JP2008199682A - 並列型ad変換器、これを用いた信号処理回路およびこれを搭載した記録再生装置 - Google Patents

並列型ad変換器、これを用いた信号処理回路およびこれを搭載した記録再生装置 Download PDF

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Abstract

【課題】従来の並列型AD変換器では、ビット数が増大すると、比較器の数が指数関数的に増し、消費電力およびチップ面積の増大を招き、またエンコード回路の動作速度が低下するとともにプリチャージ動作時の電力も増大する。
【解決手段】抵抗R1〜R16による分圧によって得られる複数の基準電圧Vr1〜Vr15のうちの2つずつを第1,第2の参照電圧とし、アナログ入力信号が第1,第2の参照電圧内にあるときにのみ判定結果を出力する2値の判定機能を有する比較器11-1〜11-8を用い、奇数番目の比較器11-1,11-3,11-5,11-7の各出力の論理和をOR回路12で、偶数番目の比較器11-2,11-6の各出力の論理和をOR回路13でとる。これにより、OR回路12,13の各出力および比較器11-4,11-8の各出力がグレイコードとなり、これをコード変換回路14でバイナリコードに変換してデジタル信号とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、並列型AD変換器、これを用いた信号処理回路およびこれを搭載した記録再生装置に関する。
最近のハードディスク装置、デジタルVTR、光ディスク装置などの記録再生装置では、PRML(Partial Responce Maximum Likelihood) と呼ばれる信号処理方式が注目を集めている。この信号処理方式は、既存の記録再生系を大幅に変更することなく、信号処理によって記録密度を1.2〜1.5倍に高めることができる技術である。
このPRML信号処理にはAD変換器が用いられるが、その信号処理をより高速化する一つの方策として、AD変換器の変換速度の高速化を挙げることができる。一般的に、AD変換器の変換速度を高速化する方式として、最も適した変換方式に並列型AD変換方式が知られている(例えば、特許文献1参照)
図21に、4ビット並列型AD変換器の構成の一例を示す。アナログ入力信号を4ビットのデジタル信号に変換する場合、並列型AD変換器では、低電位側電源(VRB)と高電位側電源(VRT)との間に16個の抵抗R101〜R116を直列に接続して15レベルの基準電圧を生成し、アナログ入力電圧VINとこれらの基準電圧とをプリアンプ101-1〜101-15 を介して比較器102-1〜102-15 で制御クロックによって一斉に比較する構成となっている。
比較器102-1〜102-15 での比較において、基準電圧がアナログ入力電圧VIN以下に対応する比較器出力は全て高レベル(以下、“H”レベルと記す)となり、基準電圧がそれ以上の比較器出力は全て低レベル(以下、“L”レベルと記す)となる。この“H”レベルから“L”レベルへの変化点を16個の排他的(Ex)−OR回路103-0〜103-15 によって検出する。Ex−OR回路103-0〜103-15 の出力は、ROMで構成されるエンコード回路104のワード線105に与えられる。この例では、エンコード回路104には4ビットのデジタル出力に対応して4本のビット線106が配設されている。
図22に、エンコード回路104の構成の一例を示す。このエンコード回路104は、分解能に応じたワード線105とビット線106、そしてROMセル107で構成されている。かかる構成のエンコード回路104は、プリチャージとデータ生成との2つのモードで動作する。
プリチャージモードでは、制御クロックCKENCが“L”レベルとなり、Ex−OR回路103-0〜103-15 からの信号は全て禁止される。このとき、ビット線106は“H”レベルにチャージアップされる。その後、制御クロックCKENCが“H”レベルのときにただ一つのROMセルのみが“H”レベルとなる。これにより、そのROMセルが接続されているビット線106が“L”レベルとなってバイナリデータが生成される。
特開平9−93130号公報
しかしながら、上述した従来の並列型AD変換器では、ビット数が増大したときに、以下の2つの問題点が発生する。
(1) ビット数が増大することにより、比較器の数が指数関数的に増し、消費電力およびチップ面積が増大する。
(2) ビット数が増大することにより、エンコード回路のROMセルの数が増し、これに伴って各ビット線の寄生容量が増大するため、ワード線の負荷が増大し、エンコード回路の動作速度が低下するとともに、プリチャージ動作時の電力も増大する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、比較器の数を約半分に削減し、かつエンコード回路を不要とすることで、低消費電力化、小チップ面積化および変換速度の高速化を可能とした並列型AD変換器およびこれを用いた記録再生装置を提供することにある。
本発明による並列型AD変換器は、それぞれ異なる電圧値の複数の基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、複数の基準電圧のうち2つずつを第1,第2の参照電圧とし、アナログ入力信号が第1,第2の参照電圧内にあるときにのみ判定結果を出力する複数の比較器と、複数の基準電圧ごとにこれらを増幅して複数の比較器に第1,第2の参照電圧として与える複数のプリアンプと、複数の比較器の出力に基づいてグレイコードを生成するグレイコード生成回路と、このグレイコードをコード変換してデジタル信号として出力するコード変換回路とを備えた構成となっている。そして、この並列型AD変換器は、AD変換器を回路内に有する信号処理回路に当該AD変換器として用いられる。また、この信号処理回路は記録再生装置の信号処理系として搭載される。
上記構成の並列型AD変換器、これを用いた信号処理回路およびこれを搭載した記録再生装置において、複数の比較器の各々は、2値の判定機能を有し、複数の基準電圧のうちの2つずつを第1,第2の参照電圧(基準電圧)とし、アナログ入力信号が第1,第2の参照電圧内にあるときにのみ判定結果を出力する。複数のプリアンプは、複数の基準電圧の各々を増幅して複数の比較器に第1,第2の参照電圧として与える。グレイコード生成回路は、これら2値の判定機能を有する比較器の各出力の論理和をとることでグレイコードを生成する。このグレイコードは、最終的にコード変換回路でコード変換されてデジタル信号となる。
本発明によれば、複数の基準電圧とアナログ入力信号との大小関係を判定する複数の比較器として2値の判定機能を持つ比較器を用い、これら比較器の出力に基づいてグレイコードを生成し、このグレイコードのコード変換によってデジタル信号に変換するようにしたことにより、比較器の数を従来の半分にできるため、低電力化および小チップ面積化に有効となる。また、高速化を制限しているプリチャージ等の機能を有するエンコード回路を用いる必要がないため、AD変換速度の高速化が図れる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る並列型AD変換器の構成を示すブロック図である。ここでは、アナログ入力信号を例えば4ビットのデジタル信号に変換する4ビット並列型AD変換器を例に採って示している。
図1から明らかなように、第1実施形態に係る並列型AD変換器は、低電位側電源(VRB)と高電位側電源(VRT)との間に直列に接続された16個の抵抗R1〜R16、2値の判定機能を有する8個の比較器11-1〜11-8、2つOR回路12,13およびコード変換回路14を有する構成となっている。
16個の抵抗R1〜R16は同じ抵抗値を有し、低電位側基準電圧VRBと高電位側基準電圧VRTの電位差を分圧することによってそれぞれの接続点(分圧点)に15レベルの基準電圧Vr1〜Vr15を得る基準電圧生成回路を構成している。これら基準電圧Vr1〜Vr15のうち、奇数番目の基準電圧の2つずつが奇数番目の比較器11-1,11-3,11-5,11-7の各第1,第2の参照電圧となる。
すなわち、基準電圧Vr1,Vr3が比較器11-1に与えられ、基準電圧Vr5,Vr7が比較器11-3に与えられ、基準電圧Vr9,Vr11が比較器11-5に与えられ、基準電圧Vr13,Vr15が比較器11-7に与えられる。そして、奇数番目の比較器11-1,11-3,11-5,11-7の各比較出力C1,C3,C5,C7がOR回路12の4入力となる。
一方、偶数番目の基準電圧については、基準電圧Vr2,Vr6が比較器11-2に与えられ、基準電圧Vr4,Vr12が比較器11-4に与えられ、基準電圧Vr10,Vr14が比較器-6に与えられ、基準電圧Vr8が回路電源電圧VDDと共に比較器11-8に与えられる。そして、2,6番目の比較器11-2,11-6の各比較出力C2,C6がOR回路13の2入力となる。また、4,8番目の比較器11-4,11-8の各比較出力C4,C8は、直接コード変換回路14に入力される。
ここで、2値の判定機能を有する比較器11-1〜11-8について説明する。図2に、2値の判定機能を有する比較器の入出力特性を示す。例えば、比較器11-1は2つの参照電圧Vr1,Vr2(Vr1<Vr2)およびアナログ入力信号Vinをそれぞれ取り込む3つの入力端子を持っており、参照電圧Vr1,Vr2とアナログ入力信号Vinの大小関係として、Vr1<Vin<Vr2の関係が成立するときにのみ、“H”レベルの比較結果を出力する機能を有する。比較器11-2〜11-8も、比較器11-1と全く同じ機能を持っている。
これら比較器11-1〜11-8を用いて並列型比較器を構成した場合において、比較器11-1〜11-8の各比較出力C1〜C8を、入力電圧を横軸にして示すと図3の波形図のようになる。そして、比較器11-1,11-3,11-5,11-7の各比較出力C1,C3,C5,C7がOR回路12で論理和(C1+C3+C5+C7)がとられ、比較器11-2,11-6の各比較出力C2,C6がOR回路13で論理和(C2+C6)がとられる。
この論理演算により、OR回路12,13の各論理和出力(C1+C3+C5+C7),(C2+C6)および比較器11-4,11-8の各比較出力C4,C8は、図4の波形図に示すように、4ビットのグレイ(Gray)コードとなる。ここに、グレイコードとは、図4の波形図から明らかなように、隣り同士の2つのコードが常に1ビットだけ異なっているコードである。このグレイコードは、コード変換回路14においてバイナリ(Binary)コードに変換されて4ビットのデジタル信号D0〜D3として出力される。
上述したように、第1実施形態に係る並列型AD変換器では、2つの参照電圧間にアナログ入力信号があるときにのみ判定結果を出力する2値の判定機能を持つ比較器をデジタル信号のビット数に応じた数だけ用い、これら比較器の比較出力の論理和をとることによってグレイコードを生成するようにしたことにより、4ビット並列型AD変換器の場合を例に採ると、従来は16個の比較器が必要であったのに対して8個の比較器で済むため、従来に比べて半分の比較器の数で並列型AD変換器を実現でき、しかも低消費電力化および小チップ面積化に極めて有利となる。
また、従来の並列型AD変換器では必要であったプリチャージ方式のエンコード回路が不要となり、比較器11-1〜11-8の比較出力に対して論理和演算を行うことで直接グレイコードを生成することができるため、プリチャージに変換時間を制限されることがない。したがって、第1実施形態に係る並列型AD変換器によれば、変換速度の高速化を図ることができる利点もある。
図5は、第1実施形態に係る並列型AD変換器に用いられる2値の判定機能を有する比較器の回路構成の一例を示す回路図である。本例に係る比較器では、差動対トランジスタを積み上げることで、一つの電流源で図2に示すような入出力特性を得るようにしている。
具体的には、図5において、ソースが共通に接続されたPMOSの差動対トランジスタM1,M2と、一方のトランジスタM1のドレインにソースが共通に接続されたPMOSの差動対トランジスタM3,M4との2組の差動対が設けられている。差動対トランジスタM1,M2のソース共通接続点と電源VDDとの間には、定電流源Ioが接続されている。
他方のトランジスタM2のドレインにはPMOSのトランジスタM6のソースが接続され、当該トランジスタM6のドレインはトランジスタM3のドレインと共通に接続されている。トランジスタM4のドレインとグランドGND(又は負電源VSS、以下同様とする)との間には、ダイオード接続構成のNMOSのトランジスタM7が、トランジスタM3,M6の各ドレインとGNDとの間には、ダイオード接続構成のNMOSのトランジスタM8がそれぞれ負荷として接続されている。
上記の回路構成において、トランジスタM1とM3の各ゲートがアナログ入力信号Vinを取り込む入力端子15に共通に接続されている。トランジスタM4とM6の各ゲートが一方の参照電圧Vr1を取り込む入力端子16に共通に接続されている。トランジスタM2のゲートが他方の参照電圧Vr2を取り込む入力端子17に接続されている。そして、トランジスタM4のドレインとトランジスタM7のゲート・ドレインの共通接続点が出力電圧Voを導出する出力端子18に接続されている。
Vr1<Vr2において、Vin<Vr1のとき、定電流源Ioの電流はトランジスタM1,M3を通ってダイオード負荷M8に流れる。このため、出力電圧Voは“L”レベルとなる。Vr1<Vin<Vr2のとき、定電流源Ioの電流はトランジスタM1,M4を通ってダイオード負荷M7に流れる。このため、出力電圧Voは“H”レベルとなる。Vr2<Vinのとき、定電流源Ioの電流はトランジスタM1,M6を通ってダイオード負荷M8に流れる。このため、出力電圧Voは“L”レベルとなる。その結果、回路特性としては、図2に示した入出力特性を実現できる。
ところで、AD変換器の分解能が上がると、比較器の参照電圧間の電位差が小さくなり、差動対トランジスタの切り替わり特性が低下する。これは比較器の2値の判定に誤差が生じ、比較器自身のオフセットとしてみえてくる。すなわち、図5の回路例において、例えばVin=Vr1のときを考える。Vr1とVr2の参照電圧間の電位差が小さいと、差動対トランジスタM1−M2が完全に電流ステアリングすることができず、トランジスタM1とトランジスタM2に電流が振り分けられる。
ここで、Io=100μAで、トランジスタM1,M2にそれぞれ80μA,20μAという具合に振り分けられたとすると、トランジスタM3,M4ではそれぞ40μA流れ、ダイオード負荷M7,M8にはそれぞれ40μA,60μAが流れることになり、その差20μAが誤差となって比較器のオフセット電圧として生じる。
かかる問題を回避すべくなされた比較器の他の回路例を図6に示す。図6において、図5と同等部分には同一符号を付し、その説明については繰り返しになるので省略する。この他の例に係る比較器では、ギルバートセルタイプ構成となっている。すなわち、PMOSのトランジスタM5,M6が、トランジスタM2のドレインにソースが共通に接続されて差動対を構成している。そして、トランジスタM5のゲートがトランジスタM1,M3の各ゲートと共にアナログ入力電圧を取り込む入力端子15に接続されている。
このように、比較器をギルバートセルタイプにすることにより、図5の回路構成における問題を回避することができる。すなわち、ギルバートセルタイプの回路構成において、図5の回路構成の場合と同様の条件、即ちIo=100μAで、トランジスタM1,M2にそれぞれ80μA,20μAという具合に振り分けられたとすると、トランジスタM5,M6にはそれぞれ10μAの電流が流れるため、トランジスタM7,M8にはそれぞれ50μA,50μAが流れることにより、誤差が生じることはない。
図7は、本発明の第2実施形態に係る並列型AD変換器の構成を示すブロック図であり、図中、図1と同等部分には同一符号を付し、その説明については繰り返しになるので省略する。本実施形態でも、第1実施形態の場合と同様に、アナログ入力信号を例えば4ビットのデジタル信号に変換する4ビット並列型AD変換器を例に採って示している。
本実施形態に係る4ビット並列型AD変換器では、比較器11-1〜11-8の前段に、15個のプリアンプ19-1〜19-15 を基準電圧Vr1〜Vr15に対応して配置した構成を採っている。このように、比較器11-1〜11-8の前にプリアンプ19-1〜19-15 を置くことにより、比較器11-1〜11-8の比較動作をより高速にすることができる。
プリアンプ19-1〜19-15 は各々アナログ入力信号Vinと各基準電圧Vr1〜Vr15を入力とすることから、2入力、2出力の構成となっている。この場合、比較器11-1〜11-8は4入力の回路構成となる。図8は、4入力の比較器11-1〜11-8の回路構成を示す回路図であり、図中、図6と同等部分には同一符号を付し、その説明については繰り返しになるので省略する。
基本的には、図6と同じ回路構成となっている。そして、アナログ入力信号Vinを取り込む2つの入力端子15-1,15-2と、2つの基準電圧を取り込む2つの入力端子16,17の計4つの入力端子を持つとともに、2つの出力端子18-1,18-2を持っている。入力端子15-1にはトランジスタM1のゲートが、入力端子15-2にはトランジスタM3,M5の各ゲートがそれぞれ接続されている。そして、入力端子16には下位側のプリアンプを経た基準電圧が、入力端子17には上位側のプリアンプを経た基準電圧がそれぞれ印加される。
上述した構成の第2実施形態に係る並列型AD変換器においても、基本的には第1実施形態に係る並列型AD変換器と同様に動作により、グレイコードの生成が行われるため、第1実施形態の場合と同様の作用効果が得られる。これに加えて、第2実施形態に係る並列型AD変換器では、比較器11-1〜11-8の前にプリアンプ19-1〜19-15 を置く構成を採ったことにより、比較器11-1〜11-8の比較動作をより高速にすることができるため、変換速度をより高速化できる利点がある。
ところで、プリアンプの出力は常にダイナミックな応答が要求され、特に並列型のAD変換器ではプリアンプ間で応答がばらつくと変換エラーの原因となる。したがって、プリアンプ19-1〜19-15 間で応答がばらつかない方が都合が良い。このような観点から案出されたのが第3実施形態に係る並列型AD変換器である。
図9は、本発明の第3実施形態に係る並列型AD変換器の構成を示すブロック図であり、図中、図7と同等部分には同一符号を付し、その説明については繰り返しになるので省略する。本実施形態でも、第1,第2実施形態の場合と同様に、アナログ入力信号を例えば4ビットのデジタル信号に変換する4ビット並列型AD変換器を例に採って示している。
本実施形態に係る4ビット並列型AD変換器では、図7の回路構成に対して、1個多い19個のプリアンプ19-1〜19-16 を用意し、これらプリアンプ19-1〜19-16 の各2つの出力端子から比較器11-1〜11-8の各4つの入力端子に至る信号線の長さが最短になるようにプリアンプ19-1〜19-16 の配列を並び変えた構成を採っている。
すなわち、図7の回路構成の場合には、基準電圧Vr1〜Vr15に対応したプリアンプ19-1〜19-15 が下位側から順に配置されているのに対して、本実施形態に係る回路構成では、プリアンプ19-1〜19-16 の各出力が比較器11-1〜11-8の各4つの入力端子に入力される順にプリアンプ19-1〜19-16 が配置されている。
具体的には、基準電圧Vr1,Vr3,Vr2,Vr6,Vr5,Vr7,Vr4,Vr12,Vr9,Vr11,Vr10,Vr14,Vr13,Vr15,Vr8をそれぞれ入力するプリアンプ19-1,19-3,19-2,19-6,19-5,19-7,19-4,19-12 ,19-9,19-11 ,19-10 ,19-14 ,19-13 ,19-15 ,19-8が、下位側から順に配置されている。そして、最上位が電源電圧VDDを入力とするプリアンプ19-16 となる。
上述したように、第3実施形態に係る並列型AD変換器では、プリアンプ19-1〜19-16 の各2つの出力端子から比較器11-1〜11-8の各4つの入力端子に至る信号線の長さが最短になるようにプリアンプ19-1〜19-16 を配置したことで、図9の配線パターンから明らかなように、各信号線をレイアウト上等間隔等距離に配線でき、負荷を同じにすることができるため、プリアンプ19-1〜19-16 間で応答がばらつくことがなくなる。これにより、プリアンプ19-1〜19-16 間での応答のばらつきに起因する変換エラーを抑制できる。
なお、図9の配線パターンから明らかなように、プリアンプ出力の信号線の長さが最短になるようにプリアンプ19-1〜19-16 を並び変えたことに伴い、プリアンプ19-1〜19-16 の入力側は基準電圧Vr1〜Vr15の電位によってプリアンプまでの配線の距離がそれぞれのプリアンプで異なることになる。しかしながら、これらの配線はDC電圧を扱うため、高速動作に影響を及ぼすことは一切ない。
図10は、本発明の第4実施形態に係る並列型AD変換器の構成を示すブロック図であり、図中、図9と同等部分には同一符号を付し、その説明については繰り返しになるので省略する。本実施形態でも、第1,第2,第3実施形態の場合と同様に、アナログ入力信号を例えば4ビットのデジタル信号に変換する4ビット並列型AD変換器を例に採って示している。
本実施形態に係る4ビット並列型AD変換器では、図9の回路構成に対して、比較器部分を2系統にインターリーブ動作させる回路構成を採っている。すなわち、8個の比較器11-1〜11-8に対して同じ数の比較器21-1〜21-8を別系統として用意し、さらに比較器11-1〜11-8の系統と同様に、比較器21-1〜21-8に対して2つのOR回路22,23およびコード変換回路24を設けた構成となっている。
上記の回路構成において、奇数番目の比較器21-1,21-3,21-5,21-7の各比較出力C1′,C3′,C5′,C7′がOR回路22の4入力となる。一方、偶数番目の比較器については、2,6番目の比較器21-2,21-6の各比較出力C2′,C6′がOR回路23の2入力となる。また、4,8番目の比較器21-4,21-8の各比較出力C4′,C8′は、直接コード変換回路24に入力される。
上述したように、第4実施形態に係る並列型AD変換器では、比較器部分を2系統にインターリーブ動作させる構成を採ったことにより、第3実施形態に係る並列型AD変換器に比べて動作速度がほぼ半分になるため、より高速な変換動作が可能となる。この場合、図9の回路構成に比べて比較器の数が2倍になるが、追加する比較器21-1〜21-8を比較器11-1〜11-8の相互間に生じるスペース(デッドスペース)に配置するようにすれば、回路面積(チップ面積)が増大することはない。
また、並列型AD変換器において、通常、インターリーブ動作させる構成を採ると、4ビットの場合で30個の比較器が必要となるが、本実施形態では、2値の判定機能を有する比較器を用いているため、ほぼ半分の16個で済むことになる。
なお、本実施形態においては、図9の回路構成に対して比較器部分を2系統にインターリーブ動作させる構成を採るとしたが、図1および図7の回路構成に対しても同様の構成を採ることが可能であることは勿論である。
ところで、図5、図6および図8の回路例の比較器では、ダイオード負荷M7(M8)に電流を流すことで、アナログ入力電圧Vinに応じた出力電圧Voを比較結果(判定結果)として導出する構成を採っていたが、比較器としては、ロジックレベルの判定結果を導出できる構成のものが望ましい。
図11は、ロジックレベルの判定結果を導出できる比較器の回路構成の一例を示す回路図である。本例に係る比較器は、入力段31、フリップ・フロップ回路32およびラッチ機能を有する出力段33からなる構成となっている。
入力段31は、基本的に、図8に示した比較器と同じ回路構成となっている。したがって、図中、図8と同等部分には同一符号を付し、その説明については繰り返しになるので省略する。異なるのは、図8の回路構成では、ダイオード負荷M7,M8に電流を流すことで、アナログ入力電圧Vinに応じた出力電圧Voを出力しているのに対して、入力段31では、アナログ入力電圧Vinに応じた電流をフリップ・フロップ回路32に供給するようにしている点だけである。
フリップ・フロップ回路32は、一方のゲートが他方のドレインに、他方のゲートが一方のドレインにそれぞれ接続されてフリップ・フロップを構成するGND側の一対のNMOSトランジスタM11,M12と、同様の接続関係によってフリップ・フロップを構成するVDD側の一対のNMOSトランジスタM13,M14と、トランジスタM11,M13の各ドレイン間とトランジスタM12,M14の各ドレイン間にそれぞれ接続されたNMOSトランジスタM15,M16と、トランジスタM13,M14にそれぞれ並列に接続されたPMOSトランジスタM17,M18と、トランジスタM11,M12の各ドレイン間に接続されたNMOSトランジスタM19とから構成されている。
上記の回路構成において、NMOSトランジスタM15,M16はトランスファゲートとして機能し、PMOSトランジスタM17,M18はりセットスイッチとして機能する。これらトランジスタM15〜M18の各ゲートには、クロックパルスCKLが印加される。また、NMOSトランジスタM19はリセットスイッチとして機能する。このNMOSトランジスタM19のゲートには、クロックパルスCKRが印加される。
かかる構成のフリップ・フロップ回路32は、入力段31から供給される電流の差電流をセンスし、MOSロジックレベル(“H”レベルがVDDレベルで、“L”レベルがGNDレベル)まで増幅する機能を持っている。これにより、僅かな差電流でも2つの参照電圧に対するアナログ入力信号の比較結果を、MOSロジックレベルの判定結果として導出できる。この判定結果は、出力段33でラッチされる。
出力段33は、互いに直列に接続されたNMOSトランジスタM21,M22および互いに並列接続されたPMOSトランジスタM23,M24からなるNOR回路331と、互いに直列に接続されたNMOSトランジスタM25,M26および互いに並列接続されたPMOSトランジスタM27,M28からなるNOR回路332とが互いに並列に接続されてなるR−Sフリップ・フロップ構成のラッチ回路によって構成されている。この出力段33では、1つ前のサンプルデータ(判定結果)がラッチされることになる。
図12は、ロジックレベルの判定結果を導出できる比較器の回路構成の他の例を示す回路図であり、図中、図11と同等部分には同一符号を付し、その説明については繰り返しになるので省略する。
本例に係る比較器は、基本的に、図11に示した比較器と同様の回路構成となっている。異なるのは、差電流をセンスする部分に流す電流が、定電流源の電流との差になっている点だけである。すなわち、入力段31′において、トランジスタM4,M6の各ドレイン(電流出力端)とGNDとの間に定電流源Ioがそれぞれ接続された構成となっている。このとき、差動対トランジスタM1.M2のエミッタ共通接続点に接続された定電流源には4Ioの電流が流れる。
ところで、比較器において、差動対トランジスタの電流ステアリングのレスポンスは、相互コンダクタンスgmの大きさに依存するためバイアス電流を大きな値に設計する傾向がある。電流値が大きくなると、差電流をセンスする部分に発生する電圧も大きくなり、2値判定を決定する入力段に必要な動作電圧が少なくなる。
これに対して、本例に係る比較器においては、上述したように、入力段31′の電流出力端とGNDとの間に定電流源をそれぞれ接続し、差電流をセンスする部分に定電流源の電流Ioとの差電流を流すようにしているので、不必要にセンス部分の電圧を大きくすることなく、差動対トランジスタに大きなバイアス電流を流すことができる。これにより、回路電源VDDの低電圧化を図る上で有利な比較器となる。
なお、第1〜第4実施形態では、比較器として、図5、図6、図8、図11および図12に示した差動対トランジスタを積み上げた回路構成のものを用いることを前提として説明したが、これらの回路構成の比較器に限定されるものではなく、例えばチョッパタイプの回路構成の比較器でも良く、要は、2値の判定機能を持つ構成の比較器であれば良い。
通常、CMOSコンバータ(AD変換器)には、オフセットキャンセル機能を有するチョッパタイプのプリアンプを用いた比較器が使用される場合が多い。図13は、オフセットキャンセル機能を有するチョッパタイプのプリアンプの構成の一例を示す回路図である。図14に、その動作タイミングを示す。
その動作は、先ず、入力電圧inに対してオートゼロ(AZ)を行う。このオートゼロモードでは、ショートスイッチSW11,SW12がオンすることによってアンプ19の入出力端間がショートされ、利得が最も高くなる電位に自動バイアスされ、またこの電位に対して入力電圧をサンプルする。次のフェイズでアンプのショートスイッチSW11,SW12がオフし、入力側は参照電圧refにスイッチSW21,SW22を切り替えてアンプ(AMP)モードとなり、入力電圧inと参照電圧refの差電圧を増幅する。
このチョッパタイプの優れた点は、アンプ動作の前に必ずオートゼロを行うため高精度の増幅が行え、また入力電圧inに対してオートゼロを行うことによってサンプルホールド機能を実現するので、入力帯域を高くできることである。しかしその反面、クロックck1,ck2の周波数が高くなった場合、毎回オートゼロを行うことによってクロックck1,ck2のキックバックノイズがアンプ動作に悪影響を与えてしまう。また、図14のタイミングチャートから明らかなように、クロックck1,ck2の一周期の半分がオートゼロ期間に費やされてしまうため、十分な増幅動作を行うことができなくなる。
一方、オートゼロは必ず毎回行う必要はなく、容量C11,C12の電荷の漏れが増幅動作の精度に影響を与えない程度ならば、数クロックの間は連続動作をさせることが可能である。この場合の動作タイミングを図15に示す。オートゼロは参照電圧refに対して行い、その後しばらくはアンプ動作モードとなる。この期間では、アンプ19は連続系のアンプと全く同じになる。このタイミングを選ぶことにより、上述したキックバックノイズを大幅に低減できるとともに、増幅時間がクロックck1,ck2の周波数に制限されることはない。
図16は、上述したチョッパタイプのプリアンプを有する比較器を用いた場合の本発明の第5実施形態に係る並列型AD変換器の構成例を示すブロック図であり、図中、図9と同等部分には同一符号を付し、その説明については繰り返しになるので省略する。図9に示す実施形態の場合、変換動作に必要な比較器は8個であるが、本実施形態では少なくとも1個多い9個の比較器34-0〜34-8を配置する。
図16において、比較器34-0〜34-8の各々を、チョッパタイプのプリアンプ2個と2値の判定機能を有する比較器1個の構成と定義する。各プリアンプの参照電圧は先述した各実施形態の場合と同じであるが、ここでは完全差動形式で図示している(なお、結線については、図が複雑になるため図では数値で記述している)。また、図中、H,Lは最高電位と最低電位の意味である。
本実施形態に係る並列型AD変換器では、比較器34-0〜34-8のチョッパタイプのプリアンプを、図15の動作タイミングで動作させる態様を採っている。しかし、最初のオートゼロ後、ずっとアンプ動作を続けることはできないため、変換動作として必ずどこかでオートゼロを行う必要がある。したがって、オートゼロ動作を変換動作から独立させる必要がある。そこで、本来必要となる比較器の数を少なくとも1個多く配置し、変換動作に関係ないプリアンプをオートゼロさせることで、オートゼロ動作と変換動作を独立させるようにしている。
図16において、比較器34-0〜34-8の後段には、選択回路35が設けられている。この選択回路35は、変換動作に必要な比較器34-0〜34-8の各出力C0〜C8を選択し、OR回路12,13を介して、あるいは直接にコード変換回路14に供給する。比較器34-0〜34-8のプリアンプのオートゼロ動作およびアンプ動作のタイミング制御、ならびに選択回路35の切り替え制御は、外部クロックEXTCLKに基づいて動作するクロックコントローラ36によって行われる。
図17は、比較器34-0〜34-8の各々におけるプリアンプの構成を示す回路図である。比較器34-0〜34-8の各々において、プリアンプは制御クロックck1〜ck4により、図18のタイミングチャートに示すような動作タイミングで、オートゼロ(AZ)モードとアンプ(AMP)モードの各動作を行う。入力端子として、アナログ入力電圧(in+,in−)の入力端子2個と、参照電圧(refA+,refA−,refB+,refB−)の入力端子4個の計6個の入力端子が設けられている。
アンプモードでの動作は前述した通りであるが、参照電圧ref+,ref−への接続の制御が多少異なる。参照電圧ref+,ref−への接続は、オートゼロコントロール信号AZ_conによって制御される。このオートゼロコントロール信号AZ_conが“H”レベルであれば参照電圧refA+,refA−が選択され、“L”レベルであれば参照電圧refB+,refB−が選択される。
図19は、変換動作のタイミング関係を示したタイミングチャートである。この例では、内部クロックECLKの周波数が外部クロックEXTCLKと同じ、即ち分周比を1としたが、1/n(n>1)に設定することも可能である。
先ず最初に期間t0においてRES=1(“H”レベル)となり、変換動作に先立ち初期化動作に入り、全プリアンプはオートゼロモードになる。このとき、AZ_conが“H”レベルであるので、プリアンプの参照電圧としてrefA+,refA−側が選択される。つまり、プリアンプ0はLとH、プリアンプ1はLとH、プリアンプ2は1と15、プリアンプ3は3と13、という具合に参照電圧が選択されてオートゼロモードとなる。
期間t1でRES=0(“L”レベル)として変換動作に入る。このとき、AZ_conが“L”レベルとなり、次のオートゼロからは参照電圧としてrefB+,refB−側が選択される。比較器34-0のプリアンプはLとHの参照電圧でオートゼロモードにあったため比較器34-0の出力C0は無効であり、選択回路35では選択されずOR回路12まで伝達されない。このため、比較器34-1〜34-8の各出力C1〜C8を用いてグレイコードが生成される。
期間t2では、比較器34-0のプリアンプは1と15、3と13の参照電圧に対してオートゼロを行い、この期間中も比較器34-1〜34-8の各出力C1〜C8を用いてグレイコードが生成される。期間t3では、比較器34-1のプリアンプは2と14、6と10の参照電圧に対してオートゼロを行い、この期間は比較器34-0の出力C0と比較器34-2〜34-8の各出力C2〜C8を用いてグレイコードが生成される。
期間t10で比較器34-8がオートゼロ後にAZ_conが“H”レベルに切り替わり、これ以後のオートゼロでは参照電圧としてrefA+,refA−側が選択される。期間t13では比較器34-8のプリアンプは8と8、HとLに対してオートゼロを行い、この期間は比較器34-0〜34-7の各出力C0〜C7を用いてクレイコードが生成される。そして、期間t21で比較器34-0がオートゼロ後にAZ_conが“L”レベルに切り替わる。以降、この一連の動作が繰り返して実効される。
上述した一連の動作により、オートゼロは初期化期間を除き、2個のプリアンプだけがクロックに同期して順次に行われるため、クロックのキックバックノイズは大幅に低減される。また、外部クロックEXTCLKと内部クロックECLKの周波数とで1/nに分周することにより、オートゼロ期間を十分に長くできるため、変換スピードに独立してオフセットキャンセルが可能になる。
なお、本実施形態においては、比較器34-0〜34-8として、チョッパタイプのプリアンプ2個と2値の判定機能を有する比較器1個の構成のものを用いるとしたが、2値の判定機能を有する比較器そのものがチョッパタイプの比較器であっても良いことは勿論である。
上述した第1〜第5実施形態に係る並列型AD変換器は、例えば、PRML(Partial Responce Maximum Likelihood) 信号処理回路およびこれを搭載した記録再生装置に用いられる。図20に、PRML信号処理回路を搭載した記録再生装置の構成の一例を示す。
この記録再生装置は、例えば、ハードディスクコントローラ(HDC)41、PRML信号処理回路42およびハードディスク装置43を有する構成となっている。PRML信号処理回路42は、HDC41からの入力情報系列から、記録符号化器421、プリコーダ422および書込み補償回路423を介してハードディスク装置43の記録媒体への書き込み信号を生成し、また当該記録媒体からの読み出し信号から、自動利得制御回路(AGC)424、低域通過フィルタ425、AD変換器426、PR等化器427、ビタビ復号回路428および記録復号化器429を介してHDC41への出力情報系列を再生する。
上記のPRML信号処理回路42において、低域通過フィルタ425はAD変換器426の出力の高周波ノイズを除去する作用をなす。PR等化器427は、ビタビ復号回路428に好都合となる如く隣接信号間に意図的に信号干渉を生じさせる。ビタビ復号回路428は、この干渉信号を元に戻すように動作する。なお、図19において、トラッキングのためのサーボ信号の復号回路とAD変換器のタイミング制御回路等については省略している。
ところで、PRML信号処理回路42を搭載した記録再生装置において、PRML信号処理をより高速化する方策の一つとして、AD変換器426の変換速度の高速化を挙げることができる。一般的に、AD変換器の変換速度の高速化する方式として、最も適した変換方式に並列型AD変換方式が知られている。このAD変換器426として、先述した第1〜第4実施形態に係る並列型AD変換器が用いられる。
このように、PRML信号処理回路42において、AD変換器426として第1〜第4実施形態に係る並列型AD変換器を用いることにより、これら並列型AD変換器は少ない比較器数で構成できるため、本信号処理回路42の低消費電力化および本信号処理回路42をIC化した際の小チップ面積化に極めて有利となる。しかも、これら並列型AD変換器は変換速度が非常に速いため、本信号処理回路42の性能向上にも寄与できる。したがって、このPRML信号処理回路42を搭載することにより、記録再生装置の低消費電力化や性能の向上を図ることができる。
なお、本適用例に係る記録再生装置では、記録媒体が磁気ディスクの場合を例に採ったが、磁気ディスクに限られるものではなく、光ディスクなどの他の記録媒体であっても良い。
本発明の第1実施形態に係る並列型AD変換器の構成例を示すブロック図である。 2値の判定機能を有する比較器の入出力特性を示す図である。 2値の判定機能を有する比較器の出力の波形図である。 グレイコードを示す波形図である。 第1実施形態に係る並列型AD変換器に用いられる2値の判定機能を有する比較器の回路構成の一例を示す回路図である。 第1実施形態に係る並列型AD変換器に用いられる2値の判定機能を有する比較器の回路構成の他の例を示す回路図である。 本発明の第2実施形態に係る並列型AD変換器の構成例を示すブロック図である。 第2実施形態に係る並列型AD変換器に用いられる2値の判定機能を有する比較器の回路構成の一例を示す回路図である。 本発明の第3実施形態に係る並列型AD変換器の構成例を示すブロック図である。 本発明の第4実施形態に係る並列型AD変換器の構成例を示すブロック図である。 MOSロジックレベルの判定結果を導出できる比較器の回路構成の一例を示す回路図である。 MOSロジックレベルの判定結果を導出できる比較器の回路構成の他の例を示す回路図である。 オフセットキャンセル機能を有するチョッパタイプのプリアンプの構成の一例を示す回路図である。 チョッパタイプのプリアンプの動作タイミングの一例を示すタイミングチャートである。 チョッパタイプのプリアンプの動作タイミングの他の例を示すタイミングチャートである。 チョッパタイプのプリアンプを有する比較器を用いた場合の本発明の第5実施形態に係る並列型AD変換器の構成例を示すブロック図である。 第5実施形態に係る並列型AD変換器におけるプリアンプの構成を示す回路図である。 第5実施形態に係る並列型AD変換器におけるプリアンプの動作タイミングを示すタイミングチャートである。 第5実施形態に係る並列型AD変換器の変換動作タイミングを示すタイミングチャートである。 本発明に係る記録再生装置の構成の一例を示すブロック図である。 4ビット並列型AD変換器の従来例を示すブロック図である。 エンコード回路の構成の一例を示す回路図である。
符号の説明
11-1〜11-8,21-1〜21-8…比較器、12,13,21,23…OR回路、14,24…コード変換回路、19-1〜19-16 …プリアンプ、41…ハードディスクコントローラ(HDC)、42…PRML信号処理回路、43…ハードディスク装置

Claims (8)

  1. それぞれ異なる電圧値の複数の基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
    前記複数の基準電圧のうちの2つずつを第1,第2の参照電圧とし、アナログ入力信号が前記第1,第2の参照電圧内にあるときにのみ判定結果を出力する複数の比較器と、
    前記複数の基準電圧ごとにこれらを増幅して前記複数の比較器に第1,第2の参照電圧として与える複数のプリアンプと、
    前記複数の比較器の出力に基づいてグレイコードを生成するグレイコード生成回路と、
    前記グレイコード生成回路で生成されたグレイコードをコード変換してデジタル信号として出力するコード変換回路と
    を備えた並列型AD変換器。
  2. 前記複数の比較器は、前記複数の基準電圧のうちの低電圧側から奇数番目の2つずつを第1,第2の参照電圧とする第1の比較器群と、前記複数の基準電圧のうちの低電圧側から偶数番目の2つずつを第1,第2の参照電圧とする第2の比較器群とからなる
    請求項1記載の並列型AD変換器。
  3. 前記グレイコード生成回路は、前記第1の比較器群の各比較器出力の論理和をとる第1のOR回路と、前記第2の比較器群の所定の比較器出力の論理和をとる第2のOR回路とを有し、前記第1,第2のOR回路の各出力および前記第2の比較器群の各比較器出力のうち前記第2のOR回路で論理和をとられる以外の比較器出力をグレイコードとして出力する
    請求項2記載の並列型AD変換器。
  4. 前記複数のプリアンプの各々の出力端子から前記複数の比較器の入力端子に至る信号線の長さが最短になる配列で前記複数のプリアンプが配置されている
    請求項記載の並列型AD変換器。
  5. 前記複数の比較器を2系統有し、これら2系統の比較器をインターリーブ動作させる
    請求項1記載の並列型AD変換器。
  6. 前記複数の比較器は、チョッパタイプの比較器であって、前記デジタル信号のビット数に対応した数よりも少なくとも1個多く配置され、少なくとも1個の比較器ずつ順に前記入力信号に対してオートゼロ動作を行うとともに、残りの比較器の各出力を用いて変換動作を行う
    請求項1記載の並列型AD変換器。
  7. それぞれ異なる電圧値の複数の基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
    前記複数の基準電圧のうちの2つずつを第1,第2の参照電圧とし、アナログ入力信号が前記第1,第2の参照電圧内にあるときにのみ判定結果を出力する複数の比較器と、
    前記複数の基準電圧ごとにこれらを増幅して前記複数の比較器に第1,第2の参照電圧として与える複数のプリアンプと、
    前記複数の比較器の出力に基づいてグレイコードを生成するグレイコード生成回路と、
    前記グレイコード生成回路で生成されたグレイコードをコード変換してデジタル信号として出力するコード変換回路と
    を備えた並列型AD変換器を回路内に有し、この並列型AD変換器を用いてアナログ信号をデジタル信号に変換する
    信号処理回路。
  8. それぞれ異なる電圧値の複数の基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
    前記複数の基準電圧のうちの2つずつを第1,第2の参照電圧とし、アナログ入力信号が前記第1,第2の参照電圧内にあるときにのみ判定結果を出力する複数の比較器と、
    前記複数の基準電圧ごとにこれらを増幅して前記複数の比較器に第1,第2の参照電圧として与える複数のプリアンプと、
    前記複数の比較器の出力に基づいてグレイコードを生成するグレイコード生成回路と、
    前記グレイコード生成回路で生成されたグレイコードをコード変換してデジタル信号として出力するコード変換回路と
    を備えた並列型AD変換器を回路内に有する信号処理回路を搭載し、記録媒体から読み出した信号を処理する
    記録再生装置。
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