JPH06289647A - 電子写真用トナー - Google Patents

電子写真用トナー

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JPH06289647A
JPH06289647A JP5078348A JP7834893A JPH06289647A JP H06289647 A JPH06289647 A JP H06289647A JP 5078348 A JP5078348 A JP 5078348A JP 7834893 A JP7834893 A JP 7834893A JP H06289647 A JPH06289647 A JP H06289647A
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JP
Japan
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toner
resin
silicone resin
temperature
mother particles
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JP5078348A
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English (en)
Inventor
Koji Nakayama
幸治 中山
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Tomoegawa Co Ltd
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Tomoegawa Paper Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 低溶融開始温度を有するにもかかわらず、ブ
ロッキングなどが発生することのない電子写真用トナー
提供することを目的とする。 【構成】 少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有し、溶
融開始温度が100℃以下であるトナー母粒子の表面に
シリコーン樹脂の硬化被膜が設けられたことを特徴とす
る電子写真用トナー。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真用トナーに関す
るものであり、特に熱ロール定着用電子写真用トナーに
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より電子写真法等に使用される現像
方式としては、結着樹脂を主成分とする絶縁性微粉末、
すなわちトナーを該トナーと磁性キャリアとの摩擦によ
り帯電させ、感光体上に形成した静電潜像を磁気ブラシ
により現像する2成分方式、磁性トナーのみで現像する
磁性1成分磁気ブラシ現像方式、非磁性トナーを現像ス
リーブ上に薄層で形成させ、感光体と接触または非接触
で現像するいわゆる非磁性1成分方式の現像方式が知ら
れている。
【0003】これらの方式で現像されたトナーは転写紙
上に転写され、定着プロセスで定着される。定着方式と
しては、熱定着方式、圧力定着方式が知られている。熱
ロール、オーブン、フラッシュ等を用いた熱定着方式の
場合、トナーの溶融開始温度がその定着性能を維持する
ための重要な因子であり、より高速、より低温などの熱
エネルギーの削減のためにはトナーの溶融開始温度が低
い方が好ましい。しかしながら、トナーの溶融開始温度
を低くすると、該温度の低下にともないブロッキング性
が悪化するといった問題点が発生する。高温下でのトナ
ー保存によるブロッキング、あるいは現像器内でのキャ
リアとの摩擦によるキャリアへのトナーのブロッキン
グ、クリーニングプロセスでの回収トナーのブロッキン
グ、または特に非磁性1成分方式の場合トナーはスリー
ブ上にトナー層形成のためのブレードでトナーを摩擦し
て帯電及び層形成されるため、熱あるいは圧力と入った
ストレスがかかることになり、耐熱、耐圧性が無いとス
リーブやブレードに対するトナーのブロッキングなどが
発生してしまい、現像性が大きく損なわれることにな
る。従来のトナーは、ポリスチレン系、ポリエステル系
等の結着樹脂類にカーボンブラック等の着色剤及び磁性
粉、染料などを適当な比率で混合し、熱溶融混練後、1
〜25μmに微粉砕した物が用いられており、前記ブロ
ッキングを防止するために、トナーのガラス転移温度は
高く設計されており、ブロッキング、融着に関しては非
常に良好であるが、定着性能が悪く、より低温での定着
が望まれている。
【0004】ブロッキング性の改善方法としてはトナー
表面に流動化剤を外添する、あるいは有機材料、無機材
料を機械的に付着させる表面改質法などが知られてい
る。しかしこれらの方法では完全にトナー粒子表面を被
覆することは困難であり、完全なカプセル構造にするた
めには化学的な処理が必要となってくる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低温定着可
能な低軟化点の結着樹脂を用いたトナーでブロッキング
の発生しない長寿命の電子写真用トナーを提供すること
を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる電子写真
用トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有し、
溶融開始温度が100℃以下であるトナー母粒子の表面
にシリコーン樹脂の硬化被膜を設けることにより、前記
目的を達成した。
【0007】本発明の電子写真用トナーのトナー母粒子
は、従来のトナーと同様に、やはり大部分が結着樹脂か
ら構成されているため、どの様な結着樹脂を使用するか
がトナーの溶融開始温度に大きな影響を及ぼす。本発明
の電子写真用トナーのトナー母粒子に使用される結着樹
脂には、従来から用いられているポリスチレン、スチレ
ン−アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル、エポ
キシ樹脂等を使用することができるが、トナー母粒子の
溶融開始温度を下げるためには、できるだけ分子量の小
さい樹脂を使用することが好ましい。分子量の小さい樹
脂は分子量の大きい樹脂と比較して溶融開始温度が低
く、また、ガラス転移点(Tg)の低い樹脂は高い樹脂
と比較してやはり溶融開始温度が低いので好適に用いら
れる。
【0008】そのような樹脂としては、たとえば数平均
分子量が9000以下であり、かつ該ガラス転移点が6
0℃以下であるスチレン−アクリル酸エステル共重合体
を例示できる。この共重合体からなる結着樹脂の溶融開
始温度は100℃以下である。
【0009】また、本発明に使用される結着樹脂として
は上記樹脂以外に、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、
ポリスチレン樹脂等が挙げられる。
【0010】このように、使用する結着樹脂を選択する
ことにより、トナー母粒子の溶融開始温度を、従来の溶
融開始温度である110℃より低く、具体的には100
℃以下に制御することができる。しかしながら、必要以
上に結着樹脂の溶融開始温度を低くすると、例えば室温
以下であると、常時トナーが溶融状態となるので、保存
安定上好ましくない。このため室温より高い温度、たと
えば40℃以上が好ましい。したがって、本発明の電子
写真用トナー母粒子に使用される結着樹脂の溶融開始温
度は、低温でトナーを用紙に定着でき、かつ保存安定上
好ましい温度、すなわち40℃以上100℃以下に設定
されていることが好ましい。
【0011】着色剤としては、従来使用されている材料
を使用することが可能である。例えば、カーボンブラッ
ク、モノアゾ系赤色顔料、ジスアゾ系黄色顔料、キナク
リドン系マゼンタ顔料、アントラキノン染料等が好まし
い。
【0012】電荷制御剤としては、従来使用されている
電荷制御剤が使用できる。その例として、ニグロシン系
染料、第四級アンモニウム塩、モノアゾ系の金属錯体塩
染料等を挙げることができる。
【0013】その他必要に応じて添加される添加物とし
ては流動化剤を例示できる。この流動化剤も、従来の材
料と同様に、樹脂微粒子、疎水性シリカ、コロイダルシ
リカ等を例示することができる。
【0014】さらに、トナー母粒子表面に硬化被膜を形
成するシリコーン樹脂としては、ストレートシリコーン
樹脂の他に各種変性シリコーン樹脂を用いることができ
る。トナーを保存するにあたって、シリコーン樹脂は常
温では硬化している必要がある。その常温硬化型のシリ
コーン樹脂の例としては、東レダウコーニング社製の商
品名:SR2410、SR2420、SR2405、P
RX305、SE5060、SE5070、SE500
4、SH237、SE9140、SE1980等を挙げ
ることができる。またこれらの樹脂を硬化させるための
触媒としては、東レダウコーニング社製の商品名:SH
3170Kを例示することができる。
【0015】本発明の電子写真用トナーを形成するに
は、まず従来と同様の操作でトナー母粒子を形成し、そ
の表面をシリコーン樹脂で被覆することにより得られ
る。つまり、結着樹脂、着色剤、電荷制御剤、必要に応
じてその他の添加物等を所望の配合比で混合し、溶融混
練する。ついで、冷却することにより固化したものを粉
砕、分級してトナー母粒子を得る。また、上記材料を結
着樹脂重合時に混合することも可能である。このよう
に、結着樹脂重合時に材料を混合して形成されたトナー
は、いわゆる重合法トナーと呼ばれている。ついで、得
られたトナー母粒子の表面をシリコーン樹脂で被覆固化
することにより、本発明の電子写真用トナーが得られ
る。
【0016】トナー母粒子の表面にシリコーン樹脂の硬
化被膜を形成する方法として、以下に示す方法を例示す
ることができる。その方法は、従来と同様にして得られ
たトナー母粒子を高速攪拌機内で攪拌しながら、液体の
上記シリコーン樹脂を添加し、シリコーン樹脂がトナー
母粒子表面に均一に付着させ、ついで常温で放置するこ
とにより、トナー母粒子表面をシリコーン樹脂で被覆す
る、という方法である。トナー母粒子表面に付着させた
シリコーン樹脂を短時間で硬化させる方法としては、た
とえば攪拌機内に熱風を吹き込む、あるいは攪拌機のジ
ャケット温度を上昇させることにより、攪拌機内の温度
を維持すればよい。しかし、シリコーン樹脂の硬化温度
が高いと、攪拌機を高温に保たなければならないため、
攪拌機内でトナー母粒子が溶融し、ブロッキングが発生
してしまう。これを防止するためにも、硬化温度があま
り高くないシリコーン樹脂、つまり常温硬化型のシリコ
ーン樹脂が好ましい。
【0017】要するに本発明のトナーを得るには、従来
と同様にして得られたトナーを高速攪拌機内で攪拌しな
がら、常温で液体のシリコーン樹脂、あるいは有機溶剤
に溶解したシリコーン樹脂をトナー表面に付着させる、
という方法である。シリコーン樹脂は有機溶剤に完全に
溶解された状態でなく、エマルジョンの状態で存在して
も良い。有機溶剤に溶解、あるいはエマルジョンを用い
る場合には、シリコーン樹脂がトナー表面に付着した後
に、得られたトナーに脱溶剤処理、または脱水処理を施
す必要がある。
【0018】なお、本発明で使用している溶融開始温度
は、以下に示す条件におけるプランジャーの降下開始温
度を意味する。 測定機: 島津製作所製 高化式フローテスター CF
−500 測定条件:プランジャー 1 cm ダイの直径 1 mm ダイの長さ 1 mm 荷重 20 KgF 予熱温度 50〜80 ℃ 予熱時間 300 sec 昇温速度 6 ℃/min
【0019】
【作用】本発明の電子写真用トナーは、溶融開始温度が
100℃以下である結着樹脂と、着色剤とを含有するト
ナー母粒子粒子の表面にシリコーン樹脂の硬化被膜が設
けられたことを特徴とするトナーなので、たとえトナー
重量の大部分を占める結着樹脂が、熱によりガラス転移
温度以上に上昇した環境に置かれてもブロッキングが生
じない。
【0020】本発明の電子写真用トナーは、少なくとも
結着樹脂と着色剤とを含有し、溶融開始温度が100℃
以下であるトナー母粒子の表面にシリコーン樹脂の硬化
被膜が設けられたことを特徴とするトナーなので、トナ
ーの定着温度が従来のトナーよりもかなり低い。
【0021】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をより詳しく説
明する。なお、実施例において「部」とは「重量部」を
示すものとする。
【0022】本実施例ではまず、トナー母粒子を調製し
た。そのトナー母粒子の組成を以下に示す。 ・スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂A 100部 (モノマー組成: スチレン/ブチルアクリレート) 高分子量体 Mw=3.0×106 Mn=1.0×106 低分子量体 Mw=8.0×103 Mn=2.7×103 低分子量体:高分子量体=90:10 ・ポリエチレンワックス 20部 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化成工業社製、商品名:MA−100) ・クロム含金属染料 2部 (オリエント化学工業社製、商品名:S−34) ・ポリプロピレン 3部 (三洋化成工業社製、商品名:ビスコール660P)
【0023】上記組成からなる原料をスーパーミキサー
で混合し、溶融混練後、粉砕分級して平均粒子径が11
μmである負帯電性のトナー母粒子を得た。得られたト
ナー母粒子の溶融開始温度は95℃である。
【0024】次に得られたトナー母粒子の表面にシリコ
ーン樹脂からなる硬化被膜を、以下に示す手順で形成し
た。
【0025】(実施例1)得られたトナー母粒子100
重量部に対して、常温硬化型シリコーンレジン(東レダ
ウコーニング社製、商品名:SR2410)を0.01
部、さらに硬化触媒(東レダウコーニング社製、商品
名:SH3170K)を微量添加してスーパーミキサー
中で攪拌して、トナー母粒子表面に上記シリコーンレジ
ンを付着させた。この後、ミキサーのジャケット温度を
40℃まで上昇させ、その温度で30分攪拌し、ついで
常温で1時間放置した。
【0026】(実施例2)得られたトナー母粒子100
重量部に対して、常温硬化型シリコーンレジン(東レダ
ウコーニング社製、商品名:SR2410)を0.05
部添加した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0027】(実施例3)得られたトナー母粒子100
重量部に対して、常温硬化型シリコーンレジン(東レダ
ウコーニング社製、商品名:SR2410)を0.1部
添加した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0028】(実施例4)得られたトナー母粒子100
重量部に対して、常温硬化型シリコーンレジン(東レダ
ウコーニング社製、商品名:SR2410)を0.2部
添加した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0029】(実施例5)得られたトナー母粒子100
重量部に対して、常温硬化型シリコーンレジン(東レダ
ウコーニング社製、商品名:SR2410)を0.5部
添加した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0030】(比較例1)実施例1にて使用したトナー
母粒子100重量部に対して、常温硬化型シリコーンレ
ジン(東レダウコーニング社製、商品名:SR241
0)を添加しない以外は、実施例1と同様の操作を行っ
た。
【0031】(比較例2)以下の組成にて実施例1と同
じ工程でトナー母粒子を作成した。 ・スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂A 100部 (モノマー組成: スチレン/ブチルアクリレート) 高分子量体 Mw=3.0×106 Mn=1.0×106 低分子量体 Mw=8.0×103 Mn=2.7×103低分子量体:高分子量体=70:30・カーボンブラック
6.5部(三菱化成工業社製、商品名:M
A−100)・クロム含金属染料 2部(オ
リエント化学工業社製、商品名:S−34)・ポリプロピレン
3部(三洋化成工業社製、商品名:ビスコール660P)
【0032】実施例と同様にトナー母粒子を調整した。
このトナー母粒子の溶融開始温度は110℃であった。
得られたトナー母粒子100重量部に対して、常温硬化
型シリコーンレジン(東レダウコーニング社製、商品
名:SR2410)を0.005重量部添加した以外
は、実施例1と同様の操作を行った。
【0033】上記実施例1〜実施例5で得られたトナー
を130℃の状況下に放置し、トナーの状態を目視した
ところ、溶融している状態は見あたらなかった。このこ
とから、本実施例のトナーは、熱に対して優れた強度を
有していることが確認された。
【0034】さらに、上記実施例1〜実施例5、比較例
1、および比較例2で得られたトナーのブロッキング性
の評価を行った。ブロッキング性の評価は、150cc
のボトルに各種得られたトナーを20g充填し、50℃
の高温槽中で、8時間放置した後、トナーのケーキング
状態を目視により確認した。その結果を表1に示す。 以下、余白。
【0035】
【0036】さらに上記実施例1〜実施例5、比較例
1、および比較例2で得られたトナー5gと、フェライ
トキャリア(パウダーテック社製、商品名F141−1
530)100とを混合して現像剤を作成した。得られ
た現像剤をレーザープリンター(シャープ社製、商品
名:WD−02LP)に用いて、トナーの定着性と画質
とを確認した。
【0037】トナーの定着性は、上記レーザープリンタ
ーのヒートローラー温度を130℃に設定して、トナー
を定着させて得た画像の画像濃度(A)を測定し、つい
でその画像を消しゴムで擦った後、得られた画像濃度
(B)を測定し、下式による残存率(%)により確認し
た。
【0038】残存率(%)= (B/A)×100
【0039】この画像濃度の残存率はマクベス反射濃度
計(東芝ケミカル社製、商品名:RB−914)による
測定値である。画質は、25℃、60%RHの環境下
で、上記レーザープリンターを使用して5000枚の連
続プリント試験を行い、白色計(日本電色工業社製、商
品名:MODEL Z−1001DP)を用いて、連続
プリント初期のコピー画像と、5000枚後のコピー画
像との非画線部の地汚れを測定することにより確認し
た。これらの測定値の結果を以下の表2に示す。なお、
表中、I・Dは画像濃度、B・Gは非画線部の地汚れを
示す。 以下、余白。
【0040】 なお、比較例1では、現像中にトナー塊が発生し、画像
欠陥が生じ、また比較例2では定着性が不良であった。
【0041】上記表1、および表2に示されている結果
から、本実施例にかかるトナーは、従来のトナーと比較
して、溶融開始温度が低いにもかかわらず、熱安定性に
優れていることが判る。
【0042】本実施例にかかる電子写真用トナーは、ト
ナー母粒子の表面にシリコーン樹脂の硬化被膜が設けら
れているので、たとえトナー重量の大部分を占める結着
樹脂が熱により軟化しても、結着樹脂同士が接触するこ
とがないので、ブロッキングが発生するのを防止するこ
とができる。
【0043】また、本実施例の電子写真用トナーに、ス
リーブ、またはブレードから圧力が加わった場合でも、
結着樹脂はシリコーン樹脂の硬化被膜により覆われてい
るので、これらの部材に直接接触することがない。した
がって、本実施例の電子写真用トナーによれば、スリー
ブ、またはブレードにトナーが融着しにくい。
【0044】さらに、本実施例の電子写真用トナー全体
の溶融開始温度を95℃に制御することができた。この
温度は、従来のトナーの溶融開始温度である110℃よ
りもかなり低いので、熱定着装置を従来よりもかなり低
温に維持することができる。したがって、本実施例の電
子写真用トナーによれば、コピー機の消費電力を削減す
ることができる。
【0045】
【発明の効果】本発明にかかる電子写真用トナーは、結
着樹脂と、着色剤とを含有する溶融開始温度が100℃
以下であるトナー母粒子の表面にシリコーン樹脂の硬化
被膜が設けられているので、たとえトナーの重量の大部
分を占める結着樹脂が熱により軟化しても、結着樹脂同
士が接触することがないので、ブロッキングが発生する
のを防止することができる。
【0046】本発明の電子写真用トナーは、少なくとも
結着樹脂と着色剤とを含有し、溶融開始温度が100℃
以下であるトナー母粒子の表面にシリコーン樹脂の硬化
被膜が設けられており、このトナーの溶融開始温度は従
来のトナーの溶融開始温度である110℃よりもかなり
低いので、熱定着装置を従来よりもかなり低温に維持す
ることができる。したがって、本発明の電子写真用トナ
ーによれば、電子写真現像機の消費電力を削減すること
ができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年6月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0015
【補正方法】変更
【補正内容】
【0015】本発明の電子写真用トナーは、まず従来と
同様の操作でトナー母粒子を形成し、その表面をシリコ
ーン樹脂で被覆することにより得られる。つまり、結着
樹脂、着色剤、電荷制御剤、必要に応じてその他の添加
物等を所望の配合比で混合し、溶融混練する。ついで、
冷却することにより固化したものを粉砕、分級してトナ
ー母粒子を得る。また、上記材料を結着樹脂重合時に混
合することも可能である。このように、結着樹脂重合時
に材料を混合して形成されたトナーは、いわゆる重合法
トナーと呼ばれている。ついで、得られたトナー母粒子
の表面をシリコーン樹脂で被覆固化することにより、本
発明の電子写真用トナーが得られる。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0016
【補正方法】変更
【補正内容】
【0016】トナー母粒子の表面にシリコーン樹脂の硬
化被膜を形成する方法として、以下に示す方法を例示す
ることができる。その方法は、従来と同様にして得られ
たトナー母粒子を高速攪拌機内で攪拌しながら、液体の
上記シリコーン樹脂を添加し、シリコーン樹脂トナー
母粒子表面に均一に付着させ、ついで常温で放置するこ
とにより、トナー母粒子表面をシリコーン樹脂で被覆す
る、という方法である。トナー母粒子表面に付着させた
シリコーン樹脂を短時間で硬化させる方法としては、た
とえば攪拌機内に熱風を吹き込む、あるいは攪拌機のジ
ャケット温度を上昇させることにより、攪拌機内の温度
を維持すればよい。しかし、シリコーン樹脂の硬化温度
が高いと、攪拌機を高温に保たなければならないため、
攪拌機内でトナー母粒子が溶融し、ブロッキングが発生
してしまう。これを防止するためにも、硬化温度があま
り高くないシリコーン樹脂、つまり常温硬化型のシリコ
ーン樹脂が好ましい。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】要するに本発明のトナーを得るには、従来
と同様にして得られたトナーを高速攪拌機内で攪拌しな
がら、常温で液体のシリコーン樹脂、あるいは有機溶剤
に溶解したシリコーン樹脂をトナー表面に付着させれば
よい。シリコーン樹脂は有機溶剤に完全に溶解された状
態でなく、エマルジョンの状態で存在しても良い。シリ
コーン樹脂と有機溶剤とからなる溶液、あるいはエマル
ジョンを用いる場合には、シリコーン樹脂がトナー表面
に付着した後に、得られたトナーに脱溶剤処理、または
脱水処理を施す必要がある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】
【作用】本発明の電子写真用トナーは、溶融開始温度が
100℃以下である結着樹脂と、着色剤とを含有するト
ナー母粒子の表面にシリコーン樹脂の硬化被膜が設けら
れたことを特徴とするトナーなので、たとえトナー重量
の大部分を占める結着樹脂が、熱によりガラス転移温度
以上に上昇した環境に置かれてもブロッキングが生じな
い。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0032
【補正方法】変更
【補正内容】
【0032】実施例と同様にトナー母粒子を調した。
このトナー母粒子の溶融開始温度は110℃であった。
得られたトナー母粒子100重量部に対して、常温硬化
型シリコーンレジン(東レダウコーニング社製、商品
名:SR2410)を0.005重量部添加した以外
は、実施例1と同様の操作を行った。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有
    し、溶融開始温度が100℃以下であるトナー母粒子の
    表面にシリコーン樹脂の硬化被膜が設けられたことを特
    徴とする電子写真用トナー。
  2. 【請求項2】 前記硬化被膜をなすシリコーン樹脂の重
    量が、トナー母粒子の重量を100重量部とすると、
    0.01重量部以上であることを特徴とする請求項1記
    載の電子写真用トナー。
JP5078348A 1993-04-05 1993-04-05 電子写真用トナー Pending JPH06289647A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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