JPH0629852A - フォールディング回路及びそれを利用したa−d変換器 - Google Patents

フォールディング回路及びそれを利用したa−d変換器

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JPH0629852A
JPH0629852A JP5089856A JP8985693A JPH0629852A JP H0629852 A JPH0629852 A JP H0629852A JP 5089856 A JP5089856 A JP 5089856A JP 8985693 A JP8985693 A JP 8985693A JP H0629852 A JPH0629852 A JP H0629852A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フォールディング回路の折り返し波形をシャ
ープ化し、フォールディング回路を利用してA−D変換
器の素子数、消費電力を大幅に削減する。 【構成】 A−D変換器において、複数のマスター・コ
ンパレータ・ラッチMCLと、マスター−スレーブ間を
接続する一対の配線手段と、スレーブ・ラッチとでフォ
ールディング回路FDを形成する。一対の配線手段は、
基準電圧の高低順に、各マスター・コンパレータ・ラッ
チの非反転,反転出力電流を交互に取り出して重ね合わ
せ、スレーブ・ラッチSLの一対の入力部に流し込む。
このスレーブ・ラッチSLの出力に応じ、エンコーダE
CDにより、グレイコードの信号が直接コーディングさ
れる。これにより、フォールディング回路の出力である
折り返し信号の波形がシャープとなる。フォールディン
グ回路を利用したA−D変換器では、スレーブ・ラッチ
の個数が削減され、論理和ゲートが不要となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アナログ信号を折り返
し信号に変換するフォールディング回路及びそれを利用
したA−D変換器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、画像処理の高画質化や計測器の高
精度化に伴い、高分解能でかつ高速変換可能なA−D変
換器への要望が高まっている。例えば、ハイビジョンの
オリジナル信号(帯域:30MHz)処理やB−ISD
N用のA−D変換器としては、分解能10ビット、変換
速度75MSPSが要求される。また、ディジタイジン
グ・オシロスコープ等に代表される計測器用としては、
分解能10ビットで100MSPS以上の変換速度が必
要とされる。一方、ハイビジョン用やB−ISDN用の
A−D変換器では、低消費電力化の要望が強い。例え
ば、ハイビジョンの伝送システムで用いる場合、Y,P
b,Pr信号のそれぞれにA−D変換器が用いられるた
め、A−D変換器の消費電力が全体の消費電力に占める
割合が大きく、A−D変換器の低消費電力化は不可欠で
ある。また、ハイビジョンのプロ用のカメラに搭載する
場合、騒音を抑制する必要があるため冷却用ファンを回
して強制空冷することができないので、最低限、自然冷
却が可能な程度に消費電力を削減する必要がある。ま
た、この種のA−D変換器はセラミック・パッケージに
封入されるが、消費電力つまり発熱量を削減してプラス
チック・パッケージに封入できればコストを大幅に削減
することができる。上記理由により、素子数,消費電力
を大幅に削減しうる回路技術が必要となっている。
【0003】ここで、A−D変換器には、例えば特開平
3−274918号公報に開示されるような並列型A−
D変換方式,直並列型A−D変換方式、特開昭62−1
75018号公報に開示されるような逐次比較型A−D
変換方式等が考えられる。これらの多種あるA−D変換
方式のうちで、並列型A−D変換方式は最も単純で原理
に忠実で最高速処理が可能な方式であるが、素子数,消
費電力が膨大となる欠点もある。
【0004】また、高速のA−D変換器では、通常エン
コーダを駆動する前にマスター・スレーブ構成をとるよ
うになされている。これは、エンコーダ・ラインの負荷
が非常に大きいことに加えて、出力信号の振幅を大きく
とらなければならないため、マスター・スレーブ構成を
とって1周期に亘るデジタル・データでもってエンコー
ダを駆動した方が、高速化の点で有利だからである。図
15は、このようなマスター・スレーブ構成を有する並列
型A−D変換器の例を示す。同図において、1は各基準
抵抗器を直列に配置してなる基準抵抗部、2は複数のプ
リ・アンプPA1〜7からなるプリ・アンプ列、3はプ
リ・アンプPA1〜7と同数のマスター・コンパレータ
・ラッチMCL1〜7からなるマスター・コンパレータ
・ラッチ列、4はマスター・コンパレータ・ラッチMC
L1〜7と同数のスレーブ・ラッチSL1〜7からなる
スレーブ・ラッチ列、5は変換すべきアナログ入力電圧
Vinが導入されるアナログ入力部、6は複数の排他的
論理和ラッチEXOR1〜7からなる排他的論理和ラッ
チ列である。上記各プリ・アンプPA1〜7の一方の入
力端子には共通にアナログ入力電圧Vinが入力され、
もう一方の入力端子には、基準抵抗部1の各基準抵抗器
によって分圧され発生した基準電圧がそれぞれ入力され
ている。このように、従来は、各マスター・コンパレー
タ・ラッチMCL1〜7の出力を同数のスレーブラッチ
SL1〜7が受ける構成となっている。そして、相隣合
うスレーブ・ラッチの出力間の排他的論理和が排他的論
理和ラッチ列6を介して演算され、その出力によりドッ
ティング・トランジスタ(図示せず)を通してエンコー
ダが駆動され、コーディングが行なわれる。
【0005】その場合、図示しないが、各マスター・コ
ンパレータ・ラッチMCLは、差動増幅器を内蔵してお
り、コンパレートモードの間にアナログ入力電圧と各基
準電圧との比較を行って、ラッチモードの間に上記コン
パレートモードで生じた差動電圧に正帰還をかけてラッ
チを行うよう構成されている。
【0006】一方、差動増幅器を利用した信号変換回路
として、例えば「IEEE Transactions on Nuclear Scien
ce,Vol.NS-22,Feb.1975,pp446-45」に開示されるごと
く、図13に示すように、複数の差動増幅器の出力を重ね
合わせるようにしたいわゆるフォールディング回路は公
知の技術である。同図において、各差動増幅器の一方の
入力端子には共通の入力電圧信号Vinが供給され、も
う一方の入力端子にはそれぞれ基準電圧Vr1,Vr
2,Vr3が供給されている(Vr1<Vr2<Vr
3)。図13に示すフォールディング回路に対応するフォ
ールディング波形は、図14に示すように、入力電圧Vi
nに対して各基準電圧Vr1,Vr2,Vr3の位置で
差動方向が反転し、折り返すように変化する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図13に
示す従来のフォールディング回路は、複数の差動増幅器
の出力を重ね合わせる構成となっているが、差動増幅器
の飽和現象を利用しているため、フォールディング波形
は図14に示すようになり、差動増幅器の基準電圧点Vr
1,Vr2,Vr3における切り替わり目で、シャープ
な折返し波形を得ることができない。また、差動増幅器
の基準電圧間隔が飽和電圧より小さくなると、全く折返
し波形が得られなくなるという問題がある。
【0008】一方、図15に示すマスタースレーブ構成を
利用したもの、つまりプリ・アンプ列2の出力をマスタ
ー・コンパレータ・ラッチ列3及びスレーブ・ラッチ列
4で受ける構成のA−D変換器では、各マスター・コン
パレータ・ラッチMCL1〜7の出力を個別にスレーブ
・ラッチSL1〜7で受ける構成をとるため、マスター
・コンパレータ・ラッチMCL1〜7と同数のスレーブ
・ラッチSL1〜7が必要となる。このため、A−D変
換器の分解能が高くなって基準抵抗部1の分割用抵抗器
の数が増大すると、それに対応して、マスター・コンパ
レータ・ラッチだけでなくスレーブ・ラッチの数や、隣
接するスレーブ・ラッチの出力間の排他的論理和をとる
論理和ゲートの数が大幅に増え、素子数、消費電力が膨
大になるという問題があった。
【0009】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、アナログ信号を折り返し信号に変換
するフォールディング回路を、差動増幅器を内蔵するコ
ンパレータ・ラッチの差動ごと取り出された出力電流を
順次反転となる出力同士を重ね合わせて一対の負荷に流
し込むように構成することにより、フォールディング波
形のシャープ化を図るとともに、かかるフォールディン
グ回路を利用してアナログ信号をデジタル信号に変換す
るA−D変換器を構成することにより、A−D変換器の
素子数,消費電力の大幅な削減を図ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1の発明の講じた手段は、フォールディング
回路として、一方の入力部が共通のアナログ信号を受
け、もう一方の入力部が順次所定の電圧差で設定された
基準電圧を受けるとともに、コンパレートモードの間に
アナログ入力電圧と各基準電圧との比較を行い、ラッチ
モードの間に上記コンパレートモードで生じた差電圧に
正帰還をかけてラッチを行って一対の出力部から非反転
出力及び反転出力として電流を出力するよう構成された
複数のコンパレータ・ラッチと、一対の入力端子を介し
て上記複数のコンパレータ・ラッチの出力を同時に受け
る負荷部材と、上記各コンパレータ・ラッチに入力され
る基準電圧の高低に従った順に、コンパレータ・ラッチ
の非反転出力,反転出力を交互に取り出して重ね合わ
せ、上記負荷部材の一対の入力部に流通させる一対の配
線手段とを設け、入力アナログ信号を各基準電圧の位置
で折り返す折り返し信号に変換するように構成したもの
である。
【0011】請求項2の発明の講じた手段は、上記請求
項1の発明において、上記各コンパレータ・ラッチと基
準電圧及びアナログ入力電圧との間に、プリアンプを介
設したものである。
【0012】請求項3の発明の講じた手段は、上記請求
項1又は2の発明において、上記負荷部材を、電流信号
を電圧信号に変換するための抵抗部材としたものであ
る。
【0013】請求項4の発明の講じた手段は、上記請求
項1又は2の発明において、上記各コンパレータ・ラッ
チをマスター・コンパレータ・ラッチとし、上記負荷部
材を電流比較型スレーブ・ラッチとしたものである。
【0014】請求項5の発明の講じた手段は、上記請求
項1又は2の発明において、上記各コンパレータ・ラッ
チはマスター・コンパレータ・ラッチとし、上記負荷部
材を、電流信号を電圧信号に変換するための抵抗部材
と、該抵抗部材に並列に接続される電圧比較型スレーブ
・ラッチとで構成したものである。
【0015】請求項6の発明の講じた手段は、一方の入
力部が共通のアナログ信号を受け、もう一方の入力部が
順次所定の電圧差で設定された基準電圧を受ける複数個
のコンパレータと、該コンパレータの出力を受け、デジ
タル信号をコーディングするコーディング手段とを備え
たA−D変換器を対象とする。
【0016】そして、上記複数のコンパレータのうちの
1群のコンパレータを、コンパレートモードの間にアナ
ログ入力電圧と各基準電圧との比較を行い、ラッチモー
ドの間に上記コンパレートモードで生じた差電圧に正帰
還をかけてラッチを行って、一対の出力部から非反転出
力,反転出力として電流を出力するよう構成された複数
のマスター・コンパレータ・ラッチと、該各マスター・
コンパレータ・ラッチの出力を受ける一対の入力部を有
するスレーブ・ラッチとで構成されるものとする。さら
に、上記各コンパレータ・ラッチに入力される基準電圧
の高低に従った順に、各マスター・コンパレータ・ラッ
チの非反転出力,反転出力を交互に取り出して重ね合わ
せ、上記スレーブ・ラッチの各入力部に流し込む一対の
配線手段を設ける。そして、上記1群のマスター・コン
パレータ・ラッチと、配線手段とにより、入力アナログ
信号を各基準電圧の位置で折り返す折り返し信号に変換
するフォールディング回路を形成したものである。
【0017】請求項7の発明の講じた手段は、上記請求
項6の発明において、上記各マスター・コンパレータ・
ラッチの配列位置を、デジタル出力信号のコードの切り
替わり目に合わせ、上記スレーブ・ラッチを、少なくと
もデジタル出力のビット数だけ配置し、上記コーディン
グ手段を上記スレーブ・ラッチの出力で直接コーディン
グするように構成したものである。
【0018】請求項8の発明の講じた手段は、上記請求
項7の発明において、デジタル出力信号の最上位ビット
を除く各位のビット毎に少なくとも1個のフォールディ
ング回路を設ける。そして、最下位ビットをコーディン
グするフォールディング回路内のマスター・コンパレー
タ・ラッチを、出力される折り返し信号が基準電圧の2
つ毎に周期的に折り返すように配列し、最下位ビットよ
りも上位のビットをコーディングするフォールディング
回路内のマスター・コンパレータ・ラッチを、出力され
る折り返し信号がその直下位ビットのフォールディング
回路から出力される折り返し信号の折り返し点間の中間
点で、かつ2倍の周期で折り返すように配列する。そし
て、コーディング手段を、グレイコードで表示されるデ
ジタル信号をコーディングするように構成したものであ
る。
【0019】請求項9の発明の講じた手段は、上記請求
項6の発明において、デジタル出力信号を、上位コード
と下位コードとに2分割し、上位コードをコーディング
するためのスレーブ・ラッチに、上位コードの切り替わ
り目に相当するマスター・コンパレータ・ラッチの出力
間の排他的論理和からなる信号を入力させる一方、下位
コードをコーディングするためのスレーブ・ラッチを、
フォールディング回路の出力を受けるように構成したも
のである。
【0020】請求項10の発明の講じた手段は、上記請
求項6,7,8又は9の発明において、上記スレーブ・
ラッチを電圧比較型スレーブ・ラッチとし、スレーブ・
ラッチの一対の入力部に、電流信号を電圧信号に変換す
る一対の抵抗部材を並列に接続する構成としたものであ
る。
【0021】請求項11の発明の講じた手段は、上記請
求項10の発明において、一つのフォールディング回路
に配置されるマスター・コンパレータ・ラッチの数を、
所定値以下に制限したものである。
【0022】請求項12の発明の講じた手段は、上記請
求項6,7,8,9,10又は11の発明において、各
フォールディング回路の出力側に配置されるスレーブ・
ラッチの2つの入力部の電位を、非反転出力信号及び反
転出力信号の振幅レベルが一致するよう相対的にオフセ
ットさせるように構成したものである。
【0023】請求項13の発明の講じた手段は、上記請
求項6,7,8,9,10,11又は12の発明におい
て、上記各マスター・コンパレータ・ラッチと基準電圧
及びアナログ入力電圧との間に、それぞれプリアンプを
介設したものである。
【0024】
【作用】以上の構成により、請求項1の発明では、コン
パレータ・ラッチの一対の出力部から差動の出力電流が
出力される。すなわち、ラッチ・モードで、非反転出力
あるいは反転出力のどちらか一方の出力に全ての電流が
流れ、もう一方の出力には全く流れないという完全なデ
ジタル電流が得られる。このため、ラッチ・モード期間
中のフォールディング波形は、コンパレータ・ラッチの
基準電圧点における切り替わり目で完全に折り返す極め
て信頼性の高い波形となる。また、コンパレータ・ラッ
チの基準電圧間の電位差が、差動増幅器の飽和電圧より
も小さい場合でも、ラッチ・モード時には完全な折返し
波形が得られる。
【0025】請求項2の発明では、コンパレータ・ラッ
チに入力される基準電圧とアナログ電圧信号間の差電圧
がプリアンプによっていったん増幅されるので、フォー
ルディング回路を高速化した場合にも、良好な精度が得
られることになる。
【0026】請求項3の発明では、簡素な構成で電流信
号から電圧信号が得られることになる。
【0027】請求項4及び請求項5の発明では、マスタ
ー・コンパレータ・ラッチのクロック1周期に亘ってデ
ジタル化された折り返し信号が得られるので、負荷に対
する駆動力が増大し、高速化が可能となる。
【0028】請求項6の発明では、A−D変換器におい
て、フォールディング回路を利用しているので、マスタ
ー・コンパレータ・ラッチの出力側に同数のスレーブ・
ラッチを設ける必要がなく、最小限ビット数だけのスレ
ーブ・ラッチがあればデジタル出力信号が得られる。し
たがって、素子数及び消費電力が大幅に低減されること
になる。
【0029】請求項7の発明では、出力するデジタル信
号のコードの切り替わり目に相当するマスター・コンパ
レータ・ラッチの作動の出力電流つまり反転出力,非反
転出力が交互に重ね合わされているので、ラッチ・モー
ド時の重畳電流は、コードの切り替わり目で順次完全に
折り返す差動のデジタル電流となる。この差動のデジタ
ル電流に応じてスレーブ・ラッチによりコーディング手
段が駆動され、コーディングが行われる。したがって、
排他的論理和を演算するための素子も不要となるととも
に、折り返し信号を利用した迅速なコーディングが可能
となる。
【0030】請求項8の発明では、A−D変換器内の各
フォールディング回路から出力される折り返し信号がグ
レイコードの各位のビットに対応するので、容易かつ迅
速にグレイコードで表示されるデジタル出力信号が得ら
れることになる。
【0031】請求項9の発明では、特にビット数の大き
なデジタル信号を出力する場合に、配線数の増大が抑制
されるとともに、マスター・コンパレータ・ラッチ間の
距離の拡大に起因する変換エラーが防止される。したが
って、高分解能のA−D変換が可能となる。
【0032】請求項10の発明では、一対の抵抗部材の
抵抗値の設定によって、容易に電圧比較型スレーブ・ラ
ッチの動作が円滑化されることになる。
【0033】請求項11の発明では、フォールディング
回路からの出力振幅が所定値以上に維持されるので、ス
レーブ・ラッチの誤動作に起因するコーディングエラー
の発生が防止されることになる。
【0034】請求項12の発明では、特にビット数の大
きなデジタル信号を出力する場合に、配線数の増大が抑
制されるとともに、マスター・コンパレータ・ラッチ間
の距離の拡大に起因する変換エラーが防止される。した
がって、高分解能のA−D変換が可能となる。
【0035】請求項13の発明では、各フォールディン
グ回路から出力される折り返し信号の非反転出力信号及
び反転出力信号の振幅レベルが一致することで、スレー
ブ・ラッチの差動が円滑となる。
【0036】請求項14の発明では、マスター・コンパ
レータ・ラッチに入力される基準電圧とアナログ電圧信
号間の差電圧がプリアンプによっていったん増幅される
ので、A−D変換器を高速化した場合にも、良好な精度
が得られることになる。
【0037】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
【0038】(実施例1)まず、請求項1及び2の発明
に係る実施例1について説明する。図1は、4つのマス
ター・コンパレータ・ラッチの出力電流を重ね合わせる
ようにしたフォールディング回路FDの構成を示す。図
1において、1は4個の抵抗を直列に配置し、第1〜第
4基準電圧Vr1〜4を生ぜしめるようにした基準電圧
部、2は4個の第1〜第4プリ・アンプPA1〜4から
なるプリ・アンプ列、3は4個の第1〜第4マスター・
コンパレータ・ラッチMCL1〜4からなるマスター・
コンパレータ・ラッチ列、4は負荷部材としてのスレー
ブ・ラッチSL(ここでは単数)を配置してなるスレー
ブ・ラッチ部、5はアナログ電圧信号Vinが入力され
る信号入力部である。また、R1,R2は、電流信号を
電圧信号に変換する負荷部材としての抵抗部材である。
【0039】ここで、上記各プリ・アンプPA1〜4の
一方の入力部は信号入力部5に接続されて、共通のアナ
ログ電圧信号Vinが入力されている。また、各プリ・ア
ンプPA1〜4のもう一方の入力部は基準抵抗部1の各
抵抗間の部位に接続されて、各抵抗によって分圧された
第1〜第4基準電圧Vr1〜4(Vr4<Vr3<Vr
2<Vr1)がそれぞれ入力されている。そして、各プ
リ・アンプPA1〜4で、アナログ電圧信号Vinと各
基準電圧Vr1〜4とが比較され、両者の差圧信号が増
幅されて出力される。
【0040】上記各マスター・コンパレータ・ラッチM
CL1〜4の一対の入力部は、それぞれ各プリ・アンプ
PA1〜4の各出力端子に接続されていて、各プリ・ア
ンプPA1〜4から増幅された差圧信号が入力される。
そして、各マスター・コンパレータ・ラッチMCLには
差動増幅器が内蔵されていて、コンパレートモードの間
にアナログ電圧信号Vinと各基準電圧Vr1〜4との
比較を行い、ラッチモードの間に上記コンパレートモー
ドで生じた差電圧に正帰還をかけてラッチを行う。そし
て、各マスター・コンパレータ・ラッチMCL1〜4の
内部で生成された差動電流を、ベース接地トランジスタ
とのカスコード接続によって取り出すようになされてい
る。
【0041】その場合、第1マスター・コンパレータ・
ラッチMCL1の非反転出力Qと、第2マスター・コン
パレータ・ラッチMCL2の反転出力QBと、第3マス
ター・コンパレータ・ラッチMCL3の非反転出力Q
と、第4マスター・コンパレータ・ラッチMCL4の反
転出力QBとが抵抗R1に接続される配線CNaに出力
され、第1マスター・コンパレータ・ラッチMCL1の
反転出力QBと、第2マスター・コンパレータ・ラッチ
MCL2の非反転出力Qと、第3マスター・コンパレー
タ・ラッチMCL3の反転出力QBと、第4マスター・
コンパレータ・ラッチMCL4の非反転出力Qとが抵抗
R2に接続される配線CNbに出力される。すなわち、
マスター・コンパレータ・ラッチMCLの基準電圧の高
低に従った順に、各マスター・コンパレータ・ラッチの
非反転出力,反転出力を交互に取り出して重ね合わせ、
スレーブ・ラッチSLの一対の入力部に流し込むように
接続する構成としている。この各配線CNa,CNbに
より、請求項1の発明にいう一対の配線手段が構成され
ている。ここで、抵抗R1は、マスター・コンパレータ
・ラッチに使用される電流源と同じ電流源に接続されて
いる(重ね合わせるマスター・コンパレータ・ラッチM
CLの数が奇数の場合には、電流源を接続する必要はな
い)。上記マスター・コンパレータ・ラッチMCL1〜
4、配線手段CNa,CNb及びスレーブ・ラッチSL
により、フォールディング回路FDが構成されている。
【0042】なお、この図では、4個のマスター・コン
パレータ・ラッチMCL1〜4の出力信号を単一のスレ
ーブ・ラッチSLに入力させるように構成しているが、
2個のスレーブ・ラッチを配設し、各スレーブ・ラッチ
にそれぞれ2個のマスター・コンパレータ・ラッチの出
力信号を入力させるように構成してもよい。その場合、
2つのフォールディング回路が配設されていることにな
る。
【0043】また、負荷部材は、上記実施例では、抵抗
部材R1,R2とスレーブ・ラッチSLとを設けたが、
電流比較型スレーブ・ラッチでは抵抗部材R1,r2は
不要である。また、マスター・スレーブ構造を取らない
場合には、上記スレーブ・ラッチは不要である。さら
に、負荷部材は、抵抗部材でなくトランジスタ等の素子
であってもよい。
【0044】次に、上記フォールディング回路FDの差
動を説明する。今、アナログ電圧信号Vinが第4マス
ター・コンパレータ・ラッチMCL4の第4基準電圧V
r4より低い場合、ラッチ・モードにおいて全てのマス
ター・コンパレータ・ラッチの反転出力QB側に電流が
流れる。従って、マスター・コンパレータ・ラッチ列3
の定電流源の電流値をI0 とすると、抵抗R2には電流
2I0 が流れる一方、抵抗R1には、接続されている定
電流源の電流I0 を含めて合計電流3I0 が流れる。次
に、アナログ電圧信号Vinが第4基準電圧Vr4を越
えると、第4マスター・コンパレータ・ラッチMCL4
の出力が反転するため、抵抗R1と抵抗R2の間で電流
I0 の交換が行われる。すなわち、今度は抵抗R1に電
流2I0が流れ、抵抗R2に電流3I0 が流れる。更
に、アナログ電圧信号Vinが第3基準電圧Vr3を越
えると第3マスター・コンパレータ・ラッチMCL3の
出力が反転するため、抵抗R1とR2の間で先とは逆向
きに電流I0 の交換が行われる。従って、抵抗R2に電
流2I0 が流れ、抵抗R1に電流3I0 が流れる。以
降、同様にして抵抗R1, R2に発生する電圧VR1,
VR2は、入力電圧Vinに対して図2に示すように変
化する。すなわち、電圧信号VR1は、アナログ入力電
圧信号Vinの変化に対し、Vr4<Vin<Vr3及
びVr2<Vin<Vr1の時にHレベルとなり、その
他ではLレベルとなり、入力アナログ電圧が各基準電圧
Vr1〜Vr4を越える点で折り返すように変化する。
同図からわかるように、重ね合わせるマスター・コンパ
レータ・ラッチMCLの数が偶数の場合、出力はアナロ
グ入力電圧Vin方向に対称形となる。一方、奇数の場
合は逆に非対称形となる。
【0045】図1に示すように、本発明によるフォール
ディング回路は、マスター・コンパレータ・ラッチMC
Lから電流信号として出力される非反転出力,反転出力
を交互に取り出して重ね合わせる構成となっている。コ
ンパレータ・ラッチMCLの出力電流は、ラッチ・モー
ド時において、非反転出力か反転出力かどちらか一方に
電流が流れ、もう一方には全く流れないという完全なデ
ジタル電流となる。従って、ラッチ・モード時には、プ
リ・アンプPAの基準電圧点で完全に折り返す理想的な
波形が得られる。また、コンパレータ・ラッチMCLの
基準電圧間の電位差が、差動増幅器の飽和電圧に比べて
小さい場合でも、ラッチ・モード時にはほぼ完全な折返
し波形が得られる。しかも、得られる電圧は差動である
ので、高速性にすぐれノイズにも強い。また、この出力
波形を入力としているスレーブ・ラッチSLの出力は、
クロック1周期に亘るデジタル・データとなるため、エ
ンコーダECDの高速化に極めて有利である。
【0046】(実施例2)次に、請求項4〜6の発明に
係る実施例2について説明する。図3は、重ね合わせる
マスター・コンパレータ・ラッチMCLの組合せを、エ
ンコーダECDに使用しているコードの切り替わり目に
合わせることによって、スレーブ・ラッチSLの出力で
直接コーディングを行うようにしたA−D変換器の構成
を示し、3ビットのグレイ・コードを生成する場合であ
る。すなわち、第1〜第7基準電圧Vr1〜7からなる
基準電圧部1と、各基準電圧Vr1〜7及び信号入力部
5のアナログ電圧信号Vinを入力とする第1〜第7プ
リ・アンプPA1〜7からなるプリ・アンプ列2と、該
各プリ・アンプPA1〜7の出力をそれぞれ入力とする
第1〜第7マスター・コンパレータ・ラッチMCL1〜
7からなるマスター・コンパレータ・ラッチ列3と、第
1〜第3スレーブ・ラッチSL1〜3からなるスレーブ
・ラッチ列4とが配設されている。
【0047】ここで、上記各スレーブ・ラッチSL1〜
3の出力は、後述のごとく、3ビットDO〜D2のデジ
タル信号をコーディングするようになされている。最下
位ビットD0をコーディングするための第3スレーブ・
ラッチSL3には、グレイ・コードの最下位ビットの切
り替わり目に当たる第1,第3,第5,第7マスター・
コンパレータ・ラッチMCL1,MCL3,MCL5,
MCL7の出力を重ね合わせた信号が配線CN1a,CN
1bを介して入力されている。上記各マスター・コンパレ
ータ・ラッチMCL1,MCL3,MCL5,MCL
7、配線CN1a,CN1b及び第3スレーブ・ラッチSL
3で形成される回路により、第1フォールディング回路
FD1が構成されている。同様に、第2位ビットD1を
コーディングするための第2スレーブ・ラッチSL2に
は、第2,第6マスター・コンパレータ・ラッチMCL
2,MCL6の出力を重ね合わせた信号が配線CN2a,
CN2bを介して入力されている。上記各マスター・コン
パレータ・ラッチMCL2,MCL6、CN2a,CN2b
及び第2スレーブ・ラッチSL2で形成される回路によ
り、第2フォールディング回路FD2が構成されてい
る。また、最上位ビットD2をコーディングするための
第1スレーブ・ラッチSL1には、第4マスター・コン
パレータ・ラッチMCL4の出力を単独で入力する。こ
こで、上記複数のマスター・コンパレータ・ラッチの出
力を単一のスレーブ・ラッチに入力する場合、各マスタ
ー・コンパレータ・ラッチMCL間の出力電流を基準電
圧の高い方から交互に非反転出力,反転出力を取り出し
て重ね合わせ、各スレーブ・ラッチSLの非反転入力D
及び反転入力DBとして入力するようになされている。
ただし、第2,第3スレーブ・ラッチSL2,SL3
は、図10に示すAタイプのもの(オフセットあり)と
し、第1スレーブ・ラッチSL1は図11に示すBタイプ
のもの(オフセットなし)とする。
【0048】そして、上記各スレーブ・ラッチSL1〜
3の出力は、コーディング手段であるエンコーダECD
に出力される。該エンコーダECDにおいて、3ビット
D0〜D2の信号をコーディングするために、上記第1
スレーブ・ラッチSL1の出力は最上位ビットD2のコ
ード線に第1ドッティングトランジスタDR1を介して
接続され、第2スレーブ・ラッチSL2の出力は第2位
ビットD1のコード線に第2ドッティングトランジスタ
DR2を介して接続され、第3スレーブ・ラッチSL3
の出力は最下位ビットD0のコード線に第3ドッティン
グトランジスタDR3を介して接続されている。
【0049】以上の構成により、それぞれのスレーブ・
ラッチSL1〜3の出力は、アナログ電圧信号Vinに
対して図4に示すように変化する。すなわち、最下位ビ
ットD0に対応する第3スレーブ・ラッチSL3の出力
はVr7<Vin<Vr5,Vr3<Vin<Vr1の
時に、第2位ビットD1に対応する第2スレーブ・ラッ
チSL2の出力はVr6<Vin<Vr2の時に、最上
位ビットD2に対応する第1スレーブ・ラッチSL1の
出力はVin<Vr4の時に、それぞれHレベルとな
る。従って、エンコーダECDにより、Vin>Vr1
では「000」が、Vr1>Vin>Vr2では「00
1」が、Vr2>Vin>Vr3では「011」が、V
r3>Vin>Vr4では「010」が、Vr4>Vi
n>Vr5では「110」が、Vr5>Vin>Vr6
では「111」が、Vr6>Vin>Vr7では「10
1」が、Vin>Vr7では「100」がそれぞれコー
ディングされることになる。これは、「1」を加算又は
減算するごとに1ビットずつ変化しており、3ビットの
グレイ・コードそのものである。
【0050】なお、本実施例では、その後、コード変換
器(図示せず)により、グレイコードの信号からバイナ
リコードの信号に変換され、最終的に利用される信号と
なる。ただし、コード変換器は必ずしも必要ではなく、
グレイコードの信号を直接利用してもよい。
【0051】従来のマスター・スレーブ構造を有するA
−D変換器では、1つのマスター・コンパレータ・ラッ
チMCLの出力を1つのスレーブ・ラッチSLで受ける
構成をとるため、マスタ・コンパレータ・ラッチMCL
と同数のスレーブ・ラッチSLが必要となる。それに対
し、上記実施例2のような第1,第2フォールディング
回路FD1,FD2を配設したA−D変換器では、複数
のマスター・コンパレータ・ラッチMCLの出力を重ね
合わせて1つのスレーブ・ラッチSLに入力するように
接続した分、スレーブ・ラッチSLの個数を削減するこ
とができる。
【0052】特に、上記実施例2のように、スレーブ・
ラッチSLの出力で直接コーディングを行なうため、ス
レーブ・ラッチSLの出力間の排他的論理和をとる必要
がない。このため、論理和ゲートを全て削減できる。た
とえば、3ビットのA−D変換を行う場合、従来の手法
によれば、図15に示すように、7個のマスター・コンパ
レータ・ラッチMCLとそれと同数のスレーブ・ラッチ
SL及び排他的論理和ゲートが必要となる。すなわち、
全部で21ゲート必要となる。一方、本発明によれば、
図3に示すように7個のマスタ・コンパレータ・ラッチ
MCLと3個のスレーブ・ラッチSLの10ゲートで済
むことになる。すなわち、従来の手法の半分のゲート数
で済むことになる。
【0053】上記実施例2では、3ビットのディジタル
信号をコーディングする例について説明したが、本発明
はかかる構成に限定されるものではなく、4ビット以上
のディジタル信号を出力するA−D変換器にも適用しう
る。4ビットのA−D変換器の場合、従来の手法ではマ
スター・コンパレータ・ラッチ、スレーブ・ラッチ及び
排他的論理和ゲートがそれぞれ15個、全部で45ゲー
ト必要になるが、本発明によれば、図5に示すように、
15個のマスター・コンパレータ・ラッチMCLと4個
のスレーブ・ラッチSLの19ゲートで済むことになる
(詳細は後述する)。このように、nビットのA−D変
換器の場合、本発明によれば、(2n −1−n)個のス
レーブ・ラッチと(2n −1)個の排他的論理和ゲート
を削減できる。従って、大幅な素子数、消費電力及び占
有面積の削減が可能となる。
【0054】図5は、4ビットのコーディングを行うA
−D変換器の構成を示す。すなわち、ビット数4に対応
して、(24 −1)個つまり第1〜第15基準電圧Vr
1〜15からなる基準電圧部1と、各基準電圧Vr1〜
15及び信号入力部5のアナログ電圧信号Vinを入力
とする第1〜第15プリ・アンプPA1〜15からなる
プリ・アンプ列2と、各プリアンプPA1〜15の出力
を入力とする第1〜第15マスター・コンパレータ・ラ
ッチMCL1〜15からなるマスター・コンパレータ・
ラッチ列3と、第1〜第4スレーブ・ラッチSL1〜4
からなるスレーブ・ラッチ列4とが配置され、各スレー
ブ・ラッチSL1〜4の出力に応じて、エンコーダEC
Dにより、4ビットD0〜D3の信号を直接コーディン
グするようになされている。ここで、最下位ビットD0
をコーディングする第4スレーブ・ラッチSL4には、
奇数番号のマスター・コンパレータ・ラッチMCL1,
MCL3,MCL5,MCL7,MCL9,MCL1
1,MCL13及びMCL15の出力が重ね合わされて
入力され、第2位ビットD1をコーディングする第3ス
レーブ・ラッチSL3には、第2,第6,第10,第1
4マスター・コンパレータ・ラッチMCL2,MCL
6,MCL10,MCL14の出力が重ね合わされて出
力され、第3位ビットD2をコーディングする第2スレ
ーブ・ラッチSL2には、第4,第12スレーブ・ラッ
チSL4,SL12の出力が重ね合わされて入力され、
最上位ビットD3をコーディングする第1スレーブ・ラ
ッチSL1には、第8マスター・コンパレータ・ラッチ
MCL8の出力が単独で入力される。その際、各配線C
N1a,CN1b〜CN3a,CN3bを介して、各マスター・
コンパレータ・ラッチMCLの出力を基準電圧の高い側
から交互に非反転出力,反転出力を取り出して重ね合わ
せ、スレーブ・ラッチSLの各入力部DBに入力させる
ようになされている。つまり、図5に示すA−D変換器
の場合、3つの第1〜第3フォールディング回路FD1
〜3が配設されていることになる。そして、各スレーブ
・ラッチSL1〜4の出力は、エンコーダECDに入力
されている。すなわち、第1〜第4スレーブ・ラッチS
L1〜4の出力に応じて、エンコーダECDにより、第
1〜第3ドッティングトランジスタDR1〜4を介し
て、最上位ビットD3から最下位ビットD0までの各ビ
ットがコーディングされる。
【0055】以上の構成によって、図6に示される如
き、「1000」,「1001」,「1011」,「1
010」,「1110」,「1111」,「1101」
「1100」,「0100」,「0101」,「011
1」,「0110」,「0010」,「0011」「0
001」,「0000」からなるグレイコードによるデ
ジタル信号をコーディングするようになされている。こ
の場合も、上記と同様の効果を発揮することができる。
【0056】なお、この実施例2では、スレーブ・ラッ
チSLの出力で全体がグレイコードで表示されるデジタ
ル信号をコーディングするようにしたが、本発明はかか
る実施例に限定されるものではなく、信号の変わり目が
重ならないコードであれば、どのようなパターンでも生
成しうる。
【0057】(実施例3)上記実施例2では、最小限の
スレーブ・ラッチ数でA−D変換器を構成する例につい
て説明したが、フォールディング回路FD内で出力電流
を重ね合わせるマスター・コンパレータ・ラッチMCL
の数が増えてくると、特に下位コード側の出力振幅を適
正に維持するのが困難となる。そこで、請求項7の発明
のように、一つのフォールディング回路FD内において
重ね合わせるマスター・コンパレータ・ラッチMCLの
数を制限するようにしてもよい、図7は、請求項7の発
明に係る実施例3のA−D変換器の構成を示し、4ビッ
トの場合で、重ね合わせるマスター・コンパレータ・ラ
ッチMCLの数を最大4個に制限し、最下位ビットD0
をコーディングするためのフォールディング回路FDを
2個に分割したものである。
【0058】すなわち、15個のマスター・コンパレー
タ・ラッチMCL1〜15の出力側に、5個のスレーブ
・ラッチSL1〜5を配設し、そのうち第4スレーブ・
ラッチSL4には、第1,第3,第5,第7マスター・
コンパレータ・ラッチMCL1,MCL3,MCL5,
MCL7の出力が重ね合わされて配線CN3a,CN3bを
介して入力され、第5スレーブ・ラッチSL5には、第
9,第11,第13,第15マスター・コンパレータ・
ラッチMCL9,MCL11,MCL13,MCL15
の出力が重ね合わされて配線CN4a,CN4bを介して入
力されている。つまり、上記図5における第3フォール
ディング回路FD3を第3,第4フォールディング回路
FD3,FD4に分割したことになる。また、エンコー
ダECDには、第1〜第5ドッティングトランジスタD
R1〜5が配設されている。すなわち、エンコーダEC
Dにより、第4,第5ドッティングトランジスタDR
4,DR5を介して、最下位ビットD0をコーディング
するようになされている。その他の構成は上記図5と同
じである。そして、この場合にも、各ビットD0〜D3
により、上記図6と同様に、グレイコードでコーディン
グされた4ビットのディジタル信号が得られる(図示は
省略する)。
【0059】この場合、上記実施例2に比較して、スレ
ーブ・ラッチSLの数は増大するが、出力振幅が適正に
維持されるので、出力振幅の不足に起因する誤動作を有
効に防止することができる利点がある。
【0060】(実施例4)次に、請求項8の発明に係る
実施例4について説明する。上記図3及び図5からわか
るように、分解能が高くなるに従ってつまりビット数が
増大するにしたがって配線の本数が増え、配線の占める
面積が大幅に増加する。また、上位ビットになるに従っ
て、出力電流を重ね合わせるマスター・コンパレータ・
ラッチ間の距離が指数関数的に長くなるので、ビット数
の大きいもの例えば分解能が高く高速なA−D変換器な
どの場合、上位のビットにおいて変換エラーが発生しや
すくなる。そこで、本実施例4では、図8に示すよう
に、コーディングを上位コードと下位コードとに分け
て、上位のコーディングは、各マスター・コンパレータ
・ラッチ間の非反転出力と反転出力とを順序的に接続す
ることによって得られる排他的論理和の信号をスレーブ
・ラッチに入力し、各スレーブ・ラッチの出力をドッテ
ィングトランジスタ(図中黒丸を付した交点に配設され
ている)によって一括して行い、下位のコーディングは
上記実施例3と同様に行うようになされている。
【0061】すなわち、4ビットのディジタル信号をコ
ーディングする場合、7つの第1〜第7スレーブ・ラッ
チSL1〜7をマスター・コンパレータ・ラッチMCL
1〜15の出力側に配置し、最下位ビットD0及び第3
位ビットD1は、第5〜第7スレーブ・ラッチSL5〜
7及びマスター・コンパレータ・ラッチMCLによる3
つのフォールディング回路FD1〜3及びエンコーダE
CDの各ドッティングトランジスタDR5〜DR7を介
して、グレイコードで表示されるデジタル信号が直接コ
ーディングされる(図9参照)。
【0062】一方、最上位ビットD3及び第2位ビット
D2については、以下のように、コーディングが行われ
る。すなわち、上位コードD2,D3の切り替わり目に
相当するマスター・コンパレータ・ラッチMCL4、M
CL8、MCL12の間で、基準電圧が高電位側のマスタ
ー・コンパレータ・ラッチMCLの非反転出力Qと低電
位側のマスター・コンパレータ・ラッチMCLの反転出
力QBとの間が順序的に接続されている。このようにし
て発生したマスター・コンパレータ・ラッチMCLの出
力信号間の排他的論理和出力を受けるスレーブ・ラッチ
SL1、SL2、SL3、SL4は、図12に示すCタイ
プのスレーブ・ラッチとする。また、これらのスレーブ
・ラッチのもう一方の入力には、共通に参照電圧Vsが
与えられている。例えば、入力電圧VinがVr8<V
in<Vr4の範囲にある場合、第4マスター・コンパ
レータ・ラッチMCL4は反転出力QB側に電流が流
れ、マスター・コンパレータ・ラッチMCL8、MCL
12は非反転出力Q側に電流が流れるため、第2スレーブ
・ラッチSL2のみHレベルとなり他のスレーブ・ラッ
チSL1、SL3、SL4はLレベルとなる。すなわ
ち、各マスター・コンパレータ・ラッチMCLの出力信
号間の排他的論理和がとられたことになる。図9は、各
スレーブ・ラッチの出力波形及び各位のビットD0〜D
3の波形を示し、最終的には、上記図6と同様に、エン
コーダECDにより、各ドッティングトランジスタDR
1〜DR4を介して、グレイコードで表されるデジタル
信号が得られる。
【0063】従って、上記第4実施例では、デジタル出
力信号の上位側コードが、フォールディング回路ではな
く、各マスター・コンパレータ・ラッチMCLの出力信
号間の排他的論理和を入力とするスレーブ・ラッチSL
の出力信号からコーディングされるので、ビット数が増
大した場合にも、フォールディング回路の場合のごと
く、上位ビットにおけるマスター・コンパレータ・ラッ
チMCL間の距離の増大による変換エラーを生じること
がない。従って、分解能が高く特に高速なA−D変換器
においても、信頼性を良好に維持しながら、大幅な素子
数、消費電力及び占有面積の削減が可能となる。
【0064】なお、上記各実施例では、各マスター・コ
ンパレータ・ラッチの入力側にマスター・コンパレータ
・ラッチMCLと同数のプリ・アンプPAからなるプリ
・アンプ列を配設したが、このプリ・アンプ列4は必ず
しも必要ではない。ただし、プリ・アンプ列4を介設す
ることによって、信号がさらに高速化され、かつ精度が
向上する利点がある。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、フォールディング回路として、共通のアナログ
信号と基準電圧とを受け、コンパレートモードの間に各
電圧の比較を行い、ラッチモードの間にラッチを行っ
て、一対の出力部から非反転出力,非反転出力と低電流
を出力するよう構成された複数のコンパレータ・ラッチ
と、一対の入力部を介して各コンパレータ・ラッチの出
力を受ける負荷部材と、各コンパレータ・ラッチの差動
の出力電流を基準電圧の高低に従って交互に非反転出
力,反転出力を取り出して重ね合わせ、一対の入力部に
流し込む一対の配線手段とを設け、入力アナログ信号を
各基準電圧の位置で折り返す折り返し信号に変換するよ
うに構成したので、コンパレータ・ラッチの基準電圧点
における切り替わり目でほぼ完全に折り返すシャープな
極めて信頼性の高い波形を得ることができる。
【0066】請求項2の発明によれば、上記請求項1の
発明において、各コンパレータ・ラッチと基準電圧及び
アナログ入力電圧との間に、それぞれプリアンプを介設
するように構成したので、コンパレータ・ラッチに入力
される基準電圧とアナログ電圧信号間の差圧がプリアン
プによっていったん増幅されることで、高速状態におけ
るフォールディング回路の精度の向上を図ることができ
る。
【0067】請求項3の発明によれば、上記請求項1又
は2の発明において、負荷部材を、電流信号を電圧信号
に変換する抵抗部材としたので、簡素な構成で電流信号
から電圧信号への変換を行うことができる。
【0068】請求項4及び5の発明によれば、上記請求
項1又は2の発明において、コンパレータ・ラッチをマ
スター・スレーブ構造としたので、マスター・コンパレ
ータ・ラッチのクロック1周期に亘ってデジタル化され
た折り返し信号が得られるので、負荷に対する駆動力が
増大し、高速化が可能となる。
【0069】請求項6の発明によれば、A−D変換器の
構成として、1群のコンパレータを複数のマスター・コ
ンパレータ・ラッチとその出力を受ける単一のスレーブ
・ラッチとからなるマスター・スレーブ構造とし、かつ
各マスター・コンパレータ・ラッチとその出力をスレー
ブ・ラッチに接続する一対の配線手段とで上記請求項1
の発明であるフォールディング回路を形成したので、ス
レーブ・ラッチの個数を削減し、排他的論理和を演算す
る素子を不要とすることができ、よって、素子数及び消
費電力の大幅な低減を図ることができる。
【0070】請求項7の発明によれば、上記請求項4の
発明において、各マスター・コンパレータ・ラッチの配
列位置を、デジタル出力信号のコードの切り替わり目に
合わせ、少なくともデジタル出力のビット数だけ設けた
スレーブ・ラッチの出力で直接コーディングするように
したので、折り返し信号を利用した迅速なコーディング
を行うことができる。
【0071】請求項8の発明によれば、上記請求項7の
発明において、デジタル出力の最上位ビットを除く各位
のビット毎に少なくとも1個のフォールディング回路を
設け、各フォールディング回路内のマスター・コンパレ
ータ・ラッチを、グレイコードで表示されるデジタル信
号をコーディングするように配置したので、出力される
折り返し信号がグレイコードの各位のビットに対応する
ことで、容易かつ迅速なデジタル信号のコーディングを
行うことができる。
【0072】請求項9の発明によれば、上記請求項6,
7又は8の発明において、デジタル出力信号を上位コー
ドと下位コードとに2分割し、上位コードをコーディン
グするためのスレーブ・ラッチには、上位コードの切り
替わり目に相当するマスター・コンパレータ・ラッチの
出力間の排他的論理和からなる信号を入力する一方、下
位コードをコーディングするためのスレーブ・ラッチ
は、フォールディング回路の出力を受けるように構成し
たので、特にビット数の大きなデジタル信号を出力する
場合にも、配線数の増大を抑制し、かつマスター・コン
パレータ・ラッチ間の距離の拡大に起因する変換エラー
を防止することができ、よって、A−D変換器の分解能
の向上を図ることができる。
【0073】請求項10の発明によれば、上記請求項
6,7,8又は9の発明において、スレーブ・ラッチを
電圧比較型とし、スレーブ・ラッチの一対の入力部に一
対の抵抗部材を並列に接続する構成としたので、一対の
抵抗部材の抵抗値の設定によって、簡素な構成で電圧比
較型スレーブ・ラッチの動作の円滑化を図ることができ
る。
【0074】請求項11の発明によれば、上記請求項1
0の発明において、一つのフォールディング回路に配置
されるマスター・コンパレータ・ラッチの数を所定値以
下にに制限したので、コーディング手段の駆動力の不足
に起因する誤動作を有効に防止することができる。
【0075】請求項12の発明によれば、上記請求項
6,7,8,9,10又は11の発明において、各フォ
ールディング回路の出力側に配置されるスレーブ・ラッ
チの2つの入力部の電位を、非反転出力信号及び反転出
力信号の振幅レベルが一致するよう相対的にオフセット
させるようにしたので、各フォールディング回路から出
力される折り返し信号の非反転出力信号及び反転出力信
号の振幅レベルを一致させることで、スレーブ・ラッチ
の差動の円滑化を図ることができる。
【0076】請求項13の発明によれば、上記請求項
6,7,8,9,10,11又は12の発明において、
各マスター・コンパレータ・ラッチと基準電圧及びアナ
ログ入力電圧との間に、それぞれプリアンプを介設した
ので、マスター・コンパレータ・ラッチに入力される基
準電圧とアナログ電圧信号間の差圧がプリアンプによっ
ていったん増幅されることで、高速型A−D変換器にお
いても、良好な精度を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1におけるフォールディング回路の電気
配線図である。
【図2】図1のフォールディング回路から出力される折
り返し信号の波形を示す図である。
【図3】実施例2における3ビットのデジタル信号を出
力するためのA−D変換器の電気配線図である。
【図4】図3のA−D変換器により生成される3ビット
のグレイコードをコーディングするデジタル信号の波形
を示す図である。
【図5】実施例2における4ビットのデジタル信号を出
力するためのA−D変換器の電気配線図である。
【図6】図5のA−D変換器により生成される4ビット
のグレイコードをコーディングするデジタル信号の波形
を示す図である。
【図7】実施例3におけるマスター・コンパレータ・ラ
ッチの個数を制限しながら4ビットのデジタル信号を出
力するためのA−D変換器の電気配線図である。
【図8】実施例4における下位ビット側のみフォールデ
ィング回路を配設したA−D変換器の電気配線図であ
る。
【図9】図8のA−D変換器により生成される4ビット
のデジタル信号の波形を示す図である。
【図10】Aタイプのスレーブ・ラッチの電気配線図で
ある。
【図11】Bタイプのスレーブ・ラッチの電気配線図で
ある。
【図12】Cタイプのスレーブ・ラッチの電気配線図で
ある。
【図13】従来のフォールディング回路の電気配線図で
ある。
【図14】図12のフォールディング回路により生成さ
れる折り返し信号の波形を示す図である。
【図15】従来例のマスター・スレーブ構成を有するコ
ンパレータを配置したA−D変換器の電気配線図であ
る。
【符号の説明】
1 基準電圧部 2 プリ・アンプ列 3 マスター・コンパレータ・ラッチ列 4 スレーブ・ラッチ列 5 アナログ信号入力部 FD フォールディング回路 MCL マスター・コンパレータ・ラッチ SL スレーブ・ラッチ(負荷部材) Vr 基準電圧 Vin アナログ電圧信号 R1,R2 抵抗部材(負荷部材)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方の入力部が共通のアナログ信号を受
    け、もう一方の入力部が順次所定の電圧差で設定された
    基準電圧を受けるとともに、コンパレートモードの間に
    アナログ入力電圧と各基準電圧との比較を行い、ラッチ
    モードの間に上記コンパレートモードで生じた差電圧に
    正帰還をかけてラッチを行って一対の出力部から非反転
    出力,反転出力として電流を出力するよう構成された複
    数のコンパレータ・ラッチと、 一対の入力部を介して上記複数のコンパレータ・ラッチ
    の出力を同時に受ける負荷部材と、 上記各コンパレータ・ラッチに入力される基準電圧の高
    低に従った順に、各コンパレータ・ラッチの非反転出
    力,反転出力を交互に取り出して重ね合わせ、上記負荷
    部材の一対の入力部に流通させる一対の配線手段とを備
    え、 入力アナログ信号を各基準電圧の位置で折り返す折り返
    し信号に変換することを特徴とするフォールディング回
    路。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のフォールディング回路に
    おいて、 上記各コンパレータ・ラッチと基準電圧及びアナログ入
    力電圧との間には、プリアンプが介設されていることを
    特徴とするフォールディング回路。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のフォールディング
    回路において、 上記負荷部材は、電流信号を電圧信号に変換するための
    抵抗部材であることを特徴とするフォールディング回
    路。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のフォールディング
    回路において、 上記各コンパレータ・ラッチはマスター・コンパレータ
    ・ラッチであり、 負荷部材は、電流比較型スレーブ・ラッチであることを
    特徴とするフォールディング回路。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載のフォールディング
    回路において、 上記各コンパレータ・ラッチはマスター・コンパレータ
    ・ラッチであり、 負荷部材は、電流信号を電圧信号に変換するための抵抗
    部材と、該抵抗部材に並列に接続される電圧比較型スレ
    ーブ・ラッチとで構成されることを特徴とするフォール
    ディング回路。
  6. 【請求項6】 一方の入力部が共通のアナログ信号を受
    け、もう一方の入力部が順次所定の電圧差で設定された
    基準電圧を受ける複数個のコンパレータと、該コンパレ
    ータの出力を受け、デジタル信号をコーディングするコ
    ーディング手段とを備えたA−D変換器であって、 上記複数のコンパレータのうちの1群のコンパレータ
    は、 コンパレートモードの間にアナログ入力電圧と各基準電
    圧との比較を行い、ラッチモードの間に上記コンパレー
    トモードで生じた差電圧に正帰還をかけてラッチを行っ
    て一対の出力部から非反転出力,反転出力として電流を
    出力するよう構成された複数のマスター・コンパレータ
    ・ラッチと、該各マスター・コンパレータ・ラッチの出
    力を受ける一対の入力部を有するスレーブ・ラッチとか
    らなり、 上記各コンパレータ・ラッチに入力される基準電圧の高
    低に従った順に、各マスター・コンパレータ・ラッチの
    非反転出力,反転出力を交互に取り出して重ね合わせ、
    上記スレーブ・ラッチの各入力部に流し込む一対の配線
    手段が設けられ、 上記1群のマスター・コンパレータ・ラッチと、配線手
    段と、スレーブ・ラッチとにより、入力アナログ信号を
    各基準電圧の位置で折り返す折り返し信号に変換するフ
    ォールディング回路が形成されていることを特徴とする
    A−D変換器。
  7. 【請求項7】 請求項6記載のA−D変換器において、 上記各マスター・コンパレータ・ラッチの配列位置は、
    デジタル出力信号のコードの切り替わり目に合わされて
    おり、 上記スレーブ・ラッチは、少なくともデジタル出力のビ
    ット数だけ配置されていて、 上記コーディング手段は、上記スレーブ・ラッチの出力
    で直接コーディングすることを特徴とするA−D変換
    器。
  8. 【請求項8】 請求項7記載のA−D変換器において、 デジタル出力信号の最上位ビットを除く各位のビット毎
    に少なくとも1個のフォールディング回路が設けられて
    いて、 最下位ビットをコーディングするフォールディング回路
    内のマスター・コンパレータ・ラッチは、出力される折
    り返し信号が基準電圧の2つ毎に周期的に折り返すよう
    に配列され、 最下位ビットよりも上位のビットをコーディングするフ
    ォールディング回路内のマスター・コンパレータ・ラッ
    チは、出力される折り返し信号がその直下位ビットのフ
    ォールディング回路から出力される折り返し信号の折り
    返し点間の中間点で、かつ2倍の周期で折り返すように
    配列されていて、 コーディング手段は、グレイコードで表示されるデジタ
    ル信号をコーディングすることを特徴とするA−D変換
    器。
  9. 【請求項9】 請求項6,7又は8記載のA−D変換器
    において、 デジタル出力信号は、上位コードと下位コードとに2分
    割されていて、 上位コードをコーディングするためのスレーブ・ラッチ
    には、上位コードの切り替わり目に相当するマスター・
    コンパレータ・ラッチの出力間の排他的論理和からなる
    信号が入力される一方、下位コードをコーディングする
    ためのスレーブ・ラッチは、フォールディング回路の出
    力を受けるように構成されていることを特徴とするA−
    D変換器。
  10. 【請求項10】 請求項6,7,8又は9記載のA−D
    変換器において、 上記スレーブ・ラッチは、電圧比較型スレーブ・ラッチ
    であり、 スレーブ・ラッチの一対の入力部には、電流信号を電圧
    信号に変換する一対の抵抗部材が並列に接続されている
    ことを特徴とするA−D変換器。
  11. 【請求項11】 請求項10記載のA−D変換器におい
    て、 一つのフォールディング回路に配置されるマスター・コ
    ンパレータ・ラッチの数は、所定値以下に制限されるこ
    とを特徴とするA−D変換器。
  12. 【請求項12】 請求項6,7,8,9,10又は11
    記載のA−D変換器において、 各フォールディング回路の出力側に配置されるスレーブ
    ・ラッチの2つの入力部の電位は、非反転出力信号及び
    反転出力信号の振幅レベルが一致するよう相対的にオフ
    セットされていることを特徴とするA−D変換器。
  13. 【請求項13】 請求項6,7,8,9,10,11又
    は12記載のA−D変換器において、 上記各マスター・コンパレータ・ラッチと基準電圧及び
    アナログ入力電圧との間には、プリアンプが介設されて
    いることを特徴とするA−D変換器。
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