JPH06301133A - ハロゲン化銀乳剤の解膠剤としてのゼラチングラフトポリマー粒子 - Google Patents

ハロゲン化銀乳剤の解膠剤としてのゼラチングラフトポリマー粒子

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JPH06301133A
JPH06301133A JP6011340A JP1134094A JPH06301133A JP H06301133 A JPH06301133 A JP H06301133A JP 6011340 A JP6011340 A JP 6011340A JP 1134094 A JP1134094 A JP 1134094A JP H06301133 A JPH06301133 A JP H06301133A
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Pranab Bagchi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハロゲン化銀乳剤のコロイド安定性を改良す
ることができる解膠剤、そしてハロゲン化銀粒子の表面
に密着する有用な写真薬剤の供給を改良することができ
る解膠剤を提供する。 【構成】 ハロゲン化銀写真乳剤製造の解膠剤としてゼ
ラチングラフトポリマー粒子を使用する。沈澱後ゼラチ
ングラフトポリマー粒子はAgXに結合して保たれる。
コアポリマー粒子は、写真的有用な薬剤を導入し、写真
薬剤が色素生成カプラーの場合、本発明の乳剤は多色混
合パケットシステムを構築する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、乳剤結晶の解膠剤とし
てゼラチングラフトポリマー粒子を使用する制御された
沈殿方法によるハロゲン化銀写真乳剤の製造方法に関す
【0002】
【従来の技術】次ぎに本発明に関する従来技術の文献を
列記する。 (RA−1):T.H.James の「The Theory of the Phot
ographic Process」第4版,New York(1977) 。 (RA−2):K.R.Hollister およびE.J.Perry の米国
特許第3,813,251 号明細書(1974)に記載する、アクリレ
ートコポリマーを含むチオエーテル粒子を用いるAgX
粒子の製造;M.J.Fitzgeraldの「Synthetic Silver Hal
ide Emulsion Binders」、米国特許第3,816,129 号明細
書(1974)。 (RA−3):P.Bagchiの「Gelatin-Polymer Particle
s 」、米国特許第4,920,004 号明細書(1990)。 (RA−4):P.Bagchi,M.D.StermanおよびH.M.Low の
「Photographic ElementHaving Polymer Particles Cov
alently Bonded to Gelatin」、米国特許第4,855,219
号明細書(1989);K.M.O'Conner,R.P.SzajewskiおよびP.
Bagchiの「Control of Pressure-Fog with Gelatin-Gra
fted and Case-Hardened Gelatin-GraftedSoft Polymer
Particles 」、米国特許第5,066,572 号明細書(1991);
P.Bagchi,R.F.Reithal,T.J.ChenおよびS.Evans 「Photo
resist Dichromate Composition Containing Gelatin C
oated Particles」、米国特許第5,055,379 号明細書(19
91)。 (RA−5):P.Bagchiの「Theory of Stabilization
of Spherical ColloidalParticles by Nonionic Polyme
rs 」,J.Colloid and Interface Science47,100(197
4)。 (RA−6):P.Bagchi and W.L.Gardner「Use of Gel
atin-Grafted and Case-Hardened Gelatin-Grafted Pol
ymer Particles for Relief from Pressure Sensitivit
y of Photographic Products」、米国特許第5,026,632
号明細書(1991)。 (RA−7):W.Schmidt の「Photographic Material
」、米国特許第4,973,547 号明細書(1990);S.A.King
およびJ.E.Maskaskyの「Modified Peptizer Twinned Gr
ains Silver Halide Emulsions and Process for Their
Preparation」、米国特許第4,942,120 号明細書(199
0)。 (RA−8):T.J.Chenの米国特許第4,199,363 号明細
書(1980)に記載する、写真塗膜に供給するラテックス粒
子中への写真的に有用な化合物の導入。 (RA−9):P.Bagchi,S.J.Sargenat,J.T.Beckおよび
B.Thomasの「Polymer Co-Precipitated Coupler Disper
sion」、米国特許第5,091,296 号明細書(1992)。 (RA−10):H.Bains,E.P.Davey およびE.T.Tealの
米国特許第2,618,553 号明細書(1946)に記載する、混合
パケットカラー写真処理。 (RA−11):P.Bagchi,B.V.Gray およびS.M.Bisnba
umの「Preparation of Model Polyvinyltoluene Latexe
s and Characterization of Their Surface Charge by
Tiration and Electrophotoresist 」、J.Colloid and
Interface Science 69,502(1979)。 (RA−12):H.G.CurmeおよびC.C.NationalのJ.Phy
s.Chem.63,3009(1964) (RA−13):K.Sato,S.Ohno およびYamadaの「Silv
er Halide PhotographicMaterial 」、米国特許第4,87
7,720 号明細書(1989)。 (RA−14):N.Sujimoto,T.Kojima およびY.Mukuno
ki「Silver Halide Photographic Light-Sensitive Mat
erial 」、米国特許第4,464,462 号明細書(1984) 。(RA−15):A.G.Van Paesschen の「Polymeriza
tion of Monomeric Couplers」、米国特許第4,080,211
号明細書(1978)。 (RA−16):J.J.Chechak およびS.S.Firke の「Re
sin Salt of Couplers in Mixed-Packet Photographic
Emulsions 」、米国特許第2,698,796 号明細書(1955)。 (RA−17):L.GodowskyおよびL.M.Minsk の「Mixe
d-Packet PhotographicEmulsions Using Resin Coupler
s」、米国特許第2,698,797 号明細書(1955)。 (RA−18):J.H.Van CampenおよびJ.W.Gates の
「Modifiers for Photographic Packet Emulsions 」、
米国特許第2,763,552 号明細書(1956)。 (RA−19):V.Tulagin およびR.D.Jaksonの「Mixe
d-Packet PhotographicEmulsions 」、米国特許第2,96
5,484 号明細書(1960)。 (RA−20):L.Godowskyの「Mixed-Packet Photogr
aphic Emulsions 」、米国特許第2,698,794 号明細書(1
955)。 (RA−21):K.W.Schranz の「Photographic Recor
ding Material 」、米国特許第4,865,940 号明細書(198
9)。 (RA−22):A.G.E.Mignotの「Silver Halide Prec
ipitation Process withDeletion of Materials」、米
国特許第4,334,012 号明細書(1982)。 (RA−23):S.Urabe の「Process for Preparing
Silver Halide Grains」、米国特許第4,879,208 号明細
書(1989)。 (RA−24):J.C.Cohen,W.L.GardenerおよびA.H.He
rzのAdv.Chem.Ser.45,198 (1973)。 (RA−25):A.Holland およびA.FieinermanのJ.Ap
pl.Photogr.Eng.8,165 (1982) 。 (RA−26):AnonYmous の「Photographic Silver
Halide Emulsions, Preparations, Addenda, Processin
g, and Systems」、Research Disclosure 308 、頁993,
1989,12 月。
【0003】伝統的に、種々のゼラチンのタイプが、ハ
ロゲン化銀乳剤の沈殿に使用されている。種々の水溶性
合成ポリマーもまたハロゲン化銀写真乳剤の沈殿に有用
であるとして見出されている(RA−2)。Hollister
およびPerry は、ペンデント(pendent )チオエーテル
基を含み、特に、Ag−ハロゲン化写真乳剤に適切な種
々の水溶性ポリマーを記載する(RA−2)。ゼラチン
グラフトポリマー粒子は最近説明されている(RA−
3)。ゼラチングラフトポリマー粒子は、ポリマー粒子
に化学的に結合しているゼラチン単分子層を持つポリマ
ー粒子である。その様な粒子は、マット剤、写真層の圧
力感受性の逃げの薬剤として、そしてカラーフィルム配
列の製造に特に有用である。立体構造安定化によるいず
れのコロイドペプチゼーションにおいても、分散物もし
くは乳剤の安定性を調節する最も重要な因子は、粒子の
回りの保護安定剤層(RA−5)の厚さである。吸着層
が厚くなると粒子間距離が広がり、粒子間のファンデル
ワールス力の減少により粒子が凝集に対して安定にな
る。
【0004】多くのタイプの合成解膠剤が、AgX結晶
の製造に使用されている。最も有用な合成組成物は、チ
オエーテル成分(米国特許第3,813,251 号明細書)を含
むものである。より高い写真乳剤感度(特に平板状粒子
では)の必要性のため、今日の写真システムに使用され
るハロゲン化銀結晶は、益々大きくなる。従って、その
コロイド保護のため、より厚い保護吸着層が望まれる。
種々の誘導化ゼラチン(有機分子および水溶性ポリマー
分子に化学的に結合するゼラチンを意味する)もまた写
真乳剤を製造するのに用いられる(RA−7)。
【0005】ゼラチンは、等電位pH(IEP)を持つ
高分子電解質であるので、粒子表面のゼラチンの吸着層
厚は、pHおよびイオン強度に依存する(RA−4およ
びRA−5)。低電解質条件下において(コロイド安定
性において最も好ましい条件である)、ゼラチン層の厚
さは、10〜60nmのいずれにも変えることができ
る。ハロゲン化銀沈殿条件下において(電解質濃度が非
常に高い)、吸着した高分子電解質は、その様な条件下
で最もコンパクトな構造(コロイド安定性に有害であ
る)をとるので、より小さな値が予想される。図1は、
ゼラチングラフトポリマー粒子を図によって表したもの
であり、結合したゼラチン層もまた上記のようにある一
定の寸法を有する。ゼラチングラフトポリマー粒子の詳
しい説明は、(RA−6)に見ることができる。ゼラチ
ングラフトポリマーの内部コアポリマー粒子を10〜1
6 nmのいずれの直径においても調製することは、
(RA−3)および(RA−4)にも記載されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ハロゲン化銀乳剤のコ
ロイド安定性を改良することができる解膠剤の要望があ
る。さらに、ハロゲン化銀粒子の表面に密着する有用な
写真薬剤の供給を改良することができる解膠剤の要望が
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、従来の
乳剤製造技法の欠点を克服することである。さらに、本
発明の目的は、改良したコロイド安定性を有する写真乳
剤を提供することである。さらに、本発明の目的は、ハ
ロゲン化銀粒子の表面への写真薬剤の供給を改良するこ
とである。
【0008】本発明のこれらの目的およびその他の目的
は、一般的に、ハロゲン化銀結晶の回りに吸着したゼラ
チングラフトポリマー粒子を持つハロゲン化銀結晶によ
り達成される。本発明の別の態様では、解膠剤としてゼ
ラチングラフトポリマーを使用するハロゲン化銀写真乳
剤の製造法は、ゼラチングラフトポリマー粒子の分散物
の中に、かき混ぜながら可溶性銀塩およびハロゲン化塩
の流れを注ぎ、ハロゲン化銀結晶粒子の表面に結合する
ゼラチングラフトポリマー粒子を持つ写真用ハロゲン化
銀結晶を製造する。
【0009】別の製造方法では、ゼラチングラフトポリ
マー粒子の分散物を、水溶性銀塩溶液および水溶性ハロ
ゲン化塩溶液と混ぜ合せて攪拌機で混合してハロゲン化
銀結晶粒子の表面に結合するゼラチングラフトポリマー
粒子を持つハロゲン化銀粒子を製造する。本発明は、ハ
ロゲン化銀粒子の表面に結合するゼラチングラフトポリ
マー粒子を持つハロゲン化銀結晶粒子を用いる感光性写
真要素もまた提供する。
【0010】
【具体的な態様】本発明は、ゼラチングラフトポリマー
粒子を使用して、ハロゲン化銀乳剤結晶を沈殿し、解膠
して、ハロゲン化銀乳剤結晶に結合するゼラチングラフ
トポリマー粒子を生成し安定な写真用乳剤システムを製
造する。本発明は、立方体、八面体、球状もしくは平板
状粒子のいずれのタイプの大きいハロゲン化銀結晶も安
定にし解膠するのに適切なゼラチングラフトラテックス
粒子の厚い吸着層(解膠したハロゲン化銀粒子の回りに
ある)を生成する。
【0011】本発明は、ハロゲン化銀粒子表面に密着す
る写真薬剤を生じるゼラチングラフト化によりそして乳
剤沈殿前にポリマー粒子中に薬剤を組み込みもしくは導
入することにより、ハロゲン化銀結晶面に密着するフィ
ルター色素、現像抑制剤放出カプラー、現像抑制剤隣接
(anchimeric)放出カプラー、色素生成カプラー、成核
剤、紫外線吸収物質、現像増進剤、現像主薬、増感色
素、および種々の写真薬剤のような写真薬剤を提供す
る。
【0012】本発明は、ゼラチンをポリマー写真薬剤ラ
テックス粒子にグラフト化して、そして解膠剤として写
真物質を含有するその様なゼラチングラフト化したポリ
マー粒子を使用してハロゲン化銀結晶を沈殿することに
より、ハロゲン化銀結晶面に密着するポリマーフィルタ
ー色素、現像抑制剤放出カプラー、現像抑制剤隣接(anc
himeric)放出カプラー、色素生成カプラー、成核剤、紫
外線吸収物質、現像増進剤、現像主薬、酸化した現像主
薬スキャベンジャー、増感色素、および種々のポリマー
写真薬剤のような写真薬剤も提供する。
【0013】本発明は、ラテックス粒子に導入したゼラ
チングラフト化したポリマー色素生成カプラー粒子もし
くは色素生成カプラーを使用して、単一層(図2に図示
するような混合パケットカラー写真塗膜)の独立のパケ
ット乳剤を形成するために結晶に結合する色素生成カプ
ラーの補色に感光性を有する乳剤結晶を生成することに
より高解像度混合パケットカラー写真システムを構築す
る材料を提供する。
【0014】本発明は、ゼラチングラフトソフトラテッ
クス沈殿したハロゲン化銀結晶を用いて製造する圧力感
受性の少ない写真要素を生成するために、吸着したもし
くは結合したゼラチングラフトソフトポリマー粒子を持
つハロゲン化銀結晶を提供する。結合したソフトゼラチ
ングラフトラテックス粒子が、塗膜中で結合していない
粒子に比べて良好な圧力感受性レリーフを提供すると信
じられる。
【0015】溶液中に過剰のゼラチンを持たないゼラチ
ングラフトポリマー粒子(ゼラチンの全てが粒子に結合
していることを意味する)を用いて、ハロゲン化銀乳剤
を沈殿させる場合、図1に示すようなゼラチングラフト
ラテックス粒子全体が、非常に大きいゼラチン分子とし
て作用しそしてハロゲン化銀粒子表面に結合することが
予期される。ラテックスのコア直径を、広い範囲に渡っ
て変えることができるので、非常に大きなサイズのハロ
ゲン化銀粒子の凝集生成物を解膠し、防止することがで
きる。これは、ハロゲン化銀粒子の回りの効果的な保護
吸着層厚がコア粒子直径とその粒子のゼラチン吸着層厚
の二倍を足したものに等しいためである。言い替えれ
ば、本質的に、ハロゲン化銀粒子の回りに非常に厚いゼ
ラチングラフトラテックス層厚を形成することができ
る。そのような吸着したゼラチングラフトラテックス
は、電子顕微鏡でハロゲン化銀結晶面への結合を見るこ
とができる。
【0016】ゼラチングラフトポリマー粒子の製造は、
先の(RA−3、RA−4およびRA−6)に広く記載
されいる(参照することによりこれらの刊行物を本明細
書に組み入れる)。ゼラチングラフトラテックス粒子の
製造は、以下の例においてもまた示す。本発明の特に重
要なことは、ゼラチングラフトラテックス系の溶液に残
留する過剰のゼラチンが無いようにゼラチングラフトポ
リマー粒子を製造することである。言い替えれば、本発
明に有用なゼラチングラフトラテックスサンプルが、ポ
リマー粒子表面に結合する全てのゼラチン粒子を有して
いる。従って、使用するゼラチンの量は、粒子の比表面
積(S)に依存する。ポリマー粒子の比表面積は、粒子
の平均粒子直径(D)に依存する。Sは次式、 S=6ρ/D (1) (式中、ρはポリマー粒子の密度である)により与えら
れる。ゼラチンの飽和吸着度は、pHおよびイオン強度
に依存する。しかし、一般則として、表面積当り10m
g/m2 の飽和吸着度は、妥当な推定である(RA−1
2およびRA−9)。本発明のゼラチングラフトポリマ
ー粒子は、ゼラチングラフトポリマー粒子表面積当り1
0mg/m2 未満、好ましくは8mg/m2 未満のゼラ
チン量で製造するものである。
【0017】一般的に、本発明は、ハロゲン化銀粒子の
表面に結合するゼラチングラフト粒子を提供することに
より達成される。ゼラチングラフトポリマー粒子は、好
ましくは写真的に活性なもしくは有用な物質、例えばカ
プラーである。これら粒子の写真的に活性なもしくは有
用な分散物は、米国特許第4,920,004 号(Bagchi 等)お
よび同第5,055,379 号(Bagchi 等) 明細書(参照するこ
とにより本明細書の内容とする)に記載される方法によ
り製造することができる。一般的にこの方法は、乳剤重
合、懸濁重合もしくは限定凝集によるポリマー粒子の形
成を含む。そしてゼラチンを、直接化学反応によりもし
くは化学グラフト剤の使用により、単分子的にこれら粒
子の表面に結合する。ゼラチングラフト剤は、ポリマー
粒子の表面でゼラチンと化学成分との間の結合を形成す
ることができる化合物である。本発明に適切な化学的グ
ラフト物質の典型は、カルバモイルオニウム化合物、ジ
カチオンエーテル化合物、およびカルボジイミド化合物
である。
【0018】本発明のゼラチングラフトポリマーは、ハ
ロゲン化銀粒子の生成時に存在する場合、その表面に吸
着した物質を有するハロゲン化銀粒子もしくは結晶を生
じる写真的に活性なもしくは有用な物質である。コンテ
ナにハロゲン化銀溶液を入れ、その中でゼラチングラフ
トポリマーを分散することができる。その後、ハロゲン
化塩を加えて、粒子の表面に写真的に活性なもしくは有
用なゼラチングラフト粒子が付着したハロゲン化銀粒子
を沈殿させる。また、あるいは、初めに溶液を、銀塩お
よびハロゲン化塩を同時に添加して写真的に活性な有用
な粒子の分散物とすることもできる。あるいは、銀塩に
初めに写真的に有用な粒子の分散物を与え、そして、か
きまぜながら、表面吸着したゼラチングラフトポリマー
を有するハロゲン化銀粒子が生成するように、ハロゲン
化塩をその溶液に添加することもできる。
【0019】粒子表面に吸着するゼラチングラフトポリ
マーを有するハロゲン化銀粒子を、一般的に、通常の写
真材料におよび次ぎにより詳細に説明する混合パケット
写真要素に用いることができる。その表面に写真的活性
もしくは有用な物質が結合しているハロゲン化銀粒子を
用いると、写真要素を形成する前に、カプラーのような
写真材料をハロゲン化銀生成時に乳剤に付着させる場
合、いくつかの材料を混合することが必要となる材料層
の形成が簡単になる。
【0020】ゼラチングラフトポリマー粒子を製造する
のに適切な化学反応は、広く(RA−3、RA−4およ
びRA−6)に記載されている(参照することによりの
本明細書の内容となす)。この製造についてもまた、次
ぎの例で説明する。コアポリマー粒子の化学組成もま
た、広く(RA−3、RA−4およびRA−6)に記載
されている(参照することによりの本明細書の内容とな
す)。本発明のゼラチングラフトラテックスのコアポリ
マー粒子は、Chenの(RA−3)もしくはBagchi等の
(RA−3)に記載する方法により、次ぎのタイプの写
真薬剤の一つもしくは組合せを導入することができる: a.フィルター色素、 b.現像抑制剤放出カプラー、 c.現像抑制剤隣接(anchimeric)放出カプラー、 d.色素生成カプラー、 e.成核剤、 f.現像増進剤、 g.紫外線吸収化合物、 h.増感色素、 i.現像抑制剤、 j.カブリ防止剤、 k.漂白促進剤、等。
【0021】多くの場合、ハロゲン化銀粒子表面に写真
薬剤を付着すると、写真乳剤のコロイド安定性を改善す
る。本発明に有用なコアポリマー写真薬剤粒子の化学組
成は、広く(RA−4、RA−13、RA−14、およ
びRA−15)に記載されている(参照することにより
の本明細書の内容となす)。本発明に適切な典型的なポ
リマーコア写真薬剤粒子は、次ぎにものである: a.ポリマーフィルター色素粒子、 b.ポリマー現像抑制剤放出カプラー粒子、 c.ポリマー現像抑制剤隣接放出カプラー粒子、 d.ポリマー色素生成カプラー粒子、 e.ポリマー紫外線吸収化合物粒子、 f.ポリマー現像増進剤粒子、 g.ポリマー現像主薬粒子、 h.ポリマー増感色素粒子、 i.ポリマー現像抑制剤、 j.ポリマーカブリ防止剤、 k.ポリマー漂白促進剤、等。
【0022】多くの場合、ハロゲン化銀表面に写真薬剤
を付着すると、写真製品の写真特性を改善する。混合層
カラー写真システムは、単一写真層を、異なるスペクト
ル感度を持つハロゲン化銀粒子で形成するものの一種で
ある。その様な系の製造上の利点は、カラー写真システ
ムの層の数を減らす点で明かである。別々に感光する層
(色が異なるもしくは感度が異なる)を崩すことができ
れば、コスト削減ができる。
【0023】二種類の混合層カラー写真システムがあ
る。異なった領域に感光するハロゲン化銀乳剤粒子を、
対応する画像生成色素成分(カプラー)を組込んでない
単一層において、一緒に混合するシステムは、一般的に
混合粒子塗膜と呼ばれる。もう一つのタイプの混合層シ
ステムもまた異なった領域に感光するハロゲン化銀乳剤
粒子を含有するが、追加的にスペクトルのそれぞれの領
域に感光するハロゲン化銀に組合わさる画像生成色素成
分を含有する。混合した粒子を、独立したハロゲン化銀
粒子とすることもできるが、しないこともできる。この
種の多くの塗膜では、ある感度を有するハロゲン化銀粒
子および適切な画像色素もしくは色素成分を、共にコロ
イドベヒクル中に分散する、その後、それらを含むベヒ
クルを、連続相中もしくは最初のベヒクルではない第二
のコロイドからなる「マトリックス」中の小滴として分
散する。異なるスペクトル感光性を有する粒子を含む分
散物の二種以上の混合物を、通常混合パケット塗膜と呼
ぶ。しかし、吸着もしくは複合形成により、その粒子を
単一乳剤ベヒクルに混合する、画像生成色素もしくは色
素成分がカラー増感ハロゲン化銀粒子それ自身と密接に
組合わさるその他の材料がある。その様な材料もまた混
合パケット材料と考えられる。
【0024】混合パケット材料の処理は、通常、混合粒
子材料の処理よりも簡単である。これにより、スペクト
ルの各領域に増感したハロゲン化銀と組合わさる適切な
画像生成色素もしくは色素成分を生じる。従って、適切
な銀セットもしくはハロゲン化銀粒子のいずれかをコン
トロールして全ての色素画像を生成するのに、単一化学
工程で、十分とすることができる。一方、混合粒子材料
は、通常、被写体のオリジナル露光のみならず異なるカ
ラーに対する二以上のリバーサル露光を必要とし、次ぎ
に、それぞれ、可溶性カプラーを含有する異なる発色現
像液で反転現像を行い、三種類の色素成分(カプラー)
を相次いで導入し、それぞれ、異なった範囲に増感した
一組の適切な粒子をコントロールして、三種類の色素画
像を生成する。受け入れ可能な品質を持つ混合パケット
システムは潜在的な商業価値があるので、先行技術文献
(RA−16〜RA−21)に示されるように、広範な
研究がなされた。
【0025】本発明の方法によるハロゲン化銀乳剤沈澱
反応は、ポリマー粒子に導入したゼラチングラフトポリ
マー色素生成カプラー粒子もしくはゼラチングラフト色
素生成カプラーをハロゲン化銀結晶に付着もしくは吸着
させることができる。従って、本発明の方法により色素
生成カプラーは、ハロゲン化銀粒子と密接に組合わさ
る。ゼラチングラフトシアンカプラー粒子を用いる赤増
感ハロゲン化銀結晶、ゼラチングラフトマゼンタカプラ
ー粒子を用いる緑増感ハロゲン化銀結晶、ゼラチングラ
フトイエローカプラー粒子を用いる青増感ハロゲン化銀
結晶および図2に示すそれらの単一層塗膜を製造するこ
とにより、高解像度混合パケットカラー写真システムを
提供することができる。パック乳剤が単一カプラー粒子
で包まれたハロゲン化銀粒子によって形成されているの
で、解像度が高くなる。
【0026】ハロゲン化銀乳剤を持つ写真層にゼラチン
グラフトソフトポリマー粒子を組み込むことが、写真フ
ィルムの現像性能を妨げることなく、写真フィルム製品
の圧力感受性を大きく改善することは既に知られている
(RA−4およびRA−6)。このことは、粒子の凝集
のため現像抑制を起こす写真層中に単にソフトポリマー
粒子を組み入れることよりも有利である。従って、ハロ
ゲン化銀粒子表面に付着するソフトゼラチングラフトラ
テックス粒子により、写真乳剤結晶、特に高い圧力感受
性の薄平板上粒子乳剤の圧力感受性を強化し、改善する
ことができると考えられる。
【0027】ハロゲン化銀写真乳剤の製造に用いる種々
タイプの方法は、先行技術文献(RA−1、RA−2
2、およびRA−23)に詳細に記載されている。本発
明の沈澱技法は、ゼラチングラフトラテックス粒子を含
有するハロゲン化物溶液にAg塩を流し込む、ゼラチン
グラフトポリマー粒子分散物を含む釜にAg+ およびX
- (ハロゲン化物)を流し込むpAgコントロールした
ダブルジェット、もしくは 、(RA−22)および
(RA−23)に記載する二つの別の濃縮段階で核生成
および成長を連続的にもしくは半連続的に実施する方法
を含む。本発明の方法において、ゼラチンは、ゼラチン
グラフトポリマー粒子もしくはゼラチングラフトポリマ
ー薬剤粒子またはポリマー粒子を導入するゼラチングラ
フト写真薬剤と簡単に置き替わる。乳剤は、AgCl、
AgBr、AgI、AgCl(Br)、AgCl
(I)、AgClBr(I)、もしくはAgBr(I)
乳剤となることができる。本発明の方法による乳剤の沈
澱に使用するゼラチングラフトポリマー粒子の量は、製
造する結晶形態もしくは乳剤結晶形状およびそのサイズ
に依存する。製造するハロゲン化銀一モル当りゼラチン
グラフトポリマー粒子5g〜200gの範囲とすること
ができる。乳剤粒子は、立方体、八面体、丸型八面体、
多形性、平板状もしくは薄平板状乳剤粒子とすることが
できる。このようなハロゲン化銀粒子は、正双晶、非双
晶、または立方体もしくは八面体面を持つ不正双晶とな
ることができる。ゼラチンおよびゼラチングラフトポリ
マー粒子の製造は、正規のライム処理したもしくは酸処
理したオセインゼラチンまたは関連技術(RA−1)お
よび(RA−6)に記載する種々の誘導ゼラチンとする
ことができる。フタル化、アセチル化もしくはアルキル
化ゼラチンのようなゼラチンは、本発明のいくつかの態
様において特に有用である。
【0028】
【実施例】以下の例は、本発明を具体的に、徹底的に説
明しようとするものである。特に言及しなければ、部お
よびパーセントは、重量による。塗膜量は、「mg/f
2 」で与える。この数字に10.7を掛けると、「m
g/m2 」に換算される。いくつかのケースでは、「m
g/m2 」もまた括弧「()」内に表した。
【0029】例1:ポリ(スチレン−コ−ブチルアクリ
レート−コ−エチレングリコールジメタクリレート−コ
−メタクリル酸)ラテックス、重量比(37/37/2
/24) ラテックスを、以下の標準的な乳剤重合方法(RA−1
1)により製造する。5リットルの、コンデンサー、エ
アスターラーおよび低シール圧下での窒素供給装置を取
り付けた三口丸底フラスコに、4リットルの窒素パージ
した蒸留水を装入した。そのフラスコを60℃の定温浴
(CTB)に置いた。温度が等しくなった後、ドデシル
硫酸ナトリウム界面活性剤0.4gを反応フラスコ即ち
以下のモノマー混合物に添加した: スチレン 148g ブチルアクリレート 148g メタクリル酸 96gエチレングリコールジメタクリレート 8g 合計 400g 生成した乳剤に、(NH4 2 2 8 8gおよびNa
2 2 5 4gを加えた。重合反応を、60℃で18時
間実施した。このラテックスを、連続透析装置で24時
間蒸留水で透析した。透析後のラテックスは、固形分
8.4%であった。ラテックスの粒子サイズを、光子相
関顕微鏡で測定すると80nmであった。図3は、ラテ
ックス粒子の、影を付けた代表的な電子顕微鏡写真を表
す。これにより実際に約80nmであることが解る。こ
のラテックスをラテックス(例−1)と表す。
【0030】例2:ゼラチングラフトラテックス(例−
1)[35%Gel−IV] 前記(RA−3およびRA−4)に記載するゼラチング
ラフトポリマー粒子を、粒子表面を飽和にするのに必要
な量以上に過剰のゼラチンで製造した。しかし、ゼラチ
ングラフトポリマー粒子を用いて乳剤を沈澱させるた
め、AgX粒子が、付着していないゼラチン分子によっ
て解膠される機会を持たないように、またゼラチングラ
フトラテックス粒子が粒子表面に吸着した解膠ユニット
のみであるように、溶液中に残留している過剰でないゼ
ラチンでゼラチングラフトラテックス粒子を製造するこ
とが必要である。従って、この実験の全てのゼラチング
ラフト化操作を、粒子表面を完全に包むのに必要な量よ
り少ないゼラチンで実施した。
【0031】ハロゲン化銀表面のゼラチン吸着は、Curm
e 等の(RA−12)により広く研究されている。−C
OOHおよび−NH2 基を持つポリペプチドに予期され
るように、この吸着過剰は、pHおよびイオン強度に大
いに依存する。合成実験での使用概算は、飽和表面積1
2 当り吸着ゼラチン約10mgである。直径80nm
を持つ例1のラテックスは、表面積75m2 /gを有す
る。従って、表面の75%量において、乾燥ラテックス
ポリマー1g当り、約(75m2 /g×0.75×0.
01g/m2 )=0.56gのゼラチンを必要とする。
言い替えれば、乾燥ゼラチングラフトラテックスポリマ
ーにおいて[(0.56/1.56)×100]=35
%ゼラチンとなる。
【0032】上記の分析を基に、例1のゼラチングラフ
ト化を以下のように実施した。乾燥ポリマー100gを
含有する例1のラテックス1190gを、20%NaO
H溶液を用いてpH8.0に調節し、三口丸底フラスコ
中で、60℃に加熱した。脱イオンライム処理したオセ
インゼラチン(水分12.5%)52.9gを水500
gに溶解し、60℃に加熱し、そして20%NaOH溶
液を用いてpH8.0に調節した。3.5gのゼラチン
グラフト化薬剤(I)(メタクリル酸表面1モル当り
0.2モルの(I)に対して、ポリマー粒子5重量%と
なるように取った)を、60℃でラテックスに添加し、
15分間攪拌した。そして60℃でゼラチン溶液を、ラ
テックス分散物に加え、もう15分間反応させた。ゼラ
チングラフトラテックス物質をゼラチングラフトラテッ
クス(例I)[35%Gel−IV]と呼び、固形分
9.0%を有した。しかし、全ての写真用テストサンプ
ルを、40℃で蒸留水に対して連続的に透析して、グラ
フト化反応で生じた断片を除去した。反応図式を参照さ
れたい。カルボキシ化した粒子をゼラチングラフト化す
る化学反応は、一般的に以下の経路に従って行われると
推定する。
【0033】
【化1】 もしくは、
【0034】
【化2】 例3および例4:その他のゼラチングラフト可能なコア
ラテックスの製造 ゼラチングラフト可能な手を持つラテックスサンプル
(メタクリル酸)を、一般的に、例1と同様に製造し
た。表Iは、これらのラテックス製造の具体的な内容を
表す。
【0035】例5〜例7:例3および例4のラテックス
のゼラチンのグラフト化 ゼラチングラフトラテックスを、表Iに挙げたラテック
スから一般的に前記例2の手順と同じように製造した。
最終組成物およびゼラチングラフトラテックスサンプル
の被覆表面を表IIに示す。グラフト化する前に、メタ
クリル酸表面1モル当り化合物I、0.2モル(全ポリ
マー重量の5%と推定)を用いた。表IIから解るよう
に、全てにゼラチングラフトラテックスを、ラテックス
のゼラチンの被覆表面100%未満で製造した。全ての
ゼラチングラフトラテックスを4℃で冷蔵庫に保存し
た。
【0036】
【表1】
【0037】
【表2】 1:ゼラチンの飽和吸着度を10mg/m2 (RA−1
2)と仮定した。 2:40℃で24時間蒸留水で連続透析したゼラチング
ラフトラテックス。 3:Gel−LP−ライム処理したオセインゼラチン 4:Gel−PA−(RA−24)に記載する、乾燥ゼ
ラチン100g当り5.0gの結合した無水フタル酸で
フタル化したゼラチン。
【0038】例8〜例12:乳剤沈澱反応 全ての乳剤を周知のダブルジェット沈澱法(RA−1)
により製造した。AgCl乳剤のいくつかのバッチをゼ
ラチングラフトラテックスサンプルを用いて製造して、
その様な新規解膠剤が、AgCl粒子表面に付着したゼ
ラチングラフト粒子を持つAgCl粒子を生成すること
を証明した。個々の沈澱反応の詳細を次ぎに記載する。
【0039】 例8:例2のゼラチングラフトラテックスを用いる立方体AgCl乳剤の製造 製造釜: 例2のゼラチングラフトラテックス 900g 蒸留水 2100g 温度 60℃ コントロールセットポイント pAg 7.55 銀溶液: AgNO3 5モル 塩溶液: NaCl 5モル このAgCl乳剤のダブルジェット沈澱反応を、温度お
よびpAgをセットポイントに制御して、銀溶液および
塩溶液を39.9分かけて添加することにより実施し
た。開始銀流速は22ml/分であり115ml/分に
増加した。乳剤を冷却して4℃で保存した。図4は、沈
澱した乳剤の影を付けた電子顕微鏡写真を示す。既知の
ゼラチン沈澱(RA−1)に比べて粒子の形がさまざま
であることが観察される。しかし、ゼラチングラフトラ
テックス粒子が、解膠剤としてAgCl粒子表面に付着
しており、図4に示す四つのフレームの観察範囲におい
て付着していないゼラチングラフトラテックスがほとん
ど無いことがはっきりと解る。全ての粒子が完全な立方
体を示さなかったけれども、電解粒子分析(EGA)で
測定した平均エッジ長は511nmであった。EGA技
法の詳細な説明は、(RA−25)を参照されたい。
【0040】 例9:例5のゼラチングラフトラテックスを用いる立方体AgCl乳剤の製 造 製造釜: 例5のゼラチングラフトラテックス 500g 蒸留水 2500g 温度 60℃ pH 5.05 コントロールセットポイント pAg 7.55 銀溶液: AgNO3 0.1モル 塩溶液: NaCl 0.4モル このAgCl乳剤のダブルジェット沈澱反応を、温度お
よびpAgをセットポイントに制御して、銀溶液および
塩溶液を39.9分かけて添加することにより実施し
た。開始銀流速を、13.25分かけて、22ml/分
から115ml/分に増加した。沈澱反応が完了した
後、乳剤のpHを、4.0NのHNO3 で3.80に下
げた。この乳剤を、容器に入れた。上澄み液をデカント
して、蒸留水と置き換えた。pHを、2NのNaOHで
5.0に調節した。このサイクルを2回以上繰り返し
た。濃縮した乳剤を、pH5.00およびpAg7.5
5に調節した。サンプルを、炭素走査電子顕微鏡の台に
載せ、電子線のゼラチングラフトラテックス粒子コント
ラストを強調するためパラジウム/金蒸気で覆った。図
5は、この例の乳剤粒子の走査した電子顕微鏡写真を表
す。例8の乳剤の場合のように、この製造で、ゼラチン
グラフトラテックス粒子は、AgCl結晶面に付着して
いることが解る。例8のケースに見られるのと同じよう
に、これらの粒子の形状は僅かに不揃いであり、全ての
粒子は、完全な立方体でない。この例の乳剤のEGA分
析は、平均エッジ長453nmを示した。
【0041】 例10:例6のゼラチングラフトラテックスを用いる立方体AgCl乳剤の 製造 製造釜: 例6のゼラチングラフトラテックス 1500g 蒸留水 2902g 温度 60℃ コントロールセットポイント pAg 7.09 銀溶液: AgNO3 4.5モル HgCl2 0.066mg/Agモル 塩溶液: NaCl 4.5モル このAgCl乳剤のダブルジェット沈澱反応を、温度お
よびpAgをセットポイントに制御して、銀溶液および
塩溶液を39.9分かけて添加することにより実施し
た。開始銀流速は22ml/分であり115ml/分に
増加した。乳剤を40℃に冷ましpHを3.8に調節し
た。この乳剤を、同じように2回洗浄した。ルースロッ
ト(Rousselot )(ライム処理した脱イオンオセイン)
ゼラチン1286.2gおよび4−クロロ−3,5−キ
シレノール4.0gを添加し、そして乳剤を冷却して4
℃で保存した。EGAで測定したAgCl結晶の平均エ
ッジ長は384nmであった。この乳剤の電子顕微鏡写
真は、図4および図5にそれぞれ示す例8および9のも
のと同じ特性を示した。
【0042】 例11:例7のゼラチングラフトラテックスを用いる立方体AgCl乳剤の製 造 製造釜: 例7のゼラチングラフトラテックス 1500g 蒸留水 2902g 温度 60℃ コントロールセットポイント pAg 7.09 銀溶液: AgNO3 4.5モル HgCl2 0.066mg/Agモル 塩溶液: NaCl 4.5モル このAgCl乳剤のダブルジェット沈澱反応を、温度お
よびpAgをセットポイントに制御して、銀溶液および
塩溶液を39.9分かけて添加することにより実施し
た。開始銀流速は22ml/分であり115ml/分に
増加した。この乳剤を、40℃に冷まし、6リットルの
水に溶解した3kgのNa2 SO4 を加えた。温度を、
5分かけて55℃まで上げそして35℃まで冷ました。
上澄み液をデカントした。このようなデカント/洗浄
を、冷却水で5回実施した。ルースロットゼラチン12
76.0gおよび4−クロロ−3,5−キシレノール
3.3gを添加し、そして乳剤を冷却して4℃で保存し
た。EGAで測定したAgCl結晶の平均エッジ長は4
18nmであった。この乳剤の電子顕微鏡写真は、図4
および図5にそれぞれ示す例8および9のものと同じ特
性を示した。
【0043】 例12:ライム処理したオセインゼラチン(対照)を用いる立方体AgCl乳 剤の製造 製造釜: ルースロットライム処理脱イオンゼラチン 400g ナルコ(Nalco)消泡剤 0.5ml 蒸留水 3692g 温度 63℃ コントロールセットポイント pAg 7.02 銀溶液: AgNO3 4.5モル HgCl2 0.071mg/Agモル NHO3 0.024モル 塩溶液: NaCl 4.5モル このAgCl乳剤のダブルジェット沈澱反応を、温度お
よびpAgをセットポイントに制御して、銀溶液および
塩溶液を39.9分かけて添加することにより実施し
た。開始Ag+ 流速は22ml/分であり115ml/
分に増加した。この乳剤を、43.3℃に冷まし、限外
濾過してpAg6.51に相当する電極電位を得た。ル
ースロットゼラチン984.4gおよび4−クロロ−
3,5−キシレノール3.4gを添加し、そして乳剤を
冷却して4℃で保存した。(RA−4)に予期したよう
に、この乳剤の電子顕微鏡写真は、均一な立方体AgC
l結晶を示した。EGAで分析すると、算術平均エッジ
長は411nmであった。表IIIは、本発明の種々の
乳剤のサイズを対照に比較して表す。
【0044】
【表3】 例13〜例15:乳剤仕上げ ゼラチングラフトラテックスを用いて沈澱させた例10
および例11の乳剤を写真テストするために、これらの
ゼラチンおよび例12で沈澱した対照ゼラチン−IV
を、実際上同一の手順で仕上げた。以下の仕上げフォー
マットにおいて、細かな点で、小さな差異を認めること
ができる。これらの乳剤を全て、硫黄および金で化学増
感し色素(II)を用いて青感度を分光増感した。
【0045】
【化3】 例13:例12の乳剤の仕上げ処方 臭化カリウム 325mg/Ag モル チオ硫酸ナトリウム 1.98mg/Ag モル 四塩化金カリウム 0.8mg/Ag モル を例12の乳剤に加えた。70℃に加熱、60分間保持
しその後43.3℃に冷却した。
【0046】 色素(II) 270mg/Ag モル 1、3-アセトアミドフェニル -5-メルカプトテトラゾール 97.5mg/Ag モル 臭化カリウム 1600mg/Ag モル 冷却して4℃で保存した。 例14:例10の乳剤の仕上げ処方 臭化カリウム 227mg/Ag モル チオ硫酸ナトリウム 0.72mg/Ag モル 四塩化金カリウム 1.15mg/Ag モル を例10の乳剤に加えた。70℃に加熱、60分間保持
しその後43.3℃に冷却した。
【0047】 色素(II) 323mg/Ag モル 1、3-アセトアミドフェニル -5-メルカプトテトラゾール 97.5mg/Ag モル 臭化カリウム 1600mg/Ag モル 冷却して4℃で保存した。 例15:例11の乳剤の仕上げ処方 臭化カリウム 221mg/Ag モル チオ硫酸ナトリウム 0.70mg/Ag モル 四塩化金カリウム 1.16mg/Ag モル を例11の乳剤に加えた。70℃に加熱、60分間保持
しその後43.3℃に冷却した。
【0048】 色素(II) 314mg/Ag モル 1、3-アセトアミドフェニル -5-メルカプトテトラゾール 97.5mg/Ag モル 臭化カリウム 1600mg/Ag モル 冷却して4℃で保存した。 例16〜例18:写真評価 ゼラチングラフトラテックス解膠したAgCl乳剤の写
真テストを、図6に示す塗膜フォーマットを用いて実施
した。使用したイエロー色素は、式(III)である。
【0049】
【化4】 標準的にミル技法により、カプラーを普通にゼラチンに
分散した(RA−26)。SOCおよび乳剤層に使用し
た展着剤は、溶融体積0.25%の10% Olin 10-G溶
液と一緒にした溶融体積0.75%の6.8% Triton
TX-200E 溶液であった。塗布した試験片を、2850度
Kで釣り合わせた色温度を持つ光源を備えたMacbeth
露光装置で、中性濃度ストップウェッジを通して0.0
02秒間露光した。露光済み試験片を、98℃でECP-2
(Robot)処理(RA−27)を用いて処理した。例1
2、例10、および例11の乳剤を使用して、測定した
青センシトメトリーを図7に示す。これらのセンシトメ
トリー曲線のいくつかの写真パラメータを表IVに表
す。ゼラチングラフトラテックス沈澱した乳剤の写真レ
スポンスが、解膠剤としてゼラチン中で沈澱したAgC
l乳剤のものとかなり似ていることが十分言える。例1
8の塗膜のライム処理したゼラチングラフトラテックス
乳剤が、例16の対照塗膜の乳剤と近接した振舞いをし
たこともまた興味深い(図7および表IV)。このこと
は、新規解膠剤、ゼラチングラフトポリマーラテックス
粒子である本発明の機能的効用および実用性を明かに証
明する。
【0050】
【表4】 本発明のその他の好ましい態様を、請求項との関係にお
いて以下に記載する。 (態様1)ハロゲン化銀結晶が立方体、八面体、もしく
は平板状結晶構造を有する請求項1に記載の組成物。 (態様2)ハロゲン化銀結晶が、塩化銀、沃臭化銀、も
しくは塩臭化銀から成る請求項1に記載の組成物。
【0051】(態様3)ハロゲン化銀結晶が、さらに前
記結晶を、青、緑、赤、赤外、および紫外の少なくとも
一つの光の波長に対して分光増感する色素を含んで成る
請求項1に記載の組成物。 (態様4)ハロゲン化銀結晶が、約10nmおよび1
0,000nmの間の一次元範囲を有することができる
請求項1に記載の組成物。
【0052】(態様5)ゼラチングラフトポリマー粒子
が、フィルター色素、現像抑制剤放出カプラー、現像抑
制剤隣接放出カプラー、色素生成カプラー、成核剤、現
像増進剤、紫外線吸収化合物、増感色素、現像抑制剤、
カブリ防止剤、および漂白促進剤から成る群より選ばれ
る少なくとも一種の写真薬剤を含んで成る請求項1に記
載の組成物。
【0053】(態様6)ゼラチングラフトポリマー粒子
が、ゼラチン、並びにポリマーフィルター色素、ポリマ
ー現像抑制剤放出カプラー、ポリマー現像抑制剤隣接放
出カプラー、ポリマー色素生成カプラー、ポリマー紫外
線吸収化合物、ポリマー現像増進剤、ポリマー現像主
薬、ポリマー増感色素、ポリマー現像抑制剤、ポリマー
カブリ防止剤、およびポリマー漂白促進剤から成る群よ
り選ばれる少なくとも一種のポリマーを含んで成る請求
項1に記載の組成物。
【0054】(態様7)ゼラチングラフトポリマー粒子
が、酸処理したオセインゼラチン、ライム処理したオセ
インゼラチン、フタル化ゼラチン、および琥珀酸処理し
たゼラチンから成る群より選ばれるゼラチンを含んで成
る請求項1に記載の組成物。 (態様8)ハロゲン化塩溶液中でゼラチングラフトポリ
マー粒子の分散物から成る解膠剤としてゼラチングラフ
トポリマー粒子を用いて、可溶性銀塩の水溶液の流れを
前記分散物に攪拌しながら注いで、ハロゲン化銀結晶粒
子の表面に付着したゼラチングラフトポリマー粒子をも
つ写真用ハロゲン化銀結晶を生成する写真用ハロゲン化
銀微結晶乳剤の製造方法。
【0055】(態様9)ハロゲン化銀結晶が立方体、八
面体、もしくは平板状結晶構造を有する態様8に記載の
製造方法。 (態様10)ハロゲン化銀結晶が、塩化銀、沃臭化銀、
もしくは塩臭化銀から成る態様8に記載の製造方法。 (態様11)ハロゲン化銀結晶が、さらに前記結晶を、
青、緑、赤、赤外、および紫外の少なくとも一つの光の
波長に対して分光増感する色素を含んで成る態様8に記
載の製造方法。
【0056】(態様12)ハロゲン化銀結晶が、約10
nmおよび10,000nmの間の一次元範囲を有する
ことができる態様8に記載の製造方法。 (態様13)ゼラチングラフトポリマー粒子が、フィル
ター色素、現像抑制剤放出カプラー、現像抑制剤隣接放
出カプラー、色素生成カプラー、成核剤、現像増進剤、
紫外線吸収化合物、増感色素、現像抑制剤、カブリ防止
剤、および漂白促進剤から成る群より選ばれる少なくと
も一種の写真薬剤を含んで成る態様8に記載の製造方
法。
【0057】(態様14)ゼラチングラフトポリマー粒
子が、ゼラチン、並びにポリマーフィルター色素、ポリ
マー現像抑制剤放出カプラー、ポリマー現像抑制剤隣接
放出カプラー、ポリマー色素生成カプラー、ポリマー紫
外線吸収化合物、ポリマー現像増進剤、ポリマー現像主
薬、ポリマー増感色素、ポリマー現像抑制剤、ポリマー
カブリ防止剤、およびポリマー漂白促進剤から成る群よ
り選ばれる少なくとも一種のポリマーを含んで成る態様
8に記載の製造方法。
【0058】(態様15)ゼラチングラフトポリマー粒
子が、酸処理したオセインゼラチン、ライム処理したオ
セインゼラチン、フタル化ゼラチン、および琥珀酸処理
したゼラチンから成る群より選ばれるゼラチンを含んで
成る態様8に記載の製造方法。 (態様16)攪拌しながら、水溶性銀塩溶液、および水
溶性塩化物塩溶液の流れを注ぎ込むゼラチングラフトポ
リマー粒子の分散物を与える解膠剤としてゼラチングラ
フトポリマー粒子を用いて、ハロゲン化銀結晶粒子の表
面に付着した前記ゼラチングラフトポリマー粒子をもつ
写真用ハロゲン化銀結晶を生成する写真用ハロゲン化銀
結晶乳剤の製造方法。
【0059】(態様17)ハロゲン化銀結晶が立方体、
八面体、もしくは平板状結晶構造を有する態様16に記
載の製造方法。 (態様18)ハロゲン化銀結晶が、塩化銀、沃臭化銀、
もしくは塩臭化銀から成る態様16に記載の製造方法。 (態様19)ハロゲン化銀結晶が、さらに前記結晶を、
青、緑、赤、赤外、および紫外の少なくとも一つの光の
波長に対して分光増感する色素を含んで成る態様16に
記載の製造方法。
【0060】(態様20)ハロゲン化銀結晶が、約10
nmおよび10,000nmの間の一次元範囲を有する
ことができる態様16に記載の製造方法。 (態様21)ゼラチングラフトポリマー粒子が、フィル
ター色素、現像抑制剤放出カプラー、現像抑制剤隣接放
出カプラー、色素生成カプラー、成核剤、現像増進剤、
紫外線吸収化合物、増感色素、現像抑制剤、カブリ防止
剤、および漂白促進剤から成る群より選ばれる少なくと
も一種の写真薬剤を含んで成る態様16に記載の製造方
法。
【0061】(態様22)ゼラチングラフトポリマー粒
子が、ゼラチン、並びにポリマーフィルター色素、ポリ
マー現像抑制剤放出カプラー、ポリマー現像抑制剤隣接
放出カプラー、ポリマー色素生成カプラー、ポリマー紫
外線吸収化合物、ポリマー現像増進剤、ポリマー現像主
薬、ポリマー増感色素、ポリマー現像抑制剤、ポリマー
カブリ防止剤、およびポリマー漂白促進剤から成る群よ
り選ばれる少なくとも一種のポリマーを含んで成る態様
16に記載の製造方法。
【0062】(態様23)ゼラチングラフトポリマー粒
子が、酸処理したオセインゼラチン、ライム処理したオ
セインゼラチン、フタル化ゼラチン、および琥珀酸処理
したゼラチンから成る群より選ばれるゼラチンを含んで
成る態様16に記載の製造方法。 (態様24)ゼラチングラフトシアン色素生成カプラー
粒子が付着した赤感性ハロゲン化銀結晶、ゼラチングラ
フトマゼンタ色素生成カプラー粒子が付着した緑感性ハ
ロゲン化銀結晶、ゼラチングラフトイエロー色素生成カ
プラー粒子が付着した青感性ハロゲン化銀結晶、の要素
の少なくとも一種を含んで成る混合パケット感光性写真
要素。
【0063】(態様25)ハロゲン化銀結晶が立方体、
八面体、もしくは平板状結晶構造を有する態様24に記
載の写真要素。 (態様26)ハロゲン化銀結晶が、塩化銀、沃臭化銀、
もしくは塩臭化銀から成る態様24に記載の写真要素。 (態様27)ハロゲン化銀結晶が、さらに前記結晶を、
青、緑、赤、赤外、および紫外の少なくとも一つの光の
波長に対して分光増感する色素を含んで成る態様24に
記載の写真要素。
【0064】(態様28)ハロゲン化銀結晶が、約10
nmおよび10,000nmの間の一次元範囲を有する
ことができる態様24に記載の写真要素。 (態様29)ゼラチングラフトポリマー粒子が、フィル
ター色素、現像抑制剤放出カプラー、現像抑制剤隣接放
出カプラー、色素生成カプラー、成核剤、現像増進剤、
紫外線吸収化合物、増感色素、現像抑制剤、カブリ防止
剤、および漂白促進剤から成る群より選ばれる少なくと
も一種の写真薬剤を含んで成る態様24に記載の写真要
素。
【0065】(態様30)ゼラチングラフトポリマー粒
子が、ゼラチン、並びにポリマーフィルター色素、ポリ
マー現像抑制剤放出カプラー、ポリマー現像抑制剤隣接
放出カプラー、ポリマー色素生成カプラー、ポリマー紫
外線吸収化合物、ポリマー現像増進剤、ポリマー現像主
薬、ポリマー増感色素、ポリマー現像抑制剤、ポリマー
カブリ防止剤、およびポリマー漂白促進剤から成る群よ
り選ばれる少なくとも一種のポリマーを含んで成る態様
24に記載の写真要素。
【0066】(態様31)ゼラチングラフトポリマー粒
子が、酸処理したオセインゼラチン、ライム処理したオ
セインゼラチン、フタル化ゼラチン、および琥珀酸処理
したゼラチンから成る群より選ばれるゼラチンを含んで
成る態様24に記載の写真要素。
【0067】
【発明の効果】本発明は、従来の写真製品およびその製
造方法よりも多くの利点を有している。ハロゲン化銀乳
剤粒子が、写真的に活性な物質を含有することができる
ゼラチングラフトポリマー粒子のより厚い(ゼラチンに
比較して)層を与えられているので、本発明はより安定
な写真製品を提供する。これらの写真的活性物質は、ハ
ロゲン化銀粒子と密接に組合わさっているので、写真処
理時に容易に反応することができる。さらに、その様な
物質は、厚いゼラチン層によって囲まれているので、コ
ロイド的に安定である。乳剤粒子のスペクトル感度に対
応する補色の色素生成カプラー粒子で囲まれている別々
の分光増感したハロゲン化銀粒子を混合できることは、
特定の増感した結晶に結合するカプラーとのみ現像する
マゼンタ、シアンおよびイエロー色素のパケットを、写
真要素の一つのハロゲン化銀層に混合することを可能に
する。このことは、本質的に安価に製造できる混合パケ
ットハロゲン化銀塗膜の生成を可能にする。ハロゲン化
銀表面に吸着したカプラーを持つ大粒子は、通常のハロ
ゲン化銀写真材料に比べてより高いカプラーに対する色
素比率を可能にする。通常の画像生成ハロゲン化銀粒子
は、水溶性ポリマー分子(通常ゼラチン)によって解膠
されている。本発明はまた、紫外線吸収剤、現像主薬、
および酸化現像主薬スキャベンジャーのような種々の写
真的活性物質を、ハロゲン化銀粒子に結合させ、それに
よりそれらの物質をより効果的に使用することができ
る。
【0068】もう一つの効果は、その表面に吸着したゼ
ラチングラフトソフトポリマー粒子を持つハロゲン化銀
結晶を有する本発明の写真材料が、通常のハロゲン化銀
写真材料より圧力感受性を下げることができるというこ
とである。これらのそしてその他の効果は、本発明の上
記の詳細な説明から明かである。本発明は、写真的に有
用な薬剤を、効果的にハロゲン化銀粒子面に導入する利
点を有する。このことは、ハロゲン化銀粒子と共にその
様な薬剤の性能を高める結果となる。ハロゲン化銀粒子
上に解膠剤のより厚い層を形成すると、本発明のゼラチ
ングラフト粒子により安定になるハロゲン化銀乳剤のコ
ロイド安定性をより良くする。さらに、写真的活性物質
を、ハロゲン化銀乳剤粒子表面に直接に組み合せること
ができる利点がある。このことは、特定のカプラーを特
定の写真乳剤に組み合せることができるので、異なった
範囲に増感したハロゲン化銀結晶に吸着する異なるカラ
ー生成カプラーを持つパケットの混合物を有する単一層
を形成して、ただ一つの層からカラー画像を生成するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゼラチングラフトポリマー粒子を表す。
【図2】本発明の方法により成し遂げられる三色混合パ
ケットカラー写真要素の概念図を表す。
【図3】例1のラテックスの粒子構造の影を付けた電子
顕微鏡写真。
【図4】例2のゼラチングラフトラテックスの存在下で
沈澱した例8のAgCl乳剤の粒子構造を表すカーボン
影を付けた電子顕微鏡写真。
【図5】例5のゼラチングラフトラテックスを用いて沈
澱したパラジウム/金コーティングした例9のAgCl
乳剤の粒子構造を表す走査した電子顕微鏡写真。
【図6】本発明の乳剤を写真評価するためのイーストマ
ンカラープリントのイエローモノクロコーティングフォ
ーマットを表す。
【図7】図6のフォーマットに従って塗布した例16〜
例18の写真センシトメトリー曲線を表す。
【符号の説明】
1…支持体 2…混合パケット要素 3…赤増感したハロゲン化銀結晶 4…緑増感したハロゲン化銀結晶 5…青増感したハロゲン化銀結晶 6…ゼラチングラフトシアンポリマーカプラー粒子もし
くはポリマー粒子から導入したゼラチングラフトシアン
カプラー 7…ゼラチングラフトマゼンタポリマーカプラー粒子も
しくはポリマー粒子から導入したゼラチングラフトマゼ
ンタカプラー 8…ゼラチングラフトイエローポリマーカプラー粒子も
しくはポリマー粒子から導入したゼラチングラフトイエ
ローカプラー
フロントページの続き (72)発明者 トーマス ジョセフ ダンハウザー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14534, ピッツフォード,ローカスト ストリート 16 (72)発明者 ティエンテー チェン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14534, ペンフィールド,ハイレッジ ドライブ 73 (72)発明者 プラナブ バグチ アメリカ合衆国,ニューヨーク 14580, ウェブスター,ハンツマン ウェイ 3

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハロゲン化銀結晶を囲んで吸着したゼラ
    チングラフトポリマー粒子を持つハロゲン化銀微結晶か
    ら成る感光性ハロゲン化銀結晶乳剤組成物。
JP6011340A 1993-01-07 1994-01-07 ハロゲン化銀乳剤の解膠剤としてのゼラチングラフトポリマー粒子 Pending JPH06301133A (ja)

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US001361 1993-01-07

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