JPH07219264A - 電子写真用トナー - Google Patents
電子写真用トナーInfo
- Publication number
- JPH07219264A JPH07219264A JP6030800A JP3080094A JPH07219264A JP H07219264 A JPH07219264 A JP H07219264A JP 6030800 A JP6030800 A JP 6030800A JP 3080094 A JP3080094 A JP 3080094A JP H07219264 A JPH07219264 A JP H07219264A
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- Japan
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- toner
- resin
- temp
- shellac
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低溶融開始温度を有するにもかかわらず、ブ
ロッキングなどが発生することのない電子写真用トナー
を提供することを目的とする。 【構成】 少なくとも結着樹脂と着色剤を含有し、溶融
開始温度が40℃以上100℃以下であるトナー母粒子
の表面にセラック樹脂の皮膜が設けられたことを特徴と
する電子写真用トナー。
ロッキングなどが発生することのない電子写真用トナー
を提供することを目的とする。 【構成】 少なくとも結着樹脂と着色剤を含有し、溶融
開始温度が40℃以上100℃以下であるトナー母粒子
の表面にセラック樹脂の皮膜が設けられたことを特徴と
する電子写真用トナー。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真用トナー特に熱
ロール定着用電子写真用トナーに関する。
ロール定着用電子写真用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より電子写真等に使用される現像方
式としては、結着樹脂を主成分とする絶縁性微粉末、す
なわちトナーと、該トナーを磁性キャリアとの摩擦によ
り帯電させ、感光体上に形成した静電潜像を磁気ブラシ
により現像する2成分方式、磁性トナーのみで現像する
磁性1成分磁気ブラシ現像方式、非磁性トナーを現像ス
リーブ上に薄層に形成させ、感光体と接触または非接触
で現像するいわゆる非磁性1成分方式の現像方式が知ら
れている。
式としては、結着樹脂を主成分とする絶縁性微粉末、す
なわちトナーと、該トナーを磁性キャリアとの摩擦によ
り帯電させ、感光体上に形成した静電潜像を磁気ブラシ
により現像する2成分方式、磁性トナーのみで現像する
磁性1成分磁気ブラシ現像方式、非磁性トナーを現像ス
リーブ上に薄層に形成させ、感光体と接触または非接触
で現像するいわゆる非磁性1成分方式の現像方式が知ら
れている。
【0003】これらの方式で現像されたトナーは転写紙
上に転写された定着プロセスで定着される。定着方式と
して熱ロール、オーブン、フラッシュ等を用いた熱定着
方式による場合、トナーの溶融開始温度がその定着性能
を維持するための重要な因子であり、より高速、より低
温などの熱エネルギーの削減のためにはトナーの溶融開
始温度が低い方が好ましい。しかしながら、トナーの溶
融開始温度を低くすると、該温度の低下に伴ないブロッ
キング性が悪化するといった問題点が発生する。すなわ
ち高温下でのトナー保存によるブロッキング、あるいは
現像器内でのキャリアとの摩擦によるキャリアへのトナ
ーのブロッキング、クリーニングプロセスでの回収トナ
ーのブロッキング等が該当する。また特に非磁性1成分
方式の場合、スリーブ上にトナー層形成のためのブレー
ドでトナーを摩擦して帯電及び層形成されるため、トナ
ーに熱あるいは圧力といったストレスがかかることにな
り、トナー自身に耐熱、耐圧性が無いとスリーブやブレ
ードに対するトナーのブロッキングが発生し、現像性が
大きく損なわれることになる。
上に転写された定着プロセスで定着される。定着方式と
して熱ロール、オーブン、フラッシュ等を用いた熱定着
方式による場合、トナーの溶融開始温度がその定着性能
を維持するための重要な因子であり、より高速、より低
温などの熱エネルギーの削減のためにはトナーの溶融開
始温度が低い方が好ましい。しかしながら、トナーの溶
融開始温度を低くすると、該温度の低下に伴ないブロッ
キング性が悪化するといった問題点が発生する。すなわ
ち高温下でのトナー保存によるブロッキング、あるいは
現像器内でのキャリアとの摩擦によるキャリアへのトナ
ーのブロッキング、クリーニングプロセスでの回収トナ
ーのブロッキング等が該当する。また特に非磁性1成分
方式の場合、スリーブ上にトナー層形成のためのブレー
ドでトナーを摩擦して帯電及び層形成されるため、トナ
ーに熱あるいは圧力といったストレスがかかることにな
り、トナー自身に耐熱、耐圧性が無いとスリーブやブレ
ードに対するトナーのブロッキングが発生し、現像性が
大きく損なわれることになる。
【0004】従来のトナーは、ポリスチレン系、ポリエ
ステル系等の結着樹脂類にカーボンブラック等の着色剤
及び磁性粉、染料などを適当な比率で混合し、熱溶融混
練後、1〜25μmに微粉砕したものが用いられてお
り、前記ブロッキングを防止するために、トナーのガラ
ス転移温度は高く設計されており、ブロッキング、融着
に関しては非常に良好であるが、定着性能が悪く、より
低温での定着が望まれている。
ステル系等の結着樹脂類にカーボンブラック等の着色剤
及び磁性粉、染料などを適当な比率で混合し、熱溶融混
練後、1〜25μmに微粉砕したものが用いられてお
り、前記ブロッキングを防止するために、トナーのガラ
ス転移温度は高く設計されており、ブロッキング、融着
に関しては非常に良好であるが、定着性能が悪く、より
低温での定着が望まれている。
【0005】ブロッキング性の改善方法としてはトナー
表面に流動化剤を外添したり、あるいは有機材料、無機
材料を機械的に付着させる表面改質法が知られている。
しかしこれらの方法では完全にトナー粒子表面に材料粒
子を被覆することは困難である。従ってトナー表面に付
着させた微粉末を再度溶融し、トナー表面に被覆させた
後に固化するか、または、液体の材料を用いてトナー表
面を被覆し、その後固化させる等の処理を行なう必要が
あり複雑な工程を要する問題を提起するものであった。
表面に流動化剤を外添したり、あるいは有機材料、無機
材料を機械的に付着させる表面改質法が知られている。
しかしこれらの方法では完全にトナー粒子表面に材料粒
子を被覆することは困難である。従ってトナー表面に付
着させた微粉末を再度溶融し、トナー表面に被覆させた
後に固化するか、または、液体の材料を用いてトナー表
面を被覆し、その後固化させる等の処理を行なう必要が
あり複雑な工程を要する問題を提起するものであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の如き
実情に鑑み、低温定着可能な低軟化点の結着樹脂を用い
たトナーでブロッキングの発生しない長寿命の電子写真
用トナーを提供することを目的とする。
実情に鑑み、低温定着可能な低軟化点の結着樹脂を用い
たトナーでブロッキングの発生しない長寿命の電子写真
用トナーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる電子写真
用トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有し、
溶融開始温度が40℃以上100℃以下であるトナー母
粒子の表面に下記一般式(2)
用トナーは、少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有し、
溶融開始温度が40℃以上100℃以下であるトナー母
粒子の表面に下記一般式(2)
【0008】
【化2】 〔式中R=CHOもしくはCOOH R′=CH2 OHもしくはCH3(但し平均3/4はR′
=CH2 OH)〕で示されるセラック樹脂を被覆するこ
とにより、前記目的を達成した。
=CH2 OH)〕で示されるセラック樹脂を被覆するこ
とにより、前記目的を達成した。
【0009】本発明の電子写真用トナーのトナー母粒子
は、従来のトナーと同様に、大部分が結着樹脂から構成
されているため、どのような結着樹脂を使用するかがト
ナーの溶融開始温度に大きな影響を及ぼす。本発明の電
子写真用トナーのトナー母粒子に使用される結着樹脂に
は、従来から用いられているポリスチレン、スチレン−
アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル、エポキシ
樹脂等を使用することができるが、トナー母粒子の溶融
開始温度を下げるためには、できるだけ分子量の小さい
樹脂を使用することが好ましい。分子量の小さい樹脂は
分子量の大きい樹脂と比較して溶融開始温度が低く、ま
た、ガラス転移点(Tg)の低い樹脂は高い樹脂と比較
してやはり溶融開始温度が低いので好適に用いられる。
このような樹脂としては、例えば数平均分子量が9,0
00以下であり、かつガラス転移点が60℃以下のスチ
レン−メタアクリル酸ステル共重合体が好ましく、かか
る樹脂は溶融開始温度が40℃以上100℃以下のもの
である。
は、従来のトナーと同様に、大部分が結着樹脂から構成
されているため、どのような結着樹脂を使用するかがト
ナーの溶融開始温度に大きな影響を及ぼす。本発明の電
子写真用トナーのトナー母粒子に使用される結着樹脂に
は、従来から用いられているポリスチレン、スチレン−
アクリル酸エステル共重合体、ポリエステル、エポキシ
樹脂等を使用することができるが、トナー母粒子の溶融
開始温度を下げるためには、できるだけ分子量の小さい
樹脂を使用することが好ましい。分子量の小さい樹脂は
分子量の大きい樹脂と比較して溶融開始温度が低く、ま
た、ガラス転移点(Tg)の低い樹脂は高い樹脂と比較
してやはり溶融開始温度が低いので好適に用いられる。
このような樹脂としては、例えば数平均分子量が9,0
00以下であり、かつガラス転移点が60℃以下のスチ
レン−メタアクリル酸ステル共重合体が好ましく、かか
る樹脂は溶融開始温度が40℃以上100℃以下のもの
である。
【0010】本発明で用いられるスチレン/(メタ)ア
クリル酸エステル共重合体を構成するアクリル成分の単
量体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、ア
クリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸
2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルア
クリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル
酸エチル、メタアクリル酸プロピル、メタアクリル酸n
−ブチル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸
n−オクチル、メタアクリル酸ドデシル、メタアクリル
酸ラウリル、メタアクリル酸2−エチルヘキシル、メタ
アクリル酸ステアリル、メタアクリル酸フェニル、メタ
アクリル酸ジメチルアミノエチルなどが挙げることがで
きる。
クリル酸エステル共重合体を構成するアクリル成分の単
量体としては、例えば、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、ア
クリル酸ドデシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸2
−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸
2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルア
クリル酸メチル、メタアクリル酸メチル、メタアクリル
酸エチル、メタアクリル酸プロピル、メタアクリル酸n
−ブチル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸
n−オクチル、メタアクリル酸ドデシル、メタアクリル
酸ラウリル、メタアクリル酸2−エチルヘキシル、メタ
アクリル酸ステアリル、メタアクリル酸フェニル、メタ
アクリル酸ジメチルアミノエチルなどが挙げることがで
きる。
【0011】
【作用】このように、使用する結着樹脂を選択すること
により、トナー母粒子の溶融開始温度を、従来の溶融開
始温度である110℃より低く、より具体的には100
℃以下に制御することができる。しかしながら、必要以
上に結着樹脂の溶融開始温度を低くすること、すなわ
ち、例えば溶融開始温度を40℃より低くすると、夏期
にトナーが軟化するので、保存安定上好ましくない。こ
のため、溶融開始温度は室温より高い40℃以上である
ことが必要である。従って、本発明の電子写真用トナー
母粒子に使用される結着樹脂の溶融開始温度は、低温で
トナーを用紙に定着でき、かつ保存安定性上好ましい温
度すなわち40℃以上100℃以下に設定される。
により、トナー母粒子の溶融開始温度を、従来の溶融開
始温度である110℃より低く、より具体的には100
℃以下に制御することができる。しかしながら、必要以
上に結着樹脂の溶融開始温度を低くすること、すなわ
ち、例えば溶融開始温度を40℃より低くすると、夏期
にトナーが軟化するので、保存安定上好ましくない。こ
のため、溶融開始温度は室温より高い40℃以上である
ことが必要である。従って、本発明の電子写真用トナー
母粒子に使用される結着樹脂の溶融開始温度は、低温で
トナーを用紙に定着でき、かつ保存安定性上好ましい温
度すなわち40℃以上100℃以下に設定される。
【0012】本発明において使用される着色剤として
は、カーボンブラック、ニグロシン染料、アニリンブル
ー、カルコオイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマ
リンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロ
ー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブル
ー、マラカイドグリーンオクサレート等を挙げることが
できる。
は、カーボンブラック、ニグロシン染料、アニリンブル
ー、カルコオイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマ
リンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロ
ー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブル
ー、マラカイドグリーンオクサレート等を挙げることが
できる。
【0013】電荷制御剤としては、従来使用されている
電荷制御剤が使用できる。その例としては、ニグロシン
系染料、第四級アンモニウム塩、モノアゾ系の金属錯体
塗料等を挙げることができる。
電荷制御剤が使用できる。その例としては、ニグロシン
系染料、第四級アンモニウム塩、モノアゾ系の金属錯体
塗料等を挙げることができる。
【0014】その他必要に応じて添加される添加物とし
て流動化剤を挙げることができる。この流動化剤も従来
から知られている樹脂微粒子、疎水性シリカ、コロイダ
ルシリカ等を例示することができる。
て流動化剤を挙げることができる。この流動化剤も従来
から知られている樹脂微粒子、疎水性シリカ、コロイダ
ルシリカ等を例示することができる。
【0015】トナー母粒子の表面に皮膜を形成するセラ
ック樹脂の構造は、多数の樹脂酸とアルコールのエステ
ル化合物で構成されている。その樹脂酸は、直鎖状の樹
脂酸と、セスキテルペン系の樹脂酸に二大別することが
できる。しかも、その樹脂酸はアリュリチン酸(Ale
uritic acid)(一般式3)、セスキテルベ
ン系ではジャラール酸(Jalaric acid)
(一般式4)とラクシジャラール酸(Laccijar
aric acid)(一般式5)である。又、アリュ
リチン酸とジャラール酸またはラクシジャラール酸とが
エステル結合したものがセラックの低分子構成物(一般
式6)となり、いわゆる軟質樹脂を形成している。この
セラックの低分子構成物(一般式6)は更にその2〜4
個が結合し1分子を形成した状態の硬質樹脂(一般式
7)すなわち本発明でいうセラック樹脂が形成されてい
る。これらの化学式は以下の構造式に示すとおりであ
る。
ック樹脂の構造は、多数の樹脂酸とアルコールのエステ
ル化合物で構成されている。その樹脂酸は、直鎖状の樹
脂酸と、セスキテルペン系の樹脂酸に二大別することが
できる。しかも、その樹脂酸はアリュリチン酸(Ale
uritic acid)(一般式3)、セスキテルベ
ン系ではジャラール酸(Jalaric acid)
(一般式4)とラクシジャラール酸(Laccijar
aric acid)(一般式5)である。又、アリュ
リチン酸とジャラール酸またはラクシジャラール酸とが
エステル結合したものがセラックの低分子構成物(一般
式6)となり、いわゆる軟質樹脂を形成している。この
セラックの低分子構成物(一般式6)は更にその2〜4
個が結合し1分子を形成した状態の硬質樹脂(一般式
7)すなわち本発明でいうセラック樹脂が形成されてい
る。これらの化学式は以下の構造式に示すとおりであ
る。
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】
【化5】
【0019】
【化6】
【0020】
【化7】 〔式中R=CHOもしくはCOOH R′=CH2 OH/CH3 (但し平均3/4はR′=C
H2 OH)〕
H2 OH)〕
【0021】セラック樹脂の具体例としては、岐阜セラ
ック社のGSN,GS,GSA,PEARL−N81
1,GBN−D,GBN,SGB−D,FGB−D,S
GB,FGB何れも商品名、日本油脂社のKSD,KL
1001,HK,KTA何れも商品名等を挙げることが
できる。
ック社のGSN,GS,GSA,PEARL−N81
1,GBN−D,GBN,SGB−D,FGB−D,S
GB,FGB何れも商品名、日本油脂社のKSD,KL
1001,HK,KTA何れも商品名等を挙げることが
できる。
【0022】本発明の電子写真用トナーを形成するに
は、トナー母粒子を形成し、その表面をセラック樹脂で
被覆することにより得られる。すなわち、結着樹脂、着
色剤、電荷制御剤、必要に応じてその他の添加物等を所
望の配合比で混合し、溶融混練する。ついで、冷却する
ことにより固化したものを粉砕、分級してトナー母粒子
を得る。また、上記材料を結着樹脂として重合性樹脂を
用い、その重合時に混合することも可能である。このよ
うに、結着樹脂として重合性樹脂の重合時に材料を混合
して形成されたトナーは、いわゆる重合法トナーと呼ば
れている。ついで、得られたトナー母粒子の表面をセラ
ック樹脂で被覆固化することにより、本発明の電子写真
用トナーが得られる。
は、トナー母粒子を形成し、その表面をセラック樹脂で
被覆することにより得られる。すなわち、結着樹脂、着
色剤、電荷制御剤、必要に応じてその他の添加物等を所
望の配合比で混合し、溶融混練する。ついで、冷却する
ことにより固化したものを粉砕、分級してトナー母粒子
を得る。また、上記材料を結着樹脂として重合性樹脂を
用い、その重合時に混合することも可能である。このよ
うに、結着樹脂として重合性樹脂の重合時に材料を混合
して形成されたトナーは、いわゆる重合法トナーと呼ば
れている。ついで、得られたトナー母粒子の表面をセラ
ック樹脂で被覆固化することにより、本発明の電子写真
用トナーが得られる。
【0023】トナー母粒子の表面にセラック樹脂の皮膜
を形成する方法として、以下に示す方法を例示すること
ができる。その方法は、トナー母粒子に、アルコールま
たは弱アルカリ液で溶液としたセラック樹脂を高速攪拌
機内で噴霧し、トナー母粒子表面に均一に付着させる。
ついで加温攪拌することによりセラック樹脂を固化させ
る。また、セラック樹脂溶液から再結晶して得られたセ
ラック樹脂微粉末を高速攪拌機でトナー母粒子に均一に
付着させ、加温攪拌してセラック樹脂を溶融固化させて
も良い。攪拌機の加温の方法としては、攪拌機中に熱風
を吹き込むか、あるいは攪拌機のジャケット温度を上昇
させることにより、攪拌機内の温度を維持すればよい。
を形成する方法として、以下に示す方法を例示すること
ができる。その方法は、トナー母粒子に、アルコールま
たは弱アルカリ液で溶液としたセラック樹脂を高速攪拌
機内で噴霧し、トナー母粒子表面に均一に付着させる。
ついで加温攪拌することによりセラック樹脂を固化させ
る。また、セラック樹脂溶液から再結晶して得られたセ
ラック樹脂微粉末を高速攪拌機でトナー母粒子に均一に
付着させ、加温攪拌してセラック樹脂を溶融固化させて
も良い。攪拌機の加温の方法としては、攪拌機中に熱風
を吹き込むか、あるいは攪拌機のジャケット温度を上昇
させることにより、攪拌機内の温度を維持すればよい。
【0024】要するに本発明のトナーを得るには、トナ
ー母粒子を高速攪拌機内で攪拌しながら、セラック樹脂
をトナー表面に付着させ加温して固化させる、という方
法で実施できる。本発明においては、トナー母粒子10
0重量部に対して、セラック樹脂固型分換算で0.1重
量部以上5重量部以下となるよう被覆することが好まし
い。この場合0.1重量部未満であるとセラック樹脂の
被覆効果が発揮されず従ってブロッキングを生じやすい
ので好ましくない。一方、5重量部を越えて多いとトナ
ーの定着性が低下したり、又、多量の被覆層の加熱乾燥
に手間がかかり生産効率が低下するおそれがあるので好
ましくないの問題を生じやすい。
ー母粒子を高速攪拌機内で攪拌しながら、セラック樹脂
をトナー表面に付着させ加温して固化させる、という方
法で実施できる。本発明においては、トナー母粒子10
0重量部に対して、セラック樹脂固型分換算で0.1重
量部以上5重量部以下となるよう被覆することが好まし
い。この場合0.1重量部未満であるとセラック樹脂の
被覆効果が発揮されず従ってブロッキングを生じやすい
ので好ましくない。一方、5重量部を越えて多いとトナ
ーの定着性が低下したり、又、多量の被覆層の加熱乾燥
に手間がかかり生産効率が低下するおそれがあるので好
ましくないの問題を生じやすい。
【0025】なお、本発明で特定する溶融開始温度は、
以下に示す測定条件におけるプランジャーの降下開始温
度を意味する。 測定機:島津製作所製 高化式フローテスターCFT−
500 測定条件:プランジャー 1cm2 ダイの直径 1mm ダイの長さ 1mm 荷重 20kgF 予熱温度 50〜80℃ 予熱時間 300sec 昇温速度 6℃/min
以下に示す測定条件におけるプランジャーの降下開始温
度を意味する。 測定機:島津製作所製 高化式フローテスターCFT−
500 測定条件:プランジャー 1cm2 ダイの直径 1mm ダイの長さ 1mm 荷重 20kgF 予熱温度 50〜80℃ 予熱時間 300sec 昇温速度 6℃/min
【0026】
【作用】本発明の電子写真用トナーは、溶融開始温度が
40℃以上100℃以下である結着樹脂と、着色剤とを
含有するトナー母粒子の表面にセラック樹脂を被覆した
ことを特徴とするトナーなので、例えトナー重量の大部
分を占める結着樹脂が熱によりガラス転移温度以上に上
昇した環境に置かれてもブロッキングを生じることがな
い。また本発明の電子写真用トナーは、少なくとも結着
樹脂と着色剤とを含有し、溶融開始温度が40℃以上1
00℃以下であるトナー母粒子の表面にセラック樹脂の
皮膜が設けられたことを特徴とするトナーなので、トナ
ーの定着温度が従来のトナーよりかなり低い。
40℃以上100℃以下である結着樹脂と、着色剤とを
含有するトナー母粒子の表面にセラック樹脂を被覆した
ことを特徴とするトナーなので、例えトナー重量の大部
分を占める結着樹脂が熱によりガラス転移温度以上に上
昇した環境に置かれてもブロッキングを生じることがな
い。また本発明の電子写真用トナーは、少なくとも結着
樹脂と着色剤とを含有し、溶融開始温度が40℃以上1
00℃以下であるトナー母粒子の表面にセラック樹脂の
皮膜が設けられたことを特徴とするトナーなので、トナ
ーの定着温度が従来のトナーよりかなり低い。
【0027】
【実施例】以下、実施例に基づき本発明をより詳しく説
明する。なお、実施例において「部」とは「重量部」を
示すものとする。本実施例では先ず、下記の組成のトナ
ー母粒子を調製した。 ・スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂A 100部 (モノマー組成;スチレン/ブチルアクリレート) 高分子量体 Mw=3.0×106 Mn=1.0×106 低分子量体 Mw=8.0×103 Mn=2.7×103 低分子量体:高分子量体=90:10 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化成工業社製 商品名;MA−100) ・クロム含金属染料 2部 (オリエント化学工業社製 商品名;S−34) ・ポリプロピレン 3部 (三洋化成工業社製 商品名;ビスコール330P)
明する。なお、実施例において「部」とは「重量部」を
示すものとする。本実施例では先ず、下記の組成のトナ
ー母粒子を調製した。 ・スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂A 100部 (モノマー組成;スチレン/ブチルアクリレート) 高分子量体 Mw=3.0×106 Mn=1.0×106 低分子量体 Mw=8.0×103 Mn=2.7×103 低分子量体:高分子量体=90:10 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化成工業社製 商品名;MA−100) ・クロム含金属染料 2部 (オリエント化学工業社製 商品名;S−34) ・ポリプロピレン 3部 (三洋化成工業社製 商品名;ビスコール330P)
【0028】トナー母粒子の調製にあたっては、上記組
成からなる原料をスーパーミキサーで混合し、溶融混練
後、粉砕分級して平均粒子径が11μmである負帯電性
のトナー母粒子を得た。得られたトナー母粒子の溶融開
始温度は95℃である。
成からなる原料をスーパーミキサーで混合し、溶融混練
後、粉砕分級して平均粒子径が11μmである負帯電性
のトナー母粒子を得た。得られたトナー母粒子の溶融開
始温度は95℃である。
【0029】セラック樹脂(岐阜セラック社製)33.
3gを、メタノール66.7gに溶解し、セラック樹脂
のアルコール溶液を得た。次に得られたトナー母粒子の
表面に、セラック樹脂アルコール溶液からなる皮膜を、
以下に示す手順で形成した。
3gを、メタノール66.7gに溶解し、セラック樹脂
のアルコール溶液を得た。次に得られたトナー母粒子の
表面に、セラック樹脂アルコール溶液からなる皮膜を、
以下に示す手順で形成した。
【0030】(実施例1)得られたトナー母粒子100
部に対して、セラック樹脂アルコール溶液を0.3部噴
霧添加して、ヘンシェルミキサー内で攪拌し、トナー母
粒子表面に上記セラック樹脂アルコール溶液を被覆し、
樹脂を付着させた。その後ミキサーのジャケット温度を
40℃まで上昇させ、その温度で15分攪拌し、ついで
常温で1時間放置した。
部に対して、セラック樹脂アルコール溶液を0.3部噴
霧添加して、ヘンシェルミキサー内で攪拌し、トナー母
粒子表面に上記セラック樹脂アルコール溶液を被覆し、
樹脂を付着させた。その後ミキサーのジャケット温度を
40℃まで上昇させ、その温度で15分攪拌し、ついで
常温で1時間放置した。
【0031】(実施例2)得られたトナー母粒子100
部に対して、セラック樹脂アルコール溶液を0.6部噴
霧添加した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
部に対して、セラック樹脂アルコール溶液を0.6部噴
霧添加した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0032】(実施例3)得られたトナー母粒子100
部に対して、セラック樹脂アルコール溶液を1.2部噴
霧添加した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
部に対して、セラック樹脂アルコール溶液を1.2部噴
霧添加した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0033】(実施例4)得られたトナー母粒子100
部に対して、セラック樹脂アルコール溶液を6.0部噴
霧添加した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
部に対して、セラック樹脂アルコール溶液を6.0部噴
霧添加した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0034】(実施例5)得られたトナー母粒子100
部に対して、セラック樹脂アルコール溶液を12.0部
噴霧添加した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
部に対して、セラック樹脂アルコール溶液を12.0部
噴霧添加した以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0035】(比較例1)得られたトナー母粒子100
部に対して、セラック樹脂アルコール溶液を添加しない
以外は、実施例1と同様の操作を行った。
部に対して、セラック樹脂アルコール溶液を添加しない
以外は、実施例1と同様の操作を行った。
【0036】(比較例2)得られたトナー母粒子100
部に対して、セラック樹脂アルコール溶液を0.15部
噴霧添加した以外は実施例1と同様の操作を行った。
部に対して、セラック樹脂アルコール溶液を0.15部
噴霧添加した以外は実施例1と同様の操作を行った。
【0037】(比較例3)得られたトナー母粒子100
部に対して、セラック樹脂アルコール溶液を24.0部
噴霧添加した以外は実施例1と同様の操作を行った。
部に対して、セラック樹脂アルコール溶液を24.0部
噴霧添加した以外は実施例1と同様の操作を行った。
【0038】(比較例4)以下の組成にて実施例1と同
じ工程でトナー母粒子を調製した。 ・スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂B 100部 (モノマー組成;スチレン/ブチルアクリレート) 高分子量体 Mw=3.0×106 Mn=1.0×106 低分子量体 Mw=8.0×103 Mn=2.7×103 低分子量体;高分子量体=70:30 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化成工業社製 商品名;MA−100) ・クロム含金属染料 2部 (オリエント化学工業社製 商品名;S−34) ・ポリプロピレン 3部 (三洋化成工業社製 商品名;ビスコール330P)
じ工程でトナー母粒子を調製した。 ・スチレン−アクリル酸エステル共重合体樹脂B 100部 (モノマー組成;スチレン/ブチルアクリレート) 高分子量体 Mw=3.0×106 Mn=1.0×106 低分子量体 Mw=8.0×103 Mn=2.7×103 低分子量体;高分子量体=70:30 ・カーボンブラック 6.5部 (三菱化成工業社製 商品名;MA−100) ・クロム含金属染料 2部 (オリエント化学工業社製 商品名;S−34) ・ポリプロピレン 3部 (三洋化成工業社製 商品名;ビスコール330P)
【0039】実施例と同様にトナー母粒子を調製した。
このトナー母粒子の溶融開始温度は110℃であった。
得られたトナー母粒子100重量部に対して、セラック
樹脂アルコール溶液を添加しない以外は、実施例1と同
様の操作を行った。さらに、上記実施例1〜実施例5、
比較例1〜比較例4で得られたトナーのブロッキング性
の評価を行った。ブロッキング性の評価は、150ccの
ボトルにそれぞれ得られたトナーを20g充填し、50
℃の恒温槽中で、48時間放置した後、トナーのケーキ
ング状態を目視により確認した。その結果を表1に示
す。
このトナー母粒子の溶融開始温度は110℃であった。
得られたトナー母粒子100重量部に対して、セラック
樹脂アルコール溶液を添加しない以外は、実施例1と同
様の操作を行った。さらに、上記実施例1〜実施例5、
比較例1〜比較例4で得られたトナーのブロッキング性
の評価を行った。ブロッキング性の評価は、150ccの
ボトルにそれぞれ得られたトナーを20g充填し、50
℃の恒温槽中で、48時間放置した後、トナーのケーキ
ング状態を目視により確認した。その結果を表1に示
す。
【0040】
【表1】
【0041】さらに上記実施例1〜実施例5、比較例1
〜比較例4で得られたトナー5部と、フェライトキャリ
ア(パウダーテック社製 商品名F141−1530)
95部とを混合して現像剤を作成した。得られた現像剤
をレーザープリンター(シャープ社製WD−02LP)
に用いて、トナーの定着性と画質とを確認した。
〜比較例4で得られたトナー5部と、フェライトキャリ
ア(パウダーテック社製 商品名F141−1530)
95部とを混合して現像剤を作成した。得られた現像剤
をレーザープリンター(シャープ社製WD−02LP)
に用いて、トナーの定着性と画質とを確認した。
【0042】トナーの定着性は、上記レーザープリンタ
ーのヒートローラー温度を130℃に設定して、トナー
を定着させて得た画像の画像濃度(A)を測定し、つい
でその画像を消しゴムで擦った後、得られた画像濃度
(B)を測定し、下式による残存率(%)により確認し
た。
ーのヒートローラー温度を130℃に設定して、トナー
を定着させて得た画像の画像濃度(A)を測定し、つい
でその画像を消しゴムで擦った後、得られた画像濃度
(B)を測定し、下式による残存率(%)により確認し
た。
【0043】残存率(%)=(B/A)×100 この画像濃度の残存率はマクベス反射濃度計(マクベス
社製、商品名:RD−914)による測定値である。画
質は、25℃、60%RHの環境下で、上記レーザープ
リンターを使用して5000枚の連続プリント試験を行
い、白色計(日本電色工業社製、商品名;MODEL
Z−1001DP)を用いて、連続プリント初期のコピ
ー画像と5000枚後のコピー画像の画像濃度(I・
D)と非画線部の地汚れ(B・G)を測定することによ
り確認した。これらの測定値の結果を以下の表2に示
す。
社製、商品名:RD−914)による測定値である。画
質は、25℃、60%RHの環境下で、上記レーザープ
リンターを使用して5000枚の連続プリント試験を行
い、白色計(日本電色工業社製、商品名;MODEL
Z−1001DP)を用いて、連続プリント初期のコピ
ー画像と5000枚後のコピー画像の画像濃度(I・
D)と非画線部の地汚れ(B・G)を測定することによ
り確認した。これらの測定値の結果を以下の表2に示
す。
【0044】
【表2】 なお、比較例1では、現像中にトナー塊が発生し、画像
欠陥が生じ、また比較例4では定着性が不良であった。
欠陥が生じ、また比較例4では定着性が不良であった。
【0045】前記表1、および表2に示されている結果
から、本実施例にかかるトナーは、従来のトナーと比較
して、溶融開始温度が低いにもかかわらず、耐ブロッキ
ングに優れていることが確認された。すなわち本実施例
にかかる電子写真用トナーは、トナー母粒子の表面にセ
ラック樹脂の皮膜が設けられているので、たとえトナー
重量の大部分を占める結着樹脂が熱により軟化しても、
結着樹脂同士が接触することがないので、ブロッキング
が発生するのを防止することができる。
から、本実施例にかかるトナーは、従来のトナーと比較
して、溶融開始温度が低いにもかかわらず、耐ブロッキ
ングに優れていることが確認された。すなわち本実施例
にかかる電子写真用トナーは、トナー母粒子の表面にセ
ラック樹脂の皮膜が設けられているので、たとえトナー
重量の大部分を占める結着樹脂が熱により軟化しても、
結着樹脂同士が接触することがないので、ブロッキング
が発生するのを防止することができる。
【0046】また、本実施例の電子写真用トナーに、ス
リーブ、またはブレードから圧力が加わった場合でも、
結着樹脂は、セラック樹脂の皮膜により覆われているの
で、これらの部材に直接接触することがない。したがっ
て、本実施例の電子写真用トナーによれば、スリーブ、
またはブレードにトナーが融着しにくい。
リーブ、またはブレードから圧力が加わった場合でも、
結着樹脂は、セラック樹脂の皮膜により覆われているの
で、これらの部材に直接接触することがない。したがっ
て、本実施例の電子写真用トナーによれば、スリーブ、
またはブレードにトナーが融着しにくい。
【0047】さらに、本実施例の電子写真用トナー全体
の溶融開始温度を95℃に制御することができた。この
温度は、従来のトナーの溶融開始温度である110℃よ
りもかなり低いので、熱定着装置を従来よりもかなり低
温に維持することができる。したがって、本実施例の電
子写真用トナーは低温でもすぐれた定着性を有するの
で、コピー機の消費電力を削減することができる。
の溶融開始温度を95℃に制御することができた。この
温度は、従来のトナーの溶融開始温度である110℃よ
りもかなり低いので、熱定着装置を従来よりもかなり低
温に維持することができる。したがって、本実施例の電
子写真用トナーは低温でもすぐれた定着性を有するの
で、コピー機の消費電力を削減することができる。
【0048】
【発明の効果】本発明にかかる電子写真用トナーは、結
着樹脂と、着色剤とを含有する溶融開始温度が40℃以
上100℃以下であるトナー母粒子の表面にセラック樹
脂を被覆しているので、たとえトナーの重量の大部分を
占める結着樹脂が熱により軟化しても、結着樹脂同士が
接触することがないので、ブロッキングが発生するのを
防止することができる。
着樹脂と、着色剤とを含有する溶融開始温度が40℃以
上100℃以下であるトナー母粒子の表面にセラック樹
脂を被覆しているので、たとえトナーの重量の大部分を
占める結着樹脂が熱により軟化しても、結着樹脂同士が
接触することがないので、ブロッキングが発生するのを
防止することができる。
【0049】本発明の電子写真用トナーは、少なくとも
結着樹脂と着色剤とを含有し、溶融開始温度が100℃
以下であるトナー母粒子の表面にセラック樹脂の皮膜が
設けられており、このトナーの溶融開始温度は従来のト
ナーの溶融開始温度である110℃よりもかなり低いの
で、熱定着装置を従来よりもかなり低温に維持すること
ができる。したがって、本発明の電子写真用トナーによ
れば、電子写真複写機、プリンターの消費電力を削減す
ることができる。
結着樹脂と着色剤とを含有し、溶融開始温度が100℃
以下であるトナー母粒子の表面にセラック樹脂の皮膜が
設けられており、このトナーの溶融開始温度は従来のト
ナーの溶融開始温度である110℃よりもかなり低いの
で、熱定着装置を従来よりもかなり低温に維持すること
ができる。したがって、本発明の電子写真用トナーによ
れば、電子写真複写機、プリンターの消費電力を削減す
ることができる。
Claims (2)
- 【請求項1】 少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有す
るトナーにおいて、溶融開始温度が40℃以上100℃
以下であるトナー母粒子の表面に、下記一般式(1) 【化1】 〔式中R=CHOもしくはCOOH R′=CH2 OHもしくはCH3(但し平均3/4はR′
=CH2 OH)〕で表わされる樹脂分を成分とするセラ
ック樹脂を被覆してなることを特徴とする電子写真用ト
ナー。 - 【請求項2】 トナー母粒子100重量部に対して、前
記セラック樹脂を0.1重量部以上5重量部以下を被覆
してなる請求項1記載の電子写真用トナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6030800A JPH07219264A (ja) | 1994-02-03 | 1994-02-03 | 電子写真用トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6030800A JPH07219264A (ja) | 1994-02-03 | 1994-02-03 | 電子写真用トナー |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH07219264A true JPH07219264A (ja) | 1995-08-18 |
Family
ID=12313762
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6030800A Withdrawn JPH07219264A (ja) | 1994-02-03 | 1994-02-03 | 電子写真用トナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH07219264A (ja) |
-
1994
- 1994-02-03 JP JP6030800A patent/JPH07219264A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20010403 |