JP4596424B2 - A/d変換回路 - Google Patents

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この発明は、A/D変換回路に関し、特に並列型A/D変換回路に利用して有効な技術に関するものである。
DVD(Digital Versatile Disk)等のODD(Optical Disk Drive)や、HDD(Hard Disk Drive)のリードチャネル、すなわちディスクに記録された信号を読み取る系においては、信号処理(復調)をデジタル信号処理で行う場合A/D(Analog Digital)変換器が必須となる。ODDでは近年、読み出し速度の高速化、記録密度の向上に伴い、符号間干渉が発生し、現在主流のアナログ方式ではデータが正しく読めなくなりつつある。この問題のブレークスルーがデジタル信号処理(PRMLリードチャネル方式)によるデータ復調であるが、このためにはピックアップからのアナログ信号をデジタル信号に変換するA/D変換器が不可欠である。
上記ODDのうちのDVD用途として、本願発明者においては7ビット程度の分解能で変換レート480MSps(Mega Samples Per second)のA/変換回路の開発に着手した。このような高速仕様では並列型(フラッシュ型)A/D変換器(以下、ADCともいう)が一般的である。一般的な並列型A/D変換器は、分解能の数だけ設けた比較器群で、入力信号とコードに対応した複数の基準電圧とを同時に比較してデジタル出力を得る方式である。しかし基準電圧と入力電圧とがそれぞれ差動となり4入力比較器を必要とし、その上で低い基準電圧と入力電圧を比較する比較器と高い基準電圧と入力電圧を比較する比較器とが存在するために、異なる動作点で特定の帯域、ゲインを有する必要があり、比較器の複雑化、消費電力の増加につながる。
このような問題を改善する従来技術の例としてムービングラダー(以下ML)方式が特開2003−078415により提案されている。同公報のML方式では、図12に示すように入力バッファの出力ノードに抵抗ラダーを接続し、これの両端側から定電流を流すことで、2のn乗−1の階調の±DCオフセットを持つML出力電圧を生成する。各比較器には基準電圧VREFが共通に供給される。
特開2003−078415
例えば、DVD−RAMに対応するPRMLシステムには広い入力振幅仕様を持つADCが要求される。また、消費電力の低減にはコアロジック同様、ADCも1V素子で構成することが望ましい。また製造コストの観点からは、オプション素子である1.5V、2.5V又は1.8V素子を併用するトリプルオキサイドは望ましくない。したがって、3.3Vと1.0V素子からなるデュアルオキサイド構成で入力振幅、消費電力、製造コストの要求を満たすことは極めて有益である。前記ML方式では入力信号に合計で入力振幅と同幅のDCオフセットを持たせるため、ML内部でのダイナミックレンジは通常の2倍となり、ML回路の飽和動作マージン確保のため例えば3.3V電源で構成される。
図12のようにML回路の出力を受けることになる比較器以降を1V電源で構成する場合、比較器の動作点、耐圧等の関係から基準電圧とML出力電圧(完全差動回路では正相、負相ML出力のゼロクロス電位)を1V程度に下げることになる。このような低電圧化により入力信号階調が下がった際に、抵抗ラダー最下位電位に位置する定電流引き抜き用MOSFETの動作電圧が確保できなくなる。すると、定電流引き抜き用MOSFETが非飽和となり、上記抵抗ラダー最上位から供給される定電流の一部を引き抜くことが出来なくなり、ソースフォロアに流れ込んで歪の原因を引き起こしてしまうという問題が生じる。
この発明の目的は、入力振幅、消費電力、製造コストの要求に応えた新規なA/D変換回路を提供することにある。この発明の前記ならびにそのほかの目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
本願において開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。すなわち、抵抗ラダーの一端側から入力信号を供給し、他端側を基準電位点に接続する。複数の電圧比較器により上記抵抗ラダーの各抵抗素子の接続点から得られる複数電圧と、1つの基準電圧とをそれぞれ比較する。上記抵抗ラダーの各抵抗値を、上記入力信号が最大階調電圧時に上記ラダー抵抗の他端側の第1番目の接続点の電圧が上記基準電圧に一致し、上記入力信号が上記最大階調電圧の次の階調電圧から最小階調電圧に至るまでは上記ラダー抵抗の他端側の第2番目から上記ラダー抵抗の一端側までがそれぞれ上記基準電圧に一致するように非線形に設定する。上記複数の電圧比較回路から上記入力信号に対応した線型の温度計符号を得る。
低電圧で電圧比較回路を安定的に動作させることができる。入力振幅、消費電力、製造コストの要求に応えることができる。
図1には、この発明に係るADCの一実施例の回路図が示されている。これらの各回路素子及び回路ブロックは、公知のCMOS半導体集積回路の製造技術によって、単結晶シリコンを代表とするような半導体基板上において形成される。一般に、ADCでは分解能をnビットとしたとき、2のn乗−1個からなる抵抗ラダーによりデジタル変換出力を得ることができる。この実施例では、特に制限されないが、4ビットのデジタル出力を得るのに2のn乗+1に相当する17個の抵抗ラダーを用いている。この理由は、後段側で補間を行うことによって、最終的には前記のように7ビットのデジタル信号を得ることを想定したものである。同図においては、抵抗ラダーの両側の2個ずつの抵抗R16、R15及びR1、R0とそれに対応した4つの電圧比較回路VCP16、VCP15及びVCP1、VCP0が代表として例示的に示されている。
アナログ入力信号AVinは、入力バッファとしてのNチャネル型からなるソースフォロワMOSFETQ1のゲートに供給される。このMOSFETQ1のドレインは、電源電圧端子VCCに接続される。特に制限されないが、この電源電圧VCCは、3.3Vのような比較的高い電圧とされる。上記MOSFETQ1のソースと基準電位点である回路の接地電位との間には、抵抗R16〜R0からなる抵抗ラダーが設けられる。上記R16〜R0からなる抵抗ラダーの一端は上記のようにMOSFETQ1のソースに接続され、他端は回路の接地電位に接続される。上記各抵抗R0〜R16の相互接続点及び上記MOSFETQ1のソースと接続される一端側から上記入力信号AVinに対応した17個の分圧電圧VML0〜VML16が形成される。
上記のような分圧電圧VML0〜VML16は、それぞれが電圧比較回路VCP0〜VCP16の入力(+)に供給される。このとき、最も低い階調に対応した電圧比較回路VCO0には、最も高い分圧電圧VML16が供給される。以下、抵抗R16とR15の相互接続点から得られる第2番目に高い分圧電圧VML15は、第2番目に低い階調に対応した電圧比較回路VC1の入力(+)に供給される。以下、同様にして最終的には最も高い階調に対応した電圧比較回路VCP16の入力(+)には、最も低い分圧電圧VML0が供給されるよう上記分圧電圧が順次に選ばれる。上記電圧比較回路VCP0〜VCP16の他方の入力(−)には、基準電圧VREFが共通に供給される。
上記抵抗ラダーR0〜R16の各抵抗値は、上記入力信号AVinに対応し、MOSFETQ1のソース出力、つまりは上記抵抗ラダーの一端での入力信号が最大階調電圧時に上記ラダー抵抗の他端側の第1番目の接続点の電圧VML0が上記基準電圧VREFに一致し、上記抵抗ラダーの一端での入力信号が最大階調よりも1階調低い電圧時に上記ラダー抵抗の他端側の第2番目の接続点の電圧VML1が上記基準電圧VREFに一致し、以下、同様にして最小階調電圧時には上記ラダー抵抗の一端側の電圧VML16が上記基準電圧VREFに一致するように非線形に設定され、上記電圧比較回路VCP0からVCP16から上記入力信号AVinに対応して線型の温度計符号を得る。
上記MOSFETQ1は、3.3Vのような電源電圧VCCに対応した高耐圧構造のMOSFETから構成される。これに対して、電圧比較回路VCP0〜VCP16は、1.0V又はそれ以下のような電源電圧VDDに対応した耐圧を持つ微細化されたMOSFETから構成される。この実施例では、このような2種類の構造からなるMOSFETにより構成できるから製造コストの低減を図ることができる。このことは、以下の他の実施例においても同様である。
図2には、図1の回路において抵抗ラダーの総抵抗値を400Ωとし、基準電圧VREF(差動出力ゼロクロス電圧)を1Vとしたときの各抵抗R0〜R16の抵抗値分布図が示されている。抵抗R0を除いて、抵抗R1〜R16の抵抗値は、同図のような非線形とされる。
図3には、この発明に係るADCの動作を説明するための波形図が示されている。アナログ入力信号AVinに対して、上記ソースフォロワ回路でレベルシフトされた入力信号VML16が、上記抵抗ラダーによって順次に分圧される。同図には、ダイナミックレンジでの上記アナログ入力信号AVin及びレベルシフトされた入力信号VML16と中間部の電圧VML8及び最も分圧比が大きくされた電圧VML0と基準電圧VREFとの関係が例示的に示されている。抵抗R0は、上記入力信号AVinのダイナミックレンジに対応した分圧電圧VML0の信号振幅を確保するように選ばれるものであり、この抵抗R0を除いて抵抗R1〜R16の抵抗値が、前記図2のように連続的な非線形とされる。
上記のようにダイナミックレンジの最大値時における電圧VML0が基準電圧VREFを超えたとき、全ての電圧比較回路VCP0〜VCP16の全出力がハイレベルの最大値を出力する。また、ダイナミックレンジの最小値時における電圧VML16が基準電圧VREFより低下したとき、全ての電圧比較回路VCP0〜VCP16の全出力がロウレベルの最小値を出力する。上記抵抗ラダーの設計式は以下の通りである。
Figure 0004596424
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Figure 0004596424
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前記数式1〜4において、MLは分解能:nビットを示し、VMLは前記MOSFETQ1のソース出力である入力信号VML16に対応し、RMLは総抵抗値(Ω)を示し、IMLは抵抗ラダーに流れる電流値(A)を示し、VREF は前記VREFに対応し、ΣRi は、0からi番目までの累積抵抗値(Ω)を示し、VLSB は1LSB電圧を表している。
前記のように入力振幅1.7Vppdで、基準電圧VREFが1V、総抵抗値が400Ωであるとすると、前記設計数式1〜4から各抵抗R0〜R16のうち、R0=216.2(Ω)、R1=6.4(Ω)、R2=6.8(Ω)……R15=18.2(Ω)、R16=20.2(Ω)のようになる。
このことを定性的に説明すると、上記抵抗ラダーR0〜R16の総抵抗値が400Ωとし、入力信号が最大階調電圧時の電圧を決めると、上記抵抗ラダーR0〜R16に流れる電流が求められる。そして、上記ラダー抵抗の他端側の第1番目の接続点の電圧VML0が上記基準電圧VREFに一致するよう抵抗R0抵抗値(又は総抵抗値に対する割合)が求められる。次に、上記抵抗ラダーの一端での入力信号が最大階調よりも1階調低い電圧とし、かかる電圧と上記総抵抗値から流れる電流を求めて上記ラダー抵抗の第2番目の接続点の電圧VML1が上記基準電圧VREFに一致するよう抵抗値R0+R1が求められる。そして、この合成抵抗値R0+R1から、先に求めた抵抗R0の抵抗値を差し引くことにより抵抗R1の抵抗値を求めることができる。以下、同様にして抵抗R2、R3…R16のような順序により全ての抵抗値を求めることができる。
図4には、この発明に係るADCの他の一実施例の回路図が示されている。この実施例のADCは、完全差動型に向けられている。この実施例は、前記図1の実施例の構成(シングルエンド構成)を完全差動化したものである。完全差動構成は、デジタル回路からの雑音など外部から入る雑音に強い構成であり、ADCやDACなどアナログ・デジタル混載のICに好適である。
アナログ入力信号は、正相入力信号AVinpと逆相入力信号AVinnの相補信号とされる。逆相入力信号AVinnは、ソースフォロワMOSFETQ1nのゲートに供給され、このMOSFETQ1nと回路の接地電位との間に抵抗R16n、R15n……R1n及びR0nからなる抵抗ラダーが設けられる。正相入力信号AVinpは、ソースフォロワMOSFETQ1pのゲートに供給され、このMOSFETQ1pと回路の接地電位との間に抵抗R16p、R15p……R1p及びR0pからなる抵抗ラダーが設けられる。
上記正相入力信号AVinpに対応した各分圧電圧VML16p、VML15p…VML1p、VML0pは、前記図1の同様に電圧比較回路VCP0、VCP1、…VCP15、VCP16の入力(+)に供給される。そして、上記逆相入力信号AVinnに対応した各分圧電圧VML16n、VML15n…VML1n、VML0nは、前記図1の基準電圧VREFに代えて電圧比較回路VCP0、VCP1、…VCP15、VCP16の入力(−)にそれぞれ供給される。このような完全差動型では、入力信号の振幅が大きく、かつ同符号の信号同士を比較することはない。電圧比較回路の入力は差動信号なので一方は常に他方の逆極性である。各電圧比較回路のデシジョンポイントは信号の同相電圧(=(Vinp+Vinn/2)であり、全ての電圧比較回路で同一である。つまり、完全差動型での実質的な基準電圧VREFは正相、負相ML出力のゼロクロス電位に相当する定電位である。また、抵抗分圧の影響で、抵抗ラダーの下位側(VML0側)ほど振幅は減衰するが、差動回路では平均化されて影響を小さくできる。
図5には、この発明に係るADCの更に他の一実施例の回路図が示されている。この実施例のADCでは、電圧比較回路VCP0〜VCP16の入力側に位相補償抵抗が設けられる。抵抗ラダーの各ノードでは位相遅延が異なり、差動回路では中心ほど、位相が遅れ、高速になるほど顕著な歪となる。そのため、同図では省略されているが中間ノード部分の電圧比較回路(VCP8を含む1ないし複数個)は上記位相補償抵抗を省略して直接に接続し、両端に近づくほど電圧比較回路VCP1、VCP0及びVCP15、VCP16のように大きな位相補償抵抗を接続して全ての電圧比較回路VCP0〜VCP16での位相を揃えている。また、ソースフォロワMOSFETQ1n及びQ1pのゲートには、制御回路CONTが設けられる。この制御回路CONTは、コモンモード電圧及びダイナミックレンジ制御を行う。
図6には、上記制御回路CONTの一実施例の回路図が示されている。アナログ差動入力信号AVinpとAVinnは、結合容量C1とC2により直流成分が阻止されて交流分が前記MOSFETQ1p及びQ1nのゲートに伝えられる。上記MOSFETQ1pとQ1nのゲート間は、同じ抵抗値とされた抵抗R1とR2により結合される。上記抵抗R1とR2の相互接続点から得られる中間電圧は、上記MOSFETQ1p及びQ1nと同じ構造のMOSFETQ2のゲートに供給される。そして、このMOSFETQ2の回路の接地電位との間には抵抗R3が接続される。この抵抗R3は、前記抵抗ラダーの総抵抗値と同じく設定される。このMOSFETQ2のソース電位は、増幅回路AMPの反転入力(−)に供給される。この増幅回路AMPの非反転入力(+)には、コモンモード電圧VCが供給される。この増幅回路AMPの出力信号が上記中間電圧に帰還される。
前記図5の実施例において、正相、負相ソース端子電圧VML(VML16p,VML16n)のコモンモード電圧VCは、VC=2n-1 ・VLSB +VREF …(式5)のように基準電圧VREF と入力振幅仕様(2n-1 ・VLSB )から決まる。図6の実施例では、抵抗分圧で得られたコモンモード電圧VCは、ダミー回路としてのMOSFETQ2によるソースフォロワを帰還経路に含んだ増幅回路AMPで管理されるために、MOSFETQ2とQ1p及びQ1nと抵抗R3を同様なMOSFET及び抵抗で構成することにより、MOSFETのしきい値電圧と抵抗バラツキの影響をキャンセルすることができる。
ダイナミックレンジVDRとすると、式5からVC=VREF +VDR/2を満たすことで、抵抗ラダーの抵抗比をそのままに基準電圧VREF とコモンモード電圧VCの調整でダイナミックレンジの変更が可能である。また、上記ダミー回路としてのMOSFETQ2のゲート幅は、上記MOSFETQ1p、Q1nの1/αの小さなサイズとし、抵抗R3を抵抗ダミーの総抵抗×αと大きな抵抗値とすることで、制御回路CONTにおける消費電流を低減させることができる。
図7には、この発明に係るADCに用いられる抵抗ラダーの一実施例のレイアウト図が示されている。本発明のADCにおいては、抵抗ラダーの比精度が重要となる。同図(A)のように、抵抗ラダーを構成する個々の抵抗同士を配線により接続すると、配線に存在する寄生抵抗成分が誤差として発生してしまう。そこで、同図(B)及び(C)のように個々のラダー抵抗素子を1つの抵抗素子にまとめ、同図(B)のレイアウト及び(C)の概略断面構造に示したように抵抗比に応じた間隔でコンタクトを打ち込んでいる。これにより、抵抗間の配線寄生抵抗等によるばらつきが低減され、非線形MLの精度が向上する。なお、特に制限されないが、ラダー抵抗は、シリコン基板Siの表面に形成された絶縁膜Si02上に導電性のポリシコンPoly−Siを形成して抵抗素子として用いる。この1つの抵抗素子にまとめられた抵抗ラダーにアルミニュウム等の金属配線Mによりコンタクトを打ち込んで、前記R0〜R16のような抵抗素子を形成するものである。
図8には、この発明に係るADCに用いられる抵抗ラダーの他の一実施例のレイアウト図が示されている。この実施例は、前記図4、図5に示したような完全差動型の抵抗ラダーに向けられている。正相、負相の抵抗ラダーを逆並行に配置すること、つまりは抵抗ラダーの一端と他端を互いに逆にして並行配置して、電圧比較回路に導く配線をペアとして引き出すようにするものである。このような抵抗ラダーのレイアウトによって、差動配線の交差数の低減を図ることができるものとなる。
図9には、この発明に係るADCの更に他の一実施例の回路図が示されている。この実施例のADCでは、抵抗ラダーの一端側が入力端子AINとされる。この入力端子AINには、前記のような図1のようなソースフォロワ、あるいはボルテージフォロワのような入力バッファを設けて電圧信号を入力するものであってもよいし、電流信号の形態での入力信号AINを入力することもできる。つまり、入力信号を電圧−電流変換回路により電流信号に変換し、電流ミラー回路により上記入力端子AINから電流信号を供給することができる。このような電流信号の形態での入力は、前記完全差動型においても同様に適用できる。上記電圧比較回路VCP0〜VCP16から得られる温度計符号C0〜C16は、エンコーダに入力されて、D0〜D3からなる2進のデジタル信号に変換される。また、後述するような補間を行えば、7ビットのような拡張されたデジタル信号を形成することもできる。このことは、前記図1、図4、図5等のような実施例においても同様である。
図10には、この発明に係るADCに用いられる電圧比較回路の一実施例の具体的回路図が示されている。この実施例では、代表として1つの入力信号に対応した完全差動構成の前置アンプとそれに対応した後段アンプが例示的に示されている。
前置アンプ(差動増幅回路)は、差動回路と負荷回路とから構成される。差動回路は、Nチャネル型の差動MOSFETQ10とQ11と、その共通ソースと回路の接地電位との間に設けられたNチャネルMOSFETQ12と、上記差動MOSFETQ10とQ11のドレインと電源電圧との間に設けられたPチャネルMOSFETQ13とQ14とにより構成される。上記差動MOSFETQ10とQ11のゲートが、それぞれ逆相入力端子(−)と正相入力端子(+)とされる。上記MOSFETQ3のゲートには、上記バイアス電圧Vbnが供給されて定電流源として動作する。同様に、PチャネルMOSFETQ13とQ14のゲートにも、上記バイアス電圧Vbpが供給されて定電流源として動作する。
後段アンプは、増幅部とラッチ部とから構成される。増幅部は、Nチャネル型の差動MOSFETQ20とQ21と、その共通ソースと回路の接地電位との間に設けられ、ゲートにバイアス電圧Vbnが供給されたNチャネルMOSFETQ22と、上記差動MOSFETQ20とQ21のドレイン間に設けられたMOSFETQ23とから構成される。差動MOSFETQ21とQ22のゲートは、前記前置アンプの正相出力(+)と逆相出力(−)に接続される。MOSFETQ23のゲートには、リセットパルスresetが供給される。
ラッチ部は、NチャネルMOSFETQ24とQ25及びPチャネルMOSFETQ27とQ28のゲートとドレインとがそれぞれ交差接続されてラッチ形態にされる。PチャネルMOSFETQ27とQ28のソースには、1.5Vのような電源電圧が供給され、NチャネルMOSFETQ24とQ25のソースと回路の接地電位との間には、活性化信号としてのクロックclkを受けるNチャネルMOSFETQ26が設けられる。
ラッチ回路においては、クロックclkがロウレベルの非動作期間では、リセットパルスresetによりMOSFETQ23がオン状態となり、差動MOSFETQ20、Q21及びラッチ形態のNチャネルQ24とQ25及びPチャネルMOSFETQ27とQ28のゲートとドレインと短絡して同一電位にする。リセットパルスresetによりMOSFETQ23がオフ状態にされると、差動MOSFETQ20、Q21が前置アンプの出力信号に対応した出力信号を形成する。増幅部の相補出力がラッチ動作に必要な一定電圧差になるタイミングで、クロックclkによりMOSFETQ26をオン状態にしてラッチ回路を活性化すると、NチャネルMOSFETQ24、Q25及びPチャネルMOSFETQ27、Q28の正帰還増幅動作によって上記増幅部での増幅出力に対応したハイレベル/ロウレベルの2値信号を高速に形成して上記クロックclkがハイレベルの期間保持し続ける。このようなラッチ回路での論理しきい値は、上記2つの相補入力信号のレベルが互いに等しくなる電圧である。
このような正相出力端子(+)と逆相出力端子(−)とが設けられて、相補信号を次段回路に伝えるような前置アンプ(PA)を用いた場合、アベレージング抵抗Rave は、上記相補の出力端子(+)と(−)のそれぞれに対応して隣接する前記アンプ同士の出力端子(+)と(−)との間に設けられる。ここで隣接するとは、隣接した階調に対応された前置アンプの関係をいうのである。上記アベレージング抵抗Rave は、隣接する比較器出力間を抵抗で接続することで得られる平均化効果で比較器のオフセットを抑圧するもので、抵抗を付加するだけであり、大きな面積、消費電力の増加無く比較器のオフセットを低減できる効果的な手法である。
図11には、この発明に係るADCが用いられるディスク再生システムの一実施例のブロック図が示されている。前記に説明したようにDVD等のODDや、HDDのリードチャネル、すなわちディスクに記録された信号を読み取る系においては、信号処理(復調)をデジタル信号処理で行う場合ADCが必須となる。同図において、レーザピックアップから読み出した信号は、フィルタや自動利得制御アンプで構成されるアナログフロントエンド部においてフィルタ処理、信号振幅調整を行った後、PRMLリードチャネル部に入力される。
PRMLリードチャネル部は、拡大して示したように構成される。アナログフロントエンドを経た波形は、A/D変換器ADCにてデジタル信号に変換され、PR等化器によりPR方式の波形等化が行われ、ビタビ復号器によりML方式による復号処理が行われてデータが再生される。また周波数/位相比較器、及びVCOよりなるループにて再生データに同期したクロックが再生される。上記PRMLリードチャネル部に設けられるADCとして前記図1、図4、図5及び図9のようなADCが用いられる。
以上本発明者によってなされた発明を、前記実施形態に基づき具体的に説明したが、前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。例えば、電源電圧VCC、VDDの電圧値や抵抗ラダーの抵抗値等は用途な要求される階調、ダイナミックレンジ等に応じて種々の実施形態を取ることができる。また、例えば前記図10において、前置アンプ部の後段側にアベレージング&補間抵抗を設け、補間抵抗で形成された補間電圧も比較器に入力して温度計符号を生成し、エンコーダにより7ビットのようにビット拡張されたデジタル出力を得るようにするものであってもよい。このようなビット拡張を行う場合には、上記抵抗ラダーとして前記のように2のn乗+1個のような抵抗素子を設けることが必要となるものである。前置アンプ及び後段アンプの具体的構成は、種々の実施形態を取ることができる。この発明は、並列型A/D変換回路に広く利用することができる。
この発明に係るADCの一実施例を示す回路図である。 図1における抵抗ラダーの一例の抵抗値分布図である。 この発明に係るADCの動作を説明するための波形図である。 この発明に係るADCの他の一実施例を示す回路図である。 この発明に係るADCの更に他の一実施例を示す回路図である。 図5の制御回路CONTの一実施例を示す回路図である。 この発明に係るADCの抵抗ラダーの一実施例を示すレイアウト図である。 この発明に係るADCの抵抗ラダーの他の一実施例を示すレイアウト図である。 この発明に係るADCの更に他の一実施例を示す回路図である。 この発明に係るADCに用いられる電圧比較回路の一実施例を示す具体的回路図である。 この発明に係るADCが用いられるディスク再生システムの一実施例を示すブロック図である。 従来技術の一例を示す回路図である。
符号の説明
R0〜R16…ラダー抵抗、VCP0〜VCP16…電圧比較回路、Q1、Q2、Q10〜Q14、Q20〜Q27…MOSFET、Si…シリコン基板、SiO2…絶縁膜、Poly−Si…ポリシコン抵抗、M…配線、Rave …アベレージング用抵抗。


Claims (10)

  1. 複数個の抵抗が接続された抵抗ラダーと、
    上記抵抗ラダーの各抵抗素子の接続点から得られる複数電圧と1つの基準電圧とをそれぞれ比較する複数個の電圧比較器とを備え、
    上記抵抗ラダーの一端側に入力信号が供給され、他端側に基準電位が供給され、
    上記抵抗ラダーの各抵抗値は、上記入力信号が最大階調電圧時に上記ラダー抵抗の他端側第1番目の接続点の電圧が上記基準電圧に一致し、上記入力信号が上記最大階調電圧の次の階調電圧から最小階調電圧に至るまでは他端側第2番目の接続点から上記ラダー抵抗の一端側までの各電圧がそれぞれ上記基準電圧に一致するように非線形に設定されてなり、
    上記複数の電圧比較回路から上記入力信号に対応して線型の温度計符号を得ることを特徴とするA/D変換回路。
  2. 請求項1において、
    上記抵抗ラダーは複数個の抵抗素子が抵抗材料より一体的に形成され、各抵抗の境界部において接続配線によりコンタクトが設けられて上記相互接続点が構成されることを特徴とするA/D変換回路。
  3. 請求項2において、
    上記抵抗ラダーは、正相入力信号に対応した第1抵抗ラダーと、逆相入力信号に対応した第2抵抗ラダーとからなり、それぞれがN個の抵抗素子によって上記第1番目の接続点から順次に上記一端側まで第1電圧から第N電圧を形成し、
    上記電圧比較器は、第1ないし第Nの電圧比較器からなり、
    上記第1ないし第Nの電圧比較回路には、上記第1抵抗ラダーの上記第1番目から第N番目の接続点の電圧と、上記第2抵抗ラダーの上記第N番目から第1番目の接続点の電圧とが順次に供給されてなることを特徴とするA/D変換回路。
  4. 請求項3において、
    上記電圧比較回路の入力には、上記電圧を伝える位相補償抵抗が設けられ、
    上記位相補償抵抗の抵抗値は、上記第1及び第2抵抗ラダーの両端部分からの電圧を伝えるものに対して、中間部分の電圧を伝えるものが相対的に小さくなるように設定されてなることを特徴とするA/D変換回路。
  5. 請求項4において、
    上記ラダー抵抗の一端側には、ソースフォワMOSFETを介して電圧信号が入力信号として供給されることを特徴とするA/D変換回路。
  6. 請求項5において、
    上記正相入力信号は、直流阻止用第1キャパシタを通して上記ソースフォワ第1MOSFETのゲートに伝えられ、
    上記逆相入力信号は、直流阻止用第2キャパシタを通して上記ソースフォワ第2MOSFETのゲートに伝えられ、
    上記第1MOSFETと第2MOSFETのゲート間には、等しい抵抗値にされた第1抵抗及び第2抵抗が直列形態に設けられ、
    上記第1及び第2抵抗の相互接続点の電圧は、上記ソースフォロワ第1及び第2MOSFETに対応したソースフォロワ第3MOSFETのゲートに供給され、
    上記第3MOSFETのソースと上記基準電位点との間には、上記ラダー抵抗に対応したダミー抵抗が設けられ、
    上記第3MOSFETのソース電位と、上記中点階調電圧に対応した所定電圧を受けて、上記第1及び第2抵抗の相互接続点の電位を上記所定電位に設定する差動増幅回路とを更に備えてなることを特徴とするA/D変換回路。
  7. 請求項1において、
    上記入力信号は、電流信号であることを特徴とするA/D変換回路。
  8. 請求項6において、
    上記抵抗ラダーを含む入力側回路は、第1電源電圧で動作する第1回路で構成され、
    上記電圧比較回路を含む出力側回路は、上記第1電源電圧よりも低い第2電源電圧で動作する第2回路で構成されてなることを特徴とするA/D変換回路。
  9. 請求項9において、
    上記A/D変換回路は、半導体集積回路装置に搭載されるものであり、
    上記半導体集積回路装置は、上記第1電圧で動作する第1回路部分と、上記第2電源電圧で動作する第2回路部分からなり、
    上記第1回路部分は、上記第1電源電圧に適合した第1構造のMOSFETで構成され、
    上記第2回路部分は、上記第2電源電圧に適合し、上記第1構造と異なる第2構造のMOSFETで構成されてなることを特徴とするA/D変換回路。
  10. 請求項9において、
    上記第2電源電圧は、1V以下であることを特徴とするA/D変換回路。
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