JP2010206356A - Ad変換器及び比較回路 - Google Patents

Ad変換器及び比較回路 Download PDF

Info

Publication number
JP2010206356A
JP2010206356A JP2009047753A JP2009047753A JP2010206356A JP 2010206356 A JP2010206356 A JP 2010206356A JP 2009047753 A JP2009047753 A JP 2009047753A JP 2009047753 A JP2009047753 A JP 2009047753A JP 2010206356 A JP2010206356 A JP 2010206356A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reset switch
transistors
pair
comparator
sources
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009047753A
Other languages
English (en)
Inventor
Junji Toyomura
純次 豊村
Yasuhide Shimizu
泰秀 清水
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2009047753A priority Critical patent/JP2010206356A/ja
Publication of JP2010206356A publication Critical patent/JP2010206356A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Analogue/Digital Conversion (AREA)
  • Amplifiers (AREA)

Abstract

【課題】大振幅の入力信号が入力された後における小振幅入力に対する応答特性を向上させ、かつ、消費電力を低減することができるAD変換器及び比較回路を提供する。
【解決手段】コンパレータ18の前段に設けられたプリアンプ17は、ソースがそれぞれ異なる電流源に接続された一対のトランジスタMN1,NM2と、当該トランジスタMN1,NM2のソース間に設けられた第1のリセットスイッチSW1とを備える。アンプモードでは、第1のリセットスイッチSW1によりトランジスタMN1,NM2のソース間を短絡することでトランジスタMN1,NM2を差動対として用いて差動増幅器を構成する一方、リセットモードでは、第1のリセットスイッチSW1によりトランジスタMN1,NM2のソース間を開放することでトランジスタMN1,NM2のそれぞれでソースフォロアを構成する。
【選択図】図4

Description

本発明は、AD(アナログ−デジタル)変換器及び比較回路に関する。詳しくは、プリアンプを前段に設けたコンパレータを備えるAD変換器及び比較回路に関する。
従来より、入力信号の電圧と基準電圧とを比較して論理レベルの信号を出力する比較回路を備えたAD変換器が広く用いられている。この比較回路には、入力信号の電圧と基準電圧との比較結果に応じた論理レベルの信号を出力するコンパレータに加え、その前段に、入力信号の電圧と基準電圧との差分を増幅するプリアンプが設けられる。
上述したAD変換器では、プリアンプに大振幅信号が入力されると、当該プリアンプが飽和状態になり、どちらか一方に完全に張り付いた状態となる。その飽和状態から小振幅信号が入力されると、プリアンプの増幅処理が飽和状態から始まるため、その応答が遅れてしまう。
そこで、プリアンプでのアンプ(増幅)動作の前にこのプリアンプをリセットし、大振幅の入力信号が入力された後における小振幅入力に対する応答が遅れることを抑制する技術が提案されている。具体的には、プリアンプにリセット動作を行うためのリセットスイッチを設け、このリセットスイッチに入力されるリセット制御クロックに応じて、プリアンプをリセットしている。
例えば、特許文献1の従来技術には、プリアンプを構成する一対のトランジスタのドレイン間にリセットスイッチを設けたAD変換器が開示されている。このAD変換器では、リセットスイッチにある制御信号が入力されたとき、上記一対のトランジスタのドレイン間を短絡させてプリアンプをリセットする。一方、リセットスイッチに他の制御信号が入力されたとき、上記一対のトランジスタのドレイン間を開放してプリアンプのリセットを解除してアンプ動作させる。これにより、AD変換器では、入力信号に対して出力信号の応答が遅れることなく、プリアンプを高速動作させている。
特開2009−21667号公報
特許文献1に記載のAD変換器では、一対のトランジスタのドレイン間にリセットスイッチを設けているため、プリアンプの出力インピーダンスに対してリセットスイッチのインピーダンスを十分に小さくする必要がある。リセットスイッチのインピーダンスを小さくするためにはリセットスイッチのチップサイズをある程度大きくする必要がある。しかし、リセットスイッチのチップサイズを大きくすると、プリアンプでの消費電力が増加して、結果的に、AD変換器の総合的な消費電力が大きくなる。
そこで、本発明は、上述の点に鑑み、大振幅の入力信号が入力された後における小振幅入力に対する応答特性を向上させ、かつ、消費電力を低減することができるAD変換器及び比較回路を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、複数の基準電圧と入力信号の電圧とを比較して出力する比較部を備え、前記比較部は、複数のコンパレータと、当該複数のコンパレータの前段に設けられた複数のプリアンプとを備えており、前記プリアンプは、ソースがそれぞれ異なる電流源に接続された一対のトランジスタと、当該トランジスタのソース間に設けられた第1のリセットスイッチとを備え、前記第1のリセットスイッチにより前記ソース間を短絡することで前記一対のトランジスタを差動対として差動増幅器を構成する一方、前記第1のリセットスイッチにより前記ソース間を開放することで前記一対のトランジスタのそれぞれでソースフォロアを構成し、基準電圧と入力信号の電圧とを比較する毎に前記第1のリセットスイッチの短絡動作と開放動作を繰り返して行うAD変換器とした。
また、請求項2に係る発明は、請求項1に記載のAD変換器において、前記一対のトランジスタのドレイン間に第2のリセットスイッチを設け、前記第1のリセットスイッチの短絡動作時に前記第2のリセットスイッチにより前記ドレイン間を開放し、前記第1のリセットスイッチの開放動作時に前記第2のリセットスイッチにより前記ドレイン間を短絡することとした。
また、請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載のAD変換器において、前記プリアンプ間の出力電圧を補間する複数の抵抗を備え、前記複数のコンパレータは、前記プリアンプの出力電圧を入力する第1コンパレータと、前記プリアンプ間の出力電圧を補間した電圧を入力する第2コンパレータとから構成され、前記第2コンパレータの正入力と負入力との間に第3のリセットスイッチを設け、前記第1のリセットスイッチの短絡動作時に前記第3のリセットスイッチにより前記正入力と前記負入力との間を開放し、前記第1のリセットスイッチの開放動作時に前記第3のリセットスイッチにより前記正入力と前記負入力との間を短絡することとした。
また、請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載のAD変換器において、前記複数のコンパレータの各々は、それぞれのドレインが互いのゲートに接続された一対の第2トランジスタと、各第2トランジスタのドレインにドレインが接続され、ソースがそれぞれ異なる電流源に接続された一対の第3トランジスタと、当該第3トランジスタのソース間に設けられた第4のリセットスイッチとを備え、前記第4のリセットスイッチにより前記第3トランジスタのソース間を短絡することでコンパレータとしての機能を動作させる一方、前記第4のリセットスイッチにより前記第3トランジスタのソース間を開放することでコンパレータとしての機能を停止するようにしており、前記第1のリセットスイッチの短絡動作時に前記第4のリセットスイッチにより前記第3トランジスタのソース間を短絡し、前記第1のリセットスイッチの開放動作時に前記第4のリセットスイッチにより前記第3トランジスタのソース間を開放することとした。
また、請求項5に係る発明は、コンパレータと、当該コンパレータの前段に設けられた複数のプリアンプとを備え、前記プリアンプは、ソースがそれぞれ異なる電流源に接続された一対のトランジスタと、当該トランジスタのソース間に設けられた第1のリセットスイッチとを備え、前記第1のリセットスイッチにより前記ソース間を短絡することで前記一対のトランジスタを差動対として差動増幅器を構成する一方、前記第1のリセットスイッチにより前記ソース間を開放することで前記一対のトランジスタのそれぞれでソースフォロアを構成し、基準電圧と入力信号の電圧とを比較する毎に前記第1のリセットスイッチの短絡と開放を繰り返して行う比較回路とした。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の比較回路において、前記一対のトランジスタのドレイン間に第2のリセットスイッチを設け、前記第1のリセットスイッチの短絡動作時に前記第2のリセットスイッチにより前記ドレイン間を開放し、前記第1のリセットスイッチの開放動作時に前記第2のリセットスイッチにより前記ドレイン間を短絡することとした。
また、請求項7に記載の発明は、請求項5又は請求項6に記載の比較回路において、前記コンパレータは、それぞれのドレインが互いのゲートに接続された一対の第2トランジスタと、各第2トランジスタのドレインにドレインが接続され、ソースがそれぞれ異なる電流源に接続された一対の第3トランジスタと、当該第3トランジスタのソース間に設けられた第4のリセットスイッチとを備え、前記第4のリセットスイッチにより前記第3トランジスタのソース間を短絡することでコンパレータとしての機能を動作させる一方、前記第4のリセットスイッチにより前記第3トランジスタのソース間を開放することでコンパレータとしての機能を停止するようにしており、前記第1のリセットスイッチの短絡動作時に前記第3のリセットスイッチにより前記第3トランジスタのソース間を短絡し、前記第1のリセットスイッチの開放動作時に前記第3のリセットスイッチにより前記第3トランジスタのソース間を開放することとした。
本発明のAD変換器及び比較回路によれば、プリアンプは、ソースがそれぞれ異なる電流源に接続された一対のトランジスタと、当該トランジスタのソース間に設けられた第1のリセットスイッチとを備えている。また、第1のリセットスイッチを短絡することで一対のトランジスタを差動対として差動増幅器を構成する一方、第1のリセットスイッチを開放することで一対のトランジスタのそれぞれでソースフォロアを構成している。さらに、基準電圧と入力信号の電圧とを比較する毎に第1のリセットスイッチの短絡動作と開放動作を繰り返して行うようにしている。これにより、大振幅入力後の小振幅入力特性の応答速度をさらに高速化することができ、かつ、消費電力を低減することができる。
本発明の第1の実施形態に係るAD変換器の概略構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係る比較回路の概略構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るAD変換器の動作概要を示す図である。 (a)は従来のプリアンプの回路構成を示す図、(b)は本発明の第1の実施形態におけるプリアンプの回路構成を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るコンパレータの変換特性を示す図である。 本発明の第1の実施形態に係るコンパレータの回路構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る比較回路の概略構成を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係るプリアンプの回路構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係る比較回路の概略構成を示す図である。 本発明の第3の実施形態に係るコンパレータの回路構成を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係るAD変換器の概略構成を示す図である。 本発明の第4の実施形態に係る比較部の概略構成を示す図である。
以下、発明を実施するための形態(以下、「実施形態」とする)を説明する。
本実施形態に係るAD変換器は、アナログ信号をデジタル信号に変換するものであり、複数の基準電圧と入力信号の電圧とを比較して出力する比較部を備えている。また、比較部は、複数の比較回路を備えて構成されており、この比較回路は、コンパレータと、当該コンパレータの前段に設けられたプリアンプとを備えている。
プリアンプは、ソースがそれぞれ異なる電流源に接続された一対のトランジスタと、当該トランジスタのソース間に設けられた第1のリセットスイッチとを備えて構成されている。第1のリセットスイッチにより前記トランジスタのソース間を短絡することでプリアンプは一対のトランジスタを差動対として差動増幅器を構成する。一方で、第1のリセットスイッチにより前記トランジスタのソース間を開放することでプリアンプは一対のトランジスタのそれぞれでソースフォロアを構成する。そして、本実施形態に係る比較回路では、基準電圧と入力信号の電圧とを比較する毎に第1のリセットスイッチの短絡動作と開放動作を繰り返して行うようにしている。
従って、リセット動作時にはプリアンプは一対のソースフォロアを構成し、入力信号の増幅が行われず、一対のトランジスタのドレインには一定の電圧が出力されることになる。すなわち、プリアンプの出力はその動作点の電圧Vcomとなる。この電圧Vcomは、例えば、トランジスタのドレイン側に接続された負荷を抵抗Rとし、電流原の電流値を0.5Iccすると、プリアンプの動作点として最適な電圧Vcom=R * 0.5Iccとなり、増幅時には速やかに差動増幅回路して機能する。
その結果、出力信号の応答の遅延を抑制することができ、大振幅入力後の小振幅入力特性の応答速度を高速化することができる。
しかも、従来のようにプリアンプの出力間にリセットスイッチを設けるものではないことから、プリアンプの出力インピーダンスとの関係を考慮する必要がない。そのため、リセットスイッチをトランジスタで構成したときに、トランジスタのチップサイズを大きくする必要が無く、回路面積の増大や消費電力の増加を抑制することが可能となる。
また、本実施形態に係るAD変換器は、プリアンプを構成する一対のトランジスタのドレイン間に、第2のリセットスイッチを設けている。第1のリセットスイッチの短絡動作時に第2のリセットスイッチの開放動作を行う一方、第1のリセットスイッチの開放動作時に第2のリセットスイッチの短絡動作を行う。
プリアンプのリセット動作時に第2のリセットスイッチの短絡動作によって一対のトランジスタのドレイン間が短絡されるため、プリアンプのリセットをさらに高速に行うことができ、大振幅入力後の小振幅入力特性の応答速度をさらに高速化することができる。
しかも、プリアンプのリセット動作時には第1のリセットスイッチが開放されてソースフォロアが構成されることから、一対のトランジスタのドレイン間を第2のリセットスイッチで短絡しても、第2のリセットスイッチにはほとんど電流が流れない。そのため、従来のプリアンプに比べ、消費電力の増加も抑制できる。
また、プリアンプ間の出力電圧を補間する複数の抵抗を設けて、AD変換器を抵抗補間型で構成する場合、複数のコンパレータは、プリアンプの出力電圧を入力する第1コンパレータと、プリアンプ間の出力電圧を補間した電圧を入力する第2コンパレータとから構成されることになる。
第1コンパレータには、プリアンプの出力に第2のリセットスイッチが設けられるため、その正入力と負入力との間にリセットスイッチが存在する。一方で、第2コンパレータの正入力と負入力との間にリセットスイッチが存在しない。
そこで、第2コンパレータの正入力と負入力との間に第3のリセットスイッチを設ける。そして、第1のリセットスイッチの開放動作時に第3のリセットスイッチにより第2コンパレータの正入力と負入力との間を短絡してコンパレータをリセットする。一方、第1のリセットスイッチの短絡動作時に第3のリセットスイッチにより第2コンパレータの正入力と負入力との間を開放してコンパレータとして動作させる。
第1及び第2コンパレータは、それぞれのドレインが互いのゲートに接続された一対の第2トランジスタと、各第2トランジスタのドレインにドレインが接続され、ソースがそれぞれ異なる電流源に接続された一対の第3トランジスタを設けている。また、コンパレータを構成する第3トランジスタのソース間に第4のリセットスイッチを設けている。
第4のリセットスイッチを短絡することでコンパレータとしての機能を動作させる一方、第4のリセットスイッチを開放することでコンパレータとしての機能を停止させるようにしている。そして、プリアンプに設けられた第1のリセットスイッチの短絡動作時に第4のリセットスイッチを短絡動作させ、第1のリセットスイッチの開放動作時に第4のリセットスイッチを開放動作させるようにしている。
このようにコンパレータを構成することで、プリアンプと同様に入力信号に対する出力信号の応答遅延を抑制することができる。しかも、第4のリセットスイッチをトランジスタで構成した場合にも、コンパレータの出力インピーダンスに応じてトランジスタのチップサイズを大きくする必要が無く、回路面積の増大や消費電力の増加を抑制することが可能となる。
以下、発明のいくつかの実施形態を図面に基づいてさらに詳細に説明する。なお、説明は以下の順番で行うこととする。
1.第1の実施形態(第1のリセットスイッチを有する比較回路を備えたAD変換器)
2.第2の実施形態(第1及び第2のリセットスイッチを有する比較回路を備えたAD変換器)
3.第3の実施形態(第4のリセットスイッチを有する比較回路を備えたAD変換器)
4.第4の実施形態(第3のリセットスイッチを有する比較回路を備えたAD変換器)
[1.第1の実施形態]
以下、本発明の第1の実施形態に係るAD変換器について図面を参照して具体的に説明する。図1は第1の実施形態に係るAD変換器の概略構成を示す図、図2は第1の実施形態に係る比較回路の概略構成を示す図、図3は第1の実施形態に係るAD変換器の動作概要を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係るAD変換器1は、サンプルホールド(T/H)回路11、基準電圧発生回路12、比較部13、エンコーダ14及びタイミング発生器15を有する構成となっている。また、比較部13は複数の比較回路16を有している。
サンプルホールド回路11は、タイミング発生器15から出力されるサンプルホールド制御クロックCKTHに基づいて、入力されるアナログ信号(入力アナログ信号)の電圧Vinをサンプリングし、そのサンプル値を一定期間ホールドし、このホールドした電圧(以下、「ホールド電圧」と呼ぶ。)Vhとして出力する。
例えば、図3(a),(b)に示すように、サンプルホールド制御クロックCKTHがHレベルのときにサンプルホールド回路11はトラックモード(Track-mode)となって、サンプルホールド回路11に入力されたアナログ信号電圧Vinをそのまま出力する。一方、サンプルホールド制御クロックCKTHがLレベルのときにサンプルホールド回路11はホールドモード(Hold-mode)となる。このとき、サンプルホールド回路11に入力されたアナログ信号電圧Vinの電圧レベルをホールドし、このホールドした電圧(ホールド電圧)Vhを出力する。
基準電圧発生回路12は、直列に接続された複数の分圧用抵抗(ラダー抵抗)から構成され、これらの分圧用抵抗により所定電圧(VRT−VRB間の電圧)を分圧し、電圧が異なる複数の基準電圧Vrefを発生する。
比較回路16は、図2に示すように、コンパレータ18と、このコンパレータ18の前段に設けられたプリアンプ17とを備えて構成されている。なお、1つのコンパレータ18に対して直列に接続した複数段のプリアンプ17を設けるようにしてもよい。
プリアンプ17は、ホールド電圧Vhを増幅させるものであり、後述するように、一対のトランジスタMN1,MN2と、この一対のトランジスタMN1,MN2のソース間に設けられた第1のリセットスイッチSW1とを備えて構成されている。
プリアンプ17の第1入力端(正相入力VIN)には、サンプルホールド回路11のホールド電圧Vhが入力される。一方、プリアンプ17の第2入力端(逆相入力XVIN)には、基準電圧発生回路12が発生する複数の基準電圧Vrefが入力される。
また、第1のリセットスイッチSW1には、タイミング発生器15により発生される後述するリセット制御クロックXCKRが入力される。そして、第1のリセットスイッチSW1は、リセット制御クロックXCKRに応じて、一対のトランジスタのソース間を短絡したり、開放したりする。これにより、プリアンプ17は、アンプモード(Amp-mode)時には差動対として差動増幅器を構成し、リセットモード(Reset-mode)時には一対のソースフォロアを構成する。
コンパレータ18は、例えば、図3(e),(f)に示すように、タイミング発生器15から出力される後述するラッチ制御クロックCKMCLの立ち上がりエッジで比較モード(Latch-mode)になってプリアンプ17の出力に応じた比較結果をラッチして出力する。また、コンパレータ18はリセットモード(Reset-mode)時にリセットされ、ラッチ状態が解除される。
エンコーダ14は、コンパレータ18による比較結果に基づいたエンコードを行って、入力信号の電圧Vinをホールドしたホールド電圧Vhに対応するデジタル信号D(0)〜D(n−1)を出力するものである。また、タイミング発生器15は、マスタクロックMCLKを入力し、上述した所定周期の制御クロックCKTH,XCKR,CKMCLを出力する。
以下、本実施形態に係る比較回路16の回路構成をさらに具体的に説明する。
まず、プリアンプ17の回路構成について説明し、続いてコンパレータ18の回路構成について説明する。
[1.1.プリアンプの回路構成]
プリアンプの回路構成の一例について図面を参照して具体的に説明する。図4(a)はプリアンプ17に相当する従来のプリアンプ107の回路構成を示す図、図4(b)は本実施形態に係るプリアンプ17の回路構成を示す図である。
[1.1.1.従来のプリアンプ107の回路構成]
まず、従来のプリアンプの回路構成について説明する。図4(a)に示すように、プリアンプ17に相当する従来のプリアンプ107は、NMOSトランジスタMN101,MN102により構成される一対のトランジスタを備えている。一方のNMOSトランジスタMN101のドレインは負荷抵抗Rを介して電源電位VDDに接続され、他方のNMOSトランジスタMN102のドレインは負荷抵抗Rを介して電源電位VDDに接続されている。
NMOSトランジスタMN101のソースとNMOSトランジスタMN102のソースは共通の定電流源I100を介して基準電位VSSに接続されている。また、一対のトランジスタのドレイン間、すなわち、NMOSトランジスタMN101,MN102のドレイン間には、第1のリセットスイッチSW1に相当するリセットスイッチSW100が設けられている。このリセットスイッチSW100はPMOSトランジスタMP101により構成される。
リセットスイッチSW100には、リセット制御クロックXCKRが入力される。例えば、リセットスイッチSW100に、Lレベルのリセット制御クロックXCKRが入力されると、リセットスイッチSW100はリセットモードとなり、一対のトランジスタMN101,MN102のソース間を短絡する。一方、リセットスイッチSW100に、Hレベルのリセット制御クロックXCKRが入力されると、リセットスイッチSW100はアンプモードとなり、一対のトランジスタMN101,MN102のソース間を開放する。
上述のとおり、リセットスイッチSW100は一対のトランジスタMN101,MN102のドレイン間に設けられ、かつ、一対のトランジスタのドレインはそれぞれ負荷抵抗Rを介して電源電位VDDに接続されている。
PMOSトランジスタは電子の移動度が小さいため、リセットスイッチSW100をPMOSトランジスタで構成すると、そのチップサイズをある程度大きくしなければ短絡動作時のインピーダンス(ON抵抗)を小さくすることができない。プリアンプ107において、大振幅の入力信号が入力されて生じたオフセットをキャンセルするリセット動作を高速に行うためには、リセットスイッチSW100の短絡動作時のインピーダンスを負荷抵抗Rよりも十分小さくする必要がある。
従って、リセットスイッチSW100をPMOSトランジスタMP101により構成することで、リセットスイッチSW100のチップサイズがかなり大きくなってしまう。これにより、プリアンプ107の消費電力が大きくなってしまい、AD変換器として総合的に消費電力が大きくなってしまう。
かかる問題を解決するために、本実施形態では、以下に説明するように、一対のトランジスタMN1,MN2のソース間に第1のリセットスイッチSW1を設け、しかも第1のリセットスイッチSW1をNMOSトランジスタMN3により構成している。
[1.1.2.プリアンプ17の回路構成]
本実施形態のプリアンプ17は、図4(b)に示すように、NMOSトランジスタMN1,MN2により構成される一対のトランジスタを備えている。一方のNMOSトランジスタMN1のドレインは負荷抵抗Rを介して電源電位VDDに接続され、そのソースは定電流源I1を介して基準電位VSSに接続されている。また、他方のNMOSトランジスタMN2のドレインは負荷抵抗Rを介して電源電位VDDに接続され、そのソースは上述の定電流源I1とは異なる定電流源I2を介して基準電位VSSに接続されている。なお、定電流源I1,I2の電流値はそれぞれ同一(ここでは、0.5Icc)である。
一方のNMOSトランジスタMN1のゲートは、プリアンプ17の第1入力端(正相入力VIN)として機能し、このゲートには、サンプルホールド回路11から出力されるホールド電圧Vhが入力される。他方のNMOSトランジスタMN2のゲートは、プリアンプ17の第2入力端(逆相入力XVIN)として機能し、このゲートには、基準電圧発生回路12により発生される基準電圧Vrefが入力される。
さらに、プリアンプ17は、一対のNMOSトランジスタMN1,MN2のソース間に第1のリセットスイッチSW1を設けている。この第1のリセットスイッチSW1は、NMOSトランジスタMN3により構成されている。
第1のリセットスイッチSW1には、リセット制御クロックXCKRが入力される。例えば、サンプルホールド回路11がトラッキングモードのとき(図3(b)参照)、第1のリセットスイッチSW1には、Lレベルのリセット制御クロックXCKRが入力される(図3(c)参照)。このとき、プリアンプ17はリセットモードとなり、第1のリセットスイッチSW1によりNMOSトランジスタMN1,MN2のソース間が開放される。これにより、プリアンプ17はNMOSトランジスタMN1と定電流源I1とを備えた第1のソースフォロアと、NMOSトランジスタMN2と定電流源I2とを備えた第2のソースフォロアとを構成する。
一方、サンプルホールド回路11がホールドモードのとき(図3(b)参照)、第1のリセットスイッチSW1には、Hレベルのリセット制御クロックXCKRが入力される(図3(c)参照)。このとき、プリアンプ17はアンプモードとなり、第1のリセットスイッチSW1により一対のトランジスタMN1,MN2のソース間が短絡される。これにより、プリアンプ17は差動増幅器を構成する。
上述のとおり、プリアンプ17では、一対のトランジスタMN1,MN2のソース間に第1のリセットスイッチSW1を設け、リセットモード時には一対のトランジスタMN1,MN2のソース間を開放するようにしている。これにより、プリアンプ17では、大振幅入力後の小振幅入力特性の応答速度を高速化している。
ここで、図5を参照して、従来のプリアンプ107と本実施形態のプリアンプ17の特性を比較する。なお、図5の横軸は時間軸である。
従来のプリアンプ107では、図5(b)に示すように、AポイントからBポイントまでのタイミングで、大振幅の信号が入力されると飽和し、張り付いた状態となる。従来のプリアンプ107は、その後Bポイントのタイミングで、次の入力信号が入力されると、一方に張り付いた状態から次の入力信号に対する応答が始まるが、Cポイントのタイミングでは、次の入力信号に対する応答が完了していない。そのため、図5(d)に示すように、コンパレータからの出力は、Hレベルとなったままとなり、誤った信号を出力してしまう。
一方、本実施形態のプリアンプ17では、図5(a)に示すように、リセットモード時にリセット制御信号XCKRに応じてリセットされることから、AポイントからBポイントまでのタイミングでは一定電圧(電圧Vref)となる。プリアンプ17は、その後Bポイントのタイミングで、次の入力信号(ホールド電圧Vh)が入力されると、その信号に応じた応答が電圧Vrefから始まることから、Cポイントのタイミングでは、図5(f)に示すように、次の入力信号に対する応答が完了する。このように、プリアンプ17では、大振幅の信号が入力された場合であっても、次の入力信号に対する応答が遅延することを抑制している。
また、プリアンプ17では、リセットモード時において、NMOSトランジスタMN1,MN2のソース間が開放され、プリアンプ17が一対のソースフォロアとして機能する。そのため、一対のトランジスタMN1,MN2のドレインから入力信号が増幅されて出力されず、一対のトランジスタMN1,MN2のドレインはコモン出力(Vcom)となりプリアンプの動作点として最適な電圧Vcom=R×0.5Iccとなる。従って、プリアンプ17は、アンプモード時には速やかに差動増幅器として機能することになる。
また、第1のリセットスイッチSW1をNMOSトランジスタMN3により構成しているため、従来のようにPMOSトランジスタを用いる場合に比べてチップサイズが大きくならない。しかも、第1のリセットスイッチSW1は一対のトランジスタMN1,MN2のドレイン間に接続されていないため、リセットモード時の第1のリセットスイッチSW1のインピーダンス(トランジスタMN3のON抵抗)を考慮する必要がない。
なお、従来のプリアンプでは入力のドレイン側にカスコードトランジスタを接続し、ソース側にリセットスイッチを設けたものもあるが、近年のナノCMOS回路では低電圧のために不適である。一方、本実施形態のプリアンプ17では一対のトランジスタMN1,MN2のドレイン側にカスコードトランジスタを接続する必要がないことから低電圧化に適しており、ナノCMOS回路での適用が容易である。
[2.コンパレータの回路構成]
次に、コンパレータ18の回路構成の一例について図面を参照して具体的に説明する。図6は本実施形態に係るコンパレータ18の回路構成を示す図である。
図6に示すように、コンパレータ18は、PMOSトランジスタMP1,MP2により構成される一対の第2トランジスタと、NMOSトランジスタMN4,MN5により構成される一対の第3トランジスタとを備えている。このコンパレータ18は、カスコード接続されたPMOSトランジスタMP1及びNMOSトランジスタMN4と、同じくカスコード接続されたPMOSトランジスタMP2及びNMOSトランジスタMN5との組からなる差動対を構成している。
差動対の一方を構成するPMOSトランジスタMP1のソースは電源電位VDDに接続され、そのドレインはNMOSトランジスタMN4のドレインに接続されている。また、差動対の他方を構成するPMOSトランジスタMP2のソースは電源電位VDDに接続され、そのドレインはNMOSトランジスタMN5のドレインに接続されている。また、NMOSトランジスタMN4及びNMOSトランジスタMN5のソースは、共通する定電流源I3を介して基準電位VSSに接続されている。
また、一対の第2トランジスタを構成するPMOSトランジスタMP1,MP2のそれぞれのドレインは、互いのゲートに接続されている。NMOSトランジスタMN4のゲートには、プリアンプ17の出力電圧Vopが入力され、NMOSトランジスタMN5のゲートには、プリアンプ17の出力電圧Vonが入力される。
また、一対の第3トランジスタのドレイン間には第5のリセットスイッチSW5としてのPMOSトランジスタMP3が設けられている。すなわち、第5のリセットスイッチSW5は、PMOSトランジスタMP1とNMOSトランジスタMN4の接続点であるカスコード接続部と、PMOSトランジスタMP2とNMOSトランジスタMN5のカスコード接続部との間に設けられている。
この第5のリセットスイッチSW5には、ラッチ制御クロックCKMCLが入力される。そして、リセットモード時には第5のリセットスイッチSW5によりNMOSトランジスタMN4,MN5のドレイン間が短絡されて、コンパレータ18がリセット状態になる。一方、ラッチモード時には第5のリセットスイッチSW5によりNMOSトランジスタMN4,MN5のドレイン間が開放されて、コンパレータ18は、プリアンプ17の出力電圧Vop,Vonとを比較して、当該比較結果に応じた論理レベルの信号が出力される。
以上のように、本実施形態に係るAD変換器1によれば、プリアンプ17を構成する一対のトランジスタMN1,MN2のソース間に第1のリセットスイッチSW1を設け、リセット制御クロックXCKRに応じて一対のトランジスタMN1,MN2のソース間を短絡したり、開放したりしている。これにより、大振幅の入力信号が入力された後における小振幅入力特性をさらに向上させ、より高速な回路動作を可能となり、しかも、AD変換器の総合的な消費電力を低減している。
[2.第2の実施形態]
次に、第2の実施形態に係るAD変換器について説明する。第2の実施形態に係るAD変換器の比較回路は、リセット動作をさらに高速にするものであり、プリアンプを構成する一対のトランジスタMN1,MN2のドレイン間に第2のリセットスイッチSW2を設けるようにしたものである。図7に第2の実施形態に係る比較回路26の回路構成を示し、図8に第2の実施形態に係るプリアンプ27の回路構成を示す。なお、上述したプリアンプ17と同様のものは同一の符号を付して説明を省略する。
第2の実施形態に係る比較回路26は、図7に示すように、プリアンプ27とコンパレータ18を備えて構成されている。
プリアンプのゲインGainは、トランスコンダクタンス(gm)×負荷抵抗(R)であるため、リセット動作を高速にするためには負荷抵抗(R)を小さくする必要がある。ところが、負荷抵抗(R)を小さくすることは、変換精度にも関わるため設計の複雑さが発生する。
そこで、第2の実施形態に係るプリアンプ27は、上述したプリアンプ17に対してさらに第2のリセットスイッチSW2を設けるようにしている。すなわち、図8に示すように、プリアンプ27では、一対のトランジスタMN1,MN2のソース間に設けられる第1のリセットスイッチSW1に加え、そのドレイン間に第2のリセットスイッチSW2としてPMOSトランジスタMP4が設けられている。
第2のリセットスイッチSW2には、リセット制御クロックXCKRが入力され、このリセット制御クロックXCKRに応じて一対のトランジスタMN1,MN2のドレイン間が短絡されたり、開放されたりする。
NMOSトランジスタMN1,MN2のドレイン間を短絡することで、プリアンプ27のリセット動作を高速にし、NMOSトランジスタMN1,MN2のドレイン間を開放することで、プリアンプ27のアンプ動作を行わせている。
第2の実施形態に係るプリアンプ27では、第1のリセットスイッチSW1が設けられていることから、第2のリセットスイッチSW2としてのPMOSトランジスタMP4のチップサイズをかなり小さくすることができる。
すなわち、第1のリセットスイッチSW1がない場合には、リセットモード時でも、プリアンプ27は差動増幅器として機能しているため入力信号を、常に増幅しながら出力することになる。そのため、第2のリセットスイッチSW2に対して入力信号の周波数よりも広帯域な周波数特性が要求され、第2のリセットスイッチSW2のインピーダンスを小さくすることが必要になる。一方、第2の実施形態に係るプリアンプ27では、リセットモード時には、一対のソースフォロアとして機能しているため、入力信号に対する応答は、入力トランジスタのドレイン側に出力されることなく、ソース側に出力される。これにより、入力信号の周波数に関係なく、第2のリセットスイッチSW2を設定することができるため、第3のリセットスイッチのチップサイズを小さくすることができる。
以上説明したように、第2の実施形態に係るAD変換器によれば、リセット動作をさらに高速にすることができる。
[3.第3の実施形態]
次に、本発明の第3の実施形態に係るAD変換器について説明する。この第3の実施形態に係るAD変換器の比較回路は、リセット動作をさらに高速にするものであり、コンパレータを構成する一対の第3トランジスタのソース間に第4のリセットスイッチSW4を設けるようにしたものである。本発明の第3の実施形態に係る比較回路36は、図9に示すように、プリアンプ17とコンパレータ28を備えて構成されている。なお、プリアンプは第1の実施形態のプリアンプ17と同様の構成であるが、第2の実施形態のプリアンプ27と同様の構成としてもよい。
以下、第3の実施形態に係る比較回路36を構成するコンパレータ28の回路構成を具体的に説明する。図10は、本実施形態に係るコンパレータ28の回路構成を示す図である。なお、上述したコンパレータ18と同様の箇所は同一の符号を付して説明を省略する。
コンパレータ28は、一対のNMOSトランジスタMN4,MN5のドレイン間に設けられる第5のリセットスイッチSW5に加え、さらに第4のリセットスイッチSW4を設けるようにしたものである。具体的には、コンパレータ28では、図10に示すように、一対のNMOSトランジスタMN4,MN5のソース間に第4のリセットスイッチSW4としてNMOSトランジスタMN6が接続されている。
第4のリセットスイッチSW4には、ラッチ制御クロックCKMCLが入力され、このリセット制御クロックCKMCLに応じて一対のトランジスタMN4,MN5のソース間が短絡されたり、開放されたりする。
一対のトランジスタMN4,MN5のソース間を短絡することで、コンパレータ28のリセット動作をさらに高速にし、NMOSトランジスタMN4,MN5のソース間を開放することで、コンパレータ28の比較動作を行わせている。なお、第4のリセットスイッチSW4によるリセット動作の高速化は、第1のリセットスイッチSW1によるリセット動作の高速化と同様の原理であり、これにより、消費電力の増加や実装面積の増加を抑制することができる。
以上説明したように、一対のNMOSトランジスタMN4,MN5のソース間に第4のリセットスイッチSW4を設けるようにしたので、大振幅入力後の小振幅入力特性の応答速度をさらに高速化することができる。
[4.第4の実施形態]
本発明の第4の実施形態に係るAD変換器は、比較部をプリアンプ、補間回路及びコンパレータを備えて構成するようにしたものであり、補間回路により各プリアンプの出力電圧を補間するようにして、プリアンプの数を低減させたものである。
以下、第4の実施の形態に係るAD変換器1´について図面を参照して具体的に説明する。図11は第4の実施形態に係るAD変換器の概略構成を示す図、図12は第4の実施形態に係る比較部の概略構成を示す図、図13は第4の実施形態に係るプリアンプの回路構成を示す図である。
図11に示すように、本実施形態に係るAD変換器1´は、サンプルホールド回路11、基準電圧発生回路12、比較部23、エンコーダ24及びタイミング発生器15を有する構成となっている。また、比較部23は、プリアンプ27、補間回路19及びコンパレータ28を複数有している。なお、サンプルホールド回路11、基準電圧発生回路12及びタイミング発生器15は第1の実施形態と同様の構成であり、ここでは説明を省略する。また、サンプルホールド回路11、比較部23、エンコーダ24及びタイミング発生器15を制御する各制御クロックCKTH,XCKR,CKMCLについても、上述の実施形態と同様であり、ここでは説明を省略する。なお、コンパレータは第3の実施形態のコンパレータ28と同様の構成であるが、第1の実施形態のコンパレータ18と同様の構成としてもよい。
補間回路19は、プリアンプ27の出力電圧間を補間した補間電圧を生成する複数の抵抗Ra(以下、「補間抵抗Ra」という。)を有している。すなわち、入力する基準電圧Vrefのレベルが互いに連続(以下、単に「互いに近接」と呼ぶ。)するプリアンプ27の出力部間それぞれに、各出力部と補間抵抗Raを介して接続される補間ノードを設ける。これにより、互いに近接する2つのプリアンプ17の出力電圧を補間した補間電圧がそれぞれの補間ノードから出力される。
プリアンプ27の出力は、正相出力と逆相出力からなる差動出力であり、プリアンプ27の出力部間の補間は、正相出力同士及び逆相出力同士で行われる。従って、補間回路19が生成する補間電圧は、プリアンプ27の正相出力の正相補間電圧と、プリアンプ27の逆相出力の逆相補間電圧とが含まれる差動補間電圧となる。
ところで、補間部の応答は、補間ノードにリセットスイッチSWが設けられていない場合には、補間抵抗Raとその負荷容量に依存する。そのため、補間ノードの応答が遅れてしまいAD変換の精度の悪化を招いてしまう。
そこで、本実施形態に係る補間回路19では、図12に示すように、補間ノードに第3のリセットスイッチSW3を設けている。すなわち、複数のコンパレータ28のうち補間ノードに接続された第2コンパレータ28Bの前段に第3のリセットスイッチSW3を設けて、補間ノードの応答を高速にしている。なお、プリアンプ27の出力電圧が入力される第1コンパレータ28Aの前段(プリアンプ27内)には上述したように第2のリセットスイッチSW2が設けられており、応答の高速化が図られている。
第2及び第3のリセットスイッチSW2,SW3は、サンプルホールド回路11がトラックモードのときに、短絡動作するリセットモードとなるようにリセット制御クロックXCKRの電圧がLレベルとなる。一方、サンプルホールド回路11がホールドモードのときに、第2及び第3のリセットスイッチSW2,SW3が開放動作するアンプモードとなるようにリセット制御クロックXCKRの電圧がHレベルとなる。
従って、サンプルホールド回路11がホールドモードを開始したときに、コンパレータ18における出力部間の電圧がゼロクロスポイントから入力信号の電圧Vinに追従して変化することになる。そのため、第3のリセットスイッチSW3がないときに比べ、大振幅入力後の小振幅入力に対する応答性を向上させることができる。なお、本実施形態においては、一つのプリアンプ27を複数のコンパレータ28して比較回路を構成している。
以上、本発明の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
1,1´ AD変換器
11 サンプルホールド回路
12 基準電圧発生回路
13,23 比較部
14,24 エンコーダ
15 タイミング発生器
16 比較回路
17,27 プリアンプ
18,28 コンパレータ
28A 第1コンパレータ
28B 第2コンパレータ
19 補間回路
SW1 第1のリセットスイッチ
SW2 第2のリセットスイッチ
SW3 第3のリセットスイッチ
SW4 第4のリセットスイッチ
SW5 第5のリセットスイッチ
Ra 補間抵抗
負荷抵抗

Claims (7)

  1. 複数の基準電圧と入力信号の電圧とを比較して出力する比較部を備え、
    前記比較部は、
    複数のコンパレータと、当該複数のコンパレータの前段に設けられた複数のプリアンプとを備えており、
    前記プリアンプは、
    ソースがそれぞれ異なる電流源に接続された一対のトランジスタと、当該トランジスタのソース間に設けられた第1のリセットスイッチとを備え、前記第1のリセットスイッチにより前記ソース間を短絡することで前記一対のトランジスタを差動対として差動増幅器を構成する一方、前記第1のリセットスイッチにより前記ソース間を開放することで前記一対のトランジスタのそれぞれでソースフォロアを構成し、
    基準電圧と入力信号の電圧とを比較する毎に前記第1のリセットスイッチの短絡動作と開放動作を繰り返して行うAD変換器。
  2. 前記一対のトランジスタのドレイン間に第2のリセットスイッチを設け、前記第1のリセットスイッチの短絡動作時に前記第2のリセットスイッチにより前記ドレイン間を開放し、前記第1のリセットスイッチの開放動作時に前記第2のリセットスイッチにより前記ドレイン間を短絡する請求項1に記載のAD変換器。
  3. 前記プリアンプ間の出力電圧を補間する複数の抵抗を備え、
    前記複数のコンパレータは、前記プリアンプの出力電圧を入力する第1コンパレータと、前記プリアンプ間の出力電圧を補間した電圧を入力する第2コンパレータとから構成され、
    前記第2コンパレータの正入力と負入力との間に第3のリセットスイッチを設け、前記第1のリセットスイッチの短絡動作時に前記第3のリセットスイッチにより前記正入力と前記負入力との間を開放し、前記第1のリセットスイッチの開放動作時に前記第3のリセットスイッチにより前記正入力と前記負入力との間を短絡する請求項1又は2に記載のAD変換器。
  4. 前記複数のコンパレータの各々は、
    それぞれのドレインが互いのゲートに接続された一対の第2トランジスタと、各第2トランジスタのドレインにドレインが接続され、ソースがそれぞれ異なる電流源に接続された一対の第3トランジスタと、当該第3トランジスタのソース間に設けられた第4のリセットスイッチとを備え、前記第4のリセットスイッチにより前記第3トランジスタのソース間を短絡することでコンパレータとしての機能を動作させる一方、前記第4のリセットスイッチにより前記第3トランジスタのソース間を開放することでコンパレータとしての機能を停止するようにしており、前記第1のリセットスイッチの短絡動作時に前記第4のリセットスイッチにより前記第3トランジスタのソース間を短絡し、前記第1のリセットスイッチの開放動作時に前記第4のリセットスイッチにより前記第3トランジスタのソース間を開放する請求項1〜3のいずれか1項に記載のAD変換器。
  5. コンパレータと、当該コンパレータの前段に設けられた複数のプリアンプとを備え、
    前記プリアンプは、
    ソースがそれぞれ異なる電流源に接続された一対のトランジスタと、当該トランジスタのソース間に設けられた第1のリセットスイッチとを備え、前記第1のリセットスイッチにより前記ソース間を短絡することで前記一対のトランジスタを差動対として差動増幅器を構成する一方、前記第1のリセットスイッチにより前記ソース間を開放することで前記一対のトランジスタのそれぞれでソースフォロアを構成し、基準電圧と入力信号の電圧とを比較する毎に前記第1のリセットスイッチの短絡と開放を繰り返して行う比較回路。
  6. 前記一対のトランジスタのドレイン間に第2のリセットスイッチを設け、前記第1のリセットスイッチの短絡動作時に前記第2のリセットスイッチにより前記ドレイン間を開放し、前記第1のリセットスイッチの開放動作時に前記第2のリセットスイッチにより前記ドレイン間を短絡する請求項5に記載の比較回路。
  7. 前記コンパレータは、
    それぞれのドレインが互いのゲートに接続された一対の第2トランジスタと、各第2トランジスタのドレインにドレインが接続され、ソースがそれぞれ異なる電流源に接続された一対の第3トランジスタと、当該第3トランジスタのソース間に設けられた第4のリセットスイッチとを備え、前記第4のリセットスイッチにより前記第3トランジスタのソース間を短絡することでコンパレータとしての機能を動作させる一方、前記第4のリセットスイッチにより前記第3トランジスタのソース間を開放することでコンパレータとしての機能を停止するようにしており、前記第1のリセットスイッチの短絡動作時に前記第3のリセットスイッチにより前記第3トランジスタのソース間を短絡し、前記第1のリセットスイッチの開放動作時に前記第3のリセットスイッチにより前記第3トランジスタのソース間を開放する請求項5又は6に記載の比較回路。
JP2009047753A 2009-03-02 2009-03-02 Ad変換器及び比較回路 Pending JP2010206356A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009047753A JP2010206356A (ja) 2009-03-02 2009-03-02 Ad変換器及び比較回路

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009047753A JP2010206356A (ja) 2009-03-02 2009-03-02 Ad変換器及び比較回路

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010206356A true JP2010206356A (ja) 2010-09-16

Family

ID=42967427

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009047753A Pending JP2010206356A (ja) 2009-03-02 2009-03-02 Ad変換器及び比較回路

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010206356A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014146974A (ja) * 2013-01-29 2014-08-14 Renesas Electronics Corp 半導体装置
WO2020090400A1 (ja) * 2018-11-02 2020-05-07 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 固体撮像素子及び電子機器

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014146974A (ja) * 2013-01-29 2014-08-14 Renesas Electronics Corp 半導体装置
WO2020090400A1 (ja) * 2018-11-02 2020-05-07 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 固体撮像素子及び電子機器
US11303836B2 (en) 2018-11-02 2022-04-12 Sony Semiconductor Solutions Corporation Solid-state imaging device and electronic equipment
JP7399100B2 (ja) 2018-11-02 2023-12-15 ソニーセミコンダクタソリューションズ株式会社 固体撮像素子及び電子機器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4349445B2 (ja) フラッシュ型ad変換器
JP4970224B2 (ja) 半導体集積回路
TWI405415B (zh) 具有背景式誤差修正功能的動態比較器
WO2010050515A1 (ja) 比較器及びアナログデジタル変換器
JP2021509243A (ja) 遅延ベースのコンパレータ
JP6769548B2 (ja) 比較回路
CN206211983U (zh) 一种模数转换器电路
JP2008306504A (ja) 差動増幅回路及びa/d変換器
JP2007318457A (ja) コンパレータ並びにa/d変換器
JP2008153875A (ja) 半導体集積回路
US9729162B1 (en) Flexible signal chain processing circuits and method
JP3597812B2 (ja) 擬似差動増幅回路及び擬似差動増幅回路を使用したa/d変換器
Sarkar et al. 500 MHz differential latched current comparator for calibration of current steering DAC
US8674869B2 (en) A/D conversion circuit
CN112910447A (zh) 一种低功耗的轨至轨输入摆幅的比较器电路
EP3387751B1 (en) A double data rate time interpolating quantizer with reduced kickback noise
JP2010206356A (ja) Ad変換器及び比較回路
JP4498398B2 (ja) 比較器及びこれを用いたアナログ−デジタル変換器
JP2008061206A (ja) フォールディング回路およびアナログ−デジタル変換器
JP5891811B2 (ja) 全差動増幅回路、コンパレーター回路、a/d変換回路、及び電子機器
Yasser et al. A comparative analysis of optimized low-power comparators for biomedical-adcs
JP2006279315A (ja) チョッパ型コンパレータ
JP5238856B2 (ja) 差動増幅回路及びa/d変換器
JP2010124449A (ja) アナログデジタル変換回路
JP5565903B2 (ja) スイッチドキャパシタ利得段