JPH06326106A - ダミーパターンの形成方法 - Google Patents

ダミーパターンの形成方法

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JPH06326106A
JPH06326106A JP5151143A JP15114393A JPH06326106A JP H06326106 A JPH06326106 A JP H06326106A JP 5151143 A JP5151143 A JP 5151143A JP 15114393 A JP15114393 A JP 15114393A JP H06326106 A JPH06326106 A JP H06326106A
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dummy
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JP5151143A
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Hideaki Kuroda
英明 黒田
Keiichi Ono
圭一 大野
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Sony Corp
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Sony Corp
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    • H01L21/02Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof
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    • H01L21/18Manufacture or treatment of semiconductor devices or of parts thereof the devices having potential barriers, e.g. a PN junction, depletion layer or carrier concentration layer the devices having semiconductor bodies comprising elements of Group IV of the Periodic Table or AIIIBV compounds with or without impurities, e.g. doping materials
    • H01L21/30Treatment of semiconductor bodies using processes or apparatus not provided for in groups H01L21/20 - H01L21/26
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 配線間容量の増大による配線間のクロストー
クの問題を解決しつつデバイスの絶対段差を揃え、デバ
イス表面の平坦度の向上を可能としたダミーパターンの
形成方法を提供する。 【構成】 多層Al配線構造を有するデバイスにおい
て、ダミーパターンを定義すべき領域のデータをChip、
i層Al配線の配線パターンの占める領域のデータをI
Mi、最終的に求めるべきi層のダミーパターンデータを
Diとし、データデクリメントによって得られるダミー
パターン領域のデータを(Chip−IMiD と定義し、こ
のダミーパターン領域データ(Chip−IMiD と(i+
1)層の配線パターンデータIM(i+1)又はダミーパター
ンデータID(i+1)との論理積をとることによってダミー
パターンデータIDiを生成し、このダミーパターンデー
タIDiに基づいてi層のダミーパターンを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダミー(疑似)パター
ンの形成方法に関し、特に多層金属配線構造を有する半
導体装置におけるダミーパターンの形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】LSIの高集積化に伴いデバイスの積層
化、特に配線パターンの多層化が進んでいる。このた
め、配線パターンの存在する場所と存在しない場所に起
因するデバイスの絶対誤差は年々大きくなってきてい
る。高さの異なる場所に位置する配線パターンをリソグ
ラフィ技術を用いてパターニングするためには、焦点深
度のマージンを確保する必要がある。ところが、焦点深
度と解像度は相反する関係にあるために、多層配線の微
細化には限度がある。
【0003】これを解決するために、配線パターンの存
在しない場所にダミーパターンを配することにより、デ
バイスの絶対段差を揃える方法が提案されている。その
方法として、 ゲートアレイのように配線パターンがグリッド上を通
るデバイスでは、図17(a)に示すように、小面積の
島状パターンからなるグリッドG上にダミーパターン
(図の斜線部分)を配する方法 図17(B)に示すように、配線パターンが存在しな
い場所には、配線パターン(図の白抜き部分)からある
距離Sを離して全面にダミーパターン(図の斜線部分)
を敷き詰める方法 の2つの方法が一般的に知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、の方
法の場合は、ゲートアレイのような規則的な配線パター
ンを対象としており、不規則な配線パターンには対応で
きなく、またの方法の場合は、大面積の配線パターン
が存在するために、応力集中によるパターンの爆発や、
配線間容量の増大による配線間クロストークが問題とな
る。すなわち、図18において、I1 ,I2 ,……,I
7 をAl配線、C0 を配線底面容量、C1 を配線側面容
量とすると、I1 ‐I2 の配線間容量Caは、Ca≒C
1 +C0 /2となり、またI1 ‐I7 の配線間容量Cb
は、Cb≒C0 /2となり、I1 ‐I7 の如く遠く離れ
た配線間容量も無視できなくなる。
【0005】また、の方法との方法の複合も考えら
れるが、この場合、ダミーパターンと配線パターンの境
界での演算処理やデザイン・ルール・チェックも含めて
パターン自動生成時の演算が複雑になり過ぎるという問
題がある。一方、上層の配線パターンと下層の配線パタ
ーンを接続するコンタクトホール(ヴィアホール)の加
工においては、配線パターンの有無によって生ずるデバ
イス段差に起因して、図19(A)に示す如く層間膜の
絶対段差hが生ずることから、コンタクトホールを開口
する際に焦点深度を変えて露光すると、レジストの膜厚
が異なるために、開口径にバラツキが生ずるという問題
があった。
【0006】また、層間膜の平坦化プロセスによって
は、図19(B)に示すように、コンタクトホールを開
口する層間膜の深さ(h1 ,h2 )が場所によって異な
る場合がある。この場合には、深さの異なる層間膜をR
IE(Reactive Ion Etching)にて加工することになるこ
とから、浅い層間膜のコンタクトホールにとっては過剰
なエッチング(オーバーエッチング)を被ることにな
る。このため、下層のアルミがエッチングされてアルミ
とレジストの化合物がレジストの側壁に付着し、レジス
ト除去後に王冠状に残るいわゆるクラウンが発生し、コ
ンタクトホールを埋め込む際の障害になるという問題も
ある。
【0007】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、配線間容量の増大に
よる配線間のクロストークの問題を解決しつつデバイス
の絶対段差を揃え、デバイス表面の平坦度の向上を可能
としたダミーパターンの形成方法を提供することにあ
る。本発明のさらに他の目的は、コンタクトホールの開
口径のバラツキを抑えることができるとともに、クラウ
ンの発生を防止できるダミーパターンの形成方法を提供
することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるダミーパターンの形成方法では、n層
(nは2以上の整数)の金属配線構造を有する半導体装
置において、第i層(iは整数で、1≦i<n)のダミ
ーパターンを形成するに当り、第(i+1)層の配線パ
ターンデータ又はダミーパターンデータを用いて第i層
のダミーパターンデータを生成し、この第i層のダミー
パターンデータに基づいてダミーパターンを形成する。
また、第i層の配線パターン又はダミーパターンを、第
(i+1)層の配線パターン又はダミーパターンが形成
される領域よりも広い領域に形成する。
【0009】本発明による他のダミーパターンの形成方
法では、第i層(2≦i<n)のダミーパターンを形成
するに当り、第(i+1)層及び第(i−1)層の両配
線パターンデータを用いて第i層のダミーパターンデー
タを生成し、この第i層のダミーパターンデータに基づ
いてダミーパターンを形成する。このダミーパターンデ
ータを、ダミーパターンを定義すべき領域から第i層の
配線パターン領域を除いたダミーパターン領域のデータ
と第(i+1)層及び第(i−1)層の両配線パターン
データとの論理積による第1のデータと、ダミーパター
ン領域から第1のデータで定義される領域を除いた領域
のデータと第(i+1)層の配線パターンデータとの論
理積による第2のデータと、ダミーパターン領域から第
1及び第2の各データで定義される領域を除いた領域の
データと第(i−1)層の配線パターンデータとの論理
積による第3のデータと、ダミーパターン領域から第
1,第2及び第3の各データで定義される領域を除いた
領域の第4のデータとの論理和をとることによって生成
する。
【0010】または、このダミーパターンデータを、ダ
ミーパターン領域のデータから、このダミーパターン領
域のデータと第(i+1)層及び第(i−1)層の両配
線パターンデータとの論理積による第1のデータと、ダ
ミーパターン領域から第1のデータで定義される領域を
除いた領域のデータと第(i+1)層の配線パターンデ
ータとの論理積による第2のデータと、ダミーパターン
領域から第1及び第2の各データで定義される領域を除
いた領域のデータと第(i−1)層の配線パターンデー
タとの論理積による第3のデータとを除くことによって
生成する。
【0011】本発明によるさらに他のダミーパターンの
形成方法では、第i層のダミーパターンを形成するに当
り、複数個の多角形の集合からなる島状パターンを2次
元配列するパターンデータを用意し、この島状パターン
データと第i層の配線パターンデータとの図形データの
論理演算によって第i層のダミーパターンデータを生成
し、この配線パターンデータに基づいてダミーパターン
を形成する。そして、多角形として正方形を用い、その
一辺の長さLを配線パターンのデザインルールを満たす
寸法としたとき、島状パターン間の間隔Sを、2L<S
の関係を満足するように設定する。
【0012】本発明によるさらに他のダミーパターンの
形成方法では、第i層(1≦i<n−1)のダミーパタ
ーンを形成するに当り、第(i+2)層から第n層まで
の各コンタクト領域データを用いて第i層のダミーパタ
ーンデータを生成し、この第i層のダミーパターンデー
タに基づいてダミーパターンを形成する。このダミーパ
ターンデータとして、第(i+2)層から第n層までの
各コンタクト領域データの論理和データで定義される領
域に対してある一定量だけ拡大した領域を定義する第1
のデータから、第i層の配線パターンデータで定義され
る領域に対してある一定量だけ拡大した領域を定義する
第2のデータを差し引いて得られる第3のデータで定義
される領域に対し、ある一定量だけ縮小しかつ残存した
領域に対して同じ量だけ拡大した領域を定義する第4の
データを用いる。
【0013】
【作用】ある層のダミーパターンを形成する際に、その
上の層の配線パターン又はダミーパターンを考慮し、こ
れらのパターンデータを用いて図形データの演算処理を
行うことによってダミーパターンデータを求め、配線パ
ターンの形成領域を除く一定の領域において、上層の配
線パターン又はダミーパターンの下にダミーパターンを
形成することで、デバイス表面の絶対段差を小さくす
る。このとき、好ましくは、上層の配線パターン又はダ
ミーパターンが形成される領域よりも広い領域にダミー
パターンを形成することにより、密配線領域と疎配線領
域の境界における傾斜をなだらかにし、当該境界におけ
る局部段差を小さくする。
【0014】また、ある層のダミーパターンを形成する
際に、その上の層の配線パターンのみならず、その下の
層の配線パターンをも考慮し、上層及び下層の配線パタ
ーンデータを用いて図形データの演算処理を行うことに
よってダミーパターンデータを求める。そして、配線パ
ターンの形成領域を除く一定の領域において、上層の配
線パターンの下のみならず、他の領域にも部分的にダミ
ーパターンを形成するか、または上層の配線パターンの
下を除く他の領域にダミーパターンを形成する。これに
よれば、配線パターンの形成領域を除く一定の領域全体
に亘ってダミーパターンを形成した場合における配線間
容量の増大による配線間のクロストークの問題を及び密
配線領域と疎配線領域の境界における局部段差の問題を
解消できる。
【0015】さらに、ある層のダミーパターンを形成す
る際に、複数個の多角形の集合からなる島状パターンを
2次元配列するパターンデータを用意し、この島状パタ
ーンデータとある層の配線パターンデータとの図形デー
タの論理演算を行うことによってダミーパターンデータ
を生成し、このパターンデータに基づいてダミーパター
ンを形成する。これによれば、単純な図形演算処理で、
小面積のダミーパターンを配線パターンと同一の層に自
動生成できる。
【0016】また、コンタクトホールの加工において、
ある層について2つ上の層から上の各層のコンタクト領
域データを用いてダミーパターンデータを生成し、この
パターンデータに基づいてダミーパターンを形成する。
これによれば、コンタクトホールが存在する領域の下に
位置する下層の領域には全てダミーパターンが形成され
るため、同じ層におけるコンタクト開口部分間の段差を
なくすことができる。その結果、コンタクト開口部分の
高さが揃うため、コンタクトホールの開口径のバラツキ
を抑えることができるとともに、コンタクトホールをエ
ッチングする深さが均一になるため、オーバーエッチン
グ量を少なくでき、クラウンの発生を防止できる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて詳細
に説明する。先ず、本発明の第1実施例が適用されるn
層(nは2以上の整数)の金属配線(本例では、Al配
線)構造を有する半導体装置において、各層の配線パタ
ーンデータを生成する全体の流れについて、図2のフロ
ーチャートにしたがって説明する。なお、この配線パタ
ーンデータの生成は、CAD(Computer Aided Design)
システムを用いて行われる。図2において、先ず、配線
パターンデータを生成すべき層として第(n−1)層を
設定し(ステップS1)、続いてこの第(n−1)層の
ある領域の配線パターンデータの有無を判断し(ステッ
プS2)、配線パターンデータが有る領域については、
その配線パターンデータをそのままその領域の配線パタ
ーンデータとして設定する(ステップS3)。
【0018】一方、配線パターンデータが無い領域につ
いては、その上層である第n層の対応する領域の配線パ
ターンデータの有無を判断し(ステップS4)、配線パ
ターンデータがあれば、その配線パターンデータを用い
てダミーパターンデータを生成し(ステップS5)、ス
テップS3に移行してこのダミーパターンデータをその
領域の配線パターンデータとして設定する。ステップS
5でのダミーパターンデータの具体的な生成方法につい
ては後述する。このようにして、第(n−1)層につい
て、各領域毎に配線パターンデータの生成が行われる。
第(n−1)層の配線パターンデータを設定したら、ス
テップS6を経てステップS1に戻り、次に第(n−
2)層について、第(n−1)層の場合と同様の処理に
よって各領域の配線パターンデータを設定し、以降、第
1層まで同様の処理を繰り返す。
【0019】次に、ステップS5におけるダミーパター
ンデータを実際に生成する方法につき、図1の平面概念
図に基づいて説明する。今、ダミーパターンを定義すべ
き領域のデータをChip、第i層Al配線パターンである
信号線及び電源線の各配線パターンの占める領域のデー
タをIMi、最終的に求めるべき第i層のダミーパターン
のデータ(以下、ダミーパターンデータと称する)をI
Diとする。また、ダミーパターンを定義すべき領域から
配線パターンの占める領域を除いた領域のデータ(Chip
−IMi)に対してデータディクリメントをかけることに
よって与えられる領域(以下、ダミーパターン領域と称
する)のデータを(Chip−IMiD と定義する。
【0020】ここで、データディクリメントとは、ある
領域に対してその周囲に配線パターンの最小ルール・ピ
ッチ以上の一定値だけ領域を縮小する処理をデータ上で
行うことを言う。このデータディクリメントは、信号線
及び電源線の各配線パターンの占める領域(IMi)とダ
ミーパターン(IDi)の間隔Sを与えており、通常、デ
バイス表面の平坦化が可能な最大値をとる。本実施例で
は、この一定値として例えば2μmを設定する。
【0021】そして、このダミーパターン領域のデータ
(Chip−IMiD と、第(i+1)層の配線パターンデ
ータIM(i+1)又はダミーパターンデータID(i+1)との論
理積をとる次式により、第i層のダミーパターンデータ
Diを求める。
【数1】 IDi=(Chip−IMiD ×(IM(i+1)+ID(i+1)) この論理演算式において、「×」は論理積を、「+」は
論理和をそれぞれ表わすものとし、以下に記す論理演算
式においても同様とする。そして、このダミーパターン
データIDiに基づいて第i層のダミーパターンを形成す
る。
【0022】このようにして、ある層のダミーパターン
データを生成する際に、その上層の配線パターンデータ
又はダミーパターンデータを用いて論理演算処理を行う
ことにより、簡単な図形データの論理演算によってダミ
ーパターンデータを自動的に生成することができる。図
3は、上記第1実施例によって生成されたダミーパター
ンデータIDiに基づいて形成されたダミーパターンを有
する例えば4層Al配線構造のデバイスの断面図であ
る。このデバイスの製造プロセスについて、以下に説明
する。P型半導体基板1の表面に素子分離領域2をLO
COS法等によって形成し、さらにゲート酸化膜3を形
成した後、ゲート電極4をタングステンポリサイド等に
よって形成する。
【0023】次に、素子分離領域2及びゲート電極4を
マスクにしてイオン注入を行うことにより、LDD(Lig
htly Doped Drain) 構造を構築する1017〜1019cm
-3の濃度を持つN- 拡散層5を形成し、さらにゲート電
極4の側壁にLDDスペーサ6を形成した後、素子分離
領域2、ゲート電極4及びLDDスペーサ6をマスクに
して砒素(As+ ),燐(P+ )のイオン注入を行い、
適当な熱処理を施して1020cm-3以上の濃度を持つN
+ 拡散層7を形成する。次いで、Si O2 (NSG),
PSG,BPSG,SOG(Spin on Glass) 等の絶縁膜
を単独あるいは組み合わせてCVD法で堆積し、場合に
よってはこれらの膜をエッチバックしたり、BPSG膜
を800℃〜900℃の高温熱処理を施してフローする
ことにより、平坦化された絶縁膜8を形成する。
【0024】この絶縁膜8中に、N+ 拡散層7及びゲー
ト電極4上に達するコンタクトホール9(ゲート電極4
側については図示せず)を開口する。コンタクトホール
9には、タングステンプラグ10を埋め込む。なお、タ
ングステンプラグ10の代わりに、バリアメタルTiN
/Tiをスパッタした後、ウエハを500℃以上の高温
に保った状態でAl(Si含有)を数百nmスパッタ
し、Alを表面流動させて埋め込んでも良い(高温Al
スパッタ法)。タングステンプラグ10を形成した後、
第1層目の配線パターン(1Al配線パターン)11と
第1層目のダミーパターン(1Alダミーパターン)1
2を、Ti,AlSiCu,TiON,TiN等の複合
膜で形成する。このとき、1Alダミーパターン12の
パターンデータは、数1の論理演算式にi=1を代入す
ることによって得られる。
【0025】次に、プラズマTEOS SiO2 ,O3
TEOS SiO2 等を数百nm程度堆積した後、SO
Gをコーティング、エッチバックして1Al段差部を埋
め込み、しかる後再びプラズマTEOS SiO2 ,O
3 TEOS SiO2 を堆積して層間絶縁膜13を形成
する。次いで、この層間絶縁膜13中に、1Al配線パ
ターン11に達するコンタクトホール14を開口する。
そして、このコンタクトホール14をタングステンプラ
グ15で埋め込む。なお、タングステンプラグ15に代
えて高温Alで埋め込んでも良い。
【0026】続いて、第2層目の配線パターン(2Al
配線パターン)16及び第2層目のダミーパターン(2
Alダミーパターン)17を、Ti,AlSiCu,T
iON,TiN等の複合膜で形成する。このとき、2A
lのダミーパターン17のパターンデータは、数1の論
理演算式にi=2を代入することによって得られる。以
下3層,4層と順次、層間絶縁膜、コンタクト部、3A
l,4Al配線パターン19,20及び3Alダミーパ
ターン21が、上述したプロセスで形成されていくこと
になる。このとき、各層のダミーパターンのパターンデ
ータは、数1の論理演算式で与えられる。
【0027】上述したように、各層のダミーパターンを
形成する際に、数1の論理演算式に基づいて各層のダミ
ーパターンデータIDiを生成し、このパターンデータI
Diに基づいてダミーパターンを形成するようにしたこと
により、図3から明らかなように、3Al配線パターン
19の下には1Al,2Al配線パターン11,16及
び1Al,2Alダミーパターン12,17が配され、
デバイス表面における3Al配線パターン19,2Al
配線パターン16の高さが揃い、デバイス表面の絶対段
差が小さくなるため、デバイス表面の平坦度を向上でき
る。これにより、各層のコンタクト部、Al配線形成の
ためのリソグラフィ工程のフォーカスマージンを向上で
きるため、微細配線の形成が可能となる。
【0028】ところで、上記第1実施例の場合は、デバ
イス表面の各領域において、第m層(2≦m≦n)のA
l配線パターンが配された領域内に、第1層から第(m
−1)層までのAl配線パターン又はAlダミーパター
ンを配する構成であるため、図3から明らかなように、
密配線領域と疎配線領域の境界に大きな局部段差が生じ
ることがある。そこで、第1実施例の変形例として、第
i層の配線パターン又はダミーパターンを、第(i+
1)層の配線パターン又はダミーパターンが配される領
域よりも広い領域に配するようにする。例えば、図4に
示すように、2Al配線パターン16及び2Alダミー
パターン17を、1Al配線パターン11及び1Alダ
ミーパターン12よりもある一定距離αだけ内側に配す
るようにする。
【0029】ここで、一定距離αは、Al配線のパター
ニング(リソグラフィ及びエッチング)に対して下層の
層間絶縁膜の段差が影響を与えないように、数十μm程
度の値に設定される。この変形例の場合のように、Al
配線パターン及びAlダミーパターンを、上層にいくに
連れて下層のAl配線パターン及びAlダミーパターン
よりも内側に配するようにすることにより、図4から明
らかなように、密配線領域と疎配線領域の境界における
傾斜がなだらかになるため、当該境界における局部段差
を小さく抑えることができる。
【0030】次に、本発明の第2実施例について図5の
平面概念図に基づいて説明する。ここで、第1実施例の
場合と同様に、ダミーパターンを定義すべき領域のデー
タをChip、第i層Al配線パターンである信号線及び電
源線の各配線パターンの占める領域のデータをIMi、最
終的に求めるべき第i層のダミーパターンデータをIDi
とする。また、ダミーパターンを定義すべき領域から配
線パターンの占める領域を除いた領域のデータ(Chip−
Mi)に対してデータディクリメントをかけることによ
って得られるダミーパターン領域のデータを(Chip−I
MiD と定義する。
【0031】先ず、ダミーパターン領域のデータ(Chip
−IMiD と、第(i+1)層,第(i−1)層の各配
線パターンの占める領域のデータIM(i+1),IM(i-1)
の論理積をとる次式により、第1のダミーパターンデー
タIDi1 を求める。
【数2】 IDi1 =(Chip−IMiD ×IM(i+1)×IM(i-1) 次いで、次式で与えられるデータIDi1 ′を求める。
【数3】 IDi1 ′=(Chip−IMi)×IM(i+1)×IM(i-1)
【0032】次に、ダミーパターン領域からダミーパタ
ーンデータIDi1 で定義される領域を除いた領域のデー
タと、第(i+1)層の配線パターンの占める領域のデ
ータIM(i+1)との論理積をとる次式により、第2のダミ
ーパターンデータIDi2 を求める。
【数4】 IDi2 =(Chip−IMi−IDi1 ′)D ×IM(i+1) 次いで、次式で与えられるデータIDi2 ′を求める。
【数5】 IDi2 ′=(Chip−IMi−IDi1 ′)×IM(i+1)
【0033】次に、ダミーパターン領域からダミーパタ
ーンデータIDi1 ,IDi2 で定義される各領域を除いた
領域のデータと、第(i−1)層の配線パターンの占め
る領域のデータIM(i-1)との論理積をとる次式により、
第3のダミーパターンデータIDi3 を求める。
【数6】 IDi3 =(Chip−IMi−IDi1 ′−IDi2 ′)D ×IM(i-1) 次いで、次式で与えられるデータIDi3 ′を求める。
【数7】 IDi3 ′=(Chip−IMi−IDi1 ′−IDi2 ′)×IM(i-1)
【0034】次に、ダミーパターン領域からダミーパタ
ーンデータIDi1 ,IDi2 ,IDi3で定義される各領域
を除いた領域の第4のダミーパターンデータIDi4 を次
式から求める。
【数8】 IDi4 =(Chip−IMi−IDi1 ′−IDi2 ′−IDi3 ′)D そして、ダミーパターンデータIDi1 ,IDi2
Di3 ,IDi4 の論理和をとる次式により、最終的に求
めるべき第i層のダミーパターンデータIDiを得る。
【数9】IDi=IDi1 +IDi2 +IDi3 +IDi4 この演算式において、「+」は論理和を表すものとす
る。
【0035】上述したように、この第2実施例によるデ
ータ生成方法によれば、上層及び下層の配線パターンデ
ータIM(i+1),IM(i-1)を用いて簡単な図形演算によっ
てダミーパターンデータIDiを生成することができる。
図6は、このパターンデータIDiに基づいて形成された
ダミーパターンを有する例えば4層Al配線構造のデバ
イスの断面図である。このデバイスの製造プロセスにつ
いて、以下に説明する。P型半導体基板1の表面に素子
分離領域2をLOCOS法等によって形成し、さらにゲ
ート酸化膜3を形成した後、ゲート電極4をタングステ
ンポリサイド等によって形成する。
【0036】次に、素子分離領域2及びゲート電極4を
マスクにしてイオン注入を行うことにより、LDD構造
を形成する1017〜1019cm-3の濃度を持つN- 拡散
層5を形成し、さらにLDDスペーサ6をゲート電極4
の側壁に形成した後、素子分離領域2、ゲート電極4及
びLDDスペーサ6をマスクにしてAs+ ,P+ のイオ
ン注入を行い、適当な熱処理を施して1020cm-3以上
の濃度を持つN+ 拡散層7を形成する。次いで、Si O
2 (NSG),PSG,BPSG,SOG等の絶縁膜を
単独あるいは組み合わせてCVD法で堆積し、場合によ
ってはこれらの膜をエッチバックしたり、BPSG膜を
800℃〜900℃の高温熱処理を施してフローするこ
とにより、平坦化された絶縁膜8を形成する。
【0037】この絶縁膜8中に、N+ 拡散層7及びゲー
ト電極4上に達するコンタクトホール9(ゲート電極4
側については図示せず)を開口する。コンタクトホール
9には、タングステンプラグ10を埋め込む。タングス
テンプラグ10の代わりに、バリアメタルTiN/Ti
をスパッタした後、ウエハを500℃以上の高温に保っ
た状態でAl(Si含有)を数百nmスパッタし、Al
を表面流動させて埋め込んでも良い。タングステンプラ
グ10を形成した後、1Al配線11及び1Alダミー
パターン12を、Ti,AlSiCu,TiON,Ti
N等の複合膜で形成する。このとき、1Alダミーパタ
ーン12のデータは、数2〜数9の論理演算式にi=1
を代入することによって得られる。
【0038】次に、プラズマTEOS SiO2 ,O3
TEOS SiO2 等を数百nm程度堆積した後、SO
Gをコーティング、エッチバックして1Al段差部を埋
め込み、しかる後再びプラズマTEOS SiO2 ,O
3 TEOS SiO2 を堆積して層間絶縁膜13を形成
する。続いて、2Al配線16及び2Alダミーパター
ン17を、Ti,AlSiCu,TiON,TiN等の
複合膜で形成する。このとき、2Alのダミーパターン
17のデータは、数2〜数9の論理演算式にi=2を代
入することによって得られる。以下3層,4層と順次、
層間絶縁膜、コンタクト部、3Al,4Al配線パター
ン19,20及び3Alダミーパターン21が、上述し
たプロセスで形成されていくことになる。このとき、各
層のAlダミーパターンの配線パターンデータは、数2
〜数9の演算式で与えられる。
【0039】すなわち、上述した第2実施例において
は、上層及び下層の各配線パターンデータからダミーパ
ターンデータを定義し、このダミーパターンデータを用
いてダミーパターン領域(Chip−IMiD を分割し、分
割された領域及び配線パターン下の領域(図5の斜線領
域)にダミーパターンを形成するようにしている。これ
により、上層の配線パターン下のみならず、それ以外の
ダミーパターン領域にも部分的にダミーパターンが配さ
れるので、密配線領域と疎配線領域の境界に大きな局部
段差を生ずることなく、デバイス表面の絶対段差を小さ
くすることができるとともに、図7から明らかな如くA
l配線間容量を低減できる。
【0040】図7において、I1 ,I2 ,I3 をAl配
線、C0 を配線上下面容量、C1 を配線側面容量とする
と、I1 ‐I2 間容量Caは、
【数10】 Ca≒C1 +(2C0 1 )/(2C1 +C0 ) となり、またI2 ‐I3 間容量Cbは、
【数11】 Cb≒C1 /2+(C0 1 )/(C1 +C0 ) となる。すなわち、I2 ‐I3 間容量Cbは、I1 ‐I
2 間容量Caと同レベルであるが、ダミーパターンをダ
ミーパターン領域全面に敷き詰めた従来例に比べると小
さく抑えられる。また、配線パターンとダミーパターン
のスペースを平坦度が許す限り広く設定すれば、I2
3 間容量Cbを無視できるレベルまで小さくすること
も可能である。このように、Al配線間容量を小さくで
きることにより、この容量に起因する配線間のクロスト
ークを低減できる。
【0041】次に、上述した第2実施例の変形例につい
て、図8の平面図に基づいて説明する。この変形例で
は、次式に示すように、ダミーパターン領域データ(Ch
ip−IMiD から、数2,数4及び数6の論理演算式で
求められる各データIDi1 ,IDi2 ,IDi3 を差し引く
ことによってダミーパターンデータIDiを求める。
【数12】 IMi=(Chip−IMiD −IDi1 −IDi2 −IDi3 このパターンデータIDiに基づいてダミーパターンが形
成されたデバイスの断面図を図9に示す。なお、このデ
バイスの製造プロセスは、基本的に図6のそれと違いは
ないので、その説明については省略する。
【0042】この変形例では、第2の実施例の場合に
は、上層及び下層の各配線パターンデータから定義した
ダミーパターンデータを用いてダミーパターン領域(Ch
ip−IMiD を分割したのに対し、上層及び下層の各配
線パターンデータから定義したダミーパターンデータを
用いてダミーパターン領域(Chip−IMiD にスリット
を入れ、残りのダミーパターン領域(図8の斜線領域)
にダミーパターンを形成するようにしている。これによ
れば、デバイス表面の平坦化及びAl配線間容量の低減
の点で第2実施例の場合と同程度の効果を得ることがで
きる。さらには、ダミーパターン領域(Chip−IMiD
にスリットを入れるだけであるため、第2実施例に比し
て演算式が簡潔となり、演算に用いるデータ量を少なく
できる。
【0043】次に、グリッド(Grid)方式に適用し
た本発明の第3実施例について説明する。多層Al配線
構造を有するデバイスにおいて、一例として、図10に
示す如き配線パターンを有する第i層に対し、ダミーパ
ターンを形成する場合について説明する。先ず、ダミー
パターンデータとして複数個の多角形の集合からなる島
状パターン、本実施例では、図11に示すように、(3
×3)個の正方形の集合からなる正方形の島状パターン
を2次元配列するパターンデータを用意する。ただし、
図11において、島状パターンを構成する最小単位の寸
法Lは、配線パターンのデザインルールを満たす必要が
ある。また、島状パターン間の間隔Sは、少なくとも2
L<Sの関係を満足するように設定される。
【0044】今、第i層の信号線(電源線をも含むもの
とする)の配線パターンの占める領域のデータをIMi
島状パターンからなるダミーパターンデータをIDp、最
終的に求めるべき第i層のダミーパターンデータをIDi
とする。先ず、配線パターンデータIMiに対してデータ
インクリメントをかけることによってデータ(IMi
α)を得る。ここで、データインクリメントとは、ある
領域に対してその周囲に配線パターンの最小ルール・ピ
ッチ以上の一定値αだけ領域を拡大する処理をデータ上
で行うことを言う。
【0045】次に、データインクリメントによって得ら
れたデータ(IMi+α)とダミーパターンデータIDp
の論理積をとり、この論理積データをダミーパターンデ
ータIDpから差し引くことによって第i層のダミーパタ
ーンデータIDiを得る。その論理演算式を次式に示す。
【数13】IDi=IDp−{(IMi+α)×IDp} そして、このダミーパターンデータIDiと配線パターン
データIMiとの論理和によるデータ(IDi+IMi)が第
i層の最終的な配線パターンデータとなり、この配線パ
ターンデータに基づいて第i層の配線パターン及びダミ
ーパターンの各パターンの形成が行われる。その配線パ
ターンを図12に示す。
【0046】このように、第i層のダミーパターンデー
タIDiを生成するに当り、複数個の多角形の集合からな
る島状パターンを2次元配列するパターンデータIDp
用意し、この島状パターンデータIDpと第i層の配線パ
ターンデータIMiとを演算処理するようにしたことによ
り、単純な図形データの論理演算によって第i層のダミ
ーパターンデータIDiを生成できる。さらに、本実施例
においては、従来のように小さな島状パターンを2次元
配列するのではなく、複数のパターンの集合からなるあ
る程度大きな島状パターンを2次元配列するようにした
ので、従来のグリッド方式に比べて演算に用いるデータ
量を少なくできるとともに、演算時間の短縮化を図れ
る。
【0047】また、第i層の配線パターンデータIMi
対するデータインクリメント量αを配線パターンのデザ
インルールを満たすようにすれば、このダミーパターン
データIDiに基づいて形成されるダミーパターンのデザ
インルールをチェックする必要がない。さらに、ダミー
パターンは最後にマージ(足し合わせてひとつの図形デ
ータにすること)すれば、EB変換時の処理データ量は
多くならない。
【0048】次に、コンタクトホールの加工の際に適用
される本発明の第4実施例に係るダミーパターンデータ
の生成方法の手順について、図13のフローチャートに
したがって説明する。先ず、第i番目の配線層のダミー
パターンデータを生成するに当り、第(i+2)層から
上の層の各コンタクト領域(コンタクトホールが形成さ
れる領域)を定義するデータ(以下、コンタクト領域デ
ータと称する)の論理和をとる(ステップS11)。こ
の論理和データ(第1のデータ)をDi1とする。ここ
で、第(i+1)層のコンタクト領域データ、即ち第i
層のすぐ上の層のコンタクト領域データについては、そ
の下に元来配線パターンが存在するため考慮する必要は
ない。
【0049】続いて、コンタクト領域の大きさに余裕を
持たせるために、論理和データDi1に対してデータイン
クリメントをかけることによってインクリメントデータ
(第2のデータ)Di2を得る(ステップS12)。この
ときのインクリメント量については、ステッパーの合わ
せ精度以上に設定する必要がある。次に、形成するダミ
ーパターンによって本来の配線パターンが短絡しないよ
うに、インクリメントデータDi2から配線パターンデー
タMi のインクリメントデータMiIを差し引くことによ
って差データ(第3のデータ)Di3を求める(ステップ
S13)。
【0050】なお、配線パターンデータMi のインクリ
メント量については、配線パターンの最小加工寸法S
min 以上若しくは寄生容量が問題にならない最小配線パ
ターン間隔dmin 以上でかつ平坦化が可能な最大配線パ
ターン間ギャップGapmax 以下に設定する必要があ
る。次に、差データDi3に対してデータディクリメント
をかけ、さらに残存したデータに対して同じ量だけデー
タインクリメントをかけることによって最終的なダミー
パターンデータDi を求める(ステップS14)。この
ときのインクリメント量については、ダミーパターンの
最小加工寸法の1/2以上に設定する必要がある。
【0051】ステップS14の処理により、求められた
ダミーパターンデータDi のうち、最小加工寸法以下の
データは消滅する。このステップS14の処理は、配線
パターンの平坦化にとってのワーストケースを考慮して
の処理である。配線パターンの平坦化にとってのワース
トケースは、以下のようなケースがある。すなわち、図
14において、a,cがステップS13におけるインク
リメント量ΔMa、bがステップS14におけるインク
リメント量ΔMbのとき、ダミーパターンデータは消失
し、配線パターン間に(2a+b)のギャップができる
ことになる。
【0052】0.35μm世代において、一例として、
配線パターンの最小加工寸法Sminを0.5μm、最大
埋込みギャップGapmax を5μm、寄生容量が問題と
ならない配線パターン間隔の最小値dmin を1μmとす
ると、具体的には、ステップS13におけるインクリメ
ント量ΔMaは、
【数14】5μm≦ΔMa≦1μm となり、またステップS14におけるインクリメント量
ΔMbは、
【数15】1μm≦2×ΔMb≦5μm−2×ΔMa より、
【数16】0.5μm≦ΔMb≦1.5μm となる。
【0053】図15は、図13の手順によって生成され
たダミーパターンデータDi に基づいて生成されたダミ
ーパターンを有する例えば4層Al配線構造のデバイス
の断面図である。ここで、第4層〜第1層の各Al配線
パターンを4Al〜1Al、4Alの配線パターンと3
Alの配線パターンとを接続する2つのコンタクトホー
ルを4con1 ,4con2 、3Alの配線パターンと
2Alの配線パターンとを接続するコンタクトホールを
3con、2Alの配線パターンと1Alの配線パター
ンとを接続するコンタクトホールを2conとする。
【0054】図15において、第1層と第2層における
図の左側にはAl配線パターンが存在しないが、上述し
た生成手順にしたがって、第1層には3つ上の4con
のコンタクト領域データを用いて生成されるパターンデ
ータに基づいてダミーパターン21が形成され、第2層
には2つ上の4conのコンタクト領域データを用いて
生成されるパターンデータに基づいてダミーパターン2
2が形成される。第1層のダミーパターンの形成に関
し、図16を参照しつつさらに詳述する。今、第1層に
は1Al配線パターンが図16(A)に示すようにパタ
ーニングされ、第3層,第4層には3Al,4Al配線
パターンが図16(B)に示すようにパターニングさ
れ、さらに4con1 ,4con2 の2のコンタクトホ
ールが形成されるものとする。
【0055】この場合、4con2 のコンタクトホール
の下には1Al配線パターンが存在することから、4c
on1 のコンタクトホールの下にのみダミーパターンが
形成されることになる。そのパターンデータの生成に際
しては、図16(C)に示すように、4con1 のコン
タクト領域に対して一点鎖線で示すインクリメント領域
が設定される。そして、このインクリメント領域に基づ
いて、図16(D)に示すように、1Alダミーパター
ンが形成されることになる。
【0056】このように、コンタクトホールの加工にお
いて、ある層について2つ上の層から上の各層のコンタ
クト領域データを用いてダミーパターンデータを生成
し、このパターンデータに基づいてダミーパターンを形
成することにより、コンタクト開口部分の高さ(本例で
は、3Alの高さ)が一致し、さらに3Al配線パター
ン上の層間膜の膜厚も同一となるため、4con1 ,4
con2 のコンタクトホールの開口径のバラツキを抑え
ることができる。また、コンタクトホールをエッチング
する深さが均一になることから、オーバーエッチング量
を少なくできるため、クラウンの発生も防止できる。
【0057】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ある層のダミーパターンを形成する際に、その上の層の
配線パターン又はダミーパターンを考慮し、これらのパ
ターンデータを用いて図形データの演算処理を行ってダ
ミーパターンデータを生成し、このダミーパターンデー
タに基づいてダミーパターンを形成するようにしたこと
により、上層の配線パターン又はダミーパターンの下に
ダミーパターンが配されることになるので、デバイス表
面の絶対段差を小さくでき、デバイス表面の平坦度を向
上できることになる。このとき、上層の配線パターン又
はダミーパターンが形成される領域よりも広い領域にダ
ミーパターンを形成することにより、密配線領域と疎配
線領域の境界における傾斜をなだらかにできるので、当
該境界における局部段差をも小さく抑えることができる
ことになる。
【0058】また、ある層のダミーパターンを形成する
際に、その上の層の配線パターンのみならず、その下の
層の配線パターンをも考慮し、これらのパターンデータ
を用いて図形演算によってダミーパターンデータを生成
し、このダミーパターンデータに基づいてダミーパター
ンを形成するようにしたことにより、配線パターンの形
成領域を除く一定の領域において、上層の配線パターン
の下のみならず、他の領域にも部分的にダミーパターン
が配されるか、または上層の配線パターンの下を除く他
の領域にダミーパターンが配されることになる。これに
より、デバイス表面の絶対段差を小さくでき、デバイス
表面の平坦度を向上できるとともに、配線パターンの形
成領域を除く一定の領域全体に亘ってダミーパターンを
形成した場合における配線間容量の増大による配線間の
クロストークの問題及び密配線領域と疎配線領域の境界
における局部段差の問題を解消できることになる。
【0059】さらに、ある層のダミーパターンを形成す
る際に、複数個の多角形の集合からなる島状パターンを
2次元配列するパターンデータを用意し、この島状パタ
ーンデータとある層の配線パターンデータとの図形デー
タの論理演算を行うことによってダミーパターンデータ
を生成し、このパターンデータに基づいてダミーパター
ンを形成するようにしたことにより、単純な図形演算処
理で、小面積のダミーパターンを配線パターンと同一の
層に自動生成できるとともに、デバイス表面の絶対段差
を緩和し、配線不良及び配線間のクロストークを抑える
ことが可能となる。
【0060】このように、本発明によるダミーパターン
の形成方法を適用することにより、デバイス表面の絶対
段差を緩和できることから、デバイスとしては、各層の
コンタクト部やAl配線形成のためのリソグラフィ工程
のフォーカスマージンを向上できるため、微細配線の形
成が可能となり、多層Al配線の信頼性を向上できるこ
とになる。
【0061】また、コンタクトホールの加工において、
ある層について2つ上の層から上の各層のコンタクト領
域データを用いてダミーパターンデータを生成し、この
パターンデータに基づいてダミーパターンを形成するよ
うにしたことにより、コンタクトホールが存在する領域
の下に位置する下層の領域には全てダミーパターンが形
成されるため、コンタクト領域の段差をなくすことがで
きる。その結果、コンタクト開口部分の高さが揃うた
め、コンタクトホールの開口径のバラツキを抑えること
ができるとともに、コンタクトホールをエッチングする
深さが均一になるため、オーバーエッチング量を少なく
でき、クラウンの発生を防止できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による第1実施例の平面概念図である。
【図2】本発明による第1実施例における配線パターン
データ生成の手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1実施例に係るデバイスの断面図で
ある。
【図4】本発明の第1実施例の変形例に係るデバイスの
断面図である。
【図5】本発明の第2実施例の平面概念図である。
【図6】本発明の第2実施例に係るデバイスの断面図で
ある。
【図7】本発明の第2実施例におけるAl配線間容量の
概念図である。
【図8】本発明の第2実施例の変形例の平面概念図であ
る。
【図9】本発明の第2実施例の変形例に係るデバイスの
断面図である。
【図10】本発明の第3実施例における配線パターン図
である。
【図11】本発明の第3実施例におけるダミーパターン
図である。
【図12】本発明の第3実施例における最終配線パター
ン図である。
【図13】本発明の第4実施例におけるダミーパターン
データの生成方法の手順を示すフローチャートである。
【図14】配線パターンの平坦化にとってのワースト・
ケースについての説明図である。
【図15】本発明の第4実施例に係るデバイスの断面図
である。
【図16】ダミーパターンを形成する過程における各層
の平面パターン図である。
【図17】従来例を示す平面概念図である。
【図18】従来例の問題点を説明するためのAl配線間
容量の概念図である。
【図19】コンタクトホールの加工についての従来例に
係るデバイスの断面図である。
【符号の説明】
1 P型半導体基板 4 ゲート電極 11 1Al配線パターン 12 1Alダミーパターン 13,18 層間絶縁膜 16 2Al配線パターン 17 2Alダミーパターン 19 3Al配線パターン 21 3Alダミーパターン

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 n層(nは2以上の整数)の金属配線構
    造を有する半導体装置におけるダミーパターンの形成方
    法であって、 第i層(iは整数で、1≦i<n)のダミーパターンを
    形成するに当り、第(i+1)層の配線パターンデータ
    又はダミーパターンデータを用いて第i層のダミーパタ
    ーンデータを生成し、 この第i層のダミーパターンデータに基づいてダミーパ
    ターンを形成することを特徴とするダミーパターンの形
    成方法。
  2. 【請求項2】 前記第i層の配線パターン又はダミーパ
    ターンを、第(i+1)層の配線パターン又はダミーパ
    ターンが形成される領域よりも広い領域に形成すること
    を特徴とする請求項1記載のダミーパターンの形成方
    法。
  3. 【請求項3】 n層(nは2以上の整数)の金属配線構
    造を有する半導体装置におけるダミーパターンの形成方
    法であって、 第i層(iは整数で、2≦i<n)のダミーパターンを
    形成するに当り、第(i+1)層及び第(i−1)層の
    両配線パターンデータを用いて第i層のダミーパターン
    データを生成し、 この第i層のダミーパターンデータに基づいてダミーパ
    ターンを形成することを特徴とするダミーパターンの形
    成方法。
  4. 【請求項4】 前記ダミーパターンデータは、ダミーパ
    ターンを定義すべき領域から第i層の配線パターン領域
    を除いたダミーパターン領域のデータと第(i+1)層
    及び第(i−1)層の両配線パターンデータとの論理積
    による第1のデータと、前記ダミーパターン領域から前
    記第1のデータで定義される領域を除いた領域のデータ
    と第(i+1)層の配線パターンデータとの論理積によ
    る第2のデータと、前記ダミーパターン領域から前記第
    1及び第2の各データで定義される領域を除いた領域の
    データと第(i−1)層の配線パターンデータとの論理
    積による第3のデータと、前記ダミーパターン領域から
    前記第1,第2及び第3の各データで定義される領域を
    除いた領域の第4のデータとの論理和によるデータであ
    ることを特徴とする請求項3記載のダミーパターンの形
    成方法。
  5. 【請求項5】 前記ダミーパターンデータは、ダミーパ
    ターンを定義すべき領域から第i層の配線パターン領域
    を除いたダミーパターン領域のデータから、このダミー
    パターン領域のデータと第(i+1)層及び第(i−
    1)層の両配線パターンデータとの論理積による第1の
    データと、前記ダミーパターン領域から前記第1のデー
    タで定義される領域を除いた領域のデータと第(i+
    1)層の配線パターンデータとの論理積による第2のデ
    ータと、前記ダミーパターン領域から前記第1及び第2
    の各データで定義される領域を除いた領域のデータと第
    (i−1)層の配線パターンデータとの論理積による第
    3のデータとを差し引いたデータであることを特徴とす
    る請求項3記載のダミーパターンの形成方法。
  6. 【請求項6】 n層(nは2以上の整数)の金属配線構
    造を有する半導体装置におけるダミーパターンの形成方
    法であって、 第i層(iは整数で、1≦i≦n)のダミーパターンを
    形成するに当り、複数個の多角形の集合からなる島状パ
    ターンを2次元配列するパターンデータを用意し、 前記島状パターンデータと第i層の配線パターンデータ
    との図形データの論理演算によって第i層のダミーパタ
    ーンデータを生成し、 この第i層のダミーパターンデータに基づいてダミーパ
    ターンを形成することを特徴とするダミーパターンの形
    成方法。
  7. 【請求項7】 前記多角形として正方形を用い、その一
    辺の長さLを配線パターンのデザインルールを満たす寸
    法としたとき、前記島状パターン間の間隔Sを、2L<
    Sの関係を満足するように設定したことを特徴とする請
    求項6記載のダミーパターンの形成方法。
  8. 【請求項8】 n層(nは2以上の整数)の金属配線構
    造を有する半導体装置におけるダミーパターンの形成方
    法であって、 第i層(iは整数で、1≦i<n−1)のダミーパター
    ンを形成するに当り、第(i+2)層から第n層までの
    各コンタクト領域データを用いて第i層のダミーパター
    ンデータを生成し、 この第i層のダミーパターンデータに基づいてダミーパ
    ターンを形成することを特徴とするダミーパターンの形
    成方法。
  9. 【請求項9】 前記ダミーパターンデータは、第(i+
    2)層から第n層までの各コンタクト領域データの論理
    和データで定義される領域に対して第1の一定量だけ拡
    大した領域を定義する第1のデータから、第i層の配線
    パターンデータで定義される領域に対して第2の一定量
    だけ拡大した領域を定義する第2のデータを差し引いて
    得られる第3のデータで定義される領域に対し、第3の
    一定量だけ縮小しかつ残存した領域に対して前記第3の
    一定量だけ拡大した領域を定義する第4のデータである
    ことを特徴とする請求項8記載のダミーパターンの形成
    方法。
  10. 【請求項10】 前記第1の一定量をステッパーの合わ
    せ精度以上に、 前記第2の一定量を配線パターンの最小加工寸法以上若
    しくは寄生容量を考慮した最小配線パターン間隔以上で
    かつ平坦化が可能な最大配線パターン間ギャップ以下
    に、 前記第3の一定量を配線パターンの最小加工寸法の1/
    2以上にそれぞれ設定することを特徴とする請求項9記
    載のダミーパターンの形成方法。
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