JPH06297338A - 微結晶質アルミナのフィラメント状粒子を含む研磨工具 - Google Patents

微結晶質アルミナのフィラメント状粒子を含む研磨工具

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JPH06297338A
JPH06297338A JP6057372A JP5737294A JPH06297338A JP H06297338 A JPH06297338 A JP H06297338A JP 6057372 A JP6057372 A JP 6057372A JP 5737294 A JP5737294 A JP 5737294A JP H06297338 A JPH06297338 A JP H06297338A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 超研磨材として高価なダイヤモンド、ＣＢＮ
を１００％使用せずに、比較的安価なゾルゲル法で生成
した微結晶質アルミナを併用した安価な研磨工具を提供
する。 【構成】 少なくとも１種の超研磨材成分及び実質的に
均等な配向の微結晶質アルミナのフィラメント状粒子を
含む研磨材粒子を分散して保持する結合剤を含んで研磨
工具を構成する。好ましくは、工具の切削面又は研磨面
に実質的に垂直にフィラメント状粒子が配向し、又はフ
ィラメント状粒子が切削面に平行に配向し、切削側面エ
ッジに隣接して存在する。フィラメント状粒子に、研磨
材、高温安定性の潤滑剤、研磨助剤から選択した添加剤
を混和することもできる。結合剤は例えば金属系結合剤
を使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイヤモンドや立方晶
窒化ホウ素のような超耐磨耗粒子を含むリム砥石や砥石
部材のような超研磨工具に関する。
【０００２】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】超研磨
材を含む工具は、例えばコンクリートのような非常に頑
丈な材料の切断に広く使用されている。ここで、このよ
うな砥石の価格は、砥石の成分そのものが非常に高いた
めに極めて高いことが知られている。このため、効率が
よく、同時に研磨材の含有率の１００％が超研磨材であ
る工具よりも安価な工具の製造に強い関心がある。
【０００３】このような１つの取り組みは米国特許第51
52810 号、同第4944773 に開示されており、一部の超研
磨材成分をゾルゲルアルミナ研磨材に置き換え、良好な
結果と顕著なコストの低下を得ている。本発明は、従来
知られていない高効率の仕方、及び新しい可能性を付加
する長所を賦与する形態でのゾルゲルアルミナの提供に
よりこのような技術をさらに進展させたものである。
【０００４】
【課題を解決するための手段及び作用効果】本発明は、
研磨材粒子をその中に分散させた結合剤を含む研磨工具
を提供するものであり、研磨材粒子は少なくとも１種の
超研磨材成分、及び基本的に一様な配向を有するフィラ
メント状粒子の微結晶質のアルミナを含む。ここで、フ
ィラメント状粒子が基本的に一様な配向するとは、大部
分、好ましくは少なくとも７５％の縦軸が１２０°の
孤、より好ましくは約６０°の孤の中に存在することを
意味する。
【０００５】フィラメント状粒子は対称軸にそってほぼ
一様な断面形状と、少なくとも約３：１、好ましくは約
１０：１のアスペクト比（対称軸にそった長さとその軸
に垂直な最大寸法との比として定義）を有する。場合に
より、フィラメント状粒子は非常に長いことがあり、結
合して工具の使用前の構造の一部としての連続フィラメ
ントを形成することもできる。研磨工具を作成するため
に連続フィラメントを使用する場合、フィラメントはフ
ィラメントの向きに基本的に平行な折り目の側面を有す
る硬い複数の折り目の中に存在する。このような連続フ
ィラメントは基本的に複数の独立したフィラメントとし
て挙動し、このため、本発明の基本的な範囲の中に含ま
れると理解される。粒子の横断面形状は任意の好都合な
ものでよいが、最も容易に作成される形状は丸い又はほ
ぼ四角い形状である。しかし、本発明の実施は横断面形
状には限定されない。
【０００６】粒子は微結晶質のα−アルミナを含んでな
り、ここで微結晶質とは約１０ミクロン未満、好ましく
は約１ミクロン未満の平均直径（粒子の横断面を渡して
引いた横切る線の平均長さとして測定）を有する粒子を
形成する個々の結晶学的に明瞭な領域又は結晶子を意味
する。粒子は他の成分、例えばマグネシア、ジルコニ
ア、スピネル、稀土類金属酸化物を含むことができる
が、α−アルミナが少なくとも約６０重量％、より好ま
しくは少なくとも９０重量％を構成する。粒子の密度は
組成物の理論密度の少なくとも９０％、好ましくは９５
％であるべきである。好ましくは、粒子は少なくとも１
８ＧＰａ、より好ましくは少なくとも２０ＧＰａの硬度
を有する。
【０００７】フィラメント状粒子は磨耗特性を改良する
他の成分を含むことがしばしば好ましい。例えば微細に
分割したダイヤモンド、ＣＢＮ、炭化タングステン等の
耐磨耗粒子を含ませることができる。混和させることが
できる他の粒子状物質は高温で安定な潤滑剤、例えば窒
化ホウ素（六方晶）、硫化モリブデン、グラファイト、
さらに研磨助剤、例えば金属錫、他のフィラーがある。
このような添加剤は、好ましくはその量と物理的特性
が、未改質のゾルゲルアルミナのフィラメント状粒子を
特徴づける硬度と強度を過度に下げないことを確保する
ように選択する。
【０００８】このような粒子はゾルゲル法によって作成
し、一般に酸の添加によってα−アルミナ前駆体のゾル
をゲル化させ、乾燥し、次いで焼成する。粒子の結晶子
サイズは、前駆体相からα−アルミナの結晶の核形成に
有効な物質の添加によって低下することができる。その
ような物質は一般に形成されるα−アルミナそのものの
格子定数に出来るだけ近い格子定数を有する。或いは、
結晶子サイズは、α−アルミナを生成するための焼成の
間に成長プロセスを抑制するピン止め剤の使用によって
制限することができる。フィラメント状粒子を作成する
適切な方法の教示は米国特許第4314827 号、同4632364
号、同4744802 号、同4770671 号、同4881951 号、同49
54462 号、同4964883 号、同5053369 号、同5076815
号、同5114891 号、同5139978 号、ＥＰ特許出願公開明
細書408771号、ＰＣＴ特許出願92/01646に開示されてい
る。
【０００９】粒子は任意の便利な方法で形成することが
できるが、最も実施が容易な方法は押し出しである。こ
のプロセスにおいて、α−アルミナの前駆体をゲルとし
て押し出し、次いで乾燥し、焼成してフィラメントを形
成する。そのようなフィラメントを作成するための適切
な装置が米国特許第5090968 号に記載されている。ま
た、好都合に取り扱うことができる箇所にフィラメント
を押し出して乾燥することができ、工具に組み込み、そ
のまま焼成して研磨工具を形成することも可能である。
【００１０】工具の中でのフィラメント状粒子の向き
は、工具が有するべき特性のタイプを決める上で特に重
要である。１つの好ましい態様において、フィラメント
状粒子は工具の磨耗面に垂直に配列するか又はその面に
約６０°未満の角度で配向することができる。研磨砥石
のリムに工具を配置した場合のように、工具が加工物に
対して動く方向が一定な研磨面に垂直な角度の粒子を有
することがしばしば有益である。この場合、粒子は研磨
材として作用し、砥石の研磨作用を顕著に増加させ、研
磨性能を殆ど低下させずに超研磨材成分の少ない使用を
可能にする。繊維状粒子が放射状に配向し、研磨砥石の
縁に位置することが特に有益である。粒子は工具のマト
リックスの中に存在することができ、又は工具の側面に
入れた溝の中に結合させて溝に粒子をしっかりと固定さ
せることもできる。
【００１１】特に有用なもう１つの配向であって特にコ
ンクリートの切断砥石の部材としての設計に有用な配向
は、研磨面に基本的に平行なフィラメントの対称軸を有
してその縁に位置する。通常のコンクリート切断砥石は
縁が磨耗し、砥石が磨耗するにつれて得られる切断の幅
が減少する傾向がある。切断面に平行に存在する繊維状
粒子は均等な磨耗特性を提供することができ、縁での部
材の浸蝕を抑制し、切断面を四角に保つ。その位置にお
いて、繊維状粒子はそのものが研磨材としてよりも、磨
耗を減らす作用をする。
【００１２】工具そのものは任意の便利な形態を有する
ことができる。通常の形状は研磨材が少なくとも周囲に
位置する砥石の形状である。超研磨材のコストのため、
及び砥石が大きな応力下にある位置で砥石を通常のよう
に使用するため、中実の金属プレートを砥石のコア部分
として使用することが一般的であり、研磨材はリムに位
置し、しばしばセグメントの形態でコア部分に取り付け
る。この場合に研磨材を支持する結合剤は通常は金属で
ある。取り付け手段は、強くてコア部分に恒久的に取り
付けることが出来るのであれば問題ない。適切な手段は
溶接、ろう付け、焼結を含む。
【００１３】用語「工具」がセグメントを言い、セグメ
ントが中に存在する又は組み込まれた構造物を言及しな
いもう１つの用途に鋸があり、例えば金属刃にセグメン
トを取り付けて鋸の歯の切断エッジを提供したガングソ
ーがある。適切な工具のもう１つの例はブランチャード
研削盤の研磨面を含むことができる。なお、本発明の工
具は研磨材を樹脂又はガラスの結合剤で支持した構造物
を含むことができる。
【００１４】次に本発明を添付の図面を参照してより詳
細に説明するが、例示のためのみであり、本発明の範囲
を限定するものではない。
【００１５】
【実施例】図１はコンクリート切断に使用するタイプの
砥石のセグメントの一部の側面図である。コア部分１は
中実金属であり、セグメント２をエッジに取り付け、砥
石の切断部分を形成している。溝３を半径方向に対して
約４５°の角度でセグメントの側面に切り込み又は押し
込み、研磨材フィラメントを溝に配置し、金属結合剤に
よってセグメントに結合させる。セグメントの本体は金
属結合剤によって結合した適切な粒子サイズのダイヤモ
ンド粒子を含む。
【００１６】図２は図１に示したと同様な砥石の一部の
透視図であり、形成時にセグメントの成形体の中に研磨
材フィラメントが位置する点が異なる。これは個々にフ
ィラメントを配置して行うこともできるが、より便利に
はセグメントの形成時に窮屈に曲げてフィラメントを配
置し、研磨時に各々の折り目の組が磨耗して２つのフィ
ラメント端を形成するようにすることができる。図２は
この構成のセグメントを示し、端５が研磨面に露出して
いる。
【００１７】図３は、研磨されて２つのフィラメント端
を露出する前の折り目の上部を含むセグメントの横断面
である。図４は図１と同様な、砥石に取り付けるように
設計したセグメントの横断面であり、フィラメント状研
磨材が研磨面に平行な窮屈な扇状の折り目に配置してあ
る。
【００１８】図５は、磨耗の後にフィラメント状研磨材
粒子７がエッジに隣接してセグメントの側面に平行に位
置して露出した図４のセグメントの上面図である。図６
は、図４の横断面に垂直な、図４と図５に示したセグメ
ントの横断面である。この断面はＵ字型の形状にセグメ
ントを磨耗させたフィラメント状粒子７の誇張した形態
を示した用いた砥石の断面であり、輪郭が丸くならずに
切断幅を保持する。
【００１９】超研磨材の研磨材粉末とフィラメント状粒
子の使用により生じる特定の構造的長所を組み合わせ
て、潜在的長所を有する他の構成も考案することができ
る。例えば、フィラメント状研磨材を交錯したリングに
形成し、むしろ紐の玉を、好ましくはより平らにした輪
郭で巻くことができ、結合剤と超研磨材の付形可能な混
合物を交錯したリングの隙間に充填し、次いで硬化し、
焼成等によって接合剤を固くならしめ、砥石のような研
磨工具の形態にする。
【００２０】このような構造は、超研磨材粒子を入れ込
むような隙間の寸法とすることができ、研磨又は切断す
る面に非常に硬い保持構造として存在することができる
ため非常に有益である。
【図面の簡単な説明】
【図１】図１はコンクリート切断に使用するタイプの砥
石のセグメントの一部の側面図である。
【図２】図２は図１に示したと同様な砥石の一部の透視
図である。
【図３】図３はセグメントの横断面である。
【図４】図４はセグメントの横断面である。
【図５】図５は、図４のセグメントの上面図である。
【図６】図６は、図４と図５に示したセグメントの横断
面である。
【符号の説明】
１…コア部分 ２…セグメント ３…溝 ５…端 ７…フィラメント状研磨材粒子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 スコット ペロー カナダ国，オンタリオ エル２イー ６ジ ー４，ナイヤガラ フォールス，エルバー タ アベニュ 4199 (72)発明者 ジェーン クランプ ルクセンブルク国，エル3725 ルーメラン ジ，リュ ドライブ フレッシュ 14

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 少なくとも１種の超研磨材成分及び実質
    的に均等な配向の微結晶質アルミナのフィラメント状粒
    子を含む研磨材粒子を分散して保持する結合剤を含んで
    なる研磨工具。
  2. 【請求項２】 工具の切削面又は研磨面に実質的に垂直
    にフィラメント状粒子が配向した請求項１に記載の研磨
    工具。
  3. 【請求項３】 フィラメント状粒子が切削面に平行に配
    向し、切削側面エッジに隣接して存在する請求項１に記
    載の研磨工具。
  4. 【請求項４】 フィラメント状粒子に、研磨材、高温安
    定性の潤滑剤、研磨助剤から選択した添加剤の微細に分
    割した粒子を混和した請求項１に記載の研磨工具。
  5. 【請求項５】 結合剤が金属系結合剤である請求項１に
    記載の研磨工具。
  6. 【請求項６】 請求項２による研磨工具であるセグメン
    トを含んでなるセグメント砥石。
  7. 【請求項７】 請求項３による研磨工具であるセグメン
    トを含んでなるセグメント砥石。
  8. 【請求項８】 請求項４による研磨工具であるセグメン
    トを含んでなるセグメント砥石。
JP6057372A 1993-03-29 1994-03-28 微結晶質アルミナのフィラメント状粒子を含む研磨工具 Expired - Lifetime JP3042749B2 (ja)

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