JP2603584B2 - 非磁性一成分トナーおよび非磁性一成分現像方法 - Google Patents

非磁性一成分トナーおよび非磁性一成分現像方法

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JP2603584B2 JP4253474A JP25347492A JP2603584B2 JP 2603584 B2 JP2603584 B2 JP 2603584B2 JP 4253474 A JP4253474 A JP 4253474A JP 25347492 A JP25347492 A JP 25347492A JP 2603584 B2 JP2603584 B2 JP 2603584B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非磁性の一成分トナー
に関し、また、非磁性の一成分トナーを使用した現像方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より電子写真法等に使用される現像
方式としては、結着樹脂を主成分とする絶縁性微粉末、
すなわち絶縁性トナーと磁性キャリアとを摩擦により帯
電させ、感光体上に形成した静電荷像を磁気ブラシによ
り現像する二成分現像方式と、磁性トナーのみで現像す
る磁性一成分現像方式および非磁性のトナーを現像スリ
ーブ上に薄層で形成させ、感光体と接触または非接触で
現像するいわゆる非磁性一成分現像方式が知られてい
る。この非磁性一成分現像方式の場合、現像スリーブ上
にトナー層を形成するためのトナー層厚規制部材で非磁
性一成分トナーを摩擦して帯電及び層形成がおこなわれ
るため、非磁性一成分トナーには熱あるいは圧力がかか
ることになる。よって該トナーに耐熱性と耐圧性が不足
していると現像スリーブやトナー層厚規制部材に非磁性
一成分トナーの融着が発生してしまい、現像性が大きく
損なわれるという問題がある。従来この方式の非磁性一
成分トナーはポリスチレン系、ポリエステル系等の結着
樹脂類にカーボンブラック等の着色剤及び染料を適当な
比率で混合し、熱溶融混練後、1〜25μmに微粉砕し
たものが用いられていた。そして、前記融着を防止する
ために、非磁性一成分トナーのガラス転移温度は非常に
高く設計されており、ブロッキング、融着に関しては非
常に良好であるが、定着性能が悪く、より低温で定着す
ることができる非磁性一成分トナーが望まれていた。
【0003】上記要求を満足させるため、従来は軟化点
の低い結着樹脂を用いる試みがなされていた。しかしな
がら、結着樹脂の軟化点が低下すると溶融時の粘度が低
下し、特に高温での定着ロールへのオフセット現象が発
生した。このオフセット現象を防止するために従来は結
着樹脂に溶融粘度の高い高分子量の樹脂成分を導入する
ことが行われていた。しかし高分子量の樹脂成分を増量
すると軟化点が上昇し低温での定着特性が得られない問
題があった。また、従来定着性と定着ロールのオフセッ
ト性を満足させるために結着樹脂としてのスチレン系共
重合体の分子量分布を広げることがおこなわれ、一般的
には低分子量体と高分子量体を適当な混合比でブレンド
することが行われていた。つまり、前記要求を満足させ
るためには、スチレン系共重合体の低分子量成分はでき
るだけ低分子量に高分子量成分はできるだけ高分子量に
することが望ましいが、極端に分子量の異なる成分を混
合するとそれぞれの分子量体の相溶性が低下し、かつ中
間の分子量体の減少による樹脂強度の低下が発生してい
た。このような非磁性一成分トナーを用いて多数枚の連
続複写を行うと、現像スリーブあるいはトナー層厚規制
部材表面にトナー成分が付着してしまい、現像機の寿命
を短かくするという問題を有していた。また、現像機で
のストレスにより非磁性一成分トナーが粉砕されトナー
の微粉化が発生し、複写枚数が多くなるにつれて、画像
濃度の低下、地カブリの発生といった問題を有してい
た。とくに近年、複写画像の高画質化志向にともなっ
て、非磁性一成分トナーは小粒径化の方向にあり、トナ
ー粒子が小粒径になると、さらにこのような問題が多く
生じていた。そこでこのような問題を解決する目的で、
金属酸化物をトナー粒子表面に外添する方法が提案され
ている。しかし、従来技術による金属酸化物では融着を
防止するためにはかなり多量の添加が必要となり、添加
量が増えるにしたがい帯電特性の悪化による地カブリの
増大、画像濃度の低下などが発生し、必ずしも前記問題
を解決してはいなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、低温で定着
ができて、現像スリーブへのトナーの融着の発生を防止
し、多数枚の連続複写時にも画像濃度の低下及び地カブ
リが発生しない長寿命の非磁性一成分トナーおよび非磁
性一成分現像方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、GPCクロマ
トグラムにおける分子量のピーク位置が10〜10
及び10〜10のそれぞれの領域に少なくとも一つ
存在し、かつ溶融開始温度が100℃以下であるスチレ
ン系共重合体を結着樹脂として含有したトナー粒子の表
面に、平均粒径20nm以下でその形状が等軸晶形であ
Fe微粉末を付着させたことを特徴とする非磁
性一成分トナーであり、また、非磁性一成分トナーを担
持して搬送する現像スリーブと、該現像スリーブに近接
または圧接されて設けられたトナー層厚規制部材とを少
なくとも有する現像装置を用い、該現像スリーブに非磁
性一成分トナーを供給し、トナー層厚規制部材により非
磁性一成分トナーを薄層を形成するように塗布するとと
もに電荷を与え、静電潜像を保持する保持体に接触させ
て静電潜像を現像し、ついで用紙に転写を行う接触型の
非磁性一成分現像方法において、該非磁性一成分トナー
として、GPCクロマトグラムにおける分子量のピーク
位置が10〜10及び10〜10のそれぞれの
領域に少なくとも一つ存在し、かつ溶融開始温度が10
0℃以下であるスチレン系共重合体を結着樹脂として含
有したトナー粒子の表面に、平均粒径20nm以下で
の形状が等軸晶形であるFe微粉末を付着させた
非磁性一成分現像剤を用いることを特徴とする非磁性一
成分現像方法である。以下、本発明を詳細に説明する。
【0006】本発明のトナー粒子を構成するスチレン系
共重合体はゲルパーミエーションクロマトグラフィー
(以下GPCと言う)によって測定されるクロマトグラ
ムにて分子量のピーク位置が103 〜104 及び105
〜107 のそれぞれの領域に少なくとも一つ存在するも
のであり、該領域の範囲外にピーク位置は存在しない。
この場合、分子量のピーク位置が103 未満では、耐オ
フセット性を良好に保つことは困難となり、またガラス
転移温度が低下するため保存性も悪くなる。一方、分子
量のピーク位置が107 を越えて存在すると定着ロール
によってトナーが十分に溶融せず、低温オフセットの状
態となる。
【0007】本発明においてスチレン系共重合体の分子
量分布のピーク位置の分子量は、GPCによって次の条
件で測定された値である。すなわち、温度25℃におい
て溶媒(テトラヒドロフラン)を毎分1mlの流速で流
し、濃度0.4gr/dlのテトラヒドロフラン試料溶
液を試料重量として8mg注入し測定する。又、試料の
分子量測定にあたっては、該試料の有する分子量分布
が、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作製され
た検量線の分子量の対数とカウント数が直線となる範囲
内に包含される測定条件を選択する。又、本測定にあた
り、測定の信頼性は上述の測定条件で行ったNBS70
6ポリスチレン標準試料(Mw=28.8×104 ,M
n=13.7×104 ,Mw/Mn=2.11)のMw
/Mnが、2.11±0.10となる事により確認し得
る。
【0008】本発明におけるスチレン系共重合体は、下
記に示す単量体を懸濁重合法、乳化重合法、溶液重合
法、塊状重合法等によって合成するものである。単量体
としてはスチレン、α−メチルスチレン、クロルスチレ
ン等のスチレン類、アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸オクチル、アクリル酸アルキルエステル等のアクリル
酸エステル類、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチ
ル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、メタ
クリル酸オクチル、メタクリル酸ステアリル、メタクリ
ル酸グリシジル、メタクリル酸アルキルエステル等のメ
タクリル酸エステル類等を挙げることができる。その他
の共重合成分としてはアクリロニトリル、マレイン酸、
マレイン酸エステル、メタクリル酸メチル、アクリル酸
メチル、塩化ビニル、酢酸ビニル、安息香酸ビニル、ビ
ニルメチルケトン、ビニルヘキシルケトン、ビニルメチ
ルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニルイソブチル
エーテル等のビニル単量体を重量体に対して30重量%
以下で含有してもよい。
【0009】このようなスチレン系共重合体は、前記G
PCクロマトグラムにおいて分子量103 〜104 及び
105 〜107 の領域にそれぞれ少なくとも一つのピー
ク位置を有するように合成の段階で調製してもよいし、
別の方法として分子量が103 〜104 にピーク位置を
有する低分子量重合体と分子量が105 〜107 にピー
ク位置を有する高分子量重合体とを混合して調製しても
よい。その場合、低分子量重合体と高分子量重合体との
混合比は70:30から95:5の割合が定着性および
非オフセット性が良好なため好ましい。低分子量重合体
の割合が95%より多いと、高温オフセットの問題を生
ずるので好ましくない。一方、高分子量重合体の割合が
30%より多いと、熱定着ロールにおける定着において
多大な熱エネルギーが必要となるため好ましくない。ま
た、高分子量重合体のピーク位置が105 に近い場合に
は、高分子量重合体の混合割合を30%に近い値とし、
高分子量重合体のピーク位置が107 に近い場合には、
高分子量重合体の混合割合を5%に近い値として、低分
子量重合体と高分子量重合体の混合比をコントロールす
ることが高温オフセットを防止できるので好ましい。さ
らにまた、非磁性一成分トナーの保存性を良好にするた
め、ガラス転移温度が60℃以上のスチレン系共重合体
を使用することが好ましい。
【0010】本発明のトナー粒子を構成するスチレン系
共重合体は、溶融開始温度が100℃以下でなければな
らない。なぜならば、溶融開始温度が100℃より大き
いスチレン系共重合体では、低温度の定着ロールで溶融
しないので、転写紙への定着強度が十分得られず、耐こ
性が悪くなるからである。本発明でいう溶融開始温
度は、次の測定機及び測定条件によって測定したときの
値をいうものである。なお、溶融開始温度とはプランジ
ャーの降下開始温度のことをさすこととする。
【0011】該トナー粒子は、前記スチレン系共重合体
の他に着色剤、特性改良剤等を適宜分散含有せしめてな
るものであり、その平均粒子径は5〜30μmの範囲で
溶融混練粉砕法や重合法により製造するものである。該
着色剤としては、カーボンブラック、ニグロシン染料、
アニリンブルー、カルコオイルブルー、クロムイエロ
ー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キ
ノリンイエロー、メチレンブルークロライド、フタロシ
アニンブルー、マラカイトグリーンオキサレート、ラン
プブラック、ローズベンガルおよびこれらの混合物、そ
の他を挙げることができる。これらの着色剤は、十分な
濃度の可視像が形成されるに十分な割合で含有されるこ
とが必要であり、結着樹脂100重量部に対して1〜2
0重量部程度の割合とされる。前記特性改良剤として
は、帯電制御剤、オフセット防止剤、流動性改善用滑
剤、その他がある。また、本発明を構成するトナー粒子
の結着樹脂には前記スチレン系共重合体の他にポリエチ
レン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレ
ン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエス
テル樹脂等の樹脂を適宜5〜50重量%の割合で配合し
てもよい。
【0012】本発明においては、前記スチレン系共重合
体を結着樹脂としてトナー粒子を作製した後、該トナー
粒子の表面に平均粒径20nm以下でその形状が等軸晶
形であるFe微粉末を付着させるものである。本
発明に用いる形状が等軸晶形であるFe微粉末は
平均粒径が20nm以下のものである。該微粉末をトナ
ー粒子の表面に付着させることによりトナー粒子が現像
スリーブあるいはブレードに圧接された場合でも、トナ
ー粒子中の結着樹脂が現像スリーブやブレードと直接接
触することが無いため、該現像スリーブあるいはブレー
ドに融着が発生しなくなる。また、本発明に用いられる
形状が等軸晶形であるFe微粉末は、他の金属元
素の含有率が低く純度が高いもの、例えばFe
含有率が99%以上の微粉末を使用することによって、
トナー粒子の帯電特性への影響を少なくすることが可能
である。本発明では平均粒径が20nm以下の微細な
軸晶形Fe微粉末を使用することにより、トナー
粒子表面への付着性が強く、トナー粒子表面から該微粉
末が容易に離脱することは無い。平均粒径が20nmよ
り大きいFe微粉末ではトナー粒子表面から該微
粉末が容易に離脱し、感光体の損傷を招いたり、トナー
粒子の帯電特性に悪影響をおよぼす。また、本発明に使
用する20μm以下のFe微粉末の形状は等軸晶
形であることが必要である。Fe微粉末の形状が
等軸晶形であると偏平、針状のものと比較してトナー粒
子への流動性付与効果が大きくトナー粒子の帯電特性が
向上し、現像スリーブとの帯電の立ち上がりが良好とな
り、地カブリ等の発生が減少するものである。トナー粒
子に対するFe微粉末の添加量は、トナー粒子
に使用する結着樹脂の特性によって適宜決められる。特
に低軟化点あるいは低ガラス転移温度の結着樹脂を使用
する場合は、添加量を多くすることが好ましい。具体的
にはトナー粒子への帯電特性等を考慮してトナー粒子1
00重量部に対して0.5〜5重量部が好ましい。Fe
微粉末をトナー粒子に付着させる方法としては、
タービン型攪拌機、ヘンシェルミキサー、スーパーミキ
サー等の一般的な攪拌機を用いる方法、あるいは表面改
質機と呼ばれる装置(奈良機械製作所社製のナラ・ハイ
ブリダイゼーション・システム、ホソカワミクロン社製
のオングミル等)を用いる方法がある。
【0013】次に本発明の非磁性一成分現像方法につい
て説明する。本発明の非磁性一成分現像方法は、前記で
詳述した非磁性一成分トナーを次のような構成の現像装
置に適用することによりなるものである。図1は、本発
明の接触型の非磁性一成分トナーの現像方法に使用する
現像装置の概略構成図であり、図中、1は円筒状の静電
潜像保持体である感光体ドラム、2はホッパー、3は非
磁性一成分トナー、4はトナー層厚規制部材、5は現像
スリーブ、6はトナー供給ロール、7は攪拌機である。
この現像装置において、感光体ドラム1の上には、公知
の電子写真法によって静電潜像が形成される。ホッパー
2内には非磁性一成分トナー3が収容されており、非磁
性一成分トナー3はトナー層厚規制部材4によって現像
スリーブ5の上に一定の層厚になるように担持され、搬
送される。その際非磁性一成分トナーはトナー層規制部
材によって摩擦帯電されるが、トナー層規制部材は、直
流または交流電源に接続して、現像スリーブとトナー層
厚規制部材の間に電界が発生するようにしてもよい。現
像スリーブ5に担持された非磁性一成分トナーは、現像
スリーブ5の回転により搬送されて、静電潜像を有する
感光体ドラム1と接触し、静電潜像の現像化が行われ
る。
【0014】本発明で用いられる現像装置において、現
像スリーブ5は、シリコーンゴム等の各種ゴム、スポン
ジゴム、ウレタンフォーム等の弾性材料が使用され、こ
れらにはバイアス電圧が印加できるように導電性粉末が
含有されているか、又は、表面に導電性塗料が塗布され
たものが好ましい。又、本発明の現像スリーブの表面に
はトナー担持層として適度の弾性を備えた例えば含フッ
素樹脂、シリコーン系樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカ
ーボネート樹脂など膜形成性を有する肉薄樹脂層を設け
てもよい。トナーの担持層の厚さは、10〜200μm
の範囲に形成される。トナー層規制部材4は、例えばシ
リコーンゴム等の合成ゴム系、真ちゅう等金属板が適用
される。
【0015】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明を説明する。な
お、実施例において部とは重量部を示す。 実施例1 重量平均分子量3×106 及び数平均分子量1×106
のスチレン−アクリル酸ブチル共重合体(A)10部
と、重量平均分子量8×103 及び数平均分子量2.7
×103 のスチレン−アクリル酸ブチル共重合体(B)
90部とを混合し、GPCクロマトグラムにおいて分子
量2.5×106 と5×103 にピーク位置を有し、溶
融開始温度96℃のスチレン系共重合体を得た。次に上
記スチレン系共重合体と他の原料とを下記のような配合
比にてスーパーミキサーで混合し、溶融混練後、粉砕分
級して平均粒子径が11μmのトナー粒子を得た後、平
均粒径20nmで等軸晶形を有し、かつ比表面積が10
0m2 /gのFe2 3 微粉末1部と疎水性シリカ(日
本アエロジル社製 商品名;R−972)0.1部とを
ヘンシェルミキサーによって該トナー粒子の表面に付着
させ負帯電性の本発明の非磁性一成分トナーを得た。
【0016】実施例2 重量平均分子量3×106 及び数平均分子量1×106
のスチレン−アクリル酸ブチル共重合体(A)15部
と、重量平均分子量8×103 及び数平均分子量2.7
×103 のスチレン−アクリル酸ブチル共重合体(B)
85部とを混合し、GPCクロマトグラムにおいて分子
量2.5×106 と5×103 にピーク位置を有し、溶
融開始温度98℃のスチレン系共重合体を得た。次に上
記スチレン系共重合体と他の原料とを下記のような配合
比にてスーパーミキサーで混合し、溶融混練後、粉砕分
級して平均粒子径が11μmのトナー粒子を得た後、平
均粒径20nmで等軸晶形を有し、かつ比表面積が10
0m2 /gのFe2 3 微粉末1部と疎水性シリカ(日
本アエロジル社製 商品名;R−972)0.1部とを
ヘンシェルミキサーによって該トナー粒子の表面に付着
させ負帯電性の本発明の非磁性一成分トナーを得た。
【0017】比較例1 スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(A)を使用しな
いで、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(B)を1
00部とすることによりGPCの分子量ピークが10
〜10 に存在しないスチレン系共重合体を使用した以
外は実施例1と同様にして比較用の非磁性一成分トナー
を得た。
【0018】比較例2 スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(B)を使用しな
いで、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体(A)を1
00部とすることによりGPCの分子量ピークが10
〜10 に存在しないスチレン系共重合体を使用した以
外は実施例1と同様にして比較用の非磁性一成分トナー
を得た。
【0019】比較例3 重量平均分子量3×105 及び数平均分子量3.9×1
5 のスチレン−アクリル酸ブチル共重合体(C)30
部と、重量平均分子量8×103 及び数平均分子量2.
7×103 のスチレン−アクリル酸ブチル共重合体
(B)70部とを混合し、GPCクロマトグラムにおい
て分子量7.5×105 と4.5×103 にピーク位置
を有し、溶融開始温度115.1℃のスチレン系共重合
体を得た。次に上記スチレン系共重合体と他の原料とを
下記のような配合比にてスーパーミキサーで混合し、溶
融混練後、粉砕分級して平均粒子径が11μmのトナー
粒子を得た後、平均粒径20nmで等軸晶形を有し、か
つ比表面積が100m2 /gのFe2 3 微粉末1部と
疎水性シリカ(日本アエロジル社製 商品名;R−97
2)0.1部とをヘンシェルミキサーによって該トナー
粒子の表面に付着させ比較用の非磁性一成分トナーを得
た。
【0020】比較例4 Fe2 3 微粉末をトナー粒子表面に付着させない以外
は実施例1と同様にして比較用の非磁性一成分トナーを
得た。
【0021】比較例5 実施例1で使用したFe微粉末の代わりに平均粒
径250nmで八面体形を有し、かつ比表面積が5.0
/gのFe微粉末(戸田工業社製商品名;E
PT−500)を使用した以外は実施例1と同様にして
比較用の非磁性一成分トナーを得た。 比較例6 実施例1で使用したFe微粉末の代わりに平均粒
径20nmで球状のFe微粉末を使用した以外は
実施例1と同様にして比較用の非磁性一成分トナーを得
た。 比較例7 実施例1で使用したFe微粉末の代わりに平均粒
径20nmで偏平のFe微粉末を使用した以外は
実施例1と同様にして比較用の非磁性一成分トナーを得
た。
【0022】次に前記実施例および比較例について下記
項目の試験をおこなった。 (1)定着下限強度 まず、前記実施例および比較例で得た各非磁性一成分ト
ナーを使用して図1の現像装置を有する非磁性一成分現
像方式のプリンター(リコー社製 LP1060)にて
A4の転写紙に縦2cm、横5cmの帯状の未定着画像
を複数作製した。次に、表層がテフロンで形成された熱
定着ロールと、表層がシリコーンゴムで形成された圧力
定着ロールとよりなる定着機をロール圧力が5kg/c
2 およびロールスピードが450mm/secになる
ように調節し、該熱定着ロールの設定温度を段階的に昇
温させ、前記未定着画像を有した転写紙のトナー像の定
着をおこなった。そして、形成された定着画像に対して
綿パッドによる摺擦を施し、下記式によって定着強度を
算出し、該定着強度を70%に保つのに必要な熱定着ロ
ールの設定温度をもって定着下限強度とし、低エネルギ
ー定着性の指標とした。 摺擦後の定着画像濃度/摺擦前の定着画像濃度×100
(%) (2)高温オフセット発生温度 上記の定着機の熱定着ロールの設定温度を段階的に昇温
させて、前記未定着画像を有した転写紙のトナー像の定
着をおこない、該転写紙の余白部にトナー汚れが生ずる
温度をもって高温オフセット発生温度とし、高温オフセ
ット性の指標とした。
【0023】(3)現像スリーブ融着および画像特性 前記実施例及び比較例で得た各非磁性一成分トナーを使
用して図1の現像装置を有する非磁性一成分現像方式の
プリンター(リコー社製 LP1060)にてA4の原
稿(黒色比率が10%)を1万枚プリントした。そし
て、1万枚プリント後の現像スリーブの表面状態と画像
特性とを観察した。上記の試験によって得られた各実施
例および比較例の結果は、表1に示す通りであった。な
お、表1中の現像スリーブ融着については非磁性一成分
トナーが現像スリーブに融着していたものには×、融着
していなかったものには○で示した。画像特性について
は、1万枚プリント後の画像においてベタ画像をマクベ
ス反射濃度計で測定して画像濃度が1.3以上あって、
かつ地カブリの無かったものについては○、画像濃度が
1.3より低いか、あるいは地カブリがあったものにつ
いては×で示した。
【0024】
【表1】
【0025】表1の結果より明らかなとおり、本発明の
非磁性一成分トナーは低い温度の熱定着ロールで通常の
使用状態で必要とされる定着強度70%を得ることがで
き、高温オフセットの発生温度も高く、現像スリーブの
融着および画像特性についても問題が無かった。これに
対して比較用の非磁性一成分トナーは低エネルギー定着
性、高温オフセット性、現像スリーブ融着及び画像特性
全てを良好に保つことが不可能であって、実用上問題が
あることが確認された。
【0026】
【発明の効果】本発明は、熱定着ロールの温度が低くて
も十分な定着強度を有し、高温オフセット性や現像スリ
ーブへの融着および画像特性にも問題がなく、非磁性一
成分現像方式の複写機、プリンターに好適な非磁性一成
分トナーおよび現像方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の非磁性一成分トナーを適用するための
現像装置の概略断面図である。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 ホッパー 3 非磁性一成分トナー 4 トナー層厚規制部材 5 現像スリーブ 6 トナー供給ロール 7 攪拌機
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中山 幸治 静岡県静岡市用宗巴町3番1号 株式会 社巴川製紙所化成品工場内 審査官 井上 彌一 (56)参考文献 特開 平1−269947(JP,A) 特開 平2−235069(JP,A) 特開 平2−162354(JP,A) 特開 平2−161462(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 GPCクロマトグラムにおける分子量の
    ピーク位置が10〜10及び10〜10のそれ
    ぞれの領域に少なくとも一つ存在し、かつ溶融開始温度
    が100℃以下であるスチレン系共重合体を結着樹脂と
    して含有したトナー粒子の表面に、平均粒径20nm以
    下でその形状が等軸晶形であるFe微粉末を付着
    させたことを特徴とする非磁性一成分トナー。
  2. 【請求項2】 非磁性一成分トナーを担持して搬送する
    現像スリーブと、該現像スリーブに近接または圧接され
    て設けられたトナー層厚規制部材とを少なくとも有する
    現像装置を用い、該現像スリーブに非磁性一成分トナー
    を供給し、トナー層厚規制部材により非磁性一成分トナ
    ーを薄層を形成するように塗布するとともに電荷を与
    え、静電潜像を保持する保持体に接触させて静電潜像を
    現像し、ついで用紙に転写を行う接触型の非磁性一成分
    現像方法において、該非磁性一成分トナーとして、GP
    Cクロマトグラムにおける分子量のピーク位置が10
    〜10及び10〜10のそれぞれの領域に少なく
    とも一つ存在し、かつ溶融開始温度が100℃以下であ
    るスチレン系共重合体を結着樹脂として含有したトナー
    粒子の表面に、平均粒径20nm以下でその形状が等軸
    晶形であるFe微粉末を付着させた非磁性一成分
    トナーを用いることを特徴とする非磁性一成分現像方
    法。
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JPH02235069A (ja) * 1989-03-08 1990-09-18 Dainippon Ink & Chem Inc 静電荷像現像用トナー及びトナー用結着樹脂の製造法

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