JPH06294881A - Uo2 スクラップの粉末とペレットを再生利用して高焼結密度のuo2 ペレットを得る方法 - Google Patents

Uo2 スクラップの粉末とペレットを再生利用して高焼結密度のuo2 ペレットを得る方法

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JPH06294881A
JPH06294881A JP6008963A JP896394A JPH06294881A JP H06294881 A JPH06294881 A JP H06294881A JP 6008963 A JP6008963 A JP 6008963A JP 896394 A JP896394 A JP 896394A JP H06294881 A JPH06294881 A JP H06294881A
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uranyl nitrate
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Richard I Larson
リチャード・イングワルド・ラーソン
Iii Thomas J Flaherty
トーマス・ジョセフ・フラハーティ,ザ・サード
William R Becker
ウイリアム・リチャード・ベッカー
Michael R Chilton
マイケル・レイ・チルトン
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General Electric Co
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General Electric Co
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スクラップのUO2 材料を再生利用するプロ
セスによって高焼結密度のペレットを得る。 【構成】 高温炉内でスクラップを酸化してU3 8
生成させる。酸化炉から出たU3 8 粒子を硝酸と反応
させて、ADU析出プロセスの濃度および遊離酸条件を
満たす硝酸ウラニルの溶液を生成させる。制御された二
段階ADU析出プロセスを実施して、焼結ペレットセラ
ミック特性に優れた高表面積のUO2 粉末が得られるよ
うな大きさと形態のADU粒子を生成させる。カ焼と水
素還元によりUO2 にした後高表面積のUO2 粉末を不
動態化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、一般に、原子炉で使用
する濃縮ウランの酸化物を含む核分裂性の核燃料の製造
に係る。特に本発明は、焼結ペレット、未焼結ペレッ
ト、カ焼炉粉末のような二酸化ウランスクラップ材料を
再生利用する製法に係る。
【0002】
【従来の技術】発電用原子炉で使用する核分裂性燃料グ
レードのウラン酸化物は通常六フッ化ウランから製造さ
れる。商業的に六フッ化ウランを原子炉燃料用のウラン
酸化物に化学変換する産業において実用化されている基
本的な化学的方法は一般に業界で「湿式」法といわれて
いる。この方法が「湿式」であるというのは、反応体が
溶解しているか、かつ/または固体で懸濁している水性
媒体または液体相によって行なわれるか、またはその中
で実施されるからである。典型的な場合このいわゆる湿
式法では、液体の水中で六フッ化ウラン(UF6 )を加
水分解して加水分解産物のフッ化ウラニル(UO
2 2 )を形成し、このフッ化ウラニルに水酸化アンモ
ニウムを加えてフッ化ウラニルを固体の二ウラン酸アン
モニウム((NH 4 2 2 7 )として析出(沈殿)
させ、その後固体を脱水し還元性雰囲気中でカ焼してウ
ランの酸化物(たとえばUO2 )を生成せしめる。この
タイプの湿式法は、通常二ウラン酸アンモニウムの生成
を伴うので「ADU」法といわれることが多い。
【0003】このような従来法で商業生産されているウ
ラン酸化物は、そのままでは原子炉の燃料として使用す
るのに適さないかなり多孔質の細かい粉末を含んでい
る。この粉末は通常、自由流動性の比較的均一な大きさ
の粉末ではなく、さまざまな大きさの粒子の凝集塊であ
るので、適当で一定した密度の単位に均一に充填するの
に向かない。これらのウラン酸化物粉末は粒子表面積が
極めて大きいことが多い。
【0004】したがって、化学変換によって得られる粗
製ウラン酸化物製品は通常、選鉱や粒子分級のような通
常の粉末精製法によって加工処理して適当な大きさの粉
末を得る。このような加工処理としては、異なった粒度
あるいは粒度範囲の出所の異なるウラン酸化物粉末を混
合することが多い。一般に粉末化されたウラン酸化物を
そのような加工処理操作にかけるには空気手段によって
取扱いかつ搬送する。したがって、ウラン酸化物は空
気、従って酸素に過度にさらされる可能性がある。
【0005】適切に加工処理されたウラン酸化物粉末を
プレス成形して「未焼結」すなわち未焼成のペレットと
し、次にこれを焼結してそのばらばらの粉末粒子を融合
させて、ウラン酸化物の理論密度(「TD」)の95〜
97%に当たる単位密度を有していて原子炉の燃料系で
利用するのに適した一体化した物体とする。二酸化ウラ
ンは定比例の法則の例外である。実際、「UO2 」は組
成がUO1. 7 からUO2.25まで変化し得る単一で安定な
相を表わしている。ウラン酸化物の熱伝導率は酸素/ウ
ラン(O/U)比が増大するにつれて低下する。したが
って、実用上適した低いO/U比を有する二酸化ウラン
は、分裂する燃料材料内で発生した熱を最も効率良く外
部の熱交換媒体に逃がすことができるので、原子炉内で
燃料として使用するのに好ましい。しかし、二酸化ウラ
ン粉末は空気中で容易に酸化し湿気を吸収するので、こ
の粉末のO/U比は原子炉の有効な運転に必要な核燃料
として使用するのに許容できる値を大きく越えてしまう
傾向がある。
【0006】以上の化学変換工程中に焼結ペレット、未
焼結ペレットおよびカ焼炉粉末のようなUO2 スクラッ
プ材料が生成する。これらの材料は従来からリサイクル
されている。通常は、製造工場から出たスクラップのU
2 材料を高温の炉内で酸化してU3 8 を生成せしめ
た後このU3 8 を硝酸と反応させて硝酸ウラニル溶液
を生成せしめる。ウランは、これらの溶液から水酸化ア
ンモニウムでADUを生じさせて析出させることができ
る。この析出したADUは、水素還元性雰囲気中のカ焼
炉を通してUO2 粉末を生成せしめる前に乾燥させても
よいし乾燥させなくてもよい。
【0007】通常このUO2 粉末は、ジャノフ(J. Jano
v)らによる核材料誌(Journal of Nuclear Materials)第
44巻第161〜174頁(1972年)の「二ウラン
酸アンモニウム粉末と二酸化ウラン粉末の性質に対する
析出条件の影響(The Influence of Precipitation Cond
itions on the Properties of Ammonium Diuranate and
Uranium Dioxide Powders) 」と題する論文の図7に示
されているように、焼結密度が低く、10.60g/cm
3 すなわちTDの96.6%未満である。その他の焼結
ペレット特性としては、高い開放気孔率、不均一なミク
ロ組織、および生産収率の悪さ、半径方向のひび割れ、
端部薄片などがある。ジャノフ(J. Janov)らはこの理由
をADU析出工程中に形成される大きい凝集体のためで
あるとしている。
【0008】特に、ジャノフ(J. Janov)らにより、AD
U凝集体の大きさならびにスラリーの沈降速度および濾
過性を決定する最も重要なパラメーターは析出が起こる
pHであることが発見された。二段階析出の場合ADU
の性質はいろいろなpH値で析出したウランの割合によ
って左右されていた。とりわけジャノフ(J. Janov)らの
報告によると、ADUの化学組成はもちろんその物理的
性質も析出のpHと共に変化する。ADUの結晶子と凝
集体の大きさはいずれも析出pHの上昇と共に減少し、
その結果ADUスラリーの濾過性と沈降速度が低下す
る。最も濾過性の良好なADUはpH3.5で生成し
た。このpHでは硝酸ウラニル‐水酸化アンモニウム滴
定曲線に高原部が存在する。ADUはこの領域では部分
的に可溶性であり、大きな結晶子と凝集体が形成され
る。しかし、pHが6〜7に達するまではすべてのウラ
ンが溶液からADUとして回収されるわけではない。
【0009】ジャノフ(J. Janov)らは、UO2 凝集体の
大きさが、その親のADUを析出せしめたやり方によっ
て左右されることを発見した。約600℃で還元すると
ADUが化学的にUO2 に変換されて結晶子の大きさは
変わったが、凝集体はほぼそのままであった。UO2
集体の大きさは主として析出条件によって支配されてい
た。今度は、UO2 粉末中の凝集体の大きさが、粉末の
焼結性を決定する上で表面積より重要なパラメーターで
あることが発見された。UO2 の表面積とUO 2 ペレッ
トの焼結密度との間には一般的な相関関係はなかった。
【0010】ジャノフ(J. Janov)らはさらに、pH3.
5で析出したウランの量が多くなればなるほどADU、
したがってそれから得られるUO2 粉末中の大きな凝集
体の割合が大きくなると結論付けた。pH3.5で析出
させるウランの割合が75%を越えると、そのADUか
ら誘導されるUO2 粉末で達成される焼結密度は急激に
低下した。焼結性の悪いUO2 粉末中に存在する大きな
凝集体は焼結されたペレットのミクロ組織に影響を及ぼ
していた。小さい凝集体を含んでいるだけのUO2 から
製造されるペレットはずっと小さな粒子を有しており、
一般に均一なミクロ組織をもった密度が高めのペレット
が得られる。大きな凝集体を含有している粉末からは、
低密度で不均一なミクロ組織の焼結ペレットが得られ
た。
【0011】
【発明の概要】本発明は、焼結ペレット、未焼結ペレッ
トおよびカ焼炉粉末のようなUO2 スクラップ材料を再
生利用する改良された生産方法である。本方法によって
得られるUO2 粉末は、その元の材料を越える優れたセ
ラミック特性をもっており、焼結密度が極めて高く、端
部薄片や半径方向ひび割れなどのような欠陥が少なく、
しかも開放気孔率が小さい焼結ペレットとなる。得られ
る焼結密度の範囲はTDの98.5〜99.5%、すな
わち10.80〜10.92g/cm3 であり、開放気孔
率は0.000〜0.023%の範囲である。
【0012】本方法に供給されるスクラップUO2 材料
は他の金属不純物を極めて少量しか含んでいないので、
硝酸ウラニル溶液を溶媒抽出によって精製する必要性が
省かれる。スクラップを高温炉内で酸化してU3 8
生成せしめる。スクラップ酸化に続いて、本発明の方法
では独特なセラミック特性を有するUO2 粉末を生成せ
しめる。本方法の重要な工程は次の通りである。(1)
固体のU3 8 と硝酸との化学反応を制御して、ADU
析出プロセスの濃度と遊離酸条件に合致する硝酸ウラニ
ルの溶液を生成せしめる。(2)二段階ADU析出プロ
セスを制御して、焼結ペレットセラミック特性に優れた
高表面積のUO2 粉末が得られるような大きさと形態の
ADU粒子を生成せしめる。(3)カ焼および還元して
UO2 にした後高表面積のUO2 粉末を不動態化する。
【0013】本発明の方法により、最終の焼結ペレット
のセラミック特性の悪さが解消される。得られた粉末を
焼結すると、高密度で、開放気孔率が低く、均一なミク
ロ組織をもち、欠陥が少ない製品を得ることができる。
【0014】
【詳細な説明】本発明の好ましい態様に従ってUO2
クラップを再生利用する工程の流れ図を図1に示す。U
2 スクラップを次式によって酸化してU3 8 を形成
する(工程2)。 3UO2 + O2 → U3 8 酸化炉から出たU3 8 粒子を硝酸(HNO3 )と反応
させて硝酸ウラニルの溶液を生成させる(工程4)。こ
のとき、次式に従ってNOx ガスが放出される。
【0015】U3 8 +8HNO3 → 3UO2 (N
3 2 +2NO2 +4H2 O この硝酸ウラニル溶液を次に二段階析出プロセス(工程
6)に供給し、水酸化アンモニウムと反応させてADU
粒子の濃縮スラリーを形成する。硝酸ウラニル溶液から
ADUを析出させるとII型ADUが生成する。これは次
式で表わされることがX線回折で決定された。 3UO2 ・NH3 ・5H2 O または 3UO2 (O
H)2 ・NH3 ・2H2 O したがって、ADU析出反応は次のように表わすことが
できる。 3UO2 (NO3 2 +6NH4 OH+2H2 O → 3UO2 (OH)2 ・NH3 ・2H2 O+5NH4 NO
3 +HNO3 ただし、第一段の析出工程中には、I型ADU、すなわ
ち水酸化ウラニルUO2(OH)2 も形成されるであろ
う。
【0016】このADUスラリーを遠心分離してアンモ
ニア水を除いた後カ焼する。カ焼(図1の工程8)によ
り、残留している水とアンモニアを除くと酸化ウラン
(U38 )が生成する。このU3 8 を高温、すなわ
ち400℃を越える温度の水素雰囲気中で還元してUO
2 粉末を形成する。最後にこの反応性の粉末を不動態化
して(工程10)、残りの粉末調製操作およびプレス操
作中に燃焼したり過度に酸化されたりするのを防ぐ。
【0017】析出プロセスは二段階で実施する。第一段
階では、アンモニアでウランの65重量%までを(測定
精度±2重量%)ADUとして析出させる。得られたA
DU粒子のスラリーはプロセス保持タンクに流して65
%以下の析出を確実にする。第二段階では溶液pHを
7.3としてADU析出プロセスを完結する。第一段階
の間アンモニアの流量は、ウランの65±2%がADU
として析出し、遊離の酸(N)が中和されるように制御
する。この第一析出段階に供給される原料中の硝酸ウラ
ニルと遊離の酸の濃度は、この溶液にアンモニアを加え
る前にマイクロピペットを用いて正確に測定する。アン
モニアの添加量を決定するために、この水酸化アンモニ
アムと硝酸ウラニルの反応に基いてコンピューターアル
ゴリズムを開発した。このADU析出のためのコンピュ
ーターアルゴリズムは次の通りである。
【0018】硝酸ウラニル流量(UNH)=14.59
(R/Cu ) アンモニア流量(NH3 )=(UNH)(2Cu P/2
38+N) 水流量=(NH3 )(M2 /M1 −1) ただし、RはUO2 の割合(kg/時)であり、Cu はウ
ラン濃度(gU/リットル)であり、Nは硝酸のモル濃
度であり、Pは第一析出器で析出したウランの分率であ
り、M1 、M2 はそれぞれ希NH3 、濃NH3 のモル濃
度である。
【0019】上記の測定値をこのアルゴリズムに代入す
ると、±2%の精度の範囲内でウランの65%を析出せ
しめる水酸化アンモニウムの正確な量を決定することが
できる。この析出するADUの割合が67%より大きい
と焼結ペレットの優れたセラミック特性は達成されな
い。すなわち、最終の焼結ペレットの焼結密度が低く
て、TDの97.5%未満であり、しかも端部薄片や半
径方向のひび割れなどのような表面欠陥が多く見られ
る。
【0020】ミクロ組織またはADU粒度測定におい
て、前述のジャコフ(Jacov) らの論文に記載されていた
大きいADU凝集体は観察されない。これは、本発明の
析出プロセスによるものと考えられる。本析出プロセス
では、硝酸ウラニル供給溶液のウラン濃度が180〜2
40gU/リットルで遊離酸濃度が1モル/リットル未
満である必要がある。これらの条件を満たすために、硝
酸ウラニルを生成する硝酸‐U3 8 反応を特定の条件
下で実施する。
【0021】図2に示されているように、硝酸ウラニル
の溶解度は、出発溶液の硝酸濃度に強く依存する。酸濃
度が増大すると、溶解度は減少し、結晶の硝酸ウラニル
六水和物粒子が溶液から析出する。図3には、室温にお
ける硝酸ウラニルの溶解度を示す。本発明の方法にとっ
て重要なパラメーターを決定するための実験データが得
られた。その実験結果が示しているところでは、次の条
件が必要である。(1)最初の硝酸濃度は2〜3モル/
リットルでなければならない。(2)HNO3 /U 3
8 のモル比は8より大きくてはならない。(3)最短の
時間で完全に変換させるには沸騰状態を維持する必要が
ある。
【0022】反応の完了に必要な時間は沸騰条件で40
〜135分の範囲であった。最初の硝酸濃度を増大する
と反応完了に必要な時間は減少した。最初の硝酸濃度が
3モル/リットルの場合反応は40分以内に完了した。
一方、2モル/リットルでは反応の完了に135分必要
であった。温度を沸点より下げると反応の完了に要する
時間が伸びるであろう。
【0023】図4に、本発明の方法で得られた最終的な
硝酸ウラニル溶液で得られた実験データを示す。ウラン
濃度は180〜240gU/リットルの範囲であり、遊
離酸濃度は1モル/リットル未満である。これはADU
析出の硝酸ウラニル供給材料条件に合致する。これらの
条件下で硝酸ウラニル濃度は溶解度曲線より下になる。
したがって、析出プロセスに供給される原料中に硝酸ウ
ラニル六水和物の結晶は存在しない。
【0024】焼結ペレットのセラミック特性は、UO2
粉末の比表面積(m2 /g)と形態によって決定され
る。比表面積が3.5m2 /g未満であると、焼結密度
は低く、TDの97.5%以下になると共に、ペレット
には端部薄片や半径方向のひび割れなどといった欠陥が
生じる。表面積の高い(すなわち3.5m2 /gより大
きい)粉末では、本発明の目的とする品質のよいペレッ
ト、すなわち焼結密度が高くて粉砕後の欠陥がほとんど
ないペレットが得られる。
【0025】本発明のスクラップ再生利用法で得られた
高い表面積の粉末は、本出願の譲受人に譲渡されている
ラーソン(Larson)らの米国特許第5,069,888号
に開示されているようにして不動態化するのが好まし
い。この米国特許第5,069,888号の主題は引用
により本明細書に含まれているものとする。不動態化に
より、粉末の調製、プレスおよび焼結中のO/U比が制
御され、したがって粉末中にあるウラン酸化物の自然発
生する制御できない酸化、すなわち自然発火反応が抑制
される。このO/U比の制御は、本発明によって達成さ
れる高い焼結密度やその他の理想に近いセラミック特性
を得る上で重要である。不動態化は、ウラン酸化物粒子
の表面上に水和化合物を形成することで達成される。
【0026】米国特許第5,069,888号の不動態
化法は、ウラン酸化物の粒子上に酸化抵抗性の保護表面
が設けられるように制御された反応系で粒子状のウラン
酸化物を処理する連続法である。この不動態層は熱力学
的に不安定なウラン酸化物の現存するO/U比を保存す
る。そのため、このウラン酸化物は、O/U比を大きく
増大させることなく、空気またはその他の酸素含有雰囲
気中でさらに取扱い、貯蔵し、かつ/または加工処理す
ることができる。
【0027】この不動態化法によると、ウランの不安定
な酸化物は、非常に少量の酸素を含有し残りがアルゴ
ン、窒素、二酸化炭素、メタンなど、およびその混合物
のような不活性または非酸化性の気体媒体である制御さ
れた雰囲気中で連続的に処理される。この処理における
酸素含量はその雰囲気の約0.3〜約0.6容量%の範
囲とするべきである。この適当な気体混合物の雰囲気を
連続的に供給して、この処理の間ずっとウラン酸化物に
接触させるが、粒子状ウラン酸化物2〜4kg/時および
気体混合物約1ft3 /分の割合で接触させるのが好まし
い。
【0028】また、このウランの不安定な酸化物は、所
定含量の酸素を含む制御された雰囲気にさらされている
間約40〜約250℃の範囲内の温度に保つ。本方法に
適した温度条件を維持する最も便利な方法は、制御され
た雰囲気を供給するための気体流との発熱酸化反応で発
生した熱エネルギーを除去することである。酸素含有ガ
ス混合物をウラン酸化物と接触させながらほぼ連続的に
この系中に流すと、余分な熱が運ばれると共に酸化反応
が制御される。したがって、ガスの対流による酸化速度
と熱除去速度とのバランスをとることが好ましい。ウラ
ンの酸化物を特定の雰囲気と温度で処理するのは、少な
くとも約12分から約120分までの範囲の時間であ
る。
【0029】さらに、米国特許第5,069,888号
に教示されているように、所定割合の酸素と混合した不
活性ガスからなる制御された雰囲気は、ウラン酸化物粒
子を所定長の閉鎖した回転式反応容器に連続流として通
しながら、このウラン酸化物粒子の流れに対し連続向流
として供給される。この技術によりガスと粒子の効果的
で均一な混合が行なわれて平均した反応が起こると共に
ウラン酸化物粒子から熱を除去して酸化反応を終了させ
るのも均一に行なわれる。この向流ガス流による熱除去
は、反応器ユニットに入って来る粒子のかなりの熱と制
御された酸化反応によって発生した熱との両方の熱を奪
うと共に、それらの粒子がこの反応器ユニットから出て
行く際の温度をほぼ室温(すなわち25℃)まで下げる
ように設計されている。
【0030】形成される水和物の不動態表面は、一水和
物、すなわち水酸化ウラニルUO2(OH)2 、もしく
は二水和物、すなわち水酸化ウラニル水和物UO2 (O
H) 2 ・H2 O、またはこれら一水和物と二水和物との
組合わせからなっている。制御された表面酸化法によっ
て生じた水和物の層すなわちコーティングの厚さは3〜
10オングストロームである。
【0031】本発明によるプロセスパラメーターの変形
および修正は核燃料製造に携わる当業者には自明であろ
う。そのような変形や修正はすべて特許請求の範囲に含
まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法の好ましい具体例に従う一連の工
程を示す流れ図である。
【図2】13N(□)、3N(■)、1N(+)および
0N(*)の硝酸濃度について硝酸ウラニルの溶解度を
温度の関数として示す実験データのグラフである。
【図3】硝酸ウラニルの溶解度を室温(25℃)の硝酸
の濃度の関数として示す実験データのグラフである。
【図4】図3の溶解度曲線に実験データ(+)を重ねて
示したグラフである。
【符号の説明】
2 酸化工程 4 U3 8 粒子と硝酸の反応工程 6 二段階ADU析出工程 8 カ焼工程 10 不動態化工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トーマス・ジョセフ・フラハーティ,ザ・ サード アメリカ合衆国、ノース・カロライナ州、 ウィルミントン、ダービン・コート、3107 番 (72)発明者 ウイリアム・リチャード・ベッカー アメリカ合衆国、ノース・カロライナ州、 ウィルミントン、パーハム・ドライブ、 2310番 (72)発明者 マイケル・レイ・チルトン アメリカ合衆国、ノース・カロライナ州、 ウィルミントン、グリーンウィッチ・レー ン、313番

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 UO2 のスクラップ材料を酸化してU3
    8 粒子を形成し(2)、 このU3 8 粒子を硝酸溶液と反応させて硝酸ウラニル
    の溶液を生成させ(4)、 この硝酸ウラニル溶液を水酸化アンモニウムと反応させ
    て析出により二ウラン酸アンモニウム粒子のスラリーを
    形成する(6)ことからなっており、前記析出を第一段
    階と第二段階とで実施し、第一段階のpHを第二段階の
    pHより低くする、UO2 スクラップ材料から高焼結密
    度のUO2 ペレットを製造するための方法であって、前
    記析出の第一段階中に前記硝酸ウラニル溶液から析出す
    るウランの量を実質的に67%に等しい所定割合以下に
    保つことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 前記析出の第一段階中に前記硝酸ウラニ
    ル溶液から析出するウランの量を65±2%に保つこと
    を特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記析出の第二段階中に前記硝酸ウラニ
    ル溶液から残りのウランを析出させることを特徴とす
    る、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記硝酸ウラニル溶液のウラン濃度が1
    80〜240gU/リットルであり、遊離酸濃度が1モ
    ル/リットル未満であることを特徴とする、請求項1記
    載の方法。
  5. 【請求項5】 前記硝酸溶液の硝酸濃度が2〜3モル/
    リットルの範囲であることを特徴とする、請求項1記載
    の方法。
  6. 【請求項6】 硝酸とU3 8 のモル比が8以下である
    ことを特徴とする、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 前記析出を沸騰条件下で実施することを
    特徴とする、請求項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 さらに、 前記二ウラン酸アンモニウムスラリーからアンモニア水
    を除去して二ウラン酸アンモニウムを析出させ、 この析出した二ウラン酸アンモニウムをカ焼してU3
    8 を生成させ(8)、 このU3 8 を水素雰囲気中で還元してUO2 の粉末を
    形成し、 この粉末の粒子表面上に水和化合物を形成することによ
    って前記UO2 粉末を不動態化する(10)ことを含む
    ことを特徴とする、請求項3記載の方法。
  9. 【請求項9】 次のアルゴリズム 硝酸ウラニル流量(UNH)=14.59(R/Cu ) アンモニア流量(NH3 )=(UNH)(2Cu P/2
    38+N) 水流量=(NH3 )(M2 /M1 −1) [ただし、RはUO2 の割合(kg/時)であり、Cu
    ウラン濃度(gU/リットル)であり、Nは硝酸のモル
    濃度であり、Pは析出の第一段階で析出したウランの分
    率であり、M1 、M2 はそれぞれ希NH3 、濃NH3
    モル濃度である]に従って決定される量のアンモニアを
    添加することによって前記硝酸ウラニル溶液を水酸化ア
    ンモニウムと反応させることを特徴とする、請求項1記
    載の方法。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の方法によってUO2
    スクラップ材料から製造される高焼結密度のUO2 ペレ
    ット。
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