ストッパ部材67により確実に停止するようになっている。
また、発射杵66は打撃方向には高速に回転するので、打撃方向の回転を規制する第1ストッパ671は、ストッパ係合部材665と、互いに面接触可能なように、それぞれの接触面が平面状となっている。
一方、第2ストッパ672は、円板状で外面が円周面となるので、仮に弾性変形しないとするとアーム部662に線接触することになり、第2ストッパ672の狭い範囲がアーム部662と接触することになる。しかし、第2ストッパ672は、その円板状の形状の円の中心を軸として回転自在にストッパ固定部673に取り付けられている。
そして、第2ストッパ672は、アーム部662との接触等により回転し、アーム部662との接触位置が変化するようになっており、毎回第2ストッパ672の外周面の同じ部分が毎回アーム部662と接触することにより短期間で劣化するのを防止している。
なお、球送り装置240と、後述する供給流路245が、発射装置61の遊技球の発射位置69に遊技球を供給する供給装置となる。
また、封入球循環ユニット200の主要部は、図11等に示すように、主要部の前面側を構成する前壁部材(前面壁)310と、主要部の裏面側を構成する後壁部材320とから概略箱状に形成され、主要部の内部に上述の導入経路280、循環流路220(待機流路221を含む)、ファール球流路252とが形成されている。なお、基本的に前壁部材310側に上述の遊技球の経路を構成する部材が形成されるとともに、センサ、ソレノイド等を取り付ける部材が形成され、後壁部材320には、各部材の取付を補助する部材や、封入球循環ユニット200の外周を囲う外周壁326を有する。また、前壁部材310及び後壁部材320は、それぞれ透明な樹脂により一体成型されており、封入球循環ユニット200内の遊技球や、封入球循環ユニット200の前側の遊技球や発射ユニット60等を透視可能となっており、前面枠120の裏面側から遊技球の詰まり等を確認可能となっている。また、前壁部材310と後壁部材320とは、着脱自在に接合されている。
従って、封入球循環ユニット200(封入球循環装置)は、取付盤131の裏面側であって発射レール62の下方所定部位に封入球循環ユニット200(封入球循環装置)の下端部を軸着し、封入球循環ユニット200(封入球循環装置)の上端部を開放端として回動開放可能に装着されていることになる。
また、封入球循環ユニット200の接続部材201,201は、取付盤131の取付部132,132の軸となる突起が回動可能に挿入される筒状の形状を有するとともに、筒状部分にはスリットが形成され、スリット201a,201a(図9に図示)から軸を出入可能とされることにより、接続部材201,201が取付部132,132から着脱自在とされ、封入球循環ユニット200を前面枠本体130の取付盤131から取り外し可能(着脱自在)となっている。
なお、前面枠本体130の下部となる取付盤131は、その主要部となるほぼ垂直な平板部分が、前面枠本体130に固定された遊技盤1より前となるように構成されており、取付盤131の裏面に取り付けられる上述の発射装置61等を有する発射ユニット60が遊技盤1より前面側の遊技領域1aの略真下に配置されるようになっている。
そして、封入球循環ユニット200は、取付盤131に取り付けられた発射ユニット60と前後に重なるように、発射ユニット60の後側に配置されて取付盤131に取り付けられる。そして、封入球循環ユニット200は、取付盤131に取り付けられた状態で前面枠本体130に取り付けられた遊技盤1の下方位置(この例では略真下となる直下方向)に配置されるようになっている。
すなわち、回収部材210は、その前後幅が、遊技盤1の厚みより少なくとも遊技球の直径の2倍以上長く、回収部材210は、遊技盤1の前方のガラス枠140の後側のガラス板141の裏面から遊技盤1の後方の入賞したセーフ球の排出経路の後端までの範囲で配置される。また、回収部材210の左右幅は、遊技盤1の下側のガイドレール2の切欠部の幅となっており、回収部材210は、ガイドレール2の切欠部の右端から左端までの範囲で配置される。なお、ガイドレール2の切欠部の左右範囲内に、遊技盤1の裏面側のセーフ球の図示しない排出経路の出口が配置される。
また、封入球循環ユニット200は、取付盤131の裏面側で発射ユニット60より後に配置されているが、取付盤131の遊技盤1の下側の回収部材210が配置される部分には、回収部材210の形状に対応した間隙部133が形成されており、上述のように下端部を中心に回転自在な封入球循環ユニット200を立てた状態に取付盤131に取り付けた際に、封入球循環ユニット200の回収部材210の前部が間隙部133に挿入されて、回収部材210の前部が遊技盤1より前に延出するようになっている。
そして、回収部材210の囲い壁214に囲まれて上方に開放された状態となった部分がアウト球とセーフ球を回収する回収口211となっている。また、回収口211の遊技盤1前面側の下となる前部がアウト球を回収するアウト球回収口215とされ、遊技盤1の裏面側の下となる後部がセーフ球を回収するセーフ球回収口216となっている。
なお、回収部材210の後方から向かって右の端部は、前後方向に傾斜することなく、後から向かって右(端)から左(中央側)にいくにつれて低くなるように傾斜するとともに、後述するように導入傾斜部213の傾斜下側端部の先に配置された回収球センサ212の遊技球が通過する孔212a上を覆うように配置されており、回収球センサ212の孔212aに遊技盤1側から直接的(導入傾斜部213を流下せず)に遊技球が流入するのを防止している。なお、回収球センサ212の孔212aに直接的に流入する遊技球があると、導入傾斜部213を流下してから孔212aに流入する他の遊技球との関係(衝突、接触等)により、球詰まりが発生しやすくなるので、遊技球を回収球センサ212より上流側の導入傾斜部213上に導くようになっている。また、上述のような構成により回収部材210の底部の後から向かって右端部が高くなることにより、後方から向かって右上がりに形成されて右の端部が高くなった発射ユニット60の上端部と回収部材210の底部の右端部とが干渉しないようになっている。
なお、待機流路221を含む循環流路220は、上下複数段に渡って形成されるが、各段においては、封入球式遊技機100の左右方向に沿って延在し、遊技球を左右方向に傾斜に沿って流下させ、下の段に遊技球を導出するようになっている。
このような循環流路220の配置により、封入球循環ユニット200のスペース効率が高められ、封入球循環ユニット200の小型化が図られている。
つまり、導入傾斜部213、流下傾斜部222、待機傾斜部223、ファール球傾斜部255等を有する前壁部材310と後壁部材320が、導入経路280、循環流路220、待機流路221、ファール球流路252等の流路を構成する流路構成部材となる。
以上のことからファール球流路252及び循環流路220においては、多くの部分で遊技球の流下方向に対して左右や上下に遊技球の直径より僅かに広い間隔が開けられた状態となっており、遊技球が左右や上下に重なって通過することがなく、遊技球が一個ずつに流下するか一列に並んで流下するようになっている。
ファール球回収口251は、封入球循環ユニット200の前面を構成する前壁部材310の裏面側から見て右上端部に形成された開口で、回収されたファール球を封入球循環ユニット200外部から内部に導入するようになっている。また、前壁部材310の前面側のファール球回収口251の下側縁に対応する位置には、前壁部材310前面から前方に延出するファール球回収部257が備えられている。ファール球回収部257は、上面が後方のファール球回収口251に向かって下り傾斜した板状に形成されるとともに、ファール球回収口251に繋がる後側縁を除く周囲を囲んで上に突出した突条258を備えたもので、封入球循環ユニット200を取付盤131にほぼ垂直な状態に取り付けた際に、取付盤131の球流入口138の下部に挿入されるようになっている。そして、球流入口138内のファール球回収部257は、発射レール62の上端部(発射方向端部)の隣で、発射球通過口135の真下に配置され、発射球通過口135を通過して流下するファール球を受けるようになっている。
なお、ファール球センサ253は、回収球センサ212と同様に周知のパチンコ球通過センサスイッチであり、センサ取付部330の回収球センサ212の下側に、回収球センサ212と逆向きに取り付けられ、ファール球センサ253の遊技球が通過する孔253aがファール球流路252の上端部に配置されるようになっている。そして、回収球センサ212と同様にファール球を検出して信号を出力する。
この球抜き装置230は、球抜き開口部231と、これを開閉する板状の蓋部材232と、蓋部材232を支持、案内するリブ234、235、236とからなる。
また、後壁部材320に設けられた球抜き開口部231の外面には、球抜き開口部231を開閉するための板状の蓋部材232が、左右にスライド自在に設けられており、その球抜き開口部231の側方には、球抜き開口部231の開放時にこの蓋部材232を格納する蓋部材格納部237が設けられている。
この蓋部材232の背面には、開閉操作をするための取っ手232aが突設されている。
この蓋部材格納部237は蓋部材232の横幅以上の幅を持ち、球抜き開口部231の開放時に、蓋部材232を球抜き開口部231から完全に退避できるようになっている。
さらに、後壁部材320の外面には、球抜き開口部231とこれに隣接する蓋部材格納部237の外周に外周リブ234が突設されており、蓋部材232はこの外周リブ234の内側に形成されたスライド部233に支持される。
二対のリブ235、236の内、球抜き開口部231側のリブ235は、蓋部材格納部237側のリブ236に比べて、蓋部材232を案内する面の前後位置が移送供給部材243(前)寄りになっている。
また、蓋部材格納部237の前壁239は、球抜き開口部231にかけて前側に傾斜している。
これによって、蓋部材232は、球抜き開口部231を開放する位置である蓋部材格納部237にある位置から、球抜き開口部231を閉じる位置に移動する際に、リブ235および蓋部材格納部237の前壁239によって移送供給部材243(前)側に案内されて斜めに移動する。
そして、球抜き開口部231を閉じる位置では、蓋部材232の内面が後壁部材320の内面とほぼ同じ前後位置になる。
これにより、蓋部材232閉鎖時に段差が生じることが無く、球抜き開口部231付近での遊技球の流れを妨げない。
また、球抜き開口部231側の下側のリブ235は、その上面に球抜き開口部231から外側に向かって下る傾斜を有しており、球抜き時に球抜き開口部231から流出する遊技球を案内して、滑らかに流下させる役割も有する。
下側のスライド部233の、球抜き開口部231と蓋部材格納部237の境界付近には突起部238があって、球抜き時に蓋部材格納部237に格納された蓋部材232がこの突起部238の上に乗り上げるようになっている。
これによって、蓋部材232が押し上げられて上側のスライド部233に圧接するので、球抜き時の振動によって蓋部材232が動くことを防止でき、開放状態を維持することができる。
この移送供給部材243の遊技球を載置(保持)する底面板部材243aは、遊技球を1個分載置可能であって、封入球循環ユニット200の背面側から見て右から左に下るように傾斜(待機流路221と同じ傾斜)している。
また、底面板部材243aの一部あるいは全部は、その厚さが封入球循環ユニット200の背面側から見て、奥側から手前側にかけて薄くなっており、上面が手前側(後側)に下るように傾斜している。
つまり、底面板部材243aの上面は、封入球循環ユニット200の背面側から見て、右奥(右前)から左手前(左後)に下るように傾斜している。
また、規制壁241の遊技球と当接する面には、球抜き開口部231へ向かって遊技球が流れるようにテーパが形成されている。
これによって、球抜き開口部231を開放したときに、遊技球が封入球循環ユニット200内から自然に流出する。
遊技球の交換時には、蓋部材232をスライドさせて蓋部材格納部237に格納し、球抜き開口部231を開放して、移送供給部材243の底面板部材243aに形成された傾斜に沿って遊技球を流出させて、封入球式遊技機100(封入球循環ユニット200)から外部に取り出すようになっている。
また、封入球循環ユニット200(封入球循環装置)の後壁部材320(裏面壁)における、移送供給部材243の遊技球の保持位置に対応する部位に、封入されている遊技球を外部に抜くための球抜き開口部231を形成するとともに、球抜き開口部231を開放する状態と閉鎖する状態とに変換可能な蓋部材232を備え、蓋部材232を開放した際に、封入されている複数の遊技球が自然流下により移送供給部材243の球受け部242(保持部)を通って順次外部に抜き取られるように構成したこととなる。
また、供給装置は、この球送り装置240と、規制壁241の球受け部242の反対側に形成され、規制壁241を乗り越え、供給導入口249から流入した遊技球を発射装置61(発射レール62上)に導出するための供給流路245と、供給流路245を通過する遊技球を検知する供給球検出センサ246と、供給流路245(封入球循環ユニット200)の遊技球の発射装置61への導出口となる供給導出口247とを備える。
移送供給部材243が降下して待機しているとき、移送供給部材243の前面側壁243bの流路側の面と、待機流路221側面の流路側の面との前後位置は同じであり、同一平面を形成している。
つまり、移送供給部材243が下方にあるときは、移送供給部材243の前面側壁243bと、待機流路221側面の流路側の面は、段差のない滑らかな連続状態を形成するようになっている。
また、このとき、移送供給部材243の底面板部材243aの上面は、待機傾斜部223の上面の高さより低い位置にあって、待機流路221と移送供給部材243との間の隙間で遊技球が止まってしまうことを防止している。
そして、移送供給部材243が上方にあるときは、底面板部材243aが供給導入口249に隣設するようになっている。
つまり、封入球循環ユニット200の背面側から見て、右奥(右前)から左手前(左後)に下るように傾斜している。
待機流路221の待機傾斜部223上から球受け部242に配置された移送供給部材243の底面板部材243a上に流入した遊技球は、底面板部材243a上でその傾斜により規制壁241と蓋部材232が隣接する部分に寄って、規制壁241と蓋部材232に接触した状態となるようになっている。そして、移送供給部材243が球送りソレノイド244により上昇させられ、底面板部材243aの上面が規制壁241の上端より高くなった際に、底面板部材243a上の遊技球が底面板部材243aの傾斜によって規制壁241を越えて供給導入口249から供給流路245側に流下するようになっている。なお、図16に示すように、底面板部材243aの一側端(待機流路221に臨む端部)は、上昇した場合に、待機流路221上で次ぎに移送供給部材243に送られる遊技球が移送供給部材243の下に入り込むことがないように、待機流路221の最下流部で待機する遊技球の直径より高く上がらないようになっている。
すなわち、供給流路245に、供給される遊技球を検出する供給球検出センサ246を設けている。
なお、供給球検出センサ246も回収球センサ212と同様に遊技球を検出して信号を出力する。供給球検出センサ246に検出された遊技球は、検出直後に発射装置61に供給されて発射されるので、供給球検出センサ246は、発射装置61の前側であるが、遊技球の発射を検出する発射球センサも兼ねるものとなっている。
この圧力分散空間形成部226、段差部227により、移送供給部材243によって上方に移送される遊技球にかかる圧力を軽減し、遊技球の移送を容易にすることができる。
待機流路221で待機する遊技球の内、最も傾斜下側で待機する遊技球は、移送供給部材243に保持された遊技球に隣接して、この段差部227と待機傾斜部223の傾斜下側末端の間に待機し、これに隣接して待機流路221で2番目に待機する遊技球は、段差部227よりも傾斜上側で待機する。
これによって、待機流路221の最も傾斜下側で待機する遊技球に対して、待機流路221で2番目に待機する遊技球は、球の中心から上方にずれた位置に接触することとなる。
待機流路221において、待機傾斜部223と待機天井部225の間隔は、遊技球の直径よりも僅かに広い間隔となっているが、圧力分散空間形成部226が設けられた部分では、他の部分よりも広く、遊技球の上半分が入る程度の空間となっている。
この部分に待機流路221で2番目に待機する遊技球が入ることで、この遊技球より傾斜下側にあって、待機流路221の最も傾斜下側で待機している遊技球には、斜め下方向の圧力がかかるようになる。
この状態で遊技球を上方に移送すると、圧力によって隣接する遊技球との摩擦力が大きくなっているため、隣接する遊技球も一緒に上方に持ち上がってしまう。
このような状態となると、球送りソレノイド244の負担が大きくなって、円滑な昇降動作の妨げとなる。
ここで、圧力分散空間形成部226、段差部227を設けると、まず、段差部227によって待機流路221の最も傾斜下側で待機する遊技球に対して、待機流路221で2番目に待機する遊技球は、球の中心から上方にずれた位置に接触することとなる。
ここに、待機流路221で一列に並んで待機している遊技球の圧力が加わると、この待機流路221で2番目に待機する遊技球が若干上方に持ち上げられ、圧力分散空間形成部226に入った状態となる。
これにより、待機流路221の最も傾斜下側で待機する遊技球には、斜め下方向に圧力がかかることとなり、球受け部242で待機する遊技球にとっては、水平方向にかかる圧力が軽減される。
また、待機流路221の最も傾斜下側で待機する遊技球が、斜め下方向に圧力を受けていることで、移送供給部材243の上昇に伴って、この遊技球が一緒に持ち上がってしまうことを防止できる。
これらによって、球送りソレノイド244の負担が軽減され、遊技球の移送が容易になるものと考えられる。
なお、球不足は、例えば、遊技領域1aにおいて、遊技球の詰まり等が発生し、遊技領域1a内に通常より多くの遊技球が存在することにより、封入球循環ユニット200に回収される遊技球の数が減った場合や、ガラス枠140を開放した際に、遊技球が外部に流出した場合等に発生する。
これにより、球交換カセットを球交換カセット取付部270にセットすることで、球交換カセットの球出口が開放状態となり、球交換カセットをセットした時点で、球交換カセットの球出口から遊技球が球補充装置260を経て循環流路220側に流下を開始することになる。
作動リンク部材273は、その下端部を除く主要部が前記導入経路を開閉する開閉扉部273aとされ、導入経路を遊技球の通過が不可となるように閉塞する前後幅及び上下幅を有するとともに、後述するようにセットされる球交換カセットに押圧される際に確実に押圧可能な厚み(左右幅)を有する。また、作動リンク部材273は、その主要部となる開閉扉部273aの下となる下端部に、下端部の前部から後方に延出した板状のリンク片273bを有する。また、リンク片273bは、上述の球交換カセット取付部270側に延出する球貯留板261の係合部材261bの下側の近傍(接しても良い)に配置されている。
また、作動リンク部材273は、開閉扉部273aとリンク片273bとの接合部分が前壁部材310に形成されたリンク部材支持部317に形成された軸(図示略)に回転自在に軸支されている。
また、図11に示すように待機傾斜部223は、金属プレート410を取り付けるプレート取付部223aにおいて、他の部分より厚みが薄くされ、容易に位置決め可能となっているとともに、待機傾斜部223に金属プレート410を取り付けた際に、図10に示すように、待機傾斜部223の金属プレート410が取り付けられていない部分の上面と、金属プレート410の上面とがほぼ同一平面内に配置されるようになっており、遊技球の移動を妨げないようになっている。
また、フィルタ取付部321の右側縁部には、フィルタ500をネジ止めするためのネジ孔325が形成されている。
なお、前壁部材310及び後壁部材320は、発射装置61に遊技球を流下させる流下路である循環流路220及びその待機流路221の前後の両側壁となるものであり、通気口318、328は、循環流路の待機流路221の金属プレート410が配設された部位に対応する両側壁に開設されていることになる。
なお、フィルタ500を取り外して使用しても良く、この場合に吹き飛ばされたゴミ等は、送風ファン420の風力等に対応して島設備内の所定箇所に落下して回収される。すなわち、封入球式遊技機100にフィルタ500を設けずに、ゴミ等を回収する手段を封入球式遊技機100の外に設けてもよい。
タッチパネル表示ユニット151は、上述のように各種遊技情報を遊技者に表示する表示装置として機能し、封入球式遊技機100の前面側下部に配設される。
なお、封入球循環ユニット200は、取付盤131の裏面側で、発射ユニット60の後側に取り付けられているが、封入球循環ユニット200の前壁部材310の前側に取り付けられる送風ファン420は、斜めに配置される発射ユニット60の高くなった部分の下側に配置され、送風ファン420と発射ユニット60は、前後ではなく、上下に重なるようになっており、スペース効率が高められている。
そして、送風ファン420は、タッチパネル表示ユニット151の裏面側から吸い込んだ空気を、後方の待機流路221の前記金属プレート410が配設された部位に対応する両側壁のうちの一方の側壁となる前壁部材310に形成された通気口318,318と他方の側壁となる後壁部材320の通気口328とを介して、後方側に人工風を送風することになる。
発射ユニット60の発射装置61に供給された遊技球は、発射装置61により遊技盤1前面側の遊技領域1aの下側から内外二本のガイドレール2の間を通って、遊技領域1a内に発射される。そして、遊技領域1a内に発射された遊技球は、遊技領域1a内を流下し、発射された遊技球の一部が普通変動入賞装置9、特別変動入賞装置5、一般入賞口等の入賞口に流入して入賞し、遊技盤1の裏面側に導かれてセーフ球となり、遊技盤1の裏面側のセーフ球の排出経路を通って遊技盤1の下側に流下する。
そして、遊技盤1の下側に流下したアウト球及びセーフ球は、それぞれ封入球循環ユニット200の回収部材210の回収口211の前部のアウト球回収口215及び回収口211の後部のセーフ球回収口216から封入球循環ユニット200内に流入する。そして、回収部材210で回収されたアウト球及びセーフ球としての遊技球は、遊技球導入口219から導入経路280を通って回収球センサ212に至り、回収球センサ212を通過することにより回収球センサ212に検出される。
一方、発射装置61で発射されたのにも係わらず、遊技領域1aを流下せずに戻ったファール球としての遊技球は、ファール球回収手段250のファール球回収部257で回収されてファール球回収口251を通った後にファール球センサ253を通過して、ファール球センサ253に検出されるとともにファール球流路252に至る。そして、ファール球流路252を流下するファール球としての遊技球は、ファール球流路252の下端部となる合流部254まで流下し、上述の回収球としての遊技球と合流する。
そして、静電気を除去されることによりゴミ、特に乾いたゴミの付着性が低下した遊技球に人工風が吹き付けることにより、遊技球に付着した付着物が効率的に除去される。
また、この後に続いて流下した遊技球も、順次前方にある遊技球に当接し、待機流路221上に一列に並んで待機する。
待機流路221の下流部は、球送り装置240に設けられた移送供給部材243に連続しており、待機する遊技球の内、規制壁241に当接して待機する最下流部の遊技球は、移送供給部材243内で待機することとなる。
図15に示すように、段差部227によって、移送供給部材243に保持された遊技球に隣接し、待機流路221の最も傾斜下側で待機する遊技球に対して、待機流路221で2番目に待機する遊技球は、球の中心から上方にずれた位置に接触する。
さらに、待機流路221で2番目に待機する遊技球の上方の待機天井部225は、上方に突出した圧力分散空間形成部226となっているので、この遊技球に待機流路221で一列に並んで待機している遊技球の圧力が加わることで、この遊技球は若干上方に持ち上がり、圧力分散空間形成部226に入った状態で待機することとなる。
この後、移送供給部材243は下降し、待機流路221の最も傾斜下側で待機する遊技球が移送供給部材243内に流入する。
供給流路245に送られた遊技球は、供給流路245を流下し、供給球検出センサ246を通過して、供給球検出センサ246に検出された後に、供給導出口247に至る。
この供給導出口247は、封入球循環ユニット200の前面側にある発射ユニット60の発射位置69に面しており、供給導出口247から出た遊技球はそのまま発射位置69にセットされる。
つまり、発射ユニット60の裏側にある封入球循環ユニット200から直接遊技球を発射位置69にセットするので、循環経路が単純になり装置の構成を簡略化できる。
発射装置61にセットされた遊技球は、発射杵66によって打撃されて遊技領域1aに発射される。
発射杵66は、発射位置69よりも上方に回転軸部661を持ち、この回転軸部661に接続されたモータ(ステッピングモータ)の駆動により回転して、発射位置69にセットされた遊技球を打撃して遊技領域1aに発射する。
発射された遊技球は、再び上述の経路を辿り循環使用される。
前記規制壁241に当接もしくは近接した状態で前記供給流路245に設けられ、供給される遊技球を検出する供給球検出センサ246と、を備え、前記待機流路221は、底面に下流側が低くなる段差部227を備えるとともに、該段差部227よりも傾斜下側に待機する遊技球と接触し、該段差部227よりも傾斜上側に待機する遊技球の上部に位置する天井面に、遊技球の上方への移動を許容する空間を形成する圧力分散空間形成部226を備え、前記移送供給部材243は、前記待機流路221から流下する遊技球を載置して保持可能な底面板部材243aを備えるとともに、該待機流路221から遊技球を流入する状態において該底面板部材243aの上面が該待機流路221の最も傾斜下側の上面よりも低くなるように構成されている。
また仮に、供給待機している遊技球を更に下方に移送して供給するような構成にした場合、待機流路221の更に下方に大きく間隔を開けて供給流路245や供給導出口247を形成したり、長い供給流路245を形成したりする必要があり、封入球循環装置(封入球循環ユニット200)の上下幅が大きくなってしまう。
それに対して、供給待機している遊技球を移送供給部材243により上方に移送して、供給流路245への遊技球の導入口である供給導入口249に導入する構成としたことにより、供給流路245や供給導出口247を必要以上に下方に形成しなくても済み封入球循環装置(封入球循環ユニット200)の上下幅を小さくすることができ、取付盤131(発射レール62の背面)に何ら問題なく封入球循環装置(封入球循環ユニット200)を配設することができる。また、発射レール62を必要以上に下部に配設せずに済むので、取付盤131裏面に効率よく各種機構を配設できる。
また、圧力分散空間形成部226、段差部227を備えることにより、移送供給部材243によって上方に移送される遊技球にかかる圧力を軽減し、遊技球の移送を容易にすることができる。
また、回収した遊技球を迅速に発射位置69へ供給することが可能であり、供給すべき遊技球が無くなってしまう等の問題を防止できる(封入球を少量にできる)。
また、発射した遊技球がファールとなり発射レール62上に戻ってきた場合に、再びセンサで検出してしまい封入球の管理が正常に行われなくなることがない。
なお、供給流路245に供給球検出センサ246を備えた場合、遊技球を発射レール62上に供給した時点で発射の停止操作が行われると、発射レール62上に未発射の遊技球が残ってしまう虞があるが、移送供給部材243を作動させて遊技球を供給した場合には連動して発射動作を行うようにすれば、上記問題点を解消できる。
また、移送供給部材243が遊技球を保持可能であり、移送供給部材243の底面板部材243aが、移送供給部材243が下方に移動した際に待機流路221から遊技球が流入し、上方に移動した際に供給導入口249に遊技球を流下するような傾斜を有することで、待機流路221から流入した遊技球を確実に保持でき、移送供給部材243の上下動作だけで何ら問題なく遊技球を供給流路245に導入することが可能となる。
また、特開平7−313664号公報に示されているような抜き取り機構では、待機流路221の途中に球抜き部材を設けていたので、全ての封入球を抜き取ることが困難であったが、本発明では、封入球循環装置(封入球循環ユニット200)における、移送供給部材243の遊技球の保持位置に対応する部位に球抜き開口部231を形成し、移送供給部材243の部位(待機している遊技球のうち最先もの)から遊技球を抜き取るようにしたので、封入球を全て抜き取ることができる。
さらに、封入球循環装置(封入球循環ユニット200)の裏面壁(後壁部材320)に球抜き開口部231を形成したことで、封入球を抜き取る方向が遊技機の裏面方向となり、抜き取り作業(手動の場合)が容易になる。また、抜き取った遊技球の回収装置を備える場合にも容易に設置することができる。
なお、蓋部材232は手動で開閉する他、電気的駆動源(例えばモータ)により電動で駆動するようにしても良い。
よって、封入球循環装置(封入球循環ユニット200)を小型化できる上、発射装置61および発射レール62の設置範囲を小さくできるので、取付盤131の裏面側に何ら問題なく設置することができる。(或いは、取付盤131自体を狭い面積のものにすることも可能)
また、封入球循環ユニット200の取付状態(回動しているか否か)を検出するセンサを設け、該センサからの信号に基づき制御装置(枠制御装置)で封入球循環ユニット200が取り外された状態(回動状態)となっているか否かを監視し、取り外された状態となっている場合には、発射装置61および供給装置の動作を禁止するようにしても良い。
つまり、封入球循環ユニット200が取り外された状態では、封入経路が開放しているので、この状態での発射動作を禁止して、封入球が外部に出てしまうことを防止する。
また、発射動作の確認のために空発射を行うことを想定した場合には、上記制御装置が封入球循環ユニット200が取り外された状態となっていると判断した場合に、供給装置の動作のみを禁止するようにしても良い。
この場合、蓋部材232の開放は、タッチパネル(タッチパネル表示ユニット151)からの操作や、管理装置からの指示等で行い、所定時間(抜き取りが完了するのに十分な時間)経過後に自動的に蓋部材232を閉鎖するようにしても良い。
球抜き開口部231を開閉する部材としては、上記の実施の形態で示したスライド式の蓋部材232以外に、一端を球抜き開口部231の側部に軸着して他端を回動端部とした回動式の蓋部材232を設けるようにしても良い。
1.センサからの信号により蓋部材232の開放を検出して、発射装置61の作動(移送供給部材243の上下動)を禁止することにより、抜き取り作業が中断したり、供給機構に故障が発生することを防止する。
2.センサからの信号により蓋部材232の開放を検出して、蓋部材232が開放していることを報知することにより、蓋部材232の閉め忘れ等を防止する。或いは、蓋部材232の閉鎖を検出して、封入球循環ユニット200が正常に作動可能であることを報知する。
3.蓋部材232を開放した履歴を制御装置、或いは管理装置で管理し、封入球の入れ替え時期を判断するためのデータを収集する。
さらに、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は前記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1a 遊技領域
5 特別変動入賞装置(入賞具)
8 一般入賞口(入賞具)
9 普通変動入賞装置(入賞具)
60 発射ユニット
61 発射装置
62 発射レール
66 発射杵
100 封入球式遊技機
130 前面枠本体(本体枠)
131 取付盤
151 タッチパネル表示ユニット(表示装置)
200 封入球循環ユニット(封入球循環装置)
210 回収部材
220 循環流路(循環経路)
223 待機傾斜部
230 球抜き装置
231 球抜き開口部
232 蓋部材
240 球送り装置(供給装置)
243 移送供給部材
243a 前面側壁
243b 底面板部材
244 球送りソレノイド(電気的駆動源)
245 供給流路(供給装置)
246 供給球センサ
247 供給導出口
249 供給導入口
310 前壁部材(前面壁)
320 後壁部材(裏面壁)
661 回転軸部(回動軸)
Claims (5)
- 発射装置から発射レールを介して遊技球を上方の遊技領域に向けて発射するとともに、遊技に供された遊技球を回収して再び該発射装置から発射するようにした封入球式遊技機において、
当該封入球式遊技機の本体枠における前記遊技領域の下方に設けられた取付盤の裏面側に、前記発射レールを該遊技領域に向けて傾斜した状態で配設するとともに、該発射レールの背面側に、回収した遊技球が流下する循環流路を形成する封入球循環装置を配設し、
前記封入球循環装置は、前記循環流路の下流側を左右方向に延在し、かつ傾斜させて待機流路を形成し、該待機流路で待機する遊技球を前記発射レールの発射位置に供給するための供給装置を備えるとともに、当該封入球循環装置の前面側であって該発射レールに臨む位置に該供給装置から供給される遊技球を導出する供給導出口を形成し、
前記供給装置は、
前記待機流路を流下する遊技球の流下経路上に位置して該遊技球の流下を規制する規制壁と、
前記規制壁に隣設され、該規制壁で流下を規制された遊技球を該規制壁の上部に形成された供給導入口まで電気的駆動源の作用により一個宛上方移送可能な移送供給部材と、
前記供給導出口の上流側に形成され、前記移送供給部材の移送により前記規制壁を乗り越えて前記供給導入口から流下した遊技球を該規制壁に沿って真下に流下させる供給流路と、
前記規制壁に当接もしくは近接した状態で前記供給流路に設けられ、供給される遊技球を検出する供給球検出センサと、
を備え、
前記待機流路は、底面に下流側が低くなる段差部を備えるとともに、該段差部よりも傾斜下側に待機する遊技球と接触し、該段差部よりも傾斜上側に待機する遊技球の上部に位置する天井面に、遊技球の上方への移動を許容する空間を形成する圧力分散空間形成部を備え、
前記移送供給部材は、前記待機流路から流下する遊技球を載置して保持可能な底面板部材を備えるとともに、該待機流路から遊技球を流入する状態において該底面板部材の上面が該待機流路の最も傾斜下側の上面よりも低くなるように構成したことを特徴とする封入球式遊技機。 - 前記移送供給部材は、
前記待機流路の前面側の側壁と連続状態を形成可能な前面側壁を備えるとともに、前記底面部材を該前面側壁の下端部から後方に延設して形成し、
前記底面板部材は、当該移送供給部材が下方に移動した際には、前記待機流路から遊技球が流下する一方、当該移送供給部材が上方に移動した際には、前記供給導入口に対して遊技球が流下するように傾斜した傾斜部を有することを特徴とする請求項1に記載の封入球式遊技機。 - 前記封入球循環装置の裏面壁における、前記移送供給部材の遊技球の保持位置に対応する部位に、封入されている遊技球を外部に抜くための球抜き開口部を形成するとともに、該球抜き開口部を開放する状態と閉鎖する状態とに変換可能な蓋部材を備え、該蓋部材を開放した際に、封入されている複数の遊技球が自然流下により該移送供給部材の保持部を通って順次外部に抜き取られるように構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の封入球式遊技機。
- 前記発射装置は、
回動動作により遊技球を発射する発射杵と、
前記発射杵を作動させる電気的駆動源とを有するとともに、該発射杵の回動軸を前記発射レールの発射位置よりも上方に設定したことを特徴とする請求項1から請求項3の何れか一項に記載の封入球式遊技機。 - 前記蓋部材は、板状に構成されて、前記封入球循環装置の裏面壁に前記球抜き開口部に対応して形成されるスライド部に対して、左右方向にスライド可能に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の封入球式遊技機。
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